JP2024047957A - シート制御システム - Google Patents

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麻美 加藤
靖史 藤原
翼 辻野
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Abstract

【課題】前列シート、後列シート及び電動式のシートアジャスタを含むシート機構と、制御部と、を有し、後列シートの位置(後席位置)が所定の閾値後席位置よりも後方にあり且つ後列シートのシートバックが所定の閾値後傾角度よりも後傾している状態を含む安楽状態にシート機構を切替える安楽切替制御を、前列シート利用者の快適性を損なうことなく実行できるシート制御システムを提供する。【解決手段】シート機構は後席利用者が足先部を載せるためのフットレストを含み、更に、操作器が操作されて安楽切替制御が開始されると、その後の操作器に対する操作状態に依らず、安楽切替制御を完了させる。或いは、安楽状態が、後席位置と前列シートの位置(前席位置)との差分が所定の閾値間隔よりも大きいことを含む。【選択図】図4

Description

本発明は、シート制御システムに関する。具体的には、後列シートの位置及びリクライニング角度を変更可能な電動式のシートアジャスタを含むシート制御システムに関する。
特許文献1には、スイッチに対する操作を契機として後列シートのシートバックを後傾させ、且つオットマン及びフットレストを展開させる乗物用シートの制御システム(従来システム)が開示されている。このとき、従来システムは、更に、前列シートを前方に移動(スライド)させ、且つ前列シートのシートバックを前傾させる。従来システムによれば、後列シートに着座した利用者(後席利用者)を短時間のうちに安楽姿勢にすることができる。以下、前列シート及び後列シートが備える電動式のシートアジャスタ(アクチュエータ)を制御して後席利用者を安楽姿勢にする処理は、「安楽切替制御」とも称呼される。
特開2005-289133号公報
しかしながら、前列シートに利用者(前席利用者)が着座しているときに安楽切替制御が実行されると、前席利用者に窮屈な状況を強いることとなる。そこで、本発明は、前席利用者の快適性を損なうことなく安楽切替制御を実行できるシート制御システムを提供する。
上記課題を解決する手段として、本発明に係るシート制御システムは、シート機構、利用者によって操作可能な第1操作器、及び、制御部を有するシート制御システムである。前記シート機構は、床面に対して前後方向に移動可能に配設された前列シート、前記床面における前記前列シートの後方に配設され、シートクッション及びシートバックを有する後列シート、及び、前記後列シートの前記床面に対する前後方向の位置である後席位置、及び前記シートバックの前記床面に対する後傾角度であるシートバック角度を変更可能な電動式のシートアジャスタ、を含んでいる。前記制御部は、前記第1操作器が操作されることを含む所定の安楽切替条件が成立すると、前記後席位置が所定の閾値後席位置よりも後方にあり且つ前記シートバック角度が所定の閾値後傾角度よりも後傾している状態を含む安楽状態となるように前記シートアジャスタを制御する安楽切替制御を開始する。
更に、第1の発明において、前記前列シートは、前記後列シートに着座した利用者が足先部を載せるための足載面が展開された展開状態と、前記足載面が格納された格納状態と、の間で前記シートアジャスタによって切替可能なフットレストを含んでいる。前記安楽状態は、前記フットレストが前記展開状態にあることを含んでいる。前記制御部は、前記シート機構が前記安楽状態に無いときに前記第1操作器が操作されると前記安楽切替条件が成立したと判定し、且つ、前記安楽切替制御が開始されると、前記利用者による前記第1操作器への操作の有無に依らず前記安楽切替制御を完了させる。
第1の発明における第1操作器は、後席利用者によって操作可能な位置に配設されたディスプレイ表示されたボタンであっても良く、押下する操作によって電気的な導通状態が切換えられる電気スイッチであっても良い。第1の発明によれば、第1操作器を操作し続けることなく(例えば、ディスプレイに表示されたボタンを長押しすることなく)、簡易な操作によってフットレスト並びに後列シートのシートクッション及びシートバックを安楽状態にすることができる。加えて、安楽切替制御に伴って前列シートの位置及びシートクッションの角度が変更されないので、前席利用者の快適性を損なうことなく安楽切替制御を実行することができる。
一方、第2の発明において、前記安楽状態は、前記後席位置と、前記前列シートの前記床面における前後方向の位置である前席位置と、の差分の大きさが所定の閾値間隔よりも大きいことを含んでいる。
第2の発明によれば、安楽切替制御が実行された場合の後列位置が、前席位置に応じて決定される。換言すれば、前列位置を変更することなく、後列利用者を安楽姿勢とすることができる。従って、第2の発明によれば、前席利用者の快適性を損なうことなく安楽切替制御を実行することができる。
第3の発明は、上記第1の発明又は第2の発明において、前記制御部が、前記安楽切替制御を開始するとき、その時点における前記後席位置及び前記シートバック角度を前記シート機構の基本状態を表す値として記憶し、前記シート機構が前記安楽状態にあるときに所定の基本切替操作が行われると、前記シート機構が前記基本状態となるように前記シートアジャスタを制御する基本切替制御を開始する、シート制御システムである。
基本状態は、例えば、シート制御システムが適用された車両の乗降に適した後列シートの状態である。安楽切替制御が実行される前に後列利用者が後列シートを自身が乗り降りしやすいように調整している可能性がある。第3の発明によれば、安楽切替制御が実行された後、更に基本切替制御が実行されると、後列利用者によって調整された基本状態に容易な操作によって戻すことが可能となる。
第4の発明は、上記第3の発明において、前記制御部が、前記安楽切替制御が完了してから前記基本切替操作が行われるまでの期間において前記後席位置及び前記シートバック角度の少なくとも一方が利用者によって変更されると、前記安楽切替制御を再び実行するとき、前記後席位置及び前記シートバック角度の一方又は両方が前記変更された値になるように前記シートアジャスタを制御する、シート制御システムである。
好ましい安楽状態は、後列利用者によって異なる可能性が高い。第4の発明によれば、安楽切替制御の実行後に後席利用者が後列シートを自身にとって好ましい状態に変更すると、再び安楽切替制御が実行されたときにその変更が反映される。即ち、安楽切替制御によってシート機構を後席利用者にとって好ましい安楽状態とすることができる。
第5の発明は、上記第1の発明又は第2の発明において、前記後列シートが、前記後列シートに着座した利用者が下肢を載せるための、前記床面に対する傾斜角度であるオットマン角度を前記シートアジャスタによって調整可能なオットマンを含み、前記安楽状態が、前記オットマン角度が所定の閾値傾斜角度よりも小さい状態を含む、シート制御システムである。
第5の発明によれば、後列シートがオットマンを含んでいても、安楽切替制御によってオットマンを適切な状態(具体的には、後席利用者にとって好ましい状態)とすることができる。
第6の発明は、上記第1の発明又は第2の発明において、前記後列シートが、前記シートクッションの前縁部の前記シートクッションにおける所定の参照位置に対する高さであるチルト位置が前記シートアジャスタによって調整可能であり、前記安楽状態が、前記チルト位置が所定の閾値チルト位置よりも高い状態を含む、シート制御システムである。
第6の発明によれば、後列シートがチルト位置を変更可能に構成されていても、安楽切替制御によってチルト位置を適切な状態とすることができる。
第7の発明は、上記第2の発明において、利用者に操作される第2操作器を有し、前記前列シートが、前記後列シートに着座した利用者が足先部を載せるための足載面が展開された展開状態と、前記足載面が格納された格納状態と、の間で前記シートアジャスタによって切替可能なフットレストを含み、前記制御部が、前記第2操作器に対する操作に応じて前記フットレストを前記展開状態及び前記格納状態との間で切替える、シート制御システムである。
第7の発明によれば、前列シートが後席利用者によって利用されるフットレストを含んでいる場合、後席利用者は、第2操作器に対する操作によってフットレストを所望の状態とすることができる。
本発明の実施形態に係るシート制御システムが含む、基本状態にある前列シート及び後列シート(シート機構)を示した概略図である。 シート制御システムの制御部及びシートアジャスタ等を示したブロック図である。 シート制御システムのディスプレイに表示された後列シート操作画面を示した図である。 安楽状態にあるシート機構を示した概略図である。 シート制御システムの制御部が実行するシート状態切替処理ルーチンを示したフローチャートである。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1~図5を参照しながら説明する。説明中の同じ参照番号は、重複する説明をしないが同じ機能を有する同じ要素を意味する。第1実施形態に係るシート制御システム1は、図1に示される前列シート20、後列シート30及び後述されるシートアジャスタ、並びに、図2に示されるECU41を含んでいる。前列シート20及び後列シート30は、車両(不図示)の室内の床面10に配設されている。
前列シート20は、助手席である。図1に示されるように、後列シート30は、前列シート20の後方に隣接して配置されている。前列シート20は、前列基部21、シートクッション22、シートバック23、ヘッドレスト24、フットレスト25、前席駆動部26及びフットレスト駆動部27を含んでいる。
前列基部21の下部にはアッパレール(不図示)が形成されている。床面10に固定されたロアレール11に、前列基部21のアッパレールが嵌め込まれることにより、前列基部21を含む前列シート20は、前後方向に移動(スライド)可能に保持されている。シートクッション22は、前列基部21に対して固定されている。シートバック23は、シートクッション22の後部において回動可能となるように前列基部21に連結されている。ヘッドレスト24は、高さ位置が調整可能となるようにシートバック23に連結されている。
フットレスト25は、略板状の部材であってシートバック23の後面に対して回動可能に連結されている。フットレスト25の一方の面は、足載面25a(図4を参照)であり、足載面25aの裏面は、意匠面25bである。足載面25aは、後列シート30に着座した利用者(後席利用者)が足先部を載せるための表面である。フットレスト25が後席利用者によって利用されないとき、意匠面25bがシートバック23の後面に沿うように格納される(図1を参照)。この状態は、フットレスト25の「格納状態」とも称呼される。一方、フットレスト25が回動して足載面25aに後席利用者が足先を載せられるようになった状態は、フットレスト25の「展開状態」とも称呼される(図4を参照)。
前席駆動部26及びフットレスト駆動部27のそれぞれは、周知の電動アクチュエータ(不図示、本実施形態においてブラシ付き直流モータ)を内蔵している。前席駆動部26は、ロアレール11に対する前列基部21の位置(即ち、床面10に対する前列シート20の前後方向の位置)である前席位置Pfを変更できる。本実施形態において、前席位置Pfは、ロアレール11の前端から前列基部21の前端までの距離によって表される。
フットレスト駆動部27は、フットレスト25の回動角度であるフットレスト角度θを変更できる。フットレスト25が格納状態にあるとき、意匠面25bがシートバック23の背面に沿っており、このときのフットレスト角度θは格納角度θbである。即ち、格納角度θbは、シートバック23の回動角度(後傾角度)に応じて変化する。フットレスト25が展開状態にあるとき、フットレスト角度θは展開角度θc(本実施形態において、固定値)である(図4を参照)。
後列シート30は、後列基部31、シートクッション32、シートバック33、オットマン34、ヘッドレスト35、後席駆動部36、シートバック駆動部37、チルト駆動部38及びオットマン駆動部39を含んでいる。後列基部31の下部にはアッパレール(不図示)が形成されている。床面10に固定されたロアレール12に、後列基部31のアッパレールが嵌め込まれることにより、後列基部31を含む後列シート30は、前後方向に移動可能に保持されている。
シートクッション32は、後列基部31に対して固定されている。シートバック33は、シートクッション32の後部において回動可能となるように後列基部31に連結されている。オットマン34は、シートクッション32の前端の下部において回動可能となるように後列基部31に連結されている。オットマン34は、後席利用者が下肢を載せるために用いられる。ヘッドレスト35は、高さ位置が調整可能となるようにシートバック33に連結されている。
後席駆動部36、シートバック駆動部37、チルト駆動部38及びオットマン駆動部39のそれぞれは、周知の電動アクチュエータ(不図示、本実施形態においてブラシ付き直流モータ)を内蔵している。後席駆動部36は、ロアレール12に対する後列基部31の位置(即ち、床面10に対する後列シート30の前後方向の位置)である後席位置Prを変更することができる。本実施形態において、後席位置Prは、ロアレール11の前端から後列基部31の前端までの距離によって表される。即ち、後席位置Prは、ロアレール11の前端からロアレール12の前端までの距離と、ロアレール12の前端から後列基部31の前端までの距離と、の和である。シートバック駆動部37は、シートバック33の床面10に対する後継角度であるシートバック角度αを変更することができる。
チルト駆動部38は、シートクッション32における下端位置(便宜上、「参照位置」とも称呼される。)に対する前縁部の位置(高さ)であるチルト位置Ptを変更することができる。より具体的に述べると、チルト駆動部38は、シートクッション32に内包されたチルトフレーム32aの一端(後端部)を回動可能に保持している。チルト駆動部38がチルトフレーム32aの他端(前端部)が上昇するようにチルトフレーム32aを回動させると、チルト位置Ptが大きくなる。即ち、チルト駆動部38は、チルトフレーム32aの回動角度を変更し、以て、チルト位置Ptを変更することができる。
オットマン駆動部39は、オットマン34の床面10に対する傾斜角度であるオットマン角度βを変更することができる。より具体的に述べると、オットマン34は、オットマン駆動部39に対して固定されている。オットマン駆動部39は、後列基部31に対して変位可能に連結されている。オットマン駆動部39は、オットマン角度βが小さくなるほどシートクッション32に対して前方且つ上方に移動する(図4を参照)。オットマン駆動部39は、後列基部31に対するオットマン34の回動角度を変更し、以て、オットマン角度βを変更することができる。
前列シート20の前席駆動部26及びフットレスト駆動部27、並びに、後列シート30の後席駆動部36、シートバック駆動部37、チルト駆動部38及びオットマン駆動部39は、「シートアジャスタ」とも総称される。前列シート20、後列シート30及びシートアジャスタは、「シート機構」とも総称される。後席位置Pr、シートバック角度α、チルト位置Pt、オットマン角度β及びフットレスト角度θは、「シート機構パラメータ」とも総称される。
図2に示されるECU41は、CPU、ROM、RAM及びEEPROMを含む周知の電子制御ユニット(シートECU、制御部、制御装置)であり、シート機構を制御する。CPUは、所定のプログラムを逐次実行することによってデータの読み込み、数値演算、及び演算結果の出力等を行う。ROMは、CPUが実行するプログラム及びマップ(ルックアップテーブル)等を記憶している。RAMは、CPUによって参照されるデータを一時的に記憶する。EEPROMは、CPUによって参照されるデータを記憶し、更に、ECU41が作動を停止しても記憶したデータを保持する。
ECU41は、前席駆動部26、フットレスト駆動部27、後席駆動部36、シートバック駆動部37、チルト駆動部38及びオットマン駆動部39と接続されている。加えて、ECU41は、前席位置センサ51、フットレスト角度センサ52、後席位置センサ53、シートバック角度センサ54、チルト位置センサ55、オットマン角度センサ56、及びディスプレイ60と接続されている。
前席位置センサ51は、前席位置Pfを取得(検出)する。フットレスト角度センサ52は、フットレスト角度θを取得する。後席位置センサ53は、後席位置Prを取得する。シートバック角度センサ54は、シートバック角度αを取得する。チルト位置センサ55は、チルトフレーム32aの回動角度であるチルト角度(不図示)を検出する。ECU41は、チルト角度に基づいてチルト位置Ptを取得(算出)する。オットマン角度センサ56は、オットマン角度βを検出する。
ディスプレイ60は、後席利用者によって展開及び格納が可能なリヤアームレスト(不図示)に配設されたオペレーションパネルである。ディスプレイ60に表示される文字及び画像等は、ECU41によって制御される。加えて、ディスプレイ60は、タッチパネルとしても作動する。具体的には、ディスプレイ60は、後席利用者(又は他の利用者)によって触れられたディスプレイ60上の位置を表す信号をECU41へ送信する。
後席利用者がディスプレイ60に対して所定の操作を行うと、図3に示される「後列シート操作画面」がディスプレイ60に表示される。後列シート操作画面は、ボタン61a~66a及びボタン61b~66b、並びに状態切替ボタン67を含んでいる。ボタン61a~66a及びボタン61b~66bは、「調整ボタン」とも総称される。
ボタン61a、bは、前席位置Pfを変更するために操作(具体的には、タップ又は長押し)される。ボタン62a、bは、フットレスト25を格納状態と展開状態との間で切替えるために操作される。ボタン63a、bは、後席位置Prを変更するために操作される。ボタン64a、bは、シートバック角度αを変更するために操作される。ボタン65a、bは、チルト位置Ptを変更するために操作される。ボタン66a、bは、オットマン角度βを変更するために操作される。
(安楽切替制御及び基本切替制御)
状態切替ボタン67は、シート機構(具体的には、前列シート20及び後列シート30)を「基本状態」と「安楽状態」との間で切替えるために操作(タップ)される。基本状態は、後席利用者による車両の乗降に適した状態(安楽状態とは異なる状態)である。安楽状態は、後席利用者がよりリラックスできる状態であり、具体的には、以下の条件(a1)~条件(e)が全て成立している状態である。
条件(a1):後席位置Prが所定の閾値後席位置Prthによって表される位置よりも後方にある(即ち、Prth<Pr)。
条件(b):シートバック角度αが所定の閾値後傾角度αthによって表される角度よりも後傾している(即ち、αth<α)。
条件(c):オットマン角度βが所定の閾値傾斜角度βthによって表される角度よりも小さい(即ち、β<βth)。
条件(d):チルト位置Ptが所定の閾値チルト位置Ptthによって表される高さよりも高い(即ち、Ptth<Pt)。
条件(e):フットレスト25が展開状態にある(即ち、フットレスト角度θ=展開角度θc)。
シート機構が基本状態にあるときに状態切替ボタン67が操作(タップ)されると、ECU41は、「安楽切替制御」を開始し、シート機構を安楽状態に切替える。一方、シート機構が安楽状態にあるときに状態切替ボタン67がタップされると、ECU41は、「基本切替制御」を開始し、シート機構を基本状態に切替える。
状態切替ボタン67は、便宜上、「第1操作器」とも称呼される。後席利用者(又は他の利用者)が状態切替ボタン67を触れている状態(即ち、第1操作器の操作状態であって、ディスプレイ60に表示された状態切替ボタン67が触れられた状態)は、「オン状態」とも称呼される。ディスプレイ60に表示された状態切替ボタン67が触れられていない状態は、「オフ状態」とも称呼される。
シート機構が基本状態にあるときに状態切替ボタン67に触れる操作(即ち、第1操作器をオン状態とする操作)は、便宜上、「安楽切替操作」とも称呼される。安楽切替操作が行われたときに成立する条件は、便宜上、「安楽切替条件」とも称呼される。一方、シート機構が安楽状態にあるときに状態切替ボタン67に触れる操作(即ち、第1操作器をオン状態とする操作)は、「基本切替操作」とも称呼される。換言すれば、ECU41は、安楽切替操作が行われると安楽切替制御を開始し、基本切替操作が行われると基本切替制御を開始する。
後述されるように、安楽切替操作が行われると、ECU41は、安楽切替制御を開始し、且つ状態切替ボタン67の操作状態(即ち、オン状態及びオフ状態の何れか)に依らず、安楽切替制御を完了させる。同様に、基本切替操作が行われると、ECU41は、基本制御を開始し、且つ状態切替ボタン67の操作状態に依らず、基本切替制御を完了させる。
安楽切替制御が実行されたことにより安楽状態となったシート機構の例が、図4に示される。なお、図4において、図1に示された部材及び符号の図示が一部省略されている。図4から理解されるように、後席位置Prが、閾値後席位置Prthよりも大きい安楽後席位置Prcとなっている(即ち、Prth<Prc)。シートバック角度αが、閾値後傾角度αthよりも大きい安楽シートバック角度αcとなっている(即ち、αth<αc)。オットマン角度βが、閾値傾斜角度βthよりも小さい安楽オットマン角度βcとなっている(即ち、βc<βth)。チルト位置Ptが、閾値チルト位置Ptthよりも大きい安楽チルト位置Ptcとなっている(即ち、Ptth<Ptc)。フットレスト25が、展開状態となっている(即ち、フットレスト角度θ=展開角度θc)。
安楽後席位置Prc、安楽シートバック角度αc、安楽オットマン角度βc、安楽チルト位置Ptc及び展開角度θcは、「安楽状態値」とも称呼される。換言すれば、安楽切替制御は、シート機構パラメータのそれぞれが、条件(a1)~条件(d)が全て成立するように設定された安楽状態値に到達するようにシートアジャスタを制御する処理である。なお、以下の記載において、シート機構パラメータの何れかに、そのパラメータに対応する安楽状態値(又は、後述される基本状態値)が「到達」している状態は、これらの値が互いに等しい状態、及びこれらの値の差分が充分に小さい状態を含む。
ECU41は、安楽切替操作が行われると(即ち、安楽切替制御を開始するとき)、その時点(即ち、シート機構が基本状態にある時点)における後席位置Pr、シートバック角度α、チルト位置Pt及びオットマン角度βのそれぞれを「基本状態値」としてECU41のEEPROMに記憶する。なお、フットレスト角度θに係る基本状態値は、格納角度θbである。安楽切替制御の実行によってシート機構が安楽状態となった後、基本切替操作が行われると、ECU41は、シート機構パラメータのそれぞれが基本状態値に到達するようにシートアジャスタを制御する処理を基本切替制御として実行する。
(安楽状態更新処理)
安楽切替制御が完了してから基本切替操作が行われるまでの期間において、調整ボタンに対する操作によって後列シート30の姿勢が変更されると、ECU41は、「安楽状態更新処理」を実行する。安楽状態更新処理は、変更された後列シート30の状態(即ち、変更されたシート機構パラメータの値)を安楽状態値としてECU41のEEPROMに記憶(更新)する処理である。なお、ボタン62a、bに対する操作によってフットレスト25の状態が変更されても、安楽状態値は更新されない。即ち、フットレスト角度θに係る安楽状態値は、展開角度θcに維持される。
安楽切替制御が完了した後、例えば、ボタン64aが操作されてシートバック角度αが減少すると、ECU41は、そのシートバック角度αを安楽シートバック角度αcとして記憶する。仮に、後席利用者によってシートバック角度αが閾値後傾角度αthよりも小さくなるように操作されると、ECU41は、安楽シートバック角度αcをシートバック角度αよりも若干大きな値に設定する。即ち、安楽状態更新処理が実行された場合であっても、安楽状態値のそれぞれは、条件(a1)~条件(d)が成立するように設定される(即ち、シート機構パラメータのそれぞれが安楽状態値に到達したとき、条件(a1)~条件(d)が成立している)。
なお、安楽状態更新処理が未だ実行されていないとき(例えば、シート機構を含む車両が製造された直後の状態であるとき)、安楽状態値のそれぞれは、条件(a1)~条件(d)のそれぞれが成立するように定められた初期値に設定されている。即ち、安楽状態値の初期値のそれぞれが、ECU41のEEPROMに記憶されている。
(具体的作動)
次に、ECU41の具体的作動について説明する。ECU41のCPU(以下、単に「CPU」とも称呼される)は、図5にフローチャートにより表された「シート状態切替処理ルーチン」を所定の時間周期Δtが経過する毎に実行する。本ルーチンにおいて、切替フラグXcの値が設定され且つ参照される。
切替フラグXcは、ECU41が作動を開始したときに実行されるイニシャルルーチン(不図示)によって「0」に設定される。切替フラグXcは、安楽切替制御が実行されるとき(即ち、安楽切替操作が行われてから安楽切替制御が完了するまでの期間において)、「1」に設定される。加えて、切替フラグXcは、基本切替制御が実行されるとき(即ち、基本切替操作が行われてから基本切替制御が完了するまでの期間において)、「2」に設定される。
(ケースA:シート機構が基本状態にあり且つ無操作)
適当なタイミングとなると、CPUは、図5のステップ500から処理を開始してステップ505に進み、切替フラグXcの値が「0」であるか否かを判定する。現時点において、シート機構が基本状態にあり、安楽切替制御及び基本切替制御が何れも実行されておらず、調整ボタン及び状態切替ボタン67が何れも操作されていないと仮定する。
この場合、切替フラグXcの値が「0」であるので、CPUは、ステップ505にて「Yes」と判定してステップ510に進み、状態切替ボタン67がオン状態にあるか否かを判定する。上記仮定によれば状態切替ボタン67はオフ状態にあるので、CPUは、ステップ510にて「No」と判定してステップ535に進み、シート機構が安楽状態にあるか否かを判定する。即ち、CPUは、条件(a1)~条件(e)が全て成立しているか否かを判定する。上記仮定によればシート機構は基本状態にあるので、CPUは、ステップ535にて「No」と判定してステップ595に進み、本ルーチンの処理を一旦終了する。
(ケースB:安楽切替制御)
その後、安楽切替操作が行われた後、本ルーチンが最初に実行されていると仮定する。この場合、状態切替ボタン67がオン状態となっているので、CPUは、ステップ510にて「Yes」と判定してステップ515に進み、シート機構が基本状態にあるか否かを判定する。即ち、CPUは、条件(a1)~条件(e)の少なくとも1つが成立していない状態であるか否かを判定する。
上記仮定によればシート機構は基本状態にあるので、CPUは、ステップ515にて「Yes」と判定してステップ520に進み、切替フラグXcの値を「1」に設定する。次いで、CPUは、ステップ525に進み、基本状態値を記憶する。即ち、CPUは、この時点におけるシート機構パラメータのそれぞれ(ただし、フットレスト角度θを除く)を基本状態値としてECU41のEEPROMに記憶する。
更に、CPUは、ステップ530に進み、シート機構を安楽状態へ移行させる。即ち、CPUは、シート機構パラメータのそれぞれが安楽状態値に到達するようにシートアジャスタを制御する。より具体的に述べると、後席位置Prが安楽後席位置Prcに到達していなければ、CPUは、時間周期Δtが経過する間に後席位置Prと安楽後席位置Prcとの差分が所定量だけ減少するように後席駆動部36を制御する。
シートバック角度αが安楽シートバック角度αcに到達していなければ、CPUは、時間周期Δtが経過する間にシートバック角度αと安楽シートバック角度αcとの差分が所定量だけ減少するようにシートバック駆動部37を制御する。チルト位置Ptが安楽チルト位置Ptcに到達していなければ、CPUは、時間周期Δtが経過する間にチルト位置Ptと安楽チルト位置Ptcとの差分が所定量だけ減少するようにチルト駆動部38を制御する。
オットマン角度βが安楽オットマン角度βcに到達していなければ、CPUは、時間周期Δtが経過する間にオットマン角度βと安楽オットマン角度βcとの差分が所定量だけ減少するようにオットマン駆動部39を制御する。フットレスト25が展開状態となっていなければ(即ち、フットレスト角度θが展開角度θcに到達していなければ)、CPUは、時間周期Δtが経過する間にフットレスト角度θと展開角度θcとの差分が所定量だけ減少するようにフットレスト駆動部27を制御する。
次いで、CPUは、ステップ595に進む。
本ルーチンが次に実行されたとき、切替フラグXcが「1」となっているので、CPUは、ステップ505にて「No」と判定してステップ550に進み、切替フラグXcが「1」であるか否かを判定する。
この場合、CPUは、ステップ550にて「Yes」と判定してステップ555に進み、安楽切替制御が完了しているか否かを判定する。即ち、CPUは、シート機構パラメータのそれぞれが安楽状態値に到達しているか否かを判定する。この時点においては安楽切替制御が実行されてから充分な時間が経過していないので、シート機構は安楽状態に達していない。そのため、CPUは、ステップ555にて「No」と判定してステップ530に進む。即ち、CPUは、シート機構を安楽状態へ移行させる処理を(継続して)実行する。
ステップ530の処理が繰り返し実行された結果としてシート機構パラメータが安楽状態値に到達した後、本ルーチンが最初に実行されたとき、CPUは、ステップ555にて「Yes」と判定してステップ570に進み、切替フラグXcの値を「0」に設定する。次いで、CPUは、ステップ595に進む。即ち、このとき、安楽切替制御が完了する。
この次に、本ルーチンが設定されると(且つ、調整ボタン及び状態切替ボタン67が何れも操作されていなければ)、CPUは、ステップ505、ステップ510を経てステップ535に進むと、ステップ535にて「Yes」と判定してステップ540に進む。ステップ540にてCPUは、調整ボタンの操作が検出されているか否かを判定する。即ち、CPUは、調整ボタンの何れかがオン状態にあるか否かを判定する。この場合、調整ボタンが操作されていないので、CPUは、ステップ540にて「No」と判定してステップ595に進む。
(ケースC:安楽状態更新処理)
その後、調整ボタンに対する操作によって後列シート30の姿勢が変更されたと仮定する。この場合、CPUは、ステップ540にて「Yes」と判定してステップ545に進み、安楽状態値を更新する。即ち、CPUは、変更された後列シート30の姿勢に応じて安楽状態更新処理を実行する。なお、調整ボタンの操作が検出されると、CPUは、図示しないルーチンを実行してシートアジャスタを制御する。次いで、CPUは、ステップ595に進む。
(ケースD:基本切替制御)
その後、基本切替操作が行われた後、本ルーチンが最初に実行されていると仮定する。この場合、シート機構が安楽状態にあるので、CPUは、ステップ515にて「No」と判定してステップ560に進み、切替フラグXcの値を「2」に設定する。
次いで、CPUは、ステップ575に進み、シート機構を基本状態へ移行させる。即ち、CPUは、シート機構パラメータのそれぞれが基本状態値に到達するようにシートアジャスタを制御する。ステップ575における処理内容は、シート機構パラメータが安楽状態値に到達するようにシートアジャスタを制御するステップ530の処理と類似しているので、具体的な説明は割愛される。なお、上述したようにシートバック23の後傾角度に応じて格納角度θbが変化するので、CPUは、その時点における格納角度θbにフットレスト角度θが到達するようにシートアジャスタを制御する。更に、CPUは、ステップ595に進む。
本ルーチンが次に実行されると、切替フラグXcが「2」となっているので、CPUは、ステップ550にて「No」と判定してステップ565に進み、基本切替制御が完了しているか否かを判定する。即ち、CPUは、シート機構パラメータのそれぞれが基本状態値に到達しているか否かを判定する。
この時点においては基本切替制御が実行されてから充分な時間が経過していないので、シート機構は基本状態に達していない。そのため、CPUは、ステップ565にて「No」と判定してステップ575に進む。即ち、CPUは、シート機構を基本状態へ移行させる処理を(継続して)実行する。
ステップ575の処理が繰り返し実行された結果としてシート機構パラメータが基本状態値に到達した後、本ルーチンが最初に実行されたとき、CPUは、ステップ565にて「Yes」と判定してステップ570に進み、切替フラグXcの値を「0」に設定する。即ち、このとき、基本切替制御が完了する。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について、第1実施形態との差異を中心に説明する。第2実施形態に係るシート制御システム2において、安楽状態は、以下の条件(a1)~条件(d)が全て成立している状態である。
条件(a1):後席位置Prが閾値後席位置Prthによって表される位置よりも後方にある(即ち、Prth<Pr)。
条件(a2):後席位置Prと前席位置Pfとの差分であるシート間距離Dsが所定の閾値間隔Dsthよりも大きい(即ち、Dsth<Ds=Pr-Pf)。
条件(b):シートバック角度αが閾値後傾角度αthによって表される角度よりも後傾している(即ち、αth<α)。
条件(c):オットマン角度βが閾値傾斜角度βthによって表される角度よりも小さい(即ち、β<βth)。
条件(d):チルト位置Ptが閾値チルト位置Ptthによって表される高さよりも高い(即ち、Ptth<Pt)。
条件(a2)について、安楽状態にあるシート機構を示した図4を参照しながら説明する。シート制御システム2に係るECU42は、安楽切替制御を開始するとき、シート間距離Dsが安楽シート間距離Dscとなるように安楽後席位置Prcを決定する(即ち、Prc=Dsc+Pf)。安楽シート間距離Dscは、閾値間隔Dsthに所定のマージン距離Dmを加えた値である(即ち、Dsc=Dsth+Dm)。安楽切替制御が完了してから基本切替操作が行われるまでの期間においてボタン61a、b又はボタン63a、bに対する操作によってシート間距離Dsが変更されると、安楽状態更新処理が実行され、安楽状態値に含まれる安楽シート間距離Dscが更新される。
一方、上述した条件(a1)~条件(d)から理解されるように、安楽切替制御又は基本切替制御が実行されるとき、フットレスト25の状態(即ち、格納状態及び展開状態の何れか)は、変更されない。換言すれば、第2実施形態における基本状態値及び安楽状態値は、フットレスト角度θに係る値(即ち、格納角度θb及び展開角度θc)を含んでいない。
なお、ディスプレイ60(具体的には、後列シート操作画面)に表示されたボタン61a、bに対する操作によって任意のタイミングにてフットレスト25の状態を変更することは可能である。第2実施形態において、ボタン61a、bは、便宜上、「第2操作器」とも称呼される。
ECU42の具体的作動について、図5のフローチャートを参照しながら第1実施形態との差異を説明する。ECU42のCPU(以下、単に「CPU」とも称呼される)は、ステップ515に進むと、シート機構が基本状態にあるか否かを判定する。即ち、CPUは、条件(a1)~条件(d)の少なくとも1つが成立していない状態であるか否かを判定する。ステップ535にてCPUは、シート機構が安楽状態にあるか否かを判定する。即ち、CPUは、条件(a1)~条件(d)が全て成立しているか否かを判定する。
ステップ530にてCPUは、シート機構を安楽状態へ移行させる。ただし、本ステップにおいてCPUは、フットレスト角度θを変更しない。加えて、CPUは、条件(a1)及び条件(a2)が成立するように後席位置Prを変更する。ステップ575にてCPUは、シート機構を基本状態へ移行させる。ただし、本ステップにおいてCPUは、フットレスト角度θを変更しない。
ステップ555にてCPUは、安楽切替制御が完了しているか否かを判定する。即ち、CPUは、フットレスト角度θを除くシート機構パラメータのそれぞれが安楽状態値に到達しているか否かを判定する。ステップ565にてCPUは、基本切替制御が完了しているか否かを判定する。即ち、CPUは、フットレスト角度θを除くシート機構パラメータのそれぞれが基本状態値に到達しているか否かを判定する。
以上、説明したように、シート制御システム1、2によれば、安楽切替制御の実行に際して前席位置Pf及びシートバック23の後傾角度が変更されないので、前列シート20に着座した利用者の快適性を損なうことなく安楽切替制御を実行することができる。加えて、状態切替ボタン67に対する簡易な操作によって(具体的には、状態切替ボタン67を長押しすることなく)、安楽切替制御及び基本切替制御を完了させることができる。
以上、本発明の実施形態を上記のシステムを参照して説明したが、本発明の目的を逸脱せずに多くの交代、改良、変更が可能であることは当業者であれば明らかである。従って本発明の形態は、添付された請求項の精神と目的を逸脱しない全ての交代、改良、変更を含み得る。本発明の形態は、前記特別な構造に限定されず、例えば下記のように変更が可能である。
第1操作器は、ディスプレイ60に表示された状態切替ボタン67であった。これに代わり、第1操作器は、利用者が手で押下したときにオン状態(導通状態)となり且つ手を離したときにオフ状態(絶縁状態)となる電気的な押しボタンであっても良い。この押しボタンは、車両のリアドア内面のドアトリム(不図示)に配設されても良い。
チルト駆動部38は、チルトフレーム32aの回動角度を変更することによってチルト位置Ptを変更していた。これに代わり、チルト駆動部38は、シートクッション32に内包された空気袋(ブラダ)を膨張或いは収縮させることによりチルト位置Ptを変更しても良い。
チルト位置Ptは、シートクッション32における下端位置(参照位置)に対する前縁部の高さであった。これに代わり、チルト位置Ptは、シートクッション32における後席利用者の臀部が載せられる位置(この場合における参照位置)に対するシートクッション32の前縁部の高さであっても良い。
シート間距離Dsは、後席位置Prと前席位置Pfとの差分であった。これに代わり、シート間距離Dsは、前列シート20のシートクッション22の後端位置から、後列シート30のシートクッション32の前端位置まで、の距離であっても良い。
後列シート30は、シートクッション32の床面10に対する位置(高さ)であるリフト位置を更に変更可能に構成されても良い。
フットレスト25は、シートバック23の後面に対して回動可能に連結されていた。これに代わり、フットレスト25は、前列基部21又はシートクッション32の後部に対して連結されても良い。即ち、フットレスト25は、図1及び図4に示された位置よりも下方に配設されても良い。
ECU41、42は、安楽切替制御及び基本切替制御の一方を開始すると、後席利用者による操作に依らず、これらの制御を完了させていた。これに代わり、ECU41、42は、安楽切替制御又は基本切替制御の実行中に所定のキャンセル操作が行われたと判定すると、これらの制御を中断しても良い。キャンセル操作は、例えば、調整ボタンに対する操作であっても良く、ディスプレイ60に表示されるキャンセルボタン(不図示)に対する操作であっても良い。
上述した前列シート20及び後列シート30のシートアジャスタは、ブラシ付き直流モータを含んでいた。これに代わり、シートアジャスタは、ブラシ付き直流モータとは異なるアクチュエータによって実現されてもよい。例えば、シートアジャスタは、周知のステッピングモータによって実現されても良い。この場合、ECU41は、上述した後席位置センサ53及びシートバック角度センサ54等のセンサを用いてシート機構パラメータを検出するのではなく、ステッピングモータに印加されたパルス電圧の回数に基づいてシート機構パラメータを取得(推定)しても良い。
前列シート20は助手席であり、且つ後列シート30は助手席の後ろに配設された後席であった。これに対し、前列シート20は運転席であり、且つ後列シート30は運転席の後ろに配設された後席であっても良い。或いは、前列シート20は助手席の後ろに配設されたシート(即ち、2列目のシート)であり、且つ後列シート30は前列シート20の後ろに配設されたシート(即ち、3列目のシート)であっても良い。
加えて、前列シート20及び後列シート30は、車両内の床面10に配設されていた。これに代わり、前列シート20及び後列シート30は、車両以外の乗物(例えば、航空機及び船舶)に用いられても良い。或いは、前列シート20及び後列シート30は、劇場及び施設等(例えば、プラネタリウム)に適用されても良い。
上述したECU41、42によって実現されていた処理は、複数のECU(制御装置、制御部)によって実行されても良い。
1、2…シート制御システム
10…床面
11、12…ロアレール
20…前列シート
21…前列基部
22…シートクッション
23…シートバック
24…ヘッドレスト
25…フットレスト
25a…足載面
25b…意匠面
26…前席駆動部
27…フットレスト駆動部
30…後列シート
31…後列基部
32…シートクッション
32a…チルトフレーム
33…シートバック
34…オットマン
35…ヘッドレスト
36…後席駆動部
37…シートバック駆動部
38…チルト駆動部
39…オットマン駆動部
41、42…ECU
51…前席位置センサ
52…フットレスト角度センサ
53…後席位置センサ
54…シートバック角度センサ
55…チルト位置センサ
56…オットマン角度センサ
60…ディスプレイ
61a~66a、61b~66b…ボタン
67…状態切替ボタン

Claims (7)

  1. 床面に対して前後方向に移動可能に配設された前列シート、
    前記床面における前記前列シートの後方に配設され、シートクッション及びシートバックを有する後列シート、及び、
    前記後列シートの前記床面に対する前後方向の位置である後席位置、及び前記シートバックの前記床面に対する後傾角度であるシートバック角度を変更可能な電動式のシートアジャスタ、を含むシート機構と、
    利用者によって操作可能な第1操作器と、
    前記第1操作器が操作されることを含む所定の安楽切替条件が成立すると、前記後席位置が所定の閾値後席位置よりも後方にあり且つ前記シートバック角度が所定の閾値後傾角度よりも後傾している状態を含む安楽状態となるように前記シートアジャスタを制御する安楽切替制御を開始する制御部と、
    を有するシート制御システムであって、
    前記前列シートは、
    前記後列シートに着座した利用者が足先部を載せるための足載面が展開された展開状態と、前記足載面が格納された格納状態と、の間で前記シートアジャスタによって切替可能なフットレストを含み、
    前記安楽状態は、
    前記フットレストが前記展開状態にあることを含み、
    前記制御部は、
    前記シート機構が前記安楽状態に無いときに前記第1操作器が操作されると前記安楽切替条件が成立したと判定し、且つ、
    前記安楽切替制御が開始されると、前記利用者による前記第1操作器への操作の有無に依らず前記安楽切替制御を完了させる、
    シート制御システム。
  2. 床面に対して前後方向に移動可能に配設された前列シート、
    前記床面における前記前列シートの後方に配設され、シートクッション及びシートバックを有する後列シート、及び、
    前記後列シートの前記床面に対する前後方向の位置である後席位置、及び前記シートバックの前記床面に対する後傾角度であるシートバック角度を変更可能な電動式のシートアジャスタ、を含むシート機構と、
    利用者によって操作可能な第1操作器と、
    前記第1操作器が操作されることを含む所定の安楽切替条件が成立すると、前記後席位置が所定の閾値後席位置よりも後方にあり且つ前記シートバック角度が所定の閾値後傾角度よりも後傾している状態を含む安楽状態となるように前記シートアジャスタを制御する安楽切替制御を開始する制御部と、
    を有するシート制御システムであって、
    前記安楽状態は、
    前記後席位置と、前記前列シートの前記床面における前後方向の位置である前席位置と、の差分の大きさが所定の閾値間隔よりも大きいことを含む、
    シート制御システム。
  3. 請求項1又は2に記載のシート制御システムであって、
    前記制御部は、
    前記安楽切替制御を開始するとき、その時点における前記後席位置及び前記シートバック角度を前記シート機構の基本状態を表す値として記憶し、
    前記シート機構が前記安楽状態にあるときに所定の基本切替操作が行われると、前記シート機構が前記基本状態となるように前記シートアジャスタを制御する基本切替制御を開始する、
    シート制御システム。
  4. 請求項3に記載のシート制御システムであって、
    前記制御部は、
    前記安楽切替制御が完了してから前記基本切替操作が行われるまでの期間において前記後席位置及び前記シートバック角度の少なくとも一方が利用者によって変更されると、前記安楽切替制御を再び実行するとき、前記後席位置及び前記シートバック角度の一方又は両方が前記変更された値になるように前記シートアジャスタを制御する、
    シート制御システム。
  5. 請求項1又は2に記載のシート制御システムであって、
    前記後列シートは、
    前記後列シートに着座した利用者が下肢を載せるための、前記床面に対する傾斜角度であるオットマン角度を前記シートアジャスタによって調整可能なオットマンを含み、
    前記安楽状態は、
    前記オットマン角度が所定の閾値傾斜角度よりも小さい状態を含む、
    シート制御システム。
  6. 請求項1又は2に記載のシート制御システムであって、
    前記後列シートは、
    前記シートクッションの前縁部の前記シートクッションにおける所定の参照位置に対する高さであるチルト位置が前記シートアジャスタによって調整可能であり、
    前記安楽状態は、
    前記チルト位置が所定の閾値チルト位置よりも高い状態を含む、
    シート制御システム。
  7. 請求項2に記載のシート制御システムであって、
    利用者に操作される第2操作器を有し、
    前記前列シートは、
    前記後列シートに着座した利用者が足先部を載せるための足載面が展開された展開状態と、前記足載面が格納された格納状態と、の間で前記シートアジャスタによって切替可能なフットレストを含み、
    前記制御部は、
    前記第2操作器に対する操作に応じて前記フットレストを前記展開状態及び前記格納状態との間で切替える、
    シート制御システム。
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