JP2024047408A - テープカートリッジ、テープロールおよびテープカートリッジセット - Google Patents

テープカートリッジ、テープロールおよびテープカートリッジセット Download PDF

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Abstract

【課題】テープの走行性を安定させることができるテープカートリッジを提供する。【解決手段】テープ115と、コア穴137が設けられテープ115が巻回されたテープコア117と、を有するテープロール103と、第1ベース壁部171、および第1ベース壁部171から第1方向に突出した第1コア突起177、を含む第1ケース部141と、第3ベース壁部153、および第3ベース壁部153から第1方向とは反対の第3方向に突出しコア穴137に挿入された第3コア突起159、を含む第3ケース部145と、を有し、テープロール103を収容したカートリッジケース111と、を備え、テープコア117には、コア穴137に対してテープコア117の径方向外側に位置して、第1コア突起177が挿入された挿入受け部139が設けられていることを特徴とするテープカートリッジ。【選択図】図11

Description

本発明は、テープカートリッジ、テープロールおよびテープカートリッジセットに関するものである。
従来、特許文献1が開示するように、感熱テープおよび紙管を含む被記録媒体と、被記録媒体を収容した媒体アダプターとを備えたテープカートリッジが知られている。媒体アダプターは、アダプター本体と、アダプター本体に対して開閉自在に取り付けられたアダプター蓋とを備えている。
また、特許文献2が開示するように、印刷テープと、カートリッジケースとを備えたテープカートリッジが知られている。カートリッジケースは、互いに接合された第1ケースおよび第2ケースを備えており、分解装置により第1ケースと第2ケースとに分解可能に構成されている。
特開2019-142063号公報 特開2007-301872号公報
従来のテープカートリッジでは、例えばユーザーが被記録媒体を交換した際などに、被記録媒体の回転軸が傾斜してしまい、被記録媒体の回転および感熱テープの走行性が不安定になるという課題がある。
本発明のテープカートリッジは、テープと、コア穴が設けられテープが巻回されたテープコアと、を有するテープロールと、第1ベース壁部、および第1ベース壁部から第1方向に突出した第1コア突起、を含む第1ケース部と、第3ベース壁部、および第3ベース壁部から第1方向とは反対の第3方向に突出しコア穴に挿入された第3コア突起、を含む第3ケース部と、を有し、テープロールを収容したカートリッジケースと、を備え、テープコアには、コア穴に対してテープコアの径方向外側に位置して、第1コア突起が挿入された挿入受け部が設けられている。
本発明のテープロールは、第1ベース壁部、および第1ベース壁部から第1方向に突出した第1コア突起、を含む第1ケース部と、第3ベース壁部、および第3ベース壁部から第1方向とは反対の第3方向に突出した第3コア突起、を含む第3ケース部と、を備えたカートリッジケースに収容可能なテープロールであって、テープと、第3コア突起が挿入可能なコア穴が設けられテープが巻回されたテープコアと、を備え、テープコアには、コア穴に対してテープコアの径方向外側に位置して、第1コア突起が挿入可能な挿入受け部が設けられている。
本発明のテープカートリッジセットは、テープと、コア穴が設けられテープが巻回されたテープコアと、を有する複数のテープロールと、第1ベース壁部、および第1ベース壁部から第1方向に突出した第1コア突起、を含む第1ケース部と、第3ベース壁部、および第3ベース壁部から第1方向とは反対の第3方向に突出しコア穴に挿入された第3コア突起、を含む第3ケース部と、を有し、複数のテープロールのうちの一のテープロールを収容可能なカートリッジケースと、を備え、テープコアには、コア穴に対してテープコアの径方向外側に位置して、第1コア突起が挿入された挿入受け部が設けられている。
テープカートリッジの斜視図である。 リボンロールおよび巻取りコアが収容された第3ケース部の斜視図である。 テープ印刷装置を+Z方向から見た図である。 テープロールの斜視図である。 図4とは別の角度から見たテープロールの斜視図である。 第1ケース部が取り外されたテープカートリッジの斜視図である。 第3ケース部の斜視図である。 第1ケース部の斜視図である。 第1ケース部の断面図である。 第1ケース部の第3ケース部への装着途中におけるテープカートリッジの断面図である。 第1ケース部の第3ケース部への装着完了後におけるテープカートリッジの断面図である。 変形例に係る第1ケース部の斜視図である。 変形例に係る第1ケース部の断面図である。 テープカートリッジセットの斜視図である。
以下、添付の図面を参照して、テープカートリッジの一実施形態であるテープカートリッジ101について説明する。テープカートリッジ101は、テープ印刷装置1に着脱可能に装着されるものである。なお、以下では、各図に示したXYZ直交座標系による方向を用いて説明するが、これらの方向は説明の便宜上のものにすぎず、以下の実施形態を何ら限定するものではない。また、各構成要素の個数は、例示にすぎず、以下の実施形態を何ら限定するものではない。
[テープカートリッジ]
図1および図2に基づいて、テープカートリッジ101について説明する。テープカートリッジ101は、テープロール103と、リボンロール105と、巻取りコア107と、プラテンローラー109と、これらを収容したカートリッジケース111とを備えている。また、カートリッジケース111には、回路基板113が取り付けられている。
テープロール103は、印刷媒体となるテープ115と、テープ115が巻回されたテープコア117(図4参照)とを備えている。リボンロール105は、インクリボン119と、インクリボン119が巻回された繰出しコア121とを備えている。繰出しコア121から繰り出されたインクリボン119は、巻取りコア107に巻き取られる。プラテンローラー109は、テープ印刷装置1に備えられたサーマルヘッド13(図3参照)との間でテープ115およびインクリボン119を挟持し、挟持したテープ115およびインクリボン119を送る。
テープ115には、色、幅、素材、形状などが異なる複数種類のものが用意されている。同様に、インクリボン119には、色、幅などが異なる複数種類のものが用意されている。未使用のテープカートリッジ101において、インクリボン119の長さは、テープ115の長さよりも長く、テープ115が厚い素材から成る場合、インクリボン119の長さはテープ115の長さの2倍以上となる。このため、カートリッジケース111に収容されたテープロール103がテープエンド状態、すなわちテープコア117からテープ115がすべて繰り出された状態、になった場合でも、ユーザーは、リボンロール105を交換することなく、テープロール103を交換することで、そのテープカートリッジ101を使い続けることができる。
カートリッジケース111には、ヘッド挿通孔123がZ方向に貫通して設けられている。また、カートリッジケース111の-X方向の面には、Z方向に延在するテープ送出口125が設けられている。テープ送出口125からは、テープロール103から繰り出されたテープ115がカートリッジケース111外へ送り出される。
回路基板113は、カートリッジケース111の+X方向の面において、+Y方向且つ-Z方向の端部に設けられている。回路基板113は、複数の電極部127と、図示省略した記憶素子とを備えている。記憶素子には、各種情報が記憶されている。各種情報には、例えば、テープ115の色を示す情報、テープ115の幅を示す情報、テープ115の素材を示す情報、インクリボン119の色を示す情報、インクリボン119の残量、すなわち繰出しコア121に巻回されているインクリボン119の長さ、を示す情報、などが含まれる。インクリボン119の残量を示す情報としては、例えば、未使用のテープカートリッジ101におけるインクリボン119の長さを示す情報と、消費された、すなわち繰出しコア121から繰り出されたインクリボン119の長さを示す情報とが用いられる。
[テープ印刷装置]
図3に基づいて、テープ印刷装置1について説明する。テープ印刷装置1は、装置ケース3と、装着部カバー5とを備えている。装置ケース3は、略直方体状に形成されている。装置ケース3の+Z方向の面には、カートリッジ装着部7が設けられている。カートリッジ装着部7は、+Z方向が開放された凹部である。カートリッジ装着部7には、テープカートリッジ101が着脱可能に装着される。
装置ケース3の-X方向の面には、テープ排出口9が設けられている。テープ排出口9からは、カートリッジ装着部7に装着されたテープカートリッジ101から送り出されたテープ115が排出される。
装着部カバー5は、装置ケース3の+Y方向の端部に回動可能に取り付けられている。装着部カバー5は、カートリッジ装着部7を開閉する。
カートリッジ装着部7には、サーマルヘッド13と、ヘッドカバー15とが設けられている。サーマルヘッド13は、発熱素子(図示省略)を備え、テープ115に印刷を行う。ヘッドカバー15は、サーマルヘッド13を部分的に覆っている。テープカートリッジ101がカートリッジ装着部7に装着されると、ヘッド挿通孔123にサーマルヘッド13およびヘッドカバー15が挿入される。
カートリッジ装着部7の底面からは、プラテン軸17と、繰出し軸19と、巻取り軸21とが、+Z方向に突出している。カートリッジ装着部7にテープカートリッジ101が装着されると、プラテン軸17、繰出し軸19および巻取り軸21が、それぞれ、プラテンローラー109、繰出しコア121および巻取りコア107に挿入される。これにより、図示省略した送りモーターの回転が、プラテンローラー109、繰出しコア121および巻取りコア107に伝達可能となる。また、カートリッジ装着部7の底面からは、挿入突起22が+Z方向に突出している。テープカートリッジ101がカートリッジ装着部7に装着されると、後述する第3コア突起159(図11参照)の内部に挿入突起22が挿入される。
テープカートリッジ101がカートリッジ装着部7に装着された後、装着部カバー5が閉められると、図示省略したヘッド移動機構により、サーマルヘッド13がプラテンローラー109に向かって移動する。これにより、サーマルヘッド13とプラテンローラー109との間に、テープ115およびインクリボン119が挟持される。この状態でプラテンローラー109が回転すると、テープ115およびインクリボン119が送られる。このとき、パソコンなどの外部装置から受信した印刷データに基づいてサーマルヘッド13が発熱することで、インクリボン119のインクがテープ115に転写され、印刷画像がテープ115に印刷される。
カートリッジ装着部7とテープ排出口9との間には、カッター23が設けられている。カッター23は、図示省略したカッターモーターを駆動源としてテープ115を切断する。これにより、テープ115の印刷済み部分が切り離される。
カートリッジ装着部7の内側面には、基板接続部25が設けられている。基板接続部25は、複数の接触端子部27を備えている。複数の接触端子部27は、カートリッジ装着部7に装着されたテープカートリッジ101の回路基板113に設けられた複数の電極部127と接触する。これにより、基板接続部25を介して、回路基板113と、テープ印刷装置1が備える制御部(図示省略)とが電気的に接続される。制御部は、プロセッサーと、各種メモリーとを備え、テープ印刷装置1の各部を制御する。制御部は、基板接続部25を介して、回路基板113に記憶された各種情報を読み出し、また、回路基板113に各種情報を書き込む。
制御部は、印刷実行の指示を受信すると、回路基板113から読み出したインクリボン119の残量を示す情報と、印刷データに基づく印刷長さとに基づいて、印刷長さがインクリボン119の残量を超えているか否かを、印刷動作の開始前に判断する。すなわち、制御部は、印刷長さがインクリボン119の残量を超えているか否かを、テープ印刷装置1がテープ115およびインクリボン119の送りを開始する前に判断する。制御部は、印刷長さがインクリボン119の残量を超えていると判断した場合には、印刷動作を中止し、テープ印刷装置1或いは外部装置が備えるディスプレーなどの報知部にその旨を報知させる。このように、回路基板113にインクリボン119の残量を示す情報が記憶されていることで、印刷途中でインクリボン119を使い切ってしまうことを予め回避することができる。また、制御部は、印刷動作の終了後、印刷データが示す印刷長さに基づいて、回路基板113に記憶されている情報、すなわち消費されたインクリボン119の長さを示す情報、を書き換える。
[テープコア]
図4および図5に基づいて、テープコア117について説明する。テープコア117は、略円筒状に形成されている。テープコア117は、外筒部129と、内筒部131と、コア穴リブ部133と、複数の接続リブ部135とを備えている。外筒部129、内筒部131、コア穴リブ部133および複数の接続リブ部135は、樹脂で一体に構成されている。
外筒部129は、略円筒状に形成されている。外筒部129の外周面には、テープ115が巻回されている。内筒部131は、外筒部129よりも径の小さい円筒状に形成されており、外筒部129の内側に設けられている。すなわち、テープコア117は、外筒部129と内筒部131とを備えた二重筒構造を有する。内筒部131の内部は、後述する第3コア突起159(図11参照)が挿入されるコア穴137として機能する。
コア穴リブ部133は、内筒部131の内部すなわちコア穴137に設けられており、内筒部131の中心軸方向すなわちZ方向に対して垂直な略円板状に形成されている。コア穴リブ部133の中心には、突起挿通開口138が設けられている。突起挿通開口138は、略円形に形成されている。突起挿通開口138には、第3コア突起159の第2突起部163(図11参照)が挿通する。
複数の接続リブ部135は、外筒部129と内筒部131との間を、外筒部129および内筒部131の径方向に接続するようにして、外筒部129および内筒部131の中心軸に対して放射状に設けられている。複数の接続リブ部135は、外筒部129と内筒部131との間で、-Z方向の一部の領域、例えば-Z方向略2/3の領域において、Z方向に延在している(図10参照)。
換言すれば、外筒部129と内筒部131との間で、+Z方向の一部の領域、例えば+Z方向略1/3の領域には、接続リブ部135が設けられておらず、当該領域は、略円筒状の空間、すなわち環状の凹部となっている。この略円筒状の空間は、後述する第1コア突起177(図8参照)が挿入される挿入受け部139として機能する。挿入受け部139は、コア穴137に対して、テープコア117の径方向外側に設けられている。すなわち、挿入受け部139は、コア穴137を囲むように設けられている。
[カートリッジケース]
図1に基づいて、カートリッジケース111について説明する。カートリッジケース111は、第1ケース部141と、第2ケース部143と、第3ケース部145と、第4ケース部147とを備えている。第1ケース部141、第2ケース部143および第4ケース部147は、カートリッジケース111において+Z方向に位置し、第3ケース部145は、カートリッジケース111において-Z方向に位置している。テープカートリッジ101は、カートリッジ装着部7に対し、第3ケース部145がカートリッジ装着部7の底面と対向するようにして、装着される。
第1ケース部141、第2ケース部143、第3ケース部145および第4ケース部147は、互いに別体である。第1ケース部141、第2ケース部143および第4ケース部147は、透光性の樹脂で構成され、第3ケース部145は、非透光性の樹脂で構成されているが、第1ケース部141、第2ケース部143、第3ケース部145および第4ケース部147の素材は、これに限定されるものではない。
第1ケース部141は、第3ケース部145との間で、テープロール103を収容している(図11参照)。すなわち、第1ケース部141および第3ケース部145は、テープロール103が収容されたテープロール収容部148の外殻を構成している。ユーザーは、第1ケース部141を第3ケース部145に装着することにより、テープロール収容部148を閉塞することができ、第1ケース部141を第3ケース部145から取り外すことにより、テープロール収容部148を開放することができる。
第2ケース部143は、第1ケース部141に対して、-Y方向に設けられている。第2ケース部143は、第3ケース部145との間で、リボンロール105および巻取りコア107を収容している。すなわち、第2ケース部143および第3ケース部145は、リボンロール105および巻取りコア107が収容されたインクリボン収容部149の外殻を構成している。
第4ケース部147は、カートリッジケース111の-X方向の端部において、第1ケース部141と第2ケース部143との間に設けられている。第4ケース部147は、第3ケース部145との間で、プラテンローラー109を収容している。すなわち、第3ケース部145および第4ケース部147は、プラテンローラー109が収容されたプラテンローラー収容部151の外殻を構成している。
第2ケース部143は、第2ケース部143に設けられた第2係合ピン(図示省略)が第3ケース部145に設けられた第3A係合穴167(図7参照)に圧入されることにより、第3ケース部145と組み合わされている。このため、ユーザーは、所定のカートリッジ分解装置を用いれば第2ケース部143を第3ケース部145から取り外すことができるが、第2ケース部143を第3ケース部145から手で取り外すことは困難である。
同様に、第4ケース部147は、第4ケース部147に設けられた第4係合ピン(図示省略)が第3ケース部145に設けられた第3B係合穴169(図7参照)に圧入されることにより、第3ケース部145と組み合わされている。このため、ユーザーは、所定のカートリッジ分解装置を用いれば第4ケース部147を第3ケース部145から取り外すことができるが、第4ケース部147を第3ケース部145から手で取り外すことは困難である。
これらに対し、後述するように、第1ケース部141は、第1ケース部141に設けられた3つの第1係合凸部175(図8参照)が、第3ケース部145に設けられた3つの第3係合受け部165(図7参照)と係合することにより、第3ケース部145に装着されている。このため、ユーザーは、カートリッジ分解装置を用いずとも、第1ケース部141を第3ケース部145から手で容易に取り外すことができる(図6参照)。このとき、第2ケース部143および第4ケース部147は、第3ケース部145に組み合わされたままである。なお、図6では、第1ケース部141が取り外された後、カートリッジケース111からテープコア117が取り除かれた状態を示している。また、図示の関係上、図6では、インクリボン119を省略して示している。
テープカートリッジ101において、ユーザーがテープロール103を他のテープロール103と交換する場合、ユーザーは、まず、第3ケース部145から第1ケース部141を取り外し、カートリッジケース111からテープロール103を取り出す。続いて、ユーザーは、他のテープロール103を、第3ケース部145のなかに置く。続いて、ユーザーは、第1ケース部141を第3ケース部145に装着し、テープロール103の交換作業を終了する。
[第3ケース部]
図7に基づいて、第3ケース部145について説明する。第3ケース部145は、第3ベース壁部153と、第3ベース壁部153の周縁部から+Z方向に突出した第3側壁部155と、第3側壁部155の外側に設けられた基板取付部157とを備えている。
第3ベース壁部153は、XY平面と平行な板状に形成されている。第3ベース壁部153からは、第3コア突起159が+Z方向に突出している。第3コア突起159は、略段付き円筒状に形成されており、第3コア突起159の内部には、上記した挿入突起22が挿入される。第3コア突起159は、第1突起部161と、第2突起部163とを備えている。第1突起部161は、第3コア突起159の基端側すなわち-Z方向に設けられている。第2突起部163は、第3コア突起159の先端側すなわち+Z方向に設けられている。第2突起部163は、第1突起部161よりも径が小さく、上記した突起挿通開口138よりも僅かに径が小さい(図11参照)。第3コア突起159は、テープコア117のコア穴137に-Z方向から挿入される。このとき、第2突起部163は、突起挿通開口138に挿通される。第3コア突起159は、後述する第1コア突起177と共に、テープロール103を回転可能に支持する。
基板取付部157は、第3ケース部145において、+X方向且つ+Y方向の端部に位置しており、第3側壁部155の外側に設けられている。基板取付部157には、回路基板113が取り付けられている。
第3ケース部145には、3つの第3係合受け部165と、5つの第3A係合穴167と、4つの第3B係合穴169とが設けられている。
3つの第3係合受け部165は、第1ケース部141が第3ケース部145と組み合わされる位置に対応して、第3側壁部155に設けられている。3つの第3係合受け部165は、第1ケース部141に設けられた3つの第1係合凸部175と離脱可能に係合する。これにより、第1ケース部141が第3ケース部145に対して着脱可能に装着される。
5つの第3A係合穴167は、第2ケース部143が第3ケース部145と組み合わされる位置に対応して、第3側壁部155などに設けられている。5つの第3A係合穴167には、第2ケース部143に設けられた5つの第2係合ピンが、+Z方向から圧入される。これにより、第2ケース部143が第3ケース部145と組み合わされる。
4つの第3B係合穴169は、第4ケース部147が第3ケース部145と組み合わされる位置に対応して、第3側壁部155などに設けられている。4つの第3B係合穴169には、第4ケース部147に設けられた4つの第4係合ピンが、+Z方向から圧入される。これにより、第4ケース部147が第3ケース部145と組み合わされる。
[第1ケース部]
図8および図9に基づいて、第1ケース部141について説明する。第1ケース部141は、第1ベース壁部171と、第1ベース壁部171の周縁部から-Z方向に突出した第1側壁部173とを備えている。
第1ケース部141には、3つの第1係合凸部175が設けられている。3つの第1係合凸部175は、第1側壁部173から-Z方向に突出している。3つの第1係合凸部175は、第3ケース部145に設けられた3つの第3係合受け部165と離脱可能に係合する。これにより、第1ケース部141が第3ケース部145に対して着脱可能に装着される。
第1ベース壁部171は、第1ケース部141が第3ケース部145に装着されているとき、第3ベース壁部153に対して+Z方向に位置しており、XY平面と平行な板状に形成されている。第1ベース壁部171からは、第1コア突起177が-Z方向に突出している。第1コア突起177は、略円筒状に形成されている。第1コア突起177の肉厚、すなわち第1コア突起177の外径と内径との差は、テープコア117に設けられた挿入受け部139の幅、すなわち外筒部129の内径と内筒部131の外径との差、よりも僅かに小さい(図10参照)。
第1コア突起177は、テープコア117に設けられた挿入受け部139に+Z方向から挿入される(図10参照)。第1コア突起177は、上記の第3コア突起159と共に、テープロール103を回転可能に支持する。
このように、挿入受け部139に挿入された第1コア突起177により、テープロール103が回転可能に支持されるため、第1コア突起177がコア穴137に挿入された構成に比べ、テープロール103がテープロール103の回転軸から遠い位置で第1コア突起177により支持される。したがって、ユーザーがテープロール103を交換した際などに、テープロール103の回転軸がぶれることが抑制され、テープ115の走行性を安定させることができる。なお、外筒部129および内筒部131の径を大きくし、内筒部131の内部すなわちコア穴137を挿入受け部139として機能させることも考えられるが、そうすると、テープロール103に巻回可能なテープ115の長さが短くなってしまう。
第1コア突起177の先端部、すなわち第1突起先端部179は、第1コア突起177の突出方向すなわち-Z方向に対して、垂直である(図9参照)。すなわち、第1コア突起177の第1ベース壁部171からの突出量は、第1コア突起177の周方向いずれの箇所においても、略等しい。
第1突起先端部179の外周側には、外周側傾斜面181が設けられている。外周側傾斜面181は、第1コア突起177の突出方向に対して傾斜している。すなわち、外周側傾斜面181は、第1コア突起177の先端側の端部すなわち外周側傾斜面181の-Z方向の端部が、第1コア突起177の基端側の端部すなわち外周側傾斜面181の+Z方向の端部に対して、第1コア突起177の径方向内側に位置するように、傾斜している。
第1突起先端部179の内周側には、内周側傾斜面183が設けられている。内周側傾斜面183は、第1コア突起177の突出方向に対して傾斜している。すなわち、内周側傾斜面183は、第1コア突起177の先端側の端部すなわち内周側傾斜面183の-Z方向の端部が、第1コア突起177の基端側の端部すなわち内周側傾斜面183+Z方向の端部に対して、第1コア突起177の径方向外側に位置するように、傾斜している。
第1コア突起177が挿入受け部139に挿入されるときに、第1突起先端部179の外周側傾斜面181が挿入受け部139の外側の縁部、すなわち外筒部129の+Z方向の端部、に当たっても、外周側傾斜面181により第1突起先端部179が挿入受け部139へ案内される。第1コア突起177が挿入受け部139に挿入されるときに、第1突起先端部179の内周側傾斜面183が挿入受け部139の内側の縁部、すなわち内筒部131の+Z方向の端部、に当たっても、内周側傾斜面183により第1突起先端部179が挿入受け部139へ案内される。したがって、第1コア突起177を挿入受け部139に容易に挿入することができる。
なお、第1ケース部141が第3ケース部145に装着される過程では、第1係合凸部175と第3係合受け部165とが係合する前に、第1コア突起177が挿入受け部139に挿入され(図10参照)、その後、第1係合凸部175と第3係合受け部165とが係合する。このため、第1係合凸部175が第3係合受け部165と係合する前に、第1コア突起177および挿入受け部139により第3ケース部145に対して第1ケース部141が位置決めされるため、第1係合凸部175と第3係合受け部165とを容易に係合させることができる。
以上のように、本実施形態のテープカートリッジ101は、テープロール103と、テープロール103を収容したカートリッジケース111とを備えている。テープロール103は、テープ115と、テープコア117とを備えている。テープコア117には、コア穴137が設けられ、テープ115が巻回されている。カートリッジケース111は、第1ケース部141と、第3ケース部145とを備えている。第1ケース部141は、第1ベース壁部171と、第1ベース壁部171から-Z方向に突出した第1コア突起177とを備えている。第3ケース部145は、第3ベース壁部153と、第3ベース壁部153から+Z方向に突出した第3コア突起159とを備えている。第3コア突起159は、コア穴137に挿入されている。テープコア117には、挿入受け部139が設けられている。挿入受け部139は、コア穴137に対して、テープコア117の径方向外側に位置している。挿入受け部139には、第1コア突起177が挿入されている。
この構成によれば、挿入受け部139に挿入された第1コア突起177により、テープロール103が回転可能に支持されるため、第1コア突起177がコア穴137に挿入された構成に比べ、テープロール103がテープロール103の回転軸から遠い位置で第1コア突起177により支持される。したがって、ユーザーがテープロール103を交換した際などに、テープロール103の回転軸がぶれることが抑制され、テープ115の走行性を安定させることができる。
[その他の変形例]
上記の実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採用可能であることは言うまでもない。例えば、上記の実施形態は、上述したほか、以下のような形態に変更することができる。また、実施形態や変形例を、それぞれ組み合わせた構成でもよい。
第1突起先端部179は、第1コア突起177の突出方向に対して垂直である構成に限定されるものではない。例えば、図12および図13に示すように、第1突起先端部179は、第1コア突起177の突出方向に対して傾斜した構成でもよい。この場合、第1コア突起177の形状は、略断頭円筒状、すなわち円筒の先端部を円筒の中心軸に対して斜めに切断したような形状となる。すなわち、第1突起先端部179は、第1突起先端部179のうち、+Y方向の端部は、-Y方向の端部に比べ、第1ベース壁部171からの突出量が大きい。なお、第1突起先端部179の傾斜の方向は、これに限定されず、第1突起先端部179のうち、第1コア突起177の周方向における一の端部が、第1コア突起177の中心軸について一の端部と点対称となる端部に比べ、第1ベース壁部171からの突出量が大きくなるように、傾斜していればよい。
このように、第1突起先端部179が第1コア突起177の突出方向に対して傾斜していることで、第1突起先端部179は、+Y方向の端部が尖った形状となる。このため、挿入受け部139に対して、第1コア突起177を、その尖った+Y方向の端部から挿入することができる。したがって、第1コア突起177を挿入受け部139に容易に挿入することができる。
第1コア突起177は、上記した略円筒状(図8参照)或いは略断頭円筒状(図12参照)に形成された構成に限定されるものではない。例えば、第1コア突起177は、挿入受け部139に対応して環状に配置された複数の凸部により構成されてもよい。すなわち、第1コア突起177は、その周方向に連続している必要はない。この場合、各凸部の形状は、例えば、略環状扇形でもよく、ピン状でもよい。
挿入受け部139は、二重筒構造のテープコア117において、外筒部129と内筒部131との間の空間により構成されたものに限定されない。例えば、挿入受け部139は、一重構造のテープコア117において、+Z方向の端面に設けられた環状の凹部により構成されたものでもよい。
図14に示すように、複数のテープロール103と、テープカートリッジ101とは、テープカートリッジセットSを構成してもよい。すなわち、テープカートリッジセットSは、複数のテープロール103と、テープカートリッジ101とを備えている。これにより、テープカートリッジ101に加えて、交換用のテープロール103を、予めユーザーに提供することができる。また、テープカートリッジセットSは、テープカートリッジ101に代えて、カートリッジケース111を備えた構成でもよい。すなわち、テープカートリッジセットSは、カートリッジケース111と、複数のテープロール103とを備えた構成でもよい。この場合、ユーザーは、複数のテープロール103のうちの一のテープロール103を、カートリッジケース111内に収容することで、テープカートリッジ101を作成することができる。
[付記]
以下、テープカートリッジ、テープロールおよびテープカートリッジセットについて付記する。
テープカートリッジは、テープと、コア穴が設けられテープが巻回されたテープコアと、を有するテープロールと、第1ベース壁部、および第1ベース壁部から第1方向に突出した第1コア突起、を含む第1ケース部と、第3ベース壁部、および第3ベース壁部から第1方向とは反対の第3方向に突出しコア穴に挿入された第3コア突起、を含む第3ケース部と、を有し、テープロールを収容したカートリッジケースと、を備え、テープコアには、コア穴に対してテープコアの径方向外側に位置して、第1コア突起が挿入された挿入受け部が設けられている。
この構成によれば、挿入受け部に挿入された第1コア突起により、テープロールが回転可能に支持されるため、第1コア突起がコア穴に挿入された構成に比べ、テープロールがテープロールの回転軸から遠い位置で第1コア突起により支持される。したがって、ユーザーがテープロールを交換した際などに、テープロールの回転軸がぶれることが抑制され、テープの走行性を安定させることができる。
なお、-Z方向は、「第1方向」の一例である。+Z方向は、「第3方向」の一例である。
この場合、第1コア突起の先端部の外周側には、第1方向に対して傾斜した外周側傾斜面が設けられ、第1コア突起の先端部の内周側には、第1方向に対して傾斜した内周側傾斜面が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、第1コア突起が挿入受け部に挿入されるときに、第1突起先端部の外周側傾斜面が挿入受け部の外側の縁部に当たっても、外周側傾斜面により第1コア突起の先端部が挿入受け部へ案内される。第1コア突起が挿入受け部に挿入されるときに、第1突起先端部の内周側傾斜面が挿入受け部の内側の縁部に当たっても、内周側傾斜面により第1コア突起の先端部が挿入受け部へ案内される。したがって、第1コア突起を挿入受け部に容易に挿入することができる。
この場合、第1コア突起の先端部は、第1方向に対して傾斜していることが好ましい。
この構成によれば、第1コア突起の先端部が尖った形状となるため、挿入受け部に対して、第1コア突起を、その尖った箇所から挿入することができる。したがって、第1コア突起を挿入受け部に容易に挿入することができる。
この場合、カートリッジケースに収容されたインクリボン、を備え、カートリッジケースは、テープロールを他のテープロールと交換可能に収容し、未使用のテープカートリッジにおいて、インクリボンの長さは、テープの長さの2倍以上であることが好ましい。
この構成によれば、カートリッジケースに収容されたテープロールがテープエンド状態になった場合でも、ユーザーは、インクリボンを交換することなく、テープロールを交換することで、そのテープカートリッジを使い続けることができる。
この場合、インクリボンの残量を示す情報を記憶可能な回路基板、を備え、テープカートリッジは、回路基板に記憶された情報を読み取り可能なテープ印刷装置に装着可能であることが好ましい。
この構成によれば、インクリボンの残量を示す情報を、テープカートリッジが装着されたテープ印刷装置に提供することができる。
テープロールは、第1ベース壁部、および第1ベース壁部から第1方向に突出した第1コア突起、を含む第1ケース部と、第3ベース壁部、および第3ベース壁部から第1方向とは反対の第3方向に突出した第3コア突起、を含む第3ケース部と、を備えたカートリッジケースに収容可能なテープロールであって、テープと、第3コア突起が挿入可能なコア穴が設けられテープが巻回されたテープコアと、を備え、テープコアには、コア穴に対してテープコアの径方向外側に位置して、第1コア突起が挿入可能な挿入受け部が設けられている。
この構成によれば、挿入受け部に挿入された第1コア突起により、テープロールが回転可能に支持されるため、第1コア突起がコア穴に挿入された構成に比べ、テープロールがテープロールの回転軸から遠い位置で第1コア突起により支持される。したがって、ユーザーがテープロールを交換した際などに、テープロールの回転軸がぶれることが抑制され、テープの走行性を安定させることができる。
テープカートリッジセットは、テープと、コア穴、およびコア穴に対してテープロールの径方向外側に位置する環状の凹部が設けられテープが巻回されたテープコアと、を有する複数のテープロールと、第1ベース壁部、および第1ベース壁部から第1方向に突出し環状の凹部に挿入可能な第1コア突起、を含む第1ケース部と、第3ベース壁部、および第3ベース壁部から第1方向とは反対の第3方向に突出しコア穴に挿入可能な第3コア突起、を含む第3ケース部と、を有し、複数のテープロールのうち、一のテープロールを収容可能なカートリッジケースと、を備えた。
この構成によれば、挿入受け部に挿入された第1コア突起により、テープロールが回転可能に支持されるため、第1コア突起がコア穴に挿入された構成に比べ、テープロールがテープロールの回転軸から遠い位置で第1コア突起により支持される。したがって、ユーザーがテープロールを交換した際などに、テープロールの回転軸がぶれることが抑制され、テープの走行性を安定させることができる。また、テープカートリッジに加えて、交換用のテープロールを、予めユーザーに提供することができる。
なお、挿入受け部139は、「環状の凹部」の一例である。
1…テープ印刷装置、101…テープカートリッジ、103…テープロール、111…カートリッジケース、113…回路基板、115…テープ、117…テープコア、119…インクリボン、137…コア穴、139…挿入受け部、141…第1ケース部、145…第3ケース部、153…第3ベース壁部、159…第3コア突起、171…第1ベース壁部、177…第1コア突起、179…第1突起先端部、181…外周側傾斜面、183…内周側傾斜面、S…テープカートリッジセット。

Claims (7)

  1. テープと、コア穴が設けられ前記テープが巻回されたテープコアと、を有するテープロールと、
    第1ベース壁部、および前記第1ベース壁部から第1方向に突出した第1コア突起、を含む第1ケース部と、第3ベース壁部、および前記第3ベース壁部から前記第1方向とは反対の第3方向に突出し前記コア穴に挿入された第3コア突起、を含む第3ケース部と、を有し、前記テープロールを収容したカートリッジケースと、を備え、
    前記テープコアには、前記コア穴に対して前記テープコアの径方向外側に位置して、前記第1コア突起が挿入された挿入受け部が設けられていることを特徴とするテープカートリッジ。
  2. 前記第1コア突起の先端部の外周側には、前記第1方向に対して傾斜した外周側傾斜面が設けられ、
    前記第1コア突起の先端部の内周側には、前記第1方向に対して傾斜した内周側傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のテープカートリッジ。
  3. 前記第1コア突起の先端部は、前記第1方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のテープカートリッジ。
  4. 前記カートリッジケースに収容されたインクリボン、を備え、
    前記カートリッジケースは、前記テープロールを他のテープロールと交換可能に収容し、
    未使用の前記テープカートリッジにおいて、前記インクリボンの長さは、前記テープの長さの2倍以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のテープカートリッジ。
  5. 前記インクリボンの残量を示す情報を記憶可能な回路基板、を備え、
    前記テープカートリッジは、前記回路基板に記憶された情報を読み取り可能なテープ印刷装置に装着可能であることを特徴とする請求項4に記載のテープカートリッジ。
  6. 第1ベース壁部、および前記第1ベース壁部から第1方向に突出した第1コア突起、を含む第1ケース部と、第3ベース壁部、および前記第3ベース壁部から前記第1方向とは反対の第3方向に突出した第3コア突起、を含む第3ケース部と、を備えたカートリッジケースに収容可能なテープロールであって、
    テープと、
    前記第3コア突起が挿入可能なコア穴が設けられ前記テープが巻回されたテープコアと、を備え、
    前記テープコアには、前記コア穴に対して前記テープコアの径方向外側に位置して、前記第1コア突起が挿入可能な挿入受け部が設けられていることを特徴とするテープロール。
  7. テープと、コア穴、および前記コア穴に対してテープロールの径方向外側に位置する環状の凹部が設けられ前記テープが巻回されたテープコアと、を有する複数のテープロールと、
    第1ベース壁部、および前記第1ベース壁部から第1方向に突出し前記環状の凹部に挿入可能な第1コア突起、を含む第1ケース部と、第3ベース壁部、および前記第3ベース壁部から前記第1方向とは反対の第3方向に突出し前記コア穴に挿入可能な第3コア突起、を含む第3ケース部と、を有し、複数の前記テープロールのうち、一のテープロールを収容可能なカートリッジケースと、を備えたことを特徴とするテープカートリッジセット。
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