JP2024047339A - ハーフPCa版、合成スラブ構造、及びハーフPCa版の製作方法 - Google Patents

ハーフPCa版、合成スラブ構造、及びハーフPCa版の製作方法 Download PDF

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Abstract

【課題】支保工の設置数量を削減することができるハーフPCa版を提供すること。【解決手段】ハーフPCa版110は、板厚方向に対向する上面31及び下面32を有するCLTパネル30と、CLTパネル30の上面31に接合されているPCa版40とを有する。合成スラブ構造100は、一対の梁10に架け渡された、ハーフPCa版110と、ハーフPCa版110の上に打設された現場打ちコンクリート50と、を備える。ハーフPCa版110の製作方法では、定盤としてCLTパネル30を配置し、CLTパネル30の端面に型枠を固定し、CLTパネル30の板厚方向に型枠を突出させて、CLTパネル30の上面31を囲むように型枠を設置し、型枠に囲まれたCLTパネル30の上面31の上に、コンクリートを打設することにより、CLTパネル30の上にPCa版40を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、ハーフPCa版、合成スラブ構造、及びハーフPCa版の製作方法に関する。
従来から、上面にトラス鉄筋が固定されているハーフPCa床版(プレキャスト床版)が知られている(例えば、特許文献1参照)。工事現場において、このような合成床版の上に、コンクリートを打設することにより、合成スラブ構造が形成される。このような合成スラブ構造では、現場でコンクリートを打設する際に、ハーフPCa版を支持するための支保工を設置する必要がある。
特開2011-32738号公報
従来技術に係るハーフPCa版を使用した場合、支保工を設置しなくてよい間隔である無支保工間隔には限界があり、支保工の設置数量を更に削減することは難しかった。
本発明は、支保工の設置数量の削減を図ることが可能なハーフPCa床版、合成スラブ構造、及びハーフPCa版の製作方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明によるハーフPCa版の一態様は、
板厚方向に対向する第1面及び第2面を有する木質面材と、
前記木質面材の前記第1面に接合されているPCa版とを有することを特徴とする。
本態様によれば、PCa版と木質面材を接合して、PCa版の上に打設されるコンクリートの使用量を削減することにより、ハーフPCa版を支持するための支保工の設置数量を削減することができる。また、PCa版と木質面材を接合して、ハーフPCa版の断面二次モーメントを増大させて、ハーフPCa版の曲げ剛性を高めることにより、支保工の設置数量を削減することができる。
また、本発明の他の態様において、
前記木質面材の前記第1面に対して配筋された鉄筋を備え、
前記鉄筋の前記木質面材に近い方の部分は、前記PCa版に埋め込まれ、
前記鉄筋の一部は、前記PCa版から前記木質面材とは反対側に張り出していることを特徴とする。
本態様によれば、木質面材とは反対側へ、PCa版から鉄筋を突出させることにより、PCa版の上に打設されるコンクリートと、ハーフPCa版とを高強度に一体化できる。
また、本発明の他の態様において、
前記鉄筋は、トラス鉄筋であり、
前記トラス鉄筋は、
前記木質面材の長手方向に沿う第1方向に延在し、前記第1方向に交差する第2方向に離れて配置された一対のボトム筋と、
前記第1方向に延在し、前記一対のボトム筋に対して前記木質面材とは反対側に離れて配置されたトップ筋と、
前記トップ筋及び前記一対のボトム筋に各々接合された一対のラチス筋と、を有し、
前記ラチス筋の前記ボトム筋に近い方の部分及び前記ボトム筋は、前記PCa版に埋め込まれ、
前記ラチス筋の前記トップ筋に近い方の部分及び前記トップ筋は、前記PCa版から前記木質面材とは反対側に張り出していることを特徴とする。
本態様によれば、トラス鉄筋のトップ筋及びトップ筋に接合されたラチス筋の一部を、PCa版から木質面材とは反対側に突出させることにより、PCa版の上に打設されるコンクリートと、ハーフPCa版とを高強度に一体化できる。トップ筋と、このトップ筋に対して傾斜するラチス筋との間に、コンクリートが打設されることにより、ハーフPCa版とコンクリートとを高強度に一体化できる。
また、本発明の他の態様において、
前記木質面材の前記第1面に固定され、前記第1面から突出するシアキーを備え、
前記シアキーが、前記PCa版に埋め込まれ、前記木質面材と前記PCa版とが一体化されていることを特徴とする。
本態様によれば、木質面材から突出するシアキーがPCa版に埋め込まれていることにより、PCa版と木質面材とを高強度に一体化することができる。
また、本発明の他の態様において、
前記PCa版には、前記PCa版の長手方向に貫通する貫通穴が形成されていることを特徴とする。
本態様によれば、ハーフPCa版の上に施工されたコンクリートが、PCa版の長手方向の端部にまわり込み、貫通穴に充填される。ハーフPCa版の上のコンクリートと、貫通穴の内部に充填されたコンクリートとは、PCa版の長手方向における外側で連結される。ハーフPCa版110が一対の梁に架け渡されるように配置された場合には、PCa版の上のコンクリートと、PCa版の貫通穴の内部に充填されたコンクリートとが、梁の上で連結される。これにより、ハーフPCa版と、このハーフPCa版の上に打設されたコンクリートとを高強度に一体化できる。
また、本発明の他の態様において、
前記木質面材の前記第2面に固定され、前記第2面から突出し、前記木質面材を支持する梁の側面に当接可能なずれ止め部材を備えることを特徴とする。
本態様によれば、木質面材の第2面から突出するずれ止め部材を梁の側面に当接させることにより、梁に対するハーフPCa版の位置ずれを抑制することができる。
また、本発明の他の態様において、
前記木質面材の長手方向において、前記PCa版は、前記木質面材よりも外側に張り出していることを特徴とする。
本態様によれば、PCa版のうち、木質面材よりも外側に張り出している部分を、梁の上に載置することができる。また、PCa版から下方に張り出すように、木質面材が配置されるので、木質面材を梁の側面に当接させることができる。これにより、梁に対するハーフPCa版の位置ずれを抑制することができる。
本発明による合成スラブ構造の一態様は、
一対の梁に架け渡された、上記のハーフPCa版と、
前記ハーフPCa版の上に打設された現場打ちコンクリートと、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、PCa版と木質面材を接合して、PCa版の上に打設されるコンクリートの使用量を削減することにより、ハーフPCa版を支持するための支保工の設置数量を削減することができる。また、PCa版と木質面材を接合して、ハーフPCa版の断面二次モーメントを増大させて、ハーフPCa版の曲げ剛性を高めることにより、支保工の設置数量を削減することができる。
本発明によるハーフPCa版の製作方法の一態様は、
木質面材に対してコンクリートを打設してハーフPCa版を製作するハーフPCa版の製作方法であって、
定盤として前記木質面材を配置し、
前記木質面材の端面に型枠を固定し、前記木質面材の板厚方向に前記型枠を突出させて、前記木質面材の第1面を囲むように前記型枠を設置し、
前記型枠に囲まれた前記木質面材の前記第1面の上に、前記コンクリートを打設することにより、前記木質面材の上にPCa版を形成することを特徴とする。
本態様によれば、定盤として木質面材を利用し、木質面材の第1面の上に、コンクリートを打設することにより、木質面材とPCa版とが接合されたハーフPCa版を製作できる。このように製作されたハーフPCa版によれば、支保工の設置数量を削減することができる。
以上の説明から理解できるように、ハーフPCa版、合成スラブ構造、及びハーフPCa版の製作方法によれば、支保工の設置数量の削減を図ることができる。
第1実施形態に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造の一例を示す断面図であり、合成スラブ構造の長手方向に沿う断面を示す図である。 図1中のII-II線に沿う断面図である。 第1実施形態に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造の一例を示す平面図である。 トラス鉄筋を示す斜視図である。 第2実施形態に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造の長手方向の端部を示す断面図である。 第3実施形態に係るハーフPCa版の製作方法において、コンクリートを打設している状態を示す断面図である。 変形例に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造の長手方向の端部を示す断面図である。 図7中のVIII-VIII線に沿う断面図である。一例を示す部分断面図である。
以下、実施形態に係るハーフPCa版、合成スラブ構造、及びハーフPCa版の製作方法について、添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
[第1実施形態に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造]
はじめに、図1乃至図4を参照して、第1実施形態に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造の一例について説明する。ここで、図1は、第1実施形態に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造の一例を示す断面図であり、合成スラブ構造の長手方向に沿う断面を示す図である。図2は、図1中のII-II線に沿う断面図である。図3は、第1実施形態に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造の一例を示す平面図である。図4は、トラス鉄筋を示す斜視図である。
また、各図において、互いに直交する3方向として、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向を示す矢印を適宜図示する場合がある。X軸方向及びY軸方向は、水平方向に沿う。X軸方向は、木質面材の長手方向に沿う第1方向の一例であり、Y軸方向は、第1方向に交差する第2方向の一例である。Y軸方向は、木質面材の幅方向に沿う。Z軸方向は、鉛直方向に沿う。Z軸方向は、木質面材の板厚方向に沿う。
図1~図3に示される合成スラブ構造100を有する建物の躯体は、柱及び梁10を備える。柱は、例えば鉄骨造(S造)の柱でもよい。柱は、鉄骨造の柱に限定されず、鉄筋コンクリート造(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)の柱でもよい。柱は、例えば木造の柱でもよい。
梁10は、例えば鉄骨造の梁(鉄骨梁)である。梁10は、Y軸方向に延設されている。梁10の両端は、一対の柱に接続されている。
図1及び図2に示されるように、梁10は、例えばH形鋼からなり、ウェブ11と上フランジ12と下フランジ13とを有する。なお、梁10は、鉄骨造の梁に限定されず、SRC造やRC造の梁でもよい。梁10は、例えば木造の梁でもよい。
合成スラブ構造100は、ハーフPCa版110と現場打ちコンクリート50とを有する。ハーフPCa版110は、一対の梁10に架け渡される。コンクリート50は、建設現場において、ハーフPCa版110の上に打設されたものである。ハーフPCa版110は、板厚方向に積層されたCLTパネル30及びPCa版40を備える。PCa版40には、トラス鉄筋60の一部が埋め込まれている。
図1及び図2に示されるように、CLTパネル30は、PCa版40の下方に配置されている。CLTパネル30は、複数の層が積層されて形成され、これらの層に含まれるひき板は、隣接する層のひき板と繊維方向が互いに直交するように配置されている。複数の層は、互いに接着されている。CLTパネル30は、木質面材の一例である。木質面材は、CLTパネル30に限定されず、LVL(Laminated Veneer Lumber、単板積層材)などその他の木質面材でもよい。
CLTパネル30は、複数の梁10によって支持されている。CLTパネル30の端部30aは、梁10の上フランジ12の上面12aの上に載置されている。
CLTパネル30は、板厚方向に対向する上面(第1面)31及び下面(第2面)32を有する。PCa版40は、CLTパネル30の上面31の上に形成されている。PCa版40は、CLTパネル30の上面31に接合されている。
CLTパネル30の上面31には、ボルト70が打ち込まれている。ボルト70の上側の部分は、CLTパネル30の上面31から上方に突出している。複数のボルト70は、X軸方向及びY軸方向に所定の間隔を置いて配置されている。ボルト70は、例えばラグスクリューボルト又はコーチスクリューボルトである。ボルト70は、シアキーの一例である。シアキーは、ボルト70に限定されず、くぎなどその他の棒状の部材でもよい。また、シアキーは、山形鋼や溝形鋼など形鋼でもよい。シアキーは、CLTパネル30から突出し、PCa版40からのせん断力を受けることができる。
CLTパネル30の上面31の上には、複数の鉄筋81,82及びトラス鉄筋60が配筋されている。鉄筋81は、X軸方向に間隔を置いて配置され、Y軸方向に延設されている。鉄筋82は、Y軸方向に間隔を置いて配置され、X軸方向に延設されている。鉄筋81,82は、例えば異形鉄筋であり、互いに交差する方向に配置されている。なお、鉄筋81,82は、異形鉄筋に限定されず、その他の鉄筋でもよい。鉄筋81,82は、格子状に配置されたワイヤでもよい。
トラス鉄筋60は、例えば鉄筋81,82の上に配筋されている。図4に示されるように、トラス鉄筋60は、一対のボトム筋61と、トップ筋62と、一対のラチス筋63とを備える。一対のボトム筋61は、X軸方向に延在する。一対のボトム筋61は、Y軸方向に離れて配置されている。トップ筋62は、X軸方向に延在する。トップ筋62は、一対のボトム筋61よりも上方に配置されている。トップ筋62は、平面視において一対のボトム筋61間に配置されている。
一対のラチス筋63は、屈曲されて波形を成している。ラチス筋63は、屈曲部及び直線部を含む。上側の屈曲部は、トップ筋62に溶接され、下側の屈曲部は、ボトム筋61に溶接されている。直線部は、Y軸方向から見て、ボトム筋61及びトップ筋62に対して傾斜している。
PCa版40は、CLTパネル30の上面31の上に打設されたコンクリートを有する。コンクリートは、例えば普通コンクリートでもよい。図1及び図2に示されるように、鉄筋81,82は、PCa版40に埋め込まれている。
トラス鉄筋60の下部は、PCa版40に埋め込まれ、トラス鉄筋60の上部は、PCa版40から張り出している。トラス鉄筋60の上部は、PCa版40の上面40aよりも上方に張り出している。
トラス鉄筋60の下部は、一対のボトム筋61と、一対のラチス筋63の下側の部分とを含む。トラス鉄筋60の上部は、トップ筋62と、一対のラチス筋63の上側の部分とを含む。一対のボトム筋61と、一対のラチス筋63の下側の部分は、PCa版40に埋め込まれている。トップ筋62と、一対のラチス筋63の上側の部分は、PCa版40の上面40aから上方に張り出している。
コンクリート50は、PCa版40の上に打設されている。コンクリート50は、例えば普通コンクリートでもよい。トラス鉄筋60の上部は、コンクリート50に埋め込まれている。
図1に示されるように、梁10には、上フランジ12から上方に突出する複数のスタッド8が設けられている。スタッド8は、X軸方向に所定の間隔を置いて複数配置されている。複数のスタッド8は、梁10の長手方向において、所定の間隔を置いて配置されている。スタッド8は、例えば上フランジ12に対して溶接されている。
上フランジ12上には、コンクリート51が打設されて、X軸方向において梁10の両側に配置された合成スラブ構造100と梁10とが一体化されている。複数のスタッド8は、コンクリート51に埋め込まれている。
図1及び図2に示されるように、CLTパネル30の下面32には、ずれ止め部材35が設けられている。ずれ止め部材35は、CLTパネル30に固定され、下面32から下方に突出する。ずれ止め部材35は、梁10の上フランジ12の側面12bに当接している。ずれ止め部材35は、例えば、ビスでもよく、その他の棒状の部材でもよい。ずれ止め部材35は、形鋼材でもよい。上フランジ12の側面12bは、YZ面に沿う面である。ずれ止め部材35は、X軸方向において、CLTパネル30の端部30aの近傍に設けられている。ずれ止め35が、上フランジ12の側面12bに当たることにより、X軸方向において、梁10に対するハーフPCa版110の相対的な移動が抑制される。
(合成スラブ構造100の作用効果)
第1実施形態に係るハーフPCa版110を備える合成スラブ構造100によれば、PCa版40とCLTパネル30を接合して、PCa版40の上に打設されるコンクリート50の使用量を削減することができる。合成スラブ構造100では、従来と比較して、コンクリート50の使用量を削減することにより、合成スラブ構造100の軽量化を図り、ハーフPCa版110の下方に配置される支保工の設置数量を削減することができる。
また、合成スラブ構造100によれば、PCa版40とCLTパネル30を接合して、ハーフPCa版110の断面二次モーメントを増大させることにより、ハーフPCa版110の曲げ剛性を高めることができる。ハーフPCa版110の曲げ剛性を高めて、ハーフPCa版110の撓みを抑制することにより、ハーフPCa版110の下方に配置される支保工の設置数量を削減することができる。合成スラブ構造100では、支保工の設置数量を削減することにより、低コスト化及び工期短縮を図ることができる。また、CLTパネル30を使用することにより、木材を有効利用することができ、環境面でのメリットがある。
また、合成スラブ構造100は、CLTパネル30の上面31に対して配筋されたトラス鉄筋60を備え、トラス鉄筋60のCLTパネル30に近い方の部分は、PCa版40に埋め込まれ、トラス鉄筋60の一部は、PCa版40からCLTパネル30とは反対側に張り出している。この構成の合成スラブ構造100によれば、CLTパネル30とは反対側へ、PCa版40からトラス鉄筋60を突出させることにより、PCa版40の上に打設された現場打ちのコンクリート50と、ハーフPCa版110とを高強度に一体化できる。
また、トラス鉄筋60は、X軸方向に延在し、Y軸方向に離れて配置された一対のボトム筋61と、X軸方向に延在し、一対のボトム筋61に対してCLTパネル30とは反対側に離れて配置されたトップ筋62と、トップ筋62及び一対のボトム筋61に各々接合された一対のラチス筋63と、を有し、ラチス筋63のボトム筋61に近い方の部分及びボトム筋61は、PCa版40に埋め込まれ、ラチス筋63のトップ筋62に近い方の部分及びトップ筋62は、PCa版40からCLTパネル30とは反対側に張り出している。このような構成のトラス鉄筋60を備える合成スラブ構造100では、トップ筋62及びラチス筋63の一部を、PCa版40からCLTパネル30とは反対側に突出させることにより、PCa版40の上に打設されたコンクリート50と、ハーフPCa版110とを高強度に一体化できる。トップ筋62と、このトップ筋62に対して傾斜するラチス筋63との間に、コンクリート50が打設されることにより、ハーフPCa版110とコンクリート50とを高強度に一体化できる。
また、ハーフPCa版110は、CLTパネル30の上面31に固定され、上面31から突出するシアキーであるボルト70を備え、ボルト70が、PCa版40に埋め込まれ、CLTパネル30とPCa版40とが一体化されている。この構成のハーフPCa版110によれば、CLTパネル30から突出するボルト70がPCa版40に埋め込まれていることにより、PCa版40とCLTパネル30とを高強度に一体化することができる。
また、ハーフPCa版110は、CLTパネル30の下面32に固定され、下面32から突出し、CLTパネル30を支持する梁10の側面12bに当接可能なずれ止め部材35を備える。この構成のハーフPCa版110によれば、CLTパネル30の下面32から突出するずれ止め部材35を梁10の側面12bに当接させることにより、梁10に対するハーフPCa版110の位置ずれを抑制することができる。
[第2実施形態に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造]
次に図5を参照して、第2実施形態に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造の一例について説明する。図5は、第2実施形態に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造の長手方向の端部を示す断面図である。図5に示される第2実施形態に係る合成スラブ構造100Bが、第1実施形態の合成スラブ構造100と違う点は、ハーフPCa版110に代えて、ハーフPCa版110とは長手方向における端部の形状が異なるハーフPCa版110Bを備える点である。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と同様の説明は省略する場合がある。
合成スラブ構造100Bは、ハーフPCa版110Bと現場打ちコンクリート50とを有する。ハーフPCa版110Bは、板厚方向に積層されたCLTパネル30B及びPCa版40を備える。X軸方向において、CLTパネル30Bの長さは、PCa版40の長さよりも短い。換言すると、X軸方向において、PCa版40は、CLTパネル30Bよりも外側に張り出している。PCa版40は、X軸方向において、CLTパネル30Bよりも外側に張り出す端部43を有する。端部43は、X軸方向において、CLTパネル30Bの端面33よりも外側に配置されている。端面33は、X軸方向における端面であり、YZ面に沿う面である。
PCa版40の端部43は、梁10の上フランジ12の上面12aに載置されている。CLTパネル30Bは、PCa版40よりも下方に張り出すように配置されている。CLTパネル30Bは、上フランジ12の上面12aよりも下方に張り出している。CLTパネル30Bの端面33は、上フランジ12の側面12bに当接するように配置されている。Y軸方向において、ハーフPCa版110Bの全幅にわたって、側面12bと端面33とが当接している。なお、X軸方向において、側面12bと端面33との間に隙間が形成されていてもよい。
このような第2実施形態に係る合成スラブ構造100Bにおいても、上記の第1実施形態に係る合成スラブ構造100と同様の作用効果を奏する。合成スラブ構造100Bでは、PCa版40のうち、CLTパネル30Bよりも外側に張り出している部分である端部43を、梁10の上に載置することができる。また、PCa版40から下方に張り出すように、CLTパネル30Bが配置されるので、CLTパネル30Bの端面33を上フランジ12の側面12bに当接させることができる。これにより、梁10に対するハーフPCa版110Bの位置ずれを抑制することができる。
[第3実施形態に係るハーフPCa版の製作方法]
次に、図6を参照して、第3実施形態に係るハーフPCa版の製作方法について説明する。ここでは、図1~図3に示されるハーフPCa版110を製作する場合について説明する。なお、図5に示されるハーフPCa版110Bについても、ハーフPCa版110と同様に製作できる。第3実施形態の説明において、上記の第1及び第2実施形態と同様の説明は省略する。
ハーフPCa版110の製作方法は、CLTパネル30に対してコンクリートを打設してハーフPCa版110を製作する方法である。ハーフPCa版110の製作方法は、工場で実施されてもよく、工事現場で実施されてもよい。ハーフPCa版110の製作方法では、定盤としてCLTパネル30を配置する。CLTパネル30は、例えば複数の枕木91の上に載置される。複数の枕木91は、CLTパネル30の長手方向において、所定の間隔を置いて配置される。枕木91は、CLTパネル30の幅方向に延在する。
ハーフPCa版110の製作方法では、CLTパネル30の端面34に型枠92,93を固定する。端面34は、CLTパネル30の長手方向に対向する端面である。一対の型枠92は、CLTパネル30の長手方向に対向し、端面34に固定される。一対の型枠93は、CLTパネル30の幅方向に対向し、当該幅方向に対向するCLTパネル30の端面に固定される。型枠92,93は、CLTパネル30に対して、例えばねじ止めされる。型枠92,93は、例えば鋼板でもよく、木材でもよい。
型枠92,93は、平面視において、CLTパネル30を囲むように配置される。また、92,93は、CLTパネル30の板厚方向において、上面31より上方に突出するように配置される。
ハーフPCa版110の製作方法では、型枠92,93を設置した後に、CLTパネル30の上面31の上に、トラス鉄筋60を配筋する。図6では、トラス鉄筋60の図示を省略している。なお、トラス鉄筋60の配筋は、型枠92,93を設置する前に行ってもよく、型枠92,93の設置と同時に行ってもよい。また、CLTパネル30の上面31に対して、シアキーが施工される。
CLTパネル30に対して、トラス鉄筋60を配筋し、シアキーを施工した後に、上面31の上に、コンクリート41が打設される。コンクリート41を打設後、時間の経過を待って、強度が発現される。これにより、CLTパネル30の上に、PCa版40が形成される。型枠92,93を取り外して、ハーフPCa版110が完成する。図6では、PCa版40が2点鎖線で示されている。
本実施形態のハーフPCa版110の製作方法によれば、定盤としてCLTパネル30を利用し、CLTパネル30の上面31の上に、コンクリート41を打設することにより、CLTパネル30とPCa版40とが接合されたハーフPCa版110を製作できる。このように製作されたハーフPCa版110では、上述したように、支保工の設置数量を削減することができる。
本実施形態に係るハーフPCa版110の製作方法によれば、例えば、現場にて、ハーフPCa版110を製作する際に、工場から、別途、定盤を運搬しなくてもよい。また、ハーフPCa版110を製作後に、定盤が残らず、使用後の定盤を、工場等の保管場所に、返却する必要がない。
[変形例に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造]
次に、図7及び図8を参照して、変形例に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造について説明する。図7は、変形例に係るハーフPCa版を備える合成スラブ構造の長手方向の端部を示す断面図である。図8は、図7中のVIII-VIII線に沿う断面図である。なお、変形例に係る合成スラブ構造100Cの説明において、上記の実施形態に係る合成スラブ構造100と同様の説明は省略する。
変形例に係る合成スラブ構造100Cは、ハーフPCa版110Cと、このハーフPCa版110Cの上に打設された現場打ちコンクリート50とを備える。ハーフPCa版110Cは、CLTパネル30B及びPCa版40Cを有する。PCa版40Cには、X軸方向に貫通する複数の貫通穴46が形成されている。図8に示されるように、複数の貫通穴46は、Y軸方向に並ぶ。貫通穴46は、Z軸方向に見て、扁平状を成している。貫通穴46では、Y軸方向における内径が、Z軸方向における内径よりも長い。なお、貫通穴46の形状は、円形状でもよく、矩形状でもよく、その他の形状でもよい。
貫通穴46の内部には、現場打ちコンクリート55が充填されている。ハーフPCa版110Cを梁10に設置した後、ハーフPCa版110Cの上にコンクリート50が打設される。現場打ちコンクリートの一部は上フランジ12の上に打設され、一部のコンクリートは貫通穴46の内部に流れ込む。
なお、PCa版40Cでは、トラス鉄筋60が設けられていない。PCa版40Cでは、Z軸方向に張り出す鉄筋が設けられていない。なお、PCa版40Cの内部に、鉄筋が埋め込まれていてもよい。
変形例に係る合成スラブ構造100Cにおいても、上記の合成スラブ構造100と同様の作用効果を奏する。合成スラブ構造100Cによれば、PCa版40Cの上に施工されるコンクリート50が上フランジ12の上に流れ込み、一部のコンクリートが、PCa版40Cの長手方向の端部43から、貫通穴46の内部に流れ込む。これにより、貫通穴46の内部にコンクリート55が充填される。ハーフPCa版110Cの上のコンクリート50は、上フランジ12のコンクリート51を介して、貫通穴46の内部に充填されたコンクリート55と連結される。これにより、ハーフPCa版110Cと、このハーフPCa版110Cの上に打設されたコンクリート50とを高強度に一体化できる。
尚、上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、ここで示した構成に本発明が何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
上記の実施形態では、合成スラブ構造100を床として適用する場合について例示しているが、合成スラブ構造100の用途は、床に限定されず、例えば、建物の壁として合成スラブ構造100を適用してもよい。また、この場合、木質面材を建物の外面側に配置してもよく、室内側に配置してもよい。木質面材を建物の外面側に配置することにより、木の外観とすることができる。
100,100B,100C:合成スラブ構造
110,110B,110C:ハーフPCa版
8:スタッド
10:梁
11:ウェブ
12:上フランジ
12a:上面
12b:側面(梁の側面)
30,30B:CLTパネル(木質面材)
31:上面(第1面)
32:下面(第2面)
33:端面
34:端面
35:ずれ止め部材
40,40C:PCa版
41:コンクリート
43:端部(張り出し部)
46:貫通穴
50:コンクリート(現場打ちコンクリート)
51:コンクリート
55:コンクリート
60:トラス鉄筋
61:ボトム筋
62:トップ筋
63:ラチス筋
70:ボルト(シアキー)
81,82:鉄筋
91:枕木
92,93:型枠
X:X軸方向(木質面材の長手方向、第1方向)
Y:Y軸方向(梁の長手方向、第2方向)
Z:Z軸方向(板厚方向、鉛直方向)

Claims (9)

  1. 板厚方向に対向する第1面及び第2面を有する木質面材と、
    前記木質面材の前記第1面に接合されているPCa版とを有することを特徴とするハーフPCa版。
  2. 前記木質面材の前記第1面に対して配筋された鉄筋を備え、
    前記鉄筋の前記木質面材に近い方の部分は、前記PCa版に埋め込まれ、
    前記鉄筋の一部は、前記PCa版から前記木質面材とは反対側に張り出していることを特徴とする請求項1に記載のハーフPCa版。
  3. 前記鉄筋は、トラス鉄筋であり、
    前記トラス鉄筋は、
    前記木質面材の長手方向に沿う第1方向に延在し、前記第1方向に交差する第2方向に離れて配置された一対のボトム筋と、
    前記第1方向に延在し、前記一対のボトム筋に対して前記木質面材とは反対側に離れて配置されたトップ筋と、
    前記トップ筋及び前記一対のボトム筋に各々接合された一対のラチス筋と、を有し、
    前記ラチス筋の前記ボトム筋に近い方の部分及び前記ボトム筋は、前記PCa版に埋め込まれ、
    前記ラチス筋の前記トップ筋に近い方の部分及び前記トップ筋は、前記PCa版から前記木質面材とは反対側に張り出していることを特徴とする請求項2に記載のハーフPCa版。
  4. 前記木質面材の前記第1面に固定され、前記第1面から突出するシアキーを備え、
    前記シアキーが、前記PCa版に埋め込まれ、前記木質面材と前記PCa版とが一体化されていることを特徴とする請求項1に記載のハーフPCa版。
  5. 前記PCa版には、前記PCa版の長手方向に貫通する貫通穴が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のハーフPCa版。
  6. 前記木質面材の前記第2面に固定され、前記第2面から突出し、前記木質面材を支持する梁の側面に当接可能なずれ止め部材を備えることを特徴とする請求項1に記載のハーフPCa版。
  7. 前記木質面材の長手方向において、前記PCa版は、前記木質面材よりも外側に張り出していることを特徴とする請求項1に記載のハーフPCa版。
  8. 一対の梁に架け渡された、請求項1~7の何れか一項に記載のハーフPCa版と、
    前記ハーフPCa版の上に打設された現場打ちコンクリートと、を備えることを特徴とする合成スラブ構造。
  9. 木質面材に対してコンクリートを打設してハーフPCa版を製作するハーフPCa版の製作方法であって、
    定盤として前記木質面材を配置し、
    前記木質面材の端面に型枠を固定し、前記木質面材の板厚方向に前記型枠を突出させて、前記木質面材の第1面を囲むように前記型枠を設置し、
    前記型枠に囲まれた前記木質面材の前記第1面の上に、前記コンクリートを打設することにより、前記木質面材の上にPCa版を形成することを特徴とする、ハーフPCa版の製作方法。
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