JP2024045879A - 光走査装置 - Google Patents

Abstract

【課題】光学部材を固定するための接着剤の意図しない流出を抑制し、光学部材を好適に接着固定することが可能な光走査装置を提供する。【解決手段】光走査装置は、光源と、ポリゴンミラーと、折返しミラー５３と、筐体と、を備える。筐体は、折返しミラー５３との間に塗布された接着剤Ｇにより折返しミラー５３が接着され、折返しミラー５３を支持する接着支持部２１１を有する。接着支持部２１１は、折返しミラー５３と対向して接着剤Ｇが塗布される対向面２１２ａ、２１３ａに形成され、主走査方向Ｄｍと交差する方向に延びる凸部２１４及び凹部２１５を有する。凸部２１４は、対向面２１２ａ、２１３ａの主走査方向Ｄｍの両端部に配置される。凹部２１５は、主走査方向Ｄｍに対して２つの凸部２１４の間に配置される。【選択図】図４

Description

本発明は、光走査装置に関する。

複写機やプリンター等の電子写真方式の画像形成装置は、像担持体である感光体ドラムの表面を光ビームで走査しながら露光し、感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する光走査装置を備えることがある。光走査装置では、装置筐体へのミラー等の光学部材の固定に関し、様々な技術が提案されている。

例えば、特許文献１に開示された従来の光走査装置は、ミラーを筐体のミラー支持部に固定するための板ばねを備える。当該板ばねは、弾性変形した状態でミラーをミラー支持部に押し付けるとともに、接着剤によってミラーに接着されている。これにより、ミラーと、板ばねとは強固に接着固定される。

特開２０１８－５５０３０号公報

関連する技術として、例えば光学部材と筐体の支持部との間に接着剤を塗布し、光学部材を筐体に接着固定する技術が提案されている。しかしながら、当該技術の場合、接着剤が予め想定していた接着領域の外側へ流出し、筐体内の意図しない箇所への接着剤の付着や、光学部材の光透過領域への接着剤の侵入等の不具合が生じることに課題があった。さらに、接着剤が接着領域の外側へ流出することで、光学部材の接着強度が低下することも懸念された。

本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、光学部材を固定するための接着剤の意図しない流出を抑制し、光学部材を好適に接着固定することが可能な光走査装置を提供することを目的とする。

上記の課題を解決するため、本発明の光走査装置は、光源と、偏向器と、光学部材と、筐体と、を備える。前記偏向器は、前記光源から出射された光ビームを偏向する。前記光学部材は、前記光ビームの光路上に配置され、前記光ビームの主走査方向に延びる。前記筐体は、前記光源、前記偏向器、及び前記光学部材を収容する。前記筐体は、前記光学部材との間に塗布された接着剤により前記光学部材が接着され、前記光学部材を支持する接着支持部を有する。前記接着支持部は、前記光学部材と対向して前記接着剤が塗布される対向面に形成され、前記主走査方向と交差する方向に延びる凸部及び凹部を有する。前記凸部は、前記対向面の前記主走査方向の両端部に配置される。前記凹部は、前記主走査方向に対して２つの前記凸部の間に配置される。

本発明の構成によれば、接着支持部に光学部材を固定するための接着剤の意図しない流出を抑制し、光学部材を接着支持部に好適に接着固定することが可能である。

本発明の一実施形態の光走査装置の概略断面正面図である。 図１の光走査装置の斜視図である。 図２の光走査装置の折返しミラー及び接着支持部の正面図である。 図２の光走査装置の折返しミラー及び接着支持部の斜視図である。 図４の接着支持部の斜視図である。 図４の接着支持部の、接着剤の塗布状態を示す斜視図である。

以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。なお、本発明は以下の内容に限定されるものではない。

図１は、一実施形態の光走査装置１の概略断面正面図である。図２は、図１の光走査装置１の斜視図である。図２では、光走査装置１の内部空間を覆うカバー部材２２の描画を省略した。図２に矢線Ｄｍで示した方向（図１の紙面奥行き方向）が、光走査装置１における主走査方向である。

光走査装置１は、複写機やプリンター等の電子写真方式の画像形成装置（不図示）に搭載され、感光体ドラム１０１Ａ、１０１Ｂ、１０１Ｃ、１０１Ｄの表面を光ビームで走査しながら露光し、当該表面のそれぞれに静電潜像を形成するために用いられる。

光走査装置１は、図１及び図２に示すように、筐体２と、光源３と、ポリゴンミラー（偏向器）４と、光学部材５と、を備える。

筐体２は、筐体本体２１と、カバー部材２２と、を含む。筐体本体２１は、図１における上側に開口部２１ａを有する有底箱形状に形成される。カバー部材２２は、筐体本体２１の開口部２１ａを閉塞する略板形状に形成され、当該開口部２１ａに取り付けられて光走査装置１の内部空間を覆う。

筐体２は、光源３、ポリゴンミラー４、及び光学部材５を収容する。筐体本体２１の底部２１ｂには、光透過部材（不図示）が設けられた窓部２１ｃが配置される。窓部２１ｃは、光源３から出射された後述する光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄが、感光体ドラム１０１Ａ、１０１Ｂ、１０１Ｃ、１０１Ｄの被走査面に向かう際に通過する。

光源３は、筐体２の内部であって、例えば筐体２の側壁近傍に配置される。光源３は、例えば可視領域のレーザー光の光ビームを照射する仕様のレーザーダイオードを有する。光源３には、４つの感光体ドラム１０１Ａ、１０１Ｂ、１０１Ｃ、１０１Ｄのそれぞれに照射される光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄを出射する独立した４つのレーザーダイオードが設けられる。光源３から出射された光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄは、コリメーターレンズ及びシリンドリカルレンズ（ともに不図示）を通過してポリゴンミラー４の周囲の偏向面４１に入射する。

ポリゴンミラー（偏向器）４は、筐体２の内部であって、例えば筐体２の略中央部に配置される。ポリゴンミラー４は、平面視正多角形状に構成され、周囲に光ビームを反射するための偏向面（反射面）４１が複数設けられる。ポリゴンミラー４は、モーター（不図示）によって筐体本体２１の底部２１ｂに対して垂直な軸線回りに回転する。

光源３から出射された光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄのそれぞれは、底部２１ｂに対する法線方向（副走査方向、図１の上下方向）に微小角度ずつずれた状態でポリゴンミラー４の周囲の偏向面４１に入射する。ポリゴンミラー４は、光源３から出射された光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄを偏向する。詳細に言えば、ポリゴンミラー４は、回転しながら、光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄをその偏向面４１で反射し、主走査方向Ｄｍに偏向しつつ光学部材５に導く。

光学部材５は、筐体２の内部の、ポリゴンミラー４によって反射された光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄの光路上に配置される。光学部材５は、例えば第１ｆθレンズ５１と、第２ｆθレンズ５２と、折返しミラー５３と、を含む。第１ｆθレンズ５１、第２ｆθレンズ５２、及び折返しミラー５３は、光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄの主走査方向Ｄｍに延びる。

第１ｆθレンズ５１及び第２ｆθレンズ５２は、ポリゴンミラー４にて反射された光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄのそれぞれを、主走査方向Ｄｍにおいて等速度に偏向する。折返しミラー５３は、光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄの光路を変更する。詳細に言えば、折返しミラー５３は、光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄのそれぞれを所定の方向へと反射させて窓部２１ｃを通過させ、被走査面である感光体ドラム１０１Ａ、１０１Ｂ、１０１Ｃ、１０１Ｄの表面まで到達させて結像させる。

続いて、光走査装置１の詳細な構成について説明する。図３及び図４は、図２の光走査装置１の折返しミラー５３及び接着支持部２１１の正面図及び斜視図である。図５は、図４の接着支持部２１１の斜視図である。図６は、図４の接着支持部２１１の、接着剤Ｇの塗布状態を示す斜視図である。いずれの図も、折返しミラー５３及び接着支持部２１１以外の構成要素の描画を省略した。

筐体本体２１は、図２に示すように、接着支持部２１１を有する。接着支持部２１１は、筐体本体２１と一体に形成される。接着支持部２１１は、例えば折返しミラー５３を支持する。なお、本実施形態において、接着支持部２１１は、光学部材のうちの折返しミラー５３を支持するが、他の光学部材を支持することにしても良い。

ここで、折返しミラー５３は、主走査方向Ｄｍに沿って延びる略直方体形状に形成される。折返しミラー５３は、主走査方向Ｄｍに延びる一平面に光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄのいずれかを反射するための反射面を有する。図３及び図４に示すように、接着支持部２１１には、折返しミラー５３との間に塗布された接着剤Ｇにより折返しミラー５３が接着される。すなわち、筐体２は、折返しミラー５３が接着され、折返しミラー５３を支持する接着支持部２１１を有する。

接着支持部２１１は、主走査方向Ｄｍから見てＬ字形状に形成される。接着支持部２１１は、第１支持部２１２と、第２支持部２１３と、を有する。第１支持部２１２及び第２支持部２１３は、ともに主走査方向Ｄｍと交差する方向に延び、且つ互いに異なる方向に延びる。例えば、第１支持部２１２及び第２支持部２１３は、主走査方向Ｄｍから見て互いに直角方向に延びる（図３参照）。

第１支持部２１２は、折返しミラー５３の第１面５３ａと対向し、当該第１面５３ａと接着剤Ｇによって接着される。第２支持部２１３は、折返しミラー５３の第１面５３ａと隣接する第２面５３ｂと対向し、当該第２面５３ｂと接着剤Ｇによって接着される。

なお、接着剤Ｇは、図６に示すように、折返しミラー５３を接着支持部２１１に載置する前に、接着支持部２１１上に塗布される。接着剤Ｇは、例えば第１支持部２１２及び第２支持部２１３に跨るように、且つ主走査方向Ｄｍにおいて後述する凸部２１４の間に塗布される。

第１支持部２１２及び第２支持部２１３のそれぞれは、凸部２１４と、凹部２１５と、を有する。

第１支持部２１２の凸部２１４及び凹部２１５は、折返しミラー５３の第１面５３ａと対向して接着剤Ｇが塗布される対向面２１２ａに形成される。第２支持部２１３の凸部２１４及び凹部２１５は、折返しミラー５３の第２面５３ｂと対向して接着剤Ｇが塗布される対向面２１３ａに形成される。

凸部２１４及び凹部２１５は、主走査方向Ｄｍと交差する方向に延びる。凸部２１４は、接着支持部２１１の対向面２１２ａ、２１３ａの主走査方向Ｄｍの両端部に配置される。凹部２１５は、対向面２１２ａ、２１３ａのそれぞれにおいて、主走査方向Ｄｍに対して２つの凸部２１４の間に配置される。例えば、凹部２１５は、対向面２１２ａ、２１３ａのそれぞれにおいて、主走査方向Ｄｍの両端部それぞれの凸部２１４の間の中央部に配置される。

折返しミラー５３は、接着支持部２１１に塗布された接着剤Ｇ上に載置され、接着支持部２１１に対して接着固定される。上記の構成によれば、凸部２１４は、主走査方向Ｄｍにおいて、対向面２１２ａ、２１３ａからの接着剤Ｇの逸脱を抑制することができる。凹部２１５は、接着支持部２１１と光学部材（折返しミラー５３）との間において、余剰の接着剤Ｇを貯留することができる。これにより、接着支持部２１１に光学部材を固定するための接着剤Ｇの意図しない流出を抑制することができる。したがって、接着支持部２１１上に適正な量の接着剤Ｇを保持することができ、光学部材を接着支持部２１１に好適に接着固定することが可能である。

また、接着支持部２１１によって支持される光学部材は、光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄの光路を変更する折返しミラー５３である。これにより、接着支持部２１１に対する折返しミラー５３の接着固定に関し、接着剤Ｇの意図しない流出を抑制することができる。したがって、接着支持部２１１上に適正な量の接着剤Ｇを保持することができ、折返しミラー５３を接着支持部２１１に好適に接着固定することが可能である。

また、接着支持部２１１は、折返しミラー５３の主走査方向Ｄｍに延びる複数の面（第１面５３ａ、第２面５３ｂ）のそれぞれと個別に対向する複数の対向面２１２ａ、２１３ａを有する。この構成によれば、対向面２１２ａ、２１３ａのそれぞれに関し、折返しミラー５３を強固に接着固定できるとともに、接着剤Ｇの意図しない流出を抑制することが可能である。折返しミラー５３を接着支持部２１１に好適に接着固定する効果を高めることができる。すなわち、感光体ドラム１０１Ａ、１０１Ｂ、１０１Ｃ、１０１Ｄの被走査面に対し、光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄの結像に係る位置精度を向上させることができ、高精度な結像位置を長期にわたって維持することが可能になる。

なお、接着剤Ｇは、紫外線硬化性の接着剤である。この構成によれば、接着剤Ｇに紫外線を当てることで、容易に接着支持部２１１に光学部材（折返しミラー５３）を接着固定できる。

また、接着剤Ｇは、熱硬化性の接着剤であっても良い。この構成によれば、接着剤Ｇに熱風を当てることで、容易に接着支持部２１１に光学部材（折返しミラー５３）を接着固定できる。

凸部２１４は、対向面２１２ａ、２１３ａに対し、折返しミラー５３に向かって突出する。凹部２１５は、対向面２１２ａ、２１３ａに対し、折返しミラー５３から離れるように窪む。第１支持部２１２の凸部２１４と第２支持部２１３の凸部２１４とは、第１支持部２１２と第２支持部２１３との接続部２１１ａにおいて連続する。第１支持部２１２の凹部２１５と第２支持部２１３の凹部２１５とは、第１支持部２１２と第２支持部２１３との接続部２１１ａにおいて連続する。

凸部２１４及び凹部２１５は、主走査方向Ｄｍと交差する方向において、第１支持部２１２及び第２支持部２１３のそれぞれの端部まで延びる。凹部２１５は、主走査方向Ｄｍと交差する方向の、第１支持部２１２及び第２支持部２１３のそれぞれの端面２１２ｂ、２１３ｂにおいて開口する。

上記の構成によれば、接着剤Ｇが、例えば紫外線硬化性、或いは熱硬化性である場合に、接着剤Ｇに紫外線や熱風を当て易くすることができる。したがって、接着剤Ｇの硬化不良の抑制や、硬化時間の短縮化を図ることが可能になる。

接着支持部２１１は、光学部材（折返しミラー５３）の主走査方向Ｄｍの両端部に設けて良い。或いは、光学部材（折返しミラー５３）の主走査方向Ｄｍの一端部に接着支持部２１１を設け、他端部に例えばバネ材等の支持部材を用いた支持構造を設けても良い。すなわち、接着支持部２１１は、光学部材の主走査方向Ｄｍの両端部の少なくとも一方に設けられることにして良い。

上記の構成によれば、光学部材の主走査方向Ｄｍの両端部の少なくとも一方において、光学部材を固定するための接着剤Ｇの意図しない流出を抑制することができ、光学部材を接着支持部２１１に好適に接着固定することが可能である。

また、光学部材は、光学部材に対する光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄの入射位置に基づき、接着支持部２１１に対して位置決めされて接着される。この構成によれば、感光体ドラム１０１Ａ、１０１Ｂ、１０１Ｃ、１０１Ｄの被走査面に対する光ビームＬａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄの結像に際し、高精度に位置を定めることができる。したがって、高品質な画像形成を実現することが可能になる。

以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。

本発明は、光走査装置において利用可能である。

１ 光走査装置
２ 筐体
３ 光源
４ ポリゴンミラー（偏向器）
５ 光学部材
２１ 筐体本体
２２ カバー部材
５３ 折返しミラー（光学部材）
２１１ 接着支持部
２１２ 第１支持部
２１３ 第２支持部
２１２ａ、２１３ａ 対向面
２１４ 凸部
２１５ 凹部
Ｄｍ 主走査方向
Ｇ 接着剤
Ｌａ、Ｌｂ、Ｌｃ、Ｌｄ 光ビーム

Claims (7)

1. 光源と、
   前記光源から出射された光ビームを偏向する偏向器と、
   前記光ビームの光路上に配置され、前記光ビームの主走査方向に延びる光学部材と、
   前記光源、前記偏向器、及び前記光学部材を収容する筐体と、
   を備え、
   前記筐体は、前記光学部材との間に塗布された接着剤により前記光学部材が接着され、前記光学部材を支持する接着支持部を有し、
   前記接着支持部は、前記光学部材と対向して前記接着剤が塗布される対向面に形成され、前記主走査方向と交差する方向に延びる凸部及び凹部を有し、
   前記凸部は、前記対向面の前記主走査方向の両端部に配置され、
   前記凹部は、前記主走査方向に対して２つの前記凸部の間に配置されることを特徴とする光走査装置。
2. 前記接着支持部は、前記光学部材の前記主走査方向に延びる複数の面のそれぞれと個別に対向する複数の前記対向面を有することを特徴とする請求項１に記載の光走査装置。
3. 前記接着支持部は、前記光学部材の前記主走査方向の両端部の少なくとも一方に設けられることを特徴とする請求項１に記載の光走査装置。
4. 前記光学部材は、前記光学部材に対する前記光ビームの入射位置に基づき、前記接着支持部に対して位置決めされて接着されることを特徴とする請求項１に記載の光走査装置。
5. 前記接着剤は、紫外線硬化性の接着剤であることを特徴とする請求項１に記載の光走査装置。
6. 前記接着剤は、熱硬化性の接着剤であることを特徴とする請求項１に記載の光走査装置。
7. 前記光学部材は、前記光ビームの光路を変更する折返しミラーであることを特徴とする請求項１から請求項６のいずれかに記載の光走査装置。

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