JP2024042997A - 粉末活性炭注入率演算装置、粉末活性炭注入率演算方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

粉末活性炭注入率演算装置、粉末活性炭注入率演算方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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【課題】 被処理水中の吸着対象物質を吸着除去するプロセスにおいて、吸着対象物質の処理水目標値を達成する最適な粉末活性炭注入率を算出する粉末活性炭注入率演算装置を提供する。【解決手段】 実施形態による粉末活性炭注入率演算装置7は、原水中の吸着対象物質濃度および吸着対象物質濃度を表す複数の指標と、原水の複数の水質項目と、吸着対象物質の目標濃度とを取得する取得部71と、複数の指標を組み合わせた項である第1説明変数と、複数の指標と複数の水質項目の少なくともいずれかである第2説明変数と、を用いて、吸着対象物質の吸着係数を算出する吸着係数算出部72と、吸着係数と吸着対象物質濃度若しくは指標とを用いて、Freundlich吸着等温式に基づき、目標濃度を達成する粉末活性炭注入率を算出する粉末活性炭注入率算出部73と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、粉末活性炭注入率演算装置、粉末活性炭注入率演算方法およびコンピュータプログラムに関する。
河川や湖沼、貯水池等から取水した被処理水(浄水場の原水)には、臭気物質やフミン酸・フルボ酸などの溶解性有機物、無機系微粒子等の濁質粒子などが含まれている。臭気物質やフミン酸・フルボ酸などの腐植物質をはじめとした溶解性有機物は、水道法により水道基準が設けられていることから除去が必要である。腐植物質は物質ごとに濃度規制が設けられているわけではないが、それらはTOC(全有機体炭素)や色度を高める要因であり、TOCや色度には基準値があるため、除去が必要となっている。水中に溶解している比較的小さな成分は凝集剤で凝集除去することが難しいため、活性炭による処理が用いられている。
また、浄水場では、鉄・マンガン等の金属類の除去や消毒処理を目的として、次亜塩素酸ナトリウムが注入されるが、溶解性有機物を含む原水の場合、溶解性有機物と次亜塩素酸ナトリウムとが化学反応を起こすことにより、トリハロメタン類やハロ酢酸類などの消毒副生成物を生成する。これら消毒副生成物は発癌性物質であるため、原水に次亜塩素酸ナトリウムを添加する前に、何らかの方法で原水中の溶解性有機物を除去する必要がある。大規模浄水場においてはオゾンによる処理も用いられるが、中小規模の浄水場ではオゾン処理設備が導入されていない場合が多い。
これらのことから、多くの浄水場で、原水中の臭気物質や溶解性有機物を除去するために粉末活性炭を用いるが、粉末活性炭はコストが高いため、被処理水の水質に応じて粉末活性炭の注入率を決定する必要性がある。
粉末活性炭の注入率を決定する方法としては、ジャーテスト(ビーカーテスト)が用いられることが多い。ジャーテストとは、被処理水を複数のビーカーに採水し、その採水した複数の被処理水にそれぞれ異なる量の粉末活性炭を注入して一定時間反応させた後、処理後の臭気物質や溶解性有機物の濃度等を測定することにより、処理後の臭気濃度や溶解性有機物質を目標濃度以下まで低減するために必要な粉末活性炭注入率を求める方法である。
しかしながら、ジャーテストによって粉末活性炭の注入率を決定する方法は、ジャーテストを行うための一定時間を要するため、注入率を変更するタイミングでは既に被処理水の水質が変化している可能性もあり、被処理水の水質の変化に追随した運転を行うのが非常に難しく、実際には、注入率の過不足が生じる可能性もある。また、実際には、ジャーテストによって得られた注入率よりも安全側で注入率を決定するため、過剰注入傾向になりやすい。
また、粉末活性炭の注入率をジャーテストなどで確認せず、常時一定量の粉末活性炭を被処理水に注入する浄水場や、水温が上昇する時期にのみ粉末活性炭を被処理水に注入したり、水温が上昇する時期に注入率を増加させたりする浄水場もある。水道の供給先である家庭から、水道水の臭気に関する苦情があった場合に粉末活性炭の注入率を増加させる浄水場もある。ジャーテストをしない代わりに、処理水の臭気を官能試験によって確認し、定期的に処理水水質を監視している浄水場もある。
先述の通り、粉末活性炭は、凝集剤、硫酸、次亜塩素酸ナトリウム等の他の薬品に比べ単価が高い。そのため、粉末活性炭の過剰注入は薬品コストの増加につながりやすく、経済的な観点からも、粉末活性炭の過剰注入を抑制し、被処理水の水質の変化に応じた粉末活性炭の最適な注入率を推定する方法が望まれている。
従来、粉末活性炭注入率を制御する方法として、例えば、粉末活性炭処理槽内の被処理水について、臭気センサーにより水面近傍の大気中の臭気物質を検出し、これより得られた臭気強度指示値に基づいて粉末活性炭注入率を演算し、この粉末活性炭注入率に基づいて、被処理水の流量に対する粉末活性炭注入量を制御する方法が提案されている。
しかしながら、この方法は、被処理水の水質や、共存する溶解性有機物質による臭気物質の吸着特性に対する影響については考慮されておらず、粉末活性炭の注入率の最適化を図る上で精度が不十分である可能性があった。また、溶解性有機物の濃度が高い場合には、臭気物質の濃度を基に決定した注入率では、溶解性有機物が高濃度に残存してしまう場合があるとも考えられる。
また、臭気物質および溶解性有機物の、粉末活性炭処理後の残存率に影響を与える係数をそれぞれ求め、必要な粉末活性炭注入率を求める方法も提案されている。この方法では、臭気物質と溶解性有機物のそれぞれに合った粉末活性炭注入率を算出することができる。
特開平2-284687号公報 特許第4153893号公報 特開2022-26969号公報
本発明の実施形態は上記事情を鑑みて成されたものであって、被処理水中の吸着対象物質(臭気物質や溶解性有機物)を吸着除去するプロセスにおいて、吸着対象物質の目標濃度を達成する最適な粉末活性炭注入率を算出する粉末活性炭注入率演算装置、粉末活性炭注入率演算方法およびコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
実施形態の粉末活性炭注入率演算装置は、原水中の吸着対象物質濃度および前記吸着対象物質濃度を表す複数の指標と、原水の複数の水質項目と、吸着対象物質の目標濃度とを取得する取得部と、複数の前記指標を組み合わせた項である第1説明変数と、複数の前記指標と前記複数の水質項目の少なくともいずれかである第2説明変数と、を用いて、前記吸着対象物質の吸着係数を算出する吸着係数算出部と、前記吸着係数と前記吸着対象物質濃度若しくは前記指標とを用いて、Freundlich吸着等温式に基づき、前記目標濃度を達成する粉末活性炭注入率を算出する粉末活性炭注入率算出部と、を備える。
図1は、一実施形態の粉末活性炭注入率演算装置を適用した粉末活性炭注入制御システムの一構成例を概略的に示す図である。 図2は、一実施形態の粉末活性炭注入率演算装置の一構成例を概略的に示す図である。 図3は、一実施形態の粉末活性炭注入率演算方法の一例について説明するためのフローチャートである。 図4は、一実施形態の粉末活性炭注入率算出装置にて算出された粉末活性炭注入率と臭気物質残存率との関係の一例を示す図である。 図5は、一実施形態の粉末活性炭注入率算出装置にて算出された粉末活性炭注入率と溶解性有機物残存率との関係の一例を示す図である。
以下に、一実施形態の粉末活性炭注入率演算装置、粉末活性炭注入率演算方法およびコンピュータプログラムについて図面を参照して詳細に説明する。
図1は、一実施形態の粉末活性炭注入率演算装置を適用した粉末活性炭注入制御システムの一構成例を概略的に示す図である。
図1の薬品注入制御システムは、浄水場に流入した原水中の吸着対象物質(臭気物質および溶解性有機物質)を薬品(粉末活性炭)により吸着除去する処理において、処理水目標値(少なくとも一種類の吸着対象物質の目標濃度)を達成するために必要な薬品の注入率を演算し、演算された注入率に基づいて薬品を注入するプロセスに適用される。
浄水場は、取水口1と、導水管2と、沈砂池3と、着水井4と、凝集沈殿層5と、ろ過池6とを備えている。
浄水場の取水口1から汲み上げられた原水(被処理水)は、導水管2を介して沈砂池3に導かれ、沈砂池3において大きな夾雑物が除去される。この後、沈砂池3から排出された被処理水は、着水井4を経て、凝集沈澱槽5に流入する。凝集沈澱槽5には凝集剤が注入され、濁質が凝集し、フロックとして分離される。さらに、凝集沈殿層5から排出された被処理水はろ過池6に流入する。ろ過池6では、凝集沈殿層5で分離しきれなかった微細フロックや残存凝集剤等が被処理水から除去される。
図1に示す粉末活性炭注入制御システムは、前処理装置10と、臭気物質濃度測定装置11と、溶解性有機物濃度測定装置13と、流量計17と、処理水目標値入力装置15と、表示装置16と、粉末活性炭注入率演算装置7と、粉末活性炭注入装置8と、を備えている。
また、粉末活性炭注入制御システムは、pH、水温、アルカリ度、濁度、によって決まる係数、などの水質項目を測定する計測器(図示せず)を備えている。なお、上記水質項目は、例えば取水口1の後の導水管のライン(採水管9の採水位置よりも取水口1側)に設置されたpH計、温度計、アルカリ度測定器、濁度計等を含む計測器12や、後述する溶解性有機物濃度測定装置13のUV計測器(E260測定)、蛍光光度計、TOC計により測定され得る。計測器12は、粉末活性炭注入制御システムに含まれていてもよい。また計測器12は、臭気センサーを含んでいてもよい。
前処理装置10は、採水管9を介して導水管2に連結されている。前処理装置10には、臭気物質濃度測定装置11および溶解性有機物濃度測定装置13が接続されている。
前処理装置10には、採水管9により採水された原水の一部が供給される。前処理装置10は供給された原水から夾雑物や懸濁物質を除去する前処理を行い、前処理後の原水を臭気物質濃度測定装置11および溶解性有機物濃度測定装置13へ供給する。
臭気物質濃度測定装置11は、供給された原水に含まれる臭気物質濃度を測定し、測定結果を粉末活性炭注入率演算装置7に供給する。臭気物質濃度測定装置11は、例えば、臭気センサーやガスクロマトグラフィーである。
溶解性有機物濃度測定装置13は、供給された原水に含まれる溶解性有機物濃度(若しくは溶解性有機物濃度の指標)を測定し、測定結果を粉末活性炭注入率演算装置7に供給する。なお、溶解性有機物濃度測定装置13は、例えば、蛍光分析計(蛍光光度計)や紫外線吸光度計測器(UV計測器)や溶存有機態炭素DOC(Dissolved Organic Carbon)計やTOC(全有機体炭素)計など、溶解性有機物濃度の指標(E260、DOC、TOC、FL)を測定する計測器を含み得る。
処理水目標値入力装置15は、ユーザが操作することにより情報入力を行うことが可能な装置であって、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、マイクなどインタフェースを含む。本実施形態では、処理水目標値入力装置15には、臭気物質濃度と溶解性有機物濃度(若しくはその指標値)との目標値が処理水目標値として入力される。処理水目標値入力装置15に入力された情報は、粉末活性炭注入率演算装置7に供給される。
粉末活性炭注入率演算装置7は、例えば、プロセッサと、プロセッサにより実行されるプログラムが記録されたメモリとを備え、ソフトウエアにより又はソフトウエアとハードウエアとの組み合わせにより種々の機能を実現することができる。
図2は、一実施形態の粉末活性炭注入率演算装置の一構成例を概略的に示す図である。
本実施形態の粉末活性炭注入率演算装置は、取得した計測値と処理目標値とを用いて、粉末活性炭の注入率を演算する粉末活性炭注入率演算装置7であって、取得部71と、吸着係数算出部72と、粉末活性炭注入率算出部73と、を備えている。
取得部71は、臭気物質濃度測定装置11により測定された臭気物質濃度計測値(場合によっては複数の値)と、溶解性有機物濃度測定装置13により測定された溶解性有機物質濃度(若しくはその指標)計測値(場合によっては複数の値)とを、それぞれ取得する。また取得部71には、処理水目標値入力手段15により入力された臭気物質濃度と溶解性有機物濃度の処理水目標値(例えば目標濃度)が入力される。なお、粉末活性炭注入率演算装置7に入力される臭気物質濃度および溶解性有機物濃度の各々の計測値と処理水目標値とは同数である。また、取得部71は、後述する吸着係数を算出するために必要な原水の複数の水質項目を取得する。
吸着係数算出部72は、取得部71から供給された複数の指標のうちのいくつかを組み合わせた項である第1説明変数と、複数の指標と複数の水質項目との少なくともいずれかである第2説明変数と、を用いて、吸着対象物質の吸着係数を算出する。
粉末活性炭注入率算出部73は、吸着係数と吸着対象物質濃度若しくはその指標とを用いて、Freundlich吸着等温式に基づき予め設定された吸着対象物質の処理水目標値(例えば目標濃度)を達成する粉末活性炭注入率を算出する。ここで演算される薬品(粉末活性炭)の注入率については後に詳細に説明する。
粉末活性炭注入率算出部73は、臭気物質濃度計測値、溶解性有機物質濃度計測値、処理目標値および粉末活性炭注入率演算結果を表示装置16に供給する。また粉末活性炭注入率算出部73は、粉末活性炭注入率演算結果を粉末活性炭注入装置8に供給する。
表示装置16は視覚的に情報をユーザに提示する装置であって、例えばモニタや携帯端末である。表示装置16は、粉末活性炭注入率演算装置7から供給された臭気物質濃度計測値、溶解性有機物質濃度計測値、処理目標値および粉末活性炭注入率演算結果を表示する。
粉末活性炭注入装置8は、粉末活性炭注入率演算装置7から供給された粉末活性炭注入率と、流量計17で計測された原水流量の値とを用いて、原水流量に応じた粉末活性炭注入量を演算し、演算された量の粉末活性炭を沈砂池3に注入する。
続いて、粉末活性炭注入率演算装置7における粉末活性炭注入率の演算方法の一例について説明する。
粉末活性炭注入率演算装置7の粉末活性炭注入率算出部73は、Freundlich吸着等温式(1)を変形した下記式(2)を用いて、臭気物質Aの吸着除去に必要な粉末活性炭注入率Iを演算する。
W=K×C (1)
W:臭気物質Aの単位吸着量[ng/mg]
C:処理水中の臭気物質Aの濃度[ng/L]
K、N:臭気物質Aの吸着係数
I:臭気物質Aに応じた粉末活性炭注入率
Ci:原水中の臭気物質Aの濃度[ng/L]
RC:目標残存率(目標濃度/初期濃度Ci)
K、N:臭気物質Aの吸着係数
Freundlich吸着等温式は、粉末活性炭吸着試験における吸着対象物質の吸着特性に対して、非常に高い精度で合致することが分かっている。このことから、Freundlich吸着等温式の中のFreundlich吸着係数の推定値を精確に算出できれば、吸着対象物質を目標濃度にするための粉末活性炭注入率の算出精度も高くなる。
そこで、本実施形態の粉末活性炭注入率演算装置では、複数の水質項目をもとに構成した吸着係数の推定式を用いて、これにより浄水場でFreundlich吸着等温式をベースとした粉末活性炭の最適注入率を算出している。
すなわち、粉末活性炭注入率演算装置7の吸着係数算出部72は、上記式(2)における吸着係数K、Nの値を、下記式(3)および式(3´)により算出する。
吸着係数K=f(Xi、Xii、…) (3)
吸着係数N=g(K) (3´)
上記式(3)において、説明変数(第1説明変数)Xiは、原水の有機物濃度を表す指標であるE260(波長260nmにおける紫外線吸光度)や、溶存有機態炭素DOC、全有機体炭素TOC、蛍光強度FL(波長345nmの励起光に反応して発光する波長425nmにおける相対蛍光強度)のうちの複数の指標を組み合わせた項である。
また、上記式(3)において、説明変数(第2説明変数)Xiiは、E260、DOC、TOC、FL、pH、水温、アルカリ度、濁度、のうちのいずれか一つ以上である。
すなわち、粉末活性炭注入率演算装置7の粉末活性炭注入率算出部73は、上記式(3)および式(3´)によって算出した臭気物質Aの吸着係数K、Nと、原水中の臭気物質濃度と目標残存率(目標濃度から設定)とを、式(2)に代入することによって最適な粉末活性炭注入率を算出する。
なお、吸着係数推定式は、臭気物質の種類ごとに異なる式である。また、原水中の臭気物質の濃度として、どの計測器による計測値を使うかによって、上記式(3)、(3´)の吸着係数推定式は異なる。具体的には、ガスクロマトグラフィーによって計測した濃度や臭気センサーによって検知された臭気強度から予測される濃度(臭気強度と臭気物質濃度の検量線から算出)を用いるか、臭気センサーによって検知した臭気強度を指標としてそのままの値として用いるかによって、上記式(3)、(3´)の吸着係数推定式は異なる。)粉末活性炭注入率演算装置7は、複数種類の式(3)、(3´)を用いて算出された複数の粉末活性炭注入率から最適なものを選択してもよい。これに対し、上記式(2)は物質や原水によって変わることのない固定の式である。
粉末活性炭注入率演算装置7は、原水中に臭気物質A以外の他の臭気物質が含まれる場合には、原水中に含まれる他の臭気物質についても同様に、式(2)を用いて最適な粉末活性炭注入率を算出することができる。
また、粉末活性炭注入率演算装置7は、溶解性有機物質計測機能(蛍光強度計、DOC計、TOC計、紫外線吸光度計)により計測された値から得られる原水中の有機物質の種類やそれらの比率、あるいはそれらの濃度(計測値と濃度の相関から算出)に関する情報に基づいて、溶解性有機物質を吸着除去するのに必要な粉末活性炭注入率を演算する。
具体的には、粉末活性炭注入率演算装置7は、Freundlich吸着等温式(4)を変形した下記式(5)を用いて、原水中の溶解性有機物の吸着除去に必要な粉末活性炭注入率Iを演算する。
w=k×c (4)
w:溶解性有機物の単位吸着量[mg/mg]
c:処理水有機物濃度[-],
k、n:溶解性有機物吸着係数
I:溶解性有機物に応じた粉末活性炭注入率
Ci´:原水中の溶解性有機物の濃度[mg/L]
RC´:目標残存率(目標濃度/初期濃度Ci)
k、n:溶解性有機物の吸着係数
粉末活性炭注入率演算装置7は、上記式(5)における吸着係数k、nの値を、下記式(6)および式(6´)により算出する。
吸着係数k=f(Xi、Xii、…) (6)
吸着係数n=g(k) (6´)
上記式(6)において、説明変数(第1説明変数)Xiは、E260、DOC、TOC、FLのうちの2つ以上を組み合わせた説明変数である。また、上記式(6)において、説明変数(第2説明変数)Xiiは、E260、DOC、TOC、FL、pH、水温、アルカリ度、濁度、原水中の臭気物質濃度、のうちのいずれか1つ以上を用いる説明変数である。
粉末活性炭注入率演算装置7は、上記式(6)、(6´)によって算出したk、nと原水中の溶存有機物濃度と目標残存率(目標濃度から設定)とを式(5)に代入することによって、最適な粉末活性炭注入率を算出する。
なお、原水中の溶存有機物濃度と目標残存率の算出とに、どの指標の計測値を使うか、あるいは推定濃度(指標との相関から算出)を使うかによって、上記式(6)、(6´)の吸着係数推定式は異なる。したがって、溶解性有機物の吸着係数k、nの算出式(6)、(6´)は、粉末活性炭注入率算出の際に式(5)に代入する溶解性有機物濃度指標の種類(例えば、FLかE260かDOCかTOCか)に合わせて、異なる式となる。粉末活性炭注入率演算装置7は、複数種類の式(6)、(6´)を用いて算出された複数の粉末活性炭注入率から最適なものを選択してもよい。
なお、原水中の溶解性有機物に対応した粉末活性炭注入率の算出に用いる溶解性有機物の初期濃度や処理後濃度には、蛍光強度FLの計測値を指標として利用することが望ましい。蛍光強度FLを用いれば、特定の波長におけるピーク強度を計測できるので、単一の物質の吸着を評価しやすく、溶解性有機物のうちの吸着除去したい物質に注目して、粉末活性炭注入率を決めることができる。特に、特定の物質の濃度が高く、その物質の除去が必要な場合、有用である。
E260やDOCの計測値を初期濃度および処理後濃度の指標として用いて、溶解性有機物に対応した粉末活性炭注入率を算出することも可能であるが、蛍光強度FLを用いる場合より、精度が低下する可能性がある。実際の吸着試験において、例えばE260やDOCの値を用いて溶解性有機物の吸着量の評価をした際、被処理水のpHによっては、処理水平衡濃度に対する溶解性有機物単位吸着量のデータにばらつきが大きくなり、Freundlich吸着等温式で近似しにくいことが確認された。Freundlich吸着係数を予測する式を作成し、その吸着係数を用いて注入率を推定しても、その吸着係数自体の信頼性が低いため、注入率の推定値も精度が低い可能性がある。
これは、E260やDOCは複数の溶解性有機物についての値を同時に計測している指標であることと関連していることが考えられる。特に、それらの指標の計測値には、フミン酸の指標値も含まれている。フミン酸は、pHによって溶解したり析出したり存在形態が変化するため、pH調整剤の添加等によってpHが7を超えたり7未満になったりすることで、粉末活性炭注入前後での指標の変化量に、吸着の効果のみではなくフミンの析出による濃度変化も影響してしまう。
また、Freundlich吸着等温式は、対象物質によらず、吸着試験の実験値とよく合致することが知られているが、単一の物質の吸着現象と、複数の溶解性有機物の総合的な吸着現象を評価することを比較したときには、後者の、複数の物質を評価する場合の方がFreundlich吸着等温式に合致しにくくなると考えられる。その理由でも、FLを用いた注入率推定の方が理想的であると考えられる。
ただし、被処理水のpHが大きく変化しない場合、被処理水のpHが7未満(理想的には6.5未満)の場合にはフミン酸の形態変化による影響は低減するため、E260やDOCを指標として算出された吸着係数の精度が低下することを回避できる。
また、上記式(3)、(3´)、(6)、(6´)は、吸着対象物質の種類や、被処理水の水質、被処理水中の共存物質によって、係数も変わり、説明変数に用いる指標の種類や、それらの組み合わせ方も変わる可能性がある。
そこで、予め複数種類の浄水場実原水を用いたジャーテストを行い、吸着対象物質の吸着特性を評価し、その結果による重回帰分析によって、例えば下記のように式(3)、(3´)、(6)、(6´)の係数を求めてもよい。
例えば上記式(3)、(3´)、(6)、(6´)は、係数a0~7、b1~2を用いて下記のように表すことができる。
K=a×X a1×Xii a2×Xiii a3 (3)
N=b×Kb1 (3´)
k=a×X´ a5×X´ ii a6×X´ iii a7 (6)
n=b×Kb3 (6´)
粉末活性炭注入率演算装置7の粉末活性炭注入率算出部73は、原水中に共存する溶解性有機物の影響も加味した上で臭気物質A1を除去するのに必要な粉末活性炭注入率19a1を演算できる。また、粉末活性炭注入率演算装置7の粉末活性炭注入率算出部73は、溶解性有機物B1の除去に必要な粉末活性炭注入率19b1を演算できる。粉末活性炭注入率演算装置7の粉末活性炭注入率算出部73は、粉末活性炭注入率19a1と粉末活性炭注入率19b1とを比較して、大きい方の値を最適な粉末活性炭注入率としてもよい。
また、粉末活性炭注入率演算装置7は、原水中に除去すべき臭気物質が複数種類溶存している場合には、それぞれの物質の原水中の濃度と処理水目標値(例えば目標濃度)に合わせて複数の粉末活性炭注入率19a2、19a3…を演算できる。溶解性有機物濃度に合わせた粉末活性炭注入率も、数種類の特定の物質の吸着除去が必要な場合、粉末活性炭注入率演算装置7は、複数の粉末活性炭注入率をそれぞれ19b2、19b3…と演算できる。粉末活性炭注入率演算装置7は、溶解性有機物を特定せずに、例えばDOCとして目標値を設定し、DOCを目標値まで下げるのに必要な粉末活性炭注入率19bxを演算することも可能である。
粉末活性炭注入率演算装置7は、このように複数の粉末活性炭注入率19a1…、19b1…を演算したのちに、複数の値から実際に設定する粉末活性炭注入率を選択して出力することができる。
なお、被処理水に、臭気物質と溶解性有機物のうちの複数種類の吸着対象物質が存在する場合、粉末活性炭注入率は、吸着対象物質の数と同じ数だけ算出される(ただし、単一物質として原水中濃度や目標濃度を把握できる物質の場合に限られる)。その中から実際に設定される粉末活性炭注入率の値を選定するときには、吸着競合影響の有無も考慮した上で行う必要がある、例えば、吸着対象物質の分子のサイズが異なる場合には吸着時に入る孔が違うため競合しないが、分子サイズが似ている吸着対象物質同士は吸着競合する。完全に競合しあう場合には、各注入率の総和で注入する必要があり、一部競合する場合にはその割合に応じて注入率を調整する必要がある。
例えば、吸着対象物質が競合しないことが確認されている物質同士であれば、粉末活性炭注入率演算装置7は、演算された複数の粉末活性炭注入率の値の中から、最も大きな値を選択して、選択した値を粉末活性炭注入率として表示装置16および粉末活性炭注入装置8へ出力してもよい。
複数種類の物質に対して、複数種類の注入率が算出されるケースにおいて、その中に吸着競合する物質が含まれる場合には、粉末活性炭注入率演算装置7は、競合する物質同士に対しては、それぞれの物質を目標値まで吸着除去するのに必要な粉末活性炭注入率として演算した複数の活性炭注入率の値を加算して合計し、その合計値と、その他の複数の粉末活性炭注入率の値とを比較し、最も大きな値を選択し、選択した値を粉末活性炭注入率として表示装置16および粉末活性炭注入装置8へ出力してもよい。
粉末活性炭注入装置8は、このようにして決定した粉末活性炭注入率から、原水流量に応じた粉末活性炭注入量を演算し、その量の粉末活性炭20を沈砂池3に注入する。このことにより、粉末活性炭注入不足による処理水質悪化や過注入によるコスト増加を回避することができる。
粉末活性炭注入率演算装置7は、粉末活性炭注入装置8により粉末活性炭が注入されて活性炭処理が成された後の被処理水における臭気物質濃度および溶解性有機物濃度(若しくはその指標値)を取得してもよい。活性炭処理後の吸着対象物質の濃度を継続的に計測することによって、粉末活性炭注入率演算装置7は、吸着対象物質のうちのいずれかの処理後濃度がその処理水目標値を達成しない(例えば目標濃度より高い)場合には、粉末活性炭注入率を増加させる(算出された粉末活性炭注入率を微調整する)こともできる。このことにより、活性炭処理が不十分になることを回避できる。
また、粉末活性炭注入率演算装置7は、凝集剤処理後の溶解性有機物濃度(若しくはその指標値)を取得してもよい。粉末活性炭注入率演算装置7は、凝集処理でも除去されずに残存した溶解性有機物の濃度に基づいて、粉末活性炭の必要量を計算して、粉末活性炭注入率を微調整することもできる。溶解性有機物の種類によっては、凝集工程で除去できるものもあるが、溶解性有機物の中の腐植物質のうち例えばフルボ酸は凝集工程では除去できず活性炭により吸着除去する必要がある。粉末活性炭注入率演算装置7は、凝集処理後に被処理水中にフルボ酸が残っていたら、粉末活性炭注入率を増加させるように微調整を行う。
図3は、一実施形態の粉末活性炭注入率演算方法の一例について説明するためのフローチャートである。
最初に、処理水目標値入力装置15により、水質基準に基づいた水質目標値が設定される(ステップS1)。臭気物質濃度やDOCや色度の目標値の設定は、原水の処理特性や水質計測機器の精度等、状況に合わせて適切に設定される。目安としては、それぞれの処理目標値は、各々の水質基準値のおおよそ10~50%程度になるように設定される。
例えば、ジェオスミンであれば水道法で定められている水質基準値が10ng/L以下であり、ジェオスミンの処理目標値CGTはその水質基準値の半分として5ng/Lに設定される。また、例えば、水道法で定められている水質基準値がDOC3mg/L、色度5度であり、処理目標値がそれぞれその半分の値DOC1.5mg/L以下、色度目標値2.5度以下と設定される。
さらに、溶解性有機物の処理目標値FL、E260を設定する(ステップS2)。これらの処理目標値は、DOCや色度の処理目標値から変換された値である。
例えばFLの処理目標値FLは、FLとDOCとの相関を基にして、DOC1.5[mg/L]に対応するFL値とする。例えばE260の処理目標値を設定するには、被処理水における色度とE260との相関を基にして、色度2.5度に対応するE260の値を目標値E260とする。
続いて、粉末活性炭注入率演算装置7は、溶解性有機物濃度測定装置13により測定された溶解性有機物質濃度計測値と、臭気物質濃度測定装置11により測定された臭気物質濃度計測値と、吸着係数K、N、k、nの算出に必要な水質項目と、を取得する(ステップS3)。
粉末活性炭注入率演算装置7は、取得した値を用いて、上記式(3)、(3´)、(6)、(6´)から吸着係数K、N、k、nを算出し、式(2)、(5)より臭気物質除去に必要な粉末活性炭注入率と、溶解性有機物除去に必要な粉末活性炭注入率と、を演算する(ステップS4)。
粉末活性炭注入率演算装置7は、演算された臭気物質除去に必要な粉末活性炭注入率と、溶解性有機物除去に必要な粉末活性炭注入率との値の中から最適な粉末活性炭注入率を選択し、選択した値を粉末活性炭注入率として表示装置16および粉末活性炭注入装置8へ供給する(ステップS5)。
次に、上記粉末活性炭注入率算出装置および粉末活性炭注入率演算方法による効果について説明する。
図4は、一実施形態の粉末活性炭注入率算出装置にて算出された粉末活性炭注入率と臭気物質残存率との関係の一例を示す図である。
図5は、一実施形態の粉末活性炭注入率算出装置にて算出された粉末活性炭注入率と溶解性有機物残存率との関係の一例を示す図である。
ここでは、臭気物質および溶存有機物を含む原水について粉末活性炭を注入したときの、臭気物質および溶存有機物の残存率と、粉末活性炭注入率の実データと、粉末活性炭注入率演算装置7により算出された値との一例を概略的に示している。
図4および図5によれば、粉末活性炭注入率演算装置7により算出された粉末活性炭注入率は、吸着対象物が所定の処理水目標値を達成する(例えば目標濃度にする)実データの値と略一致している。すなわち、粉末活性炭注入率演算装置7により算出された粉末活性炭注入率を用いることにより、吸着対象物の処理濃度を精度よく目標値とすることが可能であることが分かる。
上記より、本実施形態の粉末活性炭注入率演算装置、粉末活性炭注入率演算方法およびコンピュータプログラムによれば、臭気物質および溶解性有機物の濃度に対応した注入率で粉末活性炭等の薬品を投入可能となり、被処理水中の臭気物質や溶存有機物の濃度を目標濃度以下になるように(処理水目標値を達成するように)処理しつつ、薬品コスト増加に影響する粉末活性炭の使用量を必要最小限にするとともに、浄水場におけるジャーテストが不要になることによる作業量軽減を実現することができる。また、本実施形態の粉末活性炭注入率演算装置、粉末活性炭注入率演算方法およびコンピュータプログラムによれば、ジャーテスト等の従来の方法に比べて、より高い精度で吸着対象物の処理水目標値を達成する粉末活性炭注入率を算出することができる。
すなわち、本実施形態によれば、被処理水中の吸着対象物質(臭気物質や溶解性有機物)を吸着除去するプロセスにおいて、吸着対象物質の処理水目標値を達成する最適な粉末活性炭注入率を算出する粉末活性炭注入率演算装置、粉末活性炭注入率演算方法およびコンピュータプログラムを提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…取水口、2…導水管、3…沈砂池、4…着水井、5…凝集沈澱槽、6…ろ過池、7…粉末活性炭注入率演算装置、8…粉末活性炭注入装置、9…採水管、10…前処理装置、11…臭気物質濃度測定装置、13…溶解性有機物濃度測定装置、15…処理水目標値入力手段、16…表示装置、17…流量計

Claims (8)

  1. 原水中の吸着対象物質濃度および前記吸着対象物質濃度を表す複数の指標と、原水の複数の水質項目と、吸着対象物質の処理水目標値とを取得する取得部と、
    複数の前記指標を組み合わせた項である第1説明変数と、複数の前記指標と前記複数の水質項目の少なくともいずれかである第2説明変数と、を用いて、前記吸着対象物質の吸着係数を算出する吸着係数算出部と、
    前記吸着係数と前記吸着対象物質濃度若しくは前記指標とを用いて、Freundlich吸着等温式に基づき、前記処理水目標値を達成する粉末活性炭注入率を算出する粉末活性炭注入率算出部と、を備えた粉末活性炭注入率演算装置。
  2. 前記吸着対象物質は臭気物質であって、
    前記第1説明変数は、E260、溶存有機態炭素、全有機体炭素、蛍光強度のうちの複数を組み合わせた項であり、
    前記水質項目は、pH、水温、アルカリ度、濁度、の少なくともいずれかを含み、
    前記第2説明変数は、E260、溶存有機態炭素、全有機体炭素、蛍光強度、前記水質項目のうちのいずれか一つ以上である、請求項1記載の粉末活性炭注入率演算装置。
  3. 前記吸着対象物質は溶解性有機物であって、
    前記第1説明変数は、E260、溶存有機態炭素、全有機体炭素、蛍光強度のうちの複数を組み合わせた項であって
    前記水質項目は、pH、水温、アルカリ度、濁度、の少なくともいずれかを含み、
    前記第2説明変数は、E260、溶存有機態炭素、全有機体炭素、蛍光強度、原水中の臭気物質濃度、前記水質項目のうちのいずれか一つ以上である、請求項1記載の粉末活性炭注入率演算装置。
  4. 前記粉末活性炭注入率算出部は、原水中に共存する複数の吸着対象物質の各々についての粉末活性炭注入率を算出したときに、算出された複数の粉末活性炭注入率の最も大きい値を選択して出力する、請求項1記載の粉末活性炭注入率演算装置。
  5. 前記粉末活性炭注入率算出部は、原水中に共存する複数の吸着対象物質の各々について粉末活性炭注入率を算出したときに、競合する複数の吸着対象物質の粉末活性炭注入率を加算した合計値と、その他の前記吸着対象物質に対する粉末活性炭注入率の値とを比較し、最も大きな値を選択して出力する、請求項1記載の粉末活性炭注入率演算装置。
  6. 前記粉末活性炭注入率算出部は、算出した粉末活性炭注入率に基づいて薬品が注入された後の被処理水の前記吸着対象物質濃度および前記吸着対象物質濃度を表す複数の前記指標に基づいて、粉末活性炭注入率の値を調整する、請求項1記載の粉末活性炭注入率演算装置。
  7. 原水中の吸着対象物質濃度および前記吸着対象物質濃度を表す複数の指標と、原水の複数の水質項目と、吸着対象物質の処理水目標値とを取得し、
    複数の前記指標を組み合わせた項である第1説明変数と、複数の前記指標と前記複数の水質項目の少なくともいずれかである第2説明変数と、を用いて、前記吸着対象物質の吸着係数を算出し、
    前記吸着係数と前記吸着対象物質濃度若しくは前記指標とを用いて、Freundlich吸着等温式に基づき、前記処理水目標値を達成する粉末活性炭注入率を算出する、粉末活性炭注入率演算方法。
  8. 請求項7に記載の方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
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