JP7443265B2 - 原水を処理するための凝固剤の用量を決定する方法 - Google Patents

原水を処理するための凝固剤の用量を決定する方法 Download PDF

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Description

本発明は、水の処理、より具体的には原水から有機物を除去するための凝固の分野にある。特に、本発明は、有機物を除去するために原水に添加される凝固剤用量を決定する方法に関する。本発明は、凝固剤用量を決定する方法を実装するコンピューターツールに更に関する。本発明は、同様に、凝固による水処理のプロセスに関する。
凝固(又は凝固-凝集)は、水が含有する懸濁物及び有機物の除去を可能にする公知の水処理プロセスである。この処理は、廃水、河川水及びより一般的に任意のタイプの水に適用することができる。
一般的に言えば、第1のステップは、凝固剤、通常、金属塩を、「原水」(EB)と称される流入水に添加することによって実施される。一般に、原水は、反応器又はたらいに導入され、凝固剤が前記反応器又はたらいに添加される。次いで、第2のステップは、通常、ポリマーによる凝固粒子の凝集を伴う。最後に、粒子の沈降の第3のステップは、粒子が分離されることを可能にする。これらのステップの終了時、結果として生じた流出水は、「浄化水」(ED)と称される。
しかしながら、原水は、気候条件又は人間の活動のために品質の速い変動を受け得る。これらの変動は、水の物理化学的特性のみならず、有機物の組成も変更する。したがって、原水の処理を順応させるために、使用される凝固剤用量を変更することが必要である。これの理由は、使用される凝固剤用量が、濁度並びに有機物、地表水及び地下水中、より幅広く全てのタイプの水中に一般に存在する有機物質の複雑なマトリックスに依存性であることである。このマトリックスは、水の起源又は他に例えば集水域排水による汚染に起因し得る。更に、季節変動、pH及び他の外部パラメーターが有機物の量又は品質に影響を及ぼし得る。
有機物の除去度は、したがって、非常に変わりやすく、且つ予測するのが困難であるその品質に関連している。
実験室アッセイ、典型的にはジャーテストの実施は、現在、濁度及び有機物を排除するための最適処理条件、とりわけ凝固剤用量及び凝固pHを決定する最も信頼できる方法である。凝固pHは、凝固剤の効能を高めるために調整されるpHである。pHの調整は、一般に反応器又はたらいに酸を添加することにより、凝固剤が導入される反応器又はたらいにおいて一般に行われる。しかしながら、これらのアッセイは、時間がかかり、且つとりわけ原水の品質が速く変動する場合、事業会社のニーズに応答することができるため、連続的に実施することが不可能である。
一般に、したがって、オペレーターは、安全マージンを採用して、品質目標が満たされることを保証するために過剰の凝固剤用量を使用する。この過剰投与は、不利なことに、試薬コストと、発生するより多い量のスラッジを考えると、スラッジの処理コストとの両方の観点から余分な運転費用を生じさせる。
この問題を克服するために、凝固から出る水の所望の品質目標を達成するために注入される凝固剤用量の決定を可能にするシステムが適所に存在する。これらのシステムは、2つのタイプのものである:
- フィードバック制御システム:凝固剤用量は、凝固プロセスを出る水の品質に対して調整される;
- 予測システム:凝固剤用量は、凝固プロセスに入る水の品質に対して定められる(用いられるパラメーター:濁度、254nmでのUV吸光度、全有機炭素TOC等)。
フィードバック制御システムには、凝固をモニター及び最適化するためにゼータ電位を利用するシステムが含まれる(Critchley et al.,Automatic coagulation control at water-treatment plants in the north-west region of England,1990)。ゼータ電位は、例えば、SCD(荷電電流計)分析装置を用いて水の電荷が測定されることを可能にする。凝固の物理化学機構によれば、凝固の最適点は、0のゼータ電位に対応する。しかしながら、流量の速い変動及び非最適化混合条件は、不安定である応答、したがって信頼性の低い結果を生じさせ得る。更に、測定は、pH及び無機化の変化に敏感であり、分析装置は、これらの変更を相殺するために頻繁に較正されなければならない。結果は、比較的信頼できないシステムである。最後に、このシステムは、凝固の終わりにおける所望の水質の目標、凝固の下流ステップに応じて、とりわけこれらのステップの期待される性能レベルに応じて変わり得る目標を考慮することができない。
予測システムには、データ履歴をベースとするモデルが含まれる。これらのモデルは、人工神経ネットワークなどの人工知能を用い得、このネットワークは、プラントからの履歴データ及び任意選択的にセンサーから得られたデータ(典型的には処理プロセスにおける様々な段階での水の品質を特徴付けるための)を供給される。本システムの人工知能は、過去の事象から学習し、本モデルから最良の応答を得るために計算規則を更新することを可能にする。
本モデルには、古典的な一次、二次、対数及び指数方程式を参照する古典的回帰のモデルが含まれる。凝固剤用量の計算を可能にするパラメーターは、データ履歴に基づいて定められる。しかしながら、これらのモデルの正確さは、それらが簡単な方程式に基づくため、非常に良好であるわけではない一方、凝固現象は、複雑な現象である。
本モデルには、刊行物‘MLP,ANFIS,and GRNN based real-time coagulant dosage determination and accuracy comparison using full-scale data of a water treatment plant’,Chan Moon Kim and Manukid Parnichkun,Journal of Water Supply,Research and Technology-AQUA-66.1-2017に記載されているような他のより複雑なモデルが含まれる。本モデルは、濁度を排除するための最適凝固剤用量の計算を可能にする最良統計的モデルを定めるために、プラント履歴から得られた一連の数千のデータ点に基づく。研究された3つのモードの人工知能(MLP、ANFIS及びGRNN)は、プラントで観察される結果に適している応答を示し、3つのツールの組合せは、モデルの正確さが幅広い原水濁度(0~450NTU)にわたって高められることを可能にする。
データ履歴の基づくこれらのモデルの主な欠点は、それらが各サイトに特有であることである。更に、モデルが前のデータに基づいており、処理前の水の品質に基づいていないことを考慮すると、凝固剤用量の真の最適化を実施することは、可能ではない。更に、これらの履歴ベースのモデルは、過去を再現することができるにすぎず、それを最適化することができない。それらは、これが最良のコストで適合水を配送するための最適用量であることを保証することなく、過去に行われたように注入される凝固剤用量を示す。
他のより複雑なモデルは、多様な水に関するジャーテストなどの実験室テストの結果を使用し得る。これらの結果は、流入水の品質に応じて使用される凝固剤の量を決定する方程式定数を定めるために使用される。
例として、mEnCo(高められた凝固のモデル化)と命名される最適化モデルがAustralian Cooperative Research Centre for Water Quality and Treatmentによってオーストラリアで開発された。数学的方程式は、溶解有機炭素(DOC)と凝固剤用量との間の関係を与える。これらの方程式において統合される定数は、多様なオーストラリアの水から得られたジャーテストの結果を用いて決定されなければならない。mEnCoモデルは、多数のオーストラリアのプラントにわたって良好な結果を提供するが、このモデルが依然として1つのプラント又は少なくとも1つのタイプの原水に高度に特有である場合が残る。
別のタイプの予測モデルは、有機物の除去に適用される吸着の法則に基づく凝固モデルを表す刊行物‘Predicting DOC removal during enhanced coagulation’,Edwards,Journal-American Water Works Association,89(5),78-89,1997に記載されている。本モデルのアルゴリズムは、凝固中の物理化学的現象を説明する。Edwardsモデルは、有機物を3つのフラクション:
- 金属水酸化物上に吸着できないフラクション(凝固に不活性なフラクション)、
- 凝固剤用量及び凝固pHの関数として凝固によって除去することができる極性フラクション、
- 凝固剤用量の関数としてのみ凝固によって除去することができる非極性フラクション
に分類したKastl et al.(2004)によって改良された。
本モデルは、モデルが動作することを可能にする定数を決定するための5つの未知パラメーター:最大収着能、吸着定数、フミン酸のフラクション、非極性フラクション及びフミン酸のpKaを有する5つの方程式に基づく。これらの5つのパラメーターは、特定の条件(凝固用量及び凝固pH)下でジャーテストアッセイを実施することによって決定される。これらの5つのパラメーターは、有機マトリックス(電荷、疎水性、サイズ、タイプ等)に依存性であり、したがって各タイプの有機マトリックスに関して決定されなければならない。
入力及び出力データは、2つの可能な選択肢:
- 入力:原水の有機物含有量(DOC)+凝固pH+浄化水において達成されるべきDOC目標⇒出力:凝固剤用量;
- 入力:原水の有機物含有量(DOC)+凝固pH+凝固剤用量⇒出力:浄化水のDOC含有量
とともに以下に記載される。
しかしながら、Edwards及びKastlモデルは、次の欠点を示す:本モデルは、各サイトに特有であり、モデルが順応することを可能にする定数は、時間のかかる実験室アッセイによって決定されなければならない。
これらの様々な例から、
- モデルは、凝固剤用量の計算を可能にする方程式の定数を定めるためのデータ履歴の統計的研究に基づき、その場合、可能な最適化は、存在しないか;又は
- モデルは、用量の計算を可能にする方程式の定数を定めるための実験室アッセイに基づき、その場合、モデルの実行は、時間がかかるか
のいずれかであることが理解される。
更に、これらのモデルは、一般に、1つのプラント又は少なくとも原水の1つのタイプに特有である。
最後に、これらのシステムは、一般に正確さに欠ける。
より正確なシステムは、したがって、微粒子含有量の尺度として水の濁度並びにまた原水に溶解した有機物の尺度として水の紫外線吸光度(UV吸光度)及び溶解有機炭素(DOC)を考慮することにより、原水を処理するための化学薬品用量を計算するための方法を記載している特許出願国際公開第2009002192号パンフレットに記載されているように開発された。これらの測定により、特に微粒子含有量及び溶解有機物の含有量の合計を用いて、水に添加される化学薬品の用量を予測することが可能である。
それにもかかわらず、これらの方法の正確さは、最大凝固効果を得ながら最小可能量の凝固剤を使用するための向上を必要とする。
更に、この種の方法は、モデルの定数が経験的及び/又は実験的に、且つ化学的にではなく決定されるため、依然として正確さに欠ける。それらは、実際に、凝固性能レベルに特に影響を及ぼす、水の品質を推定するために不可欠なパラメーターの全てを考慮することができない。
国際公開第2009/002192号
Critchley et al.,Automatic coagulation control at water-treatment plants in the north-west region of England,1990 ‘MLP,ANFIS,and GRNN based real-time coagulant dosage determination and accuracy comparison using full-scale data of a water treatment plant’,Chan Moon Kim and Manukid Parnichkun,Journal of Water Supply,Research and Technology-AQUA-66.1-2017 ‘Predicting DOC removal during enhanced coagulation’,Edwards,Journal-American Water Works Association,89(5),78-89,1997 Kastl et al.(2004)
本発明は、先行技術の方法及び凝固剤投与のためのシステムの欠点を克服することを目的とする。
本発明は、水の処理のために使用される凝固剤の量の最適化を可能にする - 換言すれば、とりわけ凝固剤の過剰投与を回避しながら最適凝固剤用量の決定を可能にする方法を指向する。
本研究は、したがって、原水で使用するための、より正確であり、信頼でき、且つ最適な凝固剤の量が得られることを可能にする方法であって、迅速、簡単及び効果的であり、且つ1つのサイト及び/又は所与の原水の1つのタイプに特有ではない方法のためのものである。
本発明の第1の主題は、原水のための凝固剤の最適用量を決定する方法であって、以下のステップ:
- 水の凝固する能力に関する情報を提供するための第1の有機パラメーターの、原水に関する値を決定するステップ;
- 水のミネラル負荷に関する情報を提供するための第2のミネラルパラメーターの、原水に関する値を決定するステップ;
- 第1の有機パラメーター及び第2のミネラルパラメーターの、原水に関して決定された値の関数として、原水に関して水のクラスを決定するステップであって、水のクラスは、第1の有機パラメーターの第1の範囲の値と、第2のミネラルパラメーターの第2の範囲の値とによって特徴付けられる、ステップ;
- 第3の有機パラメーターの、原水に関する値を決定するステップであって、前記第3のパラメーターは、水中の有機物の量に関する情報を提供するためのものである、ステップ;
- 第3の有機パラメーターの、浄化水に関するターゲット値を定めるステップ;
- 第3の有機パラメーターと、原水に添加される凝固剤の用量との間の関係を確立するための関数を選択するステップであって、前記関数は、原水に関して決定された水のクラス及び第3の有機パラメーターの、原水に関して決定された値に関して選択される、ステップ;
- 第3の有機パラメーターの、浄化水に関して定められたターゲット値に対応する凝固剤の第1の用量を決定するために、選択された関数を用いるステップ
を含む方法である。
この場合、最適凝固剤用量は、第1の凝固剤用量である。
本説明の全体にわたり、原水(EB)は、凝固プロセスの流入水(上流)であり、及び浄化水(ED)は、凝固プロセスの流出水(下流)であると定義される。
本説明の全体にわたり、有機物は、水中の微粒子含有量又は懸濁物に向けられる、濁度と対照的に溶解した有機物を指す。
本発明は、したがって、
- 凝固プロセスの下流のステップ(例えば、オゾン化又は粒状活性炭上での濾過のステップ)の性能レベルを統合することにより、且つ次いで目標が浄化水において達成されるために「厳密に」必要な用量を定めることにより、
- 原水の少なくとも1つの有機パラメーター及び少なくとも1つのミネラルパラメーターを考慮することにより、
- 水の各クラスが、(水の凝固する能力に関する情報を提供する)少なくとも1つの第1の有機パラメーターの少なくとも1つの第1の範囲の値と、(水のミネラル負荷に関する情報を提供する)少なくとも1つの第2のミネラルパラメーターの第2の範囲の値とによって特徴付けられる水のクラスを用いることにより、
- 有機及びミネラルパラメーターに従って原水の水のクラスを決定することにより、
- 決定された水のクラスに関して、第1の凝固剤用量と、原水中に存在する有機物との間の結び付けを可能にし、且つ浄化水における目標を達成するための関数を用いることにより、
最適凝固剤用量を決定する方法を指向する。
水の各クラスにおいて、そのような関数は、第3の有機パラメーターと、原水に添加される凝固剤用量との間の関係を確立することができる関数を、水の各クラスに関して且つ第3の有機パラメーターの、原水に関する所与の値に関して提供することができる少なくとも1つのデータベースにおいて好ましくは入手可能である。
データベースは、本説明では、収納スペース(容器、メモリー等)と定義される。
データベースは、様々な水に関するアッセイで供給され得る。
それは、本方法の使用中に供給され得る。
水のクラスは、水のこれらのクラスを決定するために用いられる判定基準に応じて、原水が、多かれ少なかれ明確に定義されたカテゴリーに分類されることを可能にする。
水のクラスは、原水のミネラリティの少なくとも1つのパラメーターを最低でも考慮することを可能にする。
更に、本方法は、本明細書で以下に説明されるように、凝固pHの影響を組み込み得る。
更に、本方法は、本明細書で以下に説明されるように、設定目標を達成するために最もコストのかからない試薬の組合せ(とりわけ凝固剤用量と粉状活性炭用量及び/又は酸用量との間)の探求を組み込み得る。
水のクラスの決定は、既に決定されている - 例えば、データベースに収納されている水のクラスの使用を含み得る。
本発明による方法は、凝固剤のより正確な且つより誤りのない量が原水での使用のために得られることを可能にし、この量は、1つのサイトに特有ではなく、処理される水の特性の関数として確立される。
一実施形態によれば、少なくとも1つの第1の有機パラメーターは、好ましくは254nmでのUV吸光度、溶解有機炭素、好ましくは254nmでのUV吸光度とDOC(溶解有機炭素)との間の比率又は前記パラメーターの組合せから選択される。UV吸光度は、DOCの測定よりも簡単な測定、一般にコスト効果の高いものを提供する。
一実施形態によれば、本方法は、UV吸光度の測定とDOCの測定との組合せを含む。
一実施形態によれば、少なくとも1つの第2のミネラルパラメーターは、完全アルカリ滴定力価、塩化物イオンの濃度、ナトリウムイオンの濃度、硫酸イオンの濃度、カルシウムイオンの濃度、マグネシウムイオンの濃度、ケイ酸イオンの濃度、導電率又は前記パラメーターの組合せから選択される。
第2のミネラルパラメーターは、好ましくは、幾つかのミネラルパラメーター、典型的には完全アルカリ滴定力価、塩化物イオンの濃度及び/又はナトリウムイオンの濃度を含む。
一実施形態によれば、第3の有機パラメーターは、好ましくは254nmでのUV吸光度又はDOCから選択される。UV吸光度は、DOCの測定よりも簡単な測定、一般にコスト効果の高いものを提供する。
1つの有利な実施形態によれば、本方法は、凝固pHを決定するステップであって、関数は、凝固pHに関しても選択される、ステップを更に含む。
これは、異なる凝固pH値をシミュレートして特に最適凝固pHを見出すことにより、第1の最適凝固剤用量が得られることを可能にする。
関数が、少なくとも1つのデータベースにおいて入手可能である場合、このデータベースは、第3の有機パラメーターと、原水に添加される凝固剤用量との間の関係を確立するための関数を - 水の各クラスに関して、第3の有機パラメーターの、原水に関する所与の値に関して且つ凝固pH値に関して - 提供することができる。
一実施形態によれば、本方法は、水の複数のクラスを決定する予備ステップであって、水の各クラスは、水の凝固する能力に関する情報を提供するための少なくとも1つの第1の有機パラメーターの少なくとも1つの第1の範囲の値と、水のミネラル負荷に関する情報を提供するための少なくとも1つの第2のミネラルパラメーターの第2の範囲の値とによって特徴付けられる、予備ステップを更に含む。
水のクラスがデータベースに収納される場合、前記データベースは、したがって、本方法の使用中に供給され得る。
水のクラスCLは、例えば、原水の非凝固性有機物と、第3の有機パラメーター(PORG3)の、原水に関する値(PORG3_EB)との間の関係が第1の一次関係Ri1の集合体によって定められる原水の集合体である。
水のクラスCLは、例えば、水の非凝固性有機物と凝固pH pHとの間の関係が第2の一次関係、指数関係又は多項式関係Ri2、例えば二次の多項式関係によって定められる原水の集合体でもある。
水のクラスCLは、例えば、DMEAと、第3の有機パラメーターPORG3の、原水に関する値との間の関係が第3の一次関係Ri3の集合体によって定められ、且つDMEAが凝固pH pHと無関係である原水の集合体でもある。
DMEAは、本説明では、凝固剤用量に基づいて、凝固剤での処理のコストが、UV吸光度として表される、凝固による有機物の同じ低減のための代わりの一般により高価な試薬(例として粒状活性炭「CAP」)による処理のコストよりも大きくなる凝固剤用量であると定義される。
本方法の様々なステップ、とりわけ以下に記載される様々なステップは、好ましくは、プログラムで実装され、それによって迅速、簡単及び効果的な方法を提供し、それは、リアルタイムで計算される誤りのない凝固剤用量を提供し、且つ最適凝固剤用量がインラインで調整されることを更に可能にする。
1つの好ましい実施形態によれば、関数は、次のタイプ:
y=Ae-B[x]+C
(式中、yは、第3の有機パラメーターであり、xは、凝固剤の量であり、係数A、B及びCは、第3の有機パラメーターの、原水に関する値に関して且つ凝固pHに関して、水のクラスに従った所与の関係によって決定することができる)
の水のクラスの集合体のための指数関数である。
換言すれば、関数は、全てのクラスに関して同じタイプのものであるが、この関数の係数は、クラスに従って異なる。更に、これらの係数は、原水の特性及び/又は凝固pHの関数として前記係数を与える関係により、水の1つのクラスに関して決定される。
1つの特定の実施形態によれば、係数Cは、第3の有機パラメーターの、原水に関する所与の値に関して且つ所与の凝固pHに関して、非凝固性有機物の値であるものとして定義される。
1つの特定の実施形態によれば、係数Cは、第1の一次関係により、第3の有機パラメーターの、原水に関する値に結び付けられる。
1つの特定の実施形態(先行実施形態の代わりの又は先行実施形態を補完する)によれば、係数Cは、第2の一次関係、多項式関係又は指数関係により、凝固pHに結び付けられる。
1つの特定の実施形態によれば、係数Aは、第3の有機パラメーターの、原水に関して決定された値マイナス係数Cに等しい。
1つの特定の実施形態によれば、係数Bは、関数の第2の微分値、係数A及び第3の有機パラメーターの、原水に関して決定された値から推定される。例えば、関数の第2の微分値は、0.0001~0.0009である。
1つの特定の実施形態によれば、関数の第2の微分値は、最大経済的許容量に等しい凝固剤用量のために達成され、前記最大経済的許容量は、凝固剤用量であって、それに基づいて、凝固剤での処理のコストが代わりの試薬による処理のコストよりも大きくなる、凝固剤用量であり、且つ第3の有機パラメーターの、原水に関して決定された値の関数としての第3の一次関係によって決定可能である。
第1及び/若しくは第2の関係並びに/又は第3の関係は、好ましくは、データベースにおいて水の各クラスに関して入手可能である。
前記データベースは、様々な水に関するアッセイによって供給され得る。
それは、本方法の使用中に供給され得る。
一実施形態によれば、第1の有機パラメーター、第2のミネラルパラメーター及び第3の有機パラメーターの、原水に関する値は、原水の測定、例えば溶解有機炭素センサー(好ましくはプレ濾過ステップあり)、UVセンサー(好ましくはプレ濾過ステップあり)、導電率センサーによって形成されるインライン測定若しくは完全アルカリ滴定力価分析装置、イオン濃度分析装置によって行われるサンプリング測定又はそのような測定の組合せによって決定される。
そのようなセンサーは、水処理プロセスに沿って(原水に関するのみならず、浄化水に関して且つ更に本説明において本明細書で以下に説明されるように処理水に関しても)全て水の品質を有利にモニターし得る。
計算された最適用量は、凝固/沈降による処理のプロセスにおいて自動的に添加され得る。
一実施形態によれば、本方法は、第2の試薬、例えば粉状活性炭若しくは酸又は更に別の凝固剤の用量を決定することと、第2の試薬とともに、第3の有機パラメーターの、浄化水に関して定められたターゲット値を達成するために添加される第1の凝固剤用量を決定することとを更に含む。
有利には、本方法は、第2の試薬ありで決定される第1の凝固剤用量を、第2の試薬なしで決定される第1の凝固剤用量と比較するステップを含む。これは、第2の試薬を添加すること、又はより多くの凝固剤を適用すること、又は凝固剤と第2の試薬との間の最良のバランスを計算することがより有利であるかどうかに関する知識を提供する。
1つの有利な実施形態によれば、本方法は、
- 浄化水に関してターゲット濁度値を定めるステップ;
- 浄化水に関するターゲット濁度値を達成するために原水に添加される第2の凝固剤用量を決定するステップ;
- 第1の凝固剤用量と第2の凝固剤用量との比較を含む、原水に添加される最適凝固剤用量を決定するステップであって、前記最適凝固剤用量は、第1の凝固剤用量と第2の凝固剤用量との間の最大用量である、ステップ
を更に含む。
利点は、有機物又は濁度が支配的であるかどうかにかかわらず、原水の品質の変動に順応することである。
凝固剤用量が濁度及び有機物の関数である、最適凝固剤用量を決定するための先行技術から公知の方法と比べて、本発明のこの実施形態による方法は、凝固の終了時に水質の観点から目標が満たされることを可能にしながら、厳密に必要である、換言すれば過剰投与なしの凝固剤用量を決定する。
本発明者らは、この方法が、同時に原水中の濁度及び有機物の低減を可能にすると断定した。その理由は、それが凝固剤の2つの以下の化学的機能:
- 濁度に関して:表面電荷の中和(当業者に周知の);
- 溶解有機物に関して:金属水酸化物での吸着(例えば、前に引用された「Edwards及びKastl」刊行物に記載されている)
の並行した活用を可能にすることである。
本発明の第2の主題は、本発明の第1の主題に従った最適凝固剤用量を決定する方法を実装するコンピューターツールである。
本発明の第3の主題は、原水の凝固のステップを少なくとも含む原水処理プロセスであって、添加される凝固剤用量は、本発明の第1の主題に従った最適凝固剤用量を決定する方法によって決定される最適凝固剤用量である、プロセスである。
例として及び限定なしに示される詳細な説明を読むことで、本発明は、より良く十分理解され、且つ他の利点が明らかになり、本説明は、添付の図によって例示される。
最適凝固剤用量を決定するための本発明の方法の第1の実施形態を例示する。 注入される凝固剤用量の関数としての水のUV吸光度の計算を可能にする関数を表す。 Cl及びNaイオンの濃度の、完全アルカリ滴定力価(TAC)及び比UV254nm/DOC(SUVA)の関数と定義される、水のクラスへの水の分割の例を表す。 水の1つのクラスに関して、原水のUV吸光度の関数として及び凝固pHの関数として、非凝固性有機物の値の計算を可能にする第1及び第2の関係を表す。 水の1つのクラスに関して、原水のUV吸光度の関数として及び凝固pHの関数として、非凝固性有機物の値の計算を可能にする第1及び第2の関係を表す。 凝固剤の最大経済的許容量(DMEA)の計算方法を概略的に表す。 水の1つのクラスに関して、原水のUV吸光度の関数としてDMEAの計算を可能にする一連の第3の一次関係を表す。 凝固ステップ及び下流ステップを含む水処理プロセスを例示する。 他の試薬の統合を可能にする、第1の凝固剤用量を決定する方法の1つの特定の実施形態を例示する。 他の試薬の統合を可能にする、第1の凝固剤用量を決定する方法の1つの特定の実施形態を例示する。 最適凝固剤用量を決定するための本発明の方法の第2の実施形態を例示する。 第2の凝固剤用量の決定を可能にする第4の関係を例示する。 第2の実施形態を例示する。
本説明では、本発明は、原水の例を用いて説明される。しかしながら、本発明は、有機物及び濁度を含有する任意の他の液体にも適用することができる。
図1は、原水に添加される凝固剤の最適用量を決定する方法の第1の実施形態を示し、本方法は、続いてまた記載される以下のステップ:
- 水の凝固する能力に関する情報を提供するための第1の有機パラメーター(PORG1)の、原水に関する値(PORG1_EB)を決定するステップ110;
- 水のミネラル負荷に関する情報を提供するための第2のミネラルパラメーター(PMIN2)の、原水に関する値(PMIN2_EB)を決定するステップ120;
- 第1の有機パラメーター及び第2のミネラルパラメーターの、原水に関して決定された値の関数として、原水に関して水のクラス(CLEB)を決定するステップ130であって、水のクラスは、第1の有機パラメーター(PORG1)の第1の範囲の値と、第2のミネラルパラメーター(PMIN2)の第2の範囲の値とによって特徴付けられる、ステップ130;
- 第3の有機パラメーター(PORG3)の、原水に関する値(PORG3_EB)を決定するステップ140であって、前記第3のパラメーターは、水中の有機物の量に関する情報を提供するためのものである、ステップ140;
- 第3の有機パラメーター(PORG3)の、浄化水に関するターゲット値(PORG3_ED)を定めるステップ150;
- 第3の有機パラメーター(PORG3)と、原水に添加される凝固剤の用量([COAG])との間の関係を確立するための関数(f)を選択するステップ160であって、前記関数は、原水に関して決定された水のクラス(CLEB)及び第3の有機パラメーター(PORG3)の、原水に関して決定された値(PORG3_EB)に関して選択される、ステップ160;
- 第3の有機パラメーター(PORG3)の、浄化水に関して定められたターゲット値(PORG3_ED)に対応する凝固剤の第1の用量([COAG1])を決定するために、選択された関数(f)を用いるステップ170
を含む。
この実施形態によれば、最適用量は、第1の凝固剤用量である。
1つの特定の実施形態例によれば、第3の有機パラメーターPORG3は、m-1単位で表される、浄化水の254nmでのUV吸光度である。それは、本説明の全体にわたって「UV」と呼ばれ得る。
UV吸光度(典型的には254nmでのUV)は、水中に含有される芳香族有機物を評価するための物理的測定値である。UV吸光度は、UV光度計(典型的には254nmでの)を用いて測定され、ここで、サンプルは、例えば、1cm、3cm、5cm又は10cmの-cm範囲の厚さのUV透明石英セルに入れられる。測定は、TOC(全有機炭素)の測定及び更にDOC(溶解有機炭素)よりも簡単であり、一般にコスト効果が高い。測光法によるこの方法は、1cmの厚さのセル中の水のサンプルを通して、選択された波長(典型的には254nm)での光度の損失に対応するm-1単位での結果を与える。このようにして検出される有機物は、とりわけ、フミン酸などの芳香環及び二重結合を含有する。これらの芳香族有機物質は、凝固によって特に効果的に除去される。
別の実施形態例によれば、同様に凝固剤用量の関数であろうDOCを測定することが可能である。
水の各クラスCLに関して、UV又はDOCは、凝固剤用量の関数(f)である。
読取りを容易にするために、本説明の残りは、対象の測定が代わりにDOCのもの又は別の第3の有機パラメーターのものでもあり得ることを条件として用語UV吸光度又はUVを用いる。
様々なステップが本説明において後に記載される。
水の複数のクラスを決定する予備ステップ105が更に存在し得る。
凝固pHに関して、更に関数fが選択される状態において、凝固pHを決定するステップ145が更に存在し得る。
図1に示されない他のステップが追加され得る。それらは、特に、本説明の残りにおいて記載される。
図2は、選択ステップ160中に選択される関数fが、指数関数:
Figure 0007443265000001
(式中、COAGは、ppm単位で表される添加される凝固剤用量である)
である好ましい実施形態を例示する。
関数fを選択するステップ160は、したがって、係数A、B、Cを決定するステップを含む。
係数Cは、凝固剤用量が最大効率閾値に達した場合、典型的には凝固剤用量が、市販の溶液のppmとして表される200ppm超の溶液である場合、UV吸光度の観点から表される残留有機物(本説明では「残留UV」又は「非凝固性UV」とも呼ばれる)に対応する。
は、凝固剤用量が最大効率閾値に達した場合、典型的には凝固剤用量が、市販の溶液のppmとして表される200ppm超の溶液である場合、凝固によって除去される、例えばUV吸光度の観点から表される有機物に対応する。
更に、A、C及びUVEBは、次の方程式:
UVEB=A+C (2)
(式中、UVEBは、UV吸光度の観点から表される原水中の有機物である)
によって結び付けられる。
は、指数関数の本質を与える係数である。
、B及びCは、水の各クラスCLに関して与えられる関係によって得られ、これらの関係Ri1、i2及びRi3は、A、B及びCが、凝固pH(pH)及びUV吸光度の観点から表される原水中の有機物(UVEB)から推定されることを可能にする。これらの関係は、好ましくは、水のクラスに関連したデータベースにおいて入手可能である。
関数fを選択するために、とりわけ式(1)の指数関数の場合に係数を決定するために、原水が属する水のクラスを決定すること(決定ステップ130)が必要である。
1つの好ましい実施形態例によれば、原水は、その以下の有機及びミネラルマトリックスの分析による水のクラスで特定される:
- 有機マトリックスは、次のパラメーター:(m-1の単位で表される、254nmでのUV吸光度と、mg/l単位で表されるDOCとの間の比率である)SUVA及び任意選択的に液体クロマトグラフィー(液体クロマトグラフィー-有機炭素検出のためのLC-OCD)によるDOCの測定値によって定められる;
- ミネラルマトリックスは、次のパラメーター:完全アルカリ滴定力価(TAC)、塩化物イオン及び/又はナトリウムイオンの濃度並びに任意選択的に導電率、ケイ酸イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、硫酸イオンの濃度並びにイオン平衡によって定義される。
有機及びミネラルマトリックスのパラメーターの値(決定ステップ110及び120)は、インライン分析若しくはサンプリングによって決定され得るか、又は処理される原水に関して既に利用可能なデータの回収を含み得る。
好ましい実施形態例によれば、第1の有機パラメーター(PORG1)は、したがって、少なくともSUVAを含み、第2のミネラルパラメーター(PMIN2)は、したがって、少なくともTAC並びにまた塩化物イオン及び/又はナトリウムイオンの濃度を含む。
図3又は下の表1は、Cl及び/又はNaイオンの濃度、TAC並びに比率UV254nm/DOC(SUVA)の関数として定められる、水のクラスのミネラル及び有機マトリックスの例を示す。水のクラスは、次の閾値の関数として定められる。
Figure 0007443265000002
原水EBに関して決定される水のクラスCLEBに関して、水の前記クラスに関して与えられる関係REB1、EB2及びREB3が得られ、前記関係は、係数AEB、BEB及びCEBを、凝固pH(pH)及びUV吸光度の観点から表される原水中の有機物(UVEB)から推定することを可能にする。
図4A及び4Bは、非凝固性有機物の値をそれらから計算することが可能である第1及び第2の関係REB1及びREB2を表し、これは、2つの変数:原水EBに関して決定された水のクラスCLEBに関して、原水のUV吸光度(曲線の形態の関係が所与の凝固pHに関して与えられる)及び凝固pH(曲線の形態の関係が原水のUV吸光度の所与の値に関して与えられる)の関数である。これは、係数CEBが決定されることを可能にする。
非凝固性有機物を原水のUV吸光度(又はDOC)の関数として計算するために、原水のUV吸光度、UVEBの閾値(S、S)の関数として離散的に変わる係数a、a、a、b、b、bの利用可能な1つ以上の第1の一次関係REB1(例では3つが例示される)が存在する。
図4Aは、3つの第1の一次関係:
・y=ax+b(閾値S4まで);
・y=ax+b(閾値S4及びS5間);
・y=ax+b(閾値5の後)
を示す。
水のクラスに応じて、単一の第1の一次関係又は少なくとも2つの第1の一次関係が存在し得る。
凝固pH pHの関数としての非凝固性有機物を計算するために、水のクラスに従って利用可能な第2の一次の指数関係又は多項式関係REB2も存在する。前記第2の関係は、水のクラスに従って同様に与えられる係数a、b、cを有する。
図4Bは、タイプy=ax+bの第2の一次関係を示す。
水のクラスに応じて、第2の関係は、代わりに、指数関数的、y=aexp(bx)+c又は例えば二次の多項式、y=a2+bx+cのような多項式であり得る。
したがって、決定される水のクラスCLEBに関して、原水のUV、UVEB(又はDOC)及び凝固pH、pHの決定は、係数a、a、a、b、b、b、a、b、c及び次いで非凝固性有機物を決定することを可能にし、そのようにしてCEBを与える。
係数a、a、a、b、b、bは、凝固pHの関数である。
固定した非調整の凝固pHに関して与えられる係数a、a、a、b、b、bのみを決定することが可能であろう。
EBは、方程式(2):UVEB=AEB+CEBによって得られる。
原水のUV、UVEB(又はDOCEB)の決定(決定ステップ140)及びまた凝固pH(pH)の任意選択的な決定(決定ステップ145)は、インライン測定若しくはサンプリングによって実施され得、且つ/又は処理される原水に関して既に利用可能なデータの回収を含み得る。
凝固剤のDMEA(最大経済的許容量)も決定される。
DMEAは、本説明では、凝固剤での処理のコストが、CAP又は凝固剤(COAG)用量の関数として、原水の1立方メートル当たり及びUVの観点から表される除去される有機物の単位当たりのユーロ単位でのコスト(COST)を提供する、図5に例示されるように、UV吸光度の観点から表される、有機物の凝固による同じ低減のための代わりの一般により高価な試薬(例として粉状活性炭、CAP)での処理のコストよりも大きくなる凝固剤用量であると定義される。点線は、CAPに対応し、実線の曲線は、凝固剤に対応する。2つの交差点がDMEAを与える。
更に、本発明者らは、DMEAが凝固pH(pH)と無関係であること、しかし、それが、図6に示されるように、原水のUV吸光度(又はDOC)の関数であることを見出した。
図6は、決定された水のクラスCLEBに関して、原水のUV吸光度、UVEB(又は原水のDOC、DOCEB)の関数として(市販の溶液のppm単位で与えられる)DMEAの計算を可能にする一連の第3の一次関係REB3を示す。それらの係数a、a、a、b、b、bが原水のUV吸光度の閾値(S、S)の関数として離散的に変わる、多数の第3の一次関係が存在する。
原水のUV、UVEB(又はDOCEB)の決定は、係数a、a、a、b、b、b及びしたがって原水のDMEAの決定を可能にする。
本発明の好ましい実施形態によれば、DMEAは、関数f(1):
Figure 0007443265000003
の変曲点に対応する凝固剤用量である。
DMEAは、例えば、0.0001~0.0009の前記関数の二次導関数の絶対値α、すなわち:
Figure 0007443265000004
によって数学的に定義される。
水の所与のクラスCLEBに関して、値αEBは、例えば、下の表2に示されるようなUVEBの閾値σの関数としてのように、原水のUV、UVEB(又はDOCEB)の値の関数として決定される。
Figure 0007443265000005
水のクラスCLEB及び原水のUV、UVEB(又はDOCEB)に関して、係数BEBは、原水に関して表される関係(3)によって決定される。
Figure 0007443265000006
したがって、原水に関して決定された水のクラスCLEB並びにUVEB及び凝固pH pHに関して、指数関数:
Figure 0007443265000007
(式中、係数AEB、BEB及びCEBは、既知である)
が得られる。
この関数fEBを用いて、
- 適用される凝固剤用量に関係なく、浄化水ED中の残留UV(「非凝固性UV」);
- 浄化水のUV吸光度(UVED)に関するターゲット値に達するために適用される第1の凝固剤用量
を計算することが可能になる。
望ましい浄化水(ED)中の残留有機物の最大値に対応する浄化水のUV吸光度(UVED)のターゲット値又は浄化水のDOC値(DOCED)の明確化(明確化ステップ150)が行われる。
したがって、第1の凝固剤用量は、関数fEBから推定される(使用ステップ170)。
更に、第1の一次関数REB1を用いて、
- UVDMEA≧UVEDの場合、第1の凝固剤用量=DMEAである;
- UVDMEA<UVEDの場合、第1の凝固剤用量を計算するために関数fEBが使用される
という結論を下すために、凝固剤用量がDMEAに等しいときのUV(「UVDMEA」と呼ばれる)を計算することが可能である。
係数A、B及びCは、各タイプの凝固剤に関して与えられる。
凝固剤は、アルミニウム又は鉄の塩をベースとする溶液であり得、好ましくは次の化合物:硫酸アルミニウム;(ポリ)塩化アルミニウム;アルミン酸塩;塩化第二鉄;硫酸第二鉄;鉄酸ナトリウム若しくはカリウムイオン又は前記化合物の組合せを含む。市販の凝固剤溶液は、例えば、8.2%のアルミナAlを含有する硫酸アルミニウム又は41%のFeClを含有する塩化第二鉄である。
浄化水中の残留有機物に関するターゲット値は、凝固プロセスの下流のステップの関数として更に定められ得る。例えば、それは、処理水(ET)中の残留有機物に関するターゲット値の関数としてステップ300において定められ得る。処理水は、水処理プラントの出口で得られる水であると定義される。
したがって、図7に例示されるように、処理水中の残留有機物がUV吸光度によって表され、且つプラント出口で満たされるべき目標(UVET)及びポスト凝固ステップにおける有機物の除去の性能(%POST-COAG)から出発する場合、浄化水において満たされるべき品質目標は、次のとおり計算される。
UVED=UVET/(1-%POST-COAG
ポスト凝固性能は、浄化水及び処理水に関するインラインセンサー又は局所測定に基づいて計算され得る。
ステップ200によれば、浄化水ED及び処理水ETのUVセンサーから得られたデータは、ポスト凝固処理ステップにおけるUVの百分率除去の計算を可能にする。この百分率の情報を用いて、プラント出口で目標(処理水のUV)が満たされることを可能にするために、ステップ300におけるターゲット浄化UVを計算することが可能である。
原水中の有機物のレベル及び凝固の終わりに満たされるべきUV目標の情報を用いて、本方法は、設定目標を達成するために適用される最適凝固剤用量を計算することを可能にする。
このツールが原水のパラメーターを測定するためのインラインセンサーに接続されることなしに、例えば本方法をインストールするためのツール(例えば、コンピューター、タブレット、スマートフォン、クラウド等の形態のツール)を用いることにより、本方法を実装することが可能である。この場合、水のパラメーターの値は、手動でツールに持ち込まれ、用量は、一般に、凝固/沈降処理プロセスに自動的に添加されない。ツールは、したがって、最適凝固剤用量を計算するための方法ステップのみを第一に含有する。更に、この計算は、凝固プロセスの実施前に問題なく行われ得る。それは、以下に更に説明されるように、異なるタイプの凝固剤間のより良い折衷及び/又は凝固pHを下げるために酸の添加を計算するために用いられ得る。
逆に、原水の水のクラスを決定するために、且つ/又はプロセス中及び少なくとも原水に関して水に含有される有機物の量を決定するために、原水のパラメーターを測定するためのインラインセンサー又は局所測定にそれを接続することによって本方法を実装することが可能である。そのようなセンサー又は局所測定は、有利には、水処理プロセスに沿って全てインラインで水の品質をモニターし得る。この場合、計算された最適用量が凝固/沈降処理プロセスに自動的に添加され得る。
研究中の水のミネラルマトリックスを特徴付けるために、TAC分析装置、及び/又はイオン濃度分析装置、及び/又は導電率センサーが用いられ得る。
有機物は、254nmでのUV吸光度及び/又はDOC(溶解有機炭素)の分析によって定量化され得る。選択されるインラインセンサーは、好ましくは、インラインDOCセンサーよりも動作するのがより容易であるUVセンサーである。
少なくとも3つのインラインセンサー:原水を測定するための第1のセンサー、凝固及び沈降後の水を測定するための第2のセンサー並びに最終殺菌前又は後のいずれかで処理水を測定するための第3のセンサーが、好ましくは、プロセス中に水中に含有される有機物の量を決定するために据え付けられる。
これらのセンサーからのデータは、本方法を実装するコンピューターツールを収容し得るクラウドシステム上で照合され得る。
データの取得における時間間隔は、パラメーター化され得る。
センサードリフトを管理及び警告するために警戒閾値が定められ得る。これらの閾値は、同様にサイト毎にパラメーター化することができる。それらは、ユーザーが認識することができる警報の発生をとりわけ可能にする。これは、ユーザーが、特に凝固剤(又は第2の試薬)の投与量を変更することが必要であるかどうかを知ることを可能にする。
本方法は、凝固/沈降プロセスの性能を向上させるために、且つ/又は浄化水中の有機物の除去目標に達するために、例えば粒状活性炭(CAP)のような別の試薬の用量を決定するステップを更に含み得る。
本方法は、ターゲット凝固pHを得るために必要とされる酸の用量を計算するステップを更に含み得る。これは、典型的には、酸を凝固たらい又は反応器に添加することにより、凝固pHを下げることによって有機物の除去を向上させることが可能であるからである。本方法は、特に、この新しい凝固pHに対応する関数fの新しい係数を回収すること及びそのようにして浄化水中の有機物の除去目標を達成するために添加される凝固剤の量を再計算することを可能にする。
図8A及び8Bに例示されるように、本方法は、凝固剤、別の試薬及び/又は添加酸の組合せの選択の経済的利益を示すことも可能にする。
図8Aは、
- 7のpHでの凝固剤の(破線曲線A);
- 6.2のpHでの凝固剤の(連続曲線B);
- 浄化水のターゲットUVを達成するために、凝固pHが6.2であるときに添加される凝固剤及びCAPの(矢印C)
添加用量の関数としての水のUVを例示する。
図8Bは、図8Aにおいて例示される各投与の比較コストを示し、
- 点線がDMEAの限界に対応する、曲線Aに対応するヒストグラム;DMEAの限界の上は、浄化水のUV目標を達成するために添加される凝固剤のコストであり;
- 点線がDMEAの限界に対応する、曲線Bに対応するヒストグラム;DMEAの限界の上は、6.2のpHを達成するための製品のコスト(黒色での)を追加して、浄化水のUV目標を達成するために添加される凝固剤のコストであり;
- 6.2のpHを達成するための製品のコスト(黒色での)及び浄化水のUV目標を達成するために添加されるCAPのコストを追加して、曲線Cに対応するヒストグラム。
CAP及び酸を含めて、浄化水のUV目標を達成するための総コストは、この場合、浄化水のUV目標を達成するためにより低い。
酸が凝固pHを下げるために添加される場合、本方法は、浄化水中の有機物の除去目標を達成するために添加される凝固剤の量を再計算することにより、添加される凝固剤の量の低下、この差の利益を計算すること及び添加される酸のコストと比較することを可能にする。このようにして、酸を添加すること、又はより多くの凝固剤を適用すること、又は2つの間の最良の折衷を計算することがより有利であるかどうかを知ることが可能になる。
更に、粉末活性炭が添加される場合、本方法は、浄化水における有機物の除去目標を達成するために添加される凝固剤の量を再計算することにより、添加される凝固剤の量の低下、この差の利益を計算すること及び添加されるCAPのコストと比較することを可能にする。このようにして、CAP添加すること、又はより多くの凝固剤を適用すること、又は2つの間の最良の折衷を計算することがより有利であるかどうかを知ることが可能になる。
更に、CAPの添加と酸の添加とを組み合わせること並びにCAP及び酸が添加される場合に経済的利益(又は損失)の計算を計算することが可能である。
図9は、本方法の別の実施形態を例示する。例示される実施形態において、本方法は、以下のステップ:
- 浄化水に関してターゲット濁度値(TURB_ED)を定めるステップ180;
- 浄化水に関するターゲット濁度値(TURB_ED)を達成するために原水(EB)に添加される第2の凝固剤用量([COAG2])を決定するステップ190;
- 第1の凝固剤用量([COAG1])と第2の凝固剤用量([COAG2])との比較を含む、原水に添加される最適凝固剤用量([COAG]OPT)を決定するステップ200であって、前記最適用量は、第1の凝固剤用量([COAG1])と第2の凝固剤用量([COAG2])との間の最大用量である、ステップ200
を更に含む。
この実施形態によれば、第3の有機パラメーターは、好ましくは、UVである。
図10は、第2の凝固剤用量が決定されることを可能にする第4の関係を例示する。第4の関係は、少なくとも5NTU未満、好ましくは3NTU未満の浄化水における濁度値を達成するために添加される凝固剤用量を与える。
第4の関係は、原水の濁度(TURBEB)及び原水の温度(TEB)に依存性である。
したがって、図10は、少なくとも5NTU未満、好ましくは3NTU未満の浄化水濁度を得るために必要とされる凝固剤用量を原水の濁度(TURBEB)に結び付ける、例えば四次の、2つの第4の多項式関係であって、その係数は、原水の温度(TEB)の関数として変わる、2つの第4の多項式関係:
- 原水の温度が閾値θ未満である場合、方程式y=a+b+c2+d(破線曲線);
- 原水の温度が閾値θ超である場合、方程式y=a+bx3+c2+d(連続曲線)
を例示する。
第2の凝固剤用量は、インライン濁度センサー又は手動測定を用いて原水の濁度を測定することにより、且つ温度センサー又は手動測定を用いて温度を測定することにより、及び濁度を除去するために必要とされる凝固剤用量を定めるために上で定義された関数を用いることにより得られる。
図11は、浄化水中の有機物の目標(UVの観点から表される)を達成するために計算された第1の凝固剤用量[COAG1]が、浄化水の濁度目標を下げるために計算された第2の凝固剤用量[COAG2]よりも大きい場合のための第2の実施形態を例示する。この場合の最適用量は、目標セットに従って有機物及び濁度の両方の低減を可能にする第1の凝固剤用量である。
本発明の方法は、したがって、プラント出口及び/又は凝固/沈降の終わりで品質目標を満たすために、凝固剤及び更に1つ以上の他の試薬の適切な用量の計算が適用されることを可能にする。
それは、原水での使用のための、凝固剤のより正確な且つより誤りのない量であって、1つのサイトに特有ではないが、しかし処理される水の特性の関数として確立される量が得られることを可能にする。
それは、例えば、プラント出口での品質目標を定めることにより、凝固の下流のステップが考慮に入れられることを可能にする。これは、最も誤りのない投与を可能にする。
それは、プラント出口及び/又は凝固/沈降の終わりでの品質目標とともに、添加される凝固剤用量、及び/又は添加される粉状活性炭用量、及び/又は凝固pHを下げるために添加される酸用量間の最良のバランスの明確化を更に可能にする。
更に、それは、オペレーターが原水又はプラントにおいて起こるいかなる変化及び/又は問題も認識することを可能にする。これは、前記オペレーターが、特に凝固剤(又は第2の試薬)の投与量を変更することが必要であるかどうかを知ることを可能にする。
最後に、計算及びまた水の品質のインラインモニタリングの結果の全ては、いかなるタイプの媒体(コンピューター、タブレット、スマートフォン、クラウド)にも適合させることができるダッシュボード上に提供され得る。
監視システムは、凝固剤(又は第2の試薬)の用量を調節するための手段(例えば、少なくとも1つの計量供給ポンプ)の遠隔活性化を実施することを更に可能にし得る。

Claims (16)

  1. 原水(EB)のための凝固剤の最適用量([COAG]OPT)を決定する方法であって、以下のステップ:
    - 水の凝固する能力に関する情報を提供するための第1の有機パラメーター(PORG1)の、前記原水に関する値(PORG1_EB)を決定するステップ;
    - 水のミネラル負荷に関する情報を提供するための第2のミネラルパラメーター(PMIN2)の、前記原水に関する値(PMIN2_EB)を決定するステップ;
    - 前記第1の有機パラメーター及び前記第2のミネラルパラメーターの、前記原水に関して決定された前記値の関数として、前記原水に関して水のクラス(CLEB)を決定するステップであって、水のクラスは、前記第1の有機パラメーター(PORG1)の第1の範囲の値と、前記第2のミネラルパラメーター(PMIN2)の第2の範囲の値とによって特徴付けられる、ステップ;
    - 第3の有機パラメーター(PORG3)の、前記原水に関する値(PORG3_EB)を決定するステップであって、前記第3の有機パラメーターは、水中の有機物の量に関する情報を提供するためのものである、ステップ;
    - 前記第3の有機パラメーター(PORG3)の、浄化水に関するターゲット値(PORG3_ED)を定めるステップ;
    - 前記第3の有機パラメーター(PORG3)と、前記原水に添加される凝固剤の用量([COAG])との間の関係を確立するための関数(f)を選択するステップであって、前記関数は、前記原水に関して決定された前記水のクラス(CLEB)及び前記第3の有機パラメーター(PORG3)の、前記原水に関して決定された前記値(PORG3_EB)に関して選択され、前記関数(f)は、
    Figure 0007443265000008
    であるような、前記水のクラスの全体に関する指数関数であり、係数A、B及びCは、前記第3の有機パラメーターの、前記原水に関する所与の値(PORG3_EB)に関して且つ凝固pH(pH)に関して、前記水のクラス(CL)に従って与えられる関係(Ri1、i2、i3)によって決定可能である、ステップ;
    - 前記第3の有機パラメーター(PORG3)の、前記浄化水に関して定められた前記ターゲット値(PORG3_ED)に対応する第1の凝固剤用量([COAG1])を決定するために、選択された前記関数(f)を用いるステップ
    を含み、
    方法が、水の複数のクラス(CL)を決定する予備ステップであって、水の各クラスは、水の凝固する能力に関する情報を提供するための少なくとも1つの第1の有機パラメーター(PORG1)の少なくとも1つの第1の範囲の値と、水のミネラル負荷に関する情報を提供するための少なくとも1つの第2のミネラルパラメーター(PMIN2)の第2の範囲の値とによって特徴付けられる、予備ステップを含む、方法。
  2. 前記少なくとも1つの第1の有機パラメーター(PORG1)はUV吸光度、溶解有機炭素(DOC)前記UV吸光度と前記溶解有機炭素(DOC)との間の比率(SUVA)又は前記パラメーターの組合せから選択される、請求項1記載の方法。
  3. 前記少なくとも1つの第2のミネラルパラメーター(PMIN2)は、完全アルカリ滴定力価(TAC)、塩化物イオンの濃度、ナトリウムイオンの濃度、硫酸イオンの濃度、カルシウムイオンの濃度、マグネシウムイオンの濃度、ケイ酸イオンの濃度、導電率又は前記パラメーターの組合せから選択される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第3の有機パラメーター(PORG3)は前記UV吸光度又は前記溶解有機炭素(DOC)から選択される、請求項に記載の方法。
  5. 凝固pH(pH)を決定するステップを更に含み、前記関数(f)は、前記凝固pH(pH)に関して更に選択される、請求項1~のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記係数Cは、前記第3の有機パラメーターの、前記原水に関する前記所与の値(PORG3_EB)に関して且つ所与の凝固pH(pH)に関して、非凝固性有機物の値であるものとして定められる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記係数Ciは、第1の一次関係Ri1により、前記第3の有機パラメーターの、前記原水に関する前記値(PORG3_EB)に結び付けられる、請求項に記載の方法。
  8. 前記係数Ciは、第2の一次の多項式又は指数関係Ri2により、前記凝固pH(pH)に結び付けられる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記係数Aは、前記第3の有機パラメーターの、前記原水に関して決定された前記値(PORG3_EB)マイナス前記係数Cに等しい、請求項のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記係数Bは、前記関数(f)の第2の微分値αと、前記係数Aiと、前記第3の有機パラメーター(PORG3)の、前記原水に関して決定された前記値(PORG3_EB)とに基づいて計算される、請求項に記載の方法。
  11. 前記関数(f)の前記第2の微分値αは、最大経済的許容量(DMEA)に等しい凝固剤用量([COAG])に関して達成され、前記最大経済的許容量は、前記凝固剤用量であって、それに基づいて、凝固剤での処理のコストが代わりの試薬による前記処理のコストよりも大きくなる、前記凝固剤用量であり、且つ前記第3の有機パラメーターの、前記原水に関して決定された前記値(PORG3_EB)の関数としての第3の一次関係Ri3によって決定可能である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記第1の有機パラメーター(PORG1)、前記第2のミネラルパラメーター(PMIN2)及び前記第3の有機パラメーター(PORG3)の、前記原水に関する前記値は、前記原水の測定、例えば溶解有機炭素センサー、UVセンサー、導電率センサーによって行われるインライン測定若しくは完全アルカリ滴定力価(TAC)分析装置、イオン濃度分析装置によって行われるサンプリング測定又は前記測定の組合せによって決定される、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 第2の試薬(REAC)、例えば粉状活性炭又は酸の用量を決定することと、前記第2の試薬とともに、前記第3の有機パラメーター(PORG3)の、前記浄化水に関して定められた前記ターゲット値(PORG3_ED)を達成するために添加される前記第1の凝固剤用量([COAG1])を決定することとを更に含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. - 前記浄化水に関してターゲット濁度値(TURB_ED)を定めるステップ;
    - 前記浄化水に関する前記ターゲット濁度値(TURB_ED)を達成するために前記原水(EB)に添加される第2の凝固剤用量([COAG2])を決定するステップ;
    - 前記第1の凝固剤用量([COAG1])と前記第2の凝固剤用量([COAG2])との比較を含む、前記原水に添加され最適凝固剤用量([COAG]OPT)を決定するステップであって、前記最適用量は、前記第1の凝固剤用量([COAG1])と前記第2の凝固剤用量([COAG2])との間の最大用量である、ステップ
    を更に含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 請求項1~14のいずれか一項に記載の方法の前記ステップを実施するための、コンピューター媒体上で実行される方法。
  16. 原水を凝固させるステップを少なくとも含む原水処理プロセスであって、添加される凝固剤用量は、請求項1~14のいずれか一項に記載の決定方法によって決定される最適凝固剤用量([COAGOPT])である、原水処理プロセス。
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