JP2024036131A - 記録装置および記録装置の制御方法 - Google Patents

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征道 木村
Masamichi Kimura
将一 佃
Masakazu Tsukuda
真吾 堀田
Shingo Hotta
恭平 佐藤
Kyohei Sato
敏貴 濱西
Toshiki Hamanishi
勇祐 西谷
Yusuke Nishiya
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Abstract

Figure 2024036131000001
【課題】記録装置において、駆動力伝達部による駆動力伝達切替えに要する時間が抑制された駆動力伝達切替えを行うことが可能とする。
【解決手段】記録装置は、駆動源と、駆動源によって駆動される第1駆動部および駆動源によって駆動される第2駆動部を含む複数の駆動部と、記録ヘッドを搭載し、移動方向に移動するキャリッジと、駆動源からの駆動が伝達される伝達ギアを含み、キャリッジによって移動して複数の位置で伝達ギアの複数の駆動部に対する駆動の伝達を切り替える駆動力伝達部と、を備え、駆動力伝達部は、移動方向と交差する交差方向における第1切替え位置において伝達ギアによる第1駆動部に対する駆動の伝達と前記第2駆動部に対する駆動の伝達とを切替えでき、交差方向における第2切替え位置において伝達ギアにより第2駆動部に駆動を伝達できる。
【選択図】図11

Description

本開示は、記録装置および記録装置の制御方法に関し、詳しくは、一つの駆動源からの駆動力を複数の駆動機構に対し選択的に切替えて伝達する駆動力伝達切替え技術に関する。
この種の技術として、特許文献1には、キャリッジの移動に伴って動力伝達部が第1ポジション、中間ポジション、第2ポジションの3つの位置をとりながら駆動力伝達の切替えを行うことが記載されている。詳しくは、第1ポジションでは、動力伝達部が、選択された被駆動部に接続して駆動力を伝達し、その被駆動部による所定の動作を行う。また、第2ポジションでは、動力伝達部が所定の搖動軸の周りに搖動し、選択された別の被駆動部への接続の切替え動作を行う。さらに、中間ポジションでは、動力伝達部は被駆動部との接続が解除された状態となる。この駆動力伝達の切替え構成により、例えば、紙ジャム処理の際には、動力伝達部を中間ポジションとし、駆動ローラの動力伝達部との接続を解除して、ホームポジションに戻らずに紙ジャム解除処理をすることを可能としている。そして、1つの駆動源に対して、選択される被駆動部が複数設けられ、それぞれの被駆動部について、第1ポジション、第2ポジション、中間ポジションの切替えを可能としている。このように、特許文献1に記載の駆動力伝達切替えによれば、記録装置において動力を必要とする種々の被駆動部を駆動する際に、中間ポジションを利用しキャリッジ動作の自由度を確保することが可能となる。
特開2009-274304号公報
しかしながら、特許文献1では、複数の被駆動部それぞれで、動力伝達部が被駆動部に接続して駆動力を伝達するための位置が第1ポジションのみであることから、駆動力伝達切替え動作に要する時間が長大になる場合がある。例えば、第1ポジションにおいて、記録ヘッドのメンテナンスのための駆動を行い、次に記録媒体の給紙のための駆動を行う動作と、記録媒体の給紙の駆動の間に、何らかの別の被駆動部の駆動を行う動作を考える。これら動作を連続的に行う場合、第2ポジションでの少なくとも2回の被駆動部の切替え動作が必要となる。この第2ポジションでの切替え動作は、動力伝達部の搖動を伴うことから切替え動作に要する時間は特に長大となる。
本開示は、駆動力伝達部による駆動力伝達切替えに要する時間を抑制することが可能な記録装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一形態は、駆動源と、前記駆動源によって駆動される第1駆動部および前記駆動源によって駆動される第2駆動部を含む複数の駆動部と、記録ヘッドを搭載し、移動方向に移動するキャリッジと、前記駆動源からの駆動が伝達される伝達ギアを含み、前記キャリッジによって移動して複数の位置で前記伝達ギアの前記複数の駆動部に対する駆動の伝達を切り替える駆動力伝達手段と、を備える記録装置であって、前記駆動力伝達手段は、前記移動方向と交差する交差方向における第1切替え位置において前記伝達ギアによる前記第1駆動部に対する駆動の伝達と前記第2駆動部に対する駆動の伝達とを切替えでき、前記交差方向における第2切替え位置において前記伝達ギアにより前記第2駆動部に駆動を伝達できることを特徴とする。
また、他の形態は、駆動源と、前記駆動源によって駆動される第1駆動部および前記駆動源によって駆動される第2駆動部を含む複数の駆動部と、記録ヘッドを搭載し、移動方向に移動するキャリッジと、前記駆動源からの駆動が伝達される伝達ギアを含み、前記キャリッジによって移動して複数の位置で前記伝達ギアの前記複数の駆動部に対する駆動の伝達を切り替える駆動力伝達手段と、を備える記録装置の制御方法であって、前記駆動力伝達手段を制御し、前記移動方向と交差する交差方向における第1切替え位置において前記伝達ギアによる前記第1駆動部に対する駆動の伝達と前記第2駆動部に対する駆動の伝達とを切替え、前記交差方向における第2切替え位置において前記伝達ギアにより前記第2駆動部に駆動を伝達するようにすることを特徴とする。
以上の構成によれば、記録装置において、駆動力伝達部による駆動力伝達切替えに要する時間が抑制された駆動力伝達切替えを行うことが可能となる。
本発明の実施形態に係る記録装置の構成を示す斜視図である。 図1に示した記録装置の断面図である。 図1、図2に示した本実施形態の記録装置の制御構成を示すブロック図である。 (a)および(b)は、本発明の一実施形態に係る記録装置における搬送ローラの駆動力に基づく駆動力伝達部の駆動力伝達構成を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る駆動力伝達部において構成される駆動力伝達の切替え機構を示す斜視図である。 (a)および(b)は、本発明の一実施形態に係る駆動力伝達切替え部よる切替え動作において、キャリッジと当接するための当接機構を説明する図である。 (a)、(b)および(c)は、本発明の一実施形態に係る駆動力伝達切替え部の移動に伴う遊星ギアの噛合いまたは非噛合いの3つの位置を説明する図である。 (a)、(b)および(c)は、本発明の一実施形態に係る、支持軸に関する切替え動作を、それぞれ遊星ギアなどの噛合い関係を示す斜視図と模式図である。 (a)、(b)および(c)は、本発明の一実施形態に係る、他の支持軸に関する切替え動作を、それぞれ遊星ギアなどの噛合い関係を示す斜視図と模式図である。 (a)、(b)および(c)は、本発明の一実施形態に係る、さらに他の支持軸に関する切替え動作を、それぞれ遊星ギアなどの噛合い関係を示す斜視図と模式図である。 図8~図10にて説明した駆動力伝達部による駆動力伝達切替えを、支持軸と遊星ギアの押し込み位置との関係で示す図である。 図8~図10にて説明した駆動力伝達部による駆動力伝達切替えの他の例を、支持軸と遊星ギアの押し込み位置との関係で示す図である。 (a)~(f)は、比較例に係る駆動力伝達切替え動作を説明する図である。 (a)および(b)は、本発明の第2実施形態に係る駆動力切替え部を説明する斜視図である。 (a)~(c)は、第2実施形態に係る駆動力切替え部とその比較例構成との違いを説明する図である。 (a)~(d)は、本発明の第3実施形態に係る駆動切替え部の構成を説明する図である。 本発明の実施形態に係る駆動力伝達切替え動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る記録装置の構成を示す斜視図であり、外装を成すカバーないしケースを除いた状態で示している。本実施形態の記録装置Mは、プリント機構とプリント機構の上部に配されるスキャナ機構(不図示)を備える複合機であり、画像のプリント動作と読取動作に関する処理を、プリント機構とスキャナ機構とで個別にあるいは連動して実行することができる。スキャナ機構は、ADF(オートドキュメントフィーダ)とFBS(フラットベッドスキャナ)を備えており、ADFで自動給送される原稿の読み取りと、ユーザによってFBSの原稿台に置かれた原稿の読み取り(スキャン)を行うことができる。なお、本実施形態の記録装置はプリント機構とスキャナ機構を併せ持った複合機であるが、スキャナ機構を備えない形態であってもよい。
プリント機構(記録機構)は、概略、ユーザが記録媒体を積載することが可能なそれぞれ第1の給紙部1および第2の給紙部(以下、供給部とも言う)2、これら給紙部から供給された記録媒体を搬送する搬送部3を有して構成される。さらに、プリント機構は、搬送部3によって搬送される記録媒体に画像を記録(プリント)するプリント部4、画像が記録された後排紙された記録媒体を積載する排紙部8を有する。排紙部8は、記録媒体積載部81と、記録媒体のサイズが大きい場合にそれを支持するため装置Mに対して引き出し可能な延長トレイ82を含んで構成される。プリント機構は、さらにプリント部4の記録ヘッドの吐出状態を良好に保つためのメンテナンスを行うメンテナンス部5および駆動力伝達部6を有する。駆動力伝達部6は、図4以降でその詳細が後述されるように、搬送部3における搬送モータ31が回転する力を駆動力として用い、第1の給紙部1、第2の給紙部2、およびメンテナンス部5のいずれかに切替えて駆動力伝達を行う。すなわち、駆動力伝達部6は、第1の給紙部1、第2の給紙部2、およびメンテナンス部5それぞれの動作機構を駆動するそれぞれの駆動部に駆動力伝達を行う。以上の総てのユニットは、ベース7に固定されてプリント機構が構成される。
図2は、図1に示した記録装置の断面図であり、特に、記録媒体に画像を記録する一連の流れを示している。本実施形態では、プリントに際してユーザが記録媒体をセットする方法は下記の2つがある。1つ目は圧板11上に記録媒体P1を積載することで第1の給紙部1に記録媒体をセットする。2つ目は記録装置Mに対して着脱可能なカセットケース21に記録媒体P2を積載することで第2の給紙部2に記録媒体P2をセットする。ユーザによって、不図示の操作部などを介してプリント指示があると、給紙を行うべく搬送モータ31は正回転を行う。すなわち、第1の給紙部1から給紙をする場合は、動力伝達部6が第1の給紙部1の駆動機構に接続し搬送モータ31の回転による駆動力を伝達する。これにより、第1の給紙部1の第1の給紙ローラ12が回転しこれに圧板11が当接することで給紙が行われる。第1の給紙ローラ12と対向する位置に記録媒体の給紙方向に対して抵抗を与える分離ローラ13が配置されており、これにより圧板11に積載された記録媒体P1の中で最も上の紙だけがF1で示すように搬送部に給紙される。
第2の給紙部2から給紙される場合は、駆動力伝達部6が第2の給紙部2の駆動機構に接続し搬送モータ31の駆動力を伝達する。詳しくは、搬送モータ31の駆動力は駆動力伝達部6を介して第2の給紙部2の第2の給紙シャフトギア23に伝達される。そして、第2の給紙シャフトギア23から複数の第2の給紙アイドラギア24を介して第2の給紙ローラ25は回転し、カセットケース21に積載された記録媒体P2の中で最も上の紙だけが給紙される。すなわち、給紙された記録媒体に給紙方向に対して抵抗を与える分離部26を設けることで、複数の記録媒体が給紙されても分離部26によって第2の給紙ローラ25と接している最も上の紙だけが給紙される。さらに、駆動力伝達部6の不図示のギア駆動列を介して中間ギア27、中間ローラ28に駆動が伝達される。これにより、中間ローラ28と対向する位置に配置される従動ローラ29との協働によって、第2の給紙ローラ25から給紙された記録媒体をF2で示すように搬送部3に給紙する。上述の各給紙部から給紙された記録媒体が検知レバー14を通過すると、搬送ローラ32と搬送ローラ32に従動するピンチローラ33との搬送ローラ対によって、搬送方向に対して記録媒体の幅方向における左右先端部の位置が揃えられる(先端位置揃え)。
プリント部4は、記録ヘッド42およびこれを搭載したキャリッジ41と、キャリッジ41を移動可能に支持するシャーシ44およびシャーシレール46を含む。キャリッジ41は、給紙された記録媒体の搬送方向と交差する走査方向に往復移動できる。搬送ローラ対等によって搬送される記録媒体は本プリント部と対向する位置に設けられた記録媒体を付勢するプラテン36上を通過する。これに伴い、キャリッジ41の移動による記録ヘッド42の走査中に記録ヘッド42からインクが吐出され記録媒体に画像が記録される。
記録媒体の片面のみに画像を記録する場合は、図中、矢印F3で示すように、記録媒体は、排紙ローラ34と拍車35の排紙ローラ対を通して排紙部8に排紙される。記録媒体の両面に画像を記録する場合は、記録媒体片面の画像を記録し終えた後に、記録媒体の後端を挟持した状態から搬送モータ31を逆回転させる。そして、排紙ローラ対、搬送ローラ対は画像を記録する搬送方向とは逆回転し、図中、矢印F4で示すように記録媒体を反転搬送経路に搬送する。そして、搬送方向における記録媒体後端が搬送ローラ対を通過したところで、搬送モータ31を正回転に切替え、再び搬送ローラ対で記録媒体幅方向の左右先端部の位置を揃える。その後は記録媒体の片面に画像を記録する上述と同様の動作を行い、画像が記録された記録媒体は、図中、矢印F3で示すように排紙ローラ34と拍車35の排紙ローラ対を通して排紙部8に排紙される。また、記録媒体にプリントするための主走査の範囲の外側には、メンテンナス部5が配置されており、画像を記録しない場合などにキャリッジ41は、メンテンナス部上の待機位置に位置してし、記録ヘッド42の回復動作などを行う。
図3は、図1、図2に示した本実施形態の記録装置の制御構成を示すブロック図である。本実施形態の記録装置Mはホストコンピュータ906のプリンタドライバ9061による処理手順に従って、ホストコンピュータ906からI/F部905を介して受信した画像データや制御信号に従いプリント動作等を実行する。
記録装置Mにおいて、MPU901は、図17にて後述される処理など、装置各部の動作やデータの処理などを制御する。ROM902は、MPU901により実行されるプログラムやデータを格納する。RAM903は、MPU901により実行される処理データやホストコンピュータ906から受信したデータを一時的に記憶する。記録ヘッドドライバ942は、MPU901の制御に従い記録ヘッド42によるインク吐出動作を制御する。キャリッジモータドライバ943は、MPU901の制御に従いキャリッジモータ43の駆動を制御しキャリッジ41の移動を行う。搬送モータドライバ931は、MPU901の制御に従い搬送モータ31の回転駆動を制御し、搬送ローラ32および排紙ローラ34それぞれの回転を行う。MPU901は操作表示部904に装置Mの状況などを表示する。
図4は、本発明の一実施形態に係る記録装置における搬送ローラの駆動力に基づく駆動力伝達部の駆動力伝達構成を説明する図である。図4(a)はこの構成を記録ヘッド42の走査範囲側から見た斜視図であり、図4(b)は構成を、走査範囲を外れた端部側から見た斜視図である。また、図5は、駆動力伝達部6において構成される駆動力伝達の切替え機構を示す斜視図である。図5(a)は、組立後の駆動力伝達切替え機構を示し、図5(b)は組立前の駆動力伝達切替え機構を示している。
駆動源としての搬送モータ31(図4、図5において不図示)の駆動力は、搬送ローラ32を回転させる。そして、この搬送ローラ32の回転駆動力は、図4(a)および(b)に示すように、搬送ローラ32と一体で回転する搬送ローラ出力ギア37を介して駆動力伝達部6に伝達される。これに対応し、駆動力伝達部6は、搬送ローラ出力ギア37と噛み合うドライブ入力ギア614と、ドライブ入力ギア614の回転が複数のギアを介して伝達される太陽ギアA631を備える。また、駆動伝達部6は、その詳細が後述される位置決め部663を備える。
図5(a)および(b)に示す駆動力伝達部6は、その外装を成すドライブベース611とドライブカバー612のうち、ドライブカバー612を除いて示されている。ここで、太陽ギアA631と、ドライブベース611の内側に配される太陽ギアB632はそれぞれ、駆動軸635(以下、回動軸とも言う)にDカット形状で嵌合され、これにより、駆動軸635と一体で回転する。この駆動軸635は、ドライブベース611とドライブカバー612に回動可能に軸支されており、キャリッジ41の移動方向に対して平行に配置されている。駆動軸635には、遊星ギア633を回転可能に保持する遊星アーム634が駆動軸635に沿って移動可能に支持される。また、遊星アーム634は突出部634Aを備え、この突出部の内側にくし歯が形成されている、一方、駆動軸635の端部の駆動ギア643は突出部643Aを備え、その外面にくし歯が形成されている。これらのくし歯構成によって、遊星アーム634の移動に伴い所定の位置で、突出部634Aのくし歯と突出部643Aのくし歯が噛合い、遊星アーム634は駆動軸635の回転に伴って回動することが可能となる。以上の遊星アーム634および遊星ギア633の構成により、遊星ギア633は太陽ギアB632と噛み合い、遊星歯車機構として機能することができる。さらに、駆動軸635には、トリガーホルダー641およびトリガーホルダーバネ642が駆動軸に沿って移動可能に支持される。これにより、後述されるように、キャリッジ41移動による、トリガーホルダー641および遊星アーム634の駆動軸635に沿った移動に対して、トリガーホルダーバネ642は付勢力を作用する。また、駆動軸635の太陽ギアA631、B632を支持する端部の反対側の端部には駆動軸ギア643が駆動軸635と一体で回転できるように支持されている。以上説明した、太陽ギアB632、遊星ギア633、遊星アーム634、およびトリガーホルダー641は、図7以降で後述される駆動力伝達切替え動作において相互作用するものであり、この点で、駆動力伝達切替え部を構成する。この駆動力伝達切替え部において、トリガーホルダーバネ642は、トリガーホルダー641を、図中、-x方向に常に付勢している。
さらに、図5(a)および(b)を参照すると、ドライブベース611には、駆動力伝達部6の内部にそれぞれ向けて突出する支持軸501、支持軸502および支持軸503が設けられている。これら支持軸501、502および503は、メンテナンス部5、第2の給紙部2、および第1の給紙部1の駆動に対応する。そして、遊星アーム634の嵌合軸634Bの内径部がこれらの軸と係合することにより、それぞれに駆動力を伝達する(切替える)ことが可能となる。詳しくは、遊星ギア633を保持する遊星アーム634は駆動軸635を軸とする回動が可能であり、この回動における遊星ギア633の回動軌跡上(駆動軸635に対する交差方向)に、支持軸501、502および503がそれぞれ配置されている。そして、遊星アーム634の嵌合軸634Bには、同軸の軸穴が形成されており、遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴がそれぞれの支持軸と対向する位置に回動しその支持軸に挿通することができる。そして、遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴が支持軸501と挿入されると、遊星ギア633はメンテナンス入力ギア651と噛合う。同様に、遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴に対し、支持軸502が挿入されると第2の給紙入力ギア621と、支持軸503が挿入されると第1の給紙入力ギア15と、それぞれ噛み合って駆動を伝達することができる。この点で、遊星ギア633は駆動力を伝達する伝達ギアとして機能する。なお、図5(a)は、遊星ギア633がメンテナンス入力ギア651と噛合った状態(メンテナンス部への駆動力伝達)を示している。以下では、支持軸501、502、503を、それぞれ第1切替え位置、第2切替え位置、第3切替え位置とも言う。
以上の構成による、駆動力伝達部6の動作は以下のとおりである。図4にて上述したように、搬送ローラ32(図4参照)の回転は太陽ギアA631等を介して駆動軸635を回転させる。この駆動軸635の回転によって太陽ギアB632が回転し、これに噛合う遊星ギア633が回転する。この回転は、それぞれの支持軸に対応する入力ギア651、第2の給紙入力ギア621または第1の給紙入力ギア15を回転させ、これにより、対応する駆動部へ駆動力の伝達を行うことができる。また、駆動力伝達切替え動作(支持軸の変更動作)は、上述した駆動軸635の回転によって遊星アーム634が共に回転し、遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴をそれぞれの支持軸に位置合わせする。そして、この位置合わせに伴い、トリガーホルダーバネ642によって付勢されるトリガーホルダー641によって遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴を、位置合わせした支持軸に挿通させることができる。
図6(a)および(b)は、上述した駆動部6の駆動力伝達切替え部よる切替え動作において、キャリッジと当接するための当接機構を説明する図であり、図6(a)は当接機構の斜視図、図6(b)は当接機構の側面図をそれぞれ示している。キャリッジ41はその移動(ホームポジション側への押し込み)に伴って当接機構の当接部と当接し、それによって、駆動力伝達部6の遊星アーム634(従って、遊星ギア633)の駆動軸635に沿った位置を定める。
図6(a)および(b)に示すように、当接機構は、駆動力伝達部6の駆動軸635に沿って設けられ、軸支部646、軸支部646に回動可能に設けられた当接部648、および当接部を-x方向に付勢するバネによる付勢部647を有する。この当接機構において、軸支部646が、駆動伝達部6の所定の箇所(不図示)によって回動可能に軸支される。これにより、当接機構の上記各要素の位置が定まる。また、軸支部646の端部(図示省略)にはギアが設けられ、このギアが、駆動軸635の端部の駆動軸ギア643と噛合う。これにより、図6(b)の矢印で示すように、駆動軸635の回動によって軸支部646を回動作せることができ、後述する当接部648の退避位置(一点鎖線)と当接位置(実線)との間の回動が可能となる。
当接部648には、キャリッジ41の当接面48と当接する第1の当接部648aと、キャリッジ41をさらに軸方向(+x方向)に移動させることでトリガーホルダー641の当て面6411と当接する第2の当接部648bが設けられている。これにより、キャリッジ41の移動量(押し込み量)に応じて、駆動力伝達切替え部は、図7にて後述する第1の係止位置、第2の係止位置、駆動切替え位置等に移動される。図6(b)に示すように、駆動力伝達切替当接部648aは、記録装置Mのシャーシ44から突出した位置に配置され、キャリッジ41の当接面48と当接可能な位置に配置されている(当接位置;図6(b)の実線)。この状態において、キャリッジ41を軸方向に移動させることで、駆動力伝達切替え部の移動が可能となる。一方、上記当接位置から駆動軸635を所定の方向に回動させることにより、当接部648を回動させてキャリッジの当接面48と当接しない位置(退避位置;図6(b)の一点鎖線)とすることもできる。この位置関係でキャリッジ41が移動することができることにより、メンテナンス動作等のためにキャリッジの移動範囲が広くなることを防止できる。
図7(a)、(b)および(c)は、本実施形態に係る駆動力伝達切替え部の移動に伴う遊星ギアの噛合いまたは非噛合いの3つの位置を説明する図である。また、図7(d)、(e)および(f)は、特に、駆動伝達部6内に設けられる位置保持部663を示す図である。図7(d)、(e)および(f)に示す保持位置は、図7(a)(b)および(c)に示す位置に対応している。位置保持部663はクラッチ6632の形態であり、駆動力伝達切替え部を構成するトリガーホルダー641に設けられた係止部材6412と係合する。そして、係止部材6412はトリガーホルダー641の移動に伴い、クラッチ6632内の凹部に位置しまた斜面にそって移動することができる。また、位置保持部663は、クラッチホルダー6631によって保持されるクラッチバネ6633を備え、クラッチバネ6633は、クラッチ6632とこれに係合するトリガーホルダー641の係止部6412と係合が解除されないように付勢する。
図7(a)および(d)に示すように、係止部材6412がクラッチ6632に設けられた第1の係止部6632aに係止するとき、駆動力伝達切替え部が第1の係止位置(A:第1位置)で保持される。なお、係止部材6412は、第1の係止部6632aの係止において、図7(a)に示すように、係止部材6412は、トリガーホルダーバネ642の付勢力によってのこぎり歯状の歯側部に押し当てられる。これによって、駆動力伝達切替え部の位置が保持される。これは、以下に示す図7(b)および(e)に示す位置の保持でも同様である。
図7(a)および(d)に示す位置で、遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴は支持軸1~3のいずれかと挿通し、その挿通した支持軸に対応する駆動部に、駆動力を伝達しまたは駆動力伝達を切断することができる。本実施形態では、これらの位置では、メンテナンス部5を駆動して記録ヘッドのメンテナンスを行うことができ、または、第1の給紙部1または第2の給紙部2による記録媒体の給紙を停止することができる。
図7(b)および(e)に示すように、キャリッジ41の移動によって、駆動力伝達切替え部が軸方向に所定量移動し、係止部材6412がクラッチ6632の第2の係止部6632bに係止する。これにより、駆動力伝達切替え部が第2の係止位置(B:第2位置)で保持される。この位置で、遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴は支持軸1~3のいずれかと挿通し、その挿通した支持軸に対応する駆動部に、駆動力を伝達することができる。本実施形態では、この位置で、第1の給紙部1、あるいは第2の給紙部2による給紙を行うことができる。
図7(c)および(f)に示すように、係止部材6412がクラッチ6632の駆動切替え位置6632cに到達すると、遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴は支持軸1~3のいずれとも係合が解除した位置となる。この位置で、遊星アーム634は回動可能であり、別の支持軸へ移動する駆動力伝達切替え動作が可能となる。
キャリッジ41が上記押し込みの移動と逆方向に移動すると、トリガーホルダーバネ642の付勢力によって駆動力伝達切替え部は-x方向に移動する。この移動に伴い、係止部材6412は、駆動切替え位置6632cに隣接する傾斜面を通って複数の曲面からなる凸部6632dを通り、係止部材6412は係止部6632a(第1の係止位置)に戻る。
図8~図10は、本実施形態に係る、駆動力伝達部6の駆動力伝達切替え動作を説明する図であり、3つの支持軸501、502、503それぞれに関する切替え動作を示している。
図8(a)~(c)は、支持軸501(第1切替え位置)に関する切替え動作を、それぞれ遊星ギアなどの噛合い関係を示す斜視図と模式図である。具体的には、キャリッジ41の移動によって遊星アーム634が駆動軸635に沿って移動するのに伴う、遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴と支持軸501との挿通関係で示している。
図8(a)は、遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴が支持軸501に挿通された状態で、遊星アーム634が支持軸501に沿った位置Aまで押し込まれ、遊星ギア633はその位置に対応する位置A1に位置した状態を示している。この位置は、図7(a)および(d)に示した第1の係止位置に対応する。そして、この位置A1で、遊星ギア633は、駆動軸635上の太陽ギアB632と噛み合うと共にメンテナンス入力ギア651とも噛み合う。これにより、駆動軸635を介して伝達される搬送ローラ32からの駆動力は、太陽ギアB632、遊星ギア633を介してメンテナンス入力ギア651(第1駆動部に対応)に伝達される。これによって、メンテナンス部5はこの駆動力によって記録ヘッドのメンテナンスを行うことが可能となる。
図8(b)は、同じく遊星ギア633等の軸穴が支持軸501に挿通された状態で、遊星アーム634(の軸穴)が支持軸501に沿った位置Bまで押し込まれ、遊星ギア633はその位置に対応する位置B1に位置した状態を示している。この位置は、図7(b)および(e)に示した第2の係止位置に対応する。この位置B1で、遊星ギア633は、太陽ギアB632と噛み合うと共に第2中間ギア(第2給紙入力ギア)621とも噛み合う。これにより、駆動軸635、太陽ギアB632を介して伝達される駆動力は第2中間ギア621(第2駆動部対応)に伝達される。これによって、第2の給紙部2はこの駆動力によって記録媒体の給紙を行うことが可能となる。このように、切替え位置A1、B1の一方でメンテナンス部5の駆動部に駆動力を伝達し、他方で第2の給紙部2の駆動部に駆動力を伝達する。
図8(c)は、同じく遊星ギア633等の軸穴が支持軸501から抜けた状態で、遊星アーム634(の軸穴)が支持軸501に沿った位置C(第3位置)まで押し込まれ、遊星ギア633はその位置に対応する位置C1に位置した状態を示している。この位置は、図7(c)および(f)に示した位置に対応する。上述した位置A、Bで示される切替え位置以外の位置であるこの位置C1では、遊星ギア633等の軸穴と支持軸501との係合が解除された状態となる。そして、位置C1は、遊星ギア633は太陽ギアB632と噛み合っておらず、また、いずれの駆動入力ギアとも噛み合っていない位置である。この位置では、駆動力を伝達する駆動部を切替えるための遊星アーム634の回動が可能となる。
図9(a)~(c)は、支持軸502(第2切替え位置)に関する切替え動作を、上記支持軸501の場合と同様、それぞれ遊星ギアなどの噛合い関係を示す斜視図と模式図である。具体的には、遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴と支持軸502との挿通関係で示している。
図9(a)は、遊星ギア633等の軸穴が支持軸502と係合しない状態で、遊星アーム634(の軸穴)が支持軸501に沿った位置Cまで押し込まれ、遊星ギア633はその位置に対応する位置C2に位置した状態を示している。この位置は、図7(c)および(f)に示した位置に対応する。この位置C2では、遊星ギア633等の軸穴と支持軸501との係合が解除された状態となる。そして、位置C1は、遊星ギア633は太陽ギアB632と噛み合っておらず、また、いずれの駆動入力ギアとも噛み合っていない位置である。この位置では、図8(c)と同様、駆動力を伝達する駆動部を切替えるための遊星アーム634の回動が可能で、他の支持軸との間での移動が可能となる。例えば、図8(c)に示すC1から、遊星アーム634が回動することによって遊星ギア633をこの位置C2に位置させることができる。
図9(b)は、遊星ギア633等の軸穴が支持軸502(第2切替え位置)に挿通された状態で、遊星アーム634(の軸穴)が支持軸502に沿った位置Bまで押し込まれ、遊星ギア633はその位置に対応する位置B2に位置した状態を示している。この位置は、図7(b)および(e)に示した第2の係止位置に対応する。この位置B2で、遊星ギア633は、太陽ギアB632と噛み合うと共に、上述の位置B1と同様、第2中間ギア(第2給紙入力ギア)621とも噛み合う。これにより、駆動軸635、太陽ギアB632を介して伝達される駆動力は第2中間ギア621(第2駆動部に対応)に伝達される。これによって、第2の給紙部2はこの駆動力によって記録媒体の給紙を行うことが可能となる。
図9(c)は、遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴が支持軸502に挿通された状態で、遊星アーム634が支持軸502に沿った位置Aまで押し込まれ、遊星ギア633はその位置に対応する位置A2に位置した状態を示している。この位置は、図7(a)および(d)に示した第1の係止位置に対応する。そして、この位置A2で、遊星ギア633は、駆動軸635上の太陽ギアB632と噛み合うが、他のどの駆動入力ギアと噛み合っていない。これにより、駆動力伝達切替え部をこの位置A2に移動させることにより、例えば、図9(b)に示す第2中間ギア621(第2駆動部に対応)に対する駆動力伝達を切断することができる。
図10(a)~(c)は、支持軸503(第3切替え位置)に関する切替え動作を、上記支持軸501、502の場合と同様、それぞれ遊星ギアなどの噛合い関係を示す斜視図と模式図である。
図10(a)は、遊星ギア633等の軸穴が支持軸503と係合しない状態で、遊星アーム634(の軸穴)が支持軸501に沿った位置Cまで押し込まれ、遊星ギア633はその位置に対応する位置C3に位置した状態を示している。この位置は、図7(c)および(f)に示した位置に対応する。この位置C3では、遊星ギア633等の軸穴と支持軸501との係合が解除された状態となる。そして、位置C3は、遊星ギア633は太陽ギアB632と噛み合っておらず、また、いずれの駆動入力ギアとも噛み合っていない位置である。この位置では、図8(c)、図9(a)と同様、駆動力を伝達する駆動部を切替えるための遊星アーム634の回動が可能で、他の支持軸との間での移動が可能となる。
図10(b)は、遊星ギア633等の軸穴が支持軸503に挿通された状態で、遊星アーム634(の軸穴)が支持軸503に沿った位置Bまで押し込まれ、遊星ギア633はその位置に対応する位置B3に位置した状態を示している。この位置は、図7(b)および(e)に示した第2の係止位置に対応する。この位置B3で、遊星ギア633は、太陽ギアB632と噛み合うと共に、第1中間ギア(第1給紙入力ギア)15とも噛み合う。これにより、駆動軸635、太陽ギアB632を介して伝達される駆動力は第1中間ギア15(第3駆動部に対応)に伝達され、第1の給紙部2はこの駆動力によって記録媒体の給紙を行うことが可能となる。
図10(c)は、遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴が支持軸503に挿通された状態で、遊星アーム634が支持軸503に沿った位置Aまで押し込まれ、遊星ギア633はその位置に対応する位置A3に位置した状態を示している。この位置は、図7(a)および(d)に示した第1の係止位置に対応する。そして、この位置A3で、遊星ギア633は、駆動軸635上の太陽ギアB632と噛み合うが、他のどの駆動入力ギアと噛み合っていない。これにより、駆動力伝達切替え部をこの位置A3に移動させることにより、例えば、図10(b)に示す第1中間ギア15に対する駆動力伝達を切断することができる。
図11は、図8~図10にて説明した駆動力伝達部による駆動力伝達切替えを、支持軸と遊星ギアの押し込み位置との関係で示す図である。例えば、記録装置Mにおいてプリントを開始する際、記録ヘッドのメンテナンス動作を行って、ホスト装置からのプリントデータの転送を待機する。その後、プリントデータが転送されて給紙が開始される。この場合、図11に示すように、支持軸501関する遊星ギア633の押し込み位置A1から、同じ支持軸501に関する押し込み位置B1へ遊星ギア633(遊星アーム634)移動させる。このように、本実施形態では、遊星アーム634の駆動軸635に沿った移動だけで、駆動力を伝達する駆動部を切替えることができる。また、給紙動作を行っている間に紙ジャムなどの給紙の不具合が生じた場合、遊星ギア633の押し込み位置B2またはB3から、同じ支持軸に関する押し込み位置A2またはA3へ遊星ギア633(遊星アーム634)移動させる。この場合も、遊星アーム634の駆動軸635に沿った移動だけで、駆動力を伝達する(切断する)駆動部を切替えることができる。
図12は、本発明の他の実施形態に係る駆動力伝達部による駆動力伝達切替えを示す図であり、図11と同様の図である。図12に示すように、支持軸501関する遊星ギア633の押し込み位置B1が、遊星ギア633が第1給紙に係る駆動入力ギア15と噛合う位置となるよう構成することもできる。この構成でも、遊星アーム634の駆動軸635に沿った移動だけで、駆動力を伝達する駆動部をメンテナンス部5から第1給紙部1に切替えることができる。
以上の図11および図12に関する説明から明らかなように、支持軸ごとに独立して遊星ギアと駆動入力ギアとの係合または非係合を設定するギア配置を構成することができる。その結果、遊星アーム634の駆動軸635に沿った移動だけで切替えられる駆動部の種類は上記の実施形態に限定されない。また、部品の配置スペースなどを考慮しつつ、支持軸の数を増してもよい。さらに、指示軸に沿った位置は上記A、B、Cの3つ限られず、実現する記録装置の使用に応じてその数を増すこともできる。
図13(a)~(f)は、比較例に係る駆動力伝達切替え動作を説明する図であり、図8~図10と同様の図を示している。比較例は、2つの支持軸501、502それぞれに関する切替え動作を示している。
例えば、メンテナンス部から給紙部へ、駆動力を伝達する駆動部を切替える場合、比較例では、先ず、図13(a)に示すメンテナンス部に駆動力を伝達する位置である、支持軸501に関する位置A1から図13(b)に示す中間位置のB1位置を通り過ぎる。その後、図13(c)に示す位置C1まで押し込み位置を変化させた後、遊星アームを回動させて図13(d)に示す軸502に関する位置C2に移動させる。そして、図13(e)に示す中間位置のB2位置を通り過ぎて、遊星ギアを図13(e)に示す給紙に係る位置A2まで移動させる。この比較例は、特許文献1に関して前述した構成と同様であり、図13(a)に示すメンテナンス部から図13(e)に示す給紙に係る位置までに、一旦図13(d)に示す遊星アームが回動可能な位置を経る必要がある。このため給紙開始まで比較的時間を要することになる。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、遊星アーム634の駆動軸635に沿った移動だけで太陽ギアと噛合う遊星ギアと駆動入力ギアとの噛合い(係合)または非係合の設定を行うことができる。これにより、例えば、メンテナンスを行う待機から記録媒体の給紙動作の開始まで比較的短い時間とすることができる。また、給紙中に給紙不具合が生じた場合に、給紙駆動からその駆動力切断までを比較的短い時間とすることができる。
また、本実施形態によれば、図11から明らかなように、第2給紙入力ギア621に対応する第2駆動部は支持軸501(第1切替え位置)と支持軸502(第2切替え位置)の両方で駆動を伝達することができる。ここで、位置A1で記録ヘッドのメンテナンスのための駆動を行い、次に、位置B1で記録媒体の給紙のための駆動を行う動作と、位置B2での記録媒体の給紙の駆動の間に、位置A2での紙ジャム解除処理の駆動切替えを行う動作を考える。これら動作を連続的に行う場合、本実施形態では、位置C1またはC2での1回の駆動部の切替え動作をすれば足りる。これにより、特許文献1に記載の構成と比較して駆動力伝達部による駆動力伝達切替えに要する時間を抑制することができる。
図12に示す例おいても同様、第1給紙入力ギア15に対応する第2駆動部は支持軸501(第1切替え位置)と支持軸503(この例では、第2切替え位置に相当)の両方で駆動を伝達することができる。そして、上記と同様、駆動部の切替えに、位置C1またはC3での1回の駆動部の切替え動作をすれば足りることになる。
(第2実施形態)
図14(a)および(b)は、本発明の第2実施形態に係る駆動力切替え部を説明する斜視図であり、第1実施形態に係る図5と同様の図である。ここで、図14(a)は組立後の駆動力切替え部を示し、図14(b)は組立前の駆動力切替え部を示し、これらは図5とは逆方向から見た図を示している。
組み立ての際には、遊星アーム634に設けられた誘導軸634aに太陽ギアA632が、次に嵌合軸634bに遊星ギア633が組み込まれる。嵌合軸634bの一部に掛止部634cが設けられ、これにより、遊星ギア633が遊星アーム634から外れないようにすることができる。すなわち、駆動力切替え部が駆動軸635に沿って移動する際に、図5で示したように、各駆動部の駆動力入力ギアと遊星ギア633は、互いの歯の隙間を通り抜ける必要がある。この場合、それぞれの支持軸について駆動部の駆動力入力ギアと遊星ギア633と噛み合う角度が異なるため、相互干渉が生じることがある。その結果として、遊星ギア633が遊星アーム634から外れる可能性があるが、これを防止するため掛止部634cは2か所程度設けられる。また、掛止部634cは、上記干渉によって遊星ギア633が遊星アーム634から外れようにするとき、内側(嵌合軸634bの半径方向中心側)に向けて傾く。これ対し、掛止部634cは外側(嵌合軸634bの半径方向外側)に突出するフック形状を有し、しかも上記傾きに応じて遊星アームに食い込むようなフック形状とすることが望ましい。
太陽ギアB632に設けられたフランジ部632aは、遊星ギア633の側面により駆動軸635の軸方向で規制され、これにより、遊星アーム634に設けられた誘導軸634aから太陽ギアB632が外れることを防止している。この結果、太陽ギアB632と遊星ギア633は遊星アーム634に保持される。
図15(a)~(c)は、第2実施形態に係る駆動力切替え部とその比較例構成との違いを説明する図であり、第1実施形態に係る図7と同様の図である。図15(a)および(b)は、駆動切替え部と駆動力を伝達する駆動部とが駆動力のそれぞれ非接続(位置A)および接続された状態(位置B)を示し、図15(c)は、遊星アームの回動が可能な状態(位置C)を示している。
この比較例構成(第1実施形態も同様)は、図15に示すように、駆動軸635に沿って太陽ギアB632は移動できないよう固定されている。そして、遊星ギア633は遊星アーム634に掛止され、遊星ギア633および遊星アーム634と、トリガーホルダー641は、第1実施形態で上述したように、駆動軸635に沿って移動する。これに対し、本実施形態では、太陽ギアB632と、遊星ギア633および遊星アーム634と、トリガーホルダー641は、駆動軸635に沿って移動可能に構成される。なお、図15(c)に示す位置Cでは、遊星アーム634の串歯部(634A)と駆動軸ギア643の串歯部(643A)が噛み合う。これにより、駆動軸635と一体で回転する駆動軸ギア643によって、遊星アーム634は駆動軸635を中心として回動可能となり、所定の支持軸に移動可能となる。
比較例構成では、遊星アーム634には曲げ部634Bが設けられ、これにより、駆動軸635に沿って遊星アーム634と太陽ギアB632と間に一定の間隔を設けている。すなわち、比較例構成では、遊星ギア633の幅が太陽ギアB632の幅より小さく、遊星ギア633は上記位置A、Bに応じて太陽ギアB632の噛合い領域を異ならせて噛合う。これに対し、本実施形態では、太陽ギアB632と遊星ギア633の噛み合い量を常に同じ構成とする。これにより、遊星アーム634と太陽ギアA632との間に間隔を設けるための曲げ部を遊星アーム634に設ける必要がない。この結果、遊星アーム634の曲げ部の分、すなわち図15(b)に示した矢印の分だけ駆動力切替え部の幅を短縮することが可能となり、記録装置の幅を縮小化することが可能となる。
(第3実施形態)
図16(a)~(d)は、本発明の第3実施形態に係る駆動切替え部の構成を説明する図である。
図16(a)は、位置Cで、遊星アーム634を所定量回動させても遊星アーム634の軸穴が支持軸の先端に良好に挿通しない状態を示している。また、図16(b)は、図16(a)における要部断面図を示している。第1実施形態に関して上述したように、位置Cで、例えば支持軸501から支持軸503に駆動力伝達の切替えをする場合、遊星アーム634を所定量回動させる。これらの図は、何らかの原因で回転量が少なく、例えば、支持軸502と支持軸503の間で回転が止まった状態を示している。この場合、通常の動作制御として、駆動力切替えのための回動後、遊星ギア633が支持軸503に挿通されたとの判断を行い、駆動部の切替え動作が完了する。その後、位置Cから位置Aまたは位置Bに移動するため、クラッチの係止が解除されて、トリガーホルダーバネ642によって-x方向に付勢され、遊星ギア633は遊星アーム634と、支持軸502または支持軸503との間に挟み込まれた状態になる。しかし、遊星ギア633の軸穴は軸3に挿通されていないため、その駆動部に対し駆動力は伝達されないことになる。
これに対し、本実施形態では、図16(a)に示すように、遊星ギアのスリーブ部6341に切り欠き6342を設けて、上記問題に対処することができる。すなわち、駆動部の切替え動作が完了した後に、駆動力伝達によって遊星ギアが公転する方向と、支持軸501から支持軸3に遊星アームを回転させる方向が一致している。例えば、駆動部の切替え動作が完了した後、給紙やメンテナンスのため遊星ギア633が公転する。その回転によって、切り欠き6342が支持軸503の軸先端と干渉せずに、図16(a)および(b)の状態から、図16(c)および(d)に示す状態に遷移することができる。つまり、駆動部の切替えが失敗しても、その後の伝達された駆動力の回転動作によって、足りない回転量を補うことができ、駆動力を切替え伝達する駆動部に対し良好に駆動力を伝達することができる。
以上のとおり、本実施形態によれば、仮に何らかの原因で遊星アーム634の回転量が少なくなっても、支障なく駆動力伝達切替え動作を完了することができ、信頼性のある記録装置を実現することができる。
図17は、本発明の実施形態に係る駆動力伝達切替え動作を示すフローチャートである。
プリント動作が開始されると、先ず、記録ヘッドのメンテナンスのためのキャッピングを解除する(ステップS1)。この時、キャッピング解除動作のため、駆動力伝達切替え部の位置は、図11に示す位置A1である。次に、給紙指令を受けると、キャリッジ41を移動させせることにより、駆動力切替え部を給紙位置である位置B1に移動し、対応する給紙のための駆動部に駆動力を伝達できる状態とする(ステップS2)。このステップS1からS2への移行は、図11にて上述した実施形態では、支持軸501に関する遊星ギア633の位置A1から位置B1への移動に該当する。このように、1つの支持軸に関して、キャリッジを移動させるだけで、駆動力を伝達する駆動部を切替えることができる。この位置B1で、駆動力伝達部6のクラッチ6632とトリガーホルダー641の係止部6412とが係合(「クラッチON」とも言う)させて、位置B1を保持する(ステップS3)。この位置で、搬送モータ31駆動力は搬送ローラ32を介して駆動力伝達部6に伝えられ、駆動力伝達部6が第2給紙ローラ25の駆動部に駆動力を伝達することで記録媒体を給紙する(ステップS4)。次に、記録媒体が2枚以上で、かつ駆動力伝達切替え位置が位置B1であるか否かについて判断する(ステップS5)。
記録媒体が2枚以上で、かつ駆動力伝達切替え位置が位置B1である場合、記録媒体の先端位置を揃える動作であるレジ調整を、搬送ローラ32による搬送動作によって行う。そのため、レジ調整を実施する前に、駆動力伝達切替え位置を位置B1から位置C1に移動させる。この位置C1で、遊星アーム634を回動させて、遊星アーム634の嵌合軸634Bの軸穴を支持軸502に関する駆動力伝達切替え位置C2位置に移動させることができる。また、この時の遊星アームの回動の所定量は、遊星ギア633が軸1から軸2までに到達するのに必要な回転角度から計算することができる。さらに、位置C2から、キャリッジ41を移動させることにより、駆動力伝達切替え位置を位置B2として、クラッチONとして位置B2を保持する(ステップS6)。そして、第2給紙部によって記録媒体を給紙してプリントを開始する(ステップS8)。
一方、ステップS5で、記録媒体が2枚以上で、かつ駆動力伝達切替え位置が位置B1である場合以外であると判定したとき、すなわち、記録媒体は1枚で、駆動力伝達切替え位置が位置C1にあるとき、直ちにレジ調整を行う(ステップS7)。これはレジ調整のために駆動力伝達切替え位置を変更する必要がないからである。そして、上述したように、駆動力伝達切替え位置を位置B1に移し、プリントを開始する(ステップS8)。
以上説明したステップS6またはS7を経てステップS8でプリントを開始すると、次に、プリントすべき次のページ情報が存在するか否かを判断する(ステップS9)。
プリントすべき次のページ情報が存在する場合、先行する記録媒体に対するプリントが、次ページ用の記録媒体が給紙されてレジ調整をするまでに終了するか否かを判断する(ステップS10)。これは、記録媒体のサイズや搬送経路の長さなどに基づいて計算して判断することができる。先行する記録媒体に対するプリントが上記条件で終了する場合、次の記録媒体の給紙動作を行う(ステップS4)。一方、先行する記録媒体に対するプリントが上記条件で終了しない場合、レジ調整と給紙動作とが重なって行われることを避けるため、給紙を待機する(ステップS11)。これは、例えば、第2給紙ローラ25を余計に駆動させてしまうと、必要がない次の用紙を給紙してしまうおそれがあるからである。この待機の後、先行する記録媒体に対するプリントの終了を検知すると、給紙動作を行う(ステップS4)。
ステップS9で、プリントすべき次のページ情報が存在しないと判断した場合、プリントを終了する(ステップS12)。クラッチをOFFとして(ステップS13)、駆動力切替え位置を位置A1に移動させる(ステップS14)。この場合、記録ヘッドを保護するためにキャリッジはメンテナンス部に待機して、回復動作を行い、キャッピングして動作を終了する。
以上説明したように、図13に示す比較例技術では、例えば、キャッピングを解除してその後給紙動作を行う場合、キャリッジを移動させて駆動力伝達切替え位置A1をC1に移動する必要がある。そして、遊星アームを支持軸501から支持軸502に回動させて駆動力伝達切替え位置をC1からC2に移動した後、キャリッジを移動させて駆動力伝達切替え位置をC2からA2に移動する。これに対し、本実施形態では、図11に示すように、同じ支持軸に関して、駆動力伝達切替え位置A1を位置B1に移動するだけで、すなわち、支持軸切替えのための遊星アームの回動動作を介さずに、給紙が可能となる。これにより、キャッピング解除動作後から給紙動作を行うまでの時間を短縮できる。また、レジ調整の間に遊星アームの回動動作によって駆動力伝達切替え位置をC1からC2に移動し、その後のキャリッジ移動によって位置B2でも給紙可能となる。よって、紙ジャム処理を行う場合であっても、駆動部に対する駆動力伝達を切断するために、B2からA2に移動させることで素早く対応することができる。
本実施形態の開示は、以下の構成および方法を含む。
(構成1)
駆動源と、
前記駆動源によって駆動される第1駆動部および前記駆動源によって駆動される第2駆動部を含む複数の駆動部と、
記録ヘッドを搭載し、移動方向に移動するキャリッジと、
前記駆動源からの駆動が伝達される伝達ギアを含み、前記キャリッジによって移動して複数の位置で前記伝達ギアの前記複数の駆動部に対する駆動の伝達を切り替える駆動力伝達手段と、
を備える記録装置であって、
前記駆動力伝達手段は、前記移動方向と交差する交差方向における第1切替え位置において前記伝達ギアによる前記第1駆動部に対する駆動の伝達と前記第2駆動部に対する駆動の伝達とを切替えでき、前記交差方向における第2切替え位置において前記伝達ギアにより前記第2駆動部に駆動を伝達できることを特徴とする記録装置。
(構成2)
前記駆動力伝達手段は、前記伝達ギアを、前記移動方向における第1位置、第2位置および第3位置に移動させることを特徴とする構成1に記載の記録装置。
(構成3)
前記駆動力伝達手段が前記第1切替え位置にあるときに、前記伝達ギアは前記第1位置で前記第1駆動部に駆動を伝達し、前記第2位置で前記第2駆動部に駆動を伝達することを特徴とする構成2に記載の記録装置。
(構成4)
前記駆動力伝達手段が前記第2切替え位置にあるときに、前記伝達ギアは前記第1位置で前記第2駆動部に駆動を伝達しないことを特徴とする構成2または3に記載の記録装置。
(構成5)
前記伝達ギアが前記第3位置にあるときに、前記伝達ギアは前記第1駆動部および前記第2駆動部に駆動を伝達しないことを特徴とする構成2ないし4のいずれか1項に記載の記録装置。
(構成6)
前記駆動力伝達手段は、前記伝達ギアを回動軸で回動させるアームを有し、
前記アームの回動によって前記伝達ギアが前記第1切替え位置と前記第2切替え位置との間を移動することを特徴とする構成1ないし5のいずれか1項に記載の記録装置。
(構成7)
記録媒体を搬送する搬送手段を備え、
前記搬送手段による記録媒体の先端位置揃え動作の際に、前記伝達ギアが前記第1切替え位置から前記第2切替え位置に移動することを特徴とする構成1ないし6のいずれか1項に記載の記録装置。
(構成8)
前記第1駆動部は、記録媒体に記録をする記録ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンス部で、前記第2駆動部は、記録手段に記録媒体を供給する供給部であることを特徴とする構成1ないし7のいずれか1項に記載の記録装置。
(構成9)
前記複数の駆動部は、前記駆動源に駆動される第3駆動部を有し、前記駆動力伝達手段は、前記交差方向における第3切替え位置において前記伝達ギアにより前記第3駆動部に駆動を伝達できることを特徴とする構成1ないし8のいずれか1項に記載の記録装置。
(構成10)
前記駆動力伝達手段は、前記伝達ギアとして、前記アームに回転可能に保持された遊星ギアを有し、前記遊星ギアは、駆動源からの駆動力で回動する前記回動軸に軸支された、前記回動軸の回動によって回転する太陽ギアと係合して回転し前記第1切替え位置または前記第2切替え位置で駆動の伝達を行い、かつ前記アームの軸穴が、前記回動軸の周りに回動して前記第1切替え位置または前記第2切替え位置に対応してそれぞれ設けられた支持軸と係合し、前記第1切替え位置または前記第2切替え位置での駆動の伝達の切替えを可能とすることを特徴とする構成6に記載の記録装置。
(構成11)
前記駆動力伝達手段は、前記キャリッジの当接面と当接することが可能な当接部を有し、前記当接部が前記キャリッジの前記当接面と当接することにより、前記駆動力伝達手段の移動を可能とすることを特徴とする構成1ないし10のいずれか1項に記載の記録装置。
(構成12)
前記駆動力伝達手段は、駆動源からの駆動力で回動する前記回動軸に軸支された、前記回動軸の回動によって回転する太陽ギアと、前記太陽ギアと係合して回転し駆動力を前記複数の駆動部それぞれの駆動力入力ギアに伝達する少なくとも1の遊星ギアと、前記太陽ギアと前記遊星ギアを保持する前記アームと、前記切替え位置を保持する係止手段と、有し、前記太陽ギア、前記少なくとも1の遊星ギア、前記アーム、および前記係止手段は一体で、移動することを特徴とする構成6に記載の記録装置。
(構成13)
前記太陽ギアはフランジ部を、前記アームは前記遊星ギアを掛止する掛止部をそれぞれ備え、前記太陽ギアは前記アームと前記遊星ギアで挟持された状態で移動することを特徴とする構成12に記載の記録装置。
(構成14)
前記遊星ギアは、前記アームに保持されるためのスリーブを有し、前記スリーブは、前記アームと前記遊星ギアの軸穴が前記回動軸の周りに回動する範囲に対し、前記範囲より大きな切り欠き部を有することを特徴とする構成10に記載の記録装置。
(構成15)
前記駆動力伝達手段は、前記切り欠き部が係合すべき前記支持軸に向けて回動するように前記駆動軸の周りに回動させることを特徴とする構成14に記載の記録装置。
(方法16)
駆動源と、
前記駆動源によって駆動される第1駆動部および前記駆動源によって駆動される第2駆動部を含む複数の駆動部と、
記録ヘッドを搭載し、移動方向に移動するキャリッジと、
前記駆動源からの駆動が伝達される伝達ギアを含み、前記キャリッジによって移動して複数の位置で前記伝達ギアの前記複数の駆動部に対する駆動の伝達を切り替える駆動力伝達手段と、
を備える記録装置の制御方法であって、
前記駆動力伝達手段を制御し、前記移動方向と交差する交差方向における第1切替え位置において前記伝達ギアによる前記第1駆動部に対する駆動の伝達と前記第2駆動部に対する駆動の伝達とを切替え、前記交差方向における第2切替え位置において前記伝達ギアにより前記第2駆動部に駆動を伝達するようにすることを特徴とする記録装置の制御方法。
6 駆動力伝達部
15 第1の給紙入力ギア
41 キャリッジ
42 記録ヘッド
621 第2中間ギア(第2の給紙入力ギア)
631 太陽ギアA
632 太陽ギアB
633 遊星ギア
634 遊星アーム
635 駆動軸
641 トリガーホルダー
642 トリガーホルダーバネ
643 駆動軸ギア
651 メンテナンス入力ギア
6341 スリーブ部
6342 切り欠き部

Claims (16)

  1. 駆動源と、
    前記駆動源によって駆動される第1駆動部および前記駆動源によって駆動される第2駆動部を含む複数の駆動部と、
    記録ヘッドを搭載し、移動方向に移動するキャリッジと、
    前記駆動源からの駆動が伝達される伝達ギアを含み、前記キャリッジによって移動して複数の位置で前記伝達ギアの前記複数の駆動部に対する駆動の伝達を切り替える駆動力伝達手段と、
    を備える記録装置であって、
    前記駆動力伝達手段は、前記移動方向と交差する交差方向における第1切替え位置において前記伝達ギアによる前記第1駆動部に対する駆動の伝達と前記第2駆動部に対する駆動の伝達とを切替えでき、前記交差方向における第2切替え位置において前記伝達ギアにより前記第2駆動部に駆動を伝達できることを特徴とする記録装置。
  2. 前記駆動力伝達手段は、前記伝達ギアを、前記移動方向における第1位置、第2位置および第3位置に移動させることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記駆動力伝達手段が前記第1切替え位置にあるときに、前記伝達ギアは前記第1位置で前記第1駆動部に駆動を伝達し、前記第2位置で前記第2駆動部に駆動を伝達することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記駆動力伝達手段が前記第2切替え位置にあるときに、前記伝達ギアは前記第1位置で前記第2駆動部に駆動を伝達しないことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  5. 前記伝達ギアが前記第3位置にあるときに、前記伝達ギアは前記第1駆動部および前記第2駆動部に駆動を伝達しないことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  6. 前記駆動力伝達手段は、前記伝達ギアを回動軸で回動させるアームを有し、
    前記アームの回動によって前記伝達ギアが前記第1切替え位置と前記第2切替え位置との間を移動することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  7. 記録媒体を搬送する搬送手段を備え、
    前記搬送手段による記録媒体の先端位置揃え動作の際に、前記伝達ギアが前記第1切替え位置から前記第2切替え位置に移動することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  8. 前記第1駆動部は、記録媒体に記録をする記録ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンス部で、前記第2駆動部は、記録手段に記録媒体を供給する供給部であることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  9. 前記複数の駆動部は、前記駆動源に駆動される第3駆動部を有し、前記駆動力伝達手段は、前記交差方向における第3切替え位置において前記伝達ギアにより前記第3駆動部に駆動を伝達できることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  10. 前記駆動力伝達手段は、前記伝達ギアとして、前記アームに回転可能に保持された遊星ギアを有し、前記遊星ギアは、駆動源からの駆動力で回動する前記回動軸に軸支された、前記回動軸の回動によって回転する太陽ギアと係合して回転し前記第1切替え位置または前記第2切替え位置で駆動の伝達を行い、かつ前記アームの軸穴が、前記回動軸の周りに回動して前記第1切替え位置または前記第2切替え位置に対応してそれぞれ設けられた支持軸と係合し、前記第1切替え位置または前記第2切替え位置での駆動の伝達の切替えを可能とすることを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  11. 前記駆動力伝達手段は、前記キャリッジの当接面と当接することが可能な当接部を有し、前記当接部が前記キャリッジの前記当接面と当接することにより、前記駆動力伝達手段の移動を可能とすることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  12. 前記駆動力伝達手段は、駆動源からの駆動力で回動する前記回動軸に軸支された、前記回動軸の回動によって回転する太陽ギアと、前記太陽ギアと係合して回転し駆動力を前記複数の駆動部それぞれの駆動力入力ギアに伝達する少なくとも1の遊星ギアと、前記太陽ギアと前記遊星ギアを保持する前記アームと、前記切替え位置を保持する係止手段と、有し、前記太陽ギア、前記少なくとも1の遊星ギア、前記アーム、および前記係止手段は一体で、移動することを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  13. 前記太陽ギアはフランジ部を、前記アームは前記遊星ギアを掛止する掛止部をそれぞれ備え、前記太陽ギアは前記アームと前記遊星ギアで挟持された状態で移動することを特徴とする請求項12に記載の記録装置。
  14. 前記遊星ギアは、前記アームに保持されるためのスリーブを有し、前記スリーブは、前記アームと前記遊星ギアの軸穴が前記回動軸の周りに回動する範囲に対し、前記範囲より大きな切り欠き部を有することを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
  15. 前記駆動力伝達手段は、前記切り欠き部が係合すべき前記支持軸に向けて回動するように前記駆動軸の周りに回動させることを特徴とする請求項14に記載の記録装置。
  16. 駆動源と、
    前記駆動源によって駆動される第1駆動部および前記駆動源によって駆動される第2駆動部を含む複数の駆動部と、
    記録ヘッドを搭載し、移動方向に移動するキャリッジと、
    前記駆動源からの駆動が伝達される伝達ギアを含み、前記キャリッジによって移動して複数の位置で前記伝達ギアの前記複数の駆動部に対する駆動の伝達を切り替える駆動力伝達手段と、
    を備える記録装置の制御方法であって、
    前記駆動力伝達手段を制御し、前記移動方向と交差する交差方向における第1切替え位置において前記伝達ギアによる前記第1駆動部に対する駆動の伝達と前記第2駆動部に対する駆動の伝達とを切替え、前記交差方向における第2切替え位置において前記伝達ギアにより前記第2駆動部に駆動を伝達するようにすることを特徴とする記録装置の制御方法。
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