JP2024034969A - 建築物 - Google Patents

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浩之 榎本
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Abstract

【課題】ロングスパンの建築物において屋根の荷重を支持することが可能な木質の屋根支持構造を備えた建築物をローコストで提供することである。【解決手段】第1の壁2、第2の壁3、第1の壁2と第2の壁3との間に設けられた木質の屋根支持構造4及び屋根支持構造4に支持された屋根5を有する建築物1であって、屋根支持構造4が、それぞれ上弦材11a、13a、先端において上弦材11a、13aに連結された下弦材11b、13b及び上弦材11a、13aと下弦材11b、13bとを連結する束材11cを備えた木質のトラス体11~14を有し、上弦材11a、13a及び下弦材11b、13bとして、それぞれ継手部分J1~J3で長手方向に連結されるとともに互いに継手部分J1~J3を長手方向にずらして積層された複数枚の単板積層材30~32を綴り材33で一体化したものを用いたことを特徴とする建築物1。【選択図】図7

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 2022年5月24日付で株式会社大林組及び株式会社内外テクノスが埼玉県ふじみ野市亀久保1150において建築物の見学会を開催するとともに、その建築物を説明した資料を開示したことにより公開。
本発明は、木質の屋根支持構造を有する建築物に関する。
近年、木材の利用を促進するために、木造建築の普及が求められている。
例えば特許文献1には、一対の壁の間に設けられて屋根を支持する屋根支持構造として、木質の屋根支持構造を採用した建築物が記載されている。
特許第6202465号公報
木質の屋根支持構造は、例えば倉庫や工場などの広い無柱空間が必要なロングスパンの建築物においても採用されるようになってきている。
しかし、上記従来の木質の屋根支持構造は、ロングスパンの建築物において屋根の荷重を支持するために、各部材の連結部分に金属製プレートなどの金物を用いる必要があるなど、その構造が複雑となり、建築物のコストが高くなってしまうという問題点があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ロングスパンの建築物において屋根の荷重を支持することが可能な木質の屋根支持構造を備えた建築物をローコストで提供することにある。
本発明の建築物は、第1の壁、第2の壁、前記第1の壁と前記第2の壁との間に設けられた木質の屋根支持構造及び前記屋根支持構造に支持された屋根を有する建築物であって、前記屋根支持構造が、それぞれ上弦材、先端において前記上弦材に連結された下弦材及び前記上弦材と前記下弦材とを連結する束材を備えた木質のトラス体を有し、前記上弦材及び前記下弦材として、それぞれ継手部分で長手方向に連結されるとともに互いに前記継手部分を長手方向にずらして積層された複数枚の単板積層材を綴り材で一体化したものを用いたことを特徴とする。
本発明の建築物は、上記構成において、前記綴り材が、複数枚の前記単板積層材を貫通する複数本のビスであるのが好ましい。
本発明によれば、ロングスパンの建築物において屋根の荷重を支持することが可能な木質の屋根支持構造を備えた建築物をローコストで提供することができる。
本発明の一実施形態に係る建築物の側面視での断面図である。 図1に示す屋根支持構造におけるトラス体の配置を示す図である。 図1に示す屋根支持構造の一方のトラス体の側を拡大して示す図である。 図1に示す屋根支持構造の他方のトラス体の側を拡大して示す図である。 4つのトラス体の先端の連結部分の平面視での拡大図である。 図5におけるA-A線に沿う断面図である。 (a)は上弦材及び下弦材を構成する木質構造部材の平面図、(b)は同図(a)に示す木質構造部材の側面図、(c)は同図(a)に示す木質構造部材の長手方向に垂直な断面図である。 製造された4つのトラス体を示す図である。 4つのトラス体を、第1の壁と第2の壁との間にX字状に配置した状態を示す図である。 第1の壁と第2の壁との間にX字状に配置された4つのトラス体の先端を接合材に連結して屋根支持構造を構成した状態を示す図である。 トラス体を形成する第1トラス半体と第2トラス半体とを分割状態で示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態に係る建築物1について詳細に例示説明する。
図1に示す建築物1は、第1の壁2、第2の壁3、木質の屋根支持構造4及び屋根5を有している。建築物1は、例えば倉庫や工場などに用いることができるものであり、第1の壁2と第2の壁3との間に、屋根5と床7との間で広がる無柱空間6を有している。
建築物1は、第1の壁2及び第2の壁3に垂直な一対の第3の壁8(図1では一方のみを示す)をさらに有し、無柱空間6が、四方が第1の壁2、第2の壁3及び一対の第3の壁8に囲われて閉塞された構成とすることもできる。
第1の壁2及び第2の壁3は、互いに所定の間隔を空けて対向して配置されている。第1の壁2と第2の壁3との間隔は、広い無柱空間6を構成するために、例えば28m程度の大スパンとなっている。
本実施形態では、第1の壁2及び第2の壁3は、それぞれ鉄筋コンクリート造(RC造)となっている。第1の壁2及び第2の壁3を鉄筋コンクリート造とすることで、屋根支持構造4を木質のものとしつつ第1の壁2及び第2の壁3を耐火構造として、建築物1の防耐火性能を高めることができる。
第1の壁2及び第2の壁3は、鉄筋コンクリート造に限らず、例えば木造などの他の構成であってもよい。
屋根5は板状となっており、第1の壁2と第2の壁3との間に架け渡されるとともに屋根支持構造4により支持されて無柱空間6の上方を覆っている。
本実施形態では、屋根5は木質の断熱パネルで構成されている。この場合、屋根5は、複数の断熱パネルを、第1の壁2及び第2の壁3の延在方向に向けて屋根支持構造4のスパンに合わせて並べて配置した構成とすることができる。屋根5を木質の断熱パネルで構成されたものとすることで、建築物1の天井の内部側に木質の屋根支持構造4及び屋根5が現れるようにして、建築物1の美観を高めることができる。
屋根5は、木質の断熱パネルで構成されたものに限らず、他の材質の部材で構成されたものとしてもよい。
図1、図2に示すように、木質の屋根支持構造4は、第1の壁2と第2の壁3との間に設けられている。本実施形態では、複数組の屋根支持構造4が、第1の壁2及び第2の壁3の延在方向に向けて並べて設けられている。複数組の屋根支持構造4は、それぞれ第1の壁2及び第2の壁3の上端側の部分に支持されて第1の壁2と第2の壁3との間に架け渡されており、屋根5を下方側から支持する梁としての機能を有している。すなわち、第1の壁2、第2の壁3及び4組の屋根支持構造4は、建築物1の屋根架構を構成している。
図2に示すように、それぞれの屋根支持構造4は、例えば4つの木質のトラス体11~14を有する構成とすることができる。
図3に示すように、第1の壁2に連結されるトラス体11は、上弦材11a、下弦材11b及び束材11cを備えている。
上弦材11aは、屋根5に沿って真っ直ぐに延びる断面矩形の長尺の部材であり、長手方向の基端(図3中において左端)が第1の壁2の上端に配置され、当該基端において複数のアンカーボルト15により第1の壁2の上端に固定されている。
下弦材11bは、真っ直ぐに延びる断面矩形の長尺の部材であり、上弦材11aの長手方向に対して傾斜して配置され、先端において上弦材11aに連結されている。下弦材11bの長手方向の基端(図3中において左端)は、第1の壁2の上端から所定距離だけ下方における内面に当接しており、当該基端において複数のアンカーボルト16により第1の壁2の内面に固定されている。
束材11cは、真っ直ぐに延びる断面矩形の柱状の部材であり、上弦材11aと下弦材11bとの間に鉛直方向に沿って配置されて上弦材11aと下弦材11bとを連結している。本実施形態では、上弦材11aと下弦材11bとの間に複数本(4本)の束材11cが、互いに平行且つ上弦材11aないし下弦材11bの長手方向に所定の間隔を空けて並べて設けられている。なお、束材11cは、少なくとも1本設けられていればよい。
本実施形態では、上弦材11aと下弦材11bとの間に複数本の束材11cが設けられるとともに、隣り合う一対の束材11cの間には、それぞれ、第1の壁2により近い一方の束材11cと下弦材11bとの連結部分と、第1の壁2からより離れた他方の束材11cと上弦材11aとの連結部分とに連結された斜材11dが設けられている。このような構成により、トラス体11の垂直方向の荷重に対する剛性ないし強度を高めることができる。
図2に示すように、トラス体11は、その基端において第1の壁2に水平方向に対して傾斜して連結されており、第1の壁2及び第2の壁3に垂直な方向に対して斜めに傾斜して延びている。本実施形態では、第1の壁2の内面には、水平方向の一方側から他方側に向けて傾斜する支持面を備えた柱状部分9が設けられており、トラス体11は柱状部分9に連結されている。
詳細の説明は省略するが、トラス体12はトラス体11と同様の構成を有している。図2に示すように、トラス体12は、その基端において第1の壁2に水平方向に対してトラス体11とは反対向きに傾斜して連結されており、第1の壁2及び第2の壁3に垂直な方向に対してトラス体11とは反対向きに斜めに傾斜して延びている。
図4に示すように、第2の壁3に連結されるトラス体13は、トラス体11、12と同様に、上弦材13a、下弦材13b及び束材13cを備えている。
上弦材13aは、上弦材13aと同様に屋根5に沿って真っ直ぐに延びる断面矩形の長尺の部材であり、長手方向の基端(図4中において右端)が第2の壁3の上端に配置され、当該基端において複数のアンカーボルト17により第2の壁3の上端に固定されている。
下弦材13bは、真っ直ぐに延びる断面矩形の長尺の部材であり、上弦材13aの長手方向に対して傾斜して配置され、先端において上弦材13aに連結されている。下弦材13bの長手方向の基端(図4中において右端)は、第2の壁3の上端から所定距離だけ下方における内面に当接しており、当該基端において複数のアンカーボルト18により第2の壁3の内面に固定されている。
束材13cは、真っ直ぐに延びる断面矩形の柱状の部材であり、上弦材13aと下弦材13bとの間に鉛直方向に沿って配置されて上弦材13aと下弦材13bとを連結している。本実施形態では、上弦材13aと下弦材13bとの間に複数本(4本)の束材13cが、互いに平行且つ上弦材13aないし下弦材13bの長手方向に所定の間隔を空けて並べて設けられている。なお、束材13cは、少なくとも1本設けられていればよい。
本実施形態では、上弦材13aと下弦材13bとの間に複数本の束材13cが設けられるとともに、隣り合う一対の束材13cの間には、それぞれ、第2の壁3により近い一方の束材13cと下弦材13bとの連結部分と、第2の壁3からより離れた他方の束材13cと上弦材13aとの連結部分とに連結された斜材13dが設けられている。このような構成により、トラス体13の垂直方向の荷重に対する剛性ないし強度を高めることができる。
図2に示すように、トラス体13は、その基端において第2の壁3に水平方向に対して傾斜して連結されており、平面視でトラス体11に対して一直線上に並べて配置されている。本実施形態では、第2の壁3の内面にも、水平方向の一方側から他方側に向けて傾斜する支持面を備えた柱状部分10が設けられており、トラス体13は柱状部分10に連結されている。
詳細の説明は省略するが、トラス体14はトラス体13と同様の構成を有している。図2に示すように、トラス体14は、その基端において第2の壁3に水平方向に対してトラス体13とは反対向きに傾斜して連結されており、平面視でトラス体12に対して一直線上に並べて配置されている。
4つのトラス体11~14は、互いに先端が連結されている。
本実施形態では、図5、図6に示すように、4つのトラス体11~14の先端は、それぞれ接合材20に連結されることで、接合材20を介して互いに連結された構成となっている。接合材20は所定長さの木質の板材となっており、上弦材11a、13aに沿って配置されて複数本のボルト21を用いて4つのトラス体11~14の先端に連結されている。
なお、接合材20を用いることなく、4つのトラス体11~14の先端を互いに直接ボルト21などの締結部材を用いて連結する構成としてもよい。
このように、本実施形態の建築物1では、屋根支持構造4は、4つのトラス体11~14が、それぞれ上弦材11a、13aが屋根5の下面に沿うとともに平面視でX字状に配置された構成となっている。このような構成により、トラス体11~14を、連結プレート等の金物などの高価な部材を用いることなく、一般に流通する安価な木材を用いて形成された安価なものとしつつ、X字状に配置された4つのトラス体11~14の水平ブレース効果によって、屋根支持構造4の屋根面における水平剛性を高めることができる。したがって、屋根面の水平剛性を確保することが可能な木質の屋根支持構造4を備えた建築物1をローコストで提供することができる。
また、屋根支持構造4を、4つのトラス体11~14が平面視でX字状に配置された構成とすることで、建築物1の無柱空間6から視認される屋根支持構造4の美観ないし意匠性を高めることができる。
さらに、本実施形態では、第1の壁2及び第2の壁3を、それぞれ鉄筋コンクリート造とし、第1の壁2及び第2の壁3の間に木質の屋根支持構造4を設けるようにしたので、建築物1の耐火性能を高めつつ、屋根5に加わる水平荷重を第1の壁2及び第2の壁3で支持し、屋根支持構造4が屋根5の鉛直荷重のみを支持する構成とすることができる。これにより、トラス体11~14の応力を小さくして、その断面をスリム化することができる。
本実施形態の建築物1では、屋根支持構造4は、第1の壁2に連結されるトラス体11、12とで三角形の片持ち梁が構成され、第2の壁3に連結されるトラス体13、14とで三角形の片持ち梁が構成され、これらの片持ち梁が第1の壁2と第2の壁3の間のスパン中央でヒンジ連結された構成となる。
一方、図1に示すように、本実施形態では、第1の壁2に連結されるトラス体11、12の下弦材11bの先端と第2の壁3に連結されるトラス体13、14の下弦材13bの先端との連結部分Pが、第1の壁2に連結されるトラス体11、12の下弦材11bの基端と第2の壁3に連結されるトラス体13、14の下弦材13bの基端とを結ぶ直線Lよりも上側に配置されている。すなわち、第1の壁2に連結されるトラス体11、12の下弦材11bと第2の壁3に連結されるトラス体13、14の下弦材13bは、側面視で第1の壁2と第2の壁3との間に3点ヒンジのハの字形状となるように配置されている。
このような構成により、想定以上の地震力が建築物1に加わってアンカーボルト15、17が破断し、上弦材11a、13aが屋根5から加えられる荷重を負担することができなくなった場合であっても、トラス体11~14の下弦材11b、13bが、側面視で第1の壁2と第2の壁3との間に3点ヒンジのハの字形状となるように配置されて荷重に対する高い耐性を有することで、屋根5が崩落することを防止することができる。
なお、本実施形態では、屋根支持構造4は、上記のように4つのトラス体11~14が平面視でX字状に配置された構成のものとなっているが、これに限らず、それぞれ上弦材、先端において上弦材に連結された下弦材及び上弦材と下弦材とを連結する束材を備えた木質のトラス体を備えていれば、例えば、複数のトラス体が互いに交差することなく平行に配置されたものなど、他の形状ないし構造のものであってもよい。
図7に示すように、トラス体11~14の上弦材11a、13a及び下弦材11b、13bは、それぞれ継手部分J1~J3で長手方向に連結されるとともに互いに継手部分J1~J3を長手方向にずらして積層された複数枚の単板積層材30、31、32を綴り材33で一体化した木質構造部材34で構成されている。本実施形態では、木質構造部材34は、3枚の単板積層材30、31、32を積層した三層構造となっている。
すなわち、単板積層材30は、上弦材11a、13aないし下弦材11b、13bよりも短い所定長さの板状であり、複数枚の単板積層材30が継手部分J1で長手方向に連結されて木質構造部材34の1層目を構成している。単板積層材31は、上弦材11a、13aないし下弦材11b、13bよりも短い所定長さの板状であり、複数枚の単板積層材31が継手部分J2で長手方向に連結されて木質構造部材34の2層目を構成している。ここで、単板積層材31の継手部分J2は、単板積層材30の継手部分J1に対して長手方向にずれて配置されている。単板積層材32は、上弦材11a、13aないし下弦材11b、13bよりも短い所定長さの板状であり、複数枚の単板積層材32が継手部分J3で長手方向に連結されて木質構造部材34の3層目を構成している。ここで、単板積層材32の継手部分J3は、単板積層材30の継手部分J1及び単板積層材32の継手部分J2の両方に対して長手方向にずれて配置されている。
単板積層材30、31、32としては、例えば、複数の木質の単板を、繊維方向を揃えて積層し、接着剤を塗布して貼り合わせて圧縮接着して構成されたLVL(Laminated Veneer Lumber)を用いることができる。単板積層材30、31、32として安価で入手が容易なLVLを用いることで、屋根支持構造4のコストをより低減することができる。
また、綴り材33を用いて単板積層材30、31、32を一体化することで、接着剤を用いて単板積層材30、31、32を一体化する作業を不要として、木質構造部材34のコストを低減することができる。綴り材33としては、複数本の高耐力ビスを用いることができる。綴り材33として複数本のビス(高耐力ビス)を用いることで、単板積層材30~32に先穴を形成する加工を不要として、木質構造部材34のコストをさらに低減することができる。
木質構造部材34は、それぞれの層の単板積層材30~32を、その継手部分J1~J3を長手方向にずらして積層した構成となっているので、継手部分J1~J3が設けられた部分においても、当該継手部分J1~J3を有する層以外の層の単板積層材30~32の分の断面積が確保された強度の高いものとなっている。
したがって、ロングスパンに対応した長尺の上弦材11a、13aないし下弦材11b、13bを上記構成の木質構造部材34で構成することで、連結プレート等の金物を用いることなく、上弦材11a、13aないし下弦材11b、13bをロングスパンに対応した長さを有するとともに所望の剛性を有するものとすることができる。また、木質構造部材34は、安価な単板積層材31と綴り材33で形成されているので、屋根支持構造4のコストをより低減することができる。
木質構造部材34は、上記した3層構造に限らず、2枚の単板積層材を積層した二層構造としてもよく、4枚以上の単板積層材を積層した多層構造としてもよい。
上弦材11a、13aないし下弦材11b、13bは、上記構成の木質構造部材34で形成されているので、上弦材11a、13aないし下弦材11b、13bの2層目の単板積層材31を切欠いて設けたホゾ穴を設け、束材11c、13cないし斜材11d、13dの両端に設けたホゾをホゾ穴に差し込み、複数のビスなどの綴り材で固定することで、束材11c、13cないし斜材11dを上弦材11a、13aないし下弦材11b、13bに連結する構成とすることができる。これにより、連結プレート等の金物を用いることなく、また、上弦材11a、13aないし下弦材11b、13bに2枚分の断面積を確保してその剛性を確保しつつ、束材11c、13cないし斜材11d、13dを上弦材11a、13aないし下弦材11b、13bに強固に連結することができる。
上記構成の屋根支持構造4は、例えば、以下に示す本実施形態の建築物の施工方法で構築することができる。
まず、図8に示すように、上記構成のトラス体11~14を製造する。トラス体11~14は、建築物1に使用される複数の屋根支持構造4の数に対応した数が製造される。トラス体11~14を、建築物1の建築現場とは別の場所にある工場において製造し、トラックなどを用いて工場から建築現場にまで搬送するようにしてもよい。トラス体11~14を工場で製造することで、より寸法精度の高いトラス体11~14をより容易に製造することができる。
次に、図9に示すように、トラス体11、12を、それぞれ基端において第1の壁2に水平方向に対して傾斜して連結するとともに、トラス体13、14を、それぞれ基端において第2の壁3に水平方向に対して傾斜して連結して、これら4つのトラス体11~14を平面視でX字状に配置する。
次に、図10に示すように、4つのトラス体11~14の先端の間に接合材20を配置し、4つのトラス体11~14の先端をそれぞれ接合材20に連結する。これにより、4つのトラス体11~14を有する屋根支持構造4を形成する。
このように、本実施形態の建築物の施工方法によれば、4つのトラス体11~14を、基端において第1の壁2ないし第2の壁3に水平方向に対して傾斜して連結して、第1の壁2と第2の壁3との間に平面視でX字状に配置した後、4つのトラス体11~14の先端を接合材20に連結することで屋根支持構造4を形成するようにしたので、4つのトラス体11~14の先端を容易に連結することができるようにして、第1の壁2と第2の壁3との間に、平面視でX字状に配置された4つのトラス体11~14を備えた屋根支持構造4を容易且つ短工期で構築することができる。
屋根支持構造4を構成するトラス体11~14は、それぞれ第1トラス半体と第2トラス半体とを連結して形成されたユニット化構造のものとすることができる。図11は、トラス体11を形成する第1トラス半体11Aと第2トラス半体11Bとを分割状態で示す。
第1トラス半体11Aは、上弦材半体11a1、先端において上弦材半体11a1に連結された下弦材半体11b1及び上弦材半体11a1と下弦材半体11b1とを連結する第1の束材11cを備えている。上弦材半体11a1は、各層の継手部分J1~J3において長手方向に分断された上弦材11aの先端の側の部分であり、下弦材半体11b1は、各層の継手部分J1~J3において長手方向に分断された下弦材11bの先端の側の部分である。
第2トラス半体11Bは、上弦材半体11a2、上弦材半体11a2の下方に配置された下弦材半体11b2及び上弦材半体11a2と下弦材半体11b2とを連結する3本の第2の束材11cを備えている。上弦材半体11a2は、各層の継手部分J1~J3において長手方向に分断された上弦材11aの基端の側の部分であり、下弦材半体11b2は、各層の継手部分J1~J3において長手方向に分断された下弦材11bの基端の側の部分である。また、第2トラス半体11Bは、隣り合う束材11cの間に配置される2本の斜材11dを有している。
トラス体11は、第1トラス半体11Aと第2トラス半体11Bとを連結することで形成される。第1トラス半体11Aと第2トラス半体11Bとの間の斜材11dは、第1トラス半体11A及び第2トラス半体11Bとは別体とされ、第1トラス半体11Aと第2トラス半体11Bとを連結する際に、隣り合う束材11cの間に配置されて第1トラス半体11A及び第2トラス半体11Bに連結される。
トラス体11~14を、第1トラス半体11Aと第2トラス半体11Bとを連結して形成されたものとした場合には、上記した建築物の施工方法は、トラス体11~14を製造する工程の前に、上記構成を有する第1トラス半体を製造する工程と、上記構成を有する第2トラス半体を製造する工程と、第1トラス半体と第2トラス半体とを連結してトラス体11~14を製造する工程と、をさらに有するものとすることができる。
この場合、第1トラス半体及び第2トラス半体を、建築物1の建築現場とは別の場所にある工場において製造し、トラックなどを用いて工場から建築現場にまで搬送し、建築現場において第1トラス半体と第2トラス半体とを地組してトラス体11~14を製造することができる。これにより、工場から建築現場への搬送を容易にしつつ、より寸法精度の高いトラス体11~14を容易に製造することができる。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
1 建築物
2 第1の壁
3 第2の壁
4 屋根支持構造
5 屋根
6 無柱空間
7 床
8 第3の壁
9 柱状部分
10 柱状部分
11 トラス体
11A 第1トラス半体
11B 第2トラス半体
11a 上弦材
11a1 上弦材半体
11a2 上弦材半体
11b 下弦材
11b1 下弦材半体
11b2 下弦材半体
11c 束材
11d 斜材
12 トラス体
13 トラス体
13a 上弦材
13b 下弦材
13c 束材
13d 斜材
14 トラス体
15 アンカーボルト
16 アンカーボルト
17 アンカーボルト
18 アンカーボルト
20 接合材
21 ボルト
30 単板積層材
31 単板積層材
32 単板積層材
33 綴り材
34 木質構造部材
P 連結部分
L 直線
J1 継手部分
J2 継手部分
J3 継手部分

Claims (2)

  1. 第1の壁、第2の壁、前記第1の壁と前記第2の壁との間に設けられた木質の屋根支持構造及び前記屋根支持構造に支持された屋根を有する建築物であって、
    前記屋根支持構造が、
    それぞれ上弦材、先端において前記上弦材に連結された下弦材及び前記上弦材と前記下弦材とを連結する束材を備えた木質のトラス体を有し、
    前記上弦材及び前記下弦材として、
    それぞれ継手部分で長手方向に連結されるとともに互いに前記継手部分を長手方向にずらして積層された複数枚の単板積層材を綴り材で一体化したものを用いたことを特徴とする建築物。
  2. 前記綴り材が、複数枚の前記単板積層材を貫通する複数本のビスである、請求項1に記載の建築物。
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