JP2024034514A - 椅子 - Google Patents

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秀人 山本
誠太郎 河本
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Abstract

【課題】人が着座したままで座の奥行きを調節できる椅子において、座の前後調節のスムース化を促進する。【解決手段】座2は座アウターシェル23を備えており、座アウターシェル23の左右側部が座支持部材24における左右の土手状側枠部24aで支持されている。座2を前後動させる駆動部としてのラック42とピニオンギア45は土手状側枠部24aよりも内側に配置されているため、奥行き調節装置44を左又は右の片側のみに配置した場合であっても、座2はこじれ無くスムースに前後動させることができる。【選択図】図8

Description

本願発明は、座の前後位置を調節できる椅子に関するものである。
オフィス用回転椅子などの椅子において、使用者の体格や好みに対応できるように、座の奥行き(前後位置)を調節できるようにすることが行われている。その例として特許文献1には、レバーの操作によってロックを解除して座の前後位置を調節することが開示されている。
座の前後位置調節手段としては、特許文献1のように回動式のレバーによってロック解除してから座を所望の位置に移動できるようにしていることが多いが、この場合は、使用者は腰を浮かせた状態で座の位置を変更しなければならないため、使用者に負担がかかる問題がある。
これに対しては、ラックとピニオンとからなる駆動機構を採用して回転式のハンドルを採用すると、人が着座した状態のままで座の奥行き調節を行えるため、使用者の負担を軽減できてユーザーフレンドリーである。また、座はラックとピニオンとからなる駆動手段によって後動するため、座の前後位置は無段階に調節可能であり、この点でもユーザーフレンドリーである。
特開2011-136013号公報
さて、ラックとピニオンとからなる駆動機構を採用して人が着座した状態で座の前後動をスムースに行えるためには、座がその下方の支持部材に対してこじれがない状態で前後動することが必要である。しかし、このような必要性に応える公知文献は見当たらない。
本願発明はこのような現状を背景に成されたものであり、座の前後調節の操作性に優れた椅子を開示せんとするものである。
本願発明は様々な構成を含んでおり、その例を各請求項で特定している。このうち請求項1の発明は、
「ベースに後傾動可能に取り付けられた背支持フレームと、
前記背支持フレームに取り付けられた背もたれと、
前部が前記ベースに対して前後移動可能に支持され、後部が前記背支持フレームに対して回動可能に支持される座支持部材と、
前記座支持部材に前後位置調整可能に取り付けられた座と、
操作部の操作により前記座支持部材に対して前記座を前後方向に移動させる駆動部と、を備え、
前記座支持部材は、前記背支持フレームと回動可能に連結された左右の被支持部を有し、
前記左右の被支持部は、前記駆動部よりも左右外側に設けられている」
という構成になっている。
請求項2の発明は請求項1の展開例であり、
「前記背支持フレームは、前記座の下方で前後方向に延びる基部と、前記基部から左右外側に突出した張出部とを有しており、
前記基部の前端部が前記ベースに連結されて、
前記座の被支持部が前記背支持フレームの張出部に連結されている」
という構成になっている。
請求項3の発明も請求項1の展開例であり、
「前記座支持部材の左右両端に前後長手の土手状側枠部が上向きに突設されている一方、
前記座の下面には、前記座支持部材における左右土手状側枠部の間に入り込む下向き部が形成されて、前記土手状側枠部によって前記座の前後動がガイドされており、
かつ、前記座支持部材における左右土手状側枠部のうちいずれか一方又は両方に、前記操作部の構成部材が配置される横穴を設けている」
という構成になっている。
請求項4の発明も請求項1の展開例であり、
「前記操作部は、左右長手の軸心回りに回転するハンドルと、前記ハンドルと同心の回転軸とを有して、
前記駆動部は、前記回転軸に設けたピニオンギアと、前記ピニオンギアが噛合するラックとを有して、前記ラックは前記座に設けており、
かつ、ピニオンギアと前記ハンドルとの間に、前記ハンドルの回転は前記ピニオンギアに伝達して、前記ピニオンギアの回転は前記ハンドルに伝達しない一方向伝動機構を設けている」
という構成になっている。
請求項5の発明は請求項3又は4を具体化したもので、
「前記座支持部材は合成樹脂製であり、前記左右の土手状側枠部の上面に、左右方向の内向き又は外向きの張り出し部を有する金属製のガイドプレートが固定されており、
前記座の下面には、前記ガイドプレートの張り出し部を上下方向から抱持する規制部が設けられて、前記ガイドプレートによって前記座の前後動がガイドされている」
という構成になっている。
さて、駆動部によって座は前後方向に移動させられるが、駆動部は左又は右の1か所のみに配置していることが普通であり、すると、駆動部の作動による座の前後移動に際して、座は水平旋回させられるような作用を受ける。そして、駆動部が被支持部の左右外側に位置していると、座を水平回転させようとする大きなモーメントが作用して、被支持部と支持部との間にこじれが生じやすくなる。さりとて、こじれを無くすには特別のガイド機構が必要になって、構造が複雑化してしまうおそれがある。
これに対して本願発明では、駆動部は左右被支持部の間に位置しているため、座を水平旋回させようとするモーメントが発生してもその力は小さく、従って、駆動部が1箇所のみであっても、複雑なガイド機構を設けることなく座をスムースに前後動させることができる。
オスィスで作用されているリクライニング式の回転椅子は、ガスシリンダより成る脚支柱の上端にベースを固定して、ベースに背支持フレームが連結された構造が多いが、ベースは必要最小限の大きさに前提されていて、ベースの左右幅は座の左右幅よりも遥かに小さいことが多いが、請求項2の発明では、背支持フレームの左右基部をベースの側面に密接させつて左右幅が小さいベースに対応させつつ、背支持フレームに張り出し部を設けて座の支持スパンをできるだけ大きくすることができる。従って、座の下方の支持機構部をコンパクトに纏めつつ、座の支持安定性を向上できる。
請求項3において、座支持部材の土手状側枠部は強度が高くなっているが、強度に優れた土手状側枠部を座の支持部と操作部材の取り付け部とに有効利用できる。実施形態のように土手状側枠部をベース及び背支持フレームで支持すると、土手状側枠部の安定性が更に高くなるため、座の支持安定性の向上に大きく貢献できて好適である。
駆動部がラックとピニオンで構成されていると、座の前後位置を無段階に調節できる利点があるが、着座者が座にもたれ掛かると着座者の身体が伸びる傾向を呈するため、着座者の身体によって座が前に押されて、座が意図せずに前進するおそれがある。この点、請求項4の構成では、座に前向き外力が作用しても座が前進することはないため、座を設定した位置に保持し続けることができる。
請求項5のように金属板製のガイドプレートを使用すると、座部が嵩高になることを抑制できる。また、座支持部材に張り出し部を形成する必要はないため、成型コストを抑制できる利点もある。
実施形態に係る椅子の外観を示す図で、(A)は前方斜視図、(B)は正面図、(C)は後方斜視図である。 (A)は背面図、(B)は下方から見た斜視図である。 座部を分離した斜視図である。 座部の分離斜視図である。 座受け板を跳ね上げた状態の斜視図である。 中間板を跳ね上げた状態の斜視図である。 (A)(B)とも要部の分離斜視図である。 図7の VIII-VIII視線で見た正断面図である。 (A)は操作ユニットの分離正面図、(B)は要部の分離平面図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下では方向を特定するために前後・左右の文言を使用するが、この方向は、椅子に普通に腰掛けた人から見た方向として定義している。正面図は着座者と対向した方向から見た図である。
(1).全体の概要
まず、椅子の概要を説明する。本実施形態は、オフィス用の回転椅子に適用している。椅子は、基本要素として脚装置1と座2と背もたれ3とを備えている。脚装置1は、5本の脚羽根を有する基部の中央にガスシリンダより成る脚支柱4を立設した構造であり、各脚羽根の先端にはキャスタを設けている。
図2に示すように、脚支柱4の上端にベース5が固定されており、ベース5に、左右の第1傾動フレーム6の下部先端が連結されている。図2から理解できるように、第1傾動フレーム6は、ベース5から後ろに延びて立ち上がっているが、左右外側に広がりながら立ち上がっており、第1傾動フレーム6の上部は下部背枠7のサイドメンバー8と連続している。下部背枠7の下端は、左右長手のロアメンバー9で構成されている。
図2から理解できると云えるが、下部背枠7の上端には上部背枠10の下端が連結されている。上部背枠10は、左右のサイドメンバー11とその上端に繋がったアッパメンバー12と、左右のサイドメンバー11の下端に繋がったロアメンバー13とを有してループ構造になっている。
上部背枠10の左右サイドメンバー11の下端は、下部背枠7のサイドメンバー8の上端に後傾動可能に連結されている。他方、上部背枠10のロアメンバー13は後ろ向きに張り出しており、後ろ向きに張り出したロアメンバー13に第2傾動フレーム14の上端が後傾動可能に連結されている。第2傾動フレーム14の下端は、ベース5の後部に連結されている。
背もたれ3は、エラストマのような柔軟な樹脂素材より成る背板15と、背板15の前面に張られた張地(図示せず)も備えている。背板15は柔軟な樹脂素材で作られているため、着座した人の身体のフィット性に優れている。また、リクライニングに際して、上部背枠10と下部背枠7とが相対的に回動するが、背板15が弾性変形することによって両枠体10,7の相対回動が許容されている。背もたれ3の上端には、着座者の頭や首を支持するアッパレスト16が高さ調節可能に取り付けられている。
(2).座部の概略
図3に示すように、座2は、樹脂製の座インナーシェル(座板)21と、座インナーシェル21の上面に重なったクッション材22と、座インナーシェル21に下方から固定された座アウターシェル23とを有しており、クッション材22は張地で覆われている。座アウターシェル23は、その下方に配置された座支持部材24に前後動可能で離脱不能に支持されている。
座支持部材24は、その左右側部を構成する前後長手の土手状側枠部24aを備えており、側枠部24aの前部に、座2の前後移動操作を行うハンドル(ノブ)25を装着している。座2の前後移動調節は、人が着座者した状態のままで行える。
図3,4に示すように、ベース5の前端には、座2の左右幅に近い左右長手のフロント部材26が左右長手の軸心回りに回動するように連結されており、フロント部材26の左右両端に角状のフロント突起27が上向きに突設されている一方、図2(A)に明示するように、第1傾動フレーム6のうち座2の後部下方に位置した部位には外向き張り出し部6aを設け、外向き張り出し部6aの先端に上向きのリア突起28が形成されている。
そして、これら前後の突起27,28に座支持部材24の土手状側枠部24aが左右長手のピン29(図4参照)で連結されている。従って、第1傾動フレーム6が後傾すると、座2は後退しながら後傾動するが、後傾の程度は第1傾動フレーム6よりも小さい。
図3に示すように、座支持部材24には、上下に開口した大きな逃がし穴30が形成されている。また、座受け板23にも、上下に開口した逃がし穴30が形成されている。なお、座2の前後移動操作を行うハンドル25の後ろには、座2の高さ調節のための昇降操作レバー31が配置されている。
詳細は省略するが、第2傾動フレーム14は、ベース5の後端部に後傾動可能に連結されている。また、後傾動の制御は、図3,4に示すガスシリンダ31によって行われる。なお、ベースの内部には弾力調節のためのばねユニットが配置されており、弾力調節は、図6に示すハンドル32の回転操作によって行われる。
(3).座の前後調節機構
既述のとおり、座支持部材24の土手状側枠部24aがフロント突起27及びリア突起28に連結されている。そして、例えば図5に示すように、座支持部材24の左右側部には、座支持部材24の土手状側枠部24aに被さる前後長手の凹陥部37(上向き膨らみ部)が形成されており、座支持部材24は凹陥部37の箇所が土手状側枠部24aで前後動可能に支持されている。従って、は凹陥部37の前後長さは土手状側枠部24aの前後長さよりも長くなっている。
そして、図8に示すように(図7も参照)、座支持部材24における土手状側枠部24aの上面に前後長手で金属製のガイドプレート38がビスで固定されている一方、座アウターシェル23における凹陥部37の上面には、樹脂製又は金属製の上ガイド板39がビスで固定されている。
図8に示すように、上ガイド板39の下面には、多数の突起39bを設けている。上ガイド板39の内側部には下向き片39aを形成している。座支持部材24の土手状側枠部24aとガイドプレート38は座2の支持部を構成して、座アウターシェル23の凹陥部37と上ガイド板39は、請求項に記載した被支持部を構成している。
そして、図8に示すように、ガイドプレート38は土手状側枠部24aの内側に突出した内向き張り出し部38aを有している一方、図5や図9(B)に示すように、座アウターシェル23における凹陥部37の内側面に、請求項に記載した規制部の一環として前後一対の外向き片40が一体に形成されており、図8に示すように、外向き片40をガイドプレート38の内向き張り出し部38aに下方から密接させている。
従って、ガイドプレート38の内向き張り出し部38aが、外向き片40を有する凹陥部37によって上下から抱持されている。これにより、座2は上向き動不能で前後動自在にガイドされている。
図4や図7(A)、図8(B)に示すように、ガイドプレート38の内向き張り出し部38aには、外向き片40を上から嵌め込むことを許容するための切欠き41が形成されている。切欠き41の箇所において外向き片40を下方に嵌め込んでから、座2を(座アウターシェル23を)前進させることにより、外向き片40によって座アウターシェル23が上向き動不能に保持されるように設定している。
図5に示すように、座アウターシェル23のうちやや前寄り部位の下面に前後長手の角形凹所23aが形成されており、この角形凹所23aに、駆動部を構成する金属製のラック42が嵌め込み配置されている。ラック42は、ビス43(図8参照)で座アウターシェル23に固定されている。ラック42に、奥行き調節装置44の駆動部を構成するピニオンギア45が下方から噛合している。
例えば図7(B)に示すように、ラック42の前端に下向き片42aを設けている一方、図5に示すように、座アウターシェル23に、下向き片42aが上から嵌入するスリット23bを形成している。このため、ラック42は位置決めされて安定的に保持されている。
(4).奥行き調節装置
図8,9に示すように、奥行き調節装置44は、左右に開口したホルダー46と、ホルダー46の外側に配置されたハンドル25とを備えており、ホルダー46は、座支持部材24の土手状側枠部24aに形成された横穴47に配置されており、土手状側枠部24aにビス48で固定されている。ホルダー46は、基本的には円筒状であるが、上面に角形のブロック部49を形成して、ブロック部49を横穴47の上内面に密着させている。
図8に示すように、奥行き調節装置44は、ピニオンギア45に設けた筒状拡径部45aに相対回転不能に噛合した第1中継部材50と、第1中継部材50の外側に位置した第2中継部材51と、両中継部材50,51に外側から被嵌したクラッチ体52と、クラッチ52を外側に押すばね53と、ハンドル25の内部に配置された第1カム部材54及び第2カム部材55と、ハンドル25の開口部に配置置された蓋板56とを備えている。
更に、ホルダー46の内側の開口縁にビス57で固定されたキャップ58と、キャップ58の外側に配置された弾性リング59も備えている。第1中継部材50の内側先端部とピニオンギア45の筒状拡径部45aとは、一体に回転するように凹凸嵌合している。また、第1中継部材50はフランジ50aを有しており、フランジ50aとキャップ58との間に弾性リング59が挟まれている。ピニオンギア45の先端には小径部45bが形成されており、小径部45bは軸受け部材60によって座支持部材24に回転自在に保持されている。
第1中継部材50には、フランジ50aよりも小径の外向きボス部50bが形成されている一方、第2中継部材50は外向きボス部50bと同径の基部51aを有しており、これらの外向きボス部50bと基部50bとに外側からクラッチ体52がスライド自在に嵌まり込で、クラッチ体52にばね53が外側から嵌まっている。クラッチ体52の外端面には鋸歯状の凹凸部(カム)52aが形成されている一方、ホルダー46の外底部46aには、クラッチ体52の凹凸部52aと噛合する鋸歯状の凹凸部46bが形成されている。
第2中継部材51は、ハンドル25の内部に入り込む外向き小径部51bを備えており、外向き小径部51bの先端部と第1カム部材54とがスプライン嵌合している。第2中継部材51と第1カム部材54とはビス61によって一体に保持されている。第1カム部材54と第2カム部材55とは一体に回転するように凹凸嵌合しており、また、第2カム部材55はハンドル25に対して一体に回転するように噛み合っている。カム部材54,55を無くして、第2中継部材51をハンドル25に固定することも可能である。
図9(A)に示すように、第2中継部材51における基部の内端部には、外向きに窄まったホームベース状の係合凹所(又は係合突起)62が形成されて、クラッチ体52の内 周面には、図示していないが係合凹所62に嵌まり込む係合突起(又は係合凹所)が形成されている。また、第1中継部材50とクラッチ体52とキー係合している。従って、第1中継部材50と第2中継部材51とクラッチ体52とは一体に回転する。
そして、ピニオンギア45と中継部材50,51とカム部材54,55は一体に回転すると、ハンドル25を回転するとピニオンギア45が回転する。この場合、クラッチ体52は第2中継部材51と噛み合っているため、クラッチ体52にも回転トルクが伝達されるが、クラッチ体52の凹凸部52aとホルダー46の凹凸部とは鋸歯形状であるため、凹凸部52aを構成する傾斜面のガイド作用により、クラッチ体52は、回転トルクを受けてばね53に抗して後退し、凹凸部52aの山を乗り越えるとばね53によって戻る、という動きを繰り返す。
すなわち、ハンドル25の回転は、クラッチ体52が小刻みに前後動する動きを繰り返すことによって許容されている。従って、ハンドル25を回転させて座2の前後位置を調節できる。更に述べると、ハンドル25はある程度の外径があるため、大きなトルクを作用させることができ、従って、クラッチ体52を往復動させてピニオンギア45を回転させることができる。
他方、着座した人が背もたれ3にもたれ掛かると、身体が伸びる傾向を呈することから座2には前進させようとする外力が作用する。従って、ラック42によってピオニンギア45に回転トルクが伝達される。しかるに、この場合は、ピオニンギア45は小径であって回転トルクはごく小さいため、クラッチ体52をばね53に抗して移動させるほどのトルクは発生しない。従って、座2が身体に押されて前進する現象は生じない。本実施形態では、ピニオンギア45、第1及び第2の中継部材50,51、クラッチ体52、ばね53によって、請求項に記載した一方向伝動機構が構成されている。
一方向伝達機構の他の例として、次の構成も採用できる。すなわち、座支持部材24にピニオンギアにかみ合うストッパーラックを設け、ハンドル25を操作しない状態では、ピニオンギアはラックとストッパーラックの双方に噛み合い、ハンドルの回転によって、中継部材及びピニオンギアをばねに抗して移動させることで、ピニオンギアがストッパーギアから離脱してラックにのみかみ合うようになり、ピニオンギアの回転がラックに伝達するようにする(ラックをストッパーラックよりも幅を広く形成したり、幅方向(左右方向)にずらして配置したりすることが可能である。この場合は、クラッチ体を省略できる利点がある。
なお、図7(B)に示すように、座支持部材24の土手状側枠部24aのうち横穴47の後ろには下方に開口した凹所63が形成されており、凹所63に、昇降操作レバー31を備えた昇降操作ユニットが配置されている。
本実施形態では、座支持部材24はフロント突起27とリア突起28によって支持されているが、これらの突起27,28は座2の左右外端の近くに配置されているため、座2を安定的に支持できる。
実施形態のように座インナーシェル21を座アウターシェル23で支持すると、座アウターシェル23は強度メンーとして、座インナーシェル21はベンディングによって高いクッション性を保持させることができるため、強度を確保しつつ座り心地を向上できる利点がある。また、座支持部材24の土手状側枠部24aは、突起27,28に連結されるという機能によって高い剛性を有しているため、座2は安定的に支持される。
また、本実施形態では、座支持部材24の土手状側枠部24aが支持部を構成して座アウターシェル23の凹陥部37が座支持部材24を構成しているが、これら支持部と被支持部とは、駆動部を構成するラック42とピニオンギア45の左右外側に位置しているため、座2の前後移動に際してガイド部(ガイドプレート38と凹陥部37)にこじれが発生することは殆ど無く、従って、ラック42とピニオンギア45を座2の片側のみに配置しただけであっても、座2をスムースに前後移動させることができる。
実施形態のように金属製のガイドプレート38を使用すると、磨耗を防止して信頼性と品質を向上できる。また、実施形態では、ガイドプレート38は補強部材としての機能はと、座2を上向き動しないようにガイドする機能とを併有しているため、構造を簡単化しつつ座2の前後スライドをスムースに行える利点がある。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、座の前後ガイド手段や奥行き調節装置は、様々の構造を採用できる。本願発明は、固定式の椅子やリクライニングしない椅子にも適用できる。請求項の規制部として実施形態では外向き片40を設けたが、規制部としては例えば蟻溝構造も採用できる。
本願発明は、椅子に具体化できる。従って、産業上利用できる。
2 座
3 背もたれ
5 ベース
21 座インナーシェル
23 座アウターシェル
24 座支持部材
24a 土手状側枠部
25 ハンドル
37 凹陥部
38 ガイドプレート
38a 内向き張り出し部
39 上ガイド板
40 規制部を構成する外向き片
42 ラック
44 奥行き調節装置
45 ピニオンギア
46 ホルダー
47 横穴
50,51 中継部材
53 ばね

Claims (5)

  1. ベースに後傾動可能に取り付けられた背支持フレームと、
    前記背支持フレームに取り付けられた背もたれと、
    前部が前記ベースに対して前後移動可能に支持され、後部が前記背支持フレームに対して回動可能に支持される座支持部材と、
    前記座支持部材に前後位置調整可能に取り付けられた座と、
    操作部の操作により前記座支持部材に対して前記座を前後方向に移動させる駆動部と、を備え、
    前記座支持部材は、前記背支持フレームと回動可能に連結された左右の被支持部を有し、
    前記左右の被支持部は、前記駆動部よりも左右外側に設けられている、
    椅子。
  2. 前記背支持フレームは、前記座の下方で前後方向に延びる基部と、前記基部から左右外側に突出した張出部とを有しており、
    前記基部の前端部が前記ベースに連結されて、
    前記座の被支持部が前記背支持フレームの張出部に連結されている、
    請求項1に記載した椅子。
  3. 前記座支持部材の左右両端に前後長手の土手状側枠部が上向きに突設されている一方、
    前記座の下面には、前記座支持部材における左右土手状側枠部の間に入り込む下向き部が形成されて、前記土手状側枠部によって前記座の前後動がガイドされており、
    かつ、前記座支持部材における左右土手状側枠部のうちいずれか一方又は両方に、前記操作部の構成部材が配置される横穴を設けている、
    請求項1に記載した椅子。
  4. 前記操作部は、左右長手の軸心回りに回転するハンドルと、前記ハンドルと同心の回転軸とを有して、
    前記駆動部は、前記回転軸に設けたピニオンギアと、前記ピニオンギアが噛合するラックとを有して、前記ラックは前記座に設けており、
    かつ、ピニオンギアと前記ハンドルとの間に、前記ハンドルの回転は前記ピニオンギアに伝達して、前記ピニオンギアの回転は前記ハンドルに伝達しない一方向伝動機構を設けている、
    請求項1に記載した椅子。
  5. 前記座支持部材は合成樹脂製であり、前記左右の土手状側枠部の上面に、左右方向の内向き又は外向きの張り出し部を有する金属製のガイドプレートが固定されており、
    前記座の下面には、前記ガイドプレートの張り出し部を上下方向から抱持する規制部が設けられて、前記ガイドプレートによって前記座の前後動がガイドされている、
    請求項3又は4に記載した椅子。
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