JP2024033085A - スプリングシート及びそれを備えるサスペンション - Google Patents

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Ken Ishioka
伸次 滝澤
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Abstract

【課題】突部と受座部とを金属板を曲げて一体に構成した形状を有するスプリングシートにおいて、金属板の局所的に薄くなることを防止し、突部の天板部の面強度を向上させ、それを有するサスペンションを提供する。【解決手段】スプリングシートは、車体の上方に突出する突部と、突部の基端部に配されたコイルスプリングの一端部を支持する座面部とを有し、突部と座面部とは、金属板を曲げた一体の形状であり、突部は、天板部と、天板部から車体の下方に延びる側壁部とを有しており、天板部は、車体の下方に凹んだ凹部を有し、凹部の底を基準としたときに、突部の縁部の高さは、車体の幅方向右側及び左側の縁部の高さに比して、車体の前後方向前側及び後側の縁部の高さが小さい、又は凹部の底を基準としたときに、突部の縁部の高さは、車体の前後方向の前側及び後側の縁部の高さに比して、車体の幅方向の右側及び左側の縁部の高さが小さい。【選択図】図11

Description

本発明は、スプリングシートと、当該スプリングシートを備えるサスペンションに関する。
以下の特許文献1及び特許文献2に示すように、円柱状の突部に設けた受座にコイルスプリングの下端部を支持させるスプリングシートを備えるサスペンション(懸架装置)が知られている。特許文献1のサスペンションは、一端が車体に対して揺動可能な状態で支持され、他端がショックアブソーバーの下端部に回転可能な状態で支持されるサスペンションアームを備える。前記ショックアブソーバーの上端部は、車体に対して、回転可能な状態で支持される。サスペンションアームの上面には、前記スプリングートが設けられ、スプリングシートと、コイルスプリングとの間には、弾性シートが設けられる。
特許文献2には、円柱状の突部と、突部の基端部に配される受座とを有するスプリングシートが記載されている。受座の部分には、コイルスプリングの形状に沿うように傾斜する突条部が設けられている。前記突条部(規制部)は、車体が上下方向に揺動した際に、受座面部の底面がブラケットから離反するようにめくれ上がるのを阻止するとされている。
特許第5182889号公報 特許第5524533号公報
特許文献1又は特許文献2のようなスプリングシートを、金属板材の曲げ加工により成形する場合には、金属板材が引き伸ばされて局所的に厚みが薄くなり、長期的には耐久性や強度が低下し、製造時においては、金属板材に穿孔が生じるなどして、歩留まりが低下するという問題があった。
スプリングシートを金属板材の曲げ加工で成形した場合には、突部の天板部は平坦な板状となることから、天板部の面強度が不足することがあった。
本発明は、金属板材を曲げて突部と座面部とを一体に構成した形状を有するスプリングシートにおいて、金属板材が局所的に薄くなることを防止し、突部の天板部の面強度を向上させたスプリングシートと、それを有するサスペンションを提供することを目的とする。
自動車用サスペンションのコイルスプリングを支持するスプリングシートであり、スプリングシートは、車体の上方に突出する突部と、突部の基端部に配されており、コイルスプリングの一端部を支持する座面部とを有しており、前記突部と前記座面部とは、金属板材を曲げて構成される一体の形状であり、前記突部は、天板部と、当該天板部から車体の下方に向かって延びる側壁部とを有しており、前記天板部は、車体の下方に向かって凹んだ凹部を有する形状であり、前記凹部の底を基準としたときに、前記突部の縁部の高さは、車体の幅方向に存する右側及び左側の縁部の高さに比して、車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部の高さが小さい形状、又は前記凹部の底を基準としたときに、前記突部の縁部の高さは、車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部の高さに比して、車体の幅方向に存する右側及び左側の縁部の高さが小さい形状とされたスプリングシートにより、上記の課題を解決する。また、当該スプリングシートを有するサスペンションにより、上記の課題を解決する。
上記のスプリングシートでは、突部の天板部の面強度が上昇し、かつ金属板材の局所的な薄肉化が防止される。また、上記のスプリングシートでは、車体の幅方向に存する右側及び左側の縁部の高さが、車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部の高さに比して、大きく構成され、又は車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部の高さが、車体の幅方向に存する右側及び左側の縁部の高さに比して、大きく構成されているため、車体が上下方向に揺動した際に、コイルスプリングの端部が、右側及び左側の縁部、又は前側及び後側の縁部を乗り越えて、脱落しにくくなるように構成されている。
上記のスプリングシートでは、前記突部の縁部の高さは、車体の幅方向に存する右側及び左側の縁部の高さに比して、車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部の高さが小さい形状、又は車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部の高さに比して、車体の幅方向に存する右側及び左側の縁部の高さが小さい形状とされているため、車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部、又は車体の幅方向に存する右側及び左側の縁部から、水が排出される。これにより、天板部に水、泥、又は塵などが蓄積しにくくなっている。
上記のスプリングシート、及びサスペンションにおいて、前記天板部は、前記前側の縁部と前記後側の縁部との間に延在する凹溝が形成された形状、又は前記右側の縁部と前記左側の縁部との間に延在する凹溝が形成された形状とすることが好ましい。このようにすることにより、突部の天板部の面強度がより上昇し、かつ金属板材の局所的な薄肉化がより小さくなる。
上記のスプリングシート、及びサスペンションにおいて、凹溝の底部と、前記右側の縁部、及び前記左側の縁部とは、前記底部に向かって下り勾配となる曲面により連結された形状、又は凹溝の底部と、前記前側の縁部、及び前記後側の縁部とは、前記底部に向かって下り勾配となる曲面により連結された形状とすることが好ましい。このようにすることにより、突部の天板部の面強度がより上昇し、かつ金属板材の局所的な薄肉化がより小さくなる。
上記のスプリングシート、及びサスペンションにおいて、スプリングシートは、車体の前側に配され、前記座面部と連続する第1板状部と、車体の後ろ側に配され、前記座面部と連続する第2板状部と、車幅方向の外側に配され、前記座面部と連続する第3板状部と、車幅方向の内側に配され、前記座面部と連続する第4板状部とを備えており、前記第1板状部は、車体の下方に向かって下り勾配となる傾斜部を備える形状であり、前記第2板状部は、車体の下方に向かって下り勾配となる傾斜部を備える形状であることが好ましい。
上記のスプリングシート、及びサスペンションにおいて、前記第3板状部は、段部と、当該段部から車幅方向の外側へ延在する外縁部とを有する形状であり、前記第4板状部は、車体の上方に折り曲げられた板状の内縁部を有する形状とすることが好ましい。
天板部は面強度において優れるため、バンプストッパーの受座として利用することができる。すなわち、前記スプリングシート、及びサスペンションにおいて、前記突部の天板部は、バンプストッパーに当接する部位として機能するものとすることができる。
本発明によれば、金属板材を曲げて突部と受座部とを一体に構成した形状を有するスプリングシートにおいて、金属板材が局所的に薄くなることを防止し、突部の天板部の面強度を向上させたスプリングシートと、それを有するサスペンションを提供することができる。
スプリングシートを備えるサスペンションの一実施形態を示す側面図である。 図1のサスペンションを車体の上方から見た平面図である。 図1のサスペンションを車体の後方から見た背面図である。 図1のサスペンションの斜視図である。 図1のサスペンションの分解状態を示す斜視図である。 スプリングシートの一実施形態を車体の右側から見た状態を示す側面図である。 図6のスプリングシートの正面図である。 図6のスプリングシートの平面図である。 図8のAA´部における断面図である。 図8のBB´部における断面図である。 図6のスプリングシートの3Dモデルである。 図6のスプリングシートにおいて、金属板材の板厚の減少率が最も大きかった部位Aを示す斜視図である。 比較例に係るスプリングシートにおいて、金属板材の板厚の減少率が最も大きかった部位Bを示す斜視図である。 図13に示した比較例に係るスプリングシートにおいて、上記のAA´部に相当する位置で切断した断面図である。 図13に示した比較例に係るスプリングシートにおいて、上記のBB´部に相当する位置で切断した断面図である。
以下、本発明のスプリングシート、及びそれを有するサスペンションの一実施形態について説明する。以下に示す各実施形態と使用例は、本発明の一例に過ぎず、本発明の技術的範囲は例示した実施形態に限定されるものではない。
図1ないし図12に、コイルスプリングを支持するスプリングシート1と、当該スプリングシート1を有する自動車用サスペンション5(以下、単にサスペンションと称する。)とを示す。
本実施形態のサスペンションは、ドデオンアクスル式サスペンションに分類される。サスペンション5は、図1及び図5等に示したように、車輪の支持部材として機能する左右一対のハブプレート51と、ハブプレート51の開口部に一端部と他端部とが固定されるパイプ52と、パイプ52に対して下方から固定される左右一対のロアメンバ53と、パイプ52に対して上方から固定される左右一対のスプリングシート1と、ロアメンバ53の下方から固定され、車体の前側に設けられる左右一対の第1リンクブラケット54と、ロアメンバ53の下方から固定され、車体の後側に設けられる左右一対の第2リンクブラケット55と、パイプ52に対して車体の後側から固定される左右一対のショックアブソーバー用のブラケット56と、パイプ52に対して車体の後側から固定されるラテラルロッド用のブラケット57と、ラテラルロッド573と、コイルスプリングシート1の突部11と車体のサイドフレーム81との間に設けられるコイルスプリング58と、コイルスプリングシート1に対して一端部が固定される左右一対のアーム59とを有する。アーム59の他端部は、軸を挿通するブッシュを取り付けるための円筒部とされており、車体側の部材(図示略)に対して、揺動可能な状態で支持される。
ロアメンバ53は、金属板材を曲げ加工して構成される形状であり、その前側の端部と後側の端部とを、スプリングシート1の前側の端部と、後側の端部に対して、溶接により固定することで、側面視において環状の部材を構成する。ロアメンバ53には、車体の前後方向に沿って形成される貫通孔が設けられる。金属板材の曲げ加工の方法は、特に限定されないが、例えば、上ダイと下ダイとの間に金属板材を挟んで加圧するプレス成型などの手法が挙げられる。
第1リンクブラケット54は、金属板材を曲げ加工して構成される形状であり、略円弧状であり、車体の下方に向かって延びる第1壁及び第2壁と、第1壁と第2壁との上端部を接合する第3壁とを有する形状である。第1リンクブラケット54は、スプリングシート1の前部、ロアメンバ53の底面に沿うように固定される。
第2リンクブラケット55は、金属板材を曲げ加工して構成される形状であり、前方方に向かって延びる第1壁及び第2壁と、第1壁と第2壁との後端部を接合する第3壁とを有する形状である。第1壁及び第2壁の上端部は、略円弧状である。第1壁及び第2壁の下端部は、車体の前後方向に直線状に延びる形状である。第2リンクブラケット55は、ロアメンバ53の底面、及びパイプ52の後部に沿うように溶接により固定される。
ハブプレート51は、パイプ52を嵌めるための貫通孔と、ハブを取り付けるための貫通孔を有する部材である。ハブプレート51の上端部は、スプリングシート1の外縁部152に接続される形状である。ハブプレート51の下端部は、ロアメンバ53の車体外側の端部に接続される形状である。
ショックアブソーバー用のブラケット56は、金属板材を曲げ加工して構成される形状であり、上下方向に向かって延びる第1壁及び第2壁と、第1壁と第2壁との下端部を接合する第3壁とを有する形状である。第1壁と第2壁とは、傾斜部を有する板状であり、車体の上部に向かって第1壁と第2壁との間隔が大きくなる形状である。第1壁と第2壁とには、ショックアブソーバーの軸を支持するための貫通孔が設けられる。ブラケット56は、パイプ52の後部に固定される。
ラテラルロッド用のブラケット57は、第1ブラケット571と、第2ブラケット572とからなる。第1ブラケット571、及び第2ブラケット572は、共に、金属板材を曲げ加工して構成される形状であり、第1壁及び第2壁と、第1壁と第2壁との一端部を接合する第3壁とを有する形状である。第2ブラケット572は、車体の上方側に設けられる第1ブラケット571の第1壁から、第2ブラケット572の第1壁及び第2壁が突出するように固定される。第2ブラケット572の第1壁及び第2壁には、ラテラルロッド573の軸を支持するための貫通孔が設けられる。第1ブラケット571の第1壁及び第2壁は、パイプ52の後部に固定される。
車輪から入力があると、アーム59の他端部を支点として、アーム59が上下に揺動する。スプリングシート1の突部11に支持されたコイルスプリング58は、アーム59の揺動にあわせて、圧縮又は伸長する運動を繰り返す。車体のサイドフレーム81には、前記突部11に対向する位置に加硫ゴムなどの弾性素材で構成されるバンプストッパー7が設けられる。アーム59が過度に上方に揺動した際には、バンプストッパー7が前記突部11の天板部116に衝突し、過剰な揺動が規制される。なお、右側と左側のサイドフレーム81は、車幅方向に延びるクロスフレーム82により、連結される形状である。
スプリングシート1は、車体の上方に突出する突部11と、突部11の基端部に配されており、コイルスプリングの一端部を支持する座面部12とを有する。前記突部11と前記座面部12とは、金属板を曲げて構成される一体の形状である。前記突部11は、天板部116と、当該天板部116から車体の下方に向かって延びる側壁部112とを有する。側壁部112は、側壁部112の上端部が天板部116と連続し、側壁部112の下端部が座面部12と連続する板状である。前記天板部116は、図9及び図10に示したように、車体の下方に向かって凹んだ凹部113を有する形状であり、前記凹部113の底を基準としたときに、前記突部11の縁部の高さは、車体の幅方向に存する右側及び左側の縁部111aの高さに比して、車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部111bの高さが小さい形状とされている。
前記突部11は、略円柱状の形状であり、座面部12から車体の上方に向かって突出する形状である。突部11の縁部は、円弧状に角取りされた形状とされている。座面部12は、天板部116よりも低い位置に天板部を囲むように設けられる平坦な部分である。座面部12には、コイルスプリング58の一端部が接する。座面部12の車体の後方側には、図11に示したように、傾斜部121が設けられる。突部11を車体の上方から見た際に、傾斜部121は、時計回りの方向に上り勾配となる傾斜面を有する。座面部12は、反時計回りの方向に緩やかな登り勾配となる。座面部12の反時計回りの傾斜角度は、傾斜部121の傾斜角度に比して、緩やかである。コイルスプリング58を構成する螺旋状に巻回された線条の端部は、上記の傾斜部121に当接し、前記線条は上記の緩やかに傾斜した座面部12に当接するように支持される。突部の縁部は、天板部と側壁部とが接合する部分において、天板部の高さが最も高くなっている部分をいう。
突部の縁部に関して、前側の端部111bは、円柱状の突部を車体の上方から見た際に、時計の文字盤でいう11時から1時の位置、すなわち、240~300°の位置に存することが好ましい。後側の端部111bは、円柱状の突部を車体の上方から見た際に、時計の文字盤でいう5時から7時の位置、すなわち、60~120°の位置に存することが好ましい。左側の端部111aは、円柱状の突部を車体の上方から見た際に、時計の文字盤でいう8時から10時の位置、すなわち、150~210°の位置に存することが好ましい。右側の端部111aは、円柱状の突部を車体の上方から見た際に、時計の文字盤でいう2時から4時の位置、すなわち、0~30°及び330~360°の位置に存することが好ましい。上記において、角度は3時の位置、すなわち、車長方向に直交する右方を0°(360°)とし、時計回りとする。
前記天板部116は、図7、及び図11等に示したように、前記前側の縁部111bと前記後側の縁部111bとの間に延在する凹溝114が形成された形状である。凹溝114の底部115と、前記右側の縁部111a、及び前記左側の縁部111aとは、前記底部115に向かって下り勾配となる曲面により連結された形状である。
スプリングシート1は、図6及び図8に示したように、車体の前側に配され、前記座面部12と連続する第1板状部13と、車体の後ろ側に配され、前記座面部12と連続する第2板状部14と、車幅方向の外側に配され、前記座面部12と連続する第3板状部15と、車幅方向の内側に配され、前記座面部12と連続する第4板状部16とを備える。前記第1板状部13は、車体の前方に向かって斜め下方に向かって下り勾配となる傾斜部131を備える形状である。傾斜部131は、側面視において、金属板材が円弧状に曲げられた形状である。前記第2板状部14は、車体の後ろ側に向かって斜め下方に向かって下り勾配となる傾斜部141を備える形状である。第1板状部13、第2板状部14、第3板状部15、及び第4板状部16は、座面部12と連続する金属板材で構成され、金属板材の曲げ加工により形成される形状である。
第1板状部13は、図7に示したように、傾斜部131に、スプリングシート1の裏側に向かって窪む凹穴132を有する。凹穴132は、上記のアーム59を取り付ける位置に設けられる。凹穴132は、アーム59からの入力により生じる応力に対してスプリングシート1を補強するために設けられる。
第2板状部14は、図8に示したように、車体の上方の視点から見た際に、車体の内側の端部に設けられる凸部142を有する形状である。凸部142は、車体の後方に向かって、第2板状部14が湾曲するように突出する形状とされる。
前記第3板状部15は、図9に示したように、段部151と、当該段部151から車幅方向の外側へ延在する外縁部152とを有する形状である。段部151は、上述の座面部12と連続する。段部151により、座面部12の高さに比して、外縁部の高さが車体の下方に向けて下がった位置となる形状とされている。
前記第4板状部16は、車体の上方に折り曲げられた板状の内縁部161を有する形状である。内縁部161によりスプリングシート1の面強度が向上する。内縁部161と座面部12との間は、平坦な板状部により、接続された形状である。なお、スプリングシート1は、図8に示したように、車体の上方から見た際に、内縁部161の部位が、車体の内側に凸な円弧状部を有する形状となっており、完全な方形状とはならない。
上記のサスペンション5においては、図1に示したように、突部11の天板部116に対向する位置にあるサイドフレーム81に、バンプストッパー7が設けられる。アーム59が上方に向かって過剰に揺動した場合には、バンプストッパー7が天板部116に接触して過剰な揺動が規制される。天板部116は、車体の下方に向かって凹んだ凹部113を有する形状であり、前記凹部113の底を基準としたときに、前記突部11の縁部の高さは、車体の幅方向に存する右側及び左側の縁部111aの高さに比して、車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部111bの高さが小さい形状とされている。これにより、天板部116に対してバンプストッパー7が接触した際に、天板部116が変形したり、損傷しにくくなっている。なお、天板部の底とは、底部115において、車体の上下方向において、最も高さが低い箇所をいう。
また、上記形状によれば、車体正面側又は車体後ろ側の端部111bから水が排出されるため、天板部116に水や泥などの汚れが溜まりにくくなり、発錆や天板部116の近傍に存在する摺動部への汚れの噛み込み等が発生しにくい。
また、上記形状によれば、金属板材の曲げ加工によりスプリングシートを成形する際において、金属板材の厚みが局所的に大きく減少するのを防止することができる。これにより、金属板材の曲げ加工によりスプリングシートを製造する際における歩留りを向上させることができる。また、車輪からの入力に起因して、スプリングシートにおいて金属板材の厚みが局所的に小さくなっている部分において、破損が生じるのを防止することができる。
例えば、図12に示したスプリングシート1においては、金属板材の曲げ加工を施した際に、金属板材の板厚が最も減少する部位は、突部11の外側の部位Aである。部位Aは、車体の外側における天板部と側壁部とが接合する部分に存する。一方、図13に示したスプリングシート1bにおいては、金属板材の曲げ加工を施した際に、金属板材の板厚が最も減少する部位は、突部11bの前側の部位Bである。部位Bは、車体の前側における天板部と側壁部とが接合する部分に存する。なお、スプリングシート1bでは、突部11bの形状が異なっており、図14及び図15に示したように、凹部113bの底を基準としたときに、前記突部11bの縁部の高さは、車体の幅方向に存する右側及び左側の縁部111cの高さと、車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部111dの高さとが同一である。凹部113bは、平坦な金属板材に対して球体を押し付けて天板部の全体を球体に沿う曲線状に凹ませた形状を有する。
突部11の部位Aにおける板厚の減少率は、突部11bの部位Bの板厚の減少率に比して、約30%改善する。すなわち、「部位Bにおける板厚の減少率-部位Aにおける板厚の減少率=約30%」である。
なお、板厚の減少率は、次式により求める。
板厚の減少率(%)=[{曲げ加工前の金属板材の厚み(mm)-加工後の金属板材の厚み(mm)}÷{曲げ加工前の金属板材の厚み(mm)}]×100
「曲げ加工後の金属板材の厚み(mm)」は、上記の部位A又は部位Bにおける、金属板材の厚みである。
なお、突部11bにおいては、球面状に窪んだ凹部113bに水や汚れが溜まりやすく、天板部の面強度も不十分である。
スプリングシート1bにおいては、天板部116bの全体が球面状に窪んだ形状を有する。このような形状を、金属の曲げ加工で成形する場合、金属のひずみが局所的に大きくなる部位が発生しやすい。スプリングシート1においては、天板部116bは、例えば、図10のBB´断面に示されるように、凹溝の底部分は、平坦な形状となっており、絞りが浅くなる。これによって、局所的な金属のひずみが比較的に小さく抑えられるようになる。
スプリングシート1においては、車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部111bの高さに比して、体の幅方向に存する右側及び左側の縁部111aの高さが大きくなる形状としている。これにより、突部11の側壁部112が座面部12から突出する高さを確保して、コイルスプリング58が圧縮又は伸長を繰り返す動作をした際に、コイルスプリング58の端部が突部11から脱落するのを防止する。
本発明のスプリングシートを適用するサスペンションは、上記のドデオンアクスル式サスペンションに限定されず、例えば、3リンク式サスペンションなどのマルチリンク式サスペンション、リジットアクスル、トーションビーム式サスペンションなどが挙げられる。
上記の実施形態では、ドデオンアクスル式サスペンションの例を示した。例えば、マルチリンク形式のロアアームなど、車体の左右方向に延びるアームを備える懸架装置では、揺動方向が変化するため、前記突部の縁部の高さは、車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部の高さに比して、車体の幅方向に存する右側及び左側の縁部の高さが小さい形状にする。これによって、ドデオンアクスル式サスペンションの場合と同様の効果が得られる。この場合、前記天板部は、前記右側の縁部と前記左側の縁部との間に延在する凹溝が形成された形状とすることが好ましい。また、この場合、凹溝の底部と、前記前側の縁部、及び前記後側の縁部とは、前記底部に向かって下り勾配となる曲面により連結された形状とすることが好ましい。
5 自動車用サスペンション
1 スプリングシート
11 突部
12 座面部
116 天板部
112 側壁部
113 凹部
111a 右側及び左側の縁部
111b 前側及び後側の縁部
114 凹溝
13 第1板状部
14 第2板状部
15 第3板状部
16 第4板状部
131 傾斜部
141 傾斜部
151 段部
152 外縁部
161 内縁部
7 バンプストッパー

Claims (7)

  1. 自動車用サスペンションのコイルスプリングを支持するスプリングシートであり、
    スプリングシートは、車体の上方に突出する突部と、突部の基端部に配されており、コイルスプリングの一端部を支持する座面部とを有しており、
    前記突部と前記座面部とは、金属板を曲げて構成される一体の形状であり、
    前記突部は、天板部と、当該天板部から車体の下方に向かって延びる側壁部とを有しており、
    前記天板部は、車体の下方に向かって凹んだ凹部を有する形状であり、
    前記凹部の底を基準としたときに、前記突部の縁部の高さは、車体の幅方向に存する右側及び左側の縁部の高さに比して、車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部の高さが小さい形状、又は
    前記凹部の底を基準としたときに、前記突部の縁部の高さは、車体の前後方向に存する前側及び後側の縁部の高さに比して、車体の幅方向に存する右側及び左側の縁部の高さが小さい形状とされたスプリングシート。
  2. 前記天板部は、前記前側の縁部と前記後側の縁部との間に延在する凹溝が形成された形状、又は前記右側の縁部と前記左側の縁部との間に延在する凹溝が形成された形状である請求項1に記載のスプリングシート。
  3. 凹溝の底部と、前記右側の縁部、及び前記左側の縁部とは、前記底部に向かって下り勾配となる曲面により連結された形状、又は
    凹溝の底部と、前記前側の縁部、及び前記後側の縁部とは、前記底部に向かって下り勾配となる曲面により連結された形状である請求項1又は2に記載のスプリングシート。
  4. 車体の前側に配され、前記座面部と連続する第1板状部と、
    車体の後ろ側に配され、前記座面部と連続する第2板状部と、
    車幅方向の外側に配され、前記座面部と連続する第3板状部と、
    車幅方向の内側に配され、前記座面部と連続する第4板状部とを備えており、
    前記第1板状部は、車体の下方に向かって下り勾配となる傾斜部を備える形状であり、
    前記第2板状部は、車体の下方に向かって下り勾配となる傾斜部を備える形状である請求項1又は2に記載のスプリングシート。
  5. 前記第3板状部は、段部と、当該段部から車幅方向の外側へ延在する外縁部とを有する形状であり、
    前記第4板状部は、車体の上方に折り曲げられた板状の内縁部を有する形状である請求項4に記載のスプリングシート。
  6. 前記突部の天板部は、バンプストッパーに当接する部位として機能する請求項1又は2に記載のスプリングシート。
  7. 請求項1又は2に記載のスプリングシートを有するサスペンション。
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