JP2024032372A - オートファジー活性化剤及び皮膚外用剤 - Google Patents

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英生 岩野
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Abstract

【課題】生体安全性及び有効性にすぐれた天然物由来成分からなる新規の皮膚外用の機能性素材を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、シャクヤク花の抽出物を有効成分とするオートファジー活性化剤及びオートファジー活性化剤を含有する皮膚外用剤である。【選択図】なし

Description

本発明は、シャクヤクの抽出物を有効成分とし、皮膚の老化を予防、改善する皮膚外用剤に関する。
従来、皮膚細胞の機能改善及び活性化、又は皮膚細胞内において皮膚老化となる原因物質(活性酸素等)の排出や除去等を行うことで、細胞レベルから皮膚老化を予防、改善する機能性素材も求められているが、安定性、安全性及び有効性の条件を十分に満たすものが見出されていない。
近年、細胞における細胞質成分(オルガネラ、細胞質蛋白質等)の分解・再生機構として、オートファジー(自食作用)による機構が注目されており、このオートファジーが正常時の細胞の恒常性維持のみならず、加齢症状(シワ等)の改善に寄与することが報告されている(例えば、特許文献1)。
本発明者らは、かかる従来技術の問題点に鑑みて、天然物由来の新たな機能性素材を見出すべく鋭意研究を行った。その結果、シャクヤク花の抽出物が、オートファジー活性化効果を有し、この効果に基づき、正常時の細胞の恒常性維持のみならず、加齢症状の改善する皮膚外用剤の提供が可能になることを見出した。
従来、シャクヤクの花の抽出物が抗酸化効果等を有することが特許文献2,3により報告されているものの、シャクヤク花抽出物がオートファジー活性化効果を有することについては報告されていなかった。
特開2013-099305号公報 特開2012-087112号公報 特開2011-042644号公報
本発明は、シャクヤクの花の抽出物を有効成分とするオートファジー活性化剤である。
本発明は、シャクヤク花の抽出物を有効成分とするオートファジー活性化剤であって、本発明によれば、皮膚の加齢症状(シワ等)の改善効果を発揮する皮膚外用剤を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
本発明で用いる「シャクヤク」は、ボタン科(Paeoniaceae)ボタン属(Paeonia)のシャクヤクであって、例えば、シャクヤク(Paeonia lactiflora)、ヤマシャクヤク(Paeonia japonica)、ベニバナヤマシャクヤク(Paeonia obovata)等が挙げられる。
シャクヤクの花部の開花時期及び大きさ等は特に限定されるものではなく、いずれのものを使用しても良い。また、本発明における花部としては、花弁、萼等のいずれかまたはそれらの全部を含むものを指す。
抽出物の調製は、まず、シャクヤクの花部を、必要ならば予め水洗して異物を除いた後、そのまま又は乾燥した上、必要に応じて細切又は粉砕し、抽出溶媒と接触させて抽出を行う。抽出は、浸漬法等の常法に従って抽出溶媒と接触させることで行うことが可能である。
シャクヤクの花部の抽出溶媒としては、水;メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;エチルエーテル、イソプロピルエーテル等のエーテル類;n-ヘキサン等の炭化水素系溶媒が挙げられ、それらは単独で又は二種以上混合して用いることでも良い。
抽出溶媒のうちでも、皮膚刺激性や有効性の観点から、また、皮膚外用剤への幅広い適用が可能であるという点からも、本発明においては、水、低級アルコール類又は多価アルコール類等の親水性溶媒が好適である。この親水性溶媒を用いる場合の好ましい例としては、例えば、水、低級アルコール類(特にエタノール)、又は多価アルコール(特に、1,3-ブチレングリコール、プロパンジオールもしくはグリセリン)の単独使用、或いは、水と低級アルコール類(特にエタノール)との混合溶媒、又は水と多価アルコール類(特に1,3-ブチレングリコール,プロパンジオールもしくはグリセリン)との混合溶媒の使用が挙げられるが、水単独、又は水と1,3-ブチレングリコールの混合溶媒が特好ましい。
混合溶媒を用いる場合の混合比は、例えば水と1,3-ブチレングリコールとの混合溶媒であれば、容量比(以下同じ)で1:10~20:1、水とエタノールとの混合溶媒であれば、1:10~25:1、水とグリセリンとの混合溶媒であれば1:10~20:1の範囲とすることが好ましい。
抽出物の調製に際して、そのpHに特に限定はないが、一般には3~9の範囲とすることが好ましい。かかる意味で、必要であれば、前記抽出溶媒に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性調整剤、又はクエン酸、塩酸、リン酸、硫酸等の酸性調整剤を配合し、所望のpHとなるように調整してもよい。
抽出温度、抽出時間等の抽出条件は、用いる溶媒の種類やpHによっても異なるが、例えば、水若しくは1,3-ブチレングリコール、又は水と1,3-ブチレングリコールとの混液を溶媒とする場合であれば、抽出温度は好ましくは0℃~80℃の範囲である。また、抽出時間は好ましくは1~168時間(1時間~1週間)の範囲である。
上述のように調製した抽出物及び発酵物は、一般にはpHを3~8に調製した上で、これをそのままの状態で化粧料配合剤として使用しても良く、又減圧濃縮等により所望の濃度として使用しても良い。また、抽出物はスプレードライ法等の常法により乾燥物としても良い。
本発明の有効成分であるシャクヤク花抽出物を含む皮膚外用剤(化粧料、医薬部外品、外用医薬品)としては、例えば乳液、クリーム、ローション、エッセンス、パック、口紅、ファンデーション、シートマスク、リクイドファンデーション、メイクアッププレスパウダー、ほほ紅、白粉、洗顔料、ボディシャンプー、毛髪用シャンプー、石けん等の清浄用化粧料、育毛剤、さらには浴剤等が挙げられるが、勿論これらに限定されるものではない。
本発明のシャクヤクの花の抽出物の配合量は、スキンケア用の皮膚外用剤に配合する場合は、それぞれの抽出物の固形分として、一般に0.00001~5.0重量%、好ましくは0.0001~1.0重量%の範囲である。また、毛髪用の皮膚外用剤に配合する場合は、それぞれの抽出物の固形分として、一般的には0.00001~5.0重量%(固形分重量%、以下同じ)であり、好ましくは、0.0001~3.0重量%である。
本発明に係るシャクヤクの花の抽出物を皮膚外用剤(化粧品、医薬部外品及び外用医薬品等)に配合する際には、皮膚外用剤に用いられる成分、以下の任意成分を配合することができる。任意成分としては、例えば、任意成分としては、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、ホホバ油、カルナウバワックス、オレイン酸オクチルドデシル等のエステル類、オリーブ油、牛脂、椰子油等のトリグリセライド類、ステアリン酸、オレイン酸、レチノイン酸等の脂肪酸、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、スルホコハク酸エステルやポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤類、アルキルベタイン塩等の両性界面活性剤類、ジアルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、これらのポリオキシエチレン付加物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3-ブタンジオール等の多価アルコール類、増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤等の紫外線防御剤、色剤、防腐剤、pH調整剤、粉体、各種有効成分等が好適に例示できる。
次に、製造例、処方例及び試験例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、以下において、部は全て重量部を、また%は全て重量%を意味する。
製造例1.シャクヤクの花部の抽出液の調製(1)
ボタン科ボタン属に属する植物のシャクヤク(Paeonia lactiflora)の花を乾燥、粉砕して得られる粉砕物30gを、30%1,3-ブチレングリコール水溶液300gに接触させ、80℃で2時間抽出を行った。次に、得られた抽出液を濾過して淡黄色~褐色透明の花部の抽出液260gを得た(固形分濃度2.60%)。
試験例1.オートファジー活性化評価試験
正常ヒト皮膚由来線維芽細胞(NB1RGB)を96穴マイクロプレートに播種して、24時間培養後、試料溶液として製造例1の抽出物を含む培地を追添加して培養した。ここで、製造例1の抽出物の濃度は追添加する培地全量に対する溶液としての最終濃度が0.25%,0.5%になるように調製した。48時間後、上清を除去し、Cyto-ID Autophagy Detection Kit を使用してオートファジー活性を測定した。また、別プレートにて、同じ操作で培養した細胞に対して、Hoechst 33342によるDNA染色を行い、蛍光強度(励起波長355nm、蛍光波長460nm)を測定してDNA量とし、DNA量当たりのオートファジー活性を算出した。また、コントロール溶液として、試料溶液に変えて、30%1,3-ブチレングリコール水溶液を0.5%含む培地を追添加して、培養した正常ヒト皮膚由来線維芽細胞(NB1RGB)についても、上記同様の操作にて、DNA量当たりのオートファジー活性を算出し、コントロールのオートファジー活性値を100としたときの試料溶液のオートファジー活性を求めた。
試験例1の結果を表1に示す。
[表1]

表1に示すように、本発明に係るシャクヤク花の抽出物は、濃度依存的に顕著なオートファジー活性の亢進効果を有することが確認された。これにより、シャクヤク花の抽出物を有効成分とすることで、シワ等の加齢を予防、改善する皮膚外用剤を提供することができる。
処方例1.化粧水
[成分] 部
ローマカミツレ油 0.1
製造例1の抽出物 1.0
グリセリン 5.0
1,3-ブチレングリコール 1.0
水溶性コラーゲン 0.01
フェノキシエタノール 1.0
クエン酸 適量
精製水 全量が100部となる量
処方例2.クリーム
[成分] 部
オリーブ油 3.0
スクワラン 3.0
製造例1の抽出物 1.0
乳酸菌発酵米 2.0
水素添加レシチン 0.5
カルボキシビニルポリマー 0.3
アルギン酸ナトリウム 0.2
水溶性コラーゲン 0.1
1,3-ブチレングリコール 0.1
フェノキシエタノール 0.5
ジグリセリン 0.3
クエン酸 適量
精製水 全量が100部となる量

Claims (3)

  1. シャクヤクの花の抽出物を有効成分とするオートファジー活性化剤。
  2. 請求項1に記載のオートファジー活性化剤を含有する、皮膚外用剤。
  3. シャクヤクの花の抽出物を有効成分とするオートファジー活性化方法。
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