JP2024027294A - 不純物取得システム、品質検査システムおよび液体製造供給システム - Google Patents

不純物取得システム、品質検査システムおよび液体製造供給システム Download PDF

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    • G01N30/96Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation using ion-exchange

Abstract

【課題】液体の品質の効率的な検査を行う。【解決手段】検査対象液中の不純物を吸着する濃縮カラム200と、検査対象液を濃縮カラム200へ通液させる濃縮工程と、濃縮カラム200に吸着された不純物を溶離させる溶離液502を所定量充填容器503に充填する溶離液充填工程と、充填容器503に充填された溶離液を濃縮カラム200へ通液させて回収容器に回収する溶離回収工程とを切り替える制御装置700とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、不純物取得システム、品質検査システムおよび液体製造供給システムに関する。
一般的に、超純水製造設備からユースポイント(例えば、半導体洗浄装置内の使用箇所)へ供給される超純水の水質の検査方法の1つとして、イオン交換体を用いた濃縮法による分析を用いるものが挙げられる。このような濃縮法による分析として、所定の期間、イオン交換体に超純水を通水させて、そのイオン交換体を取り外して回収し、回収したイオン交換体から不純物を溶離させてその濃度を測定することで、超純水の水質を検査する方法が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001-153854号公報
上述したような技術においては、超純水の水質検査を行うにはイオン交換体を取り外さなければならなく、その手間がかかってしまい、効率的な検査を行うことができないという問題点がある。
本発明の目的は、液体の品質の効率的な検査を行うことができる不純物取得システム、品質検査システムおよび液体製造供給システムを提供することにある。
本発明の不純物取得システムは、
検査対象液中の不純物を取得する不純物取得システムであって、
前記検査対象液中の不純物を吸着する第1の吸着体と、
前記検査対象液を前記第1の吸着体へ通液させる濃縮工程と、前記第1の吸着体に吸着された不純物を溶離させる溶離液を所定量充填容器に充填する溶離液充填工程と、前記充填容器に充填された溶離液を前記第1の吸着体へ通液させて回収容器に回収する溶離回収工程とを切り替える第1の制御装置と、を有する。
また、本発明の品質検査システムは、
検査対象液中の不純物を吸着する第1の吸着体と、前記検査対象液を前記第1の吸着体へ通液させる濃縮工程と、前記第1の吸着体に吸着された不純物を溶離させる溶離液を所定量充填容器に充填する溶離液充填工程と、前記充填容器に充填された溶離液を前記第1の吸着体へ通液させて回収容器に回収する溶離回収工程とを切り替える第1の制御装置と、を有する不純物取得システムと、
前記第1の吸着体に通液された溶離液中の不純物の量を検出する情報処理装置と、
前記検査対象液中の不純物の量を算出する演算処理装置とを備える。
また、本発明の液体製造供給システムは、
検査対象液中の不純物を吸着する第1の吸着体と、前記検査対象液を前記第1の吸着体へ通液させる濃縮工程と、前記第1の吸着体に吸着された不純物を溶離させる溶離液を所定量充填容器に充填する溶離液充填工程と、前記充填容器に充填された溶離液を前記第1の吸着体へ通液させて回収容器に回収する溶離回収工程とを切り替える第1の制御装置と、を有する不純物取得システムと、
前記第1の吸着体に通液された溶離液中の不純物の量を検出する情報処理装置と、
前記検査対象液中の不純物の量を算出する演算処理装置と、
前記検査対象液の製造と供給との少なくとも一方を行う液体製造供給設備から前記検査対象液を使用するユースポイントへの前記検査対象液の供給を制御する弁部と、
前記演算処理装置が算出した前記検査対象液中の不純物の量に基づいて、前記弁部を制御する第2の制御装置と、を備える。
本発明においては、液体の品質の効率的な検査を行うことができる。
本発明の不純物取得システムの第1の実施の形態を示す図である。 図1に示した不純物取得システムにおける不純物取得方法の一例を説明するためのフローチャートである。 図2に示したフローチャートにおけるステップS1の濃縮工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図2に示したフローチャートにおけるステップS2のパージ工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図2に示したフローチャートにおけるステップS3の溶離液充填工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図2に示したフローチャートにおけるステップS4の溶離回収工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図2に示したフローチャートにおけるステップS5の洗浄工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の不純物取得システムの第2の実施の形態を示す図である。 図8に示した不純物取得システムにおける不純物取得方法の一例を説明するためのフローチャートである。 図9に示したフローチャートにおけるステップS26の再生液充填工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図9に示したフローチャートにおけるステップS27の再生工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の不純物取得システムの第3の実施の形態を示す図である。 図12に示した制御装置が行う系統間のタイミング制御の一例を説明するためのタイムチャートである。 本発明の不純物取得システムを適用した液体製造供給システムの一例を示す図である。 図14に示したシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の不純物取得システムを適用した液体製造供給システムの他の例を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。ここでは、検査の対象液が超純水である場合を例に挙げて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の不純物取得システムの第1の実施の形態を示す図である。本形態における不純物取得システムは図1に示すように、第1の吸着体である濃縮カラム(イオン交換体ユニット)200と、第2の吸着体であるガードカラム210と、弁であるバルブ301~306と、積算流量計411と、溶離液502が貯留された容器501と、充填容器503と、回収容器504と、制御装置700とを有する。
濃縮カラム200は、超純水製造設備からの検査対象液から不純物を吸着するユニットである。ここで、超純水製造設備は、例えば、ユースポイントである半導体洗浄装置へ供給する超純水を製造し、半導体洗浄装置へ供給する。以下の説明において、この超純水が検査の対象の液体(検査対象液)であり、検査対象液は超純水製造設備から供給される超純水を示す。濃縮カラム200は、イオン除去またはイオン吸着機能を有する材料であれば良い。濃縮カラム200として、例えば、イオン吸着膜またはモノリス状有機多孔質、イオン交換樹脂が挙げられる。濃縮カラム200が除去または吸着する対象物は不純物である。この不純物には、イオン(イオン性金属不純物)や微粒子形態のものが含まれる。本形態において、濃縮カラム200の官能基は、カチオン交換基、アニオン交換基またはキレート化合物である。
本発明の濃縮カラム200を用いた濃縮法として、例えば、モノリス状有機多孔質を使用した濃縮法を用いる。ここで用いるモノリス状有機多孔質の構造例としては、特開2002-306976号公報や特開2009-62512号公報に開示されている連続気泡構造や、特開2009-67982号公報に開示されている共連続構造や、特開2009-7550号公報に開示されている粒子凝集型構造や、特開2009-108294号公報に開示されている粒子複合型構造等が挙げられる。また、イオン交換体の構造や材料、性質については、特開2019-195763号公報に開示されているようなものが挙げられる。また、モノリス状有機多孔質において、導入されているイオン交換基や、モノリス状有機多孔質カチオン交換体に導入されているカチオン交換基、モノリス状有機多孔質アニオン交換体に導入されているアニオン交換基は、特開2019-195763号公報に開示されているようなものが挙げられる。
ガードカラム210は、超純水製造設備からの検査対象液から不純物を吸着する材料である。ガードカラム210は、検査対象液から不純物を吸着除去できるものであれば良く、例えば、濃縮カラム200と同じものでも良い。
バルブ301は、超純水製造設備からの検査対象液や洗浄に使用する液体の本不純物取得システムへの通液を制御する開閉弁である。バルブ301は、超純水製造設備から半導体洗浄装置への経路から検査対象液を取得するために用いられる取得手段である。バルブ302は、バルブ301からの液体(検査対象液や洗浄に使用する液体)をバルブ303へ通液する経路として、ガードカラム210を経由する経路と経由しない経路とのいずれかを制御する弁である。バルブ303は、バルブ302からの液体をバルブ304と排水経路とのいずれかへの通液を、またバルブ304からの液体を排水経路への通液を制御する弁である。バルブ304は、バルブ303からの液体を濃縮カラム200へ通液するか、濃縮カラム200からの溶離液を回収容器504へ通液するかを制御する弁である。バルブ305は、充填容器503から通液される液体(溶離液)と、バルブ306からのガスとのいずれか一方が濃縮カラム200へ通るように、また濃縮カラム200からの液体をバルブ306へ通液されるように制御する弁である。バルブ306は、バルブ305から通液される液体が積算流量計411が設けられている排水経路へ通液されるように、または、パージ工程で供給されるガス(例えば、窒素)またはそのガスにより押し出された液体がバルブ305へ排出されるように制御する弁である。これらのバルブは、制御装置700からの制御信号に従って、開閉や経路選択を行う。また、バルブ302~306として、例えば三方弁が用いられる。
溶離液502は、濃縮カラム200に濃縮された不純物を溶離する酸性またはアルカリ性の水溶液である。溶離液502として、例えば、硝酸や、塩酸、硫酸等の酸性の水溶液またはテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)等の有機性アルカリのアルカリ性の水溶液が挙げられる。溶離液502は、金属不純物濃度が100ng/L未満である。溶離液502の希釈度は特に限定しない。溶離液502は、測定対象の検査対象水を用いて希釈されたものでも良い。
回収容器504は、溶離回収工程において濃縮カラム200から溶離された不純物が含まれる溶離液がバルブ304を介して流入する容器である。回収容器504としては、例えば、回収ボトルが挙げられるが、溶離液を回収できるものであれば特に限定しない。充填容器503は、溶離回収工程にて使用する所定の量の溶離液が充填される容器である。充填容器503としては、液体を充填できる構造を持つものであれば良く、例えば、チューブや、ボトル、タンクなどが挙げられる。充填容器503がチューブである場合、その形状はループ状でも良い。充填容器503は、金属不純物溶出の少ない樹脂製材料からなる容器が挙げられ、PFA、PTFE、PVDFなどのフッ素系材料からなるものが好ましい。充填容器503をチューブとすることで、充填容器503の前段および後段に設けられた構成要素と直接つなぐことができ、部品点数の削減を図ることができる。この充填容器503への所定の量の溶離液の充填方法は、ガス圧送やポンプを用いて溶離液502を容器501から送液する方法でも良い。また、充填容器503への溶離液の充填量が所定の量であるかどうかは、例えば、充填容器503への溶離液の充填量を測定する計測器や、所定の量の充填を検知するセンサ、所定の量の溶離液の重量を測定する重量計を用いて判定しても良い。積算流量計411は、排水として流出される液体の流量を測定する。積算流量計411が測定した値は、制御装置700へ通知される。この通知には、所定の信号が用いられ、この信号を積算流量計411が送信し、制御装置700が受信するものであっても良い。
制御装置700は、あらかじめ設定された時間に基づいて、バルブ301~306それぞれの開閉および溶離液502の充填容器503への充填の開始・終了を制御する第1の制御装置である。この所定の期間の経過は、あらかじめ設定された時間が経過したかどうかに基づいて判定されるものであっても良い。また、制御装置700は、積算流量計411が測定した液体(検査対象液)の量があらかじめ設定された値(閾値)に達したかどうかに基づいて、バルブ301~306それぞれの開閉を制御しても良い。また、制御装置700は、上述したセンサの検知結果や重量計の測定結果等に基づいて、ガス圧送やポンプを制御して溶離液502の充填容器503への充填の開始・終了を制御しても良い。
以下に、図1に示した不純物取得システムにおける不純物取得方法について説明する。この不純物取得方法において、制御装置700がバルブ301~306それぞれを制御する。図2は、図1に示した不純物取得システムにおける不純物取得方法の一例を説明するためのフローチャートである。
まず、制御装置700は、濃縮工程を実行する(ステップS1)。図3は、図2に示したフローチャートにおけるステップS1の濃縮工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。制御装置700は、バルブ302を、バルブ301からの検査対象液がガードカラム210を経由せずにバルブ303への経路へ流れるように制御する(ステップS111)。制御装置700は、バルブ303を、バルブ302からの検査対象液がバルブ304への経路へ流れるように制御する(ステップS112)。制御装置700は、バルブ304を、バルブ303からの検査対象液が濃縮カラム200へ通液されるように制御する(ステップS113)。制御装置700は、バルブ305を、濃縮カラム200に通液された検査対象液がバルブ306への経路へ流れるように制御する(ステップS114)。制御装置700は、バルブ306を、バルブ305からの検査対象液が積算流量計411を介した排水経路へ流れるように制御する(ステップS115)。ステップS111~S115の制御が完了すると、バルブ301、バルブ302、バルブ303、バルブ304、濃縮カラム200、バルブ305、バルブ306および積算流量計411を経由した経路が確立される。ここで、制御装置700は、バルブ301の開閉状態を一旦閉状態として、超純水製造設備からの検査対象液が本システム内に流れないように制御する。続いて、制御装置700は、積算流量計411をリセットする(ステップS116)。そして、制御装置700は、バルブ301の開閉状態を開状態として、超純水製造設備からの検査対象液が本システム内に流れるように制御する。その後、積算流量計411が測定した流量の値が所定の閾値に達したかどうかを制御装置700が判定する(ステップS117)。積算流量計411が測定した流量の値が所定の閾値に達すると、制御装置700は、ステップS2の工程を行う。
制御装置700は、パージ工程を実行する(ステップS2)。パージ工程では、配管(経路)等にガスを流して、当該配管等に残存している不純物や水等を流し出す処理が行われる。図4は、図2に示したフローチャートにおけるステップS2のパージ工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。制御装置700は、バルブ306を、外部から供給されるガス(例えば窒素)がバルブ305への経路へ供給されるように制御する(ステップS121)。ここで使用されるガスの種類として、不活性ガスや、空気(大気)や酸素等が挙げられる。不活性ガスとして、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の希ガスが挙げられる。ガスの純度は、99.9%以上が好ましく、99.99%以上がより好ましく、ガス中の不純物が少ない程好ましい。高純度ガスに含まれる不純物とは、当該ガスが不活性ガスである場合、メタン、酸素、二酸化炭素、水分などを示し、当該ガスが空気および酸素である場合、微粒子、水分などを示す。制御装置700は、バルブ303を、バルブ304からのガスやガスにより押し出された液体が排水経路へ排出されるように制御する(ステップS122)。ステップS121,S122の制御が完了すると、バルブ306、バルブ305、濃縮カラム200、バルブ304およびバルブ303を経由した経路が確立される。続いて、ガスが注入されてパージが行われる。その後、制御装置700は、パージが完了したかどうかを判定する(ステップS123)。この判定は、パージの開始時にバルブ306、バルブ305、バルブ304およびバルブ303を一旦閉じてから開き、前記経路を開いてから経過した時間に基づいた判定でも良いし、経路を開いてから注入されたガスの量に基づいた判定でも良い。パージが完了すると、制御装置700は、ステップS3の工程を行う。
制御装置700は、溶離液充填工程を実行する(ステップS3)。図5は、図2に示したフローチャートにおけるステップS3の溶離液充填工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。制御装置700は、容器501に貯留されている溶離液502の充填容器503への充填を開始する(ステップS131)。例えば、制御装置700は、ガス圧送やポンプを用いて溶離液502を容器501から送液する。その後、制御装置700は、充填容器503への溶離液502の充填量が所定の量に達したかどうかを判定する(ステップS132)。この判定は、上述したセンサの検知結果や重量計の測定結果等に基づいて行われても良い。制御装置700は、充填容器503への溶離液502の充填量が所定の量に達したと判定すると、溶離液の充填を終了し(ステップS133)、ステップS4の工程を行う。
制御装置700は、溶離回収工程を実行する(ステップS4)。図6は、図2に示したフローチャートにおけるステップS4の溶離回収工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。この工程では、ステップS3の溶離液充填工程で充填容器503に充填された所定の量の溶離液を用いて、濃縮カラム200の不純物を溶離する。制御装置700は、バルブ305を、充填容器503に充填されている溶離液が濃縮カラム200へ通液されるように制御する(ステップS141)。このとき、制御装置700は、容器501に貯留されている溶離液502が充填容器503へ供給されないように制御する。例えば、容器501と充填容器503との間に開閉バルブを設け、その開閉バルブの開閉状態を制御装置700が閉状態に制御しても良い。制御装置700は、バルブ304を、濃縮カラム200を通液した溶離液が回収容器504へ回収されるように制御する(ステップS142)。ステップS141,S142の制御が完了すると、充填容器503から、バルブ305、濃縮カラム200およびバルブ304を経由した回収容器504への経路が確立される。制御装置700は、例えば、ガス圧送やポンプを用いて充填容器503から溶離液を送液する。制御装置700は、回収容器504への溶離液の回収が完了すると(ステップS143)、ステップS5の工程を行う。回収容器504への溶離液の回収が完了したかどうかは、例えば、充填容器503からの溶離液の供給がなくなったことをセンサ等を用いて検知した場合に制御装置700は回収容器504への溶離液の回収が完了したと判定しても良い。この溶離回収工程において溶離液を濃縮カラム200へ通液する方向は、濃縮工程において検査対象液を濃縮カラム200へ通液させた方向と対向する方向である。濃縮工程にて濃縮カラム200に通液された検査対象液に含まれる不純物の量(濃度を含む)は、通液方向に従って減少していく。そのため、濃縮工程において検査対象液を濃縮カラム200へ通液させる方向と対向する方向へ溶離液を通液することで、より少ない量の溶離液を用いて高い回収率を得ることができる。
制御装置700は、洗浄工程を実行する(ステップS5)。図7は、図2に示したフローチャートにおけるステップS5の洗浄工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。制御装置700は、バルブ302を、バルブ301からの検査対象液がガードカラム210へ流れるように制御する(ステップS151)。制御装置700は、バルブ303を、ガードカラム210からの検査対象液がバルブ304への経路へ流れるように制御する(ステップS152)。制御装置700は、バルブ304を、バルブ303からの検査対象液が濃縮カラム200へ通液されるように制御する(ステップS153)。制御装置700は、バルブ305を、濃縮カラム200に通液された検査対象液がバルブ306への経路へ流れるように制御する(ステップS154)。制御装置700は、バルブ306を、バルブ305からの検査対象液が積算流量計411を介して排水経路へ排出されるように制御する(ステップS155)。ステップS151~S155の制御が完了すると、バルブ301、バルブ302、ガードカラム210、バルブ303、バルブ304、濃縮カラム200、バルブ305、バルブ306および積算流量計411を経由した経路が確立される。ここで、制御装置700は、バルブ301の開閉状態を一旦閉状態として、超純水製造設備からの検査対象液が本システム内に流れないように制御する。続いて、制御装置700は、積算流量計411をリセットする(ステップS156)。そして、制御装置700は、バルブ301の開閉状態を開状態として、超純水製造設備からの検査対象液が本システム内に流れるように制御する。その後、積算流量計411が測定した流量の値が所定の閾値に達したかどうかを制御装置700が判定する(ステップS157)。積算流量計411が測定した流量の値が所定の閾値に達すると、制御装置700は、ステップS1の工程を行う。
このように本形態においては、濃縮カラム200を用いて検査対象液中の不純物を捕捉する濃縮工程と、捕捉した不純物を濃縮カラム200から溶離して回収する溶離回収工程と、不純物が溶離された濃縮カラム200を検査対象液で洗浄する洗浄工程とを、経路の要所に設けたバルブやポンプ等を所定の期間の経過ごとに制御することで遷移させる。これにより、濃縮カラム200をシステムから取り外すことなく、検査対象水の水質を検査するための試料を得ることができ、検査対象水の水質の効率的な検査を行うことができる。また、濃縮カラム200をシステムから取り外してから溶離回収工程を実施する場合、濃縮カラム200を取り外した際や溶離するための装置に取り付ける際に濃縮カラム200が汚染するおそれがあり、検査精度が低下し得る。本形態では、濃縮カラム200をシステムから取り外すことなく繰り返し溶離回収工程を実施することができるため、濃縮カラム200が汚染することがなく検査精度の低下を抑制することができる。さらに、溶離液回収工程で使用する溶離液は、あらかじめ決められた量だけ使用し、容器に回収し分析する。連続分析の手法として溶離液を検出器(分析装置)に直接導入するフローインジェクション法(FIA法)がある。FIA法において不純物濃度は、保持時間と変化量とから導かれるピーク面積を用いて算出される。FIA法では、不純物ごとに保持時間が異なるため、検出する不純物ごとに溶離液を選定、また、不純物によっては検出器の測定モードを変更する必要があることから、1つの工程で得られた溶離液から複数の不純物を同時に検出することが困難であるという課題がある。一方、本形態では、一定量の溶離液を使用し、容器に回収した後に不純物を検出する。そのため、本形態では、1つの工程で得られた溶離液から複数の不純物を同時に検出することが可能となり、上述したFIA法の課題を解決することができる。なお、制御装置700は、パージ工程と、溶離液充填工程とのうち任意の1つの工程のみを実行しても良い。また、制御装置700は、溶離液充填工程では、溶離液を充填容器503以外の部材に充填しても良い。その場合、制御装置700は、その部材に充填された溶離液を、溶離液回収工程で回収する。なお、制御装置700は、濃縮工程の前に、バルブ301、バルブ302、ガードカラム210およびバルブ303を経由した経路を洗浄するライン洗浄工程を行っても良い。ライン洗浄工程を設けることで、超純水製造設備から不純物取得システムまでの間の配管中の溜水を排出できるため、超純水製造設備から通水を開始した状態で濃縮工程へ移行することができる。
(第2の実施の形態)
図9は、本発明の不純物取得システムの第2の実施の形態を示す図である。本形態における不純物取得システムは図9に示すように、図1に示した形態における構成要素に加えて、バルブ307と、再生液506が貯留された容器505と、充填容器507とを有する。また、本形態における不純物取得システムは図9に示すように、図1に示した形態における制御装置700の代わりに、制御装置701を有する。
再生液506は、濃縮カラム200に濃縮された不純物を溶離して洗浄した後に、再生工程において濃縮カラム200を再生させるための酸性またはアルカリ性の液体である。再生液506は、容器505のようなボトル等の容器に入れられている。再生液506は、金属不純物濃度が100ng/L未満である。
充填容器507は、再生工程にて使用する所定の量の再生液が充填される容器である。充填容器507の部材は、充填容器503の部材と同じでも良い。この充填容器507への所定の量の再生液の充填方法は、ガス圧送やポンプを用いて再生液506を容器505から送液する方法でも良い。また、充填容器507への再生液の充填量が所定の量であるかどうかは、例えば、充填容器507への再生液の充填量を測定する計測器や、所定の量の充填を検知するセンサ、所定の量の再生液の重量を測定する重量計を用いて判定しても良い。
バルブ307は、バルブ306からのガスと、充填容器507から通液される液体(再生液)とのいずれか一方が濃縮カラム200へ通るように、またバルブ305を介した濃縮カラム200からの液体をバルブ306へ通液されるように制御する弁である。バルブ307は、制御装置701からの制御信号に従って、開閉や経路選択を行う。また、バルブ307として、例えば三方弁が用いられる。
制御装置701は、あらかじめ設定された時間に基づいて、バルブ301~307それぞれの開閉および溶離液502や再生液506の充填容器503,507へのそれぞれの充填の開始・終了を制御する第1の制御装置である。制御装置701は、積算流量計411が測定した液体(検査対象液)の量があらかじめ設定された値(閾値)に達したかどうかに基づいて、バルブ301~307それぞれの開閉を制御しても良い。また、制御装置701は、上述したセンサの検知結果や重量計の測定結果等に基づいて、ガス圧送やポンプを制御して溶離液502や再生液506の充填の開始・終了を制御しても良い。
以下に、図8に示した不純物取得システムにおける不純物取得方法について説明する。この不純物取得方法において、制御装置701がバルブ301~307それぞれを制御する。図9は、図8に示した不純物取得システムにおける不純物取得方法の一例を説明するためのフローチャートである。
まず、制御装置701は、濃縮工程を実行する(ステップS21)。この処理は、第1の実施の形態における濃縮工程と同じ処理である。続いて、制御装置701は、パージ工程を実行する(ステップS22)。この処理は、第1の実施の形態におけるパージ工程と同じ処理である。続いて、制御装置701は、溶離液充填工程を実行する(ステップS23)。この処理は、第1の実施の形態における溶離液充填工程と同じ処理である。続いて、制御装置701は、溶離回収工程を実行する(ステップS24)。この処理は、第1の実施の形態における溶離回収工程と同じ処理である。続いて、制御装置701は、洗浄工程(第1の洗浄工程)を実行する(ステップS25)。この処理は、第1の実施の形態における洗浄工程と同じ処理である。
続いて、制御装置701は、再生液充填工程を実行する(ステップS26)。図10は、図9に示したフローチャートにおけるステップS26の再生液充填工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。制御装置701は、容器505に貯留されている再生液506の充填容器507への充填を開始する(ステップS261)。例えば、制御装置701は、ガス圧送やポンプを用いて再生液506を容器505から送液する。その後、制御装置701は、充填容器507への再生液506の充填量が所定の量に達したかどうかを判定する(ステップS262)。この判定は、上述したセンサの検知結果や重量計の測定結果等に基づいて行われても良い。制御装置701は、再生液506の充填量が所定の量に達したと判定すると、再生液の充填を終了し(ステップS263)、ステップS27の工程を行う。
制御装置701は、再生工程を実行する(ステップS27)。図11は、図9に示したフローチャートにおけるステップS27の再生工程の処理の一例を説明するためのフローチャートである。この工程では、ステップS26の再生液充填工程で充填容器507に充填された所定の量の再生液を用いて、濃縮カラム200を再生する。制御装置701は、バルブ307を、充填容器507に充填されている再生液がバルブ307を介して濃縮カラム200へ通液されるように制御する(ステップS271)。このとき、制御装置701は、容器505に貯留されている再生液506が充填容器507へ供給されないように制御する。例えば、容器505と充填容器507との間に開閉バルブを設け、その開閉バルブの開閉状態を制御装置701が閉状態に制御しても良い。制御装置701は、バルブ303を、バルブ304からの再生液が排水経路へ排出されるように制御する(ステップS272)。ステップS271,S272の制御が完了すると、充填容器507から、バルブ307、バルブ305、濃縮カラム200、バルブ304およびバルブ303を経由して再生液が通液されて排水される経路が確立される。制御装置701は、例えば、ガス圧送やポンプを用いて充填容器507から再生液を濃縮カラム200へ送液する。制御装置701は、充填容器507に充填されていた再生液の送液が完了すると(ステップS273)、ステップS28の工程を行う。充填容器507に充填されていた再生液の送液が完了したかどうかは、例えば、充填容器507からの再生液の供給がなくなったことをセンサ等を用いて検知した場合に制御装置701は充填容器507に充填されていた再生液の送液が完了したと判定しても良い。この再生工程において再生液を濃縮カラム200へ通液する方向が、濃縮工程において検査対象液を濃縮カラム200へ通液させた方向と対向する方向である。
制御装置701は、洗浄工程(第2の洗浄工程)を実行する(ステップS28)。この処理は、ステップS25の洗浄工程と同じ処理である。制御装置701は、ステップS28の処理が完了した後、ステップS21の処理を行う。
このように本形態においては、濃縮カラム200を用いて検査対象液中の不純物を捕捉する濃縮工程と、捕捉した不純物を濃縮カラム200から溶離して回収する溶離回収工程と、不純物が溶離された濃縮カラム200を検査対象液で洗浄する洗浄工程とを、経路の要所に設けたバルブやポンプ等を所定の期間の経過ごとに制御することで遷移させる。これにより、濃縮カラム200をシステムから取り外すことなく、検査対象水の水質を検査するための試料を得ることができ、検査対象水の水質の効率的な検査を行うことができる。また、濃縮カラム200をシステムから取り外してから溶離回収工程を実施する場合、濃縮カラム200を取り外した際や溶離するための装置に取り付ける際に濃縮カラム200が汚染するおそれがあり、検査精度が低下し得る。本形態では、濃縮カラム200をシステムから取り外すことなく溶離回収工程を実施することができるため、濃縮カラム200が汚染することがなく検査精度の低下を抑制することができる。さらに、溶離液回収工程で使用する溶離液を、あらかじめ決められた量だけ使用する。これにより、一定量を回収した後に分析を行うため、溶離液内の不純物濃度が時間的に変化のない均一な値となり、正確な値を得ることができる。なお、制御装置701は、パージ工程と、溶離液充填工程とのうち任意の1つの工程のみを実行しても良い。また、制御装置701は、溶離液充填工程では、溶離液を充填容器503以外の部材に充填しても良い。その場合、制御装置701は、その部材に充填された溶離液を、溶離液回収工程で回収する。さらに、制御装置701は、再生工程で使用する再生液を、あらかじめ決められた量だけ使用する。これにより、再生工程では無駄のない再生液の使用を実現することができる。一般的に行われているような濃縮カラム200を一旦取り外して再生を行い取り付けるという手順では、濃縮カラム200を取り外した際や再生するための装置に取り付ける際に濃縮カラム200が汚染するおそれがあり、検査精度が低下し得る。本形態では、濃縮カラム200をシステムから取り外すことなく繰り返し再生工程を実施することができるため、取り外しや取り付けの時間を省くことができ、濃縮カラム200が汚染することがなく検査精度の低下を抑制することができる。
(第3の実施の形態)
図12は、本発明の不純物取得システムの第3の実施の形態を示す図である。本形態における不純物取得システムは図12に示すように、濃縮カラム200-1~200-3と、バルブ301-1~301-3,304-1~304-3,305-1~305-3と、溶離液502-1~502-3それぞれが貯留された容器501-1~501-3と、充填容器503-1~503-3と、回収容器504-1~504-3と、制御装置702とを有する。つまり、本形態における不純物取得システムは、第1の実施の形態における不純物取得システムの構成要素を並列に3系統設けた形態である。図12においては、第1の実施の形態における他のバルブや流量計については、図示の便宜上、割愛している。濃縮カラム200-1~200-3それぞれは、濃縮カラム200に相当する。バルブ301-1~301-3それぞれは、バルブ301に該当する。バルブ301-1~301-3それぞれは、濃縮カラム200-1~200-3それぞれを用いて検査対象液を濃縮する、互いに異なるポイントに設けられている。これらのポイントは、検査対象液を製造する超純水製造設備から当該検査対象液を使用するユースポイントまでの経路上(ライン方向)の任意の場所であり、互いに離れていても良い。バルブ304-1~304-3それぞれは、バルブ304に相当する。バルブ305-1~305-3それぞれは、バルブ305に相当する。溶離液502-1~502-3それぞれが貯留された容器501-1~501-3それぞれは、容器501に相当する。充填容器503-1~503-3それぞれは、充填容器503に相当する。回収容器504-1~504-3それぞれは、回収容器504に相当する。なお、溶離液502-1~502-3は、1つの容器から汲み上げられるものであっても良い。また、回収容器504-1~504-3が1つの容器であっても良い。
制御装置702は、第1の実施の形態における制御装置700と同様に、バルブ301-1~301-3,304-1~304-3,305-1~305-3を制御する。各系統内における濃縮工程、パージ工程、溶離液充填工程、溶離回収工程および洗浄工程それぞれの処理については、第1の実施の形態と同じである。第3の実施の形態においては、各系統間における濃縮工程、パージ工程、溶離液充填工程、溶離回収工程および洗浄工程の処理のタイミングを制御装置702が制御する。
図13は、図12に示した制御装置702が行う系統間のタイミング制御の一例を説明するためのタイムチャートである。濃縮カラム200-1を具備する系統(以下、系統Aと称する)と、濃縮カラム200-2を具備する系統(以下、系統Bと称する)と、濃縮カラム200-3を具備する系統(以下、系統Cと称する)とのそれぞれにおいて、濃縮工程、パージ工程、溶離液充填工程、溶離回収工程および洗浄工程が順次繰り返して行われる。このとき、制御装置702は、系統Aと系統Bと系統Cとで、各系統における溶離回収工程が行われるタイミングが、系統間で重ならないように制御する。また、制御装置702は、系統Aと系統Bと系統Cとの少なくとも1つの系統の濃縮カラムに検査対象液が通液されるようにバルブ301-1~301-3,304-1~304-3,305-1~305-3を制御する。つまり、制御装置702は、超純水製造設備等から供給された検査対象液の濃縮カラム200-1~200-3への通液を切り替える制御を行う。本形態においては、3つの系統を並列に設けた例を挙げて説明したが、系統の数はこれに限らない。回収容器504-1~504-3が1つの容器であっても、上述したように回収のタイミングを複数のポイントで互いに異なるタイミングとすることで、各濃縮カラムそれぞれについて別個の分析が可能となる。また、分析や他の工程のタイミングが重なった場合においても、制御装置702により溶離回収工程を行うタイミングを制御することにより別個の溶離液回収が可能である。
このように本形態においては、互いに異なるポイントで検査対象液の分析を行うための複数の系統を並列に設け、各系統間における溶離回収工程が行われるタイミングを系統間で重ならないように制御する。こうすることで、濃縮工程を連続的に実行することができるため、検査結果を連続的に得ることができる。
以下に、上述した不純物取得システムが用いられる形態について説明する。図14は、本発明の不純物取得システムを適用した液体製造供給システムの一例を示す図である。図14に示す形態は、超純水製造設備内の非再生型イオン交換装置であるCP1000と、限外ろ過装置であるUF1100とを経由して半導体洗浄装置(ユースポイント)へ超純水が供給されるシステムである。CP1000へ供給される超純水(検査対象水)は、上流に設けられた液体製造供給設備から供給される。液体製造供給設備は、超純水を製造する設備でもある。図14に示した破線は、検査対象液となる超純水の水質を検査するための水の流路または制御信号の経路を示す。
超純水が半導体洗浄装置へ供給される流路は2つの系統があり、そのうち一方の流路には不純物除去ユニット1200が設けられ、不純物除去ユニット1200を介して超純水が半導体洗浄装置へ供給されるようになっている。また、CP1000とUF1100との間に開閉弁2000が設けられている。また、CP1000からの水を排水ラインへの流路へ制御する開閉弁2300が設けられている。また、UF1100からの水を排水ラインへの流路へ制御する開閉弁2400が設けられている。また、超純水を半導体洗浄装置へ供給するための2つ流路それぞれに開閉弁2100,2200が設けられている。排水ラインから排出される水は、排水処理設備だけでなく超純水設備に設けられているタンクに回収されても良い。
不純物取得システム1300は、図1,9,13それぞれに示した不純物取得システムに相当し、検査対象液となるCP1000からの超純水またはUF1100からの超純水について、第1~3の実施の形態で説明した処理を行う。ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析装置)1400は、取得した溶離液中の不純物の量を検出する装置(情報処理装置)である。演算処理装置1600は、不純物取得システム1300の積算流量計411が濃縮工程で取得した積算流量と、ICP-MS1400が検出した溶離液中の不純物の量とにより、検査対象液中の不純物の量(濃度を含む)を算出する装置である。不純物取得システム1300と、ICP-MS1400と、演算処理装置1600とから品質検査システムを構成する。制御装置1500は、品質検査システムが取得した不純物の量に基づいて、開閉弁2000,2100,2200,2300,2400の開閉を制御する第2の制御装置である。なお、制御装置1500は、上述した制御装置700~702の役割を兼ねても良い。情報処理装置としては、不純物の量を検出できる装置であれば特に制限されず、例えば、ICP-MSを用いる方法、ICP-OES(誘導結合プラズマ発光分析装置)、原子吸光光度計、イオンクロマト分析装置等が挙げられる。
制御装置1500は、CP1000の出口水について品質検査システムが取得した不純物濃度があらかじめ設定された濃度閾値を超えている場合、開閉弁2000を閉状態に制御する。このとき、制御装置1500は、開閉弁2300を開状態に制御する。また、制御装置1500は、CP1000の出口水について品質検査システムが取得した不純物濃度が濃度閾値以下である場合、開閉弁2000を開状態とする。このとき、制御装置1500は、開閉弁2300を閉状態にする。また、制御装置1500は、UF1100の出口水について品質検査システムが取得した不純物濃度があらかじめ設定された濃度閾値を超えている場合、開閉弁2100,2200を閉状態に制御する。このとき、制御装置1500は、開閉弁2400を開状態に制御する。また、制御装置1500は、UF1100の出口水について品質検査システムが取得した不純物濃度が濃度閾値以下である場合、開閉弁2100,2200を開状態とする。このとき、制御装置1500は、開閉弁2400を閉状態に制御する。なお、制御装置1500は、UF1100の出口水について品質検査システムが取得した不純物濃度が第1の濃度閾値以下である場合、開閉弁2100を開状態に制御し、品質検査システムが取得した不純物濃度が第1の濃度閾値を超えており第2の濃度閾値以下である場合、開閉弁2200を開状態に制御し、開閉弁2100を閉状態に制御し、品質検査システムが取得した不純物濃度が第2の濃度閾値を超えている場合、開閉弁2100,2200を閉状態に制御するものであっても良い。これは、不純物除去ユニット1200が設けられている流路は、不純物濃度がある程度高くても、その超純水に含まれる不純物が不純物除去ユニット1200によって除去されるため、半導体洗浄装置へ供給される超純水の不純物濃度が下がることを利用している。
以下に、図14に示したシステムにおける処理について説明する。図15は、図14に示したシステムにおける処理の一例を説明するためのフローチャートである。ここでは、図14に示したUF1100の出口水について品質検査システムが不純物濃度を算出する場合を例に挙げて説明する。まず、UF1100の出口水について、不純物取得システム1300の回収容器504に回収された溶離回収液中の不純物の量をICP-MS1400が検出する(ステップS31)。この検出は、ICP-MS1400による負圧吸引を用いたものでも良いし、ガスやポンプを用いて送液して検出する方法でも良い。すると、演算処理装置1600は、不純物取得システム1300の積算流量計411が濃縮工程で取得した積算流量と、ICP-MS1400が検出した溶離回収液に含まれる不純物の量とにより、UF1100の出口水の濃度を算出する(ステップS32)。算出された濃度を示す濃度情報が演算処理装置1600から制御装置1500へ送信される。制御装置1500は送信されてきた濃度情報が示す濃度があらかじめ設定された濃度閾値を超えているかどうかを判定する(ステップS33)。送信されてきた濃度情報が示す濃度が濃度閾値を超えている場合、制御装置1500は、所定の開閉弁を閉じる(ステップS34)。この所定の開閉弁は、超純水製造設備からの超純水が半導体洗浄装置へ供給されることを阻止する開閉弁であって、例えば、開閉弁2100,2200である。このとき、制御装置1500は、開閉弁2400を開状態として、超純水を排水ラインへ供給しても良い。続いて、制御装置1500は、送信されてきた濃度情報が示す濃度が濃度閾値を超えている旨を通知する(ステップS35)。この通知は、システムの管理者や運用者、超純水製造設備の管理者等に対する通知であって、その旨を示す情報の送信や画面の表示等の出力である。ここで、上述したように、濃度と比較する閾値を2つ有し、濃度を2つの閾値それぞれと比較した結果に基づいて開閉弁2100,2200の開閉を制御装置1500が制御しても良い。この制御の具体的な方法は、上述した通りである。また、図14に示したCP1000の出口水について品質検査システムが不純物濃度を算出する場合も、上述した処理と同様の処理が行われる。
図16は、本発明の不純物取得システムを適用した液体製造供給システムの他の例を示す図である。図16に示した適用例において、CP1000,UF1100、不純物取得システム1300、ICP-MS1400、演算処理装置1600、制御装置1500および開閉弁2400それぞれは、図14に示したCP1000,UF1100、不純物取得システム1300、ICP-MS1400、演算処理装置1600、制御装置1500および開閉弁2400それぞれと同じものである。UF1100から出口水である超純水が複数の流路に分配されて、それぞれの流路に接続された複数の半導体洗浄装置へ供給される。複数の流路それぞれは、不純物取得システム1300への流路が分岐されており、それぞれの流路に流れる超純水について、それぞれの超純水を検査対象水として不純物取得システム1300において第1~3の実施の形態で説明した処理が行われる。どの流路に流れる超純水について処理を行うかは、制御装置1500がそれぞれの分岐流路に設けられた開閉弁2500-1~2500-4の開閉を制御することで選択される。また、制御装置1500は、上述した処理と同様に、品質検査システムが取得した不純物濃度に基づいて、それぞれの流路に設けられた開閉弁2100-1~2100-4の開閉を制御する。なお、制御装置1500は、複数の半導体洗浄装置それぞれに応じた閾値を有し、品質検査システムが取得した不純物濃度と、閾値との比較に基づいて、開閉弁2100-1~2100-4の開閉を制御するものであっても良い。
このように、超純水に含まれる不純物の濃度が所定の濃度閾値を超えている場合、開閉弁を制御して超純水の半導体洗浄装置への供給を阻止することで、半導体製造装置や超純水設備内の部材の汚染を防ぐことができる。なお、測定対象となる液体(水)は超純水に限らず、塩酸、IPA(イソプロピルアルコール)、PGMA(ポリグリセロールメタクリレート)、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)等の液体であっても良い。また、溶離液の回収にボトルを用いた形態を説明したが、回収する溶離液を分析装置へ直接噴霧し、定量分析を行うものであっても良い。また、本不純物取得システムにおいて測定する金属不純物の濃度は特に限定されないが、100ng/L以下、好ましくは10ng/L以下、更に好ましくは0.1ng/L以下であることが望ましい。
以上、各構成要素に各機能(処理)それぞれを分担させて説明したが、この割り当ては上述したものに限定しない。また、構成要素の構成についても、上述した形態はあくまでも例であって、これに限定しない。また、各実施の形態を組み合わせたものであっても良い。
200,200-1~200-3 濃縮カラム
210 ガードカラム
301,301-1~301-3,302~304,304-1~304-3,305,305-1~305-3,306,307 バルブ
411 積算流量計
501,501-1~501-3,505 容器
502,502-1~502-3 溶離液
503,503-1~503-3,507 充填容器
504,504-1~504-3 回収容器
506 再生液
700~702,1500 制御装置
1000 CP
1100 UF
1200 不純物除去ユニット
1300 不純物取得システム
1400 ICP-MS
1600 演算処理装置
2000,2100,2100-1~2100-4,2200,2300,2400,2500-1~2500-4 開閉弁

Claims (10)

  1. 検査対象液中の不純物を取得する不純物取得システムであって、
    前記検査対象液中の不純物を吸着する第1の吸着体と、
    前記検査対象液を前記第1の吸着体へ通液させる濃縮工程と、前記第1の吸着体に吸着された不純物を溶離させる溶離液を所定量充填容器に充填する溶離液充填工程と、前記充填容器に充填された溶離液を前記第1の吸着体へ通液させて回収容器に回収する溶離回収工程とを切り替える第1の制御装置と、を有する不純物取得システム。
  2. 請求項1に記載の不純物取得システムにおいて、
    前記第1の制御装置は、前記濃縮工程の後に、前記検査対象液の通液ラインおよび前記第1の吸着体に対してガスを流してパージするパージ工程を行う不純物取得システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の不純物取得システムにおいて、
    前記第1の制御装置は、前記溶離回収工程で、前記濃縮工程にて前記検査対象液を前記第1の吸着体へ通液させた方向と対向する方向に、前記溶離液を通液させる、不純物取得システム。
  4. 請求項1または請求項2に記載の不純物取得システムにおいて、
    前記第1の制御装置は、前記溶離回収工程の後、前記第1の吸着体を洗浄する洗浄液を前記第1の吸着体に通液させる洗浄工程を行う、不純物取得システム。
  5. 請求項4に記載の不純物取得システムにおいて、
    前記第1の制御装置は、前記洗浄工程を第1の洗浄工程として行った後、前記第1の吸着体を再生する再生液を前記第1の吸着体に通液させる再生工程を行い、前記再生工程を行った後、前記洗浄液を前記第1の吸着体に通液させる第2の洗浄工程を行う、不純物取得システム。
  6. 請求項5に記載の不純物取得システムにおいて、
    前記第1の制御装置は、前記再生工程で、前記濃縮工程にて前記検査対象液を前記第1の吸着体へ通液させた方向と対向する方向に、前記再生液を通液させる、不純物取得システム。
  7. 請求項5に記載の不純物取得システムにおいて、
    前記第1の制御装置は、前記第1の洗浄工程および第2の洗浄工程にて、前記検査対象液を当該検査対象液中の不純物を吸着する第2の吸着体に通液した液体を前記洗浄液として前記第1の吸着体へ供給させる、不純物取得システム。
  8. 請求項1または請求項2に記載の不純物取得システムにおいて、
    前記検査対象液を製造する設備から該検査対象液を使用するユースポイントまでの経路上の複数のポイントから前記検査対象液をそれぞれ取得するための複数の取得手段と、
    前記複数の取得手段それぞれを用いて前記複数のポイントから取得した液体がそれぞれ通液される複数の前記第1の吸着体とを設け、
    前記第1の制御装置は、前記複数の第1の吸着体それぞれに対する複数の溶離回収工程を互いに重ならないタイミングで行う、不純物取得システム。
  9. 請求項1または請求項2に記載の不純物取得システムと、
    前記第1の吸着体に通液された溶離回収液中の不純物の量を検出する情報処理装置と、
    前記検査対象液中の不純物の量を算出する演算処理装置とを備える品質検査システム。
  10. 請求項9に記載の品質検査システムと、
    前記検査対象液の製造と供給との少なくとも一方を行う液体製造供給設備から前記検査対象液を使用するユースポイントへの前記検査対象液の供給を制御する弁部と、
    前記演算処理装置が算出した前記検査対象液中の不純物の量に基づいて、前記弁部を制御する第2の制御装置と、を備える液体製造供給システム。
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