JP2024022461A - ベルト用クリーニングブレード、感光体用クリーニングブレード、画像形成装置、転写装置、及びクリーニング装置 - Google Patents

ベルト用クリーニングブレード、感光体用クリーニングブレード、画像形成装置、転写装置、及びクリーニング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】耐摩耗性及び耐欠け性に優れるベルト用クリーニングブレードの提供。【解決手段】少なくとも被クリーニング部材であるベルトの表面に接触する接触部位を有し、前記接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムから構成され、前記接触部位の断面において、前記断面の総面積に対し、前記ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%以上25.1%以下であり、且つ、前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm2以上1000nm2以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%以上46.5%以下である、ベルト用クリーニングブレード。【選択図】図1

Description

本開示は、ベルト用クリーニングブレード、感光体用クリーニングブレード、画像形成装置、転写装置、及びクリーニング装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置(複写機、ファクシミリ、プリンタ等)においては、付着してしまったトナーのクリーニング(清掃)のためにクリーニングブレードが用いられることがある。
例えば、特許文献1には、ハードセグメントおよびソフトセグメントを含有するポリウレタン材料を含み且つ断面において直径0.3μm以上0.7μm以下の範囲のハードセグメント凝集体が占める面積の割合が2%以上10%以下であるポリウレタン部材により、少なくとも被クリーニング部材に接触する接触部位が構成されるクリーニングブレードが記載されている。
また、特許文献2には、ハードセグメント成分及びソフトセグメント成分を含み、前記ハードセグメント成分のドメイン粒径が45nm以上100nm以下であるポリウレタンを含有するポリウレタン部材により、少なくとも被クリーニング部材に接触する接触部位が構成されるクリーニングブレードが記載されている。
特開2016-14740号公報 特開2017-49558号公報
本開示の課題は、少なくとも被クリーニング部材であるベルトの表面に接触する接触部位を有し、接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムを含み、接触部位の断面において、断面の総面積に対し、前記ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%未満又は25.1%超であるか、或いは、断面のハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%未満又は46.5%超である場合に比べ、耐摩耗性及び耐欠け性に優れたベルト用クリーニングブレードを提供することである。
また、表面の摩擦係数が0.85以上である感光体の表面に接触する接触部位を有し、接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムを含み、接触部位の断面において、断面の総面積に対し、前記ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%未満又は25.1%超であるか、或いは、断面のハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%未満又は46.5%超である場合に比べ、クリーニング性及び耐欠け性に優れた感光体用クリーニングブレードを提供することである。
上記課題を解決するための手段は、以下の態様を含む。
<1> 少なくとも被クリーニング部材であるベルトの表面に接触する接触部位を有し、
前記接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムから構成され、
前記接触部位の断面において、前記断面の総面積に対し、前記ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%以上25.1%以下であり、且つ、前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%以上46.5%以下である、ベルト用クリーニングブレード。
<2> 前記割合Xが16.0%以上である、<1>に記載のベルト用クリーニングブレード。
<3> 前記割合Xが24.0%以下である、<1>又は<2>に記載のベルト用クリーニングブレード。
<4> 前記割合Yが45.0%以下である、<1>~<3>のいずれか1つに記載のベルト用クリーニングブレード。
<5> 前記割合Xが16.0%以上24.0%以下である、<1>に記載のベルト用クリーニングブレード。
<6> 前記割合Xが16.0%以上24.0%以下であり、且つ、前記割合Yが17.8%以上45.0%以下である、<1>に記載のベルト用クリーニングブレード。
<7> 前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総個数に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの個数が占める割合Zが2.2%以上11.1%以下である、<1>~<6>のいずれか1項に記載のベルト用クリーニングブレード。
<8> 表面の摩擦係数が0.85以上である感光体の表面に接触する接触部位を有し、
前記接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムから構成され、
前記接触部位の断面において、前記断面の総面積に対し、前記ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%以上25.1%以下であり、且つ、前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%以上46.5%以下である、感光体用クリーニングブレード。
<9> 前記割合Xが16.0%以上である、<8>に記載の感光体用クリーニングブレード。
<10> 前記割合Xが24.0%以下である、<8>又は<9>に記載の感光体用クリーニングブレード。
<11> 前記割合Yが45.0%以下である、<8>~<10>のいずれか1つに記載の感光体用クリーニングブレード。
<12> 前記割合Xが16.0%以上24.0%以下である、<8>に記載の感光体用クリーニングブレード。
<13> 前記割合Xが16.0%以上24.0%以下であり、且つ、前記割合Yが17.8%以上45.0%以下である、<8>に記載の感光体用クリーニングブレード。
<14> 前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総個数に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの個数が占める割合Zが2.2%以上11.1%以下である、<8>~<13>のいずれか1つに記載の感光体用クリーニングブレード。
<15> 感光体と、
前記感光体を帯電する帯電装置と、
帯電した前記感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
前記感光体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記感光体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
被クリーニング部材であるベルトと、
前記ベルトの表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃する、<1>~<7>のいずれか1つに記載のベルト用クリーニングブレードと、
を備える、画像形成装置。
<16> 表面にトナー像が転写される中間転写ベルトと、
感光体の表面に形成されたトナー像を前記中間転写ベルトの表面に一次転写する一次転写装置と、
前記中間転写ベルトの表面に転写された前記トナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写装置と、
前記中間転写ベルトの表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃する、<1>~<7>のいずれか1つに記載のベルト用クリーニングブレードと、
を備える転写装置。
<17> <8>~<14>のいずれか1つに記載の感光体用クリーニングブレードを備えたクリーニング装置。
<18> 表面の摩擦係数が0.85以上である感光体と、
前記感光体を帯電する帯電装置と、
帯電した前記感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
前記感光体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記感光体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
前記転写装置によって前記トナー像が転写された後の前記感光体の表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃する、<8>~<14>のいずれか1つに記載の感光体用クリーニングブレードと、
を備える、画像形成装置。
<1>に係る発明によれば、少なくとも被クリーニング部材であるベルトの表面に接触する接触部位を有し、接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムを含み、接触部位の断面において、断面の総面積に対し、ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%未満又は25.1%超であるか、或いは、断面のハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%未満又は46.5%超である場合に比べ、耐摩耗性及び耐欠け性に優れたベルト用クリーニングブレードが提供される。
<2>、<5>、又は<6>に係る発明によれば、割合Xが16.0%未満である場合に比べ、耐摩耗性に優れるベルト用クリーニングブレードが提供される。
<3>、<5>、又は<6>に係る発明によれば、割合Xが24.0%超である場合に比べ、耐欠け性に優れるベルト用クリーニングブレードが提供される。
<4>又は<6>に係る発明によれば、割合Yが45.0%超である場合に比べ、耐摩耗性及び耐欠け性に優れたベルト用クリーニングブレードが提供される。
<7>に係る発明によれば、断面のハードセグメントのドメインの総個数に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの個数が占める割合Zが2.2%未満又は11.1%超以下である場合に比べ、耐摩耗性及び耐
欠け性に優れたベルト用クリーニングブレードが提供される。
<8>に係る発明によれば、表面の摩擦係数が0.85以上である感光体の表面に接触する接触部位を有し、接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムを含み、接触部位の断面において、断面の総面積に対し、ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%未満又は25.1%超であるか、或いは、断面のハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%未満又は46.5%超である場合に比べ、クリーニング性及び耐欠け性に優れた感光体用クリーニングブレードが提供される。
<9>、<12>、又は<13>に係る発明によれば、割合Xが16.0%未満である場合に比べ、クリーニング性に優れる感光体用クリーニングブレードが提供される。
<10>、<12>、又は<13>に係る発明によれば、割合Xが24.0%超である場合に比べ、耐欠け性に優れる感光体用クリーニングブレードが提供される。
<11>又は<13>に係る発明によれば、割合Yが45.0%超である場合に比べ、クリーニング性及び耐欠け性に優れた感光体用クリーニングブレードが提供される。
<14>に係る発明によれば、断面のハードセグメントのドメインの総個数に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの個数が占める割合Zが2.2%未満又は11.1%超以下である場合に比べ、クリーニング性及び耐欠け性に優れた感光体用クリーニングブレードが提供される。
<15>又は<16>に係る発明によれば、少なくとも被クリーニング部材であるベルトの表面に接触する接触部位を有し、接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムを含み、接触部位の断面において、断面の総面積に対し、ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%未満又は25.1%超であるか、或いは、断面のハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%未満又は46.5%超である場合に比べ、耐摩耗性及び耐欠け性に優れたベルト用クリーニングブレードを備えた画像形成装置、又は転写装置が提供される。
<17>又は<18>に係る発明によれば、表面の摩擦係数が0.85以上である感光体の表面に接触する接触部位を有し、接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムを含み、接触部位の断面において、断面の総面積に対し、ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%未満又は25.1%超であるか、或いは、断面のハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%未満又は46.5%超である場合に比べ、クリーニング性及び耐欠け性に優れた感光体用クリーニングブレードを備えたクリーニング装置、又は画像形成装置が提供される。
ベルトと本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードとの接触条件を説明するための模式図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下に、本発明の一例である本実施形態について説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、実施形態の範囲を制限するものではない。
本実施形態中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本実施形態中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本実施形態において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本実施形態において実施形態を図面を参照して説明する場合、当該実施形態の構成は図面に示された構成に限定されない。また、各図における部材の大きさは概念的なものであり、部材間の大きさの相対的な関係はこれに限定されない。
本実施形態において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。本実施形態において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
<ベルト用クリーニングブレード>
本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードは、少なくとも被クリーニング部材であるベルトの表面に接触する接触部位を有し、前記接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムから構成され、前記接触部位の断面では、前記断面の総面積に対し、前記ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%以上25.1%以下であり、且つ、前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%以上46.5%以下である。
ベルト用クリーニングブレードとは、被クリーニング部材であるベルトの表面に接触し、ベルトの表面のクリーニング(清掃)を行うために用いられるクリーニングブレードである。ベルト用クリーニングブレードにて、ベルトの表面に付着又は残留する、トナー(トナー粒子、外添剤等)、放電生成物、紙粉等が除去され、ベルトの表面がクリーニングされる。
本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードは、上記した接触部位の構成により、耐摩耗性及び耐欠け性に優れる。その理由は、次の通り、推測される。
画像形成装置において、クリーニングブレードを用いてその表面をクリーニングする部材としては、感光体が挙げられる。感光体をクリーニングブレードにてクリーニングする際には、感光体の表面を削り取りながら、表面の付着物を除去することができる。
一方で、中間転写ベルト等のベルトは、その表面の耐摩耗性が非常に高い場合が多い。この場合、クリーニングブレードを用いて、その表面をクリーニングする際にも、表面が削り取られることが少なく、ベルトの表面の付着物が残ってしまうことも多い。これにより、ベルト用クリーニングブレードは摩耗が進行してしまう傾向にある。
そこで、ベルト用クリーニングブレードにおいて、ベルトとの接触部位を高硬度化し、耐摩耗性を上げることが望まれるが、高硬度化し、耐摩耗性を上げると、ベルトとの接触部位に欠けが生じてしまうことがある。
本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードでは、まず、ベルトの表面との接触部位をハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムから構成されたものとしている。そして、接触部位の断面において、ハードセグメントのドメインの存在割合(上述の割合X)と、全ドメインに対する特定の面積を有するハードセグメントのドメインの存在割合(上述の割合Y)と、をそれぞれ特定の範囲内としている。
このような構成とすると、ソフトセグメントに比べ硬いハードセグメントのドメインを多く存在させることができ、高硬度化が図られ、耐摩耗性が向上する。また、ハードセグメントのドメインとソフトセグメントとでは、伸び率が異なることから、両者の界面で亀裂が入り、欠けに繋がることがある。しかしながら、上記の構成とすることで、大きすぎず、適度な大きさのハードセグメントのドメインを含み、ハードセグメントのドメイン間の距離も小さくなり過ぎないことから、ハードセグメントのドメインとソフトセグメントとの界面で生じる亀裂が抑えられ、接触部位の欠けを効果的に抑制し得るものと考えられる。
<感光体用クリーニングブレード>
本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードは、表面の摩擦係数が0.85以上である感光体の表面に接触する接触部位を有し、前記接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムから構成され、前記接触部位の断面において、前記断面の総面積に対し、前記ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%以上25.1%以下であり、且つ、前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%以上46.5%以下である。
つまり、本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードは、表面の摩擦係数が0.85以上である感光体の表面に接触し、感光体の表面のクリーニング(清掃)を行うために用いられるクリーニングブレードである。
最表面層にフッ素樹脂等を含まない等の理由から、表面の摩擦係数が0.85以上である感光体がある。このような摩擦係数が高い感光体の表面をクリーニング(清掃)する場合、感光体の表面に潤滑剤を付与する付帯設備を用いる方法があるが、コスト、信頼性等において改善の余地がある。そこで、表面の摩擦係数が0.85以上である感光体の表面をクリーニング(清掃)するクリーニングブレードについて検討を行ったところ、上述の構成のクリーニングブレードを見出した。
本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードでは、まず、感光体の表面との接触部位をハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムから構成され、接触部位の断面において、ハードセグメントのドメインの存在割合(上述の割合X)と、全ドメインに対する特定の面積を有するハードセグメントのドメインの存在割合(上述の割合Y)と、をそれぞれ特定の範囲内としている。
上述の割合Xを上限値以下とし、上述の割合Yを上限値以下とすることで、感光体用クリーニングブレードの接触部位における脆性の上昇を抑えられる。そのため、接触部位の先端(感光体の表面との接触している箇所)の引き込みにより発生する欠けが抑制され、耐欠け性に優れた感光体用クリーニングブレードになりうるものと推測される。また、感光体用クリーニングブレードの接触部位における剛性が低下すると、接触部位の先端(感光体の表面との接触している箇所)の引き込みが大きくなり、感光体の表面へのクリーニングブレードの安定した接触ができなくなり、クリーニング性が低下することがある。本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードのように、接触部位において、上述の割合Xを下限値以上とし、上述の割合Yを下限値以上とすることで、感光体用クリーニングブレードの接触部位における剛性の低下が抑えられ、クリーニング性に優れた感光体用クリーニングブレードになりうるものと推測される。また、本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードを用いることで、クリーニング性の低下により生じる、スジ状の画像欠陥の発生を抑制することができるものと推測される。
本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードと、本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードとは、被クリーニング部材(即ち、クリーニング対象物)が、ベルトであるか、表面の摩擦係数が0.85以上である感光体であるかが異なる以外、同様の構成を有している。
以下、特に断らない限り、本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードと、本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードとの共通箇所に関しては、総括的に説明する。その他の部分に関しては、適宜、本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードと、本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードと、に分けて説明する。
[ベルト用クリーニングブレード又は感光体用クリーニングブレードにおける接触部位]
ベルト用クリーニングブレードにおける接触部位は、ベルトの表面との接触部位であって、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムから構成される。
感光体用クリーニングブレードにおける接触部位は、感光体の表面との接触部位であって、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムから構成される。

そして、接触部位の断面において、断面の総面積に対し、ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%以上25.1%以下であり、且つ、断面のハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%以上46.5%以下である。
なお、「ハードセグメントのドメイン」とは、ポリウレタンゴムのハードセグメントが凝集することで形成される凝集体を指す。
(割合X)
接触部位の断面において、断面の総面積に対しハードセグメントのドメインの占める割合Xは、14.9%以上25.1%以下である。割合Xは、断面の総面積に対する、ハードセグメントのドメインの総面積の割合を指す。
割合Xは、ベルト用クリーニングブレードの場合は耐摩耗性を高める観点から、感光体用クリーニングブレードの場合はクリーニング性を高める観点から、16.0%以上であることが好ましく、18.0%以上であることがより好ましい。
また、割合Xは、耐欠け性を高める観点から、24.0%以下であることが好ましく、23.5%以下であることがより好ましい。
以上のことから、ベルト用クリーニングブレードの場合は耐摩耗性及び耐欠け性をより高める観点から、感光体用クリーニングブレードの場合はクリーニング性及び耐欠け性をより高める観点から、割合Xは、16.0%以上24.0%以下であることが好ましく、18.0%以上23.5%以下であることがより好ましい。
(割合Y)
接触部位の断面において、断面のハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%以上46.5%以下である。割合Yは、断面のハードセグメントのドメインの総面積に対する、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの総面積の割合を指す。
割合Yは、耐欠け性を高める観点から、45.0%以下であることが好ましく、44.0%以下であることがより好ましい。
また、割合Yは、ベルト用クリーニングブレードの場合は耐摩耗性を高める観点から、感光体用クリーニングブレードの場合はクリーニング性を高める観点から、18.0以上であることが好ましく、19.0%以上であることがより好ましい。
以上のことから、ベルト用クリーニングブレードの場合は耐摩耗性及び耐欠け性をより高める観点から、感光体用クリーニングブレードの場合はクリーニング性及び耐欠け性をより高める観点から、割合Yは、18.0%以上45.0%以下であることが好ましく、19.0%以上44.0%以下であることがより好ましい。
なお、割合Xと割合Yとの好ましい組み合わせとしては、ベルト用クリーニングブレードの場合は耐摩耗性及び耐欠け性をより高める観点から、感光体用クリーニングブレードの場合はクリーニング性及び耐欠け性をより高める観点から、割合Xが16.0%以上24.0%以下であり、且つ、割合Yが17.8%以上45.0%以下であることが好ましい。
(割合Z)
接触部位の断面において、断面のハードセグメントのドメインの総個数に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの個数が占める割合Zが2.2%以上11.1%以下であることが好ましい。割合Zは、断面のハードセグメントのドメインの総個数に対する、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの総個数の割合を指す。
割合Zは、ベルト用クリーニングブレードの場合は耐摩耗性を高める観点から、感光体用クリーニングブレードの場合はクリーニング性を高める観点から、3.5%以上がより好ましく、5.0%以上が更に好ましい。
また、割合Zは、耐欠け性を高める観点から、10.8%以下がより好ましく、10.5%以下が更に好ましい。
以上のことから、ベルト用クリーニングブレードの場合は耐摩耗性及び耐欠け性をより高める観点から、感光体用クリーニングブレードの場合はクリーニング性及び耐欠け性をより高める観点から、割合Zは、3.5%以上10.8%以下であることがより好ましく、5.0%以上10.5%以下であることが更に好ましい。
上述の割合X、割合Y、及び割合Zは、接触部位の断面のAFM(原子間力顕微鏡)にて求められる。
具体的には、ポリウレタンゴムから構成される接触部位の任意の断面をクライオミクロトーム法により得て、この断面について、AFM((株)日立ハイテクサイエンス製AFM5000II)を用い、500nm角の画像を5視野取得する。得られた画像について画像処理ソフトにより大津の二値化を施し、ハードセグメントのドメインを黒、ソフトセグメントを白とした。二値化処理した画像から、断面の総面積、ハードセグメントのドメインの総面積、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積、ハードセグメントのドメインの総個数、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの総個数、及び、ハードセグメントのドメインの径をそれぞれ測定する。
上述の割合X、割合Y、及び割合Zは、いずれも、ポリウレタンゴムにおける、ハードセグメントの量、ハードセグメントの凝集の度合い、を調整することで制御される。なお、具体的な方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、ウレタン分子中のハードセグメント量を制御することにより、ハードセグメントのドメインの総面積、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積、ハードセグメントのドメインの総個数、及び、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの総個数等を制御することができる。
次いで、本実施形態に係るベルト用クリーニングブレード及び感光体用クリーニングブレードの構成について詳述する。
[層構成]
本実施形態に係るベルト用クリーニングブレード及び感光体用クリーニングブレードは、いずれも、例えば、単層構成であってもよく、二層構成であってもよく、三層以上の構成であってもよく、その他の構成であってもよい。
単層構成のクリーニングブレードとしては、例えば、ベルト又は感光体と接触する接触部位を含めて全体が単一の材料から構成されたクリーニングブレード(すなわち、上述のポリウレタンゴムから構成される接触部材からなるクリーニングブレード)が挙げられる。
二層構成のクリーニングブレードとしては、例えば、ベルト又は感光体と接触する接触部位を含む接触部材からなる第一層と、該第一層よりも背面側に形成され且つ接触部材とは異なる材料からなる背面層としての第二層(非接触部材ともいう)と、が設けられたクリーニングブレードが挙げられる。
三層以上の構成のクリーニングブレードとしては、例えば、前記二層構成のクリーニングブレードにおける第一層と第二層との間に他の層(これも非接触部材ともいう)を有するクリーニングブレードが挙げられる。
クリーニングブレードは、例えば、剛性板状の支持部材に支持されて用いられる。
(接触部位を構成するポリウレタン)
上述のように、接触部位は、ポリウレタンゴムから構成される。
ポリウレタンゴムは、少なくとも、ポリオール成分と、ポリイソシアネート成分と、を重合することで得られる。なお、ポリウレタンゴムは、必要に応じて、ポリオール成分以外に、ポリイソシアネート成分におけるイソシアネート基と反応しうる官能基を有する樹脂を重合したポリウレタンゴムであってもよい。
接触部位を構成するポリウレタンゴムは、ハードセグメントとソフトセグメントとを含む。ここで、「ハードセグメント」及び「ソフトセグメント」とは、ポリウレタンゴム中で、前者を構成する材料の方が、後者を構成する材料よりも相対的に硬い材料からなり、後者を構成する材料の方が前者を構成する材料よりも相対的に柔らかい材料からなるセグメントを意味する。
なお、ハードセグメントを構成する材料(ハードセグメント材料)としては、ポリオール成分のうち低分子ポリオール、ポリイソシアネート成分におけるイソシアネート基と反応しうる官能基を有する樹脂等が挙げられる。一方、ソフトセグメントを構成する材料(ソフトセグメント材料)としては、ポリオール成分のうち高分子ポリオールが挙げられる。
・ポリオール成分
ポリオール成分は、高分子ポリオールと低分子ポリオールとが含まれる。
高分子ポリオールは、数平均分子量が500以上(好ましくは500以上5000以下)のポリオールである。
高分子ポリオールとしては、低分子ポリオールと二塩基酸との脱水縮合で得られるポリエステルポリオール、低分子ポリオールとアルキルカーボネートの反応により得られるポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエーテルポリオール等の周知のポリオールが挙げられる。
なお、高分子ポリオールの市販品としては、例えば、株式会社ダイセル製のプラクセル205、プラクセル240などが挙げられる。
ここで、数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定された値である。以下、同様である。
高分子ポリオールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
高分子ポリオールの重合比は、ポリウレタンゴムの全重合成分に対して、30モル%以上50モル%以下がよく、好ましくは40モル%以上50モル%以下である。
低分子ポリオールは、分子量(又は数平均分子量)500未満のポリオールである。低分子ポリオールは、鎖長延長剤、及び架橋剤として機能する材料でもある。
低分子ポリオールとしては、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール、1,18-オクタデカンジオール、1,20-エイコサンジオールが挙げられる。その中でも、低分子ポリオールとして1,4-ブタンジオールが好ましく適用される。
低分子ポリオール成分としては、鎖長延長剤及び架橋剤として周知な、ジオール(2官能)、トリオール(3官能)、又はテトラオール(4官能)等のポリオールも挙げられる。
低分子ポリオールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
低分子ポリオール成分の重合比は、ポリウレタンゴムの全重合成分に対して、50モル%を超え75モル%以下がよく、好ましくは52モル%以上75モル%、より好ましくは55モル%以上75モル%以下、さらに好ましくは55モル%以上60モル%以下である。
・ポリイソシアネート成分
ポリイソシアネート成分としては、例えば、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,6-トルエンジイソシアネート(TDI)、1,6-ヘキサンジイソシアネート(HDI)、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)、及び3,3-ジメチルビフェニル-4,4-ジイソシアネート(TODI)などが挙げられる。
中でも、ポリイソシアネート成分としては、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)がより望ましい。
ポリイソシアネート成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
ポリイソシアネート成分の重合比は、ポリウレタンゴムの全重合成分に対して、5モル%以上25モル%以下がよく、好ましくは10モル%以上20モル%以下である。
・イソシアネート基と反応しうる官能基を有する樹脂
イソシアネート基と反応しうる官能基を有する樹脂(以下「反応性基含有樹脂」ともいう)は、柔軟性のある樹脂であることが望ましく、柔軟性の点から、直鎖構造を有する脂肪族系の樹脂であることがより望ましい。反応性基含有樹脂の具体例としては、2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂、2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂等が挙げられる。
2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂の市販品としては、例えば、綜研化学(株)製のアクトフロー(グレード:UMB-2005B、UMB-2005P、UMB-2005、UME-2005等)が挙げられる。
2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂の市販品としては、例えば、出光興産(株)製のR-45HT等が挙げられる。
2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、従来の一般的なエポキシ樹脂のごとく硬くて脆い性質を有するものではなく、従来のエポキシ樹脂よりも柔軟強靭性であるものが望ましい。上記エポキシ樹脂としては、例えば、分子構造の面では、その主鎖構造中に、主鎖の可動性を高くし得る構造(柔軟性骨格ともいう)を有するものが好適であり、柔軟性骨格としては、アルキレン骨格、シクロアルカン骨格、ポリオキシアルキレン骨格等が挙げられ、特にポリオキシアルキレン骨格が好適である。
また、物性面では、従来のエポキシ樹脂と比べて、分子量に比して粘度が低いエポキシ樹脂が好適である。具体的には、重量平均分子量が900±100の範囲内であり、25℃における粘度が15000±5000mPa・sの範囲内であることが望ましく、15000±3000mPa・sの範囲内であることがより望ましい。この特性を有するエポキシ樹脂の市販品としては、例えば、DIC(株)製のEPLICON EXA-4850-150等が挙げられる。
反応性基含有樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
・ポリウレタンゴムの製造方法
ポリウレタンゴムの製造は、上述の、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、必要に応じて、反応性イソシアネート基と反応しうる官能基を有する樹脂を含むポリウレタンゴム製造の原料を用い、プレポリマー法、ワンショット法など、ポリウレタンの一般的な製造方法を用いればよい。プレポリマー法は、耐摩耗性及び耐欠け性に優れるポリウレタンゴムが得られるため本実施形態には好適であるが、製法により制限されるものではない。
なお、ポリウレタンゴムを製造する際には、触媒を用いることが好ましい。
ポリウレタンゴムの製造に使用する触媒としては、第三級アミン等のアミン系化合物、第四級アンモニウム塩、有機錫化合物等の有機金属化合物等が挙げられる。
上記第三級アミンとしては、例えば、トリエチルアミン等のトリアルキルアミン、N,N,N’,N’-テトラメチル-1,3-ブタンジアミン等のテトラアルキルジアミン、ジメチルエタノールアミン等のアミノアルコール、エトキシル化アミン、エトキシル化ジアミン、ビス(ジエチルエタノールアミン)アジペート等のエステルアミン、トリエチレンジアミン(TEDA)、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン等のシクロヘキシルアミン誘導体、N-メチルモルホリン、N-(2-ヒドロキシプロピル)-ジメチルモルホリン等のモルホリン誘導体、N,N’-ジエチル-2-メチルピペラジン、N,N’-ビス-(2-ヒドロキシプロピル)-2-メチルピペラジン等のピペラジン誘導体等が挙げられる。
第四級アンモニウム塩としては、例えば、2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム・オクチル酸塩、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン-5(DBN)・オクチル酸塩、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7(DBU)-オクチル酸塩、DBU-オレイン酸塩、DBU-p-トルエンスルホン酸塩、DBU-蟻酸塩、2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム・蟻酸塩等が挙げられる。
有機錫化合物としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ(2-エチルヘキソエート)等のジアルキル錫化合物や、2-エチルカプロン酸第1錫、オレイン酸第1錫等が挙げられる。
これら触媒の中でも、耐加水分解性の点では第三級アンモニウム塩のトリエチレンジアミン(TEDA)が用いられ、加工性の点で第四級アンモニウム塩が好適に用いられる。第四級アンモニウム塩の中でも、高反応活性である1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン-5(DBN)・オクチル酸塩、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7(DBU)-オクチル酸塩、DBU-蟻酸塩が好適に用いられる。
触媒は、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
触媒の含有量は、ポリウレタンゴム全体の0.0005質量%以上0.03質量%以下の範囲が好ましく、特に好ましくは0.001質量%以上0.01質量%以下である。
(含浸硬化層)
接触部位を構成するポリウレタンゴムの表層に、イソシアネート化合物の含浸硬化層を有することが好ましい。
含浸硬化層により、接触部位の硬度が高くなり、耐摩耗性及び耐欠け性をより優れたものとすることができる。
ここで、接触部位を構成するポリウレタンゴムの表層とは、接触部位表面から深さ200μmまでの領域を示す。
含浸硬化層は、接触部位を構成するポリウレタンゴムを改質することで得られる。
具体的には、含浸硬化層は、イソシアネート化合物と有機溶剤とを含む表面処理液をポリウレタンゴムから構成される接触部位の表層に含浸させ、含浸させた表面処理液(つまりイソシアネート化合物)を硬化させた層である。
含浸硬化層は、表面から内部に向かって漸次疎になるように接触部位の表層と一体的に形成される。
イソシアネート化合物としては、2,6-トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)及び3,3-ジメチルジフェニル-4,4’-ジイソシアネート(TODI)、並びにそれらの多量体およびそれらの変性体等が挙げられる。
なお、接触部位を構成するポリウレタンゴムの表層に、ダイヤモンドライクカーボンが含浸した層を有してもよい。また、接触部位を構成するポリウレタンゴムの表面に、ダイヤモンドライクカーボン層を有していてもよい。
(接触部位の物性)
接触部位を構成するポリウレタンゴムのヤング率は、耐摩耗性及び耐欠け性に優れる観点から、3MPa以上25MPa以下が好ましく、5MPa以上22MPa以下がより好ましく、10MPa以上20MPa以下がさらに好ましい。
ヤング率は、次の通り測定される。
ヤング率は、ナノインデンテーション法を用いて測定される。具体的には、(株)フィッシャー・インストルメンツ社製、PICODENTOR HM500、及び、Berkovich型ダイヤモンド圧子を用い、押込み深さ-荷重曲線を測定し、負荷を最大押込み深さ1000nmで与え、続いて除荷をした場合の除荷曲線の傾きをヤング率として求める。
接触部位を構成するポリウレタンゴムの硬度は、耐摩耗性及び耐欠け性に優れる観点から、60以上98以下が好ましく、65以上97以下がより好ましく、70以上95以下がさらに好ましい。
ここで、上記硬度は、マイクロゴム硬度である。マイクロゴム硬度は、マイクロ硬さMD-1試験方法に準拠し、マイクロゴム硬度計MD-1タイプ(高分子A型)を用いて測定する。
(接触部材の成形)
ポリウレタンゴムから構成される接触部位(すなわち、上述の接触部材)は、既述の方法で得られたポリウレタンゴム又はプレポリマーを含むクリーニングブレード成形用組成物を用い、例えば、遠心成形、押し出し成形等を利用して、シート状に成形し、切断加工等を施すことにより作製される。
なお、接触部位は、クリーニングブレード成形用組成物を成形することで得られることから、主成分であるポリウレタンゴムの他、ポリウレタンゴムを得る際に用いられた添加物、必要に応じて用いられるフィラーなどを含んで構成されていてもよい。
[クリーニングブレードの製造]
単層構成であるクリーニングブレードは、例えば、前述の接触部材の成形方法によって製造される。
二層構成であるクリーニングブレード、三層以上の構成であるクリーニングブレードは、例えば、接触部材としての第一層及び非接触部材としての第二層(3層以上の層構成である場合には複数の層)を、相互に貼り合わせることにより作製される。上記貼り合わせる方法としては、両面テープ、各種接着剤等が好適に用いられる。また、成型時に時間差を置いて各層の材料を金型に流し込み、接着層を設けずに材料間で結合させることによって複数の層を接着してもよい。
(非接触部材の組成)
クリーニングブレードが、接触部材と、既述の第二層、他の層等の非接触部材とがそれぞれ異なる材料にて構成されている場合における、非接触部材の組成について説明する。
非接触部材は、接触部材を支持する機能を有していれば、特に限定されずに公知の如何なる材料をも用い得る。具体的には、非接触部材に用いられる材料としては、例えば、ポリウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、プロロプレンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられる。これらの中で、ポリウレタンゴムがよい。ポリウレタンゴムとしては、エステル系ポリウレタン、エーテル系ポリウレタンが挙げられ、特にエステル系ポリウレタンが望ましい。
[ベルトとの接触条件]
本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードは、被クリーニング部材であるベルトの表面に接触させることで、かかるベルトの表面をクリーニングする。
このとき、ベルトとベルト用クリーニングブレードとの接触条件について、図1を用いて説明する。
図1は、ベルトとベルト用クリーニングブレードとの接触条件を説明するための模式図である。ここで、図1中、BEは中間転写ベルト(ベルトの一例)、CBはベルト用クリーニングブレード、CBSはクリーニングブレードを支持する支持部材を示す。
図1に示すような、ベルト用クリーニングブレードCBをベルトBEに押し付ける押し付け力NFは、良好なクリーニング性を得る観点から、0.05N・m以上5N・m以下が好ましく、0.1N・m以上3N・m以下がより好ましい。
また、ベルト用クリーニングブレードCBのベルトBEへの食い込み量dは、0mm以上10mm以下が好ましく、0.01mm以上5mm以下がより好ましい。
更に、ベルトBEとベルト用クリーニングブレードCBとの接触部における角度WA(Working Angle)は、3°以上35°以下が好ましく、5°以上30°以下がより好ましい。
ここで、クリーニングブレードの押し付け力NFは、次式で算出される。
式: 押し付け力NF=k×d
式中、kは、クリーニングブレード固有のばね定数、dは、クリーニングブレードのベルトに対する食い込み量(図1参照)を示す。
クリーニングブレード固有のばね定数kは、クリーニングブレードに変位を与えてロードセルで荷重を測定することで求める。
クリーニングブレードのベルトに対する食い込み量dは、支持部材に固定したクリーニングブレードをベルトに接触させたときの、ベルトの変位量を計算することで求める。
[被クリーニング部材]
本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードにおける被クリーニング部材であるベルトとしては、画像形成装置に用いられる、中間転写ベルト、二次転写ベルト、用紙搬送ベルト等が挙げられる。中でも、本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードと組み合わせることで、良好なクリーニング性が得られる観点から、被クリーニング部材は中間転写ベルトが好ましい。
(中間転写ベルト)
以下、被クリーニング部材として好適な二次転写ベルトについて説明する。
・層構成
中間転写ベルトは、ポリイミド系樹脂層の単層体、又はポリイミド系樹脂層を最表面層として有する積層体が挙げられる。
つまり、中間転写ベルトは、外周面をポリイミド系樹脂層で構成されていることがよい。
中間転写ベルトがポリイミド系樹脂層を最表面層として有する積層体で構成される場合、樹脂基材層上にポリイミド系樹脂層を設けた、中間転写ベルトが採用される。なお、基材層とポリイミド系樹脂層との間に、中間層(弾性層等)を設けてもよい。
なお、樹脂基材層、中間層(弾性層等)は、中間転写ベルトに採用されている周知の層が適用される。
・ポリイミド系樹脂層の構成
ポリイミド系樹脂層は、例えば、ポリイミド系樹脂と、導電性カーボン粒子と、を含む。 ポリイミド系樹脂層は、離型剤を含むことが好ましい。
なお、ポリイミド系樹脂層は、必要に応じて、周知のその他成分を含んでもよい。
ここで、ポリイミド系樹脂層とは、樹脂層構成成分のうち、質量で最も多くポリイミド系樹脂を含む層である。
-ポリイミド系樹脂-
ポリイミド系樹脂とは、イミド結合を有する構成単位を含む樹脂を意味する。
ポリイミド系樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、クリーニング維持性の観点から、ポリイミド系樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂が好ましく、ポリイミド樹脂がより好ましい。
ポリイミド樹脂としては、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との重合体であるポリアミック酸(ポリイミド樹脂の前駆体)のイミド化物が挙げられる。
ポリイミド樹脂としては、例えば、下記一般式(I)で示される構成単位を有する樹脂が挙げられる。
一般式(I)中、Rは4価の有機基を表し、Rは2価の有機基を表す。
で表される4価の有機基としては、芳香族基、脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基と脂肪族基とを組み合わせた基、又はそれらが置換された基が挙げられる。4価の有機基として具体的には、例えば、後述するテトラカルボン酸二無水物の残基が挙げられる。
で表される2価の有機基としては、芳香族基、脂肪族基、環状脂肪族基、芳香族基と脂肪族基とを組み合わせた基、又はそれらが置換された基が挙げられる。2価の有機基として具体的には、例えば、後述するジアミン化合物の残基が挙げられる。
ポリイミド樹脂の原料として用いるテトラカルボン酸二無水物として具体的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
ポリイミド樹脂の原料として用いるジアミン化合物の具体例としては、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジクロロベンジジン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、1,5-ジアミノナフタレン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、3,3’-ジメチル4,4’-ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’-ジメチルベンジジン、3,3’-ジメトキシベンジジン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルプロパン、2,4-ビス(β-アミノ第三ブチル)トルエン、ビス(p-β-アミノ-第三ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノフェニル)ベンゼン、ビス-p-(1,1-ジメチル-5-アミノ-ペンチル)ベンゼン、1-イソプロピル-2,4-m-フェニレンジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、ジ(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3-メチルヘプタメチレンジアミン、4,4-ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11-ジアミノドデカン、1,2-ビス-3-アミノプロボキシエタン、2,2-ジメチルプロピレンジアミン、3-メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5-ジメチルヘプタメチレンジアミン、3-メチルヘプタメチレンジアミン、5-メチルノナメチレンジアミン、2,17-ジアミノエイコサデカン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,10-ジアミノ-1,10-ジメチルデカン、12-ジアミノオクタデカン、2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、HN(CHO(CHO(CH)NH、HN(CHS(CHNH、HN(CHN(CH(CHNH等が挙げられる。
ポリアミドイミド樹脂としては、繰り返し単位にイミド結合とアミド結合とを有する樹脂が挙げられる。
より具体的には、ポリアミドイミド樹脂は、酸無水物基を有する3価のカルボン酸化合物(トリカルボン酸ともいう)と、ジイソシアネート化合物又はジアミン化合物と、の重合体が挙げられる。
トリカルボン酸としては、トリメリット酸無水物及びその誘導体が好ましい。トリカルボン酸の他に、テトラカルボン酸二無水物、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸などを併用してもよい。
ジイソシアネート化合物としては、3,3’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ビフェニル-3,3’-ジイソシアネート、ビフェニル-3,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジエチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジエチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、3,3’-ジメトキシビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、2,2’-ジメトキシビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、ナフタレン-1,5-ジイソシアネート、ナフタレン-2,6-ジイソシアネート等が挙げられる。
ジアミン化合物としては、上記のイソシアネートと同様の構造を有し、イソシアナト基の代わりにアミノ基を有する化合物が挙げられる。
ポリイミド系樹脂層に対する、ポリイミド系樹脂の含有量は、機械的強度及び体積抵抗率調整等の観点から、60質量%以上95質量%以下であることが好ましく、70質量%以上95量%以下であることがより好ましく、75質量%以上90質量%以下であることが更に好ましい。
-導電性カーボン粒子-
導電性カーボン粒子としては、例えばカーボンブラックが挙げられる。
カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、等が挙げられる。カーボンブラックとしては、表面が処理されたカーボンブラック(以下、「表面処理カーボンブラック」ともいう)を用いてもよい。
表面処理カーボンブラックは、その表面に、例えば、カルボキシ基、キノン基、ラクトン基、ヒドロキシ基等を付与して得られる。表面処理の方法としては、例えば、高温雰囲気下で空気と接触して反応させる空気酸化法、常温(例えば、22℃)下で窒素酸化物又はオゾンと反応させる方法、高温雰囲気下での空気酸化後、低温でオゾンにより酸化する方法等を挙げられる。
導電性カーボン粒子の平均粒径としては、分散性、機械的強度、体積抵抗率、成膜性等の観点から、2nm以上40nm以下が好ましく、8nm以上20nm以下がより好ましく、10nm以上15nm以下がさらに好ましい。
導電性カーボン粒子の平均粒径は、次の方法により測定される。
まず、ポリイミド系樹脂層から、ミクロトームにより、100nmの厚さの測定サンプルを採取し、本測定サンプルをTEM(透過型電子顕微鏡)により観察する。そして、導電性カーボン粒子50個の各々の投影面積に等しい円の直径(すなわち円相当径)を粒子径として、その平均値を平均粒径とする。
導電性カーボン粒子の含有量は、機械的強度、体積抵抗率の観点から、ポリイミド系樹脂層に対して10質量%以上50質量%以下が好ましい。
-その他成分-
その他成分としては、例えば、導電性カーボン粒子以外の導電剤、機械的強度向上のためのフィラー、ベルトの熱劣化を防止するための酸化防止剤、流動性を向上させるための界面活性剤、耐熱老化防止剤、離型剤等が挙げられる。
その他成分が含まれる場合、その他の成分の含有量は、ポリイミド系樹脂層に対して、0質量%超10質量%以下が好ましく、0質量%超5質量%以下がより好ましく、0質量%超1質量%以下が更に好ましい。
・ポリイミド系樹脂層の厚み
ポリイミド系樹脂層の厚さは、中間転写ベルトがポリイミド系樹脂層の単層体で構成される場合、機械的強度の観点から、60μm以上120μm以下であることが好ましく、80μm以上120μm以下であることがより好ましい。
ポリイミド系樹脂層の厚さは、中間転写ベルトがポリイミド系樹脂層を最表面層として有する積層体で構成される場合、製造適性の観点、及び放電を抑制する観点から、1μm以上60μm以下であることが好ましく、3μm以上60μm以下であることがより好ましい。
なお、ポリイミド系樹脂層の厚さは、以下のようにして測定する。
即ち、ポリイミド系樹脂層の厚み方向の断面を光学顕微鏡又は走査型電子顕微鏡により観察して、測定対象の層の厚みを10箇所測定し、この平均値を厚みとする。
・中間転写ベルトの外周面における表面粗さ
中間転写ベルトの外周面における表面粗さRzは、本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードによるクリーニング性を高める観点から、0.001μm以上1μm以下が好ましく、0.005μm以上0.5μm以下がより好ましく、0.01μm以上0.3μm以下がさらに好ましい。
中間転写ベルトの外周面における表面粗さRzは、JIS B 0601:1994に準拠して測定される、十点平均粗さRzである。表面粗さRzは、23℃、55%RHの環境下において、接触式表面粗さ測定装置(サーフコム570A、東京精密社製)を用いて測定する。接触針は、先端がダイヤモンド(5μmR、90°円錐)の接触針を用いる。測定条件は、接触針=先端がダイヤモンド(5μmR、90°円錐)の接触針、測定距離=2.5mm、カットオフ波長=0.8mm、測定速度=0.60mm/sする。
測定個所は、中間転写ベルトの外周面における幅方向中央部とし、3か所測定して、平均値を算出する。
・中間転写ベルトの体積抵抗率
中間転写ベルトの、500Vの電圧を10秒間印加した際の体積抵抗率の常用対数値は、転写性の観点から、9.0(logΩ・cm)以上13.5(logΩ・cm)以下であることが好ましく、9.5(logΩ・cm)以上13.2(logΩ・cm)以下であることがより好ましく、10.0(logΩ・cm)以上12.5(logΩ・cm)以下であることが特に好ましい。
中間転写ベルトにおける500Vの電圧を10秒間印加した際の体積抵抗率の測定は、以下の方法により行う。
抵抗測定機として、微小電流計(Advantest社製R8430A)を用い、プローブとしてURプローブ(三菱ケミカルアナリテック(株)製)を使用し、体積抵抗率(logΩ・cm)について、中間転写ベルトを周方向に等間隔で6点、幅方向の中央部及び両端部について3点の計18点、電圧500V、印加時間10秒間、加圧1kgfで測定し、平均値を算出する。また、温度22℃、湿度55%RHの環境下で測定を行うものとする。
・中間転写ベルトの表面抵抗率
中間転写ベルトの、外周面に500Vの電圧を10秒間印加した際の表面抵抗率の常用対数値は、凹凸紙への転写性の観点から、10.0(logΩ/suq.)以上15.0(logΩ/suq.)以下であることが好ましく、10.5(logΩ/suq.)以上14.0(logΩ/suq.)以下であることがより好ましく、11.0(logΩ/suq.)以上13.5(logΩ/suq.)以下であることが特に好ましい。
なお、前記表面抵抗率の単位logΩ/suq.は、表面抵抗率を単位面積当たりの抵抗値の対数値で表すものあり、log(Ω/suq.)、logΩ/suquare、logΩ/□等とも表記する。
中間転写ベルトの外周面における500Vの電圧を10秒間印加した際の表面抵抗率の測定は、以下の方法により行う。
抵抗測定機として、微小電流計(Advantest社製R8430A)を用い、プローブとしてURプローブ(三菱ケミカルアナリテック(株)製)を使用し、無端ベルトの外周面の表面抵抗率(logΩ/suq.)について、中間転写ベルトの外周面を周方向に等間隔で6点、幅方向の中央部及び両端部について3点の計18点、電圧500V、印加時間10秒間、加圧1kgfで測定し、平均値を算出する。また、温度22℃、湿度55%RHの環境下で測定を行うものとする。
[感光体との接触条件]
本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードは、被クリーニング部材である感光体の表面に接触させることで、感光体の表面をクリーニングする。
このとき、感光体と感光体用クリーニングブレードとの接触条件について、ベルト用クリーニングブレードと同様に図1を用いて説明する。このとき、図1中、BEを感光体に読みかえ、CBを感光体用クリーニングブレードと読みかえ、CBSはクリーニングブレードを支持する支持部材を示す。
図1に示す、感光体用クリーニングブレードCBを感光体BEに押し付ける押し付け力NFは、良好なクリーニング性を得る観点から、0.4N・m以上3.0N・m以下が好ましく、0.8N・m以上2.5N・m以下がより好ましい。
また、感光体用クリーニングブレードCBの感光体BEへの食い込み量dは、0.3mm以上2mm以下が好ましく、0.6mm以上1.4mm以下がより好ましい。
更に、感光体BEと感光体用クリーニングブレードCBとの接触部における角度WA(Working Angle)は、5°以上30°以下が好ましく、8°以上24°以下がより好ましい。
[感光体(被クリーニング部材)]
本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードにおける被クリーニング部材である感光体は、表面の摩擦係数が0.85以上であれば、特に制限はない。
感光体の表面の摩擦係数は、次の通り測定する。
感光体の表面に対して、下記測定条件のHEIDON抵抗力測定法にて30回連続で摩擦係数を測定し、10回目から20回目の測定値の平均を算出する。なお、摩擦係数は針の動的摩擦係数を測定する。摩擦係数の測定は、東科学株式会社製TRIBOGEAR(過重変動型摩擦摩耗試験システム)、TYPEHHS2000(標準解析ソフト使用)を使用する。
-測定条件-
針の材質:ダイヤモンド、針の先端形状:R=0.2mm、過重:20g、針の接触角度:90°(感光体表面に対して垂直方向)、針の移動距離:片道10mmで往復、往復回数:30回
表面の摩擦係数が0.85以上の感光体は、例えば、導電性基体と、導電性基体上に設けられた感光層と、を有する感光体が挙げられる。最表面層が感光層であることで、表面の摩擦係数が高くなる傾向にある。
また、表面の摩擦係数が0.85以上の感光体は、導電性基体と、導電性基体上に設けられた感光層と、を有し、最表面層がフッ素樹脂を含まない又はフッ素樹脂をわずかに含む感光体であってもよい。フッ素樹脂を含む最表面層は、その表面の摩擦係数が低くなることから、フッ素樹脂の含有率が低くなるほど、最表面層の表面(即ち、感光体の表面)の摩擦係数が高くなる。
ここで、感光体における感光層は、電荷発生層及び電荷輸送層が積層された積層型感光層であってもよいし、単層型感光層であってもよい。ここから、上記最表面層となる層としては、電荷輸送層、単層型感光層、又は表面保護層が挙げられる。
また、導電性基体と感光層との間に下引層が設けられていてもよい。下引層と感光層との間に中間層をさらに設けてもよい。
以下、各層の詳細について説明する。
(導電性基体)
導電性基体としては、例えば、金属(アルミニウム、銅、亜鉛、クロム、ニッケル、モリブデン、バナジウム、インジウム、金、白金等)又は合金(ステンレス鋼等)を含む金属板、金属ドラム、及び金属ベルト等が挙げられる。また、導電性基体としては、例えば、導電性化合物(例えば導電性ポリマー、酸化インジウム等)、金属(例えばアルミニウム、パラジウム、金等)又は合金を塗布、蒸着又はラミネートした紙、樹脂フィルム、ベルト等も挙げられる。
導電性基体としては、周知の導電性基体を適用すればよい。
(下引層)
下引層は、例えば、無機粒子と結着樹脂とを含む層が挙げられる。
無機粒子としては、例えば、粉体抵抗(体積抵抗率)10Ωcm以上1011Ωcm以下の無機粒子が挙げられる。
これらの中でも、上記抵抗値を有する無機粒子としては、例えば、酸化錫粒子、酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、酸化ジルコニウム粒子等の金属酸化物粒子がよく、特に、酸化亜鉛粒子が好ましい。
無機粒子は、表面処理が施されていてもよい。無機粒子は、表面処理の異なるもの、又は、粒子径の異なるものを2種以上混合して用いてもよい。
表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、界面活性剤等が挙げられる。特に、シランカップリング剤が好ましく、アミノ基を有するシランカップリング剤がより好ましい。
ここで、下引層は、無機粒子と共に電子受容性化合物(アクセプター化合物)を含有することが、電気特性の長期安定性、キャリアブロック性が高まる観点からよい。
電子受容性化合物としては、アントラキノン構造を有する化合物が好ましい。アントラキノン構造を有する化合物としては、例えば、ヒドロキシアントラキノン化合物、アミノアントラキノン化合物、アミノヒドロキシアントラキノン化合物等が好ましく、具体的には、例えば、アントラキノン、アリザリン、キニザリン、アントラルフィン、プルプリン等が好ましい。
電子受容性化合物は、下引層中に無機粒子と共に分散して含まれていてもよいし、無機粒子の表面に付着した状態で含まれていてもよい。
電子受容性化合物の含有量は、例えば、無機粒子に対して0.01質量%以上20質量%以下がよく、好ましくは0.01質量%以上10質量%以下である。
下引層に用いる結着樹脂としては、上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が好適であり、特に、尿素樹脂、フェノール樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂;ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂及びポリビニルアセタール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂と硬化剤との反応により得られる樹脂が好適である。
これら結着樹脂を2種以上組み合わせて使用する場合には、その混合割合は、必要に応じて設定される。
下引層には、電気特性向上、環境安定性向上、画質向上のために種々の添加剤を含んでいてもよい。
添加剤としては、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料が挙げられる。シランカップリング剤は前述のように無機粒子の表面処理に用いられるが、添加剤として更に下引層に添加してもよい。
下引層の膜厚は、例えば、好ましくは15μm以上、より好ましくは20μm以上50μm以下の範囲内に設定される。
(中間層)
中間層は、例えば、樹脂を含む層である。中間層に用いる樹脂としては、例えば、アセタール樹脂(例えばポリビニルブチラール等)、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、カゼイン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン-アルキッド樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂等の高分子化合物が挙げられる。
中間層は、有機金属化合物を含む層であってもよい。中間層に用いる有機金属化合物としては、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、ケイ素等の金属原子を含有する有機金属化合物等が挙げられる。
これらの中間層に用いる化合物は、単独で又は複数の化合物の混合物若しくは重縮合物として用いてもよい。
これらの中でも、中間層は、ジルコニウム原子又はケイ素原子を含有する有機金属化合物を含む層であることが好ましい。
中間層の膜厚は、例えば、好ましくは0.1μm以上3μm以下の範囲に設定される。なお、中間層を下引層として使用してもよい。
(電荷発生層)
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂とを含む層である。また、電荷発生層は、電荷発生材料の蒸着層であってもよい。電荷発生材料の蒸着層は、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro-Luminescence)イメージアレー等の非干渉性光源を用いる場合に好適である。
電荷発生材料としては、ビスアゾ、トリスアゾ等のアゾ顔料;ジブロモアントアントロン等の縮環芳香族顔料;ペリレン顔料;ピロロピロール顔料;フタロシアニン顔料;酸化亜鉛;三方晶系セレン等が挙げられる。
電荷発生層に用いる結着樹脂としては、広範な絶縁性樹脂から選択され、また、結着樹脂としては、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、ポリシラン等の有機光導電性ポリマーから選択してもよい。
なお、電荷発生材料と結着樹脂の配合比は、質量比で10:1から1:10までの範囲内であることが好ましい。
電荷発生層には、その他、周知の添加剤が含まれていてもよい。
電荷発生層の膜厚は、例えば、好ましくは0.1μm以上5.0μm以下、より好ましくは0.2μm以上2.0μm以下の範囲内に設定される。
(電荷輸送層)
電荷輸送層は、例えば、電荷輸送材料と結着樹脂とを含む層である。電荷輸送層は、高分子電荷輸送材料を含む層であってもよい。
電荷輸送材料としては、p-ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物;テトラシアノキノジメタン系化合物;2,4,7-トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物;キサントン系化合物;ベンゾフェノン系化合物;シアノビニル系化合物;エチレン系化合物等の電子輸送性化合物が挙げられる。電荷輸送材料としては、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物等の正孔輸送性化合物も挙げられる。これらの電荷輸送材料は1種を単独で又は2種以上で用いられるが、これらに限定されるものではない。
電荷輸送層に用いる結着樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン-アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーンアルキッド樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂、スチレン-アルキッド樹脂、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリシラン等が挙げられる。これらの中でも、結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂又はポリアリレート樹脂が好適である。これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上で用いる。
なお、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、質量比で10:1から1:5までが好ましい。
電荷輸送層には、その他、周知の添加剤が含まれていてもよい。
電荷輸送層の膜厚は、例えば、好ましくは5μm以上50μm以下、より好ましくは10μm以上30μm以下の範囲内に設定される。
(単層型感光層)
単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)は、例えば、電荷発生材料と電荷輸送材料と、必要に応じて、結着樹脂、及びその他周知の添加剤と、を含む層である。なお、これら材料は、電荷発生層及び電荷輸送層で説明した材料と同様である。
そして、単層型感光層中、電荷発生材料の含有量は、全固形分に対して0.1質量%以上10質量%以下がよく、好ましくは0.8質量%以上5質量%以下である。また、単層型感光層中、電荷輸送材料の含有量は、全固形分に対して5質量%以上50質量%以下がよい。
単層型感光層の形成方法は、電荷発生層や電荷輸送層の形成方法と同様である。
単層型感光層の膜厚は、例えば、5μm以上50μm以下がよく、好ましくは10μm以上40μm以下である。
<画像形成装置>
本実施形態に係る画像形成装置は、感光体と、前記感光体を帯電する帯電装置と、帯電した前記感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、前記感光体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、前記感光体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、被クリーニング部材であるベルトと、前記ベルトの表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃するベルト用クリーニングブレードと、を備える。
ここで、被クリーニング部材であるベルトとしては、既述のように、中間転写ベルト、二次転写ベルト、用紙搬送ベルト等が挙げられる。また、ベルト用クリーニングブレードとしては、本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードが適用される。
本実施形態に係る画像形成装置は、表面の摩擦係数が0.85以上である感光体と、前記感光体を帯電する帯電装置と、帯電した前記感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、前記感光体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、前記感光体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、前記転写装置によって前記トナー像が転写された後の前記感光体の表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃する感光体用クリーニングブレードと、を備える。
ここで、表面の摩擦係数が0.85以上である感光体としては、既述した、被クリーニング部材としての感光体が挙げられる。また、感光体用クリーニングブレードとしては、本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードが適用される。
本実施形態に係る画像形成装置は、本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードと、本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードと、の両方を備えていてもよい。具体的には、本実施形態に係る画像形成装置は、表面の摩擦係数が0.85以上である感光体と、前記感光体を帯電する帯電装置と、帯電した前記感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、前記感光体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、前記感光体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、前記転写装置によって前記トナー像が転写された後の前記感光体の表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃する感光体用クリーニングブレードと、被クリーニング部材であるベルトと、前記ベルトの表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃するベルト用クリーニングブレードと、を備えていてもよい。
本実施形態に係る画像形成装置は、記録媒体の表面に転写されたトナー像を定着する定着手段を備える装置;トナー像の転写後、帯電前の感光体の表面をクリーニングするクリーニング装置を備えた装置;トナー像の転写後、帯電前に感光体の表面に除電光を照射して除電する除電装置を備える装置;感光体の温度を上昇させ、相対温度を低減させるための感光体加熱部材を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、感光体の表面に形成されたトナー像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;感光体の表面に形成されたトナー像を中間転写ベルトの表面に一次転写し、中間転写ベルトの表面に転写されたトナー像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置も適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写装置は、例えば、表面にトナー像が転写される中間転写ベルトと、感光体の表面に形成されたトナー像を中間転写ベルトの表面に一次転写する一次転写装置と、中間転写ベルトの表面に転写されたトナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写装置と、を有する構成が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置は、乾式現像方式の画像形成装置、湿式現像方式(液体現像剤を利用した現像方式)の画像形成装置のいずれであってもよい。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、感光体を備える部分が、画像形成装置に対して着脱されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例について図面を参照しつつ説明する。ただし、本実施形態に係る画像形成装置は、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主要部を説明し、その他はその説明を省略する。
ここで、図2は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示した概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図2に示すように、例えば、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット1Y、1M、1C、1K(トナー像形成装置の一例)と、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kにより形成された各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10と、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー像を記録媒体である用紙Kに一括転写(二次転写)させる二次転写部20と、二次転写された画像を用紙K上に定着させる定着装置60と、を備えている。また、画像形成装置100は、各装置(各部)の動作を制御する制御部40を有している。
画像形成装置100の各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、表面に形成されるトナー像を保持する、矢印A方向に回転する感光体11を備えている。
感光体11の周囲には、帯電装置の一例として、感光体11を帯電させる帯電器12が設けられ、静電潜像形成装置の一例として、感光体11上に静電潜像を書込むレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す)が設けられている。
また、感光体11の周囲には、現像装置の一例として、各色成分トナーが収容されて感光体11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器14が設けられ、感光体11上に形成された各色成分トナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16が設けられている。
更に、感光体11の周囲には、感光体11上の残留トナーが除去される感光体クリーナ17が設けられ、帯電器12、レーザ露光器13、現像器14、一次転写ロール16及び感光体クリーナ17の電子写真用デバイスが感光体11の回転方向に沿って順次配設されている。これらの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に、略直線状に配置されている。
中間転写ベルト15は、各種ロールによって図2に示すB方向に目的に合わせた速度で循環駆動(回転)されている。この各種ロールとして、定速性に優れたモータ(不図示)により駆動されて中間転写ベルト15を回転させる駆動ロール31、各感光体11の配列方向に沿って略直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能する張力付与ロール33、二次転写部20に設けられる背面ロール25、中間転写ベルト15上の残留トナー等を掻き取る二次転写ベルトクリーニングブレード35に対向して設けられるクリーニング背面ロール34を有している。
ここで、二次転写ベルトクリーニングブレード35として、本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードが適用される。このとき、中間転写ベルト15が、被クリーニング部材であるベルトに該当する。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体11に圧接配置され、更に一次転写ロール16にはトナーの帯電極性(マイナス極性とする。以下同様。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上において重畳されたトナー像が形成されるようになっている。
二次転写部20は、背面ロール25と、中間転写ベルト15のトナー像保持面側に配置される二次転写ロール22と、を備えて構成されている。
背面ロール25は、表面抵抗率が1×10Ω/□以上1×1010Ω/□以下となるように形成され、硬度は、例えば、70°(アスカーC:高分子計器社製、以下同様。)に設定される。この背面ロール25は、中間転写ベルト15の裏面側に配置されて二次転写ロール22の対向電極を構成し、二次転写バイアスが安定的に印加される金属製の給電ロール26が接触配置されている。
一方、二次転写ロール22は、体積抵抗率が107.5Ωcm以上108.5Ωcm以下の円筒ロールである。そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んで背面ロール25に圧接配置され、更に二次転写ロール22は接地されて背面ロール25との間に二次転写バイアスが形成され、二次転写部20に搬送される用紙K上にトナー像を二次転写する。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の外周面をクリーニングする二次転写ベルトクリーニングブレード35が接離自在に設けられている。
また、二次転写ロール22の二次転写部20の下流側には、二次転写後の二次転写ロール22上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の外周面をクリーニングする二次転写ロールクリーニング部材22Aが設けられている。二次転写ロールクリーニング部材22Aは、クリーニングブレードが例示される。ただし、クリーニングロールであってもよい。
なお、画像形成装置100は、二次転写ロール22に代えて、二次転写ベルト(二次転写部材の一例)を備える構成であってもよい。
一方、イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられたマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは画像形成を開始するように構成されている。
更に、本実施形態に係る画像形成装置では、用紙Kを搬送する搬送手段として、用紙Kを収容する用紙収容部50、この用紙収容部50に集積された用紙Kを予め定められたタイミングで取り出して搬送する給紙ロール51、給紙ロール51により繰り出された用紙Kを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Kを二次転写部20へと送り込む搬送ガイド53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Kを定着装置60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Kを定着装置60に導く定着入口ガイド56を備えている。
なお、感光体11が表面の摩擦係数が0.85以上である感光体である場合には、感光体クリーナ17は、感光体11の表面を清掃する本実施形態に係る感光体用クリーニングブレード(不図示)を備えるクリーニング装置であることが好ましい。
以下、感光体クリーナ17の一例として、本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードを備えるクリーニング装置(本実施形態に係るクリーニング装置)について説明する。
本実施形態に係るクリーニング装置としては、感光体の表面に接触し、感光体の表面をクリーニングするクリーニングブレードとして、本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードを備えたものであれば特に限定されない。例えば、クリーニング装置の構成例としては、感光体側に開口部を有するクリーニングケース内に、接触部位の先端が開口部側となるよう感光体用クリーニングブレードを固定すると共に、感光体の表面から回収された廃トナー等の除去物を除去物回収容器に導く搬送部材を備えた構成などが挙げられる。また、クリーニング装置には、本実施形態に係る感光体用クリーニングブレードが2つ以上用いられていてもよい。
次に、図2に示される画像形成装置を用いて、本実施形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置では、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により画像処理が施された後、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって作像作業が実行される。
画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各々の感光体11に照射している。画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの各感光体11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kによって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの感光体11上に形成されたトナー像は、各感光体11と中間転写ベルト15とが接触する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性(マイナス極性)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の外周面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の外周面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、搬送手段では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせて給紙ロール51が回転し、用紙収容部50から目的とするサイズの用紙Kが供給される。給紙ロール51により供給された用紙Kは、搬送ロール52により搬送され、搬送ガイド53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Kは一旦停止され、トナー像が保持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせて位置合わせロール(不図示)が回転することで、用紙Kの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22が背面ロール25に加圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Kは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、給電ロール26からトナーの帯電極性(マイナス極性)と同極性の電圧(二次転写バイアス)が印加されると、二次転写ロール22と背面ロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に保持された未定着トナー像は、二次転写ロール22と背面ロール25とによって加圧される二次転写部20において、用紙K上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Kは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着装置60における最適な搬送速度に合わせて、用紙Kを定着装置60まで搬送する。定着装置60に搬送された用紙K上の未定着トナー像は、定着装置60によって熱及び圧力で定着処理を受けることで用紙K上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Kは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙収容部(不図示)に搬送される。
一方、用紙Kへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナーは、中間転写ベルト15の回転に伴って二次転写ベルトクリーニングブレード35まで搬送され、二次転写ベルトクリーニングブレード35によって中間転写ベルト15上から除去される。
<転写装置>
本実施形態に係る転写装置は、表面にトナー像が転写される中間転写ベルトと、感光体の表面に形成されたトナー像を前記中間転写ベルトの表面に一次転写する一次転写装置と、前記中間転写ベルトの表面に転写された前記トナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写装置と、前記中間転写ベルトの表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃するクリーニングブレードと、を備える。
ここで、クリーニングブレードとしては、本実施形態に係るベルト用クリーニングブレードが適用される。
本実施形態に係る転写装置における中間転写ベルトは、既述のとおりである。
一次転写装置は、中間転写ベルトを挟んで感光体に対向して配置される一次転写部材を有する。一次転写装置においては、上記一次転写部材により中間転写体に対しトナーの帯電極性と逆極性の電圧を付与することで、トナー像が中間転写体の外周面に一次転写される。
また、二次転写装置は、中間転写体のトナー像保持側に配置される二次転写部材を有する。そして、二次転写装置は、例えば、二次転写部材と共に、中間転写ベルトのトナー像保持側と反対側に配置される背面部材と、を有する。二次転写装置においては、中間転写ベルト及び記録媒体を二次転写部材と背面部材とで挟み込み転写電界を形成することで、中間転写ベルトの表面に転写されたトナー像が記録媒体に二次転写される。
二次転写部材は、二次転写ロールであってもよいし、二次転写ベルトであってもよい。なお、背面部材は、例えば、背面ロールが適用される。
なお、本実施形態に係る転写装置は、複数の中間転写ベルトを介して、トナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置であってもよい。つまり、転写装置は、例えば、感光体から第1中間転写ベルトにトナー像を一次転写し、さらに、第1中間転写ベルトから第2中間転写ベルトにトナー像を二次転写した後、第2中間転写ベルトから記録媒体にトナー像を三次転写する転写装置であってもよい。
以上、本実施形態について説明したが、上記実施の形態に限定的に解釈されるものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
[実施例A1]
(ベルト用クリーニングブレード(CB1)の作製)
ポリカプロラクトンポリオール((株)ダイセル製、プラクセル205、及びポリカプロラクトンポリオール((株)ダイセル製、プラクセル240)をポリオール成分のハードセグメント材料として用いた。また、2つ以上のヒドロキシ基を含むアクリル樹脂(綜研化学(株)製、アクトフローUMB-2005B)をソフトセグメント材料として用い、上記ハードセグメント材料およびソフトセグメント材料を8:2(質量比)の割合で混合した。
次に、このハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合物100部に対して、イソシアネート化合物として4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、ミリオネートMT)を加えて、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させた。続いて、上記イソシアネート化合物を更に加え、窒素雰囲気下、70℃で3時間反応させて、プレポリマーを得た。
次に、このプレポリマーを100℃に昇温し、減圧下で1時間脱泡した。その後、プレポリマーに対して、1,4-ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの混合物を加え、3分間気泡が入らないように混合し、クリーニングブレード成形用組成物を調製した。次いで、調整した遠心成形機に上記クリーニングブレード成形用組成物を流し込み、硬化反応させた。
次いで、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(東ソー(株)製、ミリオネートMT)浴にクリーニングブレードを80℃で5分浸漬させたのち、浴から引き上げ、熟成加熱し、その後室温にて乾燥し、長さ15mm、厚さ2mmにカットした。
以上の操作により、ベルト用クリーニングブレード(CB1)を得た。
[実施例A2~実施例A12]
(ベルト用クリーニングブレード(CB2)~(CB12)の作製)
ハードセグメント材料とソフトセグメント材料の比率を変え、下記表1に記載の物性へと調整した以外は、クリーニングブレード(CB1)と同様にして、クリーニングブレード(CB2)~(CB12)を得た。
[比較例A1~比較例A8]
(ベルト用クリーニングブレード(CBC1)~(CBC8)の作製)
ハードセグメント材料とソフトセグメント材料の比率を変え、下記表1に記載の物性へと調整した以外は、クリーニングブレード(CB1)と同様にして、クリーニングブレード(CBC1)~(CBC8)を得た。
<割合X、割合Y、及び割合Zの測定>
得られた各例のベルト用クリーニングブレードについて、既述の方法にて、割合X、割合Y、及び割合Zの測定をした。
結果を表1に示す。
<中間転写ベルトの準備>
ポリイミド系樹脂層の単層体からなる中間転写ベルト(BE1)を用意した。中間転写ベルト(BE1)の外周面における表面粗さRzは、0.07μmであった。
<評価A>
表1に示す組み合わせで、画像形成装置「富士フイルムビジネスイノベーション(株)ApeosPort-VI C7771」に、中間転写ベルト及び中間転写ベルトクリーニングブレードとして装着し、評価用の画像形成装置を得た。なお、中間転写ベルトクリーニングブレードの装着条件は、押し付け力NF(Normal Force)を2.5gf/mm、角度W/A(Working Angle)を10°に設定した。
そして、この画像形成装置を用いて、次の評価を実施した。
-耐摩耗性及び耐欠け性の評価-
上記評価用の画像形成装置を用い、32.5℃、85%RHの環境下にて、感光体の積算回転数が100Kサイクルになるまで、A4用紙(210×297mm、富士フイルムビジネスイノベーション(株)製、P紙)上に画像密度50%の画像を出力させた。出力後の、クリーニングブレードのエッジ部(ベルトとの接触角部)について、以下の評価を行った。
クリーニングブレードのエッジ部の摩耗量を、キーエンス社製レーザ顕微鏡VK―8510により観察した時に確認される、ベルト表面側のエッジ部の摩耗深さの最大深さより計測した。得られた値をもとに、下記の評価基準に沿って、耐摩耗性を評価した。
また、クリーニングブレードのエッジ部の欠けの有無及びそのサイズを、キーエンス社製レーザ顕微鏡VK―8510により観察した。得られた観察結果をもとに、下記の評価基準に沿って、耐欠け性を評価した。
-耐摩耗性の基準-
G0:エッジ部の摩耗量が1.5μm以下である。
G1:エッジ部の摩耗量が1.5μm超え3μm以下である。
G2:エッジ部の摩耗量が3μm超え5μm以下である。
G3:エッジ部の摩耗量が5μm超え7μm以下である。
G4:エッジ部の摩耗量が7μm超え10μm以下である。
G5:エッジ部の摩耗量が10μm超である。
-耐欠け性の基準-
G0:エッジ部の欠けが未発生である。
G1:エッジ部の欠けのサイズが1μm以下で、欠けの個数が1個以上5個未満である。
G2:エッジ部の欠けのサイズが1μm以下で、欠けの個数が5個以上である。
G3:エッジ部の欠けのサイズが1μm超え5μm以下で、欠けの個数が1個以上3個未満である。
G4:エッジ部の欠けのサイズが1μm超え5μm以下で、欠けの個数が3個以上5個未満である。
G5:エッジ部の欠けのサイズが1μm超え5μm以下で、欠けの個数が5個以上である。
上記結果から、本実施例のベルト用クリーニングブレードは、比較例に比べ、耐摩耗性と耐欠け性との両方に優れることがわかる。
[実施例B1]
(感光体用クリーニングブレード(CP1)の作製)
ポリカプロラクトンポリオール((株)ダイセル製、プラクセル205、及びポリカプロラクトンポリオール((株)ダイセル製、プラクセル240)をポリオール成分のハードセグメント材料として用いた。また、2つ以上のヒドロキシ基を含むアクリル樹脂(綜研化学(株)製、アクトフローUMB-2005B)をソフトセグメント材料として用い、上記ハードセグメント材料およびソフトセグメント材料を8:2(質量比)の割合で混合した。
次に、このハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合物100部に対して、イソシアネート化合物として4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業(株)製、ミリオネートMT)を加えて、窒素雰囲気下、65℃で3時間反応させた。続いて、上記イソシアネート化合物を更に加え、窒素雰囲気下、65℃で3時間反応させて、プレポリマーを得た。
次に、このプレポリマーを100℃に昇温し、減圧下で1時間脱泡した。その後、プレポリマーに対して、1,4-ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの混合物を加え、3分間気泡が入らないように混合し、クリーニングブレード成形用組成物を調製した。次いで、調整した遠心成形機に上記クリーニングブレード成形用組成物を流し込み、硬化反応させた。
次いで、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(東ソー(株)製、ミリオネートMT)浴にクリーニングブレードを85℃で5分浸漬させたのち、浴から引き上げ、熟成加熱し、その後室温にて乾燥し、長さ14mm、厚さ1.8mmにカットした。
以上の操作により、感光体用クリーニングブレード(CP1)を得た。
[実施例B2~実施例B12]
(ベルト用クリーニングブレード(CP2)~(CB12)の作製)
ハードセグメント材料とソフトセグメント材料の比率を変え、下記表2に記載の物性へと調整した以外は、クリーニングブレード(CP1)と同様にして、クリーニングブレード(CP2)~(CB12)を得た。
[比較例B1~比較例B8]
(ベルト用クリーニングブレード(CPC1)~(CPC8)の作製)
ハードセグメント材料とソフトセグメント材料の比率を変え、下記表2に記載の物性へと調整した以外は、クリーニングブレード(CP1)と同様にして、クリーニングブレード(CPC1)~(CPC8)を得た。
<感光体の準備>
(感光体Aの製造)
酸化亜鉛(平均粒子径:70nm、テイカ社製、比表面積値:15m/g)100質量部をメタノール500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤として、KBM603(信越化学工業社製)0.75質量部を添加し、2時間攪拌した。その後、メタノールを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛粒子を得た。
前記表面処理を施した酸化亜鉛粒子60質量部と、下記構造の電子受容性化合物(4-エトキシ-1,2-ジヒドロキシアントラキノン)を1.2質量部と、硬化剤としてブロック化イソシアネート(スミジュール3173、住友バイエルンウレタン社製)13.5質量部と、ブチラール樹脂(エスレックBM-1、積水化学工業社製)15質量部とを、メチルエチルケトン85質量部に溶解した溶液38質量部と、メチルエチルケトン25質量部とを混合し、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間の分散を行い、分散液を得た。得られた分散液に、触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005質量部と、シリコーン樹脂粒子(トスパール145、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)4.0質量部とを添加し、下引層形成用塗布液を得た。下引層形成用塗布液の塗布温度(24℃)における粘度は235mPa・sであった。
この塗布液を、浸漬塗布法にて塗布速度220mm/minで直径30mmのアルミニウム基材上に塗布し、180℃、40分の乾燥硬化を行い厚さ25μmの下引層を得た。
次に、電荷発生材料として、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.5゜、9.9゜、12.5゜、16.3゜、18.6゜、25.1゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶15質量部、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニオンカーバイト社製)10質量部及びn-ブチルアルコール300質量部からなる混合物を、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散して電荷発生層形成用塗布液を得た。電荷発生層形成用塗布液の塗布温度(24℃)における粘度は1.8mPa・sであった。この塗布液を前記下引層上に浸漬塗布法にて塗布速度65mm/minで浸漬塗布し、150℃で10分間乾燥して電荷発生層を得た。
次に、電荷輸送物質として、下記構造式1で示される化合物を1.6質量部、N,N’-ビス(3-メチルフェニル)-N,N’-ジフェニルベンジジンを3質量部、結着樹脂として、下記構造式2で示される構造単位及び下記構造式3で示される構造単位からなるポリカーボネート共重合体(粘度平均分子量53000)6質量部、酸化防止剤として2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール0.1質量部を混合して、テトラヒドロフラン24質量部及びトルエン11質量部を混合溶解して、混合溶解液を得た。
この混合溶解液にエーテル変性シリコーンオイル(商品名:KP340、信越化学工業社製)を5ppm添加し、十分に撹拌して電荷輸送層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に40μmの厚さで塗布して143℃で40分間乾燥して電荷輸送層を形成し、目的の電子写真感光体を得た。このようにして得た電子写真感光体を感光体Aとした。この感光体Aの電荷輸送層の摩擦係数は、0.97であった。
(感光体Bの作製)
感光体Aの表面を、摩擦試験機HEIDONを用い負荷荷重を調節して処理して、高さ5μm、幅20μmの突起を形成した。
得られた表面に上記の突起を有する感光体を、感光体Bとした。
<評価B>
画像形成装置「富士フイルムビジネスイノベーション(株)Apeos C8180」に、上記感光体A又は感光体Bと、下記表2に示す感光体用クリーニングブレードと、を装着し、評価用の画像形成装置を得た。なお、感光体クリーニングブレードの装着条件は、押し付け力NF(Normal Force)を2.0gf/mm、角度W/A(Working Angle)を18°に設定した。
そして、この画像形成装置を用いて、次の評価を実施した。
-クリーニング性の評価-
上記評価用の画像形成装置(感光体Aを装着した画像形成装置)を用い、28℃、80%RHの環境下にて、A4用紙(210×297mm、富士フイルムビジネスイノベーション(株)製、P紙)上に、黒色の画像濃度5%となるハーフトーン画像を1万枚、出力させた。その後、黒色の画像濃度80%ハーフトーン画像を1枚出力し、その出力画像について、下記評価基準に沿って、クリーニング性を評価した。
-基準-
G1:スジなし
G2:顕微鏡等で確認可能な軽度なスジあり
G3:目視可能な軽微なスジあり
G4:明確な線スジあり
-耐欠け性の評価-
上記評価用の画像形成装置(感光体Bを装着した画像形成装置)を用い、10℃、20%RHの環境下にて、A4用紙(210×297mm、富士フイルムビジネスイノベーション(株)製、P紙)上に、黒色の画像濃度5%となるハーフトーン画像を100枚、出力させた。出力後の、クリーニングブレードのエッジ部(感光体との接触角部)における感光体の突起との接触部の摩耗量について測定した。得られた値をもとに、下記の評価基準に沿って、耐欠け性を評価した。
-基準-
G1:摩耗なし又は摩耗量が1μm未満である。
G2:摩耗量が1μm以上5μm未満である。
G3:摩耗量が5μm以上10μm未満である。
G4:摩耗量が10μm以上である。
上記結果から、本実施例の感光体用クリーニングブレードは、比較例に比べ、クリーニング性と耐欠け性との両方に優れることがわかる。
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
(((1))) 少なくとも被クリーニング部材であるベルトの表面に接触する接触部位を有し、
前記接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムから構成され、
前記接触部位の断面において、前記断面の総面積に対し、前記ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%以上25.1%以下であり、且つ、前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%以上46.5%以下である、ベルト用クリーニングブレード。
(((2))) 前記割合Xが16.0%以上である、(((1)))に記載のベルト用クリーニングブレード。
(((3))) 前記割合Xが24.0%以下である、(((1)))又は(((2)))に記載のベルト用クリーニングブレード。
(((4))) 前記割合Yが45.0%以下である、(((1)))~(((3)))のいずれか1つに記載のベルト用クリーニングブレード。
(((5))) 前記割合Xが16.0%以上24.0%以下である、(((1)))に記載のベルト用クリーニングブレード。
(((6))) 前記割合Xが16.0%以上24.0%以下であり、且つ、前記割合Yが17.8%以上45.0%以下である、(((1)))に記載のベルト用クリーニングブレード。
(((7))) 前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総個数に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの個数が占める割合Zが2.2%以上11.1%以下である、(((1)))~(((6)))のいずれか1項に記載のベルト用クリーニングブレード。
(((8))) 表面の摩擦係数が0.85以上である感光体の表面に接触する接触部位を有し、
前記接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムから構成され、
前記接触部位の断面において、前記断面の総面積に対し、前記ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%以上25.1%以下であり、且つ、前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%以上46.5%以下である、感光体用クリーニングブレード。
(((9))) 前記割合Xが16.0%以上である、(((8)))に記載の感光体用クリーニングブレード。
(((10))) 前記割合Xが24.0%以下である、(((8)))又は(((9)))に記載の感光体用クリーニングブレード。
(((11))) 前記割合Yが45.0%以下である、(((8)))~(((10)))のいずれか1つに記載の感光体用クリーニングブレード。
(((12))) 前記割合Xが16.0%以上24.0%以下である、(((8)))に記載の感光体用クリーニングブレード。
(((13))) 前記割合Xが16.0%以上24.0%以下であり、且つ、前記割合Yが17.8%以上45.0%以下である、(((8)))に記載の感光体用クリーニングブレード。
(((14))) 前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総個数に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの個数が占める割合Zが2.2%以上11.1%以下である、(((8)))~(((13)))のいずれか1つに記載の感光体用クリーニングブレード。
(((15))) 感光体と、
前記感光体を帯電する帯電装置と、
帯電した前記感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
前記感光体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記感光体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
クリーニング部材であるベルトと、
前記ベルトの表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃する、(((1)))~(((7)))のいずれか1つに記載のクリーニングブレードと、
を備える、画像形成装置。
(((16))) 表面にトナー像が転写される中間転写ベルトと、
感光体の表面に形成されたトナー像を前記中間転写ベルトの表面に一次転写する一次転写装置と、
前記中間転写ベルトの表面に転写された前記トナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写装置と、
前記中間転写ベルトの表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃する、(((1)))~(((7)))のいずれか1つに記載のベルト用クリーニングブレードと、
を備える転写装置。
(((17))) (((8)))~(((14)))のいずれか1つに記載の感光体用クリーニングブレードを備えたクリーニング装置。
(((18))) 表面の摩擦係数が0.85以上である感光体と、
前記感光体を帯電する帯電装置と、
帯電した前記感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
前記感光体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記感光体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
前記転写装置によって前記トナー像が転写された後の前記感光体の表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃する、(((8)))~(((14)))のいずれか1つに記載の感光体用クリーニングブレードと、
を備える、画像形成装置。
(((1)))に係る発明によれば、少なくとも被クリーニング部材であるベルトの表面に接触する接触部位を有し、接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムを含み、接触部位の断面において、断面の総面積に対し、ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%未満又は25.1%超であるか、或いは、断面のハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%未満又は46.5%超である場合に比べ、耐摩耗性及び耐欠け性に優れたベルト用クリーニングブレードが提供される。
(((2)))、(((5)))、又は(((6)))に係る発明によれば、割合Xが16.0%未満である場合に比べ、耐摩耗性に優れるベルト用クリーニングブレードが提供される。
(((3)))、(((5)))、又は(((6)))に係る発明によれば、割合Xが24.0%超である場合に比べ、耐欠け性に優れるベルト用クリーニングブレードが提供される。
(((4)))又は(((6)))に係る発明によれば、割合Yが45.0%超である場合に比べ、耐摩耗性及び耐欠け性に優れたベルト用クリーニングブレードが提供される。
(((7)))に係る発明によれば、断面のハードセグメントのドメインの総個数に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの個数が占める割合Zが2.2%未満又は11.1%超である場合に以下である場合に比べ、耐摩耗性及び耐欠け性に優れたベルト用クリーニングブレードが提供される。
(((8)))に係る発明によれば、表面の摩擦係数が0.85以上である感光体の表面に接触する接触部位を有し、接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムを含み、接触部位の断面において、断面の総面積に対し、ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%未満又は25.1%超であるか、或いは、断面のハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%未満又は46.5%超である場合に比べ、クリーニング性及び耐欠け性に優れた感光体用クリーニングブレードが提供される。
(((9)))、(((12)))、又は(((13)))に係る発明によれば、割合Xが16.0%未満である場合に比べ、クリーニング性に優れる感光体用クリーニングブレードが提供される。
(((10)))、(((12)))、又は(((13)))に係る発明によれば、割合Xが24.0%超である場合に比べ、耐欠け性に優れる感光体用クリーニングブレードが提供される。
(((11)))又は(((13)))に係る発明によれば、割合Yが45.0%超である場合に比べ、クリーニング性及び耐欠け性に優れた感光体用クリーニングブレードが提供される。
(((14)))に係る発明によれば、断面のハードセグメントのドメインの総個数に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの個数が占める割合Zが2.2%未満又は11.1%超以下である場合に比べ、クリーニング性及び耐欠け性に優れた感光体用クリーニングブレードが提供される。
(((15)))又は(((16)))に係る発明によれば、少なくとも被クリーニング部材であるベルトの表面に接触する接触部位を有し、接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムを含み、接触部位の断面において、断面の総面積に対し、ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%未満又は25.1%超であるか、或いは、断面のハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%未満又は46.5%超である場合に比べ、耐摩耗性及び耐欠け性に優れたベルト用クリーニングブレードを備えた画像形成装置、又は転写装置が提供される。
(((17)))又は(((18)))に係る発明によれば、表面の摩擦係数が0.85以上である感光体の表面に接触する接触部位を有し、接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムを含み、接触部位の断面において、断面の総面積に対し、ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%未満又は25.1%超であるか、或いは、断面のハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有するハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%未満又は46.5%超である場合に比べ、クリーニング性及び耐欠け性に優れた感光体用クリーニングブレードを備えたクリーニング装置、又は画像形成装置が提供される。
1Y,1M,1C,1K 画像形成ユニット
10 一次転写部
11 感光体
12 帯電器
13 レーザ露光器
14 現像器
15 中間転写ベルト
16 一次転写ロール
17 感光体クリーナ
20 二次転写部
22 二次転写ロール
22A 二次転写ロールクリーニング部材
25 背面ロール
26 給電ロール
31 駆動ロール
32 支持ロール
33 張力付与ロール
34 クリーニング背面ロール
35 中間転写ベルトクリーニングブレード
40 制御部
42 基準センサ
43 画像濃度センサ
50 用紙収容部
51 給紙ロール
52 搬送ロール
53 搬送ガイド
55 搬送ベルト
56 定着入口ガイド
60 定着装置
100 画像形成装置

Claims (18)

  1. 少なくとも被クリーニング部材であるベルトの表面に接触する接触部位を有し、
    前記接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムから構成され、
    前記接触部位の断面において、前記断面の総面積に対し、前記ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%以上25.1%以下であり、且つ、前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%以上46.5%以下である、ベルト用クリーニングブレード。
  2. 前記割合Xが16.0%以上である、請求項1に記載のベルト用クリーニングブレード。
  3. 前記割合Xが24.0%以下である、請求項1に記載のベルト用クリーニングブレード。
  4. 前記割合Yが45.0%以下である、請求項1に記載のベルト用クリーニングブレード。
  5. 前記割合Xが16.0%以上24.0%以下である、請求項1に記載のベルト用クリーニングブレード。
  6. 前記割合Xが16.0%以上24.0%以下であり、且つ、前記割合Yが17.8%以上45.0%以下である、請求項1に記載のベルト用クリーニングブレード。
  7. 前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総個数に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの個数が占める割合Zが2.2%以上11.1%以下である、請求項1に記載のベルト用クリーニングブレード。
  8. 表面の摩擦係数が0.85以上である感光体の表面に接触する接触部位を有し、
    前記接触部位が、ハードセグメントとソフトセグメントとを含むポリウレタンゴムから構成され、
    前記接触部位の断面において、前記断面の総面積に対し、前記ハードセグメントのドメインの占める割合Xが14.9%以上25.1%以下であり、且つ、前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総面積に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの面積が占める割合Yが17.8%以上46.5%以下である、感光体用クリーニングブレード。
  9. 前記割合Xが16.0%以上である、請求項8に記載の感光体用クリーニングブレード。
  10. 前記割合Xが24.0%以下である、請求項8に記載の感光体用クリーニングブレード。
  11. 前記割合Yが45.0%以下である、請求項8に記載の感光体用クリーニングブレード。
  12. 前記割合Xが16.0%以上24.0%以下である、請求項8に記載の感光体用クリーニングブレード。
  13. 前記割合Xが16.0%以上24.0%以下であり、且つ、前記割合Yが17.8%以上45.0%以下である、請求項8に記載の感光体用クリーニングブレード。
  14. 前記断面の前記ハードセグメントのドメインの総個数に対し、200nm以上1000nm以下の面積を有する前記ハードセグメントのドメインの個数が占める割合Zが2.2%以上11.1%以下である、請求項8に記載の感光体用クリーニングブレード。
  15. 感光体と、
    前記感光体を帯電する帯電装置と、
    帯電した前記感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
    前記感光体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
    前記感光体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
    被クリーニング部材であるベルトと、
    前記ベルトの表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃する、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載のベルト用クリーニングブレードと、
    を備える、画像形成装置。
  16. 表面にトナー像が転写される中間転写ベルトと、
    感光体の表面に形成されたトナー像を前記中間転写ベルトの表面に一次転写する一次転写装置と、
    前記中間転写ベルトの表面に転写された前記トナー像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写装置と、
    前記中間転写ベルトの表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃する、請求項1~請求項7のいずれか1項に記載のベルト用クリーニングブレードと、
    を備える転写装置。
  17. 請求項8~請求項14のいずれか1項に記載の感光体用クリーニングブレードを備えたクリーニング装置。
  18. 表面の摩擦係数が0.85以上である感光体と、
    前記感光体を帯電する帯電装置と、
    帯電した前記感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
    前記感光体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
    前記感光体上に形成されたトナー像を記録媒体の表面に転写する転写装置と、
    前記転写装置によって前記トナー像が転写された後の前記感光体の表面に前記接触部位を接触させて当該表面を清掃する、請求項8~請求項14のいずれか1項に記載の感光体用クリーニングブレードと、
    を備える、画像形成装置。

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