JP2024022331A - 研磨パッド及び研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭化ケイ素の単結晶基板を研磨する際に、研磨レートを所定値以上としつつ、被研磨面のスクラッチの数の低減と、被研磨面に形成されるうねりの程度の低減と、を両立する。【解決手段】炭化ケイ素基板を研磨するための研磨パッドであって、ポリウレタンと、ポリウレタンで固定された砥粒と、を含み、30℃における損失弾性率(E´´)/貯蔵弾性率(E´)で表される正接損失(tanδ)が0.1以上0.35以下であり、且つ、ガラス転移温度が40℃以上65℃以下である研磨パッドを提供する。【選択図】図2

Description

本発明は、炭化ケイ素基板を研磨するための研磨パッドと、炭化ケイ素基板を研磨する研磨方法と、に関する。
近年、高耐圧であり且つ大電流を制御可能な所謂パワー半導体デバイスが注目されている。パワー半導体デバイスは、例えば、シリコン(Si)の単結晶基板よりも電気特性が良好な炭化ケイ素(SiC)の単結晶基板の一面側に形成される。
炭化ケイ素の単結晶基板の一面側にパワー半導体デバイスを形成する前には、単結晶基板の一面側を化学機械研磨(CMP)によって研磨して平坦化することが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、砥粒が固定された研磨パッドと、酸性の研磨液と、を用いて、炭化ケイ素の単結晶基板の研磨レートを向上させることが記載されている。
しかし、従来の研磨パッドでは、研磨に起因する傷(スクラッチ)の形成を抑制すると被研磨面にうねりが形成され、一方で、うねりを抑制すると被研磨面にスクラッチが形成されるという問題があった。
特開2012-253259号公報
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、炭化ケイ素の単結晶基板を研磨する際に、研磨レートを所定値以上としつつ、被研磨面のスクラッチの数の低減と、被研磨面に形成されるうねりの程度の低減と、を両立することを目的とする。
本発明の一態様によれば、炭化ケイ素基板を研磨するための研磨パッドであって、ポリウレタンと、該ポリウレタンで固定された砥粒と、を含み、損失弾性率(E´´)/貯蔵弾性率(E´)で表される正接損失(tanδ)が30℃において0.1以上0.35以下であり、且つ、ガラス転移温度が40℃以上65℃以下である研磨パッドが提供される。
本発明の他の態様によれば、炭化ケイ素基板を研磨する研磨方法であって、該炭化ケイ素基板を有する被加工物を研磨装置のチャックテーブルで保持する保持工程と、各々円盤状のベース基板及び研磨パッドを有し、且つ、径方向の中央部において該ベース基板及び該研磨パッドを貫通する貫通孔が形成された研磨工具の該貫通孔から研磨液を供給しながら、ポリウレタンと、該ポリウレタンで固定された砥粒と、を含み、損失弾性率(E´´)/貯蔵弾性率(E´)で表される正接損失(tanδ)が30℃において0.1以上0.35以下であり、且つ、ガラス転移温度が40℃以上65℃以下である該研磨パッドで該炭化ケイ素基板を研磨する研磨工程と、を備える研磨方法が提供される。
本発明の一態様に係る研磨パッドを用いて炭化ケイ素基板を研磨すれば、研磨レートを所定値以上としつつ、被研磨面のスクラッチの数の低減と、被研磨面に形成されるうねりの程度の低減と、を両立できる。
研磨装置の一部断面側面図である。 研磨工具の斜視図である。 図3(A)は研磨パッドP1で研磨した場合の被研磨面のスクラッチの画像であり、図3(B)は研磨パッドP3で研磨した場合の被研磨面のスクラッチの画像であり、図3(C)は研磨パッドP5で研磨した場合の被研磨面のスクラッチの画像である。 図4(A)は研磨パッドP1で研磨した場合の被研磨面のうねりの程度を示す画像であり、図4(B)は研磨パッドP3で研磨した場合の被研磨面のうねりの程度を示す画像であり、図4(C)は研磨パッドP5で研磨した場合の被研磨面のうねりの程度を示す画像である。 温度(横軸)とtanδ(縦軸)とを示すグラフである。 研磨方法のフロー図である。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図1は、研磨装置2の一部断面側面図である。なお、図1に示すZ軸方向は、鉛直方向と略平行である。図2は、後述する研磨工具16を研磨パッド20側から見た斜視図である。
研磨装置2は、円盤状のチャックテーブル4を有する。チャックテーブル4の下面側には、長手方向がZ軸方向に沿って配置された回転軸(不図示)が連結されている。回転軸には、従動プーリ(不図示)が設けられている。
チャックテーブル4の近傍には、モータ等の回転駆動源(不図示)が設けられている。また、回転駆動源の出力軸には、駆動プーリ(不図示)が設けられている。駆動プーリ及び従動プーリには、歯付き無端ベルト(不図示)がかけられている。
回転駆動源を動作させると、出力軸の回転がチャックテーブル4の回転軸に伝達され、チャックテーブル4は回転軸の周りで回転する。チャックテーブル4は、アルミナ等のセラミックスで形成された非多孔質の円盤状の枠体6を有する。
枠体6の上部には、円盤状の凹部が形成されている。この凹部にはアルミナ等のセラミックスで形成された円盤状の多孔質板8が固定されている。多孔質板8の上面と、枠体6の上面とは、略面一となっており、略平坦な保持面4aを形成している。
多孔質板8は、枠体6の凹部の底面に放射状に形成されている流路6aや、枠体6の凹部の底面の径方向の中心を貫通するように形成されている流路6bを介して、真空ポンプ等の吸引源(不図示)に接続されている。吸引源を動作させれば、多孔質板8の上面には負圧が伝達される。
保持面4a上には、被加工物11が載置される。被加工物11は、炭化ケイ素で形成された円盤状の単結晶基板である炭化ケイ素基板13を有する。炭化ケイ素基板13の一面13a側には、複数の分割予定ライン(不図示)が格子状に設定されてる。
複数の分割予定ラインで区画された矩形状の各領域には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)等のデバイス(不図示)が形成されている。
一面13a側には、炭化ケイ素基板13の汚染や、デバイスへの衝撃等を防ぐために、樹脂で形成された円形の保護テープ15が貼り付けられている。なお、被加工物11におけるデバイスの数、種類、配置等は特に限定されない。被加工物11にはデバイスが無くてもよい。
被加工物11は、保護テープ15を介してその一面13a側が保持面4aで吸引保持される。このとき、炭化ケイ素基板13の他面13bは、上方を向く様に露出する。他面13b側には、デバイスは設けられておらず、この他面13bが被研磨面となる。
保持面4aの上方には、研磨ユニット10が配置されている。研磨ユニット10は、長手方向がZ軸方向と略平行に配置された円筒状のスピンドルハウジング(不図示)を有する。
スピンドルハウジングには、ボールねじ式のZ軸方向移動ユニット(不図示)が連結されている。Z軸方向移動ユニットは、例えば、研磨ユニット10をZ軸方向に沿って移動させるボールねじ式の移動機構である。
スピンドルハウジング内には、長手方向がZ軸方向と略平行に配置された円柱状のスピンドル12の一部が回転可能に収容されている。スピンドル12における上側の一部には、スピンドル12を回転させるためのモータ等の回転駆動源(不図示)が設けられている。
スピンドル12の下端部は、スピンドルハウジングの下端部よりも下方に突出している。スピンドル12の下端部には、円盤状のマウント14の上面の中心部が連結されている。マウント14は、保持面4aの径よりも大きな径を有する。
マウント14の下面には、マウント14と略同径の円盤状の研磨工具16が、ボルト等の固定部材(不図示)を利用して装着されている。研磨工具16は、マウント14の下面に連結された円盤状のプラテン(ベース基板)18を有する。
プラテン18は、硬質の樹脂で形成されている。プラテン18は、マウント14と略同じ径を有する。プラテン18の下面側には、プラテン18と略同径の円盤状の研磨パッド20が両面テープ(不図示)を介して固定されている。
研磨パッド20は、硬質発泡ポリウレタンで形成された本体部を有する。この本体部には、シリカ製の砥粒20aが分散されている。即ち、研磨パッド20は、砥粒20aが本体部で固定された、所謂、固定砥粒方式の研磨パッドである。
研磨工具16は、スピンドル12及びマウント14と同心状に配置されている。研磨工具16の径方向の中央部には、研磨パッド20及びプラテン18を貫通する貫通孔16aが形成されている。
貫通孔16aは、スピンドル12の径方向の中央部心を貫通する貫通孔12aと、マウント14の径方向の中央部を貫通する貫通孔14aと共に、1つの流路を構成している。貫通孔12aの上端部には、導管26aを介して研磨液供給源26が接続されている。
研磨液供給源26は、研磨液17の貯留槽(不図示)と、貯留槽から研磨液17を導管26aへ送るためのポンプ(不図示)と、を含む。研磨液供給源26から供給される研磨液17は、貫通孔12a、14a、16aを介して、保持面4aで吸引保持された被加工物11及び研磨パッド20へ供給される。
研磨液17は、砥粒20aを含まない酸性の液体である。研磨液17は、例えば、過マンガン酸塩と、硝酸塩と、が溶解した水溶液を含む。過マンガン酸塩としては、過マンガン酸ナトリウム(NaMnO)、過マンガン酸カリウム(KMnO)等が用いられる。
また、硝酸塩としては、硝酸イットリウム(Y(NO)、硝酸ランタン(La(NO)、硝酸セリウム(Ce(NO)、硝酸ジルコニル(オキシ硝酸ジルコニウムとも呼ばれる)(ZrO(NO)等の、硝酸及び遷移金属元素を有する水溶性化合物が用いられる。
過マンガン酸塩と、硝酸塩と、が溶解した水溶液を含む研磨液17は、強酸性(例えば、pHが3未満の所定値)である。研磨液17を強酸性とすることで、研磨液17を弱酸性(pHが3以上の所定値)にする場合に比べて、高い研磨レートを実現できる。
次に、実験結果に基づいて、研磨パッドのパッド特性と、研磨パッドを用いたときの研磨特性について説明する。P1からP5までの5種類の研磨パッドを製造し、研磨レート、被研磨面のスクラッチの多寡、及び、被研磨面に形成されるうねりの程度をそれぞれ評価した(下記の表1参照)。
P1からP5の各研磨パッドを製造する際には、まず、ポリオールA、ポリオールB、イソシアネート、及び、シリカ製の砥粒、を所定割合(質量部)で配合して、液状樹脂混合物を作成した。
実験で使用したポリオールAは、水酸基価370mgのポリオキシアルキレンポリオールであり、ポリオールBは、水酸基価172mgのポリオキシアルキレンポリオールであり、イソシアネートは4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)であった。
しかし、本発明に係る研磨パッドを製造する際には、ポリオキシアルキレンポリオールに限定されず、ポリオールとして、ビニル重合体含有ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリオキシアルキレンポリエステルブロック共重合体ポリオール等も使用可能である。
また、イソシアネートも4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)に限定されるものではなく、他の芳香族イソシアネート、脂肪族イソシアネート、脂環族イソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等も使用可能である。
ポリオールについては、ポリオールA及びポリオールBの合計が100質量部となる様に、ポリオールAを7.0質量部から59.0質量部まで変化させ、ポリオールBを41.0質量部から93.0質量部まで変化させた。
更に、ポリオールA及びポリオールBの合計100質量部に対して、イソシアネートを37質量部から81質量部まで変化させた。また、ポリオールA及びポリオールBの合計100質量部に対して、砥粒を110質量部から145質量部まで変化させた。
この様に配合比を変化させることで、それぞれ砥粒が混入された5種類の液状樹脂混合物を作成した後、この液状樹脂混合物を金型に注入して、20℃から30℃の室温で24時間放置し、発泡硬化させて発泡ポリウレタン研磨パッドを作成した。
その後、発泡ポリウレタン研磨パッドを上述のプラテン18の下面側に貼り付けた後、ダイヤモンド製の砥粒が電着された修正リングを用いて、発泡ポリウレタン研磨パッドの表面を修正し、発泡構造が表面に露出した厚み2mmの発泡ポリウレタン研磨パッド(P1からP5)を作成した。
そして、炭化ケイ素で形成された円盤状の単結晶基板である炭化ケイ素基板(以下、実験に関する説明では、SiCウェーハ)のC面側を上述のチャックテーブル4の保持面4aで直接吸引保持し、SiCウェーハのSi面を上方に露出させた。
次いで、チャックテーブル4及びスピンドル12を所定の回転数で回転させると共に、研磨工具の貫通孔からSiCウェーハのSi面と、研磨パッドと、の間に、過マンガン酸塩及び硝酸塩が溶解した強酸性の研磨液17を供給しながら、SiCウェーハのSi面に対して研磨パッドを押圧し、SiCウェーハのSi面を研磨した。
研磨条件は、以下の通りとした。
スピンドル回転数 :745rpm
チャックテーブル回転数:750rpm
研磨圧力 :40kPa
研磨液の流量 :200ml/min
研磨パッドの径 :φ450mm
SiCウェーハ :φ6インチ(約150mm)
パッド特性については、比重(g/cm)、ガラス転移温度(℃)、及び、30℃における正接損失(tanδ)を評価した。なお、tanδは、損失弾性率(E´´)を貯蔵弾性率(E´)で除することで算出される。即ち、tanδ=損失弾性率(E´´)/貯蔵弾性率(E´)である。
損失弾性率(E´´)及び貯蔵弾性率(E´)の測定には、セイコーインスツルメンツ株式会社製の弾性測定装置(EXSTAR DMS6100)を用いた。
弾性測定装置に圧縮試験治具を用いて、長さ2mm及び直径8mmの円柱体サンプル片に対して、温度範囲を室温から140℃近傍まで昇温速度2℃/minで変化させながら、周波数2Hzの条件で測定を行った。また、ガラス転移温度(Tg)は、横軸を温度とし縦軸をtanδとしたグラフにおけるtanδのピーク温度とした。
研磨特性については、研磨レート(μm/h)を測定すると共に、スクラッチの多寡及びうねりの程度を、研磨後の被研磨面の画像に基づいて評価した。
スクラッチの多寡は、KLA-Tencor社により製造販売された光学式検査装置(Candela CS920)を用いて評価した。画像に基づいた検査の結果、スクラッチが少ないものをA(良)とし、スクラッチが多いものをB(不良)とした。研磨パッドP1からP4はAであり、研磨パッドP5はBであった。
図3(A)は、研磨パッドP1で研磨した場合の被研磨面のスクラッチの画像であり、図3(B)は、研磨パッドP3で研磨した場合の被研磨面のスクラッチの画像であり、図3(C)は、研磨パッドP5で研磨した場合の被研磨面のスクラッチの画像である。
うねりの程度は、山下電装株式会社により製造販売された表面欠陥検査装置(YIS-300SP)を用いて評価した。なお、表面欠陥検査装置は、魔境の原理を応用して被研磨面の表面状態を高感度で検査する装置である。
画像に基づいた検査の結果、うねりの程度が小さいものをA(良)とし、うねりの程度が大きいものをB(不良)とした。研磨パッドP1はBであったが、研磨パッドP2からP5はAであった。
図4(A)は、研磨パッドP1で研磨した場合の被研磨面のうねりの程度を示す画像である、図4(A)に見える放射状の線が、被研磨面に形成されたうねりに対応する。
図4(B)は、研磨パッドP3で研磨した場合の被研磨面のうねりの程度を示す画像であり、図4(C)は、研磨パッドP5で研磨した場合の被研磨面のうねりの程度を示す画像である。図4(B)及び図4(C)では、図4(A)の様なうねりが無かった。
以上の実験に関する内容を下記の表1にまとめて示す。
Figure 2024022331000002
表1に示す様に、総合判定では、研磨レートが6.00(μm/h)以上、スクラッチが少なく(即ち、Aであり)、且つ、うねりの程度が小さい(即ち、Aである)ものをA(良)とし、どれか一つでも満たしていないものをB(不良)とした。
研磨パッドP2、P3及びP4では、研磨レートが6.00(μm/h)以上であり、スクラッチが少なく、且つ、うねりの程度が小さい。それゆえ、研磨パッドP2、P3及びP4は、SiCウェーハの研磨に適した良好な研磨パッドであると言える。
これに対して、研磨パッドP1では、研磨レートが6.00(μm/h)以上であるが、うねりの程度が大きい。また、研磨パッドP5では、研磨レートが6.00(μm/h)未満であり、更に、スクラッチが多い。即ち、研磨パッドP1及びP5は、研磨パッドP2、P3及びP4と比較して、SiCウェーハの研磨に不適である。
SiCウェーハの研磨における適・不適は、パッド特性におけるガラス転移温度と、30℃におけるtanδと、に表れている。図5は、研磨パッドP1、P3及びP5について、温度(横軸)と、tanδ(縦軸)と、を示すグラフである。
図5においてピークが最も左側(低温側)に位置する曲線は、研磨パッドP1のtanδの温度変化である。また、図5においてピークが中央部(40℃以上65℃以下の範囲)に位置する曲線は、研磨パッドP3のtanδの温度変化である。
更に、図5においてピークが最も右側(高温側)に位置する曲線は、研磨パッドP5のtanδの温度変化である。上述の表1に示す実験結果に基づけば、ガラス転移温度(Tg)は、40℃以上65℃以下とするのが好ましい(図5におけるTgの範囲参照)。
同様に、上述の表1に示す実験結果に基づけば、30℃でのtanδは、研磨パッドP5の30℃でのtanδ超、且つ、研磨パッドP1の30℃でのtanδ未満とするのが好ましい。
具体的には、30℃でのtanδは、0.04超且つ0.40未満とするのが好ましいが、より好適な範囲は、0.1以上0.35以下である。なお、0.12以上0.20以下としてもよい。
ここで、ガラス転移温度及び30℃でのtanδについて考察を述べる。まずは、ガラス転移温度の最適な温度範囲について述べる。
研磨パッドの硬軟は、ポリオールの水酸基価と、イソシアネートの配合量と、により調節可能である。ポリオールの水酸基価を高くする、及び/又は、イソシアネートの配合量を増やすことで、ガラス転移温度を上げることができる。ガラス転移温度が高いと研磨パッドは硬質になる。
これに対して、ポリオールの水酸基価を低くする、及び/又は、イソシアネートの配合量を減らすことで、ガラス転移温度を下げることができる。ガラス転移温度が低いと研磨パッドは軟質となる。
研磨パッドの硬軟は、研磨レート、被研磨面のスクラッチの多寡、及び、うねりの程度に影響する。SiCウェーハの研磨では、シリコンで形成された円盤状の単結晶基板(以下、Siウェーハ)の研磨に比べて、化学的な反応が主となり化学機械研磨が進行する。
Siウェーハを研磨する場合、例えば、ガラス転移温度が85℃以上100℃以下である(即ち、比較的硬い)研磨パッドが用いられる。しかし、SiCウェーハを研磨する場合は、表1に示す実験結果から明らかな様に、ガラス転移温度が65℃以下である(即ち、比較的軟らかい)研磨パッドを用いる方がよい。
つまり、SiCウェーハを研磨する場合、Siウェーハを研磨する場合に比べて、比較的軟らかい研磨パッドを使用する方が、被研磨面に研磨パッドが密着するので、研磨レートの向上を図ることができる。更に、スクラッチの数を低減できる。
しかし、上述の表1の研磨パッドP1の実験結果で示す様に、研磨パッドが軟らか過ぎると、今度は、うねりの程度が大きくなる。それゆえ、SiCウェーハを研磨する場合、ガラス転移温度を40℃以上とするのがよい。即ち、ガラス転移温度は、40℃以上65℃以下が最適である。
次に、30℃でのtanδの意義について述べる。tanδの値が小さいほど、砥粒が研磨パッドに沈み込み難いので、スクラッチが多くなる。これに対して、tanδの値が大きいほど、砥粒が研磨パッドに沈み込み易いので、スクラッチが少なくなる。
ところで、SiCウェーハの研磨を開始するときには、SiCウェーハ及び研磨パッドは、共に、クリーンルームの室温(例えば、22℃から24度)と略同じ温度である。研磨の進行に伴い、SiCウェーハの被研磨面及び研磨パッドの研磨面の温度は、30℃、40℃と徐々に上昇するが、やがて温度上昇は止まり、50℃程度で略一定になる。
ここで、研磨開始時に近いタイミングにおいて研磨パッドの研磨面から突き出ている砥粒が研磨パッドに沈み込み難いと、被研磨面にスクラッチが形成される原因となり得る。例えば、30℃でのtanδが0.1未満(例えば、表1の研磨パッドP5:0.04)である場合、研磨面から突き出ている砥粒により、被研磨面にスクラッチが形成され得る。
これに対して、30℃でのtanδが0.35超(例えば、表1の研磨パッドP1:0.40)である場合、研磨パッドの研磨面から突き出ている砥粒が研磨パッドに沈み込み易くなるが、今度は、被研磨面に形成されるうねりの程度が大きくなる。それゆえ、30℃でのtanδは、0.1以上0.35以下とすることが好ましい。
次に、図6を参照し、上述の研磨装置2を用いて、被加工物11における炭化ケイ素基板13を研磨する研磨方法について説明する。図6は、研磨方法のフロー図である。まず、被加工物11をチャックテーブル4の保持面4aで吸引保持する(保持工程S10)。
保持工程S10では、一面13aに保護テープ15を貼り付けた状態で保護テープ15を介して被加工物11を吸引保持してよく、保護テープ15を用いずに被加工物11を直接保持面4aで吸引保持してもよい。
次いで、チャックテーブル4及びスピンドル12をそれぞれ所定の回転速度で回転させると共に、研磨工具16の貫通孔16aから強酸性の研磨液17を供給しながら、研磨パッド20を被加工物11の他面13b側に所定の圧力で押し付ける。これにより、炭化ケイ素基板13の他面13b側を研磨する(研磨工程S20)。
なお、チャックテーブル4の回転数は、400rpm以上900rpm以下としてよい。より好ましくは、500rpm以上750rpm以下である。但し、スピンドル12の回転数は、チャックテーブル4の回転数よりも所定数(例えば、5rpm)だけ低い値とする。
研磨圧力は、19kPa以上60kPa以下としてよい。より好ましくは、29kPa以上50kPa以下である。また、研磨液17の流量は、50ml/min以上300ml/min以下としてよい。より好ましくは、150ml/min以上300ml/min以下である。
上述の様に、研磨パッド20を用いて炭化ケイ素基板13を研磨すれば、研磨レートを所定値(例えば、6.00μm/h)以上としつつ、被研磨面のスクラッチの数の低減と、被研磨面に形成されるうねりの程度の低減と、を両立できる。
その他、上述の実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
炭化ケイ素基板13の製法については、特に限定されない。炭化ケイ素基板13はインゴットから切り出されたものであってもよく剥離されたものであってもよい。また、種結晶基板上にエピタキシャル成長で形成されたものであってもよい。
2:研磨装置、4:チャックテーブル、4a:保持面
6:枠体、6a,6b:流路、8:多孔質板
10:研磨ユニット、12:スピンドル、12a:貫通孔
11:被加工物、13:炭化ケイ素基板、13a:一面、13b:他面
14:マウント、14a:貫通孔
15:保護テープ、17:研磨液
16:研磨工具、16a:貫通孔、18:プラテン(ベース基板)
20:研磨パッド、20a:砥粒
26:研磨液供給源、26a:導管
S10:保持工程、S20:研磨工程

Claims (2)

  1. 炭化ケイ素を研磨するための研磨パッドであって、
    ポリウレタンと、該ポリウレタンで固定された砥粒と、を含み、損失弾性率(E´´)/貯蔵弾性率(E´)で表される正接損失(tanδ)が30℃において0.1以上0.35以下であり、且つ、ガラス転移温度が40℃以上65℃以下であることを特徴とする研磨パッド。
  2. 炭化ケイ素基板を研磨する研磨方法であって、
    該炭化ケイ素基板を有する被加工物を研磨装置のチャックテーブルで保持する保持工程と、
    各々円盤状のベース基板及び研磨パッドを有し、且つ、径方向の中央部において該ベース基板及び該研磨パッドを貫通する貫通孔が形成された研磨工具の該貫通孔から研磨液を供給しながら、ポリウレタンと、該ポリウレタンで固定された砥粒と、を含み、損失弾性率(E´´)/貯蔵弾性率(E´)で表される正接損失(tanδ)が30℃において0.1以上0.35以下であり、且つ、ガラス転移温度が40℃以上65℃以下である該研磨パッドで該炭化ケイ素基板を研磨する研磨工程と、
    を備えることを特徴とする研磨方法。
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