JP2024022110A - 充填剤塗布装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2024022110000001
【課題】充填剤の液跳ねによって積層基板の上面および/または下面が汚染されることを防止することが可能な充填剤塗布装置を提供する。
【解決手段】充填剤塗布装置100は、第1基板W1と第2基板W2とを接合して製造される積層基板Wsを保持して回転させる基板保持部33と、基板保持部33に保持された積層基板Wsから離間して配置され、第1基板W1の周縁部と第2基板W2の周縁部との間に形成された隙間Gに向けて充填剤Fを吐出する塗布装置39と、塗布装置39から吐出された充填剤Fが隙間Gと衝突する際に発生する充填剤Fの液跳ねFsが積層基板Wsの上面および/または下面に付着することを阻止するプロテクタ12と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層基板を構成する複数の基板のエッジ部間に形成された隙間に充填剤を塗布する充填剤塗布装置に関する。
近年、半導体デバイスのさらなる高密度化および高機能化を達成するために、複数の基板を積層して3次元的に集積化する3次元実装技術の開発が進んでいる。3次元実装技術では、例えば、集積回路および電気配線が形成された第1基板のデバイス面を、集積回路および電気配線が形成された第2基板のデバイス面と接合する。さらに、第1基板を第2基板に接合した後で、第2基板が研磨装置または研削装置によって薄化される。このようにして、第1基板および第2基板のデバイス面に垂直な方向に集積回路を積層することができる。本明細書では、互いに接合された複数の基板の形態を「積層基板」と称することがある。さらに、互いに接合された、基板の一例である複数のウエハの形態を「積層ウエハ」と称することがある。
通常、基板のエッジ部は、割れ(クラック)や欠け(チッピング)を防止するために、丸みを帯びた形状または面取りされた形状に予め研磨されている。このような形状を有する積層基板の第2基板を研削すると、その結果として第2基板には鋭利な端部が形成される。この鋭利な端部(以下、ナイフエッジ部という)は、研削された第2基板の裏面と第2基板の外周面とにより形成される。このようなナイフエッジ部は、物理的な接触により欠けやすく、積層基板の搬送時に積層基板自体が破損することがある。また、第1基板と第2基板の接合が十分でないと、第2基板が研削中に割れることもある。
そこで、ナイフエッジ部の割れ(クラック)や欠け(チッピング)を防止するために、第2基板を研削する前に、積層基板のエッジ部に充填剤が塗布される(例えば、特許文献1参照)。充填剤は、第1基板のエッジ部と第2基板のエッジ部との間に形成された隙間に塗布される。充填剤は、第2基板を研削した後に形成されるナイフエッジ部を支持し、ナイフエッジ部の割れや欠けを防止することができる。
特開2022-38834号公報
特許文献1に記載の充填剤塗布モジュールでは、充填剤は、積層基板から離間した塗布モジュールから、隣接する基板の間に形成された隙間(以下、単に「積層基板の隙間」と称する)に注入される。この際、塗布モジュールから吐出された充填剤が積層基板の隙間に衝突し、その結果、充填剤が飛び散って積層基板の上面および/または下面を汚染してしまうおそれがある。すなわち、充填剤の積層基板との接触により発生した充填剤の液跳ねが積層基板の上面および/または下面に付着して、積層基板を汚染してしまうおそれがある。
積層基板が充填剤の液跳ねによって汚染されていると、その後の積層基板の処理に悪影響を及ぼし、その結果、デバイスの歩留まりが低下してしまう。
そこで、本発明は、充填剤の液跳ねによって積層基板の上面および/または下面が汚染されることを防止することが可能な充填剤塗布装置を提供することを目的とする。
一態様では、第1基板と第2基板とを接合して製造される積層基板を保持して回転させる基板保持部と、前記基板保持部に保持された積層基板から離間して配置され、前記第1基板の周縁部と前記第2基板の周縁部との間に形成された隙間に向けて充填剤を吐出する塗布装置と、前記塗布装置から吐出された充填剤が前記隙間と衝突する際に発生する前記充填剤の液跳ねが前記積層基板の上面および/または下面に付着することを阻止するプロテクタと、を備えた、充填剤塗布装置が提供される。
一態様では、前記プロテクタは、前記基板保持部によって回転される積層基板のベベル部の通過を許容する開口を備えた板体である。
一態様では、前記板体は、前記積層基板の半径方向で見て、前記積層基板のベベル部の先端と末端との間に位置する上面を有する。
一態様では、前記板体の開口の縁は、前記積層基板と接触可能な材料で構成されるか、または該材料で被覆されている。
一態様では、前記板体は、前記充填剤を吸着可能な材料で構成されるか、または該材料で被覆されている。
一態様では、前記プロテクタは、前記積層基板と前記充填剤との衝突部に近接して配置された吸引ノズルを有する。
一態様では、前記プロテクタは、前記積層基板と前記充填剤との衝突部を覆うドームであり、前記ドームは、前記塗布装置から吐出された充填剤の通過を許容する通過口を有する。
一態様では、前記プロテクタは、前記板体の開口から突出する前記積層基板の一部を覆うドームをさらに備え、前記ドームは、前記塗布装置から吐出された充填剤の通過を許容する通過口を有する。
一態様では、前記ドームは、前記充填剤を吸着可能な材料で構成されるか、該材料で被覆されている。
一態様では、前記ドームは、該ドームの内面から外面まで延びる複数の吸引孔を有し、前記プロテクタは、前記ドームの外側から前記複数の吸引孔を介して前記ドームの内部空間を吸引するドーム吸引機構を備え、前記ドーム吸引機構は、前記ドームの外面に近接する少なくとも1つの吸引ノズルを有する。
一態様では、前記ドームは、該ドームの内面に形成された複数の非貫通孔を有する。
一態様では、前記塗布装置は、前記充填剤を間欠的な液滴として前記積層基板の隙間に向けて吐出するディスペンサである。
本発明によれば、プロテクタによって、充填剤の液跳ねが積層基板に到達することが阻止され、その結果、積層基板の上面および下面が充填剤の液跳ねで汚染されることが防止される。
図1は、一実施形態に係る充填剤塗布装置を示す正面図である。 図2は、図1に示す充填剤塗布装置を模式的に示す側面図である。 図3(a)は、ウエハの周縁部の一例を示す拡大断面図であり、図3(b)は、ウエハの周縁部の他の例を示す拡大断面図である。 図4(a)は、2枚のウエハを接合した積層ウエハの一例を示す模式図であり、図4(b)は、図4(a)に示す第2ウエハを薄化した後の積層ウエハを示す模式図である。 図5は、一実施形態に係る塗布モジュールを示す模式図である。 図6は、図1および図2に示すプロテクタを模式的に示す平面図である。 図7(a)は、図6に示すプロテクタを模式的に示す正面図であり、図7(b)は、積層ウエハのベベル部の先端と末端を説明するための図である。 図8は、他の実施形態に係るプロテクタを示す模式図である。 図9は、さらに他の実施形態に係るプロテクタを模式的に示す側面図である。 図10は、図9に示すプロテクタを模式的に示す平面図である。 図11は、さらに他の実施形態に係るプロテクタを模式的に示す側面図である。 図12は、さらに他の実施形態に係るプロテクタを模式的に示す側面図である。 図13は、さらに他の実施形態に係るプロテクタを模式的に示す側面図である。 図14は、他の実施形態に係る充填剤塗布装置を示す正面図である。 図15は、さらに他の実施形態に係る充填剤塗布装置を示す正面図である。 図16は、さらに他の実施形態に係る充填剤塗布装置を示す上面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態に係る充填剤塗布装置を示す正面図であり、図2は、図1に示す充填剤塗布装置を模式的に示す側面図である。図1および図2に示す充填剤塗布装置100は、積層基板の一例である、第1ウエハと第2ウエハとが接合された積層ウエハを薄化した際に、第2ウエハの周縁部に形成されるナイフエッジ部を保護するための充填剤を塗布・硬化させるための装置である。
図3(a)および図3(b)は、基板の一例であるウエハの周縁部を示す拡大断面図である。より詳しくは、図3(a)は、いわゆるストレート型のウエハの断面図であり、図3(b)はいわゆるラウンド型のウエハの断面図である。図3(a)のウエハWにおいて、ベベル部は、上側傾斜部(上側ベベル部)P、下側傾斜部(下側ベベル部)Q、および側部(アペックス)Rから構成されるウエハWの最外周面(符号Bで示す)である。
図3(b)のウエハWにおいては、ベベル部は、ウエハWの最外周面を構成する、湾曲した断面を有する部分(符号Bで示す)である。トップエッジ部E1は、ベベル部Bよりも半径方向内側に位置する領域であって、かつデバイスが形成される領域Dよりも半径方向外側に位置する平坦部である。トップエッジ部E1は、デバイスが形成された領域を含むこともある。ボトムエッジ部E2は、トップエッジ部E1とは反対側に位置し、ベベル部Bよりも半径方向内側に位置する平坦部である。これらトップエッジ部E1およびボトムエッジ部E2は、総称してニアエッジ部と呼ばれることもある。
図4(a)は、2枚のウエハを接合した積層ウエハの一例を示す模式図であり、図4(b)は、図4(a)に示す第2ウエハを薄化した後の積層ウエハを示す模式図である。図4(a)に示す積層ウエハWsは、図3(b)に示すラウンド型の第1ウエハW1と第2ウエハW2とを接合することにより製造された積層基板であり、第1ウエハW1と第2ウエハW2の周縁部の間には隙間Gが形成されている。
図4(b)に示すように、第2ウエハW2を薄化すると、第2ウエハW2の周縁部にナイフエッジ部NEが形成される。このナイフエッジ部NEは、物理的な接触により欠けやすく、積層ウエハWsの搬送時、および積層ウエハWsのさらなるプロセス処理時に積層ウエハWsが割れたり、欠けたりさせる要因となることがある。また、第1ウエハW1と第2ウエハW2の接合が十分でないと、第2ウエハW2の研削処理(すなわち、薄化処理)中に、該第2ウエハW2が割れたり、欠けたりすることもある。積層ウエハWsが図3(a)に示すスクエア型の第1ウエハW1と第2ウエハW2とを接合することにより製造される場合も、第2ウエハW2を薄化すると、第2ウエハW2の周縁部にナイフエッジ部が形成される。なお、本明細書では、第1ウエハW1のベベル部B、および第2ウエハW2のベベル部Bに対応する積層ウエハWsの部分を、「積層ウエハWsのベベル部Bs」、または単に「ベベル部Bs」と称することがある。
そこで、充填剤塗布装置100を用いて、積層ウエハWsの第1ウエハW1と第2ウエハW2との間の隙間Gに充填剤を塗布し、この充填剤を硬化させることで、ナイフエッジ部NEを効果的に保護する。
図1および図2に示すように、この充填剤塗布装置100は、その中央部に、複数のウエハW1,W2が積層された積層ウエハWs(図4(a)参照)を垂直に保持し、回転させる回転保持機構(基板保持部)33を備えている。図1および図2では、回転保持機構33が積層ウエハWsを保持している状態が示されている。図2に示すように、回転保持機構33が積層ウエハWsを縦置きの状態で保持すると、積層ウエハWsの上面および下面は、それぞれ水平方向に垂直な鉛直方向に延びる仮想面内にある。
図1および図2に示す実施形態では、回転保持機構33は、積層ウエハWsの裏面を真空吸着により保持する皿状の保持ステージ34と、保持ステージ34の中央部に連結された中空シャフト35と、この中空シャフト35を回転させるモータMとを備えている。積層ウエハWsは、図示しない基板搬送装置のハンドにより、積層ウエハWsの中心が中空シャフト35の軸心と一致するように保持ステージ34の上に載置される。図1に示すように、モータMは、保持ステージ34および積層ウエハWs該積層ウエハWsの中心軸Crを中心として、図1の矢印で示す方向に一体に回転させるように構成されている。
充填剤塗布装置100は、さらに、積層ウエハWsに充填剤Fを塗布するように構成された塗布モジュール(塗布装置)39と、塗布モジュール39によって塗布された充填剤Fを硬化させる硬化モジュール(硬化装置)60と、回転保持機構33、塗布モジュール39、および硬化モジュール60を含む充填剤塗布装置全体の動作を制御する制御装置10を備えている。
塗布モジュール39は、保持ステージ34に保持された積層ウエハWsの半径方向外側に位置しており、積層ウエハWsの第1ウエハW1の周縁部(エッジ部E)と第2ウエハW2の周縁部(エッジ部E)との間に形成された隙間G(図4(a)参照)に充填剤Fを塗布するように構成されている。本実施形態では、塗布モジュール39は、保持ステージ34に保持された積層ウエハWsの上方で、積層ウエハWsの隙間Gに対向するように配置されている。
図5は、一実施形態に係る塗布モジュールを示す模式図である。図5に示す塗布モジュール39は、充填剤Fの吐出ノズル44を有し、該吐出ノズル44から積層ウエハWsの隙間Gに向けて充填剤Fを射出するディスペンサとして構成されている。以下では、塗布モジュール39を「ディスペンサ39」と称することがある。ディスペンサ39は、積層ウエハWsから離間して配置された非接触式の塗布モジュールである。
図5に示すディスペンサ39は、充填剤Fが充填されたシリンジ45と、シリンジ45を支持し、該シリンジ45を吐出ノズル44に連通する充填剤流路48aが形成された支持板(支持部材)48と、支持板48の充填剤流路48aを開閉するように支持板48内を往復移動可能なロッド50と、を備えている。シリンジ45は、図示しない加圧流体供給源から延びる加圧流体ライン53に連結されており、加圧流ライン53を介してシリンジ45に供給された加圧流体(例えば、圧縮空気、加圧窒素)の圧力がシリンジ45に貯留された充填剤Fに加えられている。
本実施形態では、シリンジ45は、支持板48の上面に形成された接続口に連結されており、支持板48の充填剤流路48aは、シリンジ45と支持板48との接続口から下方に延びる接続流路と、接続流路から水平方向に延びる水平流路と、水平流路からディスペンサ39に向けて下方に延びる吐出流路とから構成されている。ロッド50は、支持板48の上面から、下方に延びる充填剤流路48aの吐出流路を通って支持板48を貫通して吐出ノズル44まで延びている。
ディスペンサ39は、ロッド50を上下動させることが可能な上下動機構(図示せず)さらに備えている。上下動機構がロッド50を高速で上下動させることで、吐出ノズル44から充填剤Fの液滴が積層ウエハWsの隙間Gに向けて間欠的に射出される。吐出ノズル44から射出された充填剤Fの液滴は、隙間Gに向けて落下し、その結果、充填剤Fを積層ウエハWsの隙間Gに塗布することができる。充填剤Fの塗布が完了すると、上下動機構はロッド50を下方に移動させて、吐出ノズル44の吐出口をロッド50の先端で塞ぐ。このロッド50の下方への移動動作によって、シリンジ45内の充填剤Fに加圧流体の圧力が加わっている状態が維持されていても、吐出ノズル44から充填剤Fが漏れ出すことが防止される。
ディスペンサ39が充填剤Fを積層ウエハWsの隙間Gに塗布できる限り、ディスペンサ39の種類および構成は、図5に示す実施形態に限定されない。例えば、ディスペンサ39は、充填剤Fの連続した流れで積層基板Wsの隙間Gに充填剤Fを供給してもよい。
ディスペンサ39によって積層ウエハWsの隙間Gに塗布された充填剤Fは、回転保持機構33によって回転される積層ウエハWsの回転方向下流側に配置された硬化モジュール60によって硬化される。硬化モジュール60は、ディスペンサ39によって積層ウエハWsに供給された充填剤Fを硬化させる装置である。本実施形態において、充填剤Fは、熱硬化性を有する充填剤である。このような充填剤Fの例としては、熱硬化性の樹脂が挙げられる。
図1および図2に示す硬化モジュール60は、ランプヒータ65を有する光加熱モジュールとして構成されている。ランプヒータ65は、ランプ63と、ランプ63からの熱(輻射熱)を、積層ウエハWsの間の隙間Gに塗布された充填剤Fに向ける光学機器68と、を備えている。図示はしないが、光学機器68は、例えば、ミラーおよび/またはレンズなどから構成される。
硬化モジュール60の種類および構成も、積層ウエハWsの隙間Gに塗布された充填剤Fを硬化できる限り任意である。例えば、硬化モジュール60は、熱風を積層ウエハWsの隙間Gに吹き付けるヒートガンであってもよい。
充填剤Fの種類も、積層ウエハWsの隙間Gに塗布可能であり、かつ短時間で硬化可能である限り任意である。例えば、充填剤Fは、光硬化性の樹脂であってもよい。
このように構成された充填剤塗布装置100では、最初に、積層ウエハWsが回転保持機構33の保持ステージ34に真空吸着により縦置きの状態で保持される。次いで、積層ウエハWsが保持ステージ34とともに回転される。次いで、ディスペンサ39により、積層ウエハWsの隙間Gに充填剤Fが塗布され、さらに、硬化モジュール60により、隙間Gに塗布された充填剤Fが硬化される。充填剤Fの塗布処理および硬化処理は、同一の処理室内で連続して行われる。したがって、積層ウエハWsの割れおよび欠けを抑制するためのウエハ処理(基板処理)を非常に短時間で行うことができる。
ディスペンサ39の吐出ノズル44から充填剤Fを積層ウエハWsの隙間Gに向けて射出すると、充填剤Fが積層ウエハWsの隙間Gに衝突して、充填剤Fの液跳ねFsが発生するおそれがある。充填剤Fの液跳ねFsが発生して、積層ウエハWsの上面および/または下面が充填剤Fで汚染されると、その後の積層ウエハWsの処理に悪影響を及ぼし、その結果、デバイスの歩留まりが低下するおそれがある。そこで、本実施形態に係る充填剤塗布装置100は、充填剤Fの液跳ねが積層ウエハWsの上面および/または下面に到達(すなわち、付着)することを阻止するプロテクタ12と、プロテクタ12(または、プロテクタ12の構成要素)を回転保持機構33の保持ステージ34に保持された積層ウエハWsに近接、および離間させる移動機構20(図1参照)と、を有している。
移動機構20によって、プロテクタ12(または、プロテクタ12の構成要素)を、該プロテクタ12(または、プロテクタ12の構成要素)が充填剤Fの液跳ねを阻止するプロテクト位置と、プロテクト位置よりも積層ウエハWsから離れた待機位置(図1の点線参照)との間で移動させることができる。プロテクタ12の待機位置は、積層ウエハWsの搬送などの他の機器の動作が邪魔されない位置に設定されている。移動機構20の種類および構成は、プロテクタ12(または、プロテクタ12の構成要素)をプロテクト位置と待機位置との間で移動可能で有る限り任意である。例えば、移動機構20は、プロテクタ12(または、プロテクタ12の構成要素)に連結されるピストンを有するピストンシリンダ機構であってもよいし、ボールねじとモータ(例えば、ステッピングモータ)との組み合わせであってもよい。
図6は、図1および図2に示すプロテクタを模式的に示す平面図である。図7(a)は、図6に示すプロテクタを模式的に示す正面図であり、図7(b)は、積層ウエハのベベル部の先端と末端を説明するための図である。図7(a)は、プロテクト位置に移動されたプロテクタ12を示している。
図6および図7(a)に示すプロテクタ12は、開口15aを備えた板体15である。図7(a)に示すように、開口15aは、少なくとも、回転保持機構33の保持ステージ34に保持された積層基板Wsの周縁部(例えば、図4(a)のベベル部Bs参照)の通過を許容する大きさを有しており、板体15をプロテクト位置に移動させたときに、積層ウエハWsの周縁部の一部が開口15aを通って板体15の上面から突出する。充填剤Fの液跳ねFsは、板体15の上面によって受け止められ、これにより、充填剤Fの液跳ねFsが積層ウエハWsの上面および/または下面を汚染することが防止される。
プロテクト位置に移動された板体15の上面は、少なくとも、回転保持機構33に保持された積層ウエハWsの頂部よりも下方に位置する。充填剤Fの液跳ねFsが積層ウエハWsの上面および/または下面に到達することを効果的に防止するためには、板体15の開口15aの縁は、できる限り積層ウエハWsに近接していることが好ましい。そこで、図7(a)に示すように、プロテクト位置に移動された板体15の上面は、積層ウエハWsのベベル部Bsの先端Bstと末端Bseとの間に位置しているのが好ましい。図7(b)に示すように、積層ウエハWsのベベル部Bsの先端Bstは、積層ウエハWsの最外周に位置しており、回転保持機構33の保持ステージ34に保持された積層ウエハWsのウエハW1の頂部とウエハW2の頂部に相当する。さらに、図7(b)に示すように、ウエハW1またはウエハW2における積層ウエハWsのベベル部Bsの末端Bseは、ベベル部Bsとデバイス面との円状の接続線CL(図7(a)参照)上で、積層ウエハWsのベベル部Bsの先端Bstの半径方向内側に位置する。
一実施形態では、板体15の開口15aの縁を、積層ウエハWsの上面および下面に接触可能な柔軟な材料から構成してもよいし、この種の柔軟な材料で被覆してもよい。これらの場合、板体15の開口15aの縁と積層ウエハWsとを接触させた状態で、充填剤Fの塗布と硬化を実施してもよい。この種の柔軟な材料の例としては、スポンジなどの(高分子)樹脂材料が挙げられる。
さらに、板体15を、充填剤Fを吸着可能な材料から構成してもよいし、この種の材料で被覆してもよい。充填剤Fを吸着可能な材料の例としては、スポンジなどの(高分子)樹脂材料、および多孔性樹脂材料が挙げられる。さらに、板体15を、積層ウエハWsの上面および下面に接触可能であり、かつ充填剤Fを吸着可能な材料から構成してもよいし、該材料で被覆してもよい。加えて、板体15の開口15aの縁を、積層ウエハWsの上面および下面に接触可能であり、かつ充填剤Fを吸着可能な材料で構成してもよいし、被覆してもよい。
図8は、他の実施形態に係るプロテクタを示す模式図である。図8に示すプロテクタ12は、積層ウエハWsと充填剤Fとの衝突部に近接して配置された少なくとも1つの(図示した例では、2つの)吸引ノズル18と、各吸引ノズル18から図示しない真空源(例えば、吸引ポンプ)まで延びる真空ライン19と、を有する吸引機構である。一実施形態では、真空ライン19に、流量調整弁などの流量調整器を設けてもよいし、圧力計を配置してもよい。
図示はしないが、本実施形態でも、プロテクタ12の吸引ノズル18を、該吸引ノズル18が充填剤Fの液跳ねを阻止するプロテクト位置と、プロテクト位置よりも積層ウエハWsから離れた待機位置との間で移動させる移動機構20が設けられている。
本実施形態に係るプロテクタ12の吸引機構によれば、吸引ノズル18が充填剤Fが積層ウエハWsの隙間Gに衝突した際に発生する充填剤Fの液滴を吸引するので、充填剤Fの液跳ねが積層ウエハWsの上面および/または下面を汚染することが防止される。
図7に仮想線(点線)で示すように、プロテクタ12は、板体15に加えて、積層ウエハWsと充填剤Fとの衝突部である板体15の開口15aに近接して配置された少なくとも1つの吸引ノズル18と、各吸引ノズル18から図示しない真空源(例えば、吸引ポンプ)まで延びる真空ライン19と、を有していてもよい。この場合、移動機構20は、板体15と吸引ノズル18とをプロテクト位置と待機位置との間で移動させる。
図9は、さらに他の実施形態に係るプロテクタを模式的に示す側面図であり、図10は、図9に示すプロテクタを模式的に示す平面図である。図9および図10に示すプロテクタ12は、積層ウエハWsと充填剤Fとの衝突部を覆うドーム23を備えている。ドーム23は、回転保持機構33の保持ステージ34に保持された積層ウエハWsに対向する開口23aを有している。移動機構20を動作させて、ドーム23をプロテクト位置に移動させると、積層ウエハWsの周縁部は、該開口23aからドーム23の内部空間に侵入する。
ドーム23は、その頂部に、ディスペンサ39から吐出した充填剤Fの通過を許容する通過孔23bを有している。さらに、ドーム23の内壁は、積層ウエハWsと充填剤Fとの衝突部に近接している。
ドーム23は、充填剤Fを吸着可能な材料から構成されているか、またはこの種の材料で被覆されている。一実施形態では、ドーム23の内壁のみを充填剤Fを吸着可能な材料で被覆してもよい。このような構成によれば、充填剤Fが積層ウエハWsの隙間Gに衝突した際に発生する充填剤Fの液滴がドーム23の内壁に吸着されて、充填剤Fの液跳ねが積層ウエハWsの上面および/または下面を汚染することが防止される。本実施形態でも、充填剤Fを吸着可能な材料の例としては、スポンジなどの(高分子)樹脂材料、および多孔性樹脂材料が挙げられる。
なお、本実施形態では、充填剤Fを吸着したドーム23が定期的に交換される。ドーム23の交換周期は、例えば、予め行われた実験またはシミュレーションで決定される。ドーム23の交換周期は、例えば、積層ウエハWsの処理枚数として予め制御装置10に記憶されていてもよい。この場合、制御装置10は、ドーム23が交換されるたびに、処理枚数をリセットし、新たに処理枚数のカウントを開始する。制御装置10は、処理枚数が交換周期に到達したときに、ドーム23の交換警報を発するように構成されてもよい。
図示はしないが、本実施形態でも、プロテクタ12のドーム23を、該ドーム23が充填剤Fの液跳ねを阻止するプロテクト位置と、プロテクト位置よりも積層ウエハWsから離れた待機位置との間で移動させる移動機構20が設けられている。
図11は、さらに他の実施形態に係るプロテクタを模式的に示す側面図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図9および図10を参照して説明した実施形態の構成と同様であるため、その重複する説明を省略する。
図11に示すプロテクタ12のドーム23は、パンチングメタルなどの多孔性材料から構成されている。言い換えれば、ドーム23は、その内面から外面まで延びる複数の吸引孔23cを有している。さらに、プロテクタ12は、ドーム23の外面に近接して配置された少なくとも1つの吸引ノズル18と、各吸引ノズル18から図示しない真空源(例えば、吸引ポンプ)まで延びる真空ライン19と、を有している。この構成によれば、ドーム23の複数の吸引孔23cを介して、ドーム23の内部空間から充填剤Fの液滴Fsが吸引ノズル18に吸引され、その結果、充填剤Fの液跳ねFsが積層ウエハWsの上面および/または下面を汚染することが防止される。
なお、本実施形態では、ドーム23、特に、ドーム23の吸引孔23cが充填剤Fによって汚染され、ドーム23の吸引孔23cが充填剤Fで閉塞されるおそれがある。そのため、ドーム23が定期的に洗浄される。ドーム23の洗浄周期は、例えば、予め行われた実験またはシミュレーションで決定される。ドーム23の洗浄周期は、例えば、積層ウエハWsの処理枚数として予め制御装置10に格納されていてもよい。この場合、制御装置10は、ドーム23が洗浄されるたびに、処理枚数をリセットし、新たに処理枚数のカウントを開始する。制御装置10は、処理枚数が交換周期に到達したときに、ドーム23の交換を促す警報を発するように構成されてもよい。
一実施形態では、真空ライン19に圧力計(真空計)を配置し、該圧力計の測定値が所定のしきい値を超えた場合に、ドーム23を洗浄してもよい。この場合、圧力計は制御装置10に接続され、制御装置10は、真空ライン19の圧力を監視する。さらに、制御装置10は、所定のしきい値を予め記憶しており、真空ライン19の圧力の測定値が所定のしきい値を超えたら、ドーム23の洗浄を促す警報を発するように構成される。
図示はしないが、本実施形態でも、プロテクタ12のドーム23と吸引ノズル18とを、該ドーム23および吸引ノズル18が充填剤Fの液跳ねを阻止するプロテクト位置と、プロテクト位置よりも積層ウエハWsから離れた待機位置との間で移動させる移動機構20が設けられている。
図12は、さらに他の実施形態に係るプロテクタを模式的に示す側面図である。図12に示すプロテクタ12は、積層ウエハWsと充填剤Fとの衝突部を覆うドーム23を備えており、このドーム23には、複数の非貫通孔23dを有している。各非貫通孔23dは、ドーム23の内壁(内面)に形成された凹部である。
本実施形態でも、ドーム23は、充填剤Fを吸着可能な材料から構成されているか、またはこの種の材料で被覆されている。一実施形態では、ドーム23の内壁のみを充填剤Fを吸着可能な材料で被覆してもよい。このような構成によれば、充填剤Fが積層ウエハWsの隙間Gに衝突した際に発生する充填剤Fの液滴がドーム23の内面、特に、非貫通孔23dに堆積され、効果的に、ドーム23の内面に吸着される。その結果、充填剤Fの液跳ねが積層ウエハWsの上面および/または下面を汚染することが防止される。本実施形態でも、充填剤Fを吸着可能な材料の例としては、スポンジなどの(高分子)樹脂材料、および多孔性樹脂材料が挙げられる。
本実施形態でも、プロテクタ12のドーム23と吸引ノズル18とを、該ドーム23および吸引ノズル18が充填剤Fの液跳ねを阻止するプロテクト位置と、プロテクト位置よりも積層ウエハWsから離れた待機位置との間で移動させる移動機構20が設けられている。さらに、本実施形態でも、ドーム23が定期的に洗浄される。ドーム23の洗浄周期は、例えば、予め行われた実験またはシミュレーションで決定される。ドーム23の洗浄周期は、例えば、積層ウエハWsの処理枚数として予め制御装置10に格納されていてもよい。この場合、制御装置10は、ドーム23が洗浄されるたびに、処理枚数をリセットし、新たに処理枚数のカウントを開始する。制御装置10は、処理枚数が交換周期に到達したときに、ドーム23の交換を促す警報を発するように構成されてもよい。
図13は、さらに他の実施形態に係るプロテクタを模式的に示す側面図である。図13に示すプロテクタ12は、上述したドーム23と板体15との組み合わせを有する。特に説明しない本実施形態の構成は、上述した実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。
図13に示す実施形態では、図9および図10に示すドーム23の開口23aが板体15によって塞がれている。ドーム23を板体15と一体に構成してもよいし、別体として構成されたドーム23を板体15に接合してもよい。以下では、ドーム23と板体15の組み合わせを、「有底ドーム24」と称することがある。
有底ドーム24をプロテクト位置に移動させると、積層ウエハWsの周縁部は、板体15の開口15aを通って有底ドーム24の内部空間に侵入する。有底ドーム24の内部空間は、ドーム23と板体15とによって区画される空間である。ドーム23は、充填剤Fを吸着可能な材料から構成されているか、またはこの種の材料で被覆されている。あるいは、ドーム23は、パンチングメタルなどの多孔性材料から構成されていてもよい。ドーム23が多孔性材料から構成される場合、充填剤塗布装置100には、ドーム吸引機構が設けられる。本実施形態では、ドーム吸引機構は、ドーム23の外面の近傍に配置された少なくとも1つの吸引ノズル18と、図示しない真空源(例えば、吸引ポンプ)から各吸引ノズル18まで延びる真空ライン19によって構成される。
図示はしないが、本実施形態でも、プロテクタ12の有底ドーム24(および吸引ノズル18)を、該有底ドーム24(および吸引ノズル18)が充填剤Fの液跳ねを阻止するプロテクト位置と、プロテクト位置よりも積層ウエハWsから離れた待機位置との間で移動させる移動機構20が設けられている。
図14は、他の実施形態に係る充填剤塗布装置を示す正面図である。特に説明しない本実施形態の構成は、上述した実施形態の構成と同様であるので、その重複する説明を省略する。本実施形態は、回転保持機構(基板保持部)33の構成のみが上述した実施形態と異なる。したがって、図14に示すプロテクタ12は、図1および図2を参照して説明された板体15であるが、プロテクタ12の構成は、この例に限定されない。プロテクタ12は、図7を参照して説明された板体15と吸引ノズル18を備えた構成であってもよいし、図8を参照して説明された吸引ノズル18を備えた構成であってもよいし、図9乃至図12を参照して説明されたドーム23を備えた構成であってもよいし、図13を参照して説明された有底ドーム24を備えた構成であってもよい。
本実施形態の回転保持機構33は、積層ウエハWsの周縁部に接触可能な3つ以上の(本実施形態では、4つの)ローラ41と、それぞれのローラ41をその軸心を中心にして回転させるローラ回転機構(図示しない)と、それぞれのローラ41を移動させるローラ移動機構(図示しない)を備えている。本実施形態では、回転保持機構33は4つのローラ41を備えているが、回転保持機構33は3つ、あるいは5つ以上のローラを備えていてもよい。
4つのローラ41は、回転保持機構33の基準中心点Oの周囲に配列されている。ローラ41は、積層ウエハWsの周縁部に接触して、積層ウエハWsを垂直に保持するように構成されている。すなわち、積層基板Wsは、回転保持機構33のローラ41により縦置きの状態で保持される。
ローラ回転機構は、4つのローラ41に連結されており、4つのローラ41を同じ方向に同じ速度で回転させるように構成されている。ローラ回転機構の構成は、3つ以上のローラ41を同じ方向に同じ速度で回転させることができる限り任意であり、公知の回転機構をローラ回転機構として利用できる。ローラ回転機構の例としては、モータ、プーリー(および/またはギア)、および回転ベルトの組み合わせが挙げられる。
ローラ移動機構は、4つのローラ41に連結されており、それぞれのローラ41を回転保持機構33の基準中心点Oに向かって近づく方向、および基準中心点Oから離れる方向に移動させるように構成されている。ローラ移動機構によって、4つのローラ41を、積層ウエハWsの周縁部がローラ41によって保持される保持位置(図14の実線参照)と、ローラ41から積層ウエハWsが解放される解放位置(図14の点線参照)との間で移動させることができる。ローラ移動機構の構成は、4つのローラ41を保持位置と解放位置との間で移動させることができる限り任意であり、公知の移動機構をローラ移動機構として利用できる。ローラ移動機構の例としては、ピストンシリンダ機構、およびボールねじとモータ(ステッピングモータ)の組み合わせが挙げられる。
回転保持機構33のローラ回転機構およびローラ移動機構は、制御装置10に電気的に接続されており、回転保持機構33のローラ回転機構およびローラ移動機構の動作は、制御装置10によって制御される。
積層ウエハWsは、図示しない搬送装置によって、積層ウエハWsの軸心が回転保持機構33の基準中心点Oと一致する位置に搬送される。このとき、ローラ41は、解放位置にあり、プロテクタ12は、待機位置(図14の点線参照)にある。次いで、ローラ移動機構によって、4つのローラ41を保持位置に移動させることで、積層ウエハWsの周縁部を4つのローラ41に保持させる。この動作により、積層ウエハWsが4つのローラ41に縦置きの状態で保持される。保持位置に移動された4つのローラ41をローラ回転機構によって回転させることにより、積層基板Wsは、その軸心を中心に回転される。
ローラ移動機構によって、保持位置にある4つのローラ41を解放位置に移動させると、4つのローラ41が、積層基板Wsの周縁部から離間し、積層ウエハ板Wsを4つのローラ41から解放できる。解放された積層ウエハWsは、図示しない搬送装置によって回転保持装置33から搬送される。
ディスペンサ39による充填剤Fの塗布、および硬化モジュール60による充填剤Fの硬化は、回転保持装置33により縦置きに保持された積層ウエハWsを回転させながら行われる。ディスペンサ39による充填剤Fの塗布を行っている間は、プロテクタ12は、プロテクト位置に移動され、これにより、充填剤Fの液跳ねが積層ウエハWsの上面および/または下面を汚染することが防止される。
一実施形態では、ローラ回転機構は、一部のローラ41のみを回転させるように構成されていてもよい。例えば、ローラ回転機構は、4つのローラ41のうちの2つのローラ41に連結され、2つのローラを同じ方向に同じ速度で回転させてもよい。この場合、残りの2つのローラ41は、自由回転するように構成されている。4つのローラ41が保持位置に配置されているときに、ローラ回転機構に連結された2つのローラ41が回転すると、他の2つのローラ41は、積層ウエハWsを介して、ローラ回転機構に連結された2つのローラ41に従動して回転する。
一実施形態では、ローラ移動機構は、一部のローラ41のみを移動させるように構成されていてもよい。例えば、ローラ移動機構は、4つのローラ41のうちの2つのローラ41に連結され、この2つのローラ41を保持位置と解放位置との間で移動させてもよい。この場合、残りの2つのローラ41は、保持位置に予め固定されている。積層基板Wsは、搬送装置により、固定された2つのローラ41に積層基板Wsの周縁部が接触する位置に搬送される。ローラ移動機構によって、ローラ移動機構に連結された2つのローラ41を保持位置に移動させることで、積層ウエハWsを縦置きに保持することができる。ローラ移動機構によって、ローラ移動機構に連結された2つのローラ41を解放位置に移動させることで、積層ウエハWsを解放することができる。
上述した実施形態では、回転保持装置33は、積層ウエハWsを垂直に保持するように構成されている。すなわち、積層ウエハWsは、回転保持装置33により縦置きの状態で保持される。しかしながら、隙間Gに充填剤Fを塗布できる限り、積層ウエハWsの保持方法は上述した実施形態に限定されない。例えば、充填剤塗布装置100は、積層ウエハWsを水平に保持するように構成された回転保持装置33を有していてもよい。この場合、積層ウエハWsは、回転保持装置33により横置きの状態で保持される。積層ウエハWsが横置きの状態で保持されると、積層ウエハWsの上面および下面は、それぞれ水平方向に延びる仮想面内にある。
図15は、さらに他の実施形態に係る充填剤塗布装置の正面図である。図15に示す充填剤塗布装置100の回転保持機構33は、皿状の保持ステージ34が積層ウエハWsを水平に保持し、回転させるように、その上面が水平方向に延びる仮想面内にある点で、図1および図2に示す充填剤塗布装置100の回転保持機構33と異なる。本実施形態でも、中空シャフト35は、保持ステージ34の中央部に連結され、回転保持機構33は、この中空シャフト35を回転させるモータMを備えている。
ディスペンサ39および硬化モジュール60は、回転保持機構33に水平に保持される積層ウエハWsの半径方向外側に位置している。充填剤Fは、ディスペンサ39から水平方向に射出され、回転する積層ウエハWsの隙間Gに塗布される。
本実施形態でも、ディスペンサ39から水平方向に射出された充填剤Fが積層ウエハWsの隙間Gに衝突すると、充填剤Fの液跳ねが発生して、該液跳ねによって積層ウエハWsの上面および/または下面が汚染されるおそれがある。そこで、本実施形態でも、充填剤塗布装置100には、プロテクタ12が設けられている。
本実施形態のプロテクタは、図1および図2を参照して説明された板体15であるが、移動機構20が板体15を水平方向に移動させる点で、図1および図2を参照して説明された実施形態と異なる。なお、プロテクタ12の構成は、この例に限定されない。プロテクタ12は、図7を参照して説明された板体15と吸引ノズル18を備えた構成であってもよいし、図8を参照して説明された吸引ノズル18を備えた構成であってもよいし、図9乃至図12を参照して説明されたドーム23を備えた構成であってもよいし、図13を参照して説明された有底ドーム24を備えた構成であってもよい。これらの場合でも、移動機構20は、板体15、吸引ノズル18、ドーム23、または有底ドーム24を水平方向に移動させる。
図16は、さらに他の実施形態に係る充填剤塗布装置の上面図である。図16に示す充填剤塗布装置100の回転保持機構33は、保持ステージ34、中空シャフト35、およびモータMに代えて、積層基板Wsの周縁部に接触可能な3つ以上の(本実施形態では、4つの)ローラ41と、それぞれのローラ41をその軸心を中心にして回転させるローラ回転機構(図示しない)と、それぞれのローラ41を移動させるローラ移動機構(図示しない)を備えている点で、図15に示す充填剤塗布装置100と異なる。
3つ以上のローラ41の構成は、積層ウエハWsを水平に保持する点以外は、図14を参照して説明された実施形態と同様である。さらに、ローラ回転機構は、3つ以上のローラ41に水平に保持される積層ウエハWsを回転させる点以外は、図14を参照して説明された実施形態と同様である。さらに、ローラ移動機構も、3つ以上のローラ41を、積層ウエハWsの周縁部がローラ41によって水平に保持される保持位置(図16の実線参照)と、ローラ41から積層ウエハWsが解放される解放位置(図16の点線参照)との間で移動させる点以外は、図14を参照して説明された実施形態と同様である。
本実施形態でも、ディスペンサ39から水平方向に射出された充填剤Fが積層ウエハWsの隙間Gに衝突すると、充填剤Fの液跳ねが発生して、該液跳ねによって積層ウエハWsの上面および/または下面が汚染されるおそれがある。そこで、本実施形態でも、充填剤塗布装置100には、プロテクタ12が設けられている。
本実施形態のプロテクタ12は、図1および図2を参照して説明された板体15を備えたプロテクタ12であるが、移動機構20が板体15を水平方向に移動させる点で、図1および図2を参照して説明された実施形態と異なる。なお、プロテクタ12の構成は、この例に限定されない。プロテクタ12は、図7を参照して説明された板体15と吸引ノズル18を備えた構成であってもよいし、図8を参照して説明された吸引ノズル18を備えた構成であってもよいし、図9乃至図12を参照して説明されたドーム23を備えた構成であってもよいし、図13を参照して説明された有底ドーム24を備えた構成であってもよい。これらの場合でも、移動機構20は、板体15、吸引ノズル18、ドーム23、または有底ドーム24を水平方向に移動させる。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
10 制御装置
12 プロテクタ
15 板体
15a 開口
18 吸引ノズル
19 真空ライン
20 移動機構
23 ドーム
23a 開口
23b 通過孔
23c 吸引孔
23d 非貫通孔
24 有底ドーム
33 回転保持機構(基板保持部)
34 保持ステージ
35 中空シャフト
39 塗布モジュール(塗布装置)
44 吐出ノズル
45 シリンジ
48 支持板(支持部材)
50 ロッド
53 加圧流体ライン
60 硬化モジュール(硬化装置)
63 ランプ
65 ランプヒータ
68 光学機器
100 充填剤塗布装置
F 充填剤
Fs 液跳ね
G 隙間
M モータ
W1 第1基板(第1ウエハ)
W2 第2基板(第2ウエハ)
Ws 積層基板(積層ウエハ)

Claims (12)

  1. 第1基板と第2基板とを接合して製造される積層基板を保持して回転させる基板保持部と、
    前記基板保持部に保持された積層基板から離間して配置され、前記第1基板の周縁部と前記第2基板の周縁部との間に形成された隙間に向けて充填剤を吐出する塗布装置と、
    前記塗布装置から吐出された充填剤が前記隙間と衝突する際に発生する前記充填剤の液跳ねが前記積層基板の上面および/または下面に付着することを阻止するプロテクタと、を備えた、充填剤塗布装置。
  2. 前記プロテクタは、前記基板保持部によって回転される積層基板のベベル部の通過を許容する開口を備えた板体である、請求項1に記載の充填剤塗布装置。
  3. 前記板体は、前記積層基板の半径方向で見て、前記積層基板のベベル部の先端と末端との間に位置する上面を有する、請求項2に記載の充填剤塗布装置。
  4. 前記板体の開口の縁は、前記積層基板と接触可能な材料で構成されるか、または該材料で被覆されている、請求項3に記載の充填剤塗布装置。
  5. 前記板体は、前記充填剤を吸着可能な材料で構成されるか、または該材料で被覆されている、請求項2に記載の充填剤塗布装置。
  6. 前記プロテクタは、前記積層基板と前記充填剤との衝突部に近接して配置された吸引ノズルを有する、請求項1に記載の充填剤塗布装置。
  7. 前記プロテクタは、前記積層基板と前記充填剤との衝突部を覆うドームであり、
    前記ドームは、前記塗布装置から吐出された充填剤の通過を許容する通過口を有する、請求項1に記載の充填剤塗布装置。
  8. 前記プロテクタは、前記板体の開口から突出する前記積層基板の一部を覆うドームをさらに備え、
    前記ドームは、前記塗布装置から吐出された充填剤の通過を許容する通過口を有する、請求項2に記載の充填剤塗布装置。
  9. 前記ドームは、前記充填剤を吸着可能な材料で構成されるか、該材料で被覆されている、請求項7または8に記載の充填剤塗布装置。
  10. 前記ドームは、該ドームの内面から外面まで延びる複数の吸引孔を有し、
    前記プロテクタは、前記ドームの外側から前記複数の吸引孔を介して前記ドームの内部空間を吸引するドーム吸引機構を備え、
    前記ドーム吸引機構は、前記ドームの外面に近接する少なくとも1つの吸引ノズルを有する、請求項7または8に記載の充填剤塗布装置。
  11. 前記ドームは、該ドームの内面に形成された複数の非貫通孔を有する、請求項7または8に記載の充填剤塗布装置。
  12. 前記塗布装置は、前記充填剤を間欠的な液滴として前記積層基板の隙間に向けて吐出するディスペンサである、請求項1に記載の充填剤塗布装置。
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