JP2024020799A - 活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物及び積層体 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物及び積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】低粘度で高い屈折率性能、及び優れた金型離型性を有する活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物、及び積層体を提供する。【解決手段】無機微粒子(A)、下記式(I)で表される化合物(B1)と、及び下記式(II)で表される化合物(B2)を含有する活性エネルギー線硬化性組成物を用いる。TIFF2024020799000008.tif2872TIFF2024020799000009.tif35107(R1はフェニル基、R2は水素又はメチル基、R3は水素又はメチル基を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物及び積層体に関する。
近年、液晶表示装置等のディスプレイ技術の急速な発展に伴い、それに用いられるシート状またはフィルム状光学部材についても、新しい機能を有するものや、より高品質のものに対する需要が高まっている。このような光学部材としては、例えば、液晶表示装置のバックライトに用いられるプリズムシートやマイクロレンズシート等の輝度向上シートが挙げられる。これらの輝度向上シートは、通常、基材上に、表面に微細な凹凸構造を有する光学機能層が積層されてなるものであり、表面の微細な凹凸構造によって、バックライト光を屈折させることでディスプレイ正面の輝度を向上させることができる。該輝度向上シートは、主に金型を用いて樹脂材料を賦形する方法により製造されることから、該樹脂材料には溶剤を含まず、かつ低粘度であることが求められている。
また、輝度向上効果を高めるために、得られた硬化物が高屈折率性能を有することも求められている。
従来知られている輝度向上シート用樹脂材料としては、金属酸化物ナノ粒子を含有した樹脂組成物であり、金属酸化物ナノ粒子がその粒度分布において、累積10%粒子径が5~25nm、累積50%粒子径が7~30nm、累積90%粒子径が15~50nm、累積100%粒子径が50~250nmの分布を持ち、樹脂成分として2つ以上のベンゼン骨格を有する化合物を含有することを特徴とする樹脂組成物が知られているが(例えば、特許文献1参照。)、このような無機微粒子配合型の樹脂材料は、高屈折率性能を有する一方で、無機微粒子を配合することにより高粘度化する傾向があるといった問題があった。
さらに、これらの輝度向上シートの表面における微細な凹凸構造を有する光学機能層は、主にモールドを用いて樹脂材料を賦形する方法により製造されることから、硬化後にモールドから剥離(離型)する際に光学機能層が損傷しないことが求められている。
そこで、無機微粒子を含有しながらも粘度が低く、離型性に優れた材料が求められていた。
特開2013-249439号公報
本発明が解決しようとする課題は、低粘度で高い屈折率性能、及び優れた離型性を有する活性エネルギー線硬化性組成物、硬化物、及び積層体を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、無機微粒子、及び特定の構造を有する化合物を特定量含有する活性エネルギー線硬化性組成物において上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の発明を提供するものである。
[1]無機微粒子(A)、下記式(I)で表される化合物(B1)と、及び下記式(II)で表される化合物(B2)を含有し、前記化合物(B2)の含有量が、前記化合物(B1)と前記化合物(B2)の合計中に10~30質量%の範囲である活性エネルギー線硬化性組成物。
Figure 2024020799000001
(前記式(I)中、Rはフェニル基を表し、Rは水素又はメチル基を表す。)
Figure 2024020799000002
(前記式(II)中、Rは水素又はメチル基を表し、同一分子中のRは互いに同じでも異なっていても構わない。)
[2]前記化合物(B1)とは異なる単官能(メタ)アクリレート化合物(B3)、及び前記化合物(B2)とは異なる多官能(メタ)アクリレート化合物(B4)をさらに含有する[1]記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[3]互いに異なる構造を有する2種の光重合開始剤をさらに含有する[1]又は[2]記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[4]前記無機微粒子の配合量が、前記活性エネルギー線硬化性組成物中に10~70質量%の範囲である[1]~[3]のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
[5][1]~[4]のいずれかの前記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化反応物である硬化物であって、前記硬化物のガラス転移温度は15~40℃の範囲である硬化物。
[6][5]に記載の硬化物からなる硬化塗膜と、基材を有する積層体。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、低粘度であり、高い屈折率性能、及び優れた金型離型性を有する硬化塗膜を形成できることから、プリズムシート、マイクロレンズシート等の輝度向上シートなどの光学部材に好適に用いることができる。
本明細書では、「アクリレート」と「メタクリレート」とを総称して「(メタ)アクリレート」といい、「(メタ)アクリロイル」と「アクリロイル」とを総称して「(メタ)アクリロイル」という。無機微粒子(A)を「(A)成分」といい、他の化合物(B)成分も同様にいう。
<活性エネルギー線硬化性組成物>
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、無機微粒子(A)、前記式(I)で表される化合物(B1)と、及び前記式(II)で表される化合物(B2)を含有し、前記前記化合物(B2)の含有量が、前記化合物(B1)と前記化合物(B2)の合計中に10~30質量%の範囲であることを特徴とする。
[無機微粒子(A)]
無機微粒子(A)としては、例えば、酸化ジルコニウム、シリカ、硫酸バリウム、酸化亜鉛、チタン酸バリウム、酸化セリウム、アルミナ、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化タングステン、アンチモン等が挙げられる。これらの無機微粒子は、単独で用いることも2種以上を併用することできる。また、これらの中でも、得られた硬化塗膜が高い屈折率性及び離型性を有することから、酸化ジルコニウムが特に好ましい。
前記無機微粒子(A)として、酸化ジルコニウムを用いる場合、前記酸化ジルコニウムとしては、通常公知のものを用いることができ、粒子の形状は、特に限定させるものではないが、例えば、球状、中空状、多孔質状、棒状、繊維状等が挙げられ、これらの中でも、球状が好ましい。また、平均一次粒子径は、1~50nmのものが好ましく、1~30nmのものがより好ましい。さらに、結晶構造も特に限定されるものではないが、単斜晶系が好ましい。
なお、本発明における平均一次粒子径は、TEM(透過型電子顕微鏡)を使用して、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で測定することができる。測定方法としては、例えば、個々の無機微粒子の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、その平均を一次粒子の平均一次粒子径とする方法が挙げられる。
無機微粒子(A)の含有量は、得られる活性エネルギー線硬化性組成物が低粘度であり、高い屈折率および離型性を有する硬化塗膜を形成できることから、活性エネルギー線硬化性組成物中に10~70質量%の範囲であることが好ましく、20~60質量%の範囲であることがより好ましく、40~50質量%の範囲であることが特に好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、無機微粒子(A)とその他成分を混合して調製しても良いし、無機微粒子(A)と各種分散剤を混合させた無機微粒子分散体を予め用意したのち、無機微粒子分散体とその他成分を混合して調製しても構わない。
[無機粒子分散体]
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物において無機微粒子分散体を用いる場合、無機微粒子分散体は、無機微粒子(A)及び分散剤を少なくとも含有する。
前記分散剤としては、例えば、カルボキシ基、スルホン基、リン酸基等の酸基を含有するポリマーが挙げられる。中でも、安定性に優れる硬化性組成物となり、光透過率及び屈折率の高い硬化物を形成可能な組成物が得られることからリン酸エステル系分散剤であることがより好ましい。
本実施形態にかかる分散剤の具体例としては、例えば、ビッグケミー社製DISPERBYK-111(リン酸エステル系分散剤)が挙げられる。
また、分散剤として、少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基、及び少なくとも1つのポリエステル鎖を有するリン酸エステル化合物(a1)を用いることができる。
前記リン酸エステル化合物(a1)としては、少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基、及び少なくとも1つのポリエステル鎖を有するものであれば、特に制限されないが、得られる無機微粒子分散体が優れた分散安定性を有すること、また、これを含有する硬化性組成物が低粘度であり、高い屈折率を有する硬化塗膜を形成できることから、下記構造式(III)で表されるものが特に好ましい。
Figure 2024020799000003
(式中Rは、水素原子またはメチル基であり、Rは、炭素原子数2~4のアルキレン鎖である。また、xは、4~10の整数であり、yは、1以上の整数であり、nは、1~3の整数である。)
上記構造式(III)で表されるリン酸エステル化合物は、得られる無機微粒子分散体が優れた分散安定性を有すること、また、これを含有する活性エネルギー線組成物が低粘度であり、高い屈折率性能を有する硬化塗膜を形成できることから、式中のxは、4または5が好ましく、yは、2~7の整数が好ましい。また、上記構造式(III)で表される分散剤は、式中のnが、1、2及び/または3の混合物であってもよい。
前記分散剤は、水酸基含有化合物(a2)をさらに含有しても良い。水酸基含有化合物(a2)としては、分子量が250以下のものであることが好ましい。
前記水酸基含有化合物(a2)としては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール、イソブチルアルコール、sec-ブタノール、tert-ブタノール、ヘプタノール、ヘキサノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、アリルアルコール、シクロヘキサノール、テルピネオール、ターピネオール、ジヒドロターピネオール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
また、前記水酸基含有化合物(a2)としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールアクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート化合物;前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等の(ポリ)オキシアルキレン鎖を導入した(ポリ)オキシアルキレン変性体;前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性体なども用いることができる。
これらの中でも、得られる無機微粒子分散体が優れた分散安定性を有すること、また、これを含有する活性エネルギー線硬化性組成物が低粘度であり、高い屈折率性能を有する硬化塗膜を形成できることから、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物(a2)の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性体が好ましい。また、これらの水酸基含有化合物(a2)は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
前記水酸基含有化合物(a2)の使用量は、得られる無機微粒子分散体が優れた分散安定性を有すること、また、これを含有する硬化性組成物が低粘度であり、高い屈折率性能を有する硬化塗膜を形成できることから、前記リン酸エステル化合物(a1)100質量部に対して、0.05~30質量部の範囲が好ましく、0.1~20の範囲がより好ましい。
分散剤は、上述した化合物を単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の調製において、前記分散剤の含有量は特に限定されるものではないが、本実施形態にかかる無機微粒子(A)の総質量100質量部に対して、前記分散剤の含有量が1~50質量部であることが好ましく、2~40質量部であることがより好ましく、5~30質量部であることがさらに好ましい。これら範囲とすることで、得られる無機微粒子分散体が優れた分散安定性を有し、この分散体を含有する活性エネルギー線硬化性組成物が低粘度であり、高い屈折率及び優れた離型性を有する硬化塗膜を形成できる。
無機微粒子分散体は、無機微粒子(A)及び分散剤以外に、シランカップリング剤を含有することもできる。
前記シランカップリング剤としては、例えば、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等の(メタ)アクリロイルオキシ系シランカップリング剤;
アリルトリクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、トリクロロビニルシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン等のビニル系シランカップリング剤;
ジエトキシ(グリシジルオキシプロピル)メチルシラン、2-(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ系シランカップリング剤;
p-スチリルトリメトキシシラン等のスチレン系シランカップリング剤;
N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1、3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ系シランカップリング剤;
3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイド系シランカップリング剤;
3-クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロロプロピル系シランカップリング剤;
3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系シランカップリング剤;
ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファイド等のスルフィド系シランカップリング剤;
3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート系シランカップリング剤;
アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等のアルミニウム系シランカップリング剤などが挙げられる。これらのシランカップリング剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。これらの中でも、後述する(メタ)アクリレート化合物(B)との相溶性が良いことから、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の調製において、前記シランカップリング剤の含有量は特に限定されるものではないが、本実施形態にかかる無機微粒子(A)の総質量100質量部に対して、前記分散剤の含有量が1~50質量部であることが好ましく、5~30質量部であることがより好ましく、10~25質量部であることがさらに好ましい。これら範囲とすることで、得られる無機微粒子分散体が優れた分散安定性を有し、この分散体を含有する活性エネルギー線硬化性組成物が低粘度であり、高い屈折率性能を有する硬化塗膜を形成できる。
本発明の無機微粒子分散体の製造方法としては、任意の無機微粒子を、前記分散剤にて分散させて得ることができる。例えば、無機微粒子と、前記分散剤を、撹拌機に投入し、0.5時間~2時間の範囲で撹拌した後、分散機にて無機微粒子の粒子径が60nm以下になるまで分散させて得る方法が挙げられる。
前記分散機としては、例えば、メディア式湿式分散機等が挙げられ、前記メディア式湿式分散機としては、例えば、ビーズミル等が挙げられる。
前記メディア式湿式分散機で使用されるメディアとしては、通常公知のビーズであれば特に制限はないが、例えば、ジルコニア、アルミナ、シリカ、ガラス、炭化珪素、窒化珪素等が挙げられる。メディアの平均粒径は50~500μmの範囲が好ましく、100~200μmの範囲がより好ましい。粒子径が50μm以上であれば、原料粉に対する衝撃力が適正であり、分散に過度な時間を要しない。一方、メディアの粒子径が500μm以下であれば、原料粉に対する衝撃力が適正であることから、分散された粒子の表面エネルギーの増大を抑制でき、再凝集を防止できる。
また、分散の初工程では衝撃力の大きい大粒径のメディアを使用し、分散された粒子の粒径が小さくなってから、再凝集が生じ難い小粒径のメディアを使用する2段階の方法により、分散工程時間を短くすることもできる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、化合物(B1)を含有する。
[化合物(B1)]
化合物(B1)は、前記式(I)で表される化合物である。化合物(B1)は、単官能(メタ)アクリレート化合物であることから、多官能(メタ)アクリレート化合物に比べて比較的低粘度な化合物であり、分子中に芳香環を2個有することから、屈折率が高い傾向にある。したがって、化合物(B1)を含有することで、低粘度であり、高い屈折率及び優れた離型性を有する硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られる。
化合物(B1)の含有量は特に限定されないが、活性エネルギー線硬化性組成物中に、1~30質量%であることが好ましく、5~20質量%であることがより好ましく、7~15質量%であることが特に好ましい。これら範囲とすることで、低粘度であり、高い屈折率及び優れた離型性を有する硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られる。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、化合物(B2)を含有する。
[化合物(B2)]
化合物(B2)は、前記式(II)で表される化合物である。化合物(B2)は、1分子中に(メタ)アクリロイル基及び芳香環を2つずつ有することから、化合物(B2)を含有することで、高屈折率且つ離型性に優れた硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られる。
化合物(B2)の含有量は特に限定されないが、活性エネルギー線硬化性組成物中に、0.1~10質量%であることが好ましく、0.5~8質量%であることがより好ましく、1~5質量%であることが特に好ましい。これら範囲とすることで、低粘度であり、高い屈折率及び優れた離型性を有する硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られる。
さらに、化合物(B2)の含有量は、化合物(B1)と化合物(B2)の合計中に10~30質量%の範囲であることが好ましく、15~25質量%の範囲であることがより好ましく、18~23質量%の範囲であることが特に好ましい。これら範囲とすることで、低粘度であり、高い屈折率及び優れた離型性を有する硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られる。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、無機微粒子(A)、化合物(B1)、及び化合物(B2)以外のその他成分を含有していても構わない。
[その他成分]
その他成分として、例えば、化合物(1)以外の単官能(メタ)アクリレート化合物(B3)、及び化合物(2)以外の多官能(メタ)アクリレート化合物(B4)等が挙げられる。
単官能(メタ)アクリレート化合物(B3)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等の脂肪族モノ(メタ)アクリレート化合物;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチルモノ(メタ)アクリレート等の脂環型モノ(メタ)アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等の複素環型モノ(メタ)アクリレート化合物;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3-フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、ベンジルベンジル(メタ)アクリレート、o-フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族モノ(メタ)アクリレート化合物;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のモノ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中にポリオキシエチレン鎖、ポリオキシプロピレン鎖、ポリオキシテトラメチレン鎖等のポリオキシアルキレン鎖を導入したポリオキシアルキレン変性モノ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のモノ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン由来の構造を導入したラクトン変性モノ(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。これら単官能(メタ)アクリレート化合物(B3)は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
上述した中でも、単官能(メタ)アクリレート化合物(B3)は、低粘度であり、高い屈折率及び優れた離型性を有する硬化塗膜を形成可能な活性エネルギー線硬化性組成物が得られることから、2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、又は3-フェノキシベンジル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
単官能(メタ)アクリレート化合物(B3)の含有量は、活性エネルギー線硬化性組成物中に1~40質量%の範囲であることが好ましく、10~30質量%の範囲であることがさらに好ましく、5~25質量%の範囲であることが特に好ましい。これらの範囲とすることで、活性エネルギー線硬化性組成物が低粘度であり、高い屈折率性能及び金型離型性を有する硬化塗膜を形成できる。
多官能(メタ)アクリレート化合物(B4)としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の脂肪族ジ(メタ)アクリレート化合物;1,4-シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等の脂環型ジ(メタ)アクリレート化合物;ビフェノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート等の芳香族ジ(メタ)アクリレート化合物;グリセロールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等の水酸基含有ジ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のジ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中にポリオキシエチレン鎖、ポリオキシプロピレン鎖、ポリオキシテトラメチレン鎖等のポリオキシアルキレン鎖を導入したポリオキシアルキレン変性ジ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のジ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性ジ(メタ)アクリレート化合物;
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等の脂肪族トリ(メタ)アクリレート化合物;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の水酸基含有トリ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のトリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中にポリオキシエチレン鎖、ポリオキシプロピレン鎖、ポリオキシテトラメチレン鎖等のポリオキシアルキレン鎖を導入したポリオキシアルキレン変性トリ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のトリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性トリ(メタ)アクリレート化合物;
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の脂肪族ポリ(メタ)アクリレート化合物;ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の4官能以上の水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のポリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中にポリオキシエチレン鎖、ポリオキシプロピレン鎖、ポリオキシテトラメチレン鎖等のポリオキシアルキレン鎖を導入した4官能以上のポリオキシアルキレン変性ポリ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のポリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入した4官能以上のラクトン変性ポリ(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
前記多官能(メタ)アクリレート化合物(B4)は、エポキシ(メタ)アクリレート化合物や、ウレタン(メタ)アクリレート化合物でもよい。
前記エポキシ(メタ)アクリレート化合物としては、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸またはその無水物を反応させて得られるものであり、前記エポキシ樹脂としては、例えば、ヒドロキノン、カテコール等の2価フェノールのジグリシジルエーテル;3,3’-ビフェニルジオール、4,4’-ビフェニルジオール等のビフェノール化合物のジグリシジルエーテル;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールB型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;1,4-ナフタレンジオール、1,5-ナフタレンジオール、1,6-ナフタレンジオール、2,6-ナフタレンジオール、2,7-ナフタレンジオール、ビナフトール、ビス(2,7-ジヒドロキシナフチル)メタン等のナフトール化合物のポリグリジシルエーテル;4,4’,4”-メチリジントリスフェノール等のトリグリシジルエーテル;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;
前記ビフェノール化合物、ビスフェノール化合物、またはナフトール化合物と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の環状エーテル化合物との開環重合によって得られるポリエーテル変性芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル;
前記ビフェノール化合物、ビスフェノール化合物、またはナフトール化合物と、ε-カプロラクトン等のラクトン化合物との重縮合によって得られるラクトン変性芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
これらのエポキシ(メタ)アクリレート化合物は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
前記ウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、ポリイソシアネート化合物と、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物と、必要に応じてポリオール化合物とを反応させて得られるものが挙げられる。前記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物、及びこれらのヌレート変性体、アダクト変性体、ビウレット変性体などが挙げられる。前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、及びこれらのポリオキシアルキレン変性体、ポリラクトン変性体などが挙げられる。前記ポリオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロプレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ビフェノール、ビスフェノール等が挙げられる。
これらの多官能(メタ)アクリレート化合物(B4)は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。これらの中でも、得られる無機微粒子分散体が優れた分散安定性を有すること、また、これを含有する硬化性組成物が低粘度であり、高い屈折率性能及び金型離型性を有する硬化塗膜を形成できることから、分子構造中に芳香環を有する化合物が好ましく、分子構造中にビスフェノール構造を有する化合物がより好ましい。
多官能(メタ)アクリレート化合物(B4)の含有量は、活性エネルギー線硬化性組成物中に1~30質量%の範囲であることが好ましく、5~20質量%の範囲であることがさらに好ましく、8~15質量%の範囲であることが特に好ましい。これらの範囲とすることで、活性エネルギー線硬化性組成物が低粘度であり、高い屈折率性能及び優れた離型性を有する硬化塗膜を形成できる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、さらに、光重合開始剤を含有してもよい。
前記光重合開始剤としては、例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-〔4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル〕-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,2′-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、ジフェニル(2,4,6-トリメトキシベンゾイル)ホスフィンオキシド、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-1-ブタノン等が挙げられる。
前記その他の光重合開始剤の市販品としては、例えば、「Omnirad-1173」、「Omnirad-184」、「Omnirad-127」、「Omnirad-2959」、「Omnirad-369」、「Omnirad-379」、「Omnirad-907」、「Omnirad-4265」、「Omnirad-1000」、「Omnirad-651」、「Omnirad-TPO」、「Omnirad-819」、「Omnirad-2022」、「Omnirad-2100」、「Omnirad-754」、「Omnirad-784」、「Omnirad-500」、「Omnirad-81」(IGM社製)、「カヤキュア-DETX」、「カヤキュア-MBP」、「カヤキュア-DMBI」、「カヤキュア-EPA」、「カヤキュア-OA」(日本化薬株式会社製)、「バイキュア-10」、「バイキュア-55」(ストウファ・ケミカル社製)、「トリゴナルP1」(アクゾ社製)、「サンドレイ1000」(サンドズ社製)、「ディープ」(アプジョン社製)、「クオンタキュア-PDO」、「クオンタキュア-ITX」、「クオンタキュア-EPD」(ワードブレンキンソップ社製)、「Runtecure-1104」、「Runtecure-1108」(Runtec社製)等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
例えば、本発明の組成物を基材上に塗工した際の膜厚が厚い場合、活性エネルギー線照射時に低エネルギーを有する長波長の光が塗膜内部まで届きにくい(反対に、高エネルギーを有する短波長の光は内部まで届きやすい)場合がある。そこで、異なる極大吸収波長を有する2種の光重合開始剤を併用することで、幅広いエネルギーを有する活性エネルギー線に反応して硬化を促進することができる。したがって、未硬化によるべたつき防止や硬度の向上を図ることができる。
前記光重合開始剤の添加量は、例えば、活性エネルギー線硬化性組成物中に、0.05~20質量%の範囲が好ましく、0.1~10質量%の範囲がより好ましい。
また、硬化性を向上させることを目的として、さらに、光増感剤を添加することもできる。
前記光増感剤としては、例えば、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン化合物、o-トリルチオ尿素等の尿素化合物、ナトリウムジエチルジチオホスフェート、s-ベンジルイソチウロニウム-p-トルエンスルホネート等の硫黄化合物などが挙げられる。これらの光増感剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、これらの光増感剤を添加する場合の添加量は、前記硬化性組成物中に、0.01~10質量%の範囲が好ましい。
本発明の硬化性組成物は、必要に応じてその他の添加剤を含有してもよい。前記その他の添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シリコーン系添加剤、フッ素系添加剤、レオロジーコントロール剤、脱泡剤、帯電防止剤、防曇剤等が挙げられる。これらその他の添加剤を添加する場合の添加量は、本発明の硬化性組成物中に、0.01~40質量%の範囲が好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、無機微粒子(A)、(メタ)アクリレート化合物(B)、その他の添加剤等を一括で混合させても良い。又は、無機微粒子(A)として無機微粒子分散体中の無機微粒子を用いる場合は、(分散前の)無機微粒子、分散剤、(メタ)アクリレート化合物(B)、その他の添加剤等を含む原料を一括で分散する方法が挙げられる。
前記方法で用いる分散機は、メディア式湿式分散機等、通常公知のものを制限なく用いることができ、例えば、ビーズミル(アシザワファインテック株式会社製「スターミルLMZ-015」、寿工業株式会社製「ウルトラアペックスミルUAM-015」等)が挙げられる。
分散機で使用されるメディアは、通常公知のビーズであれば特に制限はないが、好ましくは、ジルコニア、アルミナ、シリカ、ガラス、炭化珪素、窒化珪素が挙げられる。メディアの平均粒径は50~500μmが好ましく、100~200μmのメディアがより好ましい。粒子径が50μm以上であれば、原料粉に対する衝撃力が適正であり、分散に過度な時間を要しない。一方、メディアの粒子径が500μm以下であれば、原料粉に対する衝撃力が適正であることから、分散された粒子の表面エネルギーの増大を抑制でき、再凝集を防止できる。
また、分散の初工程では衝撃力の大きい大粒径のメディアを使用し、分散された粒子の粒径が小さくなってから、再凝集が生じ難い小粒径のメディアを使用する2段階の方法により、分散工程時間を短くすることもできる。
[硬化物]
本発明の硬化物は、前記活性エネルギー線硬化性組成物に、活性エネルギー線を照射することで得ることができる。前記活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線が挙げられる。また、前記活性エネルギー線として、紫外線を用いる場合、紫外線による硬化反応を効率よく行う上で、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で照射してもよく、空気雰囲気下で照射してもよい。
紫外線発生源としては、実用性、経済性の面から紫外線ランプが一般的に用いられている。具体的には、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ガリウムランプ、メタルハライドランプ、太陽光、LED等が挙げられる。
前記活性エネルギー線の積算光量は、特に制限されないが、0.1~50kJ/mであることが好ましく、0.3~20kJ/mであることがより好ましい。積算光量が上記範囲であると、未硬化部分の発生の防止又は抑制ができることから好ましい。
なお、前記活性エネルギー線の照射は、一段階で行ってもよいし、二段階以上に分けて行ってもよい。
さらに、本発明の硬化物のガラス転移温度は、15~40℃の範囲であることが好ましく、15~30℃の範囲であることがより好ましく、15~25℃の範囲であることが特に好ましい。ガラス転移温度がこれら範囲である硬化物は、弾性率が向上し、プリズムシート作成にモールドから剥離する際の損傷を少なくできる。したがって、離型性に優れた硬化物となる。
[積層体]
本発明の積層体は、基材の片面または両面に前記硬化物からなる硬化塗膜を有するものであり、例えば任意の基材上に活性エネルギー線硬化性組成物を塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させることにより得ることができる。
基材に特に限定はなく、用途に応じて適宜選択すればよく、例えばプラスチック、ガラス、木材、金属、金属酸化物、紙、シリコーン又は変性シリコーン等が挙げられ、異なる素材を接合して得られた基材であってもよい。
基材の形状も特に制限はなく、平板、シート状、又は3次元形状全面に、若しくは一部に、曲率を有するもの等、目的に応じた任意の形状であってよい。また、基材の硬度、厚み等にも制限はない。
プラスチック基材としては、樹脂からなるものであれば特に限定なく、例えば前述した熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用いればよい。機材としては、樹脂が単独でも複数種を配合した基材であってもよく、単層又は2層以上の積層構造を有するものであってもよい。また、これらのプラスチック基材は繊維強化(FRP)されていてもよい。
また、基材は、本発明の効果を阻害しない範囲で、公知の帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料、有機フィラー、無機フィラー、光安定剤、結晶核剤、滑剤等の公知の添加剤を含んでいてもよい。
前記硬化塗膜の形成方法としては、例えば、塗装法、転写法、シート接着法等が挙げられる。
前記塗装法とは、前記塗料をスプレーコートするか、もしくはカーテンコーター、ロールコーター、グラビアコーター等の印刷機器を用いて成形品にトップコートとして塗装した後、活性エネルギー線を照射して硬化させる方法である。
前記転写法とは、離型性を有する基体シート上に前記した活性エネルギー線硬化性組成物を塗布して得られる転写材を成形品表面に接着させた後、基体シートを剥離して成型品表面にトップコートを転写し、次いで活性エネルギー線を照射し硬化させる方法、又は、該転写材を成形品表面に接着させた後、活性エネルギー線を照射して硬化させ、次いで基体シートを剥離する事により成型品表面にトップコートを転写する方法である。
前記シート接着法とは、基体シート上に前記の硬化性組成物からなる塗膜を有する保護シート、又は、基体シート上に硬化性組成物からなる塗膜と加飾層とを有する保護シートをプラスチック成形品に接着することにより、成形品表面に保護層を形成する方法である。
前記シート接着法は、具体的には、予め作製しておいた保護層形成用シートの基体シートと成形品とを接着させた後、加熱により熱硬化せしめてB-ステージ化してなる樹脂層の架橋硬化を行う方法(後接着法)や、前記保護層形成用シートを成形金型内に挟み込み、キャビテイ内に樹脂を射出充満させ、樹脂成形品を得るのと同時にその表面と保護層形成用シートを接着させ後、加熱により熱硬化させて樹脂層の架橋硬化を行う方法(成形同時接着法)等が挙げられる。
いずれの形成方法においても、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物が有機溶剤を含有する場合には、塗布後に40~120℃の条件下で数十秒~数分間加温して有機溶剤を揮発させたのち、活性エネルギー線を照射して前記活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させることが好ましい。
さらに、積層体がプリズムシートである場合、その製造方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
例えば、特許文献(特開2009-37204号公報)の図2に示すように、所望の単位凹凸形状の型に上記組成物を入れ、そこに透明基材層を重ね、ラミネーター等を用いて透明基材層をその組成物に圧着し、紫外線等で組成物を硬化させ、単位凹凸形状を形成する。次いで、単位凹凸形状の型を剥離乃至除去することで、透明基材層上に所望の凹凸形状を有する光学機能発現部を備えるプリズムシートが得られる。
本発明の積層体は、前記活性エネルギー線硬化性組成物からなる硬化塗膜以外に、その他の層構成を有していてもよい。これら各種の層構成の形成方法は特に限定されず、例えば、樹脂原料を直接塗布して形成しても良いし、予めシート状になっているものを接着剤にて貼り合せても良い。
本発明の硬化物及び積層体は、高い屈折率性能を有することから、光学部材に好適に用いることができる。
前記光学部材としては、例えば、プラスチックレンズ、偏光フィルム、位相差フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム(プリズムシート、マイクロレンズシート等)、光拡散フィルム、ハードコートフィルム、フィルム型液晶素子、タッチパネル等が挙げられる。
以下、実施例と比較例により、本発明を具体的に説明する。
(調製例1:無機微粒子分散体(1)の調製)
酸化ジルコニウムナノ粒子の粉体(第一稀元素化学工業株式会社製「UEP-100」、一次粒子径11nm)166.5質量部、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM-503」)25.0質量部、分散剤としてリン酸エステル化合物(a1)(構造式(III)中のRがメチル基であり、Rが炭素原子数2のエチレン鎖であり、xが5であり、yが2(平均値)である化合物)33.3質量部、メチルエチルケトン(以下、「MEK」と略記する。)330.2質量部を混合し、分散攪拌機で30分間攪拌し、粗分散を行った。次いで、得られた混合液を、メディア式湿式分散機(アシザワファインテック株式会社製「スターミルLMZ-015」)にて、粒子径100μmのジルコニアビーズを用いて分散処理した。途中の粒子径を確認しながら、滞留時間100分の分散処理を行い、無機微粒子分散体(1)(酸化ジルコニウムナノ粒子を30%含有する)を得た。
(調製例2:無機微粒子分散体(2)の調製)
酸化ジルコニウムナノ粒子の粉体(第一稀元素化学工業株式会社製「UEP-100」、一次粒子径11nm)166.5質量部、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM-503」)33.3質量部、リン酸エステル系分散剤(ビックケミー社製「DISPERBYK-111」16.7質量部、メチルエチルケトン(以下、「MEK」と略記する。)338.5質量部を混合し、分散攪拌機で30分間攪拌し、粗分散を行った。次いで、得られた混合液を、メディア式湿式分散機(アシザワファインテック株式会社製「スターミルLMZ-015」)にて、粒子径100μmのジルコニアビーズを用いて分散処理した。途中の粒子径を確認しながら、滞留時間100分の分散処理を行い、無機微粒子分散体(2)(酸化ジルコニウムナノ粒子を30%含有する)を得た。
(合成例1:化合物(B1)及び化合物(B2)の合成)
・クロロメチル中間体の合成
攪拌機、冷却管、温度計、塩化水素ガス導入装置を具備した5L4つ口フラスコに、ジフェニル540g、パラホルムアルデヒド735g、酢酸525.3g、35%塩酸312.2gを仕込み、80℃まで昇温した。仕込み溶液が80℃であることを確認後、木下式ガラスボールフィルターを使って塩化水素ガスを20g/hr速度で仕込み溶液に導入した。仕込み溶液への塩化水素ガスの溶解が飽和であることを確認後、リン酸809.9gを1時間かけて滴下し、更に、30時間反応を行った。反応終了後、直ちに反応溶液から下層を取り除き、有機層にトルエン1620gを添加し、有機層を302gの12.5%水酸化ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、蒸留水で洗浄した。有機層を留去後、クロロメチル中間体を白色固体として698gを得た。
・アクリレート化
上記で得られた中間体698gを反応溶媒であるジメチルホルムアミド817gに溶解し、炭酸カリウム286gおよびメトキノンを全量に対して300ppmになるように添加した。中間体溶液を40℃に昇温後、アクリル酸248gを1.5時間で中間体溶液に滴下した。滴下終了後、2時間かけて80℃まで昇温し、80℃にて3時間加熱撹拌した。得られた溶液に水1.7kgおよびトルエン1.4kgを添加し抽出を行った後、有機層を水層が中性になるまで洗浄した。有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィーを用いて副生成物又は反応原料を除き、液状の組成物C(化合物(B1)と化合物(B2)を含有する)を得た。
・組成物Cの分析
得られた組成物Cは25℃における液屈折率は1.592であり、粘度は30mPa・sであった。組成物C中の組成比をガスクロマトグラムの結果から算出したところ、化合物(B1)を79質量%、化合物(B2)を21質量%の割合で含有することが分かった。また、化合物(B1)中の異性体の質量比(モル比も同等)[〔オルトフェニルベンジルアクリレート〕/〔メタフェニルベンジルアクリレート〕/〔パラフェニルベンジルアクリレート〕]は20/1/79であった。
(実施例1:活性エネルギー線硬化性組成物(1)の調製)
調製例1で得た無機微粒子分散体(1)146.7質量部に、2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート(IGM RESIN社製「Photomer 4035」)7.5質量部、合成例1で得られた組成物C19.7質量部、ビスフェノールAEO変性ジアクリレート(MIWON社製「Miramer M2100」)11.5質量部を添加し、エバポレーターにて加温しながら揮発成分を減圧除去した。さらに、光重合開始剤(Runtec社製「Runtecure-1104」と「Runtecure-1108」を互いに50%ずつ含有する混合物)2.0質量部を添加し、活性エネルギー線硬化性組成物(1)を得た。
(実施例2~5:活性エネルギー線硬化性組成物(2)~(5)の調製)
表1に示す組成及び配合比率で実施例2と同様の方法にて、活性エネルギー線硬化性組成物(2)~(5)を得た。尚、実施例4及び5において、実施例1における無機微粒子分散体(1)を無機微粒子分散体(2)に変更した。
(比較例1~3:活性エネルギー線硬化性組成物(C1)~(C3)の調製)
表1に示す組成及び配合比率で実施例1と同様の方法にて、活性エネルギー線硬化性組成物(C1)~(C3)を得た。
上記の実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化性組成物を用いて、下記の測定及び評価を行った。
[液屈折率の測定方法]
実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化性組成物の液屈折率は、多波長アッベ屈折計DR-M4屈折率計(株式会社アタゴ製)を用いて、温度25℃、波長589nmにおける屈折率を測定した。
[粘度の測定]
実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化性組成物の粘度を、25℃条件下にて、E型回転粘度計(東機産業株式会社製「TVE-25H」)を用いて測定した。
[膜屈折率の測定方法]
実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化性組成物を、ガラス板と、透明基材としての透明で易接着処理されたPETフィルム(商品名:A4300、厚み:125μm 東洋紡績製)との間に挟み、ゴムハンドローラーで膜厚10μm程度になるように押し広げた後、活性エネルギー線を照射して硬化させ、次いで、PETフィルムを活性エネルギー線硬化樹脂層と共にガラス板から剥離し、前記基材の表面に硬化性組成物の硬化塗膜を形成した。その塗膜の屈折率をPRISM COUPLER MODEL 2010/M(Metricon社製)を用いて測定した。
「照射条件」
光源:超高圧水銀灯の紫外線
積算光量:400mJ/cm
「測定条件」
波長:594nm
測定モード:single film
[ヘイズの測定方法]
実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化性化合物を、アプリケーターを用いてガラス板の上に膜厚100μmとなるように塗布した。次いで、高圧水銀ランプを用いて500mJ/cm2の紫外線を照射した後、硬化物をガラス板から剥離し、試験片とした。
JIS K7136に準じた任意の全光線透過率計でヘイズを測定した。
[ガラス転移温度Tgの評価方法]
実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化性組成物を、アプリケーターを用いて銅箔(古河産業株式会社製、電解銅箔「F2-WS」18μm)上に膜厚100μmとなるように塗布した。次いで、高圧水銀ランプを用いて500mJ/cm2の紫外線を照射した後、硬化物を銅箔から剥離し、前記硬化物を試験片とした。
前記試験片1を6mm×35mmの大きさに切り出し、粘弾性測定装置(DMA:レオメトリック社製固体粘弾性測定装置「RSAII」、引張り法:周波数1Hz、昇温速度3℃/分)を用いて、弾性率変化が最大となる温度をガラス転移温度(以下、「Tg」と略記する。)として評価した。
[離型性の評価方法]
実施例及び比較例で得られた活性エネルギー線硬化性組成物を、単位プリズム(ピッチ50μm、高さ25μm)の線状配列の凹凸形状が形成されたリンニッケル製のモールドと、透明基材としての透明で易接着処理されたPETフィルム(商品名:A4300、厚み:125μm 東洋紡績製)との間に充填した後、超高圧水銀灯により400mJ/cm2の紫外線をPETフィルム側から照射して硬化させ、次いで、PETフィルムを活性エネルギー線硬化性組成物からなる樹脂層と共にモールドから剥離し、必要とする形状を転写したPETフィルム形状付き硬化物を作製した。この剥離のときにモールド上に残る樹脂層の面積を目視によって評価し、以下のように判断した。
◎:モールドから離型が良好である。
〇:モールから離型させる時にやや抵抗があるが、離型が良好である。
△:モールドから離型させる時一部の樹脂層がモールド上に残る。
×:モールドに樹脂層が残る、または、離型が困難である。
実施例1~5及び比較例1~3で調製した活性エネルギー硬化性組成物(1)~(5)、(C1)~(C3)の組成及び評価結果を表1および表2に示す。
Figure 2024020799000004
Figure 2024020799000005
表1および2における略語は以下の通りである。
UEP-100:酸化ジルコニウム(第一稀元素化学工業株式会社製、商品名「UEP-100」)
リン酸エステル化合物(a1):構造式(III)中のRがメチル基であり、Rが炭素原子数2のエチレン鎖であり、xが5であり、yが2(平均値)であり、nが1~3の整数である化合物
BYK-111:リン酸エステル化合物(ビックケミー・ジャパン株式会社製、商品名「DISPERBYK-111」)
KBM-503:3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名「KBM-503」)
OPPEA:オルトフェニルフェノール(EO)アクリレート(Green Chemical Co.,Ltd.製、商品名「KOMERATE A011」)
PHEA:2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート(IGM RESIN社製、商品名「Photomer 4035」
POBA:3-フェノキシベンジルアクリレート、(Green Chemical Co.,Ltd.社製、商品名「KOMERATE A008」)
PHEA-2:フェノールEO変性アクリレート(Miwon社製、商品名「Miramer M142」)
エポキシアクリレート:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ基当量330g/当量)とアクリル酸とを反応させて得られるエポキシアクリレート
BPA(EO)10DA:ビスフェノールEO変性ジアクリレート(Miwon社製、商品名「Miramer M2100」)
BPA(EO)20DA:ビスフェノールEO変性ジアクリレート(Miwon社製、商品名「Miramer M2200」)
TMP(EO)3TA:トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(Miwon社製、商品名「Miramer M3130」)
Runtecure 1108:2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(Runtec Chemical Co., Ltd.社製、商品名「Runtecure 1108」)
Runtecure 1104:1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(Runtec Chemical Co., Ltd.社製、商品名「Runtecure 1104」)
表1に示した通り、無機微粒子(A)、化合物(B1)及び化合物(B2)を含有し、前記化合物(B2)の含有量が、前記化合物(B1)と前記化合物(B2)の合計中に10~20質量%の範囲である実施例1~5では、低粘度な活性エネルギー線硬化性組成物が得られ、高屈折率且つ優れた離型性を有する硬化塗膜が得られた。
中でも、3-フェノキシベンジルアクリレート及びビスフェノールEO変性ジアクリレートを併用した実施例2の屈折率が最も高かった。
一方、化合物(B1)および化合物(B2)を含有しない比較例1及び2では、粘度が高い組成物、及び離型性に劣る硬化塗膜が得られた。

Claims (6)

  1. 無機微粒子(A)、下記式(I)で表される化合物(B1)と、及び下記式(II)で表される化合物(B2)を含有し、
    前記化合物(B2)の含有量が、前記化合物(B1)と前記化合物(B2)の合計中に10~30質量%の範囲である活性エネルギー線硬化性組成物。
    Figure 2024020799000006
    (前記式(I)中、Rはフェニル基を表し、Rは水素又はメチル基を表す。)
    Figure 2024020799000007
    (前記式(II)中、Rは水素又はメチル基を表し、同一分子中のRは互いに同じでも異なっていても構わない。)
  2. 前記化合物(B1)とは異なる単官能(メタ)アクリレート化合物(B3)、及び前記化合物(B2)とは異なる多官能(メタ)アクリレート化合物(B4)をさらに含有する請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 互いに異なる構造を有する2種の光重合開始剤をさらに含有する請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 前記無機微粒子の配合量が、前記活性エネルギー線硬化性組成物中に10~70質量%の範囲である請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  5. 請求項1記載の前記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化反応物である硬化物であって、
    前記硬化物のガラス転移温度は15~40℃の範囲である硬化物。
  6. 請求項5記載の硬化物からなる硬化塗膜と、基材を有する積層体。
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