JP2024020123A - 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法及び電子デバイスの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2024020123A
JP2024020123A JP2023043552A JP2023043552A JP2024020123A JP 2024020123 A JP2024020123 A JP 2024020123A JP 2023043552 A JP2023043552 A JP 2023043552A JP 2023043552 A JP2023043552 A JP 2023043552A JP 2024020123 A JP2024020123 A JP 2024020123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
sensitive
radiation
solvent
actinic ray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023043552A
Other languages
English (en)
Inventor
敬充 冨賀
Takamitsu Tomiga
聡 上村
Satoshi Kamimura
陽一 西田
Yoichi Nishida
英明 椿
Hideaki Tsubaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to KR1020230098837A priority Critical patent/KR20240017759A/ko
Priority to TW112128257A priority patent/TW202406956A/zh
Priority to US18/362,376 priority patent/US20240053679A1/en
Priority to CN202310954164.7A priority patent/CN117492325A/zh
Publication of JP2024020123A publication Critical patent/JP2024020123A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

【課題】露光ラチチュード性能に優れる感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物等を提供する。【解決手段】 (A)酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂、(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、及び、(S)沸点が130~150℃の溶剤SAと、沸点が155℃~250℃の溶剤SBとを含む溶剤、を含み、上記溶剤SAの含有量は溶剤SBよりも多く、溶剤SBの全溶剤に対する含有量が1~30質量%であり、固形分濃度が10質量%以上である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法及び電子デバイスの製造方法に関する。
IC(Integrated Circuit、集積回路)及びLSI(Large Scale Integrated circuit、大規模集積回路)等の半導体デバイスの製造プロセスにおいては、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。
リソグラフィーの方法としては、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物によりレジスト膜を形成した後、得られたレジスト膜を露光して、その後、現像することによりレジストパターンを形成する方法が挙げられる。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物としては、酸分解性基を有する繰り返し単位を含む樹脂(酸分解性樹脂)を含有するものが知られている。
近年では厚膜レジスト膜を用いたパターン形成に適した感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物も提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2には、溶剤を2種以上用いた感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が記載されている。
特開2020-173341号公報 特許第7001147号公報
しかし、本発明者らの検討により、露光ラチチュード(EL)性能について、更なる向上の余地があることが分かった。
本発明の課題は、露光ラチチュード性能に優れる感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに上記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いた感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、以下の構成により上記課題を解決できることを見出した。
[1]
(A)酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂
(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、及び
(S)沸点が130~150℃の溶剤SAと、沸点が155℃~250℃の溶剤SBとを含む溶剤
を含み、
上記溶剤SAの含有量は上記溶剤SBよりも多く、上記溶剤SBの全溶剤に対する含有量が1~30質量%であり、
固形分濃度が10質量%以上である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[2]
上記樹脂(A)が、酸分解性基を有する繰り返し単位と、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位とを含有する樹脂である、[1]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[3]
上記樹脂(A)が、下記一般式(Ia)で表される繰り返し単位、下記一般式(IIa)で表される繰り返し単位及び下記一般式(IIIa)で表される繰り返し単位を含有する樹脂である、[1]又は[2]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Figure 2024020123000001
一般式(Ia)~(IIIa)中、
Aは酸の作用により脱離する基を表す。
11a~R13aは各々独立して水素またはメチル基を表す。
2aは環状基を表す。
maは1または2を表す。
naは0~2の整数を表す。
[4]
上記溶剤SBの沸点が180℃~220℃である[1]~[3]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[5]
上記溶剤SBが、アルコール系、グリコールエーテル系、及びエステル系の溶剤群から選択される少なくとも1種の溶剤を含む[1]~[4]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[6]
上記溶剤SBが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ガンマブチロラクトン、アセト酢酸エチル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、及びジエチレングリコールジエチルエーテルから選択される少なくとも1つの溶剤を含む[1]~[5]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[7]
上記活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(C)が、上記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の全固形分に対して5質量%以上含まれる[1]~[6]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[8]
上記活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(C)と上記溶剤SBの質量比率(溶剤SB/活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(C))が、0.1~200である[1]~[7]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[9]
上記溶剤(S)がさらに、沸点が50℃~129℃である溶剤SCを含む[1]~[8]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[10]
上記組成物が、ビニル基含有化合物を含む、[1]~[9]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[11]
[1]~[10]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成された感活性光線性又は感放射線性膜。
[12]
[1]~[10]のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程と、
上記感活性光線性又は感放射線性膜を露光して、露光された感活性光線性又は感放射線性膜を得る工程と、
現像液を用いて、上記露光された感活性光線性又は感放射線性膜を現像し、パターンを形成する工程と、を有するパターン形成方法。
[13]
上記露光の光源がKrFである、[12]に記載のパターン形成方法。
[14]
上記基板上に形成された上記感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚が500nm以上である、[12]又は[13]に記載のパターン形成方法。
[15]
[12]~[14]のいずれか1項に記載のパターン形成方法を含む電子デバイスの製造方法。
本発明によれば、露光ラチチュード性能に優れる感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、並びに上記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いた感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法を提供することができる。
以下に、本発明を実施するための形態の一例を説明する。
本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換又は無置換を記していない表記は、置換基を有していない基と共に置換基を有する基をも含む。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも含む。また、本明細書中における「有機基」とは、少なくとも1個の炭素原子を含む基をいう。
また、本明細書において、「置換基を有していてもよい」というときの置換基の種類、置換基の位置、及び、置換基の数は特に限定されない。置換基の数は例えば、1つ、2つ、3つ、又はそれ以上であってもよい。置換基の例としては水素原子を除く1価の非金属原子団を挙げることができ、例えば、以下の置換基Tから選択することができる。
(置換基T)
置換基Tとしては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基及びtert-ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基及びp-トリルオキシ基等のアリールオキシ基;メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基及びフェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基及びベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基及びメトキサリル基等のアシル基;メチルスルファニル基及びtert-ブチルスルファニル基等のアルキルスルファニル基;フェニルスルファニル基及びp-トリルスルファニル基等のアリールスルファニル基;アルキル基;シクロアルキル基;アリール基;ヘテロアリール基;水酸基;カルボキシ基;ホルミル基;スルホ基;シアノ基;アルキルアミノカルボニル基;アリールアミノカルボニル基;スルホンアミド基;シリル基;アミノ基;モノアルキルアミノ基;ジアルキルアミノ基;アリールアミノ基、ニトロ基;ホルミル基;並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書において表記される二価の基の結合方向は、特に断らない限り制限されない。例えば、「L-M-N」なる一般式で表される化合物中の、Mが-OCO-C(CN)=CH-である場合、L側に結合している位置を*1、N側に結合している位置を*2とすると、Mは、*1-OCO-C(CN)=CH-*2であってもよく、*1-CH=C(CN)-COO-*2であってもよい。
本明細書における、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルを含む総称であり、「アクリル及びメタクリルの少なくとも1種」を意味する。同様に「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸を含む総称であり、「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
本明細書において、樹脂の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、Z平均分子量(Mz)、及び分子量分布(分散度とも記載する)(Mw/Mn)は、GPC(Gel Permeation Chromatography)装置(東ソー株式会社製HLC-8120GPC)によるGPC測定(溶剤:テトラヒドロフラン、流量(サンプル注入量):10μL、カラム:東ソー株式会社製TSK gel Multipore HXL-M、カラム温度:40℃、流速:1.0mL/分、検出器:示差屈折率検出器(Refractive Index Detector))によるポリスチレン換算値として定義される。
本明細書中における「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV:Extreme Ultraviolet)、X線、及び電子線(EB:Electron Beam)等を意味する。本明細書中における「光」とは、活性光線又は放射線を意味する。
本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線、X線、及びEUV等による露光のみならず、電子線、及びイオンビーム等の粒子線による描画も含む。
〔感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物〕
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物(以下、「本発明の組成物」とも呼ぶ。)は、
(A)酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂、
(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、及び、
(S)沸点が130~150℃の溶剤SAと、沸点が155℃~250℃の溶剤SBとを含む溶剤、
を含み、
上記溶剤SAの含有量は上記溶剤SBよりも多く、上記溶剤SBの全溶剤に対する含有量が1~30質量%であり、
固形分濃度が10質量%以上である。
本発明の組成物がEL性能に優れる理由は完全には明らかになっていないが、本発明者らは以下のように推測している。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中に溶剤を2種以上用いると、その組み合わせ及び配合量によっては、得られる感活性光線性又は感放射線性膜中に溶剤が残留し易く、結果的に、露光ラチチュード(EL)性能が悪化する場合があることが、本発明者らの検討により明らかとなった。具体的には、主として用いられる溶剤に対して、沸点が近い又は沸点が低い溶剤を副溶剤として混合して用いると、溶剤が膜中に残留し易く、EL性能が悪化することがわかった。特に、形成する感活性光線性又は感放射線性膜がある程度以上厚い場合(例えば0.5nm以上である場合)に、上記傾向が顕著となることがわかった。
感活性光線性又は感放射線性膜中の残留溶剤量が多いと膜が軟化し、膜中に含まれる活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤)から発生した酸は拡散し易くなり、且つ、その拡散長にバラつきが生じる結果、EL性能が悪化するものと考えられる。
本発明の組成物は溶剤として、沸点が130~150℃の溶剤SAに対して、その含有量が溶剤SAよりも少ない量の溶剤SBを所定量含有する。溶剤SBの沸点は155~250℃と溶剤SAよりも高沸点となっており、溶剤SBを添加することによって、感活性光線性又は感放射線性膜形成時、詳しくは、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物塗布後の乾燥時に、溶剤SAの揮発が促進され、膜中の残留溶剤量を低減させることが可能となる。結果、膜中の酸の拡散長が短く、且つ均一化され、EL性能が向上するものと考えられる。
一般的には溶剤の残留量を低減させようとする場合、沸点が低く揮発性の高い溶剤の添加を検討するが、本発明では敢えて沸点のより高い溶剤SBを所定量添加している。これにより、驚くべきことに、溶剤SAの揮発が促進され、残留溶剤量を低減させることができることを見出したものである。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、典型的には、レジスト組成物(好ましくは化学増幅型のレジスト組成物)であり、ポジ型レジスト組成物であっても、ネガ型レジスト組成物であってもよいが、ポジ型レジスト組成物であることが好ましい。また、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、アルカリ現像用のレジスト組成物であっても、有機溶剤現像用のレジスト組成物であってもよいが、アルカリ現像用のレジスト組成物であることが好ましい。
<(A)酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂>
本発明の組成物に含まれる酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂(A)(単に「樹脂(A)」とも呼ぶ。)について説明する。
樹脂(A)は、酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂であり、酸分解性基を有する樹脂であることが好ましく、より好ましくは、酸分解性基を有する繰り返し単位を有する。
酸分解性基とは、酸の作用により分解し、極性基を生じる基をいう。酸分解性基は、酸の作用により脱離する基(脱離基)で極性基が保護された構造を有することが好ましい。つまり、樹脂(A)は、酸の作用により分解し、極性基を生じる基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。樹脂(A)は、酸の作用により極性が増大してアルカリ現像液に対する溶解度が増大し、有機溶剤に対する溶解度が減少するものであることが好ましい。
極性基としては、アルカリ可溶性基が好ましく、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、及び、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基等の酸基、並びに、アルコール性水酸基等が挙げられる。
フェノール性水酸基は、芳香族炭化水素環に結合する水酸基を示す。
極性基としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール基)、又は、スルホン酸基が好ましい。
酸の作用により脱離する基(脱離基)としては、例えば、式(Y1)~(Y4)で表される基が挙げられる。
式(Y1):-C(Rx)(Rx)(Rx
式(Y2):-C(=O)OC(Rx)(Rx)(Rx
式(Y3):-C(R36)(R37)(OR38
式(Y4):-C(Rn)(H)(Ar)
式(Y1)及び式(Y2)中、Rx~Rxは、それぞれ独立に、アルキル基(直鎖状もしくは分岐鎖状)又はシクロアルキル基(単環もしくは多環)を表す。なお、Rx~Rxの全てがアルキル基(直鎖状もしくは分岐鎖状)である場合、Rx~Rxのうち少なくとも2つはメチル基であることが好ましい。
中でも、Rx~Rxは、それぞれ独立に、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を表すことが好ましく、Rx~Rxは、それぞれ独立に、直鎖状のアルキル基を表すことがより好ましい。
Rx~Rxの2つが結合して、単環又は多環を形成してもよい。
Rx~Rxのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、及び、t-ブチル基等の炭素数1~4のアルキル基が好ましい。
Rx~Rxのシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、及び、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基、並びに、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、及び、アダマンチル基等の多環のシクロアルキル基が好ましい。
Rx~Rxの2つが結合して形成されるシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、及び、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基、並びに、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、及び、アダマンチル基等の多環のシクロアルキル基が好ましく、炭素数5~6の単環のシクロアルキル基がより好ましい。
Rx~Rxの2つが結合して形成されるシクロアルキル基は、例えば、環を構成するメチレン基の1つが、酸素原子等のヘテロ原子、又は、カルボニル基等のヘテロ原子を有する基で置き換わっていてもよい。
式(Y1)又は式(Y2)で表される基は、例えば、Rxがメチル基又はエチル基であり、RxとRxとが結合して上述のシクロアルキル基を形成している態様が好ましい。
式(Y3)中、R36~R38は、それぞれ独立に、水素原子又は1価の置換基を表す。R37とR38とは、互いに結合して環を形成してもよい。1価の置換基としては特に限定されないが、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、及び、アルケニル基等が挙げられる。R36は水素原子であることも好ましい。
式(Y3)としては、下記式(Y3-1)で表される基が好ましい。
Figure 2024020123000002
ここで、L及びLは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又は、これらを組み合わせた基(例えば、アルキル基とアリール基とを組み合わせた基)を表す。
Mは、単結合又は2価の連結基を表す。
Qは、ヘテロ原子を有していてもよいアルキル基、ヘテロ原子を有していてもよいシクロアルキル基、ヘテロ原子を有していてもよいアリール基、アミノ基、アンモニウム基、メルカプト基、シアノ基、アルデヒド基、又は、これらを組み合わせた基(例えば、アルキル基とシクロアルキル基とを組み合わせた基)を表す。
アルキル基及びシクロアルキル基は、例えば、メチレン基の1つが、酸素原子等のヘテロ原子、又は、カルボニル基等のヘテロ原子を有する基で置き換わっていてもよい。
なお、L及びLのうち一方は水素原子であり、他方はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又は、アルキレン基とアリール基とを組み合わせた基であることが好ましい。
Q、M、及び、Lの少なくとも2つが結合して環(好ましくは、5員又は6員環)を形成してもよい。
パターンの微細化の点では、Lが2級又は3級アルキル基であることが好ましく、3級アルキル基であることがより好ましい。2級アルキル基としては、イソプロピル基、シクロヘキシル基、及び、ノルボルニル基が挙げられ、3級アルキル基としては、tert-ブチル基、及び、アダマンタン環基が挙げられる。これらの態様では、Tg(ガラス転移温度)及び活性化エネルギーが高くなるため、膜強度の担保に加え、かぶりの抑制ができる。
式(Y4)中、Arは、芳香環基を表す。Rnは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。RnとArとは互いに結合して非芳香族環を形成してもよい。Arはより好ましくはアリール基である。
酸分解性基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(Aa1)で表される繰り返し単位及び下記一般式(IIa)で表される繰り返し単位の少なくとも1種が好ましい。
Figure 2024020123000003
一般式(Aa1)中、Lは2価の連結基を表し、Rは水素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、アルキル基又はアリール基を表し、Rは酸の作用により脱離する基を表す。
は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、-CO-、-O-、-S-、-SO-、-SO-、炭化水素基(例えば、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基等)、及び、これらの複数が連結した連結基等が挙げられる。上記炭化水素基は置換基を有していてもよい。
は-CO-、アルキレン基又は-アリーレン基であることが好ましい。
アリーレン基としては、炭素数6~20のアリーレン基が好ましく、炭素数6~10のアリーレン基がより好ましく、フェニレン基が更に好ましい。
アルキレン基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。アルキレン基の炭素数は特に制限されないが、1~10が好ましく、1~3がより好ましい。アルキレン基はフッ素原子又はヨウ素原子を有することが好ましい。アルキレン基に含まれるフッ素原子及びヨウ素原子の合計数は特に制限されないが、2以上が好ましく、2~10がより好ましく、3~6が更に好ましい。
は、水素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、アルキル基又はアリール基を表す。
アルキル基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。アルキル基の炭素数は特に制限されないが、1~10が好ましく、1~3がより好ましい。
アルキル基がフッ素原子又はヨウ素原子を有する場合、アルキル基に含まれるフッ素原子及びヨウ素原子の合計数は特に制限されないが、1以上が好ましく、1~5がより好ましく、1~3が更に好ましい。
上記アルキル基は、ハロゲン原子以外の酸素原子等のヘテロ原子を有していてもよい。
は、酸の作用により脱離する基(脱離基)を表す。
脱離基としては、前述の式(Y1)~(Y4)で表される基が挙げられ、好ましい範囲も前述したものと同様である。
Figure 2024020123000004
一般式(IIa)中、R12aは水素原子又はメチル基を表す。Aは酸の作用により脱離する基(脱離基)を表す。
脱離基としては、前述の式(Y1)~(Y4)で表される基が挙げられ、好ましい範囲も前述したものと同様である。
脱保護の前後での溶解コントラストが大きいという理由から、樹脂(A)が含む酸分解性基を有する繰り返し単位としては、上記一般式(IIa)で表される繰り返し単位が好ましい。
樹脂(A)は、酸分解性基を有する繰り返し単位を1種のみ有していてもよく、2種以上有していてもよい。
樹脂(A)中の酸分解性基を有する繰り返し単位のモル基準の含有率(2種以上の酸分解性基を有する繰り返し単位を有する場合は合計の含有率)Gは、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、70モル%以下であることが好ましく、50モル%以下であることがより好ましく、30モル%以下であることが更に好ましく、10モル%以上30モル%以下であることが特に好ましく、20モル%以上30モル%以下であることが最も好ましい。
樹脂(A)は、酸分解性基を有する繰り返し単位に加えて、その他の繰り返し単位を有していてもよい。
樹脂(A)が酸分解性基を有する繰り返し単位に加えて、その他の繰り返し単位を有する場合、樹脂(A)中のその他の繰り返し単位のモル基準の含有率(2種以上のその他の繰り返し単位を有する場合は合計の含有率)は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、30モル%以上90モル%以下であることが好ましく、50モル%以上90モル%以下であることが更に好ましく、70モル%以上80モル%以下であることが特に好ましい。
以下、その他の繰り返し単位について説明する。
(酸基を有する繰り返し単位)
樹脂(A)は、酸基を有する繰り返し単位を有してもよい。
酸基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(B)で表される繰り返し単位が好ましい。
Figure 2024020123000005
は、水素原子又は1価の置換基を表す。1価の置換基はフッ素原子又はヨウ素原子を有していてもよい。1価の置換基としては、-L40-Rで表される基が好ましい。L40は、単結合、又は、エステル基を表す。Rは、フッ素原子もしくはヨウ素原子を有していてもよいアルキル基、フッ素原子もしくはヨウ素原子を有していてもよいシクロアルキル基、フッ素原子もしくはヨウ素原子を有していてもよいアリール基、又は、これらを組み合わせた基が挙げられる。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、ヨウ素原子、又は、フッ素原子もしくはヨウ素原子を有していてもよいアルキル基を表す。
は、単結合、又は、エステル基を表す。
は、(n+m+1)価の芳香族炭化水素環基、又は、(n+m+1)価の脂環式炭化水素環基を表す。芳香族炭化水素環基としては、ベンゼン環基、及び、ナフタレン環基が挙げられる。脂環式炭化水素環基としては、単環であっても、多環であってもよく、例えば、シクロアルキル環基が挙げられる。
は、水酸基、又は、フッ素化アルコール基(好ましくは、ヘキサフルオロイソプロパノール基)を表す。なお、Rが水酸基の場合、Lは(n+m+1)価の芳香族炭化水素環基であることが好ましい。
は、ハロゲン原子を表す。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及び、ヨウ素原子が挙げられる。
mは、1以上の整数を表す。mは、1~3の整数が好ましく、1~2の整数がより好ましい。
nは、0又は1以上の整数を表す。nは、1~4の整数が好ましい。
なお、(n+m+1)は、1~5の整数が好ましい。
酸基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(I)で表される繰り返し単位も好ましい。
Figure 2024020123000006
一般式(I)中、
41、R42及びR43は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。但し、R42はArと結合して環を形成していてもよく、その場合のR42は単結合又はアルキレン基を表す。
は、単結合、-COO-、又は-CONR64-を表し、R64は、水素原子又はアルキル基を表す。
は、単結合又はアルキレン基を表す。
Arは、(n+1)価の芳香環基を表し、R42と結合して環を形成する場合には(n+2)価の芳香環基を表す。
nは、1~5の整数を表す。
一般式(I)におけるR41、R42、及び、R43のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ヘキシル基、2-エチルヘキシル基、オクチル基、及び、ドデシル基等の炭素数20以下のアルキル基が好ましく、炭素数8以下のアルキル基がより好ましく、炭素数3以下のアルキル基が更に好ましい。
一般式(I)におけるR41、R42、及び、R43のシクロアルキル基としては、単環型でも、多環型でもよい。中でも、シクロプロピル基、シクロペンチル基、及び、シクロヘキシル基等の炭素数3~8個で単環型のシクロアルキル基が好ましい。
一般式(I)におけるR41、R42、及び、R43のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及び、ヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
一般式(I)におけるR41、R42、及び、R43のアルコキシカルボニル基に含まれるアルキル基としては、上記R41、R42、R43におけるアルキル基と同様のものが好ましい。
Arは、(n+1)価の芳香環基を表す。nが1である場合における2価の芳香環基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基、及び、アントラセニレン基等の炭素数6~18のアリーレン基、又は、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾピロール環、トリアジン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、トリアゾール環、チアジアゾール環、及び、チアゾール環等のヘテロ環を含む芳香環基が好ましい。
nが2以上の整数である場合における(n+1)価の芳香環基の具体例としては、2価の芳香環基の上記した具体例から、(n-1)個の任意の水素原子を除してなる基が挙げられる。(n+1)価の芳香環基は、更に置換基を有していてもよい。
上述したアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキレン基、及び、(n+1)価の芳香環基が有し得る置換基としては、例えば、一般式(I)におけるR41、R42、及び、R43で挙げたアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、及び、ブトキシ基等のアルコキシ基;フェニル基等のアリール基;等が挙げられる。
により表わされる-CONR64-(R64は、水素原子又はアルキル基を表す)におけるR64のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ヘキシル基、2-エチルヘキシル基、オクチル基、及び、ドデシル基等の炭素数20以下のアルキル基が挙げられ、炭素数8以下のアルキル基が好ましい。
としては、単結合、-COO-、又は、-CONH-が好ましく、単結合、又は、-COO-がより好ましい。
におけるアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、及び、オクチレン基等の炭素数1~8のアルキレン基が好ましい。
Arとしては、炭素数6~18の芳香環基が好ましく、ベンゼン環基、ナフタレン環基、及び、ビフェニレン環基がより好ましい。
酸基を有する繰り返し単位としては、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位が好ましく、上記一般式(I)で表される繰り返し単位であることがより好ましい。
また、酸基を有する繰り返し単位としては、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位が好ましく、下記一般式(Ia)で表される繰り返し単位であることがより好ましい。
上記一般式(I)で表される繰り返し単位は、下記一般式(Ia)で表される繰り返し単位であることがより好ましい。
Figure 2024020123000007
一般式(Ia)中、R11aは水素原子又はメチル基を表す。maは1又は2を表す。
(ラクトン構造、スルトン構造、カーボネート構造、及びヒドロキシアダマンタン構造からなる群より選択される少なくとも1種を有する繰り返し単位(A-2))
樹脂(A)は、ラクトン構造、カーボネート構造、スルトン構造、及びヒドロキシアダマンタン構造からなる群より選択される少なくとも1種を有する繰り返し単位(A-2)を有していてもよい。
ラクトン構造又はスルトン構造を有する繰り返し単位におけるラクトン構造又はスルトン構造は、特に制限されないが、5~7員環ラクトン構造又は5~7員環スルトン構造が好ましく、5~7員環ラクトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているもの、又は5~7員環スルトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているものがより好ましい。
ラクトン構造又はスルトン構造を有する繰り返し単位としては、WO2016/136354号の段落0094~0107に記載の繰り返し単位が挙げられる。
樹脂(A)は、カーボネート構造を有する繰り返し単位を有していてもよい。カーボネート構造は、環状炭酸エステル構造であることが好ましい。
カーボネート構造を有する繰り返し単位としては、WO2019/054311号の段落0106~0108に記載の繰り返し単位が挙げられる。
(フッ素原子又はヨウ素原子を有する繰り返し単位)
樹脂(A)は、フッ素原子又はヨウ素原子を有する繰り返し単位を有していてもよい。
フッ素原子又はヨウ素原子を有する繰り返し単位としては、特開2019-045864号公報の段落0076~0081に記載の繰り返し単位が挙げられる。
(光酸発生基を有する繰り返し単位)
樹脂(A)は、上記以外の繰り返し単位として、光酸発生基(活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基)を有する繰り返し単位を有していてもよい。
光酸発生基を有する繰り返し単位としては、特開2019-045864号公報の段落0092~0096に記載の繰り返し単位が挙げられる。
(アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位)
樹脂(A)は、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を有していてもよい。
アルカリ可溶性基としては、カルボキシル基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、ビスルスルホニルイミド基、及び、α位が電子吸引性基で置換された脂肪族アルコール(例えば、ヘキサフロロイソプロパノール基)が挙げられ、カルボキシル基が好ましい。樹脂(A)がアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を有することにより、コンタクトホール用途での解像性が増す。
アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、アクリル酸及びメタクリル酸による繰り返し単位のような樹脂の主鎖に直接アルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位、又は、連結基を介して樹脂の主鎖にアルカリ可溶性基が結合している繰り返し単位が挙げられる。なお、連結基は、単環又は多環の環状炭化水素構造を有していてもよい。
アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、アクリル酸又はメタクリル酸による繰り返し単位が好ましい。
(酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位)
樹脂(A)は、更に、酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位を有してもよい。酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位としては、下記の一般式(IIIa)で表される繰り返し単位が好ましい。
Figure 2024020123000008
一般式(IIIa)中、R13aは水素原子又はメチル基を表す。R2aは環状基を表す。naは0~2の整数を表す。
2aが表す環状基としては、脂環基であってもよく、芳香環基であってもよい。また、単環であっても多環であってもよい。
脂環基としては、炭素数3~20のシクロアルキル基、シクロアルカン等が挙げられ、シクロヘキシル基、シクロペンチル基デカヒドロナフタレニル基が好ましい。
芳香環基としては、炭素数6~18のアリール基、トリル基等が挙げられ、フェニル基、ベンゼン環基、ナフタレン環基が好ましい。
naは0~2の整数を表し、0又は1が好ましい。
酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位は、脂環炭化水素構造を有することが好ましい。
酸分解性基及び極性基のいずれも有さない繰り返し単位としては、例えば、米国特許出願公開第2016/0026083号明細書の段落0236~0237に記載された繰り返し単位、及び、米国特許出願公開第2016/0070167号明細書の段落0433に記載された繰り返し単位が挙げられる。
樹脂(A)は、上記の繰り返し構造単位以外に、ドライエッチング耐性、標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、解像力、耐熱性、感度等を調節する目的で様々な繰り返し構造単位を有していてもよい。
樹脂(A)は、酸分解性基を有する繰り返し単位と、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位とを含有する樹脂であることが好ましく、上述の一般式(Ia)で表される繰り返し単位、上述の一般式(IIa)で表される繰り返し単位及び上述の一般式(IIIa)で表される繰り返し単位を含有する樹脂であることがより好ましい。
樹脂(A)は、常法(例えばラジカル重合)に従って合成できる。
樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、1000~200000であることが好ましく、3000~50000であることがより好ましく、5000~30000であることが更に好ましい。なお、Mwは前述のGPC法により測定されたポリスチレン換算値である。
Mwを樹脂(A)の数平均分子量Mnで除した値である樹脂(A)の分子量分布(Mw/Mn)は、通常1.00~5.00であり、1.00~3.00であることが好ましく、1.10~2.00であることがより好ましい。
本発明の組成物中の全固形分に対する樹脂(A)の質量基準の含有率(S)は、40~99質量%であることが好ましく、50~99質量%であることがより好ましく、80~99質量%であることがさらに好ましい。
なお、本明細書において、固形分とは溶剤以外の成分を意味する。上記成分の性状が液状であっても、固形分として扱う。全固形分とはすべての固形分をあわせたものを意味する。
<活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤)>
本発明の組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(「光酸発生剤(C)」とも記載する。)を含有する。
光酸発生剤(C)は、活性光線又は放射線を照射されることにより酸を発生する化合物であれば特に限定されない。
光酸発生剤(C)は、低分子化合物の形態であってもよく、重合体の一部に組み込まれた形態であってもよい。また、低分子化合物の形態と重合体の一部に組み込まれた形態を併用してもよい。
光酸発生剤(C)が、低分子化合物の形態である場合、重量平均分子量(Mw)が3000以下であることが好ましく、2000以下であることがより好ましく、1000以下であることが更に好ましい。
光酸発生剤(C)は、樹脂(A)の一部に組み込まれていてもよいし、樹脂(A)とは異なる樹脂に組み込まれていてもよい。
光酸発生剤(C)は、低分子化合物の形態であることが好ましい。
光酸発生剤(C)は、カチオンとアニオンを含むイオン性化合物であることが好ましい。
光酸発生剤(C)は、活性光線又は放射線の照射により有機酸を発生する化合物であることが好ましく、活性光線又は放射線の照射により有機酸を発生する化合物であり、かつ分子中にフッ素原子又はヨウ素原子を有する化合物であることがより好ましい。上記有機酸としては、例えば、スルホン酸(脂肪族スルホン酸、芳香族スルホン酸、及び、カンファースルホン酸等)、カルボン酸(脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、及び、アラルキルカルボン酸等)、カルボニルスルホニルイミド酸、ビス(アルキルスルホニル)イミド酸、及び、トリス(アルキルスルホニル)メチド酸等が挙げられる。
光酸発生剤(C)の好適な態様としては、例えば、下記一般式(ZI)で表される化合物、下記一般式(ZII)で表される化合物、下記一般式(ZIII)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2024020123000009
上記一般式(ZI)において、
201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、1~30であることが好ましく、1~20であることがより好ましい。
また、R201~R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、又はカルボニル基を含んでいてもよい。R201~R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)及び-CH-CH-O-CH-CH-を挙げることができる。
-は、アニオンを表す。
(一般式(ZI)で表される化合物におけるカチオン)
一般式(ZI)におけるカチオンの好適な態様としては、後述する化合物(ZI-1)、(ZI-2)、(ZI-3)及び(ZI-4)における対応する基を挙げることができる。
なお、光酸発生剤(C)は、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物であってもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201~R203の少なくとも1つと、一般式(ZI)で表されるもうひとつの化合物のR201~R203の少なくとも一つとが、単結合又は連結基を介して結合した構造を有する化合物であってもよい。
(化合物(ZI-1))
化合物(ZI-1)は、上記一般式(ZI)のR201~R203の少なくとも1つがアリール基である、アリールスルホニウム化合物、すなわち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
アリールスルホニウム化合物は、R201~R203の全てがアリール基でもよいし、R201~R203の一部がアリール基であり、残りがアルキル基又はシクロアルキル基であってもよい。
アリールスルホニウム化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物、アリールジアルキルスルホニウム化合物、ジアリールシクロアルキルスルホニウム化合物、及びアリールジシクロアルキルスルホニウム化合物を挙げることができる。
(化合物(ZI-2))
化合物(ZI-2)は、一般式(ZI)におけるR201~R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含する。
201~R203としての芳香環を有さない有機基は、一般的に炭素数1~30であり、好ましくは炭素数1~20である。
201~R203は、各々独立に、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリル基、又はビニル基であり、より好ましくは直鎖又は分岐の2-オキソアルキル基、2-オキソシクロアルキル基、又はアルコキシカルボニルメチル基、さらに好ましくは直鎖又は分岐2-オキソアルキル基である。
(化合物(ZI-3))
化合物(ZI-3)は、下記一般式(ZI-3)で表され、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
Figure 2024020123000010
一般式(ZI-3)中、
1c~R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アルキルチオ基又はアリールチオ基を表す。
6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアリール基を表す。
及びRは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、2-オキソアルキル基、2-オキソシクロアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
1c~R5c中のいずれか2つ以上、R5cとR6c、R6cとR7c、R5cとR、及び、RとRは、各々結合して環構造を形成してもよく、上記環構造は、各々独立に酸素原子、硫黄原子、ケトン基、エステル結合、又はアミド結合を含んでいてもよい。
Zcは、アニオンを表す。
(化合物(ZI-4))
次に、化合物(ZI-4)について説明する。
化合物(ZI-4)は、下記一般式(ZI-4)で表される。
Figure 2024020123000011
一般式(ZI-4)中、
lは0~2の整数を表す。
rは0~8の整数を表す。
13は水素原子、フッ素原子、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、又はアルコキシカルボニル基を表す。
14は、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、又はシクロアルキルスルホニル基を表す。R14は、複数存在する場合は同一でも異なっていてもよい。
15は各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基又はナフチル基を表す。2つのR15が互いに結合して環を形成してもよい。2つのR15が互いに結合して環を形成するとき、環骨格内に、酸素原子、又は窒素原子などのヘテロ原子を含んでもよい。
は、アニオンを表す。
(一般式(ZII)又は一般式(ZIII)で表される化合物におけるカチオン)
次に、一般式(ZII)、及び(ZIII)について説明する。
一般式(ZII)、及び(ZIII)中、R204~R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
204~R207のアリール基としてはフェニル基、又はナフチル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。R204~R207のアリール基は、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基の骨格としては、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、インドール、ベンゾフラン、及びベンゾチオフェン等を挙げることができる。
204~R207のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1~10の直鎖アルキル基又は炭素数3~10の分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、及びペンチル基)、炭素数3~10のシクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びノルボルニル基)を挙げることができる。
204~R207のアリール基、アルキル基、及びシクロアルキル基は、各々独立に置換基を有していてもよい。R204~R207のアリール基、アルキル基、及びシクロアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1~15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3~15)、アリール基(例えば炭素数6~15)、アルコキシ基(例えば炭素数1~15)、ハロゲン原子、水酸基、及びフェニルチオ基等を挙げることができる。
は、アニオンを表す。
(一般式(ZI)、一般式(ZII)、一般式(ZI-3)、又は一般式(ZI-4)で表される化合物におけるアニオン)
一般式(ZI)におけるZ-、一般式(ZII)におけるZ-、一般式(ZI-3)におけるZc、及び一般式(ZI-4)におけるZ-としては、下記一般式(3)で表されるアニオンが好ましい。
Figure 2024020123000012
一般式(3)中、
Xfは、各々独立に、フッ素原子、又は、少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
及びRは、各々独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、又は、少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、複数存在する場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Lは、2価の連結基を表し、複数存在する場合のLは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Wは、有機基を表す。
oは、1~3の整数を表す。pは、0~10の整数を表す。qは、0~10の整数を表す。
Xfは、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。このアルキル基の炭素数は、1~10が好ましく、1~4がより好ましい。また、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基は、パーフルオロアルキル基が好ましい。複数存在するXfは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Xfは、好ましくは、フッ素原子又は炭素数1~4のパーフルオロアルキル基である。Xfは、フッ素原子又はCFであることがより好ましい。特に、すべてのXfがフッ素原子であることが好ましい。
及びRは、各々独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、又は少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。複数存在する場合のR及びRは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
及びRとしてのアルキル基は、置換基を有していてもよく、炭素数1~4が好ましい。R及びRは、好ましくは水素原子である。
少なくとも一つのフッ素原子で置換されたアルキル基の具体例および好適な態様は一般式(3)中のXfの具体例および好適な態様と同じである。
Lは、2価の連結基を表し、複数存在する場合のLは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
2価の連結基としては、例えば、-COO-(-C(=O)-O-)、-OCO-、-CONH-、-NHCO-、-CO-、-O-、-S-、-SO-、-SO-、アルキレン基(好ましくは炭素数1~6)、シクロアルキレン基(好ましくは炭素数3~15)、アルケニレン基(好ましくは炭素数2~6)及びこれらの複数を組み合わせた2価の連結基などが挙げられる。これらの中でも、-COO-、-OCO-、-CONH-、-NHCO-、-CO-、-O-、-SO-、-COO-アルキレン基-、-OCO-アルキレン基-、-CONH-アルキレン基-又は-NHCO-アルキレン基-が好ましく、-COO-、-OCO-、-CONH-、-SO-、-COO-アルキレン基-又は-OCO-アルキレン基-がより好ましい。
Wは有機基を表す。
有機基の炭素数は特に限定されないが、一般的に1~30であり、好ましくは1~20である。
有機基としては、特に限定されないが、例えば、アルキル基、アルコキシ基等を表す。
Wは、環状構造を含む有機基を表すことが好ましい。これらの中でも、環状の有機基であることが好ましい。
環状の有機基としては、例えば、脂環基、アリール基、及び複素環基が挙げられる。上記環状の有機基は、置換基を有していてもよい。
一般式(ZI)におけるZ-、一般式(ZII)におけるZ-、一般式(ZI-3)におけるZc、及び一般式(ZI-4)におけるZ-としては、下記一般式(An-2)又は(An-3)で表されるアニオンも好ましい。
Figure 2024020123000013
一般式(An-2)及び(An-3)中、Rfaはそれぞれ独立に、フッ素原子を有する一価の有機基を表し、複数のRfaは互いに結合して環を形成してもよい。
Rfaは、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基であることが好ましい。このアルキル基の炭素数は、1~10が好ましく、1~4がより好ましい。また、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基は、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。
一般式(ZI)におけるスルホニウムカチオン、及び一般式(ZII)におけるスルホニウムカチオン又はヨードニウムカチオンの好ましい例を以下に示す。
Figure 2024020123000014
一般式(ZI)、一般式(ZII)におけるアニオンZ-、一般式(ZI-3)におけるZc、及び一般式(ZI-4)におけるZ-の好ましい例を以下に示す。
Figure 2024020123000015
光酸発生剤(C)としては、公知の光酸発生剤を適宜使用できる。
本発明の組成物中の光酸発生剤(C)の質量基準の含有率は、上記組成物の全固形分に対して、0.1~20質量%であることが好ましく、0.5~15質量%であることがより好ましく、0.5~10質量%であることが更に好ましく、5~10質量%であることが特に好ましい。
特に光酸発生剤(C)の含有率を5質量%以上とすることによって、EL性能をより向上させることができる。
また、光酸発生剤(C)と後述の溶剤SBの質量比率(溶剤SB/光酸発生剤(C))は、0.1~200であることが好ましく、1~100がより好ましく、1~50がさらに好ましい。光酸発生剤(C)と溶剤SBの質量比率を0.1~200とすることによって、EL性能をより向上させることができる。
光酸発生剤(C)は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。光酸発生剤(C)を2種以上併用する場合は、その合計量が上記範囲内であることが好ましい。
<酸拡散制御剤(D)>
本発明の組成物は、酸拡散制御剤を含んでいてもよい。
酸拡散制御剤は、露光時に光酸発生剤等から発生する酸をトラップし、余分な発生酸による、未露光部における酸分解性樹脂の反応を抑制するクエンチャーとして作用する。
酸拡散制御剤の種類は特に制限されず、例えば、塩基性化合物(DA)、窒素原子を有し、酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(DB)、及び、活性光線又は放射線の照射により酸拡散制御能が低下又は消失する化合物(DC)が挙げられる。
化合物(DC)としては、光酸発生剤に対して相対的に弱酸となるオニウム塩化合物(DD)、及び、活性光線又は放射線の照射により塩基性が低下又は消失する塩基性化合物(DE)が挙げられる。
塩基性化合物(DA)の具体例としては、例えば、国際公開第2020/066824号の段落[0132]~[0136]に記載のものが挙げられ、活性光線又は放射線の照射により塩基性が低下又は消失する塩基性化合物(DE)の具体例としては、国際公開第2020/066824号の段落[0137]~[0155]に記載のもの、及び国際公開第2020/066824号公報の段落[0164]に記載のものが挙げられ、窒素原子を有し、酸の作用により脱離する基を有する低分子化合物(DB)の具体例としては、国際公開第2020/066824号の段落[0156]~[0163]に記載のものが挙げられる。
光酸発生剤に対して相対的に弱酸となるオニウム塩化合物(DD)の具体例としては、例えば、国際公開第2020/158337号の段落[0305]~[0314]に記載のものが挙げられる。
上記以外にも、例えば、米国特許出願公開2016/0070167A1号の段落[0627]~[0664]、米国特許出願公開2015/0004544A1号の段落[0095]~[0187]、米国特許出願公開2016/0237190A1号の段落[0403]~[0423]、及び米国特許出願公開2016/0274458A1号の段落[0259]~[0328]に開示された公知の化合物を酸拡散制御剤として好適に使用できる。
本発明の組成物中の酸拡散制御剤(D)の含有率(複数種存在する場合はその合計)は、本発明の組成物の全固形分に対して、0.01~10.0質量%であることが好ましく、0.01~5.0質量%であることがより好ましい。
本発明において、酸拡散制御剤(D)は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<溶剤(S)>
本発明の組成物は、溶剤(「溶剤(S)」とも記載する。)を含有する。
溶剤(S)は、沸点が130~150℃の溶剤SAと、沸点が155~250℃の溶剤SBとを含む。
また、本発明の組成物中の溶剤SAの含有量は溶剤SBよりも多く、溶剤SBの全溶剤に対する含有量は1~30質量%である。
溶剤(S)は、有機溶剤であることが好ましい。
(溶剤SA)
溶剤SAは、沸点(TSA)が130~150℃の溶剤であれば特に限定されない。TSAは135~150℃であることが好ましく、140~150℃であることがより好ましい。
溶剤SAの溶解度パラメーター(SP値)としては、ポリマーとの親和性(混合し易さ)の観点から、7~15が好ましく、8~13がより好ましい。
本発明において、SP値は、ハンセン(Hansen)の手法を用いて導出する。ここでハンセンの手法とは、一つの物質のエネルギーを、分散エネルギー項(δ)、分極エネルギー項(δ)、水素結合エネルギー項(δ)の3成分で表し、3次元空間にベクトルとして表すものである。
本発明において溶解度パラメータは、ソフトウェアHansen Solubility Parameters in Practice(HSPiP)ver.4.1.07によって計算された値である。
各成分のSP値は、それぞれ下記式(spa)に基づいて算出する。なお、SP値の単位は、(J/cm1/2である。
[SP値]=(δ +δ +δ 1/2 式(spa)
溶剤SAの分子量としては、粘性が低い方が好ましい観点から、80~500が好ましく、100~200がより好ましい。
溶剤SAの粘度としては、0.5~5.0mPa・sが好ましく、1.0~3.5mPa・sがより好ましい。
溶剤の粘度は、E型粘度計(RE-85L型、東機産業株式会社製)を用いて25℃の条件で測定を行って求める。
溶剤SAの蒸発速度指数としては、20~100が好ましく、25~50がより好ましい。
溶剤の蒸発速度指数は、以下の式を用いて表すことが出来る。
蒸発速度指数=k × P × M
kは定数0.11(20℃)を表す。
pは蒸気圧(mmHg)を表す。
Mは溶剤の分子量を表す。
溶剤SAとしては、芳香族炭化水素系、ケトン系、グリコールエーテル系、エステル系等の溶媒が挙げられる。
芳香族炭化水素系溶媒としては、キシレン(沸点144℃、SP値8.6)、が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、メチルイソアミルケトン(沸点144℃、SP値8.1)、メチルアミルケトン(沸点151℃、SP値8.3)等が挙げられる。
グリコールエーテル系溶媒としては、プロピレングリコールモノエチルエーテル(沸点133℃、SP値10.8)、プロピレングリコールモノn-プロピルエーテル(沸点150℃、SP値10.5)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃、SP値8.8)、エチレングリコールモノエチルエーテル(沸点135℃、SP値11.4)、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点144℃、SP値9.1)、等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、乳酸メチル(沸点145℃、SP値12.7)、3-メトキシプロピオン酸メチル(沸点142℃、SP値9.6)、ピルビン酸メチル(沸点135℃、SP値11.0)、ピルビン酸エチル(沸点144℃、SP値10.4)、等が挙げられる。
その他として、例えば、ジブチルエーテル(沸点142℃、SP値7.8)、N,N-ジメチルアセトアミド(沸点165℃、SP値11.2)等が挙げられる。
溶剤SAとしては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3-メトキシプロピオン酸メチル、又は3-エトキシプロピオン酸エチルが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートがより好ましい。
(溶剤SB)
溶剤SBは、沸点(TSB)が155~250℃の溶剤である。溶剤SBを添加することにより、溶剤SAの揮発を促進することができ、感活性光線性又は感放射線性膜中の残留溶剤量を低減することができる。膜中の残留溶剤低減効果向上の観点から、TSBは170~240℃であることが好ましく、180~220℃であることがより好ましい。
溶剤SBの溶解度パラメーター(SP値)としては、ポリマーとの親和性(混合し易さ)の観点から、8~20が好ましく、10~15がより好ましい。
溶剤SBの分子量としては、粘性が低い方が好ましい観点から、50~200が好ましく、70~100がより好ましい。
溶剤SBの粘度としては、0.01~100mPa・sが好ましく、0.5~10mPa・sがより好ましい。
溶剤SBの蒸発速度指数としては、0.1~30が好ましく、0.5~10がより好ましい。
溶剤SBとしては、ケトン系、アルコール系、グリコールエーテル系、エステル系、アミド系等の溶媒が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、シクロヘキサノン(沸点156℃、SP値9.6)、等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、エチレングリコール(沸点197℃、SP値17.6)、プロピレングリコール(沸点187℃、SP値15.4)、ダイアセトンアルコール(沸点169℃、SP値9.1)、3-メトキシ-3-メチルブタノール(沸点165℃、SP値9.7)、3-メトキシ-1-ブタノール(沸点161℃、SP値10.8)等が挙げられる。
グリコールエーテル系溶媒としては、プロピレングリコールモノn-ブチルエーテル(沸点171℃、SP値10.2)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点189℃、SP値10.6)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(沸点175℃、SP値8.5)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点158℃、SP値8.8)、エチレングリコールモノブチルエーテル(沸点171℃、SP値10.6)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点231℃、SP値10.4)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(沸点156℃、SP値9.4)、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(沸点188℃、SP値8.8)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(沸点245℃、SP値8.9)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点162℃、SP値8.5)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点185℃、SP値8.7)、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(沸点179℃、SP値8.8)、等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、乳酸ブチル(沸点187℃、SP値11.1)、3-エトキシプロピオン酸エチル(沸点170℃、SP値9.2)、アセト酢酸メチル(沸点171℃、SP値10.4)、アセト酢酸エチル(沸点181℃、SP値10.0)、ガンマブチロラクトン(沸点204℃、SP値12.3)、3-メトキシブチルアセテート(沸点173℃、SP値9.1)等が挙げられる。
アミド系溶媒としては、N-メチルピロリドン(沸点204℃、SP値11.2)、N,N-ジメチルアセトアミド(沸点165℃、SP値10.0)、等が挙げられる。
溶剤SBとしては、アルコール系、グリコールエーテル系、及びエステル系の溶剤群から選択される少なくとも1種の溶剤を含むことが好ましく、エチレングリコール、プロピレングリコール、ガンマブチロラクトン、アセト酢酸エチル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、及びジエチレングリコールジエチルエーテルから選択される少なくとも1つの溶剤を含むことが好ましい。
溶剤SAの沸点(TSA)と溶剤SB(TSB)の沸点との差(TSB-TSA)としては、30℃以上であることが好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上がさらに好ましい。沸点の差が40℃以上であれば、感活性光線性又は感放射線性膜の乾燥時に溶剤SBが溶剤SAの揮発を促進する効果が得られやすい。また、沸点の差としては、100℃以下であることが好ましく、90℃以下がより好ましく、80℃以下がさらに好ましい。沸点の差を90℃以下とすることにより、溶剤SBが膜中に残留しにくくなるため好ましい。
溶剤SAの溶解度パラメータと溶剤SBの溶解度パラメータの差(ΔSP)としては、0.01~20であることが好ましく、0.1~15がより好ましく、1~10がさらに好ましい。
なお、ΔSPは、次の式(spb)に基づいて算出する。
ΔSP=溶剤SBのSP値-溶剤SAのSP値 式(spb)
本発明の組成物中、溶剤SAの含有量は、溶剤SBよりも多く、膜中の残留溶剤量低減の観点から、全溶剤に対する溶剤SAの含有量は、40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上がより好ましく、65質量%以上がさらに好ましい。上限としては、95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、80質量%以下がさらに好ましい。
本発明の組成物中、溶剤SBの含有量は、溶剤SAよりも少なく、全溶剤に対する溶剤SBの含有量は、1~30質量%である。溶剤SBの含有量が1質量%未満であると、溶剤SBの添加による膜中の残留溶剤量の低減効果が得られにくく、EL性能が不良となる。また、30質量%超であると、溶剤SBの膜中の残留量が多くなり、やはりEL性能が不良となる。溶剤SBの含有量は、全溶剤に対して5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。また、25質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。
(溶剤SC)
溶剤(S)は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記溶剤SA及び溶剤SB以外の溶剤(以下、その他の溶剤ともいう)を含んでいてもよく、例えば、沸点が50~129℃である溶剤SCを含んでいてもよい。溶剤Sがさらに溶剤SCを含むことにより、沸点の高い溶剤に比べて少ない固形分で塗布膜の形成が可能となる。
溶剤SCの沸点(TSC)は、70~129℃がより好ましく、100~129℃がさらに好ましい。
溶剤SCの溶解度パラメーター(SP値)としては、ポリマーとの親和性(混合し易さ)の観点から、8~20が好ましく、10~12がより好ましい。
溶剤SCの分子量としては、粘性が低い方が好ましい観点から、30~150が好ましく、50~120がより好ましい。
溶剤SCの粘度としては、0.2~5mPa・sが好ましく、0.5~2.0mPa・sがより好ましい。
溶剤SCの蒸発速度指数としては、10~100が好ましく、50~80がより好ましい。
溶剤SCとしては、芳香族炭化水素系、ケトン系、アルコール系、グリコールエーテル系、エステル系等の溶媒が挙げられる。
芳香族炭化水素系溶媒としては、トルエン(沸点111℃、SP値8.6)、等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、アセトン(沸点56℃、SP値8.6)、メチルエチルケトン(沸点80℃、SP値8.6)、メチルイソブチルケトン(沸点116℃、SP値8.2)、等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、エタノール(沸点78℃、SP値12.3)、イソプロパノール(沸点82℃、SP値11.2)、等が挙げられる。
グリコールエーテル系溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点121℃、SP値11.2)、エチレングリコールモノメチルエーテル(沸点124℃、SP値12.1)、等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、酢酸エチル(沸点77℃、SP値8.7)、酢酸ブチル(沸点126℃、SP値8.5)、酢酸イソブチル(沸点117℃、SP値8.3)、等が挙げられる。
その他として、例えば、1,4-ジオキサン(沸点101℃、SP値10.5)、等が挙げられる。
溶剤SCとしては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ブチル、酢酸エチルが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルがより好ましい。
本発明の組成物が溶剤SA及び溶剤SB以外の溶剤を含む場合、全溶剤に対するその他の溶剤の含有量としては、本発明の効果が阻害されない範囲であれば限定されないが、溶剤SAの含有量よりも少ないことが好ましい。例えば、1~30質量%とすることが好ましく、5~25質量%がより好ましい。
本発明の組成物中の溶剤(S)の含有率は、本発明の組成物の固形分濃度が10質量%以上となるように調整される。本発明の組成物の固形分濃度は10質量%以上であり、本発明の効果がより優れる点で、10~30質量%であることが好ましく、12~28質量%がより好ましい。なお、固形分濃度とは、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の総質量に対する、溶剤を除く他の成分(感活性光線性又は感放射線性膜を構成し得る成分)の質量の質量百分率を意味する。
<界面活性剤>
本発明の組成物は、界面活性剤(「界面活性剤(E)」とも記載する。)を含むことができる。本発明の組成物は、界面活性剤を含むことにより、密着性により優れ、現像欠陥のより少ないパターンを形成することができる。
界面活性剤(E)としては、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤が好ましい。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤としては、例えば、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の段落0276に記載の界面活性剤が挙げられる。また、エフトップEF301又はEF303(新秋田化成(株)製);フロラードFC430、431又は4430(住友スリーエム(株)製);メガファックF171、F173、F176、F189、F113、F110、F177、F120又はR08(DIC(株)製);サーフロンS-382、SC101、102、103、104、105又は106(旭硝子(株)製);トロイゾルS-366(トロイケミカル(株)製);GF-300又はGF-150(東亞合成化学(株)製)、サーフロンS-393(セイミケミカル(株)製);エフトップEF121、EF122A、EF122B、RF122C、EF125M、EF135M、EF351、EF352、EF801、EF802又はEF601((株)ジェムコ製);PF636、PF656、PF6320又はPF6520(OMNOVA社製);KH-20(旭化成(株)製);FTX-204G、208G、218G、230G、204D、208D、212D、218D又は222D((株)ネオス製)を用いてもよい。なお、ポリシロキサンポリマーKP-341(信越化学工業(株)製)も、シリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤(E)は、上記に示すような公知の界面活性剤の他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)又はオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物を用いて合成してもよい。具体的には、このフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を備えた重合体を、界面活性剤として用いてもよい。このフルオロ脂肪族化合物は、例えば、特開2002-90991号公報に記載された方法によって合成できる。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、及び、ポリ(オキシブチレン)基が挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)等同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。更に、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマー、及び、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)等を同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤としては、メガファックF178、F-470、F-473、F-475、F-476、F-472(DIC(株)製)、C13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体が挙げられる。
また、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の段落[0280]に記載されているフッ素系及び/又はシリコン系以外の界面活性剤を使用してもよい。
界面活性剤(E)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の組成物は界面活性剤(E)を含有してもよいし、含有しなくてもよいが、本発明の組成物が界面活性剤(E)を含有する場合、界面活性剤(E)の含有率は、本発明の組成物の全固形分に対して、0.0001~2質量%であることが好ましく、0.0005~1質量%であることがより好ましい。
<疎水性樹脂>
本発明の組成物は、疎水性樹脂(「疎水性樹脂(F)」とも記載する。)を含むことができる。
疎水性樹脂(F)は、前述の樹脂(A)とは異なる疎水性の樹脂である。
疎水性樹脂(F)は、感活性光線性又は感放射線性膜の表面に偏在するように設計されることが好ましいが、界面活性剤とは異なり、必ずしも分子内に親水基を有する必要はなく、極性物質及び非極性物質を均一に混合することに寄与しなくてもよい。
疎水性樹脂(F)を添加することの効果として、水に対する感活性光線性又は感放射線性膜表面の静的及び動的な接触角の制御、並びにアウトガスの抑制等が挙げられる。
疎水性樹脂(F)は、膜表層への偏在化の観点から、“フッ素原子”、“珪素原子”、及び、“樹脂の側鎖部分に含まれたCH部分構造”のいずれか1種以上を有することが好ましく、2種以上を有することがより好ましい。また、疎水性樹脂(F)は、炭素数5以上の炭化水素基を有することが好ましい。これらの基は樹脂の主鎖中に有していても、側鎖に置換していてもよい。
疎水性樹脂(F)が、フッ素原子及び/又は珪素原子を含む場合、疎水性樹脂における上記フッ素原子及び/又は珪素原子は、樹脂の主鎖中に含まれていてもよく、側鎖中に含まれていてもよい。
疎水性樹脂(F)がフッ素原子を有している場合、フッ素原子を有する部分構造としては、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、又は、フッ素原子を有するアリール基が好ましい。
フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1~10、より好ましくは炭素数1~4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基であり、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環又は多環のシクロアルキル基であり、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、及び、ナフチル基等のアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。
フッ素原子又は珪素原子を有する繰り返し単位の例としては、US2012/0251948の段落0519に例示されたものが挙げられる。
また、上記したように、疎水性樹脂(F)は、側鎖部分にCH部分構造を有することも好ましい。
ここで、疎水性樹脂中の側鎖部分が有するCH部分構造は、エチル基、及び、プロピル基等を有するCH部分構造を含む。
一方、疎水性樹脂(F)の主鎖に直接結合しているメチル基(例えば、メタクリル酸構造を有する繰り返し単位のα-メチル基)は、主鎖の影響により疎水性樹脂(F)の表面偏在化への寄与が小さいため、本発明におけるCH部分構造に含まれないものとする。
疎水性樹脂(F)に関しては、特開2014-010245号公報の段落0348~0415の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
なお、疎水性樹脂(F)としては、特開2011-248019号公報、特開2010-175859号公報、特開2012-032544号公報に記載された樹脂も、好ましく用いることができる。
本発明の組成物は疎水性樹脂(F)を含有していてもよいし、含有していなくてもよいが、本発明の組成物が疎水性樹脂(F)を含有する場合、疎水性樹脂(F)の含有率は、本発明の組成物の全固形分に対して、0.01~20質量%であることが好ましく、0.1~15質量%であることがより好ましい。
<ビニル基含有化合物>
本発明の組成物は、さらにビニル基含有化合物(G)を含有しても良い。
ビニル基含有化合物とは、ビニルオキシ基(CH=CH-O-)の酸素原子が炭素原子に結合したビニルエーテル基を2以上含有する多官能ビニルエーテル化合物である。
本発明の組成物がビニル基含有化合物(G)を含有することで、亀裂耐性に優れた厚膜レジストのパターンを形成できる。
ビニルエーテル基の数は特に限定されないが、2以上が好ましい。
また、ビニルエーテル基の数は特に限定されないが、10以下が好ましい。
ビニルエーテル基の数は特に限定されないが、2~3が好ましく、2がより好ましい。
ビニル基含有化合物(G)の分子量は特に限定されないが、50~500が好ましく、100~300がより好ましい。
ビニル基含有化合物は、前記(A)成分に対して架橋剤として作用することで下記の効果を発現すると推察される。
ビニル基含有化合物は、プリベーク時の過熱により(A)成分との架橋反応が進行し、(A)成分の質量平均分子量が増加した膜を形成でき、これにより亀裂耐性の効果が発揮されると推定される。また、基板全面にアルカリ不要化レジスト層を形成した後、露光時に(C)光酸発生剤から発生した酸の作用によって前記架橋が分解され、露光部はアルカリ可溶性へ変化し、未露光部はアルカリ不要のまま変化しないため、亀裂耐性を維持したままパターニングが可能となる。
一方、ビニル基含有化合物は、プリベーク時の過熱の際にレジスト膜中に溶剤が所定量残存していると、膜中を移動することで膜の表面に偏在する性質を持つ。ビニル基含有化合物が膜中で均一に出来ないと、架橋反応が均一に進まず、所望の亀裂耐性を発現できない傾向がある。
溶剤SAの沸点(TSA)と溶剤SB(TSB)の沸点との差(TSB-TSA)が40℃以上であれば、感活性光線性又は感放射線性膜の乾燥時に溶剤SBが溶剤SAの揮発を促進する効果が得られやすく、ビニル基含有化合物が膜中で均一に分散が可能となる。均一に分散したビニル基含有化合物により、所望の亀裂耐性を発現することができる。
ビニル基含有化合物の詳細は、特開2021-131530[0163]~[0173]に記載の化合物を使用でき、具体的には下記化合物が一例として挙げられる。
Figure 2024020123000016
本発明の組成物はビニル基含有化合物(G)を含有していてもよいし、含有していなくてもよいが、本発明の組成物がビニル基含有化合物(G)を含有する場合、ビニル基含有化合物(G)の含有率は、本発明の組成物の全固形分に対して、0.01~10質量%であることが好ましく、0.1~7質量%であることがより好ましい。
また、本発明の組成物において、(A)成分と上記ビニル基含有化合物とを反応させて得られた樹脂も用いることができる。
(A)成分と上記ビニル基含有化合物とを反応させて、架橋反応が進行して、(A)成分同士が架橋性基を介して結合された樹脂が得られる。
得られた樹脂は、架橋性基において酸分解基を有するため、露光時に(C)光酸発生剤から発生した酸の作用によって前記架橋が分解され、露光部はアルカリ可溶性へ変化し、未露光部はアルカリ不要のまま変化しない。上述のように、本発明の組成物が、(A)成分と(G)成分を含有する場合と同様に、亀裂耐性を維持したままパターニングが可能となる。
<その他の成分>
本発明の組成物は前述した成分以外のその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、例えば、架橋剤、アルカリ可溶性樹脂、溶解阻止化合物、染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、現像液に対する溶解性を促進させる化合物等が挙げられる。
<粘度>
本発明の組成物の粘度は特に限定されないが、25℃において、10~100mPa・sであることが好ましく、15~90mPa・sであることがより好ましく、30~70mPa・sであることが更に好ましい。感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の粘度は、E型粘度計(RE-85L型、東機産業株式会社製)を用いて25℃の条件で測定を行って求める。
<調製方法>
本発明の組成物は、前述の樹脂(A)及び、光酸発生剤(C)、並びに必要に応じて前述した各成分を、溶剤(S)に溶解し、これをフィルター濾過して調製することができる。溶剤(S)は、溶剤SA、溶剤SB、及び必要に応じて溶剤SC等のその他の溶剤を混合して調製することができ、溶剤以外の各成分と混合する前に調製を行ってもよく、混合と同時に行ってもよい。
フィルター濾過に用いるフィルターのポアサイズは特に限定されないが、3μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましく、0.3μm以下が更に好ましい。また、場合によっては、フィルターのポアサイズを0.1μm以下にすることも好ましく、0.05μm以下にすることも好ましく、0.03μm以下にすることも好ましい。フィルターは、ポリテトラフロロエチレン製、ポリエチレン製、又はナイロン製であることが好ましい。フィルター濾過においては、例えば日本国特許出願公開第2002-62667号明細書(特開2002-62667)に開示されるように、循環的な濾過を行ってもよく、複数種類のフィルターを直列又は並列に接続して濾過を行ってもよい。また、組成物を複数回濾過してもよい。更に、フィルター濾過の前後で、組成物に対して脱気処理等を行ってもよい。
<用途>
本発明の組成物は、活性光線又は放射線の照射により反応して性質が変化する。本発明の組成物は、IC(Integrated Circuit)等の半導体製造工程、液晶若しくはサーマルヘッド等の回路基板の製造、インプリント用モールド構造体の作製、その他のフォトファブリケーション工程、又は平版印刷版、若しくは酸硬化性組成物の製造等に使用することができる。本発明の組成物を用いて形成されるパターンは、エッチング工程、イオンインプランテーション工程、バンプ電極形成工程、再配線形成工程、及びMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等において使用することができる。
〔パターン形成方法、感活性光線性又は感放射線性膜〕
本発明のパターン形成方法は、
前述の本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に感活性光線性又は感放射線性膜(好ましくは、レジスト膜)を形成する工程と、
上記感活性光線性又は感放射線性膜を露光して、露光された感活性光線性又は感放射線性膜を得る工程と、
現像液を用いて、上記露光された感活性光線性又は感放射線性膜を現像し、パターンを形成する工程と、を有する。
以下、それぞれの工程について詳述する。
(工程a:感活性光線性又は感放射線性膜形成工程)
工程aは、本発明の組成物を用いて、基板上に感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程である。
本発明の組成物を用いて基板上に感活性光線性又は感放射線性膜を形成する方法としては、本発明の組成物を基板上に塗布する方法が挙げられる。
本発明の組成物は、集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン、二酸化シリコン被覆)上に、スピナー又はコーター等の適当な塗布方法により塗布することができる。塗布方法としては、スピナーを用いたスピン塗布が好ましい。
本発明の組成物の塗布後、基板を乾燥し、感活性光線性又は感放射線性膜を形成してもよい。なお、必要により、感活性光線性又は感放射線性膜の下層に、各種下地膜(無機膜、有機膜、又は、反射防止膜)を形成してもよい。
乾燥方法としては、加熱する方法(プリベーク:PB)が挙げられる。加熱は通常の露光機、及び/又は、現像機に備わっている手段で行うことができ、ホットプレート等を用いて行ってもよい。
加熱温度は80~150℃が好ましく、80~140℃がより好ましい。
加熱時間は30~1000秒間が好ましく、40~800秒間がより好ましい。
感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚は特に制限されない。
感活性光線性又は感放射線性膜がKrF露光用の感活性光線性又は感放射線性膜の場合、膜厚は500nm以上であることが好ましく、800nm以上12μm以下であることがより好ましく、1μm以上6μm以下であることが更に好ましい。
感活性光線性又は感放射線性膜がArF露光用又はEUV露光用の感活性光線性又は感放射線性膜の場合、膜厚は10~700nmが好ましく、20~400nmがより好ましい。
本発明は、本発明の組成物により形成された感活性光線性又は感放射線性膜にも関する。感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚が500nm以上の場合に、優れたEL性能のパターンを形成することができるという本発明の効果が顕著に発揮される。
感活性光線性又は感放射線性膜の上層にトップコート組成物を用いてトップコートを形成してもよい。
トップコート組成物は、感活性光線性又は感放射線性膜と混合せず、更に感活性光線性又は感放射線性膜上層に均一に塗布できることが好ましい。
トップコートの膜厚は、10~200nmが好ましく、20~100nmがより好ましい。
トップコートについては、特に制限されず、従来公知のトップコートを、従来公知の方法によって形成でき、例えば、特開2014-059543号公報の段落0072~0082の記載に基づいてトップコートを形成できる。
(工程b:露光工程)
工程bは、感活性光線性又は感放射線性膜を露光して、露光された感活性光線性又は感放射線性膜を得る工程である。
露光の方法としては、光源と感活性光線性又は感放射線性膜の間に、マスクを配置して、又はマスクを配置せずに直接、活性光線又は放射線を照射する方法が挙げられる。
活性光線又は放射線としては、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、極紫外光、X線、EB(Electron Beam)等が挙げられ、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、Fエキシマレーザー(157nm)、EUV(13nm)、X線、EB等が好ましい。
工程bの露光の光源はKrFであることが特に好ましい。
露光後、現像を行う前にベーク(ポストエクスポージャーベーク:PEB)を行うことが好ましい。
加熱温度は80~150℃が好ましく、80~140℃がより好ましい。
加熱時間は10~1000秒間が好ましく、10~180秒間がより好ましい。
加熱は通常の露光機、及び/又は現像機に備わっている手段で行うことができ、ホットプレート等を用いて行ってもよい。
この工程は露光後ベークとも記載する。
(工程c:現像工程)
工程cは、現像液を用いて、露光された感活性光線性又は感放射線性膜を現像し、パターンを形成する工程である。
現像方法としては、現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、及び、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液吐出ノズルをスキャンしながら現像液を吐出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)が挙げられる。
また、現像を行う工程の後に、他の溶剤に置換しながら、現像を停止する工程を実施してもよい。
現像時間は未露光部の樹脂が十分に溶解する時間であれば特に制限はなく、10~300秒間が好ましく、20~120秒間がより好ましい。
現像液の温度は0~50℃が好ましく、15~35℃がより好ましい。
現像液としては、アルカリ現像液、及び、有機溶剤現像液が挙げられる。
アルカリ現像液としては、アルカリを含むアルカリ水溶液を用いることが好ましい。中でも、アルカリ現像液は、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)に代表される4級アンモニウム塩の水溶液であることが好ましい。アルカリ現像液には、アルコール類、界面活性剤等を適当量添加してもよい。アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常、0.1~20質量%である。また、アルカリ現像液のpHは、通常、10.0~15.0である。
有機溶剤現像液とは、有機溶剤を含む現像液である。
有機溶剤現像液に用いられる有機溶剤としては、公知の有機溶剤が挙げられ、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤、及び、炭化水素系溶剤が挙げられる。
(他の工程)
本発明のパターン形成方法は、上記工程cの後に、リンス液を用いて洗浄する工程を含むことができる。
アルカリ現像液を用いて現像する工程の後のリンス工程に用いるリンス液としては、例えば、純水が挙げられる。なお、リンス液には、界面活性剤を適当量添加してもよい。
有機系現像液を用いた現像工程の後のリンス工程に用いるリンス液は、レジストパターンを溶解しないものであれば特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用できる。リンス液は、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、及び、エーテル系溶剤からなる群より選択される少なくとも1種の有機溶剤を含有するリンス液を用いるのが好ましい。なお、リンス液には、界面活性剤を適当量添加してもよい。
また、形成されたパターンをマスクとして、基板のエッチング処理を実施してもよい。つまり、工程cにて形成されたパターンをマスクとして、基板(又は、下層膜及び基板)を加工して、基板にパターンを形成してもよい。
基板(又は、下層膜及び基板)の加工方法は特に制限されないが、工程cで形成されたパターンをマスクとして、基板(又は、下層膜及び基板)に対してドライエッチングを行うことにより、基板にパターンを形成する方法が好ましい。
ドライエッチングは、1段のエッチングであっても、複数段からなるエッチングであってもよい。エッチングが複数段からなるエッチングである場合、各段のエッチングは同一の処理であっても異なる処理であってもよい。
エッチングは、公知の方法をいずれも用いることができ、各種条件等は、基板の種類又は用途等に応じて、適宜、決定される。例えば、国際光工学会紀要(Proc.of SPIE)Vol.6924,692420(2008)、特開2009-267112号公報等に準じて、エッチングを実施できる。また、「半導体プロセス教本 第四版 2007年刊行 発行人:SEMIジャパン」の「第4章 エッチング」に記載の方法に準ずることもできる。
ドライエッチングとしては、酸素プラズマエッチングが好ましい。
本発明において使用される各種材料(例えば、溶剤、現像液、リンス液、反射防止膜形成用組成物、トップコート形成用組成物等)は、金属等の不純物を含まないことが好ましい。これら材料に含まれる不純物の含有量としては、1質量ppm(parts per million)以下が好ましく、10質量ppb(parts per billion)以下がより好ましく、100質量ppt(parts per trillion)以下が更に好ましく、10質量ppt以下が特に好ましく、1質量ppt以下が最も好ましい。ここで、金属不純物としては、Na、K、Ca、Fe、Cu、Mn、Mg、Al、Li、Cr、Ni、Sn、Ag、As、Au、Ba、Cd、Co、Mo、Zr、Pb、Ti、V、W、及び、Zn等が挙げられる。
上記各種材料から金属等の不純物を除去する方法としては、例えば、フィルターを用いたろ過が挙げられる。フィルター孔径としては、0.20μm以下が好ましく、0.05μm以下がより好ましく、0.01μm以下が更に好ましい。
フィルターの材質としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)及びパーフルオロアルコキシアルカン(PFA)等のフッ素樹脂、ポリプロピレン及びポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、ナイロン6及びナイロン66等のポリアミド樹脂が好ましい。フィルターは、有機溶剤であらかじめ洗浄したものを用いてもよい。フィルターろ過工程では、複数又は複数種類のフィルターを直列又は並列に接続して用いてもよい。複数種類のフィルターを使用する場合は、孔径及び/又は材質が異なるフィルターを組み合わせて使用してもよい。また、各種材料を複数回ろ過してもよく、複数回ろ過する工程が循環ろ過工程であってもよい。循環ろ過工程としては、例えば、特開2002-62667号公報に開示されるような手法が好ましい。
フィルターとしては、特開2016-201426号公報に開示されるような溶出物が低減されたものが好ましい。
フィルターろ過のほか、吸着材による不純物の除去を行ってもよく、フィルターろ過と吸着材とを組み合わせて使用してもよい。吸着材としては、公知の吸着材を用いることができ、例えば、シリカゲル若しくはゼオライト等の無機系吸着材、又は、活性炭等の有機系吸着材を使用できる。金属吸着剤としては、例えば、特開2016-206500号公報に開示されるものが挙げられる。
また、上記各種材料に含まれる金属等の不純物を低減する方法としては、各種材料を構成する原料として金属含有量が少ない原料を選択する、各種材料を構成する原料に対してフィルターろ過を行う、又は、装置内をフッ素樹脂等でライニング若しくはコーティングする等してコンタミネーションを可能な限り抑制した条件下で蒸留を行う等の方法が挙げられる。各種材料を構成する原料に対して行うフィルターろ過における好ましい条件は、上記した条件と同様である。
上記の各種材料は、不純物の混入を防止するために、米国特許出願公開第2015/0227049号明細書、特開2015-123351号公報、特開2017-13804号公報等に記載された容器に保存されることが好ましい。
各種材料は組成物に使用する溶剤により希釈し、使用してもよい。
〔電子デバイスの製造方法〕
また、本発明は、前述のパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法にも関する。
本発明の電子デバイスは、電気電子機器(家電、OA(Office Automation)、メディア関連機器、光学用機器及び通信機器等)に、好適に、搭載されるものである。
以下に、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、及び、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更できる。本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されない。
<樹脂(A)>
樹脂(A)として下記酸分解性樹脂を用いた。
各樹脂の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)は、前述の方法により測定した。また、各樹脂中の繰り返し単位の組成比(樹脂中の全繰り返し単位に対する含有量)(単位:モル%)は、13C-NMR(nuclear magnetic resonance)により測定した。
表1には、各樹脂中の繰り返し単位の組成比、各樹脂の重量平均分子量、及び分子量分布を示す。
各樹脂における繰り返し単位について、左の繰り返し単位から順に、繰り返し単位1、繰り返し単位2、繰り返し単位3と記載した。
Figure 2024020123000017
Figure 2024020123000018
<光酸発生剤(C)>
光酸発生剤として使用した化合物の構造を以下に示す。
Figure 2024020123000019
<酸拡散制御剤(D)>
酸拡散制御剤として使用した化合物の構造を以下に示す。
Figure 2024020123000020
<疎水性樹脂>
疎水性樹脂として、以下のF-A~F-Bを用いた。繰り返し単位の含有比率(樹脂中の全繰り返し単位に対する含有量)はモル比率である。
また、各疎水性樹脂における重量平均分子量、及び分子量分布を表2に示す。
Figure 2024020123000021
Figure 2024020123000022
<界面活性剤>
界面活性剤としては、下記W-A~W-Cを用いた。
W-A:TF-R41(DIC社製)
W-B:メガファックR40(DIC社製)
W-C:メガファックF-576(DIC社製)
<溶剤(S)>
実施例において使用した溶剤を以下に示す。( )内の数値は、沸点を示す。
(溶剤SA)
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(146℃)
乳酸メチル(145℃)
プロピレングリコールモノエチルエーテル(133℃)
3-メトキシプロピオン酸メチル(142℃)
(溶剤SB)
ガンマブチロラクトン(204℃)
エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(188℃)
3-エトキシプロピオン酸エチル(170℃)
N-メチルピロリドン(204℃)
N,N-ジメチルアセトアミド(165℃)
(溶剤SC)
PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル(121℃)
酢酸ブチル(126℃)
酢酸エチル(77℃)
比較例において使用した上記以外の溶剤を以下に示す。( )内の数値は、沸点を示す。
乳酸エチル(154℃)
1、4-ジオキサン(104℃)
ジブチルエーテル(142℃)
テトラエチレングリコール(275℃)
<レジスト組成物の調製>
下記表3に示す成分を同表に示す溶剤に溶解させて、同表に示す固形分濃度にて溶液を調製し、これを3μmのポアサイズを有するポリエチレンフィルターでろ過して、レジスト組成物R-1~R-22、RX-1~RX-8を得た。
なお、固形分とは、溶剤以外の全ての成分を意味する。得られたレジスト組成物を、実施例及び比較例で使用した。
表3中の各成分の含有率は、各レジスト組成物の全固形分に対する質量基準の割合である。「%」は質量基準(すなわち、「質量%」)である。固形分濃度は各レジスト組成物の総質量に対する、溶剤を除く他の成分の質量の質量百分率を意味する。
溶剤(S)としてはそれぞれ表3に示した化合物を表3に示した質量比率で用いた。
実施例16では、光酸発生剤(C)として2種の化合物を表3に記載した質量比率で用いた。実施例1~8、10、11、14~22、比較例1~6、8では、酸拡散制御剤(D)として2種の化合物を表3に記載した「質量%」で用いた。
表3には、光酸発生剤(C)と溶剤SBの質量比率(溶剤SB/光酸発生剤(C))についても併記した。
Figure 2024020123000023
Figure 2024020123000024
Figure 2024020123000025
Figure 2024020123000026
<パターンの形成>
東京エレクトロン製スピンコーターACT-8を利用して、ヘキサメチルジシラザン処理を施したSi基板(Advanced Materials Technology社製)上に、反射防止層を設けることなく、上記で調製したレジスト組成物を塗布し、120℃60秒間加熱乾燥を行い、感活性光線性又は感放射線性膜(レジスト膜)を形成した。レジスト膜の膜厚は下記表4に記載した厚みとした。このレジスト膜に対し、KrFエキシマレーザースキャナー(ASML製、PAS5500/850C波長248nm)を用いて、NA=0.55、σ=0.60の露光条件でパターン露光した。照射後に140℃、60秒ベークし、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて60秒間浸漬した後、30秒間、水でリンスして乾燥した。
縮小投影露光後のスペースパターンが210nm、ピッチが500nmとなるような、ラインアンドスペースパターンを有するマスクを介して露光し、形成されるスペースパターンが180nm、ピッチが500nmとなるような露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度(mJ/cm)とした。スペースパターン幅の測定は走査型電子顕微鏡(SEM)(日立社製9380)を用いた。
<平均膜厚>
Si基板上に、上述のレジスト膜を形成した後に、SCREEN社製VM-3110を用いて、ウェーハ中心部から同心円状に膜厚測定を300ポイント行い、これらの平均値をレジスト膜の下記表4に記載の平均膜厚とした。
<露光ラチチュード(EL)の評価>
上記感度において形成した孤立スペースパターンを有するウエハにおいて、線幅が10%変化する露光量を実効露光量で割った値(百分率)を露光ラチチュードとした。値が大きいほど露光量変化による性能変化が小さく、露光ラチチュードが良好である。
<レジスト膜中の残留溶剤の評価>
[レジスト膜の有機溶剤への抽出]
東京エレクトロン製スピンコーターACT-8を利用して、ヘキサメチルジシラザン処理を施したSi基板(Advanced Materials Technology社製)上に、反射防止層を設けることなく、上記で調製したレジスト組成物を塗布し、120℃60秒間加熱乾燥を行い、レジスト膜を形成した後に、メタノールを溶剤として該ウェーハを浸漬させ、レジスト膜を溶剤中に溶出させた。レジスト膜の膜厚は下記表2に記載した厚みとした。
抽出前後のウェーハの重量を測定し、差分を抽出したレジスト膜の質量とした。
[検量線の作成]
レジスト組成物中に含まれる溶剤を標品として、任意の量をメタノール液に添加し、ガスクロマトグラフィーで測定した。測定したピーク面積と添加量を用いて検量線を作成した。
[レジスト膜中の残留溶剤量の測定]
レジスト膜が溶出したメタノール液をガスクロマトグラフィーで測定し、レジスト組成物中に含まれる溶剤毎に、ピーク面積を算出した。算出したピーク面積と、検量線とを照らし合わせ、残留した溶剤量を計算して求めた。
なお、使用した計算式は以下の通りである。
残留溶剤量(質量%)=(検量線によりもとめた抽出したレジスト膜中の溶剤量)/(抽出したレジスト膜の質量)×100
下記表4に使用したレジスト組成物と結果を示す。
Figure 2024020123000027
表4から分かるように、実施例のレジスト組成物はレジスト膜中の残留溶剤量が少なく、EL性能に優れていた。
<ビニル基含有化合物(G)>
ビニル基含有化合物としては、下記G-1~G-4を用いた。
Figure 2024020123000028

<レジスト組成物の調製>
下記表5に示す成分を同表に示す溶剤に溶解させて、同表に示す固形分濃度にて溶液を調製し、これを3μmのポアサイズを有するポリエチレンフィルターでろ過して、レジスト組成物R-23~R-30、RX-9~RX-11を得た。
なお、固形分とは、溶剤以外の全ての成分を意味する。得られたレジスト組成物を、実施例及び比較例で使用した。
表5中の各成分の含有率は、各レジスト組成物の全固形分に対する質量基準の割合である。「%」は質量基準(すなわち、「質量%」)である。固形分濃度は各レジスト組成物の総質量に対する、溶剤を除く他の成分の質量の質量百分率を意味する。
溶剤(S)としてはそれぞれ表5に示した化合物を表5に示した質量比率で用いた。
実施例23~30、比較例9、11では、酸拡散制御剤(D)として2種の化合物を表3に記載した「質量%」で用いた。
表5には、光酸発生剤(C)と溶剤SBの質量比率(溶剤SB/光酸発生剤(C))についても併記した。
Figure 2024020123000029



表5の樹脂(P-E)は、以下の樹脂である。
<単官能と多官能ビニルエーテルで保護したアセタール系樹脂>
Figure 2024020123000031
<パターンの形成>
東京エレクトロン製スピンコーター「ACT-8」を利用して、ヘキサメチルジシラザン処理を施したSi基板(Advanced Materials Technology社製)上に、反射防止層を設けることなく、調製したレジスト組成物を塗布し、130℃で180秒間加熱乾燥を行い、感活性光線性又は感放射線性(レジスト膜)を形成した。レジスト膜の膜厚は下記表6に記載した厚みとした。このレジスト膜に対し、KrFエキシマレーザースキャナー(ASML製、PAS5500/850C波長248nm)を用いて、下記マスクを介して下記最適露光量にて、NA(開口数)=0.68、σ=0.60の露光条件でパターン露光した。照射後に130℃、60秒ベークし、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて60秒間浸漬した後、30秒間、水でリンスして乾燥した。
縮小投影露光後のスペースパターンが3μm、ピッチが33μmとなるような、ラインアンドスペースパターンを有するマスクを介して露光し、形成されるスペースパターンが3μm、ピッチが33μmとなるような露光量を最適露光量(感度)(mJ/cm)とした。スペースパターン幅の測定は走査型電子顕微鏡(SEM)(日立社製9380I)を用いた。
上記手順により、基板と基板表面に形成されたパターン(レジストパターン)とを有する評価用パターンウェハを得た。
<平均膜厚>
Si基板上に、上述のレジスト膜を形成した後に、SCREEN社製VM-3110を用いて、ウェーハ中心部から同心円状に膜厚測定を300ポイント行い、これらの平均値をレジスト膜の下記表6に記載の平均膜厚とした。
<露光ラチチュード(EL)の評価>
上記感度において形成した孤立スペースパターンを有するウエハにおいて、線幅が10%変化する露光量を実効露光量で割った値(百分率)を露光ラチチュードとした。値が大きいほど露光量変化による性能変化が小さく、露光ラチチュードが良好である。
<レジスト膜中の残留溶剤の評価>
[レジスト膜の有機溶剤への抽出]
東京エレクトロン製スピンコーターACT-8を利用して、ヘキサメチルジシラザン処理を施したSi基板(Advanced Materials Technology社製)上に、反射防止層を設けることなく、上記で調製したレジスト組成物を塗布し、130℃180秒間加熱乾燥を行い、レジスト膜を形成した後に、メタノールを溶剤として該ウェーハを浸漬させ、レジスト膜を溶剤中に溶出させた。レジスト膜の膜厚は下記表6に記載した厚みとした。
抽出前後のウェーハの重量を測定し、差分を抽出したレジスト膜の質量とした。
[検量線の作成]
レジスト組成物中に含まれる溶剤を標品として、任意の量をメタノール液に添加し、ガスクロマトグラフィーで測定した。測定したピーク面積と添加量を用いて検量線を作成した。
[レジスト膜中の残留溶剤量の測定]
レジスト膜が溶出したメタノール液をガスクロマトグラフィーで測定し、レジスト組成物中に含まれる溶剤毎に、ピーク面積を算出した。算出したピーク面積と、検量線とを照らし合わせ、残留した溶剤量を計算して求めた。
なお、使用した計算式は以下の通りである。
残留溶剤量(質量%)=(検量線によりもとめた抽出したレジスト膜中の溶剤量)/(抽出したレジスト膜の質量)×100
また、以下のように、亀裂耐性についても評価した。
<亀裂耐性の評価>
CD-SEM(Critical Dimension-Scanning Electron Microscope)内のチャンバーにて、評価用パターンウェハに対して60秒間の真空処理(真空引き)を行った。なお、チャンバー内は圧力が0.002Paとなるように設定した。
真空処理後、上記評価用パターンウェハを光学顕微鏡にて観察し、亀裂発生の有無の評価を実施した。具体的には、基板表面に形成されたパターンの亀裂を確認し、下記基準に基づいて評価した。
A:亀裂なし
B:亀裂20個以下
C:亀裂20個以上
下記表6に使用したレジスト組成物と結果を示す。
Figure 2024020123000032
表6から分かるように、実施例のレジスト組成物はレジスト膜中の残留溶剤量が少なく、EL性能に優れており、さらに亀裂耐性においても優れていた。


Claims (15)

  1. (A)酸の作用によりアルカリ可溶性が増大する樹脂
    (C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、及び
    (S)沸点が130~150℃の溶剤SAと、沸点が155℃~250℃の溶剤SBとを含む溶剤
    を含み、
    前記溶剤SAの含有量は前記溶剤SBよりも多く、前記溶剤SBの全溶剤に対する含有量が1~30質量%であり、
    固形分濃度が10質量%以上である、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  2. 前記樹脂(A)が、酸分解性基を有する繰り返し単位と、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位とを含有する樹脂である、請求項1に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  3. 前記樹脂(A)が、下記一般式(Ia)で表される繰り返し単位、下記一般式(IIa)で表される繰り返し単位及び下記一般式(IIIa)で表される繰り返し単位を含有する樹脂である、請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2024020123000033

    一般式(Ia)~(IIIa)中、
    Aは酸の作用により脱離する基を表す。
    11a~R13aは各々独立して水素またはメチル基を表す。
    2aは環状基を表す。
    maは1または2を表す。
    naは0~2の整数を表す。
  4. 前記溶剤SBの沸点が180℃~220℃である請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  5. 前記溶剤SBが、アルコール系、グリコールエーテル系、及びエステル系の溶剤群から選択される少なくとも1種の溶剤を含む請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  6. 前記溶剤SBが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ガンマブチロラクトン、アセト酢酸エチル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、及びジエチレングリコールジエチルエーテルから選択される少なくとも1つの溶剤を含む請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  7. 前記活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(C)が、前記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の全固形分に対して5質量%以上含まれる請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  8. 前記活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(C)と前記溶剤SBの質量比率(溶剤SB/活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(C))が、0.1~200である請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  9. 前記溶剤(S)がさらに、沸点が50℃~129℃である溶剤SCを含む請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  10. 前記組成物が、ビニル基含有化合物を含む、請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  11. 請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成された感活性光線性又は感放射線性膜。
  12. 請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて、基板上に感活性光線性又は感放射線性膜を形成する工程と、
    前記感活性光線性又は感放射線性膜を露光して、露光された感活性光線性又は感放射線性膜を得る工程と、
    現像液を用いて、前記露光された感活性光線性又は感放射線性膜を現像し、パターンを形成する工程と、を有するパターン形成方法。
  13. 前記露光の光源がKrFである、請求項12に記載のパターン形成方法。
  14. 前記基板上に形成された前記感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚が500nm以上である、請求項12に記載のパターン形成方法。
  15. 請求項12に記載のパターン形成方法を含む電子デバイスの製造方法。


JP2023043552A 2022-08-01 2023-03-17 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法及び電子デバイスの製造方法 Pending JP2024020123A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020230098837A KR20240017759A (ko) 2022-08-01 2023-07-28 감활성광선성 또는 감방사선성 수지 조성물, 감활성광선성또는 감방사선성 막, 패턴 형성 방법 및 전자 디바이스의 제조 방법
TW112128257A TW202406956A (zh) 2022-08-01 2023-07-28 樹脂組成物、膜、圖案形成方法及電子器件之製造方法
US18/362,376 US20240053679A1 (en) 2022-08-01 2023-07-31 Actinic ray-sensitive or radiation-sensitive resin composition, actinic ray-sensitive or radiation-sensitive film, pattern forming method, and method for producing electronic device
CN202310954164.7A CN117492325A (zh) 2022-08-01 2023-07-31 感光化射线性或感放射线性树脂组成物、膜、图案形成方法及电子器件的制造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022122920 2022-08-01
JP2022122920 2022-08-01

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024020123A true JP2024020123A (ja) 2024-02-14

Family

ID=89853798

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023043552A Pending JP2024020123A (ja) 2022-08-01 2023-03-17 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法及び電子デバイスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024020123A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7017564B2 (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、レジスト膜、パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法
KR101854145B1 (ko) 포토레지스트 조성물 및 포토리소그래피 패턴 형성 방법
KR102649466B1 (ko) 감활성광선성 또는 감방사선성 수지 조성물, 레지스트막, 패턴 형성 방법, 및 전자 디바이스의 제조 방법
TWI556059B (zh) 光阻劑組成物及形成光微影圖案之方法
WO2020158313A1 (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、レジスト膜、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法
WO2020158337A1 (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、レジスト膜、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法
WO2020158417A1 (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、レジスト膜、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法
WO2021070590A1 (ja) 感放射線性樹脂組成物の製造方法、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法
JP6688811B2 (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜の生産方法、パターン形成方法、及び、電子デバイスの製造方法
WO2020255964A1 (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、レジスト膜、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法
WO2020158366A1 (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、レジスト膜、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法
JP7262601B2 (ja) 感放射線性樹脂組成物の製造方法、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法
WO2020261784A1 (ja) 感放射線性樹脂組成物の製造方法
JP7357062B2 (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、レジスト膜、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法、化合物、樹脂
JP7096892B2 (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、パターン形成方法、レジスト膜、及び電子デバイスの製造方法
KR20190015411A (ko) 감활성광선성 또는 감방사선성 수지 조성물, 감활성광선성 또는 감방사선성막, 패턴 형성 방법, 및 전자 디바이스의 제조 방법
JP2024020123A (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法及び電子デバイスの製造方法
JP7389911B2 (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、レジスト膜、パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法
WO2020255585A1 (ja) 活性光線又は放射線の照射によって酸を発生する化合物の精製方法、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の製造方法、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法
KR20220035173A (ko) 감활성광선성 또는 감방사선성 수지 조성물, 감활성광선성 또는 감방사선성막, 패턴 형성 방법, 및, 전자 디바이스의 제조 방법
WO2020195588A1 (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法
WO2021172172A1 (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の製造方法、パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法
KR20240017759A (ko) 감활성광선성 또는 감방사선성 수지 조성물, 감활성광선성또는 감방사선성 막, 패턴 형성 방법 및 전자 디바이스의 제조 방법
WO2022045314A1 (ja) 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の製造方法、パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法
WO2018061512A1 (ja) パターン形成方法、電子デバイスの製造方法、及び、感活性光線性又は感放射線性組成物