JP2024017254A - 数値制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

数値制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】工具交換時間を短縮できる数値制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体を提供する。【解決手段】工具装着時、数値制御装置のCPUは、主軸7をATC位置CからY軸-方向のATC準備位置Bへ移動し、次に、加工開始位置Q2のZ軸+方向に位置する第二復帰位置A2へ向けて、X軸方向,Y軸+方向,Z軸+方向に夫々移動する。Y軸-方向への移動において、CPUは、ATC位置CからATC準備位置Bへの移動指令を分配により出力した後、続けて第二復帰位置A2へ向けた移動指令を出力する。また、Z軸-方向及びX軸方向への移動において、CPUは、主軸7がY軸方向においてATC準備位置B位置に到達し次第、第二復帰位置A2へ向けた移動指令を出力する。よってY軸-方向への移動において、主軸7はATC準備位置Bで減速することなくATC準備位置Cから第二復帰位置A2へ移動することができる。【選択図】図6

Description

本発明は、数値制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
特許文献1に記載の工作機械は横形であり、主軸の軸方向は水平方向である。工具交換を行う際、工具がワーク及び治具に衝突しないよう、主軸を開始位置から復帰位置に移動後、機械原点に移動してから準備位置に移動する。開始位置はワークの加工終了時の主軸の位置である。復帰位置は工具がワーク及び治具に衝突しない主軸の位置である。機械原点は、軸方向における主軸の機械座標が原点寸法の位置であり、且つ、軸方向と直交する方向における主軸の機械座標が0の位置である。軸方向の原点寸法の位置は、主軸が軸方向に最大逃避した位置であり、工作機械の構造に応じて決まる。準備位置は、工具を保持する工具ホルダをマガジンのグリップアームに把持する準備のため主軸を配置する位置である。
特許第3044782号公報
主軸は復帰位置から機械原点に一旦移動してから準備位置に移動するので、工具交換時間が長くなるという問題点があった。
本発明の目的は、工具交換時間を短縮できる数値制御装置、制御方法、プログラム及び記憶媒体を提供することである。
本発明の第一態様によれば、工具を装着する主軸と、工具を収納する複数の収納部を有するマガジンと、ワークを固定する台とを備えた工作機械を制御する数値制御装置において、前記マガジンの複数の前記収納部のうち、次の加工に用いる工具である未装着工具を収納する前記収納部が、前記主軸が前記未装着工具を受け取る受取位置に対応する位置に配置された状態で、前記受取位置に対して前記主軸の軸方向に沿って前記マガジンから離れる方向に位置し、前記主軸が前記未装着工具を装着する前に待機する位置である待機位置、前記未装着工具による前記ワークの加工開始時における前記主軸の位置である開始位置に対して前記軸方向に離れた位置であり、前記未装着工具が前記ワークに衝突しない復帰位置、及び、前記復帰位置及び前記受取位置の間にあり、前記軸方向に直交する第一直交方向において前記受取位置から離れた位置である準備位置の各位置を、前記待機位置から、前記受取位置、前記準備位置の順に前記主軸を経由させた後、前記開始位置へ移動する装着制御部を備え、前記工作機械は、少なくとも、前記第一直交方向における前記主軸の位置を検出する位置検出部を備えており、前記装着制御部は、前記第一直交方向における前記主軸の前記受取位置から前記準備位置への移動を指示する第一指示部と、前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第二指示部と、前記軸方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動、及び、前記第一直交方向に直交する第二直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第三指示部と、前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第一判断部とを備え、前記第一指示部による指示の出力が完了し次第、前記第二指示部による指示の出力を開始し、前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したと前記第一判断部が判断し次第、前記第三指示部による指示の出力を開始することを特徴とする数値制御装置が提供される。
主軸の第一直交方向への移動において、第一指示部による指示が出力されると、主軸は、受取位置から準備位置へ向けての移動速度を0から加速し始め、指示の出力が完了すると、通常は、準備位置にて移動を停止するように、移動速度の減速をし始める。一方、本発明では、第二指示部による指示の出力は、第一指示部による指示の出力が完了し次第、行われる。即ち、第一指示部による指示と、第二指示部による指示が連続して出力される。故に主軸は、準備位置へ向けての移動速度の減速を行わず、次の復帰位置へ向けて移動を継続する。例えば、第一指示部による指示の出力が完了し、主軸が準備位置に到達したことをインポジションチェックによって確認してから第二指示部による指示が出力される場合と比べ、主軸は、第一直交方向において、受取位置から復帰位置へ、より早く移動することができる。故に数値制御装置は、工具交換時間を短縮することができる。
第一態様の前記工作機械の前記位置検出部は更に、前記第二直交方向における前記主軸の位置を検出し、前記装着制御部は、前記軸方向における前記主軸の前記復帰位置から前記開始位置への移動を指示する第四指示部と、前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第一直交方向及び前記第二直交方向において前記復帰位置に到達したか否かを判断する第二判断部とを更に備え、前記第三指示部による指示の出力が完了し、且つ、前記主軸が前記第一直交方向及び前記第二直交方向において前記復帰位置に到達したと前記第二判断部が判断し次第、前記第四指示部による指示の出力を開始してもよい。
主軸の軸方向及び前記第二直交方向への移動において、第三指示部による指示が出力されると、主軸は、準備位置から復帰位置へ向けての移動速度を0から加速し始め、指示の出力が完了すると、通常は、復帰位置にて移動を停止するように、移動速度の減速をし始める。一方、本発明では、第四指示部による指示の出力は、第三指示部による指示の出力が完了したとき、主軸が第一直交方向及び第二直交方向において復帰位置に到達していれば、直ちに行われる。即ち、第三指示部による指示と、第四指示部による指示が、主軸が第一直交方向及び第二直交方向において復帰位置に到達していさえすれば、連続して出力される。故に主軸は、復帰位置へ向けての移動速度の減速を行わず、次の開始位置へ向けて移動を継続する。例えば、第三指示部による指示の出力が完了し、主軸が復帰位置に到達したことをインポジションチェックによって確認してから第四指示部による指示が出力される場合と比べ、主軸は、軸方向、及び第二直交方向において、準備位置から開始位置へ、より早く移動することができる。故に数値制御装置は、工具交換時間を短縮することができる。
本発明の第二態様によれば、工具を装着する主軸と、工具を収納する複数の収納部を有するマガジンと、ワークを固定する台とを備えた工作機械を制御するため、前記マガジンの複数の前記収納部のうち、次の加工に用いる工具である未装着工具を収納する前記収納部が、前記主軸が前記未装着工具を受け取る受取位置に対応する位置に配置された状態で、前記受取位置に対して前記主軸の軸方向に沿って前記マガジンから離れる方向に位置し、前記主軸が前記未装着工具を装着する前に待機する位置である待機位置、前記未装着工具による前記ワークの加工開始時における前記主軸の位置である開始位置に対して前記軸方向に離れた位置であり、前記未装着工具が前記ワークに衝突しない復帰位置、及び、前記復帰位置及び前記受取位置の間にあり、前記軸方向に直交する第一直交方向において前記受取位置から離れた位置である準備位置の各位置を、前記待機位置から、前記受取位置、前記準備位置の順に前記主軸を経由させた後、前記開始位置へ移動する装着制御ステップを備え、前記主軸に前記未装着工具を装着する数値制御装置の制御方法において、前記装着制御ステップは、前記工作機械が備え、少なくとも、前記第一直交方向における前記主軸の位置を検出する位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第一判断ステップと、前記第一直交方向における前記主軸の前記受取位置から前記準備位置への移動を指示する第一指示ステップと、前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第二指示ステップと、前記軸方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動、及び、前記第一直交方向に直交する第二直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第三指示ステップと、を備え、前記第一指示ステップによる指示の出力が完了し次第、前記第二指示ステップによる指示の出力を開始し、前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したと前記第一判断ステップが判断し次第、前記第三指示ステップによる指示の出力を開始することを特徴とする制御方法が提供される。故に第二態様は、第一態様と同様の効果を奏する。
本発明の第三態様によれば、工具を装着する主軸と、工具を収納する複数の収納部を有するマガジンと、ワークを固定する台とを備えた工作機械を制御するため、前記マガジンの複数の前記収納部のうち、次の加工に用いる工具である未装着工具を収納する前記収納部が、前記主軸が前記未装着工具を受け取る受取位置に対応する位置に配置された状態で、前記受取位置に対して前記主軸の軸方向に沿って前記マガジンから離れる方向に位置し、前記主軸が前記未装着工具を装着する前に待機する位置である待機位置、前記未装着工具による前記ワークの加工開始時における前記主軸の位置である開始位置に対して前記軸方向に離れた位置であり、前記未装着工具が前記ワークに衝突しない復帰位置、及び、前記復帰位置及び前記受取位置の間にあり、前記軸方向に直交する第一直交方向において前記受取位置から離れた位置である準備位置の各位置を、前記待機位置から、前記受取位置、前記準備位置の順に前記主軸を経由させた後、前記開始位置へ移動する装着制御ステップを備えた数値制御装置を機能させるプログラムにおいて、コンピュータに、前記装着制御ステップにおいて、前記工作機械が備え、少なくとも、前記第一直交方向における前記主軸の位置を検出する位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第一判断ステップと、前記第一直交方向における前記主軸の前記受取位置から前記準備位置への移動を指示する第一指示ステップと、前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第二指示ステップと、前記軸方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動、及び、前記第一直交方向に直交する第二直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第三指示ステップと、を実行させ、前記第一指示ステップによる指示の出力が完了し次第、前記第二指示ステップによる指示の出力を開始し、前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したと前記第一判断ステップが判断し次第、前記第三指示ステップによる指示の出力を開始させることを特徴とするプログラムが提供される。故に第三態様は、第一態様と同様の効果を奏する。
本発明の第四態様によれば、工具を装着する主軸と、工具を収納する複数の収納部を有するマガジンと、ワークを固定する台とを備えた工作機械を制御するため、前記マガジンの複数の前記収納部のうち、次の加工に用いる工具である未装着工具を収納する前記収納部が、前記主軸が前記未装着工具を受け取る受取位置に対応する位置に配置された状態で、前記受取位置に対して前記主軸の軸方向に沿って前記マガジンから離れる方向に位置し、前記主軸が前記未装着工具を装着する前に待機する位置である待機位置、前記未装着工具による前記ワークの加工開始時における前記主軸の位置である開始位置に対して前記軸方向に離れた位置であり、前記未装着工具が前記ワークに衝突しない復帰位置、及び、前記復帰位置及び前記受取位置の間にあり、前記軸方向に直交する第一直交方向において前記受取位置から離れた位置である準備位置の各位置を、前記待機位置から、前記受取位置、前記準備位置の順に前記主軸を経由させた後、前記開始位置へ移動する装着制御ステップをコンピュータに実行させる数値制御装置を機能させるプログラムであって、コンピュータに、前記装着制御ステップにおいて、前記工作機械が備え、少なくとも、前記第一直交方向における前記主軸の位置を検出する位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第一判断ステップと、前記第一直交方向における前記主軸の前記受取位置から前記準備位置への移動を指示する第一指示ステップと、前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第二指示ステップと、前記軸方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動、及び、前記第一直交方向に直交する第二直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第三指示ステップと、を実行させ、前記第一指示ステップによる指示の出力が完了し次第、前記第二指示ステップによる指示の出力を開始し、前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したと前記第一判断ステップが判断し次第、前記第三指示ステップによる指示の出力を開始させるプログラムを記憶することを特徴とする記憶媒体が提供される。故に第四態様は、第一態様と同様の効果を奏する。
前方右上方から見た工作機械1の斜視図である。 前方右下方から見た工作機械1の斜視図である。 後方右上方から見た工作機械1(マガジンカバー省略)の斜視図である。 工作機械1(マガジンカバー省略)の右側面図である。 ATC動作の往路を示す図。 ATC動作の復路を示す図。 工作機械1の電気的構成を示すブロック図である。 NC制御処理のフローチャートである。 往路実行処理のフローチャートである。 往路実行処理のフローチャートの続きである。 復路実行処理のフローチャートである。 復路実行処理のフローチャートの続きである。
本発明の一実施形態を説明する。以下説明は図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。工作機械1の左右方向、上下方向、前後方向は夫々、工作機械1のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向である。図1に示す工作機械1は、主軸7が前後方向(Z軸方向)に延びる横形であり、コラム5がX軸方向とZ軸方向に移動するコラムトラバース型の工作機械である。
図1~図4を参照し、工作機械1の構造を説明する。工作機械1は基台2、コラム5、X軸移動機構11、Z軸移動機構12、Y軸移動機構13、主軸ヘッド6、主軸7(図2参照)、制御箱8、回転テーブル9、ATC装置30(図3参照)、マガジンカバー10等を備える。
基台2はZ軸方向に長い略直方体状の鉄製土台である。X軸移動機構11は基台2上面後部に設け、移動体15をX軸方向に移動可能に支持する。Z軸移動機構12は移動体15上面に設ける。Z軸移動機構12はコラム5をZ軸方向に移動可能に支持する。コラム5は上下方向に延びる立柱である。コラム5は前面に縦長矩形状の貫通口5A(図3参照)を備える。貫通口5Aはコラム5を前後方向に貫通する。枠カバー20はコラム5前面に取り付ける。枠カバー20は正面視縦長矩形状の枠体であり、コラム5と主軸ヘッド6の間を覆う。Y軸移動機構13はコラム5前面に設け、主軸ヘッド6をY軸方向に移動可能に支持する。X軸移動機構11、Z軸移動機構12、Y軸移動機構13は例えばガイド、ボールネジ、モータ(X軸モータ11A、Z軸モータ12A、Y軸モータ13A)を備え、該モータの動力で夫々、移動体15、コラム5、主軸ヘッド6をガイドに沿って移動させる。
主軸ヘッド6はZ軸方向に延び、Y軸移動機構13によりコラム5前面に沿ってY軸方向に移動可能に設ける。主軸ヘッド6はY軸方向において加工領域とATC領域(図4,図5参照)の間を移動可能である。加工領域はY軸原点よりも基台2側(下側)の空間に設けられる。Y軸原点はY軸の機械座標が0の位置である。ATC領域は、Y軸原点に対して加工領域とは反対側(上側)の空間に設けられる。加工領域は回転テーブル9に固定されたワークW(図5参照)の加工を行う領域である。ATC領域はATC装置30による工具交換を行う領域である。ATC領域はY軸方向において加工領域の上側で、且つZ軸方向にて加工領域と重なる位置に設けられる。
主軸ヘッド6は上部カバー28と鎧カバー85を備える。上部カバー28は主軸ヘッド6上面後端部に固定する。上部カバー28は正面視略矩形状の金属板であり、主軸ヘッド6上面後端部から上方に延出する。鎧カバー85は主軸ヘッド6下面後端部に吊り下げた状態で固定する。鎧カバー85は複数の金属板を上下方向に並べて備え、上下方向にテレスコピックに伸縮する。上部カバー28は主軸ヘッド6と一体して上下動することで、コラム5前面の主軸ヘッド6よりも上側の領域を常時覆う。鎧カバー85は主軸ヘッド6の上下動に応じて上下方向に伸縮することで、コラム5前面の主軸ヘッド6よりも下側の領域を常時覆う。
主軸7は主軸ヘッド6内にて主軸ヘッド6と同軸上に設ける。主軸ヘッド6は主軸7を回転可能に支持する。主軸ヘッド6後部にはモータ保持箱27(図3参照)を固定する。モータ保持箱27は主軸ヘッド6後部から後方に延び、主軸モータ26を内側に保持する。モータ保持箱27はコラム5の貫通口5Aから後方に突出する。主軸モータ26(図7参照)の出力軸は前方に延び、主軸7の後端部と同軸上に連結する。
主軸7は工具装着穴40、ホルダ保持部材19(図5参照)を備える。工具装着穴40は主軸7先端部(前端部)に設ける。工具装着穴40は主軸7の先端部に向けて拡径する略円錐状の工具装着穴40である。ホルダ保持部材19は工具装着穴40の奥側に設ける。工具装着穴40には、工具ホルダ90(図5参照)が着脱自在に装着する。工具ホルダ90は一端側に工具91を保持し、他端側にテーパ部とプルスタッド93(図5参照)を備える。テーパ部は略円錐状であり、主軸7の工具装着穴40に密着する。プルスタッド93はテーパ部の頂上部から軸方向に突出する。工具装着穴40にテーパ部を装着すると、ホルダ保持部材19はプルスタッド93を保持し、主軸7に工具ホルダ90を固定する。
基台2後部には一対の支持部材17,18を設ける。支持部材17,18は左右方向に互いに離間し且つ上方に延び、制御箱8を下方から支持する。制御箱8は内部に制御盤(図示略)を収納する。制御盤は工作機械1の動作を制御する。基台2上面前側には固定台16を設ける。回転テーブル9は固定台16に固定する。回転テーブル9は主軸ヘッド6の前方に位置する。回転テーブル9は上面にワークW(図5参照)を治具(図示略)で固定し、Y軸方向に平行な回転軸を中心に360°回転可能である。
基台2上面前側で且つ左右両側には一対の支持柱21,22を設ける。図3に示すように、支持柱21と22の互いに対向する夫々の上部の間には連結板23を固定する。ATC装置30は連結板23前面に固定する。故にATC装置30は支持柱21,22により、コラム5と回転テーブル9の間で且つ主軸ヘッド6上方に位置する。ATC装置30は工具マガジン31、減速機32、マガジンモータ33等を備える。工具マガジン31はマガジンベース37と複数のグリップアーム35を備える。マガジンベース37は略円盤状であり、Z軸方向に平行な一軸線を中心に連結板23前面にて回転可能に支持する。減速機32とマガジンモータ33は工具マガジン31に取り付ける。マガジンモータ33の出力軸(図示略)は減速機32を介してマガジンベース37の回転軸(図示略)と接続する。マガジンモータ33の動力は減速機32を介してマガジンベース37の回転軸に伝達する。複数のグリップアーム35はマガジンベース37外周部に沿って並んで設け、径方向外側に向けて放射状に延びる。グリップアーム35の先端部は、工具ホルダ90を水平に寝かせた姿勢で、工具ホルダ90に直交するY軸方向から工具ホルダ90を把持する。なお、グリップアーム35は、その形状について特に限定するものではなく、工具ホルダ90を把持可能な構成であればよい。主軸7と工具交換を行うグリップアーム35は工具マガジン31のATC位置C(図5参照)に移動する。ATC位置Cは工具マガジン31の最下部の位置である。
図1,図2に示すように、支持柱21,22の夫々の上部の前面には、マガジンカバー10を固定する。マガジンカバー10は箱状であり工具マガジン31の周囲を覆う。マガジンカバー10は切粉と切削液の飛沫が工具マガジン31に付着するのを防止する。マガジンカバー10の底壁101には開口部102を設ける。開口部102は底面視矩形状であり、工具マガジン31の最下部であるATC位置Cの直下に位置する。開口部102にはシャッター103を設ける。シャッター103は制御盤の制御により開口部102を開閉する。シャッター103の開放時、主軸7は開口部102を通過し、ATC位置Cに移動することができる。
図5,図6を参照し、工具交換動作の概要について説明する。工作機械1がワークWを切削する加工状態では、主軸7は加工領域に位置する。主軸7に装着した工具91による加工が終了した後、工作機械1は工具交換動作を実行する。工具交換動作は、使用した工具91を工具マガジン31に収納する工具収納動作と、次に使用する次工具92を主軸7に装着し、加工を開始する位置へ移動する工具装着動作を含む。主軸7が工具収納時に移動する経路を往路とし、工具装着時に移動する経路を復路とする。なお、本実施形態において「主軸7を移動する」とは、「主軸ヘッド6を移動する」と同義である。
往路は、主軸7を加工終了位置Q1からATC原点位置Dまで移動する経路(図5参照)である。復路は、主軸7をATC原点位置Dから加工開始位置Q2まで移動する経路(図6参照)である。加工終了位置Q1は、NCプログラムに従ってワークWの加工が終了した時の主軸7の位置である。ATC原点位置Dは、ATC領域に設けられる工具交換時の基準点であり、工具マガジン31が回転可能な位置である。加工開始位置Q2は、NCプログラムに従ってワークWの加工を開始する時の主軸7の位置であり、工具交換後に主軸7を移動させる目標位置である。
往路について説明する。図5に示すように、工作機械1は、主軸7を加工終了位置Q1からZ軸+方向に移動し、第一復帰位置A1を経由して、ATC準備位置Bまで移動する。第一復帰位置A1は、加工終了位置Q1に対してZ軸+方向に離れ、主軸7に装着した工具91が回転テーブル9上に固定したワークW及び治具に接触しない位置に設定される。なお、第一復帰位置A1は、X軸方向及びY軸方向において、加工終了位置Q1と同一座標の位置である。ATC準備位置Bは、ATC位置CとX軸方向及びZ軸方向において同一座標の位置である。ATC位置Cは、工具マガジン31のグリップアーム35が工具91を保持する工具ホルダ90を把持する位置である。ATC準備位置Bは、ATC位置Cに対してY軸-方向に離れ、グリップアーム35による工具ホルダ90の把持及び解放をY軸方向に行うため主軸7を配置する位置である。
次いで、工作機械1は、主軸7をATC準備位置BからATC位置Cまで上昇する。このとき、工具マガジン31直下にある空のグリップアーム35に対して、主軸7に装着した工具ホルダ90が下方から係合する。この状態で、工作機械1は、主軸7をATC位置CからZ軸+方向に後進し、ATC原点位置Dまで移動する。このとき、主軸7から工具ホルダ90が引き抜かれる。これにより工具収納時における主軸7の往路の移動が完了する。
復路について説明する。工作機械1は工具マガジン31を回転し、次に装着する次工具92を保持するグリップアーム35を工具マガジン31直下に位置決めする。このとき、次工具92が主軸7の前方に位置する。この状態で、図6に示すように、工作機械1は、ATC原点位置Dにある主軸7をZ軸-方向に前進し、ATC位置Cまで移動する。これにより、主軸7に次工具92が装着される。
主軸7に次工具92が装着されると、工作機械1は、主軸7をATC位置CからATC準備位置Bまで下降する。次いで、工作機械1は、主軸7をATC準備位置Bから第二復帰位置A2まで移動した後、加工開始位置Q2に移動する。第二復帰位置A2は、加工開始位置Q2に対してZ軸+方向に離れ、主軸7に装着した工具91が回転テーブル9上に固定したワークW及び治具に接触しない位置に設定される。なお、第二復帰位置A2は、X軸方向及びY軸方向において、加工開始位置Q2と同一座標の位置である。これにより工具装着時における主軸7の復路の移動が完了し、一連の工具交換動作が完了する。
図7を参照し、工作機械1の電気的構成について説明する。工作機械1は、数値制御装置50、主軸モータ26、X軸モータ11A、Y軸モータ13A、Z軸モータ12A、マガジンモータ33、シャッターモータ34、駆動回路61~66、エンコーダ26A,11B,12B,13B,33A,34A、操作パネル25等を備える。
数値制御装置50はCPU51、ROM52、RAM53、記憶装置54、通信I/F55、入出力インターフェイス56等を備える。CPU51は数値制御装置50を統括制御する。ROM52は、NC制御プログラム等の各種プログラム等を記憶する。NC制御プログラムは、後述のNC制御処理(図8参照)を実行するものである。RAM53は各種処理実行中の各種データを記憶する。記憶装置54は不揮発性メモリであり、例えば加工するためのNCプログラムの他、各種データを記憶する。通信I/F55は、有線又は無線で端末(図示略)と接続可能である。入出力インターフェイス56は操作パネル25と駆動回路61~66と接続する。
主軸モータ26は工具を装着した主軸7を回転する。X軸モータ11A、Z軸モータ12A、Y軸モータ13Aは、ワークWと主軸7をX軸、Z軸、Y軸方向に相対的に移動する。マガジンモータ33は工具マガジン31を回転する。シャッターモータ34はシャッター103を開閉する。主軸モータ26、X軸モータ11A、Z軸モータ12A、Y軸モータ13A、マガジンモータ33、シャッターモータ34はサーボモータである。駆動回路61はCPU51からの制御信号に基づき主軸モータ26を制御する。駆動回路62はCPU51からの制御信号に基づきX軸モータ11Aを制御する。駆動回路63はCPU51からの制御信号に基づきZ軸モータ12Aを制御する。駆動回路64はCPU51からの制御信号に基づきY軸モータ13Aを制御する。駆動回路65はCPU51からの制御信号に基づきマガジンモータ33を制御する。駆動回路66はCPU51からの制御信号に基づきシャッターモータ34を制御する。
エンコーダ26Aは主軸モータ26の回転位置を検出し、該検出信号を駆動回路61に送信する。駆動回路61は検出信号に基づき主軸モータ26のフィードバック制御を行い、回転位置に応じた主軸7の回転角度をCPU51に出力する。エンコーダ11BはX軸モータ11Aの回転位置を検出し、該検出信号を駆動回路62に送信する。駆動回路62は検出信号に基づきX軸モータ11Aのフィードバック制御を行い、回転位置に応じたX軸方向における主軸7の位置をCPU51に出力する。エンコーダ12BはZ軸モータ12Aの回転位置を検出し、該検出信号を駆動回路63に送信する。駆動回路63は検出信号に基づきZ軸モータ12Aのフィードバック制御を行い、回転位置に応じたZ軸方向における主軸7の位置をCPU51に出力する。エンコーダ13BはY軸モータ13Aの回転位置を検出し、該検出信号を駆動回路64に送信する。駆動回路64は検出信号に基づきY軸モータ13Aのフィードバック制御を行い、回転位置に応じたY軸方向における主軸7の位置をCPU51に出力する。エンコーダ33Aはマガジンモータ33の回転位置を検出し、該検出信号を駆動回路65に送信する。駆動回路65は検出信号に基づきマガジンモータ33のフィードバック制御を行い、回転位置に応じたシャッター103の開閉状態をCPU51に出力する。エンコーダ34Aはシャッターモータ34の回転位置を検出し、該検出信号を駆動回路66に送信する。駆動回路66は検出信号に基づきシャッターモータ34のフィードバック制御を行う。操作パネル25は各種情報の表示と入力が可能である。
工具交換動作の指令形式について説明する。工具交換動作は、NCプログラムの制御指令で設定できる。指令形式は、例えば、G100やM06等のコマンドを使用できる。加工開始位置Q2の座標値、第一復帰位置A1及び第二復帰位置A2のZ軸の座標値は、工具交換指令に含めて指定される。G100とM06の具体例は以下の通りである。
・G100T_L_X_Y_Z_R_
・M06T_L_X_Y_Z_R_
T、L、X、Y、Z、Rはアドレスである。Tは工具番号、ポット番号、又はグループ番号である。LはG100後のTモーダル値を指定する。Tモーダル値は以降の工具交換指令において、交換する工具番号又はポット番号を示す。X、Y、Zは加工開始位置Q2のX、Y、Zの座標値である。Rは第一復帰位置A1、第二復帰位置A2のZ軸の座標値であって、工具がテーブル上のワーク及び治具に接触しない位置の座標値である。また、第一復帰位置A1、第二復帰位置A2への主軸7の位置決めについて、CPU51は工具長オフセットをかけて動作する。工具長オフセットとは、工具の先端が基準点になるように、Z軸の座標値を補正することである。工具長オフセット値は、例えば、工具を工具ホルダ90に保持し、工具ホルダ90を主軸7に装着した状態で、工具の先端の位置と主軸7の機械座標の位置との間のZ軸方向の長さを予め計測した値である。工具オフセット値は、上記のように、工具交換指令に含めて指定してもよいし、あるいは、予めユーザがパラメータとして設定し、工具番号と関連付けて記憶装置54に記憶させてもよい。
図8~図12を参照し、NC制御処理について説明する。ユーザは操作パネル25でNCプログラムを選択する。CPU51は、操作パネル25で選択されたNCプログラムの実行の操作を受け付けると、ROM52からNC制御プログラムを読み出し、本処理を実行する。
図8に示すように、CPU51は選択されたNCプログラムを記憶装置54から読み込む(S11)。CPU51は読み込んだNCプログラムの先頭行から1ブロック解釈する(S12)。CPU51は解釈したブロックの制御指令がM30(終了コマンド)か否か判断する(S13)。解釈した制御指令がM30でなかった場合(S13:NO)、CPU51は解釈した制御指令がG100若しくはM06であるか否か判断する(S14)。G100及びM06の何れでもない場合(S14:NO)、CPU51は解釈した制御指令を実行する(S15)。CPU51は次ブロックに移動し(S19)、S12に戻って上記処理を繰り返す。解釈したブロックの制御指令がG100若しくはM06であった場合(S14:YES)、CPU51は往路実行処理を実行する(S16)
図9、図10を参照し、往路実行処理について説明する。往路実行処理が実施される時、主軸7は、ワークWに対する加工が終了した加工終了位置Q1に位置する。図9に示すように、CPU51は制御指令に含まれる第一復帰位置A1のZ軸の座標値と、加工終了位置Q1の座標値と、工具長オフセット値とに基づき、第一復帰位置A1の座標値を算出する(S21)。CPU51は、加工終了位置Q1の座標値と第一復帰位置A1の座標値とに基づいて、主軸7を加工終了位置Q1から第一復帰位置A1へ移動させるための移動指令を算出する(S22)。主軸7を移動する場合、CPU51は、サーボモータであるX軸モータ11A,Z軸モータ12A,Y軸モータ13Aに対し、移動指令として、サンプリング周期毎に駆動の指示を出力する。サーボモータは、移動指令を受けると加速を開始し、移動指令が継続する間、加速して、最大速度に達するとその速度を維持し、移動指令が終了すると移動平均フィルタによって減速を開始し、減速後に停止する。このため、主軸7の移動距離は、サーボモータの加減速を考慮して演算する必要がある。CPU51は、サーボモータが加速し、最大速度で駆動し、減速して停止するまでの間に主軸7が移動する距離が、加工終了位置Q1と第一復帰位置A1との間の距離と一致するように、移動指令の出力を継続するサンプリング周期の回数を算出する。CPU51は、算出した回数分に、加工終了位置Q1から第一復帰位置A1への移動指令を分配して生成する。
加工終了位置Q1に対して第一復帰位置A1はZ軸+方向にある。CPU51は、分配したすべての移動指令の出力を完了するまでは(S23:NO)、S24~S27の処理を実行する。CPU51は、シャッター103の開放を指示する指令を出力する。なお、当該指令は初回実行時のみ出力される。シャッターモータ34は駆動し、シャッター103の開放を開始する(S24)。CPU51はオリエントを開始する指令を出力する。なお、当該指令は初回実行時のみ出力される。主軸モータ26は駆動し、主軸7の回転位置をオリエント位置へ向けて、主軸7を回転を開始する(S26)。オリエント位置は、主軸7の回転位置が0°又は180°の位置であり、主軸7の工具装着穴40に工具ホルダ90を装着した時の主軸7と工具91の向きとの位置決めがなされる位置である。オリエントは、主軸7を回転し、主軸7の回転位置(回転角度)をオリエント位置に合わせる動作をいう。CPU51は、サンプリング周期毎にZ軸方向において分配した移動指令を出力する(S27)。主軸7は加工開始位置Q2からZ軸+方向に移動し、第一復帰位置A1まで後進し始める。CPU51は、分配したすべての移動指令の出力を完了すると(S23:YES)、処理をS28に進める。主軸7は第一復帰位置A1への移動中であり、移動指令の分配が完了したため、移動速度の減速が開始される直前の状態である。
CPU51は、ATC準備位置Bの座標値を算出する(S28)。ATC準備位置Bの座標値は、予め規定されているデフォルトの座標値機器固有のパラメータとから算出される。CPU51は、第一復帰位置A1の座標値とATC準備位置Bの座標値とに基づいて、主軸7を第一復帰位置A1からATC準備位置Bへ移動させるための移動指令を算出する(S29)。CPU51は、加減速を考慮した上での主軸7の移動距離が、第一復帰位置A1とATC準備位置Bとの間の距離と一致するように、X軸,Z軸,Y軸方向の各方向への移動指令を夫々分配して生成する。
CPU51は、X軸,Z軸,Y軸の各方向において分配したすべての移動指令の出力を完了するまでは(S31:NO)、S32~S34の処理を実行する。CPU51は、分配したZ軸方向に対する移動指令を、サンプリング周期毎に出力する(S32)。これにより、Z軸方向における第一復帰位置A1からATC準備位置Bへの移動指令は、分配が完了したばかりのZ軸方向における加工終了位置Q1から第一復帰位置A1への移動指令に続いて連続して出力される。主軸7は、第一復帰位置A1へ向けた移動速度の減速を開始することなく、最大速度を維持し、ATC準備位置Bへ向けた移動を継続する。すなわち主軸7は、Z軸方向において、第一復帰位置A1においてインポジションチェックを行うことなく、加工終了位置Q1からATC準備位置Bへの移動を継続して行う。
Z軸方向に対する移動指令の出力は、主軸7がZ軸方向において第一復帰位置A1を通過する前に開始される(S33:NO)。主軸7のX軸,Z軸,Y軸の各方向における位置は、エンコーダ11B,12B,13Bによる駆動回路62~64のフィードバック制御に基づいて、常時モニタリングされている。主軸7がZ軸方向において第一復帰位置A1を通過した場合(S33:YES)、CPU51は、分配したX軸及びY軸方向に対する移動指令を、サンプリング周期毎に出力する(S34)。CPU51は、X軸,Z軸,Y軸の各方向において分配したすべての移動指令の出力を完了すると(S31:YES)、処理をS41に進める。主軸7はATC準備位置Bへの移動中であり、特にY軸方向について、移動指令の分配が完了したため、移動速度の減速が開始される直前の状態である。
図10に示すように、CPU51は、ATC位置Cの座標値を算出する(S41)。ATC位置Cの座標値は、予め規定されているデフォルトの座標値機器固有のパラメータとから算出される。CPU51は、ATC準備位置Bの座標値とATC位置Cの座標値とに基づいて、主軸7をATC準備位置BからATC位置Cへ移動させるための移動指令を算出する(S42)。ATC準備位置Bに対してATC位置CはY軸+方向にある。CPU51は、加減速を考慮した上での主軸7の移動距離が、ATC準備位置BとATC位置Cとの間の距離と一致するように、Y軸方向への移動指令を分配して生成する。
CPU51は、分配したすべての移動指令の出力を完了するまでは(S43:NO)、S44~S49の処理を実行する。CPU51は、フィードバック制御に基づき、主軸7がZ軸方向においてATC準備位置Bに到達していないと判断した場合には(S44:NO)、処理をS43に戻す。CPU51は、フィードバック制御に基づき、主軸7がX軸方向においてATC準備位置Bに到達していないと判断した場合には(S46:NO)、処理をS43に戻す。CPU51は、フィードバック制御に基づき、シャッター103の開放が済んでいないと判断した場合には(S47:NO)、処理をS43に戻す。CPU51は、フィードバック制御に基づき、主軸7の回転位置がオリエント位置にないと判断した場合には(S48:NO)、処理をS43に戻す。
主軸7がZ軸及びX軸方向においてATC準備位置Bに到達しており(S44:YES、S46:YES)、シャッター103が開放済みであり(S47:YES)、主軸7がオリエント位置にある場合(S48:YES)、CPU51は、分配したY軸方向に対する移動指令を、サンプリング周期毎に出力する(S49)。ここで、主軸7がY軸方向においてATC準備位置Bに到達する前に、Z軸及びX軸方向においてATC準備位置Bに到達し、且つオリエント位置にあり、更にシャッター103が開放済みであれば、Y軸方向におけるATC準備位置BからATC位置Cへの移動指令は、Y軸方向における第一復帰位置A1からATC準備位置Bへの移動指令に続いて連続して出力される。主軸7は、Y軸方向においてATC準備位置Bへ向けた移動速度の減速を開始することなく、最大速度を維持し、ATC位置Cへ向けた移動を継続する。すなわち主軸7は、Y軸方向において、ATC準備位置Bにおいてインポジションチェックを行うことなく、第一復帰位置A1からATC位置Cへの移動を継続して行う。CPU51は、Y軸方向において分配したすべての移動指令の出力を完了すると(S43:YES)、処理をS51に進める。
CPU51は主軸7をATC準備位置BからY軸+方向に移動し、ATC位置Cまで上昇する。ATC位置Cは、工具マガジン31直下のグリップアーム35のポット位置(受取位置)に対応する。よって、主軸7がATC位置Cまで上昇することで、空のポットに対して主軸7に装着した工具91を保持する工具ホルダ90が下から係合する。
CPU51は、ATC原点位置Dの座標値を算出する(S51)。ATC原点位置Dの座標値は、予め規定されているデフォルトの座標値機器固有のパラメータとから算出される。CPU51は、ATC位置Cの座標値とATC原点位置Dの座標値とに基づいて、主軸7をATC位置CからATC原点位置Dへ移動させるための移動指令を算出する(S52)。ATC位置Cに対してATC原点位置DはZ軸+方向にある。CPU51は、加減速を考慮した上での主軸7の移動距離が、ATC位置CとATC原点位置Dとの間の距離と一致するように、Z軸方向への移動指令を分配して生成する。
CPU51は、分配したすべての移動指令の出力を完了するまでは(S53:NO)、S54~S56の処理を実行する。CPU51は、フィードバック制御に基づき、主軸7がY軸方向においてATC位置Cに到達していないと判断した場合には(S54:NO)、処理をS53に戻す。主軸7がY軸方向においてATC位置Cに到達していれば(S54:YES)、CPU51は、分配したZ軸方向に対する移動指令を、サンプリング周期毎に出力する(S56)。CPU51は、Z軸方向において分配したすべての移動指令の出力を完了すると(S53:YES)、処理をS57に進める。工具91を保持する工具ホルダ90は、グリップアーム35に把持されているので、主軸7がZ+方向に移動することで主軸7から引き抜かれる。CPU51は、フィードバック制御に基づき、主軸7がZ軸方向においてATC原点位置Dに到達するのを待機し(S57:NO)、到達すれば(S57:YES)、往路実行処理を終了する。
図8のフローに戻り、CPU51は、次に装着する次工具92を準備する処理を行う(S17)。工作機械1は工具マガジン31を回転し、次工具92を保持するグリップアーム35を工具マガジン31直下に位置決めする。次いで、CPU51は、復路実行処理を実行する(S18)。
図11、図12を参照し、復路実行処理について説明する。復路実行処理が実施される時、主軸7は、ATC原点位置Dに位置する。図11に示すように、CPU51は、ATC位置Cの座標値を算出する(S61)。CPU51は算出した座標値に基づいて、主軸7をATC原点位置DからATC位置Cへ移動させるための移動指令を算出する(S62)。ATC原点位置Dに対してATC位置CはZ軸-方向にあり、CPU51は、Z軸方向への移動指令を分配して生成する。CPU51は、分配したすべての移動指令の出力を完了するまでは(S63:NO)、サンプリング周期毎にZ軸方向において分配した移動指令を出力する(S64)。CPU51は、分配したすべての移動指令の出力を完了すると(S63:YES)、フィードバック制御に基づき、主軸7がZ軸方向においてATC位置Cに到達するのを待機する(S66:NO)。
主軸7がZ軸方向においてATC位置Cに到達すると(S66:YES)、CPU51は、ATC準備位置Bの座標値を算出する(S67)。CPU51は算出した座標値に基づいて、主軸7をATC位置CからATC準備位置Bへ移動させるための移動指令を算出する(S68)。ATC位置Cに対してATC準備位置BはY軸-方向にあり、CPU51は、Y軸方向への移動指令を分配して生成する。CPU51は、分配したすべての移動指令の出力を完了するまでは(S69:NO)、サンプリング周期毎にY軸方向において分配した移動指令を出力する(S71)。CPU51は、分配したすべての移動指令の出力を完了すると(S69:YES)、処理をS81に進める。主軸7はY軸-方向においてATC準備位置Bへの移動中であり、移動指令の分配が完了したため、移動速度の減速が開始される直前の状態である。
図12に示すように、CPU51は制御指令に含まれる第二復帰位置A2のZ軸の座標値と、加工開始位置Q2の座標値と、工具長オフセット値とに基づき、第二復帰位置A2の座標値を算出する(S81)。CPU51は算出した座標値に基づいて、主軸7をATC準備位置Bから第二復帰位置A2へ移動させるための移動指令を算出する(S82)。CPU51は、加減速を考慮した上での主軸7の移動距離が、ATC準備位置Bと第二復帰位置A2との間の距離と一致するように、X軸,Z軸,Y軸方向の各方向への移動指令を夫々分配して生成する。
CPU51は、X軸,Z軸,Y軸の各方向において分配したすべての移動指令の出力を完了するまでは(S83:NO)、S84~S88の処理を実行する。CPU51は、分配したY軸方向に対する移動指令を、サンプリング周期毎に出力する(S84)。これにより、Y軸方向におけるATC準備位置Bから第二復帰位置A2への移動指令は、分配が完了したY軸方向におけるATC位置CからATC準備位置Bへの移動指令に続いて連続して出力される。主軸7は、Y軸方向においてATC準備位置Bへ向けた移動速度の減速を開始することなく、最大速度を維持し、第二復帰位置A2へ向けた移動を継続する。すなわち主軸7は、Z軸方向において、ATC準備位置Bにおいてインポジションチェックを行うことなく、ATC位置Cから第二復帰位置A2への移動を継続して行う。
Y軸方向に対する移動指令の出力は、主軸7がY軸方向においてATC準備位置Bを通過する前に開始される(S86:NO)。フィードバック制御に基づき、主軸7がY軸方向においてATC準備位置Bを通過した場合(S86:YES)、CPU51は、シャッター103の閉鎖を指示する指令を出力する。なお、当該指令は初回実行時のみ出力される。シャッターモータ34は駆動し、シャッター103の閉鎖を開始する(S87)。CPU51は、分配したX軸及びZ軸方向に対する移動指令を、サンプリング周期毎に出力する(S88)。CPU51は、X軸,Z軸,Y軸の各方向において分配したすべての移動指令の出力を完了すると(S83:YES)、処理をS92に進める。主軸7は第二復帰位置A2への移動中であり、特にZ軸方向について、移動指令の分配が完了したため、移動速度の減速が開始される直前の状態である。
CPU51は、加工開始位置Q2の座標値を算出する(S92)。加工開始位置Q2の座標値は、制御指令に含まれる。CPU51は座標値に基づいて、主軸7を第二復帰位置A2から加工開始位置Q2へ移動させるための移動指令を算出する(S93)。第二復帰位置A2に対して加工開始位置Q2はZ軸-方向にある。CPU51は、加減速を考慮した上での主軸7の移動距離が、第二復帰位置A2と加工開始位置Q2との間の距離と一致するように、Z軸方向への移動指令を分配して生成する。
CPU51は、分配したすべての移動指令の出力を完了するまでは(S94:NO)、S96~S98の処理を実行する。CPU51は、フィードバック制御に基づき、主軸7がX軸方向において第二復帰位置A2に到達していないと判断した場合には(S96:NO)、処理をS94に戻す。CPU51は、フィードバック制御に基づき、主軸7がY軸方向において第二復帰位置A2に到達していないと判断した場合には(S97:NO)、処理をS94に戻す。
主軸7がX軸及びY軸方向において第二復帰位置A2に到達している場合(S96:YES、S97:YES)、CPU51は、分配したZ軸方向に対する移動指令を、サンプリング周期毎に出力する(S98)。ここで、主軸7がZ軸方向において第二復帰位置A2に到達する前に、X軸及びY軸方向において第二復帰位置A2に到達していれば、Z軸方向における第二復帰位置A2から加工開始位置Q2への移動指令は、Z軸方向におけるATC準備位置Bから第二復帰位置A2への移動指令に続いて連続して出力される。主軸7は、Z軸方向において第二復帰位置A2へ向けた移動速度の減速を開始することなく、最大速度を維持し、加工開始位置Q2へ向けた移動を継続する。すなわち主軸7は、Z軸方向において、第二復帰位置A2においてインポジションチェックを行うことなく、ATC準備位置Bから加工開始位置Q2への移動を継続して行う。CPU51は、Z軸方向において分配したすべての移動指令の出力を完了すると(S94:YES)、処理をS99に進める。CPU51は、フィードバック制御に基づき、主軸7がZ軸方向において加工開始位置Q2に到達するのを待機し(S99:NO)、到達すれば(S99:YES)、復路実行処理を終了する。
図8のフローに戻り、CPU51はG100の一連の工具交換動作が終了したので、次ブロックに移動し(S19)、その次ブロックについて解釈する(S12)。解釈した次ブロックがM30であった場合(S13:YES)、CPU51は本処理を終了する。
以上説明したように、主軸7のY軸-方向への移動において、ATC準備位置Bへ向けた移動指令が出力されると、主軸7は、ATC位置CからATC準備位置Bへ向けての移動速度を0から加速し始め、移動指令の分配が完了すると、通常は、ATC準備位置Bにて移動を停止するように、移動速度の減速をし始める。
第二復帰位置A2へ向けた移動指令の出力は、ATC準備位置Bへ向けた移動指令の出力が完了し次第、行われる。即ち、ATC準備位置Bへ向けた移動指令と、第二復帰位置A2へ向けた移動指令が連続して出力される。故に主軸7は、ATC準備位置Bへ向けての移動速度の減速を行わず、次の第二復帰位置A2へ向けて移動を継続する。例えば、ATC準備位置Bへ向けた移動指令の出力が完了し、主軸7がATC準備位置Bに到達したことをインポジションチェックによって確認してから第二復帰位置A2へ向けた移動指令が出力される場合と比べ、主軸7は、Y軸方向において、ATC位置Cから第二復帰位置A2へ、より早く移動することができる。故に数値制御装置50は、工具交換時間を短縮することができる。
主軸7のZ軸-方向への移動において、第二復帰位置A2へ向けた移動指令が出力されると、主軸7は、ATC準備位置Bから第二復帰位置A2へ向けての移動速度を0から加速し始め、指示の出力が完了すると、通常は、第二復帰位置A2にて移動を停止するように、移動速度の減速をし始める。加工開始位置Q2へ向けた移動指令の出力は、第二復帰位置A2へ向けた移動指令の出力が完了したとき、主軸7がY軸方向及びX軸方向において第二復帰位置A2に到達していれば、直ちに行われる。即ち、第二復帰位置A2へ向けた移動指令と、加工開始位置Q2へ向けた移動指令が、主軸7がY軸方向及びX軸方向において第二復帰位置A2に到達していさえすれば、連続して出力される。故に主軸7は、第二復帰位置A2へ向けての移動速度の減速を行わず、次の開始位置へ向けて移動を継続する。例えば、第二復帰位置A2へ向けた移動指令の出力が完了し、主軸7が第二復帰位置A2に到達したことをインポジションチェックによって確認してから加工開始位置Q2へ向けた移動指令が出力される場合と比べ、主軸7は、Z軸方向において、ATC準備位置Bから加工開始位置Q2へ、より早く移動することができる。故に数値制御装置50は、工具交換時間を短縮することができる。
上記説明において、グリップアーム35は、本発明の「収納部」の一例である。工具マガジン31は、本発明の「マガジン」の一例である。次工具92は、本発明の「未装着工具」の一例である。ATC位置Cは、本発明の「受取位置」の一例である。ATC原点位置Dは、本発明の「待機位置」の一例である。加工開始位置Q2は、本発明の「開始位置」の一例である。第二復帰位置A2は、本発明の「復帰位置」の一例である。ATC準備位置Bは、本発明の「準備位置」の一例である。復路実行処理を実行するCPU51は、本発明の「装着制御部」に相当する。Y軸方向は、本発明の「第一直交方向」の一例である。エンコーダ11B,13Bの夫々の検出信号に基づくフィードバック制御において、X軸モータ11A、Y軸モータ13Aの各々の駆動軸の回転位置に応じたX軸方向、Y軸方向における主軸7の位置を数値制御装置50に出力する駆動回路62,64は、本発明の「位置検出部」の一例である。S71の処理を実行するCPU51は、本発明の「第一指示部」の一例である。S84の処理を実行するCPU51は、本発明の「第二指示部」の一例である。S88の処理を実行するCPU51は、本発明の「第三指示部」の一例である。S86の処理を実行するCPU51は、本発明の「第一判断部」の一例である。S98の処理を実行するCPU51は、本発明の「第四指示部」の一例である。S96,S97の処理を実行するCPU51は、本発明の「第二判断部」の一例である。
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更を加えることができる。工作機械1は横形の工作機械であるが、主軸の軸方向が上下方向である縦形の工作機械であってもよい。工作機械1は、コラム5をX軸方向、主軸7をZ軸方向、主軸7をY軸方向に移動することで、ワークWと工具91を相対的にX軸、Y軸、Z軸に移動するが、これ以外の構造であってもよく、例えば、コラム5をX軸方向とZ軸方向の2軸方向に移動し、主軸7をY軸方向に移動するようにしてもよい。
第一復帰位置A1及び第二復帰位置A2のZ軸の座標値は、工具交換指令に含めず、ユーザが設定可能なパラメータによって指定してもよい。第一復帰位置A1、第二復帰位置A2への主軸7の位置決めにおいて、CPU51は工具長オフセットをかけずに動作してもよい。工作機械1は、マガジンカバー10のシャッター103をシャッターモータ34の駆動によって開閉したが、図示しないエアシリンダの駆動によって開閉してもよい。この場合、数値制御装置50のCPU51は、S47において、シャッター103の開閉状態を開閉センサで検知した結果に基づき、判断処理を行えばよい。
CPU51は、S27でZ軸方向における加工開始位置Q2から第一復帰位置A1への移動指令を出力する場合に、S24でシャッター103の開放を指示する指令を出力したが、このタイミングに限らない。例えば、S32でZ軸方向における第一復帰位置A1からATC準備位置Bへの移動指令を出力する場合に、CPU51は、シャッター103の開放を指示する指令を出力してもよい。あるいは、S34でX軸方向及びY軸方向における第一復帰位置A1からATC準備位置Bへの移動指令を出力する場合に、CPU51は、シャッター103の開放を指示する指令を出力してもよい。
CPU51は、S27でZ軸方向における加工開始位置Q2から第一復帰位置A1への移動指令を出力する場合に、S26で主軸7のオリエントを開始する指令を出力したが、このタイミングに限らない。例えば、S32でZ軸方向における第一復帰位置A1からATC準備位置Bへの移動指令を出力する場合に、CPU51は、主軸7のオリエントを開始する指令を出力してもよい。あるいは、S34でX軸方向及びY軸方向における第一復帰位置A1からATC準備位置Bへの移動指令を出力する場合に、CPU51は、主軸7のオリエントを開始する指令を出力してもよい。
1 工作機械
7 主軸
10 マガジンカバー
11B,12B,13B エンコーダ
30 ATC装置
31 工具マガジン
35 グリップアーム
50 数値制御装置
51 CPU
92 次工具
A2 第二復帰位置
B ATC準備位置
C ATC位置
D ATC原点位置
Q2 加工開始位置
W ワーク

Claims (5)

  1. 工具を装着する主軸と、工具を収納する複数の収納部を有するマガジンと、ワークを固定する台とを備えた工作機械を制御する数値制御装置において、
    前記マガジンの複数の前記収納部のうち、次の加工に用いる工具である未装着工具を収納する前記収納部が、前記主軸が前記未装着工具を受け取る受取位置に対応する位置に配置された状態で、
    前記受取位置に対して前記主軸の軸方向に沿って前記マガジンから離れる方向に位置し、前記主軸が前記未装着工具を装着する前に待機する位置である待機位置、
    前記未装着工具による前記ワークの加工開始時における前記主軸の位置である開始位置に対して前記軸方向に離れた位置であり、前記未装着工具が前記ワークに衝突しない復帰位置、
    及び、前記復帰位置及び前記受取位置の間にあり、前記軸方向に直交する第一直交方向において前記受取位置から離れた位置である準備位置
    の各位置を、前記待機位置から、前記受取位置、前記準備位置の順に前記主軸を経由させた後、前記開始位置へ移動する装着制御部を備え、
    前記工作機械は、少なくとも、前記第一直交方向における前記主軸の位置を検出する位置検出部を備えており、
    前記装着制御部は、
    前記第一直交方向における前記主軸の前記受取位置から前記準備位置への移動を指示する第一指示部と、
    前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第二指示部と、
    前記軸方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動、及び、前記第一直交方向に直交する第二直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第三指示部と、
    前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第一判断部と
    を備え、
    前記第一指示部による指示の出力が完了し次第、前記第二指示部による指示の出力を開始し、
    前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したと前記第一判断部が判断し次第、前記第三指示部による指示の出力を開始すること
    を特徴とする数値制御装置。
  2. 前記工作機械の前記位置検出部は更に、前記第二直交方向における前記主軸の位置を検出し、
    前記装着制御部は、
    前記軸方向における前記主軸の前記復帰位置から前記開始位置への移動を指示する第四指示部と、
    前記位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第一直交方向及び前記第二直交方向において前記復帰位置に到達したか否かを判断する第二判断部と
    を更に備え、
    前記第三指示部による指示の出力が完了し、且つ、前記主軸が前記第一直交方向及び前記第二直交方向において前記復帰位置に到達したと前記第二判断部が判断し次第、前記第四指示部による指示の出力を開始すること
    を特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 工具を装着する主軸と、工具を収納する複数の収納部を有するマガジンと、ワークを固定する台とを備えた工作機械を制御するため、
    前記マガジンの複数の前記収納部のうち、次の加工に用いる工具である未装着工具を収納する前記収納部が、前記主軸が前記未装着工具を受け取る受取位置に対応する位置に配置された状態で、
    前記受取位置に対して前記主軸の軸方向に沿って前記マガジンから離れる方向に位置し、前記主軸が前記未装着工具を装着する前に待機する位置である待機位置、
    前記未装着工具による前記ワークの加工開始時における前記主軸の位置である開始位置に対して前記軸方向に離れた位置であり、前記未装着工具が前記ワークに衝突しない復帰位置、
    及び、前記復帰位置及び前記受取位置の間にあり、前記軸方向に直交する第一直交方向において前記受取位置から離れた位置である準備位置
    の各位置を、前記待機位置から、前記受取位置、前記準備位置の順に前記主軸を経由させた後、
    前記開始位置へ移動する装着制御ステップを備え、
    前記主軸に前記未装着工具を装着する数値制御装置の制御方法において、
    前記装着制御ステップは、
    前記工作機械が備え、少なくとも、前記第一直交方向における前記主軸の位置を検出する位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第一判断ステップと、
    前記第一直交方向における前記主軸の前記受取位置から前記準備位置への移動を指示する第一指示ステップと、
    前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第二指示ステップと、
    前記軸方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動、及び、前記第一直交方向に直交する第二直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第三指示ステップと、
    を備え、
    前記第一指示ステップによる指示の出力が完了し次第、前記第二指示ステップによる指示の出力を開始し、
    前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したと前記第一判断ステップが判断し次第、前記第三指示ステップによる指示の出力を開始すること
    を特徴とする制御方法。
  4. 工具を装着する主軸と、工具を収納する複数の収納部を有するマガジンと、ワークを固定する台とを備えた工作機械を制御するため、
    前記マガジンの複数の前記収納部のうち、次の加工に用いる工具である未装着工具を収納する前記収納部が、前記主軸が前記未装着工具を受け取る受取位置に対応する位置に配置された状態で、
    前記受取位置に対して前記主軸の軸方向に沿って前記マガジンから離れる方向に位置し、前記主軸が前記未装着工具を装着する前に待機する位置である待機位置、
    前記未装着工具による前記ワークの加工開始時における前記主軸の位置である開始位置に対して前記軸方向に離れた位置であり、前記未装着工具が前記ワークに衝突しない復帰位置、
    及び、前記復帰位置及び前記受取位置の間にあり、前記軸方向に直交する第一直交方向において前記受取位置から離れた位置である準備位置
    の各位置を、前記待機位置から、前記受取位置、前記準備位置の順に前記主軸を経由させた後、
    前記開始位置へ移動する装着制御ステップを備えた数値制御装置を機能させるプログラムにおいて、
    コンピュータに、
    前記装着制御ステップにおいて、
    前記工作機械が備え、少なくとも、前記第一直交方向における前記主軸の位置を検出する位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第一判断ステップと、
    前記第一直交方向における前記主軸の前記受取位置から前記準備位置への移動を指示する第一指示ステップと、
    前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第二指示ステップと、
    前記軸方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動、及び、前記第一直交方向に直交する第二直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第三指示ステップと、
    を実行させ、
    前記第一指示ステップによる指示の出力が完了し次第、前記第二指示ステップによる指示の出力を開始し、
    前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したと前記第一判断ステップが判断し次第、前記第三指示ステップによる指示の出力を開始させること
    を特徴とするプログラム。
  5. 工具を装着する主軸と、工具を収納する複数の収納部を有するマガジンと、ワークを固定する台とを備えた工作機械を制御するため、
    前記マガジンの複数の前記収納部のうち、次の加工に用いる工具である未装着工具を収納する前記収納部が、前記主軸が前記未装着工具を受け取る受取位置に対応する位置に配置された状態で、
    前記受取位置に対して前記主軸の軸方向に沿って前記マガジンから離れる方向に位置し、前記主軸が前記未装着工具を装着する前に待機する位置である待機位置、
    前記未装着工具による前記ワークの加工開始時における前記主軸の位置である開始位置に対して前記軸方向に離れた位置であり、前記未装着工具が前記ワークに衝突しない復帰位置、
    及び、前記復帰位置及び前記受取位置の間にあり、前記軸方向に直交する第一直交方向において前記受取位置から離れた位置である準備位置
    の各位置を、前記待機位置から、前記受取位置、前記準備位置の順に前記主軸を経由させた後、
    前記開始位置へ移動する装着制御ステップをコンピュータに実行させる数値制御装置を機能させるプログラムであって、
    コンピュータに、
    前記装着制御ステップにおいて、
    前記工作機械が備え、少なくとも、前記第一直交方向における前記主軸の位置を検出する位置検出部の検出結果に基づき、前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したか否かを判断する第一判断ステップと、
    前記第一直交方向における前記主軸の前記受取位置から前記準備位置への移動を指示する第一指示ステップと、
    前記第一直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第二指示ステップと、
    前記軸方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動、及び、前記第一直交方向に直交する第二直交方向における前記主軸の前記準備位置から前記復帰位置への移動を指示する第三指示ステップと、
    を実行させ、
    前記第一指示ステップによる指示の出力が完了し次第、前記第二指示ステップによる指示の出力を開始し、
    前記主軸が前記第一直交方向において前記準備位置に到達したと前記第一判断ステップが判断し次第、前記第三指示ステップによる指示の出力を開始させるプログラム
    を記憶することを特徴とする記憶媒体。
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