JP2024015919A - コイル体、電機子及び回転電機 - Google Patents

コイル体、電機子及び回転電機 Download PDF

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Abstract

【課題】コイル体の強度を確保する【解決手段】コイル体32は、絶縁性の材料を用いて帯状に形成されていると共に周方向に沿って環状に巻かれた帯部材34と、磁界発生部80と、補強部70と、を備えている。磁界発生部80は、導電性の材料を用いて帯部材34上に形成され、通電がなされることで回転磁界を発生させるコイル16を有する。補強部70は、帯部材34上においてコイル16が形成される領域とは異なる領域に形成され、帯部材34を補強する。【選択図】図1

Description

本開示は、コイル体、電機子及び回転電機に関する。
下記特許文献1には、円筒状基体の外表面上にコイルパターン溝を形成し、このコイルパターン溝に導電体を充填することにより、コイルパターンを円筒状基体上に形成した円筒状コイルが開示されている。この円筒状コイルでは、コイルの真円度や振れの精度を高くすることができる。また、この円筒状コイルを含んで構成された回転電機では、磁気ギャップを小さくすることが可能となり、回転電機の出力や効率を向上させることが可能となっている。
特許第5017627号公報
ところで、上記特許文献1に記載された構成のコイル体(円筒状コイル)では、コイル体が薄肉化すると、コイル体の強度を確保することが難しくなることが考えられる。
上記事実を考慮し、コイル体の強度を確保することを本開示が解決しようとする課題とする。
上記課題を解決するコイル体(32)は、絶縁性の材料を用いて帯状に形成されていると共に周方向に沿って環状に巻かれた帯部材(34)と、導電性の材料を用いて前記帯部材上に形成され、通電がなされることで回転磁界を発生させるコイル(16)を有する磁界発生部(80)と、前記帯部材上において前記コイルが形成される領域とは異なる領域に形成され、前記帯部材を補強する補強部(70)と、を備えている。電機子(14)は、絶縁性の材料を用いて帯状に形成されていると共に周方向に沿って環状に巻かれた帯部材と、導電性の材料を用いて前記帯部材上に形成され、通電がなされることで回転磁界を発生させるコイルを有する磁界発生部と、前記帯部材上において前記コイルが形成される領域とは異なる領域に形成され、前記帯部材を補強する補強部と、を有するコイル体と、軟磁性材料を用いて円筒状に形成され、前記コイル体が取付けられた電機子コア(26)と、を備えている。回転電機(10、90)は、絶縁性の材料を用いて帯状に形成されていると共に周方向に沿って環状に巻かれた帯部材と、導電性の材料を用いて前記帯部材上に形成され、通電がなされることで回転磁界を発生させるコイルを有する磁界発生部と、前記帯部材上において前記コイルが形成される領域とは異なる領域に形成され、前記帯部材を補強する補強部と、を有するコイル体と、軟磁性材料を用いて円筒状に形成され、前記コイル体が取付けられた電機子コアと、を備えた電機子を含んで構成された固定子(14)及び回転子(12)の一方と、前記コイル体と径方向に対向して配置されたマグネット(18)を有する固定子及び回転子の他方と、を備えている。
この様に構成することで、コイル体の強度を確保することができる。
第1実施形態のモータを軸方向に沿って切断した断面を示す断面図である。 第1実施形態のモータを径方向に沿って切断した断面を示す断面図である。 コイル体を模式的に示す斜視図である。 巻かれた状態の帯部材を模式的に示す斜視図である。 スター結線を説明する図である。 複数のコイルの接続を示す図である。 コイルを模式的に示す図である。 U相を構成する一部のコイルと他の一部のコイルとを、軸方向にオフセットさせた模式図である。 展開したコイル体を示す図である。 コイル体の一部を示す断面図である。 コイル体の一部を示す断面図である。 コイル体の一部を示す断面図である。 コイル体を径方向に沿って切断した断面を示す断面図である。 鉛直部積層体を示す断面図である。 鉛直部積層体を示す断面図である。 鉛直部積層体を示す断面図である。 第1実施形態のモータのコイル体を模式的に示す斜視図である。 磁界発生部及び補強部を帯部材上に形成する工程を模式的に示す斜視図である。 第1実施形態のモータを軸方向に沿って切断した断面を模式的に示す断面図である。 第2実施形態のモータのコイル体を模式的に示す斜視図である。 図21に示されたコイル体の一部を拡大して示す拡大斜視図である。 第3実施形態のモータのコイル体を模式的に示す斜視図である。 図22に示されたコイル体の一部を拡大して示す拡大斜視図である。 磁界発生部及び補強部を帯部材上に形成する工程を模式的に示す斜視図である。 第3実施形態のモータを軸方向に沿って切断した断面を模式的に示す断面図である。 第4実施形態のモータのコイル体を模式的に示すと共にその一部を拡大して示す拡大斜視図である。 第5実施形態のモータのコイル体を模式的に示す斜視図である。 図27に示されたコイル体の一部を拡大して示す拡大斜視図である。 磁界発生部及び補強部を帯部材上に形成する工程を模式的に示す斜視図である。 コイル体側凹部を形成する工程を模式的に示す斜視図である。 コイル体側凹部とコア側凸部とが係合している状態を模式的に示す図である。 凹溝が補強部に形成された構成を示す断面図である。 第6実施形態のモータのコイル体を模式的に示す斜視図である。 図33に示されたコイル体の一部を拡大して示す拡大斜視図である。 第7実施形態のモータのコイル体を模式的に示すと共にその一部を拡大して示す拡大斜視図である。 結線部の配索の一例を示す図35に対応する拡大斜視図である。 周方向に隣り合う一方の補強部構成体と他方の補強部構成体との間の間隔が、径方向外側へ向かうにつれて次第に大きくなっている例を示す図である。 帯部材の外側の層に向かうにつれて当該帯部材に形成された凹部の周方向幅が広くなっている構成において、各々の凹部の周方向幅に対応するように周方向に隣り合う一方の補強部構成体と他方の補強部構成体との間の間隔を設定した例を示す図である。 第8実施形態のモータのコイル体を模式的に示すと共にその一部を拡大して示す拡大斜視図である。 第9実施形態のモータのコイル体において補強部が設けられた部分を拡大して示す図である。 第10実施形態のモータのコイル体において補強部が設けられた部分を拡大して示す図である。 第11実施形態のモータのコイル体において補強部が設けられた部分を拡大して示す図である。 第12実施形態のモータのコイル体の製造工程において帯部材が環状に巻かれる工程を模式的に示す図である。 補強部の端部同士の係合の一例を模式的に示す図である。 補強部の端部同士の係合の一例を模式的に示す図である。 補強部の端部同士の係合の一例を模式的に示す図である。 補強部の端部同士の係合の一例を模式的に示す図である。 補強部の厚み寸法を磁界発生部の厚み寸法よりも小さな寸法に設定した例を示す図である。 第13実施形態のモータのコイル体を示す図であり、補強部が磁界発生部の一部である結線パターン部の一部を構成している例を示している。 第14実施形態のモータのコイル体に形成されたコイル体側凹部とコア側凸部とが係合している状態を模式的に示す図である。 第15実施形態のモータのコイル体に形成されたコイル体側凹部とコア側凸部とが係合している状態を模式的に示す図である。 第16実施形態のモータのコイル体に形成されたコイル体側開口部とコア側凸部とが係合している状態を模式的に示す図である。
(第1実施形態)
図1~図16を用いて本開示の第1実施形態に係るモータ10の基本構成について説明する。なお、図中に適宜示す矢印Z方向、矢印R方向及び矢印C方向は、後述するロータ12の回転軸方向一方側、回転径方向外側及び回転周方向一方側をそれぞれ示すものとする。また、以下、単に軸方向、径方向、周方向を示す場合は、特に断りのない限り、ロータ12の回転軸方向、回転径方向、回転周方向を示すものとする。また、本実施形態のモータ10及び後述する各実施形態のモータは、回転電機の一例である。
図1及び図2に示されるように、本実施形態のモータ10は、回転子としてのロータ12が電機子及び固定子としてのステータ14の径方向内側に配置されたインナロータ型のブラシレスモータである。なお、図1及び図2に示された図は、一例として示したモータ10等の図であり、後の説明とコイル16の数やマグネット18の数、細部の形状が互いに一致していない箇所がある。
ロータ12は、一対のベアリング20を介して回転可能に支持された回転軸22と、遊底円筒状に形成されていると共に回転軸22に固定されたロータコア24と、ロータコア24の径方向外側の面に固定された複数のマグネット18と、を含んで構成されている。
ロータコア24は、円筒状に形成されていると共に回転軸22が圧入等により固定される第1円筒部24Aと、第1円筒部24Aの径方向外側に配置されていると共に円筒状に形成された第2円筒部24Bと、を備えている。第2円筒部24Bの径方向外側の面である外周面は、周方向に沿って円筒面状に形成されている。この第2円筒部24Bの外周面には、後述するマグネット18が固定されている。
複数のマグネット18は、固有保磁力Hcが400[kA/m]以上かつ残留磁束密度Brが1.0[T]以上の磁性化合物を用いて形成されている。一例として、本実施形態のマグネット18は、NdFe11TiN、NdFe14B、SmFe17、FeNi等の磁性化合物を用いて形成されている。また、複数のマグネット18が、ロータコア24の第2円筒部24Bの外周面に固定されている。また、径方向外側の面がN極とされたマグネット18と径方向外側の面がS極とされたマグネット18とは、周方向に交互に配列されている。なお、マグネット18の数は、モータ10に要求される出力等を考慮して適宜設定すればよい。
ステータ14は、環状に形成された電機子コアとしてのステータコア26と、ステータコア26に接着や嵌合等により取付けられたインシュレータ28と、ステータコア26にインシュレータ28を介して取付けられたコイル体32と、を備えている。図1~図3に示されるように、本実施形態のステータ14は、コイル体32の一部を構成するコイル16の内部にステータコア26の一部が配置されないティースレス構造となっている。
図1及び図2に示されるように、ステータコア26は、鋼材等の軟磁性材料を用いて環状に形成されている。このステータコア26は、ロータ12と同軸上に配置されており、ステータコア26の軸方向の中心位置とロータコア24に固定された複数のマグネット18の軸方向の中心位置とは軸方向に一致している。
図1に示されるように、インシュレータ28は、一例として絶縁性の材料である樹脂を用いて形成されている。このインシュレータ28は、当該インシュレータ28がステータコア26に取付けられた状態においてステータコア26の径方向内側の面を覆っている。なお、図2においては、インシュレータ28の図示を省略している。
図3に示されるように、本実施形態のコイル体32は、絶縁性の材料を用いて帯状に形成された帯部材34と、帯部材34上に形成された複数のコイル16と、を含んで構成されている。
図4に示されるように、帯部材34は、平面状に延ばされた状態において軸方向を短手方向とすると共に軸方向と直交する方向を長手方向とする長方形状に形成されている。この帯部材34の厚みは、当該帯部材34を周方向に湾曲させることが可能な程度の厚みに設定されている。本実施形態では、帯部材34が周方向に沿って複数回巻かれた状態で、当該帯部材34が円筒状になっている。なお、本実施形態では、帯部材34の大部分が、径方向に複数層となっている。
図3に示されるように、複数のコイル16は帯部材34上に形成されている。そして、図3及び図4に示されるように、帯部材34が周方向に沿って複数回巻かれることで、複数のコイル16が周方向及び径方向の所定の位置に配置されるようになっている。
ここで、本実施形態では、図5に示されるように、U相を構成する複数のコイル16(U相のコイル群42U)と、V相を構成する複数のコイル16(V相のコイル群42V)と、W相を構成する複数のコイル16(W相のコイル群42W)と、がスター結線で結線されている。具体的には、図6に示されるように、U相のコイル群42Uを構成する24個のコイル16と、V相のコイル群42Vを構成する24個のコイル16と、W相のコイル群42Wを構成する24個のコイル16と、がスター結線で結線されている。
ここで、U相のコイル群42Uを構成する24個のコイル16に、U11、U12、U13、U21、U22、U23、U31、U32、U33、U41、U42、U43、U51、U52、U53、U61、U62、U63、U71、U72、U73、U81、U82、U83の番号をそれぞれ付けることにする。
また、V相のコイル群42Vを構成する24個のコイル16に、V11、V12、V13、V21、V22、V23、V31、V32、V33、V41、V42、V43、V51、V52、V53、V61、V62、V63、V71、V72、V73、V81、V82、V83の番号をそれぞれ付けることにする。
さらに、W相のコイル群42Wを構成する24個のコイル16に、W11、W12、W13、W21、W22、W23、W31、W32、W33、W41、W42、W43、W51、W52、W53、W61、W62、W63、W71、W72、W73、W81、W82、W83の番号をそれぞれ付けることにする。
なお、以下の説明においては、特定のコイル16をコイル番号のみで示す場合がある。
U11と、U12と、U13とは、直列で結線されている。また、U21と、U22と、U23とは直列で結線されている。また、U31と、U32と、U33とは直列で結線されている。また、U41と、U42と、U43とは直列で結線されている。また、U51と、U52と、U53とは直列で結線されている。また、U61と、U62と、U63とは直列で結線されている。また、U71と、U72と、U73とは直列で結線されている。また、U81と、U82と、U83とは直列で結線されている。
また、U11においてU12と結線されている側とは反対側の端部と、U21においてU22と結線されている側とは反対側の端部と、U31においてU32と結線されている側とは反対側の端部と、U41においてU42と結線されている側とは反対側の端部と、U51においてU52と結線されている側とは反対側の端部と、U61においてU62と結線されている側とは反対側の端部と、U71においてU72と結線されている側とは反対側の端部と、U81においてU82と結線されている側とは反対側の端部とは、互いに結線されている。
V11と、V12と、V13とは、直列で結線されている。また、V21と、V22と、V23とは直列で結線されている。また、V31と、V32と、V33とは直列で結線されている。また、V41と、V42と、V43とは直列で結線されている。また、V51と、V52と、V53とは直列で結線されている。また、V61と、V62と、V63とは直列で結線されている。また、V71と、V72と、V73とは直列で結線されている。また、V81と、V82と、V83とは直列で結線されている。
また、V11においてV12と結線されている側とは反対側の端部と、V21においてV22と結線されている側とは反対側の端部と、V31においてV32と結線されている側とは反対側の端部と、V41においてV42と結線されている側とは反対側の端部と、V51においてV52と結線されている側とは反対側の端部と、V61においてV62と結線されている側とは反対側の端部と、V71においてV72と結線されている側とは反対側の端部と、V81においてV82と結線されている側とは反対側の端部とは、互いに結線されている。
W11と、W12と、W13とは、直列で結線されている。また、W21と、W22と、W23とは直列で結線されている。また、W31と、W32と、W33とは直列で結線されている。また、W41と、W42と、W43とは直列で結線されている。また、W51と、W52と、W53とは直列で結線されている。また、W61と、W62と、W63とは直列で結線されている。また、W71と、W72と、W73とは直列で結線されている。また、W81と、W82と、W83とは直列で結線されている。
また、W11においてW12と結線されている側とは反対側の端部と、W21においてW22と結線されている側とは反対側の端部と、W31においてW32と結線されている側とは反対側の端部と、W41においてW42と結線されている側とは反対側の端部と、W51においてW52と結線されている側とは反対側の端部と、W61においてW62と結線されている側とは反対側の端部と、W71においてW72と結線されている側とは反対側の端部と、W81においてW82と結線されている側とは反対側の端部とは、互いに結線されている。
U13においてU12と結線されている側とは反対側の端部と、V13においてV12と結線されている側とは反対側の端部と、W13においてW12と結線されている側とは反対側の端部とは、互いに結線されている。
U23においてU22と結線されている側とは反対側の端部と、V23においてV22と結線されている側とは反対側の端部と、W23においてW22と結線されている側とは反対側の端部とは、互いに結線されている。
U33においてU32と結線されている側とは反対側の端部と、V33においてV32と結線されている側とは反対側の端部と、W33においてW32と結線されている側とは反対側の端部とは、互いに結線されている。
U43においてU42と結線されている側とは反対側の端部と、V43においてV42と結線されている側とは反対側の端部と、W43においてW42と結線されている側とは反対側の端部とは、互いに結線されている。
U53においてU52と結線されている側とは反対側の端部と、V53においてV52と結線されている側とは反対側の端部と、W53においてW52と結線されている側とは反対側の端部とは、互いに結線されている。
U63においてU62と結線されている側とは反対側の端部と、V63においてV62と結線されている側とは反対側の端部と、W63においてW62と結線されている側とは反対側の端部とは、互いに結線されている。
U73においてU72と結線されている側とは反対側の端部と、V73においてV72と結線されている側とは反対側の端部と、W73においてW72と結線されている側とは反対側の端部とは、互いに結線されている。
U83においてU82と結線されている側とは反対側の端部と、V83においてV82と結線されている側とは反対側の端部と、W83においてW82と結線されている側とは反対側の端部とは、互いに結線されている。
図7には、U相の複数のコイル16が模式的に示されている。各々のコイル16は、帯部材34の厚み方向から見て6角形状に形成されている。また、各々のコイル16は、導線が3回巻回された3ターンのコイルと同様の構成となっている。
コイルU11において1ターン目を構成する部分は、軸方向他方側へ向かうにつれて周方向他方側へ傾斜している第1直線部A1と、第1直線部A1から軸方向他方側へ向けて伸びる第2直線部A2と、第2直線部A2から軸方向他方側へ向かうにつれて周方向一方側へ傾斜している第3直線部A3と、を備えている。また、コイルU11において1ターン目を構成する部分は、第3直線部A3から軸方向一方側へ向かうにつれて周方向一方側へ傾斜している第4直線部A4と、第4直線部A4から軸方向一方側へ向けて伸びる第5直線部A5と、第5直線部A5から軸方向一方側へ向かうにつれて周方向他方側へ傾斜している第6直線部A6と、を備えている。ここで、第1直線部A1、第2直線部A2及び第3直線部A3は、帯部材34の一方側の面34A(図10参照)側に形成されている。また、第4直線部A4、第5直線部A5及び第6直線部A6は、帯部材34の他方側の面34B(図10参照)側に形成されている。ここで、第3直線部A3と第4直線部A4とは、帯部材34を貫通する図示しないスルーホール等を介して電気的に接続されている。なお、コイルU11において帯部材34の一方側の面34Aに形成されている部分を実線で示している。また、コイルU11において帯部材34の他方側の面34Bに形成されている部分を破線で示している。
コイルU11において2ターン目を構成する部分は、1ターン目の第6直線部A6から軸方向他方側へ向かうにつれて周方向他方側へ傾斜している第1直線部B1と、第1直線部B1から軸方向他方側へ向けて伸びる第2直線部B2と、第2直線部B2から軸方向他方側へ向かうにつれて周方向一方側へ傾斜している第3直線部B3と、を備えている。また、コイルU11において2ターン目を構成する部分は、第3直線部B3から軸方向一方側へ向かうにつれて周方向一方側へ傾斜している第4直線部B4と、第4直線部B4から軸方向一方側へ向けて伸びる第5直線部B5と、第5直線部B5から軸方向一方側へ向かうにつれて周方向他方側へ傾斜している第6直線部B6と、を備えている。ここで、第6直線部A6と第1直線部B1とは、帯部材34を貫通する図示しないスルーホール等を介して電気的に接続されている。また、第3直線部B3と第4直線部B4とは、帯部材34を貫通する図示しないスルーホール等を介して電気的に接続されている。
コイルU11において3ターン目を構成する部分は、2ターン目の第6直線部B6から軸方向他方側へ向かうにつれて周方向他方側へ傾斜している第1直線部C1と、第1直線部C1から軸方向他方側へ向けて伸びる第2直線部C2と、第2直線部C2から軸方向他方側へ向かうにつれて周方向一方側へ傾斜している第3直線部C3と、を備えている。また、コイルU11において3ターン目を構成する部分は、第3直線部C3から軸方向一方側へ向かうにつれて周方向一方側へ傾斜している第4直線部C4と、第4直線部C4から軸方向一方側へ向けて伸びる第5直線部C5と、第5直線部C5から軸方向一方側へ向かうにつれて周方向他方側へ傾斜している第6直線部C6と、を備えている。ここで、第6直線部B6と第1直線部C1とは、帯部材34を貫通する図示しないスルーホール等を介して電気的に接続されている。また、第3直線部C3と第4直線部C4とは、帯部材34を貫通する図示しないスルーホール等を介して電気的に接続されている。
また、コイルU11において2ターン目を構成する部分(第1直線部B1~第6直線部B6)は、コイルU11において1ターン目を構成する部分(第1直線部A1~第6直線部A6)に対して周方向一方側へオフセットして配置されている。さらに、コイルU11において3ターン目を構成する部分(第1直線部C1~第6直線部C6)は、コイルU11において2ターン目を構成する部分(第1直線部B1~第6直線部B6)に対して周方向一方側へオフセットして配置されている。
また、図7及び図8に示されるように、U相を構成する他のコイル(U12・・・U83)もコイルU11と同様に構成されている。すなわち、U相を構成する全てのコイル(U11・・・U83)が同一の構成となっている。なお、以上説明した第2直線部A2、B2、C2及び第5直線部A5、B5、C5を鉛直部36と呼ぶ場合がある。また、第1直線部A1、B1、C1及び第6直線部A6、B6、C6を一方のコイルエンド部38と呼び、第3直線部A3、B3、C3及び第4直線部A4、B4、C4を他方のコイルエンド部38と呼ぶ場合がある。
図8には、U相を構成する一部のコイルU11等と他の一部のコイルU12等とを、軸方向にオフセットさせた模式図が示されている。
図8及び図7に示されるように、コイルU11の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU12の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2とそれぞれ周方向の同じ位置に配置されている。すなわち、コイルU11の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU12の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2と帯部材34を介して重なっている。
また、コイルU12の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU13の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2とそれぞれ周方向の同じ位置に配置されている。すなわち、コイルU12の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU13の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2と帯部材34を介して重なっている。
また、コイルU13の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU23の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2とそれぞれ周方向の同じ位置に配置されている。すなわち、コイルU13の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU23の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2と帯部材34を介して重なっている。
また、コイルU23の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU22の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2とそれぞれ周方向の同じ位置に配置されている。すなわち、コイルU23の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU22の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2と帯部材34を介して重なっている。
また、コイルU22の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU21の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2とそれぞれ周方向の同じ位置に配置されている。すなわち、コイルU22の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU21の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2と帯部材34を介して重なっている。
なお、以上説明したコイルU11、U12、U13、U23、U22、U21は、巻かれた帯部材34の1周目にこの順番で配置される。すなわち、U11、U12、U13、U23、U22、U21は、巻かれた帯部材34において最もロータ12に近い側においてこの順番で配置される。
また、コイルU11の第6直線部C6とコイルU12の第6直線部C6とが結線されている。また、コイルU12の第1直線部A1とコイルU13の第1直線部A1とが結線されている。また、コイルU23の第6直線部C6とコイルU22の第6直線部C6とが結線されている。また、コイルU22の第1直線部A1とコイルU21の第1直線部A1とが結線されている。これにより、本実施形態では、コイルU11、U12、U13、U23、U22、U21の物理的な構成が、一方向に巻かれたコイル(後述する左巻コイル)となっているにもかかわらず、コイルU11、U12、U13、U23、U22、U21に通電した際に、コイルU12、U23、U21が、コイルU11、U13、U22に対して逆方向に巻かれたコイル(右巻コイル)と同様に機能するようになっている。なお、コイルU11、U13、U22と対応するコイルを説明の都合上「左巻コイル」と呼び、コイルU12、U23、U21と対応するコイルを説明の都合上「右巻コイル」と呼ぶことにする。図8においては、右巻コイルであるコイルU12、U23、U21の符号に線(バー)を付している。そして、本実施形態では、左巻コイルと右巻コイルとが周方向に沿って交互に配置された構成となっている。
また、コイルU31の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU32の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2とそれぞれ周方向の同じ位置に配置されている。すなわち、コイルU31の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU32の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2と帯部材34を介して重なっている。
また、コイルU32の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU33の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2とそれぞれ周方向の同じ位置に配置されている。すなわち、コイルU32の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU33の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2と帯部材34を介して重なっている。
また、コイルU33の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU43の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2とそれぞれ周方向の同じ位置に配置されている。すなわち、コイルU33の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU43の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2と帯部材34を介して重なっている。
また、コイルU43の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU42の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2とそれぞれ周方向の同じ位置に配置されている。すなわち、コイルU43の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU42の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2と帯部材34を介して重なっている。
また、コイルU42の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU41の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2とそれぞれ周方向の同じ位置に配置されている。すなわち、コイルU42の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、コイルU41の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2と帯部材34を介して重なっている。
なお、以上説明したコイルU31、U32、U33、U43、U42、U41は、巻かれた帯部材34の2周目にこの順番で配置される。また、1周目に配置されたコイルU21の第5直線部A5、第5直線部B5及び第5直線部C5は、2周目に配置されたコイルU31の第2直線部A2、第2直線部B2及び第2直線部C2とそれぞれ周方向の同じ位置に配置されている。
また、帯部材34の2周目に配置されるコイルU31、U32、U33、U43、U42、U41は、帯部材34の1周目に配置されるコイルU11、U12、U13、U23、U22、U21とそれぞれ同様の関係で結線されている。
また、コイルU51~U83についても以上説明したコイルU11~U43と同様の関係で帯部材34上に配置されている。これにより、コイルU51、U52、U53、U63、U62、U61は、巻かれた帯部材34の3周目にこの順番で配置される。また、コイルU71、U72、U73、U83、U72、U81は、巻かれた帯部材34の4周目にこの順番で配置される。
また、帯部材34の3周目に配置されるコイルU51、U52、U53、U63、U62、U61は、帯部材34の1周目に配置されるコイルU11、U12、U13、U23、U22、U21とそれぞれ同様の関係で結線されている。また、帯部材34の4周目に配置されるコイルU71、U72、U73、U83、U82、U81は、帯部材34の1周目に配置されるコイルU11、U12、U13、U23、U22、U21とそれぞれ同様の関係で結線されている。
図8及び図9に示されるように、V相を構成するコイルV11~V83についてもU相を構成するコイルU11~U83と同様の関係で帯部材34上に配置されている。また、W相を構成するコイルW11~W83についてもU相を構成するコイルU11~U83と同様の関係で帯部材34上に配置されている。ただし、V相を構成するコイルV11~V83は、U相、W相を構成するコイルに対して巻き方向が逆になるように結線されている。
また、V相を構成するコイルV11~V83は、U相を構成するコイルU11~U83に対して周方向一方側にオフセットして配置されている。さらに、W相を構成するコイルW11~W83は、V相を構成するコイルV11~V83に対して周方向一方側にオフセットして配置されている。
ここで、図10には、図9に示されたA-A線に沿って切断した帯部材34及び複数のコイル16の断面の一部が示されている。なお、図10に示された断面は、帯部材34の周方向他方側の端部における断面である。図10に示されるように、この部分においては、U11T1、U11T2、U11T3、V11T3、V11T2、V11T1、W11T1、W11T2、W11T3が、帯部材34の一方側の面34Aにこの順で形成されている。なお、各コイルを示す符号の末尾に1ターン目を示す符号T1、2ターン目を示す符号T2、3ターン目を示す符号T3を付している。例えば、コイルU11において1ターン目を示す部分には、符号U11T1を付しており、コイルU11において2ターン目を示す部分には、符号U11T2を付しており、コイルU11において3ターン目を示す部分には、符号U11T3を付している。
また、図11には、図9に示されたA-A線に沿って切断した帯部材34及び複数のコイル16の断面の一部が示されている。なお、この図11に示された断面は、図9において矢印Eで示された範囲に対応する断面である。また、図11に示された断面は、図10に示された断面と周方向に隣り合う部分の断面である。図11に示された断面においては、U12T3、U12T2、U12T1、V12T1、V12T2、V12T3、W12T3、W12T2、W12T1が、帯部材34の一方側の面34A側にこの順で形成されている。また、図11に示された断面においては、U11T1、U11T2、U11T3、V11T3、V11T2、V11T1、W11T1、W11T2、W11T3が、帯部材34の他方側の面34B側にこの順で形成されている。
なお、図示は省略するが、図11に示された断面に対して周方向一方側においても、U相のコイル(U12、U13、U23・・・U83、U82、U81)、V相のコイル(V12、V13、V23・・・V83、V82、V81)、W相のコイル(W12、W13、W23・・・W83、W82、W81)の各部が、図11に示された関係と同様の関係で帯部材34の一方側の面34A側及び他方側の面34B側に形成されている。
また、図12には、図9に示されたA-A線に沿って切断した帯部材34及び複数のコイル16の断面の一部が示されている。なお、この図12に示された断面は、帯部材34の周方向一方側の端部における断面である。図12に示されるように、この部分においては、U81T1、U81T2、U81T3、V81T3、V81T2、V81T1、W81T1、W81T2、W81T3が、帯部材34の他方側の面34Bにこの順で形成されている。
なお、図9に示されるように、各々のコイル16は、帯部材34の軸方向一方側の部分に設けられた結線パターン部40を介して結線されている。なお、結線パターン部40において帯部材34の一方側の面34Aに形成されている部分を実線で示している。また、結線パターン部40において帯部材34の他方側の面34Bに形成されている部分を破線で示している。符号44で示す結線パターン部40は、中性点を示している。また、符号43で示す結線パターン部40は、図示しない制御部に接続される接続部を示している。なお、各々のコイル16間の結線や制御部に接続される接続部(40、43、44)を別部材のバスバーやプリント基板などを用いて行ってもよい。また、以上説明した結線パターン部40及び各々のコイル16は、回転磁界を発生させる磁界発生部80を構成している。本実施形態では、一例として、磁界発生部80が導電性の材料である銅を用いて形成されている。
前述したように、帯部材34が周方向に沿って複数回巻かれることで、複数のコイル16が周方向及び径方向の所定の位置に配置される。図13には、帯部材34が巻かれた状態のコイル体32を径方向に沿って切断した断面の一部が示されている。なお、この断面は、各コイル16の鉛直部36(図7参照)と対応する部分の断面である。
図13に示された断面では、複数のコイル16の鉛直部36が径方向に積層された状態で、周方向に等間隔に配置されている。なお、複数のコイル16の鉛直部36が径方向に積層された状態では、第1絶縁層54A又は第2絶縁層54Bが、径方向に隣り合う一対の鉛直部36の間に介在している。第1絶縁層54Aは、帯部材34である。また、第2絶縁層54Bは、帯部材34上に形成されたコイル16を覆うように形成された絶縁性の膜であり、一例として絶縁性の塗料である。ここで、複数のコイル16の鉛直部36が径方向に積層されることによって形成されたものを鉛直部積層体56と呼ぶことにする。この鉛直部積層体56は、径方向に沿って切断した断面視で径方向への寸法R1が周方向への寸法S1よりも大きな寸法の矩形状断面となっている。また、本実施形態では、鉛直部積層体56を構成する鉛直部36の周方向への寸法S2が、径方向への寸法R2よりも大きな寸法となっている。
ここで、図14、図15及び図16には、径方向内側の端部がU12T3となっている鉛直部積層体56、径方向内側の端部がU12T2となっている鉛直部積層体56、径方向内側の端部がU12T1となっている鉛直部積層体56がそれぞれ示されている。
図14に示されるように、径方向内側の端部がU12T3となっている鉛直部積層体56では、径方向外側に向かうにつれて順番にU12T3、U11T1、U32T3、U31T1、U52T3、U51T1、U72T3、U71T1のそれぞれの鉛直部36が並んで配置されている。
図15に示されるように、径方向内側の端部がU12T2となっている鉛直部積層体56では、径方向外側に向かうにつれて順番にU12T2、U11T2、U32T2、U31T2、U52T2、U51T2、U72T2、U71T2のそれぞれの鉛直部36が並んで配置されている。
図16に示されるように、径方向内側の端部がU12T1となっている鉛直部積層体56では、径方向外側に向かうにつれて順番にU12T1、U11T3、U32T1、U31T3、U52T1、U51T3、U72T1、U71T3のそれぞれの鉛直部36が並んで配置されている。
図13に示されるように(図14~図16も参照)、径方向内側の端部がU12T3となっている鉛直部積層体56、径方向内側の端部がU12T2となっている鉛直部積層体56、径方向内側の端部がU12T1となっている鉛直部積層体56は、周方向にこの順で配置されたU相の導体群46Uを構成している。本実施形態では、U相の導体群46Uにおける径方向内側の端部の周方向への寸法S3が、U相の導体群46Uを構成する鉛直部積層体56の径方向への寸法R1よりも大きな寸法に設定されている。
なお、他の複数のコイル16の鉛直部36も上記と同様の規則で鉛直部積層体56を構成している。また、V相の導体群46V及びW相の導体群46WもU相の導体群46Uと同様の規則で構成されている。そして、U相の導体群46U、V相の導体群46V及びW相の導体群46Wは、周方向に沿ってこの順で配置されている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図1、図2、図5、図9に示されるように、本実施形態のモータ10では、ステータ14の一部を構成するU相のコイル群42U、V相のコイル群42V、W相のコイル群42Wへの通電が切り替えられることで、ステータ14の内周に回転磁界が生じる。これにより、ロータ12が回転する。
ここで、本実施形態では、コイル体32が、絶縁性の材料を用いて帯状に形成された帯部材34と、帯部材34上に形成された複数のコイル16と、を含んで構成されている。そして、帯部材34が周方向に沿って複数回巻かれることで、複数のコイル16が周方向及び径方向の所定の位置に配置される。この構成により、コイル体32の径方向への体格の大型化を抑制することができる。その結果、モータ10の体格の大型化を抑制することができる。
また、図13に示されるように、本実施形態では、各相の導体群46U、46V、46Wにおける径方向内側(ロータ12のマグネット18側)の端部の周方向への寸法S3が、各相の導体群46U、46V、46Wを構成する鉛直部積層体56の径方向への寸法R1よりも大きな寸法に設定されている。このように設定することで、コイル体32の径方向の厚さを薄くできるため、ロータ12のマグネット18とステータコア26とのギャップを小さくすることができる。すなわち、磁気抵抗を小さくすることができる。これにより、モータ10のトルクをより一層向上させることができる。
また、本実施形態では、鉛直部積層体56の径方向への寸法R1が周方向への寸法S1よりも大きな寸法となっている。これにより、鉛直部積層体56の断面積を確保しつつ、鉛直部積層体56がロータ12のマグネット18の対向する面積を小さくすることができる。これにより、径方向磁束により鉛直部積層体56に発生する渦電流を抑制できる。その結果、モータ10のトルクをより一層向上させることができる。
さらに、本実施形態では、鉛直部積層体56を構成する鉛直部36の周方向への寸法S2が、径方向への寸法R2よりも大きな寸法となっている。これにより、ロータ12のマグネット18間の周方向の漏れ磁束による鉛直部積層体56に発生する渦電流を抑制できる。その結果、モータ10のトルクをより一層向上させることができる。
また、本実施形態では、U相の複数のコイル16が周方向に並んで配置されていると共に、U相の複数のコイル16の物理的な巻き方向は一方向となっている。これに加えて、U相の複数のコイル16への通電時に、左巻コイルとなっているU相のコイル16と右巻コイルとなっているU相のコイル16とが交互に配置された状態と同様に機能するように、U相の複数のコイル16が結線されている。なお、V相の複数のコイル16及びW相の複数のコイル16もU相の複数のコイル16と同様になっている。これにより、本実施形態では、図14等に示されるように、鉛直部積層体56において径方向に積層される鉛直部36間の電位差を小さくすることができる。具体的には、ターン数(T1~T3)の異なる鉛直部36同士が径方向に隣り合って配置される構成であっても、U12T3とU11T1等の径方向に積層される鉛直部36間の電位差を小さくすることができる。これにより、径方向に積層される鉛直部36間の絶縁の信頼性を高めることができ、第1絶縁層54A及び第2絶縁層54Bの厚みを薄くすることができる。
(コイル体32の強度及び剛性を確保するための構成について)
次に、本実施形態のモータ10に適用されたコイル体32の強度及び剛性を確保するための構成について説明する。
図17には、第1実施形態のモータ10のコイル体32が模式的に示されている。この図に示されるように、本実施形態のコイル体32は、当該コイル体32の強度及び剛性を確保するための補強部70が帯部材34上に形成されていることに特徴がある。なお、図17においては、帯部材34が1層に巻かれたものとして簡略化された状態のコイル体32が図示されているが、実際のコイル体32は、前述したように、帯部材34の大部分が径方向に複数層となるように環状に巻かれた構成となっている。
ここで、図9に示されるように、帯部材34の軸方向の中間部上においてコイル16が形成されている領域をコイル形成領域J1と呼ぶことにする。また、帯部材34の軸方向一方側の端部上の領域においてコイル16及び結線パターン部40が形成されていない領域を第1端部領域J2と呼ぶことにする。さらに、帯部材34の軸方向他方側の端部上の領域においてコイル16が形成されていない領域を第2端部領域J3と呼ぶことにする。
図17に示されるように、本実施形態では、帯部材34の第1端部領域J2における径方向外側の面(帯部材34の他方側の面34B)に沿って補強部70が形成されていると共に、帯部材34の第2端部領域J3における径方向外側の面(帯部材34の他方側の面34B)に沿って補強部70が形成されている。また、本実施形態では、第1端部領域J2に形成された補強部70が、コイル体32の周方向の全範囲にかけて途切れなく形成された構成となっている。さらに、本実施形態では、第2端部領域J3に形成された補強部70が、コイル体32の周方向の全範囲にかけて途切れなく形成された構成となっている。
図18に示されるように、補強部70は、磁界発生部80を構成する結線パターン部40(図9参照)及びコイル16と同じ材料である銅を用いて形成されている。本実施形態では、補強部70は、磁界発生部80を帯部材34上に形成する際に当該帯部材34上に形成される。なお、磁界発生部80及び補強部70は、一例として、エッチングと呼ばれる工程を経ることにより、所定のパターンに形成される。補強部70の厚み寸法t1は、磁界発生部80の厚み寸法t2と同じ寸法に設定されている。また、本実施形態では、補強部70と磁界発生部80とは、電気的に接続されていない構成となっている。さらに、本実施形態では、帯部材34上に形成された補強部70は、磁界発生部80と同様に第2絶縁層54B(図13参照)によって覆われている。なお、図18においては、第2絶縁層54Bの図示を省略している。
そして、図17に示されるように、磁界発生部80及び補強部70が形成された帯部材34が環状に巻かれることで、コイル体32が形成される。
図19に示されるように、コイル体32は、ステータコア26の径方向内側の面にインシュレータ28を介して取付けられている。コイル体32がステータコア26の径方向内側の面にインシュレータ28を介して取付けられた状態では、帯部材34の第1端部領域J2とインシュレータ28との間には補強部70が介在していると共に、帯部材34の第2端部領域J3とインシュレータ28との間には補強部70が介在している。
図17~図19に示されるように、本実施形態のモータ10では、コイル体32の軸方向の両端部が補強部70によって補強された構成となっている。これにより、コイル体32の強度及び剛性を確保することができる。また、コイル体32の軸方向の両端部に補強部70が設けられた構成となっていることにより、コイル体32の環状形状を高精度に保持することができる。
また、本実施形態では、ステータ14の組み立て時等において、コイル体32の軸方向の端部をロボット等によって把持する際に、コイル体32の軸方向の端部が変形することを抑制することができる。これにより、ステータ14の製造工程におけるコイル体32のハンドリング性を良好にすることができる。また、コイル体32において補強部70によって補強された部分のみをロボット等によって把持することで、ロボット等がコイル体32における磁界発生部80に接触することを防止又は抑制することができる。
また、本実施形態では、コイル体32がステータコア26の径方向内側の面にインシュレータ28を介して取付けられた状態では、帯部材34の第1端部領域J2とインシュレータ28との間には補強部70が介在していると共に、帯部材34の第2端部領域J3とインシュレータ28との間には補強部70が介在している。これにより、帯部材34の軸方向の両端部(第1端部領域J2及び第2端部領域J3)とインシュレータ28との間に形成される隙間を無くす或いは小さくすることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のモータについて説明する。なお、第2実施形態のモータにおいて、前述の第1実施形態のモータ10と対応する部材及び部分には、第1実施形態のモータ10と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
図20及び図21には、第2実施形態のモータのコイル体32が模式的に示されている。これらの図に示されるように、本実施形態のコイル体32では、帯部材34の第1端部領域J2の両面(帯部材34の一方側の面34A及び他方側の面34B)に沿って補強部70がそれぞれ形成されている。これに加えて、帯部材34の第2端部領域J3の両面(帯部材34の一方側の面34A及び他方側の面34B)に沿って補強部70がそれぞれ形成されている。
以上説明した本実施形態のモータのコイル体32では、帯部材34の第1端部領域J2の両面に沿って補強部70がそれぞれ形成されていると共に、帯部材34の第2端部領域J3の両面に沿って補強部70がそれぞれ形成されている。これにより、本実施形態では、帯部材34の第1端部領域J2の片面に沿って補強部70が形成されていると共に、帯部材34の第2端部領域J3の片面に沿って補強部70が形成されている構成と比べて、コイル体32の強度及び剛性を高めることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態のモータ90について説明する。なお、第3実施形態のモータ90において、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分には、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
図22、図23及び図24に示されるように、第3実施形態のモータ90(図25参照)では、帯部材34の第1端部領域J2における径方向内側の面(帯部材34の一方側の面34A)に沿って補強部70が形成されていると共に、帯部材34の第2端部領域J3における径方向内側の面(帯部材34の一方側の面34A)に沿って補強部70が形成されている。
ここで、図25に示されるように、本実施形態のモータ90は、ステータ14がロータ12の径方向内側に配置されたアウタロータ型のブラシレスモータである。本実施形態のモータ90のステータ14では、コイル体32は、ステータコア26の径方向外側の面にインシュレータ28を介して取付けられている。コイル体32がステータコア26の径方向外側の面にインシュレータ28を介して取付けられた状態では、帯部材34の第1端部領域J2とインシュレータ28との間には補強部70が介在していると共に、帯部材34の第2端部領域J3とインシュレータ28との間には補強部70が介在している。
以上説明した本実施形態のモータ90では、アウタロータ型のブラシレスモータにおいて、帯部材34の軸方向の両端部(第1端部領域J2及び第2端部領域J3)とインシュレータ28との間に形成される隙間を無くす或いは小さくすることができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態のモータについて説明する。なお、第4実施形態のモータにおいて、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分には、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
図26には、第4実施形態のモータのコイル体32が模式的に示されている。この図に示されるように、本実施形態のコイル体32は、補強部70の材質が異なることを除いては、前述の第1実施形態のモータ10のコイル体32(図17参照)と同様の構成となっている。
一例として、本実施形態のコイル体32では、補強部70が鉄系の材料を用いて形成されている。これにより、本実施形態のコイル体32では、第1実施形態のモータ10のコイル体32と比べて強度及び剛性を向上させることができる。
なお、補強部70の材質を樹脂材料とすることもできる。補強部70の材質を樹脂材料としたコイル体32では、第1実施形態のモータ10のコイル体32と比べて軽量化を図ることができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態のモータについて説明する。なお、第5実施形態のモータにおいて、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分には、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
図27~図29には、第5実施形態のモータのコイル体32が示されている。これらの図に示されるように、本実施形態のコイル体32は、後述する2つの点を除いては、前述の第1実施形態のモータ10のコイル体32(図17参照)と同様の構成となっている。
本実施形態のコイル体32の軸方向一方側の端部には、第1係合部としての複数のコイル体側凹部34Dが形成されている。コイル体側凹部34Dを径方向から見た形状は矩形状となっていると共に、その縁部の形状は軸方向一方側が開放されたU字状となっている。また、コイル体32の軸方向他方側の端部には、第1係合部としての複数のコイル体側凹部34Dが形成されている。コイル体側凹部34Dを径方向内側から見た形状は矩形状となっていると共に、その縁部の形状は軸方向他方側が開放されたU字状となっている。ここで、コイル体側凹部34Dは、帯部材34の軸方向一方側の端部及び他方側の端部にそれぞれ形成された複数の凹部34D1及び補強部70の軸方向一方側の端部及び他方側の端部にそれぞれ形成された複数の凹部34D2によって構成されている。また、この構成は、帯部材34の軸方向一方側の端部及び他方側の端部にそれぞれ形成された複数の凹部34D1のまわりが補強部70によって補強されている構成ともいえる。なお、図30に示されるように、コイル体側凹部34Dは、一例として、補強部70が形成された状態の帯部材34の端部がパンチ92で打ち抜かれること等により形成されている。
その一方で、図31に示されるように、ステータコア26(図19参照)側には、コイル体32に形成された複数のコイル体側凹部34Dにそれぞれ係合する第2係合部としての複数のコア側凸部26Cが設けられている。ここで、複数のコア側凸部26Cは、ステータコア26に直接形成されていてもよいし、ステータコア26に取付けられた部材に形成されていてもよい。そして、コイル体32に形成された複数のコイル体側凹部34Dとステータコア26側に設けられた複数のコア側凸部26Cとが係合することで、コイル体32のステータコア26に対する周方向及び軸方向への位置決めがなされるようになっている。
図27~図29に示されるように、本実施形態の補強部70は、複数のスリット72を介して周方向に分割されている。ここで、凹部34D2が形成されていない範囲において周方向に隣り合う一対のスリット72の周方向の間隔をK1とする。また、凹部34D2の両側にそれぞれ配置された一対のスリット72の周方向の間隔をK2とする。そして、本実施形態では、間隔K1が間隔K2よりも狭い間隔に設定されている。
以上説明した本実施形態では、コイル体32に形成された複数のコイル体側凹部34Dとステータコア26側に設けられた複数のコア側凸部26Cとが係合する構成となっている。これにより、コイル体32のステータコア26に対する位置決めを容易に行うことができる。また、本実施形態では、コイル体側凹部34Dが、帯部材34に形成された複数の凹部34D1及び補強部70に形成された複数の凹部34D2によって構成されている。これにより、凹部34D1のまわりが補強部70によって補強された構成となっている。その結果、本実施形態では、コイル体側凹部34Dが帯部材34に形成された複数の凹部34D1のみによって構成されているものと比べて、コイル体側凹部34Dの縁部の強度及び剛性を向上させることができる。これにより、コイル体32のステータコア26への取付強度及び取付剛性を高めることができる。
また、本実施形態では、補強部70が複数のスリット72を介して周方向に分割されている。これにより、本実施形態では、補強部70が複数のスリット72を介して周方向に分割されていない構成と比べて、帯部材34を環状に曲げ易くすることができると共に、コイル体32の完成後において当該コイル体32の内部に生じる残留力を低減することができる。
また、本実施形態では、凹部34D2が形成されていない範囲において周方向に隣り合う一対のスリット72の周方向の間隔K1が、凹部34D2の両側にそれぞれ配置された一対のスリット72の周方向の間隔K2よりも狭い間隔に設定されている。これにより、全てのスリット72の間隔が等間隔に設定されている構成と比べて、コイル体32の真円度を高めることができる。
なお、本実施形態では、補強部70が複数のスリット72を介して周方向に分割されている例について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、図32に示されるように、補強部70における帯部材34とは反対側に複数の凹溝74を軸方向に沿って形成する。複数の凹溝74は、軸方向から見て帯部材34とは反対側が開放されたV字状に形成されている。また、複数の凹溝74は、補強部70の軸方向一方側の端から他方側の端にかけて途切れなく形成されている。この構成においても、前述の複数のスリット72を有する構成と同様に、帯部材34を環状に曲げ易くすることができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態のモータについて説明する。なお、第6実施形態のモータにおいて、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分には、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
図33及び図34には、第6実施形態のモータのコイル体32が示されている。これらの図に示されるように、本実施形態のコイル体32は、複数のコイル体側凹部34Dが形成されていることを除いては、前述の第2実施形態のモータのコイル体32(図20参照)と同様に構成されている。
図33及び図34に示された第6実施形態のモータのコイル体32においても、コイル体32のステータコア26への取付強度及び取付剛性を高めることができる。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態のモータについて説明する。なお、第7実施形態のモータにおいて、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分には、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
図35には、第7実施形態のモータのコイル体32が示されている。この図に示されるように、本実施形態のコイル体32は、補強部70が帯部材34に形成された複数の凹部34D1と対応する箇所34Gで分割されている点を除いては、前述の第5実施形態のモータのコイル体32(図28参照)と同様に構成されている。ここで、周方向に分割された各々の補強部70をそれぞれ補強部構成体76と呼ぶことにする。周方向に隣り合う一方の補強部構成体76と他方の補強部構成体76とは、帯部材34に形成された凹部34D1と対応する箇所34Gにおいて周方向に離間している。
本実施形態のコイル体32においても、補強部70が周方向に分割されていることにより、帯部材34を環状に曲げ易くすることができる。
また、本実施形態では、帯部材34において複数の凹部34D1と対応する箇所34Gには、補強部70が設けられていない構成となっている。この構成では、図36に示されるように、帯部材34において複数の凹部34D1と対応する箇所34Gに接続部43を配置することができる。
なお、図37に示されるように、周方向に隣り合う一方の補強部構成体76と他方の補強部構成体76との間の間隔が、径方向外側へ向かうにつれて次第に大きくなるようにしてもよい。また、図38に示されるように、帯部材34の外側の層に向かうにつれて当該帯部材34に形成された凹部34D1の周方向幅が広くなっている構成では、各々の凹部34D1の周方向幅に対応するように周方向に隣り合う一方の補強部構成体76と他方の補強部構成体76との間の間隔を設定してもよい。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態のモータについて説明する。なお、第8実施形態のモータにおいて、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分には、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
図39には、第8実施形態のモータのコイル体32が示されている。この図に示されるように、本実施形態のコイル体32は、スリット72が形成されていない点を除いては、前述の第5実施形態のモータのコイル体32(図28参照)と同様に構成されている。この構成においても、コイル体32のステータコア26への取付強度及び取付剛性を高めることができる。
(第9実施形態、第10実施形態及び第11実施形態)
次に、第9実施形態、第10実施形態及び第11実施形態のモータについて説明する。なお、第9実施形態、第10実施形態及び第11実施形態のモータにおいて、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分には、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
図40には、第9実施形態のモータのコイル体32の一部が模式的に示されている。この図に示されるように、本実施形態のコイル体32は、補強部70の軸方向の中間部が軸方向に分割されていることを除いては、第7実施形態のモータのコイル体32(図35参照)と同様に構成されている。
図41には、第10実施形態のモータのコイル体32の一部が模式的に示されている。この図に示されるように、本実施形態のコイル体32は、帯部材34の軸方向の端部に沿ってほぼ一様な幅の補強部70が当該帯部材34上に設けられていることを除いては、第7実施形態のモータのコイル体32(図35参照)と同様に構成されている。
図42には、第11実施形態のモータのコイル体32の一部が模式的に示されている。この図に示されるように、本実施形態のコイル体32は、複数の開口42が帯部材34の軸方向の端部に形成されていることを除いては、第8実施形態のモータのコイル体32(図39参照)と同様に構成されている。複数の開口42は、コイル体32の軸方向一方側の端部においてコイル体側凹部34Dが形成されていない箇所に形成されており、周方向に沿って等間隔に配置されている。
以上説明した第9実施形態、第10実施形態及び第11実施形態のモータのコイル体32においても、帯部材34を環状に曲げ易くすることができる。
(第12実施形態)
次に、第12実施形態のモータについて説明する。なお、第12実施形態のモータにおいて、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分には、既に説明したモータ10等と対応する部材及び部分と同じ符号を付して、その説明を省略することがある。
図43には、本実施形態のモータのコイル体32の製造工程の一部が示されている。この図に示されるように、本実施形態のコイル体32では、帯部材34が治具94に沿って巻かれた後に、帯部材34の周方向一方側の端部と他方側の端部とが接合される構成となっている。
ここで、帯部材34の周方向一方側の端部と他方側の端部との位置決めを安定して行うために、図43及び図44に示されるように、補強部70の周方向一方側の端部96A及び他方側の端部96Bを傾斜させて嵌合するようにしてもよい。また、図45に示されるように、補強部70の周方向一方側の端部96AをV字状の形状とすると共に補強部70の周方向他方側の端部96Bを三角形状に尖った形状として、両者を嵌合させるようにしてもよい。また、図46に示されるように、補強部70の周方向一方側の端部96A及び他方側の端部96Bを段付状の形状に形成して、両者を嵌合させるようにしてもよい。また、図47に示されるように、補強部70の周方向一方側の端部96Aと他方側の端部96Bとが凹凸嵌合(蟻継ぎ嵌合)するようにしてもよい。
なお、以上説明した各実施形態では、補強部70の厚み寸法t1を磁界発生部80の厚み寸法t2と同じ寸法に設定した例について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、図48に示されるように、補強部70の厚み寸法t1を磁界発生部80の厚み寸法t2よりも小さな寸法に設定してもよい。また、補強部70が、帯部材34における軸方向一方側の端部及び他方側の端部のどちらか一方に沿って形成されている構成としてもよい。
また、以上説明した各実施形態では、補強部70と磁界発生部80とが電気的に接続されていない構成となっている例について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、図49に示された第13実施形態のモータのコイル体のように、補強部70が磁界発生部80の一部である結線パターン部40の一部を構成していることにより、補強部70とコイル16とが電気的に接続されている構成としてもよい。この構成では、補強部70を磁界発生部80の一部とすることにより、磁界発生部80の電気抵抗を低減することができる。
また、以上説明した第5実施形態~第11実施形態では、径方向から見て矩形状に形成されたコイル体側凹部34Dと矩形状に形成されたコア側凸部26Cとを係合させた例について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、図50に示された第14実施形態のモータのコイル体32のように、径方向から見て三角形状に形成されたコイル体側凹部34Dと三角形状に形成されたコア側凸部26Cとを係合させた構成としてもよい。また、図51に示された第15実施形態のモータのコイル体32のように、径方向から見て半円形状に形成されたコイル体側凹部34Dと半円形状に形成されたコア側凸部26Cとを係合させた構成としてもよい。さらに、図52に示された第16実施形態のモータのコイル体32のように、コイル体側凹部34Dに代えて第1係合部としてのコイル体側開口部34Hを形成し、このコイル体側開口部34Hとコア側凸部26Cとを係合させた構成としてもよい。コイル体側開口部34Hは、コイル体32の軸方向の端部を径方向に貫通するように形成されている。また、コイル体側開口部34H及びコア側凸部26Cは、径方向から見て円形状に形成されている。
以上、本開示の各実施形態について説明したが、本開示は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。また、以上説明した各実施形態の構成の全部又は一部は、互いに組み合わせることができる。
また、モータ10等の極数やコイル数、相数および、コイルの直列数、並列数などは、モータ10等の用途に応じて適宜選択すればよい。また、モータ10等の構成は、発電機に適用してもよい。また、コイル体32を含んで構成されたロータにも、本開示の構成を適用することができる。
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 モータ(回転電機)、12 ロータ(回転子)、14 ステータ(電機子、固定子)、16 コイル、18 マグネット、26 ステータコア(電機子コア)、32 コイル体、34 帯部材、70 補強部、74 凹溝、80 磁界発生部、90 モータ(回転電機)、t1 補強部の径方向への厚み寸法、t2 磁界発生部の径方向への厚み寸法

Claims (11)

  1. 絶縁性の材料を用いて帯状に形成されていると共に周方向に沿って環状に巻かれた帯部材(34)と、
    導電性の材料を用いて前記帯部材上に形成され、通電がなされることで回転磁界を発生させるコイル(16)を有する磁界発生部(80)と、
    前記帯部材上において前記コイルが形成される領域とは異なる領域に形成され、前記帯部材を補強する補強部(70)と、
    を備えたコイル体(32)。
  2. 前記補強部が導電性の材料を用いて形成されている請求項1に記載のコイル体。
  3. 前記補強部と前記コイルとが電気的に接続されていることにより、前記補強部が前記磁界発生部の一部を構成している請求項2に記載のコイル体。
  4. 前記補強部の径方向への厚み寸法(t1)が、前記磁界発生部の径方向への厚み寸法(t2)以下の寸法に設定されている請求項1に記載のコイル体。
  5. 前記補強部が周方向に分割されている請求項1に記載のコイル体。
  6. 前記補強部には、前記帯部材とは反対側が開放された凹溝(74)が軸方向に沿って形成されている請求項1に記載のコイル体。
  7. 前記コイルは、前記帯部材における軸方向の中間部分に形成され、
    前記補強部は、前記帯部材における軸方向一方側の端部及び他方側の端部の少なくとも一方に沿って形成されている請求項1に記載のコイル体。
  8. 絶縁性の材料を用いて帯状に形成されていると共に周方向に沿って環状に巻かれた帯部材と、導電性の材料を用いて前記帯部材上に形成され、通電がなされることで回転磁界を発生させるコイルを有する磁界発生部と、前記帯部材上において前記コイルが形成される領域とは異なる領域に形成され、前記帯部材を補強する補強部と、を有するコイル体と、
    軟磁性材料を用いて円筒状に形成され、前記コイル体が取付けられた電機子コア(26)と、
    を備えた電機子(14)。
  9. 前記帯部材の一部及び前記補強部の一部は、第1係合部(34D)を構成しており、
    前記電機子コア又は前記電機子コアに取付けられた部材には、第2係合部(26C)が設けられ、
    前記第1係合部と前記第2係合部とが係合することで、前記コイル体の前記電機子コアに対する位置決めがなされている請求項8に記載の電機子。
  10. 前記補強部は、前記帯部材上における前記電機子コア側の面に沿って形成されている請求項8に記載の電機子。
  11. 絶縁性の材料を用いて帯状に形成されていると共に周方向に沿って環状に巻かれた帯部材と、導電性の材料を用いて前記帯部材上に形成され、通電がなされることで回転磁界を発生させるコイルを有する磁界発生部と、前記帯部材上において前記コイルが形成される領域とは異なる領域に形成され、前記帯部材を補強する補強部と、を有するコイル体と、軟磁性材料を用いて円筒状に形成され、前記コイル体が取付けられた電機子コアと、を備えた電機子を含んで構成された固定子(14)及び回転子(12)の一方と、
    前記コイル体と径方向に対向して配置されたマグネット(18)を有する固定子及び回転子の他方と、
    を備えた回転電機(10、90)。
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