JP2024015630A - 制御システム、通信装置および制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の指令値を異なる伝送方法で出力するシステムにおいて制御精度を高める技術を提供する。【解決手段】制御システムは、アプリケーションプログラムを実行して第1の指令値および第2の指令値を算出する演算部と、同期基準を示す制御周期信号に従って、第1の指令値を含む制御信号を出力する信号出力部と、制御周期信号に従って、クロック信号を直接的または間接的に用いる任意の通信方式で第2の指令値を含むフレームを送信する通信部と、制御周期信号が示す同期基準からフレームの送信が開始されるタイミングを示す時間を計測する計測部と、計測された時間に基づいて、クロック信号の少なくとも一部の周期長さを変更する調整部とを含む。【選択図】図8

Description

本発明は、制御システム、通信装置および制御方法に関する。
各種デバイスを制御するにあたって、様々な揺らぎ(ジッター)が誤差要因になり得る。例えば、特開2000-078875号公報(特許文献1)は、位相同期ループを用いたサーボ制御において、位相検出器の精度誤差に起因するジッターを低減する技術を開示する。
位相検出器のような検出デバイスだけではなく、装置間の通信においてもジッターが生じ得る。例えば、特開2006-127514号公報(特許文献2)は、同期情報を低ジッターで伝送できるモジュラー方式数値制御装置を開示する。
特開2000-078875号公報 特開2006-127514号公報
複数の機構を共通の制御装置で制御するようなシステムにおいては、それぞれの機構に対する制御を互いに同期させる必要がある。上述の先行技術文献は、このような課題について、何ら考慮されていない。
本発明の一つの目的は、複数の指令値を異なる伝送方法で出力するシステムにおいて制御精度を高める技術を提供することである。
本発明の一例に従う制御システムは、アプリケーションプログラムを実行して第1の指令値および第2の指令値を算出する演算部と、同期基準を示す制御周期信号に従って、第1の指令値を含む制御信号を出力する信号出力部と、制御周期信号に従って、クロック信号を直接的または間接的に用いる任意の通信方式で第2の指令値を含むフレームを送信する通信部と、制御周期信号が示す同期基準からフレームの送信が開始されるタイミングを示す時間を計測する計測部と、計測された時間に基づいて、クロック信号の少なくとも一部の周期長さを変更する調整部とを含む。
この構成によれば、制御周期信号に従って、第1の指令値を含む制御信号が出力されるタイミングに対して、予め定められた任意のタイミングで第2の指令値を含むフレームを送信できる。第1の指令値に従って動作する装置の応答時間と、第2の指令値に従って動作する装置の応答時間とに差があるとしても、タイミングの調整によって、装置間の同期を取ることができる。
計測部は、制御周期信号と、クロック信号の予め定められた周期毎に変化する同期信号とに基づいて、時間を計測するようにしてもよい。この構成によれば、第2の指令値を含むフレームの送信が開始されるタイミングを適切に計測できる。
計測部は、制御周期信号に含まれるパルスエッジを検出する第1の検出部と、同期信号に含まれるパルスエッジを検出する第2の検出部とを含んでいてもよい。この構成によれば、制御周期信号および同期信号のそれぞれに含まれるパルスエッジを検出することで、フレームの送信が開始されるタイミングを示す時間を計測できる。
調整部は、計測された時間が予め定められた基準時間と一致するように、クロック信号の周期長さを変更するサイクル数を決定してもよい。この構成によれば、計測された時間が予め定められた基準時間と一致させるのに必要なサイクル数を用いることで、タイミング調整の制御を容易化できる。
調整部は、計測された時間と基準時間との大小関係に基づいて、クロック信号の周期長さを変更する方向を決定してもよい。この構成によれば、クロック信号の周期長さを変更する方向を容易に決定できる。
制御周期信号の1サイクル内において、周期長さを変更するクロック信号のサイクル数の上限値が予め定められていてもよい。この構成によれば、制御周期信号の各サイクルにおいて、タイミングを調整する時間幅を制限することで、フレーム通信に何らかの影響が生じ得ることを回避できる。
フレームは、クロック信号の予め定められたサイクル数に対応するようにしてもよい。この構成によれば、フレームは、クロック信号の予め定められたサイクル数で構成されるので、クロック信号の周期長さを変更することで、フレームを送信するタイミングを直接的に制御できる。
本発明の別の一例に従えば、アプリケーションプログラムを実行して第1の指令値および第2の指令値を算出する演算部と、同期基準を示す制御周期信号に従って、第1の指令値を含む制御信号を出力する制御部とに接続された通信装置が提供される。通信装置は、制御周期信号に従って、クロック信号を直接的または間接的に用いる任意の通信方式で第2の指令値を含むフレームを送信する通信部と、制御周期信号が示す同期基準からフレームの送信が開始されるタイミングを示す時間を計測する計測部と、計測された時間に基づいて、クロック信号の少なくとも一部の周期長さを変更する調整部とを含む。
本発明のさらに別の一例に従う制御方法は、アプリケーションプログラムを実行して第1の指令値および第2の指令値を算出するステップと、同期基準を示す制御周期信号に従って、第1の指令値を含む制御信号を出力するステップと、制御周期信号に従って、クロック信号を直接的または間接的に用いる任意の通信方式で第2の指令値を含むフレームを送信するステップと、制御周期信号が示す同期基準からフレームの送信が開始されるタイミングを示す時間を計測するステップと、計測された時間に基づいて、クロック信号の少なくとも一部の周期長さを変更するステップとを含む。
本発明のある局面によれば、複数の指令値を異なる伝送方法で出力するシステムにおいて制御精度を高めることができる。
本実施の形態に従う制御システムの構成例を示す模式図である。 本実施の形態に従う制御システムの主要なハードウェア構成例を示す模式図である。 本実施の形態に従う制御システムのミラー制御信号の送信に係るハードウェア構成例を示す模式図である。 本実施の形態に従う制御システムのミラー制御信号の具体例を示すタイムチャートである。 本実施の形態の関連技術において生じ得る課題を説明するための模式図である。 本実施の形態に従う制御システムにおけるミラー制御信号を出力するタイミングを調整する処理を説明するための図である。 本実施の形態に従う制御システムのレーザ制御ユニットにおける機能構成を示す模式図である。 本実施の形態に従う制御システムにおけるミラー制御信号を出力するタイミングを調整する処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に従う制御システムにおけるジッターの影響を吸収するための動作例を説明するための図である。 本実施の形態に従う制御システムにおけるジッターの影響を吸収するための動作例を説明するための図である。 本実施の形態に従う制御システムにおける設定時間が変更されたときの動作例を説明するための図である。 本実施の形態に従う制御システムの操作表示装置に表示されるユーザインターフェイス画面の一例を示す模式図である。 本実施の形態に従う制御システムのミラー制御信号の送信に係る別のハードウェア構成例を示す模式図である。 図13に示すミラー制御信号の生成方法を説明するための図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<A.適用例>
まず、本発明が適用される場面の一例について説明する。
図1は、本実施の形態に従う制御システム1の構成例を示す模式図である。図1には、典型例として、レーザ加工システムの例を示すが、本発明を適用するアプリケーションは、何ら限定されるものではない。
制御システム1は、XYステージ20上に配置されたワーク4に対して、穴あけ、切断、マーキングなどのレーザ加工を行う。より具体的には、制御システム1は、制御装置10と、XYステージ20と、レーザ30と、ガルバノミラー40とを含む。
ワーク4に対するレーザ加工は、XYステージ20によるワーク位置の調整と、レーザ30が発生するレーザ光をガルバノミラー40による照射位置の調整とを組み合わせる。XYステージ20によるワーク4の位置の調整は、変位量は相対的に大きく、かつ、応答時間は相対的に長い。これに対して、ガルバノミラー40による照射位置の調整は、変位量は相対的に小さく、かつ、応答時間は相対的に短い。
制御装置10は、主制御ユニット100と、ステージ制御ユニット200と、レーザ制御ユニット300とを含む。
制御装置10には、ユーザ操作に応じて、制御装置10に対する指令を出力するとともに、制御装置10での演算結果を出力する操作表示装置400が接続されていてもよい。
主制御ユニット100は、アプリケーションプログラム110(図2参照)を実行する演算部に相当する。アプリケーションプログラム110は、制御対象の機構およびワーク4などに応じて任意に作成される。主制御ユニット100は、アプリケーションプログラム110を実行して、XYステージ20、レーザ30およびガルバノミラー40のそれぞれに対する指令値をサイクリックに算出する。主制御ユニット100がアプリケーションプログラム110を実行して得られる実行結果(指令値)は、ステージ制御ユニット200およびレーザ制御ユニット300から出力される。
ステージ制御ユニット200は、XYステージ20に対する指令値(第1の指令値)を含むステージ制御信号520(制御信号)を出力する信号出力部を含む。より具体的には、ステージ制御ユニット200は、制御線52を介して、XYステージ20と接続されており、XYステージ20を駆動するためのステージ制御信号520を出力する。
XYステージ20は、ワーク4が配置されるプレート22と、プレート22を駆動するサーボモータ24およびサーボモータ26とを含む。図1に示す例では、サーボモータ24がプレート22をX軸方向に変位させ、サーボモータ26がプレート22をY軸方向に変位させる。
ステージ制御ユニット200からのステージ制御信号520は、サーボモータ24およびサーボモータ26をそれぞれ駆動するサーボドライバ23およびサーボドライバ25(図2参照)に与えられる。
レーザ制御ユニット300は、通信装置の一例であり、制御線53を介して、レーザ30と接続されており、レーザ30のオン/オフを指示するためのレーザ制御信号530を出力する。
また、レーザ制御ユニット300は、クロック信号を直接的または間接的に用いる任意の通信方式でガルバノミラー40に対する指令値(第2の指令値)を含むミラー制御信号540(フレーム)を送信する通信部を含む。より具体的には、レーザ制御ユニット300は、通信線54を介して、ガルバノミラー40と接続されており、ガルバノミラー40の照射位置を指示するためのミラー制御信号540を出力する。
ガルバノミラー40は、X軸走査ミラー43と、Y軸走査ミラー45と、レンズ47とを含む。レーザ30から照射された光は、レンズ47、Y軸走査ミラー45、X軸走査ミラー43の順に伝搬して、XYステージ20上に投射される。
X軸走査ミラー43は、X軸走査モータ42によって反射面の角度を調整され、Y軸走査ミラー45は、Y軸走査モータ44によって反射面の角度を調整される。レンズ47は、Z軸走査モータ46によって、レーザ30との相対距離を調整される。
ここで、ステージ制御信号520およびレーザ制御信号530は、電気信号である。XYステージ20およびレーザ30は、電気信号のレベル(電位あるいは電圧)またはレベル変化に応じて動作する。これに対して、ミラー制御信号540は、照射位置を示すデータを変調した通信信号である。
制御システム1においては、XYステージ20によるワーク位置の調整と、ガルバノミラー40による照射位置の調整とを同期させる必要がある。一方で、ステージ制御信号520およびレーザ制御信号530と、ミラー制御信号540との間では、指令値の伝送方法が異なっている。
本実施の形態は、このような指令値の伝送方法の違いがあっても、より正確な同期を実現するための解決手段を提供する。
<B.制御システム1のハードウェア構成例>
次に、本実施の形態に従う制御システム1のハードウェア構成例について説明する。
図2は、本実施の形態に従う制御システム1の主要なハードウェア構成例を示す模式図である。上述したように、制御装置10は、主制御ユニット100と、ステージ制御ユニット200と、レーザ制御ユニット300とを含む。
主制御ユニット100は、主たるコンポーネントとして、プロセッサ102と、メインメモリ104と、ストレージ106と、バスコントローラ112とを含む。
ストレージ106には、SSD(Solid State Disk)やフラッシュメモリなどで構成され、例えば、基本的なプログラム実行環境を提供するためのシステムプログラム108と、目的に応じて任意に作成されるアプリケーションプログラム110とが格納される。
プロセッサ102は、典型的には、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)などで構成され、ストレージ106に格納されたシステムプログラム108およびアプリケーションプログラム110を読み出して、メインメモリ104に展開して実行することで、制御システム1の全体的な制御を実現する。
主制御ユニット100は、内部バス114を介して、ステージ制御ユニット200およびレーザ制御ユニット300と電気的に接続されている。バスコントローラ112は、内部バス114によるデータ通信を仲介する。
なお、プロセッサ102がプログラムを実行することで必要な処理が提供される構成例を示したが、これらの提供される処理の一部または全部を、専用のハードウェア回路(例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)など)を用いて実装してもよい。
ステージ制御ユニット200は、サーボドライバ23およびサーボドライバ25に与えられるステージ制御信号520を生成および出力する。より具体的には、ステージ制御ユニット200は、軸制御演算部210と、出力インターフェイス回路220とを含む。
軸制御演算部210は、主制御ユニット100がアプリケーションプログラム110を実行することで算出される指令値を取得し、サーボドライバ23およびサーボドライバ25に与えるべきデータを生成する。軸制御演算部210は、例えば、プロセッサ、ASIC、FPGAなどを用いて構成される演算回路によって実現される。
軸制御演算部210は、周期信号生成器212を有している。周期信号生成器212は、ステージ制御ユニット200およびレーザ制御ユニット300の間の同期基準を示す制御周期信号510を生成する。例えば、制御周期信号510は、パルス状に変化する信号であり、同期基準として、パルスエッジ(立ち上がりあるいは立ち下がり)を含んでいてもよい。
出力インターフェイス回路220は、信号出力部に相当し、制御周期信号510に従って、指令値を含むステージ制御信号520を出力する。より具体的には、出力インターフェイス回路220は、軸制御演算部210によって生成されたデータに従って、サーボドライバ23およびサーボドライバ25に与えるステージ制御信号520を生成する。出力インターフェイス回路220は、制御周期信号510が示す同期基準に基づいて決定されるタイミング毎に、ステージ制御信号520を出力または更新する。
ステージ制御信号520は、各制御周期における変位量、速度、角速度などの情報をPWM(Pulse Width Modulation)により変調した電気信号であってもよい。
軸制御演算部210および出力インターフェイス回路220を単一のASICまたはFPGAで実現してもよい。
レーザ制御ユニット300は、レーザ30に与えられるレーザ制御信号530、および、ガルバノミラー40に与えられるレーザ制御信号530を生成および出力する。より具体的には、レーザ制御ユニット300は、レーザ制御演算部310と、出力インターフェイス回路314と、通信インターフェイス回路316とを含む。
レーザ制御演算部310は、主制御ユニット100がアプリケーションプログラム110を実行することで算出される指令値を取得し、レーザ30およびガルバノミラー40に与えるべきデータを生成する。レーザ制御演算部310は、例えば、プロセッサ、ASIC、FPGAなどを用いて構成される演算回路によって実現される。
レーザ制御演算部310は、ステージ制御ユニット200からの制御周期信号510と同期させて、レーザ制御信号530およびミラー制御信号540を生成する。レーザ制御演算部310は、ガルバノミラー40との通信に用いるクロック信号(図3に示すクロック信号541)を生成するクロック生成器312を有している。後述するように、クロック生成器312は、クロック信号の周期長さを変更できるようになっている。
出力インターフェイス回路314は、制御周期信号510に従って、指令値を含むレーザ制御信号530を出力する。より具体的には、出力インターフェイス回路314は、レーザ制御演算部310によって生成されたデータに従って、レーザ30に与えるレーザ制御信号530を生成する。レーザ制御信号530としては、オン/オフの2レベルを有する電気信号が用いられてもよい。出力インターフェイス回路314は、制御周期信号510が示す同期基準に基づいて決定されるタイミング毎に、レーザ制御信号530を出力または更新する。
通信インターフェイス回路316は、通信部に相当し、制御周期信号510に従って、クロック信号を直接的または間接的に用いる任意の通信方式で指令値を含むフレームを送信する。より具体的には、通信インターフェイス回路316は、ガルバノミラー40と通信を行って、指令値を含むフレームをガルバノミラー40へ送信する。通信インターフェイス回路316は、制御周期信号510が示す同期基準に基づいて決定されるタイミングに毎に、フレームの送信を開始する。
通信インターフェイス回路316とガルバノミラー40との間の通信は、例えば、XY2-100プロトコル(走査角度範囲を16ビットの精度で指定する方式)や、SL2-100プロトコル(走査角度範囲を20ビットの精度で指定する方式)などを用いることができる。なお、このようなガルバノミラーあるいはガルバノスキャナに特有の通信プロトコルに限らず、クロック信号を直接的または間接的に用いる任意の通信方式に適用可能である。
なお、レーザ制御演算部310、出力インターフェイス回路314および通信インターフェイス回路316を単一のASICまたはFPGAで実現してもよい。
<C.ミラー制御信号540>
次に、通信線54を介したミラー制御信号540(フレーム)の送信に係る構成について説明する。
図3は、本実施の形態に従う制御システム1のミラー制御信号540の送信に係るハードウェア構成例を示す模式図である。図3には、ミラー制御信号540を送信するプロトコルとして、XY2-100プロトコルを採用した例を示す。XY2-100プロトコルは、クロック信号を直接的に用いるクロック同期式シリアル通信に分類される。
図3を参照して、XY2-100プロトコルを採用した場合には、ミラー制御信号540は、レーザ制御ユニット300からガルバノミラー40へ伝送される情報として、X軸走査指令角度543(X DATA)と、Y軸走査指令角度544(Y DATA)と、Z軸走査指令角度545(Z DATA)とを含む。また、ミラー制御信号540は、ガルバノミラー40からレーザ制御ユニット300へ伝送される情報として、XY軸現在値546(XY STATUS)と、Z軸現在値547(Z STATUS)とを含む。
さらに、ミラー制御信号540は、クロック信号541(CLOCK)および同期信号542(SYNC)を含む。
通信インターフェイス回路316は、各信号の送受信を行うためのドライバ回路を含む。
図4は、本実施の形態に従う制御システム1のミラー制御信号540の具体例を示すタイムチャートである。図4を参照して、走査指令角度(X軸走査指令角度543、Y軸走査指令角度544、Z軸走査指令角度545)の各々として、クロック信号541に同期して、フレーム548を構成する各ビットが逐次送出される。同様に、現在値(XY軸現在値546およびZ軸現在値547)の各々として、クロック信号541に同期して、フレーム549を構成する各ビットが逐次送出される。
同期信号542は、走査指令角度および現在値を送出するタイミングを示す。図4に示す例では、走査指令角度および現在値の各々は、20ビットで1つのフレームを構成する。このように、フレームは、クロック信号541の予め定められたサイクル数に対応する。
図4に示す例では、クロック信号541の20サイクルで1つの情報が伝送されることになる。クロック信号541は、例えば、2MHz(1周期が500ns)のパルス信号であるので、10μs毎に1つのフレームが送信されることになる。
このように、レーザ制御ユニット300の通信インターフェイス回路316は、クロック信号541の所定のサイクル数に対応するフレームを用いて、ミラー制御信号540を出力する。
<D.同期に係る課題および解決手段>
次に、本実施の形態の関連技術において生じ得る課題およびその課題に対する解決手段について説明する。
図5は、本実施の形態の関連技術において生じ得る課題を説明するための模式図である。図5(A)には、関連技術におけるタイミングチャートの一例を示し、図5(B)には、本実施の形態におけるタイミングチャートの一例を示す。
図5(A)を参照して、制御装置10は、制御周期信号510に含まれるパルスエッジ(例えば、立ち上がり)を同期基準として、ステージ制御信号520およびミラー制御信号540を出力または更新する。なお、レーザ制御信号530についても、制御周期信号510を同期基準として出力(または、更新)されてもよい。
例えば、制御周期信号510のパルスエッジが時刻t1に発生した後、時刻t2において、ステージ制御信号520およびミラー制御信号540を出力する。ガルバノミラー40の応答時間は、XYステージ20の応答時間より短いので、ガルバノミラー40の照射位置は先に目標位置に到達することになる。すなわち、ステージ制御信号520およびミラー制御信号540を同じタイミングで出力した場合には、XYステージ20によるワーク位置の調整と、ガルバノミラー40による照射位置の調整との間にずれが生じ得る。
図5(B)を参照して、本実施の形態においては、制御周期信号510が示す同期基準(パルスエッジ)に対して、少なくとも、ミラー制御信号540を出力するタイミングが調整可能になっている。図5(B)に示す例では、時刻t2において、ステージ制御信号520が出力され、その後の時刻t3において、ミラー制御信号540が出力される。
ミラー制御信号540の出力タイミング(すなわち、フレームの送信タイミング)を調整することによって、XYステージ20によるワーク位置が目標位置に到達するタイミングと、ガルバノミラー40による照射位置が目標位置に到達するタイミングとを一致させることができる。
ミラー制御信号540は、例えば、フレーム単位で出力タイミングを調整することができる。この場合には、タイミング調整の分解能は、フレーム長さ(上述の例では、10μs)となる。XYステージ20の応答時間によっては、フレーム長さの分解能であってもよいが、本実施の形態においては、クロック信号の周期長さによって、フレーム単位で出力タイミングを調整する。クロック信号の周期長さの変更は、例えば、10ns単位で可能であり、これがタイミング調整の分解能となる。すなわち、クロック信号の周期長さを変更することで、タイミング調整の分解能を約1000倍(10μs単位から10ns単位)に詳細化できる。
図6は、本実施の形態に従う制御システム1におけるミラー制御信号540を出力するタイミングを調整する処理を説明するための図である。
図6(A)には、制御周期信号510が示す同期基準(立ち上がり)から1000ns後にミラー制御信号540を出力する場合の例を示す。図6(B)には、制御周期信号510が示す同期基準(立ち上がり)から1050ns後にミラー制御信号540の出力が開始される場合の例を示す。制御周期信号510が示す同期基準からミラー制御信号540の出力が開始されるまでの時間を以下では「設定時間」と称す。すなわち、設定時間は、制御周期信号510が示す同期基準からフレームの送信が開始されるまでの時間を意味する。
なお、制御周期信号510の周期長さと、クロック信号541の周期長さ(標準)とは、整数倍の関係が維持されているものとする。すなわち、制御周期信号510の周期長さは、クロック信号541の周期長さの整数倍になるように設定される。
例えば、制御周期信号510の周期長さは、100μs(=100,000ns)であり、クロック信号541の周期長さ(標準)は、500nsであるとする。この例では、制御周期信号510の周期長さは、クロック信号541の周期長さ(標準)の200倍となる。なお、制御周期信号510の周期長さは、任意に設定可能である。
また、クロック信号541の周期長さは、500nsから10nsずつ変化させた490nsおよび510nsに変更可能であるとする。このクロック信号541の調整時間幅(10ns)に応じて、設定時間についても10ns単位で設定可能である。
例えば、設定時間の設定範囲は0.5μs~9μsであってもよいし、設定時間の設定単位は10~20nsであってもよい。
制御システム1においては、制御周期信号510が示す同期基準から同期信号542の最初の立ち下がりまでの時間を計測する。この計測される時間を以下では「計測時間」と称す。計測時間は、制御周期信号510が示す同期基準からフレームの送信が開始されるまでの時間に対して、クロック信号541の1サイクルの周期長さだけ引いた時間に相当する。すなわち、計測時間は、制御周期信号510が示す同期基準からフレームの送信が開始されるタイミングを示す時間の一例である。なお、同期信号542の最初の立ち上がりまでの時間を計測するようにしてもよい。
同期信号542の立ち下がりから立ち上がりまでの時間は、クロック信号541の1サイクルに相当する。そのため、設定時間からクロック信号541の周期長さ(標準)を引いた時間が計測時間と一致するように制御すればよい。設定時間からクロック信号541の周期長さ(標準)を引いた時間を以下では「基準時間」と称す。
図6(A)に示す例においては、設定時間が1000nsであり、基準時間は500nsと算出される。この基準時間に対して、計測時間が500nsであるので、計測時間は基準時間と一致している。すなわち、ミラー制御信号540は、設定通りのタイミングで出力されている。
一方、図6(B)に示す例においては、設定時間が1050nsであり、基準時間は550nsと算出される。この基準時間に対して、計測時間が500nsであれば、基準時間に対して50nsだけ不足している。すなわち、ミラー制御信号540の出力タイミングは、50nsだけ早いことになる。
そこで、ミラー制御信号540の出力タイミングを50nsだけ遅らせるために、クロック信号541の周期長さを変更する。上述したように、クロック信号541の周期長さを490nsおよび510nsに変更可能である。そこで、遅らせるべき時間長さに応じて、所定のサイクル数だけクロック信号541の周期を長くする。
図6(B)に示す例では、クロック信号541の周期長さを5サイクル分だけ510nsに変更する(調整期間)。この調整期間によって、クロック信号541の位相が50nsだけ遅れることになる。その結果、少なくとも、同期信号542の次の立ち上がり以降においては、ミラー制御信号540は、設定通りのタイミングで出力されることになる。
このように、制御システム1は、制御周期信号510の同期基準毎にミラー制御信号540の出力タイミングのずれを評価し、調整が必要だと判断されると、ずれの長さに応じて、クロック信号541の周期長さを変更する。
図7は、本実施の形態に従う制御システム1のレーザ制御ユニット300における機能構成を示す模式図である。図7を参照して、レーザ制御ユニット300は、クロック生成器312に加えて、基準時間算出部320と、パルスエッジ検出部322,324と、計測部326と、調整部328とを含む。
基準時間算出部320は、設定時間とクロック信号541の周期長さ(標準)とに基づいて、基準時間を算出する。より具体的には、基準時間算出部320は、設定時間からクロック信号541の周期長さ(標準)を引くことで、基準時間を算出する。
パルスエッジ検出部322は、制御周期信号510に含まれるパルスエッジ(立ち上がり)を検出する。
パルスエッジ検出部324は、同期信号542に含まれるパルスエッジ(立ち下がり)を検出する。
計測部326は、制御周期信号510が示す同期基準からフレームの送信が開始されるタイミングを示す時間の一例として、計測時間を出力する。計測部326は、制御周期信号510と、クロック信号541の予め定められた周期毎に変化する同期信号542とに基づいて、時間を計測する。より具体的には、計測部326は、パルスエッジ検出部322が制御周期信号510の立ち上がりを検出してから、パルスエッジ検出部324が同期信号542の立ち下がりを検出するまでの時間を計測する。
調整部328は、計測部216により計測された時間(計測時間)に基づいて、クロック信号541の少なくとも一部の周期長さを変更する。ここで、調整部328は、計測時間が予め定められた基準時間と一致するように、クロック信号541の周期長さを変更するサイクル数を決定する。
より具体的には、調整部328は、基準時間と計測時間との差に基づいて、調整期間に含めるべきサイクル数および調整方向を決定する。例えば、クロック信号541の周期長さを長くする方向を「正」とし、短くする方向を「負」とすることができる。このように、調整部328は、計測部216の計測時間と基準時間との大小関係に基づいて、クロック信号541の周期長さを変更する方向を決定する。
図6(B)に示す例に当てはめれば、調整部328は、クロック信号541を5サイクル分だけ「正」方向に調整することを決定する。
図8は、本実施の形態に従う制御システム1におけるミラー制御信号540を出力するタイミングを調整する処理手順を示すフローチャートである。図8に示す各ステップは、典型的には、レーザ制御ユニット300のレーザ制御演算部310によって実行される。
図8を参照して、レーザ制御ユニット300は、制御周期信号510のパルスエッジ(立ち上がり)を検出したか否かを判断する(ステップS100)。制御周期信号510のパルスエッジが検出されなければ(ステップS100においてNO)、ステップS100の処理が繰り返される。
制御周期信号510のパルスエッジが検出されると(ステップS100においてYES)、レーザ制御ユニット300は、同期信号542のパルスエッジ(立ち下がり)を検出したか否かを判断する(ステップS102)。同期信号542のパルスエッジが検出されなければ(ステップS102においてNO)、ステップS102の処理が繰り返される。
同期信号542のパルスエッジが検出されると(ステップS102においてYES)、レーザ制御ユニット300は、制御周期信号510の立ち上がりを検出してから同期信号542の立ち下がりを検出するまでの時間を計測する(ステップS104)。
このように、レーザ制御ユニット300は、制御周期信号510が示す同期基準からフレームの送信が開始されるタイミングを示す時間(計測時間)を計測する。
レーザ制御ユニット300は、計測時間と設定時間との差分を算出する(ステップS106)。そして、レーザ制御ユニット300は、算出した差分がゼロであるか否かを判断する(ステップS108)。
算出した差分がゼロでなければ(ステップS108においてNO)、レーザ制御ユニット300は、算出した差分に基づいて、調整期間に含めるべきサイクル数および調整方向を決定する(ステップS110)。そして、レーザ制御ユニット300は、同期信号542のパルスエッジ(立ち上がり)を検出したか否かを判断する(ステップS112)。同期信号542のパルスエッジが検出されなければ(ステップS112においてNO)、ステップS112の処理が繰り返される。
同期信号542のパルスエッジが検出されると(ステップS112においてYES)、レーザ制御ユニット300は、決定されたサイクル数だけクロック信号541の周期長さを変更する(ステップS114)。続いて、レーザ制御ユニット300は、クロック信号541の周期長さを元に戻す(ステップS116)。
このように、レーザ制御ユニット300は、計測時間に基づいて、クロック信号541の少なくとも一部の周期長さを変更する。
そして、ステップS100以下の処理が繰り返される。
算出した差分がゼロであれば(ステップS108においてYES)、以下の処理はスキップされた、ステップS100以下の処理が繰り返される。
<E.動作例>
次に、制御システム1の動作例について説明する。
(e1:ジッターの影響)
制御周期信号510の周期長さにはジッターが発生することもある。例えば、制御周期信号510に生じるジッターは、制御周期信号510の周期長さの数100ppm(Part Par Million)であり、制御周期信号510の送受信回路に生じる回路ジッターは、数10ns程度である。
制御システム1においては、制御周期信号510の周期長さにジッターが発生したとしても、ミラー制御信号540の出力タイミングのずれを調整できる。
図9および図10は、本実施の形態に従う制御システム1におけるジッターの影響を吸収するための動作例を説明するための図である。図9には、制御周期信号510の周期長さが長くなった場合の動作例を示し、図10には、制御周期信号510の周期長さが短くなった場合の動作例を示す。
図9を参照して、制御周期信号510の立ち上がりタイミングである時刻T1と時刻T2との間の時間長さがジッターにより10nsだけ長くなったとする。この結果、制御周期信号510が時刻T2において立ち上がってから、同期信号542が立ち下がるまでの時間(計測時間352)は、490nsとなる。設定時間350が1000nsであり、基準時間351が500nsであれば、差分353(計測時間352-基準時間351)は-10nsとなる。すなわち、基準時間351に対して、10nsだけタイミングが早いことを意味する。
この差分353を解消するために、調整期間においては、1サイクルだけ周期長さを長くしたクロック信号541が生成される。調整期間において生成されるべきサイクル数が調整サイクル数354に相当する。このとき、調整サイクル数354は1に設定される。
すなわち、同期信号542の立ち上がり直後のクロック信号541については、周期長さが510nsに設定される。その後のクロック信号541の周期長さは標準の500nsに戻される。
図10を参照して、制御周期信号510の立ち上がりタイミングである時刻T1と時刻T2との間の時間長さがジッターにより10nsだけ短くなったとする。この結果、制御周期信号510が時刻T2において立ち上がってから、同期信号542が立ち下がるまでの時間(計測時間352)は、510nsとなる。設定時間350が1000nsであり、基準時間351が500nsであれば、差分353(計測時間352-基準時間351)は+10nsとなる。すなわち、基準時間351に対して、10nsだけタイミングが遅いことを意味する。
この差分353を解消するために、調整期間においては、1サイクルだけ周期長さを短くしたクロック信号541が生成される。このとき、調整サイクル数354は1に設定される。
すなわち、同期信号542の立ち上がり直後のクロック信号541については、周期長さが490nsに設定される。その後のクロック信号541の周期長さは標準の500nsに戻される。
このように、差分353に応じて、同期信号542の立ち上がり直後のクロック信号541について周期長さが変更される。差分353(計測時間352-基準時間351)が負の値であれば、同期信号542の周期長さは+10nsに変更され、差分353が正の値であれば、同期信号542の周期長さは-10nsに変更される。また、差分353の大きさに応じて、周期長さを変更されるサイクル数が決定される。
(e2:設定時間の変更)
次に、ミラー制御信号540が出力中に設定時間が変更された場合の動作例について説明する。
図11は、本実施の形態に従う制御システム1における設定時間が変更されたときの動作例を説明するための図である。図11には、時刻T11から時刻T12の間に、設定時間350が1000nsから2000nsに変更された場合の動作例を示す。
図11を参照して、制御周期信号510が時刻T11において立ち上がってから、同期信号542が時刻t11において立ち下がるまでの時間(計測時間352)は、500nsであり、基準時間351は500nsであるので、差分353はゼロとなる。その結果、時刻T11から時刻T12の間において、クロック信号541の周期長さは標準の500nsに維持される。
時刻T11から時刻T12の間(区間P1)に、設定時間350が1000nsから2000nsに変更されると、時刻T12において、基準時間351が1500nsに変更される。制御周期信号510が時刻T12において立ち上がってから、同期信号542が時刻t12において立ち下がるまでの時間(計測時間352)は500nsであるので、差分353(計測時間352-基準時間351)は-1000nsとなる。この差分353を解消するために、周期長さを長くしたクロック信号541が100サイクル分必要と決定される。このとき、調整サイクル数354は100に設定される。
そして、時刻t12の直後に同期信号542が立ち上がると、周期長さが510nsのクロック信号541が連続して生成されることになる。但し、制御周期信号510の1サイクル内において、周期長さを変更するクロック信号541のサイクル数の上限値が設定されていてもよい。図11に示す例では、10サイクルが上限として設定されているとする。すなわち、制御周期信号510の1サイクルの同期性能は、100nsである。そのため、同期信号542が立ち上がった後、周期長さを510nsに変更されたクロック信号541が10サイクル分生成されると、クロック信号541の周期長さは標準の500nsに戻される。
この結果、時刻T12から時刻T13の間において、10ns×10サイクル=100nsだけ出力タイミングが調整されることになる。
続いて、制御周期信号510が時刻T13において立ち上がってから、同期信号542が時刻t13において立ち下がるまでの時間(計測時間352)は600ns(500nsから100ns分だけ遅れている)であるので、差分353は-900nsとなる。この差分353を解消するために、調整サイクル数354は90に設定される。
時刻T11から時刻T12の区間と同様に、同期信号542が立ち上がった後、周期長さを510nsに変更されたクロック信号541が10サイクル分生成されると、クロック信号541の周期長さは標準の500nsに戻される。
以下同様にして、ミラー制御信号540の出力タイミングは、制御周期信号510の1周期毎に100nsずつ調整されることになる。その結果、制御周期信号510の10サイクル分(区間P2)で、ミラー制御信号540の出力タイミングは、設定された2000nsに調整される。
その後、クロック信号541の周期長さは標準の500nsに維持される(区間P3)。
なお、図11に示す例では、周期長さを変更できるクロック信号541の上限値は任意に設定できる。また、必ずしも、周期長さを変更できるクロック信号541の上限値を設けなくてもよい。
(e3:小括)
制御システム1においては、クロック信号541に同期したフレーム送信へ影響を与えないように、制御周期信号510の各サイクルにおいて生成されるクロック信号541の数は不変としつつ、クロック信号541の周期長さを徐々に変更する。この結果、制御周期信号510に対するクロック信号541の位相が調整されることになる。位相の調整によって、ミラー制御信号540の出力タイミングを高い分解能で任意に変更できる。
<F.ユーザインターフェイス>
次に、制御システム1が提供するユーザインターフェイスの一例について説明する。典型的には、ユーザは、制御装置10に接続された操作表示装置400を介して、上述したような処理を実現するための設定を入力する。
図12は、本実施の形態に従う制御システム1の操作表示装置400に表示されるユーザインターフェイス画面450の一例を示す模式図である。図12には、ミラー制御信号540の出力タイミングを調整する場合に使用されるユーザインターフェイス画面の例を示す。
図12を参照して、ユーザインターフェイス画面450は、上述したような処理に必要な設定を受け付ける。
ユーザインターフェイス画面450は、制御周期信号510の周期長さの設定を受け付ける入力部452と、現在の出力タイミングを表示する表示部454と、変更後の出力タイミングの設定を受け付ける入力部456と、出力タイミングを変更するのに必要な調整期間を表示する表示部458と、設定反映ボタン460とを含む。
ユーザは、予め制御周期信号510の周期長さを入力部452に入力する。操作表示装置400は、現在設定されている出力タイミングを表示部454に表示する。
ユーザは、現在設定されている出力タイミングを変更したい場合には、変更後の出力タイミングを入力部456に入力する。
操作表示装置400は、設定されている制御周期信号510の周期長さ、現在の出力タイミング、変更後の出力タイミング、および同期性能などに基づいて、出力タイミングの調整に必要な期間を算出する。
より具体的には、操作表示装置400は、出力タイミングの変更時間と、制御周期信号510の1サイクルで調整できる時間幅(同期性能)とに基づいて、出力タイミングの調整に必要な制御周期信号のサイクル数を算出する。なお、予め余裕率(マージン)を設定しておいてもよい。例えば、マージンが2であれば、算出されたサイクル数の2倍が必要な期間として決定される。
最終的に、ユーザが設定反映ボタン460を選択すると、表示されている設定内容が制御装置10へ送信される。
ユーザは、上述したようなユーザインターフェイス画面450を用いて、ワーク4に対するレーザ加工などの結果を見ながら、ミラー制御信号540の出力タイミングを調整する。
<G.その他の実施の形態>
上述の説明においては、主として、XY2-100プロトコルを採用した例について説明したが、本解決手段は、クロック信号を間接的に用いる通信方式に適用可能である。
図13は、本実施の形態に従う制御システム1のミラー制御信号540の送信に係る別のハードウェア構成例を示す模式図である。図13には、ミラー制御信号540を送信するプロトコルとして、SL2-100プロトコルを採用した例を示す。SL2-100プロトコルは、クロック信号を間接的に用いるクロック非同期式シリアル通信に分類される。
図13を参照して、SL2-100プロトコルを採用した場合には、ミラー制御信号540は、レーザ制御ユニット300からガルバノミラー40へ伝送される情報として、X軸およびY軸についての入力データ551(XY-IN)と、X軸およびY軸についての出力データ552(XY-OUT)と、Z軸についての入力データ553(Z-IN)と、Z軸についての出力データ554(Z-OUT)とを含む。
なお、ミラー制御信号540は、クロック信号(CLOCK)および同期信号(SYNC)を含まない。
図14は、図13に示すミラー制御信号540の生成方法を説明するための図である。図14(A)に示すように、ミラー制御信号540は、時間的に連続するフレームから構成される。所定数(例えば、192個)のフレームが1つのチャネルステータスブロックを構成する。フレームの各々は、2つのサブフレームを含んでいる。各サブフレームは、先頭にプリアンブルを含む。
図14(B)に示すように、ミラー制御信号は、二値化データをクロック信号で変調することで生成されるバイフェーズマスクデータから構成される。バイフェーズマスクデータを生成するためのクロック信号の周期長さが上述したような方法で調整される。すなわち、クロック信号の周期長さを調整することで、各フレームあるいは各サブフレームの長さが伸張することになり、制御周期信号510と同期させることができる。
このように、クロック信号を間接的に用いる通信方式であっても、制御周期信号510とミラー制御信号540との同期を維持することができる。
<H.付記>
上述したような本実施の形態は、以下のような技術思想を含む。
[構成1]
アプリケーションプログラム(110)を実行して第1の指令値および第2の指令値を算出する演算部(100)と、
同期基準を示す制御周期信号(510)に従って、前記第1の指令値を含む制御信号(520)を出力する信号出力部(200;220)と、
前記制御周期信号に従って、クロック信号(541)を直接的または間接的に用いる任意の通信方式で前記第2の指令値を含むフレーム(540)を送信する通信部(300;316)と、
前記制御周期信号が示す同期基準から前記フレームの送信が開始されるタイミングを示す時間を計測する計測部(322,324,326)と、
前記計測された時間に基づいて、前記クロック信号の少なくとも一部の周期長さを変更する調整部(328)とを備える、制御システム。
[構成2]
前記計測部は、前記制御周期信号と、前記クロック信号の予め定められた周期毎に変化する同期信号とに基づいて、前記時間を計測する、構成1に記載の制御システム。
[構成3]
前記計測部は、
前記制御周期信号に含まれるパルスエッジを検出する第1の検出部(322)と、
前記同期信号に含まれるパルスエッジを検出する第2の検出部(324)とを含む、構成2に記載の制御システム。
[構成4]
前記調整部は、前記計測された時間が予め定められた基準時間と一致するように、前記クロック信号の周期長さを変更するサイクル数を決定する、構成1~3のいずれか1項に記載の制御システム。
[構成5]
前記調整部は、前記計測された時間と前記基準時間との大小関係に基づいて、前記クロック信号の周期長さを変更する方向を決定する、構成4に記載の制御システム。
[構成6]
前記制御周期信号の1サイクル内において、周期長さを変更する前記クロック信号のサイクル数の上限値が予め定められている、構成1~5のいずれか1項に記載の制御システム。
[構成7]
前記フレームは、前記クロック信号の予め定められたサイクル数に対応する、構成1~6のいずれか1項に記載の制御システム。
[構成8]
アプリケーションプログラム(110)を実行して第1の指令値および第2の指令値を算出する演算部(100)と、同期基準を示す制御周期信号(510)に従って、前記第1の指令値を含む制御信号(520)を出力する制御部(200)とに接続された通信装置(300)であって、
前記制御周期信号に従って、クロック信号を直接的または間接的に用いる任意の通信方式で前記第2の指令値を含むフレーム(540)を送信する通信部(316)と、
前記制御周期信号が示す同期基準から前記フレームの送信が開始されるタイミングを示す時間を計測する計測部(322,324,326)と、
前記計測された時間に基づいて、前記クロック信号の少なくとも一部の周期長さを変更する調整部(328)とを備える、通信装置。
[構成9]
アプリケーションプログラム(110)を実行して第1の指令値および第2の指令値を算出するステップ(100)と、
同期基準を示す制御周期信号(510)に従って、前記第1の指令値を含む制御信号(520)を出力するステップ(200)と、
前記制御周期信号に従って、クロック信号を直接的または間接的に用いる任意の通信方式で前記第2の指令値を含むフレーム(540)を送信するステップ(316)と、
前記制御周期信号が示す同期基準から前記フレームの送信が開始されるタイミングを示す時間を計測するステップ(S100~S104)と、
前記計測された時間に基づいて、前記クロック信号の少なくとも一部の周期長さを変更するステップ(S110~S116)とを備える、制御方法。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 制御システム、4 ワーク、10 制御装置、20 XYステージ、22 プレート、23,25 サーボドライバ、24,26 サーボモータ、30 レーザ、40 ガルバノミラー、42 X軸走査モータ、43 軸走査ミラー、44 Y軸走査モータ、45 Y軸走査ミラー、46 Z軸走査モータ、47 レンズ、52,53 制御線、54 通信線、100 主制御ユニット、102 プロセッサ、104 メインメモリ、106 ストレージ、108 システムプログラム、110 アプリケーションプログラム、112 バスコントローラ、114 内部バス、200 ステージ制御ユニット、210 軸制御演算部、212 周期信号生成器、216,326 計測部、220,314 出力インターフェイス回路、300 レーザ制御ユニット、310 レーザ制御演算部、312 クロック生成器、316 通信インターフェイス回路、320 基準時間算出部、322,324 パルスエッジ検出部、328 調整部、350 設定時間、351 基準時間、352 計測時間、353 差分、354 調整サイクル数、400 操作表示装置、450 ユーザインターフェイス画面、452,456 入力部、454,458 表示部、460 設定反映ボタン、510 制御周期信号、520 ステージ制御信号、530 レーザ制御信号、540 ミラー制御信号、541 クロック信号、542 同期信号、543 X軸走査指令角度、544 Y軸走査指令角度、545 Z軸走査指令角度、546 軸現在値、547 Z軸現在値、548,549 フレーム、551,553 入力データ、552,554 出力データ、P1,P2,P3 区間。

Claims (9)

  1. アプリケーションプログラムを実行して第1の指令値および第2の指令値を算出する演算部と、
    同期基準を示す制御周期信号に従って、前記第1の指令値を含む制御信号を出力する信号出力部と、
    前記制御周期信号に従って、クロック信号を直接的または間接的に用いる任意の通信方式で前記第2の指令値を含むフレームを送信する通信部と、
    前記制御周期信号が示す同期基準から前記フレームの送信が開始されるタイミングを示す時間を計測する計測部と、
    前記計測された時間に基づいて、前記クロック信号の少なくとも一部の周期長さを変更する調整部とを備える、制御システム。
  2. 前記計測部は、前記制御周期信号と、前記クロック信号の予め定められた周期毎に変化する同期信号とに基づいて、前記時間を計測する、請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記計測部は、
    前記制御周期信号に含まれるパルスエッジを検出する第1の検出部と、
    前記同期信号に含まれるパルスエッジを検出する第2の検出部とを含む、請求項2に記載の制御システム。
  4. 前記調整部は、前記計測された時間が予め定められた基準時間と一致するように、前記クロック信号の周期長さを変更するサイクル数を決定する、請求項1~3のいずれか1項に記載の制御システム。
  5. 前記調整部は、前記計測された時間と前記基準時間との大小関係に基づいて、前記クロック信号の周期長さを変更する方向を決定する、請求項4に記載の制御システム。
  6. 前記制御周期信号の1サイクル内において、周期長さを変更する前記クロック信号のサイクル数の上限値が予め定められている、請求項1~3のいずれか1項に記載の制御システム。
  7. 前記フレームは、前記クロック信号の予め定められたサイクル数に対応する、請求項1~3のいずれか1項に記載の制御システム。
  8. アプリケーションプログラムを実行して第1の指令値および第2の指令値を算出する演算部と、同期基準を示す制御周期信号に従って、前記第1の指令値を含む制御信号を出力する制御部とに接続された通信装置であって、
    前記制御周期信号に従って、クロック信号を直接的または間接的に用いる任意の通信方式で前記第2の指令値を含むフレームを送信する通信部と、
    前記制御周期信号が示す同期基準から前記フレームの送信が開始されるタイミングを示す時間を計測する計測部と、
    前記計測された時間に基づいて、前記クロック信号の少なくとも一部の周期長さを変更する調整部とを備える、通信装置。
  9. アプリケーションプログラムを実行して第1の指令値および第2の指令値を算出するステップと、
    同期基準を示す制御周期信号に従って、前記第1の指令値を含む制御信号を出力するステップと、
    前記制御周期信号に従って、クロック信号を直接的または間接的に用いる任意の通信方式で前記第2の指令値を含むフレームを送信するステップと、
    前記制御周期信号が示す同期基準から前記フレームの送信が開始されるタイミングを示す時間を計測するステップと、
    前記計測された時間に基づいて、前記クロック信号の少なくとも一部の周期長さを変更するステップとを備える、制御方法。
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