JP2024015419A - 取引管理方法、システム及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数業者間の取引により発生する支払を自動化する。また、複数業者間の支払に関する帳票の記録を自動化する。【解決手段】供給連鎖により一連の取引業者間に生じる関連した複数の請求情報に共通のチェーン識別子を紐づけて記憶する請求情報記憶部14と、設定された支払条件を記憶する業者情報記憶部18とを備える。コンピュータは、入金された請求情報と共通のチェーン識別子が付与された複数の請求情報の支払フラグを「支払対象」とする処理と、支払フラグが「支払対象」となり、かつ、支払条件を満たした請求情報について支払を手配する処理とを行う。また、各取引業者の会計帳票を記憶する帳票記憶部を備え、コンピュータが、手配した支払の完了後に、当該完了した支払の支払元の会計帳票に支払の仕訳を記録すると共に、当該完了した支払の支払先の会計帳票に入金の仕訳を記録する処理を行う。【選択図】図7
Description
本発明は、取引管理システムに係り、特に、複数業者間の取引を自動化する取引管理システムに関する。
本願出願人は、複数業者間の取引により発生する請求伝票や納品伝票の生成を自動化する発明について、特許を取得した(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
一方、複数業者間の取引により発生する支払や、支払に関する帳票の記録も自動化することが好ましい。
そこで、本発明は、複数業者間の取引により発生する支払を自動化することを課題とする。また、複数業者間の支払に関する帳票の記録を自動化することを課題とする。
この課題を解決するため、本発明は、以下の構成をとる。即ち、供給連鎖により一連の取引業者間に生じる関連した複数の請求情報に共通のチェーン識別子を紐づけて記憶する請求情報記憶部を備える。また、設定された支払条件を記憶する業者情報記憶部を有する。そして、コンピュータが、入金された請求情報と共通のチェーン識別子が付与された複数の請求情報の支払フラグを「支払対象」とする処理と、支払フラグが「支払対象」となり、かつ、支払条件を満たした請求情報について支払を手配する処理とを行う。
また、本発明は、以下の構成をとってもよい。即ち、各取引業者の会計帳票を記憶する帳票記憶部を備え、コンピュータが、手配した支払の完了後に、当該完了した支払の支払元の会計帳票に支払の仕訳を記録すると共に、当該完了した支払の支払先の会計帳票に入金の仕訳を記録する処理を行う。
上記において、「会計帳票」には、帳簿や伝票が該当する。「帳簿」には、一般的に、仕訳帳、総勘定元帳、預金出納帳、買掛帳(仕入先元帳)、売掛帳(得意先元帳)等が該当する。「伝票」には、一般的に、入出金伝票、請求書、納品書等が該当する。
本発明によれば、複数業者間の取引により発生する支払を自動化することができる。また、複数業者間の支払に関する帳票の記録を自動化することができる。
[全体構成]
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1において、取引管理システム10は、コンピュータネットワークNを介し、複数の業者及び消費者のコンピュータ20乃至80とデータ通信が可能なように接続されている。複数の業者とは、商品の取引に関係する、小売業者、卸業者、生産業者、資材業者、銀行及びその他の業者を含む。以降、これらの各業者の総称として「取引関係者」と称呼する場合がある。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1において、取引管理システム10は、コンピュータネットワークNを介し、複数の業者及び消費者のコンピュータ20乃至80とデータ通信が可能なように接続されている。複数の業者とは、商品の取引に関係する、小売業者、卸業者、生産業者、資材業者、銀行及びその他の業者を含む。以降、これらの各業者の総称として「取引関係者」と称呼する場合がある。
小売業者は、商品を消費者に提供する。卸業者は、商品を小売業者又は消費者に提供する。生産業者は、商品を卸業者、小売業者又は消費者に提供する。資材業者は、生産又は製造に必要な資材を生産業者に提供する。これらのうち、ある商品の提供に複数の業者が関係することにより、複数業者間での支払が発生する。従来、支払は各業者が個別に手配し、支払に関係する会計帳票の記録も各業者が独自に行っている。本発明は、これら複数業者間に発生する支払の手配及び会計帳票の記録を自動化するものである。
本システムに参加する各取引関係者及び消費者は多数存在し、各取引関係者及び消費者のコンピュータ20乃至80も、それぞれ複数がコンピュータネットワークNに接続されている。
取引管理システム10を始め、各取引関係者のコンピュータ20乃至70及び消費者のコンピュータ80も基本的にはコンピュータの一般的なハードウェア構成を採る。即ち、図2に示すように、キーボード等の入力装置110と、液晶ディスプレイ等の表示装置120とを備えている。また、コンピュータネットワークNを通じてコンピュータ間のデータ通信を可能とするNIC等の通信装置130を有する。更に、コンピュータ処理に必要な情報を記憶するメモリ等の記憶装置140と、プログラムの実行により種々の機能を実現するCPU等のプロセッサ150とを備えている。
ここで、コンピュータの外観は問わない。サーバ型、デスクトップ型、ノート型、タブレット型、携帯端末型等を採用することができる。また、複数のコンピュータにより分散コンピューティングを行う形態でもよい。
[全体動作]
システム全体の動作の流れを図3に示す。取引管理システム10を含むすべてのコンピュータ10乃至80の動作は、プロセッサ150が所定のプログラムを実行することにより実現される。複数の取引関係者が関わった商品が、消費者に販売され、その商品代金が消費者から所定の銀行の入金口座に振り込まれる。入金口座は、取引管理システム10の運営業者の口座とする。以降、取引管理システム10の運営業者を単に「システム運営者」と称呼する場合がある。即ち、図3に示すように、まず、消費者のコンピュータ80から銀行のコンピュータ20に対し商品代金の振込手続が行われることにより、銀行が管理するシステム運営者の口座に商品代金が振り込まれる(S1)。
システム全体の動作の流れを図3に示す。取引管理システム10を含むすべてのコンピュータ10乃至80の動作は、プロセッサ150が所定のプログラムを実行することにより実現される。複数の取引関係者が関わった商品が、消費者に販売され、その商品代金が消費者から所定の銀行の入金口座に振り込まれる。入金口座は、取引管理システム10の運営業者の口座とする。以降、取引管理システム10の運営業者を単に「システム運営者」と称呼する場合がある。即ち、図3に示すように、まず、消費者のコンピュータ80から銀行のコンピュータ20に対し商品代金の振込手続が行われることにより、銀行が管理するシステム運営者の口座に商品代金が振り込まれる(S1)。
銀行のコンピュータ20は、この振込を受けて、商品代金の振込通知を取引管理システム10に送信する(S2)。
この振込通知を受信した取引管理システム10は、後述する帳票更新部の処理により、この入金の仕訳をシステム運営者の帳票(帳簿、伝票)に記録する(S3)。
また、取引管理システム10は、後述する請求マッチング部の処理により、振込通知に対応する請求情報を検索し、該当する請求情報に含まれるチェーン識別子を抽出する(S4)。チェーン識別子とは、振り込まれた請求に関連する一連の業者群を一意に識別する識別子である。例えば、消費者に提供された商品の提供に関わった一連の小売業者、卸業者、生産業者、資材業者及びその他業者間の各請求情報が、前述の特許文献1等に記載した発明により自動的に生成されるが、この一連の業者間の各請求情報に、同一のチェーン識別子を紐づけて記憶する。
続いて、取引管理システム10は、後述する振分部の処理により、抽出したチェーン識別子と同一のチェーン識別子を紐づけられた複数の請求情報を検索し、該当する各請求情報の支払フラグを「支払対象」とする。(S5)。
そして、取引管理システム10は、後述する振込指示部の処理により、支払フラグが「支払対象」となった請求情報の金額が、業者毎に設定された支払条件に応じて、都度又は集計して支払われるように、銀行のコンピュータ20に振込を指示する(S6)。
振込指示を受信した銀行のコンピュータ20は、指示された振込の出金口座を有する取引関係者のコンピュータ30乃至70に、出金の確認要求を送信する(S7)。
この確認要求を受信した取引関係者のコンピュータ30乃至70は、入力装置110から振込承認の入力を受けると、振込承認の旨を銀行のコンピュータ20に返す(S8)。
ここで、振込承認の入力は、予め設定した支払条件を満たしたときに取引関係者のコンピュータ30乃至70が自動的に行ってもよい。予め設定した条件とは、例えば、月末払い等の振込期日である。振込承認の入力を自動的に行う場合、上記の振込承認の入力(ボタン操作等)は行わなくてもよい。
ここで、振込承認の入力は、予め設定した支払条件を満たしたときに取引関係者のコンピュータ30乃至70が自動的に行ってもよい。予め設定した条件とは、例えば、月末払い等の振込期日である。振込承認の入力を自動的に行う場合、上記の振込承認の入力(ボタン操作等)は行わなくてもよい。
取引関係者のコンピュータ30乃至70から振込承認の旨を受信した銀行のコンピュータ20は、S6で振込の指示を受けていた振込のうち承認された振込を順次、内部又は外部の取引関係者の口座に宛てて実行する(S9)。
これにより、消費者から振り込まれた商品代金が自動的に複数の取引関係者に振り分けられ、支払われる。各取引関係者は、自己のコンピュータ30乃至70から自己の取引関係者口座を管理するコンピュータに接続し、入出金明細や残高を照会する(S10)。
銀行のコンピュータ20は、完了した振込について順次、振込完了通知を取引管理システム10に送信する(S11)。
振込完了通知を受信した取引管理システム10は、後述する帳票更新部の処理により、振込出金元の業者の帳票に出金の仕訳を記録すると共に、振込入金先の業者の帳票に入金の仕訳を記録する(S12)。
取引関係者のコンピュータ30乃至70は、取引管理システム10が管理する自己の会計帳票にアクセスし、帳票の内容を閲覧することができる(S13)。
このような処理の流れにより、複数業者間の取引により発生する支払や支払に関する帳票の記録を自動化することができる。
[取引管理システム10の動作詳細]
次に、上述した取引管理システム10の動作を詳述する。取引管理システム10は、プロセッサ150がプログラムを実行することにより、以下の各部の動作を実現する。
次に、上述した取引管理システム10の動作を詳述する。取引管理システム10は、プロセッサ150がプログラムを実行することにより、以下の各部の動作を実現する。
[帳票更新部(第1の処理)]
まず、S3で触れた帳票更新部11の処理を図4に基づいて説明する。銀行のコンピュータ20から受信する振込通知には、少なくとも、振込を行った消費者の識別子(消費者識別子)と、振込金額とが含まれる。消費者識別子は、消費者の氏名又は名称でもよいし、消費者毎に固有のコードでもよい。
まず、S3で触れた帳票更新部11の処理を図4に基づいて説明する。銀行のコンピュータ20から受信する振込通知には、少なくとも、振込を行った消費者の識別子(消費者識別子)と、振込金額とが含まれる。消費者識別子は、消費者の氏名又は名称でもよいし、消費者毎に固有のコードでもよい。
一方、取引管理システム10の記憶装置140には、帳票記憶部12が設けられている。帳票記憶部12は、業者識別子毎に、当該業者の会計帳票(帳簿及び伝票)のデータを紐づけて記憶している。
上述したS3の処理において、帳票更新部11は、振込通知に示された消費者からの振込金額の入金仕訳を、システム運営者の業者識別子に紐づいた帳票に記録する。
[請求マッチング部]
続いて、S4で触れた請求マッチング部13の処理を図5に基づいて説明する。銀行のコンピュータ20から受信する振込通知には、少なくとも、振込を行った消費者(顧客)の識別子(消費者識別子)と、振込金額とに加え、入金口座識別子が含まれていてもよい。入金口座識別子は、請求書毎に入金用に割り当てられた振込口座番号等である。
続いて、S4で触れた請求マッチング部13の処理を図5に基づいて説明する。銀行のコンピュータ20から受信する振込通知には、少なくとも、振込を行った消費者(顧客)の識別子(消費者識別子)と、振込金額とに加え、入金口座識別子が含まれていてもよい。入金口座識別子は、請求書毎に入金用に割り当てられた振込口座番号等である。
取引管理システム10の記憶装置140には、請求情報記憶部14が設けられている。請求情報記憶部14は、請求識別子毎に、チェーン識別子、消費者識別子、商品識別子、請求金額及び必要に応じて入金口座識別子等を紐づけて記憶している。これらの請求情報は、既述の特許文献1等の発明により請求書(請求伝票)が発行される毎に、請求情報記憶部14に記録されるようになっている。請求識別子は、発行された請求書毎に固有のコードである。チェーン識別子は、本請求にかかる商品に関連する一連の業者群を一意に識別する識別子である。消費者識別子は、商品を購入した消費者毎に固有の氏名、名称又はコードである。ここでは、BtoC取引を仮定して「消費者」と記載したが、商品の購入者は業者でもよく、「消費者」を「購入者」と置き換えてもよい。商品識別子は、商品毎に固有のコードであり、物が同じ商品であっても、取引関係者が異なる商品、又は取引関係者間の支払ルートが異なる商品、又は取引関係者間の支払の配分が異なる商品については、異なる商品識別子が付与されている。1件の請求情報に複数の商品識別子が含まれる場合もある。
請求マッチング部13は、振込通知に示された消費者識別子及び振込金額が一致する請求情報のレコードを請求情報記憶部14から検索する。加えて、振込通知に示された入金口座識別子が一致する請求情報のレコードを請求情報記憶部14から検索してもよい。一致する請求情報のレコードを見つけた場合、当該レコードに含まれているチェーン識別子を抽出する。
[振分部]
続いて、S5で触れた振分部15の処理を図6に基づいて説明する。取引管理システム10の記憶装置140には前述のとおり請求情報記憶部14が設けられている。請求情報記憶部14には、既述の特許文献1等の発明により一連の取引業者間の請求書(請求伝票)が発行される毎に、請求情報が記録されるようになっている。各業者間の請求情報は、請求識別子ごとに、チェーン識別子、請求日、請求元識別子、請求先識別子、商品識別子、請求金額、入金口座識別子、及び支払フラグを紐づけて構成されている。請求元識別子は請求元(支払先)となる業者の業者識別子である。請求先識別子は、請求先(支払元)となる業者の業者識別子である。一連の取引業者間の請求書の例を挙げると、例えば、ある商品識別子の商品について、その代金1万円が振り込まれたとき、システム運営者が500円を受領し、システム運営者から小売業者Aには8,400円を支払う。小売業者Aから生産業者Bには6,000円支払い、生産業者Bから資材業者Cには2,000円支払う。また、システム運営者から銀行Dには100円を支払い、その他業者Eには1,000円を支払う。このような取引関係者間での金銭の振り分けが、チェーン識別子を共通とする各業者間の請求情報においてなされている。ここで、その他業者Eは、取引関係者であれば立場を問わないが、例えば、商品を紹介したテレビ局やアフィリエイトサイト等が考えられる。業者識別子は、業者の名称又は業者毎に固有のコードである。銀行Dは、図3に符号20で示した銀行であり、取引管理システム10と連携して処理を行う対価として支払いを受ける。
続いて、S5で触れた振分部15の処理を図6に基づいて説明する。取引管理システム10の記憶装置140には前述のとおり請求情報記憶部14が設けられている。請求情報記憶部14には、既述の特許文献1等の発明により一連の取引業者間の請求書(請求伝票)が発行される毎に、請求情報が記録されるようになっている。各業者間の請求情報は、請求識別子ごとに、チェーン識別子、請求日、請求元識別子、請求先識別子、商品識別子、請求金額、入金口座識別子、及び支払フラグを紐づけて構成されている。請求元識別子は請求元(支払先)となる業者の業者識別子である。請求先識別子は、請求先(支払元)となる業者の業者識別子である。一連の取引業者間の請求書の例を挙げると、例えば、ある商品識別子の商品について、その代金1万円が振り込まれたとき、システム運営者が500円を受領し、システム運営者から小売業者Aには8,400円を支払う。小売業者Aから生産業者Bには6,000円支払い、生産業者Bから資材業者Cには2,000円支払う。また、システム運営者から銀行Dには100円を支払い、その他業者Eには1,000円を支払う。このような取引関係者間での金銭の振り分けが、チェーン識別子を共通とする各業者間の請求情報においてなされている。ここで、その他業者Eは、取引関係者であれば立場を問わないが、例えば、商品を紹介したテレビ局やアフィリエイトサイト等が考えられる。業者識別子は、業者の名称又は業者毎に固有のコードである。銀行Dは、図3に符号20で示した銀行であり、取引管理システム10と連携して処理を行う対価として支払いを受ける。
振分部15は、請求マッチング部13が出力したチェーン識別子と同一のチェーン識別子を有する複数の請求情報を請求情報記憶部から検索し、該当する各請求情報の支払フラグを「支払対象」とし、支払対象であることを示す。支払フラグは「未払い」、「支払対象」又は「支払済」の値をとる。
[振込指示部]
続いて、S6で触れた振込指示部17の処理を図7に基づいて説明する。取引管理システム10の記憶装置140には、業者情報記憶部18が設けられている。業者情報記憶部18は、業者識別子毎に、認証情報、連絡先、出金口座、入金口座、及び支払条件等を紐づけて記憶している。認証情報は、当該業者が帳票を閲覧する際に取引管理システム10にログインする場合等に使用するユーザID及びパスワードである。連絡先は、当該業者のメールアドレス等の連絡先である。出金口座は、当該業者が支払元となる場合の当該業者の出金口座番号等である。入金口座は、当該業者が支払先となる場合の当該業者の入金口座番号等である。支払条件は、当該業者が支払元となる場合の支払条件である。支払条件としては、入金都度支払いや、月末締め翌月末支払い等が設定されている。
続いて、S6で触れた振込指示部17の処理を図7に基づいて説明する。取引管理システム10の記憶装置140には、業者情報記憶部18が設けられている。業者情報記憶部18は、業者識別子毎に、認証情報、連絡先、出金口座、入金口座、及び支払条件等を紐づけて記憶している。認証情報は、当該業者が帳票を閲覧する際に取引管理システム10にログインする場合等に使用するユーザID及びパスワードである。連絡先は、当該業者のメールアドレス等の連絡先である。出金口座は、当該業者が支払元となる場合の当該業者の出金口座番号等である。入金口座は、当該業者が支払先となる場合の当該業者の入金口座番号等である。支払条件は、当該業者が支払元となる場合の支払条件である。支払条件としては、入金都度支払いや、月末締め翌月末支払い等が設定されている。
振込指示部17は、図8の処理を行う。まず、一つの業者識別子とこれに紐づいた支払条件を業者情報記憶部18から読み出す(S11)。支払条件が入金都度支払いの場合(S12)、S15に進む。支払条件が某日締某日支払いの場合(S13)、当該締日が到来しているか判断し(S14)、締日が到来していればS15に進む。締日が到来していない場合、次の業者を対象としてS11から処理を繰り返す。
入金都度支払い又は締日が到来した場合、処理中の業者識別子と請求先識別子とが一致する請求情報のうち、支払フラグが「支払対象」になっている請求情報を請求情報記憶部14から読み出し、読み出した請求情報の請求金額を請求元識別子ごとに集計する(S15)。
次いで、処理中の業者識別子に対応する出金口座と、請求元識別子に対応する入金口座と、当該請求元への集計した振込金額と、振込日とを紐づけ、請求元ごとに振込指示情報を生成する(S16)。振込日は、入金都度支払いの場合は即日とし、某日締め某日支払いの場合は、某日支払いとする。そして、振込指示部17は、生成した振込指示情報を出金口座がある銀行のコンピュータ20に送信する。以降、次の業者を選択してS11からの処理を繰り返す。振込指示部17は、振込指示の対象となった請求情報の支払フラグを「支払済み」に変更する。
以上のように、本実施形態によれば、複数業者間の取引により発生する支払を自動化することができる。
入金都度支払い又は締日が到来した場合、処理中の業者識別子と請求先識別子とが一致する請求情報のうち、支払フラグが「支払対象」になっている請求情報を請求情報記憶部14から読み出し、読み出した請求情報の請求金額を請求元識別子ごとに集計する(S15)。
次いで、処理中の業者識別子に対応する出金口座と、請求元識別子に対応する入金口座と、当該請求元への集計した振込金額と、振込日とを紐づけ、請求元ごとに振込指示情報を生成する(S16)。振込日は、入金都度支払いの場合は即日とし、某日締め某日支払いの場合は、某日支払いとする。そして、振込指示部17は、生成した振込指示情報を出金口座がある銀行のコンピュータ20に送信する。以降、次の業者を選択してS11からの処理を繰り返す。振込指示部17は、振込指示の対象となった請求情報の支払フラグを「支払済み」に変更する。
以上のように、本実施形態によれば、複数業者間の取引により発生する支払を自動化することができる。
[帳票更新部(第2の処理)]
続いて、S12で触れた帳票更新部11の処理を図9に基づいて説明する。振込指示部17からの振込指示に基づき、振込を完了した銀行のコンピュータ20は、複数の振込完了通知を取引管理システム10に返す。各振込完了通知には、少なくとも、支払元の業者識別子と、支払先の業者識別子と、振込金額と、振込実行日とが含まれる。帳票更新部11は、これらの情報を振込完了通知から抽出し、支払情報として支払元の業者識別子に紐づいた帳票記憶部12の帳票に支払の仕訳を記録する。また、入金情報として支払先の業者識別子に紐づいた帳票記憶部12の帳票に入金の仕訳を記録する。振込完了通知毎に各取引関係者の帳票に入金又は支払の仕訳を記録する。
続いて、S12で触れた帳票更新部11の処理を図9に基づいて説明する。振込指示部17からの振込指示に基づき、振込を完了した銀行のコンピュータ20は、複数の振込完了通知を取引管理システム10に返す。各振込完了通知には、少なくとも、支払元の業者識別子と、支払先の業者識別子と、振込金額と、振込実行日とが含まれる。帳票更新部11は、これらの情報を振込完了通知から抽出し、支払情報として支払元の業者識別子に紐づいた帳票記憶部12の帳票に支払の仕訳を記録する。また、入金情報として支払先の業者識別子に紐づいた帳票記憶部12の帳票に入金の仕訳を記録する。振込完了通知毎に各取引関係者の帳票に入金又は支払の仕訳を記録する。
即ち、入金された場合は、売上元帳に入金額を自動的に記帳してコンピュータの画面上に表示し、その入金額を未入金残高から引いて、新たな残高を画面上の元帳に表示する。また、支払った側では、支払った日や金額、内容等を記録し、それを仕入元帳に自動的に記入し、以前の未支払い残高からその金額を引いて、新たな未支払い残高を算出し、画面上の仕入元帳にそれらを表示する。振込手数料が掛かる場合は、入金額及び掛かった振込手数料を引いて振込後の残高を計算して画面上に表示する。それに加えて、支払い側だけでなく入金側も同様の処理を行う。
このように、各取引関係者の会計帳票の記録が自動的に行われる。ここで、入金側、支払側の処理内容は、金額、商品名、単価、数量など全て同じであり、表裏の関係にある。そのため、同じ内容(データ)を表裏の関係で画面上に表示してもよい。ただし、この場合でも、入金側での入金済みという言葉は支払側では支払済みと表示される。
[変形例]
前述の「支払条件」は、「請求先から当社へ請求額の入金があったこと」としてもよい。例えば、チェーン識別子を同一とする請求情報が、A社からB社へp円の請求、C社からB社へq円の請求、B社からDへr円の請求であるとする。このとき、DからB社へr円が振り込まれると、B社からA社への支払条件と、B社からC社への支払条件とが満たされる。これにより、B社からA社へp円が自動的に振り込まれると共に、B社からC社へq円が自動的に振り込まれる。振込手数料は前述の振込完了通知に表示されることにより、各社の仕訳に記録される。
前述の「支払条件」は、「請求先から当社へ請求額の入金があったこと」としてもよい。例えば、チェーン識別子を同一とする請求情報が、A社からB社へp円の請求、C社からB社へq円の請求、B社からDへr円の請求であるとする。このとき、DからB社へr円が振り込まれると、B社からA社への支払条件と、B社からC社への支払条件とが満たされる。これにより、B社からA社へp円が自動的に振り込まれると共に、B社からC社へq円が自動的に振り込まれる。振込手数料は前述の振込完了通知に表示されることにより、各社の仕訳に記録される。
よって例えば、小売業者が商品代金の1万円を消費者から振り込まれたとき、当該小売業者から仕入先に仕入値の6000円を自動的に振り込むと共に、システム運営者にシステム料500円を自動的に振り込む、といった一連の支払処理を自動化することができ、かかった振込手数料も含めて各社の取引の記帳も自動化することができる。
ここで、本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載した構成要件の範囲であり、上記実施形態に限定されるものではない。
10 取引管理システム
11 帳票更新部
12 帳票記憶部
13 請求マッチング部
14 請求情報記憶部
15 振分部
16 配分記憶部
17 振込指示部
18 業者情報記憶部
20,30,40,50,60,70 取引関係者のコンピュータ
80 消費者のコンピュータ
N コンピュータネットワーク
110 入力装置
120 表示装置
130 通信装置
140 記憶装置
150 プロセッサ
11 帳票更新部
12 帳票記憶部
13 請求マッチング部
14 請求情報記憶部
15 振分部
16 配分記憶部
17 振込指示部
18 業者情報記憶部
20,30,40,50,60,70 取引関係者のコンピュータ
80 消費者のコンピュータ
N コンピュータネットワーク
110 入力装置
120 表示装置
130 通信装置
140 記憶装置
150 プロセッサ
Claims (1)
- 供給連鎖により一連の取引業者間に生じる関連した複数の請求情報に共通のチェーン識別子を紐づけて記憶する請求情報記憶部と、
設定された支払条件を記憶する業者情報記憶部とを備え、
コンピュータが、
入金された前記請求情報と共通のチェーン識別子が付与された複数の前記請求情報の支払フラグを「支払対象」とする処理と、
前記支払フラグが「支払対象」となり、かつ、前記支払条件を満たした前記請求情報について支払を手配する処理とを行う、取引管理方法。
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