JP2024014795A - リラクタンスブーストによる回転セグメント電気機械システム - Google Patents

リラクタンスブーストによる回転セグメント電気機械システム Download PDF

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Abstract

【課題】最大45°の回転角度により制限される直接回転運動を実行可能であり、これにより、電気機械リレーのコンタクトシステムに適切なトルク性能を提供可能な、回転セグメント電気機械システムおよびこれを備える電気スイッチングデバイスを提供する。【解決手段】電気機械システム100は、それぞれの第1のコイル110及び第2のコイル120の外側に配置されたそれぞれの第1の端部152、162を有する対のポール部材150、160と、ポール部材間に配置された回転部材170と、を備える。回転部材は、ポール部材によって加えられる磁気作動により、第1の端部に平行な平面と第1のコイル軸を横切る平面との交線に沿って位置合わせされた中心軸を中心に回転することができる対のローブ172、174を有する。ポール部材および回転部材は、回転部材に加わる作動磁気力を増大させるリラクタンスブースト形状輪郭を有して構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電気機械システムに関し、より詳細には、回転式の電気機械システムに関する。
電気機械システムは、通常、他のタイプの作動システムと比べて、設計の簡単さおよび動作信頼性などのいくつかの利点を示すため、コンタクタおよびリレーを動作させるために使用される。一般に、通常のタイプの従来の電気機械システムは磁気回路を備え、この磁気回路は、鉄心、磁気ヨーク、電機子、および励磁電流の供給により磁束を磁気回路に印加する役割を果たす励磁コイルを有する。磁気回路の要素は、一般に、互いに相対的に設計および配置され、したがって、励磁されたコイルにより発生する磁束が磁気回路を通って導かれて、電機子のそれぞれの側に吸引力を加えることにより、電機子を吸引力の方向に移動または回転させる。したがって、励磁コイルに供給される外部電流の符号(sign)および強度を制御することによって、異なる状態間で電機子のスイッチング動作を誘発することができる。
基本的な磁気回路および励磁コイルの異なる配置および設計を有するいくつかのタイプの電気機械システムが、市販されている。
回転電気機械システムは、例えば、ボール回転式の回転電気機械システムおよび傾転式の回転電気機械システムのそれぞれによって提供されるような、動作トルクおよび動作安定性の向上が望ましいある用途における使用に利点を有する。例えば、ボール回転式の回転電磁システムが、国際特許出願公開第WO2018/234142(A1)号に記載されている。この公知の電磁システムにおいて、従来のソレノイド構成を通る鉄心の突入が、傾斜面(湾曲経路)で動く追加の機械要素(ボール)を介して電機子の回転運動に変換される。電磁システムは、磁気ヨーク、コイル、下部鉄心、上板、上部鉄心、電機子、上部鉄心を上板から磁気的に分離する磁気分離リング、および複数のボールを含む。上部鉄心は、磁気分離リングに対して垂直方向に動くことができる。複数の第1の湾曲溝が、電機子の底面に形成され、複数の第1の湾曲溝のそれぞれに対応する複数の第2の湾曲溝が、上板の上面に形成されている。ボールは、第1の湾曲溝および対応する第2の湾曲溝において転がることができる。各第1の湾曲溝の深さは、第1の端部から第2の端部へ徐々に深くなり、ボールによって電機子に加えられる力が、上部鉄心の中心軸に対して傾斜し、電機子を駆動して垂直方向に平行な中心軸を中心に回転させる。したがって、溝の湾曲経路によって画定される傾斜面でボールが動くことによって、鉄心の直線運動が電機子の回転運動に変換される。これは、鉄心の垂直運動と電機子の回転運動との伝達比が非常に大きいため、極めて精密な部品を利用可能であるようにする必要があることを意味する。一方、鉄心の直線運動は追加の機械部品を使用することによって回転に変換されるため、この設計は非常に高いギヤ比を示すことがあり、したがって、極めて精密な部品が利用可能であることが必要な場合がある。個々の部品および製造の精度に対する極端な要求は、実際に満たされないことがあり、またはすべての用途について正当化できないことがある。さらに、ボールがその位置、特に横方向組立位置を失うことがあるため、この設計の機能は取付方向に強く依存している。これにより、動作不良が生じることがある。
したがって、最小限の追加の機械部品を使用するように電機子の直接回転作動を提供可能な設計を有し、それにより、従来の回転電気機械システムよりも高い堅牢性を持つ設計をもたらすことのできる、回転電気機械システムが依然として必要である。
本発明は、従来技術の短所および欠点を考慮してなされたものであり、その目的は、所望の最大回転角度により制限される回転運動において電機子の直接回転作動を提供可能であり、これにより、DC電力スイッチなどの電気機械リレーのコンタクトシステムに適切なトルク性能を提供可能な、電気スイッチングデバイスのための電気機械システムを提供することである。さらなる目的は、電気機械システムを備える電気スイッチングデバイスを提供することである。
この目的は、独立請求項の主題によって解決される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
本発明によれば、電気スイッチングデバイスのための回転セグメント電気機械システムであって、電気機械システムは、それぞれの励磁電流に応じてそれぞれの磁場を発生させるように構成されている第1のコイルおよび第2のコイルを含む励磁コイルアセンブリと、励磁コイルアセンブリにより発生した磁場の磁束線に沿って進む磁束経路を提供するように構成されている磁気システムとを備え、磁気システムは、第1のコイルの上側に配置された第1のポール部材および第2のコイルの上側に配置された第2のポール部材であって、第1のポール部材および第2のポール部材は、互いに平行かつ第1のコイル軸に平行に、第1のコイルおよび第2のコイルの外側に配置されたそれぞれの第1の端部を有する、第1のポール部材および第2のポール部材と、第1のポール部材と第2のポール部材との間に配置され、第1のローブおよび第2のローブを有する回転部材であって、第1の端部に平行な平面と第1のコイル軸を横切る平面との交線に沿って位置合わせされた中心軸を中心とする回転運動を実行するように構成されている回転部材とを含み、第1のポール部材および第2のポール部材の第1の端部は、励磁コイルアセンブリを励磁したときに、第1のコイルおよび第2のコイルにより発生した磁力線(magnetic field lines)を回転部材の第1のローブおよび第2のローブのそれぞれに向けるように、かつ第1のローブおよび第2のローブにそれぞれの第1のポール部材および第2のポール部材に向かう回転運動を実行させる磁力の合力(a resultant magnetic force)を生じさせるように構成されている、回転セグメント電気機械システムが提供される。
さらなる発展形態によれば、第1のコイルおよび第2のコイルは、互いに平行にそれぞれのコイル軸に位置合わせされ、所与の離間距離だけ離間し、かつ/または、第1のポール部材および第2のポール部材の第1の端部のうちの少なくとも一方と前記第1の端部に対向する回転部材のローブとは、回転運動中にそれぞれのローブが第1の端部に接触したときにリラクタンスを低下させるように構成されている、適合リラクタンスブースト形状輪郭(matching reluctance-boost shape contour)を有して設計されている。
さらなる発展形態によれば、少なくとも一方の第1の端部のリラクタンスブースト形状輪郭は、中心軸を横切る平面における所与の長さの円形セグメントによって画定される湾曲側壁を有する段凹部の形状を有し、対向するローブの適合リラクタンスブースト形状輪郭は、相補的な湾曲側壁を有し、回転運動が所定の回転角度で停止するまで、対向するローブと第1の端部との重なり接触が徐々に増加するようになっている。
さらなる発展形態によれば、回転運動は、対向するローブと第1の端部との適合リラクタンスブースト形状輪郭の完全な重なり接触が生じる、所定の最大回転角度で停止し、かつ/または、リラクタンスブースト形状輪郭の円形セグメントの長さおよび半径が、回転部材により実行される回転運動を45°以下の最大回転角度に制限するように構成されている。
さらなる発展形態によれば、磁気システムは、第1のポール部材および第2のポール部材の第1の端部のうちの少なくとも一方に設けられた永久磁石をさらに含み、この永久磁石は、回転部材のそれぞれのローブに対向して配置され、磁気的に分極されて、永久磁石が配置されている第1の端部と、対向するローブとの間の分離間隙にわたるリラクタンスを低下させる。
さらなる発展形態によれば、前記リラクタンスブースト形状輪郭は、第1のポール部材および第2のポール部材の第1の部分のうちの一方のみに設けられ、永久磁石は、第1のポール部材および第2のポール部材の第1の部分のうちの他方に設けられている。
さらなる発展形態によれば、回転部材は、励磁コイルアセンブリが励磁されていないときに、第1のローブおよび第2のローブが、それぞれの最大分離間隙によって、第1のポール部材および第2のポール部材の第1の端部からそれぞれ分離される回転方位である開状態をとるように構成され、かつ/または、回転部材は、励磁コイルアセンブリが所与の励磁電流により励磁されているときに、閉状態へと所定の回転角度だけ回転するように構成され、閉状態において、回転部材の第1のローブおよび第2のローブのうちの一方は、それぞれの第1のポール部材および第2のポール部材の対向する第1の端部に完全に当接する。
さらなる発展形態によれば、前記所定の回転角度は45°以下である。
さらなる発展形態によれば、第1のポール部材および第2のポール部材のそれぞれは、第1のコイルおよび第2のコイルのそれぞれの上側から第1のコイルおよび第2のコイルのそれぞれの内部空間へ貫入する第2の端部を有する。
さらなる発展形態によれば、第1のポール部材および第2のポール部材のうちの少なくとも一方は、下向きの脚部が第1のコイルおよび第2のコイルの上側に対して配置されているU字形を有し、脚部は、第1のコイルおよび第2のコイルの外側に延びる第1の端部を含む。
さらなる発展形態によれば、磁気システムは、第1のコイルおよび第2のコイルの下側に配置され、第1のポール部材を第2のポール部材に接続するように構成されている主鉄心をさらに含み、主鉄心、第1のポール部材、回転部材、および第2のポール部材は、磁気システムによって提供される前記磁束経路を形成する。
さらなる発展形態によれば、主鉄心は、中央領域と、前記中央領域のそれぞれの側から上方へ延びる対の第1の脚部および第2の脚部とによって形成されたU字形を有し、第1の脚部は、第1のコイルの下側から第1のコイルの内部空間を貫通し、第2の脚部は、第2のコイルの下側から第2のコイルの内部空間を貫通し、第1のポール部材および第2のポール部材のそれぞれの第2の端部に接触するまで上方へ延びる。
さらなる発展形態によれば、磁気システムは、第1のコイルおよび第2のコイルの内部空間内の磁束線の閉じ込めを増加させるように構成されている補助鉄心をさらに含み、補助鉄心は、第1のコイルおよび第2のコイルの軸方向長さおよび主鉄心の内側に沿って延びるように構成され、主鉄心および/または補助鉄心は、一体部片として、もしくは互いに磁気的に結合された複数の部片として形成可能であり、かつ/あるいは、主鉄心および/または補助鉄心は、軟鉄から固体または積層形態で形成され、かつ/あるいは、回転部材は軟鉄から形成されている。
本発明によれば、回転セグメント電気機械システムを備える電気スイッチングデバイスがさらに提供される。
さらなる発展形態によれば、電気スイッチングデバイスはコンタクタまたはリレーである。
添付図面は、本発明の原理を説明する目的で、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなす。図面は、本発明を形成および使用できる方法の図示し説明する例のみに、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
さらなる特徴および利点が、添付図面に示す本発明の以下のより詳細な説明から明らかになろう。
本発明の例示的な実施形態による、ポールにリラクタンスブースト輪郭を有する、開状態における回転セグメント電気機械システムの概略斜視図である。 図1に示す回転セグメント電気機械システムの垂直断面図(すなわち、図1に示す座標軸ZおよびXに平行な平面に沿って取った断面図)である。 電気機械システムの回転部材と対向するポール部材との接触状態における、図1に示す電気機械システムの垂直断面図である。 図3に示す囲みAの拡大図であり、回転部材および対向するポール部材の固有のリラクタンスブースト形状、ならびに回転部材に加わるリラクタンスの合力(Fr)の力成分の概略を示す図である。 本発明のさらなる例示的な実施形態による、開状態における回転セグメント電気機械システムの垂直断面図である。 電気機械システムの回転部材と対向するポール部材との接触状態における、図5に示す電気機械システムの垂直断面図である。 本発明のさらなる例示的な実施形態による、開状態における電気機械システムの垂直断面図である。 電気機械システムの回転部材と対向するポール部材との接触状態における、図7に示す電気機械システムの垂直断面図である。 図1に示す電気機械システムの水平断面図(すなわち、XY平面を横切って取った断面図)である。
以下で、本発明の例示的な実施形態を示す添付図面を参照しながら、本発明についてより十分に説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものになるように、かつ当業者に本発明の範囲を十分に伝えるように提供される。同一の数字は全体を通じて同一の要素を指す。
本発明の基礎をなす一般概念は、磁気ヨークおよびポールプレートの特別な配置内で、ポールプレートによってのみ制限される最大回転角度を有する回転運動を実行する回転部材、例えば、軟鉄から形成されたロータを備える磁気システムを有する回転セグメント電気機械システムを提供することである。さらに、電気機械システムは、対のコイル巻線を支える2つのコイルタワーを有する励磁コイルアセンブリを備え、各コイル巻線は、当技術分野で知られているフライヤ巻線または他の適切なコイル巻線技法によりそれぞれのタワーに巻き付けられて、反対方向の磁場を発生させる。回転部材とポールプレートのうちの少なくとも一方とは、以下でリラクタンスブースト形状輪郭と呼ぶ特別な幾何形状を有して設計され、この幾何形状は、コイルが励磁されたときに回転部材に発生するトルクが、従来のヒンジ式電機子磁石システムの力曲線に適合するように設計され、コンタクトのオーバトラベル領域の高い力要件を特にマッピングすることができる。
図1は、本発明の例示的な実施形態による回転セグメント電気機械システム100の概略斜視図である。参照しやすいように、図1に示すXYZ座標軸系のZ軸の方向を、以下で垂直方向と呼ぶ。しかしながら、本発明および例示的な実施形態の以下の説明は、重力によって定義される垂直方位などの特定の方位における使用に限定されるものと解釈されるべきではない。
回転セグメント電気機械システム100は、外部励起電流(図示せず)により励磁されると磁場を発生させる励磁コイルアセンブリを備える。図1および図2を参照すると、励磁コイルアセンブリは、第1のコイル110と第2のコイル120とを含み、これらのコイルは、互いに平行にそれぞれのコイル軸に位置合わせされ、間隔領域130により、コイル軸を横切る方向に離間して配置されている。「コイル軸」という用語は、ここでは、第1のコイル110(または第2のコイル120)の中心を通り、図1に示すZ軸に沿って位置合わせされたコイルの対称軸を指すときに使用される。
第1のコイル110は、電気機械システム100の支持体140の第1のコイル支持部またはタワー115に巻き付けられた1組の巻線である。同様に、第2のコイル120は、支持体140の第2の垂直なタワー116に巻き付けられた1組の巻線である。第1のコイル110の巻線は、第2のコイル120の巻線と反対向きに巻き付けられて、第1のコイル110の内部中心で磁力線を発生させ、この磁力線は、第1のコイルおよび第2のコイルの両方が同じ励起電流または同じ極性の別個の励起電流により励磁されたときに第2のコイル120により第2のコイル120の内部中心で発生する磁力線とは反対方向を向くことが好ましい。第1のコイル110および第2のコイル120を、共通の電源(図示せず)により励磁されるように、直列にまたは並列に接続してもよい。代替構成において、第1のコイル110および第2のコイル120を別個の励磁電流により励磁することができ、その場合、各コイルにより発生する磁場の方向および強度が、それぞれの励磁電流によって決定される。第1のコイル110および第2のコイル120は、巻線の数、インピーダンス、コイルの長さおよび断面などの同様の特性を備え、同じ励磁電流を使用して同様の強度の磁場を発生させることができることが好ましい。
加えて、電気機械システム100は、励磁コイルアセンブリにより発生した磁束線に沿って進む選択的な磁束経路を提供する磁気システムを備え、これについて以下で図2~図4を参照しながら説明する。
図2に示すように、磁気システムは、第1のコイル110および第2のコイル120の上側にそれぞれ離間して配置された対のポール(以下で、第1のポール部材150および第2のポール部材160と呼ぶ)を含む。第1のポール部材150および第2のポール部材160は、第1のコイル110および第2のコイル120のそれぞれによって発生した磁束線を、コイル120、130の上側から間隔領域130内に通すように構成され、それにより、それぞれの第1の端部152、162に反対の極性の磁極を提供する。
加えて、磁気システム130は回転部材170を含み、この回転部材170は、第1のコイル110と第2のコイル120との間の間隔領域130に配置され、所与の励磁電流について、第1のポール部材150および第2のポール部材160の第1の端部152、162からの磁気吸引力の合力により回転することができる。ポール部材150、160の第1の端部152、162は、ポール部材150、160が配置されているそれぞれの第1のコイル110および第2のコイル120の外側で、互いに平行かつコイル軸に平行に、すなわち垂直方向に平行(すなわち図2のZ軸方向)に延びるように構成されている。
図2に示すように、回転部材170は、間隔領域130の中間位置で第1の端部152、162間に配置され、第1の端部152、162の両方に平行な垂直面とコイル軸を横切る水平面との交線に沿って実質的に延びる中心軸Cを中心に回転するように取り付けられている。回転運動を容易にするために、回転部材170を2つの適切な軸受171(滑り軸受、玉軸受など)によって支持することができる。回転部材170はまた、中央領域176(中心軸Cを中心とする)と対のローブ172、174とを含む断面形状(中心軸Cを横切る垂直平面で取った断面)を有して設計され、対のローブ172、174は、中央領域176に対して互いに正反対に配置され、第1のポール部材150および第2のポール部材160のそれぞれの第1の端部152、162に対向するような向きのそれぞれの端面を有する。図2、図3に示すように、第1のローブ172および第2のローブ174は、ミラー輪郭形状(mirrored contour shapes)を有することが好ましい。
加えて、第1のポール部材150は、開状態で回転部材170の上部(すなわち、中心軸Cを含む水平面より上方の部分)にある回転部材170の第1のローブ174と主に相互作用するようになっているため、第1の端部152は、第1のコイル110の上側から下方へ間隔領域130内に、第1のコイル110の長手方向長さの少なくとも一部に沿って延びて、第1のコイル110と回転部材170の一側(図2の左側)との間に配置され、例えば、中心軸Cを含む水平面に到達することにより、実質的に第1のローブ174の長さを覆うようになっている。
第2のポール部材160は、開状態で中心軸Cを含む水平面より下方にある、回転部材170の下側ローブ172と主に相互作用するように設計されている。したがって、第2のポール部材160の第1の端部162は、第2のコイル120の外側に沿って間隔領域130内に延び、回転部材170の右側に配置されるようになっている。さらに、下側ローブ172の長さに完全に重なるために、第2のポール部材160の第1の端部162は、第1のポール部材15の第1の端部152よりも長い距離にわたって延び、例えば、開状態の下側ローブ172の端部まで延びる。
開状態は、第1のローブ172および第2のローブ174が第1のポール部材110および第2のポール部材120に機械的に接触していない、回転部材170の回転状態に対応する。さらに、ローブ172、174のそれぞれは、回転部材170の全回転運動中に実現できる最大分離間隙で、第1のポール部材110および第2のポール部材120のそれぞれの第1の端部152、162から分離される。例えば、図2に示すように、ローブ172、174は、中心軸Cを含む水平面XYに対して正反対に配置されている。したがって、開状態は、回転部材170と第1のポール110および第2のポール120のそれぞれとの間に最大リラクタンス(磁気抵抗)が存在する回転状態に対応する。
第1のコイル110および第2のコイル120が、所与の符号および十分な強度の励磁電流により励磁されると、図3に示すように、第1のコイル110および第2のコイル120により発生した磁場Bの磁束線が、第1の端部152、162により、回転部材170の第1のローブ172および第2のローブ174に反対向きに向けられる。第1の端部152、162により回転部材170の第1のローブ172および第2のローブ174に加えられる磁力の合力により、回転部材170は、吸引しているポール部材150の第1の端部152に左のローブ174が機械的に接触する回転状態に到達するまで、中心軸Cを中心にポール部材150、160のうちの一方に向かって(図3の例では反時計方向に)回転する。
ポール部材150、160、回転部材170の形状、およびこれらの間の距離は、ポール部材150、160、回転部材170、およびこれらの間の分離間隙により形成される磁束経路の一部に沿って磁気抵抗(リラクタンス)を低下させるように、したがって、接触開始時に第1のローブ172および第2のローブ174の一方または両方に加わる磁気吸引力の合力を増大させるように選択される。これについて以下で説明する。
発生した磁場により生じるトルクが回転部材170に与える効果を高めるために、ポール部材150、160のうちの少なくとも一方およびそれぞれの対向するローブ174または172とは、コイルアセンブリを励磁したときに、両者間の磁気吸引力を増大させるように設計されている。
詳細には、本実施形態において、第1のポール部材150および第2のポール部材160の第1の端部152、162と、回転部材170のそれぞれのローブ174、172とは、適合リラクタンスブースト形状輪郭を有して設計され、この輪郭は、回転運動中にそれぞれのローブが第1の端部に接触したときにリラクタンスを低下させるように特に設計されている。
例えば、図4を参照すると、第1の端部152は、段形状を有する凹部154を備え、この凹部154は、中心軸Cを横切る平面における所与の長さおよび半径の円形セグメントによって画定される湾曲側壁156を有する。加えて、対向するローブ174の適合リラクタンスブースト形状輪郭は、ローブ端面に相補的な湾曲側壁175を有し、回転中、回転運動が所定の最大回転角度で停止するまで、第1のローブ174とポール部材150の第1の端部152との重なり接触が徐々に増加するようになっている。段凹部154は、回転部材170が第1の端部152に向かって回転するとき、かつ第1の端部152とローブ174との完全な機械的接触の最終状態に到達する前に、ローブ174との正確な機械的接触を確立するように寸法決めされている。特に、円形セグメントの長さは、所望の最大回転角度に基づいて設定され、その最大回転角度で、回転部材170は、開状態から、回転運動が停止する閉状態に回転することができる。円形セグメントの半径は、回転部材170からのサイズによって規定される。
この固有のリラクタンスブースト形状輪郭により、第1の端部152とローブ174との間のリラクタンス(磁気抵抗)を低下させることによって、接触開始時にローブ174に加わる磁気吸引力の合力を増大させることができる。有効な力の増大は、リラクタンスの合力Fの方向によって決定される。図4の第1のポール部材150についての囲み内に示すように、第1の端部152と回転部材170の対向するローブ174との間の磁気力の最強の効果は、ローブ174が段凹部154の湾曲側壁156に最初に接触したときに実現される。この段階で、合力Fの水平成分Fは、反時計方向の回転運動に関与する。この水平成分Fは、回転部材のローブ174の湾曲縁部175と、第1のポール部材150の段凹部154の湾曲セグメント156とが重なり始めた時点で最大になる。反時計方向の回転が続くと、Fの大きさのみが垂直力成分F(Y成分)を有し、段凹部のベース159により回転運動が停止する状態に到達するまで、水平成分Fは、凹部の湾曲セグメント156とローブの湾曲縁部175との重なり面の増加に伴って減少する。回転部材170の終了位置に対して、回転部材170とポール部材150の第1の端部152との重なり位置の適切な開始を選択することによって、最大リラクタンス点を、ある角度位置で生じるように選択することができる。
したがって、リラクタンス力Fは磁気抵抗(リラクタンス)の変化に基づき、常に最も低い磁気抵抗の方向に作用するため、リラクタンスブースト形状輪郭の固有の特徴により、力成分(リラクタンス力F)が追加され、それにより、総吸引力が正確に増大する。その結果、回転部材170のローブ172、174は、中心軸Cを中心とするそれぞれの円形セグメントにおいて回転運動を描く。
回転運動は、所定の最大回転角度に到達すると自動的に停止し、その最大回転角度では、対向するローブ174および第1の端部152の適合リラクタンスブースト形状輪郭の完全な重なり接触があり、すなわち、湾曲側壁156、166間で、ベース159に対するローブ174の端面178からの完全な重なり接触が生じる。したがって、電気機械システム100の所望の用途に応じて、回転部材170により実行される回転運動を所望の最大回転角度に制限するように、リラクタンスブースト形状輪郭の円形セグメント156、166の長さおよび半径を選択することができる。例えば、湾曲セグメント156、166を、45°以下の所定の最大回転角度を実現するように設計することができる。
本実施形態において、適合リラクタンスブースト形状輪郭は、第2のポール部材160の第1の端部162および回転部材170の第2のローブ172にも設けられている。詳細には、第1の端部162も段凹部164を備え、この段凹部164は、中心軸Cを横切る平面において円形セグメントを画定する湾曲側壁166を有する。加えて、対向するローブ172の適合リラクタンスブースト形状輪郭は、ローブ端面に相補的な湾曲側壁を有し、回転中、回転運動が所定の最大回転角度で停止するまで、第2のローブ172とポール部材160の第1の端部162との重なり接触が徐々に増加するようになっている。第1のポール部材150と同様に、段凹部164も、回転部材170が第1の端部162に向かって回転するときに正確な機械的接触を確立するように、回転部材170の対向するローブ172に対して寸法決めされている。湾曲側壁156、166は類似しており、すなわち同じ曲率半径および長さを有することが好ましい。一方、従来技術の製造プロセスの公差を満たすために、閉状態における回転部材170の終了位置は、回転部材170がポール部材150、160のうちの一方のみと完全な機械的接触を行うことよって決定されることが好ましい。図3の例では、ローブ174は第1の端部152の段凹部154に完全に接触するが、システム100が閉であっても、第2のポール部材160の第1の端部162と回転部材170のローブ172との間には空隙が残る。
したがって、(強度および極性において)適切な励磁電流によりコイルアセンブリが励磁されると、回転部材170は、閉状態へと所定の回転角度だけ回転し、閉状態では、回転部材170の第1のローブ174が第1のポール部材150の対向する第1の端部152に完全に当接する。電気機械システム100のリセット、すなわち、コイルアセンブリの励磁が停止されたときに回転部材170が開状態に戻ることは、磁気システムに組み込まれたコイルばね(図示せず)を介して行うことができ、コイルばねは、磁気力が回転部材170に加えられていないときに回転部材170を初期状態に戻す。開状態は、第1のコイル110および第2のコイル120に励磁電流が供給されず、したがって、ポール部材150、160が磁化されていない初期回転状態にも概ね一致する。
特に電気機械システム100を横方向に取り付ける(例えば、第1のポール部材150および第2のポール部材160を水平方向に配置する)ときに、組立てを容易にし、第1のコイル110および第2のコイル120に配置された第1のポール部材150および第2のポール部材160の機械的安定性を向上させるために、第1のポール部材150および第2のポール部材160はそれぞれの第2の端部158、168を備え、これらの端部158、168は、それぞれの第1のコイル110および第2のコイル120の上側からコイル軸に沿ってそれぞれの第1のコイル150および第2のコイル160の内部空間に貫入し、コイル110、120の全長の一部にわたって延びる。特に、第1のポール部材150および第2のポール部材160は、それぞれU字形に構成され、第2の端部158、168に対応するU字形脚部がそれぞれのコイル110、120の内部間隔を下方へ貫通するように配置されていてもよい。ポール部材150(または160)の他方の脚部は、第1の端部152(または162)を含み、第1のコイル110(または第2のコイル120)の外側で延びるように配置されている。
第1のポール部材150と第2のポール部材160との間の磁束経路は、主鉄心180によって、第1のコイル110および第2のコイル120の下側から閉じられている。詳細には、主鉄心180は、第1のコイル110および第2のコイル120の下側に配置され、第1のコイル110および第2のコイル120の内部間隔に部分的に貫入して、第1のポール部材150の第2の端部158を第2のポール部材の第2の端部に接続する。したがって、主鉄心、第1のポール部材150、回転部材170、および第2のポール部材160は、電気機械システム100の磁気システムによって提供される主磁束経路を画定する。
主鉄心180は、中央領域182と、前記中央領域182のそれぞれの側から上方へ延びる対の第1の脚部184および第2の脚部186とによって形成されたU字形に構成されることも好ましい。主鉄心180の第1の脚部184は、第1のコイル110の下側から第1のコイル110の内部空間を貫通し、第2の脚部186は、第2のコイル120の内部空間を貫通する。主鉄心180の両方の脚部184、186は、第1のポール部材150および第2のポール部材160のそれぞれの内側に配置された第2の端部158、168に接触するまで、それぞれのコイル110、120を通って上方へ延びるように、十分な長さを有する。したがって、主鉄心180は、コイルアセンブリの下側において、第1のコイル110および第2のコイル120の中間に磁束経路を画定する。当然、主鉄心の脚部184、186の長さは、第1のポール110および第2のポール120の第2の部分158、168の長さに応じて決まるため、図2に示すものより短くても長くてもよい。
第1のコイル110および第2のコイル120の内部空間内の磁束線の閉じ込めを増加させるために、電気機械システム100の磁気システムは、補助鉄心190も含むことができる。例えば、補助鉄心190は、主鉄心180に隣接し、一部が第1のコイル110および第2のコイル120の内部間隔を部分的に貫通している状態て配置されていてもよい。例えば、図2に示すように、補助鉄心190は、第1のコイル110および第2のコイル120の軸方向全長に沿って延びる脚部を有するU字形も備え、それにより、第1のポール部材150および第2のポール部材160の第2の端部158、168を覆うこともできる。主鉄心180および/または補助鉄心190は、単一部片の鉄心として設けられていても、鉄心の断片から構成されていてもよい。主鉄心および/または補助鉄心は、軟鉄から固体または積層形態で形成されていることが好ましい。回転部材170も軟鉄から形成されていることが好ましい。
追加の有利な実施形態において、補助永久磁石を、ポール部材150、160の2つの第1の端部152、162のうちの一方に追加して、回転部材170の対応するローブ174、172に加わる磁気力を増大させ、したがって、回転部材170に加わる合成トルクを増大させることができる。その場合、永久磁石195は、回転部材170のそれぞれのローブに対向して配置され、磁気的に分極されて、それぞれの第1の端部と、対向するローブとの間の分離間隙にわたるリラクタンスを低下させる。
図5は、両方のポールのリラクタンスブースト幾何形状とポール部材のうちの一方に設けられている補助永久磁石195とを組み合わせた、本発明のさらなる例示的な実施形態による回転セグメント電気機械システム200の垂直断面図である。詳細には、電気機械システム200は、磁気システムが、永久磁石195が配置されている第2の端部162’を有する第2のポール部材160’を含む点で、図1~図4を参照して説明した電気機械システム100とは主に異なる。この構成では、第2の端部162’は段凹部164’も含む。図5に示すように、段凹部164’は、図1~図4の前の実施形態のリラクタンスブースト凹部の湾曲セグメント166と同様の湾曲セグメント166’を含み、この湾曲セグメント166’は、第2の端部162に設けられた追加のキャビティに配置されている永久磁石195の前面から突出している。永久磁石195は、回転部材の下側ローブ172および第2のコイル120にわたる磁束線の方向に対して磁気的に分極されて、下側ローブ172に加わる磁気吸引力を増大させ、したがって、回転部材170の反時計方向のトルクを増大させる。修正された段凹部164’を除いて、第2のポール部材160’の他の特徴は、第2のポール部材160に関して前述したものと同様または同一である。
図5に示す電気機械システム200の他の特徴も、前述した電気機械システム100の特徴と同一または同様である。すなわち、電気機械システム200は、前の実施形態で説明した固有のリラクタンスブースト輪郭を有する段凹部154を含む第1のポール部材150を維持する。したがって、本実施形態について、同一の要素の完全な説明は省略する。
代替構成において、図7、図8を参照して以下で説明する例示的な実施形態のように、永久磁石が装着されているポール部材のうちの一方のリラクタンスブースト幾何形状をなくすことによって、補助永久磁石195を追加することができる。
図7に示すように、リラクタンスブースト効果を実現する役割を果たす湾曲セグメント156を維持しながら、永久磁石195を収容するように段凹部154を修正することによって、永久磁石195を(図5に示す第2のポール部材160’の代わりに)第2のポール部材160の第1の端部162に設けることができる。詳細には、電気機械システム300は、磁気システムが、永久磁石195が配置されている第2の端部162”を有する第2のポール部材160”を含む点で、図1~図4を参照して説明した電気機械システム100とは主に異なる。この構成では、第2の端部162”は、単に永久磁石195が配置されているキャビティまたは標準的な段凹部164”を備え、すなわち、図5および図6を参照して説明した電気機械システム200のように、湾曲側壁が永久磁石195の前面から突出していない。永久磁石195はまた、下側ローブ172に加わる磁気吸引力を増大させる磁極性により配向され、したがって、回転部材170の反時計方向のトルクを増大させる。永久磁石195を収容するように第2の端部162”を修正したことを除いて、第2のポール部材160”の他の特徴は、第2のポール部材160に関して前述したものと同様または同一である。図7、図8に示し同一の参照数字で示す電気機械システム300の他の特徴も、前述した電気機械システム100の特徴と同一または同様である。したがって、本実施形態において、電気機械システム300の同一の要素の完全な説明は省略する。
結論として、前述した本発明の原理による回転セグメント電気機械システムは、最小限の可動部品を使用しながら、所定の角度、好ましくは最大45°の回転角度により制限される直接回転運動を行うことにより、DC電力リレーなどの電気スイッチングデバイスのコンタクトシステムを動作させるために有利に使用することができ、それにより、従来の回転電気機械システムよりも高い堅牢性を有する設計を提供する。
上記の例示的な実施形態のある一定の特徴を、「上」、「下」、および「上部」などの用語を使用して説明したが、これらの用語は、光モジュール内のそれぞれの特徴およびその相対方位の説明を容易にするためのみに使用され、特許請求される発明またはその構成要素のいずれかを特定の空間方位に限定するものと解釈されるべきではない。さらに、本発明についてミッドボード光モジュールを参照して前述したが、本発明の原理は、このようなデバイスの高密度実装を実現するように熱、光、および電気インターフェースを含む他のタイプの光モジュールにも有利に当てはまる。
上記の例示的な実施形態のある一定の特徴について、図面を参照し、「垂直方向」、「左」、「右」、「上方」、「下方」などの相対的な用語を使用して説明したが、これらの用語は、それぞれの図に示す座標系XYZを参照して定義されているものと理解すべきである。説明において別段の指定がない限り、「垂直」または「上側」という用語は、上記の説明において、電気機械システムの他の特徴に対して座標軸Zの正の方向に位置する特徴を説明するために使用され、「右側」という用語は、座標軸Xの正の方向の側にあるものと解釈されるべきである。それにもかかわらず、これらの用語は、それぞれの特徴およびそれらが互いに位置決めされ/方向付けされる様子の説明を容易にする目的のみで使用され、特許請求される発明またはその構成要素のいずれかを特定の空間方位における装着または使用に限定するものと解釈されるべきではないことを理解されたい。
100 電気機械システム
110 第1のコイル
115 コイルタワー
120 第2のコイル
125 コイルタワー
130 第1のコイルと第2のコイルとの間の間隔領域
140 支持体
150 第1のポール部材
152 ポール部材の第1の端部
154 段凹部
156 湾曲側壁
158 第2の端部
159 段凹部のベース
160 第2のポール部材
162 ポール部材の第1の端部
164 段凹部
166 湾曲側壁
168 第2の端部
170 回転部材
171 軸受
172 第1のローブ
174 第2のローブ
175 湾曲側壁
176 中央領域
178 第1のローブの端面
179 湾曲側壁
180 主鉄心
182 主鉄心の中央領域
184、186 主鉄心のU字形の脚部
190 補助鉄心
195 永久磁石
200 電気機械システム
160’ 第2のポール部材
162’ ポール部材の第1の端部
164’ 段凹部
166” 湾曲側壁
300 電気機械システム
160” 第2のポール部材
162” ポール部材の第1の端部
164” 段凹部
C 中心軸
R 最大リラクタンスブーストとの接触点

Claims (15)

  1. 電気スイッチングデバイスのための回転セグメント電気機械システムであって、前記電気機械システムは、
    それぞれの励磁電流に応じてそれぞれの磁場を発生させるように構成されている第1のコイルおよび第2のコイルを含む励磁コイルアセンブリと、
    前記励磁コイルアセンブリにより発生した磁場の磁束線に沿って進む磁束経路を提供するように構成されている磁気システムと
    を備え、前記磁気システムは、
    前記第1のコイルの上側に配置された第1のポール部材および前記第2のコイルの上側に配置された第2のポール部材であって、前記第1のポール部材および前記第2のポール部材は、互いに平行かつ第1のコイル軸に平行に、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの外側に配置されたそれぞれの第1の端部を有する、第1のポール部材および第2のポール部材と、
    前記第1のポール部材と前記第2のポール部材との間に配置され、第1のローブおよび第2のローブを有する回転部材であって、前記第1の端部に平行な平面と前記第1のコイル軸を横切る平面との交線に沿って位置合わせされた中心軸を中心とする回転運動を実行するように構成されている回転部材と
    を含み、
    前記第1のポール部材および前記第2のポール部材の前記第1の端部は、前記励磁コイルアセンブリを励磁したときに、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルにより発生した磁力線を前記回転部材の前記第1のローブおよび前記第2のローブのそれぞれに向けるように、かつ前記第1のローブおよび前記第2のローブにそれぞれの前記第1のポール部材および前記第2のポール部材に向かう前記回転運動を実行させる磁力の合力を生じさせるように構成されている、
    回転セグメント電気機械システム。
  2. 前記第1のコイルおよび前記第2のコイルは、互いに平行にそれぞれのコイル軸に位置合わせされ、所与の離間距離だけ離間し、かつ/または、
    前記第1のポール部材および前記第2のポール部材の前記第1の端部のうちの少なくとも一方と前記第1の端部に対向する前記回転部材の前記ローブとは、前記回転運動中にそれぞれの前記ローブが前記第1の端部に接触したときにリラクタンスを低下させるように構成されている、適合リラクタンスブースト形状輪郭を有して設計されている、請求項1に記載の電気機械システム。
  3. 前記少なくとも一方の第1の端部の前記リラクタンスブースト形状輪郭は、前記中心軸を横切る平面における所与の長さの円形セグメントによって画定される湾曲側壁を有する段凹部の形状を有し、
    対向する前記ローブの前記適合リラクタンスブースト形状輪郭は、相補的な湾曲側壁を有し、前記回転運動が所定の回転角度で停止するまで、対向する前記ローブと前記第1の端部との重なり接触が徐々に増加するようになっている、請求項1または2に記載の電気機械システム。
  4. 前記回転運動は、対向する前記ローブと前記第1の端部との前記適合リラクタンスブースト形状輪郭の完全な重なり接触が生じる、所定の最大回転角度で停止し、かつ/または、
    前記リラクタンスブースト形状輪郭の前記円形セグメントの長さおよび半径が、前記回転部材により実行される前記回転運動を45°以下の最大回転角度に制限するように構成されている、請求項3に記載の回転電気機械システム。
  5. 前記磁気システムは、
    前記第1のポール部材および前記第2のポール部材の前記第1の端部のうちの少なくとも一方に設けられた永久磁石をさらに含み、
    前記永久磁石は、前記回転部材のそれぞれの前記ローブに対向して配置され、磁気的に分極されて、前記永久磁石が配置されている前記第1の端部と、対向する前記ローブとの間の分離間隙にわたるリラクタンスを低下させる、請求項1から4のいずれか一項に記載の電気機械システム。
  6. 前記リラクタンスブースト形状輪郭は、前記第1のポール部材および前記第2のポール部材の前記第1の部分のうちの一方のみに設けられ、
    前記永久磁石は、前記第1のポール部材および前記第2のポール部材の前記第1の部分のうちの他方に設けられている、請求項5に記載の電気機械システム。
  7. 前記回転部材は、前記励磁コイルアセンブリが励磁されていないときに、前記第1のローブおよび前記第2のローブが、それぞれの最大分離間隙によって、前記第1のポール部材および前記第2のポール部材の前記第1の端部からそれぞれ分離される回転方位である開状態をとるように構成され、かつ/または、
    前記回転部材は、前記励磁コイルアセンブリが所与の励磁電流により励磁されているときに、閉状態へと所定の回転角度だけ回転するように構成され、前記閉状態において、前記回転部材の前記第1のローブおよび前記第2のローブのうちの一方は、それぞれの前記第1のポール部材および前記第2のポール部材の対向する前記第1の端部に完全に当接する、請求項1から6のいずれか一項に記載の電気機械システム。
  8. 前記所定の回転角度は45°以下である、請求項1または2に記載の電気機械システム。
  9. 前記第1のポール部材および前記第2のポール部材は、それぞれの前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの上側からそれぞれの前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの内部空間へ貫入するそれぞれの第2の端部を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の電気機械システム。
  10. 前記第1のポール部材および前記第2のポール部材のうちの少なくとも一方は、下向きの脚部が前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの上側に対して配置されているU字形を有し、前記脚部は、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの外側に延びる前記第1の端部を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の電気機械システム。
  11. 前記磁気システムは、
    前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの下側に配置され、前記第1のポール部材を前記第2のポール部材に接続するように構成されている主鉄心をさらに含み、
    前記主鉄心、前記第1のポール部材、前記回転部材、および前記第2のポール部材は、前記磁気システムによって提供される前記磁束経路を形成する、請求項1から10のいずれか一項に記載の電気機械システム。
  12. 前記主鉄心は、中央領域と、前記中央領域のそれぞれの側から上方へ延びる対の第1の脚部および第2の脚部とによって形成されたU字形を有し、
    前記第1の脚部は、前記第1のコイルの下側から前記第1のコイルの前記内部空間を貫通し、前記第2の脚部は、前記第2のコイルの下側から前記第2のコイルの前記内部空間を貫通し、前記第1のポール部材および前記第2のポール部材のそれぞれの前記第2の端部に接触するまで上方へ延びる、請求項11に記載の回転電気機械システム。
  13. 前記磁気システムは、
    前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの前記内部空間内の磁束線の閉じ込めを増加させるように構成されている補助鉄心をさらに含み、
    前記補助鉄心は、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの軸方向長さおよび前記主鉄心の内側に沿って延びるように構成され、
    前記主鉄心および/または前記補助鉄心は、一体部片として、もしくは互いに磁気的に結合された複数の部片として形成可能であり、かつ/あるいは、
    前記主鉄心および/または前記補助鉄心は、軟鉄から固体または積層形態で形成され、かつ/あるいは、
    前記回転部材は軟鉄から形成されている、請求項11または12に記載の回転電気機械システム。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の回転セグメント電気機械システムを備える電気スイッチングデバイス。
  15. 前記電気スイッチングデバイスはコンタクタまたはリレーである、請求項14に記載の電気スイッチングデバイス。
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