JP2024014344A - 低通気度撥水性織物および繊維製品 - Google Patents

低通気度撥水性織物および繊維製品 Download PDF

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Abstract

【課題】低通気度と撥水性だけでなく、ソフトな風合い、耐摩耗性、軽量性、および耐雨性をも有する低通気度撥水性織物および繊維製品を提供する。【解決手段】フィラメントの断面形状が3~5個所のくびれ部を有する断面扁平度2~6の扁平断面であるマルチフィラメント(A)を含む織物であって、前記マルチフィラメント(A)の総繊度が30dtex未満であり、織物のカバーファクター(CF)が1500~3500であり、通気度が2cc/sec/cm2以下であり、かつ撥水度が4級以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、低通気度と撥水性だけでなく、ソフトな風合い、耐摩耗性、軽量性、および耐雨性をも有する低通気度撥水性織物および繊維製品に関するものである。
従来、スポーツ衣料やユニフォームなどの分野で低通気度撥水性織物が提案されている。そして、かかる低通気度撥水性織物として、ポリエステル繊維やポリアミド繊維などの合成繊維を用いた高密度織物や、織物表面に樹脂などのコーティング加工を施したもの、さらにはカレンダー加工を施したものなどが知られている。
しかしながら、これらの高密度織物や、織物表面にコーティング加工やカレンダー加工を施したものは、通常風合いが硬く、また、織物表面の摩耗に対する強度(耐摩耗性)が低いという問題があった。
その改善策として、例えば、扁平断面原糸などを使用した織物などが提案されているが、ソフトな風合いや耐雨性などの点でまだ満足とはいえなかった(例えば、特許文献1)。
特開2004-52191号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、低通気度と撥水性だけでなく、ソフトな風合い、耐摩耗性、軽量性、および耐雨性をも有する低通気度撥水性織物および繊維製品を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねることにより、本発明を完成するに至った。かくして、本発明によれば、以下の発明が提供される。
1.フィラメントの断面形状が3~5個所のくびれ部を有する断面扁平度2~6の扁平断面であるマルチフィラメント(A)を含む織物であって、前記マルチフィラメント(A)の総繊度が30dtex未満であり、織物のカバーファクター(CF)が1500~3500であり、通気度が2cc/sec/cm以下であり、かつ撥水度が4級以上であることを特徴とする低通気度撥水性織物。
ただし、カバーファクター(CF)は下記式により定義される。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
[DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
2.前記マルチフィラメント(A)が無撚である、上記1に記載の低通気度撥水性織物。
3.織物の目付けが50g/m以下である、上記1または2に記載の低通気度撥水性織物。
4.織物が平織組織またはリップストップタフタ組織を有する、上記1~3のいずれかに記載の低通気度撥水性織物。
5.カレンダー加工が施されている、上記1~4のいずれかに記載の低通気度撥水性織物。
6.雨試験において、吸水量1g以下、かつ吸水率3%以下、かつ漏水量1ml以下である、上記1~5のいずれかに記載の低通気度撥水性織物。
ただし、雨試験はJIS L1092-2009 雨試験(シャワー試験)A法により測定するものとする。
7.織物において、摩耗強さが20000回以上である、上記1~6のいずれかに記載の低通気度撥水性織物。
ただし、摩耗強さはJIS L 1096-2010 8.19 E法により測定するものとする。
8.織物において、経方向または緯方向の引裂強度が7N以上である、上記1~7のいずれかに記載の低通気度撥水性織物。
ただし、引裂き強度はJIS L 1096-2010 8.17 D法により測定するものとする。
9.織物において、滑脱抵抗力が3mm以下である、上記1~8のいずれかに記載の低通気度撥水性織物。
ただし、滑脱抵抗力はJIS L 1096-2010 8.23 B法(荷重78.4N)により測定するものとする。
10.織物において、ダウン抜け性がRotating Box IDFL20-1(Modified FTMS191-5530)で5(0-5 Particles)である、上記1~9のいずれかに記載の低通気度撥水性織物。
11.織物において、GB T 12705.1-2009紡織品 テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法によるダウン抜けが50本以下である、上記1~10のいずれかに記載の低通気度撥水性織物。
12.上記1~11のいずれかに記載の低通気度撥水性織物を用いてなる、ダウンウエア、ダウンジャケット、ふとん、寝袋、およびスポーツ衣料からなる群より選択される繊維製品。
本発明によれば、低通気度と撥水性だけでなく、ソフトな風合い、耐摩耗性、軽量性、および耐雨性をも有する低通気度撥水性織物および繊維製品が得られる。
本発明に係るくびれ部を有する扁平断面形状を模式的に示したものである。 実施例1で得られた織物の表面の図面代用写真である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、本発明の低通気度撥水性織物に含まれるマルチフィラメント(A)は、繊維軸に対して直角方向の断面形状(横断面形状)が、3~5個所のくびれ部を有する断面扁平度2~6(好ましくは3~5)のフィラメント(単繊維)からなる。
ここで、断面扁平度とは、フィラメントの横断面において、長辺の長さ(B)と短辺の長さ(C)との比(B/C)である。該断面扁平度が2よりも小さいと、フィラメントの曲げ剛性が高くなるため、ソフトな風合いを得ることができず好ましくない。また同時に、該断面扁平度が2よりも小さいと、織物中のマルチフィラメント(A)が、ワイドに広がった集合形態を形成し難くなり、経糸と緯糸とで形成される空隙が大きくなり、十分な低通気性を得ることができず好ましくない。逆に、該断面扁平度が6を越えると、製糸性が困難となるため好ましくない。
次に、前記のくびれ部とは図1に模式的に示すように、短辺の長さ(C)が短くなっている部分のことである。かかるくびれ部において、凹部の深さとしては、短辺の長さ(C)の最大値と最小値の比(Cの最大/Cの最小)で1.05以上(好ましくは1.1以上)となるような深さであることが好ましい。また、図1において、凹部が両側部に形成されているものを例示するが、一方の側部にのみ、凹部が形成されていてもよい。該くびれ部の個数は3~5個所である必要があり、くびれ部が2個所以下では、フィラメント表面の凹凸が不十分であり、満足な耐摩耗性が得られず好ましくない。該くびれ部の個数は6個所以上では、製糸性が低下するおそれがある。なお、図1は、くびれ部が3個所の場合を例示するものである。
マルチフィラメント(A)の繊維種類としては特に限定されず、合成繊維、半合成繊維、天然繊維など公知の繊維でよい。なかでも、合成繊維が特に好ましく例示される。
かかる合成繊維としては、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレートやポリトリメチレンテレフタレートに代表されるポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレンなどの合成繊維を使用することができる。なかでも、製造の容易さから、溶融紡糸で得られるポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレンなどの合成繊維が好ましく例示される。
なお、前記ポリエステルは任意の方法によって合成したものでよい。例えばポリエチレンテレフタレートの場合について説明すると、テレフタル酸とエチレングリコールとを直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチルのごときテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させるかまたはテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかしてテレフタル酸のグリコールエステルおよび/ またはその低重合体を生成させる第1 段階の反応と、第1 段階の反応生成物を減圧下加熱して所望の重合度になるまで重縮合反応させる第2 段階の反応によって製造されたものでよい。また、マテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルされたポリエステルであってもよい。さらには、ポリ乳酸やステレオコンプレックスポリ乳酸などの脂肪族ポリエステルであってもよい。
そして、マルチフィラメント(A) には、必要に応じて、艶消し剤、微細孔形成剤、カチオン可染剤、着色防止剤、熱安定剤、難燃剤、蛍光増白剤、着色剤、帯電防止剤、吸湿剤、抗菌剤、無機微粒子等を1種または2種以上を添加してもよい。マルチフィラメント(A)の繊維形態としては、特に限定されず、長繊維でも短繊維でもよい。なかでも、経糸と緯糸とで形成される空隙を小さくするために、無撚または800T/m以下(より好ましくは500T/m以下)に甘撚りされた長繊維が好ましく例示される。特に、無撚の長繊維であることが特に好ましい。該マルチフィラメント(A)は、仮撚捲縮加工や、タスラン(登録商標)加工やインターレース加工などの空気加工が施されたものでもよい。
該マルチフィラメント(A)の総繊度、単繊維繊度については、風合い、軽量性の点で、総繊度が30dtex未満(より好ましくは5~15dtex)である必要があり、単繊維繊度は0.5~5dtex(より好ましくは1~4dtex)の範囲が好ましい。
本発明の低通気度撥水性織物において、経糸および/または緯糸が、前記のマルチフィラメント(A)で構成される。ここで、マルチフィラメント(A)で経糸と緯糸を構成してもよいし、マルチフィラメント(A)で、経糸と緯糸のどちらか一方を構成し、他方の糸として、制電糸などの機能糸を使用してもよい。また、マルチフィラメント(A)で、経糸および/または緯糸を構成する際、本発明の目的を損なわない範囲内で、他の糸と混繊、交織してもよい。
次に、本発明の織物において、カバーファクター(CF)が1500~3500(好ましくは1500~3000、特に好ましく1500~2500)である必要がある。
ここで、カバーファクター(CF)以下に表されるものである。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、D Wfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
該CFが、1500よりも小さいと、経糸と緯糸とで形成される空隙が大きくなり、十分な低通気性が得られず好ましくない。逆に、該CFが3500よりも大きいと、風合いのソフト性が低下するため好ましくない。
また、織物の密度としては経、緯ともに200本/2.54cm以上(より好ましくは250~350本/2.54cm)であることが好ましい。
本発明の低通気度撥水性織物において、織組織は特に限定されず、平組織、綾組織、サテン組織など公知の織組織を使用することができる。なかでも、優れた低通気性を得る上で平組織、リップストップタフタ組織が最も好ましい。また、製織方法は通常の織機(例えば、通常のウォータージェットルーム、エアージェットルーム、レピアルームなど)を用いた通常の方法でよい。
また、織物の目付けとしては軽量性の点で50g/m以下(より好ましくは20~40g/m)であることが好ましい。
また、撥水加工が施されていることが好ましい。撥水剤の種類は特に限定されない。例えば、フッ素系化合物、炭化水素系化合物、シリコーン系化合物などが例示される。必要に応じて、制電剤、メラミン樹脂、触媒を混合して撥水剤の濃度が3~15重量%程度の加工剤とし、ピックアップ率50~90%程度で、該加工剤を用いて織物の表面を処理することが好ましい。加工剤で織物の表面を処理する方法としては、パッド法、スプレー法などが例示される。なかでも、加工剤を織物内部まで浸透させる上でパッド法が好ましい。前記ピックアップ率とは、織物(加工剤付与前)重量に対する加工剤の重量割合(%)である。
なお、前記制電剤としては、ポリエチレングリコール基を含有するポリエステル系樹脂、ポリエチレングリコール基を含有するウレタン系樹脂、ポリエチレングリコール基を含有するポリカチオン系化合物とジグリシジルエーテルとの反応物等などが好ましい。高級アルコール硫酸エステル塩、硫酸化油、スルホン酸塩、燐酸エステル塩などのアニオン系界面活性剤、アミン塩型、第4級アンモニウム塩、イミダリン型4級塩などのカチオン系界面活性剤、ポリエチレングリコール型、多価アルコールエステル型などの非イオン系界面活性剤、イミダリン型4級塩、アラニン型、ベタイン型などの両性界面活性剤などの制電性化合物でもよい。
また、撥水加工前に、アニオン性を有する化合物を固着させると、カチオン性を有する撥水剤の接着性が向上し、耐久性が向上する。アニオン性を有する化合物としては、スルホン基含有化合物やフェノール系化合物がある。
熱処理は、好ましくは50~180℃の温度で0.1~30分間の条件で乾熱処理および湿熱処理のうち少なくともどちらか一方の処理を行うことが好ましい。蒸熱処理であってもよい。かかる蒸熱処理において、好ましくは80~160℃の飽和水蒸気または過熱水蒸気が用いられル。その際、処理時間としては数秒から数十分の範囲が好ましい。かかる蒸熱処理を行った後、必要に応じて水洗や湯洗あるいは還元洗浄を行ってもよい。
また、前記撥水加工工程の、前工程および後工程のうち少なくともどちらか一方の工程で、織物にカレンダー加工を施すと、優れた耐雨性、ダウン抜け性が得られ好ましい。その際、カレンダー加工の条件としては、温度130℃以上(より好ましくは140~195℃)、線圧200~20000N/cm(より好ましくは200~1000N/cm)の範囲内であることが好ましい。
また、前記撥水加工工程の前工程および後工程のうち少なくともどちらか一方において、常法の染色加工、アルカリ減量加工、起毛加工を行ってもよい。さらには、紫外線遮蔽剤、抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射剤、マイナスイオン発生剤等を付加適用してもよい。
このようにして得られた本発明の低通気度撥水性織物は、かかる低通気性としては、通気度で2cc/sec/cm以下(より好ましくは0.01~1cc/sec/cm以下)であることが重要である。
また、撥水度が4級以上(好ましくは4~5級)であることが重要である。雨試験において、吸水量1g以下、かつ吸水率3%以下、かつ漏水量1ml以下であることが好ましい。ただし、雨試験はJIS L1092-2009 雨試験(シャワー試験)A法により測定するものとする。さらに、耐摩耗性としては10000回以上(より好ましくは20000~2000000回)であることが好ましい。ただし、摩耗強さはJIS L 1096-2010 8.19 E法により測定するものとする。なお、かかる低通気度撥水性織物は、前記の構成を採用することにより得られる。
また、織物において、経方向または緯方向(好ましくは経方向および緯方向)の引裂強度が7N以上であることが好ましい。ただし、引裂き強度はJIS L 1096-2010 8.17 D法により測定するものとする。また、織物において、滑脱抵抗力が3mm以下であることが好ましい。ただし、滑脱抵抗力はJIS L 1096-2010 8.23 B法(荷重78.4N)により測定するものとする。また、織物において、Rotating Box IDFL20-1(Modified FTMS191-5530)が、5(0-5 Particles)であることが好ましい。また、織物において、GB T 12705.1-2009紡織品 テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法によるダウン抜けが50本以下であることが好ましい。
本発明の低通気度撥水性織物において、マルチフィラメント(A)を構成するフィラメントの横断面形状が扁平であるため、織物中において、マルチフィラメント(A)は、織物組織点の接圧により、緻密かつワイドに広がった構造を有する。その結果、図2に示すように経糸と緯糸とで形成される空隙が小さくなり、通気や水の侵入を防止できるため、優れた低通気性、耐水性を得ることができる。同時に、マルチフィラメント(A)がワイドに広がった構造を有する結果、曲げ剛性が低くなり、ソフトな風合いを得ることができる。その際、織物組織点において、くびれ部(凹部)は他方の糸に接触し難く経糸と緯糸との摩擦が小さくなり、フラットな扁平形状を有するものよりも、一層ソフトな風合いを得ることができる。また、フィラメント表面の凹凸により、織物の表面摩擦抵抗が小さくなり、優れた耐摩耗性が得られる。
本発明の低通気撥水性織物は、前記のように、ソフトな風合い、耐摩耗性、軽量性、耐雨性を有するため、ダウンウエア、ダウンジャケット、ふとん、寝袋、およびスポーツ衣料からなる群より選択される繊維製品に好適である。
次に本発明の実施例および比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
(1)カバーファクター
下記式により織物のカバーファクターCFを算出した。
CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
ただし、DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。
(2)織物の目付け
JIS L1096-2010 8.3により織物の目付け(g/m)を測定した。
(3)撥水度
JIS L 1092-2009 7.2 はっ水度試験(スプレー法)により撥水度(級)を測定した。
(4)通気度
JIS L 1096-2010 8.26 A法(フラジール形法)により通気度(cc/sec/cm)を測定した。なお、n数は5でその平均を求めた。
(5)織物の引裂強度
JIS L 1096-2010 8.17 D法により引裂強度(N)を測定した。
(6)織物の滑脱抵抗力
JIS L 1096-2010 8.23 B法 荷重78.4Nにより滑脱抵抗力(mm)を測定した。
(7)雨試験
JIS L1092-2009 雨試験(シャワー試験)A法 降水量:200ml/2.5分、降雨時間:10分により、吸水量(g)、吸水率(%)、漏水量(ml)を測定した。
(8)摩耗性
JIS L 1096-2010 8.19 E法により、摩耗強さを測定した。
(9)ダウン抜け性1
GB T 12705.1-2009紡織品 テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法を測定した。
(10)ダウン抜け性2
Rotating Box IDFL20-1(Modified FTMS191-5530)(0-5 Particles)を測定した。
(11)風合い
ハンドリングにてソフト性を評価し、ソフト、ややソフト、普通、やや硬い、硬い、の5段階評価を行った。
(12)繊度
JIS L1013-2010 8.3.1正量繊度により測定した。
[実施例1]
ポリエチレンテレフタレートを4つ山扁平断面(くびれ部3個所)に穿孔された口金より、紡糸温度300℃ で紡出し、4000m/minで引き取り、一旦巻き取ることなく引続き1.3倍に延伸し、フィラメントの横断面形状が図1に示すような、くびれ部(短辺の長さCの最大/最小=1.2)を3個所有する扁平断面(断面扁平度3.2)のマルチフィラメント(A)(総繊度11dtex/7fil)を得た。
次いで、該マルチフィラメント(A)を無撚で経糸および緯糸に配して、通常のウォータージェットルーム織機を使用してリップ組織の織物を織成した。そして、該織物に分散染料で130℃×30分で黒色に染色加工を行い、非フッ素撥水剤を用いた撥水加工、カレンダー加工を施した。
かくして得られた織物において、目付け30g/m、経密度275本/2.54cm、緯密度255本/2.54cm、カバーファクター1676、撥水度4級、通気度0.8cc/sec/cm)、雨試験結果(吸水量0.02g、吸水率2.0%、漏水量0ml)、摩耗強さ20000回以上、経方向および緯方向の引裂強度7N以上、滑脱抵抗力3mm以下、GB T 12705.1-2009紡織品 テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法によるダウン抜けが50本以下、Rotating Box IDFL20-1(Modified FTMS191-5530)が5(0-5 Particles)、風合いソフトであり、ソフトな風合い、耐摩耗性、軽量性、耐雨性を有する低通気撥水性織物であった。かかる織物表面の写真を図2に示す。
[実施例2]
ナイロン6を4つ山扁平断面(くびれ部3個所)に穿孔された口金より、紡糸温度282℃ で紡出し、4000m/minで引き取り、一旦巻き取ることなく引続き1.3倍に延伸し、フィラメントの横断面形状が図1に示すような、くびれ部(短辺の長さCの最大/最小=1.2)を3個所有する扁平断面(断面扁平度3.2)のマルチフィラメント(A)(総繊度11dtex/7fil)を得た。
次いで、該マルチフィラメント(A)を無撚で経糸および緯糸に配して、通常のウォータージェットルーム織機を使用してリップ組織の織物を織成した。そして、該織物に酸性染料で黒色に染色加工を行い、非フッ素撥水剤を用いた撥水加工、カレンダーを施した。
かくして得られた織物において、目付け28g/m、経密度276本/2.54cm、緯密度258本/2.54cm、カバーファクターは1689、撥水度4級、通気度0.8cc/sec/cm、雨試験結果(吸水量0.01g、吸水率1.6%、撥水度4級、漏水量0ml)、摩耗強さ20000回以上、引裂強度7N以上、滑脱抵抗力3mm以下、GB T 12705.1-2009紡織品 テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法によるダウン抜けが50本以下、Rotating Box IDFL20-1(Modified FTMS191-5530)が5(0-5 Particles)、風合いソフトであり、ソフトな風合い、耐摩耗性、軽量性、耐雨性を有する低通気撥水性織物であった。
[比較例1]
実施例1において、ポリエチレンテレフタレートからなる丸断面糸を経糸および緯糸に配すること以外は実施例1と同様にした。得られた織物において、目付け32g/m、経密度270本/2.54cm、緯密度250本/2.54cm、カバーファクター1644、雨試験(吸水量0.13g、吸水率9.2%、撥水度4級、漏水量0ml)、摩耗強さ10000回以下、GB T 12705.1-2009紡織品 テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法によるダウン抜けが50本以上、風合いやや硬いであり、風合い、耐摩耗性、耐雨性に劣るものであった。
[比較例2]
ポリエチレンテレフタレートを4つ山扁平断面(くびれ部3個所)に穿孔された口金より、紡糸温度300℃ で紡出し、4000m/minで引き取り、一旦巻き取ることなく引続き1.3倍に延伸し、フィラメントの横断面形状が図1に示すような、くびれ部(短辺の長さCの最大/最小=1.2)を3個所有する扁平断面(断面扁平度3.2)のマルチフィラメント(B)(総繊度84dtex/30fil)を得た。
次いで、該マルチフィラメント(B)を経糸および緯糸に配して、通常のウォータージェットルーム織機を使用して平組織の織物を織成した。そして、該織物に分散染料で130℃×30分で黒色に染色加工を行い、非フッ素撥水剤を用いた撥水加工、カレンダー加工を施した。
かくして得られた織物において、カバーファクター1782、通気度0.74cc/sec/cm、風合いは硬いものであった。
本発明によれば、低通気度と撥水性だけでなく、ソフトな風合い、耐摩耗性、軽量性、および耐雨性をも有する低通気度撥水性織物および繊維製品が得られ、その工業的価値は極めて大である。
1 くびれ部

Claims (12)

  1. フィラメントの断面形状が3~5個所のくびれ部を有する断面扁平度2~6の扁平断面であるマルチフィラメント(A)を含む織物であって、前記マルチフィラメント(A)の総繊度が30dtex未満であり、織物のカバーファクター(CF)が1500~3500であり、通気度が2cc/sec/cm以下であり、かつ撥水度が4級以上であることを特徴とする低通気度撥水性織物。
    ただし、カバーファクター(CF)は下記式により定義される。
    CF=(DWp/1.1)1/2×MWp+(DWf/1.1)1/2×MWf
    [DWpは経糸総繊度(dtex)、MWpは経糸織密度(本/2.54cm)、DWfは緯糸総繊度(dtex)、MWfは緯糸織密度(本/2.54cm)である。]
  2. 前記マルチフィラメント(A)が無撚である、請求項1に記載の低通気度撥水性織物。
  3. 織物の目付けが50g/m以下である、請求項1に記載の低通気度撥水性織物。
  4. 織物が平織組織またはリップストップタフタ組織を有する、請求項1に記載の低通気度撥水性織物。
  5. カレンダー加工が施されている、請求項1に記載の低通気度撥水性織物。
  6. 雨試験において、吸水量1g以下、かつ吸水率3%以下、かつ漏水量1ml以下である、請求項1に記載の低通気度撥水性織物。
    ただし、雨試験はJIS L1092-2009 雨試験(シャワー試験)A法により測定するものとする。
  7. 織物において、摩耗強さが20000回以上である、請求項1に記載の低通気度撥水性織物。
    ただし、摩耗強さはJIS L 1096-2010 8.19 E法により測定するものとする。
  8. 織物において、経方向または緯方向の引裂強度が7N以上である、請求項1に記載の低通気度撥水性織物。
    ただし、引裂き強度はJIS L 1096-2010 8.17 D法により測定するものとする。
  9. 織物において、滑脱抵抗力が3mm以下である、請求項1に記載の低通気度撥水性織物。
    ただし、滑脱抵抗力はJIS L 1096-2010 8.23 B法(荷重78.4N)により測定するものとする。
  10. 織物において、ダウン抜け性がRotating Box IDFL20-1(Modified FTMS191-5530)で5(0-5 Particles)である、請求項1に記載の低通気度撥水性織物。
  11. 織物において、GB T 12705.1-2009紡織品 テキスタイルダウン抜け試験方法 第一部:摩擦法によるダウン抜けが50本以下である、請求項1に記載の低通気度撥水性織物。
  12. 請求項1~11のいずれかに記載の低通気度撥水性織物を用いてなる、ダウンウエア、ダウンジャケット、ふとん、寝袋、およびスポーツ衣料からなる群より選択される繊維製品。
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