JP2024011747A - ウレタン樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、硬化塗膜及び積層体 - Google Patents

ウレタン樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、硬化塗膜及び積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明によれば、優れた基材密着性及び塗膜物性(耐擦傷性)、高い屈折率を兼備する材料に用いるウレタン樹脂を提供することができる。【解決手段】本発明のウレタン樹脂は、水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)と、多価イソシアネート(a2)との反応生成物である。前記ウレタン樹脂が三環以上の芳香族多環構造を有しない。前記水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)が、分子内に少なくとも1つの芳香環構造を有し、かつ、前記芳香環構造が、芳香族単環構造又は芳香族二環構造である。【選択図】なし

Description

本発明は、ウレタン樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、硬化塗膜及び積層体に関する。
UV硬化樹脂から得られる硬化塗膜は硬度、耐擦傷性等に優れることから、成形品やディスプレイ表面、各種フィルム材料を傷付きから保護するためのハードコート剤として広く用いられている。また、このハードコート層の屈折率を高めることにより、反射防止機能等の光学特性をハードコート層に付与することも広く検討されている。
上記ハードコート層を高屈折率化し、反射防止機能を高めるため、フルオレン系の有機材料を使用する方法が知られている(特許文献1参照)。また、液晶ディスプレイ装置には、輝度を向上させるためのプリズムシートやマイクロレンズシート等の輝度向上シートが設置されている。輝度向上シートは屈折率が高いほど輝度向上効果が高く、したがってより屈折率の高い分子構造を有する樹脂材料の開発や、無機微粒子の添加による高屈折率化が検討されている(特許文献2、3参照)。
国際公開第2020/145286号 特許第6094720号公報 国際公開第2017/154589号
しかしながら、特許文献1に記載された反射防止フィルムは、分子骨格中に芳香族を多数有するため高屈折率を発現するものの、ハードコート層としての硬度、耐擦傷性等が十分とは言えない。特許文献2に記載された反応性分散体は、屈折率が高い特徴を有するものの、有機マトリクス成分にウレタン結合有する化合物が例示されておらず、硬化塗膜中に水素結合に由来する疑似的な架橋が形成されないため塗膜硬度や耐擦傷性等の物理強度に劣るという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、優れた基材密着性及び塗膜物性(耐擦傷性)、高い屈折率を兼備する材料に用いるウレタン樹脂を提供することを目的とする。
本開示の内容は、以下の実施態様を含む。
[1] 水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)と、多価イソシアネート(a2)との反応生成物であるウレタン樹脂であって、
前記ウレタン樹脂が三環以上の芳香族多環構造を有さず、
前記水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)が、分子内に少なくとも1つの芳香環構造を有し、かつ、前記芳香環構造が、芳香族単環構造又は芳香族二環構造であるウレタン樹脂。
[2] 前記多価イソシアネート(a2)が、分子内に少なくとも1つの芳香環構造を有し、かつ前記芳香環構造が、芳香族単環構造又は芳香族二環構造である[1]に記載のウレタン樹脂。
[3] 前記水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)の水酸基価が、100~300mgKOH/gの範囲である[1]又は[2]に記載のウレタン樹脂。
[4] 前記水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)と、前記多価イソシアネート(a2)と、分子内に(メタ)アクリロイル基を有さない多価アルコール(a3)との反応生成物である[1]~[3]のいずれかに記載のウレタン樹脂。
[5] UV照射後に形成される硬化塗膜の屈折率(594nm)が1.53以上である[1]~[4]のいずれかに記載のウレタン樹脂。
[6] 重量平均分子量が500~20,000の範囲である[1]~[5]のいずれかに記載のウレタン樹脂。
[7] [1]~[6]のいずれかに記載の前記ウレタン樹脂と、無機ナノ粒子と、を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
[8] [7]に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物である硬化塗膜。
[9] 屈折率(594nm)が1.55以上である[8]記載の硬化塗膜。
[10] 硬化塗膜の膜厚が8μm以上12μm以下の時のヘイズ値が1.0%以下である[8]又は[9]に記載の硬化塗膜。
[11] [8]~[10]のいずれかに記載の硬化塗膜と、
基材と、
を有する積層体。
本発明によれば、優れた基材密着性及び塗膜物性(耐擦傷性)、高い屈折率を兼備する材料に用いるウレタン樹脂を提供することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態のみに限定されるものではない。
「~」は「~」という記載の前の値以上、「~」という記載の後の値以下を意味する。「(メタ)アクリル」とはアクリルとメタクリルの総称である。「(メタ)アクリレート化合物」とは、アクリル樹脂とメタクリル樹脂の総称である。(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基とメタクリロイル基の総称である。
[ウレタン樹脂]
本発明の一実施形態のウレタン樹脂(本実施形態のウレタン樹脂を言う)は、水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)と、多価イソシアネート(a2)との反応生成物である。本実施形態のウレタン樹脂が三環以上の芳香族多環構造を有しない。前記水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)が、分子内に少なくとも1つの芳香環構造を有し、かつ、前記芳香環構造が、芳香族単環構造又は芳香族二環構造である。前記多価イソシアネート(a2)が、分子内に少なくとも1つの芳香環構造を有し、かつ前記芳香環構造が、芳香族単環構造又は芳香族二環構造であることが好ましい。
芳香族単環構造としては、例えば、ベンゼン環構造があげられる。芳香族二環構造としては、例えば、ナフタレン環構造、ビフェニル環構造などが挙げられる。三環以上の芳香族多環構造としては、例えば、フルオレン環構造、アントラセン環構造、フェナントレン環構造、フェナレン環構造、テトラセン環構造、クリセン環構造、トリフェニレン環構造、ピレン環構造、ペンタセン環構造、ペリレン環構造などが挙げられる。
本実施形態にかかるウレタン樹脂は、波長594nmの光に対する塗膜屈折率が1.53以上であることが好ましく、1.55以上であることがより好ましい。波長594nmの光に対する塗膜屈折率が1.53以上である場合、屈折率が高い無機ナノ粒子を用いる場合、屈折率の高い硬化塗膜が得られる。
本実施形態にかかるウレタン樹脂の重量平均分子量が、500~20,000の範囲であることが好ましく、1500~18000の範囲であることがより好ましく、2000~15000の範囲であることがさらに好ましい。本実施形態にかかるウレタン樹脂の重量平均分子量が上記範囲に入る場合、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を塗工に適した粘度に調整でき、均一で平滑な塗膜を形成できる。
本実施形態のウレタン樹脂は、例えば、以下の(i)、(ii)のウレタン樹脂が挙げられる。副反応が起こりにくく、貯蔵安定性に優れるウレタン樹脂が得られる観点から、(i)あるいは(ii)のウレタン樹脂が好ましい。
(i)水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)と多価イソシアネート(a2)とを反応させて得られるウレタン樹脂。
(ii)ポリオールと多価イソシアネート(a2)とをイソシアネート基過剰の条件下に反応させてなるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを、水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)と反応させて得られるウレタン樹脂。
前記ポリオールは、分子内に(メタ)アクリロイル基を有さない多価アルコール(a3)であることが好ましい。
<水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)>
本実施形態にかかる水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)としては、分子内に水酸基と、少なくとも1つの芳香環構造とを有し、かつ、前記芳香環構造が、芳香族単環構造又は芳香族二環構造である(メタ)アクリレートであれば特に限定されない。前記芳香環構造がベンゼン環構造であることが好ましい。
本実施形態にかかる水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)の合成法は特に限定されないが、芳香環構造を有するエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸の反応生成物等が挙げられる。具体的には、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうちの1種であっても2種以上であってもよい。本実施形態にかかる水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)が、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレートであることが好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)の具体例は、例えば、アロニックス M-5700(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、水酸基価252.5、東亜合成株式会社製)が挙げられる。
<多価イソシアネート(a2)>
多価イソシアネート(a2)としては、芳香族イソシアネート化合物、脂環構造を有するイソシアネート化合物などが挙げられる。芳香族イソシアネート化合物が好ましい。多価イソシアネート(a2)が、分子内に少なくとも1つの芳香環構造を有し、かつ前記芳香環構造が、芳香族単環構造又は芳香族二環構造であることがより好ましい。
芳香族イソシアネート化合物としては、例えば、トルエンジイソシアネート(TDI)、キシレンジイソシアネート、ニトロジフェニルジイソシアネート、ジフェニルプロパンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジメトキシジフェニルジイソシアネート、ニトロジフェニルジイソシアネート、ジフェニルプロパンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジメトキシジフェニルジイソシアネート、水素添加TDI、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加MDI、テトラメチルキシレンジイソシアネート等のイソシアネート;これらのイソシアネートのポリメリック体、ウレタン変性体、ウレア変性体、アロファネート変性体、ビウレット変性体、カルボジイミド変性体、ウレトンイミン変性体、ウレトジオン変性体、イソシアヌレート変性体が挙げられる。これらのうちの1種であっても2種以上であってもよい。
脂環構造を有するイソシアネート化合物としては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、HDI、メチルペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のイソシアネート;これらのイソシアネートのポリメリック体、ウレタン変性体、ウレア変性体、アロファネート変性体、ビウレット変性体、カルボジイミド変性体、ウレトンイミン変性体、ウレトジオン変性体、イソシアヌレート変性体が挙げられる。これらのうちの1種であっても2種以上であってもよい。
多価イソシアネート(a2)の具体例としては、例えば、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート化合物;水素添加キシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環構造を有するイソシアネート化合物等が挙げられる。
<ポリオール>
ポリオールが、分子内に(メタ)アクリロイル基を有さない多価アルコール(a3)であることが好ましい。分子内に(メタ)アクリロイル基を有さない多価アルコール(a3)としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリテトラメチレングリコール、ヘキサントリオール、トリメリロールプロパン、ビスフェノールAのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物、水素添加ビスフェノールA等の他、前記分子内に(メタ)アクリロイル基を有さない多価アルコール(a3)と多塩基酸や多塩基酸無水物との縮重合物が挙げられる。これらのうちの1種であっても2種以上であってもよい。
多塩基酸や多塩基酸無水物としては、フタル酸や無水フタル酸のような芳香族系多塩基酸、アジピン酸やセバシン酸のような脂肪族系多塩基酸が挙げられる。
<ウレタン樹脂の合成方法>
本実施形態にかかるウレタン樹脂は、例えば、以下の(I)~(II)の何れかの方法で得ることができる。
(I)水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)と多価イソシアネート(a2)とを反応させる工程を含むウレタン樹脂の製造方法。
(II)ポリオールと多価イソシアネート(a2)とをイソシアネート基過剰の条件下に反応させてなるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを、水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)と反応させる工程を含むウレタン樹脂の製造方法。
前記ポリオールは、分子内に(メタ)アクリロイル基を有さない多価アルコール(a3)であることが好ましい。
本実施形態にかかるウレタン樹脂は、副反応が起こりにくく、貯蔵安定性に優れる観点から、(I)あるいは(II)の方法で製造することが好ましい。(I)の方法において、水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)の以外に、必要に応じて他のポリオールを添加してもよい。前記のポリオールとしては、上記説明したポリオールを用いることができる。前記ポリオールは、分子内に(メタ)アクリロイル基を有さない多価アルコール(a3)であることが好ましい。前記の分子内に(メタ)アクリロイル基を有さない多価アルコール(a3)の具体例としては、例えば、三洋化成株式会社製ニューポールBPE-20(ビスフェノールAエチレンオキシド(平均モル数≒2)付加物、)が挙げられる。
(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物)
本発明の一実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物ということがある)は、前述の本実施形態のウレタン樹脂と、無機ナノ粒子と、を含有する。光重合開始剤を更に含んでもよい。
[無機ナノ粒子]
本実施形態にかかる無機ナノ粒子の平均一次粒子径は、分散安定性に優れ、光透過率及び屈折率の高い硬化物が得られることから1~50nmものが好ましく、特に1~30nmのものが好ましい。
<粒子種類>
本実施形態にかかる無機ナノ粒子は、酸化ケイ素、第4族金属酸化物であることが好ましく、屈折率の高い観点から、第4族金属酸化物であることがより好ましい。
本実施形態にかかる無機ナノ粒子は、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、及び酸化チタンからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。本実施形態にかかる無機ナノ粒子は、屈折率の高い観点から、酸化ジルコニウムであることがより好ましい。
本実施形態にかかる無機ナノ粒子が結晶構造も特に限定されないが、例えば、酸化ジルコニウムである場合、分散安定性に優れ、光透過率及び屈折率の高い硬化物が得られることから単斜晶系が好ましい。
<粒子形状>
本実施形態にかかる無機ナノ粒子は、通常公知のものが使用でき、粒子の形状は特に限定されるものではないが、例えば、球状、中空状、多孔質状、棒状、板状、繊維状、又は不定形のいずれでも良い。中でも、分散安定性に優れ、光透過率及び屈折率の高い硬化物が得られることから、球状であることが好ましい。
<酸化ジルコニウムナノ粒子>
本実施形態にかかる無機ナノ粒子は酸化ジルコニウムナノ粒子であることが好ましい。前記酸化ジルコニウムナノ粒子は、通常公知のものを用いることができ、粒子の形状は、特に限定させるものではないが、例えば、球状、中空状、多孔質状、棒状、繊維状等が挙げられ、これらの中でも、球状が好ましい。
また、本実施形態に係る酸化ジルコニウムナノ粒子の平均一次粒子径は、1~50nmのものが好ましく、1~30nmのものがより好ましい。さらに、結晶構造も特に限定されるものではないが、単斜晶系が好ましい。
なお、本発明における平均一次粒子径は、TEM(透過型電子顕微鏡)を使用して、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で測定することができる。測定方法としては、例えば、個々の無機微粒子の一次粒子の短軸径と長軸径を計測し、その平均を一次粒子の平均一次粒子径とする方法が挙げられる。
本実施形態に係る酸化ジルコニウムナノ粒子の具体例としては、第一稀元素化学工業株式会社製UEP-100(平均一次粒子径:11nm)、日本電工株式会社製PCS(平均一次粒子径:20nm)が挙げられる。
また、本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の全不揮発分100質量%における前記無機ナノ粒子の含有量は、後述する硬化性組成物を調製する際に取り扱いが良好であると共に、分散工程時間の短縮が可能な上、分散体の安定性にも優れる点から1~70質量%の範囲であることが好ましく、5~50質量%の範囲であることがより好ましく、10~40の範囲であることがさらに好ましい。
[多官能(メタ)アクリレート化合物]
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、上記本実施形態にかかるウレタン樹脂の他に、ウレタン樹脂でない多官能(メタ)アクリレート化合物を含むことが好ましい。
本実施形態にかかる多官能(メタ)アクリレート化合物は、分子内に少なくとも3つの(メタ)アクリロイル基を有する。
本実施形態にかかる多官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エートキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロイルオキシエチル]イソシアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、又はジトリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの多官能(メタ)アクリレート化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、これらの中でも、乾燥性、インキ流動性、及び高速印刷適正に優れた(メタ)アクリル樹脂が得られることから、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エートキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールとアクリル酸の反応生成物、ジペンタエリスリトールとアクリル酸の反応生成物などが好ましい。
本実施形態にかかる多官能(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、例えば、東亜合成株式会社製「ルミキュアDPA-600T」:ジペンタエリトリトールヘキサアクリラート(DPHA)とジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)の混合物等が挙げられる。
[その他の重合性不飽和二重結合基を有する化合物]
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、上記本実施形態にかかるウレタン樹脂、多官能(メタ)アクリレート化合物の他に、本実施形態にかかるウレタン樹脂でもなく、本実施形態にかかる多官能(メタ)アクリレート化合物でもない重合性不飽和二重結合基を有する化合物を用いることができる。
前記重合性不飽和二重結合基を有する化合物としては、(メタ)アクリル系化合物、脂肪酸ビニル化合物、アルキルビニルエーテル化合物、α-オレフィン化合物、ビニル化合物、及びエチニル化合物等の重合性不飽和二重結合基を有する化合物を用いることができる。
(メタ)アクリル系化合物としては、芳香族系(メタ)アクリレート、アルキル系(メタ)アクリレート、アルキレングリコール系(メタ)アクリレート、カルボキシル基と重合性不飽和二重結合とを有する化合物、水酸基を有する(メタ)アクリル系化合物、窒素含有(メタ)アクリル系化合物、ベンジル(メタ)アクリレート等がある。芳香族系(メタ)アクリレートが好ましい。芳香族系(メタ)アクリレートとしては、例えば、フェノキシエチルアクリレート、分子内に3つ未満の(メタ)アクリロイル基を有するビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアクリレート、分子内に3つ未満の(メタ)アクリロイル基を有するビスフェノールAプロピレンオキサイド変性ジアクリレート等が挙げられる。
本実施形態にかかる、その他の重合性不飽和二重結合基を有する化合物の具体例としては、例えば、MIWON株式会社製「MIRAMER M140」(フェノキシエチルアクリレート)、MIWON株式会社製「MIRAMER M2200」(ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアクリレート)等が挙げられる。
[光重合開始剤]
本実施形態にかかる光重合開始剤としては、光励起によって、本実施形態にかかるウレタン樹脂、必要に応じて含有する多官能(メタ)アクリレート化合物等の(メタ)アクリロイル基の重合を開始できる機能を有するものであれば特に限定はなく、例えば、分子内結合開裂型の光重合開始剤、分子内水素引き抜き型の光重合開始剤などが挙げられる。例えば、モノカルボニル化合物、ジカルボニル化合物、アセトフェノン化合物、ベンゾインエーテル化合物、アシルホスフィンオキシド化合物、アミノカルボニル化合物等が使用できる。
分子内結合開裂型の光重合開始剤は、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、ベンジルジメチルケタール、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン、2-メチル-2-モルホリノ(4-チオメチルフェニル)プロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタノンの如きアセトフェノン系;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルの如きベンゾイン類;2,4,6-トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシドの如きアシルホスフィンオキシド系;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル、などが挙げられる。
分子内水素引き抜き型の光重合開始剤は、例えば、ベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル-4-フェニルベンゾフェノン、4,4′-ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4′-メチル-ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3′,4,4′-テトラ(t-ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノンの如きベンゾフェノン系;2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントンの如きチオキサントン系;ミヒラ-ケトン、4,4′-ジエチルアミノベンゾフェノンの如きアミノベンゾフェノン系;10-ブチル-2-クロロアクリドン、2-エチルアンスラキノン、9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、などが挙げられる。
光重合開始剤の市販品としては、IGM-Resins社製のOmnirad―184、651、500、907、127、369、784、2959、TPO-H;DKSHジャパン(株)製のEsacure ONE等が挙げられる。
少量添加でも硬化性に優れた硬化塗膜が得られる観点で、IGM-Resins社製のOmnirad―184が好ましい。
光重合開始剤は、上記化合物に限定されず、紫外線により重合を開始させる能力があれば、どのようなものでも構わない。これらの光重合開始剤は、一種類で用いられるほか、二種類以上を混合して用いてもよい。
光重合開始剤の使用量に関しては、特に制限はされないが、本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の全不揮発分100質量部に対して、0.1~10質量部の範囲内で使用することが好ましく、1~5質量部の範囲内で使用することがよい好ましい。増感剤として、公知の有機アミン等を加えることもできる。
さらに、上記ラジカル重合用開始剤のほかに、カチオン重合用の開始剤を併用することもできる。
[添加剤等]
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、他の添加剤成分を含むことができる。
添加剤成分としては、例えば、シランカップリング剤、分散剤、光増感剤、硬化促進剤、有機溶媒、非反応性樹脂、有機充填剤、カップリング剤、粘着付与剤、消泡剤、レベリング剤、密着助剤、離型剤、滑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤、可塑剤、難燃剤、顔料、染料等の添加剤成分等が挙げられる。
<シランカップリング剤>
前記シランカップリング剤としては、例えば(メタ)アクリロイルオキシ系のシランカップリング剤、アクリロキシ系のシランカップリング剤、ビニル系のシランカップリング剤、エポキシ系のシランカップリング剤、アミノ系のシランカップリング剤、ウレイド系のシランカップリング剤等が挙げられる。
前記(メタ)アクリロイルオキシ系のシランカップリング剤としては、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
前記アクリロキシ系のシランカップリング剤としては、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
前記ビニル系のシランカップリング剤としては、アリルトリクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、トリクロロビニルシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シランが例示される。
前記エポキシ系のシランカップリング剤としては、ジエトキシ(グリシディルオキシプロピル)メチルシラン、2-(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-ブリシドキシプロピルトリエトキシシランが例示される。スチレン系のシランカップリング剤としては、p-スチリルトリメトキシシランが例示される。
前記アミノ系のシランカップリング剤としては、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-2(アミノエチル)3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1、3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシランが例示される。
前記ウレイド系のシランカップリング剤としては、3-ウレイドプロピルトリエトキシシランが例示される。クロロプロピル系のシランカップリング剤としては、3-クロロプロピルトリメトキシシランが例示される。メルカプト系のシランカップリング剤としては、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキンシランが例示される。スルフィド系のシランカップリング剤としては、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファイドが例示される。イソシアネート系のシランカップリング剤としては、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシランが例示される。アルミニウム系カップリング剤としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートが例示される。
これらのシランカップリング剤は1種類を単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。中でも、(メタ)アクリロイルオキシ基、グリシジル基、エポキシシクロヘキシル基を有するものが好ましく、特に3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが最も好ましい。
シランカップリング剤の具体例としては、例えば、信越化学株式会社製KBM-503(3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン)が挙げられる。
前記シランカップリング剤を含む場合、本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に含まれている無機ナノ粒子100質量部に対して、前記シランカップリング剤の含有量が1~50質量部であることが好ましく、2~40であることがより好ましく、5~30であることがさらに好ましい。
<分散剤>
前記分散剤は、例えば、カルボキシ基、スルホン基、リン酸基等の酸基を含有するポリマーが挙げられる。中でも、安定性に優れる硬化性組成物となり、光透過率及び屈折率の高い硬化物が得られることからリン酸エステル系分散剤であることが好ましい。
本実施形態にかかる分散剤の具体例としては、例えば、ビッグケミー社製DISPERBYK-111(リン酸エステル系分散剤)が挙げられる。
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の調製において、前記分散剤の含有量は特に限定されるものではないが、本実施形態にかかる無機ナノ粒子の総質量100質量部に対して、前記分散剤の含有量が1~50質量部であることが好ましく、2~40質量部であることがより好ましく、5~30質量部であることがさらに好ましい。
[溶剤]
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、溶剤を含むことが好ましい。
溶剤としては、特に制限されるものでなく、様々な公知の有機溶剤を用いることができる。具体的には例えば、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセトン、アセチルアセトン、トルエン、キシレン、n-ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、エタノール、メタノール、3-メトキシ-1-ブタノール、3-メトキシ-2-ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノn-ブチルエーテル、2-エトキシエタノール、1-メトキシ-2-プロパノール、ジアセトンアルコール、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2-エトキシエチルアセテート、ブチルアセテート、イソアミルアセテート、アジピン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、テトラヒドロフラン、メチルピロリドン等が挙げられる。これらの中、メチルエチルケトンが好ましい。これらの有機溶剤は、2種類以上を併用しても差し支えない。
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、例えば、各樹脂を合成する際に使用する溶剤を含むことができる。
[活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の組成]
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、高い屈折率と優れた塗膜硬度を兼備する硬化塗膜が得られることから、本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の不揮発分100質量%中に、本実施形態にかかる無機ナノ粒子、ウレタン樹脂、必要に応じて多官能(メタ)アクリレート化合物と、を合計で50~100質量%含み、60~100質量%含むことが好ましく、70~100質量%含むことがより好ましく、さらに80~100質量%含むことが好ましい。
組成物の不揮発分の評価方法は、実施例で説明する。
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、後述する硬化性組成物を調製する際に取り扱いが良好であると共に、分散工程時間の短縮が可能な上、分散体の安定性にも優れる点から活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の不揮発分100質量%中に、前記無機ナノ粒子を、1~70質量%含み、5~50質量%含むことが好ましく、10~40質量%含むことがさらに好ましい。
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、後述する硬化性組成物を調製する際に取り扱いが良好であると共に、硬化塗膜の硬化性に優れる点から、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の不揮発分100質量%中に、前記ウレタン樹脂を、1~50質量%含み、10~40質量%含むことがさらに好ましい。
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、後述する硬化性組成物を調製する際に取り扱いが良好であると共に、組成物の粘度を低下させて塗工作業性に優れる点から、1~80質量%含み、30~70質量%含むことがさらに好ましい。
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、UV照射した際に、UV硬化性に優れる観点から、前記無機ナノ粒子、ウレタン樹脂、必要に応じて多官能(メタ)アクリレート化合物と、必要に応じて他の重合性不飽和二重結合基を有する化合物との合計100質量部に対して、光重合開始剤を、1~30質量%含み、2~20質量%含むことが好ましく、1~10質量%含むことがさらに好ましい。
[活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の調製方法]
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を製造する方法は、特に制限されない。例えば、無機ナノ粒子の分散体を得た後、前記無機ナノ粒子の分散体と、前記ウレタン樹脂と、前記光開始剤と、及び必要に応じて前記多官能(メタ)アクリレート化合物、他の様々な添加剤と、を混合して製造する方法等が挙げられる。
本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を製造する方法は、無機ナノ粒子分散体を調製する工程と;前記無機ナノ粒子分散体と、ウレタン樹脂と、光開始剤と、及び必要に応じて多官能(メタ)アクリレート化合物と、他の様々な添加剤と、を混合する工程を含むことが好ましい。
混合方法としては、特に限定されないが、例えば、メディア式湿式分散機を用いる方法が挙げられる。
また、無機ナノ粒子分散体を調製する工程において、前記ウレタン樹脂の少なくとも一部と、または必要に応じて前記多官能(メタ)アクリレート化合物の少なくとも一部とを添加してもよい。
<無機ナノ粒子分散体>
本実施形態に係る無機ナノ粒子分散体は、例えば、前記無機ナノ粒子と、前記溶剤と、前記添加剤としての前記分散剤とを含むことが好ましい。本実施形態に係る無機ナノ粒子分散体は、さらに、前記ウレタン樹脂の少なくとも一部と、または必要に応じて前記多官能(メタ)アクリレート化合物の少なくとも一部とを含んでもよい。
前記分散剤は、酸価が50~300mgKOH/gの範囲であることが好ましい。前記分散剤一般に、無機ナノ粒子と本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に含まれている他の樹脂成分との相互作用などによって、系内で無機ナノの凝集が生じ易く、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の安定性が保存低下したり、硬化塗膜の透明性が低下したりする。酸価が50~300mgKOH/gの範囲である分散剤を用いることにより、経時安定性に優れる硬化性組成物が得られ、硬化物において屈折率が高いのみならず、光透過性や耐傷性にも優れるものとなる。
本実施形態に係る無機ナノ粒子分散体は、さらに、前記添加剤としての前記シランカップリング剤を含むことがより好ましい。全述の各種シランカップリング剤等を用いて前記無機ナノ粒子の表面に官能基を導入することができる。
本実施形態に係る無機ナノ粒子分散体の製造方法は特に限定されないが、例えば、前記無機ナノ粒子と、前記分散剤と、必要に応じて前記シランカップリング剤とを含む原料をメディア式湿式分散機で分散する方法等により製造する方法が挙げられる。
前記製造方法で用いるメディア式湿式分散機は、通常公知のものを制限なく使用することができ、例えば、ビーズミル(アシザワファインテック株式会社製スターミルLMZ-015、寿工業(株)製ウルトラアペックスミルUAM-015等)が挙げられる。
分散機で使用されるメディアは、通常公知のビーズであれば特に制限はないが、好ましくは、酸化ジルコニウム、アルミナ、シリカ、ガラス、炭化珪素、窒化珪素が挙げられる。メディアの平均粒径は50~500μmが好ましく、50~200μmのメディアがより好ましい。粒子径が50μm以上であれば、原料粉に対する衝撃力が適正であり、分散に過度な時間を要しない。一方、メディアの粒子径が500μm以下であれば、原料粉に対する衝撃力が適正であることから、分散された粒子の表面エネルギーの増大を抑制でき、再凝集を防止できる。
また、原料粉の粉砕初期に、衝撃力の大きい大粒径のメディアを使用し、分散された粒子の粒径が小さくなってから、再凝集のおきにくい小粒径のメディアを使用する2段階の方法により、分散工程時間を短くすることもできる。
また、メディアは、得られる分散体の光透過度の低下を抑制できる観点より、十分に研磨したものを使用することが望ましい。
前記メディア式湿式分散機を用いる製造方法において、分散機に各原料を仕込む際の順番は特に限定されないが、少なくとも前記分散剤を最後に供給することにより、少量の分散剤の使用で分散安定性に優れる硬化性組成物を得ることができる。より具体的には、前記分散剤以外の原料を先に仕込み、混合或いはプレ分散等の作業を行った後、最後に分散剤を仕込み、本分散工程を行う方法などが挙げられる。
分散終了後は、用途に応じて各種添加剤を加えたり、揮発成分を留去するなどして、本発明の硬化性組成物を得ることができる。
また無機ナノ粒子分散体中の無機ナノ粒子の粒子径(平均粒子径とする)は、分散体中で無機ナノ粒子が一部凝集していることから、無機ナノ粒子分散体の原料である無機ナノ粒子の平均一次粒子径よりも大きい。
したがって、無機ナノ粒子分散体中の無機ナノ粒子の平均粒子径は、屈折率が高く光透過性にも優れる硬化物となることから、100nm以下であることが好ましく、20~100nmの範囲であることがより好ましい。
(硬化塗膜)
本実施形態の硬化塗膜は、前述本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の、硬化反応物である。本実施形態の硬化塗膜は、光学レンズに用いた場合に薄膜化が可能となったり、光学フィルムでは、透明電極との屈折率差を小さくして透明電極が目立たなくできたり、低屈折率層と組合せることにより反射防止機能を付与したり、LED封止材では発光素子部位からの光取出し効率を高める等の観点から、屈折率(594nm)が1.500以上であることが好ましく、1.55以上であることがさらに好ましい。
本実施形態の硬化塗膜は、透明性向上の観点から、硬化塗膜の膜厚が8μm以上12μm以下の際のヘイズ値が2.0%以下であることが好ましく、1.0%以下であることがさらに好ましい。
[硬化塗膜の製造方法]
本実施形態の硬化塗膜の製造方法は、例えば、透明フィルムなどの基材の上、前述本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を塗布し、自然または強制乾燥させる塗布工程と;塗布工程で得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の膜に対して、活性エネルギー線を照射し硬化する硬化工程と、を含む。
透明フィルムなどの基材への塗布方法としては、公知の方法を用いることができ、例えばロットまたはワイヤーバー等を用いた方法や、マイクログラビア、グラビア、ダイ、カーテン、リップ、スロットまたはスピン等の各種コーティング方法を用いることができる。
前記乾燥温度と時間は、特に限定されないが、使用する溶剤によって、例えば、50~150℃で20~80秒間であることができる。
前記活性エネルギー線は、本発明の硬化性組成物が硬化を起こす活性エネルギー線であれば特に制限なく用いることができるが、特に紫外線を用いることが好ましい。
紫外線の発生源としては、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト、低圧、高圧、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、太陽光線などがある。例えば、80W高圧水銀ランプを用いることができる。
紫外線の照射強度は、終始一定の強度でも行って良いし、硬化途中で強度を変化させることにより、硬化後の物性を微調整することもできる。例えば、窒素雰囲気下、80W高圧水銀ランプを用いる場合、紫外線を0.5~3.0kJ/mのエネルギー数値で照射することができる。
紫外線の他、活性エネルギー線として、例えば可視光線、電子線類の活性エネルギー線も用いることができる。
(積層体)
本発明の一実施形態の積層体は、上記本実施形態にかかる硬化塗膜と基材とを含む。
[基材]
本実施形態にかかる基材として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロール(TAC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)を主成分とするアクリル基材、ガラス、シリコンウエハーなどが挙げられる。
本実施形態にかかる基材の膜厚が、1~300μmであることが好ましく、5~100であることがより好ましい。
本実施形態にかかる基材の具体例は、例えば、40~80μmのトリアセチルセルロース(TAC)基材などが挙げられる。
[積層体の製造方法]
本実施形態の積層体を製造する方法は、特に限定されなく、例えば、前述本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、前記基材に塗布し、溶剤乾燥させる工程と、紫外線などの活性エネルギー線を照射し、硬化塗膜を形成する工程と、を含む。
本実施形態の積層体の製造方法は、例えば、前述本実施形態の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、厚さ40~100μmのトリアセチルセルロース基材フィルム(TAC基材フィルム)に塗布し、60~100℃で20~80秒間溶剤乾燥させる工程と、窒素雰囲気下、60~100W高圧水銀ランプで紫外線を0.5~3.0kJ/m照射し、TAC基材フィルム上に膜厚5~20μmの硬化塗膜を形成する工程と、を含むことが好ましい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
<重量平均分子量の測定方法>
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い、下記の条件により測定される値である。
測定装置:東ソー株式会社製 HLC-8420GPC
カラム:
東ソー株式会社製 ガードカラムHXL-H
東ソー株式会社製 TSKgel SuperHZM-M × 4本
検出器:RI(示差屈折計)
測定条件:カラム温度 40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0ml/分
標準:ポリスチレン
試料:樹脂不揮発分換算で0.4重量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
<不揮発分の評価方法>
予め重量を測定しておいたアルミ容器に、試料0.9~1.1gを秤量し、トルエン5mlで希釈混合した。その後、100℃の防爆型乾燥機にアルミ容器を入れて1時間経過した後、アルミ容器中に残存した不揮発分を算出した。
<無機ナノ粒子分散体中の無機ナノ粒子の平均粒子径の評価方法>
後述の製造例1で得られた酸化ジルコニウム分散体(不揮発分55%)をメチルエチルケトンで不揮発分0.5%まで希釈し、粒度径測定装置「ELSZ-1000」(大塚電子株式会社製)で測定前に光量モニターで最適濃度に調整した上で、平均粒子径を測定した。
<基材密着性(初期)の評価方法>
後述の実施例で得られた積層体の硬化塗膜表面にカッターナイフで切れ目を入れて、1mm×1mmの碁盤目を100個作成し、その上からセロハン粘着テープを貼着した後、急速に剥がす操作を行い、剥離せずに残存した碁盤目の数を数え、以下の基準に従い評価した。
〇:碁盤目の残存数が90個以上であった。
×:碁盤目の残存数が90個未満であった。
<基材密着性(耐候性試験後)の評価方法>
後述の実施例で得られた積層体を、アトラス社製キセノン耐候性試験機「Ci4000」(63℃、湿度50%)で24時間光照射した。その後、上述の基材密着性(初期)と同様の方法にて行い、以下の基準に従い評価した。
〇:碁盤目の残存数が90個以上であった。
×:碁盤目の残存数が90個未満であった。
<耐擦傷性の評価方法>
スチールウール(日本スチールウール株式会社製「ボンスター#0000」)を2cm四方の圧子にセットし、該圧子に1kg重の荷重をかけて、後述の実施例及び比較例で得られた積層体の塗装表面を500往復させる磨耗試験を行った。磨耗試験前後の積層体のヘーズ値をスガ試験機株式会社製「ヘーズコンピュータHZ-2」を用いて測定し、それらの差の値(dH)を用いて、以下の基準に従い評価した。なお、差の値(dH)が小さいほど、擦傷に対する耐性が高い。
A:dHが、1.0以下であった
B:dHが、1.0超~3.0以下であった。
C:dHが、3.0超であった。
<長594nmの光に対する塗膜屈折率の評価方法>
後述の実施例で得られた積層体の波長594nmの光に対する塗膜屈折率を、屈折率測定装置「Metricon モデル2010/M プリズムカプラ」(メトリコンジャパン株式会社製)を用いて、温度25℃、波長594nmに対する塗膜屈折率を測定した。
〇:塗膜屈折率が、1.55以上であった。
×:塗膜屈折率が、1.55未満であった。
(合成例1)
「ウレタンアクリレート(UA1)の合成方法」
撹拌棒、温度センサー、水冷コンデンサーが備え付けられたフラスコに、メチルエチルケトン20.00質量部、アロニックス M-5700(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、水酸基価252.5、東亜合成株式会社製)56.39質量部、メトキノン0.02質量部、ジブチル錫ジラウレート0.02質量部を仕込み、撹拌翼で混合し、乾燥空気を吹き込みながら60℃に昇温した。キシレンジイソシアネート23.41質量部を発熱に注意しながら滴下してウレタン化反応を行い、滴下終了後、80℃に昇温して反応を継続した。イソシアネート重量%が0.05%以下になったことを確認して冷却し、樹脂固形分80%のウレタンアクリレート(UA1)を得た。このウレタンアクリレートの重量平均分子量は900であった。
(合成例2)
「ウレタンアクリレート(UA2)の合成方法」
前記合成例1に明記した操作の中で、メチルエチルケトン20.00質量部、ニューポールBPE-20(ビスフェノールAエチレンオキシド(平均モル数≒2)付加物、三洋化成株式会社製)10.86質量部、アロニックス M-5700(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、水酸基価252.5、東亜合成株式会社製)44.38質量部、メトキノン0.02質量部、ジブチル錫ジラウレート0.02質量部、キシレンジイソシアネート24.56質量部に変更した以外は同様に実施し、樹脂固形分80%のウレタンアクリレート(UA2)を得た。このウレタンアクリレートの重量平均分子量は1500であった。
(合成例3)
「ウレタンアクリレート(UA3)の合成方法」
前記合成例1に明記した操作の中で、メチルエチルケトン20.00質量部、ニューポールBPE-20(ビスフェノールAエチレンオキシド(平均モル数≒2)付加物、三洋化成株式会社製)10.75質量部、アロニックス M-5700(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、水酸基価252.5、東亜合成株式会社製)43.95質量部、メトキノン0.02質量部、ジブチル錫ジラウレート0.02質量部、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン25.10質量部に変更した以外は同様に実施し、樹脂固形分80%のウレタンアクリレート(UA3)を得た。このウレタンアクリレートの重量平均分子量は1500であった。
(合成例4)
「ウレタンアクリレート(UA4)の合成方法」
前記合成例1に明記した操作の中で、メチルエチルケトン20.00質量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート48.06質量部、メトキノン0.02質量部、ジブチル錫ジラウレート0.02質量部、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン31.73質量部に変更した以外は同様に実施し、樹脂固形分80%のウレタンアクリレート(UA4)を得た。このウレタンアクリレートの重量平均分子量は700であった。
(合成例5)
「ウレタンアクリレート(UA5)の合成方法」
前記合成例1に明記した操作の中で、メチルエチルケトン20.00質量部、TBIS-G(9,9-ビス[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン、田岡化学株式会社製)17.14重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート33.81質量部、メトキノン0.02質量部、ジブチル錫ジラウレート0.02質量部、キシレンジイソシアネート28.84質量部に変更した以外は同様に実施し、樹脂固形分80%のウレタンアクリレート(UA5)を得た。このウレタンアクリレートの重量平均分子量は2400であった。
Figure 2024011747000001
表1中の「M-5700」は、東亜合成株式会社製「アロニックスM-5700」(2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、水酸基価252.5)を示す。
表1中の「4-HBA」は、大阪有機化学工業株式会社製「4-HBA」(4-ヒドロキシブチルアクリレート)を示す。
表1中の「XDI」は、三井化学株式会社製「タケネート500」(キシレンジイソシアネート)を示す。
表1中の「水添XDI」は、三井化学株式会社製「タケネート600」(1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン)を示す。
表1中の「BPE-20」は、三洋化成株式会社製「ニューポールBPE-20」(ビスフェノールAエチレンオキシド(平均モル数≒2)付加物)を示す。
表1中の「TBIS-G」は、田岡化学株式会社製「TBIS-G」(9,9-ビス[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン)を示す。
(製造例1)
「無機ナノ粒子分散体として酸化ジルコニウム分散体の製造方法」
UPE-100(酸化ジルコニウムナノ粒子、一次粒子径11nm、第一稀元素化学工業株式会社製)50質量部、KBM-503(3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学株式会社製)7.5質量部、DISPERBYK-111(リン酸エステル系分散剤、ビッグケミー社製)10.0質量部、メチルエチルケトン55.3質量部を混合し、分散攪拌機で30分間攪拌し、粗分散を行った。次いで、得られた混合液を、メディア式湿式分散機(アシザワファインテック株式会社製「スターミルLMZ-015」)にて、粒子径100μmのジルコニアビーズを用いて分散処理を行い、メチルエチルケトンで不揮発分55%に調整し、平均粒子径46.2nmの酸化ジルコニウム分散体を得た。ここでの不揮発分には、メチルエチルケトン以外の化合物全てが含まれる。
(実施例1)
「積層体(L1)の調整」
前記にて製造した酸化ジルコニウム分散体54.5質量部(不揮発分55%)、ウレタンアクリレート(UA1)25.0質量部(樹脂固形分80%)、DPHA50.0質量部、光重合開始剤 Irg184 3.0質量部を混合することにより、不揮発分40重量%の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物をそれぞれトリアセチルセルロース(TAC)基材(膜厚60μm)にバーコーターで塗布し、80℃で40秒間溶剤を乾燥させた。次いで、窒素雰囲気下、80W高圧水銀ランプで紫外線を1.5kJ/m2照射し、TAC基材フィルム上に膜厚10μmの硬化塗膜を有する積層体(L1)を得た。
(実施例2~6)
「積層体(L2)~(L6)の調製」
表2に示す組成及び配合で実施例1と同様の方法にて、積層体(L2)~(L6)を得た。
(比較例1~2)
「積層体(L7)~(L8)の調製」
表2に示す組成及び配合で実施例1と同様の方法にて、積層体(L7)~(L8)を得た。
Figure 2024011747000002
なお、表2における質量部の記載は、全て不揮発分値である。
表2中の「無機ナノ粒子分散体」は、製造例1で得られた酸化ジルコニウム分散体を示す。
表2中の「MIRAMER M140」は、MIWON株式会社製「MIRAMER M140」(フェノキシエチルアクリレート)を示す。
表1中の「MIRAMER M2200」は、MIWON株式会社製「MIRAMER M2200」(ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアクリレート)を示す。
表2中の「Omn-184」は、IGM Resins社製「Omnirad-184」を示す。
表2中の「DPHA」は、東亜合成株式会社製「ルミキュアDPA-600T」(ジペンタエリスリトールヘキサアクリラートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物)を示す。
(考察)
当発明により、優れた基材密着性及び塗膜物性(耐擦傷性)、高い屈折率を兼備した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得ることができる。当該組成物は、高屈折率材料が求められるディスプレイ分野、半導体分野、医療機器分野などに有用な材料として適合する。

Claims (11)

  1. 水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)と、多価イソシアネート(a2)との反応生成物であるウレタン樹脂であって、
    前記ウレタン樹脂が三環以上の芳香族多環構造を有さず、
    前記水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)が、分子内に少なくとも1つの芳香環構造を有し、かつ、前記芳香環構造が、芳香族単環構造又は芳香族二環構造であるウレタン樹脂。
  2. 前記多価イソシアネート(a2)が、分子内に少なくとも1つの芳香環構造を有し、かつ前記芳香環構造が、芳香族単環構造又は芳香族二環構造である請求項1記載のウレタン樹脂。
  3. 前記水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)の水酸基価が、100~300mgKOH/gの範囲である請求項1又は2記載のウレタン樹脂。
  4. 前記水酸基含有(メタ)アクリレート(a1)と、前記多価イソシアネート(a2)と、分子内に(メタ)アクリロイル基を有さない多価アルコール(a3)との反応生成物である請求項1又は2に記載のウレタン樹脂。
  5. UV照射後に形成される硬化塗膜の屈折率(594nm)が1.53以上である請求項1又は2に記載のウレタン樹脂。
  6. 重量平均分子量が500~20,000の範囲である請求項1又は2に記載のウレタン樹脂。
  7. 請求項1又は2に記載の前記ウレタン樹脂と、無機ナノ粒子と、を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  8. 請求項7に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物である硬化塗膜。
  9. 屈折率(594nm)が1.55以上である請求項8記載の硬化塗膜。
  10. 硬化塗膜の膜厚が8μm以上12μm以下の時のヘイズ値が1.0%以下である請求項8に記載の硬化塗膜。
  11. 請求項8に記載の硬化塗膜と、
    基材と、
    を有する積層体。
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