JP2018172638A - 硬化性組成物及びこれを用いたフィルム、およびフィルムを用いた成形品 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の他の実施形態は、硬化性組成物を硬化させてなる硬化皮膜と、基材と有する、成形フィルムである。
本発明のさらに他の実施形態は、硬化性組成物を硬化させてなる硬化皮膜と、基材とを有する、成形フィルムを表面に有する成形品である。
(A1)ポリウレタン化合物(A−1)の合成
500mLのナス型フラスコに、(a1)成分としてグリセリンモノメタクリレート(日油株式会社製、商品名:ブレンマーGLM)50.1重量部と、(a3)成分としてイソホロンジイソシアネート77.4重量部と、反応溶剤である酢酸エチル150.0重量部と、触媒であるジブチル錫ジラウネート0.004重量部とを仕込み、攪拌しながら60℃で6時間反応した。反応終了後(a2)成分として、ペンタエリスリトールトリアクリレート(東亞合成株式会社製、商品名:アロニックスM−306)30.0重量部を加え、60℃で6時間反応させ、ポリウレタン化合物(A−1)(不揮発成分40%と反応溶剤である酢酸エチル60%と含む混合物))を得た。
重量平均分子量=4200、側鎖ラジカル重合性基当量(計算)=475g/mol
500mLのナス型フラスコに、(a1)成分としてグリセリンモノメタクリレート(日油株式会社製、商品名:ブレンマーGLM)45.2重量部と、(a3)成分としてジシクロヘキシルメタン 4,4′−ジイソシアネート77.7重量部と、反応溶剤である酢酸エチル150.0重量部と、触媒であるジブチル錫ジラウネート0.004重量部とを仕込み、攪拌しながら60℃で6時間反応した。反応終了後(a2)成分として、2−ヒドロキシエチルメタクリレート2.6重量部を加え、60℃で6時間反応させ、ポリウレタン化合物(A−2)(不揮発成分40%と反応溶剤である酢酸エチル60%とを含む混合物)を得た。
重量平均分子量=9200、側鎖ラジカル重合性基当量(計算)=448g/mol
500mLのナス型フラスコに、(a1)成分としてグリセリンモノメタクリレート(日油株式会社製、商品名:ブレンマーGLM)68.6重量部と、(a3)成分としてトリレンジイソシアネート77.6重量部と、反応溶剤である酢酸エチル150.0重量部と、触媒であるジブチル錫ジラウネート0.004重量部とを仕込み、攪拌しながら60℃で6時間反応した。反応終了後(a2)成分として、2−ヒドロキシエチルメタクリレート3.1重量部を加え、60℃で6時間反応させ、ポリウレタン化合物(A−3)(不揮発成分40%と反応溶剤である酢酸エチル60%とを含む混合物)を得た。 重量平均分子量=8800、側鎖ラジカル重合性基当量(計算)=351g/mol
500mLのナス型フラスコに、(a1)成分としてグリセリンモノメタクリレート(日油株式会社製、商品名:ブレンマーGLM)22.4重量部と、(a4)成分としてエチレングリコール5.8重量部と、(a3)成分としてジシクロヘキシルメタン4,4′−ジイソシアネート63.4重量部と、反応溶剤であるメチルエチルケトン138.3重量部と、触媒であるジブチル錫ジラウネート0.004重量部とを仕込み、攪拌しながら60℃で6時間反応した。反応終了後(a2)成分として、2−ヒドロキシエチルメタクリレート2.9重量部を加え、60℃で6時間反応させた。反応終了後プロピレングリコールモノメチルエーテルを236.0重量部加えて希釈し、ポリウレタン化合物(A−4)(不揮発成分20%と反応溶剤であるメチルエチルケトン80%とを含む混合物)を得た。
重量平均分子量=9700、側鎖ラジカル重合性基当量(計算)=675g/mol
500mLのナス型フラスコに、(a1)成分としてグリセリンモノメタクリレート(日油株式会社製、商品名:ブレンマーGLM)14.7重量部と、(a4)成分としてエチレングリコール8.7重量部と、(a3)成分としてジシクロヘキシルメタン4,4′−ジイソシアネート63.5重量部と、反応溶剤であるメチルエチルケトン138.3重量部と、触媒であるジブチル錫ジラウネート0.004重量部とを仕込み、攪拌しながら60℃で6時間反応した。反応終了後(a2)成分として、2−ヒドロキシエチルメタクリレート2.9重量部を加え、60℃で6時間反応させた。反応終了後プロピレングリコールモノメチルエーテルを236.0重量部加えて希釈し、ポリウレタン化合物(A−5)(不揮発成分20%と反応溶剤であるメチルエチルケトン80%とを含む混合物)を得た。
重量平均分子量=9250、側鎖ラジカル重合性基当量(計算)=963g/mol
500mLの4つ口フラスコに、ジメチルアクリルアミド46.2重量部と、テトラヒドロフルフリルアクリレート23.1重量部と、重合開始剤としてジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.7重量部と、重合調整剤としてチオグリセロール1.7重量部と、反応溶剤であるメチルエチルケトン140.0重量部とを仕込み、攪拌しながら60℃で6時間反応した。反応終了後、2−イソシアナトメチルアクリレート(昭和電工株式会社製、商品名:カレンズAOI)3.3重量部を加え、60℃で6時間反応させ、アクリルポリマー化合物(B−1)(不揮発成分33%と反応溶剤であるメチルエチルケトン67%とを含む混合物)を得た。
重量平均分子量=10000、ラジカル重合性基当量(計算)=3333g/mol
500mLの4つ口フラスコに、アクリロイルモルホリン46.2重量部と、テトラヒドロフルフリルアクリレート23.1重量部と、重合開始剤としてジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.7重量部と、重合調整剤としてチオグリセロール1.7重量部と、反応溶剤であるメチルエチルケトン140.0重量部とを仕込み、攪拌しながら60℃で6時間反応した。反応終了後、2−イソシアナトメチルアクリレート(昭和電工株式会社製、商品名:カレンズAOI)3.3重量部を加え、60℃で6時間反応させ、アクリルポリマー化合物(B−2)(不揮発成分33%と反応溶剤であるメチルエチルケトン67%とを含む混合物)を得た。
重量平均分子量=10000、ラジカル重合性基当量(計算)=3333g/mol
500mLの4つ口フラスコに、ジメチルアクリルアミド46.2重量部と、メチルメタクリレート23.1重量部と、重合開始剤としてジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.7重量部と、重合調整剤としてチオグリセロール3.3重量部と、反応溶剤であるメチルエチルケトン140.0重量部とを仕込み、攪拌しながら60℃で6時間反応した。反応終了後、2−イソシアナトメチルアクリレート(昭和電工株式会社製、商品名:カレンズAOI)6.6重量部を加え、60℃で6時間反応させ、アクリルポリマー化合物(B−3)(不揮発成分33%と反応溶剤であるメチルエチルケトン67%とを含む混合物)を得た。
重量平均分子量=5000、ラジカル重合性基当量(計算)=1668g/mol
500mLの4つ口フラスコに、メチルメタクリレート40.0重量部と、2−ヒドロキシエチルメタクリレート13.0重量部と、重合開始剤としてジメチル−2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)0.6重量部と、重合調整剤としてチオグリセロール1.1重量部と、反応溶剤である酢酸エチル106.0重量部とを仕込み、攪拌しながら60℃で6時間反応した。反応終了後、2−イソシアナトメチルアクリレート(昭和電工株式会社製、商品名:カレンズAOI)14.1重量部を加え、60℃で6時間反応させ、アクリルポリマー化合物(B−4)(不揮発成分50%と反応溶剤である酢酸エチル50%とを含む混合物)を得た。
重量平均分子量=10000、ラジカル重合性基当量(計算)=671g/mol
硬化皮膜を形成する基材として、最表層がアクリル樹脂で覆われたポリカーボネートフィルムを用いた。硬化後の膜厚が5μmとなるようにバーコート法によって上記の各硬化性組成物を基材に塗布した。そして硬化性組成物が塗布された基材を100℃で1分間乾燥し、活性エネルギー線として紫外線を照射することにより、硬化性組成物を硬化させた。これにより成形フィルムAを得た。
同様に硬化皮膜を形成する基材として易接着処理ポリエチレンテレフタラートフィルムを用いたこと以外は成形フィルムAと同様にして、成形フィルムBを得た。成形フィルムAを用いて、外観、密着性、加熱後密着性、鉛筆硬度、耐擦傷性の評価を行い、成形フィルムBを用いて延伸性(破断点伸度)の評価を行った。
(3−1)外観評価
成形フィルムAについて、JIS K 7136に対応したヘイズメーターを用いてヘイズ値を測定した。測定結果に基づき以下の基準により、透明性を評価した。
透明:ヘイズが1%未満
透明でない:ヘイズが1%以上
JIS K 5600−5−6に準拠して、成形フィルムAにおける硬化皮膜の剥離の有無を目視によって次の通り評価した。
剥離無し:剥離が認められない
剥離有り:一部または全て剥離している
成形フィルムAの表面温度が215℃になるように加熱した後、JIS K 5600−5−6に準拠して、硬化皮膜の剥離の有無を目視によって次の通り評価した。
剥離無し:剥離が認められない
剥離有り:一部または全て剥離している
JIS K 5600−5−4に準拠して、成形フィルムAを、三菱鉛筆ユニを用いて45度の角度で引っ掻き、傷のつかない最大硬度を鉛筆硬度で評価した。
得られた成形フィルムAについて、スチールウール#0000上に200g/cm2の荷重をかけて10往復させ、ヘイズメーターを用いてヘイズ値を測定した。測定結果に基づき、以下の基準により、耐擦傷性を評価した。
良好:△HAZE=5未満
不良:△HAZE=5以上
得られた成形フィルムBについて、引張試験(サンプル寸法:200mm×10mm、チャック間距離:110mm、引っ張り速度:50mm/分)を行い、目視により硬化皮膜にクラックが発生した時点を破断点伸度とし、その結果より成形フィルムの延伸性を評価した。破断点伸度40%以上が合格であるとして評価した。
SMP250AP:ラジカル重合性基当量が250g/molのアクリルポリマー化合物(共栄社化学株式会社製)
Irgacure907:2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(BASF株式会社製)
HPA:ヒドロキシプロピルアクリレート
THFA:テトラヒドロフルフリルアクリレート
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
NANOBYK−3610:表面処理アルミナナノ粒子ディスパージョン(粒径D50=20μm、ビックケミー・ジャパン株式会社製)
MEK:メチルエチルケトン
Claims (7)
- 重量平均分子量が3000〜50000であり、側鎖ラジカル重合性基当量が1000g/mol以下であるポリウレタン化合物(A)と、重量平均分子量5000〜50000であり、ラジカル重合性基当量が600〜3500g/molであるアクリルポリマー化合物(B)と、重合開始剤(C)と、からなる硬化性組成物であって、該ポリウレタン化合物(A)が、以下の化合物:
(a1)分子内に2個の水酸基と1個のラジカル重合性基とを有する化合物;
(a2)分子内に1個の水酸基と1個以上のラジカル重合性基とを有する持つ化合物;および
(a3)ジイソシアネート化合物
の反応生成物である、前記硬化性組成物。 - 該ポリウレタン化合物(A)が、以下の化合物:
(a1)分子内に2個の水酸基と1個のラジカル重合性基とを有する化合物;
(a2)分子内に1個の水酸基と1個以上のラジカル重合性基とを有する持つ化合物;
(a3)ジイソシアネート化合物;および
(a4)分子内に2個の水酸基を有し、かつラジカル重合性基を有しない化合物
の反応生成物である、請求項1に記載の硬化性組成物。 - 該重合開始剤(C)が、光重合開始剤である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
- さらに、分子内に1個以上のラジカル性重合性基を有するエチレン性不飽和化合物(D)を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性組成物。
- さらに、平均一次粒子径1〜300nmの無機微粒子(E)を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性組成物の硬化皮膜と、基材とを有する、成形フィルム。
- 請求項6に記載の成形フィルムを表面に有する成形品。
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