JP2024010396A - 軟水化装置および洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】再生に最適な濃度の再生水を安定して生成できる軟水化装置を提供する。
【解決手段】イオン交換樹脂31を収容する硬度成分除去器3、飽和再生水を生成する飽和再生水生成容器4、イオン交換樹脂31を再生させる再生処理を実行する制御装置12等を備える。硬度成分除去器3は、下流側緩衝空間33と上流側緩衝空間34とを有している。制御装置12が、再生処理の実行時に硬度成分除去器3からの排水を開始し、下流側緩衝空間33に所定量の水が残っている状態で、所定量の飽和再生水を注入する。生成される混合水を樹脂充填室32に通水させる。
【選択図】図1

Description

開示する技術は、海外向けの洗濯機等に好適な軟水化装置に関する。
一般に、欧州などの水道水は、Ca、Mgなどのミネラル成分が多い硬水であり、その硬度は高い。そのような地域では、水道水を用いて洗濯すると、洗剤の効力が低下し、洗浄力が低下する。
そこで、軟水化装置を取り付けて、水道水を軟水化できるようにした洗濯機が、これまでもいくつか提案されている(例えば特許文献1)。
特許文献1のドラム式洗濯機では、筐体の洗濯槽の上方に、洗剤投入ケースと軟水化装置とが、前後方向に並べて配置されている。洗剤投入ケースの後側に配置された軟水化装置は、塩を収容する塩ケースと、イオン交換樹脂ケースを収容したイオン交換樹脂ケースとが、上下に重ねて配置されている。塩ケースに水道水を給水することによって塩水を生成し、その塩水を流下することによってイオン交換樹脂を再生する。
イオン交換樹脂の再生には、約10%の濃度の塩水が最も再生効率が良いことが知られている。
そのため、特許文献1の軟水化装置では、再生前に、塩ケースに第1の注水を行い、高濃度の飽和した塩水を生成する。そして、再生直前に第2の注水を行って希釈することで約10%の濃度の塩水を生成している。
特開2001-87592号公報
上述したように、イオン交換樹脂の再生には、約10%の濃度の塩水が最も再生効率が良い。それに対して、特許文献1の軟水化装置では、塩ケースに注水して高濃度の飽和した塩水を生成し、そこに加水して約10%の濃度となるように希釈する。その後、塩ケース内の水位が所定高さになると、サイフォンの作用により、自動的に、塩ケースからイオン交換樹脂ケースに流下する。
すなわち、特許文献1の軟水化装置では、塩が収容されている塩ケースで希釈して最終濃度に調整する。そのため、その調整中も塩分が溶け出すので、その溶け出し量を考慮して濃度が約10%となるようにしている。
しかし、塩ケース内の塩水の流下は、所定高さの水位に達することよって生じるので、塩の量が多いと第2の注水量は減る。塩の量が少ないと第2の注水量は増える。塩ケース内の塩の多少により、流下する塩分濃度がばらつくおそれがある。
そこで、開示する技術では、比較的簡単な構成でありながら、イオン交換樹脂の再生に最適な濃度の再生水を安定して生成できる軟水化装置の提供を主たる目的とする。
開示する技術は、給水元から供給される硬水を軟水化して所定の給水先に供給する軟水化装置に関する。
前記軟水化装置は、前記給水元と前記給水先との間の処理水経路に配置されていて、イオン交換樹脂を収容する硬度成分除去器と、前記硬度成分除去器と再生水経路を介して接続されていて、所定の再生剤が飽和濃度で溶解した飽和再生水を生成する飽和再生水生成容器と、前記再生水経路に設けられた第1開閉弁と、前記硬度成分除去器から排水する排水経路に設けられた第2開閉弁と、前記イオン交換樹脂を再生させる再生処理を実行する制御装置と、を備える。
前記硬度成分除去器は、前記イオン交換樹脂が充填されている樹脂充填室と、前記処理水経路の下流側および前記再生水経路の双方に連通した下流側緩衝空間と、前記処理水経路の上流側および前記排水経路の双方に連通した上流側緩衝空間と、を有している。
前記制御装置が、前記再生処理の実行時に、前記第2開閉弁を開くことによって前記硬度成分除去器からの排水を開始し、前記下流側緩衝空間に所定量の水が残っている状態で前記第1開閉弁を開くことによって前記飽和再生水生成容器から所定量の前記飽和再生水を前記下流側緩衝空間に注入し、それによって生成される前記飽和再生水と残水との混合水を、前記樹脂充填室に通水させる。
すなわち、樹脂充填室の下流側に位置する下流側緩衝空間には水(通常は軟水)が貯まっている。この軟水化装置は、イオン交換樹脂を再生する時に、その水の一部を排水して、そこに濃度が一定の飽和再生水を注入する。残水および飽和再生水を下流側緩衝空間で混合することで所定の濃度に調整する。そうして生成される混合水を樹脂充填室に通水するので、再生剤を所望する濃度に比較的安定して調整できる。
そして、生成した所定濃度の混合水を排水しながら樹脂充填室に通水するので、効率的である。再生処理を短時間で行える。
前記軟水化装置はまた、前記再生剤は、塩化ナトリウムであり、前記下流側緩衝空間で生成される前記混合水は、含有する前記塩化ナトリウムの濃度が10%となるように調整されており、前記下流側緩衝空間が、前記イオン交換樹脂の再生に要する量以上の前記塩化ナトリウムを含む前記混合水が生成可能な大きさに形成されている、としてもよい。
そうすれば、再生に最適な塩水濃度であるとともに、樹脂充填室へのイオン交換樹脂の充填量に対応した塩量を含む再生水に調整できる。従って、イオン交換樹脂を過不足無く再生できる。
前記軟水化装置はまた、前記硬度成分除去器からの排水が、前記硬度成分除去器への前記飽和再生水の注水に比べて低速で行われるように設計されている、としてもよい。
そうすれば、下流側緩衝空間の中で、軟水の残水と、注入される飽和再生水とを十分に混合することが可能なる。それにより、再生水を、下流側緩衝空間で比較的均質な濃度に調整できる。従って、最適な濃度で樹脂充填室に通水させることができる。
前記軟水化装置はまた、前記硬度成分除去器からの排水量が、前記下流側緩衝空間に注入される前記飽和再生水と同量になるタイミングで前記第1開閉弁が開かれる、としてもよい。
そうすれば、下流側緩衝空間を必要最小限の大きさにできる。そして、一般には、イオン交換樹脂は膨潤したり収縮したりするため、硬度成分除去器の樹脂充填室の上下には、それに応じた小さな空間が設けられている。従って、その既存の空間を下流側緩衝空間として利用することが可能になり、開示する技術を安価に実現できる。
前記軟水化装置はまた、前記排水経路の流路断面積が、前記再生水経路の流路断面積よりも大きく形成されている、としてもよい。
イオン交換樹脂は、一般に直径が1mmに満たない小さな球体である。従って、流路を構成している樹脂充填室の上下の境界は、イオン交換樹脂が流出しないよう、目の細かいメッシュなどで構成されている。境界の目が細かいと表面張力が強くなり、排水に影響がある。
従って、排水性を良くするために、排水路の流路断面積は再生水経路の流路断面積よりも大きく形成するのが好ましい。排水の流量は、排水路の流路断面積よりも、樹脂充填室と上流側緩衝空間との境界面に依存するからである。これにより、イオン交換樹脂との交換によってCaイオンやMgイオンを含む再生水が、上流側緩衝空間に溜まることなく排出されるので、再生を効率的に行える。
前記軟水化装置は、洗濯機に好適である。
すなわち、洗濯機であって、投入口が設けられた筐体と、前記筐体に収容されている貯水可能なタブと、前記投入口に内部が連通した状態で前記タブに収容されている回転可能なドラムと、前記タブに給水するために前記筐体の内部に設けられた給水経路と、前記給水経路に設置され、洗剤を収容するとともに給水時にその洗剤を水に混ぜて前記タブに供給する洗剤供給ケースと、上述した軟水化装置と、を備え、前記給水経路における前記洗剤供給ケースよりも上流側の部位に、前記硬度成分除去器が設置されている、とすればよい。
そうすれば、洗剤と混合する水を軟水化できる。従って、洗浄効果を向上できる。水道水が硬水である欧州等において有効である。
前記洗濯機はまた、前記飽和再生水生成容器は、前記再生剤を収容する再生剤収容室を有し、洗濯処理の実行中に、前記再生剤を収容した状態の前記再生剤収容室に給水することによって前記飽和再生水を生成する、としてもよい。
そうすれば、飽和再生水の生成のために、洗濯処理とは別の時間を確保する必要がない。従って、再生処理を効率よく行える。
前記軟水化装置が、貯水が可能なプールタンクと、前記プールタンクから前記再生剤収容室に給水する再生用給水経路と、前記再生用給水経路に設けられた第3開閉弁と、を更に備える場合には、前記飽和再生水生成容器は前記硬度成分除去器よりも上方に位置し、前記プールタンクは前記飽和再生水生成容器よりも上方に位置した状態で、前記筐体の内部に設置されている、としてもよい。
そうすれば、重力を利用して再生処理時の送水が行える。ポンプ等を用いる必要がないので、洗濯機を安価にできる。
前記洗濯機はまた、前記制御装置は、前記再生剤が前記再生剤収容室に補充されて最初に前記飽和再生水を生成する時には、その後に生成する時よりも再生剤収容室に給水する給水量を増やす給水増量制御を実行する、としてもよい。
詳細は後述するが、再生剤を補充した直後とそれ以降とでイオン交換樹脂の再生レベルに差が生じることが判明した。それに対し、給水増量制御を実行することで、そのような不具合を抑制できる。
前記洗濯機はまた、前記筐体に小窓が設けられ、前記小窓を通じて前記飽和再生水生成容器の内部が視認可能になっている、としてもよい。
そうすれば、再生剤の残量を容易に確認できる。
前記洗濯機はまた、ユーザーの入力に基づいて、前記制御装置が、前記再生剤収容室に前記再生剤が補充されたか否かを判定する、としてもよい。
そうすれば、高価なセンサ等を設置せずにすむので、安価な洗濯機を実現できる。
前記軟水化装置が、前記再生剤収容室に収容されている前記再生剤の量を検知するセンサを更に備える場合には、前記センサから入力される信号に基づいて、前記制御装置が、前記再生剤収容室に前記再生剤が補充されたか否かを判定する、としてもよい。
そうすれば、再生剤の補充タイミングを自動的に判定できるので、利便性に優れる。
開示する技術を適用した軟水化装置によれば、比較的簡単な構成でありながら、イオン交換樹脂の再生に最適な濃度の再生水を安定して生成できるようになる。そして、その軟水化装置を洗濯機に組み込むことで、欧州等のように、硬水を用いて洗濯する場合でも、洗浄力の低下を抑制できる。
軟水化装置の基本的な構成を示す概略図である。 軟水化装置の動作を説明するための図である。 軟水化装置の動作を説明するための図である。 軟水化装置を適用した洗濯機の外観図である。 図4における矢印線A-Aでの概略断面図である。 洗濯機の内部構造を示す概略図である。 硬度成分除去器の外観図である。 硬度成分除去器の内部構造を示す概略図である。イオン交換樹脂は部分的に図示している。 洗濯機の一部を示す概略図である。 イオン交換樹脂の再生レベルと、再生剤の補充後の再生回数との関係を表したグラフである。 再生処理の制御のフローチャートである。
以下、開示する技術の実施形態を説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎない。
<軟水化装置>
(基本的な構成)
図1に、開示する技術を適用した軟水化装置1の基本的な構成の一例を示す。この軟水化装置1は、欧州等で用いられる洗濯機や食器洗浄機などに組み付けるのが好ましい。
この例示では、軟水化装置1を洗濯機50(具体例は後述)に組み付けた場合を表している。軟水化装置1は、プールタンク2、硬度成分除去器3、飽和再生水生成容器4、処理水経路5、再生水経路6、排水経路7、再生用給水経路8、第1開閉弁9、第2開閉弁10、第3開閉弁11、制御装置12などで構成されている。
図1に示すように、飽和再生水生成容器4は硬度成分除去器3よりも上方に位置し、プールタンク2は飽和再生水生成容器4よりも上方に位置している。それにより、この軟水化装置1はで、ポンプ等を使用せず、水道水の水圧と重力を利用して送水する。従って、ランニングコストや部材コストを低減でき、構造を簡略化できるように工夫されている。ただし、仕様によっては、ポンプ等を使用してもよい。
軟水化装置1の給水元は、一般的な水道栓100である。水道栓100を開けることで、加圧された水道水が供給される。ここでの水道水は硬水である。軟水化装置1は、水道栓100から供給される水道水を軟水化し、所定の給水先(この例示では洗剤供給ケース57)に供給する。
軟水化装置1に水道水を供給する上流側の端部には、給水弁13(第1給水弁13aおよび第2給水弁13b)が設置されている。給水弁13を開くことで、軟水化装置1に水道水が給水される。
プールタンク2は、貯水が可能な容器からなり、非処理水経路14の途中に配置されている。非処理水経路14は、濯ぎ用の水としてタブ52に水道水を供給する。従って、プールタンク2には、水道水が貯留される。プールタンク2は、大気開放されている。
硬度成分除去器3は、軟水化機能を有するイオン交換樹脂31を収容し、水道栓100と洗剤供給ケース57との間に設けられた処理水経路5の途中に配置されている。硬度成分除去器3にはまた、排水経路7および再生水経路6が接続されている。
硬度成分除去器3は、所定のケース30を有し、その中に、イオン交換樹脂31が充填されている樹脂充填室32と、その樹脂充填室32の上側に区画された下流側緩衝空間33と、その樹脂充填室32の下側に区画された上流側緩衝空間34とを有している。洗濯機50の場合、そのイオン交換樹脂31の充填量は例えば、130ml程度である(後述する「洗濯機50」参照)。
下流側緩衝空間33は、処理水経路5の下流側および再生水経路6の双方に連通している。下流側緩衝空間33は、これら処理水経路5の下流側および再生水経路6の双方を通じて、大気開放されている。
上流側緩衝空間34は、処理水経路5の上流側および排水経路7の双方に連通している。排水経路7の下流側は、排水管56bに接続されている。排水経路7に第2開閉弁10が設けられている。それにより、第2開閉弁10を開くことで、硬度成分除去器3から排水管56bに排水できるように構成されている。
飽和再生水生成容器4は、再生剤を収容する再生剤収容室40を有している。再生剤の主成分は、塩(塩化ナトリウム)である。欧州等では、数mm程度の大きさを有する粒状の塩が、再生剤として市販されている。ここでは、その再生剤を使用している。
飽和再生水生成容器4は、硬度成分除去器3と再生水経路6を介して接続されている。飽和再生水生成容器4はまた、プールタンク2と再生用給水経路8を介して接続されている。第3開閉弁11は、再生用給水経路8に設けられている。それにより、第3開閉弁11を開くことで、プールタンク2から再生剤収容室40に水道水を給水できる。
洗濯処理の実行中に、第3開閉弁11を開き、再生剤を収容した状態の再生剤収容室40に給水する。そうして、所定時間(例えば3分)経過すれば、飽和濃度(約25%)で塩が溶解した再生水(飽和再生水)が、飽和再生水生成容器4で生成される。
再生剤収容室40の内部は、その構造上、大気開放されている。第1開閉弁9は、再生水経路6に設けられている。それにより、第1開閉弁9を開くことで、飽和再生水生成容器4から硬度成分除去器3(下流側緩衝空間33)に飽和再生水を注入できる。
制御装置12は、第1開閉弁9、第2開閉弁10、および、第3開閉弁11の各々の開閉を制御して、イオン交換樹脂31を再生させる処理(再生処理)を実行する。
すなわち、再生処理の実行時には、制御装置12は、第2開閉弁10を開くことによって硬度成分除去器3からの排水を開始する。そうした後、下流側緩衝空間33に所定量の軟水(場合にによっては硬水)が残っている状態で第1開閉弁9を開く。そうすることによって飽和再生水生成容器4から所定量の飽和再生水を下流側緩衝空間33に注入する。それによって生成される飽和再生水と軟水との混合水(調整再生水)を、樹脂充填室32に通水させる。
調整再生水は、最も再生効率に優れる塩濃度、つまり10%に調整されるように、軟水化装置1が構成されている。なお、ここでいう10%は塩濃度の目標値である。実際に生成される調整再生水の塩濃度は約10%である。
下流側緩衝空間33は、イオン交換樹脂31の再生に要する量以上の塩を含む調整再生水を生成可能な大きさに形成されている。
すなわち、イオン交換樹脂31を過不足無く再生するためには、再生処理の1回当たり、1Lのイオン交換樹脂31に対して、80g以上150g以下の塩が必要である。樹脂充填室32には、所定量のイオン交換樹脂31が充填される。従って、下流側緩衝空間33が、その充填量に対応した量以上の塩を含む調整再生水を生成できる大きさ(内容積)を有していれば、そのイオン交換樹脂31を過不足無く再生できる。
硬度成分除去器3からの排水は、硬度成分除去器3への飽和再生水の注水に比べて低速で行われるように設計されている。
そうすることにより、下流側緩衝空間33の中で、軟水の残水と、注入される飽和再生水とを十分に混合することが可能なる。それにより、下流側緩衝空間33で生成される調整再生水の全体を比較的均質な約10%の塩濃度で樹脂充填室32に通水させることができる。
樹脂充填室32の内部のイオン交換樹脂31は水道水の軟水化に伴い、上流側に位置するイオン交換樹脂31から下流側に位置するイオン交換樹脂31に向かって、軟水化の能力を失っていく。すなわち、軟水化の能力を最大限使うには、樹脂充填室32を流れる水流が層流であることが望ましく、そのためには、樹脂充填室32の内部は柱体形状であることが望ましい。さらに、同様の理由で、樹脂充填室32と上流側緩衝空間34、又は、下流側緩衝空間33との接続面も樹脂充填室32の断面形状(水流方向に垂直な面での断面)と同じであることが望ましい。
この接続面を備えていることで、下流側緩衝空間33から樹脂充填室32に流れる調整再生水も層流となり、効率的にイオン交換樹脂31が再生されることになる。また、下流側緩衝空間33で軟水の残水と飽和再生水を混合する時間は短いため、下流側緩衝空間33での調整再生水の生成は、簡単な構成で効率的な再生を実施できる最適な構成といえる。
再生処理の1回分の飽和再生水の量は、高濃度なため少量である(例えば60ml程度、後述する「洗濯機50」参照)。従って、下流側緩衝空間33への飽和再生水の注入は、重力による流下であっても、短時間(2、3秒程度)でできる。
一方、硬度成分除去器3からの排水も、重力による流下による。ただし、その速度は、イオン交換樹脂31や樹脂充填室32を区画しているメッシュ35の抵抗により、遅くなる。注水の速度に比べると、排水の速度は圧倒的に遅い。下流側緩衝空間33の残水の水位が少し下がる間に、飽和再生水の全量を注入できる。これら速度の調整により、注水と排水の適度なバランスを確保している。
排水経路7の流路断面積は、再生水経路6の流路断面積よりも大きく形成されている。
イオン交換樹脂31は、一般に直径が1mmに満たない小さな球体である。従って、樹脂充填室32の上下の境界は、イオン交換樹脂が流出しないよう、目の細かいメッシュ35で構成されている。目が細かいと表面張力が強くなり、排水に影響がある。
従って、排水性を良くするために、排水経路7の流路断面積は再生水経路6の流路断面積よりも大きく形成するのが好ましい。排水の流量は、排水経路7の流路断面積よりも、樹脂充填室32と上流側緩衝空間34との境界面に依存するからである。
樹脂充填室32に再生水を通水した後には、イオン交換樹脂31との交換によってCaイオンやMgイオンを含む再生水が樹脂充填室32や上流側緩衝空間34に残る。その再生水が、再度、イオン交換樹脂31に接すると、せっかく再生したイオン交換樹脂31の軟水化性能が低下する。
そこで、排水経路7の流路断面積を再生水経路6の流路断面積よりも大きく形成することにより、CaイオンやMgイオンを含む再生水を、樹脂充填室32や上流側緩衝空間34から滞ることなく速やかに排出できるので、再生を効率的に行える。また、後述するように、給水することで、上流側緩衝空間34から直接排水される経路の水流によって、上流側緩衝空間34の内壁に付着したCaイオンやMgイオンを含む再生水も排出でき、いっそう再生が効率的に行える。
第1開閉弁9は、硬度成分除去器3からの排水量が、下流側緩衝空間33に注入される飽和再生水と同量になるタイミングで開かれる。
再生処理の開始時には、下流側緩衝空間33には軟水が充満している。従って、硬度成分除去器3からの排水量が、下流側緩衝空間33に注入される飽和再生水と同量になるタイミングでは、下流側緩衝空間33の上部に、その飽和再生水を支障無く注入できる量に対応した空間が形成されている。
上述したように、排水よりも注水の方が圧倒的に速い。従って、そのタイミングで第1開閉弁9を開けば、直ぐに飽和再生水の全量が注入される。そして、飽和再生水と残水との混合により、下流側緩衝空間33の中で調整再生水を、余裕をもって生成できる。すなわち、下流側緩衝空間33を必要最小限の大きさにできる。
一般に、硬度成分除去器3の樹脂充填室32の上下には、イオン交換樹脂31が膨潤するため、それに応じた空間が設けられている。このように下流側緩衝空間33を必要最小限の大きさにすることで、既存の空間を下流側緩衝空間33として利用できる。従って、安価に実現できる。
(動作の具体例)
図2、図3に、軟水化装置1の動作の具体例を示す。図2の(a)は、軟水化装置1の本来の機能である軟水化処理時の状態を表している。図2の(b)から図3の(h)は、再生処理時の過程を表している。
図2の(a)に示すように、軟水化処理時には、第1給水弁13aを開くことにより、水道水の水圧により、水道栓100から水道水が硬度成分除去器3に流入する。このとき、第1開閉弁9、第2開閉弁10、および、第3開閉弁11は閉じている。再生剤収容室40には、再生剤(塩)が収容されている。
水道水が樹脂充填室32を通過することで、水道水は、イオン交換樹脂31にその硬度成分が除去されて軟水化する。従って、下流側緩衝空間33以降の処理水経路5の下流側を流れる水道水は軟水である。硬度成分除去器3の通水量が所定以上に達すると、イオン交換樹脂31の吸着性能が低下し、水道水を適切に軟水化できなくなる。
そうした場合に、制御装置12は、イオン交換樹脂31の再生処理を実行する。イオン交換樹脂31は、再生処理を行うことで、吸着性能が回復し、繰り返し使用することができる。
制御装置12は、再生処理を開始すると、図2の(b)に示すように、第2給水弁13bを開き、プールタンク2に水道水を給水する。このとき、第1給水弁13aは閉じている。硬度成分除去器3には、水道水(硬水および軟水)が充満している。
そうして、図2の(c)に示すように、第3開閉弁11を所定時間開き、所定量の水道水を再生剤収容室40に給水する。なお、ここでの給水量は、再生処理に必要な飽和再生水の生成に要する量であり、イオン交換樹脂31の充填量に応じて予め設定されている。プールタンク2の貯留量と給水量を等価にしている。従って、プールタンク2に貯まった水が十分排出しきるよう、第3開閉弁11の開弁時間を設定すればよい。
そうして、数分程度時間が経過すれば、再生剤収容室40に飽和再生水(飽和濃度の塩水)が生成される。それ以降は、飽和再生水の濃度は保持される。従って、この処理は、再生処理の前に完了していればよいので、洗濯処理の実行中に行えばよい。そうすれば、効率的に再生処理が行える。
そうした後、制御装置12は、具体的な再生処理を開始する。具体的な再生処理は、いったん開始すると終了するまでは洗浄用の水を給水できなくなるので、洗濯処理とは別に行うのが好ましい。図2の(d)に示すように、制御装置12は、第2開閉弁10を開いて、硬度成分除去器3から排水を開始する。
上述したように、その排水速度は遅いが、滞ることなく速やかに、排水経路7を通じて排水管56bに排水されていく。それに伴って、下流側緩衝空間33の上部に空間が形成され、その空間が大きくなっていく。そして、その排水量が、飽和再生水の注入量になるタイミングになると、制御装置12は第1開閉弁9を開く。
それにより、図3の(e)に示すように、飽和再生水が下流側緩衝空間33に注入される。上述したように、短時間で飽和再生水の全量を注入できる。下流側緩衝空間33では、残っていた軟水に飽和再生水が勢いよく注入されるので、効果的に混合され、濃度が均一になる。
排水をしながらであっても、下流側緩衝空間33に、約10%の塩濃度に調整された調整再生水が生成される。そうした後、図3の(f)に示すように、生成された調整再生水が樹脂充填室32にゆっくりと通水されていく。それにより、イオン交換樹脂31の再生が行われる。
そうして、所定時間以上、時間が経過すると、排水が完了し、硬度成分除去器3の中は空になる。再生剤収容室40の中も空になる。制御装置12は、次に、イオン交換樹脂31の洗浄を行う。
図3の(g)に示すように、第1開閉弁9を閉じ(第2開閉弁10は開いた状態を保持)、第1給水弁13aを所定時間開くことで、下流側緩衝空間33に貯水されるまで、硬度成分除去器3に水道水を給水する。すなわち、排水しながら給水することで、硬度成分除去器3の中を濯いで浄化する。
そうして、完全に排水されれば、制御装置12は、第2開閉弁10を閉じる。それにより、再生処理は終了する。後は、図2の(a)に示すように、必要に応じて第1給水弁13aを開くことで、適切に軟水化した水道水を供給することができる。
<洗濯機>
図4~図9に、開示する技術を適用した軟水化装置1の具体的な適用例を示す。図4は、軟水化装置1を適用した洗濯機50の外観図である。図5は、図4における矢印線A-Aでの概略断面図である。図6は、内部構造を示す概略図である。図7は、硬度成分除去器3の外観図である。図8は、硬度成分除去器3の内部構造を示す概略図である。図9は、洗濯機50の一部を示す概略図である。
軟水化装置1は、筐体51の内部に設置されている。軟水化装置1の構成は、上述した軟水化装置1と大略同じである。同じ部材については、同じ名称および符号を用いることでその説明は省略または簡略化する。
図4に示すように、この洗濯機50は、箱形の筐体51を備え、その前面に投入口51aが設けられている(ドラム式洗濯機)。投入口51aには、揺動開閉する扉が取り付けられているが、扉は図示を省略している。筐体51の前面上部には、ユーザーが操作する操作パネル51bと、洗剤および再生剤の投入を行う薬剤投入部51cとが、横並びに設けられている。
図5、図6に示すように、筐体51には、貯水可能な有底円筒状のタブ52が収容されている。タブ52は、投入口51aに開口を向けた状態で横置きされている。そのタブ52に、回転可能な有底円筒状のドラム53(仮想線で簡略化して示す)が収容されている。ドラム53は、投入口51aに内部が連通した状態でタブ52と同軸に配置されている。
ドラム53は、シャフト54を介して筐体51の後部に設けられた駆動機構55と連結されている。ドラム53は、その駆動機構55の駆動によって回転する。筐体51の下部の右側には、排水ポンプ56aを用いて排水する排水機構56が設けられている。排水機構56は、タブ52の前下部に連通した排水管56bを通じてタブ52に貯まる水を排水する。
図6に示すように、薬剤投入部51cは、洗剤供給ケース57、再生剤投入口58などで構成されている。洗剤供給ケース57は、洗剤を入れておくトレイ状の洗剤収納容器(不図示)と、洗剤収納容器を引出可能な状態で収容したスライドケース57aと、スライドケース57aの中の水をタブ52に流下させる洗浄水流下配管57bとを有している。
スライドケース57aの上部には、洗剤収納容器に給水する給水プレート57cが設置されている。給水プレート57cに給水することで、その水が洗剤収納容器に送水される。それにより、洗剤収納容器の中で、洗剤と水とが混合される。その混合水は、洗浄水流下配管57bを通じてタブ52に供給される。
図9にも示すように、再生剤投入口58は、洗剤供給ケース57の前端部に設けられている。再生剤投入口58には、蓋を兼ねた揺動式の投入ガイド58aが設けられている。投入ガイド58aの上部を引き出すことで、再生剤投入口58が開口する。
(軟水化装置1)
図6に示すように、飽和再生水生成容器4は、薬剤投入部51cの下側に配置されている。詳細には、飽和再生水容器は、筐体51の前部左隅に位置し、投入口51aの縁に沿うように配置されている。飽和再生水生成容器4は、その配置部位に対応した略三角形状を有し、その内部には、下方に向かって窄まった形状の再生剤収容室40が設けられている。
洗剤収納容器をスライドケース57aに収容した状態ときに、飽和再生水生成容器4の上部と再生剤投入口58とが連通するように構成されている。それにより、再生剤を再生剤投入口58から投入すると、再生剤収容室40の下部に貯まるように工夫されている。
図9に示すように、飽和再生水生成容器4に隣接している筐体51の投入口51aの縁には、小窓15が設けられている。この小窓15を通じて飽和再生水生成容器4の内部が視認可能になっている。ユーザーは、この小窓15を通じて再生剤収容室40の再生剤の残量を判断できる。
プールタンク2は、洗剤供給ケース57の右側に配置されている。詳細には、筐体51の前部における上端部分の左右方向の中間部位に配置されている。
硬度成分除去器3は、筐体51の前部左隅における下端部分に配置されている。それにより、飽和再生水生成容器4は硬度成分除去器3よりも上方に位置し、プールタンク2は飽和再生水生成容器4よりも上方に位置している。
硬度成分除去器3は、排水ホース60(排水経路7)を介して排水管56bに接続されている。硬度成分除去器3はまた、再生水ホース61(再生水経路6)を介して飽和再生水生成容器4と接続されている。
図7、図8に、硬度成分除去器3を示す。硬度成分除去器3は、樹脂成形により、一体に形成されたケース30を有している。具体的には、ケース30は、樹脂充填室32を構成する筒状の中間部材30aと、中間部材30aの上下の開口を塞ぐカップ状の上側部材30bおよび下側部材30cと有している。
中間部材30aの上下の開口には、通水路を覆うメッシュ35が取り付けられている。メッシュ35は、イオン交換樹脂31の粒子が漏れない目開きであり(例えば100μm)、排水速度を考慮して設定されている。樹脂充填室32には、樹脂挿入口(不図示)を通じて、イオン交換樹脂31が密充填されている(この硬度成分除去器3では134ml)。
上側部材30bの内部に下流側緩衝空間33が形成され、下側部材30cの内部に上流側緩衝空間34が形成されている。下側部材30cには、排水ホース60が接続される排水口36、および、後述する処理水ホース63の上流側部位が接続される取水口37が設けられている。排水口36には、第2開閉弁10が組み付けられている。
上側部材30bには、再生水ホース61が接続される流入口38、および、処理水ホース63の下流側部位が接続される出水口39が設けられている。流入口38には、第1開閉弁9が組み付けられている。
(給水経路)
図6に示すように、筐体51の内部には、タブ52に給水するために給水配管62が設けられている。筐体51の上部の左後側には、給水弁13(第1給水弁13aおよび第2給水弁13b)が設置されている。
給水弁13は、外部の水道配管と接続される。それにより、常時、洗濯機50には、給水弁13を経由して水道水が供給可能になる。処理水経路5を構成している処理水ホース63は第1給水弁13aに接続されている。非処理水経路14を構成している非処理水ホース64は第2給水弁13bに接続されている。
非処理水ホース64は、プールタンク2を経由してタブ52の上部に接続されている。従って、第2給水弁13bを開くと、プールタンク2およびタブ52に水道水が供給される。
処理水ホース63の上流側部位63aは、硬度成分除去器3に接続されている。処理水ホース63の下流側部位63bは、給水プレート57cに接続されている。従って、第1給水弁13aを開くと、硬度成分除去器3および洗剤供給ケース57を経由してタブ52に軟水化した水道水が供給される。
それにより、この洗濯機50は、軟水と硬水とを使い分けできる。例えば、洗剤を用いる洗濯処理では、軟水を用いることで洗浄効果を向上できる。濯ぎ処理では、硬水を用いることでイオン交換樹脂31の再生頻度を低減できる。
(再生剤の補充)
再生剤は消耗品である。再生剤収容室40に収容されている再生剤が無い場合、または残量が少なくなった場合、再生処理を行うためには、再生剤を補充する必要がある。
本発明者らが調べたところ、再生剤を補充した直後(補充後の再生処理の1回目)とそれ以降(再生処理の2回目以降)とでは、イオン交換樹脂31の再生レベルに差があることが判明した。
図10に、イオン交換樹脂31の再生レベルと、再生剤の補充後の再生回数との関係を示す。再生限界ラインは、許容できる再生レベルの下限を表している。2回目以降は、良好な再生レベルが安定して得られているのに対し、1回目だけは、再生限界ラインを大きく下回る再生レベルとなっている。
この原因を調べたところ、1回目は、下流側緩衝空間33に注入される飽和再生水の量が少ないことが判明した。
再生剤は、上述したように粒状である。しかし、再生処理を行い、再生剤が水に浸かると、各粒が固結して塊状になる。それにより、再生処理の1回目と2回目以降とでは、再生剤の表面積が異なる。その結果、再生処理の1回目は、再生剤の粒の間に捕捉される飽和再生水の量が多くなり、飽和再生水生成容器4から流下する飽和再生水の量が減少する。
そこで、この洗濯機50では、再生剤の補充直後の再生レベルの低下を抑制できるよう、再生処理の制御が工夫されている。すなわち、制御装置12は、再生剤が再生剤収容室40に投入されて最初に飽和再生水を生成する時には、その後に生成する時よりも再生剤収容室40に給水する給水量を増やす制御(給水増量制御)を実行する。
(再生処理の制御例)
図11に、再生処理の制御のフローチャートを例示する。この再生処理では、給水増量制御により、再生剤の補充直後に行う再生処理時には、再生剤収容室40に貯める水量を増やすために、飽和再生水の生成が2回行われる。それにより、再生レベルの低下を抑制する。
制御装置12は、再生処理を開始すると、今回行う再生処理の前に、再生剤の補充が有ったか否かを判定する(ステップS1)。この洗濯機50の場合、ユーザーの入力に基づいて、再生剤収容室40に再生剤が補充されたか否かを判定する。すなわち、上述したように、ユーザーは、小窓15を通じて再生剤収容室40の再生剤の残量を判断し、補充が必要になれば、再生剤を補充する。
操作パネル51bには、再生剤を補充した時に操作するボタン(補充時操作ボタン)が表示されるように構成されている。そして、再生剤を補充した時には、ユーザーがその補充時入力ボタンを操作することで、制御装置12には、操作パネル51bから所定の信号が入力される。制御装置12は、その信号が入力されていたか否かにより、再生剤の補充の有無を判定する。
再生剤の補充は無かったと判定すると、制御装置12は、通常の再生処理を実行する。すなわち、制御装置12は、プールタンク2から飽和再生水生成容器4への給水を1回行うことにより、飽和再生水の生成を行う(ステップS2)。飽和再生水は高濃度(25%程度)なため、その生成量は少ない(この洗濯機50の場合、65ml)。そうして、制御装置12は、硬度成分除去器3からの排水を開始する(ステップS3)。続いて、制御装置12は、飽和再生水を注入する(ステップS4)。
それにより、調整再生水、つまり約10%濃度の塩水が生成され、その塩水を樹脂充填室32に通水することで、イオン交換樹脂31が再生される。制御装置12は、飽和再生水の注入の開始から所定時間が経過すると(ステップS5でYes)、制御装置12は、硬度成分除去器3に給水して洗浄を行う(ステップS6)。そうして洗浄が終われば、制御装置12は、硬度成分除去器3からの排水を停止し、再生処理は終了する(ステップS7)。
一方、再生剤の補充が有ったと判定すると(ステップS1でNo)、制御装置12は、飽和再生水が増量されるように、プールタンク2から飽和再生水生成容器4へ給水を2回行う(給水増量制御)。すなわち、ステップS2と同じステップS8を2回繰り返し実行する(ステップS9)。
そうして、飽和再生水が増量されれば、その後、制御装置12は、通常と同じ処理を実行する。すなわち、ステップS3~S7を実行する。
なお、開示する技術は、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
例えば、開示する技術を適用した軟水化装置は、洗濯機に限らず、食器洗浄機にも用いることができる。
実施形態では、硬度成分除去器3への軟水化処理および再生処理の各々の通水方向を逆向きにした例(向流)を示したが、同じ方向(並流)にしてもよい。
実施形態では、プールタンク2を水道水が流れる流路に設けたが、軟水が流れる流路、具体的には処理水経路5の下流側の部位に設けてもよい。
第1開閉弁9を三方切替弁に変更し、そこに再生用給水経路を接続してもよい。そうすれば、第3開閉弁11を省略できる。
実施形態の給水増量制御では、ユーザーの入力に基づいて再生剤の補充の有無を判定したが、自動的に判定してもよい。すなわち、再生剤収容室40に収容されている再生剤の量を検知するセンサを取り付ける。そして、そのセンサから入力される信号に基づいて、制御装置12が、再生剤収容室40に再生剤が補充されたか否かを判定する。
この場合、部材コストが高くなるが、再生剤の補充タイミングを自動的に判定できるので、利便性に優れる。
実施形態では、樹脂充填室の上下に区画されている緩衝空間を利用したが、硬度成分除去器にこれらが無い場合には、硬度成分除去器とは別に、その上下にこれらに相当する部材を配置してもよい。
1 軟水化装置
2 プールタンク
3 硬度成分除去器
4 飽和再生水生成容器
5 処理水経路
6 再生水経路
7 排水経路
8 再生用給水経路
9 第1開閉弁
10 第2開閉弁
11 第3開閉弁
12 制御装置
13 給水弁
13a 第1給水弁
13b 第2給水弁
14 非処理水経路
15 小窓
30 ケース
31 イオン交換樹脂
32 樹脂充填室
33 下流側緩衝空間
34 上流側緩衝空間
35 メッシュ
40 再生剤収容室
41 再生剤
50 洗濯機
51 筐体
51a 投入口
51b 操作パネル
51c 薬剤投入部
52 タブ
53 ドラム
54 シャフト
55 駆動機構
56 排水機構
57 洗剤供給ケース
58 再生剤投入口
100 水道栓

Claims (12)

  1. 給水元から供給される硬水を軟水化して所定の給水先に供給する軟水化装置であって、
    前記給水元と前記給水先との間の処理水経路に配置されていて、イオン交換樹脂を収容する硬度成分除去器と、
    前記硬度成分除去器と再生水経路を介して接続されていて、所定の再生剤が飽和濃度で溶解した飽和再生水を生成する飽和再生水生成容器と、
    前記再生水経路に設けられた第1開閉弁と、
    前記硬度成分除去器から排水する排水経路に設けられた第2開閉弁と、
    前記イオン交換樹脂を再生させる再生処理を実行する制御装置と、
    を備え、
    前記硬度成分除去器は、
    前記イオン交換樹脂が充填されている樹脂充填室と、
    前記処理水経路の下流側および前記再生水経路の双方に連通した下流側緩衝空間と、
    前記処理水経路の上流側および前記排水経路の双方に連通した上流側緩衝空間と、
    を有し、
    前記制御装置が、前記再生処理の実行時に、前記第2開閉弁を開くことによって前記硬度成分除去器からの排水を開始し、前記下流側緩衝空間に所定量の水が残っている状態で前記第1開閉弁を開くことによって前記飽和再生水生成容器から所定量の前記飽和再生水を前記下流側緩衝空間に注入し、それによって生成される前記飽和再生水と残水との混合水を、前記樹脂充填室に通水させる、軟水化装置。
  2. 請求項1に記載の軟水化装置において、
    前記再生剤は、塩化ナトリウムであり、
    前記下流側緩衝空間で生成される前記混合水は、含有する前記塩化ナトリウムの濃度が10%となるように調整されており、
    前記下流側緩衝空間が、前記イオン交換樹脂の再生に要する量以上の前記塩化ナトリウムを含む前記混合水が生成可能な大きさに形成されている、軟水化装置。
  3. 請求項1に記載の軟水化装置において、
    前記硬度成分除去器からの排水が、前記硬度成分除去器への前記飽和再生水の注水に比べて低速で行われるように設計されている、軟水化装置。
  4. 請求項3に記載の軟水化装置において、
    前記硬度成分除去器からの排水量が、前記下流側緩衝空間に注入される前記飽和再生水と同量になるタイミングで前記第1開閉弁が開かれる、軟水化装置。
  5. 請求項1に記載の軟水化装置において、
    前記排水経路の流路断面積が、前記再生水経路の流路断面積よりも大きく形成されている、軟水化装置。
  6. 洗濯機であって、
    投入口が設けられた筐体と、
    前記筐体に収容されている貯水可能なタブと、
    前記投入口に内部が連通した状態で前記タブに収容されている回転可能なドラムと、
    前記タブに給水するために前記筐体の内部に設けられた給水経路と、
    前記給水経路に設置され、洗剤を収容するとともに給水時にその洗剤を水に混ぜて前記タブに供給する洗剤供給ケースと、
    請求項1~5のいずれか1つに記載されている軟水化装置と、
    を備え、
    前記給水経路における前記洗剤供給ケースよりも上流側の部位に、前記硬度成分除去器が設置されている、洗濯機。
  7. 請求項6に記載の洗濯機において、
    前記飽和再生水生成容器は、前記再生剤を収容する再生剤収容室を有し、
    洗濯処理の実行中に、前記再生剤を収容した状態の前記再生剤収容室に給水することによって前記飽和再生水を生成する、洗濯機。
  8. 請求項7に記載の洗濯機において、
    前記軟水化装置は、
    貯水が可能なプールタンクと、
    前記プールタンクから前記再生剤収容室に給水する再生用給水経路と、
    前記再生用給水経路に設けられた第3開閉弁と、
    を更に備え、
    前記飽和再生水生成容器は前記硬度成分除去器よりも上方に位置し、前記プールタンクは前記飽和再生水生成容器よりも上方に位置した状態で、前記筐体の内部に設置されている、洗濯機。
  9. 請求項7に記載の洗濯機において、
    前記制御装置は、前記再生剤が前記再生剤収容室に補充されて最初に前記飽和再生水を生成する時には、その後に生成する時よりも再生剤収容室に給水する給水量を増やす給水増量制御を実行する、洗濯機。
  10. 請求項9に記載の洗濯機において、
    前記筐体に小窓が設けられ、
    前記小窓を通じて前記飽和再生水生成容器の内部が視認可能になっている、洗濯機。
  11. 請求項10に記載の洗濯機において、
    ユーザーの入力に基づいて、前記制御装置が、前記再生剤収容室に前記再生剤が補充されたか否かを判定する、洗濯機。
  12. 請求項9に記載の洗濯機において、
    前記軟水化装置は、前記再生剤収容室に収容されている前記再生剤の量を検知するセンサを更に備え、
    前記センサから入力される信号に基づいて、前記制御装置が、前記再生剤収容室に前記再生剤が補充されたか否かを判定する、洗濯機。
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