JP2024009510A - 積層体、積層体の製造方法及び包装袋 - Google Patents

積層体、積層体の製造方法及び包装袋 Download PDF

Info

Publication number
JP2024009510A
JP2024009510A JP2022111084A JP2022111084A JP2024009510A JP 2024009510 A JP2024009510 A JP 2024009510A JP 2022111084 A JP2022111084 A JP 2022111084A JP 2022111084 A JP2022111084 A JP 2022111084A JP 2024009510 A JP2024009510 A JP 2024009510A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
layer
printing
ink
laminate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022111084A
Other languages
English (en)
Inventor
悟大 福永
Satohiro Fukunaga
茂樹 工藤
Shigeki Kudo
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Holdings Inc
Original Assignee
Toppan Holdings Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Holdings Inc filed Critical Toppan Holdings Inc
Priority to JP2022111084A priority Critical patent/JP2024009510A/ja
Publication of JP2024009510A publication Critical patent/JP2024009510A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】印刷層に起因する表面段差が低減された印刷層付きフィルムを有する積層体の製造方法を提供すること。【解決手段】基材フィルム11上に色インキ層13と透明インキ層14とを含む印刷層12を形成して第一のフィルム1を得る工程(i)と、第一のフィルム1の印刷層12上に接着剤層S1を介して第二のフィルム2を配置する工程(ii)と、を備え、工程(i)が、色インキを基材フィルム11上に印刷して色インキ層13を形成する工程(a)と、透明インキを基材フィルム11上に印刷して透明インキ層14を形成する工程(b)と、を含み、工程(b)が、基材フィルム11上の色インキ層13が形成されない領域に透明インキを印刷する工程(b1)を含む、積層体100Aの製造方法。【選択図】図4

Description

本開示は、積層体、積層体の製造方法及び包装袋に関する。
環境対応の一環として、ビン、缶からの置き換えのためにプラスチックフィルムを用いた包装袋(例えば軟包袋)が普及している。包装袋が印刷層を含む場合、印刷層は、通常、摩耗によるインキの削れ防止、複数の包装袋を重ねた際のインキ転写防止等の観点から、該包装袋を構成する積層体の内面に設けられる(例えば特許文献1等参照)。
特許第6973690号公報
通常、印刷層を形成する際には絵柄を表現するために複数の色のインキを重ねて印刷するが、この場合、インキの重なりが多い部分とインキの重なりが少ない部分との間に段差が生じる。また、1色のインキが使用される場合であっても、絵柄を表現するために基材フィルム上にインキを印刷しない領域を設ける場合は、該領域において印刷層と基材フィルムとの間に段差が生じる。
包装袋(例えば軟包装)の製造プロセスは、通常、ロールtoロールと呼ばれる巻取プロセスによって行われるが、このプロセスでは、フィルムの流れ方向に上記印刷層に起因する段差部分が連続した場合、厚みが薄い部分(例えば色数が少ない部分)でロールの巻取圧力が低くなり、シワなどの外観不良が生じやすい。また、積層体の製造プロセスにおいても、接着剤の塗工面となるフィルム表面に上記のような段差が存在する場合は、一般的なラミネーションで使用する接着剤の塗工量では上記段差を埋め切れず、接着剤を均一に塗工し難くなるため、接着不良や段差部への気泡の噛み込みといった外観不良が発生しやすい。
そこで、本開示は、印刷層に起因する表面段差が低減された印刷層付きフィルムを有する積層体及びその製造方法を提供すること、上記積層体を含む包装フィルムを製袋してなる包装袋を提供すること等を目的とする。
本開示は、少なくとも下記[1]~[12]を提供する。
[1]
基材フィルム上に色インキ層と透明インキ層とを含む印刷層を形成して第一のフィルムを得る工程(i)と、
前記第一のフィルムの前記印刷層上に接着剤層を介して第二のフィルムを配置する工程(ii)と、を備え、
前記工程(i)が、
色インキを前記基材フィルム上に印刷して前記色インキ層を形成する工程(a)と、
透明インキを前記基材フィルム上に印刷して前記透明インキ層を形成する工程(b)と、を含み、
前記工程(b)が、前記基材フィルム上の前記色インキ層が形成されない領域に透明インキを印刷する工程(b1)を含む、積層体の製造方法。
[2]
前記工程(a)が、2色以上の色インキを前記基材フィルム上に印刷して表面に段差を有する前記色インキ層を形成する工程(a’)であり、
前記工程(b)が、前記色インキ層の前記段差が形成される領域に透明インキを印刷する工程(b2)をさらに含む、[1]に記載の積層体の製造方法。
[3]
基材フィルム上に色インキ層と透明インキ層とを含む印刷層を形成して第一のフィルムを得る工程(i)と、
前記第一のフィルムの前記印刷層上に接着剤層を介して第二のフィルムを配置する工程(ii)と、を備え、
前記工程(i)が、
2色以上の色インキを前記基材フィルム上に印刷して表面に段差を有する前記色インキ層を形成する工程(a’)と、
透明インキを前記基材フィルム上に印刷して前記透明インキ層を形成する工程(b)と、を含み、
前記工程(b)が、前記色インキ層の前記段差が形成される領域に透明インキを印刷する工程(b2)を含む、積層体の製造方法。
[4]
前記工程(a’)の後に前記工程(b2)を実施する、[2]又は[3]に記載の積層体の製造方法。
[5]
前記工程(b)では、JISB0601:2013に準拠して測定される前記第一のフィルムの前記印刷層側の表面の最大高さうねりWzが2.0μm以下となるように、前記透明インキを印刷する、[1]~[4]のいずれかに記載の積層体の製造方法。
[6]
前記接着剤層が無溶剤型接着剤で形成されている、[1]~[5]のいずれかに記載の積層体の製造方法。
[7]
少なくとも第一のフィルムと第二のフィルムとを積層してなる積層体であって、
前記第一のフィルムが、基材フィルムと、該基材フィルム上に設けられた印刷層と、を有し、
前記第二のフィルムが、前記第一のフィルムの前記印刷層上に接着剤層を介して配置されており、
前記印刷層が、色インキ層と透明インキ層とを含み、
JISB0601:2013に準拠して測定される前記第一のフィルムの前記印刷層側の表面の最大高さうねりWzが2.0μm以下である、積層体。
[8]
前記色インキ層が2色以上の色インキで形成されて表面に段差を有しており、
前記透明インキ層が前記色インキ層の前記段差を埋めるように設けられている、[7]に記載の積層体。
[9]
前記印刷層が、厚さ方向に色インキを含む有色領域A1と、厚さ方向に色インキを含まない透明領域A2とを有する、[7]又は[8]に記載の積層体。
[10]
前記印刷層の前記基材フィルムとは反対側の表面の少なくとも一部が透明インキで形成されている、[7]~[9]のいずれかに記載の積層体。
[11]
前記接着剤層が無溶剤型接着剤で形成されている、[7]~[10]のいずれかに記載の積層体。
[12]
[7]~[11]のいずれかに記載の積層体を含む包装フィルムを製袋してなる、包装袋。
本開示によれば、印刷層に起因する表面段差が低減された印刷層付きフィルムを有する積層体及びその製造方法を提供することができる。また、本開示によれば、上記積層体を含む包装フィルムを製袋してなる包装袋を提供することができる。
図1は、本開示の積層体の一実施形態を示す模式断面図である。 図2は、図1の積層体における第一のフィルムを拡大して示す図である。 図3は、本開示の積層体の他の一実施形態を示す模式断面図である。 図4は、図1の積層体の製造方法を示す模式図である。 図5は、実施例及び比較例で作製及び使用した第一のフィルムの模式断面図である。
本明細書中、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。また、具体的に明示する場合を除き、「~」の前後に記載される数値の単位は同じである。本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、ある段階の数値範囲の上限値又は下限値は、他の段階の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。また、個別に記載した上限値及び下限値は任意に組み合わせ可能である。
以下、場合により図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。ただし、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。
<積層体>
図1は、本開示の積層体の一実施形態を示す模式断面図である。図1の積層体100Aは、第一のフィルム1と第二のフィルム2とを積層してなる積層体であり、第一のフィルム1と、第二のフィルム2と、第一のフィルム1及び第二のフィルム2を接着する接着剤層S1と、を備える。積層体100Aの厚さは、例えば、30~100μmである。
(第一のフィルム)
図2は、図1の積層体における第一のフィルムを拡大して示す図である。図2に示されるように、第一のフィルム1は、基材フィルム11と、該基材フィルム11上に設けられた印刷層12と、を有する。すなわち、第一のフィルム1は、印刷層付きフィルムということができる。
基材フィルム11は、その上に印刷層12を形成可能なフィルムであればよく、例えば、二軸延伸樹脂フィルム等の樹脂フィルムである。樹脂フィルムは、通常、印刷層による絵柄を表示可能なように透明性を有している。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレ-ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン等のポリアミド、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、エチレン-ビニルアルコール共重合体などを二軸延伸したフィルム、これらの2以上のフィルムを積層した複合フィルム等を用いることができる。基材フィルム11は、二軸延伸樹脂フィルムに非延伸樹脂フィルムを積層したものであってもよい。基材フィルム11は、アルミ箔、金属蒸着層、無機酸化物の透明蒸着層(無機酸化物の蒸着層)等のバリア層を含んでいてもよい。すなわち、第一のフィルム1は印刷層12を含むバリアフィルムであってもよい。また、用途に応じて、基材フィルム11が隠蔽層などの他の機能層を含んでいてもよい。
基材フィルム11の厚さは、例えば、10~60μmである。
印刷層12は、色インキ層13と透明インキ層14とを含む。色インキ層13は、色インキで形成された層であり、透明インキ層14は、透明インキで形成された層である。なお、印刷に使用される材料としての色インキと、印刷後の層に含まれる色インキとは、乾燥、硬化等の層形成プロセスの影響により組成が異なる場合があるが、本明細書では、便宜的にこれらを総称して色インキと呼ぶ。透明インキについても同様である。
印刷層12は、厚さ方向(積層体100Aの積層方向)に色インキを含む有色領域A1と、厚さ方向に色インキを含まない透明領域A2とを有する。透明領域A2は透明インキで形成されている領域ということもできる。印刷層12における有色領域A1と透明領域A2の面積率(平面視で観察される、各領域が印刷層12全体に占める割合)は、特に限定されず、印刷層12によって表現される絵柄の種類に応じて決定される。
印刷層12が有色領域A1及び透明領域A2を有することから、有色領域A1と透明領域A2との境界部分における、基材フィルム11の表面11aと有色領域A1における色インキ層13の表面13aとの間には、段差d1が形成されている。段差d1の大きさ(最大値)は、例えば、5.0μm以上である。なお、上記段差d1は、色インキ層13の最も厚い箇所の厚さということもできる。
印刷層12は、基材フィルム11とは反対側の表面12aが透明インキで形成されている。
色インキ層13は、1色又は2色以上の色インキで形成されている。色インキ層13が2色以上の色インキで形成されている場合、複数の色の色インキが重なる部分が存在することになるため、図2に示されるように、色の重なりが多い部分(厚い部分)と色の重なりが少ない部分(薄い部分)とが形成されやすく、色インキ層13の表面13aに段差が形成されやすい。色インキ層13が表面13aに有する段差d2の大きさ(最大値)は、例えば、3.5μm以上又は5.0μm以上である。なお、上記段差d2は、色インキ層13の最も厚い箇所の厚さと、色インキ層13の最も薄い箇所の厚さとの差ということもできる。色インキ層13の最も厚い箇所の厚さは、例えば4.0~6.0μmであり、色インキ層13の最も薄い箇所の厚さは、例えば0.5~1.0μmである。
色インキは、例えば、顔料とバインダー樹脂とを含む。色インキとしては、一般的なグラビアインキやフレキソインキを用いることができる。色インキが油性グラビアインキである場合、バインダー樹脂としては、ウレタン樹脂と塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂の混合体等が挙げられる。色インキは、顔料及びバインダー樹脂以外の各種添加剤、並びに、溶媒(例えば、揮発性有機溶媒)を含んでいてもよい。色インキとしては、例えば、植物油インキ、バイオマスインキ等を用いることもできる。
透明インキ層14は、上記色インキ層13に起因する上記段差d1及びd2を埋めるように設けられている。これにより、第一のフィルム1の印刷層12側の表面の段差が低減されている。具体的には、JISB0601:2013に準拠して測定される第一のフィルム1の印刷層12側の表面の最大高さうねりWzが2.0μm以下である。最大高さうねりWzは、好ましくは1.0μm以下であり、より好ましくは0.5μm以下である。最大高さうねりWzの下限値は0μmである。なお、最大高さうねりWzは、カットオフ値(λc=0.8mm)を適用した場合のうねり曲線要素の最大高さうねりである。
透明インキは、例えば、樹脂成分を含む。樹脂成分としては、一般的なグラビアインキやフレキソインキの調製に使用する、顔料混合前のバインダー樹脂(いわゆるメジウム)を用いることができる。例えば、油性グラビアインキのバインダー樹脂である、ウレタン樹脂と塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂の混合体等を用いることができる。透明インキは、色に影響を与えない透明顔料として硫酸バリウム(例えば沈降性硫酸バリウム)、炭酸カルシウム、シリカ等を含んでいてもよい。色インキにより表現される絵柄の色味や視認性に影響を与えない観点では、透明インキとして、全光線透過率が85%以上となり、ヘイズ値が20%以下となる厚さ5μmの層を形成可能な透明インキを用いることが好ましい。ここで、層の全光線透過率はJISK7361-1:1997に準拠して測定される値であり、層のヘイズ値はJISK7136:2000に準拠して測定される値である。
印刷層12の最も厚い箇所の厚さは、例えば5.0~8.0μmであり、印刷層12の最も薄い箇所の厚さは、例えば3.0~6.0μmである。印刷層12の最も厚い箇所の厚さと印刷層12の最も薄い箇所の厚さとの差は、好ましくは2.0μm以下であり、より好ましくは1.0μm以下であり、さらに好ましくは0.5μm以下である。
第一のフィルム1の厚さ(最も薄い箇所の厚さ)は、例えば、12~17μmであってよい。
(第二のフィルム)
第二のフィルム2は、第一のフィルム1の印刷層12上に接着剤層S1を介して配置されている。
第二のフィルム2は、包装袋に使用される公知のフィルムであってよく、例えば、耐衝撃フィルム、シーラントフィルム等であってよい。耐衝撃フィルムとしては、例えば、二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。シーラントフィルムとしては、例えば、無延伸ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。
第二のフィルム2の印刷層12側の表面は、接着不良や段差部への気泡の噛み込みといった外観不良がより一層抑制された積層体となりやすい観点では、平坦面であることが好ましい。ここで、平坦面とは、JISB0601:2013に準拠して測定される最大高さうねりWz(カットオフ値(λc=0.8mm)を適用した場合のうねり曲線要素の最大高さうねり)が2.0μm以下であることをいう。積層体100Aがより良好な外観を有するという観点では、第二のフィルム2の印刷層12側とは反対側の表面も平坦面であることが好ましい。
第二のフィルム2の厚さは、例えば、15~60μmである。
(接着剤層)
接着剤層S1は、溶剤型接着剤で形成されていてもよく、無溶剤型接着剤で形成されていてもよい。無溶剤型接着剤は製造プロセスの環境負荷が低く、また溶剤型接着剤よりも薄く塗工できるという特徴がある。そのため、無溶剤型接着剤で形成された接着剤層は厚みが薄い傾向がある。従来の積層体では、無溶剤型接着剤を用いて接着剤層を薄く形成した場合、塗工面となる第一のフィルムの表面の段差に起因して外観不良や接着不良が生じることがあったが、本実施形態では、透明インキによって上記段差が低減されているため、無溶剤型接着剤を用いて接着剤層S1を薄膜とした場合にも、良好な外観及び優れた接着強度を得ることができる。
無溶剤型接着剤としては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等の主剤に、硬化剤として2官能基以上の芳香族系又は脂肪族系イソシアネート化合物を作用させる、2液硬化型ポリウレタン系接着剤が挙げられる。このような接着剤は、加熱等により反応して(例えば、主剤の水酸基と硬化剤のイソシアネート基とが反応して)硬化することで接着剤層を形成する。すなわち、接着剤層は、無溶剤型接着剤の反応硬化物からなるということもできる。
接着剤層S1の厚さは、例えば、0.3~5.0μmである。
以上説明した積層体100Aは、例えば、内容物を包装するための包装袋(例えば軟包袋)を形成するために好適に用いることができる。積層体100Aがシーラントフィルムを含む場合、積層体100Aをそのまま包装フィルムとして用いることができる。積層体100Aがシーラントフィルムを含まない場合、積層体100Aにシーラントフィルムを貼り付けて包装フィルムとすることができる。具体的には、積層体100Aを含む包装フィルムのシーラントフィルム同士を貼り合わせて製袋加工することで包装袋を製造することができる。内容物としては、液体調味料、トイレタリー用品、スープ、液体洗剤等の液状物、煮物等の固形物、カレー等の液状物と固形物との固液混合物などが挙げられる。
上記積層体100Aによれば、包装袋の製造プロセスにおいてフィルムの流れ方向に印刷層に起因する段差部分が連続することで発生する外観不良(シワ等)が生じがたい包装フィルムが得られる。また、上記積層体100Aは、印刷層に起因する段差によって生じる外観不良や接着不良といった不具合が抑制された積層体であるということもできる。すなわち、上記積層体100Aは、良好な外観を有する傾向があり、層間の接着強度(第一のフィルム1と第二のフィルム2との間の接着強度)に優れる傾向がある。
以上、本開示の積層体の一実施形態について説明したが、本開示の積層体は上記実施形態に限定されない。
図3は、本開示の積層体の他の一実施形態を示す模式断面図である。図3に示す積層体100Bは、第一のフィルム1及び第二のフィルム2に加えて、第三のフィルム3を備える。第三のフィルム3は、第二のフィルム2上(すなわち、第二のフィルム2の第一のフィルム1とは反対側)に接着剤層S2を介して配置されている。
図3に示されるように、積層体は、包装袋に求められる機械強度、バリア性、耐光性、開封性などを付与するために、第一のフィルム及び第二のフィルム以外の1又は2以上の他のフィルム(図3では第三のフィルム3)をさらに備えていてもよい。他のフィルムは、第二のフィルムの第一のフィルムとは反対側に配置されてもよいし、第一のフィルムの第二のフィルムとは反対側に配置されてもよい。他のフィルムの種類は特に限定されず、第二のフィルムとして例示したものを使用することができる。ただし、積層体がシーラントフィルムを含む場合、積層体の最外層(2つの最外層のうちの一方)を構成するフィルムがシーラントフィルムであることが好ましい。また、他のフィルムの積層には接着剤層(図3では接着剤層S2)を用いてよい。他のフィルムの積層に使用される接着剤層の詳細は、第一のフィルム1と第二のフィルム2との間の接着剤層S1と同じである。
また、例えば、基材フィルム11上には、印刷層12が形成されない領域が存在していてもよい。すなわち、印刷層12は、基材フィルム11上の少なくとも一部に設けられていてもよい。
また、例えば、印刷層12の基材フィルム11とは反対側の表面12aが色インキで形成されていてもよい。すなわち、印刷層12の表面12aを形成する層が色インキ層13であってもよい。ただし、印刷層12の基材フィルム11とは反対側の表面12aは、第二のフィルム2のラミネート時に接着剤が塗工される側の面であり、該表面12aを構成する樹脂の凝集力が高いほど(例えば顔料の含有量が少ないほど)層間の接着強度がより高くなる傾向があるため、上記表面12aの少なくとも一部は透明インキで形成されていることが好ましい。さらに優れた接着強度が得られる観点では、印刷層の表面全体の50面積%以上が透明インキで形成されていることが好ましく、印刷層の表面全体の90面積%以上が透明インキで形成されていることがさらに好ましい。
また、例えば、印刷層12の有色領域A1は、透明インキを含まなくてもよい。すなわち、有色領域A1が色インキで形成されていてもよい。また、例えば、印刷層12が、有色領域A1内に、厚さ方向に色インキ及び透明インキを含む領域と、厚さ方向に色インキを含み、透明インキを含まない領域と、を有していてもよい。
また、例えば、有色領域A1における透明インキ層14が色インキ層13よりも基材フィルム11寄りに設けられていてもよい。すなわち、基材フィルム11上に、透明インキ層14及び色インキ層13がこの順で形成されていてもよい。
また、例えば、印刷層12が透明領域A2を有しなくてもよい。すなわち、印刷層12が、有色領域A1のみで形成されていてもよい。
また、透明インキ層14が色インキ層13の段差d2を埋めるように設けられる場合、色インキ層13の段差d2の一部が埋められるように透明インキ層14が設けられていてもよい。例えば、色インキ層13の最も厚い箇所よりも厚さが2.0μm以上薄い箇所の一部に透明インキ層14が設けられてもよい。また、色インキ層13に起因する段差が複数存在する場合、すべての段差を埋めるように透明インキ層14が形成されていることが好ましいが、上記最大高さうねりWzが2.0μm以下となる限り、一部の段差の上に透明インキ層14が形成されていなくてもよい。
<積層体の製造方法>
本開示の積層体の製造方法は、例えば、基材フィルム上に色インキ層と透明インキ層とを含む印刷層を形成して第一のフィルムを得る工程(i)と、第一のフィルムの印刷層上に接着剤層を介して第二のフィルムを配置する工程(ii)と、を備える。工程(i)は、色インキを基材フィルム上に印刷して色インキ層を形成する工程(a)と、透明インキを基材フィルム上に印刷して透明インキ層を形成する工程(b)と、を含む。
一実施形態において、工程(b)は、基材フィルム上の色インキ層が形成されない領域に透明インキを印刷する工程(b1)を含む。基材フィルム上に色インキ層が形成されない領域が複数ある場合、工程(b1)では、基材フィルム上の色インキ層が形成されない領域の一部又は全部に透明インキを印刷する。
他の一実施形態において、工程(a)は、2色以上の色インキを基材フィルム上に印刷して表面に段差を有する色インキ層を形成する工程(a’)である。この態様では、工程(b)は、色インキ層の上記段差が形成される領域に透明インキを印刷する工程(b2)を含んでいてよい。ここで、色インキ層の段差が形成される領域とは、工程(a’)で色インキ層が形成される領域のうち、該色インキ層の最も厚い箇所よりも厚さが2.0μm以上薄い箇所が位置する領域をいう。色インキ層の段差が形成される領域が複数ある場合、工程(b2)では、色インキ層の段差が形成される領域の一部又は全部に透明インキを印刷する。なお、工程(a)が上記工程(a’)である場合、工程(b)は、工程(b1)及び工程(b2)のいずれか一方を含めばよく、両方を含んでいてもよい。
上記実施形態では、工程(b)が、インキ層の段差が形成されない領域に透明インキを印刷する工程(b3)をさらに含んでいてもよい。工程(b3)では、インキ層の段差が形成されない領域の少なくとも一部に透明インキを印刷すればよく、透明インキが印刷されない領域が存在してもよい。
上記実施形態において、工程(a)と工程(b)の実施順序は特に限定されない。例えば、工程(a)と工程(b)とを並行して(略同時に)実施してもよい。基材フィルムとは反対側の表面の少なくとも一部が透明インキで形成された印刷層が得られる観点では、工程(a’)の後に工程(b2)及び工程(b3)を実施することが好ましい。
上記実施形態において、工程(b1)、工程(b2)及び工程(b3)のうちの2以上を実施する場合、これらの実施順序は特に限定されない。例えば、工程(b1)、工程(b2)及び工程(b3)のうちの2以上の工程を並行して(略同時に)実施してもよい。
上記実施形態では、工程(ii)の後に、第二のフィルムの第一のフィルムとは反対側、及び/又は、第一のフィルムの第二のフィルムとは反対側に、接着剤層を介して他のフィルムを配置する工程(C)をさらに備えていてもよい。他のフィルムの種類によっては、工程(C)において接着剤層を介在させなくてもよい。
上記方法では絵柄の色味や視認性に実質的な影響を与えない透明インキによって色インキ層の段差を埋めることから、上記方法によれば、絵柄の色味や視認性に実質的に影響を与えることなく印刷層の表面段差を低減することができる。
上記方法によれば、工程(b)における透明インキの印刷箇所及び印刷量を調整することで、JISB0601:2013に準拠して測定される第一のフィルムの印刷層側の表面の最大高さうねりWzが2.0μm以下となるように印刷層を形成することもできる。すなわち、上記方法によれば、上記実施形態の積層体(例えば、積層体100A及び100B)を得ることもできる。
以下、図4を参照しながら上記積層体100A及び100Bの製造方法について説明する。
図4は、上記積層体100Aの製造方法を示す模式断面図である。図4の(a)~(d)に示すように、積層体100Aの製造方法は、基材フィルム11上に色インキ層13と透明インキ層14とを含む印刷層12を形成して第一のフィルム1を得る工程(i)と、第一のフィルム1の印刷層12上に接着剤層S1を介して第二のフィルム2を配置する工程(ii)と、を備える。
(工程(i))
工程(i)では、まず、工程(a)として工程(a’)を実施する。具体的には、2色以上の色インキを基材フィルム11上の一部の領域に印刷し、必要に応じて乾燥を行うことにより、基材フィルム11上に色インキ層13を形成する(図4の(a)参照。)。
色インキ層13は、基材フィルム11上の一部の領域にのみ印刷されているため、上記方法では、基材フィルム11上の色インキ層13が形成されている領域a1と色インキ層13が形成されていない領域a2との間に段差d1が形成される。また、上記方法では、2色以上の色インキを使用しており、色インキ層13内に色の重なりが多い部分と色の重なりが少ない部分とが存在することから、色インキ層13は、その表面に段差d2を有する。なお、上記色インキ層13が形成されている領域a1は、工程(b)において有色領域A1となる領域であり、上記色インキ層13が形成されていない領域a2は、工程(b)において透明領域A2となる領域である。
色インキの使用量及び色の種類は、表現する絵柄の種類に応じて設定してよい。色インキの乾燥条件も特に限定されず、色インキに含まれる溶媒の量に応じて設定してよい。
次に、工程(b)を実施する。工程(b)では、上記工程(a)で生じた段差d1及びd2を埋めるように、基材フィルム11上の色インキ層13が形成されている領域a1及び色インキ層13が形成されていない領域a2に透明インキを印刷し、必要に応じて乾燥を行うことにより、基材フィルム11上に透明インキ層14を形成する(図4の(b)参照。)。これにより、基材フィルム11と印刷層12とを備える第一のフィルム1が得られる。
透明インキの使用量は、色インキ層13に起因する段差d1及びd2の大きさ等に応じて、第一のフィルム1の印刷層12側の表面の最大高さうねりWzが2.0μm以下となるように設定される。透明インキの乾燥条件も特に限定されず、透明インキに含まれる溶媒の量に応じて設定してよい。
(工程(ii))
工程(ii)では、例えば、ドライラミネート法により、第一のフィルム1と第二のフィルム2とを接着剤層S1を介して貼り合わせることで、第一のフィルム1の印刷層12上に第二のフィルムを配置する。具体的には、まず、第一のフィルム1の印刷層12側の面に接着剤層S1を形成する(図4の(c)参照。)。次いで、接着剤層S1上(接着剤層S1の印刷層12とは反対側)に第二のフィルムを配置する。
接着剤層S1は、第一のフィルム1の印刷層12側の面に接着剤を塗工し、必要に応じて乾燥を行うことにより形成することができる。上述したように、接着剤としては、溶剤型接着剤及び無溶剤型接着剤のいずれを使用してもよいが、薄膜化の観点では、無溶剤型接着剤が好ましく用いられる。接着剤の塗工方法は、特に限定されず、例えば、ロールコート等の方法であってよい。接着剤の塗工量は、目的の厚さが得られるように調整してよく、例えば、固形分量で、0.5~5.0g/mとしてよい。ラミネートの条件は特に限定されず、使用する接着剤の種類に応じて設定してよい。
以上の方法によれば、図1に示す積層体100Aを得ることができる。また、図示しないが、上記方法において、工程(ii)の後に、工程(ii)と同様にして、第二のフィルム2上に接着剤層S2を介して第三のフィルム3を配置することで、積層体100Bを得ることができる(図4の(d)参照。)。
以上、積層体100A及び100Bの製造方法を例に挙げて本開示の積層体の製造方法について説明したが、本開示の積層体の製造方法は上述した方法に限定されない。
例えば、上記積層体100A及び100Bの製造方法では、工程(a)において2色の色インキを使用しているが、1色の色インキのみを用いてもよい。また、工程(a)において、基材フィルム11上の全面に色インキを印刷してもよい。また、工程(b)において、第一のフィルム1の印刷層12側の表面の最大高さうねりWzが2.0μm以下となる限り、領域a1及びa2の一方のみに透明インキを印刷してもよい。また、領域a1のうち、色インキ層13上の段差d2が形成されている領域にのみ透明インキを印刷してもよい。
<包装フィルム>
本開示の一実施形態に係る包装フィルムは、上記実施形態の積層体(例えば積層体100A及び100B)を含む。包装フィルムは、例えば、一方の最外層がシーラントフィルムで構成されているフィルムである。このような構成を有する包装フィルムによれば、該包装フィルムのシーラントフィルム同士を貼り合わせて製袋加工することで包装袋を製造することができる。
<包装袋>
本開示の一実施形態に係る包装袋は、上記実施形態の積層体(例えば積層体100A及び100B)を含む包装フィルムを製袋してなる包装袋(例えば軟包袋)である。包装袋としては、例えば、平パウチ形状の包装袋や、自立性包装袋(スタンディングパウチ)などが挙げられる。
平パウチ形状の包装袋は、例えば、1枚の包装フィルム(シーラントフィルムを含む包装フィルム)を、シーラントフィルムが対向するように二つ折りにした後、3方をヒートシールすることによって袋形状にしたものであってよく、2枚の包装フィルム(シーラントフィルムを含む包装フィルム)を、シーラントフィルムが対向するように重ねた後、4方をヒートシールすることによって袋形状としたものであってもよい。
自立性包装袋は、例えば、2枚の包装フィルム(シーラントフィルムを含む包装フィルム)のシーラントフィルムを対向させ、これらのフィルム間に、1枚の包装フィルム(シーラントフィルムを含む包装フィルム)をシーラントフィルムが外面を向くように二つ折りにして挿入することで計3枚の包装フィルムを重ねた後、4方をヒートシールすることによって袋形状としたものであってよい。
本開示を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本開示はこれらの例に限定されるものではない。
<実施例1~3及び比較例1>
すべての実施例及び比較例で共通して、透明蒸着バリアフィルム「GL-ARH」(凸版印刷(株)製)上に印刷層を形成して第一のフィルムを作製した後、該第一のフィルム、ONYフィルム「ONMB-RT」(ユニチカ(株)製)からなる第二のフィルム、及び、PPシーラントフィルム「ZK207」(東レフィルム加工(株)製)からなる第三のフィルムをこの順にラミネート加工することで積層体を製造した。この際、第一のフィルムの印刷層と第二のフィルムとが対向するようにラミネート加工を行った。また、ラミネート加工には無溶剤型接着剤「TSN-4864A / TSN-4864B3」(東洋モートン(株)製)を用いた。無溶剤接着型接着剤は、塗工量が2g/mとなるようにロールコーターにて塗工した。なお、各フィルムの流れ方向及び幅方向は一致させ、第一のフィルムの流れ方向には同じ絵柄が連続するようにした。
実施例では、GL-ARHのラミネート面(第二のフィルムが貼り合わせられる側の面)に色インキ及び透明インキをグラビア印刷することによって第一のフィルムの印刷層を形成した。比較例では、透明インキを使用せず、GL-ARHのラミネート面に色インキのみをグラビア印刷することによって第一のフィルムの印刷層を形成した。色インキとしては、東洋インキ(株)製の「リオアルファ白」、「リオアルファ黄」及び「リオアルファ藍」を使用し、透明インキとしては、ウレタン樹脂10質量部と塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂2質量部を混合して得た混合樹脂を混合溶剤(メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール/酢酸エチル)で溶解することにより調製したもの(メジウム)を使用した。各インキの1回の塗工で形成される層の厚さが1μmとなるようにインキの塗工量を調整した。
実施例1~3及び比較例1で作製及び使用した第一のフィルムの模式断面図を図5に示す。図5の(a)が実施例1に対応し、図5の(b)が実施例2に対応し、図5の(c)が実施例3に対応し、図5の(d)が比較例1に対応する。図5中のマス目は、印刷層を構成するインキ層(色インキ層及び透明インキ層)を示しており、白インキ(リオアルファ白)からなる色インキ層を符号113Wで示し、黄インキ(リオアルファ黄)からなる色インキ層を符号113Yで示し、藍インキ(リオアルファ藍)からなる色インキ層を符号113Iで示し、透明インキ層を符号114で示している。また、符号111は、基材フィルムであるGL-ARHを示す。図5の左右方向は、第一のフィルムの幅方向に等しく、1マス当たり50mmに対応する。図5の上下方向は、第一のフィルムの厚さ方向に等しく、1マス当たり1μmに対応する。各図の下部に示す符号a~iは、印刷層の幅方向に並ぶ各インキ層(各マス)が位置する基材フィルム上の領域を示している。
[実施例1]
実施例1では、図5の(a)に示されるように、基材フィルム(GL-ARH)上の領域f及びg以外の領域に色インキ(白インキ、黄インキ及び藍インキ)を印刷した後、領域f及びgに透明インキを印刷することにより印刷層を形成し、第一のフィルムを得た。第一のフィルムの印刷層側の表面の最大高さうねりWzは1.9μmであった。なお、すべての実施例及び比較例において、第一のフィルムの印刷層側の表面の最大高さうねりWzは、カットオフ値(λc=0.8mm)を適用した場合のうねり曲線要素の最大高さうねりであり、JISB0601:2013に準拠して測定した。
[実施例2]
実施例2では、図5の(b)に示されるように、基材フィルム(GL-ARH)上の領域f及びg以外の領域に色インキ(白インキ、黄インキ及び藍インキ)を印刷した後、領域a~iに透明インキを印刷し、領域f及びgにもう一度透明インキを印刷することにより印刷層を形成し、第一のフィルムを得た。印刷層の表面(基材フィルムとは反対側の表面)は全て透明インキで形成されており、第一のフィルムの印刷層側の表面の最大高さうねりWzは1.7μmであった。
[実施例3]
実施例3では、図5の(c)に示されるように、基材フィルム(GL-ARH)上の領域f及びg以外の領域に色インキ(白インキ、黄インキ及び藍インキ)を印刷した後、領域a~iに透明インキを印刷し、領域b、d、e、h及びiにはさらに1回、領域a、f及びgにはさらに2回透明インキを印刷することにより印刷層を形成し、第一のフィルムを得た。印刷層の表面(基材フィルムとは反対側の表面)は全て透明インキで形成されており、第一のフィルムの印刷層側の表面の最大高さうねりWzは0.8μmであった。
[比較例1]
比較例1では、図5の(d)に示されるように、透明インキを印刷しないこと以外は、実施例1と同様にして印刷層を形成し、第一のフィルムを得た。第一のフィルムの印刷層側の表面の最大高さうねりWzは2.8μmであった。
<評価>
実施例1~3及び比較例1で作製した上記積層体を、40℃の環境下でエージングした後、下記の評価項目で評価した。結果を表1に示す。
(外観)
領域a~iのそれぞれについて流れ方向1mの観察を行い、下記の指標で評価した。
×:直径1mm以上の気泡が存在する
△:直径0.5mm以上、1mm未満の気泡が存在する
〇:上記に該当する気泡が存在しない
(ラミネート強度(接着強度))
領域a~iのそれぞれから幅方向15mm、流れ方向50mmの短冊状にサンプルを切り出し、得られたサンプルにおける基材フィルム(GL-ARH)と第二のフィルム(ONYフィルム)との間のラミネート強度(接着強度)を、剥離速度300mm/分、剥離角度90度の条件で計測し、下記の指標で評価した。
×:1N/15mm未満
△:1N/15mm以上、2N/15mm未満
〇:2N/15mm以上、4N/15mm未満
◎:4N/15mm以上
実施例1~3の積層体は、外観及びラミネート強度のいずれの評価項目においても評価が「×」となる領域がなく、良好な外観及び優れた接着強度を有する積層体であることが確認された。
1…第一のフィルム、2…第二のフィルム、3…第三のフィルム、11…基材フィルム、12…印刷層、13…色インキ層、14…透明インキ層、100A,100B…積層体、A1…有色領域、A2…透明領域、d1,d2…段差、S1,S2…接着剤層。

Claims (12)

  1. 基材フィルム上に色インキ層と透明インキ層とを含む印刷層を形成して第一のフィルムを得る工程(i)と、
    前記第一のフィルムの前記印刷層上に接着剤層を介して第二のフィルムを配置する工程(ii)と、を備え、
    前記工程(i)が、
    色インキを前記基材フィルム上に印刷して前記色インキ層を形成する工程(a)と、
    透明インキを前記基材フィルム上に印刷して前記透明インキ層を形成する工程(b)と、を含み、
    前記工程(b)が、前記基材フィルム上の前記色インキ層が形成されない領域に透明インキを印刷する工程(b1)を含む、積層体の製造方法。
  2. 前記工程(a)が、2色以上の色インキを前記基材フィルム上に印刷して表面に段差を有する前記色インキ層を形成する工程(a’)であり、
    前記工程(b)が、前記色インキ層の前記段差が形成される領域に透明インキを印刷する工程(b2)をさらに含む、請求項1に記載の積層体の製造方法。
  3. 基材フィルム上に色インキ層と透明インキ層とを含む印刷層を形成して第一のフィルムを得る工程(i)と、
    前記第一のフィルムの前記印刷層上に接着剤層を介して第二のフィルムを配置する工程(ii)と、を備え、
    前記工程(i)が、
    2色以上の色インキを前記基材フィルム上に印刷して表面に段差を有する前記色インキ層を形成する工程(a’)と、
    透明インキを前記基材フィルム上に印刷して前記透明インキ層を形成する工程(b)と、を含み、
    前記工程(b)が、前記色インキ層の前記段差が形成される領域に透明インキを印刷する工程(b2)を含む、積層体の製造方法。
  4. 前記工程(a’)の後に前記工程(b2)を実施する、請求項2又は3に記載の積層体の製造方法。
  5. 前記工程(b)では、JISB0601:2013に準拠して測定される前記第一のフィルムの前記印刷層側の表面の最大高さうねりWzが2.0μm以下となるように、前記透明インキを印刷する、請求項1~3のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
  6. 前記接着剤層が無溶剤型接着剤で形成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
  7. 少なくとも第一のフィルムと第二のフィルムとを積層してなる積層体であって、
    前記第一のフィルムが、基材フィルムと、該基材フィルム上に設けられた印刷層と、を有し、
    前記第二のフィルムが、前記第一のフィルムの前記印刷層上に接着剤層を介して配置されており、
    前記印刷層が、色インキ層と透明インキ層とを含み、
    JISB0601:2013に準拠して測定される前記第一のフィルムの前記印刷層側の表面の最大高さうねりWzが2.0μm以下である、積層体。
  8. 前記色インキ層が2色以上の色インキで形成されて表面に段差を有しており、
    前記透明インキ層が前記色インキ層の前記段差を埋めるように設けられている、請求項7に記載の積層体。
  9. 前記印刷層が、厚さ方向に色インキを含む有色領域A1と、厚さ方向に色インキを含まない透明領域A2とを有する、請求項7又は8に記載の積層体。
  10. 前記印刷層の前記基材フィルムとは反対側の表面の少なくとも一部が透明インキで形成されている、請求項7又は8に記載の積層体。
  11. 前記接着剤層が無溶剤型接着剤で形成されている、請求項7又は8に記載の積層体。
  12. 請求項7又は8に記載の積層体を含む包装フィルムを製袋してなる、包装袋。


JP2022111084A 2022-07-11 2022-07-11 積層体、積層体の製造方法及び包装袋 Pending JP2024009510A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022111084A JP2024009510A (ja) 2022-07-11 2022-07-11 積層体、積層体の製造方法及び包装袋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022111084A JP2024009510A (ja) 2022-07-11 2022-07-11 積層体、積層体の製造方法及び包装袋

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024009510A true JP2024009510A (ja) 2024-01-23

Family

ID=89620443

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022111084A Pending JP2024009510A (ja) 2022-07-11 2022-07-11 積層体、積層体の製造方法及び包装袋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024009510A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5442613B2 (ja) 軟質包装複合材料
JP7180072B2 (ja) 積層フィルム及び包装袋
WO2022154053A1 (ja) 積層体および包装袋
JP6511713B2 (ja) 包装材用積層体
WO2004094139A1 (ja) 熱収縮性乳白フィルム、シュリンクラベル及びラベル付き容器
US20160284248A1 (en) Shrink label and method for producing same
JP2016020075A (ja) 積層材、及び容器
JP2005199514A (ja) 多層積層樹脂フィルムおよびそれを使用した積層材
JP5428492B2 (ja) 印字情報付き包装材
JP2006062712A (ja) 切取り部付包装材料およびその製造方法並びにそれを用いた包装袋または容器の蓋材
JP2024009510A (ja) 積層体、積層体の製造方法及び包装袋
JP2024009512A (ja) 積層体及び包装袋
JP5315671B2 (ja) 隠蔽層を有する包装袋
JP6511712B2 (ja) 包装材用積層体
WO2017135124A1 (ja) 積層シートおよび包装容器スリーブ
JP2008225293A (ja) インモールドラベル
JP2008093827A (ja) 3次元加工用化粧シート
JPH1110800A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用袋
WO2024048347A1 (ja) 積層体、包装袋、及び積層体の製造方法
JP2018177374A (ja) プレススルーパック用蓋材
JP6669525B2 (ja) シュリンクラベル及びラベル付き容器
JP2000263726A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用容器
JP3301832B2 (ja) 薄葉紙を基材とする熱封緘性蓋材
WO2022172702A1 (ja) フィルム、積層フィルムおよび包装袋
EP1277664A1 (en) Packaging bag or lid with sticker