JP2024008851A - 集合継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】排水の効率を向上した集合継手を提供する。【解決手段】外周面に横管接続部を備えた上部接続管と、管状に形成され、軸線Oが上下方向に沿うように配置された下部接続管19と、を備え、下部接続管19は、上部接続管の下端が挿入される受口と、射出成形により下部接続管19の内面と一体に設けられた旋回羽根と、上方から下方に向かうに従い漸次縮径する傾斜管部32を有し、傾斜管部32の内周面は、上方から下方に向かうに従い漸次、軸線Oに接近するように傾斜した第1内面32aと、旋回羽根の下面の下方の部分に配置された第2内面32bと、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、集合継手に関する。
従来、集合住宅やオフィスビルディング等の建築物は、排水路等の集合継手システムを備えている(例えば、特許文献1参照)。例えば、集合継手システムは、建築物の各階で排水を集める横管と、各横管で集めた排水を下方に向かって流す縦管と、横管と縦管とを接続する集合継手と、を備えている。
特開2020-038005号公報
集合継手の内部に、排水の流れを整えるための旋回羽根が配置されることがある。特許文献1の集合継手は、継手本体の備える傾斜管部の内周面に、排水の旋回方向に対向する面(第3内面)を有する。前記第3内面は、軸線に平行、又は、下方に向かうに従い漸次、旋回羽根が傾斜する側に傾いている。前記第3内面に傾斜管部の内部を流れる排水が衝突すると、傾斜管部の内部における排水の流れが乱れ、排水の効率が低下する原因となる。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、排水の効率を向上した集合継手を提供することを目的とする。
本発明の態様1に係る集合継手は、管状に形成され、軸線が上下方向に沿うように配置された継手本体と、前記継手本体の内周面に設けられた旋回羽根と、を備え、前記旋回羽根は、上方から下方に向かうに従い漸次、周方向の第1側に向けて延び、前記継手本体は、上方から下方に向かうに従い漸次縮径する傾斜管部を有し、前記旋回羽根の少なくとも一部は、前記傾斜管部の内周面に設けられ、前記傾斜管部の内周面は、上方から下方に向かうに従い漸次、前記軸線に接近するように傾斜した第1内面と、前記旋回羽根の下方の部分に配置され、上方から下方に向かうに従い漸次、前記軸線に接近するように傾斜した第2内面と、を有する。
本発明によれば、排水の効率を向上した集合継手を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る集合継手を備える集合継手システムの断面図である。 図1に示す集合継手の下部接続管の断面の第1図である。 本発明の第1変形例に係る集合継手の下部接続管が備える傾斜管部の軸線Oと直交する方向の断面における平面図である。 図3に示す下部接続管の軸線Oと平行な方向の断面の第2図である。 図3に示す下部接続管の軸線Oと平行な方向の断面の第3図である。 本発明の第2変形例に係る集合継手の下部接続管の軸線Oと平行な方向の断面の第3図である。 図3に示す下部接続管の第2内面と第3内面との境界を示す図である。 本発明の第3変形例に係る集合継手の下部接続管の第2内面と第3内面との境界を示す図の変形例である。 図3に示す下部接続管の正面図である。 図2に示す下部接続管を射出成型により形成するための金型の第1図である。 図2に示す下部接続管を射出成型により形成するための金型の第2図である。 本発明の第4変形例に係る集合継手の下部接続管の断面の第2図である。 本発明の変形例に係る集合継手の下部接続管を射出成型により形成するための金型を示す図であって、一部断面を含む斜視図である。 図2に示す下部接続管を射出成型する金型の第1例を示す断面図である。 図14に示す第1例の金型を下部接続管から離型させる動作を示す断面図である。 図2に示す下部接続管を射出成型する金型の第2例を示す断面図である。 図16に示す第2例の金型を下部接続管から離型させる動作を示す断面図である。 図2に示す下部接続管を射出成型する金型の第3例を示す縦断面図である。 図18に示す第3例の金型を下部接続管から離型させる第1の時点での動作を示す断面図である。 図18に示す第3例の金型を下部接続管から離型させる第2の時点での動作を示す断面図である。 図18に示す第3例の金型を下部接続管から離型させる第3の時点での動作を示す断面図である。 下部接続管を射出成型により形成するための金型の更に他の形態を示す横断面図である。
以下、本発明に係る集合継手の一実施形態が用いられる集合継手システムを、図1から図12を参照しながら説明する。
図1に示すように、この集合継手システム1は、建築物101の排水用として用いられる。集合継手システム1は、建築物101の床スラブ102に形成されたスラブ貫通孔102a内を通して各階に配置されている。なお、図1では、後述する下部接続管19の構成を簡略化して示している。
集合継手システム1は、集合継手11と、縦管46と、横管48と、を備えている。
集合継手11は、継手本体16と、横管接続部41と、を備えている。継手本体16は、円管状に形成され、軸線Oが上下方向に沿うように配置されている。以下、継手本体16の周方向X(図2参照)を単に周方向Xと言う。
継手本体16は、上部接続管17と、上部接続管17に中間管18を介して接続された下部接続管19と、を備えている。
上部接続管17の外周面には、横管接続部41が固定されている。本実施形態では、横管接続部41は上部接続管17の外周面に複数設けられている。横管接続部41には、横管48が接続されている。
上部接続管17の内周面には、堰止め板22が固定されている。堰止め板22は、横管48に排水が逆流するのを抑制する。
上部接続管17は、塩化ビニル樹脂等で形成されている。
上部接続管17の上端部には、縦管接続部23が取付けられている。縦管接続部23は、第1旋回羽根24を備えている。第1旋回羽根24は、上下方向において、横管48に対応する位置に配置されている。なお、第1旋回羽根24は備えていなくてもよく、第1旋回羽根24に替えて、図1に破線で示すように、上部接続管17の内周面から軸線Oに向かって突出する偏流板25を設けてもよい。偏流板25は、横管接続部41の中心軸よりも上流側に設けられるのが好ましく、横管接続部41の上端よりも上流側に設けるのがより好ましい。偏流板25は、縦管46から流入する排水を偏流させる。偏流板25は、縦管46から流入する排水と横管接続部41から流入する排水との衝突を防いだり、縦管46から流入する排水が横管接続部41へ逆流するのを防いだりする目的で設けられる。この目的のため、上部接続管17の内周面から偏流板25の先端25aまでの距離は10mm以上とされ、偏流板25の先端25aは断面視で軸線Oよりも突出しない程度の寸法とされる。上部接続管17の内周面から偏流板25の先端25aまでの距離としては15mm超が好ましく、偏流板25の先端25aは断面視で上部接続管17の内周面から軸線Oまでの距離の半分よりも突出しないことが好ましい。
一方、縦管46の内径よりも上部接続管17の内径が小さい場合には、上部接続管17の内周面に設けられる偏流板25は5mm以下であってもよい。
また、偏流板25は軸線Oから見た上面視で、横管接続部41と同じ位置に1つ設けることが好ましく、横管接続部41が複数ある場合、偏流板25は、少なくともいずれかの横管接続部41と同じ位置に1つ設けられ、横管接続部41の数に応じて複数設けられてもよい。また、偏流板25は、複数の横管接続部41の間にあってもよく、複数の横管接続部41にまたがるように設けてもよい。
縦管接続部23には、縦管46が接続されている。縦管46の外径は、上部接続管17の内径よりも小さい。
中間管18及び下部接続管19は、横管接続部41よりも下方に配置されている。
中間管18は、ポリ塩化ビニル系樹脂で構成され、ポリ塩化ビニル系樹脂と熱膨張性黒鉛とを含有する樹脂組成物を含有するものが好ましい。すなわち、中間管18は、樹脂組成物を成形することによって作製される。通常、中間管18は、樹脂組成物を押出成形または射出成形することによって作製される。
また、中間管18は、中間管18の全体が樹脂組成物からなる単層構造でもよいし、複数の層からなる複層構造でもよい。複層構造の場合、いずれかの層が樹脂組成物から形成されていればよい。例えば、中間管18が、表層と中間層と内層とからなる3層構造である場合には、中間層が樹脂組成物から形成されたものが挙げられ、表層、中間層、内層は吸熱剤を含有していてもよい。
なお、中間管18が熱膨張性黒鉛を含有しない場合には、熱膨張性黒鉛を含有するシート状の耐火材を中間管18の外面または中間管18を覆う遮音材の外面に巻きつけ、耐火材をスラブ貫通孔102aに埋設するようにしてもよい。
一例として、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、熱膨張性黒鉛を1~20重量部の割合で含む樹脂組成物からなる単層構造を採用できる。あるいは、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、熱膨張性黒鉛を1~20重量部の割合で含む樹脂組成物からなる熱膨張性耐火層と、この熱膨張性耐火層の内外面を覆う熱膨張性黒鉛非含有のポリ塩化ビニル系樹脂組成物の被覆層とからなる3層構造であるものを採用できる。
中間管18が単層構造の場合、熱膨張性黒鉛が1重量部未満であると、燃焼時に、十分な熱膨張性が得られず、所望の耐火性が得られないおそれがあり、20重量部を超えると、加熱により熱膨張しすぎて、その形状を保持できずに残渣がスラブ貫通孔102aから脱落し、耐火性が低下してしまうおそれがある。
中間管18が複層構造の場合、熱膨張性耐火材料を含む樹脂組成物としては、特に限定されないが、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、熱膨張性黒鉛を1~20重量部の割合で含むものが好ましい。熱膨張性黒鉛の含有量は、4~18重量部の割合がより好ましく、6~16重量部の割合がさらに好ましい。
なお、中間管18がスラブ貫通孔102aの全体に亘って存在していれば、熱膨張性黒鉛の含有量が15重量部以上と比較的多く含有していて残渣がもろい場合であっても、残渣がスラブ貫通孔102a全体を閉塞して床スラブ102内に熱膨張後の残渣が保持され、脱落しにくくすることができる。
中間層が熱膨張性黒鉛を含有する場合、中間層は黒色を呈する。そのため、表層と内層は黒色以外の着色剤を含有させ、中間層と区別可能にしておくことが好ましい。
表層および内層の厚みとしては、それぞれ0.3mm以上3.0mm以下であることが好ましく、0.6mm以上1.5mm以下が好ましい。被覆層の厚みが0.3mm以上であれば、管としての機械的強度を十分に確保でき、3.0mm以下であれば、耐火性の低下を抑制できる。
また、中間管18は、JIS K6741に記載の性能を満たすものであることが好ましい。
すなわち、熱膨張性黒鉛が1重量部未満であると、燃焼時に、十分な熱膨張性が得られず、所望の耐火性が得られないおそれがある。熱膨張性黒鉛が20重量部を超えると、加熱により熱膨張しすぎて、その形状を保持できずに残渣がスラブ貫通孔102aから脱落し、耐火性が低下してしまうおそれがある。
本実施形態で用いる熱膨張性黒鉛は、一例として、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を無機酸と強酸化剤とで黒鉛の層間に無機酸を挿入する酸処理をした後、pH調整して得られる結晶化合物を用いることができる。
無機酸として、濃硫酸、硝酸、セレン酸等を用いることができる。強酸化剤として、濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等を用いることができる。
前記pH調整により、炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物であって、pH1.5~7.0に調整された熱膨張性黒鉛、および、1.3倍膨張温度が180℃~280℃の熱膨張性黒鉛を用いることができる。
熱膨張性黒鉛のpHが1.5未満であると、酸性が強すぎて、成形装置の腐食などを引き起こしやすく、pHが7.0を超えると、ポリ塩化ビニル系樹脂の炭化促進効果が薄れ、十分な耐火性能が得られなくなるおそれがある。
熱膨張性黒鉛の粒径は、特に限定されないが、例えば100~400μmの範囲、好ましくは120~350μmの範囲のものを使用することができる。
中間管18を構成する樹脂組成物には、本実施形態の目的を阻害しない範囲で、必要に応じて安定剤、無機充填剤、難燃剤、滑剤、加工助剤、衝撃改質剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、可塑剤、熱可塑性エラストマーなどの添加剤が添加されていてもよい。
中間管18の内周面には、第2旋回羽根が設けられてもよい。中間管18の上端部は、上部接続管17の下端部の内側に嵌合されている。上部接続管17と中間管18との接続部分は、例えば接着剤等により接合されている。
本実施形態においては、図1に示すように、上部接続管17と中間管18との接続部分は、床スラブ102のスラブ貫通孔102a内に配置されている。スラブ貫通孔102aには、モルタル103が充填されている。なお、これに限るものではなく、上部接続管17の下端及び中間管18の上端は、床スラブ102の上面よりも上方にあってもよい。
なお、中間管18は無くても良い。
その場合、上部接続管17と下部接続管19とが直接接続される。下部接続管19の上端の接続管部31が受口の場合には、上部接続管17の下端が差口とされて下部接続管19に挿入される。下部接続管19の上端の接続管部31が差口の場合には、上部接続管17の下端が受口とされ、この下端に下部接続管19が挿入される。また、下部接続管19の上端の接続管部31および上部接続管17の下端のそれぞれが接続される接続部を上下に備える中間継手を上部接続管17と下部接続管19の間に設け、この中間継手を介して上部接続管17と下部接続管19とが接続されてもよい。
これらの場合、前述したシート状の耐火材(以下、耐火シートともいう)を、上部接続管17と下部接続管19との接続部分に巻き付けるなどして設けることができる。この場合、前記耐火シートは、上部接続管17や下部接続管19のうち、横管接続部41より下側に位置する部分に設けられる。なお、下部接続管19に耐火シートを巻く場合、下部接続管19のうち、第3旋回羽根34が存在する範囲の外面が後述するように凹んでいる場合には(凹み32e)、この範囲に耐火シートは巻きにくい。そのため、下部接続管19のうち、第3旋回羽根34が存在しない範囲に耐火シートを巻くのが好ましく、具体的には接続管部31または下側管部33の外面に巻くのが好ましい。一方、この範囲に後述する突部36が設けられている場合や、耐火パテ、ロックウール等の充填物が設けられている場合には、突部36や充填物により耐火シートが支持される。そのため、下部接続管19のうち、第3旋回羽根34がある位置まで耐火シートを巻いてもよい。
耐火材や耐火シート、中間管18の軸線Oの方向(上下方向)の長さは、例えば、30mm未満でもよく、70mm以上でもよい。
さらに、集合継手11を、建築物101の床スラブ102に形成されたスラブ貫通孔102a内に設置された熱膨張性耐火材料を含む耐火材と組み合わせてもよく、下部接続管19の周囲に設ける遮音カバーの内面、内部または外周面に熱膨張性耐火材料を含む耐火材を設けてもよく、これらの集合継手11の外側に耐火材を設けた場合には、中間管18や耐火シートなど集合継手11に予め設けられる耐火材を備えなくてもよい。
これらの集合継手11の外部に別途設けられる耐火材の上端は、集合継手11に予め設けられた耐火材の下端と軸線O方向で重なっていてもよく、軸線O方向で同じ位置でもよく、離間していてもよいが、別途設けられる耐火材は、予め集合継手11に設けられた耐火材よりも、軸線Oの上下方向において下側に配置することが好ましい。
予め集合継手11に設けられた耐火材の下端から別途設けられる耐火材の上端が離間していることで、横管接続部41を床スラブ102の上面から浮かせて配管しても、いずれかの耐火材が床スラブ102のスラブ貫通孔102aに配置することができる。予め集合継手11に設けられた耐火材の下端と、別途設けられる耐火材の上端との離間距離は30mm以上が好ましく、70mm超であることがより好ましい。
図2及び図3に示すように、下部接続管19は、接続管部31と、傾斜管部32と、下側管部(縦管接続部)33と、第3旋回羽根(旋回羽根)34と、を備えている。
接続管部31は、円筒状に形成され、中間管18の下端部の外側に嵌合されている(図1参照)。接続管部31は、例えば接着剤等により中間管18に接合されている。
傾斜管部32は、円筒状に形成され、かつ、上方から下方に向かうに従い漸次、縮径するように形成されている。言い換えると、傾斜管部32は、上方から下方に向かうに従い漸次、外径及び内径がそれぞれ小さくなるように形成されている。すなわち、傾斜管部32の内面は、下方に向かうに従い軸線Oに接近するようなテーパー状である。
傾斜管部32は、接続管部31と同軸に配置されている。傾斜管部32の上端部は、接続管部31の下端部の内周面に固定されている。傾斜管部32の上端部は、中間管18の下端部に中間管18の下方から接触している(図1参照)。
なお、傾斜管部32は上方から下方に向かうに従い内径が同一とされた円筒部を有していてもよい。円筒部は、接続管部31と傾斜管部32との間や、傾斜管部32と下側管部33に設けることができる。下部接続管19の軸線O方向の長さが同じ場合、円筒部を設けた下部接続管19の方が、円筒部を設けていない下部接続管19よりも傾斜管部32の軸線O方向の長さが短くなるので、軸線Oに対する傾斜管部32の傾斜角度が大きくなる(傾斜管部32の傾斜角度が水平面により近くなる)。そのように傾斜角度が大きくなる分、下部接続管19の内周面から突出する第3旋回羽根34の面34a(上面)の面積を大きくすることができる。また、傾斜管部32では内面から突出する第3旋回羽根34の長さが下方に向かうに従い短くなっていくため、第3旋回羽根34の軸線O側の屈曲部(第3旋回羽根34を周方向から見たときの外縁のうち、下部接続管19の内周面から離れている縁に設けられた屈曲部(頂点、凸形状部))は、円筒部と傾斜管部32との境界よりも下側に位置していることが好ましい。
図2に示すように、下側管部33は、円筒状に形成されている。下側管部33は、傾斜管部32と同軸に配置されている。下側管部33の上端部は、傾斜管部32の下端部の外周面に固定されている。図1に示すように、下側管部33には、縦管46が接続されている。
継手本体16の上端部及び下端部には、縦管46がそれぞれ接続されている。両縦管46は、同軸に配置されている。
第3旋回羽根34は、傾斜管部32の内周面における接続管部31よりも下方の部分に固定されている。なお、第3旋回羽根34の一部が傾斜管部32の内周面に固定され、第3旋回羽根34の残部が接続管部31や下側管部33の内周面に固定される等としてもよい。
図2及び図3に示すように、第3旋回羽根34は、上方から下方に向かうに従い漸次、周方向Xの第1側X1に向けて延びている。より詳しく説明すると、第3旋回羽根34の第1側X1を向く面34a(上面)は、上方から下方に向かうに従い漸次、第1側X1に向けて延びている。第3旋回羽根34の周方向Xの第2側X2を向く面34b(下面)は、上方から下方に向かうに従い漸次、第1側X1に向けて延びている。
なお、第3旋回羽根34の下面の一部が、上方から下方に向かうに従い漸次、第1側X1に向けて延び、第3旋回羽根34の下面の残部が水平面に沿って延びるように構成してもよい。
第3旋回羽根34の面34bは、図3に示すように、軸線Oと直交する方向の断面における平面視において軸線Oに面するように、傾斜管部32の内周面から軸線Oに向かうに従って第1側X1に向けて傾斜している。これにより、第3旋回羽根34の面34bに衝突した排水Wを、第1側X1へ向けて移動させやすくすることが好ましい。
なお、第3旋回羽根34は傾斜管部32が形成されている上下方向の位置において、1つ以上の頂点を備えた形状とすることが好ましく、下部接続管19の内周面から突出する第3旋回羽根34の面34aの面積を大きくすることができる。1つ以上の頂点を備えた形状とは、第3旋回羽根34を周方向から見たときの形状であって、第3旋回羽根34の外縁のうち下部接続管19の内周面から離れている縁が、1つ以上の頂点(凸形状部)を備えている形状を意味する。
図4は、図3中の切断線IV-IVの断面図である。以下では、傾斜管部32の内周面及び外周面の形状の詳細について説明する。
図1に示すように、傾斜管部32の内周面は、第1内面32aと、第2内面32bと、を備えている。
第1内面32aは、第3旋回羽根34の上方の部分、及び、周方向において第3旋回羽根34が配置されていない部分にそれぞれ配置されている。第1内面32aは、上方から下方に向かうに従い漸次、軸線Oに接近するように傾斜している。言い換えれば、第1内面32aは、下方から上方に向かうに従い漸次、軸線Oから離間するように傾斜している。なお、第3旋回羽根34の下端が傾斜管部32の上端に配置されているとき等には、第3旋回羽根34の上方の部分に第1内面32aは形成されなくてもよい。
第2内面32bは、軸線Oの方向から見た上面視で第3旋回羽根34の下方の部分に配置されている。図1に示すように、第2内面32bは、上方から下方に向かうに従い漸次、軸線Oに接近するように傾斜している。言い換えれば、第2内面32bは、下方から上方に向かうに従い漸次、軸線Oから離間するように傾斜している。第2内面32bは、第1内面32aと軸線Oとがなす角度と同じ傾斜角度とされている。この場合、第1内面32aと第2内面32bは略段差の無い連続面として傾斜管部32の内周面を構成する。これにより、旋回してきた排水の流れが傾斜管部32の内周面の段差によって乱されることがなくなる。
なお、第2内面32bは、第1内面32aと軸線Oとがなす角度と異なる傾斜角度とされ、第1内面32aよりも径方向内側に張り出していてもよい。この場合、第3内面32cは、側面視において、第2内面32bにおける周方向Xの第2側X2の端から径方向外側に延びていてもよく、図5に示すように、第3内面32cは、側面視において、下方に向かうに従い漸次、周方向Xの第1側X1に向かうように傾いていてもよい。また、第3内面32cは、例えば、図3に示すように、軸線Oと直交する方向の断面における平面視において軸線Oに面するように傾斜し、傾斜管部32の内周面から軸線Oに向かうに従って第1側X1に向けて傾斜していてもよい。
第3内面32cを形成する場合、第3内面32cは、図6に示す変形例のように、屈曲していてもよい。具体的には、例えば、第3内面32cの上部は、軸線Oと平行、又は下方に向かうに従い漸次、周方向Xの第2側X2に向かうように傾くように形成され、第3内面32cの下部は、下方に向かうに従い漸次、周方向Xの第1側X1に向かうように傾くようにしてもよい。
第3内面32cを上述したような形状とすることで、図5に示すように、第3内面32cに衝突した排水Wを、傾斜管部32において下方に移動させるようにすることが好ましい。
第3内面32cは、図7に示すように、平面視において軸線Oに面するように、傾斜管部32の内周面から軸線Oに向かうに従って第1側X1に向けて傾斜している。これにより、第3内面32cに衝突した排水Wを、第1側X1に移動させやすくすることが好ましい。
第3内面32cを軸線Oと直交する方向の断面において平面視した際の向きは、次のような条件を満たすことが好ましい。すなわち、図3に示すように、平面視において、第3旋回羽根34の面34bと、傾斜管部32の第1内面32aの接線である接線T1と、がなす角度を、第1角度A1とする。第3内面32cと、傾斜管部32の内面の接線T2と、がなす角度を、第2角度A2とする。このとき、第2角度A2は90°以上であることが好ましい。また、第1角度A1は、第2角度A2以上であるようにすることが好ましい。これにより、第3旋回羽根34の面34bに衝突した排水を、より第1側X1に向けて移動しやすくすることが好ましい。
また、第2内面32bと第3内面32cとの間には、図8に示す変形例のように、曲面32Rが設けられていてもよい。これにより、第3内面32cに衝突した排水Wを、より第1側X1に移動させやすくすることが好ましい。
図1に示すように、第1内面32a及び第2内面32bの外周面は、下方から上方に向かうに従い漸次、軸線Oから離間するように傾斜している。
ここで、第3内面32cが形成されている場合、図9に示すように、傾斜管部32の外周面は、第1外面32d(傾斜管部の外周面の少なくとも一部)を備えていてもよい。第1外面32dは、第2内面32bの径方向外側に配置されている。第1外面32dは、上方から下方に向かうに従い漸次、軸線Oに接近するように傾斜している。言い換えれば、第1外面32dは、下方から上方に向かうに従い漸次、軸線Oから離間するように傾斜している。すなわち、図4に示す断面において、第1外面32d及び第2内面32bは互いに平行であり、第1外面32d及び第2内面32bにより挟まれた傾斜管部32の厚さは一定である。第1外面32dは、第2内面32bに対応する全範囲にわたって形成されている。
第3内面32cが形成されている場合、円筒状に形成された傾斜管部32では、第2内面32bに対応する部分の内周面及び外周面が軸線Oに向かって凹んでいてもよい。傾斜管部32の第2内面32bに対応する部分では、いわゆる肉盗みがされている。言い換えると、傾斜管部32の外周面には、軸線Oに向けて凹む凹み32eが形成されている。また、軸線Oに対する傾斜管部32の外面の傾きと、軸線Oに対する第1外面32dの傾きが、ともに上方から下方に向かうに従い軸線Oに接近するような傾斜になるため、凹み32eの空間が上方から下方にかけて確保しやすく、凹み32eに耐火パテや防振剤などを設置する空間を確保できる。
なお、凹み32eは形成されていなくてもよく、図1に示すように第3内面32cが形成されていない場合には、凹み32eは形成されない。
傾斜管部32の外周面に凹み32eを形成する場合、図4及び図9に示すように、傾斜管部32の第1外面32dには、径方向外側に向かって突出する突部36が複数形成されていてもよい。複数の突部36は、周方向に延び、互いに上下方向に間隔を空けて配置されている。突部36を形成することで、傾斜管部32の強度を向上させ、排水が第3旋回羽根34にあった際に発生する振動を抑える効果がある。さらに、前述したように下部接続管19に耐火シートを巻き付けるとき、傾斜管部32の周囲に設けられる耐火シートや遮音カバーを保持する効果もある。
なお、第1外面32dは、第2内面32bに対応する範囲の一部に形成されてもよい。
下部接続管19を構成する接続管部31、傾斜管部32、下側管部33、及び第3旋回羽根34は、それぞれが、例えば塩化ビニル樹脂等の射出成形により一体に形成されている。
継手本体16は、上部接続管17、中間管18、及び下部接続管19の3つの部材で構成されている。なお、継手本体を2つ、又は4つ以上の部材で構成してもよいし、継手本体を1つの部材で一体に構成してもよい。
また、上部接続管17及び下部接続管19を透明にしてもよい。これにより、上部接続管17、中間管18、及び下部接続管19の接続状態を外部から視認することができる。
さらに、継手本体16の外面に繊維モルタル層が設けられたいわゆる耐火2層管としてもよい。例えば、上部接続管17、中間管18、及び下部接続管19それぞれの外面に繊維モルタル層が設けられていてもよい。
継手本体16の外周面に、遮音対策として遮音カバーを設けてもよい。遮音カバーは、例えば、厚さ0.8~2mmの軟質塩化ビニル、ブチルゴム、又はポリプロピレン(PP)樹脂製やゴム製の遮音シートで形成される。遮音カバーを、上記のシートの内側に、厚さ5~20mmのポリエステル繊維、ウレタン発泡体、又はグラスウールやロックウールなどの吸音層を設けた積層体としてもよい。また、遮音カバーに熱膨張性材料を含む耐火材を設けてもよく、耐火材を設ける位置としては、吸音層の内面や、吸音層の内部、吸音層と遮音シートの間、遮音シートの外面が挙げられる。
また、下部接続管19の傾斜管部32の外面に設けられた凹み32eに、前記吸音層を構成する材料を充填し、外観上、凹み32eを無くしてもよい。これにより、下部接続管19の周囲に設ける遮音カバーを、前記充填された材料によって支持することができる。
次に、以上のように構成された下部接続管19の製造方法について説明する。
図10及び図11に示すように、下部接続管19は金型51を用いた射出成形により形成される。例えば金型51は、第1コア52と、第2コア53と、凸部53aと、第1キャビティ54と、第2キャビティ55と、を備えている。
金型51では、第1コア52に凹部52aが形成され、第2コア53に、凹部52aに対応する凸部53aが形成されている。本実施形態において、凸部53aは、第2コア53と別体に形成されている。凸部53aは、第2コア53の側から、図10及び図11中に示す線L(下部接続管19における傾斜管部32と下側管部33との接続部分である段部の上面を示す線)を超えて凹部52a側に飛び込んでいる。これにより、凸部53aと凹部52aとの間で第3旋回羽根34を形成している。また、凸部53aは、下方(図10に示す矢印の方向)に移動可能である。第2コア53は、下方に移動した凸部53aを受け入れるための窪み53cを備える。なお図示の例では、第1コア52と第2コア53とのパーティングライン(第1コア52と第2コア53との金型分割境界に起因する微小な段差や凸部)が、傾斜管部32と下側管部33とを接続する前記段部の下面に位置している。しかしながら、例えば、このパーティングラインは、より上方(例えば、前記段部の上面の位置、言い換えると、図10及び図11中に示す線L)に位置していてもよい。例えば、第3旋回羽根34の下端が下側管部33の下端よりも上にある(第3旋回羽根34の下端が傾斜管部32の途中にある)場合などには、前記パーティングラインの位置を、図10および図11に示すパーティングラインの位置よりも上方に位置させることができる。
また、第1コア52と凸部53aとのパーティングラインが第1内面32aと第2内面32bとの境界である傾斜管部32の内周面に形成される。このパーティングラインは、第3旋回羽根34の上端部と傾斜管部32の内周面との接続部付近から下側管部33の上端に向けて延びる直線状であり、第3旋回羽根34の上端部よりも第2側X2に設けられている。また、このパーティングラインは、上方から下方に向かうに従い漸次、周方向Xの第2側X2に向かうように傾いてもよく、軸線Oに平行であってもよい。
第1コア52は、第3旋回羽根34の面34a、及び傾斜管部32の第1内面32aを形成している。凸部53aは、第3旋回羽根34の面34b、及び傾斜管部32の第2内面32bを形成している。
金型51内で下部接続管19を形成した後で、下部接続管19に対して第1コア52を上方に移動させて下部接続管19から第1コア52を取り外す。次に、凸部53aを図10の下方に移動させ、凸部53aの下端を窪み53cに収容する。その後、下部接続管19に対して第2コア53及び凸部53aを下方に移動させて下部接続管19から第2コア53及び凸部53aを取り外す。
下部接続管19に対して第1キャビティ54を左側に移動させて下部接続管19から第1キャビティ54を取り外す。下部接続管19に対して第2キャビティ55を右側に移動させて下部接続管19から第2キャビティ55を取り外す。
こうして、射出成型により下部接続管19が製造される。第1コア52では形成できない第3旋回羽根34下部の第2内面32bを第2コア53の凸部53aにより形成することで、排水性のよい内周面を備えた下部接続管19と第3旋回羽根34とを一体で成型することができる。
なお、凸部53aの抜きやすさを向上するために、図12に示す変形例のように、第2内面32bと、第3旋回羽根34の面34bとの角度を90°以上となるようにしてもよく、面34bを下側に湾曲した曲面としてもよい。
また、第3内面32cを形成する場合には、図13に示すように、凸部53aは、第1内面32aや第2内面32b、第3旋回羽根34の面34bと、第3内面32cを同時に形成してもよい。凸部53aが第3内面32cを形成する場合、第3内面32cと連なる第1内面32aの一部も凸部53aにより形成される。なお、凸部53aは第2内面32bと第3内面32cを同時に形成してもよい。
以下、凸部53aが第2内面32bを形成する金型51A~51Cの第1例から第3例を示す。
図14および図15に示す第1例の金型51Aでは、凸部53aが、いわゆる傾斜コア(傾斜バー)である。金型51Aでは、凸部53aが、第2コア53と連係して移動する。図15に示すように、第2コア53が下部接続管19に対して下方に離型するとき、凸部53aは、例えば、第2内面32bから離間するよう軸線Oに向かって移動(スライド移動)する。これにより、例えば、凸部53aが第2内面32b等に引っ掛かること等がなく、第2コア53および凸部53aが下部接続管19から下方に離型する。このとき、第2内面32bだけでなく、第3旋回羽根34の面34bも同時に成形することが可能である。この場合には、第2コア53が下部接続管19に対して下方に離型するとき、凸部53aが、例えば、第1内面32a、第2内面32b、第3内面32c、第3旋回羽根34の面34bのいずれもから離間するよう軸線Oに向けて移動(スライド移動)する。なお第1例の金型51Aは、図2に示すような下部接続管19を成形する。
図16および図17に示す第2例の金型51Bでは、凸部53aが、いわゆる倒れコア(倒れピン)である。金型51Bでは、凸部53aが、第2コア53と連係して移動する。図17に示すように、第2コア53が下部接続管19に対して下方に離型するとき、凸部53aは、例えば、第2内面32bから離間するよう軸線Oに向かって(軸線R回りに)倒れる。これにより、例えば、凸部53aが第2内面32b等に引っ掛かること等がなく、第2コア53および凸部53aが下部接続管19から下方に離型する。このとき、第2内面32bだけでなく、第3旋回羽根34の面34bも同時に成形することが可能である。この場合には、第2コア53が下部接続管19に対して下方に離型するとき、凸部53aが、例えば、第1内面32a、第2内面32b、第3内面32c、第3旋回羽根34の面34bのいずれもから離間するよう軸線Oに向かって(軸線R回りに)倒れる。なお第3例の金型51Bは、図2に示すような下部接続管19を成形する。
図18から図21に示す第3例の金型51Cは、第1例、第2例の金型51A、Bと同様に、図2に示す下部接続管19を成形する。なお図18から図21に示す各断面図では、第1キャビティ54および第2キャビティ55の図示を省略している。
ここで、この第3例の金型では、第1コア52および第2コア53の両方が、下部接続管19の内部から上方に引き抜かれる。具体的には、図18に示すように、金型51C内部への射出直後では、下部接続管19の内部に第1コア52および第2コア53が配置されている。その後、図19に示すように、先行して第1コア52が上方に引き抜かれる。すると、下部接続管19の内部に、第2コア53が移動可能な空間が形成され、この空間に、第2コア53が、軸線Oに交差する方向にスライドする。図20に示すように、第2コア53のスライドは、第2コア53と羽根34との干渉がなくなるまで継続する。第2コア53と羽根34とが干渉しなくなったら、図21に示すように、第2コア53が下部接続管19から上方に引き抜かれて取り外される。
下部接続管19は、第1コア52および第2コア53が引き抜かれる接続管部31のほうが下側管部33よりも大径であるため、第2コア53を大きく可動できるため、金型コアを引き抜きやすい。特に、下側管部33が差口である場合には受口である場合に比べて内径が小さく、下側管部33側において第2コア53が可動できる範囲が小さいため、図18から図21に示すように接続管部31側から上方に引き抜くことが好ましい。なお、下側管部33が差口であるが、下部接続管19とは別部材として構成された管が、受口とされた下側管部33に挿入されることで前記差口とされているような場合には、下部接続管19の成型時には下側管部33から第2コア53を引き抜いてもよい。
図22に示すように、金型51内に下部接続管19を形成する樹脂を注入するゲートは、第1キャビティ54と第2キャビティ55との分割面56の間に設けられる所謂サイドゲートG1、G2が好ましいが、ゲートが第1キャビティ54または第2キャビティ55を貫通するダイレクトゲートであってもよい。
ゲートから遠い位置には不均一な冷却による残留応力が残りやすい一方、ゲートの周囲にも残留応力やゲート痕によるヒケ(樹脂の収縮)が発生するため、下部接続管19を形成する金型51に設けるゲートは適切な位置に設けることが好ましい。以下、好ましいゲートの位置について説明する。ゲートの位置に対応して下部接続管19の外面にゲート痕が形成される。
ゲートは金型のキャビティが大きな箇所ではジェッティングなどの問題が生じることがあるため、第3旋回羽根34が設けられた位置における下部接続管19の外周面には設けないことが好ましい。
また、第3内面32cが形成され、凹み32eが形成されている場合には、図22に示すように、継手本体16の周方向Xにおけるゲートの位置G1、G2は、凹み32eに対して第1側X1または第2側X2に90°移動した位置に設けられる。これにより、下部接続管19の外面であって、凹み32eに対して第1側X1または第2側X2に90°移動した位置にゲート痕が設けられる(図22に示すゲートG1、G2)。なおゲートG1、G2は、2つともなくてもよく、いずれか一方のみであってもよい。ゲートG1、G2が2つの場合、ゲート痕は2つ設けられる。ゲートG1、G2がいずれか一方のみである場合、ゲート痕は1つ設けられる。なお、ゲートがダイレクトゲートの場合には、ゲートの周方向の位置は特に限定されないが、第3旋回羽根34を形成する樹脂を充填しやすくするため、凹み32eの外面である第1外面32dまたはその周囲の傾斜管部32の外面に設けるのが好ましい。
図10に示すように、継手本体16の軸線Oの方向におけるゲートの位置としては、ゲートがサイドゲートG1、G2の場合およびダイレクトゲートのいずれの場合でも、接続管部31の下端から下側管部33の上端までの間R1に設けられることが好ましい。この間R1ではなく、接続管部31や下側管部33の側面にゲートを設けると、ゲートに由来するヒケにより、接続管部31や下側管部33に挿入される中間管18や縦管46との間に隙間が生じ、漏水の原因となる恐れがある。
継手本体16の軸線Oの方向におけるゲートの位置としては、軸線Oの方向における第3旋回羽根34の中心から接続管部31の下端までの間R2に設けることが特に好ましい。下部接続管19のうち、サイズ(外径)の大きな部分が残留応力による変形の影響を受けやすいが、下側管部33より外径が大きい接続管部31の近くにゲートを設けることで、ゲートに近い部分である接続管部31側(上側)における樹脂の残留応力の影響を抑え、接続管部31の変形を抑えることができる。また、下部接続管19の凹み32eは、第3旋回羽根34の下部よりも第3旋回羽根34の上部で深く凹んだ複雑な凹凸形状をしている場合、このような複雑な形状の金型内には樹脂が充填されにくい。そのため、軸線Oの方向における第3旋回羽根34の上部の近くにゲートを設けることで、樹脂を充填しやすくすることができる。これにより、下部接続管19の外面であって、軸線Oの方向における第3旋回羽根34の中心から接続管部31の下端までの間R2にゲート痕が設けられることが特に好ましい。
以上説明したように、本実施形態に係る集合継手11によれば、第1コア52では形成できない第3旋回羽根34下部の第2内面32bを第2コア53の凸部53aにより形成することで、下部接続管19の第1内面32aおよび第2内面32bは段差が略無い連続した内面とされている。ここで、傾斜管部32内では、排水Wが、旋回羽根に沿って旋回する。そのため、排水Wが第1側X1に流れる。第1内面32aおよび第2内面32bは段差が略無いことで、第1内面32aと第2内面32bとの連結部分における段差に排水Wが衝突することが無く、排水Wは旋回する流れの方向である第1側X1に向かいに向かって移動する。したがって、第1内面32aと第2内面32bとの連結部分における段差に排水Wが衝突したことによる排水の流れを乱れにくくすることができる。よって、排水の効率を向上することができる。
また、第3内面32cを形成する場合では、第3内面32cは下方に向かうに従い第1側X1に向かうように傾いている。ここで、傾斜管部32内では、排水Wが、旋回羽根に沿って旋回する。そのため、排水Wが第1側X1に流れる。第3内面32cが下方に向かうに従い第1側X1に向かうように傾いていることで、第3内面32cに衝突した排水Wは、排水Wの流れの方向である第1側X1に向かいながら下方に向かって移動する。したがって、第3内面32cが軸線Oと平行、または下方に向かうに従い第2側X2に向かうように傾いている場合と比較して、図5に示すように、第3内面32cに衝突した排水Wの流れを乱れにくくすることができる。よって、排水の効率を向上することができる。
また、第3内面32cは、図3、図7に示すように、平面視において軸線Oに面するように、傾斜管部32の内周面から軸線Oに向かうに従って第1側X1に向けて傾斜している。ここで、傾斜管部32内では、排水Wが、旋回羽根に沿って旋回する。そのため、排水Wが第1側X1に流れる。第3内面32cが、傾斜管部32の内周面から軸線Oに向かうに従って第1側X1に向けて傾斜していることで、第3内面32cに衝突した排水Wは、第1側X1に向けて移動する。したがって、第3内面32cが軸線Oと平行、または下方に向かうに従い第2側X2に向かうように傾いている場合と比較して、第3内面32cに衝突した排水Wの流れを乱れにくくすることができる。よって、排水の効率を向上することができる。
また、旋回羽根の下方の部分に配置され、上方から下方に向かうに従い漸次、軸線Oに接近するように傾斜した第2内面32bを有する。言い換えれば、第2内面32bは、下方から上方に向かうに従い漸次、軸線Oから離間するように傾斜している。これにより、第1内面32aと第2内面32bとの連結部分における段差を略無くすことができる。また、第33内面34cを形成する場合であっても、第2内面32bの上方において、周方向Xの第1側X1と反対の側(第2側X2)に面する領域(第3内面32c)を小さくすることができる。したがって、第3内面32cに、傾斜管部32の内部を流下した排水Wが衝突しにくくすることができる。よって、傾斜管部32の内部において排水Wの流れが乱れることを防ぎ、排水の効率を向上することができる。
また、第3旋回羽根34の面34bは、平面視において軸線Oに面するように、傾斜管部32の内周面から軸線Oに向かうに従って第1側X1に向けて傾斜している。また、旋回羽根は、上方から下方に向かうに従い漸次、周方向Xの第1側X1に向けて延びる。これにより、第3旋回羽根34の面34bに衝突した排水Wは、下方に向かって移動することに加えて、第1側X1に向けて移動する。したがって、傾斜管部32の内部における排水Wの流れをより滑らかにすることができる。よって、より排水の効率を向上することができる。
また、平面視において、第3旋回羽根34の面34bと、傾斜管部32の第1内面32aの接線と、がなす角度は、第3内面32cと、傾斜管部32の内面の接線と、がなす角度以上である。これにより、第3旋回羽根34の面34bに衝突した排水Wを、より第1側X1に向けて移動しやすくすることができる。したがって、傾斜管部32の内部における排水Wの流れを更に滑らかにすることができる。よって、更に排水の効率を向上することができる。
また、第2内面32bと第3内面32cとの間に、曲面が設けられている。これにより、第3内面32cに衝突した排水Wを、第1側X1の第2内面32bに向けて移動させやすくすることができる。よって、より排水の効率を向上することができる。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。
例えば、前記実施形態では、第2内面32bの径方向外側に配置された傾斜管部32の外周面は、軸線Oに沿う平坦な形状等であってもよい。
また、第3旋回羽根34の面34a又は面34bは、平面ではなく、上方又は下方に向かって湾曲した曲面であってもよい。さらに、面34a又は面34bには、連続又は不連続な凸部や凹部が形成されていてもよい。
また、前記実施形態では、第2内面32bの径方向外側に配置された突部36が、周方向Xに延び、互いに上下方向に間隔を空けて配置されている。しかしながら、突部36が上下方向(管軸方向)に延びていてもよく、周方向Xに延びる突部36と上下方向に延びる突部36の両方が設けられていてもよい。また、突部36は設けなくてもよい。
接続管部31、下側管部33は受口とされているが、差口でもよい。
接続管部31が差口である場合には、上記の通り中間管18を省略し、上部接続管17の下端(受口)に接続管部31を挿入することができる。
集合継手11は、縦管接続部23及び横管接続部41を備えなくてもよい。
継手本体16内に旋回羽根が設けられる位置は特に限定されず、上下方向において横管接続部41と同等の位置等でもよい。
継手本体16は円管状に形成されているとした。しかし、継手本体16の形状はこれに限定されず、継手本体16は楕円の管状や、角管状等に形成されていてもよい。
また、第3旋回羽根34は、射出成型によって傾斜管部32と一体に形成されず、別部材であってもよい。
さらに、第3旋回羽根34は、下部接続管19の内周面に複数形成されていてもよい。複数形成することで、下部接続管19の内周面から突出する第3旋回羽根34の高さ寸法を小さくでき、金型52の第2コア53の凸部53aを移動させる距離を小さくすることができ、第2コア53を引き抜きやすくすることができる。この場合、金型52の第2コア53の凸部53aを移動させやすくするため、複数の第3旋回羽根34は軸線O方向に重なっていることが好ましく、複数の第3旋回羽根34は対向していることが好ましい。
金型51内に下部接続管19を形成する樹脂を注入するゲートは、接続管部31の上端および/または下側管部33の下端に位置していてもよい。この場合、接続管部31の上端付近や下側管部33の下端付近をゲート痕ごと切断し、下部接続管19において生じ得るゲート痕に起因する突起やヒケによる問題を解消することができる。なお、この場合には下部接続管19の外面にはゲート痕が残らない。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
例えば、中間管は円筒状のものに限らず、上下方向が短いリング状であってもよく、周方向の一部に切り欠きが設けられていてもよく、周方向が不連続であってもよい。
11 集合継手
16 継手本体
17 上部接続管
19 下部接続管
32 傾斜管部
32a 第1内面
32b 第2内面
32c 第3内面
34a 面(上面)
34b 面(下面)
41 横管接続部
48 横管
O 軸線
X 周方向
X1 第1側
X2 第2側

Claims (2)

  1. 管状に形成され、軸線が上下方向に沿うように配置された継手本体と、
    前記継手本体の内周面に設けられた旋回羽根と、
    を備え、
    前記旋回羽根は、上方から下方に向かうに従い漸次、周方向の第1側に向けて延び、
    前記継手本体は、上方から下方に向かうに従い漸次縮径する傾斜管部を有し、
    前記旋回羽根の少なくとも一部は、前記傾斜管部の内周面に設けられ、
    前記傾斜管部の内周面は、
    上方から下方に向かうに従い漸次、前記軸線に接近するように傾斜した第1内面と、
    前記旋回羽根の下方の部分に配置され、上方から下方に向かうに従い漸次、前記軸線に接近するように傾斜した第2内面と、
    を有する、
    集合継手。
  2. 前記旋回羽根の下面は、平面視において前記軸線に面するように、前記傾斜管部の内周面から前記軸線に向かうに従って前記第1側に向けて傾斜している、
    請求項1に記載の集合継手。
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