JP2024007293A - 洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗濯運転などに先立って、ユーザが衣類の汚れ付着部分への洗剤の塗布を良好に行える洗濯機を提供する。【解決手段】ドラム式洗濯機は、筐体内に配置された外槽と、外槽内に配置され、衣類が収容されるドラムと、洗剤を発泡させることにより洗剤泡を生成し、生成された洗剤泡を送出する洗剤泡生成部と、洗剤泡生成部から送出された洗剤泡を、ドラムの外において衣類の部分に塗布するために、下方向へ放出するノズル320と、ノズル320に対して衣類の部分が下方向から規定距離Dまで近づいたことを検出する距離センサ410と、衣類の部分が規定距離Dまで近づいたことに基づいて、洗剤泡生成部に洗剤泡を送出させる制御部と、規定距離Dまで近づいた衣類の部分における洗剤泡が塗布される塗布領域に、光をスポット照射するライト420と、を備える。【選択図】図5
Description
本発明は、洗濯機に関する。
従来、衣類の襟や袖などの部分に皮脂汚れなどの頑固な汚れが付着している場合、当該汚れが付着した部分に液体洗剤を直接塗布した後に衣類を洗濯機に投入するということが、家庭内において良く行われている。ユーザは、液体洗剤の入った容器を手で持って衣類の汚れ付着部分まで運び、容器から液体洗剤を流し出して汚れ付着部分に塗布する。
なお、洗濯機に投入する前に、洗剤が塗布された部分を、超音波を利用した部分洗い装置、たとえば、特許文献1に記載の携帯型の洗濯機器を用いて予洗いすることも可能である。
しかしながら、上記のような、汚れ付着部分に液体洗剤を塗布する作業が行われる場合、作業時に衣類を置く場所が必要であり、また、塗布した液体洗剤の液垂れによる周囲への洗剤の付着が懸念される。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、洗濯運転などに先立って、ユーザが衣類の汚れ付着部分への洗剤の塗布を良好に行える洗濯機を提供することを目的とする。
本発明の主たる態様に係る洗濯機は、筐体内に配置された外槽と、前記外槽内に配置され、衣類が収容される内槽と、洗剤を発泡させることにより洗剤泡を生成し、生成された前記洗剤泡を送出する洗剤泡生成部と、前記洗剤泡生成部から送出された前記洗剤泡を、前記内槽の外において衣類の部分に塗布するために、下方向へ放出する洗剤泡放出部と、前記洗剤泡放出部に対して前記衣類の部分が下方向から規定距離まで近づいたことを検出するセンサと、前記衣類の部分が前記規定距離まで近づいたことに基づいて、前記洗剤泡生成部に前記洗剤泡を送出させる制御部と、前記規定距離まで近づいた前記衣類の部分における前記洗剤泡が塗布される塗布領域に、光をスポット照射するライトと、を備える。
本態様に係る洗濯機によれば、ユーザは、洗濯運転に先立って、内槽内に収容される前の衣類の汚れ付着部分に洗剤泡を塗布することができる。よって、その後、洗濯運転が行われたときに、衣類の汚れ落ちが良くなる。
さらに、衣類の部分が下方向から洗剤泡放出部に規定距離まで近づけられたときに、自動的に洗剤泡が放出されるので、洗剤泡放出部の下に衣類がない状態で洗剤泡が放出されてしまうことが生じにくく、衣類の部分に確実に洗剤泡を塗布できる。さらに、規定距離まで近づいた衣類の部分における塗布領域に、ライトからの光がスポット照射されるので、ユーザは、塗布領域を把握することができ、汚れ付着部分が塗布領域となるように調整しやすい。
本態様に係る洗濯機において、前記ライトは、前記洗剤泡放出部に隣接して配置され、その光軸が鉛直方向に対して傾斜して前記塗布領域を通るような構成とされ得る。
上記の構成によれば、洗剤泡放出部に隣接して配置されたライトから、規定距離まで近づいた衣類の塗布領域に、光をスポット照射することができる。
上記の構成とされた場合、さらに、前記センサは、前記洗剤泡放出部に対して前記ライトと相対する側に配置されるような構成とされ得る。
このような構成とされれば、センサとライトとを洗剤泡放出部の近傍に配置できるので、センサによる衣類の部分の検出漏れが生じにくくなり、また、ライトによる衣類の塗布領域への照明が行いやすくなる。
本態様に係る洗濯機において、前記制御部は、前記衣類の部分が前記規定距離まで近づくごとに、前記洗剤泡生成部に一定量の前記洗剤泡を送出させるような構成とされ得る。
上記の構成によれば、洗剤泡放出部からの一度の放出により衣類の部分に塗布される洗剤泡が、ほぼ一定の平面サイズに定まるので、塗布領域がほぼ一定のサイズに定まる。よって、塗布領域にライトからの光をスポット照射しやすくなる。
上記の構成とされた場合、さらに、前記塗布領域にスポット照射される光のスポットサイズは、前記塗布領域のサイズよりも大きくされ得る。
このような構成とされれば、衣類の塗布領域が光のスポットから外れにくくなる。
本態様に係る洗濯機において、前記内槽は、横軸型のドラムを含み、前記外槽は、前面に開口部を有し、前記筐体は、前面に投入口を有し、前記投入口は、ドアにより覆われ、前記投入口と前記開口部との間に、弾性を有する環状のパッキンが設けられるような構成が採られ得る。この場合、前記洗剤泡放出部は、前記パッキンの上部に設けられ、前記パッキンの下部に向けて前記洗剤泡を放出するノズルとされ得る。
上記の構成によれば、ノズルの下に衣類がない状態でノズルから洗剤泡が出ても、洗剤泡をパッキンの下部で受けることができ、洗剤泡が洗濯機の外に出てしまうことを防止できる。
さらに、パッキンの内側は筐体の外に比べて暗いので、ライトからの光が照射されたときに衣類の塗布領域が分かりやすい。
本発明によれば、洗濯運転などに先立って、ユーザが衣類の汚れ付着部分への洗剤の塗布を良好に行える洗濯機を提供できる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明によりさらに明らかとなろう。ただし、以下の実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
以下、本発明の洗濯機の一実施形態であるドラム式洗濯機について、図面を参照して説明する。
図1は、ドラム式洗濯機1の構成を示す側面断面図である。
ドラム式洗濯機1は、方形状の筐体10を備える。筐体10の前面には、洗濯物が投入される円形の投入口11が形成される。投入口11は、ほぼ円盤状を有する開閉自在なドア12により覆われる。
筐体10内には、外槽20が配置される。外槽20は、複数のダンパー21とスプリング22とにより弾性的に支持される。外槽20内には、横軸型のドラム23が回転自在に配置される。ドラム23は、水平軸周りに回転する。ドラム23は、前面に円形の開口部23aを有する。ドラム23は、本発明の内槽に相当する。
外槽20は、その前面であってドラム23の開口部23aの前方に、円形の開口部20aを有する。筐体10の投入口11と外槽20の開口部20aとの間には、弾性を有する環状のパッキン24が設けられる。パッキン24の前側の周縁部が投入口11の周縁部に接続され、パッキン24の後側の周縁部が開口部20aの周縁部に接続される。閉じられたドア12の周面がパッキン24に接触し、投入口11とドア12との間が水封される。
ドラム23の内周面には、多数の脱水孔23bが形成される。また、ドラム23の内周面には、周方向に等しい間隔で、ほぼ三角柱形状を有する3つのバッフル25が設けられる。
外槽20の後方には、ドラム23を回転させるためのトルクを発生させる駆動モータ30が配置される。駆動モータ30は、たとえば、アウターロータ型のDCブラシレスモータである。駆動モータ30は、洗い工程およびすすぎ工程時には、ドラム23内の洗濯物に加わる遠心力が重力より小さく、洗濯物がタンブリングする回転数でドラム23を回転させる。一方、駆動モータ30は、脱水工程時には、ドラム23内の洗濯物に加わる遠心力が重力よりはるかに大きく、洗濯物がドラム23の内周面に張り付く回転数でドラム23を回転させる。
外槽20の底部には、排水口部20bが形成される。排水口部20bには、外槽20内から排水を行う排水部40が接続される。排水部40は、排水バルブ41、排水ホース42および排水フィルタ43により構成される。排水口部20bに、排水フィルタ43が接続される。排水バルブ41は、排水フィルタ43の下流に設けられ、たとえば、バルブと、バルブを開閉させるトルクモータとを含む。排水バルブ41に、排水ホース42が接続される。排水バルブ41が開放されると、外槽20内に溜められた水が排水口部20b、排水フィルタ43および排水ホース42を通じて機外に排出される。リント等の異物が排水フィルタ43により捕獲される。
筐体10内の上部には、給水装置50と洗剤泡ディスペンサ60とが配置される。給水装置50は、主として、外槽20内に給水を行う機能と、液剤タンク220に貯められた液体洗剤および液体柔軟剤を外槽20内に自動投入する機能とを有する。洗剤泡ディスペンサ60は、液剤タンク220内の液体洗剤を利用して、当該液体洗剤が発泡した洗剤泡を生成する。そして、洗剤泡ディスペンサ60は、生成した洗剤泡を、ドラム23の外、即ちパッキン24の位置において、ドラム23内に収容される前の衣類の部分に塗布するために、ノズル320から放出する。
図2および図3は、それぞれ、給水装置50および洗剤泡ディスペンサ60の平面図および正面図である。図4は、貯水槽240の位置で切断された給水装置50の要部の側面断面図である。図2では、給水装置50が、水路形成部材230の上部材230aが取り外された状態で示されている。図3では、注水ユニット52が貯水槽240の位置で切断された断面図で示されている。また、図3では、パッキン24の上部が、ノズル320の位置で切断された端面図で示されている。
図1ないし図4を参照し、給水装置50と洗剤泡ディスペンサ60の詳細な構成について説明する。
給水装置50は、給水バルブユニット51と、注水ユニット52と、を備える。給水バルブユニット51は、給水バルブ110と、第1給水ホース120と、第2給水ホース130と、を含む。給水バルブ110は、第1バルブ111および第2バルブ112を有する。給水バルブ110の給水口113は、図示しない接続ホースを介して水道栓に接続される。第1バルブ111の定格流量は、たとえば、5~10L/分とされる。第2バルブ112の定格流量は、第1バルブ111の定格流量より大幅に小さくされ、たとえば、0.5~1.0L/分とされる。
第1給水ホース120の入口が第1バルブ111に接続され、第2給水ホース130の入口が第2バルブ112に接続される。第1バルブ111が開放されると、第1給水ホース120に水が流れ、第2バルブ112が開放されると、第2給水ホース130に水が流れる。
注水ユニット52は、前面が開口する注水口部材210と、注水口部材210に引出可能に収容される液剤タンク220と、注水口部材210の上面に配置された水路形成部材230と、を含む。
注水口部材210の底部には、注水口211が設けられる。注水口211から下方に延びる注水ホース53が外槽20に接続される。
図3に示すように、液剤タンク220の内部は、液体洗剤が収容される洗剤室221と液体柔軟剤が収容される柔軟剤室222とに区画される。洗剤室221内に貯められた液体洗剤は、洗濯運転での洗い工程と洗剤泡塗布運転で使用される。柔軟剤室222内に貯められた液体柔軟剤は、洗濯運転でのすすぎ工程で使用される。
洗剤室221の後面下部には、後方に開口する洗剤排出口223が形成される。また、柔軟剤室222の後面下部には、後方に開口する柔軟剤排出口224が形成される。注水口部材210の内部には液剤タンク220の下方に隙間が形成され、当該隙間が水路形成部材230から排出された水の流路212となる。
液剤タンク220は、筐体10の前面に設けられた収容口13を通じて注水口部材210に収容される。液剤タンク220の前面には、収容口13を塞ぐ蓋220aが設けられる。ユーザは、液剤タンク220を前方に引き出して、洗剤室221内および柔軟剤室222内に、それぞれ、液体洗剤および液体柔軟剤を補充する。
水路形成部材230は、上部材230aと下部材230bとを結合することにより形成され、注水口部材210よりも後方に張り出す。水路形成部材230の後端部に設けられた導入管231に、第1給水ホース120の出口と第2給水ホース130の出口が接続される。
水路形成部材230の内部には、給水路232が形成される。給水路232は、その始端が水路形成部材230の左後端部に位置し、渦巻の迷路のような形に曲がりくねり、その終端が水路形成部材230の中央部右側に設けられた注水室233に繋がる。給水路232の始端に形成された流入口232aに導入管231が繋がる。注水室233の底面には、注水口部材210の内部に繋がる多数の円形や方形の注水孔234が形成される。液剤タンク220の洗剤室221は、注水室233の真下を避けるような形状を有しており、注水孔234から落下した水は、注水口部材210の底部の流路212へと流れる。
水路形成部材230の内部には、給水路232の途中に貯水槽240が設けられる。貯水槽240は、左右方向に扁平な直方体の箱状を有し、水路形成部材230の右端部における注水室233の後方に位置する。貯水槽240の上端部には、後側に流入口241が形成され、前側に溢水口242が形成される。貯水槽240は、その底面部の中央部に、下方に凹む凹部243を有する。凹部243には、後方に突出する流出口244が形成される。
給水路232は、始端から貯水槽240の流入口241まで延びる第1給水路235と、貯水槽240の溢水口242から注水室233まで延びる第2給水路236とに分かれる。第1給水路235には、右側に洗剤流入口237が形成され、左側に柔軟剤流入口238が形成される。
図2に示すように、注水口部材210の後方には、洗剤ポンプ250と柔軟剤ポンプ260が配置される。洗剤ポンプ250は、たとえば、ピストンポンプであり、その吸込口が洗剤室221の洗剤排出口223に接続され、その吐出口が第1給水路235の洗剤流入口237に接続される。柔軟剤ポンプ260は、たとえば、ピストンポンプであり、その吸込口が柔軟剤室222の柔軟剤排出口224に接続され、その吐出口が第1給水路235の柔軟剤流入口238に接続される。
洗剤ポンプ250の動作により、洗剤室221内の液体洗剤が第1給水路235内に送られる。柔軟剤ポンプ260の動作により、柔軟剤室222内の液体柔軟剤が第1給水路235内に送られる。洗剤ポンプ250および柔軟剤ポンプ260には、それらの吐出口に逆止弁が設けられており、第1給水路235を流れる水が洗剤ポンプ250および柔軟剤ポンプ260を介して液剤タンク220内に侵入しないようになされている。
洗剤泡ディスペンサ60は、洗剤泡生成部310と、ノズル320と、第1ホース330と、第2ホース340とを備える。洗剤泡生成部310は、液剤タンク220から出され水で希釈された液体洗剤、即ち洗剤液を発泡させることにより洗剤泡を生成する。ノズル320は、洗剤泡生成部310で生成された洗剤泡を、ドラム23の外であるパッキン24の位置において、衣類の部分に塗布するために放出する洗剤泡放出部である。第1ホース330は、貯水槽240と洗剤泡生成部310との間を接続する。第2ホース340は、洗剤泡生成部310とノズル320との間を接続する。
洗剤泡生成部310は、泡生成ポンプ350と、フィルタユニット360と、連結管370とを含む。泡生成ポンプ350は、たとえば、気液混合タイプのダイヤフラムポンプである。フィルタユニット360は、メッシュ状のフィルタ361と、当該フィルタ361が収容されるハウジング362とを含む。泡生成ポンプ350の吐出口351とハウジング362の入口363とが連結管370により連結される。
ノズル320は、パッキン24の上部に設けられ、その先端側がパッキン24の内側に臨む。ノズル320は、先端の放出口321がほぼ真下を向いており、洗剤泡をパッキン24の下部に向けて放出する。ノズル320の基端側は、パッキン24の外側において上方に突出する。
第1ホース330の入口が貯水槽240の流出口244に接続され、第1ホース330の出口が泡生成ポンプ350の吸込口352に接続される。第2ホース340の入口がハウジング362の出口364に接続され、第2ホース340の出口がノズル320の基端部に接続される。
洗剤泡生成部310は、泡生成ポンプ350とフィルタユニット360とが注水ユニット52の横に並ぶように配置されている。このため、泡生成ポンプ350の位置が、水路形成部材230の給水路232の位置より少し低くなっている。しかしながら、第1ホース330の中間部分が給水路232よりも高い位置に持ち上げられており、さらに、泡生成ポンプ350の弁体およびフィルタ361による抵抗があるため、給水路232内を流れる水が泡生成ポンプ350へ流れることが防止される。
図5は、ノズル320の周辺部の構成を示す正面断面図である。
パッキン24には、そのほぼ頂上にノズル320が配置される。ノズル320は、パッキン24に形成されたノズル取付口24aに取り付けられる。
パッキン24の上部には、ノズル320の左側に、当該ノズル320に隣接するように距離センサ410が配置され、ノズル320の右側に、当該ノズル320に隣接するようにライト420が配置される。即ち、距離センサ410とライト420は、ノズル320に対して相対する側に配置される。ノズル320、距離センサ410およびライト420は、左右方向に直線的に並ぶ。
距離センサ410は、たとえば、距離測定用の反射型光電センサである。距離センサ410は、超音波センサ等、対象物との距離を検出できる他のセンサであってもよい。距離センサ410は、本発明のセンサに相当する。
距離センサ410は、パッキン24に形成されたセンサ取付口24bに取り付けられ、その検出面411がパッキン24の内側に臨み、ほぼ真下を向く。距離センサ410は、ノズル320に対して、衣類が下方向から規定距離Dまで近づいたことを検出する。
衣類が規定距離Dまで近づいたときにノズル320からほぼ真下に向けて洗剤泡が放出される。規定距離Dは、ユーザが衣類の狙った部分にノズル320からの洗剤泡を塗布しやすくなるような距離、たとえば30mm~50mm程度の距離に設定される。
衣類の部分に塗布された洗剤泡の平面形状は円に近い形状となる。このため、衣類の部分における洗剤泡が塗布される塗布領域は、円に近い形状となる。ノズル320からは、1回ごとに一定量の洗剤泡が放出される。よって、塗布領域は、ほぼ一定のサイズに定まる。本実施の形態では、塗布領域の直径が、10mm~20mm程度となるよう、洗剤泡の放出量、即ち泡放出時間が設定される。
ライト420は、LED等の光源421と、光源421からの光を屈折させる凸レンズ422とを含み、小さな角度で拡がる光を照射口423から放出する。ライト420は、鉛直方向に対して左方向に傾くように、パッキン24に形成されたライト取付口24cに取り付けられ、照射口423がパッキン24の内側に臨み、斜め下方を向く。
ライト420の光軸Lは、鉛直方向に対して左方向に傾斜し、前後方向から見て、規定距離Dの近傍において、ノズル320の放出口321の中心から鉛直方向に延びる中心軸Pと交わる。即ち、光軸Lは、規定距離Dの位置で衣類の部分に洗剤泡が塗布されたときの塗布領域を通る。これにより、ライト420からの光は、規定距離Dまで近づいた衣類の部分における塗布領域にスポット照射される。このとき、光のスポットサイズは、塗布領域のサイズよりも大きくされる。なお、光のスポットサイズが塗布領域よりも僅かに大きくされる、即ち同程度とされる場合、ユーザは、光のスポットサイズにより洗剤泡の凡その大きさを把握しやすい。
なお、ノズル320、距離センサ410およびライト420の三者が、図示しない取付部に取り付けられることにより、泡放出モジュールとして一体化されてもよい。
さらに、距離センサ410とライト420の左右の位置が入れ替えられてもよい。また、距離センサ410とライト420が、前後方向における、ノズル320に対して相対する側に配置されてもよい。特に、ライト420がノズル320の前側に配置される場合、ライト420から後下方に光が照射されることになる。よって、ドラム23内に対して衣類を出し入れする際に、ライト420からの光でドラム23内を照らすことが可能となる。
図6は、ドラム式洗濯機1の構成を示すブロック図である。
ドラム式洗濯機1は、上述した構成に加え、制御部501と、記憶部502と、操作部503と、表示部504と、水位検出部505と、モータ駆動部506と、給水駆動部507と、排水駆動部508と、ポンプ駆動部509と、ライト駆動部510とを備える。
操作部503は、機器に対する電源の投入および遮断を行う電源ボタンと、運転を開始させるためのスタートボタンと、洗濯運転に係る複数のコースの中から任意のコースを選択するためのコース選択ボタンとを含む。さらに、操作部503は、洗剤泡塗布運転を開始および終了させるための泡塗布ボタンを含む。操作部503は、ユーザに操作されたボタンに応じた入力信号を制御部501に出力する。
表示部504は、LED等の発光素子や液晶パネル等のディスプレイを含み、制御部501からの制御信号に従って、選択されたコースの表示、洗濯運転の進行状況の表示、異常の報知などを行う。
水位検出部505は、外槽20内の水位を検出し、水位に応じた水位信号を制御部501に出力する。
距離センサ410は、洗剤泡ディスペンサ60のノズル320に対して衣類が下方向から規定距離Dまで近づくと、検出信号を制御部501に出力する。
モータ駆動部506は、制御部501からの制御信号に従って、駆動モータ30を駆動する。モータ駆動部506は、駆動モータ30の回転数を検出する回転センサ、インバータ回路等を含み、制御部501により設定された回転数で駆動モータ30が回転するよう、駆動電力を調整する。
給水駆動部507は、制御部501からの制御信号に従って、給水バルブ110の第1バルブ111および第2バルブ112を駆動する。排水駆動部508は、制御部501からの制御信号に従って、排水バルブ41を駆動する。ポンプ駆動部509は、制御部501からの制御信号に従って、洗剤ポンプ250、柔軟剤ポンプ260および泡生成ポンプ350を駆動する。ライト駆動部510は、制御部501からの制御信号に従って、ライト420、即ち光源421を駆動する。
記憶部502は、EEPROM、RAM等を含む。記憶部502には、各種コースの洗濯運転および洗剤泡塗布運転を実行するためのプログラムが記憶される。また、記憶部502には、これらプログラムの実行に用いられる各種パラメータや各種制御フラグが記憶される。
制御部501は、CPU等を含み、操作部503、水位検出部505、距離センサ410等からの各信号に基づいて、記憶部502に記憶されたプログラムに従い、表示部504、モータ駆動部506、給水駆動部507、排水駆動部508、ポンプ駆動部509、ライト駆動部510等を制御する。
さて、ドラム式洗濯機1では、ユーザによる操作部503の操作に基づき、各種運転コースの洗濯運転が行われる。洗濯運転では、洗い工程、中間脱水工程、すすぎ工程および最終脱水工程が順番に行われる。運転コースによっては、すすぎ工程と中間脱水工程とが2回以上行われる場合がある。
洗い工程では、ドラム23内に収容された洗濯物の負荷量に応じた洗い水位まで、外槽20内に洗剤を含む水が溜められ、その水の中に浸された洗濯物が、ドラム23の正回転および逆回転が繰り返されることによりタンブリングされる。洗濯物の内部まで洗剤を含む水が浸透し、洗剤の力とタンブリングによる機械力とにより洗濯物の表面や内部に付着した汚れが落とされる。
すすぎ工程では、外槽20内に所定のすすぎ水位までの水が溜められた状態でドラム23が正回転および逆回転し、洗濯物がタンブリングされる。これにより、洗濯物に含まれた洗剤が水とともに排出され、洗濯物がすすがれる。
中間脱水工程および最終脱水工程では、駆動モータ30が一方向に高速回転し、ドラム23が、ドラム23内の洗濯物に作用する遠心力が重力よりはるかに大きくなる回転数で一方向に回転する。遠心力の作用により、洗濯物が、ドラム23の内周面に押し付けられ、脱水される。最終脱水工程では、中間脱水工程での回転数よりも高い回転数でドラム23が回転する。
洗い工程での給水時には、給水装置50が給水とともに洗剤の自動投入を行う。即ち、まず、洗剤ポンプ250が動作し、液剤タンク220の洗剤室221内の液体洗剤が、所定量だけ水路形成部材230の給水路232、即ち第1給水路235に導入される。次に、給水バルブ110の第1バルブ111が開放され、第1給水ホース120を介して給水路232内に水が供給される。給水路232内の液体洗剤は、給水路232に流れてきた水と混合され、水とともに、注水室233、注水口部材210の流路212、注水口211および注水ホース53を経由して、外槽20内へと至る。
同様に、すすぎ工程では、給水装置50が給水とともに柔軟剤の自動投入を行う。即ち、柔軟剤ポンプ260が動作し、液剤タンク220の柔軟剤室222内の液体柔軟剤が、所定量だけ給水路232に導入される。次に、第1バルブ111が開放されると、給水路232内の液体柔軟剤が、給水路232に流れてきた水と混合され、水とともに外槽20内へ送られる。なお、すすぎ工程が2回行われる場合、柔軟剤の投入は、最後のすすぎ工程となる。
ドラム式洗濯機1では、ユーザは、衣類の襟や袖などの部分に皮脂汚れなどの頑固な汚れが付着している場合、洗濯運転に先立って、洗剤泡塗布運転を行うことができる。これにより、ユーザは、汚れが付着した部分に、洗剤泡ディスペンサ60により生成された洗剤泡を塗布した上で、衣類をドラム式洗濯機1のドラム23内に投入することができる。洗剤泡は、洗い工程で使用される洗剤を含む水よりも大幅に洗剤濃度が高い。よって、衣類の汚れ付着部分には、高濃度の洗剤泡が塗布されることになり、洗濯運転が行われたときに、当該汚れ付着部分の汚れ落ちが良くなる。
図7は、洗剤泡塗布運転で実行される制御部501の制御動作を示すフローチャートである。図8(a)ないし(c)は、洗剤泡塗布運転について説明するための図である。
ユーザが、開始操作として、操作部503の泡塗布ボタンを押すと、洗剤泡塗布運転が開始される。
図7を参照して、洗剤泡塗布運転が開始されると、制御部501は、洗剤ポンプ250を動作させて規定量の液体洗剤を第1給水路235内に導入した後、給水バルブ110の第2バルブ112を規定時間開放して第1給水路235に水を供給する。これにより、制御部501は、液体洗剤が水で希釈された、規定容量の洗剤液を貯水槽240内に貯める(S1)。このとき、液体洗剤は、第1給水路235内に供給された水に押し流されて貯水槽240へと向かい、第1給水路235を流れている間に水と混ぜられる。
規定容量は、たとえば、数十mL程度であり、それほど大きな容量でない。ここでは、定格流量が小さな第2バルブ112が開放されることにより、大量の水が一気に第1給水路235に流れないので、貯水槽240内に規定容量の水を貯めやすい。
なお、水道圧のばらつきにより、第2バルブ112を開放したときの流量にばらつきが生じ得る。このため、第2バルブ112を開放する規定時間は、流量が少ない場合でも貯水槽240内に規定容量の洗剤液が貯められるように設定され得る。
よって、流量によっては、貯水槽240内の洗剤液が規定容量以上になり得る。この場合、貯水槽240内の水位が溢水口242に達し、溢水口242から洗剤液が溢れる。溢れた洗剤液は、第2給水路236を流れ、注水室233、注水口部材210の流路212、注水口211および注水ホース53を経由して、外槽20内へ排出される。第2給水路236、注水室233、流路212、注水口211および注水ホース53は、溢水口242から溢れた洗剤液を外槽20内に排出させる排出経路DRとなる。
こうして、規定容量の洗剤液が貯水槽240に溜められることにより洗剤泡を生成する準備が完了する。
なお、洗剤泡を生成する準備が完了すると、制御部501は、表示部504に、準備完了を知らせる表示を行わせる。
次に、制御部501は、ライト420を点灯させる(S2)。そして、制御部501は、距離センサ410により、衣類がノズル320に対して規定距離Dまで接近したか否かを監視する(S3)。ライト420は、衣類がノズル320に接近したと検出される前から点灯する。
ユーザは、ドア12を開放し、衣類を両手で持ち、投入口11通じてパッキン24の位置に汚れが付着した衣類の部分を差し入れる。図8(a)に示すように、衣類の部分が、ノズル320の真下位置においてノズル320から遠く離れているとき、ライト420からの光が、ノズル320の放出口321の真下位置から外れた位置にスポット照射される。
ユーザは、衣類の部分を下方向からノズル320へと近づける。図8(b)に示すように、衣類の部分が規定距離Dまでノズル320に近づくと、ライト420からの光が、放出口321の真下位置にスポット照射される。これにより、衣類の部分における洗剤泡の塗布領域に光のスポットが当たる。
ユーザは、放出口321の真下位置から外れていた光のスポットが真下位置に来ることにより、衣類の部分が、洗剤泡が放出される位置に到達したことを把握できる。さらに、ユーザは、洗剤泡の塗布領域に光のスポットが当たることにより、当該塗布領域を把握できる。これにより、ユーザは、汚れの付着部分が塗布領域からずれていれば、衣類の位置を修正できる。
制御部501は、衣類がノズル320に規定距離Dまで接近したと判定すると(S3:YES)、泡生成ポンプ350を所定の泡放出時間、たとえば数秒間だけ動作させて、ノズル320から一定量の洗剤泡を放出させる(S4)。
即ち、泡生成ポンプ350が動作すると、貯水槽240内の洗剤液が第1ホース330を介して泡生成ポンプ350内に取り込まれる。このとき、泡生成ポンプ350では、外部から空気が取り込まれ、取り込まれた空気が洗剤液に混合される。空気が混合された洗剤液は、泡生成ポンプ350からノズル320に向けて送り出される。泡生成ポンプ350から送り出された、空気が混合された洗剤液は、フィルタユニット360のメッシュ状のフィルタ361を通過する。
空気が混合されるとともにフィルタ361を通過することにより、洗剤液に含まれた液体洗剤が発泡し、きめの細かな洗剤泡が生成される。洗剤泡は、第2ホース340を通ってノズル320に至り、ノズル320の放出口321からほぼ真下に放出される。
こうして、図8(c)に示すように、汚れが付着した衣類の部分に高濃度の洗剤泡が塗布される。
なお、洗剤泡は、距離センサ410による衣類の自動検出によりノズル320から放出されるので、ユーザは、衣類の部分を両手でしっかりと保持できる。
制御部501は、洗剤泡塗布運転の終了操作がなされたか否かを判定する(S5)。
ユーザは、続けて衣類の他の部分に洗剤泡を塗布する場合、一旦、衣類をノズル320から遠ざけた後に再びノズル320に近づける。
制御部501は、終了操作がなされることなく、再び、衣類がノズル320に規定距離Dまで接近すると(S5:NO→S3:YES)、泡生成ポンプ350を動作させてノズル320から洗剤泡を放出させる(S4)。
こうして、衣類の部分がノズル320に近づけられる度に、当該部分に一定量の洗剤泡が塗布される。
ユーザは、衣類への洗剤泡の塗布を完了すると、終了操作として、操作部503の泡塗布ボタンを押す。これにより、制御部501は、終了操作がなされたと判定すると(S5:YES)、ライト420を消灯し(S6)、洗剤泡塗布運転を終了する。
ここで、洗剤泡が放出される前に衣類の部分がノズル320の下から動かされた場合、放出された洗剤泡がそのまま落下し得る。また、洗剤泡塗布運転中や運転後に、ノズル320の放出口321の部分に残った洗剤泡が垂れ落ちることも想定される。このような場合、洗剤泡は、パッキン24の下部に落ちる。よって、洗剤泡がドラム式洗濯機1の外に出てしまうことが防止される。なお、パッキン24に残った洗剤泡は、洗濯運転により洗い流される。
洗剤泡塗布運転後に貯水槽240内に残った洗剤液は、その後、洗濯運転が行われた場合、洗い工程での給水時に貯水槽240内から排出されて外槽20内に送られ、洗い工程に利用される。
また、洗剤泡ディスペンサ60内に残った洗剤泡や洗剤液を排出し、洗剤泡ディスペンサ60内を洗浄するため、洗い工程の給水終盤において、制御部501は、泡生成ポンプ350を動作させる。貯水槽240内の水が、第1ホース330、洗剤泡生成部310および第2ホース340を流れ、洗剤泡や洗剤液とともにノズル320から排出される。排出された水等は、外槽20内へ流れる。
このような洗剤泡ディスペンサ60内の洗浄が行われることにより、洗剤泡ディスペンサ60内に残った洗剤液が空気に触れて凝固することで洗剤泡ディスペンサ60内に詰まりが生じる、ということが防止される。
なお、泡生成ポンプ350の動作は、給水終了後、貯水槽240内の水が無くなっても、しばらくの間、継続される。貯水槽240内に水が無くなると、貯水槽240内の空気が洗剤泡ディスペンサ60内に送られてノズル320から排出される。このため、洗剤泡ディスペンサ60内に水等の液体が残らない。
さらに、すすぎ工程、複数回の場合は最後のすすぎ工程において、外槽20への給水後に、制御部501は、泡生成ポンプ350を動作させる。これにより、貯水槽240内から水を、ノズル320を介して排出でき、柔軟剤を含み得る水が貯水槽240内に残ることが防止される。
なお、本実施の形態では、柔軟剤流入口238が貯水槽240の上流の第1給水路235に設けられている。しかしながら、柔軟剤流入口238が貯水槽240の下流の第2給水路236に設けられてもよい。この構成では、すすぎ工程の給水時に、柔軟剤を含む水が貯水槽240を経由することが無くなり、柔軟剤を含み得る水が貯水槽240内に残ることが無くなる。この場合も、給水後に貯水槽240内の水が、ノズルを介して排出されることが望ましい。
一方、洗剤泡が塗布された衣類が、ドラム式洗濯機1には投入されず、手洗いなどにより洗われる場合も起こり得る。この場合、貯水槽240内に高濃度の洗剤液が残ったままとなる。よって、このような場合に、貯水槽240内から洗剤液を廃棄して貯水槽240内の清掃が行えるよう、セルフクリーニングの機能が備えられてもよい。たとえば、所定の開始操作が行われたり、洗剤泡塗布運転後に洗濯運転が行われることなく所定時間が経過したりした場合、セルフクリーニング機能が開始され、第1バルブ111および/または第2バルブ112が開かれて、適度な時間、給水路232に給水が行われる。これにより、残った洗剤液が貯水槽240内から排出されて外槽20内に送られる。このとき、排水バルブ41が開放され、外槽20内に送られた洗剤液が機外へ排出される。このセルフクリーニング機能の給水終盤にも泡生成ポンプ350が動作し、上記と同様に、洗剤泡ディスペンサ60内の洗浄が行われる。
なお、本実施の形態のドラム式洗濯機1は、洗濯物を乾燥させる乾燥装置を備えていてもよい。この場合、乾燥装置は、たとえば、外槽20に接続される循環路を備える。循環路内には、送風ファン、冷却器および加熱器が配置される。加熱器で加熱された空気が送風ファンの動作により外槽20と循環路との間で循環し、ドラム23内の洗濯物が乾燥する。外槽20内から循環路に戻ってきた空気は、加熱器で加熱される前に冷却器で冷却され除湿される。
<実施の形態の効果>
本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、洗剤を発泡させることにより洗剤泡を生成し、生成された洗剤泡を送出する洗剤泡生成部310と、洗剤泡生成部310から送出された洗剤泡を、ドラム23の外において衣類の部分に塗布するために、下方へ放出するノズル320と、を備えている。
本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、洗剤を発泡させることにより洗剤泡を生成し、生成された洗剤泡を送出する洗剤泡生成部310と、洗剤泡生成部310から送出された洗剤泡を、ドラム23の外において衣類の部分に塗布するために、下方へ放出するノズル320と、を備えている。
この構成によれば、ユーザは、洗濯運転に先立って、ドラム23内に収容される前の衣類の汚れが付着した部分に洗剤泡を塗布することができる。よって、その後、洗濯運転が行われたときに、衣類の汚れ落ちが良くなる。また、衣類の部分に液体洗剤が直接塗布される場合と違って、ユーザは、液垂れを懸念せずに済む。さらに、ユーザは、洗剤泡を塗布するために衣類の部分をノズル320の近くに持っていくだけでよく、塗布作業のために衣類を置く場所が必要とならない。
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、ノズル320に対して衣類の部分が下方向から規定距離Dまで近づいたことを検出する距離センサ410と、衣類の部分が規定距離Dまで近づいたことに基づいて、洗剤泡生成部310に洗剤泡を送出させる制御部501と、規定距離Dまで近づいた衣類の部分における洗剤泡が塗布される塗布領域に、光をスポット照射するライト420と、を備えている。
この構成によれば、衣類の部分が下方向からノズル320に規定距離Dまで近づけられたときに、自動的に洗剤泡が放出されるので、ノズル320の下に衣類がない状態で洗剤泡が放出されてしまうことが生じにくく、衣類の部分に確実に洗剤泡を塗布できる。さらに、規定距離Dまで近づいた衣類の部分における塗布領域に、ライト420からの光がスポット照射されるので、ユーザは、塗布領域を把握することができ、汚れ付着部分が塗布領域となるように調整しやすい。
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、ライト420がノズル320に隣接して配置され、ライト420の光軸Lが鉛直方向に対して傾斜して衣類の塗布領域を通るような構成とされている。
この構成によれば、ノズル320に隣接して配置されたライト420から、規定距離Dまで近づいた衣類の塗布領域に、光をスポット照射することができる。
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、距離センサ410が、ノズル320に対してライト420と相対する側に配置されるような構成とされている。
この構成によれば、距離センサ410とライト420とをノズル320の近傍に配置できるので、距離センサ410による衣類の部分の検出漏れが生じにくくなり、また、ライト420による衣類の塗布領域への照明が行いやすくなる。
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、制御部501が、衣類の部分が規定距離Dまで近づくごとに、洗剤泡生成部310に一定量の洗剤泡を送出させるような構成とされている。
この構成によれば、ノズル320からの一度の放出により衣類の部分に塗布される洗剤泡が、ほぼ一定の平面サイズに定まるので、塗布領域がほぼ一定のサイズに定まる。よって、塗布領域にライト420からの光をスポット照射しやすくなる。
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、塗布領域にスポット照射される光のスポットサイズが、衣類の塗布領域のサイズよりも大きくされるような構成とされている。
この構成によれば、衣類の塗布領域が光のスポットから外れにくくなる。
さらに、本実施の形態によれば、ドラム式洗濯機1は、ノズル320が、パッキン24の上部に設けられ、パッキン24の下部に向けて洗剤泡を放出するような構成とされている。
この構成によれば、ノズル320の下に衣類がない状態でノズル320から洗剤泡が出ても、洗剤泡をパッキン24の下部で受けることができ、洗剤泡がドラム式洗濯機1の外に出てしまうことを防止できる。
さらに、パッキン24の内側は筐体10の外に比べて暗いので、ライト420からの光が照射されたときに衣類の塗布領域が分かりやすい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態等によって何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施の形態では、洗剤泡ディスペンサ60のノズル320が、パッキン24の上部に設けられている。しかしながら、ノズル320は、洗剤泡を、ドラム23の外において衣類の部分に塗布するために、下方向に放出できれば、上記以外の位置に設けられてもよい。たとえば、ノズル320が筐体10の前面や左右の側面、天面に設けられてもよい。
さらに、上記実施の形態では、洗剤泡生成部310は、泡生成ポンプ350とメッシュ状のフィルタ361とを含み、液剤タンク220から出された液体洗剤を、泡生成ポンプ350とフィルタ361とにより発泡させて洗剤泡を生成するような構成とされている。しかしながら、洗剤泡生成部310は、洗剤を発泡させることにより洗剤泡を生成することができれば、如何なる構成とされてもよい。また、使用される洗剤も、液体洗剤でなく粉末洗剤でもよい。
さらに、上記実施の形態では、液剤タンク220が第1給水路235より低い位置に設けられ、液剤タンク220内の液体洗剤が洗剤ポンプ250により第1給水路235に送られる。しかしながら、液剤タンク220が第1給水路235よりも高い位置に設けられ、液剤タンク220内の液体洗剤がバルブの開閉により第1給水路235に送られるようにしてもよい。
さらに、液剤タンク220内の液体洗剤が、第1給水路235に送られるのではなく、直接、貯水槽240内に送られ、貯水槽240内で液体洗剤と水とが混合されるような構成とされてもよい。
さらに、上記実施の形態では、貯水槽240が給水路232の途中に設けられている。しかしながら、貯水槽240が給水路232の途中に設けられなくてもよい。この場合、たとえば、第2給水ホース130が、直接、あるいは、所定の水路を介して、貯水槽240に接続される。また、この場合、貯水槽240内に溢水口242が設けられなくてもよい。溢水口242が設けられない場合、貯水槽240内に水位を検出する水位検出器が設けられるとよい。
さらに、上記実施の形態において、給水バルブユニット51からの水の流量がばらついても貯水槽240に規定容量の洗剤液が溜まりやすいように、給水バルブユニット51からの水の流量を検出する流量センサを第1給水路235等に設け、流量に応じて貯水槽240へ給水を行う時間を変えるようにしてもよい。
さらに、上記実施の形態では、液体洗剤が水で希釈された洗剤液が貯水槽240に貯められ、当該洗剤液が洗剤泡生成部310の泡生成ポンプ350に取り込まれて、洗剤泡が生成される。しかしながら、たとえば、液体洗剤を水で希釈しなくても適度な流動性と発泡性とが得られるような場合、貯水槽240が設けられず、洗剤泡生成部310により、希釈されていない液体洗剤から洗剤泡が生成されるようにしてもよい。
さらに、上記実施の形態では、距離センサ410とライト420が、ノズル320に対して相対する側に配置されている。しかしながら、距離センサ410とライト420が、ノズル320に対して同じ側に配置されてもよい。
さらに、上記実施の形態では、衣類の塗布領域にスポット照射される光のスポットサイズは、当該塗布領域のサイズよりも大きくされている。しかしながら、光のスポットサイズが塗布領域のサイズより小さくなるようにされてもよい。
さらに、上記実施の形態では、ドラム式洗濯機1が示された。しかしながら、本発明は、ドラム式洗濯機1以外の洗濯機、たとえば、外槽内に、内槽として縦軸型の洗濯脱水槽を有する全自動洗濯機にも適用できる。全自動洗濯機は、乾燥機能を有する全自動洗濯乾燥機であってもよい。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
1 ドラム式洗濯機(洗濯機)
10 筐体
11 投入口
12 ドア
20 外槽
20a 開口部
23 ドラム(内槽)
24 パッキン
310 洗剤泡生成部
320 ノズル(洗剤泡放出部)
410 距離センサ(センサ)
420 ライト
501 制御部
L 光軸
10 筐体
11 投入口
12 ドア
20 外槽
20a 開口部
23 ドラム(内槽)
24 パッキン
310 洗剤泡生成部
320 ノズル(洗剤泡放出部)
410 距離センサ(センサ)
420 ライト
501 制御部
L 光軸
Claims (6)
- 筐体内に配置された外槽と、
前記外槽内に配置され、衣類が収容される内槽と、
洗剤を発泡させることにより洗剤泡を生成し、生成された前記洗剤泡を送出する洗剤泡生成部と、
前記洗剤泡生成部から送出された前記洗剤泡を、前記内槽の外において衣類の部分に塗布するために、下方向へ放出する洗剤泡放出部と、
前記洗剤泡放出部に対して前記衣類の部分が下方向から規定距離まで近づいたことを検出するセンサと、
前記衣類の部分が前記規定距離まで近づいたことに基づいて、前記洗剤泡生成部に前記洗剤泡を送出させる制御部と、
前記規定距離まで近づいた前記衣類の部分における前記洗剤泡が塗布される塗布領域に、光をスポット照射するライトと、
を備えることを特徴とする洗濯機。 - 請求項1に記載の洗濯機において、
前記ライトは、前記洗剤泡放出部に隣接して配置され、その光軸が鉛直方向に対して傾斜して前記塗布領域を通る、
ことを特徴とする洗濯機。 - 請求項2に記載の洗濯機において、
前記センサは、前記洗剤泡放出部に対して前記ライトと相対する側に配置される、
ことを特徴とする洗濯機。 - 請求項1ないし3の何れか一項に記載の洗濯機において、
前記制御部は、前記衣類の部分が前記規定距離まで近づくごとに、前記洗剤泡生成部に一定量の前記洗剤泡を送出させる、
ことを特徴とする洗濯機。 - 請求項4に記載の洗濯機において、
前記塗布領域にスポット照射される光のスポットサイズは、前記塗布領域のサイズよりも大きくされる、
ことを特徴とする洗濯機。 - 請求項1ないし3の何れか一項に記載の洗濯機において、
前記内槽は、横軸型のドラムを含み、
前記外槽は、前面に開口部を有し、
前記筐体は、前面に投入口を有し、
前記投入口は、ドアにより覆われ、
前記投入口と前記開口部との間に、弾性を有する環状のパッキンが設けられ、
前記洗剤泡放出部は、前記パッキンの上部に設けられ、前記パッキンの下部に向けて前記洗剤泡を放出するノズルとされる、
ことを特徴とする洗濯機。
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