JP2024006989A - ガスバリア積層体及び包装袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】レトルト処理後においてもガスバリア性を良好に発揮可能なガスバリア積層体及び包装袋を提供すること。【解決手段】ガスバリア積層体は、バリアコートが設けられる基材を有するバリア層と、バリア層に重なるシーラント層と、バリア層及びシーラント層を接着する接着層と、を備える。基材を120℃で15分間さらした後、下記式(1)で求められる基材のMD方向の熱収縮率が1%以上であり、ガスバリア積層体に対してレトルト処理を実施した後、ナノインデンテーション法で測定された接着層の硬さは、0.1MPa以上0.9MPa未満である。【選択図】図1

Description

本開示は、ガスバリア積層体及び包装袋に関する。
従来より、包装材料に包まれる内容物の保護などの観点から、酸素バリア性能、水蒸気バリア性能などのガスバリア性能を付与された積層体(ガスバリア積層体)が利用されている。例えば、下記特許文献1には、樹脂基材と、該樹脂基材上に設けられ、主に無機化合物を含むガスバリア蒸着層と、該ガスバリア蒸着層上に設けられるガスバリア被覆層とを含むガスバリア積層フィルムが開示されている。
特許第4200972号公報
上述したようなガスバリア積層体にレトルト処理を実施した場合、ガスバリア性が劣化しやすい問題があった。
本開示の一側面に係る目的は、レトルト処理後においてもガスバリア性を良好に発揮可能なガスバリア積層体及び包装袋の提供である。
本開示の一側面に係るガスバリア積層体は、バリアコートが設けられる基材を有するバリア層と、バリア層に重なるシーラント層と、バリア層及びシーラント層を接着する接着層と、を備えるガスバリア積層体である。基材を120℃で15分間さらした後、下記式(1)で求められる基材のMD方向の熱収縮率が1%以上であり、ガスバリア積層体に対してレトルト処理を実施した後、ナノインデンテーション法で測定された接着層の硬さは、0.1MPa以上0.9MPa未満である。
MD方向の熱収縮率(%)=(加熱前のMD方向長さ-加熱後のMD方向長さ)/加熱前のMD方向長さ×100 …(1)
このガスバリア積層体によれば、ガスバリア積層体に対してレトルト処理を実施した後、ナノインデンテーション法で測定された接着層の硬さは、0.1MPa以上0.9MPa未満である。これにより、MD方向の熱収縮率が1%以上である基材が用いられることによって、レトルト処理に伴う基材の伸縮が発生したとしても、接着層が良好に追従する。このため、接着層内のクラック発生に伴うバリアコートの損傷発生などを抑制できる。したがって、レトルト処理後においてもガスバリア性を良好に発揮可能なガスバリア積層体を提供できる。
バリア層は、基材とバリアコートとの間に位置するアンカーコート層及び蒸着層をさらに有し、アンカーコート層は、基材と蒸着層との間に位置してもよい。この場合、ガスバリア積層体のガスバリア性を向上できる。
蒸着層の厚さは、5nm以上80nm以下でもよい。この場合、蒸着層の割れを防ぎつつ、ガスバリア性を向上できる。
レトルト処理の実施前、ナノインデンテーション法で測定された接着層の硬さは、1.0MPa以上でもよい。
接着層の厚さは、0.5μm以上10μm以下でもよい。この場合、バリア層とシーラント層との剥離を良好に抑制しつつ、ガスバリア積層体を容易にモノマテリアル化できる。
基材と、シーラント層とのそれぞれは、ポリオレフィンフィルムであり、ガスバリア積層体におけるポリオレフィンの合計質量の割合は、90質量%以上でもよい。この場合、モノマテリアル化が実現される。
基材は、延伸ポリプロピレンフィルムであり、シーラント層は、無延伸ポリプロピレンフィルムでもよい。この場合、積層体は、レトルト処理等に対する耐熱性に優れている。
上記ガスバリア積層体は、バリア層に重なる最外層と、最外層及びバリア層を接着する第2接着層と、をさらに備え、接着層は、基材とシーラント層とを接着し、第2接着層は、バリアコートと最外層とを接着してもよい。この場合、レトルト処理後であっても、ガスバリア性をより良好に発揮できる。加えて、バリア層を最外層によって保護できる。
ガスバリア積層体を120℃で15分間さらした後、式(1)で求められる最外層のMD方向の熱収縮率が1%以上であり、ガスバリア積層体に対してレトルト処理を実施した後、ナノインデンテーション法で測定された第2接着層の硬さは、0.1MPa以上0.9MPa未満でもよい。この場合、レトルト処理に伴う最外層の伸縮が発生したとしても、第2接着層が良好に追従する。このため、第2接着層内のクラック発生に伴うバリアコートの損傷発生などを抑制できる。
本開示の一側面は、上記ガスバリア積層体の製袋物である包装袋を提供してもよい。
本開示によれば、レトルト処理後においてもガスバリア性を良好に発揮可能なガスバリア積層体及び包装袋を提供できる。
図1(a)は、一実施形態に係る積層体の模式平面図であり、図1(b)は、一実施形態に係る積層体を示す模式断面図である。 図2は、包装袋の一例の概略正面図である。 図3は、変形例に係る積層体を示す模式断面図である。 図4は、オーブン加熱時の熱収縮率の測定方法を示す模式図である。
以下、場合により図面を参照しつつ本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
<積層体>
図1(a)は、一実施形態に係る積層体の模式平面図であり、図1(b)は、一実施形態に係る積層体を示す模式断面図である。図1(a),(b)に示す積層体1は、ガスバリア性を有するシート状部材(ガスバリア積層体)であり、例えば包装袋などの製造に利用されるシート状の包装材料である。積層体1は、例えば、レトルト処理、ボイル処理などの加熱処理を施す用途に好適に用いることができる。
レトルト処理は、一般に食品、医薬品等を保存するために、カビ、酵母、細菌などの微生物を加圧殺菌する方法である。通常は、食品等を包装した包装袋を、105~140℃、0.15~0.30MPaで10~120分の条件で加圧殺菌処理をする。レトルト装置は、加熱蒸気を利用する蒸気式と加圧加熱水を利用する熱水式があり、内容物となる食品等の殺菌条件に応じて適宜使い分ける。ボイル処理は、食品、医薬品等を保存するため湿熱殺菌する方法である。通常は、内容物にもよるが、食品等を包装した包装袋を、60~100℃、大気圧下で、10~120分の条件で湿熱殺菌処理を行う。ボイル処理は、通常、熱水槽を用いて100℃以下で処理を行う。方法としては、一定温度の熱水槽の中に浸漬し一定時間処理した後に取り出すバッチ式と、熱水槽の中をトンネル式に通して処理する連続式がある。
積層体1は、バリア層10と、シーラント層20と、接着層30とを備える。バリア層10とシーラント層20とは、互いに積層されると共に接着層30で接着されている。積層体1においては、バリア層10と、接着層30と、シーラント層20とが順に積層される。以下では、図1(a)に示されるように、方向MDを積層体1の流れ方向(長手方向)とし、方向TDを積層体1の巾方向(短手方向)とする。また、方向MD,TDの両方に直交する方向を、積層体1に含まれる部材の積層方向とする。
[バリア層10]
バリア層10は、積層体1における支持体として機能する部材であると共に、水蒸気、酸素などの気体(ガス)に対するガスバリア性を示す。図1に示されるように、バリア層10は、基材11と、密着層12と、蒸着層13と、バリアコート14とを有する。バリア層10においては、基材11と、密着層12と、蒸着層13と、バリアコート14とが順に積層される。このため、密着層12と蒸着層13とは、積層方向において基材11とバリアコート14との間に位置し、かつ、密着層12は、基材11と蒸着層13との間に位置する。本実施形態では、バリア層10のうちバリアコート14が、積層方向において最も接着層30に近い。このため、バリア層10のうち基材11が、積層方向において最も接着層30から遠い。
[基材11]
基材11は、積層体1における最外層として機能するプラスチック部材である。基材11の厚さは、特に限定されない。用途に応じ、当該厚さを6~200μmとすることができるが、環境負荷低減のための材料削減の観点、及び、優れた耐熱性、耐衝撃性と優れたガスバリア性とを得る観点から、9~50μmであってよく、12~38μmであってよく、18~30μmであってよい。
積層体1のリサイクル適正等の観点から、基材11は、例えばポリオレフィンフィルムである。本実施形態では、基材11は、ポリプロピレンフィルムを含んでいてよく、ポリプロピレンフィルムからなるものであってよい。ポリプロピレンフィルムは、ポリプロピレンを、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸の酸無水物、不飽和カルボン酸のエステル等を用いてグラフト変性して得られる酸変性ポリプロピレンフィルム等であってもよい。また、ポリプロピレンとしては、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン-エチレンランダム共重合体、プロピレン-エチレンブロック共重合体、プロピレン-αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
基材11を構成するポリプロピレンフィルムには、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤、静電防止剤等の各種添加材が添加されてよい。
基材11を構成するポリプロピレンフィルムは、延伸フィルムであってよく、無延伸フィルムであってよい。但し、耐衝撃性、耐熱性、耐水性、寸法安定性等の観点から、ポリプロピレンフィルムは、延伸ポリプロピレンフィルムであることが好ましい。これにより、製袋時のヒートシール工程において基材11が熱融着することを抑制することができる。また、レトルト処理、ボイル処理などの加熱処理を施す用途に、積層体1をより好適に用いることができる。延伸方法としては特に限定されず、インフレーションによる延伸、または一軸延伸、二軸延伸など、寸法が安定したフィルムが供給可能であれば、どのような方法でもよい。
基材11には、その積層面に、バリア性能を損なわない範囲でコロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理などの各種前処理を施したり、易接着層などのコート層を設けても構わない。
[密着層]
密着層12は、基材11上における蒸着層13の密着性能向上を発揮できる層(アンカーコート層)として機能し、基材11の直上に設けられる。このため、密着層12は、基材11と蒸着層13との間に位置する。密着層12が設けられることによって、バリア層10において蒸着層13が設けられる表面の平滑性を向上できる。なお、平滑性が向上することで蒸着層13を欠陥なく均一に成膜し易くなり、高いバリア性を発現し易い。密着層12は、例えばアンカーコート剤を用いて形成することができる。
アンカーコート剤としては、例えば、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂等が挙げられる。アンカーコート剤としては、耐熱性及び層間接着強度の観点から、ポリエステル系ポリウレタン樹脂が好ましい。
密着層12の厚さは特に限定されないが、0.01~5μmの範囲であることが好ましく、0.03~3μmの範囲であることがより好ましく、0.05~2μmの範囲であることが特に好ましい。密着層12の厚さが上記下限値以上であると、より十分な層間接着強度が得られる傾向があり、他方、上記上限値以下であると所望のガスバリア性が発現し易い傾向がある。
密着層12を基材11上に塗工する方法としては、公知の塗工方法が特に制限なく使用可能であり、浸漬法(ディッピング法);スプレー、コーター、印刷機、刷毛等を用いる方法が挙げられる。また、これらの方法に用いられるコーター及び印刷機の種類並びにそれらの塗工方式としては、ダイレクトグラビア方式、リバースグラビア方式、キスリバースグラビア方式、オフセットグラビア方式等のグラビアコーター、リバースロールコーター、マイクログラビアコーター、チャンバードクター併用コーター、エアナイフコーター、ディップコーター、バーコーター、コンマコーター、ダイコーター等を挙げることができる。
密着層12の塗布量としては、アンカーコート剤を塗工して乾燥した後の1mあたりの質量が0.01~5g/mであることが好ましく、0.03~3g/mであることがより好ましい。アンカーコート剤を塗工して乾燥した後の1mあたりの質量が上記下限以上であると、成膜が十分となる傾向があり、他方、上記上限以下であると十分に乾燥し易く溶剤が残留し難い傾向がある。
密着層12を乾燥させる方法としては、特に限定されないが、自然乾燥による方法や、所定の温度に設定したオーブン中で乾燥させる方法、上記コーター付属の乾燥機、例えばアーチドライヤー、フローティングドライヤー、ドラムドライヤー、赤外線ドライヤー等を用いる方法を挙げることができる。さらに、乾燥の条件としては、乾燥させる方法により適宜選択することができ、例えばオーブン中で乾燥させる方法においては、温度60~100℃にて、1秒間~2分間程度乾燥することが好ましい。
密着層12として、上記ポリウレタン樹脂に代えて、ポリビニルアルコール系樹脂を用いることができる。ポリビニルアルコール系樹脂としては、ビニルエステル単位がケン化されてなるビニルアルコール単位を有するものであればよく、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)が挙げられる。
PVAとしては、例えば、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニル等のビニルエステルを、単独で重合し、次いでケン化した樹脂が挙げられる。PVAは、共重合変性又は後変性された変性PVAであってもよい。変性PVAは、例えばビニルエステルと、ビニルエステルと共重合可能な不飽和モノマーを共重合させた後にケン化することで得られる。ビニルエステルと共重合可能な不飽和モノマーとしては、例えばエチレン、プロピレン、イソブチレン、α-オクテン、α-ドデセン、α-オクタデセン等のオレフィン;3-ブテン-1-オール、4-ペンチン-1-オール、5-ヘキセン-1-オール等のヒドロキシ基含有α-オレフィン;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ウンデシレン酸等の不飽和酸;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル;ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド;エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸;アルキルビニルエーテル、ジメチルアリルビニルケトン、N-ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエチレンカーボネート、2,2-ジアルキル-4-ビニル-1,3-ジオキンラン、グリセリンモノアリルエーテル、3,4-ジアセトキシ-1-ブテン等のビニル化合物;塩化ビニリデン、1,4-ジアセトキシ-2-ブテン、ビニレンカーボネート等が挙げられる。
PVAの重合度は300~3000が好ましい。重合度が300より小さいとバリア性が低下し易く、また3000超であると粘度が高すぎて塗工適性が低下し易い。PVAのケン化度は90モル%以上が好ましく、95モル%以上がより好ましく、99モル%以上がさらに好ましい。また、PVAのケン化度は100モル%以下であっても、99.9モル%以下であってもよい。PVAの重合度及びケン化度は、JIS K 6726(1994)に記載の方法に準拠して測定できる。
EVOHは、一般にエチレンと、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニル等の酸ビニルエステルとの共重合体をケン化して得られる。
EVOHの重合度は300~3000が好ましい。重合度が300より小さいとバリア性が低下し易く、また3000超であると粘度が高すぎて塗工適性が低下し易い。EVOHのビニルエステル成分のケン化度は90モル%以上が好ましく、95モル%以上がより好ましく、99モル%以上がさらに好ましい。また、EVOHのケン化度は100モル%以下であっても、99.9モル%以下であってもよい。EVOHのケン化度は、核磁気共鳴(1H-NMR)測定を行い、ビニルエステル構造に含まれる水素原子のピーク面積と、ビニルアルコール構造に含まれる水素原子のピーク面積とから求められる。
EVOHのエチレン単位含有量は10モル%以上であり、15モル%以上がより好ましく、20モル%以上がさらに好ましく、25モル%以上が特に好ましい。また、EVOHのエチレン単位含有量は65モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。エチレン単位含有量が10モル%以上であると、高湿度下におけるガスバリア性あるいは寸法安定性を良好に保つことができる。一方、エチレン単位含有量が65モル%以下であると、ガスバリア性を高めることができる。EVOHのエチレン単位含有量は、NMR法により求めることができる。
密着層12としてポリビニルアルコール系樹脂を用いる場合、密着層12の形成方法としては、ポリビニルアルコール系樹脂溶液を用いた塗布、多層押出等が挙げられる。
[蒸着層13]
蒸着層13は、水蒸気、酸素に対するガスバリア性を示す層(ガスバリア層)であり、金属及び無機酸化物の少なくとも一を含む。蒸着層13は、密着層12の直上に設けられる。蒸着層13は、単層構造でもよいし、積層構造でもよい。このため、蒸着層13は、金属蒸着層及び無機酸化物層の少なくとも一を含む。蒸着層13が金属蒸着層を備える場合、金属蒸着層に含まれる金属としては、例えばアルミニウム、ステンレスなどが挙げられる。蒸着層13が無機酸化物層を備える場合、無機酸化物層に含まれる無機酸化物としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化錫等が挙げられる。透明性及びバリア性の観点から、無機酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、及び酸化マグネシウムからなる群より選択されてよい。また、加工時に引っ張り延伸性に優れる観点から、無機酸化物層を酸化ケイ素を用いた層とすることが好ましい。無機酸化物層を用いることにより、積層体1のリサイクル性に影響を与えない範囲のごく薄い層で、高いバリア性を得ることができる。
蒸着層13が酸化ケイ素を用いた無機酸化物層である場合、当該無機酸化物層のO/Si比は、1.7以上であることが望ましい。O/Si比が1.7以上であると金属Siの含有割合が抑制されて良好な透明性が得られ易い。また、O/Si比は2.0以下であることが好ましい。O/Si比が2.0以下であるとSiOの結晶性が高くなって無機酸化物層が硬くなり過ぎることを防ぐことができ、良好な引張り耐性が得られる。これにより、バリアコート14を積層する際に無機酸化物層にクラックが発生することを抑制できる。また、包装袋に成形後もボイルやレトルト処理時の熱により基材11が収縮することがあるが、O/Si比が2.0以下であることで無機酸化物層が上記収縮に追従し易く、バリア性の低下を抑制することができる。これらの効果をより十分に得る観点から、無機酸化物層のO/Si比は1.75以上1.9以下であることが好ましく、1.8以上1.85以下であることがより好ましい。
蒸着層13が酸化ケイ素を用いた無機酸化物層である場合、当該無機酸化物層のO/Si比は、X線光電子分光法(XPS)により求めることができる。例えば、測定装置はX線光電子分光分析装置(日本電子株式会社製、商品名:JPS-90MXV)にて、X線源は非単色化MgKα(1253.6eV)を使用し、100W(10kV-10mA)のX線出力で測定することができる。O/Si比を求めるための定量分析には、それぞれO1sで2.28、Si2pで0.9の相対感度因子を用いることができる。
蒸着層13の厚さは、例えば、5nm以上80nm以下である。蒸着層13の厚さが5nm以上であると、十分な水蒸気バリア性を得ることができる。また、蒸着層13の厚さが80nm以下であると、薄膜の内部応力による変形によりクラックが発生することを抑制し、水蒸気バリア性の低下を抑制することができる。なお、蒸着層13の厚さが80nmを超えると、材料使用量の増加、及び膜形成時間の長時間化等に起因してコストが増加し易いため、経済的観点からも好ましくない。上記と同様の観点から、蒸着層13の厚さは、20nm以上40nm以下でもよい。
蒸着層13は、例えば真空成膜で形成することができる。真空成膜では、物理気相成長法あるいは化学気相成長法を用いることができる。物理気相成長法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。化学気相成長法としては、熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
上記真空成膜では、抵抗加熱式真空蒸着法、EB(Electron Beam)加熱式真空蒸着法、誘導加熱式真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、デュアルマグネトロンスパッタリング法、プラズマ化学気相堆積法(PECVD法)等が特に好ましく用いられる。但し、生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましい。
[バリアコート14]
バリアコート14は、ガスバリア性を持った被膜層(ガスバリア性被覆層)であり、基材11上に設けられる。バリアコート14は、例えば、水酸基含有高分子化合物、金属アルコキシド、シランカップリング剤、及び、それらの加水分解物からなる群より選択される少なくとも1種を含有するガスバリア性被覆層形成用組成物(以下、コーティング剤ともいう)を用いて形成された層である。
コーティング剤は、レトルト処理等の熱水処理後のガスバリア性をより十分に維持する観点から、少なくともシランカップリング剤又はその加水分解物を含有することが好ましく、水酸基含有高分子化合物、金属アルコキシド及びそれらの加水分解物からなる群より選択される少なくとも1種と、シランカップリング剤又はその加水分解物とを含有することがより好ましく、水酸基含有高分子化合物又はその加水分解物と、金属アルコキシド又はその加水分解物と、シランカップリング剤又はその加水分解物とを含有することが更に好ましい。コーティング剤は、例えば、水溶性高分子である水酸基含有高分子化合物を水系(水或いは水/アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液に、金属アルコキシドとシランカップリング剤とを直接、或いは予め加水分解させるなどの処理を行ったものを混合して調製することができる。
バリアコート14を形成するためのコーティング剤に含まれる各成分について詳細に説明する。コーティング剤に用いられる水酸基含有高分子化合物としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。これらの中でもポリビニルアルコール(PVA)をバリアコート14のコーティング剤に用いた場合、ガスバリア性が特に優れるので好ましい。
バリアコート14は、優れたガスバリア性を得る観点から、下記一般式(I)で表わされる金属アルコキシド及びその加水分解物からなる群より選択される少なくとも1種を含む組成物から形成されることが好ましい。
M(OR(Rn-m …(I)
上記一般式(I)中、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1~8の1価の有機基であり、メチル基、エチル基等のアルキル基であることが好ましい。MはSi、Ti、Al、Zr等のn価の金属原子を示す。mは1~nの整数である。なお、R又はRが複数存在する場合、R同士又はR同士は同一でも異なっていてもよい。
金属アルコキシドとして具体的には、テトラエトキシシラン〔Si(OC〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O-2’-C〕などが挙げられる。テトラエトキシシラン及びトリイソプロポキシアルミニウムは、加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
シランカップリング剤としては、下記一般式(II)で表される化合物が挙げられる。
Si(OR11(R123-p13 …(II)
上記一般式(II)中、R11はメチル基、エチル基等のアルキル基を示し、R12はアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルケニル基、アクリロキシ基で置換されたアルキル基、又は、メタクリロキシ基で置換されたアルキル基等の1価の有機基を示し、R13は1価の有機官能基を示し、pは1~3の整数を示す。なお、R11又はR12が複数存在する場合、R11同士又はR12同士は同一でも異なっていてもよい。R13で示される1価の有機官能基としては、グリシジルオキシ基、エポキシ基、メルカプト基、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、又は、イソシアネート基を含有する1価の有機官能基が挙げられる。
シランカップリング剤として具体的には、ビニルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のシランカップリング剤などが挙げられる。
また、シランカップリング剤は、上記一般式(II)で表される化合物が重合した多量体であってもよい。多量体としては三量体が好ましく、より好ましくは1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートである。これは、3-イソシアネートアルキルアルコキシシランの縮重合体である。この1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートは、イソシア部には化学的反応性はなくなるが、ヌレート部の極性により反応性は確保されることが知られている。一般的には、3-イソシアネートアルキルアルコキシランと同様に接着剤などに添加され、接着性向上剤として知られている。よって1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートを、水酸基含有高分子化合物に添加することにより、水素結合によりガスバリア性被覆層の耐水性を向上させることができる。3-イソシアネートアルキルアルコキシランは反応性が高く、液安定性が低いのに対し、1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートは、ヌレート部はその極性により水溶性ではないが、水系溶液中に分散しやすく、液粘度を安定に保つことができる。また、耐水性能は3-イソシアネートアルキルアルコキシランと1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートとは同等である。
1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレートは、3-イソシアネートプロピルアルコキシシランの熱縮合により製造されるものもあり、原料の3-イソシアネートプロピルアルコキシシランが含まれる場合もあるが、特に問題はない。さらに好ましくは、1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルプロピル)イソシアヌレートであり、より好ましくは1,3,5-トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートである。このメトキシ基は加水分解速度が速く、またプロピル基を含むものは比較的安価に入手し得ることから1,3,5-トリス(3-トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートは実用上有利である。
また、コーティング剤には、ガスバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、あるいは、分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤などの公知の添加剤を必要に応じて加えることも可能である。
バリアコート14の厚さは、50~1000nmであることが好ましく、100~500nmであることがより好ましい。バリアコート14の厚さが50nm以上であると、より十分なガスバリア性を得ることができる傾向があり、1000nm以下であると、十分な柔軟性を保持できる傾向がある。
バリアコート14を形成するためのコーティング液は、例えば、ディッピング法、ロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、ダイコート法、スクリーン印刷法、スプレーコート法、グラビアオフセット法等により塗布することができる。このコーティング液を塗布してなる塗膜は、例えば、熱風乾燥法、熱ロール乾燥法、高周波照射法、赤外線照射法、UV照射法、またはそれらの組み合わせにより乾燥させることができる。
上記塗膜を乾燥させる際の温度は、例えば、温度50~150℃とすることができ、温度70~100℃とすることが好ましい。乾燥時の温度を上記範囲内とすることで、蒸着層13及びバリアコート14にクラックが発生することをより一層抑制でき、優れたバリア性を発現することができる。
バリアコート14は、ポリビニルアルコール系樹脂及びシラン化合物を含むコーティング剤を用いて形成されてよい。コーティング剤には、必要に応じて酸触媒、アルカリ触媒、光重開始剤等を加えてよい。
ポリビニルアルコール系樹脂は上記のとおりである。また、シラン化合物としては、シランカップリング剤、ポリシラザン、シロキサン等が挙げられ、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられる。
[印刷層]
積層体1は、印刷層を備えていてよい。印刷層は、例えば、基材11の少なくとも一方の表面上に設けることができる。印刷層は、内容物に関する情報の表示、内容物の識別、隠蔽性の向上、あるいは包装袋の意匠性向上を目的として、積層体1の外側から見える位置に設けられる。印刷方法及び印刷インキは特に制限されず、既知の印刷方法及び印刷インキの中からフィルムへの印刷適性、色調などの意匠性、密着性、食品容器としての安全性などを考慮して適宜選択される。印刷方法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法などを用いることができる。中でもグラビア印刷法は生産性や絵柄の高精細度の観点から、好ましく用いることができる。
印刷層の密着性を高めるため、印刷層を設ける層の表面には、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理などの各種前処理を施したり、易接着層などのコート層を設けても構わない。
[シーラント層20]
シーラント層20は、積層体1においてヒートシールによる封止性を付与する層である。積層体1のリサイクル適正等の観点から、シーラント層20は、基材11と同様にポリオレフィンフィルムである。本実施形態では、シーラント層20は、単層構造を有し、かつ、ポリプロピレンを主材料とする樹脂層であるが、これにかぎられない。シーラント層20は、ポリプロピレンフィルムを含んでいてよく、ポリプロピレンフィルムからなるものであってよい。
ポリプロピレンフィルムは、ポリプロピレンを、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸の酸無水物、不飽和カルボン酸のエステル等を用いてグラフト変性して得られる酸変性ポリプロピレンフィルム等であってもよい。また、ポリプロピレンとしては、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン-エチレンランダム共重合体、プロピレン-エチレンブロック共重合体、プロピレン-αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
シーラント層20を構成するポリプロピレンフィルムは、ヒートシールによる封止性を高める観点から、無延伸ポリプロピレンフィルムであることが好ましい。
シーラント層20を構成するポリプロピレンフィルムには、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤、静電防止剤等の各種添加材が添加されてよい。
シーラント層20の厚さは、内容物の質量、包装袋の形状などにより定められるが、概ね30~150μmの厚さであってよく、50~80μmの厚さであってよい。
シーラント層20の形成方法としては、上述のポリプロピレンからなるフィルム状のシーラント層を一液硬化型もしくは二液硬化型ウレタン系接着剤等の接着剤で貼りあわせるドライラミネート法、フィルム状のシーラント層を無溶剤接着剤を用いて貼りあわせるノンソルベントドライラミネート法、上述したポリプロピレンを加熱溶融させ、カーテン状に押し出し、貼りあわせるエクストルージョンラミネート法等、いずれも公知の積層方法により形成することができる。
上記形成方法の中でも、レトルト処理、特に120℃以上の高温熱水処理に対する耐性が高く好ましいのは、ドライラミネート法である。一方、包装袋を85℃以下の温度で処理する用途に用いるのであれば、ラミネート方式は特に制限されない。
[接着層30]
接着層30は、バリア層10とシーラント層20とを接着する層状部材である。接着層30に含まれる接着剤の材料としては、例えば、ポリエステル-イソシアネート系樹脂、ウレタン樹脂、ポリエーテル系樹脂などを用いることができる。包装袋をレトルト用途に使用するには、レトルト耐性のある2液硬化型のウレタン系接着剤を好ましく用いることができる。なお、環境配慮の点からは、接着剤は3-グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(GPTMS)を含まなくてもよい。接着層30は、塩素を含まなくてもよい。この場合、接着層30を形成する接着剤、リサイクル後の再生樹脂等の着色、及び加熱処理による臭いの発生を抑制できる。接着層30は、環境配慮の観点から、バイオマス材料で形成されていてもよく、溶剤を含まなくてもよい。
接着層30の厚さは、0.5μm以上10μm以下である。接着層30の厚さが0.5μm以上である場合、バリア層10とシーラント層20との剥離を良好に抑制できる。接着層30の厚さが10μm以下である場合、積層体1を容易にモノマテリアル化(詳細は後述)できる。接着層30の厚さは、1μm以上でもよいし、2μm以上でもよいし、8μm以下でもよいし、6μm以下でもよいし、5μm以下でもよい。
[ポリオレフィンの含有量]
積層体1におけるポリオレフィン(本実施形態では、ポリプロピレン)の合計質量の割合は、90質量%以上である。これにより、積層体1は、単一素材からなる(モノマテリアルの)包装材料と言うことができ、リサイクル性に優れる。リサイクル性をより向上させる観点から、積層体1におけるポリオレフィンの含有量は、積層体1の全量を基準として92.5質量%以上であってよく、95質量%以上であってよい。
[基材11の熱収縮率]
基材11を120℃で15分間さらした後(以下、単に「加熱後」とする)、下記式(1)で求められる基材11のMD方向の熱収縮率が1%以上である。例えば、基材11もしくは基材11を含むバリア層10を120℃で15分間オーブンにて加熱した後、下記式(1)で求められる基材11のMD方向の熱収縮率が1%以上である。製袋時の変形低減、バリア層10とシーラント層20との剥離抑制などの観点から、MD方向における上記熱収縮率は、例えば、12%以下、11%以下、10%以下、9%以下、8%以下、又は、7%以下である。なお、例えば、二軸延伸ポリプロピレンフィルムは上記熱収縮率が1%である一方で、PETフィルムは上記熱収縮率が1%未満である。
MD方向の熱収縮率(%)=(加熱前のMD方向長さ-加熱後のMD方向長さ)/加熱前のMD方向長さ×100 …(1)
上記加熱後、下記式(2)で求められる基材11のTD方向の熱収縮率は、特に限定されないが、例えば1%以上である。製袋時の変形低減、バリア層10とシーラント層20との剥離抑制などの観点から、TD方向における上記熱収縮率は、例えば、12%以下、11%以下、10%以下、9%以下、8%以下、又は、7%以下である。
TD方向の熱収縮率(%)=(加熱前のTD方向長さ-加熱後のTD方向長さ)/加熱前のTD方向長さ×100 …(2)
[接着層30の硬さ]
上述した基材11の熱収縮率を踏まえ、本実施形態では、積層体1に対してレトルト処理を実施した後、接着層30の硬さは、0.1MPa以上0.9MPa未満である。この場合、接着層30は、レトルト処理、ボイル処理などの加熱処理に伴う基材11の伸縮に対して良好に追従できる。このため、上述した熱収縮率を有する基材11を含む積層体1に上記加熱処理が実施されても、バリア層10とシーラント層20との間における剥離が発生しにくくなる。加えて、上記加熱処理後の冷却時などにおける接着層30のクラック発生、ならびに、当該クラック発生に伴うバリア層10(密着層12、蒸着層13及びバリアコート14の少なくとも一つ)の損傷発生が抑制される。レトルト処理の実施前における接着層30の硬さは特に限定されないが、例えば1.0MPa以上である。
積層体1における接着層30の硬さは、シーラント層20から露出される部分(露出部分)の硬さを測定することによって得られる。接着層30を露出するためのシーラント層20の除去は、例えば斜め切削装置を利用して実施される。本実施形態では、接着層30の硬さは、ナノインデンテーション法で測定されることによって得られる。ナノインデンテーション法は、目的の測定対象(試料)に対して圧子を用いた準静的な押し込み試験を実施することによって、試料の機械特性を取得する測定法である。接着層30などの試料の硬さは、例えば以下の手法によって算出される。まず、標準試料となる溶融石英を予め試験し、圧子と試料の接触深さと接触投影面積の関係を校正する。その後、除荷時の最大荷重に対して20~95%領域の除荷曲線をOliver-Pharr法にて解析することによって、試料の硬さが算出される。
<包装袋>
以下では、図2を参照しながら、積層体1の製袋物である包装袋の例について説明する。図2は、包装袋の一例の概略平面図である。図2に示される包装袋100は、例えば内容物を挟むように二つ折りにした積層体1の端部を封止することによって、袋形状に成形される。
包装袋100は、内容物が収容される本体部101と、本体部101の端部に位置するシール部102と、積層体1が折り曲げられた折曲部103とを有する三方袋である。本体部101の形状は、特に限定されず、例えば所定の方向から見て矩形状を呈する。本体部101の外表面における少なくとも一部には、印刷が施されていてよい。本体部101には、例えば、内容物に加えて窒素等の特定の気体が収容されてもよい。シール部102は、積層体1が備えるシーラント層20の一部と他部とが貼り合わされる部分である。シール部102においては、積層体1が備えるシーラント層20の一部と他部とが互いに密着している。シール部102は、例えば積層体1が備えるシーラント層20の一部と他部とが加熱及び圧縮される(すなわち、ヒートシールされる)ことによって形成されるが、これに限られない。例えば、シール部102は、コールドシール等によって形成されてもよい。包装袋100では、折曲部103が本体部101の一辺を構成し、シール部102が本体部101の残り三辺を構成する。折曲部103の両端と、シール部102とは重なっている。
以上に説明した本実施形態に係る積層体1に対してレトルト処理を実施した後、ナノインデンテーション法で測定された接着層30の硬さは、0.1MPa以上0.9MPa未満である。これにより、MD方向の熱収縮率が1%以上である基材11が用いられることによって、レトルト処理に伴う基材11の伸縮が発生したとしても、接着層30が良好に追従する。このため、接着層30内のクラック発生に伴うバリアコート14の損傷発生などを抑制できる。したがって、レトルト処理後においてもガスバリア性(特に、酸素透過防止性能)を良好に発揮可能な積層体1を提供できる。
本実施形態では、バリア層10は、基材11とバリアコート14との間に位置する密着層12及び蒸着層13を有し、密着層12は、基材11と蒸着層13との間に位置する。このため、バリア層が基材11及びバリアコート14のみを有する場合と比較して、積層体1のガスバリア性を向上できる。
本実施形態では、蒸着層13の厚さは、5nm以上80nm以下でもよい。この場合、蒸着層13の割れを防ぎつつ、ガスバリア性を向上できる。
本実施形態では、接着層30の厚さは、0.5μm以上10μm以下でもよい。この場合、バリア層10とシーラント層20との剥離を良好に抑制しつつ、積層体1を容易にモノマテリアル化できる。
本実施形態では、基材11と、シーラント層20とのそれぞれは、ポリオレフィンフィルムであり、積層体1におけるポリオレフィンの合計質量の割合は、90質量%以上でもよい。この場合、モノマテリアル化が実現される。
本実施形態では、基材11は、延伸ポリプロピレンフィルムであり、シーラント層20は、無延伸ポリプロピレンフィルムでもよい。この場合、積層体1は、レトルト処理等に対する耐熱性に優れている。
次に、図3を参照しながら、上記実施形態の変形例について説明する。以下では、上記実施形態と重複する記載は省略し、上記実施形態と異なる部分を記載する。つまり、技術的に可能な範囲において、変形例に上記実施形態の記載を適宜用いてもよい。
図3は、変形例に係る積層体を示す模式断面図である。図3に示されるように、積層体1Aは、バリア層10、シーラント層20及び接着層30に加えて、バリア層10に重なる最外層40と、最外層40及びバリア層10を接着する第2接着層30Aとを有する。当該変形例では、シーラント層20と、接着層30と、バリア層10と、第2接着層30Aと、最外層40とが順に積層される。また、接着層30と、基材11と、密着層12と、蒸着層13と、バリアコート14と、第2接着層30Aと、最外層40とが順に積層される。このため、接着層30は、基材11とシーラント層20とを接着し、第2接着層30Aは、バリアコート14と最外層40とを接着する。本変形例では、バリア層10は、積層体1Aにおける中間層として機能する。
[最外層40]
最外層40は、積層体1Aにおける最外部材として機能するプラスチック部材である。最外層40は、基材11と同様の機能及び性能を有する。例えば、最外層40の厚さは、基材11の厚さと同程度である。積層体1Aのリサイクル適正等の観点から、最外層40は、例えばポリオレフィンフィルムである。耐熱性の観点から、最外層40は、ポリプロピレンフィルムを含んでいてよく、ポリプロピレンフィルムからなるものであってよい。
本変形例では、最外層40を120℃で15分間さらした後、上記式(1)で求められる最外層40のMD方向の熱収縮率が1%以上である。例えば、最外層40、もしくは最外層40とバリア層10との積層体を120℃で15分間オーブンにて加熱した後、上記式(1)で求められる最外層40のMD方向の熱収縮率が1%以上である。MD方向における上記熱収縮率は、例えば、12%以下、11%以下、10%以下、9%以下、8%以下、又は、7%以下である。
上記加熱後、上記式(2)で求められる最外層40のTD方向の熱収縮率は、特に限定されないが、例えば1%以上12%以下である。
[第2接着層30A]
第2接着層30Aは、バリア層10と最外層40とを接着する層状部材である。第2接着層30Aに含まれる接着剤の材料は、接着層30に含まれる接着剤の材料と同様である。第2接着層30Aの厚さは、接着層30の厚さと同様であり、0.5μm以上10μm以下である。本変形例では、積層体1Aに対してレトルト処理を実施した後、第2接着層30Aの硬さは、0.1MPa以上0.9MPa未満である。この場合、第2接着層30Aは、レトルト処理、ボイル処理などの加熱処理に伴う最外層40の伸縮に対して良好に追従できる。このため、上述した熱収縮率を有する第2接着層30Aを含む積層体1Aに上記加熱処理が実施されても、バリア層10と最外層40との間における剥離が発生しにくくなる。加えて、上記加熱処理後の冷却時などにおける第2接着層30Aのクラック発生、ならびに、当該クラック発生に伴うバリア層10(密着層12、蒸着層13及びバリアコート14の少なくとも一)の損傷発生が抑制される。レトルト処理の実施前における第2接着層30Aの硬さは特に限定されないが、例えば1.0MPa以上である。
以上に説明した上記変形例においても、上記実施形態と同様の作用効果が発揮される。加えて、最外層40によってバリア層10を保護できる。
本開示の一側面に係るガスバリア積層体及びその包装袋は、例えば以下の[1]~[10]に記載する通りであり、上記実施形態及び上記変形例に基づいてこれらを詳細に説明した。
[1] バリアコートが設けられる基材を有するバリア層と、
前記バリア層に重なるシーラント層と、
前記バリア層及び前記シーラント層を接着する接着層と、
を備えるガスバリア積層体であって、
前記基材を120℃で15分間さらした後、下記式(1)で求められる前記基材のMD方向の熱収縮率が1%以上であり、
前記ガスバリア積層体に対してレトルト処理を実施した後、ナノインデンテーション法で測定された前記接着層の硬さは、0.1MPa以上0.9MPa未満である、
ガスバリア積層体。
MD方向の熱収縮率(%)=(加熱前のMD方向長さ-加熱後のMD方向長さ)/加熱前のMD方向長さ×100 …(1)
[2] 前記バリア層は、前記基材と前記バリアコートとの間に位置するアンカーコート層及び蒸着層をさらに有し、
前記アンカーコート層は、前記基材と前記蒸着層との間に位置する、[1]に記載のガスバリア積層体。
[3] 前記蒸着層の厚さは、5nm以上80nm以下である、[2]に記載のガスバリア積層体。
[4] レトルト処理の実施前、ナノインデンテーション法で測定された前記接着層の硬さは、1.0MPa以上である、[1]~[3]のいずれかに記載のガスバリア積層体。
[5] 前記接着層の厚さは、0.5μm以上10μm以下である、[1]~[4]のいずれかに記載のガスバリア積層体。
[6] 前記基材と、前記シーラント層とのそれぞれは、ポリオレフィンフィルムであり、
前記積層体におけるポリオレフィンの合計質量の割合は、90質量%以上である、[1]~[5]のいずれかに記載のガスバリア積層体。
[7] 前記基材は、延伸ポリプロピレンフィルムであり、
前記シーラント層は、無延伸ポリプロピレンフィルムである、[6]に記載のガスバリア積層体。
[8] 前記バリア層に重なる最外層と、
前記最外層及び前記バリア層を接着する第2接着層と、をさらに備え、
前記接着層は、前記基材と前記シーラント層とを接着し、
前記第2接着層は、前記バリアコートと前記最外層とを接着する、[1]~[7]のいずれかに記載のガスバリア積層体。
[9] 前記最外層を120℃で15分間さらした後、前記式(1)で求められる前記最外層のMD方向の熱収縮率が1%以上であり、
前記ガスバリア積層体に対してレトルト処理を実施した後、ナノインデンテーション法で測定された前記第2接着層の硬さは、0.1MPa以上0.9MPa未満である、[8]に記載のガスバリア積層体。
[10] [1]~[9]のいずれかに記載のガスバリア積層体の製袋物である、包装袋。
しかし、本開示の一側面は、上記実施形態、上記変形例及び上記[1]~[10]に限定されない。本開示の一側面は、その要旨を逸脱しない範囲でさらなる変形が可能である。
上記実施形態及び上記変形例では、積層体におけるポリプロピレンの合計質量の割合が、90質量%以上であればよい。このため、例えば、上記変形例に係る積層体において、基材と最外層との一方におけるポリプロピレンの質量比率は、90質量%未満でもよい。もしくは、積層体において、バリア層におけるポリプロピレンの質量比率は、90質量%未満でもよい。
上記実施形態及び上記変形例では、基材上にアンカーコート層及び蒸着層が設けられるが、これに限られない。例えば、シーラント層上に蒸着層が設けられてもよい。この場合、シーラント層と蒸着層との間にアンカーコート層が設けられてもよい。このとき、シーラント層とアンカーコート層とは、共押出層でもよい。もしくは、基材上にアンカーコート層及び蒸着層が含まれ、かつ、シーラント層上に蒸着層が設けられてもよい。
本開示を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本開示はこれらの例に限定されるものではない。
<基材、最外層及びシーラント層>
基材及び最外層として、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム(三井化学東セロ株式会社製、商品名:ME-1、厚さ:20μm)を準備した。また、シーラント層として、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム(東レフィルム加工株式会社製、商品名:トレファンZK93KM、厚さ:60μm)を準備した。
<密着層形成用組成物の調製>
γ-イソシアネートプロピルトリメトキシシラン:アクリルポリオール=1:5の比率で混合、撹拌することによって混合溶液を生成した。続いて、トリレンジイソシアネート(TDI)を、アクリルポリオールのOH基の数に対してトリレンジイソシアネートのNCO基の数が等量となるように上記混合溶液に加えた。そして、当該混合溶液を2質量%になるよう酢酸エチルで希釈した。これにより、密着層形成用組成物(アンカーコート剤)を調製した。
<バリアコート用コーティング液αの調製>
下記のA液、B液及びC液を10gずつ準備し、混合することでコーティング液αを調製した。
A液:テトラエトキシシラン(Si(OC)17.9gとメタノール10gに0.1N塩酸72.1gを加えて30分間攪拌して加水分解させた固形分5質量%(SiO換算)の加水分解溶液。
B液:ポリビニルアルコールの5質量%水/メタノール溶液(水:メタノールの質量比は95:5)。
C液:1,3,5-トリス(3-トリアルコキシシリルプロピル)イソシアヌレートを水/イソプロピルアルコールの混合液(水:イソプロピルアルコールの質量比は1:1)で固形分5質量%に希釈した加水分解溶液。
<バリアコート用コーティング液βの調製>
まず、TEOSとメタノールと0.1N塩酸とを、質量比が45/15/40となるように混合し、TEOS加水分解溶液を得た。この溶液と、ポリビニルアルコール(以下「PVA」と言う)の5質量%水溶液と、シランカップリング剤としての1,3,5-トリス(3-メトキシシリルプロピル)イソシアヌレートを水/IPA(イソプロピルアルコール)=1/1溶液で固形分5質量%(RSi(OH)換算)に希釈した溶液と、の3つの溶液を混合してコーティング液βを調製した。コーティング液βは、TEOSのSiO固形分(換算値)とイソシアヌレートシランのRSi(OH)固形分(換算値)とPVA固形分との質量比率が40/5/55になるように調液した。
<バリアコート用コーティング液γの調製>
以下の「水性ポリウレタン樹脂」:40~75質量%と、「水溶性高分子」:10~40質量%と、「シランカップリング剤」:5~20質量%とを配合することによって、コーティング液γを調製した。
水性ポリウレタン樹脂:酸基含有ポリウレタン樹脂とポリアミン化合物とを含有する水性ポリウレタン樹脂の水性分散体、三井化学株式会社製の水性ポリウレタンディスバージョン「タケラック(登録商標)WPB-341」、固形分率30%。
水溶性高分子:鹸化度98~99%、重合度500のポリビニルアルコール(商品名:ポバールPVA-105、株式会社クラレ製)。
シランカップリング剤:3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(商品名:KBE-403、信越化学工業株式会社製)。
(実施例1)
バーコートを用いて基材に密着層形成用組成物を塗工し、当該密着層形成用組成物を50℃で乾燥させた。これにより、厚さ0.2μmの密着層(アンカーコート層)を形成した。次に、電子線加熱方式による真空蒸着装置により、厚さ40nmの酸化ケイ素からなる透明な蒸着層(シリカ蒸着層)を形成した。
次に、バーコートを用いて蒸着層上にコーティング液αを塗工し、当該コーティング液αを60℃で1分間乾燥させた。これにより、厚さ300nmのバリアコートを蒸着層上に形成した。以上により、基材、密着層、蒸着層及びバリアコートを有するバリア層を形成した。
次に、バリア層のバリアコート上に、2液型の接着剤(a)を塗工し、厚さ3μmの接着層を形成した。次に、接着層を介してシーラント層をドライラミネート法によってラミネートした。これにより、基材、密着層、蒸着層、バリアコート、接着層、及びシーラント層の積層構造を有する積層体(ガスバリア積層体)を製造した。得られた積層体におけるポリプロピレンの含有量は90質量%以上であった。
(実施例2~6)
接着剤(a)の代わりに2液型の接着剤(b)~(f)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2~6の積層体をそれぞれ製造した。
(実施例7~12)
コーティング液αの代わりにコーティング液βを用いたこと以外は、実施例1~6と同様にして、実施例7~12の積層体をそれぞれ製造した。
(実施例13~18)
コーティング液αの代わりにコーティング液γを用いたこと以外は、実施例1~6と同様にして、実施例13~18の積層体をそれぞれ製造した。
(実施例19)
実施例1と同様にバリア層を形成した後、バリア層のバリアコート上に、2液型の接着剤(a)を塗工し、厚さ3μmの接着層を形成した。次に、接着層を介して最外層をドライラミネート法によってラミネートした。次に、バリア層の基材上に、2液型の接着剤(a)を塗工し、厚さ3μmの接着層を形成した。次に、接着層を介してシーラント層をドライラミネート法によってラミネートした。これにより、最外層、第2接着層、バリアコート、蒸着層、密着層、基材、接着層、及びシーラント層の積層構造を有する積層体(ガスバリア積層体)を製造した。得られた積層体におけるポリプロピレンの含有量は90質量%以上であった。
(実施例20~24)
接着剤(a)の代わりに接着剤(b)~(f)を用いたこと以外は、実施例19と同様にして、実施例20~24の積層体をそれぞれ製造した。
(実施例25~30)
コーティング液αの代わりにコーティング液βを用いたこと以外は、実施例19~24と同様にして、実施例25~30の積層体をそれぞれ製造した。
(実施例31~36)
コーティング液αの代わりにコーティング液γを用いたこと以外は、実施例19~24と同様にして、実施例31~36の積層体をそれぞれ製造した。
(比較例1~3)
接着剤(a)の代わりに接着剤(g)~(i)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1~3の積層体をそれぞれ製造した。
(比較例4~6)
接着剤(a)の代わりに接着剤(g)~(i)を用いたこと以外は、実施例7と同様にして、比較例4~6の積層体をそれぞれ製造した。
(比較例7~9)
接着剤(a)の代わりに接着剤(g)~(i)を用いたこと以外は、実施例13と同様にして、比較例7~9の積層体をそれぞれ製造した。
(比較例10~12)
接着剤(a)の代わりに接着剤(g)~(i)を用いたこと以外は、実施例19と同様にして、比較例10~12の積層体をそれぞれ製造した。
(比較例13~15)
接着剤(a)の代わりに接着剤(g)~(i)を用いたこと以外は、実施例25と同様にして、比較例13~15の積層体をそれぞれ製造した。
(比較例16~18)
接着剤(a)の代わりに接着剤(g)~(i)を用いたこと以外は、実施例31と同様にして、比較例16~18の積層体をそれぞれ製造した。
(比較例19)
基材として、OPPフィルムの代わりにPETフィルム(厚さ:20μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例19の積層体を製造した。
(比較例20)
基材として、OPPフィルムの代わりにPETフィルム(厚さ:20μm)を用いたこと以外は、比較例1と同様にして、比較例20の積層体を製造した。
<基材の熱収縮率の測定方法>
バリア層に含まれる基材の熱収縮率は、以下の手順に従って測定した。実施例1~6及び比較例1~3における基材の熱収縮率の測定結果は、以下の表1に示す。実施例7~13及び比較例4~6における基材の熱収縮率の測定結果は、以下の表2に示す。実施例13~18及び比較例7~9における基材の熱収縮率の測定結果は、以下の表3に示す。実施例19~24及び比較例10~12における基材の熱収縮率の測定結果は、以下の表4に示す。実施例25~30及び比較例12~15における基材の熱収縮率の測定結果は、以下の表5に示す。実施例31~36及び比較例16~18における基材の熱収縮率の測定結果は、以下の表6に示す。比較例19,20における基材の熱収縮率の測定結果は、以下の表7に示す。
(a)図4に示すように、測定対象である基材を200mm×200mmに切り出して測定サンプル500とした。
(b)図4に示すように、測定サンプル500のTD方向に平行な120mm以上の長さの2本の直線L1及びL2を、100mmの間隔を空けて書き込んだ。
(c)図4に示すように、測定サンプル500のMD方向に平行な120mm以上の長さの2本の直線L3及びL4を、100mmの間隔を空けて書き込んだ。
(d)図4に示すように、直線L1に20mm間隔で7箇所に目盛りN1~N7を書き込んだ。直線L2~L4にも同様に目盛りを書き込んだ。このとき、直線L1の目盛りN1~N7のそれぞれと、直線L2の目盛りN1~N7のそれぞれとを直線で結んだ場合に、当該直線がMD方向と平行となるように、直線L1,L2の目盛りの位置を合わせた。また、直線L3の目盛りN1~N7のそれぞれと、直線L4の目盛りN1~N7のそれぞれとを直線で結んだ場合に、当該直線がTD方向と平行となるように、直線L3,L4の目盛りの位置を合わせた。
(e)所定の温度(150℃又は160℃)に加熱したオーブン内のガラス板上に、テフロン(登録商標)シートに載せた測定サンプル500を置き、15分間加熱した。加熱後、測定サンプル500をオーブンから取り出し、室温(25℃)で30分間放置した。
(f)直線L1の目盛りN1(L1とN1との交点)と直線L2の目盛りN1(L2とN1との交点)との直線距離をMD方向長さとして加熱前後で測定し、下記式(1)によりMD方向熱収縮率を求めた。同様にして目盛りN1~N7のそれぞれの位置でのMD方向熱収縮率を求め、それらの平均値を測定サンプル500のMD方向熱収縮率とした。
MD方向熱収縮率(%)=(加熱前のMD方向長さ-加熱後のMD方向長さ)/加熱前のMD方向長さ×100 …(1)
<レトルト処理>
各実施例及び各比較例で作製した積層体を用いて、4辺をシール部とする包装袋を作製した。包装袋には、内容物として水を充填した。その後、130℃、60分のレトルト殺菌処理を行った。
<接着層の硬さ測定>
実施例1~18及び比較例1~9のそれぞれにおいて、レトルト処理後の包装袋の一部である積層体を切り出した。そして、切り出した積層体の基材上にエポキシ系接着剤(コニシ株式会社製、商品名:ボンドEセット)を塗布した。そして、当該エポキシ系接着剤を介して積層体をガラス板に貼り付けることによって、当該ガラス板に平滑に固定された積層体を有する試料を形成した。なお、実施例19~36及び比較例10~18のそれぞれにおいては、レトルト処理後の積層体の最外層上にエポキシ系接着剤(コニシ株式会社製、商品名:ボンドEセット)を塗布し、試料を形成した。
エポキシ系接着剤の硬化後、斜め切削装置(ダイプラ・ウィンテス株式会社製、商品名:SAICAS DN-GS)に試料を設置した。次に、V字形状の先端を有するダイヤモンド切り刃を斜め切削装置に装着後、シーラント層の表面に1mm幅間隔にてサイドカットラインを施した。次に、刃幅1mm、すくい角20度、逃げ角10度のダイヤモンドナイフを、0.05Nの荷重にてシーラント層の表面に接触させた後、水平速度50μm/s、垂直速度1μm/sの条件にてシーラント層を斜め切削した。このとき、まず、切り込み深さが55μmに到達した後、10mm水平に切削した。次に、水平速度50μm/s、垂直速度1μm/sの条件にて切り込み深さ1μmにて仕上げ切削を行った。切削後の露出面を観察し、所望の接着層の露出面を得られるまで、必要に応じて仕上げ切削回数を追加した。以上により、ナノインデンテーション法によって、レトルト処理後の接着層の硬さを測定するための下準備(すなわち、接着層を露出させる準備)を完了した。
次に、ナノインデンテーション法によって接着層の硬さを測定するための装置として、ブルカージャパン株式会社製のHysitron TI-Premier(商品名)を用いた。また、圧子として、ブルカージャパン株式会社製のバーコビッチ型ダイヤモンド圧子を用いた。そして、接着層が露出された試料を上記装置に設置した後、変位制御モードにて、押し込み速度:100nm/秒、試験深さ:125nmと設定し、常温(25℃)にて圧子を試料に押し込んだ。続いて、最大変位にて2秒間保持した後、50nm/秒の速度にて除荷した。表面荷重は1μNとし、TriboScanのソフトウェアにて表面補正を行った。測定箇所は、光学顕微鏡像を観察し、試料表面、すなわち接着層の露出面(露出面においてシーラント層と基材層の間の距離を4等分したとき、シーラント側から1/4の距離離れた箇所)を30μm以上の間隔で30点指定してナノインデンテーション法による測定を行った。接着層の硬さの算出方法は、まず、標準試料となる溶融石英を予め試験し、圧子と試料の接触深さと接触投影面積の関係を校正する。そして、除荷時の最大荷重に対して20~95%領域の除荷曲線をOliver-Pharr法にて解析し、硬さを算出した。各実施例及び各比較例における接着層の硬さの測定結果は、以下の表1~7に示す。
(酸素透過度測定)
レトルト処理後の積層体に対し、酸素透過度(OTR)の測定を行った。測定は酸素透過度測定装置(Modern Control社製、OXTRAN 2/20)を用いて、温度30℃、相対湿度70%の条件で行った。OTRの測定方法は、JIS K-7126、B法(等圧法)、及びASTM D3985-81に準拠し、OTRの測定値は単位[cc/m・day・atm]で表記した。各実施例及び各比較例のOTRの測定結果を下記表1~7に示す。
Figure 2024006989000002
Figure 2024006989000003
Figure 2024006989000004
Figure 2024006989000005
Figure 2024006989000006
Figure 2024006989000007
Figure 2024006989000008
表1~7のいずれにおいても、接着層の硬さが大きいほど、酸素透過度の測定結果が高くなっている。しかしながら、基材の熱収縮率が1%以上か否かによって、酸素透過度の絶対値は大きく異なっている。具体的には、熱収縮率が1%以上である基材が用いられているとき、表1~6に示されるように、接着層の硬さが0.9MPa以上である場合の酸素透過度は、接着剤の硬さが0.8MPaである場合の酸素透過度と比較して高くなって意おる。加えて、接着層の硬さが0.9MPa以上である場合の酸素透過度は、少なくとも3.5以上である。これに対して、熱収縮率が1%未満である基材が用いられているとき、表7に示されるように、接着層の硬さが0.9MPa以上である場合の酸素透過度と、接着剤の硬さが0.8MPaである場合の酸素透過度との差異は、誤差程度であると言える。
表1~3と、表4~6とのそれぞれにおいて、コーティング液αを用いた実施例及び比較例よりも、コーティング液βもしくはコーティング液γを用いた実施例及び比較例の酸素透過度が低くなっている。また、最外層を有さない実施例及び比較例よりも、最外層を有する実施例及び比較例の酸素透過度が低くなっている。
1,1A…積層体、10…バリア層、11…基材、12…密着層、13…蒸着層、14…バリアコート、20…シーラント層、30…接着層、30A…第2接着層、40…最外層。

Claims (10)

  1. バリアコートが設けられる基材を有するバリア層と、
    前記バリア層に重なるシーラント層と、
    前記バリア層及び前記シーラント層を接着する接着層と、
    を備えるガスバリア積層体であって、
    前記基材を120℃で15分間さらした後、下記式(1)で求められる前記基材のMD方向の熱収縮率が1%以上であり、
    前記ガスバリア積層体に対してレトルト処理を実施した後、ナノインデンテーション法で測定された前記接着層の硬さは、0.1MPa以上0.9MPa未満である、
    ガスバリア積層体。
    MD方向の熱収縮率(%)=(加熱前のMD方向長さ-加熱後のMD方向長さ)/加熱前のMD方向長さ×100 …(1)
  2. 前記バリア層は、前記基材と前記バリアコートとの間に位置するアンカーコート層及び蒸着層をさらに有し、
    前記アンカーコート層は、前記基材と前記蒸着層との間に位置する、請求項1に記載のガスバリア積層体。
  3. 前記蒸着層の厚さは、5nm以上80nm以下である、請求項2に記載のガスバリア積層体。
  4. 前記レトルト処理の実施前、ナノインデンテーション法で測定された前記接着層の硬さは、1.0MPa以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載のガスバリア積層体。
  5. 前記接着層の厚さは、0.5μm以上10μm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のガスバリア積層体。
  6. 前記基材と、前記シーラント層とのそれぞれは、ポリオレフィンフィルムであり、
    前記積層体におけるポリオレフィンの合計質量の割合は、90質量%以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載のガスバリア積層体。
  7. 前記基材は、延伸ポリプロピレンフィルムであり、
    前記シーラント層は、無延伸ポリプロピレンフィルムである、請求項6に記載のガスバリア積層体。
  8. 前記バリア層に重なる最外層と、
    前記最外層及び前記バリア層を接着する第2接着層と、
    をさらに備え、
    前記接着層は、前記基材と前記シーラント層とを接着し、
    前記第2接着層は、前記バリアコートと前記最外層とを接着する、請求項1~3のいずれか一項に記載のガスバリア積層体。
  9. 前記最外層を120℃で15分間さらした後、前記式(1)で求められる前記最外層のMD方向の熱収縮率が1%以上であり、
    前記ガスバリア積層体に対してレトルト処理を実施した後、ナノインデンテーション法で測定された前記第2接着層の硬さは、0.1MPa以上0.9MPa未満である、請求項8に記載のガスバリア積層体。
  10. 請求項1~3のいずれか一項に記載のガスバリア積層体の製袋物である、包装袋。
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