JP2024005513A - シリコーン重合体の製造方法 - Google Patents

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治男 村野
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【課題】自動化が容易で連続的かつ再現性よく、シリコーン重合体が得られる製造方法を提供する。【解決手段】一般式(1)で表される化合物、RaSi(OR1)4-a・・・(1)(式中、Rは水素原子または1価の有機基、R1は1価の有機基、aは1~2の整数を示す。);および一般式(2)で表される化合物、Si(OR2)4・・・(2)(式中、R2は1価の有機基を示す。);から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を含む溶液A、触媒を含む溶液Bを用い、前記溶液Aまたは溶液Bが水を含み、これらをミキサーに連続的に供給し混合した後、管型反応器に供給し反応させる反応工程、その反応液をカラムに充填したイオン交換樹脂に連続的に供給し接触させシリコーン重合体を得る触媒除去工程、および前記イオン交換樹脂を溶媒で洗浄し、再生するイオン交換樹脂の再生工程を有するシリコーン重合体の製造方法。【選択図】 図1

Description

本発明は、自動化が容易で連続的かつ、再現性よくシリコーン重合体を得る製造方法に関する。
シリコーン重合体は、有機化合物と無機化合物とが分子レベルで組み合わさった、有機-無機ハイブリッド材料であり、柔軟性や加工性といった有機材料の特長と、耐熱性・耐候性や耐薬品性といった無機材料の特長を併せ持つ素材であるため、近年盛んに研究されている。
中でも半導体用素子等を製造する際のパターン成型においては、リソグラフィー技術、エッチング技術等を適用する反転パターン形成の際、シリコーン重合体をレジスト下層膜として用いることが提案されている。シリコーン重合体の中でも特に、テトラメトキシシランやテトラエトキシシラン由来の構造が多く含まれた場合、微細なレジスト下層膜パターンへの埋め込み性及びレジスト下層膜パターンを酸素系ガスエッチング等で除去する際のエッチング耐性に優れることが知られていた。
一方で、フロー・マイクロ合成法の実用化が進められている。フロー・マイクロ合成法とは、一般的に原料をポンプ等で連続的に供給し、管型反応器や連続攪拌槽型反応器で反応させる方法である。特に管型反応器の内径を数百μmと極細とした場合、拡散距離が短くなり、従来のバッチ型反応槽で反応した場合と比べて、見かけの反応速度が速くなることがある(例えば、非特許文献1参照)。フロー・マイクロ合成法は、自動化が容易で、連続的に反応することができ、装置が小型となるためエネルギー消費が少なく、廃棄物が削減される等、次世代の製造方法として期待されている。
フロー・マイクロ合成法で、シリコーン重合体を得る試みがされている。アルコキシシランとテトラヒドロフランからなる溶液と、水、塩酸およびテトラヒドロフランからなる溶液を、それぞれポンプでマイクロミキサーに供給し、管型反応器で反応することで、シリコーン重合体が得られることが知られている(例えば、非特許文献2参照)。
しかし、工業的レベルでシリコーン重合体の製造方法をみると、効率的な触媒除去や収率をより高くすると共に、より一層、自動化が容易で連続的かつ再現性がよいシリコーン重合体の製造方法が求められている。
小林修、小野澤俊也 監訳・編著、有機合成のためのフロー化学、266p、東京化学同人(2020) D. Kessler, et. al., Macromol. Chem. Phys. 210, p807-813, 2009
本発明の目的は、効率的な触媒除去および高収率化を実現し、かつ自動化が容易で連続的かつ再現性よくシリコーン重合体を得る方法を提供することにある。
本発明のシリコーン重合体の製造方法は、下記一般式(1)で表される化合物、
Si(OR4-a ・・・・・(1)
(式中、Rは水素原子または1価の有機基、Rは1価の有機基、aは1~2の整数を示す。)
および下記一般式(2)で表される化合物、
Si(OR ・・・・・(2)
(式中、Rは1価の有機基を示す。)
から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を含む溶液A、触媒を含む溶液Bを用い、前記溶液Aまたは溶液Bが水を含み、これらをミキサーに連続的に供給し混合した後、管型反応器に供給し反応させる反応工程、その反応液をカラムに充填したイオン交換樹脂に連続的に供給し接触させシリコーン重合体を得る触媒除去工程、および前記イオン交換樹脂を溶媒で洗浄し、再生するイオン交換樹脂の再生工程を有することを特徴とする。
本発明のシリコーン重合体の製造方法は、シラン化合物を含む溶液A、触媒を含む溶液Bからなる原料をポンプ等で連続的に供給して混合、反応させるため、従来のバッチ反応に比べると、手動操作が少なく、省人化できる。また、ポンプ等の運転や、ミキサーおよび管型反応器の温度制御を、パソコン等を使用してプログラムで制御すると、自動運転が可能である。情報伝達のネットワークを利用すれば、装置の運転を遠隔操作することができ、作業員を危険な薬品に曝露することがない。リスクの大きい装置の近くでの作業も減らすことができる。自動運転とすると、手動操作によるバラつきがなくなるので、再現性の高い生産ができる。
シリコーン重合体の製造方法は、特定のシラン化合物、水および触媒をミキサー、好ましくはスタティックミキサーで混合する。スタティックミキサーは一般的な反応缶に比べ、比表面積が大きいので、温度の管理が容易である。スタティックミキサーの内径が小さければ、比表面積はさらに大きくなり好ましい。スタティックミキサーは駆動部がないので、摺動部からの発塵や、オイルの混入リスクがなく、管理が厳格な医薬品や電子情報材料向け材料の製造に適している。
また、反応工程で管型反応器を用いることにより、連続的に反応が進行する。管型反応器の内径を好ましくは1~20mmとすると、圧力損失が少なく、長い管型反応器を設計したり、生産量を増やすため供給量を増やしても圧力が過大にかかることがない。さらに、内径が1mm以上と大きいので、詰まりにくい。一方で、内径が20mm以下の管型反応器は、従来の反応缶に比べ、物質の拡散距離が短いため見かけの反応速度が速くなり、速やかに反応が完結して好ましい。
更に、触媒除去工程では、反応工程で得られた反応液を、カラムに充填したイオン交換樹脂と接触させる。イオン交換樹脂と接触させることで、反応液から触媒や、金属などイオン性の不純物を除去したシリコーン重合体を連続的に得ることができる。さらに、触媒等と共に分散度が高いシリコーン重合体もイオン交換樹脂に付着するため、分散度が低いシリコーン重合体を得るのに有利である。また、イオン交換樹脂の再生工程では、溶媒で洗浄した後、再生することでイオン交換樹脂を繰り返し使用することができ資源的、経済的に好ましい。再生の前に洗浄すると、イオン交換樹脂に付着したシリコーン重合体が除去できる。洗浄によってシリコーン重合体を除去すると、イオン交換樹脂を繰り返し再生できる回数が増加する。加えて、イオン交換樹脂を充填したカラムを複数用い、反応液から触媒や金属などのイオン性の不純物を除去する触媒除去工程と、洗浄および再生を行うイオン交換樹脂の再生工程を並行して切り替えできるように行うことで、イオン交換樹脂の充填や抜出をするために製造ラインを止めることなく、連続的にシリコーン重合体を生産することができ好ましい。
本発明のシリコーン重合体の製造方法により製造されるシリコーン重合体及びその組成物は、スピンコーティング等の一般的な方法によって塗膜形成が可能である。また、シリコーン重合体及びその組成物は、基板に塗布した場合、基板上に薄膜を形成することができ、熱をかけることで基板上に熱硬化フィルムを作成することができる。このように形成した熱硬化フィルムは、透明性と耐熱性に優れた特性を有していることから、半導体やディスプレイの保護膜およびレジスト下層膜などに使用することができる。
また、製造されたシリコーン重合体は、原料に金属が含まれないため、ディスプレイや半導体といった電子情報材料に好適に用いる事ができる。さらに、電子情報材料分野に限らず、塗料や接着剤等、幅広い分野に応用できる。
図1は、本発明のシリコーン重合体の製造方法に用いる製造装置の構成を例示するフロー図である。
本発明のシリコーン重合体の製造方法は、下記一般式(1)で表される化合物、
Si(OR4-a ・・・・・(1)
(式中、Rは水素原子または1価の有機基、Rは1価の有機基、aは1~2の整数を示す。)
および下記一般式(2)で表される化合物、
Si(OR ・・・・・(2)
(式中、Rは1価の有機基を示す。)
から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を含む溶液A、触媒を含む溶液Bを用い、前記溶液Aまたは溶液Bが水を含み、これらをミキサーに連続的に供給し混合した後、管型反応器に供給し反応させる反応工程、その反応液をカラムに充填したイオン交換樹脂に連続的に供給し接触させシリコーン重合体を得る触媒除去工程、および前記イオン交換樹脂を溶媒で洗浄し、再生するイオン交換樹脂の再生工程を有することを特徴とする。
本発明の製造方法に用いるシリコーン重合体の製造装置は、図1に示す通り、シラン化合物を含む溶液Aを調製するモノマー槽1、触媒を含む溶液Bを調製する触媒槽2、溶液Aおよび溶液Bを混合するミキサー4、混合された溶液AおよびBを反応させる管型反応器5、およびイオン交換樹脂を充填したカラム6からなる。図1では、カラム6が1本記載されているが、複数のカラム6を並列に配置してもよい。少なくとも1本のカラム6を管型反応器5に接続して反応液からの触媒除去を行うのと並行して、別の少なくとも1本のカラム6を製造ラインから切り離して、イオン交換樹脂の洗浄、再生、補充/交換を行うことができる。
モノマー槽1は、一般式(1)で表される化合物,一般式(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種のシラン化合物および溶媒を、秤量、投入、混合、取出しを行うことにより、モノマー溶液(溶液A)を調製するための装置であり、上述した各操作のための手段を有する。モノマー槽1は、バッチ式、連続式のいずれの形式でもよく、またこれらの組み合わせでもよい。モノマー槽1で調製されたモノマー溶液(溶液A)は、デュアルプランジャーポンプなどのポンプ3や流量制御手段を介して、ミキサー4に供給される。
触媒槽2は、触媒およびその溶媒を、秤量、投入、混合、取出しを行うことにより、触媒溶液(溶液B)を調製するための装置であり、上述した各操作のための手段を有する。触媒槽2は、バッチ式、連続式のいずれの形式でもよく、またこれらの組み合わせでもよい。触媒槽2で調製された触媒溶液(溶液B)は、デュアルプランジャーポンプなどのポンプ3や流量制御手段を介して、ミキサー4に供給される。
ミキサー4の詳細について、後述するが、ミキサー4は、好ましくは、スタティックミキサー、マイクロミキサー等の静止型混合攪拌器であるとよい。ミキサー4は、供給されたモノマー溶液(溶液A)および触媒溶液(溶液B)を混合し、原料溶液を調製する。得られた原料溶液は、そのまま管型反応器5に供給される。
管型反応器5の詳細について、後述するが、管型反応器5は、筒状の反応器で、好ましくは内径1~20mmである。管型反応器5の材質は、特に制限されるものではなく、金属等の剛直な材料でも、樹脂等の比較的柔軟な材料でもよい。管型反応器5では、供給された原料溶液に含まれる、シラン化合物、触媒、および水が反応し、シリコーン重合体が重合される。管型反応器5は、温度、圧力、滞留時間等の重合条件を適宜、調節する手段を有する。また得られたシリコーン重合体、触媒等を含む反応液が送り出される。
管型反応器5から送り出された反応液が、イオン交換樹脂を充填したカラム6に供給されると、イオン交換樹脂と接触した触媒や金属等の不純物が除去されたシリコーン重合体が得られる。また、イオン交換樹脂には、触媒等と共に分散度が高いシリコーン重合体も付着するため、イオン交換樹脂を充填したカラム6を通すことにより、分散度が低いシリコーン重合体を得ることができる。カラム6は、温度、圧力、滞留時間等のイオン交換樹脂との接触条件を適宜、調節する手段を有する。触媒等が除去されたシリコーン重合体は、カラム6から送り出され、製品容器等に収集される。
触媒等が除去されたシリコーン重合体を送り出し終えたカラムとシリコーン重合体の製造ライン(管型反応器)との接続を切り替え、別の新品または再生品のイオン交換樹脂を充填したカラムを製造ライン(管型反応器)に接続することにより、管型反応器5から連続的に送り出された反応液を、途絶えることなく触媒除去処理することができる。一方、製造ラインから切り離したカラムに、溶媒を供給してイオン交換樹脂を洗浄し、さらに洗浄後のイオン交換樹脂を、通常の方法で再生処理することができる。
シラン化合物を含む溶液Aは、一般式(1)で表される化合物,一般式(2)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種のシラン化合物を、溶媒に溶解させた溶液である。溶媒として、例えば、水;メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等のアルコール;トルエン、キシレン等の非プロトン性溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル等の高沸点溶媒を使用することができる。溶媒は、2種類以上を含んでもよい。
上記一般式(1)において、Rが1価の有機基であるとき、RおよびRは互いに独立しており、同じ有機基でも異なる有機基でもよい。また、aが2のとき、Rは互いに独立し、1種類の1価の有機基または2種類の1価の有機基でもよい。さらに、2つ以上のRは互いに独立し、1種類の1価の有機基または2種類以上の1価の有機基でもよい。RおよびRの1価の有機基としては、アルキル基、アリール基、ビニル基、アリル基、グリシジル基などを挙げることができる。また、一般式(1)において、Rは1価の有機基、特に、アルキル基、アリール基またはビニル基であることが好ましい。
ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基などが挙げられ、好ましくは炭素数が1~5のアルキル基であり、これらのアルキル基は直鎖状でも、分岐鎖状でもよく、さらにアルキル基の水素原子がフッ素原子やヘテロ原子を含む官能基などに置換されていてもよい。
一般式(1)において、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基などを挙げることができる。
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ-n-プロポキシシラン、メチルトリ-iso-プロポキシシラン、メチルトリ-n-ブトキシシラン、メチルトリ-sec-ブトキシシラン、メチルトリ-tert-ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ-n-プロポキシシラン、エチルトリ-iso-プロポキシシラン、エチルトリ-n-ブトキシシラン、エチルトリ-sec-ブトキシシラン、エチルトリ-tert-ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ-n-プロポキシシラン、ビニルトリ-iso-プロポキシシラン、ビニルトリ-n-ブトキシシラン、ビニルトリ-sec-ブトキシシラン、ビニルトリ-tert-ブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、n-プロピルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエトキシシラン、n-プロピルトリ-n-プロポキシシラン、n-プロピルトリ-iso-プロポキシシラン、n-プロピルトリ-n-ブトキシシラン、n-プロピルトリ-sec-ブトキシシラン、n-プロピルトリ-tert-ブトキシシラン、n-プロピルトリフェノキシシラン、i-プロピルトリメトキシシラン、i-プロピルトリエトキシシラン、i-プロピルトリ-n-プロポキシシラン、i-プロピルトリ-iso-プロポキシシラン、i-プロピルトリ-n-ブトキシシラン、i-プロピルトリ-sec-ブトキシシラン、i-プロピルトリ-tert-ブトキシシラン、i-プロピルトリフェノキシシラン、n-ブチルトリメトキシシラン、n-ブチルトリエトキシシラン、n-ブチルトリ-n-プロポキシシラン、n-ブチルトリ-iso-プロポキシシラン、n-ブチルトリ-n-ブトキシシラン、n-ブチルトリ-sec-ブトキシシラン、n-ブチルトリ-tert-ブトキシシラン、n-ブチルトリフェノキシシラン、sec-ブチルトリメトキシシラン、sec-ブチルトリエトキシシラン、sec-ブチルトリ-n-プロポキシシラン、sec-ブチルトリ-iso-プロポキシシラン、sec-ブチルトリ-n-ブトキシシラン、sec-ブチルトリ-sec-ブトキシシラン、sec-ブチルトリ-tert-ブトキシシラン、sec-ブチル-トリフェノキシシラン、t-ブチルトリメトキシシラン、t-ブチルトリエトキシシラン、t-ブチルトリ-n-プロポキシシラン、t-ブチルトリ-iso-プロポキシシラン、t-ブチルトリ-n-ブトキシシラン、t-ブチルトリ-sec-ブトキシシラン、t-ブチルトリ-tert-ブトキシシラン、t-ブチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ-n-プロポキシシラン、フェニルトリ-iso-プロポキシシラン、フェニルトリ-n-ブトキシシラン、フェニルトリ-sec-ブトキシシラン、フェニルトリ-tert-ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-トリフロロプロピルトリメトキシシラン、γ-トリフロロプロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチル-ジ-n-プロポキシシラン、ジメチル-ジ-iso-プロポキシシラン、ジメチル-ジ-n-ブトキシシラン、ジメチル-ジ-sec-ブトキシシラン、ジメチル-ジ-tert-ブトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチル-ジ-n-プロポキシシラン、ジエチル-ジ-iso-プロポキシシラン、ジエチル-ジ-n-ブトキシシラン、ジエチル-ジ-sec-ブトキシシラン、ジエチル-ジ-tert-ブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、ジ-n-プロピルジメトキシシラン、ジ-n-プロピルジエトキシシラン、ジ-n-プロピル-ジ-n-プロポキシシラン、ジ-n-プロピル-ジ-iso-プロポキシシラン、ジ-n-プロピル-ジ-n-ブトキシシラン、ジ-n-プロピル-ジ-sec-ブトキシシラン、ジ-n-プロピル-ジ-tert-ブトキシシラン、ジ-n-プロピル-ジフェノキシシラン、ジ-iso-プロピルジメトキシシラン、ジ-iso-プロピルジエトキシシラン、ジ-iso-プロピル-ジ-n-プロポキシシラン、ジ-iso-プロピル-ジ-iso-プロポキシシラン、ジ-iso-プロピル-ジ-n-ブトキシシラン、ジ-iso-プロピル-ジ-sec-ブトキシシラン、ジ-iso-プロピル-ジ-tert-ブトキシシラン、ジ-iso-プロピル-ジフェノキシシラン、ジ-n-ブチルジメトキシシラン、ジ-n-ブチルジエトキシシラン、ジ-n-ブチル-ジ-n-プロポキシシラン、ジ-n-ブチル-ジ-iso-プロポキシシラン、ジ-n-ブチル-ジ-n-ブトキシシラン、ジ-n-ブチル-ジ-sec-ブトキシシラン、ジ-n-ブチル-ジ-tert-ブトキシシラン、ジ-n-ブチル-ジフェノキシシラン、ジ-sec-ブチルジメトキシシラン、ジ-sec-ブチルジエトキシシラン、ジ-sec-ブチル-ジ-n-プロポキシシラン、ジ-sec-ブチル-ジ-iso-プロポキシシラン、ジ-sec-ブチル-ジ-n-ブトキシシラン、ジ-sec-ブチル-ジ-sec-ブトキシシラン、ジ-sec-ブチル-ジ-tert-ブトキシシラン、ジ-sec-ブチル-ジフェノキシシラン、ジ-tert-ブチルジメトキシシラン、ジ-tert-ブチルジエトキシシラン、ジ-tert-ブチル-ジ-n-プロポキシシラン、ジ-tert-ブチル-ジ-iso-プロポキシシラン、ジ-tert-ブチル-ジ-n-ブトキシシラン、ジ-tert-ブチル-ジ-sec-ブトキシシラン、ジ-tert-ブチル-ジ-tert-ブトキシシラン、ジ-tert-ブチル-ジフェノキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル-ジ-エトキシシラン、ジフェニル-ジ-n-プロポキシシラン、ジフェニル-ジ-iso-プロポキシシラン、ジフェニル-ジ-n-ブトキシシラン、ジフェニル-ジ-sec-ブトキシシラン、ジフェニル-ジ-tert-ブトキシシラン、ジフェニルジフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
化合物(1)として好ましい化合物は、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ-n-プロポキシシラン、メチルトリ-iso-プロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどが工業的に入手しやすく好ましい。これらは、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
上記一般式(2)において、Rで表される1価の有機基としては、先の一般式(1)のRと同様な有機基を挙げることができる。また、4つのRは、互いに独立し、1種類の1価の有機基、または2種類以上の1価の有機基でもよい。一般式(2)で表される化合物として具体的には、テトラメトキシシラン、メトキシトリエトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、トリメトキシエトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ-n-プロポキシシラン、テトラ-iso-プロポキシシラン、テトラ-n-ブトキシシラン、テトラ-sec-ブトキシシラン、テトラ-tert-ブトキシシラン、テトラフェノキシシラン等が用いられる。中でもテトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが工業的に入手しやすく好ましい。
本発明のシリコーン重合体の製造方法は、一般式(1)で表されるシラン化合物または一般式(2)で表されるシラン化合物の加水分解縮合を促進するため、触媒を含む溶液Bを用いる。触媒を含む溶液Bは、触媒を、溶媒に溶解させた溶液である。溶媒として、例えば、水;メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等のアルコール;トルエン、キシレン等の非プロトン性溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル等の高沸点溶媒を使用することができる。溶媒は、2種類以上を含んでもよい。
触媒としては、酸触媒、塩基触媒のいずれかを用いることができる。
酸触媒としては、塩酸を除く酸触媒が好ましく、無機酸、有機酸のいずれも用いることができる。無機酸としては、例えば、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸等が挙げられる。有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メリット酸、アラキドン酸、ミキミ酸、2-エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p-アミノ安息香酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、スルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。中でも有機酸を用いると、有機溶媒との相溶性が高く好ましい。好ましい有機酸は、シュウ酸、マレイン酸、リン酸、または、メタンスルホン酸である。酸触媒は2種類以上用いてもよい。
塩基触媒としては、無機塩基、有機塩基のいずれも用いることができる。無機塩基としては、具体的には水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。有機塩基として、具体的には第四級アンモニウム化合物が、金属を含有しないため、電子情報材料向けに好適に用いられる。中でも、水酸基を含有する第四級アンモニウム化合物であることが好ましい。
当該第四級アンモニウム化合物としては、例えば、ヒドロキシメチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、1-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、1-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヒドロキシメチルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、1-ヒドロキシエチルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシエチルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、1-ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、3-ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、ヒドロキシメチルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、1-ヒドロキシエチルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシエチルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、1-ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、3-ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、ヒドロキシメチルトリブチルアンモニウムヒドロキシド、1-ヒドロキシエチルトリブチルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシエチルトリブチルアンモニウムヒドロキシド、1-ヒドロキシプロピルトリブチルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシプロピルトリブチルアンモニウムヒドロキシド、3-ヒドロキシプロピルトリブチルアンモニウムヒドロキシド、ジヒドロキシメチルジメチルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルビス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリス(2-ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムフルオライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラn-ブチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリn-ブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、n-オクチルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキシルトリメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラn-プロピルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムアイオダイド、テトラエチルアンモニウムアイオダイド、テトラメチルアンモニウムアイオダイド、テトラn-プロピルアンモニウムアイオダイド、トリメチルフェニルアンモニウムアイオダイド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロゲンスルフェート、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラメチルアンモニウムチオシアネート、テトラメチルアンモニウムp-トルエンスルフォネートなどが挙げられる。
中でも好ましくは、2-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシエチルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシエチルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシエチルトリブチルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルビス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリス(2-ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラn-ブチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリn-ブチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ヘキシルトリメチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシト゛、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロゲンスルフェート、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラメチルアンモニウムチオシアネート、テトラメチルアンモニウムp-トルエンスルフォネートが好ましく、さらに、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、2-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルビス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリス(2-ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムヒドロキシドが好ましい。テトラメチルアンモニウムヒドロキシドは、安価で反応制御が容易であり、2-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルビス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリス(2-ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムヒドロキシドは、一般的に、トリメチルアミン、ジメチルアミンおよびメチルアミンとエチレンオキサイドの付加反応で得られ、原料に金属を使用しないため、金属含量の少ない2-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルビス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、トリス(2-ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムヒドロキシドが工業グレードで入手しやすく好ましい。
触媒の使用量は、一般式(1)で表される化合物および/または一般式(2)で表される化合物からなるシラン化合物のアルコキシル基の総量1モルに対して、0.002~2.0モルが好ましく、0.005~1.0モルがさらに好ましい。
触媒を含む溶液Bは、添加しやすく作業性に優れ、水溶液または水を含む溶液でもよい。すなわち、触媒を含む溶液Bが、触媒と水を含むことが好ましい。
本発明のシリコーン重合体の製造方法では、一般式(1)で表される化合物および/または一般式(2)で表されるシラン化合物を加水分解、縮重合するために、水が用いられる。水の種類は特に限定されないが、工業用水、市水、井水、蒸留水、イオン交換水および超純水などが用いられる。水は1種類でもよいし、2種類以上を用いてもよい。中でも電気抵抗率が高い、イオン交換水や超純水が好ましく、更には、電気抵抗率が15MΩ・cm以上の超純水が、金属含量が少なく好ましい。
水は、一般式(1)で表される化合物および/または一般式(2)で表されるシラン化合物を含む溶液Aに加えてもよいし、触媒を含む溶液Bに加えてもよい。触媒を含む溶液Bに加えた場合、一般式(1)で表される化合物および/または一般式(2)で表されるシラン化合物の意図しない加水分解が生じず好ましい。
水の使用量は、下記一般式(1)で表される化合物および/または一般式(2)で表されるシラン化合物のアルコキシル基の総量1当量に対して、好ましくは1.0~15.0当量、より好ましくは1.0~10.0当量にするとよい。更に好ましくは、1.0~5.0当量である。水の量が1.0当量以上の場合、シラン化合物の加水分解、縮重合反応が速やかに進行し、15.0当量以下であれば、シラン化合物の反応が制御されゲル化しないため好ましい。
シリコーン重合体の製造方法では、一般式(1)で表される化合物および/または一般式(2)で表される化合物からなるシラン化合物を反応させる際、溶液Aおよび/または溶液Bに、アルコールを加えてもよい。アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、t-ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルが挙げられる。中でもメタノールは、留去しやすく好ましい。アルコールは、2種類以上用いてもよい。
アルコールは一般式(1)で表される化合物および/または一般式(2)で表される化合物の質量に対して、0.5~20質量倍が好ましく、より好ましくは1.0~15質量倍、更に好ましくは1.2~15質量倍であり、特に好ましくは1.5~10質量倍である。アルコールがシラン化合物の0.5質量倍以上であれば、シラン化合物と水が混合しやすくなり、またシリコーン重合体のゲル化が抑制され安定する。20質量倍以下であれば経済的に好ましい。
シリコーン重合体の製造方法は、アルコールの他に、溶媒を加えても良い。溶媒としては、トルエン、キシレン等の非プロトン性溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチルなどの高沸点溶媒を使用することができる。溶媒は、2種類以上用いてもよい。
本発明のシリコーン重合体の製造方法では、シラン化合物を含む溶液Aと触媒を含む溶液Bとをミキサーで混合する。ミキサーには、遠心ポンプ、渦巻きポンプ、撹拌羽を有するインラインミキサー等の駆動型混合攪拌器、スタティックミキサー、ノズル、オリフィス、T字リアクター等の静止型混合攪拌器などが用いられる。中でも駆動部や摺動部がない静止型混合撹拌機、いわゆるスタティックミキサーは、発塵やオイルの混入リスクがなく好ましい。さらに、スタティックミキサーのパイプやブロックからなる流路を約1mmとしたマイクロミキサーは、混合が反応を伴う場合、物質の拡散距離が制限されるため、反応が速やかに進行し好ましい。スタティックミキサーに用いるパイプの内径は1~20mmが好ましく、1~10mmがさらに好ましい。内径が1mm以上であれば圧力損失が小さく、閉塞のリスクが少ない。内径が20mm以下であれば、反応が速やかに進行して好ましい。スタティックミキサーやマイクロミキサーには、長方形の板を左右逆方向に、180度ねじったエレメントが、管内に交互に配列される。エレメント数は、12以上が好ましく、さらに好ましくは18以上である。エレメント数が12以上であれば、原料の供給速度によらず、十分に混合されるため好ましい。ミキサーの材質は、SUS304、SUS316等のステンレス鋼、SS41、SC、SCM等の炭素鋼、ハステロイ、チタン、モネル、ニッケル、カーペンター、タンタル等の金属、テフロン(登録商標)、PFA、PVC、FRP、CFRP等の樹脂、更に、金属等にセラミックス、ゴムライニング、テフロンライニング、ガラスライニングした材料等が用いられる。テフロンやテフロンライニングした材料を用いた場合、混合液に金属が溶出せず好ましい。具体的には、Kenics mixer型、Sulzer SMV型、Sulzer SMX型、Toray Hi-mixer型、Komax mixer型、Lightnin mixer型、Ross ISG型、Bran&Lube mixer型、YMC Deneb型、YMC Spica型、YMC Hadar型、IMM CPMM-R300型等のスタティックミキサーが挙げられる。ミキサーで混合する際の圧力は0MPaから5MPaが好ましく、更に好ましくは0MPaから2MPaである。ミキサーで混合する際の温度は0~100℃が好ましく、更に好ましくは5℃から80℃である。温度が0℃以上であれば、混合が十分行われ、100℃以下であれば、反応の制御が容易で好ましい。ミキサーで混合する際の時間は、原料の供給速度とミキサーの設計によるが、0.1秒から600秒が好ましく、さらに好ましくは1秒から300秒である。0.1秒以上であれば十分に混合が行われ、600秒以下であれば反応時間の制御への影響が少なく好ましい。ミキサーへの原料の供給は、ポンプを用いる。ポンプの圧力や流量の制御にパソコン(以下、「PC」と記すことがある。)等を利用すると、自動化や省人化に繋がり好ましい。
本発明のシリコーン重合体の製造方法は、管型反応器で反応を行う反応工程を有する。管型反応器とは、管の中に流体を流しながら反応させる形式の反応器である。管型反応器の内径は1~20mmが好ましく、1~10mmがさらに好ましい。内径が1mm以上であれば圧力損失が小さく、閉塞のリスクが少ない。内径が20mm以下であれば、反応が速やかに進行して好ましい。材質は、特に限定されないが、SUS304、SUS316等のステンレス鋼、SS41、SC、SCM等の炭素鋼、ハステロイ、チタン、モネル、ニッケル、カーペンター、タンタル等の金属、テフロン、PFA、PVC,FRP、CFRP等の樹脂、更に、金属等にセラミックス、ゴムライニング、テフロンライニング、ガラスライニングした材料等が用いられる。テフロン、PFAやテフロンライニングした材料を用いた場合、混合液に金属が溶出せず好ましい。管型反応器で反応する際の圧力は0MPaから5MPaが好ましく、更に好ましくは0MPaから2MPaである。圧力が0MPa以上であれば、溶媒の沸点以上の温度で反応できるため好ましく、5MPa以下であれば装置が簡素となり好ましい。管型反応器で反応する際の温度は0~200℃が好ましく、更に好ましくは5℃から150℃である。管型反応器で反応させる時間は、管型反応器の容積と原料の供給速度によるが、1秒から900秒が好ましく、さらに好ましくは10秒から600秒である。1秒以上であれば十分に重合し、900秒以下であれば経済的に好ましい。管型反応管で反応させる反応液は、シラン化合物を含む溶液Aと触媒を含む溶液Bとをミキサーで混合した混合液であっても良いし、シラン化合物を含む溶液Aと触媒を含む溶液Bとを一般的な反応槽で混合した混合液であってもよい。ミキサーで混合した混合液を用いる場合、シラン化合物を含む溶液Aと触媒を含む溶液Bを別々に保管できるため、ポットライフを考慮する必要がなくの好ましい。一般的な反応槽で混合した混合液を用いる場合、反応槽やポンプは1基で良く、装置が簡素となるため好ましい。
本発明のシリコーン重合体の製造方法の触媒除去工程では、管型反応器から送り出された触媒や金属等の不純物を含む反応液をイオン交換樹脂と接触させる。イオン交換樹脂は、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂のいずれでもよく、酸触媒を含む反応液は陰イオン交換樹脂と接触させ、塩基触媒を含む反応液は陽イオン交換樹脂と接触させるとよい。陽イオン交換樹脂としては、強酸性陽イオン交換樹脂でも、弱酸性陽イオン交換樹脂でもよい。通常用いられているもの、例えば市販品の水素型陽イオン交換樹脂、具体的には、例えばAmberlist(オルガノ株式会社製)、Lewatit(ランクセス株式会社製)、ダイヤイオン(三菱化学株式会社製)、Monosphere(ダウ・ケミカル社製)等を用いることができる。陽イオン交換樹脂として、強酸性陽イオン交換樹脂が好ましい。陰イオン交換樹脂は、強塩基性陰イオン交換樹脂、弱塩基性陰イオン交換樹脂のいずれでもよく、好ましくは強塩基性陰イオン交換樹脂がよい。陰イオン交換樹脂として、例えば、Amberlist(オルガノ株式会社製)、Lewatit(ランクセス株式会社製)、ダイヤイオン(三菱化学株式会社製)、Monosphere(ダウ・ケミカル社製)等が挙げられる。
管型反応器で反応させた反応液とイオン交換樹脂と接触させる方法としては、例えば、反応液を、イオン交換樹脂を充填したカラム内に流通させる方法や、イオン交換樹脂を反応液に添加して攪拌する方法等が挙げられる。後者の場合、イオン交換樹脂は処理後にろ過等で取り除くとよい。好ましくは、シリコーン重合体、シラン化合物、第四級アンモニウム化合物、および、水を含有する反応液を、陽イオン交換樹脂が充填された槽に流通させて、陽イオン交換樹脂と接触させるとよい。
イオン交換樹脂(好ましくは陽イオン交換樹脂)の量としては、用いた触媒(好ましくは第四級アンモニウム化合物)1当量に対して1.0~10.0当量が好ましく、より好ましくは1.1~8.0当量であり、更に好ましくは1.2~5.0当量である。陽イオン交換樹脂が1.0当量以上あれば反応液中の触媒を除去することができ、10.0当量以下であれば、得られるシリコーン重合体が安定であり、また、イオン交換樹脂を使用する量が少なく経済的に好ましい。
触媒除去工程において、反応液をイオン交換樹脂と接触させる際の温度としては、0~60℃が好ましく、さらに好ましくは5~50℃である。温度が0℃以上であれば、第四級アンモニウム化合物等の触媒が十分除去され、60℃以下であればシリコーン重合体が安定であり好ましい。
反応液をイオン交換樹脂と接触させる時間は、5分~6時間が好ましく、より好ましくは10分~3時間である。接触させる時間が5分以上であれば、第四級アンモニウム化合物等の触媒を除去することができ、6時間以下であればシリコーン重合体が安定で好ましい。
ここで、イオン交換樹脂を用いて触媒等の除去を行うと、除去能力が次第に低下するため、イオン交換樹脂の定期的な交換等を行って、除去能力を高いレベルで維持する必要がある。しかし、イオン交換脂の交換毎に製造ラインを停止すると、実質的に連続的に反応することができなくなる。このため、本発明では、複数のカラムを並列に配置して、少なくとも触媒除去工程およびイオン交換樹脂の再生工程を並行して行うようにするとよい。
イオン交換樹脂の再生工程では、触媒や金属等の不純物が付着したイオン交換樹脂を溶媒で洗浄する。溶媒は、モノマー槽1や触媒槽2から供給しても良いし、カラム6の手前にラインをバイパスして供給してもよい。洗浄液は、これに含まれるシリコーン重合体を分離しで製品として収集してもよいし、廃棄してもよい。洗浄液に含まれるシリコーン重合体は、分散度が高いことがあり、洗浄液を廃棄すると、分散度の低いシリコーン重合体が得られる。
洗浄に用いる溶媒は、好ましくはシラン化合物やシリコーン重合体を溶解する溶媒であって、シラン化合物を含む溶液Aに用いられる溶媒と同一であるとよく、好ましくはアルコールであるとよい。アルコールとして、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコールがより好ましい。洗浄に用いる溶媒の量は、イオン交換樹脂に対して0.25~5質量倍、好ましくは0.5~4質量倍である。0.25~5質量倍であれば十分洗浄でき、経済的に好ましい。
洗浄後、イオン交換樹脂を再生する。再生方法は、イオン交換樹脂に付属するマニュアル等に記載一般的に用いられる方法で良い。例えば陽イオン交換樹脂の場合、3.5~8%程度の希塩酸をイオン交換樹脂に対して5~20質量倍接触させることで再生できる。また、陰イオン交換樹脂の場合、約3.5~10.0%水酸化ナトリウム水溶液をイオン交換樹脂に対して5~20質量倍接触させることで再生できる。
シリコーン重合体の製造方法おいて、製造されるシリコーン重合体の重量平均分子量は、300~100,000が好ましく、より好ましくは500~50,000であり、更に好ましくは1,000~20,000である。重量平均分子量は300以上であれば、塗膜を形成することができ、100,000以下であれば有機溶媒に可溶であり好ましい。
また、重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で割った分散度(Mw/Mn)は、1~2が好ましく、より好ましくは1~1.5、さらに好ましくは1~1.2である。イオン交換樹脂の洗浄液には分散度の高いシリコーン重合体が含まれていることがあり、洗浄液を廃棄することで、分散度が低いシリコーン重合体が得られる
本明細書において、シリコーン重合体の重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)およびZ平均分子量(Mz)は、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)を使用して測定し、標準ポリスチレン換算により求める事が出来る。
シリコーン重合体の製造方法では、得られるシリコーン重合体の高次構造が、籠型であっても良い。
本発明のシリコーン重合体の製造方法で得られたシリコーン重合体は、溶媒に溶解してもよい。溶媒としては、アルコール系溶媒、高沸点溶媒が用いられる。アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、高沸点溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル等である。
シリコーン重合体の製造方法にて得たシリコーン重合体で、塗膜を得る方法として、例えば、シリコーン重合体を基板に塗布し、加熱する膜の形成方法が挙げられる。
塗膜の作製は、シリコーン重合体を基板上にスピンコートして薄膜を形成し、これを加熱することで塗膜を得る。基板としては、例えばガラス、シリコンウェハ、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリプロピレンテレフタレートなどの樹脂から形成された基板が挙げられる。
次に基板上に形成された薄膜をホットプレートやインキュベーターに入れて加熱することにより、溶媒を除去するとともに、シリコーン重合体の加水分解、縮重合反応させることで、塗膜を作製する。
一般に膜の作製においては、好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃以上で加熱することにより、膜を作製することができる。
このように作製した塗膜は、鉛筆硬度が好ましくは4H以上の非常に硬い膜が得られ、耐傷性に優れる。なお、鉛筆硬度は、JIS K5600-5-4(1999)に準じて測定することができる。
本発明のシリコーン重合体の製造方法にて得たシリコーン重合体は、上述の通り、簡便に塗膜が得られることから半導体やディスプレイなどを作成するのに好適に用いられる。
以下実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明する。以下の実施例において、分析には下記装置を使用し、原料は、特に明示しない場合、試薬メーカーから購入した一般的な試薬を用いた。分析には以下の方法を用いた。
・分子量測定
東ソー社製HLC-8220GPCシステムを使用し、東ソー社製TSKgel SuperHZ3000、TSKgel SuperHZ2000、TSKgel SuperHZ1000を直列に接続して分析を行った。検出はRI(屈折率計)で行い、リファレンスカラムとしてTSKgel SuperH-RCを1本使用した。展開溶媒には和光純薬社製テトラヒドロフランを使用し、カラムとリファレンスカラムの流速は0.35mL/分で行った。測定温度はプランジャーポンプ、カラム共に40℃で行った。サンプルの調製にはシリコーン重合体約0.025gを10mLのテトラヒドロフランで希釈したものを25μL打ちこむ設定で行った。分子量分布計算には、東ソー社製TSK標準ポリスチレン(A-500、A-1000、A-2500、A-5000、F-1、F-2、F-4、F-10、F-20、F-40、F-80)を標準物質として使用した。
・固形分濃度測定
シリコーン重合体を含む溶液1.0gをアルミカップに精秤し、ホットプレートを用いて175℃で1時間焼成することで、シリコーン重合体を含む溶液1.0gに対する固形分の質量を測定し、シリコーン重合体を含む溶液の固形分濃度(質量%)を算出した。
実施例1
フローリアクターとしては、デュアルプランジャーポンプ2基、マイクロミキサー、コントローラーおよび制御用PCからなる、KeyChem Integral(株式会社ワイエムシィ製)を用いた。デュアルプランジャーポンプは、それぞれマイクロミキサーと接続している。さらに、マイクロミキサーは、500mlのカラムと、内径2.4mm長さ138cmのチューブ(管型反応器)で接続しており、500mlのカラムには前処理されたイオン交換樹脂(アンバーリスト15JWET、オルガノ社製 陽イオン交換樹脂)450mlが充填されている。500mlのカラムを通過した反応液は、ナスフラスコで収集される。
500mlのポリ容器にテトラメトキシシラン29.69g(0.195mol)、メチルトリメトキシシラン61.94g(0.455mol)、メタノール503.83gを計量し、振とう攪拌した(モノマー溶液;溶液A)。更に、500mlのポリ容器にコリン(2-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド)50%水溶液104.45gを計量した(触媒溶液;溶液B)。モノマー溶液(溶液A)を含むポリ容器と、触媒溶液(溶液B)を含むポリ容器をそれぞれデュアルプランジャーポンプに接続し、マイクロミキサーに送液した。モノマー溶液を供給するポンプAの送液速度は3.31ml/分、触媒溶液を供給するポンプBの送液速度は0.44ml/分、マイクロミキサーの温度は25℃とした。マイクロミキサーで混合されたモノマー溶液および触媒溶液からなる反応液は、内径2.4mm長さ138mのチューブ(管型反応器)中で反応した。反応液がチューブに滞留する時間は100秒である。管型反応器から送り出された反応液をカラムに充填したイオン交換樹脂に接触させ、触媒を除去したシリコーン重合体を得た。カラムから反応液が送出された後、メタノール1069gを反応液と同様にして供給することで、イオン交換樹脂を洗浄した。洗浄液も反応液と同様にフラスコで収集した。一方で、反応液をフラスコで収集することと並行して、プランジャーポンプでプロピレングリコールモノメチルエーテル732.9gを加えた。得られた反応液を減圧濃縮することとで、無色透明のシリコーン重合体溶液401.46gを得た。得られたシリコーン重合体の重量平均分子量(Mw)は1,980、分散度(Mw/Mn)は1.32、固形分は10.2質量%であった。固形分から求められるシリコーン重合体の収率は97.0%であった。また、原料の仕込み作業を除くと、反応液の減圧濃縮操作までは、制御用PCを用いた自動運転で行った。加えて、メタノールで洗浄したイオン交換樹脂の再生を行った。イオン交換樹脂の再生は、3.5%塩酸4.5kgを洗浄と同様にして、カラムに供給することで行った。再生に用いた3.5%塩酸は廃棄した。
実施例2
実施例1において、再生したイオン交換樹脂をカラムに充填して用いた点を除いて、実施例1と同様にして無色透明液体であるシリコーン重合体402.0gを得た。得られたシリコーン重合体の重量平均分子量(Mw)は1,980、分散度(Mw/Mn)は1.31、固形分は10.4質量%であった。固形分から求められるシリコーン重合体の収率は98.5%であった。また、原料の仕込み作業を除くと、反応液の減圧濃縮操作までは、制御用PCを用いた自動運転で行った。
実施例3
実施例1において、実施例2で用いた後に再生したイオン交換樹脂をカラムに充填して用いた点を除いて、実施例1と同様にして無色透明液体であるシリコーン重合体401.0gを得た。得られたシリコーン重合体の重量平均分子量(Mw)は1,940、分散度は(Mw/Mn)1.33、固形分は10.2質量%であった。固形分から求められるシリコーン重合体の収率は97.1%であった。また、原料の仕込み作業を除くと、反応液の減圧濃縮操作までは、制御用PCを用いた自動運転で行った。
比較例1
実施例2において、実施例1で使用後のイオン交換樹脂を再生せずに、実施例2と同様にして合成を行ったところ、反応液を減圧濃縮する過程で反応液がゲル化し、液体のシリコーン重合体が得られなかった。
比較例2
実施例1において、触媒や金属等の不純物が付着したイオン交換樹脂をメタノールによる洗浄を行わずに、使用後のイオン交換樹脂を3.5%塩酸4.5kgで再生しようとしたところ、カラムが詰まり、イオン交換樹脂を再生することができなかった。
Figure 2024005513000002
1 モノマー槽
2 触媒槽
3 ポンプ
4 ミキサー
5 管型反応器
6 カラム

Claims (12)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物、
    Si(OR4-a ・・・・・(1)
    (式中、Rは水素原子または1価の有機基、Rは1価の有機基、aは1~2の整数を示す。)
    および下記一般式(2)で表される化合物、
    Si(OR ・・・・・(2)
    (式中、Rは1価の有機基を示す。)
    から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を含む溶液A、触媒を含む溶液Bを用い、前記溶液Aまたは溶液Bが水を含み、これらをミキサーに連続的に供給し混合した後、管型反応器に供給し反応させる反応工程、その反応液をカラムに充填したイオン交換樹脂に連続的に供給し接触させシリコーン重合体を得る触媒除去工程、および前記イオン交換樹脂を溶媒で洗浄し、再生するイオン交換樹脂の再生工程を有する、シリコーン重合体の製造方法。
  2. 前記触媒を含む溶液Bが、触媒と水を含む請求項1記載のシリコーン重合体の製造方法。
  3. 前記触媒が、塩酸を除く酸触媒または塩基触媒である請求項1または2に記載のシリコーン重合体の製造方法。
  4. 前記酸触媒が、シュウ酸、マレイン酸、リン酸、または、メタンスルホン酸である請求項3記載のシリコーン重合体の製造方法。
  5. 前記塩基触媒が、第四級アンモニウム化合物である請求項3に記載のシリコーン重合体の製造方法。
  6. 前記第四級アンモニウム化合物が、水酸基を含有する第四級アンモニウム化合物である請求項5に記載のシリコーン重合体の製造方法。
  7. 前記水酸基を含有する第四級アンモニウム化合物が、2-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルビス(2-ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、または、トリス(2-ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムヒドロキシドである請求項6記載のシリコーン重合体の製造方法。
  8. 前記溶液Aおよび/または溶液Bが、アルコールを含む請求項1または2に記載のシリコーン重合体の製造方法。
  9. 前記アルコールを、前記少なくとも1種のシラン化合物に対し1.0~15質量倍使用する請求項8記載のシリコーン重合体の製造方法。
  10. 前記イオン交換樹脂を洗浄する溶媒が、アルコールである請求項1または2記載のシリコーン重合体の製造方法。
  11. 請求項1または2に記載のシリコーン重合体を基板に塗布し、加熱することを特徴とする膜の形成方法。
  12. 請求項11記載の膜の形成方法によって得られる膜。
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