JP2024005121A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの始動に際して、チップインショックを抑制すると共に加速レスポンスの悪化を抑制する。【解決手段】エンジンを始動する際に、動力伝達経路における動力伝達状態が被駆動状態から駆動状態へ切り替わる場合には、目標スリップ量が被駆動時目標値から駆動時目標値に向けて所定の緩い傾きで変化させられるので、チップインショックを抑制するようにガタ詰めを行うことができ、又、意図して第2クラッチを係合状態とするものでない為、エンジンの始動開始を遅らせる必要がない。よって、エンジンの始動に際して、チップインショックを抑制すると共に加速レスポンスの悪化を抑制することができる。【選択図】図4
Description
本発明は、エンジン及び電動機と駆動輪との間にクラッチを備えた車両の制御装置に関するものである。
エンジンと、前記エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路に動力伝達可能に連結された電動機と、前記動力伝達経路における前記エンジンと前記電動機との間に設けられた第1クラッチと、前記動力伝達経路における前記電動機と前記駆動輪との間に設けられた第2クラッチと、を備えた車両の制御装置が良く知られている。例えば、特許文献1に記載されたハイブリッド車両の制御装置がそれである。この特許文献1には、エンジン始動要求が駆動力要求の増大であり、且つ、第2クラッチのスリップ極性が負である場合、スリップ極性が正になるまでエンジンのクランキング開始を待たせることが開示されている。
ところで、アクセルオンに伴って、エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路における動力伝達状態が被駆動状態から駆動状態へ切り替えられる所謂チップインが行われる場合がある。チップインに伴ってガタ詰めの方向が反転する為、急激なガタ詰めが発生すると、歯打ちによるガタ詰めショックである所謂チップインショックが発生するおそれがある。このようなチップインショックに対して、第2クラッチを一時的に係合状態として駆動トルクとなる電動機のトルクの変化率を制限することが考えられる。しかしながら、第2クラッチを一時的に係合状態としてガタ詰めを行い、スリップ状態としてからエンジンの始動制御を開始すると、加速応答遅れつまり加速レスポンスの悪化を招くおそれがある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、エンジンの始動に際して、チップインショックを抑制すると共に加速レスポンスの悪化を抑制することができる車両の制御装置を提供することにある。
第1の発明の要旨とするところは、(a)エンジンと、前記エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路に動力伝達可能に連結された電動機と、前記動力伝達経路における前記エンジンと前記電動機との間に設けられた第1クラッチと、前記動力伝達経路における前記電動機と前記駆動輪との間に設けられた第2クラッチと、を備えた車両の、制御装置であって、(b)前記第1クラッチの解放状態において前記電動機のみを動力源に用いて走行するモータ走行から前記第1クラッチの係合状態において少なくとも前記エンジンを動力源に用いて走行するエンジン走行への切替えを、前記第2クラッチの入力回転速度と出力回転速度との回転速度差であるスリップ量を所定の目標スリップ量とするように前記電動機の出力を制御して前記第2クラッチをスリップ状態とするスリップ制御を行っている状態において実行するものであり、(c)前記エンジン走行への切替えに伴って前記エンジンを始動する際に、前記動力伝達経路における動力伝達状態が被駆動状態から駆動状態へ切り替わる場合には、前記目標スリップ量を、前記被駆動状態における所定の被駆動時目標値から、前記被駆動時目標値とは正負が反対となる前記駆動状態における所定の駆動時目標値に向けて所定の緩い傾きで変化させることにある。
前記第1の発明によれば、エンジンを始動する際に、動力伝達経路における動力伝達状態が被駆動状態から駆動状態へ切り替わる場合には、目標スリップ量が被駆動時目標値から駆動時目標値に向けて所定の緩い傾きで変化させられるので、チップインショックを抑制するようにガタ詰めを行うことができ、又、意図して第2クラッチを係合状態としない為、エンジンの始動開始を遅らせる必要がない。よって、エンジンの始動に際して、チップインショックを抑制すると共に加速レスポンスの悪化を抑制することができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される車両10の概略構成を説明する図であると共に、車両10における各種制御の為の制御機能及び制御系統の要部を説明する図である。図1において、車両10は、動力源として機能する、エンジン12及び電動機MGを備えたハイブリッド車両である。又、車両10は、駆動輪14と、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路に設けられた動力伝達装置16と、を備えている。
エンジン12は、公知の内燃機関である。エンジン12は、後述する電子制御装置90によって、車両10に備えられたエンジン制御装置50が制御されることによりエンジン12のトルクであるエンジントルクTeが制御される。
電動機MGは、電力から機械的な動力を発生させる発動機としての機能及び機械的な動力から電力を発生させる発電機としての機能を有する公知の回転電気機械であって、所謂モータジェネレータである。電動機MGは、車両10に備えられたインバータ52を介して、車両10に備えられたバッテリ54に接続されている。電動機MGは、後述する電子制御装置90によってインバータ52が制御されることにより、電動機MGのトルクであるMGトルクTmが制御される。前記動力は、特に区別しない場合には駆動力、トルク、及び力も同意である。
動力伝達装置16は、車体に取り付けられる非回転部材であるケース18内において、断接クラッチK0、発進クラッチWSC、自動変速機20、減速ギヤ機構22、減速ギヤ機構22に連結されたディファレンシャルギヤ24等を備えている。断接クラッチK0は、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路におけるエンジン12と電動機MGとの間に設けられた第1クラッチである。発進クラッチWSCは、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路における電動機MGと駆動輪14との間に設けられた第2クラッチである。減速ギヤ機構22は、自動変速機20の出力回転部材である変速機出力歯車26に連結されている。
又、動力伝達装置16は、ディファレンシャルギヤ24に連結された1対のドライブシャフト28等を備えている。又、動力伝達装置16は、ケース18内において、エンジン12と断接クラッチK0とを連結するエンジン連結軸30、断接クラッチK0と発進クラッチWSCとを連結する電動機連結軸32、機械オイルポンプ34、電動機連結軸32と機械オイルポンプ34とを連結する伝達部材36等を備えている。
電動機MGは、ケース18内において、電動機連結軸32につまりエンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路に、動力伝達可能に連結されている。
断接クラッチK0は、例えば公知の摩擦係合装置である。断接クラッチK0は、車両10に備えられた油圧制御回路56から供給される調圧されたK0油圧PRk0により断接クラッチK0のトルク容量であるK0トルク容量Tk0が変化させられることで、係合状態、スリップ状態、解放状態などの作動状態つまり制御状態が切り替えられる。
発進クラッチWSCは、例えば油圧アクチュエータにより押圧される多板式のクラッチにより構成される湿式の摩擦係合装置である。発進クラッチWSCは、油圧制御回路56から供給される調圧されたWSC油圧PRwscにより発進クラッチWSCのトルク容量であるWSCトルク容量Twscが変化させられることで、制御状態が切り替えられる。
発進クラッチWSCの入力側部材は、電動機連結軸32と一体的に連結されている。発進クラッチWSCの出力側部材は、自動変速機20の入力回転部材である変速機入力軸38と一体的に連結されている。発進クラッチWSCが備える油圧アクチュエータは、ピストン、リターンスプリング、油室などによって構成されている。発進クラッチWSCは、WSC油圧PRwscが油室に供給されると、ピストンがリターンスプリングの付勢力に抗して発進クラッチWSCの複数の摩擦板の方向に移動し、WSC油圧PRwscによりWSCトルク容量Twscが変化させられることで、制御状態が切り替えられる。発進クラッチWSCでは、油室に作動油OILが充填され、ピストンの押し付け力によって複数の摩擦板の間のクリアランスが詰められた状態、すなわち発進クラッチWSCのパッククリアランスが詰められた状態とされると、所謂パック詰め完了状態とされる。パック詰め完了状態とする為のWSC油圧PRwscは、ピストンをストロークエンドに到達させ且つWSCトルク容量Twscを発生させない為のWSC油圧PRwsc、つまりパックストロークエンド(=PSE)圧PRpseである。本実施例では、PSE圧PRpseのときのWSCトルク容量Twscを、PSEトルクTpseと称する。PSEトルクTpseは、発進クラッチWSCがパック詰め完了状態とするように制御されるときのWSCトルク容量Twscである。
図2は、発進クラッチWSCにおけるWSC油圧PRwscとWSCトルク容量Twscとの関係であるPT特性の一例を示す図である。図2において、WSC油圧PRwscがPSE圧PRpse以上とされると、WSC油圧PRwscに比例してWSCトルク容量Twscが増大させられる。又、発進クラッチWSCは湿式の摩擦係合装置である為、WSC油圧PRwscがPSE圧PRpse以下とされるストロークバック領域では、複数の摩擦板の間での引き摺り損失つまり引き摺りトルクに対応するWSCトルク容量Twscが発生させられる。
図1に戻り、自動変速機20は、例えば遊星歯車装置と係合装置CBとを備えている、公知の遊星歯車式の自動変速機である。係合装置CBは、例えば複数の公知の摩擦係合装置を含んでいる。係合装置CBは、各々、油圧制御回路56から供給される調圧されたCB油圧PRcbによりそれぞれのトルク容量であるCBトルク容量Tcbが変化させられることで、制御状態が切り替えられる。
動力源(エンジン12、電動機MG)によって駆動される機械オイルポンプ34、及び、車両10に備えられた、ポンプ用モータ60によって駆動される電動オイルポンプ58のうちの少なくとも一方が吐出した作動油OILは、油圧制御回路56へ供給される。
車両10は、車両10の制御装置を含む電子制御装置90を備えている。電子制御装置90は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、車両10の各種制御を実行する。
電子制御装置90には、車両10に備えられた各種センサ70、72、74、76、78、80、82、84、86等による各種検出信号等(例えばエンジン12の回転速度であるエンジン回転速度Ne、電動機MGの回転速度であって発進クラッチWSCの入力側部材の回転速度でもあるMG回転速度Nm、変速機入力軸38の回転速度であって発進クラッチWSCの出力側部材の回転速度である入力回転速度Ni、車速Vに対応する、変速機出力歯車26の回転速度である出力回転速度No、アクセル開度θacc、スロットル弁開度θth、ブレーキ信号Bon、バッテリ温度THbat、バッテリ充放電電流Ibat、バッテリ電圧Vbat、作動油OILの温度である作動油温THoilなど)が、それぞれ供給される。
電子制御装置90からは、車両10に備えられた各装置50、52、56、60などに各種指令信号等(例えばエンジン制御指令信号Se、MG制御指令信号Sm、CB油圧制御指令信号Scb、K0油圧制御指令信号Sk0、WSC油圧制御指令信号Swsc、電動オイルポンプ制御指令信号Seopなど)が、それぞれ出力される。
電子制御装置90は、車両10における各種制御を実現する為に、動力源制御手段すなわち動力源制御部92及びクラッチ制御手段すなわちクラッチ制御部94を備えている。
動力源制御部92は、エンジン12の作動を制御する機能と、電動機MGの作動を制御する機能と、を含んでおり、それらの制御機能によりエンジン12及び電動機MGによるハイブリッド駆動制御等を実行する。
動力源制御部92は、例えば駆動要求量マップにアクセル開度θacc及び車速Vを適用することで、運転者による車両10に対する駆動要求量を算出する。前記駆動要求量マップは、予め実験的に或いは設計的に求められて記憶された、すなわち予め定められた、前記駆動要求量を求める為の関係である。前記駆動要求量は、例えば駆動輪14における要求駆動トルクTrdem[Nm]や要求駆動力Frdem[N]等である。要求駆動トルクTrdemは、見方を換えればそのときの車速Vにおける要求駆動パワーPrdem[W]である。動力源制御部92は、伝達損失、補機負荷、自動変速機20の変速比等を考慮して、要求駆動パワーPrdemを実現するように、エンジン12を制御するエンジン制御指令信号Seと、電動機MGを制御するMG制御指令信号Smと、を出力する。
動力源制御部92は、電動機MGの出力のみで要求駆動パワーPrdemを賄える場合には、車両10を駆動する駆動モードをBEV駆動モードとする。BEV駆動モードは、断接クラッチK0の解放状態において、電動機MGのみを動力源に用いて走行するモータ走行(=BEV走行)が可能なモータ駆動モードである。一方で、動力源制御部92は、少なくともエンジン12の出力を用いないと要求駆動パワーPrdemを賄えない場合には、駆動モードをエンジン駆動モードつまりHEV駆動モードとする。HEV駆動モードは、断接クラッチK0の係合状態において、少なくともエンジン12を動力源に用いて走行するエンジン走行つまりハイブリッド走行(=HEV走行)が可能なハイブリッド駆動モードである。他方で、動力源制御部92は、電動機MGの出力のみで要求駆動パワーPrdemを賄える場合であっても、バッテリ54の充電が必要な場合やエンジン12等の暖機が必要な場合などには、HEV駆動モードを成立させる。
動力源制御部92は、エンジン12の制御状態を停止状態から運転状態へ切り替えるエンジン始動要求の有無を判定する。例えば、動力源制御部92は、BEV駆動モード時に、要求駆動パワーPrdemが電動機MGの出力のみで賄える範囲よりも増大したか否か、又は、エンジン12等の暖機が必要であるか否か、又は、バッテリ54の充電が必要であるか否かなどに基づいて、エンジン始動要求が有るか否かを判定する。又は、動力源制御部92は、BEV駆動モード時に、公知のシフトポジションが自動変速ポジション「D」から手動変速ポジション「M」等へ切り替えられたか否か、又は、公知の走行モードがエコモードやノーマルモードからスポーツモード等へ切り替えられたか否かなどに基づいて、エンジン始動要求が有るか否かを判定する。
クラッチ制御部94は、動力源制御部92によりエンジン始動要求が有ると判定された場合には、エンジン12の始動制御を実行するように断接クラッチK0を制御する。例えば、クラッチ制御部94は、クランキングトルクTcrをエンジン12側へ伝達する為のK0トルク容量Tk0が得られるように、解放状態の断接クラッチK0を係合状態に向けて制御する為のK0油圧制御指令信号Sk0を出力する。クランキングトルクTcrは、エンジン回転速度Neを引き上げるエンジン12のクランキングに必要な所定のトルクである。
動力源制御部92は、エンジン始動要求が有ると判定した場合には、エンジン12の始動制御を実行するようにエンジン12及び電動機MGを制御する。例えば、動力源制御部92は、クラッチ制御部94による断接クラッチK0の係合状態への切替えに合わせて、電動機MGがクランキングトルクTcrを出力する為のMG制御指令信号Smを出力する。又、動力源制御部92は、エンジン12のクランキングに連動して、燃料供給やエンジン点火などを開始する為のエンジン制御指令信号Seを出力する。
ここで、動力源制御部92は、BEV走行からHEV走行への切替えを、つまりエンジン12の始動制御を、発進クラッチWSCのスリップ制御CNslpを行っている状態において実行する。スリップ制御CNslpは、発進クラッチWSCをスリップ状態とする制御である。これにより、エンジン12の始動制御に伴うトルク変動による始動ショックを抑制することができる。始動ショックは、例えば断接クラッチK0の半係合時、同期時、同期後のエンジントルクTeの制御誤差に起因する。
スリップ制御CNslpは、WSC差回転速度ΔNwを目標差回転速度ΔNwtとするように、電動機MGの出力であるMGパワーPmを制御する回転速度のフィードバック制御である。WSC差回転速度ΔNwは、発進クラッチWSCの差回転速度であって、発進クラッチWSCの入力回転速度と出力回転速度との回転速度差であるスリップ量である。発進クラッチWSCの入力回転速度は、MG回転速度Nmと同値である。発進クラッチWSCの出力回転速度は、入力回転速度Niと同値である。つまり、WSC差回転速度ΔNwは、MG回転速度Nmと入力回転速度Niとの回転速度差である。本実施例では、MG回転速度Nmから入力回転速度Niを減算したときの値をWSC差回転速度ΔNw(=Nm-Ni)とする。目標差回転速度ΔNwtは、WSC差回転速度ΔNwの目標値、つまり目標スリップ量である。エンジン12の始動制御の際には、始動ショックを抑制する為の目標差回転速度ΔNwtつまり所定の目標スリップ量が予め定められている。
クラッチ制御部94は、スリップ制御CNslpの実行中には、例えば要求駆動トルクTrdemを実現する目標WSC入力トルクTiwtと同等のWSCトルク容量Twscが得られるように発進クラッチWSCを制御する。WSC入力トルクTiwは、発進クラッチWSCへの入力トルクである。目標WSC入力トルクTiwtは、例えば要求駆動トルクTrdemを電動機連結軸32上に換算したWSC入力トルクTiwの目標値である。
動力源制御部92は、要求駆動パワーPrdemを実現するMGパワーPmを所定量増加することで、スリップ制御CNslpを行う。MGパワーPmの増加分は、発進クラッチWSCがスリップ状態とされることで消費されるが、要求駆動パワーPrdemを実現するMGパワーPm分は、駆動輪14へ伝達される。
動力源制御部92は、スリップ制御CNslpを実行する際には、例えば目標MG回転速度Nmtを設定し、MG回転速度Nmを目標MG回転速度Nmtとするように、フィードバック制御によってMGパワーPmを制御する。MGパワーPmの制御は、例えば目標MG回転速度NmtにおけるMGトルクTmの制御である。目標MG回転速度Nmtは、MG回転速度Nmの目標値であって、目標差回転速度ΔNwtに入力回転速度Niを加算した値(=ΔNwt+Ni)である。
ところで、例えばアクセルオンとされたことによる要求駆動トルクTrdemの増加によって、チップインが行われる場合がある。つまり、駆動トルクTrが、車両10が被駆動状態となる負トルクから車両10が駆動状態となる正トルクへ切り替えられる場合がある。駆動状態は、動力源(エンジン12、電動機MG)から出力されるトルクによって駆動輪14が回転させられる状態である。被駆動状態は、駆動輪14から入力されるトルクによって、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路に設けられた動力伝達装置の回転部材等が回転させられる状態である。前記動力伝達装置は、自動変速機20、減速ギヤ機構22、ディファレンシャルギヤ24、ドライブシャフト28などである。
図3は、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路における発進クラッチWSCと駆動輪14との間に設けられた相互に噛み合うギヤ間のガタつまりバックラッシュが詰められるガタ詰めの一例を説明する図である。図3において、動力源側ギヤGRaと駆動輪側ギヤGRbとは、発進クラッチWSCと駆動輪14との間に設けられた相互に噛み合うギヤ、例えばディファレンシャルギヤ24を構成するギヤ等である。動力源側ギヤGRaは、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路上において、駆動輪側ギヤGRbに比べて動力源(エンジン12、電動機MG)に近い方のギヤである。動力源側ギヤGRaにおける破線は、車両10の被駆動状態においてガタ詰めが為された状態を示している。一方で、動力源側ギヤGRaにおける実線は、車両10の駆動状態においてガタ詰めが為された状態を示している。動力伝達状態が被駆動状態から駆動状態へ切り替えられる場合、ガタ詰めの方向が反転する。その為、急激なガタ詰めが発生すると、チップインショックが発生するおそれがある。このようなチップインショックに対しては、駆動トルクTrが負トルクから正トルクへ切り替えられるときの変化率を制限することが有効である。
エンジン12の始動制御の際に被駆動状態から駆動状態へ切り替えられる場合、目標差回転速度ΔNwtは、被駆動時目標差回転速度ΔNwtnから駆動時目標差回転速度ΔNwtpへ切り替えられる。被駆動時目標差回転速度ΔNwtnは負値であり、駆動時目標差回転速度ΔNwtpは被駆動時目標差回転速度ΔNwtnとは正負が反対となる正値である。被駆動時目標差回転速度ΔNwtnは、被駆動状態のときの始動制御に用いられる目標差回転速度ΔNwtとして予め定められた被駆動状態における所定の被駆動時目標値である。駆動時目標差回転速度ΔNwtpは、駆動状態のときの始動制御に用いられる目標差回転速度ΔNwtとして予め定められた駆動状態における所定の駆動時目標値である。
エンジン12の始動制御の際に動力伝達状態が被駆動状態から駆動状態へ切り替えられる場合、発進クラッチWSCを一時的に係合状態として駆動トルクTrとなるMGトルクTmの変化率を制限することが考えられる。発進クラッチWSCを一時的に係合状態としているときに、断接クラッチK0によるクランキングが生じると、始動ショックが駆動輪14側に伝達されるおそれがある。一方で、発進クラッチWSCを一時的に係合状態とする際には、発進クラッチWSCを係合状態からスリップ状態とすることとなり、発進クラッチWSCの係合ショックや解放ショックが加速度の変動として車両10に伝達されるおそれがある。これに対して、WSC油圧PRwscの変化を抑制したり、発進クラッチWSCを一時的に係合状態としてガタ詰めを行い、スリップ状態としてからエンジン12の始動制御を開始すると、加速レスポンスの悪化を招くおそれがある。
そこで、動力源制御部92は、エンジン12の始動制御とチップインとが重なった場合には、被駆動時目標差回転速度ΔNwtnから駆動時目標差回転速度ΔNwtpへの切り替えになましを施す。つまり、動力源制御部92は、HEV走行への切替えに伴ってエンジン12を始動する際に、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路における動力伝達状態が被駆動状態から駆動状態へ切り替わる場合には、目標差回転速度ΔNwtを、被駆動時目標差回転速度ΔNwtnから駆動時目標差回転速度ΔNwtpに向けて所定の緩い傾きで変化させる。所定の緩い傾きは、例えばチップインショックを抑制する為の予め定められた目標差回転速度ΔNwtの変化率である。
エンジン12の始動制御に伴うスリップ制御CNslpの実施中に要求駆動トルクTrdemが負から正に切り替わった場合、WSC入力トルクTiwが速やかに負から正に反転されることが望ましい。つまり、被駆動時目標差回転速度ΔNwtnから駆動時目標差回転速度ΔNwtpへ切り替えられる際は、速やかにガタ詰めされることが望ましい。
そこで、動力源制御部92は、被駆動状態においてスリップ制御CNslpを行っているときに、動力伝達状態が被駆動状態から駆動状態へ切り替わったときには、目標差回転速度ΔNwtを、所定の緩い傾きで変化させる前に、その緩い傾きよりも急な傾きで被駆動時目標差回転速度ΔNwtnからゼロ値に変化させる。急な傾きは、ステップ的な変化でも良いし、所定の急な傾きでも良い。
目標差回転速度ΔNwtを所定の緩い傾きとしている過渡中にガタ詰めが完了した場合、目標差回転速度ΔNwtを速やかに駆動時目標差回転速度ΔNwtpとすることが望ましい。
そこで、動力源制御部92は、目標差回転速度ΔNwtを所定の緩い傾きで変化させている過渡中に、エンジン12と駆動輪14との間の動力伝達経路におけるガタ詰めが完了したときには、目標差回転速度ΔNwtを所定の緩い傾きよりも急な傾きで駆動時目標差回転速度ΔNwtpに変化させる。急な傾きは、ステップ的な変化でも良いし、所定の急な傾きでも良い。
上述した、目標差回転速度ΔNwtを、急な傾きでゼロ値に変化させた後に所定の緩い傾きで変化させ、ガタ詰め完了後に急な傾きで駆動時目標差回転速度ΔNwtpに変化させる、という一連の制御を、本実施例ではスリップ制御CNslp時のガタ詰め制御と称する。又、駆動時目標差回転速度ΔNwtpはなまし前の目標差回転速度ΔNwtであって、静的な目標差回転速度ΔNwtである。又、ゼロ値に変化させた後に所定の緩い傾きで変化させ、その後、急な傾きで駆動時目標差回転速度ΔNwtpに変化させた目標差回転速度ΔNwtは、なまし後の目標差回転速度ΔNwtであって、動的な目標差回転速度ΔNwtである。
目標差回転速度ΔNwtを所定の緩い傾きで変化させている過渡中には、発進クラッチWSCを意図して係合状態とするのではなく、発進クラッチWSCの引き摺りによってガタ詰めを行う。例えば、発進クラッチWSCと駆動輪14との間に設けられた相互に噛み合うギヤ間のガタによって入力回転速度Niが空転状態となると、発進クラッチWSCと駆動輪14との間の動力伝達経路は、実質的に動力伝達不能状態つまりニュートラル状態とされる。入力回転速度Niの空転状態は、図3を参照すれば、動力源側ギヤGRaが破線の状態から実線の状態へ移行するガタ詰め過渡中において生じる。動力伝達経路がニュートラル状態とされているときには、発進クラッチWSCは自身の引き摺りによって入出力回転速度が同期させられる。発進クラッチWSCの回転同期は、MG回転速度Nmと入力回転速度Niとの同期と同意である。発進クラッチWSCが引き摺りトルクによって回転同期しているときは、ガタ詰め過渡中である。ガタ詰め過渡中にMG回転速度Nmと入力回転速度Niとの間に差が生じると、つまり正値のWSC差回転速度ΔNwが生じるとガタ詰めが完了させられたことになる。
そこで、動力源制御部92は、目標差回転速度ΔNwtを所定の緩い傾きで変化させている過渡中には、目標WSC入力トルクTiwtを、駆動状態を実現するトルク以上且つPSEトルクTpse未満となる所定のゼロ近傍の値とする。その際、クラッチ制御部94は、PSEトルクTpseを生じさせないように発進クラッチWSCを制御する。所定のゼロ近傍の値は、例えばばらつきを考慮して、駆動状態を実現でき且つ発進クラッチWSCを引き摺りによって回転同期させる為の予め定められたガタ詰め用の過渡目標値である。
そして、動力源制御部92は、目標差回転速度ΔNwtを所定の緩い傾きで変化させている過渡中に、MG回転速度Nmが入力回転速度Niよりも所定回転速度Nfを超えて高くなった場合には、ガタ詰めが完了したと判定する。所定回転速度Nfは、例えばWSC差回転速度ΔNwが確実に正値になったことを判断する為の予め定められた閾値である。
図4は、電子制御装置90の制御作動の要部を説明するフローチャートであって、エンジン12の始動に際してチップインショックを抑制すると共に加速レスポンスの悪化を抑制する為の制御作動を説明するフローチャートであり、例えばエンジン12の始動制御の際に繰り返し実行される。
図4において、フローチャートの各ステップは動力源制御部92やクラッチ制御部94の機能に対応している。ステップ(以下、ステップを省略する)S10において、スリップ制御CNslpの実施中であるか否かが判定される。このS10の判断が肯定される場合はS20において、スリップ制御CNslp時のガタ詰め制御(「phase1~3」参照)を実施しているか否かが判定される。このS20の判断が否定される場合はS30において、要求駆動トルクTrdemが負から正に切り替わったか否かが判定される。上記S10の判断が否定される場合は、又は、上記S30の判断が否定される場合は、S40において、ガタ詰め制御が非実行とされる。上記S30の判断が肯定される場合はS50において、ガタ詰め制御の「phase1」が起動させられる。「phase1」は、動的な目標差回転速度ΔNwtを急な傾きで被駆動時目標差回転速度ΔNwtnからゼロ値に変化させる制御である。上記S20の判断が肯定される場合はS60において、ガタ詰め制御の「phase3」が作動中であるか否かが判定される。「phase3」は、ガタ詰め完了後に動的な目標差回転速度ΔNwtを急な傾きで静的な目標差回転速度ΔNwtに変化させる制御である。上記S60の判断が否定される場合はS70において、ガタ詰め制御の「phase2」が作動中であるか否かが判定される。「phase2」は、動的な目標差回転速度ΔNwtを所定の緩い傾きで変化させる制御である。上記S70の判断が否定される場合はS80において、動的な目標差回転速度ΔNwtがゼロ値以上となったか否かを判定する。上記S80の判断が否定される場合はS90において、動的な目標差回転速度ΔNwtがゼロ値まで急な傾きで変化させられる。上記S70の判断が肯定される場合はS100において、MG回転速度Nmが入力回転速度Niよりも所定回転速度Nfを超えて高くなったか否かが判定される。上記S80の判断が肯定される場合は、又は、上記S100の判断が否定される場合は、S110において、「phase2」が実行させられる。上記S60の判断が肯定される場合はS120において、動的な目標差回転速度ΔNwtが静的な目標差回転速度ΔNwtに到達したか否かが判定される。上記S100の判断が肯定される場合は、又は、上記S120の判断が否定される場合は、S130において、「phase3」が実行させられる。上記S120の判断が肯定される場合はS140において、ガタ詰め制御が終了させられる。
図5は、図4のフローチャートに示す制御作動を実行した場合のタイムチャートの一例を示す図である。図5は、例えば被駆動状態においてエンジン12の始動制御の為にスリップ制御CNslpが実施されているときにアクセルペダルが踏み込まれた場合である。図5において、被駆動状態における始動制御では、WSC入力トルクTiwが目標WSC入力トルクTiwtまで低下させられると、スリップ制御CNslpが開始させられる(t1時点以前参照)。要求駆動トルクTrdemが負から正に切り替えられると、スリップ制御CNslp時のガタ詰め制御の「phase1」が開始させられる(t1時点参照)。静的な目標WSC入力トルクTiwtは、要求駆動トルクTrdemに応じた値である。動的な目標WSC入力トルクTiwtは、スリップ制御CNslp時の過渡的な目標値であって、この目標値を用いてMGトルクTmが制御される。静的な目標MG回転速度Nmtは、静的な目標差回転速度ΔNwtに対応する値であり、動的な目標MG回転速度Nmtは、動的な目標差回転速度ΔNwtに対応する値である。「phase1」では、動的な目標MG回転速度Nmtが急な傾きで入力回転速度Niに向けて上昇させられる(t1時点-t2時点参照)。動的な目標MG回転速度Nmtが入力回転速度Niに一致させられると(t2時点参照)、ガタ詰め制御の「phase2」が開始させられ、動的な目標MG回転速度Nmtが緩い傾きで上昇させられる(t2時点-t3時点参照)。「phase2」によるガタ詰め過渡中にMG回転速度Nmが入力回転速度Niよりも所定回転速度Nfを超えて高くなると、ガタ詰めが完了したと判定される(t3時点参照)。ガタ詰めが完了したと判定されると、ガタ詰め制御の「phase3」が開始させられ、動的な目標MG回転速度Nmtが急な傾きで静的な目標MG回転速度Nmtに向けて上昇させられる(t3時点-t4時点参照)。動的な目標MG回転速度Nmtが静的な目標MG回転速度Nmtに到達させられると、ガタ詰め制御が終了させられる(t4時点参照)。
上述のように、本実施例によれば、エンジン12を始動する際に、動力伝達状態が被駆動状態から駆動状態へ切り替わる場合には、目標差回転速度ΔNwtが被駆動時目標差回転速度ΔNwtnから駆動時目標差回転速度ΔNwtpに向けて所定の緩い傾きで変化させられるので、チップインショックを抑制するようにガタ詰めを行うことができ、又、意図して発進クラッチWSCを係合状態としない為、エンジン12の始動開始を遅らせる必要がない。よって、エンジン12の始動に際して、チップインショックを抑制すると共に加速レスポンスの悪化を抑制することができる。
また、本実施例によれば、被駆動状態においてスリップ制御CNslpを行っているときに、被駆動状態から駆動状態へ切り替えられたときには、目標差回転速度ΔNwtが所定の緩い傾きで変化させられる前に急な傾きでゼロ値に変化させられるので、WSC入力トルクTiwが速やかに負から正に反転させられる。
また、本実施例によれば、目標差回転速度ΔNwtが所定の緩い傾きで変化させられている過渡中にガタ詰めが完了させられたときには、目標差回転速度ΔNwtが急な傾きで駆動時目標差回転速度ΔNwtpに変化させられるので、目標差回転速度ΔNwtが速やかに駆動時目標差回転速度ΔNwtpとさせられる。
また、本実施例によれば、目標差回転速度ΔNwtが所定の緩い傾きで変化させられる過渡中には、目標WSC入力トルクTiwtが所定のゼロ近傍の値とされると共に、PSEトルクTpseを生じさせないように発進クラッチWSCが制御されるので、発進クラッチWSCが意図して係合状態とされるのではなく、発進クラッチWSCの引き摺りによってガタ詰めが行われる。又、目標差回転速度ΔNwtが所定の緩い傾きで変化させられる過渡中に、MG回転速度Nmが入力回転速度Niよりも所定回転速度Nfを超えて高くなった場合には、ガタ詰めが完了したと判定されるので、ガタ詰めの完了が適切に判定される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例において、第2クラッチは、発進クラッチWSCに替えて、自動変速機20をニュートラル状態にできる係合装置CBであっても良い。又は、発進クラッチWSCに替えて流体式伝動装置が車両10に備えられる場合には、第2クラッチは、流体式伝動装置が有するロックアップクラッチであっても良い。尚、第2クラッチとして発進クラッチWSCが用いられる場合には、自動変速機20は備えられている必要はない。
尚、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:車両
12:エンジン
14:駆動輪
90:電子制御装置(制御装置)
K0:断接クラッチ(第1クラッチ)
WSC:発進クラッチ(第2クラッチ)
MG:電動機
12:エンジン
14:駆動輪
90:電子制御装置(制御装置)
K0:断接クラッチ(第1クラッチ)
WSC:発進クラッチ(第2クラッチ)
MG:電動機
Claims (4)
- エンジンと、前記エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路に動力伝達可能に連結された電動機と、前記動力伝達経路における前記エンジンと前記電動機との間に設けられた第1クラッチと、前記動力伝達経路における前記電動機と前記駆動輪との間に設けられた第2クラッチと、を備えた車両の、制御装置であって、
前記第1クラッチの解放状態において前記電動機のみを動力源に用いて走行するモータ走行から前記第1クラッチの係合状態において少なくとも前記エンジンを動力源に用いて走行するエンジン走行への切替えを、前記第2クラッチの入力回転速度と出力回転速度との回転速度差であるスリップ量を所定の目標スリップ量とするように前記電動機の出力を制御して前記第2クラッチをスリップ状態とするスリップ制御を行っている状態において実行するものであり、
前記エンジン走行への切替えに伴って前記エンジンを始動する際に、前記動力伝達経路における動力伝達状態が被駆動状態から駆動状態へ切り替わる場合には、前記目標スリップ量を、前記被駆動状態における所定の被駆動時目標値から、前記被駆動時目標値とは正負が反対となる前記駆動状態における所定の駆動時目標値に向けて所定の緩い傾きで変化させることを特徴とする車両の制御装置。 - 前記被駆動状態において前記スリップ制御を行っているときに、前記動力伝達状態が前記被駆動状態から前記駆動状態へ切り替わったときには、前記目標スリップ量を、前記緩い傾きで変化させる前に、前記緩い傾きよりも急な傾きで前記被駆動時目標値からゼロ値に変化させることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
- 前記目標スリップ量を前記緩い傾きで変化させている過渡中に、前記動力伝達経路における前記第2クラッチと前記駆動輪との間に設けられた相互に噛み合うギヤ間のガタが詰められるガタ詰めが完了したときには、前記目標スリップ量を前記緩い傾きよりも急な傾きで前記駆動時目標値に変化させることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の制御装置。
- 前記目標スリップ量を前記緩い傾きで変化させている過渡中には、湿式の摩擦係合装置である前記第2クラッチへの入力トルクの目標値を、前記駆動状態を実現するトルク以上且つ前記第2クラッチをパッククリアランスが詰められたパック詰め完了状態とするように制御するときの前記第2クラッチのトルク容量未満となる所定のゼロ近傍の値とすると共に、前記パック詰め完了状態とするときのトルク容量を生じさせないように前記第2クラッチを制御するものであり、
前記目標スリップ量を前記緩い傾きで変化させている過渡中に、前記第2クラッチの入力回転速度が前記第2クラッチの出力回転速度よりも所定回転速度を超えて高くなった場合には、前記ガタ詰めが完了したと判定することを特徴とする請求項3に記載の車両の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022105162A JP2024005121A (ja) | 2022-06-29 | 2022-06-29 | 車両の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2022105162A JP2024005121A (ja) | 2022-06-29 | 2022-06-29 | 車両の制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2024005121A true JP2024005121A (ja) | 2024-01-17 |
Family
ID=89540213
Family Applications (1)
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JP2022105162A Pending JP2024005121A (ja) | 2022-06-29 | 2022-06-29 | 車両の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2024005121A (ja) |
-
2022
- 2022-06-29 JP JP2022105162A patent/JP2024005121A/ja active Pending
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