JP2024005101A - リアクトル、磁性コア、コンバータ、および電力変換装置 - Google Patents

リアクトル、磁性コア、コンバータ、および電力変換装置 Download PDF

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    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F37/00Fixed inductances not covered by group H01F17/00

Abstract

【課題】放熱性を高め易いリアクトルを提供する。【解決手段】リアクトル1は、角柱状に構成されたコア部30を有する磁性コア3と、コア部の外周に配置された巻回部20を有するコイル2と、を備える。コア部は、コア部の軸方向に沿って並んだ複数の第一凹部312を有する第一角部311を含む。巻回部は、コア部の外周面に沿うように複数のターンで巻回された巻線21で構成される。複数のターンの各々の巻線は、巻回部の軸方向に直交することなく交差する一つの第一直線部と、巻回部の軸方向に直交する第二直線部と、第一直線部と第二直線部とをつないでいる第一曲げ部と、を有し、複数のターンの各々における第一曲げ部が複数の第一凹部の各々に配置されている。【選択図】図2

Description

本開示は、リアクトル、磁性コア、コンバータ、および電力変換装置に関する。
特許文献1のリアクトルは、コイルと磁性コアとを備える。コイルは、巻線を螺旋状に巻回してなる一対の巻回部を有する。各巻回部の形状は角筒状である。磁性コアは、一対の内側コア部と一対の外側コア部とを有する。各内側コア部は、各巻回部の内部に配置されている。各内側コア部の形状は角柱状である。各外側コア部は、両巻回部の外部に配置されている。
特開2013-219318号公報
特許文献1のリアクトルは、次のようにして製造される。一対の巻回部を用意する。各巻回部の内部に各内側コア部を挿入する。両内側コアと両外側コア部とを固定する。各巻回部の内部に各内側コア部を挿入するため、各巻回部の内周面と各内側コア部の外周面との間には隙間が設けられている。隙間が設けられていることで、内側コア部の放熱性を向上することが難しい。
本開示は、放熱性を高め易いリアクトルを提供することを目的の一つとする。本開示は、放熱性を高め易いリアクトルを構築できる磁性コアを提供することを目的の一つとする。本開示は、上記リアクトルを備えるコンバータ、および上記コンバータを備える電力変換装置を提供することを目的の一つとする。
本開示のリアクトルは、
角柱状に構成されたコア部を有する磁性コアと、
前記コア部の外周に配置された巻回部を有するコイルと、を備え、
前記コア部は、前記コア部の軸方向に沿って並んだ複数の第一凹部を有する第一角部を含み、
前記巻回部は、前記コア部の外周面に沿うように複数のターンで巻回された巻線で構成され、
前記複数のターンの各々の前記巻線は、
前記巻回部の軸方向に直交することなく交差する一つの第一直線部と、
前記巻回部の軸方向に直交する第二直線部と、
前記第一直線部と第二直線部とをつないでいる第一曲げ部と、を有し、
前記複数のターンの各々における前記第一曲げ部が前記複数の第一凹部の各々に配置されている。
本開示の磁性コアは、
角柱状のコア部を有し、
前記コア部は、前記コア部の軸方向に沿って並んだ複数の第一凹部を有する第一角部を含む。
本開示のコンバータは、本開示のリアクトルを備える。
本開示の電力変換装置は、本開示のコンバータを備える。
本開示のリアクトルは、放熱性を高め易い。本開示の磁性コアは、放熱性を高め易いリアクトルを構築し易い。本開示のコンバータおよび本開示の電力変換装置は、放熱性に優れる。
図1は、実施形態1のリアクトルを示す概略斜視図である。 図2は、実施形態1のリアクトルを示す概略分解斜視図である。 図3は、図1のIII-III断面図である。 図4は、図3の領域Aの拡大図である。 図5は、図2のV-V断面の拡大図である。 図6は、実施形態1のリアクトルにおける巻回部のターンの巻線を示す概略斜視図である。 図7は、実施形態2のリアクトルにおける溝部および巻線を示す拡大図である。 図8は、実施形態3のリアクトルにおける溝部および巻線を示す拡大図である。 図9は、実施形態4のリアクトルにおける溝部および巻線を示す拡大図である。 図10は、実施形態4のリアクトルにおける溝部および巻線の別の例を示す拡大図である。 図11は、ハイブリッド自動車の電源系統を模式的に示す構成図である。 図12は、コンバータを備える電力変換装置の一例を示す回路図である。
《本開示の実施形態の説明》
本発明者らは、放熱性を高めるために、コイルを構成する巻線をコア部に直接巻き付けることで、巻線をコア部に接触させて巻線の熱をコア部に伝えることを検討した。その結果、各ターンにおける巻線の特定の曲げ部では巻線とコア部との間に隙間が形成され、特定の曲げ部とコア部との接触面積が小さくなることがわかった。本発明者らは、特定の曲げ部とコア部との接触面積を大きくすることを鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一形態に係るリアクトルは、
角柱状に構成されたコア部を有する磁性コアと、
前記コア部の外周に配置された巻回部を有するコイルと、を備え、
前記コア部は、前記コア部の軸方向に沿って並んだ複数の第一凹部を有する第一角部を含み、
前記巻回部は、前記コア部の外周面に沿うように複数のターンで巻回された巻線で構成され、
前記複数のターンの各々の前記巻線は、
前記巻回部の軸方向に直交することなく交差する一つの第一直線部と、
前記巻回部の軸方向に直交する第二直線部と、
前記第一直線部と第二直線部とをつないでいる第一曲げ部と、を有し、
前記複数のターンの各々における前記第一曲げ部が前記複数の第一凹部の各々に配置されている。
上記(1)の構成は、従来のリアクトルに比較して、放熱性を高め易い。上記(1)の構成は、各ターンの巻線がコア部の外周面に沿っていることで、従来のリアクトルに比較して、各ターンの巻線とコア部との接触面積が大きくなり易い。そのため、上記(1)の構成は、従来のリアクトルに比較して、巻線の熱をリアクトルの設置対象に加えてコア部にも伝え易い。
上記(1)の構成は、次の参考例のリアクトルに比較して、放熱性を高め易い。参考例のリアクトルは、上記(1)の構成とは異なり、第一凹部を有していないコア部に巻線が巻回されている。巻線の第一曲げ部は、巻線が曲がりながら巻回部の軸方向にずれる箇所である。そのため、第一曲げ部は捻れている。参考例のリアクトルは、第一凹部を有していない角部と第一曲げ部との間に隙間が形成され易い。そのため、参考例のリアクトルにおけるコア部と第一曲げ部との接触面積は小さくなり易い。一方、上記(1)の構成は、第一凹部に第一曲げ部が配置されているため、コア部と第一曲げ部との接触面積が大きくなり易い。よって、上記(1)の構成は、参考例のリアクトルに比較して、巻線の熱をコア部に伝え易い。
(2)上記(1)のリアクトルにおいて、
前記コア部は、前記コア部の周方向に前記第一角部と隣り合う第二角部を有し、
前記第二角部は、前記コア部の軸方向に沿って並んだ複数の第二凹部を有し、
前記複数のターンの各々の前記巻線は、前記第一直線部につながった第二曲げ部を有し、
前記複数のターンの各々における前記第二曲げ部が前記複数の第二凹部の各々に配置されていてもよい。
上記(2)の構成は、第一凹部のみを備える場合に比較して、放熱性を高め易い。第二曲げ部も捻れている。上記(2)の構成は、コア部と第二曲げ部との接触面積が大きくなり易い。よって、上記(2)の構成は、巻線の熱をコア部に伝え易い。
(3)上記(2)のリアクトルにおいて、
前記巻線は、平角線であり、
前記軸方向に沿って切断した前記複数の第一凹部の各々および前記複数の第二凹部の各々の断面形状は三角形状でもよい。
上記(3)の構成は、巻線を第一凹部および第二凹部に配置し易いため、コア部と巻線との接触面積が大きくなり易い。そのため、上記(3)の構成は、巻線の熱をコア部に伝え易い。
(4)上記(3)のリアクトルにおいて、
前記巻回部は、前記平角線がフラットワイズ巻きされてなっていてもよい。
上記(4)の構成は、後述の(5)の構成に比較して、平角線を曲げ易いため、第一巻回部および第二巻回部を作製し易い。
(5)上記(3)のリアクトルにおいて、
前記巻回部は、前記平角線がエッジワイズ巻きされてなっていてもよい。
巻回部の軸方向の長さが一定の場合、上記(5)の構成は、上記(4)の構成に比較して、巻回部のターン数を多くし易い。巻回部のターン数が一定の場合、上記(5)の構成は、上記(4)の構成に比較して、巻回部の軸方向に沿った長さを短くし易い。そのため、上記(5)の構成は、上記(4)の構成に比較して、小型化し易い。
(6)上記(1)から上記(5)のいずれかのリアクトルにおいて、
前記コア部は四角柱状であり、
前記巻回部は四角筒状であってもよい。
上記(6)の構成は、製造過程で巻線をコア部の外周面に沿って巻回し易いため、製造し易い。上記(6)の構成は、巻回部が同じ断面積の円形筒状である場合に比較して、巻回部とリアクトルの設置対象との接触面積を大きくし易い。そのため、上記(6)の構成は、巻回部の熱を設置対象に伝え易い。その上、上記(6)の構成は、巻回部を設置対象に安定して設置し易い。
(7)上記(1)から上記(6)のいずれかのリアクトルにおいて、
前記コア部は、
磁性材料を主体とするコア本体部と、
前記コア本体部の外周面に沿って設けられた絶縁部と、を備え、
前記複数の第一凹部は前記絶縁部に設けられていてもよい。
上記(7)の構成は、コア部が絶縁部を備えずコア本体部のみで構成されている場合に比較して、絶縁部によってコア部本体と巻回部との間の絶縁性を高め易い。
(8)本開示の一形態に係る磁性コアは、
角柱状のコア部を有し、
前記コア部は、前記コア部の軸方向に沿って並んだ複数の第一凹部を有する第一角部を含む。
上記(8)の構成は、上記(1)の構成で説明した理由から、放熱性を高め易いリアクトルを構築し易い。
(9)上記(8)の磁性コアにおいて、
前記コア部は、前記コア部の周方向に前記第一角部と隣り合う第二角部を有し、
前記第二角部は、前記コア部の軸方向に沿って並んだ複数の第二凹部を有していてもよい。
上記(9)の構成は、上記(2)の構成で説明した理由から、第一凹部のみを備える場合に比較して、放熱性を高め易いリアクトルを構築し易い。
(10)本開示の一形態に係るコンバータは、
上記(1)から上記(7)のいずれか1つに記載のリアクトルを備える。
上記コンバータは、上記リアクトルを備えるため、放熱性に優れる。
(11)本開示の一形態に係る電力変換装置は、
上記(10)のコンバータを備える。
上記電力変換装置は、上記コンバータを備えるため、放熱性に優れる。
《本開示の実施形態の詳細》
本開示の実施形態の詳細を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。各図面が示す部材の大きさ等は、説明を明確にする目的で表現されており、必ずしも実際の寸法関係等を表すものではない。
《実施形態1》
〔リアクトル〕
図1から図6を参照して、実施形態1のリアクトル1を説明する。リアクトル1は、コイル2と磁性コア3とを備える。図2に示すように磁性コア3はコア部30を有する。コア部30の形状は角柱状である。コイル2は、巻回部20を有する。巻回部20は、コア部30の外周に配置されている。本実施形態のリアクトル1の特徴の一つは、以下の要件(A)から(C)を満たす点にある。
(A)コア部30は第一角部311を含む。第一角部311は、図2から図4に示すように、コア部30の軸方向に沿って並んだ複数の第一凹部312を有する。
(B)巻回部20はコア部30の外周面に沿うように複数のターンで巻回された巻線21で構成されている。
(C)図6に示す各ターンの巻線21の第一曲げ部213は図3および図4に示す各第一凹部312に配置されている。
[磁性コア]
図2に示す本実施形態の磁性コア3は、第一ミドルコア部31fと第二ミドルコア部31sと第一エンドコア部33fと第二エンドコア部33sとを備える。本実施形態のコア部30は、第一ミドルコア部31fおよび第二ミドルコア部31sの各々を構成する。本実施形態のコア部30、即ち第一ミドルコア部31fおよび第二ミドルコア部31sの各々は、実施形態4とは異なり、図9、図10を参照して後述する絶縁部30bを備えておらず、磁性材料を主体とするコア本体部30aで構成されている。コア本体部30aは、後述する成形体または積層体で構成されている。第一エンドコア部33fと第二エンドコア部33sの各々は、第一ミドルコア部31fおよび第二ミドルコア部31sとは独立する成形体または積層体で構成されている。
第一ミドルコア部31fと第二ミドルコア部31sと第一エンドコア部33fと第二エンドコア部33sとは環状に組み合わされている。第一ミドルコア部31fの第一端面と第一エンドコア部33fの内端面とが互いに向かい合っている。第一ミドルコア部31fの第二端面と第二エンドコア部33sの内端面とが互いに向かい合っている。第二ミドルコア部31sの第一端面と第一エンドコア部33fの内端面とが互いに向かい合っている。第二ミドルコア部31sの第二端面と第一エンドコア部33fの内端面とが互いに向かい合っている。第一ミドルコア部31fと第一エンドコア部33fとの間、第一ミドルコア部31fと第二エンドコア部33sとの間、第二ミドルコア部31sと第一エンドコア部33fとの間、第二ミドルコア部31sと第二エンドコア部33sとの間には、後述するギャップ材が配置されていてもよい。
第一ミドルコア部31fと第二ミドルコア部31sの構成は同じである。第一エンドコア部33fと第二エンドコア部33sの構成は同じである。以下の説明は、代表して第一ミドルコア部31fと第一エンドコア部33fについて行う。
第一ミドルコア部31fの形状は角柱状である。本実施形態の第一ミドルコア部31fの形状は四角柱状である。四角柱状の四つの角部は丸められている。即ち、第一ミドルコア部31fの第一端面および第二端面を除く外周面は、四つの平面と四つの角部とで構成されている。
四つの角部のうち一つの角部は第一角部311である。第一角部311は、図2から図4に示すように、第一ミドルコア部31fの軸方向に沿って並んだ複数の第一凹部312を有する。複数の第一凹部312は上記軸方向に連続している。各第一凹部312には、図6を参照して後述する第一巻回部2iの各ターンにおける巻線21の第一曲げ部213が配置されている。上記軸方向に沿って切断した各第一凹部312の断面形状は、巻線21の断面形状に応じて適宜選択できる。後述するように本実施形態の巻線21は被覆平角線である。図3および図4に示すように、本実施形態の各第一凹部312の断面形状は三角形状である。より具体的には各第一凹部312の断面形状は直角三角形である。なお、図4では各第一凹部312の断面形状が直角三角形には示されておらず、巻線21の断面も矩形状には示されていない。これは、第一凹部312が第一曲げ部213に沿って捻じれて延びているためである。この点は、後述する図7でも同様である。
直角三角形の直角をなす二つの隣辺は、巻線21の短辺に向かい合う第一隣辺と巻線21の長辺に向かい合う第二隣辺である。後述するように本実施形態の第一巻回部2iは被覆平角線がエッジワイズ巻きされてなる。本実施形態の第一隣辺の長さは巻線21の短辺と実質的に同じである。本実施形態の第二隣辺の長さは巻線21の長辺よりも短い。図5には、直角三角形の直角の頂点を通り上記軸方向に直交する平面で切断した断面図が示されている。図5に示すように、第一凹部312の周方向における中央の深さが最も深く、第一凹部312の周方向の両端の深さが最も浅い。第一凹部312の周方向の両端と第一角部311に隣り合う両平面とは面一である。
本実施形態では、図2に示すように、第一ミドルコア部31fの周方向に第一角部311と隣り合う二つの角部のうち一つの角部は第二角部313である。第二角部313は、上記軸方向に沿って並んだ複数の第二凹部314を有する。各第二凹部314には、図6を参照して後述する各ターンの巻線21の第二曲げ部214が配置されている。複数の第二凹部314は、上記軸方向に連続している。各第二凹部314の構成は、第一凹部312と同じである。
本実施形態では、残り二つの角部は第三角部315である。第三角部315は、第一凹部312および第二凹部314が設けられておらず、円弧面で構成された角部である。
本実施形態とは異なり、四つの角部のうち一つの角部が第一角部311であり、残り三つの角部が第三角部315であってもよい。
第一エンドコア部33fの形状は柱状である。本実施形態の第一エンドコア部33fの形状は略ドーム形状の上面と下面を有する柱状である。
第一ミドルコア部31fおよび第一エンドコア部33fは、複合材料の成形体、圧粉成形体、または積層体で構成されている。
複合材料の成形体は、樹脂中に軟磁性粉末が分散されてなる成形体である。複合材料の成形体は、未固化の樹脂中に軟磁性粉末を分散した流動性の素材を金型に充填し、樹脂を固化させることで得られる。第一凹部312、更には第二凹部314が形成された複合材料の成形体は金型の転写によって作製できる。複合材料の成形体は、樹脂中の軟磁性粉末の含有量を容易に調整できる。そのため、複合材料の成形体は、磁気特性を調整し易い。その上、複合材料の成形体は、圧粉成形体に比較して、複雑な形状でも形成し易い。複合材料の成形体中の軟磁性粉末の含有量の一例は、20体積%以上80体積%以下である。複合材料の成形体中の樹脂の含有量の一例は、20体積%以上80体積%以下である。これらの含有量は、複合材料の成形体が100体積%である場合の値である。
圧粉成形体は、軟磁性粉末を圧縮成形してなる成形体である。圧粉成形体は、軟磁性粉末をキャビティ内に充填し、パンチによってキャビティ内の軟磁性粉末を加圧することで得られる。第一凹部312、更には第二凹部314が設けられた圧粉成形体は、キャビティおよびパンチの少なくとも一方による転写によって作製できる。圧粉成形体は、複合材料の成形体に比較して、コア部に占める軟磁性粉末の割合を高くできる。そのため、圧粉成形体は、磁気特性を高め易い。磁気特性としては、比透磁率や飽和磁束密度である。また、圧粉成形体は、複合材料の成形体に比較して、軟磁性粉末の量が多いため、放熱性に優れる。圧粉成形体中の磁性粉末の含有量の一例は、85体積%以上99体積%以下である。この含有量は、圧粉成形体が100体積%である場合の値である。
軟磁性粉末を構成する粒子は、軟磁性金属の粒子、被覆粒子、または軟磁性非金属の粒子などである。被覆粒子は、軟磁性金属の粒子と、軟磁性金属の粒子の外周に設けられている絶縁被覆とを備えていてもよい。軟磁性金属は、純鉄または鉄基合金などである。鉄基合金の一例は、Fe-Si合金またはFe-Ni合金である。絶縁被覆の一例は、リン酸塩である。軟磁性非金属の一例は、フェライトである。
複合材料の成形体の樹脂の一例は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂である。熱硬化性樹脂の一例は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、またはウレタン樹脂である。熱可塑性樹脂の一例は、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリアミド樹脂、液晶ポリマー、ポリイミド樹脂、またはフッ素樹脂である。ポリアミド樹脂の一例は、ナイロン6、ナイロン66、またはナイロン9Tである。
複合材料の成形体は、フィラーを含有していてもよい。フィラーの一例は、アルミナ、またはシリカである。フィラーは、放熱性および電気絶縁性の向上に寄与する。
複合材料の成形体中における軟磁性粉末の含有量および圧粉成形体中における軟磁性粉末の含有量は、成形体の断面における軟磁性粉末の面積割合と等価とみなす。成形体中における軟磁性粉末の含有量は、次のようにして求める。成形体の断面をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察して観察画像を取得する。成形体の断面は、任意の断面である。SEMの倍率は、200倍以上500倍以下とする。観察画像の取得数は、10個以上とする。全観察画像の合計面積は、0.1cm以上とする。一断面につき一つの観察画像を取得してもよいし、一断面につき複数の観察画像を取得してもよい。取得した各観察画像を画像処理して粒子の輪郭を抽出する。画像処理としては、例えば、二値化処理である。各観察画像において軟磁性粒子の面積割合を算出し、その面積割合の平均値を求める。その平均値を軟磁性粉末の含有量とみなす。
積層体は、複数の磁性薄板を積層してなる。磁性薄板は、絶縁被膜を有する。磁性薄板としては、例えば、電磁鋼板である。第一凹部312、更には第二凹部314が設けられた積層体は、面積の異なる複数の磁性薄板を磁性薄板の厚さ方向に積層することによってを作製できる。
本実施形態の第一ミドルコア部31f、第二ミドルコア部31s、第一エンドコア部33f、および第二エンドコア部33sは複合材料の成形体で構成されている。
(ギャップ材)
ギャップ材は、第一ミドルコア部31f、第二ミドルコア部31s、第一エンドコア部33f、および第二エンドコア部33sよりも比透磁率が小さい材料からなる部材で構成されている。ギャップ材の構成材料の一例は、上述したセラミックスまたは樹脂である。
[コイル]
図2に示す本実施形態のコイル2は、第一巻回部2iおよび第二巻回部2eを有する。本実施形態の巻回部20は、第一巻回部2iおよび第二巻回部2eの各々を構成する。第一巻回部2iと第二巻回部2eとは互いにつながっていてもよいし、つながっていなくてもよい。第一巻回部2iは、第一ミドルコア部31fの外周に配置されている。第二巻回部2eは、第二ミドルコア部31sの外周に配置されている。第一巻回部2iおよび第二巻回部2eの構成は同じである。以下の説明は、代表して第一巻回部2iについて行う。
第一巻回部2iの形状は四角筒状である。第一巻回部2iの角部は丸められている。第一巻回部2iは巻線21で構成されている。巻線21は、第一ミドルコア部31fの外周面に沿うように複数のターンで巻回されている。四角筒状の第一巻回部2iは、製造過程で巻線21を第一ミドルコア部31fの外周面に沿って巻回し易いため、製造し易い。巻線21は、公知の巻線を利用できる。本実施形態の巻線21は被覆平角線である。被覆平角線の導体線は、銅製の平角線で構成されている。被覆平角線の絶縁被覆は、エナメルからなる。第一巻回部2iは、被覆平角線をエッジワイズ巻きされてなる。第一巻回部2iの軸方向の長さが一定の場合、エッジワイズ巻きされた第一巻回部2iは、フラットワイズ巻きされた第一巻回部2iに比較して、ターン数を多くし易い。第一巻回部2iのターン数が一定の場合、エッジワイズ巻きされた第一巻回部2iは、フラットワイズ巻きされた第一巻回部2iに比較して、軸方向に沿った長さを短くし易い。そのため、エッジワイズ巻きされた第一巻回部2iは、フラットワイズ巻きされた第一巻回部2iに比較して、小型化し易い。第一巻回部2iの各ターンの巻線21は、四つの直線部と四つの曲げ部とで構成されている。
図6に示すように、本実施形態における四つの直線部は、一つの第一直線部211と三つの第二直線部212である。本実施形態における四つの曲げ部は、一つの第一曲げ部213と一つの第二曲げ部214と二つの第三曲げ部215である。第一直線部211は、第一巻回部2iの軸方向に直交することなく交差している。第二直線部212は、第一巻回部2iの軸方向に直交している。第一曲げ部213は、第一直線部211と第二直線部212とをつないでいる。第二曲げ部214は、第一直線部211と隣りのターンの第二直線部212とをつないでいる。第一曲げ部213および第二曲げ部214は、巻線21が曲がりながら第一巻回部2iの軸方向にずれる箇所である。即ち、第一曲げ部213および第二曲げ部214は捻れている。第三曲げ部215は、第二直線部212同士を繋いでいる。第三曲げ部215は、巻線21が曲がりながら第一巻回部2iの軸方向にずれない箇所である。即ち、第三曲げ部215は捻れていない。本実施形態とは異なり、四つの曲げ部は、一つの第一曲げ部213と三つの第三曲げ部215であってもよい。
各第一直線部211は、第一角部311と第二角部313とをつなぐ平面に接している。各ターンの三つの第二直線部212は、第一角部311と第三角部315とをつなぐ平面、第二角部313と第三角部315とをつなぐ平面、第三角部315同士をつなぐ平面に接している。各第一直線部211および各第二直線部212が第一ミドルコア部31fに接している巻線21の熱は第一ミドルコア部31fに伝わり易い。そのため、本実施形態のリアクトル1は、第一巻回部2iと第一ミドルコア部31fとの間に隙間が形成されている従来のリアクトルに比較して、放熱性を高め易い。
各第一曲げ部213は各第一凹部312に配置されている。各第一曲げ部213は、第一角部311に接している。各第二曲げ部214は各第二凹部314に配置されている。各第二曲げ部214は、第二角部313に接している。各ターンの二つの第三曲げ部215は、各第三角部315に接している。
各第一曲げ部213は各第一凹部312に配置され、各第二曲げ部214は各第二凹部314に配置されている本実施形態のリアクトル1は、次の参考例のリアクトルに比較して、放熱性を高め易い。参考例のリアクトルは、本実施形態とは異なり、第一凹部312および第二凹部314を有していない第一ミドルコア部31fに巻線21が巻回されている。参考例のリアクトルでは、捻れている各第一曲げ部213と第三角部315との間、および捻れている各第二曲げ部214と第三角部315との間には隙間が形成され易い。そのため、参考例のリアクトルにおける第一曲げ部213および第二曲げ部214と第一ミドルコア部31fとの接触面積は小さくなり易い。一方、各第一曲げ部213は各第一凹部312に配置され、各第二曲げ部214は各第二凹部314に配置されている本実施形態における各第一曲げ部213および各第二曲げ部214と第一ミドルコア部31fとの接触面積は大きくなり易い。よって、本実施形態のリアクトル1は、参考例のリアクトルに比較して、巻線21の熱を第一ミドルコア部31fに伝え易い。
各第三曲げ部215は第三角部315に接している。各第三曲げ部215は、第一曲げ部213とは異なり、捻れていないため、凹部のない湾曲面である第三角部315であっても接触し易い。
第一巻回部2iは、巻線21を第一ミドルコア部31fの外周面に沿わせながら巻回することで作製される。作製の過程で、第一曲げ部213を第一凹部312に沿わせ、第二曲げ部214を第二凹部314に沿わせる。
《その他の実施形態》
実施形態1とは異なる実施形態2から実施形態5のリアクトルを説明する。実施形態2から実施形態5の説明は、実施形態1との相違点を中心に行う。実施形態1と同様の構成の説明は省略することもある。
《実施形態2》
図7に示すように、実施形態2のリアクトルとして、第一巻回部2iおよび第二巻回部2eは被覆平角線がフラットワイズ巻きされて構成されていてもよい。フラットワイズ巻きされてなる第一巻回部2iおよび第二巻回部2eは、エッジワイズ巻きされてなる第一巻回部2iおよび第二巻回部2eに比較して、被覆平角線を曲げ易いため作製し易い。本実施形態では、各第一凹部312および各第二凹部314の断面形状は実施形態1と同様、直角三角形である。本実施形態では、直角三角形の直角をなす二つの隣辺のうち巻線21の長辺に向かい合う第二隣辺の長さは、巻線21の長辺と実質的に同じである。直角三角形の二つの隣辺のうち巻線21の短辺に向かい合う第一隣辺の長さは巻線21の短辺よりも短い。
《実施形態3》
図8に示すように、実施形態3のリアクトルとして、各第一凹部312および各第二凹部314の断面形状は半円形状であり、巻線21は丸線であってもよい。
《実施形態4》
図9、図10に示すように、実施形態4のリアクトルとして、コア部30は、コア本体部30aと、コア本体部30aの外周面に沿って設けられた絶縁部30bとを備えていてもよい。絶縁部30bによって、コア本体部30aと巻回部20との間の絶縁性が高くなり易い。コア本体部30aは、上述した成形体または積層体で構成されている。絶縁部30bは、例えば上述した複合材料の成形体の樹脂と同様の樹脂で構成されている。本実施形態のコア本体部30aと絶縁部30bとは一体化されている。本実施形態とは異なり、コア本体部30aと絶縁部30bとは互いに独立していてもよい。
本実施形態のコア本体部30aは四角柱状である。コア本体部30aの外周面は、四つの平面と四つの角部とで構成されている。
図9に示すように、コア本体部30aの四つの角部のうち一つの角部は、コア本体部30aの軸方向に沿って並んだ複数の凹部318を有していてもよい。図示を省略するものの、複数の凹部318が設けられた角部に対してコア本体部30aの周方向に隣り合う二つの角部のうち一つの角部も複数の凹部318を有していてもよい。残り二つの角部は円弧面で構成された角部である。
図9に示すように、絶縁部30bは、上述した複数の第一凹部312が設けられた第一角部311を有する。絶縁部30bの第一角部311は、コア本体部30aの四つの角部のうち複数の凹部318が設けれた角部を覆うように設けられている。絶縁部30bの第一凹部312はコア本体部30aの凹部318に沿っている。図示を省略するものの、絶縁部30bは、上述した複数の第二凹部が設けられた第二角部を更に有していてもよい。絶縁部30bの第二角部は、第一角部311に覆われた複数の凹部318を有する角部に対してコア本体部30aの周方向に隣り合う二つの角部のうち複数の凹部318が設けられた方の角部を覆うように設けられている。絶縁部30bの第二凹部は、第二角部が覆う凹部318に沿っている。絶縁部30bは、コア本体部30aの上記二つの角部に加えて、残りの二つの角部を覆っていてもよい。更に、絶縁部30bは、コア本体部30aの四つの平面を覆っていてもよい。即ち、絶縁部30bは、コア本体部30aの外周面の全周を覆うように設けられていてもよい。
図9に示す例とは異なり、図10に示すように、コア本体部30aの四つの角部はいずれも、複数の凹部318を有しておらず、円弧面で構成された角部であってもよい。図10に示すように、絶縁部30bのうち上述した複数の第一凹部312が設けられた第一角部311は、コア本体部30aにおいて円弧面で構成された角部を覆うように設けられていてもよい。図示を省略するものの、絶縁部30bのうち上述した複数の第二凹部が設けられた第二角部は、コア本体部30aにおいて第一角部311に覆われた角部に対して周方向に隣り合う二つの角部のうち一つの角部を覆うよに設けられていてもよい。
《実施形態5》
図示は省略するものの、実施形態5のリアクトルとして、磁性コアは、ミドルコア部、第一サイドコア部、第二サイドコア部、第一エンドコア部、および第二エンドコア部を有していてもよい。ミドルコア部と第一サイドコア部と第二サイドコア部とは、互いの軸方向が平行となるように並べて配置されている。第一サイドコア部と第二サイドコア部との間にミドルコア部が配置されている。第一サイドコア部は、ミドルコア部の第一端面、第一サイドコア部の第一端面、および第二サイドコア部の第一端面に向かい合って配置されている。第二サイドコア部は、ミドルコア部の第二端面、第一サイドコア部の第二端面、および第二サイドコア部の第二端面に向かい合って配置されている。
磁性コアは、例えば、E字状の第一コア片とI字状の第二コア片との組み合わせ、またはU字状の第一コア片とT字状の第二コア片との組み合わせによって構成できる。E字状の第一コア片は、ミドルコア部、第一サイドコア部、第二サイドコア部、および第一エンドコア部が一体の成形体または積層体である。I字状の第二コア片は、第二エンドコア部によって構成されている。U字状の第一コア片は、第一サイドコア部、第二サイドコア部、および第一エンドコア部が一体の成形体または積層体である。T字状の第二コア片は、ミドルコア部および第二エンドコア部が一体の成形体または積層体である。
本実施形態では、実施形態1で説明したコア部30が第一サイドコア部および第二サイドコア部の各々を構成していてもよい。上述した第一巻回部は、第一サイドコア部の外周に配置され、上述した第二巻回部は、第二サイドコア部の外周に配置されていてもよい。第一巻回部および第二巻回部は、互いに独立していてもよい。
《実施形態6》
〔コンバータ・電力変換装置〕
実施形態1から実施形態5のいずれかのリアクトル1は、以下の通電条件を満たす用途に利用できる。通電条件としては、例えば、最大直流電流が100A以上1000A以下程度であり、平均電圧が100V以上1000V以下程度であり、使用周波数が5kHz以上100kHz以下程度である。実施形態1から実施形態5のいずれかのリアクトル1は、代表的には電気自動車、ハイブリッド自動車、または燃料電池自動車などの車両1200に載置されるコンバータの構成部品や、このコンバータを備える電力変換装置の構成部品に利用できる。
車両1200は、図11に示すようにメインバッテリ1210と、メインバッテリ1210に接続される電力変換装置1100と、メインバッテリ1210からの供給電力により駆動して走行に利用されるモータ1220とを備える。モータ1220は、代表的には、3相交流モータであり、走行時、車輪1250を駆動し、回生時、発電機として機能する。ハイブリッド自動車の場合、車両1200は、モータ1220に加えてエンジン1300を備える。図11では、車両1200の充電箇所としてインレットを示すが、プラグを備える形態とすることができる。
電力変換装置1100は、メインバッテリ1210に接続されるコンバータ1110と、コンバータ1110に接続されて、直流と交流との相互変換を行うインバータ1120とを有する。この例に示すコンバータ1110は、車両1200の走行時、200V以上300V以下程度のメインバッテリ1210の入力電圧を400V以上700V以下程度にまで昇圧して、インバータ1120に給電する。コンバータ1110は、回生時、モータ1220からインバータ1120を介して出力される入力電圧をメインバッテリ1210に適合した直流電圧に降圧して、メインバッテリ1210に充電させている。入力電圧は、直流電圧である。インバータ1120は、車両1200の走行時、コンバータ1110で昇圧された直流を所定の交流に変換してモータ1220に給電し、回生時、モータ1220からの交流出力を直流に変換してコンバータ1110に出力している。
コンバータ1110は、図12に示すように複数のスイッチング素子1111と、スイッチング素子1111の動作を制御する駆動回路1112と、リアクトル1115とを備え、ON/OFFの繰り返しにより入力電圧の変換を行う。入力電圧の変換とは、ここでは昇降圧を行う。スイッチング素子1111には、電界効果トランジスタ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタなどのパワーデバイスが利用される。リアクトル1115は、回路に流れようとする電流の変化を妨げようとするコイルの性質を利用し、スイッチング動作によって電流が増減しようとしたとき、その変化を滑らかにする機能を有する。リアクトル1115として、実施形態1から実施形態5のいずれかのリアクトル1を備える。リアクトル1を備える電力変換装置1100およびコンバータ1110は、放熱性の向上が期待できる。
車両1200は、コンバータ1110の他、メインバッテリ1210に接続された給電装置用コンバータ1150や、補機類1240の電力源となるサブバッテリ1230とメインバッテリ1210とに接続され、メインバッテリ1210の高圧を低圧に変換する補機電源用コンバータ1160を備える。コンバータ1110は、代表的には、DC-DC変換を行うが、給電装置用コンバータ1150や補機電源用コンバータ1160は、AC-DC変換を行う。給電装置用コンバータ1150のなかには、DC-DC変換を行うものもある。給電装置用コンバータ1150や補機電源用コンバータ1160のリアクトルに、実施形態1から実施形態5のいずれかのリアクトル1と同様の構成を備え、適宜、大きさや形状などを変更したリアクトルを利用できる。また、入力電力の変換を行うコンバータであって、昇圧のみを行うコンバータや降圧のみを行うコンバータに、実施形態1から実施形態5のいずれかのリアクトル1などを利用することもできる。
本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 リアクトル
2 コイル
20 巻回部、2i 第一巻回部、2e 第二巻回部
21 巻線
211 第一直線部、212 第二直線部
213 第一曲げ部、214 第二曲げ部、215 第三曲げ部
3 磁性コア、30 コア部
30a コア部本体、30b 絶縁部
31f 第一ミドルコア部、31s 第二ミドルコア部
311 第一角部、312 第一凹部
313 第二角部、314 第二凹部
315 第三角部
318 凹部
33f 第一エンドコア部、33s 第二エンドコア部
1100 電力変換装置、1110 コンバータ
1111 スイッチング素子、1112 駆動回路、1115 リアクトル
1120 インバータ
1150 給電装置用コンバータ、1160 補機電源用コンバータ
1200 車両
1210 メインバッテリ、1220 モータ、1230 サブバッテリ
1240 補機類、1250 車輪
1300 エンジン
上記(7)の構成は、コア部が絶縁部を備えずコア本体部のみで構成されている場合に比較して、絶縁部によってコア本体部と巻回部との間の絶縁性を高め易い。
圧粉成形体は、軟磁性粉末を圧縮成形してなる成形体である。圧粉成形体は、軟磁性粉末をキャビティ内に充填し、パンチによってキャビティ内の軟磁性粉末を加圧することで得られる。第一凹部312、更には第二凹部314が設けられた圧粉成形体は、キャビティおよびパンチの少なくとも一方による転写によって作製できる。圧粉成形体は、複合材料の成形体に比較して、コア部30に占める軟磁性粉末の割合を高くできる。そのため、圧粉成形体は、磁気特性を高め易い。磁気特性としては、比透磁率や飽和磁束密度である。また、圧粉成形体は、複合材料の成形体に比較して、軟磁性粉末の量が多いため、放熱性に優れる。圧粉成形体中の磁性粉末の含有量の一例は、85体積%以上99体積%以下である。この含有量は、圧粉成形体が100体積%である場合の値である。
図9に示す例とは異なり、図10に示すように、コア本体部30aの四つの角部はいずれも、複数の凹部318を有しておらず、円弧面で構成された角部であってもよい。図10に示すように、絶縁部30bのうち上述した複数の第一凹部312が設けられた第一角部311は、コア本体部30aにおいて円弧面で構成された角部を覆うように設けられていてもよい。図示を省略するものの、絶縁部30bのうち上述した複数の第二凹部が設けられた第二角部は、コア本体部30aにおいて第一角部311に覆われた角部に対して周方向に隣り合う二つの角部のうち一つの角部を覆うよに設けられていてもよい。
本実施形態では、実施形態1で説明したコア部30が第一サイドコア部および第二サイドコア部の各々を構成していてもよい。上述した第一巻回部2iは、第一サイドコア部の外周に配置され、上述した第二巻回部2eは、第二サイドコア部の外周に配置されていてもよい。第一巻回部2iおよび第二巻回部2eは、互いに独立していてもよい。
1 リアクトル
2 コイル
20 巻回部、2i 第一巻回部、2e 第二巻回部
21 巻線
211 第一直線部、212 第二直線部
213 第一曲げ部、214 第二曲げ部、215 第三曲げ部
3 磁性コア、30 コア部
30a コア本体部、30b 絶縁部
31f 第一ミドルコア部、31s 第二ミドルコア部
311 第一角部、312 第一凹部
313 第二角部、314 第二凹部
315 第三角部
318 凹部
33f 第一エンドコア部、33s 第二エンドコア部
1100 電力変換装置、1110 コンバータ
1111 スイッチング素子、1112 駆動回路、1115 リアクトル
1120 インバータ
1150 給電装置用コンバータ、1160 補機電源用コンバータ
1200 車両
1210 メインバッテリ、1220 モータ、1230 サブバッテリ
1240 補機類、1250 車輪
1300 エンジン

Claims (11)

  1. 角柱状に構成されたコア部を有する磁性コアと、
    前記コア部の外周に配置された巻回部を有するコイルと、を備え、
    前記コア部は、前記コア部の軸方向に沿って並んだ複数の第一凹部を有する第一角部を含み、
    前記巻回部は、前記コア部の外周面に沿うように複数のターンで巻回された巻線で構成され、
    前記複数のターンの各々の前記巻線は、
    前記巻回部の軸方向に直交することなく交差する一つの第一直線部と、
    前記巻回部の軸方向に直交する第二直線部と、
    前記第一直線部と第二直線部とをつないでいる第一曲げ部と、を有し、
    前記複数のターンの各々における前記第一曲げ部が前記複数の第一凹部の各々に配置されている、
    リアクトル。
  2. 前記コア部は、前記コア部の周方向に前記第一角部と隣り合う第二角部を有し、
    前記第二角部は、前記コア部の軸方向に沿って並んだ複数の第二凹部を有し、
    前記複数のターンの各々の前記巻線は、前記第一直線部につながった第二曲げ部を有し、
    前記複数のターンの各々における前記第二曲げ部が前記複数の第二凹部の各々に配置されている、請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記巻線は、平角線であり、
    前記軸方向に沿って切断した前記複数の第一凹部の各々および前記複数の第二凹部の各々の断面形状は三角形状である、請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記巻回部は、前記平角線がフラットワイズ巻きされてなる、
    請求項3に記載のリアクトル。
  5. 前記巻回部は、前記平角線がエッジワイズ巻きされてなる、請求項3に記載のリアクトル。
  6. 前記コア部は四角柱状であり、
    前記巻回部は四角筒状である、請求項1または請求項2に記載のリアクトル。
  7. 前記コア部は、
    磁性材料を主体とするコア本体部と、
    前記コア本体部の外周面に沿って設けられた絶縁部と、を備え、
    前記複数の第一凹部は前記絶縁部に設けられている、請求項1または請求項2に記載のリアクトル。
  8. 角柱状のコア部を有し、
    前記コア部は、前記コア部の軸方向に沿って並んだ複数の第一凹部を有する第一角部を含む、
    磁性コア。
  9. 前記コア部は、前記コア部の周方向に前記第一角部と隣り合う第二角部を有し、
    前記第二角部は、前記コア部の軸方向に沿って並んだ複数の第二凹部を有する、請求項8に記載の磁性コア。
  10. 請求項1または請求項2に記載のリアクトルを備える、
    コンバータ。
  11. 請求項10に記載のコンバータを備える、
    電力変換装置。
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