JP2024004064A - 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 ワークシートファイルに含まれる複数のワークシートについて、ダイレクトプリント機能による集約印刷が行われる場合に、ユーザが意図する通りのレイアウトの印刷結果が確実に得られるようにする。
【解決手段】 本開示に係る画像処理装置としての複合機(20)は、ダイレクトプリント機能を有する。このダイレクトプリント機能によれば、集約印刷に供される各ワークシートが個別に、つまりワークシート単位で、当該集約印刷に供される。したがって、或るワークシートのページが印刷された用紙に、別のワークシートのページが印刷されることはない。すなわち、ユーザが意図する通りのレイアウトの印刷結果が確実に得られる。
【選択図】 図5
【解決手段】 本開示に係る画像処理装置としての複合機(20)は、ダイレクトプリント機能を有する。このダイレクトプリント機能によれば、集約印刷に供される各ワークシートが個別に、つまりワークシート単位で、当該集約印刷に供される。したがって、或るワークシートのページが印刷された用紙に、別のワークシートのページが印刷されることはない。すなわち、ユーザが意図する通りのレイアウトの印刷結果が確実に得られる。
【選択図】 図5
Description
本開示は、画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムに関し、特に、集約印刷(「N-Up印刷」あるいは「N_in_1印刷」と称されることがある。)を行うための印刷用画像データを生成する、画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムに関する。
集約印刷に係る技術の一例が、特許文献1に開示されている。この特許文献1に開示された技術によれば、集約印刷の対象となる原稿の向きに応じて、つまり当該原稿の向きが縦向きおよび横向きのいずれであるのかに応じて、集約先である用紙への当該原稿の配置順が変更される。これにより、縦向きの原稿と横向きの原稿とが混在する場合であっても、ユーザが意図する通りのレイアウトの印刷物(印刷結果)が得られる。なお、特許文献1に開示された技術は、プリンタドライバを介して集約印刷を行うことを前提とする。
ところで、集約印刷を含む印刷を行う画像処理装置として、プリンタドライバを介さずに、当該印刷の対象となるファイルを直接的に受け付けることができる、ダイレクトプリント機能を有するものがある。このダイレクトプリント機能を有する画像処理装置においては、たとえば表計算ソフトにより作成されたワークシートファイル(あるいは「シートブック」と称される場合もある。)について印刷が行われることがあり、その1つの形態として、当該ワークシートファイルに含まれる複数のワークシートについて集約印刷が行われることがある。ここで、或るワークシートに含まれるページの数M(M:1以上の整数)が、集約ページ数N(N:2以上の整数)よりも小さい(M<N)場合、従来の画像処理装置では、当該或るワークシートのページが印刷された用紙に次のワークシートのページが印刷されてしまう。すなわち、ユーザが意図する通りのレイアウトの印刷結果が得られない場合がある。
そこで、本開示は、ワークシートファイルに含まれる複数のワークシートについて、ダイレクトプリント機能による集約印刷が行われる場合に、ユーザが意図する通りのレイアウトの印刷結果が確実に得られる、新規な画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムを提供することを、目的とする。
この目的を達成するために、本開示は、画像処理装置に係る第1の開示、画像処理方法に係る第2の開示、および、画像処理プログラムに係る第3の開示を含む。
このうちの画像処理装置に係る第1の開示は、受付手段および画像データ生成手段を備える。受付手段は、ワークシートファイルに基づく印刷処理を行うことを要求する印刷要求を、当該ワークシートファイルと、当該印刷処理についてユーザにより設定された印刷条件と、ともに受け付ける。そして、画像データ生成手段は、印刷条件に従う印刷処理に供される印刷用画像データを、ワークシートファイルに基づいて生成する。ここで、印刷条件として、ワークシートファイルに含まれる複数のワークシートについて印刷処理を行い、かつ、当該複数のワークシートのそれぞれに含まれるページを2以上の所定ページ数ずつまとめて同一の画像記録媒体に形成する集約印刷を行うよう指定されている場合、画像データ生成手段は、それぞれのワークシートごとに、つまりはワークシート単位で、当該ワークシートに含まれるページを所定ページ数ずつまとめた印刷用画像データを生成する。
本第1の開示においては、画像形成手段が、さらに備えられてもよい。画像形成手段は、前述の印刷処理を担い、つまり印刷用画像データに基づく画像を用紙などの画像記録媒体に形成する。
なお、画像データ生成手段は、印刷要求に集約印刷に係る所定の指令が付されている場合に、それぞれのワークシートに含まれるページの画像記録媒体への配置順について、前述の印刷条件に従う配置順ではなく、当該ワークシートにおけるページのレイアウトに従う配置順とされた、換言すれば当該ワークシートにおけるページのレイアウトを再現することができる、印刷用画像データを生成する。
本開示のうちの画像処理方法に係る第2の開示は、受付ステップおよび画像データ生成ステップを含む。受付ステップにおいては、ワークシートファイルに基づく印刷処理を行うことを要求する印刷要求を、当該ワークシートファイルと、当該印刷処理についてユーザにより設定された印刷条件と、ともに受け付ける。そして、画像データ生成ステップにおいては、印刷条件に従う印刷処理に供される印刷用画像データを、ワークシートファイルに基づいて生成する。ここで、印刷条件として、ワークシートファイルに含まれる複数のワークシートについて印刷処理を行い、かつ、当該複数のワークシートのそれぞれに含まれるページを2以上の所定ページ数ずつまとめて同一の画像記録媒体に形成する集約印刷を行うよう指定されている場合、画像データ生成ステップにおいては、それぞれのワークシートごとに、つまりワークシート単位で、当該ワークシートに含まれるページを所定ページ数ずつまとめた印刷用画像データを生成する。
本開示のうちの画像処理プログラムに係る第3の開示は、印刷ジョブ受付手順および画像データ生成手順をコンピュータに実行させる。印刷ジョブ受付手順においては、ワークシートファイルに基づく印刷処理を行うことを要求する印刷要求を、当該ワークシートファイルと、当該印刷処理についてユーザにより設定された印刷条件と、ともに受け付ける。そして、画像データ生成手順においては、印刷条件に従う印刷処理に供される印刷用画像データを、ワークシートファイルに基づいて生成する。ここで、印刷条件として、ワークシートファイルに含まれる複数のワークシートについて印刷処理を行い、かつ、当該複数のワークシートのそれぞれに含まれるページを2以上の所定ページ数ずつまとめて同一の画像記録媒体に形成する集約印刷を行うよう指定されている場合、画像データ生成手順においては、それぞれのワークシートごとに、つまりワークシート単位で、当該ワークシートに含まれるページを所定ページ数ずつまとめた印刷用画像データを生成する。
本開示によれば、ワークシートファイルに含まれる複数のワークシートについて、ダイレクトプリント機能による集約印刷が行われる場合に、ユーザが意図する通りのレイアウトの印刷結果が確実に得られる。
[第1実施例]
本開示の第1実施例について、図1に示される企業用のネットワークシステム10を例に挙げて説明する。
本開示の第1実施例について、図1に示される企業用のネットワークシステム10を例に挙げて説明する。
図1に示されるように、本第1実施例に係るネットワークシステム10は、画像処理装置の一例としての1台の複合機20、および、外部装置の一例としての複数台のパーソナルコンピュータ(以下、「PC」と称する。)30,30,…を備える。これらは、たとえば企業内(社内)に敷設された内部回線としてのLAN回線40に接続され、いわゆる社内LANを構成する。なお、LAN回線40は、有線回線および無線回線のいずれであってもよく、これらの組合せであってもよい。また、LAN回線40は、不図示の他のLAN回線と接続されてもよく、さらには、不図示のインターネットなどの外部回線と接続されてもよい。加えて、複合機20は、不図示の公衆交換電話網にも接続される。
複合機20は、コピー機能、プリンタ機能、イメージスキャナ機能、ファクス機能などの複数の機能を有する。この複合機20は、不図示の社員を含む複数のユーザによって共用される。また、複合機20には、当該複合機20を識別するための識別情報としてのIPアドレスが設定される。
各PC30,30,…は、たとえば個々の社員用の端末として、当該個々の社員に割り当てられる。また、各PC30,30,…には、個別の識別情報としてのIPアドレスが設定される。なお、各PC30,30,…の一部または全部に代えて、たとえばスマートフォン、タブレットまたはPDAが採用されてもよい。
複合機20について、より詳しく説明すると、当該複合機20は、図2に示されるように、制御部202を有する。そして、制御部202には、バス204を介して、画像読取部206、画像処理部208、画像形成部210、給紙部212、操作ユニット214、補助記憶部216、通信部218などの種々の要素が接続される。なお、図2においては、本開示の本旨に直接的に関係しない要素の図示は省略してある。
制御部202は、複合機20全体の制御を司る、制御手段の一例である。このため、制御部202は、制御実行手段としてのコンピュータ、たとえばCPU202a、を有する。併せて、制御部202は、CPU202aが直接的にアクセス可能な主記憶手段としての主記憶部202bを有する。主記憶部202bは、たとえば不図示のROMおよびRAMを含む。このうちのROMには、CPU202aの動作を制御するための制御プログラム(ファームウェア)が記憶される。RAMは、CPU202aが制御プログラムに従う処理を実行する際の作業領域およびバッファ領域を構成する。
画像読取部206は、画像読取手段の一例である。すなわち、画像読取部206は、不図示の原稿の画像を読み取って、当該原稿の画像に応じた2次元の読取画像データを出力する、画像読取処理を担う。このため、画像読取部206は、原稿が載置される不図示の原稿台を備える。併せて、画像読取部206は、不図示の光源、複数のミラー、結像レンズ、ラインセンサなどを含む画像読取ユニットや、当該画像読取ユニットによる画像読取位置を移動させるための不図示の駆動機構などを備える。さらに、画像読取部206は、原稿台に載置された原稿を押さえるための不図示の原稿押さえカバーを備える。この原稿押さえカバーには、不図示の自動原稿送り装置(ADF)が附属される場合がある。
画像処理部208は、画像処理手段の一例である。すなわち、画像処理部208は、前述の読取画像データなどの各種の画像データに適宜の画像処理を施す。このような画像処理部208は、不図示のDSPなどの画像処理実行手段を有する。この画像処理部208による画像処理には、次に説明する画像形成部210による画像形成処理に供される印刷用画像データを生成する処理が含まれる。
画像形成部210は、画像形成手段の一例である。すなわち、画像形成部210は、前述の印刷用画像データに基づく画像を用紙などのシート状の画像記録媒体に形成する画像形成処理、つまり印刷処理を、担う。この印刷処理は、たとえば公知の電子写真方式により行われる。このため、画像形成部210は、不図示の感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置、除電装置、定着装置などを備える。この画像形成部210による印刷処理後の画像記録媒体、言わば印刷物は、不図示の排紙トレイに排出される。なお、画像形成部210は、電子写真方式に限らず、たとえばインクジェット方式によって、印刷処理を行うものであってもよい。
給紙部212は、給紙手段の一例である。すなわち、給紙部212は、1以上の不図示の給紙カセットを有する。それぞれの給紙カセットには、適宜のサイズの用紙が収容される。併せて、給紙部212は、補助的な給紙トレイである不図示の手差しトレイを有する。そして、給紙部212は、いずれかの給紙カセットまたは手差しトレイを給紙元として、当該給紙元から画像形成部210へ用紙を1枚単位で供給する。
操作ユニット214は、ユーザインタフェースの1つであり、操作受付手段としてのタッチパネル214a、および、表示手段としてのディスプレイ214bを有する。詳しい図示は省略するが、ディスプレイ214bは、矩形状の表示面を有し、このディスプレイ214bの表示面上に重なるように、シート状のタッチパネル214aが設けられる。なお、タッチパネル214aは、たとえば投影型の静電容量方式のパネルであるが、これに限らず、表面型の静電容量方式、電磁誘導方式、抵抗膜方式、赤外線方式などの他方式のパネルであってもよい。そして、ディスプレイ214bは、たとえば液晶ディスプレイ(LCD)であるが、これに限らず、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイなどであってもよい。さらに、操作ユニット214は、タッチパネル214a以外に、不図示の押しボタンスイッチなどの適宜のハードウェアスイッチを有する。併せて、操作ユニット214は、ディスプレイ214b以外に、不図示の発光ダイオード(LED)などの適宜の発光手段を有する。
補助記憶部216は、補助記憶手段の一例である。すなわち、補助記憶部216には、前述の読取画像データや印刷用画像データなどの種々の画像データを含む種々のデータが適宜に記憶される。このような補助記憶部216は、たとえば不図示のハードディスクドライブを有する。併せて、補助記憶部216は、フラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリを有する場合がある。
通信部218は、通信手段の一例である。すなわち、通信部218は、LAN回線40を介しての双方向の通信処理を担う。併せて、通信部218は、前述の公衆交換電話網を介しての双方向の通信処理をも担う。
なお前述したように、LAN回線40は、有線回線および無線回線のいずれであってもよく、これらの組合せであってもよいが、とりわけ無線回線を介しての双方向の通信処理を実現するべく、通信部218は、不図示の無線通信インタフェース回路を有する。この無線通信インタフェース回路は、たとえば無線LAN規格であるIEEE802.11a,11b,11g,11n,11acおよび11adのうちの1つ以上をサポートする。そして、無線通信インタフェース回路は、インフラストラクチャモードにより通信を行う場合には、不図示のアクセスポイントを介して相手方装置と通信を行う。また、無線通信インタフェース回路は、アドホックモードやWi-Fi_Direct(登録商標)などのダイレクト通信モードにより通信を行うこともでき、この場合は、アクセスポイントを介さずに相手方装置と直接的に通信し得る。Wi-Fi_Directにおいては、アドホックモードとは異なり、通信を行う2つの装置の一方がアクセスポイントとして機能する。このような無線通信インタフェース回路は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、高周波数(RF)回路、パワーアンプなどを含むが、これらの要素が集積されたワンチップモジュールであってもよい。さらに、無線通信インタフェース回路は、BlueTooth(登録商標)、近距離無線通信方式、近接無線通信方式、セルラ通信方式などの他の無線通信方式をサポートしてもよい。併せて、無線通信インタフェース回路は、アンテナスイッチを有する。アンテナスイッチは、実際に使用(有効化)される無線通信方式に応じて、アンテナの接続先(回路)を切り替える。アンテナ(素子)は、たとえば1つであるが、MIMO拡張方式による通信を実現するべく、複数のアンテナが設けられてもよい。加えて、無線通信インタフェース回路は、IEEE802.16や3GPP(登録商標)などの移動体通信方式をサポートしてもよい。
さて、本第1実施例における複合機20は、前述の如く複数の機能を有し、そのうちの1つとしてプリンタ機能を有する。さらに、複合機20は、プリンタ機能の特殊機能であるダイレクトプリント機能を有する。一般的なプリンタ機能によれば、複合機20は、それぞれのPC30にインストールされた当該複合機20用のデバイスドライバ(プリンタドライバ)を介して印刷ジョブを受け付ける。これに対して、ダイレクトプリント機能によれば、複合機20は、当該複合機20用のデバイスドライバを介さずに、印刷の対象となるファイルを直接的に受け付けることができ、詳しくは当該ファイルとユーザにより設定された印刷条件(印刷設定)とともに、ダイレクトプリント機能による印刷を要求する印刷要求を受け付ける。
このダイレクトプリント機能による印刷においては、たとえば表計算ソフトにより作成されたワークシートファイルについて印刷が行われることがあり、その1つの形態として、当該ワークシートファイルに含まれる複数のワークシート(以下、単に「シート」と称することがある。)について集約印刷が行われることがある。ここで、表計算ソフトとして、マイクロソフト社のエクセル(登録商標)を例に挙げて、図3に示されるような3つのシートを含むワークシートファイル(エクセルファイル)について集約印刷が行われる、とする。なお、図3は、エクセルの改ページプレビュー機能により表示された状態にあるそれぞれのシートの構成を示す。
この図3に示される3つのシートのうちの第1シートは、第1ページ~第3ページの計3つのページを含み、これら3つのページは、縦方向へ1列に、厳密には縦3行かつ横1列のレイアウトで、配されている。そして、第2シートもまた、第1シートと同様、第1ページ~第3ページの計3つのページを含み、これら3つのページは、縦3行かつ横1列のレイアウトで配されている。さらに、第3シートは、第1ページ~第8ページの計8つのページを含み、これら8つのページは、縦方向へ2列に、厳密には縦4行かつ横2列のレイアウトで、配されている。なお、エクセルにおいては、シートの表現について、「シート1」,「シート2」,…という表現が用いられるが、ここでは、説明の便宜上、「第1シート」,「第2シート」,…という表現を用いる。また、エクセルにおいては、ページの表現について、「1ページ」,「2ページ」,…という表現が用いられるが、これについても、説明の便宜上、「第1ページ」,「第2ページ」,…という表現を用いる。
この図3に示されるような3つのシートについて集約印刷が行われると、つまりこれら3つのシートが集約印刷の対象として選択された上で当該集約印刷が行われると、従来のダイレクトプリント機能(を有する複合機)では、図4に示されるような印刷結果(印刷物)が得られる。なお、図4は、前述の印刷条件のうちの集約ページ数Nとして『4』という値が設定されるとともに、集約先である用紙への各ページの配置順として『左上から右向き』が設定された場合の印刷結果を示す。また、ここでは、片面印刷が行われるように設定されているものとする。
この図4に示される印刷結果においては、たとえば第1シートに含まれる3つのページが印刷された用紙に、次のシートである第2シートに含まれるページが印刷され、詳しくは当該第2シートの第1ページが印刷される。そして、第2シートの第2ページおよび第3ページが印刷された用紙に、次のシートである第3シートのページが印刷され、詳しくは当該第3シートの第1ページおよび第2ページが印刷される。さらに、第3シートの第3ページ~第6ページは、1枚の用紙に印刷される。そして、第3シートの残りのページである第7ページおよび第8ページは、別の1枚の用紙に印刷される。なお、第3シートの第7ページおよび第8ページが印刷された用紙の余剰部分は、空白となる。
このように、従来のダイレクトプリント機能では、或るシートに含まれるページの数Mが集約ページ数Nよりも小さい(M<N)場合、当該或るシートのページが印刷された用紙に次のシートのページが印刷されてしまう。言い換えれば、或るシートのページと別のシートのページとが混在する印刷結果が得られる。これは、従来のダイレクトプリント機能では、各シートが一連的に、換言すれば一群として、集約印刷に(厳密には集約印刷を行うための印刷用画像データを生成する処理に)供されるためである。ゆえに、従来のダイレクトプリント機能では、ユーザが意図する通りのレイアウトの印刷結果が得られない場合がある。
これに対して、本第1実施例におけるダイレクトプリント機能によれば、集約印刷に供される各シートが個別に、つまりシート単位で、当該集約印刷に供される。これにより、図5に示されるような印刷結果が得られる。なお、図5もまた、集約ページ数Nとして『4』という値が設定されるとともに、印刷対象となる各ページの集約先への配置順として『左上から右向き』が設定された場合の印刷結果を示す。そして、ここでも、片面印刷が行われるように設定されているものとする。
この図5に示されるように、本第1実施例におけるダイレクトプリント機能によれば、第1シートのページのみが印刷された用紙(印刷物)と、第2シートのページのみが印刷された用紙と、第3シートのページのみが印刷された用紙とが、得られる。すなわち、第1シートの第1ページ~第3ページは、1枚の用紙に印刷され、当該用紙の余白部分は、空白となる。そして、第2シートの第1ページ~第3ページは、別の1枚の用紙に印刷され、当該用紙の余白部分は、空白となる。また、第3シートの第1ページ~第4ページは、さらに別の1枚の用紙に印刷され、当該第3シートの第5ページ~第8ページは、さらに別の1枚の用紙に印刷される。このように、本第1実施例におけるダイレクトプリント機能によれば、ユーザが意図する通りのレイアウトの印刷結果が確実に得られる。
ここでは、図3に示される構成の3つのシートが集約印刷に供される場合について説明したが、これ以外の構成のシートが、とりわけ複数のシートが、集約印刷に供される場合も、同様である。また、集約ページ数Nの値や集約先への各ページの配置順などがここでの説明と異なる場合も、同様である。さらに、集約先は、用紙などの画像記録媒体でなくとも、PDFファイルなどの所定の電子文書ファイルであってもよい。
なお、図示を含む詳しい説明は省略するが、複合機20は、Webサーバ機能を有する。このWebサーバ機能により種々のWebページが設けられ、その1つとして、ダイレクトプリント機能による印刷を行うためのダイレクトプリント用Webページが設けられる。それぞれのPC30からダイレクトプリント用Webページにアクセスすると、当該PC30(のディスプレイ)にダイレクトプリント用設定画面が表示される。このダイレクトプリント用設定画面において、印刷の対象となるファイルが選択され、とりわけ当該ファイルの一部分のみが印刷の対象となる場合には、その範囲が選択される。たとえば、印刷の対象となるファイルがワークシートファイルである場合には、そのワークシートファイルに含まれるシートのうちの当該印刷の対象となるシートが選択される。また、必要に応じて、印刷部数や集約印刷の指定などの種々の印刷条件が設定される。その上で、印刷の実行を命ずる操作が行われると、ダイレクトプリント機能による当該印刷の実行を要求する印刷要求が、その要求元であるPC30から複合機20に対して成され、厳密には当該印刷要求を表す指令が送信される。この印刷要求と併せて、ダイレクトプリント機能による印刷の対象となるファイルと、当該印刷についての印刷条件とが、PC30から複合機20へ送信される。
複合機20は、PC30からの印刷要求を受けて、当該印刷要求とともに受信した印刷条件に従う印刷に供される印刷用画像データ(スプールファイル)を、当該印刷要求とともに受信したファイルに基づいて生成する。さらに、複合機20は、印刷用画像データに基づく印刷の実行を当該複合機20自身に指示するための印刷命令(コマンド)を当該印刷用画像データと組み合わせて、これら印刷用画像データと印刷命令との組合せ(セット)から成る印刷ジョブを生成する。その上で、複合機20は、この印刷ジョブを実行し、厳密には当該印刷ジョブに基づく印刷を実行する。
図6は、主記憶部202bのRAM内の構成を概念的に示すメモリマップ100である。
このメモリマップ100に示されるように、RAMは、プログラム記憶領域110およびデータ記憶領域150を有する。このうちのプログラム記憶領域110には、前述の制御プログラムが記憶される。具体的には、制御プログラムは、表示制御プログラム112、操作検出プログラム114、画像読取制御プログラム116、画像処理制御プログラム118、画像形成制御プログラム120、給紙制御プログラム122、補助記憶制御プログラム124、通信制御プログラム126、ダイレクトプリント制御プログラム128などを含む。
表示制御プログラム112は、ディスプレイ214bに不図示のホーム画面や操作画面などの種々の画面を表示させるのに必要な表示画面データを生成するためのプログラムである。操作検出プログラム114は、タッチパネル214aに対する操作状態を検出するためのプログラムである。画像読取制御プログラム116は、画像読取部206を制御するためのプログラムである。画像処理制御プログラム118は、画像処理部208を制御するためのプログラムである。画像形成制御プログラム120は、画像形成部210を制御するためのプログラムである。給紙制御プログラム122は、給紙部212を制御するためのプログラムである。補助記憶制御プログラム124は、補助記憶部216を制御するためのプログラムである。通信制御プログラム126は、通信部218を制御するためのプログラムである。そして、ダイレクトプリント制御プログラム128は、CPU202aに後述するダイレクトプリント制御タスクを実行させるためのプログラムである。
一方、データ記憶領域150には、各種のデータが記憶される。この各種のデータとしては、表示画像生成データ152、操作データ154、送受信データ156などがある。
表示画像生成データ152は、前述の表示制御プログラム112に基づく表示画面データの生成に用いられるポリゴンデータやテクスチャデータなどのデータである。操作データ154は、タッチパネル214aに対する操作状態を表すデータであり、詳しくは当該タッチパネル214aに対するユーザのタッチ位置(座標)を表す時系列のデータである。送受信データ156は、各PC30,30,…などの外部装置との間で送受信されるデータである。この送受信データ416には、前述の印刷要求ならびに当該印刷要求とともに受信されたファイルおよび印刷条件が含まれる。
本第1実施例におけるダイレクトプリント機能を実現するために、CPU202aは、ダイレクトプリント制御プログラム128に従って、ダイレクトプリント制御タスクを実行する。このダイレクトプリント制御タスクの流れを、図7に示す。なお、ダイレクトプリント制御タスクは、ワークシートファイルについてダイレクトプリント機能による印刷を指示する印刷要求が受け付けられたときに実行される。また、受け付けられた印刷要求は、当該印刷要求とともに受信されたワークシートファイルおよび印刷条件と合わせて、前述の送受信データ156として主記憶部202b(データ記憶領域150)に記憶された後、一旦(一時的に)、補助記憶部216に記憶される。
このダイレクトプリント制御タスクによれば、CPU202aは、まず、ステップS1において、印刷要求の内容を解析し、詳しくは当該印刷要求とともに受信されたワークシートファイルおよび印刷条件を解析する。これにより、ワークシートファイルに含まれるシートのうち印刷の対象となるシートが認識され、さらに、当該シートにおけるページの数およびレイアウトが認識される。併せて、集約印刷が指定されているかどうかが認識され、当該集約印刷が指定されている場合には、集約ページ数Nおよび集約先へのページの配置順が認識される。このステップS1の実行後、CPU202aは、処理をステップS3へ進める。
ステップS3において、CPU202aは、前述のステップS1の解析結果から、集約印刷が指定されているかどうかを判定する。ここで、集約印刷が指定されている場合、CPU202aは、処理をステップS5へ進める。一方、集約印刷が指定されていない場合に、CPU202aは、処理を後述するステップS19へ進める。
ステップS5において、CPU202aは、印刷の対象となるシートとして複数のシートが選択されているかどうかを判定する。ここで、複数のシートが選択されている場合、CPU202aは、処理をステップS7へ進める。一方、複数のシートが選択されていない場合、つまり印刷の対象として1つのシートのみが選択されている場合は、CPU202aは、処理を後述するステップS17へ進める。
ステップS7において、CPU202aは、印刷の対象となるシートとして選択された複数のシートのうちの最初のシートを、詳しくはそれぞれのシートに(ワークシートファイル内で)付されているシート番号が最も小さいシートを、次のステップS9における処理対象として特定する。その上で、CPU202aは、処理をステップS9へ進める。
ステップS9において、CPU202aは、前述のステップS7で当該ステップS9における処理対象として特定されたシートについて、集約ページ数Nおよび集約先へのページの配置順に従う印刷用画像データを生成し、厳密にはそうするように画像処理部208を制御する。これにより、ステップS9における処理対象として特定されたシートについての印刷用画像データが生成される。なお、ステップS9における処理対象としてのシートに含まれるページの数Mが集約ページ数N以下(M≦N)である場合は、1ページ分の印刷用画像データが生成される。一方、ステップS9における処理対象としてのシートに含まれるページの数Mが集約ページ数Nを超える(M>N)場合は、M/N(小数点以下切り上げ)ページ分の印刷用画像データが生成される。そして、生成された印刷用画像データは、一旦、補助記憶部216に記憶される。このステップS9の実行後、CPU202aは、処理をステップS11へ進める。
ステップS11において、CPU202aは、印刷の対象となるシートとして次のシートが存在するかどうかを判定する。ここで、次のシートが存在する場合、CPU202aは、処理をステップS13へ進める。一方、次のシートが存在しない場合は、CPU202aは、処理を後述するステップS15へ進める。
ステップS13において、CPU202aは、次のシートをステップS9における処理対象として特定する。その上で、CPU202aは、処理をステップS9へ進める。これにより、次のシートについての印刷用画像データが生成される。
これに対して、CPU202aは、前述のステップS11からステップS15へ処理を進めた場合、当該ステップS15において、これまでに生成された(つまり補助記憶部216に記憶された)印刷用画像データに基づく印刷を実行し、厳密にはそうするように画像形成部210を制御する。このステップS15の実行をもって、CPU202aは、ダイレクトプリント制御タスクを終了する。なお厳密には、CPU202aは、ステップS15の実行に際して、前述の要領で印刷用画像データと印刷命令との組合せから成る印刷ジョブを生成し、その上で、当該印刷ジョブに含まれる印刷用画像データに基づく印刷を実行する。
さらに、CPU202aは、前述のステップS5からステップS17へ処理を進めた場合、当該ステップS17において、印刷の対象として選択されたシートについて、集約ページ数Nおよび集約先へのページの配置順に従う印刷用画像データを生成し、厳密にはそうするように画像処理部208を制御する。これにより、印刷の対象として選択されたシートについての印刷用画像データが生成される。このステップS17においても、前述のステップS9と同様、たとえば印刷の対象として選択されたシートに含まれるページの数Mが集約ページ数N以下(M≦N)である場合は、1ページ分の印刷用画像データが生成される。一方、印刷の対象として選択されたシートに含まれるページの数Mが集約ページ数Nを超える(M>N)場合は、M/N(小数点以下切り上げ)ページ分の印刷用画像データが生成される。そして、生成された印刷用画像データは、一旦、補助記憶部216に記憶される。このステップS17の実行後、CPU202aは、処理をステップS15へ進める。
加えて、CPU202aは、前述のステップS3からステップS19へ処理を進めた場合、つまり集約印刷が指定されていない場合、当該ステップS19において、印刷の対象として選択された全てのシートについて、ページごとの印刷用画像データを生成し、厳密にはそうするように画像処理部208を制御する。これにより、印刷の対象として選択された全てのシートの全てのページについての印刷用画像データが、つまり当該全てのシートの全てのページと同じ数の印刷用画像データが、生成される。そして、生成された印刷用画像データは、一旦、補助記憶部216に記憶される。このステップS19の実行後、CPU202aは、処理をステップS15へ進める。
このように、本第1実施例によれば、とりわけダイレクトプリント機能によれば、集約印刷に供される各シートが個別に、つまりシート単位で、当該集約印刷に供される。言い換えれば、或るシートについての集約印刷を行うための印刷用画像データが生成された後、次のシートについての集約印刷が別の用紙に行われるように当該次のシートについての印刷用画像データが生成される。これにより、ユーザが意図する通りのレイアウトの印刷結果が確実に得られるようになる。
なお、ダイレクトプリント機能による印刷を要求する印刷要求は、通信部218によって受け付けられる。この印刷要求を受け付ける通信部218は、本開示に係る受付手段の一例である。
また前述したように、印刷用画像データは、画像処理部208により生成され、詳しくはCPU202aによる制御に従って当該画像処理部208により生成される。これらのCPU202aおよび画像処理部208は、互いに協働して本開示に係る画像データ生成手段の一例を構成する。
[第2実施例]
次に、本開示の第2実施例について、さらに図8および図9を参照して説明する。
次に、本開示の第2実施例について、さらに図8および図9を参照して説明する。
本第2実施例においては、ダイレクトプリント機能の副次的機能として、レイアウト再現機能が設けられる。このレイアウト再現機能によれば、つまり当該レイアウト再現機能が有効化されることにより、たとえば前述の図3に示される3つのシートを含むワークシートファイルが集約印刷の対象とされた場合に、図8に示されるような印刷結果が得られる。なお、図8は、集約ページ数Nとして『4』という値が設定された場合の印刷結果を示す。また、ここでは、印刷対象となる各ページの集約先への配置順として適当な配置順が、たとえば『左上から右向き』という配置順が、設定されており、併せて、片面印刷が行われるように設定されているものとする。
この図8に示されるように、本第2実施例におけるダイレクトプリント機能によっても、第1シートのページのみが印刷された用紙(印刷物)と、第2シートのページのみが印刷された用紙と、第3シートのページのみが印刷された用紙とが、得られる。ただし、それぞれのシートの各ページの集約先への配置順は、設定された印刷条件に従う当該配置順ではなく、それぞれのシートにおける各ページのレイアウトに従う配置順とされる。
たとえば、第1シートについては、その第1ページおよび第2ページが1枚の用紙に印刷され、詳しくは当該用紙の左上の領域に第1ページが印刷され、当該用紙の左下の領域に第2ページが印刷される。そして、第1シートの残りのページである第3ページは、別の用紙に印刷され、詳しくは当該用紙の左上の領域に印刷される。したがって、これらの用紙(印刷物)が縦方向へ1列に並べられることで、当該用紙に印刷された各ページのレイアウトが、前述の図3に示される第1シートの各ページのレイアウトと同じになり、つまり当該第1シートの各ページのレイアウトが再現される。言い換えれば、第1シートの各ページのレイアウトに従う印刷結果が得られる。なお、レイアウト再現機能が有効化されていない場合は、前述の図5に示されるのと同じ印刷結果が得られ、つまり第1シートの各ページのレイアウトは再現されない。
これと同様に、第2シートについても、その第1ページおよび第2ページが1枚の用紙に印刷され、詳しくは当該用紙の左上の領域に第1ページが印刷され、当該用紙の左下の領域に第2ページが印刷される。そして、第2シートの残りのページである第3ページは、別の用紙に印刷され、詳しくは当該用紙の左上の領域に印刷される。したがって、これらの用紙が縦方向へ1列に並べられることで、当該用紙に印刷された各ページのレイアウトが、図3に示される第2シートの各ページのレイアウトと同じになり、つまり当該第2シートの各ページのレイアウトが再現される。すなわち、第2シートの各ページのレイアウトに従う印刷結果が得られる。なお、レイアウト再現機能が有効化されていない場合は、前述の図5に示されるのと同じ印刷結果が得られ、つまり第2シートの各ページのレイアウトは再現されない。
さらに、第3シートについては、その第1ページ,第2ページ,第5ページおよび第6ページが1枚の用紙に印刷され、詳しくは当該用紙の左上の領域に第1ページが印刷され、当該用紙の左下の領域に第2ページが印刷され、当該用紙の右上の領域に第5ページが印刷され、当該用紙の右下の領域に第6ページが印刷される。そして、第2シートの残りのページである第3ページ,第4ページ,第7ページおよび第8ページは、別の用紙に印刷され、詳しくは当該用紙の左上の領域に第3ページが印刷され、当該用紙の左下の領域に第4ページが印刷され、当該用紙の右上の領域に第7ページが印刷され、当該用紙の右下の領域に第8ページが印刷される。したがって、これらの用紙が縦方向へ1列に並べられることで、当該用紙に印刷された各ページのレイアウトが、図3に示される第3シートの各ページのレイアウトと同じになり、つまり当該第3シートの各ページのレイアウトが再現される。すなわち、第3シートの各ページのレイアウトに従う印刷結果が得られ、換言すれば当該第3シートの各ページのレイアウトを再現することができる印刷結果が得られる。なお、レイアウト再現機能が有効化されていない場合は、前述の図5に示されるのと同じ印刷結果が得られ、つまり2枚の印刷物が得られる。ただし、これらの印刷物がどのように並べられたとしても、第3シートの各ページのレイアウトを再現することはできない。
ここでは、図3に示される構成の3つのシートが集約印刷の対象とされる場合について説明したが、これ以外の構成のシートが集約印刷の対象とされる場合も、同様である。また、集約ページ数Nの値や集約先への各ページの配置順などがここでの説明と異なる場合も、同様である。さらに、集約印刷の対象となるシートが1つのみの場合も、レイアウト再現機能による作用および効果が奏される。
なお、図示を含む詳しい説明は省略するが、本第2実施例においては、前述のダイレクトプリント用設定画面において、レイアウト再現機能を有効化するかどうかの設定が行われる。そして、レイアウト再現機能が有効化された上で、印刷の実行を命ずる操作が行われると、当該レイアウト再現機能が有効化されたことを表す所定の指令、言わばレイアウト再現指令が、当該操作に応答して生成される印刷要求に付される。また、レイアウト再現機能が有効化されるには、集約印刷が指定されていることが前提とされる。言い換えれば、集約印刷が指定されているときにのみ、レイアウト再現機能を有効化するかどうかを設定することができる。
本第2実施例においても、CPU202aは、ダイレクトプリント制御タスクを実行する。ただし、本第2実施例におけるダイレクトプリント制御タスクにおいては、図9に示されるステップS101~ステップS113がさらに設けられる。
すなわち、本第2実施例におけるダイレクトプリント制御タスクによれば、CPU202aは、前述(図7)のステップS1を実行した後、処理をステップS101へ進める。そして、このステップS101において、印刷要求にレイアウト再現指令が付されているかどうかを判定する。ここで、印刷要求にレイアウト再現指令が付されている場合、つまりレイアウト再現機能が有効化されている場合、CPU202aは、処理をステップS103へ進める。一方、印刷要求にレイアウト再現指令が付されていない場合、つまりレイアウト再現機能が有効化されていない場合は、CPU202aは、処理を前述のステップS3へ進める。
ステップS103において、CPU202aは、印刷(集約印刷)の対象となるシートとして複数のシートが選択されているかどうかを判定する。ここで、複数のシートが選択されている場合、CPU202aは、処理をステップS105へ進める。一方、複数のシートが選択されていない場合、つまり印刷の対象として1つのシートのみが選択されている場合は、CPU202aは、処理を後述するステップS113へ進める。
ステップS105において、CPU202aは、印刷の対象となるシートとして選択された複数のシートのうちの最初のシートを、次のステップS107における処理対象として特定する。その上で、CPU202aは、処理をステップS107へ進める。
ステップS107において、CPU202aは、前述のステップS105で当該ステップS107における処理対象として特定されたシートについて、集約ページ数Nおよび当該シートにおけるページのレイアウトに従う印刷用画像データを生成し、厳密にはそうするように画像処理部208を制御する。これにより、ステップS107における処理対象として特定されたシートについての印刷用画像データが生成される。なお、エクセルにより作成されたワークシートファイル(エクセルファイル)の場合は、シートに含まれるレイアウトについての情報、詳しくは『rowBreaks count』および『colBreaks count』というパラメータに基づいて、当該シートにおけるページのレイアウトが認識される。生成された印刷用画像データは、一旦、補助記憶部216に記憶される。そして、CPU202aは、処理をステップS109へ進める。
ステップS109において、CPU202aは、印刷の対象となるシートとして次のシートが存在するかどうかを判定する。ここで、次のシートが存在する場合、CPU202aは、処理をステップS111へ進める。一方、次のシートが存在しない場合は、CPU202aは、処理を前述のステップS15へ進める。
ステップS111において、CPU202aは、次のシートをステップS107における処理対象として特定する。その上で、CPU202aは、処理をステップS107へ進める。これにより、次のシートについての印刷用画像データが生成される。
これに対して、CPU202aは、前述のステップS103からステップS113へ処理を進めた場合、当該ステップS113において、印刷の対象として選択されたシートについて、集約ページ数Nおよび当該シートにおけるページのレイアウトに従う印刷用画像データを生成し、厳密にはそうするように画像処理部208を制御する。これにより、印刷の対象として選択されたシートについての印刷用画像データが生成される。生成された印刷用画像データは、一旦、補助記憶部216に記憶される。そして、CPU202aは、処理を前述のステップS15へ進める。
このように、本第2実施例によれば、とりわけレイアウト再現機能によれば、集約印刷に供されるシート(言わば元のシート)におけるページのレイアウトに従う印刷結果が得られる。このことは、集約印刷に供されるシートにおけるページのレイアウトを印刷結果によっても再現したい場合に、つまりはそのような印刷結果を得たい場合に、極めて有益である。
[第3実施例]
次に、本開示の第3実施例について、図10を参照して説明する。
次に、本開示の第3実施例について、図10を参照して説明する。
前述の第1実施例および第2実施例においては、集約印刷のための(画像形成部210に供される)印刷用画像データが複合機20内で(画像処理部208により)生成されたが、本第3実施例においては、図10に示されるように、クラウドサーバ50によって当該印刷用画像データが生成され、ひいては印刷ジョブが生成される。言い換えれば、印刷用画像データを生成し、ひいては印刷ジョブを生成するための(専用の)装置として、クラウドサーバ50が用いられる。なお、クラウドサーバ50は、インターネット上に設けられ、厳密にはインターネットを介してネットワークシステム10(社内LAN)に接続される。
すなわち、本第3実施例においては、PC30からクラウドサーバ50に対して印刷要求が成され、厳密には当該印刷要求を表す指令が送信される。この印刷要求と併せて、ダイレクトプリント機能による印刷の対象となるワークシートファイルと、当該印刷についての印刷条件とが、PC30からクラウドサーバ50へ送信される。
クラウドサーバ50は、PC30からの印刷要求を受けて、当該印刷要求とともに受信した印刷条件に従う印刷に供される印刷用画像データを、当該印刷要求とともに受信したワークシートファイルに基づいて生成する。さらに、クラウドサーバ50は、印刷用画像データに基づく印刷の実行を複合機20に指示するための印刷命令を当該印刷用画像データと組み合わせて、これら印刷用画像データと印刷命令との組合せから成る印刷ジョブを生成する。このクラウドサーバ50によって生成された印刷ジョブは、当該クラウドサーバ50から複合機20へ送信される。
複合機20(画像形成部210)は、クラウドサーバ50から受信した印刷ジョブを実行し、厳密には当該印刷ジョブに基づく印刷を実行する。これにより、集約印刷が実現される。
このような本第3実施例によっても、第1実施例におけるのと同様のダイレクトプリント機能による作用および効果が奏される。また、第2実施例におけるのと同様のレイアウト再現機能が適用されることで、当該レイアウト再現機能による作用および効果が奏される。
なお、クラウドサーバ50ではなく、社内LANを構成する不図示のサーバなどの他の装置によって、印刷用画像データが生成され、ひいては印刷ジョブが生成されてもよい。言い換えれば、クラウドサーバ50に代えて、社内LANを構成する不図示のサーバなどの他の装置が、印刷用画像データを生成し、ひいては印刷ジョブを生成するための装置として用いられてもよい。
[その他の適用例]
以上の各実施例は、本開示の具体例であり、本開示の技術的範囲を限定するものではない。これら各実施例以外の局面にも、本開示を適用することができる。
以上の各実施例は、本開示の具体例であり、本開示の技術的範囲を限定するものではない。これら各実施例以外の局面にも、本開示を適用することができる。
たとえば、画像処理装置の一例として複合機20を挙げたが、複合機20以外の画像処理装置にも、たとえばプリンタにも、本開示を適用することができる。また、第3実施例のように、印刷用画像データを生成するための装置に、本開示を適用することもできる。
さらに、表計算ソフトとして、マイクロソフト社のエクセルを例に挙げたが、エクセル以外の表計算ソフトにより生成されたワークシートファイルが集約印刷の対象とされる場合にも、本開示を適用することができる。 加えて、集約印刷の対象となるワークシートファイルは、USBメモリなどの適当な外部記憶装置(記憶媒体)から複合機20へ与えられてもよい。すなわち、複合機20は、外部記憶装置が装着されるとともに、当該外部記憶装置との間で双方向の通信を行うことのできる、インタフェース手段を備え、このインタフェース手段を介して外部記憶装置から集約印刷の対象となるワークシートファイルを取り込んでもよい。
本開示は、画像処理装置という装置の形態で提供することもできるし、画像処理方法という方法の形態で提供することもできるし、画像処理プログラムというプログラムの形態で提供することもできる。
併せて、本開示は、画像処理プログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体という記憶媒体の形態で提供することもできる。ここで言う記憶媒体とは、非一過性の記憶媒体を言う。このような記憶媒体としては、USBメモリやSDメモリカードなどの半導体型記憶媒体、あるいは、DVDやCDなどのディスク型記憶媒体がある。また、可搬型の記憶媒体ではなく、ROMやハードディスクドライブなどのような装置組込型(内蔵型)の記憶媒体も、ここで言う記憶媒体として適用可能である。
10 … ネットワークシステム
20 … 複合機
30 … PC
50 … クラウドサーバ
202 … 制御部
202a … CPU
202b … 主記憶部
208 … 画像処理部
210 … 画像形成部
20 … 複合機
30 … PC
50 … クラウドサーバ
202 … 制御部
202a … CPU
202b … 主記憶部
208 … 画像処理部
210 … 画像形成部
Claims (5)
- ワークシートファイルに基づく印刷処理を行うことを要求する印刷要求を当該ワークシートファイルと当該印刷処理について設定された印刷条件とともに受け付ける受付手段、および、
前記印刷条件に従う前記印刷処理に供される印刷用画像データを前記ワークシートファイルに基づいて生成する画像データ生成手段を備え、
前記画像データ生成手段は、前記印刷条件として、前記ワークシートファイルに含まれる複数のワークシートについて前記印刷処理を行い、かつ、当該複数のワークシートのそれぞれに含まれるページを2以上の所定ページ数ずつまとめて同一の画像記録媒体に形成する集約印刷を行うよう指定されている場合に、それぞれの当該ワークシートごとに当該ワークシートに含まれる当該ページを当該所定ページ数ずつまとめた前記印刷用画像データを生成する、画像処理装置。 - 前記印刷用画像データに基づく画像を前記画像記録媒体に形成する前記印刷処理を担う画像形成手段をさらに備える、請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記画像データ生成手段は、前記印刷要求に前記集約印刷に係る所定の指令が付されている場合に、前記ワークシートに含まれるページの前記画像記録媒体への配置順について、前記印刷条件に従う当該配置順ではなく、当該ワークシートにおける当該ページのレイアウトに従う当該配置順とされた前記印刷用画像データを生成する、請求項1に記載の画像処理装置。
- ワークシートファイルに基づく印刷処理を行うことを要求する印刷要求を当該ワークシートファイルと当該印刷処理について設定された印刷条件とともに受け付ける受付ステップ、および、
前記印刷条件に従う前記印刷処理に供される印刷用画像データを前記ワークシートファイルに基づいて生成する画像データ生成ステップを含み、
前記画像データ生成ステップにおいては、前記印刷条件として、前記ワークシートファイルに含まれる複数のワークシートについて前記印刷処理を行い、かつ、当該複数のワークシートのそれぞれに含まれるページを2以上の所定ページ数ずつまとめて同一の画像記録媒体に形成する集約印刷を行うよう指定されている場合に、それぞれの当該ワークシートごとに当該ワークシートに含まれる当該ページを当該所定ページ数ずつまとめた前記印刷用画像データを生成する、画像処理方法。 - ワークシートファイルに基づく印刷処理を行うことを要求する印刷要求を当該ワークシートファイルと当該印刷処理について設定された印刷条件とともに受け付ける受付手順、および、
前記印刷条件に従う前記印刷処理に供される印刷用画像データを前記ワークファイルシートに基づいて生成する画像データ生成手順をコンピュータに実行させ、
前記画像データ生成手順においては、前記印刷条件として、前記ワークシートファイルに含まれる複数のワークシートについて前記印刷処理を行い、かつ、当該複数のワークシートのそれぞれに含まれるページを2以上の所定ページ数ずつまとめて同一の画像記録媒体に形成する集約印刷を行うよう指定されている場合に、それぞれの当該ワークシートごとに当該ワークシートに含まれる当該ページを当該所定ページ数ずつまとめた前記印刷用画像データを生成する、画像処理プログラム。
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