JP2024001967A - 画像記録装置 - Google Patents

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Yasunari Tsuji
重己 加藤
Shigemi Kato
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Abstract

【課題】逆搬送処理において、シートに付着している液体がシートに再転写されることを抑制しつつ、シートの浮き上がりを十分に抑制する。【解決手段】画像記録装置10は、記録ヘッド24と、シートSを支持する第1支持面65Aを有する第1プラテン25と、第1支持面65AにシートSを押し付ける第1圧力を発生させる第1圧力発生機構81と、記録ヘッド24よりも搬送方向の下流に位置してシートSを支持する第2支持面35Aを有する第2プラテンと、第2支持面35AにシートSを押し付ける第2圧力を発生させる第2圧力発生機構36とを備える。液体が付着したシートSを少なくとも第2支持面35Aへ搬送する記録処理と、第2圧力発生機構36を作動して第1圧力よりも大きな上記第2圧力によって第2支持面35AにシートSを押し付け、液体が付着したシートSを搬送方向と反対方向に搬送する逆搬送処理と、を実行する。【選択図】図2

Description

本発明は、シートに画像を記録する画像記録装置に関する。
シートに画像を記録する画像記録装置として、例えば、特許文献1に記載されたインクジェットプリンタが知られている。特許文献1のインクジェットプリンタでは、用紙をスイッチバック経路に送るバックフィード動作を実行するときに、吸引機構部による吸引力によって用紙を媒体支持部の支持面に吸着させつつ、用紙を搬送している。これにより、用紙が媒体支持部の支持面から浮き上がることが抑制され、用紙が記録ヘッドに接触することが抑制される。
特開2005-022178号公報
上記インクジェットプリンタでは、記録ヘッドの下流側の近傍に排出ローラ対が配置されているので、用紙に未定着のインクが排出ローラ対に付着しやすい。このため、排出ローラ対から用紙にインクが再転写され、用紙が汚れるという問題がある。この問題を解決するため、排出ローラ対を省略し、搬送ローラ対によって用紙を搬送することが考えられる。
しかしながら、排出ローラ対を省略して搬送ローラ対によって用紙を搬送すると、用紙が媒体支持部を抜けた後、用紙が搬送面に対して浮きやすくなる。この浮いた状態で搬送ローラ対を逆転してバックフィード動作を実行すると、用紙が媒体支持部の支持面に十分に吸着されず、用紙が記録ヘッドに接触する虞が生じる。
本発明の目的は、液体が付着したシートを搬送方向と反対方向に搬送する逆搬送処理において、シートに付着した液体がシートに再転写されることを抑制しつつ、シートの浮き上がりを十分に抑制できる画像記録装置を提供することである。
(1)本発明に係る画像記録装置は、搬送方向へシートを搬送する搬送ローラと、上記搬送ローラの上方に配置される従動ローラと、を有する搬送ローラ対と、上記搬送ローラ対よりも上記搬送方向の下流に位置しており、液体を吐出する記録ヘッドと、上記記録ヘッドに上下方向に対向してシートを支持する第1支持面を有する第1プラテンと、上記第1支持面にシートを押し付ける第1圧力を発生させる第1圧力発生機構と、上記記録ヘッドよりも上記搬送方向の下流に位置してシートを支持する第2支持面を有する第2プラテンと、上記第2支持面にシートを押し付ける第2圧力を発生させる第2圧力発生機構と、コントローラと、を備えている。上記コントローラは、少なくとも上記第1圧力発生機構を作動して、上記第1圧力によって上記第1支持面にシートを押し付け、上記搬送ローラ対を正転させて上記搬送方向へシートを搬送しつつ、上記記録ヘッドから液体をシートに吐出し、液体が付着したシートを少なくとも上記第2支持面へ搬送する記録処理と、上記第2圧力発生機構を作動して上記第1圧力よりも大きな第2圧力によって上記第2支持面にシートを押し付け、上記第1圧力発生機構を作動して上記第1支持面にシートを押し付け、上記搬送ローラ対を逆転させて、液体が付着したシートを上記搬送方向と反対方向に搬送する逆搬送処理と、を実行する。
記録ヘッドの搬送方向の上流の従動ローラによって、シートのカールによる浮き上がりが押さえられるので、記録処理において、第1支持面にシートを押し付けるための第1圧力を小さく抑えることができる。このため、シートの押し付けに必要最低限の圧力を加えつつ、圧力の増大による電力増又は騒音増を抑制することができる。一方で、逆搬送処理においては、第2支持面の搬送方向の下流の位置でシートのカールによる浮き上がりが押さえられなくても、第1圧力よりも大きな第2圧力によってシートを第2支持面に押し付けるので、シートの第2支持面からの浮き上がりが抑制されやすい。この抑制された状態で、シートは、第1支持面に搬送されるので、第1圧力発生機構による圧力によって第1支持面に押し付けられやすい。このため、シートの第1支持面からの浮き上がりを十分に抑制できるので、シートの記録ヘッドへの接触がより確実に抑制される。第2支持面は、シートに液体が吐出される面とは反対側に位置するので、シートに付着した液体が第2支持面に付着しにくい。このため、シートに付着した液体が第2支持面を介してシートに再転写されにくい。
(2)上記第1圧力発生機構は、上記第1支持面にシートを押し付ける上記第1圧力としての負圧を発生させてもよい。上記第2圧力発生機構は、上記第2支持面にシートを押し付ける上記第2圧力としての正圧または負圧を発生させてもよい。
記録処理において、記録ヘッドからシートに向けて吐出される液体に第1圧力発生機構による第1圧力が影響しにくくなるので、印刷の品質を確保しやすい。第2圧力発生機構は、正圧または負圧による第2圧力によってシートを第2支持面により確実に押し付けることができる。
(3)上記第1圧力発生機構は、上記第1支持面の下方から空気を吸引することによって上記第1支持面に上記負圧を発生させる吸引装置であってもよい。
記録処理において、記録ヘッドからシートに向けて吐出される液体に第1圧力発生機構による負圧がより影響しにくくなるので、印刷の品質をより確保しやすい。
(4)上記第2圧力発生機構は、上記第2支持面の上方から上記第2支持面に向けて送風することによって上記第2支持面に上記正圧を発生させる送風機であってもよい。
逆搬送処理において、シートの第2支持面からの浮き上がりを抑制しつつ、送風によってシートに付着した液体が除湿されることで、液体のシートへの定着を促進することができる。
(5)上記画像記録装置は、上記第2支持面よりも上記搬送方向の下流に位置しており、シートまたはシートに付着した液体を加熱する加熱部を更に備えてもよい。上記コントローラは、上記記録処理において、液体が付着したシートを少なくとも上記加熱部へ搬送してもよい。上記送風機は、上記第2支持面における上記搬送方向に直交する左右方向の少なくとも両端部に向けて送風してもよい。
記録処理において、液体のシートへの定着が加熱部によって促進される一方、シートの幅方向の両端部が加熱部の熱によって浮き上がりやすくなる。逆搬送処理において、加熱部の熱によるシートの幅方向の両端部の浮き上がりが抑制されやすい。
(6)上記画像記録装置は、上記第2支持面の上方に位置しており、上記搬送方向から視て、上記記録ヘッドと上記第2支持面との間に位置する第1位置と上記第1位置よりも上方に位置する第2位置とに移動可能な押さえ部材を更に備えてもよい。上記コントローラは、上記記録処理において上記押さえ部材を上記第2位置に移動させ、上記逆搬送処理において上記押さえ部材を上記第1位置に移動させてもよい。
逆搬送処理において、シートの第2支持面からの浮き上がりが第1位置の押さえ部材によって抑制されるので、第2圧力発生機構による第2圧力によってシートの第2支持面からの浮き上がりが抑制されやすくなる。記録処理において、押さえ部材が第2位置に位置するので、シートに付着した液体が押さえ部材に付着しにくい。このため、押さえ部材を介して液体がシートに再転写されることが抑制される。
(7)上記画像記録装置は、上記第1支持面または上記第1支持面よりも上記搬送方向の上流に配置された第1ローラと、上記第2支持面または上記第1支持面よりも上記搬送方向の下流に配置された第2ローラと、上記第1ローラおよび上記第2ローラに懸架され、シートの搬送を補助するベルトと、を更に備えてもよい。
ベルトによってシートの搬送が補助されるので、印刷時の第1圧力発生機構による第1圧力を大きくしても、搬送ローラの下流に位置する第1圧力発生機構でのシートの詰まりが発生しにくくなる。このため、記録ヘッドとシートとの接触を抑制しやすくなる。
(8)上記画像記録装置は、上記搬送方向において上記第1ローラと一致する位置または上記第1ローラと上記記録ヘッドとの間に位置しており、上記搬送ローラによって搬送されるシートに接触する第1シート押さえローラを更に備えてもよい。
記録処理において搬送ローラによって搬送されるシートは、第1シート押さえローラに接触することにより、第1支持面により近い位置でシートSのカールによる浮き上がりが抑制されるので、第1支持面にシートを押し付けるための第1圧力をより小さく抑えることができる。
(9)上記画像記録装置は、上記搬送方向において上記搬送ローラ対と上記第1ローラとの間に位置しており、上記搬送ローラによって搬送されるシートに接触する第2シート押さえローラを更に備えてもよい。
記録処理において搬送ローラによって搬送されるシートは、第2シート押さえローラに接触することにより、第1支持面により近い位置でシートSのカールによる浮き上がりが抑制されるので、第1支持面にシートを押し付けるための第1圧力をより小さく抑えることができる。
(10)上記画像記録装置は、上記第2支持面よりも上記搬送方向の下流に位置しており、上記搬送ローラによって搬送されるシートに接触する第3シート押さえローラを更に備えてもよい。
逆搬送処理において搬送ローラによって搬送されるシートは、第3シート押さえローラに接触することにより、第2支持面の搬送方向の下流の位置でシートSのカールによる浮き上がりが抑制されるので、第2圧力発生機構による第2圧力によって第2支持面に容易に押し付けられる。
(11)上記コントローラは、上記記録処理において上記第2圧力を0にしてもよく、又は、上記記録処理において上記第2圧力を上記逆搬送処理における上記第2圧力よりも小さくしてもよい。
記録処理において、搬送ローラによって搬送方向に搬送されるシートの第2圧力による搬送抵抗が抑制されるので、第2支持面の位置でシートが詰まることが抑制される。
本発明によれば、液体が付着したシートを搬送方向と反対方向に搬送する逆搬送処理において、シートに付着した液体がシートに再転写されることを抑制しつつ、シートの浮き上がりを十分に抑制できる。
(A)は、プリンタ10の外観を模式的に示す斜視図、(B)は、筐体カバー13が開位置にあるプリンタ10を模式的に示す斜視図。 図2は、図1の線II-IIに沿うプリンタ10の縦断面を示す模式図。 図3は、第1支持部25を含む周辺を上方から視た模式図。 図4は、第2支持部35を上方から視た模式図。 図5は、コントローラ120の電気的構成を示すブロック図。 図6は、コントローラ120の処理を示すフローチャート 図7は、変形例のプリンタ10の縦断面を示す模式図。 図8は、図7の送風機201から第2支持部35の前支持面35Aに向けて送風している状態を示す図。 図9は、他の変形例のプリンタ10の縦断面を示す模式図。 図10は、他の変形例のプリンタ10の縦断面を示す模式図。 図11は、他の変形例のプリンタ10の縦断面を示す模式図。 図12は、他の変形例のプリンタ10の縦断面を示す模式図。
以下、本発明の実施形態に係るプリンタ10について詳説する。なお、下記の実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
実施形態では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。プリンタ10が使用可能に設置された状態(図1(A)の状態)を基準として上下方向7が定義される。プリンタ10において排出口16が設けられている側を前側として、前後方向8が定義される。プリンタ10を前方から見て左右方向9が定義される。
[プリンタ10の筐体1]
図1、図2に示されるように、プリンタ10(画像記録装置の一例)は、インクジェット記録方式でシートSに画像を記録する。
プリンタ10において、筐体1は、略直方体形状であり、プリンタ10の内部空間11を外部から区画する。筐体1は、筐体ケース12および筐体カバー13からなる。
筐体ケース12の前壁15には、排出口16が形成される。排出口16は、左右に細長い矩形形状の貫通孔である。筐体カバー13は、筐体ケース12の後壁17に、軸受およびシャフト(不図示)により取り付けられる。
筐体カバー13は、シャフトの回転軸18(図1(B)参照)の周方向に閉位置(図1(A)に示される位置)および開位置(図1(B)に示される位置)の間で回動する。回転軸18は、左右方向9に平行である。閉位置の筐体カバー13は、筐体ケース12における上端の開口19を閉塞し、開位置の筐体カバー13は、開口19を開放する。なお、図1(B)には、筐体1内の構成は示されていない。また、以下では、特に断り書きが無い場合、用語「筐体カバー13」は、「閉位置の筐体カバー13」を意味する。
[プリンタ10の内部構成]
図2に示されるように、プリンタ10は、内部空間11に、ロールホルダ21、テンショナ22、搬送部23、記録ヘッド24、第1支持部25(第1プラテンの一例)、第2支持部35(第2プラテンの一例)、ヒータ26(加熱部の一例)、ヒータカバー27、基準板29、CISユニット30、カッターユニット83、およびコントローラ120を備える。
[ロールホルダ21]
内部空間11内で後方寄り且つ下方寄りには、隔壁34によりシート収容空間37が区画される。ロールホルダ21は、シート収容空間37内でフレーム(不図示)により支持される。ロールホルダ21には、ロール体38が装着され、シートSが芯管に巻回される。ロール体38は、芯管を有さないロール状に巻回されたシートSでもよい。また、シート収容空間37には、シートSとして、長尺のファンフォールド紙、またはカット紙が収容可能であってもよい。隔壁34の後端と、後壁17との間には、シートSが通過する隙間39が形成されている。シートSは、ロール体38から引き出されて隙間39を通ってテンショナ22に向かって延びる。
[テンショナ22]
テンショナ22は、隔壁34より上方且つ後壁17付近に位置する。テンショナ22は、内部空間11内で左右両端付近に位置するフレーム(不図示)に支持され、フレーム間で左右方向9に延びる。テンショナ22は、前後方向8に移動可能であり、バネにより後向きに付勢される。テンショナ22は、筐体1の外方を向く湾曲面40を有している。シートSは、湾曲面40に下方から巻き掛けられて湾曲面40の上端を通過して、テンショナ22の前方に位置する搬送ローラ対41に向かって延びる。テンショナ22に巻き掛けられたシートSには、テンションが付与される。
[搬送部23]
搬送部23は、シートSを搬送路33に沿って搬送する。搬送路33は、ロール体38から上方に延びた後、テンショナ22の上端から前方に延びて排出口16に至る。つまり、ロール体38とテンショナ22との間におけるシートSが搬送される搬送向きPは上向きであり、テンショナ22と排出口16との間における搬送向きPは前向きである。搬送部23は、ロール体38から引き出したシートSを排出口16に搬送する。搬送部23は、搬送ローラ対41と、第1排出ローラ対51と、および第2排出ローラ対52と、を有する。
搬送ローラ対41は、テンショナ22の前方に位置している。搬送ローラ対41は、駆動ローラ42(搬送ローラの一例)およびピンチローラ43(従動ローラの一例)を有する。駆動ローラ42およびピンチローラ43は、左右方向9に延びて不図示のフレームに回転可能に支持されている。ピンチローラ43は、駆動ローラ42の上端に上方から当接する。駆動ローラ42は、モータ(不図示)から駆動伝達されて回転することによって、ピンチローラ43との間にシートSをニップしつつ前向きにシートSを搬送する。
第1排出ローラ対51は、搬送ローラ対41の前方に位置している。第1排出ローラ対51は、シートSの下面に接触する排出ローラ28AとシートSの上面に接触する第1拍車ローラ317A(第3シート押さえローラの一例)とを有する。排出ローラ28Aは、フレームに回転可能に支持されている。第1拍車ローラ317Aは、フレームに支持された拍車ホルダ31に回転可能に支持されている。排出ローラ28Aは、モータ(不図示)から駆動伝達されて回転することによって、第1拍車ローラ317Aとの間にシートSをニップしつつ前方にシートSを搬送する。
第2排出ローラ対52は、第1排出ローラ対51の前方に位置している。第2排出ローラ対52は、シートSの下面に接触する排出ローラ28BとシートSの上面に接触する第2拍車ローラ317Bとを有する。排出ローラ28Bは、フレームに回転可能に支持されている。第2拍車ローラ317Bは、フレームに支持された拍車ホルダ31に回転可能に支持されている。排出ローラ28Bは、モータ(不図示)から駆動伝達されて回転することによって、第2拍車ローラ317Bとの間にシートSをニップしつつ前向きにシートSを搬送する。
[記録ヘッド24]
記録ヘッド24は、ピンチローラ43の前方の位置でフレームに支持されている。記録ヘッド24は、記録ヘッド24の下面に形成された複数のノズル70が開口する面であるノズル面71を有しており、ノズル70から第1支持部25に支持されたシートSへ向かってインク(液体の一例)を吐出する。これにより、シートSの記録面にインクによる画像が記録される。記録ヘッド24は、インクタンク(不図示)からチューブ(不図示)を介してインクの供給を受ける。インクは、水、顔料、熱可塑性樹脂微粒子を含有する。
[第1支持部25]
図2、図3に示されるように、第1支持部25は、搬送ローラ対41より前方、且つ記録ヘッド24の直下に位置し、フレームにより支持されている。第1支持部25は、左支持部材65および右支持部材66を有する。左支持部材65および右支持部材66は、左右方向9に間隔を空けて位置する。
左支持部材65は、搬送路33を搬送されるシートSの左側を下方から支持する左支持面65A(第1支持面の一例)を有する。左支持部材65は、左支持面65Aから下向きに凹んだ複数の左流路65Bを有する。複数の左流路65Bの各々は、前後方向8に沿って延び、前向き及び上向きに開放された空間である。左支持部材65は、底壁68を上下方向7に沿って貫通して各左流路65Bの後端部に上向きに開口する複数の左貫通孔67Lを有する。
右支持部材66は、搬送路33を搬送されるシートSの右側を下方から支持する右支持面66A(第1支持面の一例)を有する。右支持部材66は、右支持面66Aから下向きに凹んだ複数の右流路66Bを有する。複数の右流路66Bの各々は、前後方向8に沿って延び、前向き及び上向きに開放された空間である。右支持部材66は、底壁68を上下方向7に沿って貫通して各右流路66Bの後端部に上向きに開口する複数の右貫通孔67Rを有する。
第1支持部25の下方に第1吸引装置81(第1圧力発生機構の一例)が配置されている。第1吸引装置81は、第1吸引ポンプ81Aと、第1吸引ポンプ81Aと複数の左貫通孔67Lおよび複数の右貫通孔67Rとを流体が流通可能に接続する第1チューブ81Bと、を有する。第1吸引ポンプ81Aは、各左流路65Bおよび各右流路66B内の空気を吸引可能である。第1吸引ポンプ81Aが駆動すると、各左流路65Bおよび各右流路66Bにおいて、それぞれの前端から搬送向きPと逆向き(後向き)に沿って流れる気流が発生する。その結果、左支持面65Aおよび右支持面66AにシートSを吸着させる負圧(第1圧力の一例)が発生する。第1吸引ポンプ81Aによる負圧の大きさは、例えば、シートSが前後方向8において左支持面65Aおよび右支持面66Aの全面に支持された状態において、シートSが左支持面65Aおよび右支持面66Aを押圧する押圧力によって決定される。シートSの押圧力は、例えば、第1支持部25の前後方向8の中央部分に埋め込まれた圧力センサによって測定することができる。第1吸引ポンプ81Aの駆動は、後述のコントローラ120によって制御される。
左支持部材65と右支持部材66との左右方向9の間にベルト移動機構82が配置されている。ベルト移動機構82は、駆動プーリ61(第2ローラの一例)と、従動プーリ62(第1ローラの一例)と、搬送ベルト60(ベルトの一例)と、を有する。駆動プーリ61は、第1支持部25よりも搬送向きPの下流(前方)に配置されている。駆動プーリ61は、左右方向9に沿って延びる第1回転軸61Aを中心に回転する。駆動プーリ61は、モータ(不図示)で生成された動力によって回転する。従動プーリ62は、第1支持部25よりも搬送向きPの上流(後方)に配置されている。従動プーリ62は、左右方向9に沿って延びる第2回転軸62Aを中心に回転する。
搬送ベルト60は、左支持部材65と右支持部材66との左右方向9の間において前後方向8に沿って延びている。搬送ベルト60は、無端ベルトであり、前後方向8に離間する駆動プーリ61および従動プーリ62に張架される。これにより、モータの動力によって駆動プーリ61が回転すると、搬送ベルト60および従動プーリ62が回転する。搬送ベルト60は、搬送面64を有している。搬送面64は、搬送ベルト60の上端の矩形状の部分である。搬送面64は、左右方向9においてシートSよりも狭い幅を有しており、シートSの左右方向9の中央部分を下方から支持し、シートSに搬送力を付与する。搬送ベルト60によって搬送されるシートSは、左支持部材65の左支持面65Aおよび右支持部材66の右支持面66Aに吸着しつつ、搬送向きPに搬送される。
[第2支持部35]
図2、図4に示されるように、第2支持部35は、第1支持部25から前方に間隔を空けて位置し、フレームにより支持されている。第2支持部35は、搬送路33を搬送されるシートSを下方から支持する前支持面35A(第2支持面の一例)を有する。前支持面35Aは、左支持面65Aおよび右支持面66Aの前方に位置する。第2支持部35は、前支持面35Aから下向きに凹んだ複数の前流路35Bを有する。複数の前流路35Bの各々は、前後方向8に沿って延び、前向き及び上向きに開放された空間である。第2支持部35は、底壁85を上下方向7に沿って貫通して各前流路35Bの後端部に上向きに開口する複数の前貫通孔35Cを有する。
第2支持部35の下方に第2吸引装置36(第2圧力発生機構の一例)が配置されている。第2吸引装置36は、第2吸引ポンプ36Aと、第2吸引ポンプ36Aと複数の前貫通孔35Cとを流体が流通可能に接続する第2チューブ36Bと、を有する。第2吸引ポンプ36Aは、各前流路35B内の空気を吸引可能である。第2吸引ポンプ36Aが駆動すると、各前流路35Bにおいて、それぞれの前端から搬送向きPと逆向き(後向き)に沿って流れる気流が発生する。その結果、前支持面35AにシートSを吸着させる負圧(第2圧力の一例)が発生する。第2吸引ポンプ36Aによる負圧は、第1吸引ポンプ81Aによる負圧よりも大きい。第2吸引ポンプ36Aによる負圧の大きさは、例えば、シートSが前後方向8において前支持面35Aの全面に支持された状態において、シートSが前支持面35Aを押圧する押圧力によって決定される。シートSの押圧力は、例えば、第2支持部35の前後方向8の中央部分に埋め込まれた圧力センサによって測定することができる。第2吸引ポンプ36Aの駆動は、後述のコントローラ120によって制御される。
[ヒータ26]
ヒータ26は、第2支持部35より前方でフレームに支持され、左右方向9に延びる。ヒータ26は、伝熱プレート73と、フィルムヒータ74と、を有している。伝熱プレート73は、金属製であり、搬送ベルト60の搬送面64と概ね同じ上下位置に、前後左右に拡がる支持面を有する。第1支持部25から送り出されたシートSは、伝熱プレート73の支持面上で前方へと搬送される。フィルムヒータ74は、伝熱プレート73の下面に固定されており、コントローラ120の制御下で発熱する。この熱は、伝熱プレート73を介して、伝熱プレート73上のシートSに伝わる。伝熱プレート73の熱は、シートS、シートSに吐出されたインク、或いはシートSに吐出されてシートSに含浸したインクを加熱して水分を蒸発させる。
[ヒータカバー27]
ヒータカバー27は、ヒータ26から上方に若干離れて位置する。ヒータカバー27は、筐体カバー13の左壁14および右壁20(図1(B)参照)の間で前後左右に拡がる。ヒータカバー27は、伝熱プレート73の支持面全域を覆っている。ヒータカバー27内には、3個の第3拍車ローラ75が前後に並んでいる。第3拍車ローラ75の各々は、左右方向9に平行な回転軸周りに回転可能にヒータカバー27に支持される。第3拍車ローラ75の各下端は、ヒータカバー27の下面に形成されたスリット(不図示)から、ヒータカバー27の下面に対し若干下方に突出する。
[基準板29]
基準板29は、前後方向8において排出ローラ28A,28Bの間の位置でフレームに支持される。基準板29は、排出ローラ28A,28Bの各上端と概ね同じ上下位置で前後左右に拡がる支持面を有する。支持面は、上方を向いており、白色に着色されている。
[CISユニット30]
CISユニット30は、シートSに記録された画像を読み取る。CISユニット30は、ヒータ26よりも前方に位置している。より具体的には、CISユニット30は、前後方向8において排出ローラ28A,28Bの間に位置し、上下方向7において基準板29の直上に位置する。CISユニット30は、左右方向9に延びる略直方体の筐体を有しており、この筐体内に、光源、分布型レンズ、およびライセンサを有する。CISユニット30は、LEDなどの光源から照射されてシートSで反射された反射光が、屈折率分布型レンズによりラインセンサに集光されることによって、ラインセンサが受光した反射光の強度に応じた電気信号を出力する。CISユニット30の読取りラインは左右方向9に沿っている。CISユニット30の読取りラインの長さは、プリンタ10において画像記録可能な最大のシートSの幅よりも長い。
[カッターユニット83]
カッターユニット83は、第2排出ローラ対52の前方に位置する。カッターユニット83は、カッターキャリッジ83Aにカッター83Bが搭載されたものである。カッターキャリッジ83Aは、不図示のベルト駆動機構などによって、左右方向9に移動する。カッターキャリッジ83Aの移動に伴って、カッター83Bも左右方向9に移動する。カッター83Bの移動によって、第2排出ローラ対52と排出口16との間に位置するシートSが左右方向9に沿って切断される。
[コントローラ120]
コントローラ120は、内部バスなどで相互に接続されたCPU、ROM、RAM、EEPROM、及びASICを備えている。図5に示されるように、コントローラ120は、搬送部23を駆動する搬送モータ101、カッターユニット83を移動させる移動モータ102、第1吸引ポンプ81Aを駆動する第1ポンプモータ103、および第2吸引ポンプ36Aを駆動する第2ポンプモータ104などと電気的に接続されている。
コントローラ120は、シートSに画像を記録する記録処理を開始するときに、搬送モータ101を駆動することによって搬送部23を駆動させる。コントローラ120は、シートSに画像を記録する記録処理中に、第1ポンプモータ103を駆動することによって第1吸引ポンプ81Aを駆動させる。コントローラ120は、シートSに画像を記録する記録処理中に、第2ポンプモータ104を駆動しない。コントローラ120は、シートSを搬送向きPと逆向き(後向き)に搬送する逆搬送処理中に第1ポンプモータ103および第2ポンプモータ104を駆動することによって第1吸引ポンプ81Aおよび第2吸引ポンプ36Aを駆動させる。コントローラ120は、シートSがカッターユニット83の位置まで搬送されると、移動モータ102を駆動することによってカッターユニット83を左右方向9に沿って移動させる。
[プリンタ10の動作]
次に、プリンタ10の動作について、図6を参照しつつ説明する。
コントローラ120は、プリンタ10と通信可能な情報処理装置(例えばPC)からシートSに記録される画像を示す印刷データを受信すると(S1)、記録処理を開始する。
記録処理では、まず、コントローラ120は、搬送部23の駆動ローラ42、排出ローラ28A,28B、ロールホルダ21、および搬送ベルト60を正転させる(S2)。これにより、シートSは、ロールホルダ21から繰り出されてテンショナ22の方へ搬送される。同時に、コントローラ120は、第1吸引ポンプ81Aを駆動させることにより、左支持部材65の左支持面65Aおよび右支持部材66の右支持面66AにシートSを吸着させる負圧を発生させる(S3)。一方、コントローラ120は、第2ポンプモータ104を駆動しないことにより、第2吸引ポンプ36Aを駆動させない。
テンショナ22に搬送されたシートSは、搬送ローラ対41によってニップされ、第1支持部25へと前向きに搬送される。このとき、シートSは、ロール体38の巻き癖によるカールによって搬送面に対して浮き上がりやすいが、ピンチローラ43に接触するので、カールによる浮き上がりが抑制される。第1支持部25へと搬送されたシートSは、搬送ベルト60の搬送面64によってさらに前方へと摩擦搬送される。このとき、左支持部材65の左支持面65Aおよび右支持部材66の右支持面66AにシートSを吸着させる負圧が第1吸引ポンプ81Aによって発生しているので、シートSは、左支持面65Aおよび右支持面66Aに吸着しつつ、前方へと搬送される。シートSが、記録ヘッド24と上下方向に対向する印刷位置まで搬送されると(S4)、コントローラ120は、記録ヘッド24の各ノズル70からインクをシートSの表面(上面)に向けて吐出させる(S5)。これにより、シートSに画像が記録される。
画像が記録されたシートSは、搬送ベルト60の搬送面64によってさらに前方へと送られて第2支持部35の前支持面35Aに支持される。第2支持部35の前支持面35Aに支持されたシートSは、ヒータ26およびヒータカバー27の間へと送られ、ヒータ26の支持面上でさらに前方へと搬送される。このとき、シートSには、ヒータ26の伝熱プレート73により熱が加えられる。加熱により、シートS上またはシートS内の熱可塑性樹脂微粒子が溶融するとともに、シートSおよびインクに含まれる水分が蒸発する。そして、インクが乾燥すると、熱可塑性樹脂微粒子が固化して画像がシートSに定着する。
ヒータ26に送られた後のシートSは、排出ローラ28Aおよび第1拍車ローラ317Aと、排出ローラ28Bおよび第2拍車ローラ317Bとによりさらに前方へと送られる。排出ローラ28A,28Bの間では、シートSは、基準板29上で搬送される。CISユニット30は、シートSに記録された画像を光学的に読み取り、読取結果を示す読取データをコントローラ120に出力する。コントローラ120は、読取データに基づいて、シートSに記録された画像の品質が良好であると判定すると(S6:YES)、シートSを前向きに搬送させる。
コントローラ120は、シートSが切断位置に到達すると(S7)、移動モータ102を駆動することによってカッターユニット83を左右方向9に移動させる(S8)。これにより、シートSは、カッターユニット83により左右方向9に沿って切断される。カッターユニット83によって切断されたシートSは、排出口16から排出される。これにより、記録処理が終了される。
一方、コントローラ120は、読取データに基づいて、シートSに記録された画像の品質が不良であると判定すると(S6:NO)、コントローラ120は、記録処理を終了し、逆搬送処理を開始する。
逆搬送処理では、コントローラ120は、まず、搬送部23の駆動ローラ42、排出ローラ28A,28B、ロールホルダ21、および搬送ベルト60を逆転させる(S9)。これにより、シートSは、搬送向きPと逆向き(後向き)に搬送される。このとき、シートSは、第1拍車ローラ317Aおよび第2拍車ローラ318Aに接触するので、シートSのカールによる搬送面に対する浮き上がりが抑制される。同時に、コントローラ120は、第1吸引ポンプ81Aを駆動させることにより、第1支持部25の左支持面65Aおよび右支持面66AにシートSを吸着させる負圧を発生させる(S10)。同時に、コントローラ120は、第2吸引ポンプ36Aを駆動させることにより、第2支持部35の前支持面35AにシートSを吸着させる負圧を発生させる(S10)。第2吸引ポンプ36Aによる負圧は、第1吸引ポンプ81Aによる負圧よりも大きいものである。
ここで、シートSは、カールよって搬送面に対して浮きやすいので、浮き上がった状態で第2支持部35に到達しやすい。しかしながら、第1拍車ローラ317AによってシートSのカールによる浮き上がりが抑制されるとともに、第2支持部35の前支持面35Aに第1吸引装置81よる負圧よりも大きな第2吸引装置36による負圧が発生しているため、シートSは、前支持面35Aに容易に吸着される。その結果、シートSは、浮き上がりが抑制された状態で第1支持部25に到達する。
第1支持部25に到達したシートSは、浮き上がりが抑制されているので、第1支持部25の左支持面65Aおよび右支持面66AにシートSを吸着させる負圧により、左支持面65Aおよび右支持面66Aに容易に吸着される。このため、シートSは、記録ヘッド24に接触することなく、第1支持部25を後向きに通過する。コントローラ120は、シートSの前端部分が第1支持部25の搬送向きPの上流に到達すると(S11)、逆搬送処理を終了する。逆搬送処理が終了すると、シートSは、搬送向きPの下流に搬送され、印字不良のマークが記録ヘッド24によって記録され、排出口16から排出される。
[プリンタ10の作用効果]
プリンタ10では、第1吸引ポンプ81Aによる負圧は、必要以上に大きくされると、電力増および騒音増となることから、シートSのカールによる浮き上がった部分を吸着するのに必要最低限の圧力とすることが望ましい。記録処理では、記録ヘッド24の搬送向きPの上流のピンチローラ43により、シートSのカールによる浮き上がりが押さえられる。このため、第1吸引ポンプ81Aによる負圧は、ピンチローラ43によってシートSのカールによる浮き上がりが押さえられた状態からシートSが第1支持部25の左支持面65Aおよび右支持面66Aに吸着する程度の圧力に抑えることができる。
一方、逆搬送処理では、シートSの前端が第1拍車ローラ317Aを搬送向きPと逆向きに通過した後は、シートSは、搬送路33の搬送面からカールによって浮き上がった状態になりやすい。このため、逆搬送処理において第2支持部35の前支持面35AにシートSを密着させるのに必要な負圧は、記録処理において左支持面65Aおよび右支持面66AにシートSを密着させる負圧よりも大きな負圧にする必要がある。プリンタ10では、逆搬送処理において、シートSは、第1吸引ポンプ81Aによる負圧よりも大きな第2吸引ポンプ36Aによる負圧により、第2支持部35の前支持面35Aに吸着されるので、シートSの前支持面35Aからの浮き上がりが抑制されやすい。シートSは、前支持面35Aからの浮き上がりが抑制された状態で第1支持部25に搬送されるので、第1吸引ポンプ81Aによる負圧によって第1支持部25の左支持面65Aおよび右支持面66Aに押し付けられやすい。このため、シートSの左支持面65Aおよび右支持面66Aからの浮き上がりが十分に抑制される。その結果、シートSの記録ヘッド24への接触がより確実に抑制される。前支持面35Aは、シートSにインクが吐出される面とは反対側に位置するので、シートSに付着したインクが前支持面35Aに付着しにくい。このため、シートSに付着したインクが前支持面35Aを介してシートSに再転写されにくい。
プリンタ10では、記録処理において、第1吸引ポンプ81Aは、第1支持部25の左支持面65Aおよび右支持面66AにシートSを押し付ける負圧を発生するので、記録ヘッド24からシートSに向けて吐出されるインクに第1吸引ポンプ81Aの圧力が影響しにくい。このため、印刷の品質が確保される。第2吸引装置36は、負圧によってシートSを前支持面35Aに押し付けるので、より確実にシートSの前支持面35Aからの浮き上がりが抑制される。
プリンタ10では、第1吸引ポンプ81Aは、左支持面65Aおよび右支持面66Aの下方から左流路65B内よび右流路66B内の空気を吸引することにより、左支持面65Aおよび右支持面66AにシートSを吸着させる負圧を発生するので、記録処理において、記録ヘッド24からシートSに向けて吐出されるインクに第1吸引ポンプ81Aによる負圧が作用しにくい。このため、印刷の品質を確保しやすい。
プリンタ10では、搬送ベルト60によってシートSの搬送が補助されるので、記録処理において、第1吸引ポンプ81Aによる負圧を大きくしても、第1支持部25においてシートSの詰まりが発生しにくい。このため、第1支持部25においてシートSの詰まりを抑制しつつ、記録ヘッド24とシートSとの接触を抑制することができる。
プリンタ10では、記録処理において、第2吸引ポンプ36Aが駆動しないので、第2支持部35の前支持面35AにシートSを吸着させる負圧が生じない。このため、前支持面35AにシートSに対する搬送抵抗が生じないので、シートSが記録ヘッド24の下流で詰まることが抑制される。記録ヘッド24からシートSに向けて吐出されるインクに第2吸引ポンプ36Aによる負圧が影響しないので、印刷の品質を確保しやすい。
プリンタ10では、逆搬送処理において駆動ローラ42によって搬送向きPと反対向きに搬送されるシートSは、第1拍車ローラ317Aに接触することにより、第2支持部35の前支持面35Aの下流の位置でシートSのカールによる浮き上がりが抑制されるので、シートSの浮き上がりが抑制された状態で前支持面35Aに到達しやすい。このため、シートSは、第2吸引装置36による負圧によって容易に前支持面35Aに吸着される。
[変形例]
プリンタ10は、第2吸引装置36を備えたが、図7に示されるように、第2吸引装置36に代えて、送風機201(第2圧力発生機構の一例)を備えてもよい。この場合、第2支持部35は、前後方向8および左右方向9に拡がる平板状に形成される。第2支持部35の上面35Aが第2支持面に相当する。送風機201は、第2支持部35の上方に位置しており、フレームに支持される。送風機201としては、例えば、軸流ファンを用いることができる。送風機201は、第2支持部35の上面35Aに向けて送風することにより、シートSを第2支持部35の上面35Aに押し付ける正圧(第2圧力の一例)を発生させる。図8に示されるように、送風機201は、第2支持部35の上面35Aの左右方向9の全域に向けて送風する。なお、送風機201は、第2支持部35の上面35Aにおいて、少なくとも左右方向9の両端部に向けて送風するものであればよい。
変形例のプリンタでは、第2支持部35の上面35Aは上方から送風されるので、例えば、逆搬送処理において、シートSの上面35Aからの浮き上がりを抑制しつつ、送風によってシートSに付着したインクが除湿されることで、インクのシートSへの定着を促進することができる。
変形例のプリンタでは、逆搬送処理において、送風機201は、第2支持部35の上面35Aの左右方向9の全域に向けて送風するので、第2支持部35の上面35Aに支持されるシートSは、ヒータ26の熱によるシートSの左右方向9の両端部の浮き上がりが抑制されやすい。
プリンタ10は、図9に示されるように、シートSを前支持面35Aに押し付ける押圧部材202(押さえ部材の一例)を更に備えてもよい。押圧部材202は、駆動軸202A、アーム202B、および押圧部202Cを備える。駆動軸202Aは、左右方向9に沿って延びており、フレームに回転可能に支持されている。駆動軸202Aは、不図示の歯車伝達機構を介して駆動モータと接続されている。アーム202Bは、前方斜め下向きに延びる柱状である。アーム202Bの後端部は、駆動軸202Aに固定されている。押圧部202Cは、アーム202Bの前端部に固定されている。押圧部202Cは球状である。
押圧部材202は、駆動軸202Aを中心に回動可能である。押圧部材202は、駆動軸202Aの回転により、第2支持部35の前支持面35Aに押圧部202Cが近接する押圧位置(第1位置の一例)と、押圧部202Cが押圧位置よりも上方に位置する非押圧位置(第2位置の一例)と、に回動可能である。押圧位置の押圧部202Cは、前後方向8から視て、記録ヘッド24と前支持面35Aとの間において、シートSに上方から当接してシートSを第2支持部35の前支持面35Aに押さえ付ける。非押圧位置の押圧部202Cは、シートSに当接しない。押圧部材202の回動は、コントローラ120によって制御される。
コントローラ120は、記録処理において、駆動モータを駆動することによって押圧部材202を非押圧位置に回動させる。コントローラ120は、逆搬送処理において、駆動モータを駆動することによって押圧部材202を押圧位置に回動させる。
変形例のプリンタでは、逆搬送処理において、シートSの前支持面35Aからの浮き上がりが押圧位置の押圧部材202によって抑制されるので、第2吸引ポンプ36Aの負圧によるシートSの浮き上がりが抑制されやすい。押圧部材202は、記録処理において非押圧位置に位置するので、シートSに付着したインクが押圧部202Cに付着しにくい。このため、押圧部材202を介してインクがシートSに再転写されることが抑制される。
プリンタ10では、駆動プーリ61は、第1支持部25よりも搬送向きPの下流(前方)に配置されたが、第1支持部25の左支持面65Aおよび右支持面66Aに配置されてもよい。この場合、駆動プーリ61は、左支持部材65と右支持部材66との左右方向9の間に配置される。駆動プーリ61は、図10に示されるように、左右方向9から視て、左支持部材65および右支持部材66の前方側の端部において左支持面65Aおよび右支持面66Aに重なっている。
プリンタ10では、従動プーリ62は、第1支持部25よりも搬送向きPの上流(後方)に配置されたが、第1支持部25の左支持面65Aおよび右支持面66Aに配置されてもよい。この場合、従動プーリ62は、左支持部材65と右支持部材66との左右方向9の間に配置される。従動プーリ62は、図10に示されるように、左右方向9から視て、左支持部材65および右支持部材66の後方側の端部において左支持面65Aおよび右支持面66Aに重なっている。
プリンタ10では、ロール体38から引き出されたシートSに画像が記録されたが、定形サイズのシートSに画像が記録されてもよい。この場合は、カッターユニット83は省略されてもよい。
プリンタ10では、コントローラ120は、シートSに記録された画像の品質が不良であった場合に、シートSに印字不良のマークを印刷する、いわゆるボイド印刷をするために、逆搬送処理を実行したが、例えば、画像が記録されたシートSをヒータ26まで搬送した後、シートSにおいて画像が記録されていない部分に画像を記録するために逆搬送処理を実行してもよく、両面印刷をするために逆搬送処理を実行してもよい。
プリンタ10では、記録処理において、コントローラ120は、第2吸引ポンプ36Aを駆動させなかったが、第2ポンプモータ104を駆動することによって第2吸引ポンプ36Aを駆動させてもよい。この場合、シートSを吸着させる負圧が発生する第2支持部35の前支持面35Aは、駆動ローラ42の搬送向きPの下流に位置するため、第2吸引ポンプ36Aによる負圧が大きいと、前支持面35Aの位置でシートSの詰まりが発生しやすくなる。このため、コントローラ120は、記録処理における第2ポンプモータ104の駆動力を逆搬送処理における第2ポンプモータ104の駆動力よりも小さくすることにより、記録処理において第2支持部35の前支持面35AにシートSを吸着させる負圧を逆搬送処理のときよりも小さくするのが好ましい。これにより、記録処理において、前支持面35Aの位置でシートSが詰まることが抑制される。
プリンタ10では、第2支持部35は、第1支持部25から前方に間隔を空けて位置したが、第1支持部25と一体であってもよい。具体的には、例えば、第2支持部35と第1支持部25とが前後方向8に一体に形成されてもよく、第1支持部25が記録ヘッド24よりも前方へ延びるように形成されてもよい。この場合、第1支持部25の上面において左支持面65Aおよび右支持面66Aの前方に前支持面35Aが形成される。さらに、この場合、第1吸引ポンプ81Aと第2吸引ポンプ36Aとが一体であってもよい。すなわち、単一の吸引ポンプによって、前支持面35A、左支持面65A、および右支持面66AにシートSを吸着させる負圧を生じさせてもよい。この場合、例えば、前流路35B、左流路65B、および右流路66Bの大きさや数を変更することにより、前支持面35A、左支持面65A、および右支持面66Aに生じる負圧の大きさを調整してもよい。
プリンタ10は、図11に示されるように、前後方向8において従動プーリ62と一致する位置に配置された第1シート押さえローラ91を更に備えてもよい。第1シート押さえローラ91は、記録ヘッド24の後方であって従動プーリ62の上方に位置している。第1シート押さえローラ91は、左右方向9に沿って延びて不図示のフレームに固定された軸部に支持されている。第1シート押さえローラ91は、軸部を中心に回転可能である。第1シート押さえローラ91は、左右方向9に間隔を空けて複数設けられている。第1シート押さえローラ91の下端は、上下方向7において従動プーリ62の上端に一致している。なお、第1シート押さえローラ91の下端は、上下方向7において従動プーリ62の上端よりも僅かに上方に位置してもよい。
図11に示されるプリンタ10では、搬送ローラ対41によって搬送向きPに搬送されるシートSは、第1シート押さえローラ91の下端に接触することにより、シートSのカールによる搬送路33の搬送面に対する浮き上がりが抑制される。その結果、第1シート押さえローラ91を搬送向きPに通過したシートSは、第1支持部25において、左支持部材65の左支持面65Aおよび右支持部材66の右支持面66Aに容易に吸着される。このため、左支持面65Aおよび右支持面66AにシートSを吸着させる負圧を小さく抑えることができる。なお、第1シート押さえローラは、前後方向8において従動プーリ62と記録ヘッド24との間に位置してもよい(図11の破線参照)。
プリンタ10は、図12に示されるように、前後方向8において搬送ローラ対41と従動プーリ62との間に配置された第3支持部92および第2シート押さえローラ93を更に備えてもよい。第3支持部92は、前後方向8および左右方向9に拡がる平板状に形成される。第3支持部92の上面92Aは、搬送路33の搬送面の一部を形成する。第2シート押さえローラ93は、左右方向9に沿って延びて不図示のフレームに固定された軸部に支持されている。第2シート押さえローラ93は、軸部を中心に回転可能である。第2シート押さえローラ93は、左右方向9に間隔を空けて複数設けられている。第2シート押さえローラ93の下端は、上下方向7において第3支持部92の上面92Aに一致している。なお、第2シート押さえローラ93の下端は、上下方向7において第3支持部92の上面92Aよりも僅かに上方に位置してもよい。
図12に示されるプリンタ10では、搬送ローラ対41によって搬送向きPに搬送されるシートSは、第2シート押さえローラ93の下端に接触することにより、第3支持部92の上面92Aに押し付けられる。その結果、シートSのカールによる搬送面に対する浮き上がりが抑制されるので、第2シート押さえローラ93を搬送向きPに通過したシートSは、第1支持部25において、第1吸引装置81から発生する負圧によって左支持部材65の左支持面65Aおよび右支持部材66の右支持面66Aに容易に吸着される。このため、左支持面65Aおよび右支持面66AにシートSを吸着させる負圧を小さく抑えることができる。なお、第3支持部92および第2シート押さえローラ93の位置に搬送ローラ対41が配置されてもよい。
10・・・プリンタ(画像記録装置の一例)
24・・・記録ヘッド
25・・・第1支持部(第1プラテンの一例)
26・・・ヒータ(加熱部の一例)
35・・・第2支持部(第2プラテンの一例)
35A・・・前支持面(第2支持面の一例)
36・・・第2吸引装置(第2圧力発生機構の一例)
41・・・搬送ローラ対
42・・・駆動ローラ(搬送ローラの一例)
43・・・ピンチローラ(従動ローラの一例)
60・・・搬送ベルト(ベルトの一例)
61・・・駆動プーリ(第2ローラの一例)
62・・・従動プーリ(第1ローラの一例)
65A・・・左支持面(第1支持面の一例)
66A・・・右支持面(第1支持面の一例)
81・・・第1吸引装置(第1圧力発生機構の一例)
120・・・コントローラ
201・・・送風機
202・・・押圧部材(押さえ部材の一例)
S・・・シート

Claims (11)

  1. 搬送方向へシートを搬送する搬送ローラと、上記搬送ローラの上方に配置される従動ローラと、を有する搬送ローラ対と、
    上記搬送ローラ対よりも上記搬送方向の下流に位置しており、液体を吐出する記録ヘッドと、
    上記記録ヘッドに上下方向に対向してシートを支持する第1支持面を有する第1プラテンと、
    上記第1支持面にシートを押し付ける第1圧力を発生させる第1圧力発生機構と、
    上記記録ヘッドよりも上記搬送方向の下流に位置してシートを支持する第2支持面を有する第2プラテンと、
    上記第2支持面にシートを押し付ける第2圧力を発生させる第2圧力発生機構と、
    コントローラと、を備えており、
    上記コントローラは、
    少なくとも上記第1圧力発生機構を作動して、上記第1圧力によって上記第1支持面にシートを押し付け、上記搬送ローラ対を正転させて上記搬送方向へシートを搬送しつつ、上記記録ヘッドから液体をシートに吐出し、液体が付着したシートを少なくとも上記第2支持面へ搬送する記録処理と、
    上記第2圧力発生機構を作動して上記第1圧力よりも大きな上記第2圧力によって上記第2支持面にシートを押し付け、上記第1圧力発生機構を作動して上記第1支持面にシートを押し付け、上記搬送ローラ対を逆転させて、液体が付着したシートを上記搬送方向と反対方向に搬送する逆搬送処理と、を実行する画像記録装置。
  2. 上記第1圧力発生機構は、上記第1支持面にシートを押し付ける上記第1圧力としての負圧を発生させ、
    上記第2圧力発生機構は、上記第2支持面にシートを押し付ける上記第2圧力としての正圧または負圧を発生させる請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 上記第1圧力発生機構は、上記第1支持面の下方から空気を吸引することによって上記第1支持面に上記負圧を発生させる吸引装置である請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 上記第2圧力発生機構は、上記第2支持面の上方から上記第2支持面に向けて送風することによって上記第2支持面に上記正圧を発生させる送風機である請求項2に記載の画像記録装置。
  5. 上記第2支持面よりも上記搬送方向の下流に位置しており、シートまたはシートに付着した液体を加熱する加熱部を更に備えており、
    上記コントローラは、上記記録処理において、液体が付着したシートを少なくとも上記加熱部へ搬送し、
    上記送風機は、上記第2支持面における上記搬送方向に直交する左右方向の少なくとも両端部に向けて送風する請求項4に記載の画像記録装置。
  6. 上記第2支持面の上方に位置しており、上記搬送方向から視て、上記記録ヘッドと上記第2支持面との間に位置する第1位置と上記第1位置よりも上方に位置する第2位置とに移動可能な押さえ部材を更に備えており、
    上記コントローラは、上記記録処理において上記押さえ部材を上記第2位置に移動させ、上記逆搬送処理において上記押さえ部材を上記第1位置に移動させる請求項1から5のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 上記第1支持面または上記第1支持面よりも上記搬送方向の上流に配置された第1ローラと、
    上記第2支持面または上記第1支持面よりも上記搬送方向の下流に配置された第2ローラと、
    上記第1ローラおよび上記第2ローラに懸架され、シートの搬送を補助するベルトと、を更に備える請求項6に記載の画像記録装置。
  8. 上記搬送方向において上記第1ローラと一致する位置または上記第1ローラと上記記録ヘッドとの間に位置しており、上記搬送ローラによって搬送されるシートに接触する第1シート押さえローラを更に備える請求項7に記載の画像記録装置。
  9. 上記搬送方向において上記搬送ローラ対と上記第1ローラとの間に位置しており、上記搬送ローラによって搬送されるシートに接触する第2シート押さえローラを更に備える請求項7に記載の画像記録装置。
  10. 上記第2支持面よりも上記搬送方向の下流に位置しており、上記搬送ローラによって搬送されるシートに接触する第3シート押さえローラを更に備える請求項1に記載の画像記録装置。
  11. 上記コントローラは、上記記録処理において上記第2圧力を0にする、又は、上記記録処理において上記第2圧力を上記逆搬送処理における上記第2圧力よりも小さくする請求項1に記載の画像記録装置。

JP2022100856A 2022-06-23 2022-06-23 画像記録装置 Pending JP2024001967A (ja)

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