JP2024000127A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子機器に設けた振動デバイスの振動が把持部には伝わる一方で電子機器の筐体には伝わり難くする。【解決手段】本発明の電子機器の一態様であるデジタルカメラ1は、表面に凹部が設けられ自機器を把持する把持部となるグリップ部90と、一以上の振動デバイス100と、凹部内に設けられ一以上の振動デバイスを保持する保持部2001と、一以上の振動デバイスと接触させた状態で外装部材を覆うグリップカバー400とを備える。そして、グリップ部90の凹部の領域であって振動デバイス100とグリップカバー400とが接触する接触部を除く領域に対応する、グリップカバー400の部分に可撓性を有する振動減衰部401を設けたことを特徴とする。【選択図】 図9

Description

本発明は、振動デバイスを有するデジタルカメラ、スマートフォン等の電子機器に関する。
特許文献1は、振動デバイスを有する光学機器の一例として振動デバイスを有する撮像装置を開示している。特許文献1に開示されている撮像装置は、操作手段に対するユーザの操作に応じた感触を当該ユーザに伝えるために、振動を発生する振動デバイスと、ユーザにより把持されるグリップとを有する。そして、ユーザが把持するグリップ部に設けた振動デバイスを振動させることにより、次のような効果を奏していた。例えば、音情報等の発生が好ましくないコンサート視聴時等において、ユーザが操作部材を操作した際に当該ユーザが所要の操作を行ったことを振動により通知することができる。
また、特許文献2は、触覚対応型可撓性タッチ感知表面のための方法および装置を開示している。この装置は、可撓性を有する可撓征タッチ表面を有したタッチパネルの内部に振動デバイスを備え、タッチ入力に応じて触覚フィードバックを提供するものであった。
特開2020-5250号公報 特表2010-529555号公報
しかしながら、上述の特許文献1、特許文献2に開示された従来技術は、いずれも振動部の表面にカバーを備えてはいるものの、カバー自体の具体的な構成については何ら開示していない。つまり、振動デバイスによる振動がカバーを介して電子機器全体に伝わる影響等は考慮されていない。よって、例えば電子機器(撮像装置)の撮像中に電子機器が振動されてしまうと、電子機器全体が振動してしまう可能性がある。この結果、撮像装置自体の振動により、画像が鮮明に写らないことや、手振れ補正制御に振動デバイスの振動が影響してしまい、適切な手振れ補正制御ができない虞もあった。
本発明の目的は、電子機器に備えた振動デバイスの振動が把持部には伝わる一方で、電子機器の筐体には伝わり難い構成とした電子機器を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の電子機器は、表面に凹部が設けられ自機器を把持する把持部となる外装部材と、一以上の振動デバイスと、前記凹部内に設けられ、前記一以上の振動デバイスを保持する保持部と、前記一以上の振動デバイスと接触させた状態で前記外装部材を覆うカバー部材と、を備え、前記外装部材の凹部の領域であって前記振動デバイスと前記カバー部材とが接触する接触部を除く領域に対応する、前記カバー部材の部分に可撓性を有する振動減衰部を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、電子機器に設けた振動デバイスの振動が把持部には伝わる一方で、電子機器の筐体には伝わり難いという効果を得ることができる。
本発明の実施形態の電子機器(撮像装置)の外観図である。 本発明の実施形態の電子機器(撮像装置)の機能構成図である。 本発明の実施形態の電子機器の動作概要を示すフローチャート(a)と使用状態の説明図(b)である。 本発明の実施形態の電子機器の保持構成の斜視図である。 本発明の実施形態の電子機器の保持構成の分解斜視図である。 図4におけるA-A断面図である。 本発明の実施形態の振動減衰部材の斜視図である。 図8(a)は本発明の実施形態の振動デバイスと保持部材の位置関係を示す斜視図、図8(b)は電子機器のグリップ部をユーザが把持した状態における正面図である。 図9(a)は本発明の実施形態の電子機器のグリップ部をユーザが把持した状態におけるA-A断面図であり、図9(b)は図9(a)における動デバイスの周辺の拡大図である。 図8(b)におけるB部の拡大背面斜視図である。 カバー部材が2種の場合における、図8(b)のA-A断面の拡大図である。 本発明をレンズユニットに適用した応用例の模式的説明図である。 本発明をヘッドマウントディスプレイに適用した応用例の模式的説明図である。 本発明をコントローラーに適用した応用例の模式的説明図である。 本発明をハンドルに適用した応用例の模式的説明図である。 本発明をデジタル単眼鏡に適用した応用例の模式的説明図である。 本発明をスマートフォンに適用した応用例の模式的説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、以下の実施の形態に記載される構成はあくまで例示に過ぎず、本発明の範囲は実施の形態に記載される構成によって限定されることはない。まず、本発明の第1実施形態について説明する。なお、本明細書において「振動減衰部材2001(図4乃至図11等参照)」は、その表面に設けられた凹部に振動デバイス100を保持する「保持部」としても機能する。
<第1実施形態>
図1(a)、図1(b)は、本発明を適用した電子機器の一例としての撮像装置の外観図である。この撮像装置としては例えばデジタルカメラ1である。また、図2は、デジタルカメラ1の機能構成図である。より詳細には、図1(a)は、デジタルカメラ1を斜め前方から見た前面斜視図であり、図1(b)は、デジタルカメラ1の斜め後方から見た背面斜視図である。なお、光軸方向を「Z方向」、デジタルカメラ1の幅方向を「X方向」、X方向、Z方向に垂直な鉛直方向を「Y方向」としている。
<外観構成>
図1に示すように、表示部28はデジタルカメラ1の背面略中央に設けられ、表示部28は、画像、各種の情報等を表示する。表示部28は、例えば液晶表示井デバイス、EL表示デバイス等で実現される。タッチパネル70aは、表示部28の表示面(操作面)に対するタッチ操作を検出することができる。つまり、表示部28はタッチパネル70aを兼用した構成であり、表示機能とタッチ操作機能とを有する。また、ファインダー外表示部43は、カメラ上面の幅方向における略中央に設けられた表示部であり、シャッター速度、絞り等のカメラの様々な撮像パラメータ(設定値)を表示する。
デジタルカメラ1の前面上方、かつ、幅方向の右側に設けられた横位置シャッターボタン61aは、撮像指示を行うための操作部であり、押し込み方向に2段の検出部を持つスイッチで構成される。2段スイッチの1段目を押下操作すると「ON検出」により、オートフォーカス動作が行われ、1段目から更に当該スイッチを押すと2段目の「ON検出」により撮像動作が行われる。なお、横位置シャッターボタン61aをカスタマイズする機能により、1段目のスイッチ操作による「ON検出」時でのカメラ動作態様は変更可能である、例えば、オートフォーカス動作をさせずに自動露出のみを動作させることもできる。なお、図2においては、後述する縦位置シャッターボタン61bを纏めてシャッターボタン61として記載している。
デジタルカメラ1の前面上方、かつ、幅方向の略中央に設けられた発光部110はLED素子等で実現されている。なお、発光部110は、図2に示すシステム制御部50の指令に応じて所定のタイミングで発光する。発光部110の発光により、ユーザに所要の情報通知を行ったり、デジタルカメラ1の撮像機能の補助を行ったりする。デジタルカメラ1の上面、かつ、幅方向の略中央より右側に設けられたモード切り替えスイッチ60は、各種モードを切り替えるための操作部である。デジタルカメラ1の左側面に設けられた端子カバー40は、外部機器とデジタルカメラ1とを接続するヘッドホン端子41等のコネクタ(不図示)を保護するためのカバーである。ヘッドホン端子41にヘッドホンを接続することにより、デジタルカメラ1が発生する電子音等をヘッドホンにより聴取することができる。
デジタルカメラ1の上方右側に設けられた横位置メイン電子ダイヤル71aは、図2に示す操作部70に含まれる回転操作子である。横位置メイン電子ダイヤル71aを回転操作することにより、シャッター速度、絞り等の設定値の変更等が行われる。電源スイッチ72は、デジタルカメラ1の電源のON、OFFを切り替えるための操作部材である。サブ電子ダイヤル73(73a、73b)は、図2に示す操作部70に含まれる回転操作子であり、選択枠の移動、画像送り等を行うための操作部である。デジタルカメラ1の背面中央部より右側に設けられたマルチ方向キー74は、図2に示す操作部70に含まれる。マルチ方向キー74は、「上」、「下」、「左」、「右」、「斜め右上」、「斜め右下」、「斜め左下」、「斜め左上」の8方向に対して操作可能なマルチ方向キー(8方向キー)である。マルチ方向キー74を押下した部分に応じた操作が可能となる。
デジタルカメラ1の背面右側に設けられたSETボタン75は、図2に示す操作部70に含まれる押しボタンであり、主に選択項目の決定等に用いられる。デジタルカメラ1の背面上部、かつ、幅方向略中央に設けられた動画ボタン76は、動画撮像(記録)の開始、停止の指示を与えるために用いられる。デジタルカメラ1の背面右側の上下に設けられた2つのAEロックボタン77は、図2に示す操作部70に含まれる。撮像待機状態で押下操作することにより、露出状態を固定することができる。デジタルカメラ1の背面下側に設けられた拡大ボタン78は、図2の操作部70に含まれ、撮像モードのライブビュー表示において拡大モードの「ON」、「OFF」を行うための操作ボタンである。拡大モードを「ON」としてから、横位置メイン電子ダイヤル71aを操作することにより、LV画像の拡大、縮小を行うことができる。拡大ボタン78は、再生モードにおいては、再生画像を拡大し、拡大率を増加させるための拡大ボタンとして機能する。再生ボタン79は、図2に示す操作部70に含まれ、撮像モードと再生モードとの切り替えを行うための操作ボタンである。
撮像モード中に再生ボタン79を押下操作することにより、再生モードに移行し、図2に示す記録媒体200に記録された画像のうち最新の画像を表示部28に表示させることができる。デジタルカメラ1の背面略中央上部に設けられたメニューボタン81は、図2に示す操作部70に含まれ、メニューボタン81が押下操作されると各種の設定が可能なメニュー画面が表示部28に表示される。ユーザは、表示部28に表示されたメニュー画面と、マルチ方向キー74、SETボタン75等を用いて直感的に各種設定を行うことができる。デジタルカメラ1の中央内部に設けられたカメラ側通信端子10は、デジタルカメラ1がレンズ側(着脱可能)と通信を行うための通信端子である。
デジタルカメラ1の背面側上部、かつ、幅方向略中央部に設けられた接眼部16は、接眼ファインダー(覗き込み型のファインダー)の接眼部である。ユーザは、接眼部16を介して内部の図2に示すEVFユニット29に表示された映像を視認することができる。接眼部16の内部に設けられた接眼検知部57は、接眼部16に撮像者が接眼しているか否かを検知する接眼検知センサーである。デジタルカメラ1の背面下部、かつ、幅方向右側に設けられたスピーカー120は、図2に示すシステム制御部50からの指令に基づいて所定の電子音を再生したり、撮像した動画データの音声を再生したりする。また、デジタルカメラ1の右側面に設けられた蓋202は、図2に示す記録媒体200を格納したスロットの閉塞するための蓋である。
デジタルカメラ1の前面右に設けられたグリップ部90(外装部材)は、図1に示す方向でデジタルカメラ1を保持するための横位置グリップ90aを有する。更に、グリップ部90は、図示した姿勢からZ軸周りに「90°」回転した方向でデジタルカメラ1を保持するための縦位置グリップ90bを有する。このように複数のグリップを設けたことにより、ユーザは撮像スタイルに合わせてグリップを持ち換えて快適に撮像することが可能となる。グリップ部90部の内面には、振動デバイス100が設けられている。横位置グリップ90aの内側には横位置振動デバイス100aが配置されるとともに、縦位置グリップ90bの内側には縦位置振動デバイス100bが配置されている。
振動デバイス100は、後述する撮像状態に応じて多様な振動を発生してユーザに通知する。振動デバイス100としてはリニアアクチュエータ(LRA)タイプ、圧電素子タイプ、VCモータタイプの振動デバイスが挙げられる。振動デバイス100は、振動強度(振動振幅)、振動周波数等の振動パラメータの可変設定が可能である。振動パラメータを変更することにより、様々な振動パターンの振動を発生させることができる。
横位置グリップ90aを右手の小指、薬指、中指で握ってデジタルカメラ1を保持した状態で、右手の人差指で操作可能な位置に横位置シャッターボタン61a、横位置メイン電子ダイヤル71aが配置されている。また、同じ状態で、右手の親指で操作可能な位置に、マルチ方向キー74、サブ電子ダイヤル73(73b)が配置されている。一方、縦位置グリップ90bを右手の小指、薬指、中指で握ってデジタルカメラ1を保持した状態で、右手の人差指で操作可能な位置に縦位置シャッターボタン61b、縦位置メイン電子ダイヤル71bが配置されている。
<振動デバイスの振動>
次に、図1(c)を参照して、グリップ部90に取り付けられる振動デバイスの例として、LRAタイプの振動デバイス100について説明する。LRAタイプの振動デバイス100は、振動子1001、マグネット1002、バネ1003、コイル1004およびベース1005を有する。振動子1001は、マグネット1002を保持し、かつ、ベース1005に対してバネ1003により図面上下方向に移動可能に構成されている。コイル1004は、マグネット1002の近傍に配置され、回路基板と電気的に接続されている。コイル1004は、回路基板から電流の供給を得ることで電磁力を発生する。この電磁力と、マグネット1002との間の吸着力または反発力によって、振動子1001が図面上下方向において往復運動することにより、振動デバイス100に図中右側に示す矢印方向において振動が発生する。
<機能構成>
次に、図2を参照して電子機器としての撮像装置の機能構成について説明する。図2に示すレンズユニット150は、交換可能な撮像レンズを搭載するレンズユニットである。つまり、レンズユニット150は、ユーザが様々なレンズを携帯して撮像シーンに適切なものを選択してデジタルカメラ1に装着可能になっている。レンズユニット150は、絞り5、レンズ103、絞り駆動回路2、AF駆動回路3、レンズシステム制御回路4および振動デバイス100を有する。絞り駆動回路2は絞り5の制御を行う。AF駆動回路3はレンズ103を焦点位置に移動させる。レンズシステム制御回路4は、絞り駆動回路2とAF駆動回路3とを駆動制御する。なお、レンズユニット150の内部において、振動デバイス100が配置されており、レンズシステム制御回路4の指令に基づいて振動デバイス100により振動を発生させることが可能に構成されている。
レンズ103は通常、複数枚のレンズから構成されるが、ここでは説明の簡略のため一枚のレンズのみを図示している。レンズユニット150にはレンズ側通信端子6が設けられている。レンズ側通信端子6は、レンズユニット150がデジタルカメラ1と所要の情報通信を行うための通信端子である。一方、デジタルカメラ1にはカメラ側通信端子10が設けられている。カメラ側通信端子10は、デジタルカメラ1がレンズユニット150と所要の情報通信を行うための通信端子である。レンズユニット150は、レンズ側通信端子6とカメラ側通信端子10とを介して、デジタルカメラ1のシステム制御部50と所要の情報通信を行う。
<デジタルカメラの内部構成>
デジタルカメラ1はカメラ動作を制御するシステム制御部50を備える。システム制御部50は1以上のプロセッサ(CPU)または制御回路からなる制御部でありデジタルカメラ1全体を制御する。なお、上述したようにシステム制御部50は、レンズユニット150内の所要の部位の制御も行う。システム制御部50には、シャッター101、撮像素子22、画像処理部24が接続される。シャッター101は、システム制御部50により、撮像素子22の露光時間を適切に制御されるフォーカルプレーンシャッターである。撮像素子22は、その表面に結像された被写体の光学像を電気信号に変換する素子であり、例えばCCD、CMOS素子等で実現される。A/D変換器23は、撮像素子22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。画像処理部24は、A/D変換器23からのデジタルデータ、または、メモリ制御部15からのデジタルデータに対し所定の画素補間、縮小等のリサイズ処理や色変換処理等を行う。また、画像処理部24は、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行う。画像処理部24により行われた演算処理の結果に基づいて、システム制御部50は、露光制御、測距制御等を行う。A/D変換器23から出力されるデジタルデータは、画像処理部24およびメモリ制御部15を介して、あるいは、メモリ制御部15のみを介してメモリ32に直接書き込まれる。
また、AEセンサー17は、レンズユニット150を通した被写体の輝度を測光する。焦点検出部11は、システム制御部50に対してデフォーカス量を示す情報を出力する。システム制御部50は、当該情報に基づいてレンズユニット150を移動制御して位相差AFを実行する。なお、焦点検出部11は、専用の位相差センサーを用いても良いし、撮像素子22の撮像面位相差センサーとして構成しても良い。なお、図2においては、図面の複雑化を避けるために焦点検出部11とシステム制御部50との結線を図示省略している。
メモリ32は、撮像素子22により得られA/D変換器23により変換されたデジタルの画像データや、表示部28、EVFユニット29に表示するための画像データを記憶する。メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を記憶するのに十分な記憶容量を有する。また、メモリ32は、画像表示用メモリ(ビデオメモリ)も兼ねる。D/A変換器19は、メモリ32に記憶されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28、EVFユニット29に供給する。かくして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データは、D/A変換器19を介して表示部28とEVFユニット29へ送られて表示される。表示部28とEVFユニット29は、LCD、有機EL等の表示デバイス上にD/A変換器19から送られてくるアナログ信号に応じた表示を行う。
また、システム制御部50にはファインダー外表示部43を駆動制御するファインダー外表示部駆動回路44および不揮発性メモリ56が接続される。ファインダー外表示部43には、ファインダー外表示部駆動回路44を介してシャッター速度、絞り等のカメラの様々な設定値が表示される。不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記憶可能なメモリであり例えばEEPROM等で実現できる。不揮発性メモリ56は、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等を不揮発的に記憶する。
また、システム制御部50には振動デバイス100、シャッターボタン61、モード切り替えスイッチ60、電源スイッチ72、電源制御部80および操作部70が接続される。システム制御部50は、デジタルカメラ1の撮像状態に応じて、もしくは前述した種々の操作部に対してユーザ操作が行われた際に振動デバイス100に振動を発生させる制御を行う。シャッターボタン61は、第1シャッタースイッチ62、第2シャッタースイッチ64を備える。モード切り替えスイッチ60、第1シャッタースイッチ62、第2シャッタースイッチ64および操作部70は、システム制御部50に各種の動作指示を入力するための操作部である。
モード切り替えスイッチ60は、システム制御部50の動作モードを「静止画撮像モード」、「動画撮像モード」、「再生モード」等のいずれかに切り替えるための操作子である。「静止画撮像モード」に含まれるモードとしては以下のようなものがある。つまり、オート撮像モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、絞り優先モード(Avモード)、シャッター速度優先モード(Tvモード)、プログラムAEモード(Pモード)等である。また、撮像シーン別の撮像設定となる各種シーンモード、カスタムモード等もある。モード切り替えスイッチ60の操作によってユーザはこれらのモードのいずれかを選択可能に直接切り替えることができる。あるいは、モード切り替えスイッチ60で撮像モードの一覧画面に一旦切り換えた後に、表示された複数のモードの内のいずれかを選択し他の操作子を操作して撮像モードを切り替えるようにしても良い。同様に、「動画撮像モード」にも複数のモードが含まれていてもよい。
第1シャッタースイッチ62は、デジタルカメラ1に設けられたシャッターボタン61(横位置シャッターボタン61a、縦位置シャッターボタン61b)の操作途中、いわゆる半押し(撮像準備指示)で「ON」となる。そして、第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。システム制御部50は、第1シャッタースイッチ信号SW1に基づいて、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮像準備動作を開始する。第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮像指示)で「ON」となり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2に基づいて、撮像素子22からの信号読み出しから記録媒体200に撮像された画像を画像ファイルとして記録するまでの一連の撮像処理の動作を開始する。なお、システム制御部50が行う記録媒体200への画像の書き込みは、記録媒体I/F18を介して行う。記録媒体I/F18は、メモリカード、ハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。また、記録媒体200は、撮像された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリ、磁気ディスク等でも実現される。
電源スイッチ72は、ユーザの操作によりデジタルカメラ1の電源の「ON」、「OFF」を行うための操作子である。電源制御部80は、不図示の電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果およびシステム制御部50の指令に基づいて、不図示のDC-DCコンバータを制御し必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。電源部30はアルカリ電池、リチウム電池等の一次電池やNiCd電池、NiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等から成る。操作部70は、ユーザからの操作を受け付ける入力部であり、前述した各種操作子で成る。操作部70はタッチパネル70aを兼ねる。
また、システム制御部50には適宜の音情報を放音するためのスピーカー120と、ヘッドホンを接続するためのヘッドホン端子41が接続されている。また、システム制御部50には、システムメモリ52と、システムタイマー53とが接続されている。システムメモリ52は、例えばRAMで実現され、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等が展開される。システム制御部50を構成するCPU等のプロセッサが、システムメモリ52に展開されたプログラムを実行することにより本実施形態における各種の動作が実現される。また、システム制御部50は、メモリ32、D/A変換器19、表示部28等を制御することにより表示制御等も行う。システムタイマー53は、各種制御に用いる時間や内蔵された時計の時間計測を行う計時部として機能する。
また、システム制御部50には、通信部54、姿勢検知部55および接眼検知部57が接続されている。通信部54は、無線または有線ケーブルによって接続されて映像信号、音声信号の送受信を行う。通信部54は、無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。また、通信部54は、Bluetooth(登録商標)や「Bluetooth Low Energy」を利用して外部機器とも通信可能である。通信部54は、撮像素子22で撮像した画像(LV画像を含む)や、記録媒体200に記録された画像を送信可能であり、また、外部機器から画像やその他の各種情報を受信することも可能である。
姿勢検知部55は、重力方向に対するデジタルカメラ1の姿勢を検知する。システム制御部50は、姿勢検知部55により検知された姿勢に基づいて、撮像素子22で撮像された画像が、デジタルカメラ1を横に構えて撮像された画像であるか、または、縦に構えて撮像された画像であるかを判定可能となっている。姿勢検知部55は、加速度センサー、ジャイロセンサー等で実現できる。姿勢検知部55を構成する加速度センサーやジャイロセンサーを用いて、デジタルカメラ1の動き(パン、チルト、持ち上げ、静止しているか否か等)を検知することも可能である。接眼検知部57は、ファインダーの接眼部16に対する目(物体)の接近(接眼)および離反(離眼)を検知する。システム制御部50は、接眼検知部57により検知された接眼状態に応じて、表示部28とEVFユニット29の表示(表示状態)/非表示(非表示状態)を切り替える。
より具体的には、少なくとも撮像待機状態で、かつ、表示先の切り替えが自動切り替えである場合において、「非接眼中」は表示先を表示部28として表示し、EVFユニット29は非表示とする。一方、「接眼中」は表示先をEVFユニット29として表示し、表示部28は非表示とする。また、タッチパネル70aと表示部28とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネル70aは、光の透過率が表示部28の表示を妨げないように構成され、表示部28の表示画面の上部に取り付けられる。そして、タッチパネル70aにおける入力座標と、表示部28の表示画面上の表示座標とを対応付ける。これにより、あたかもユーザが表示部28上の表示画面を直接操作可能であるかのようにしたGUI(グラフィカルユーザインターフェース)を実現できる。なお、図2中の右上に理解容易とするために接眼部16を示している。また、システム制御部50に接続される発光部110は、図1(a)で説明したデジタルカメラ1の前面側の上部に設けられたものである。
<振動デバイスの保持構成>
次に、図4乃至図7を参照して、振動デバイス100の保持構成について説明する。図4はグリップ部90に取り付けられる振動デバイス100の保持構成を表す正面図(グリップラバー2002は不図示)である。図5は分解斜視図、図6は図4のA-A断面図、図7は振動減衰部材2001の斜視図である。なお、振動減衰部材2001は振動デバイス100を保持する保持部材としても機能する。
図6に示すように、振動デバイス100は、振動デバイス保持部材2000に不図示の両面接着テープ等で接着固定されている。また、振動デバイス保持部材2000は、振動減衰部材2001の凹部2001cの凹み部に挿入され保持されている。図7に示すように、振動減衰部材2001は、その上部と下部(Y方向)との2か所に夫々、突起部2001bが設けられている。また、振動減衰部材2001は、デジタルカメラ1の幅方向(X方向)に離れた2か所の位置の各々でY方向に沿って、リブ形状の突起部であるリブ状突起部2001aを複数備えている。また、振動減衰部材2001は、グリップ部90の凹部91の凹み部に挿入されて保持される。その際、グリップ部90の凹部91と、振動減衰部材2001とは次の様な特徴を有して接触する。つまり、図7に示すように、振動減衰部材2001は凹部を有する略矩形状部材であり、両方の短手の各々の中点には突起部2001bが設けられる。一方、長手の伸びる方向において両方の長手において適宜の間隔で複数のリブ状突起部2001aが設けられている。そして、振動減衰部材2001は振動デバイス100を上記の凹部の部分に嵌めて保持する保持部を兼ねる。
前提として、本実施形態の振動デバイス100の振動方向は図4、図5、図6の「Y方向」であるとして説明する。振動方向が「Y方向」である場合、デジタルカメラ1に振動を伝えないようにするためには、振動減衰部材2001とデジタルカメラ1とがY方向で接触しないことが望ましい。そこで、「Y方向」は、振動減衰部材2001をグリップ部90の凹部91に接触させないか、あるいは、図7等で示す突起部2001bのような極小な突起部により接触させる。
次に、「X方向」および「Z方向」については、振動デバイス100の振動方向「Y」に対して屈曲することにより、振動を減衰させ易いリブ状突起部2001aで接触する構成になっている。つまり、振動デバイス100の振動方向と直交する「X方向」、「Z方向」よりも、振動方向である「Y方向」はより少ない面積で接触するように振動減衰部材2001を構成している。このことにより、振動デバイス100が振動しても、デジタルカメラ1に対して振動を伝えに難くした構成となり、振動デバイス100を所定位置に保持することができる。
次に、振動デバイス保持部材2000は、グリップ部90に不図示の両面テープ等で貼り付け固定されているグリップラバー2002と接触する構成になっている。これにより、振動デバイス100の振動は、薄いグリップラバー2002を介して手に伝わるため、振動が手に伝わりやすい構成となる。また、グリップラバー2002には孔部2002aが設けられている。振動デバイス保持部材2000の凸部2000aが、孔部2002aから突出する。よって、撮像者がグリップ部90を握った際に、孔部2002aを直接触ることができるので、振動が撮像者の手に一層伝わり易くなる。
また、グリップラバー2002を伝って、デジタルカメラ1のグリップ部90の凹部91以外の面に振動が伝わってしまうのを防止するために次の構成が好ましい。つまり、振動デバイス保持部材2000とグリップラバー2002との間には両面接着テープを設定せず、グリップラバー2002と振動デバイス保持部材2000とは固定しない構成が望ましい。また、振動デバイス保持部材2000は「X方向」よりも「Y方向」を長くする。そして、横位置グリップ90aを、右手の小指、薬指、中指で握ってデジタルカメラ1を保持した状態で、少なくとも2本の指の第一関節~第三関節の間に重畳するように配置する。これにより、握り方がユーザ個々により多少異なった場合であっても、確実にいずれかの指に振動部が接触し振動によるユーザ通知を行える。
以上の構成とすることで、振動デバイス100の振動を電子機器側に伝えにくくする反面、ユーザに振動通知が伝わりやすい電子機器を提供することができる。本実施形態においては、振動方向が「Y方向」の場合について説明した。振動方向が「X方向」の場合、振動減衰部材2001のリブ状突起部2001aの向きを直交する「Y方向」に配置すれば良い。この時、振動方向と直交する「Y方向」、「Z方向」よりも、振動方向である「X方向」はより少ない面積で接触するように振動減衰部材2001を構成することで同様の効果を奏する。また、本実施形態においては、振動減衰部材2001の接触面の形状をリブ形状としたが、例えばエンボス形状で接触する構成としても良い。振動デバイス100の振動方向の方が、振動方向と直交する方向よりも接触面積が小さければ同様の効果を得ることができる。
<ユーザ通知処理>
次に、図3(a)に示すフローチャートを参照して、本実施形態のデジタルカメラ1がユーザ通知する場合の動作について説明する。この例は、ユーザが撮像操作をした際に撮像が行われたことを振動デバイス100による振動で通知する例である。ユーザがシャッターボタン61を押下操作すると、ステップS100において、システム制御部50による制御がスタートする。次に、ステップS101において、システム制御部50は、姿勢検知部55の検出結果に基づいて、ユーザがデジタルカメラ1を手持ち状態で撮像(手持ち撮像)しているか否かを判定する。
システム制御部50が、手持ち撮像であると判定した場合(Y)、ステップS102に進み、システム制御部50は、グリップ部90の中で保持荷重が強い部分を特定する。本実施形態においては、振動デバイス100を用いて把持部の荷重を検出する。前述したように、振動デバイス100は、「電気信号-機械的振動」間の変換デバイスである。このため、振動デバイス100が配置されているグリップ部90に外力が加わった場合には電気信号が変化する。このため、システム制御部50は、振動デバイス100に関する電圧値、電流値等を測定することで、グリップ部90に生じている荷重を測定することが可能である。もちろん、振動デバイス100とは別に、荷重を検出する専用のセンサーを設けても良い。保持荷重が強い箇所が特定されると、ステップS103に進んで、システム制御部50は特定された保持部のアクチュエーター(振動デバイス100)を駆動する。
このような制御を行うことにより、本実施形態のデジタルカメラ1のように、複数のグリップ部が設けられている場合であっても、ユーザが強く把持する部分の振動デバイス100だけを駆動することができる。このため、確実にユーザ通知を行うことが可能である。また、ユーザが、撮像装置を把持していない場合や、弱く触れているのみの部分にある振動デバイス100は駆動しないことになる。このため、消費電力を抑制することができる。また、ユーザが最も強く把持する箇所のみが振動するため、複数の把持部が振動してユーザが撮像に集中するのを妨げることもない。また、デジタルカメラ1とユーザの手が密着している部分のみを振動させるので、振動に必要な消費電力を抑制でき、消費電力の低下、デバイスの長寿命化を実現することもできる。
一方、ステップS101において、手持ち撮像していないと判定された場合(N)、ステップS111に進んで、システム制御部50はグリップ部90を握っているか否かを判定する。グリップ部90を握っていると判定された場合(Y)、ステップS112に進み、システム制御部50は握っているグリップのアクチュエーター(振動デバイス100)を駆動する。これは、例えば三脚にデジタルカメラ1を取り付けた状態でグリップ部90を握っている状態に相当する。一方、ステップS111において、グリップを握っていないと判定された場合(N)、ステップS121に進み、いずれのアクチュエーター(振動デバイス100)も駆動しない。
このような制御を行うことにより、ユーザが三脚等にデジタルカメラ1を取り付けているような場合であっても、ユーザが握っているグリップ部90だけを振動させる。ユーザがグリップに触れていない場合には振動デバイス100を駆動しないので、電力消費を抑えた状態でユーザ通知を行うことが可能となる。なお、ユーザによる把持を検出する位置は、デジタルカメラ1のグリップ部90だけに限定されるものではない。図3(b)に示すように、レンズユニット150の保持部(図中「A」で記載)をグリップとみて、当該保持部に対して振動デバイス100を配置しても良い。このような構成にすることで、重量が重いレンズを装着している場合、レンズを保持して大きな荷重が加わる箇所が振動するので効率的にユーザ通知を行うことが可能になる。
<振動デバイスの周辺構成>
<「特許請求の範囲」に対応する記載部>
次に、図8乃至図11を参照して第1実施形態における振動デバイス100の周辺構成について更に説明する。図8(a)は、グリップ部90、振動減衰部材2001、振動デバイス100、グリップカバー400の配置関係を簡易的に図示した分解斜視図である。図8(b)は、グリップ部90をユーザが把持した状態において、グリップ部90を「+Z方向」から見た模式的な説明図である。図8に示す基本的な構成は図5と同様である。図9(a)は、ユーザがグリップ部90を把持した状態における、図8(b)のA-A断面図である。また、図9(b)は、図9(a)において、振動デバイス100の周辺の拡大図である。なお、図9(b)において、符号501は、振動デバイス100とグリップカバー400とが接触する接触部の領域である「デバイス-カバー接触領域」である。また、符号502は、グリップ部90とグリップカバー400とが接触する領域である「グリップ-カバー接触領域」である。また、符号500は、符号501で示す領域と符号502で示す領域との間の「中間領域」である。この中間領域においては、電子機器の外面部は、グリップカバー400のみとなる。
前述した通り、グリップ部90の凹部内に振動減衰部材2001が配置されており、振動減衰部材2001に接触している振動デバイス100の振動がグリップ部90に伝達する振動を軽減している。また、振動デバイス100は、グリップカバー400に対して両面テープ(不図示)を用いてZ方向において固定されている。また、グリップ部90とグリップカバー400も両面テープ(不図示)を用いて固定されている。グリップカバー400は、振動デバイス100の位置を規制する振動デバイス位置規制形状402(移動規制部)を有している。これにより振動デバイス100は、グリップカバー400に対して「X、Y、Z方向」に移動不能に固定される。振動デバイス位置規制形状402は、振動デバイス100と間隔を空けて周囲を囲むように構成された凸状部である。
図10は、図8(b)のB部を拡大し「-Z方向」から見た斜視図である。振動デバイス位置規制形状402により、振動デバイス100が「X方向、Y方向、Z方向」に対して移動不能に固定されている様子を斜視図で示している。次に、図9(b)等を参照して、グリップカバー400が有する振動減衰部401について説明する。まず、振動デバイス100とグリップカバー400とが接触する接触部の領域を「デバイス-カバー接触領域501」とする。また、グリップ部90とグリップカバー400とが接触する接触領域を「グリップ-カバー接触領域502」とする。また、符号500は、符号501で示す領域と符号502で示す領域との間の「中間領域」とする。この「中間領域」においては、機器外面はグリップカバー400のみとなる。
図9(b)に示すように、振動減衰部401は中間領域500に位置している。また、振動減衰部401は可撓性を有し、かつ、「X方向」および「Y方向」の各々の方向(機器の表面方向)に変形可能な形状を有する。振動減衰部401は、自機器の内側に凹んでいる。振動減衰部401は、XY平面において振動デバイス100の全周に及んでいる。つまり、図10に示すように、振動減衰部401は、振動デバイス100と機器の表面方向において間隔を空けてその周囲を囲むようにXY平面内に設けられている。よって、「X方向」および「Y方向」の各々の方向に、グリップカバー400を歪ませるように変形することが可能となる。一方、「Z方向」に対しては、グリップカバー400を撓ませるように変形することができる。このような構成によれば、振動デバイス100の振動方向「X方向」、「Y方向」、「Z方向」によらず、グリップカバー400は変形が可能である。
前述の条件を満たす形状は、例えば図9(b)に示すようなグリップカバー400の表面から凹んだ凹形状(401)が挙げられる。他にも、振動減衰部401が、蛇腹形状である場合も上述の条件を満たすし、グリップカバー400の裏面からの凹形状であってもよい。さらに、振動減衰部401のカバーの厚みはグリップ-カバー接触領域502のカバーの厚みよりは薄い。なお、振動減衰部401は一例として熱可塑性エラストマー等の材料で製造可能である。また、グリップカバー400の形状に対応した成形型を用意しておき、射出成形、押出成形、異なる材料を用いた二色成形等を行い、振動減衰部401の部分と他の部分とが異なる材料であるグリップカバー400を製造する。
<振動減衰部401の作用>
次に、振動デバイス100の振動に対する振動減衰部401の役割を、振動デバイス100の振動方向毎に説明する。これは、振動方向が「X方向」、「Y方向」の場合と、「Z方向」の場合とでグリップカバー400の変形状態が変わるためである。まず、振動デバイス100が、「X方向」または「Y方向」、もしくは「X方向とY方向」の複合方向に振動する場合について説明する。以後、前記の振動方向を一括して「XY方向」と述べる。また、「Z方向」に振動する場合については後述する。また、ここでは「XY方向」へ振動する場合の代表例として、図9(b)のX方向に振動する場合について説明する。但し、ここで述べる内容は、「XY方向」の振動であればいずれの方向でも適用可能である。
まず、振動デバイス100は、振動減衰部401が可撓性を有しており、かつ、「X方向」に変形可能な形状を有するため、「X方向」に振動することが可能である。ここで、振動デバイス100が「X方向」に振動する場合、振動による「X方向」の変位は、振動デバイス位置規制形状402により、グリップカバー400に対して「X方向」の力として働く。このとき、振動デバイス100の振動による「X方向」の変位は、グリップカバー400を介してグリップ-カバー接触領域502まで伝わり、グリップカバー400とグリップ部90との接着面を介してデジタルカメラ1へ伝わる。但し、振動デバイス100による「X方向」の変位は、グリップカバー400を「X方向」に歪ませる力としても表れる。よって、実際にグリップ部90へ伝わる変位は、振動デバイス100の振動変位とグリップカバー400の歪によって表れる変位との差となる。
ここで、歪み「ε」はヤング率「E」と応力「σ」との関係として、一般に以下の式(1)で表される。
Figure 2024000127000002
また、応力「σ」は単位面積当たりの力であることから、断面積を「A」、力を「P」とすれば、歪み「ε」は式(2)のように表すことができる。
Figure 2024000127000003
ここからは、式(2)を用いて、グリップカバー400が、振動減衰部401を有する場合と、振動減衰部401を有さず一様な形状である場合とで、グリップカバー400に発生するひずみ量の比較を行う。まず、グリップ-カバー接触領域502のグリップカバー400の厚みを「T」とし、振動減衰部401のグリップカバー400の厚みを「T」とする。グリップカバー400が振動減衰部401を有さない場合、中間領域500におけるグリップカバー400の厚みは一様に「T」となる。「T」と「T」は、前述した構成条件により、以下の式(3)の関係を得る。
Figure 2024000127000004
また、このときグリップカバー400のヤング率「E」は、振動減衰部401の有無に関わらず一定である。また、振動デバイス100により、振動デバイス位置規制形状402を介してグリップカバー400へ働く力「P」も同様に一定である。
さらに、歪み「ε」に対する断面積「A」の横寸法、即ち、図9(b)のY方向の寸法に関しても、振動減衰部401の有無に関わらず一定である。よって、歪み「ε」は、カバー厚み「T」と定数「C」を用いて式(2)を簡単化して以下の式(4)を得る。
Figure 2024000127000005
ここで、式(4)に式(3)を当てはめると、振動減衰部401が無い場合の歪み「ε」と、振動減衰部401を有する場合の歪み「ε」との関係は式(5)のようになる。
Figure 2024000127000006
式(5)より、振動減衰部401が有ることで、中間領域500における歪み量は、振動減衰部401が無い場合よりも大きくなることがわかる。さらに、歪み量が大きくなることは、振動デバイス100の振動の影響による中間領域500内でのグリップカバー400の歪み変位量も大きくなることが分かる。ここで、前述したとおり、実際にグリップ部90へ伝わる変位は、振動デバイス100の振動変位とグリップカバー400の歪みによって表れる変位との差となる。このため、振動減衰部401を有する場合の方が、グリップ部90へ与える変位の影響が小さくなることが分かる。よって、振動デバイス100の「X方向」の振動が、デジタルカメラ1へ与える変位の影響は、振動減衰部401を有することで低減させることが可能となることが分かる。また、これは「X方向」に限らず「XY方向」の振動全般に対して言えることである。
次に、振動デバイス100が「Z方向」または「Z方向」を含む複合方向に振動する場合について説明する。以後、前記の振動方向を一括して「Z方向」と述べる。まず、振動デバイス100は、振動減衰部401が可撓性を有するため「Z方向」に振動可能である。このとき、振動による「Z方向」の変位は、グリップカバー400に対して「Z方向」の力が働き、グリップカバー400を介してグリップ-カバー接触領域502まで伝わる。そして、グリップカバー400とグリップ部90との接着面を介してデジタルカメラ1へ伝わる。但し、振動デバイス100による「Z方向」の変位は、グリップカバー400を「Z方向」に撓ませる力としても表れる。よって、実際にグリップ部90へ伝わる変位は、振動デバイス100の振動変位とグリップカバー400の撓みによって表れる変位との差となる。
ここで、振動デバイス100の「Z方向」の振動により表れるグリップカバー400の撓みは、単純梁状態のグリップカバー400に対する振動デバイス100の集中荷重によって表れていると考えることができる。撓み「δ」は、荷重「P」、撓みの支点間距離「L」、ヤング率「E」、断面二次モーメント「I」、定数「C」を用いて一般に以下の式(6)で表される。
Figure 2024000127000007
ここからは、式(6)を用いて、グリップカバー400が振動減衰部401を有する場合と、振動減衰部401を有さず一様な形状である場合におけるグリップカバー400に発生する撓み量の比較を行う。
まず、グリップ-カバー接触領域502のグリップカバー400の厚みを「T」とし、振動減衰部401のグリップカバー400の厚みを「T」とする。グリップカバー400が振動減衰部401を有さない場合、中間領域500におけるグリップカバー400の厚みは一様に「T」となる。ここで、「T」と「T」は、前述した構成条件により式(3)の関係を有する。また、このとき、振動デバイス100により、グリップカバー400に働く荷重「P」は一定であり、同一の材料を用いるためヤング率「E」も一定である。さらに、支点位置について、振動減衰部401の有無による条件を揃えるために、支点位置を振動減衰部401と非応力集中部の境界に設定すれば、撓みの支点間距離「L」も一定となる。よって、撓み「δ」は式(6)を簡単化することで以下の式(7)のようになる。
Figure 2024000127000008
ここで、断面二次モーメント「I」は、一般的に断面が大きいほど値が大きくなるパラメータである。そして、グリップカバー400の断面の横寸法、即ち、図9(b)のY方向の寸法は、振動減衰部401の有無に関わらず一定であるため、断面積はグリップカバー400の厚みに依存することが分かる。
つまり、断面二次モーメント「I」は、グリップカバー400の厚みに依存することが分かる。そして、式(3)と式(7)とにより、振動減衰部401が無い場合の撓み「δ」と、振動減衰部401を有する場合のひずみ「δ」の関係は以下の式(8)のようになる。
Figure 2024000127000009
式(8)より、振動減衰部401を有することで、中間領域500における撓み量は、振動減衰部401を有さない場合よりも大きくなることが分かる。さらに、撓み量が大きくなることは、振動デバイス100の振動の影響による中間領域500内でのグリップカバー400の撓み変位量も大きくなることである。ここで、前述したとおり、実際にグリップ部90へ伝わる変位は、振動デバイス100の振動変位と、グリップカバー400の撓みによって表れる変位との差となる。このため、振動減衰部401を有する場合の方が、グリップ部90へ与える変位の影響が小さくなることが分かる。したがって、振動デバイス100の「Z方向」の振動がデジタルカメラ1へ与える変位の影響は、振動減衰部401を有することで低減することが可能になる。
ここまで、振動減衰部401のカバー厚みが薄く、断面積が小さければデジタルカメラ1へ伝わる振動を低減できることを説明してきた。このことは、カバー厚みが薄いことに限らず、断面積が小さければ同様に振動低減の効果があることを示す。例えば中間領域500の範囲内のグリップカバー400に部分的にスリットを設けることにより、断面積を削減することができる。その結果、デジタルカメラ1に伝わる振動を低減することができる。その他、中間領域500のグリップカバー400の断面積を他領域の断面積よりも小さくする方法は様々である。そのすべては上述した歪み、撓みの関係を満足し、振動デバイス100の振動がデジタルカメラ1に伝わるのを低減することが可能となる。
<第2実施形態>
次に、図11を参照して第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態と同様の部分は重複説明を省略している。第2実施形態においても、振動デバイス100は、グリップカバー400に対して両面テープ(不図示)を用いてZ方向に固定されている。また、グリップ部90とグリップカバー400も両面テープ(不図示)を用いて固定されている。第1実施形態との差異として、グリップカバー400は、第一のカバー部材400aと、第二のカバー部材400bとで成る。また、振動減衰部401は、第二のカバー部材400bで形成され、カバー厚みは、振動減衰部401以外のカバー領域よりも薄いか同じ厚みであっても良い。ここで、振動減衰部401における第二のカバー部材400bのヤング率「E」は、第一のカバー部材400aのヤング率「E」よりも小さい。即ち、第二のカバー部材400bは、第一のカバー部材400aよりも柔軟性を有することを意味する。
グリップカバー400の材料の組み合わせとして、例えば第一のカバー部材400aがポリカーボネートで、第二のカバー部材400bが熱可塑性エラストマー等の組み合わせが挙げられる。但し、材料の組み合わせは、これに限らない。また、振動減衰部401は、第1実施形態で説明した通り、可撓性を有する必要があり、また「XY方向」に変形可能である必要もある。振動減衰部401の形状は、例えば図11に示すようにグリップカバー400の表面から凹む凹形状が挙げられる。但し、振動減衰部401は、上記形状に限られず、他にも振動減衰部401が蛇腹形状である場合やグリップカバー400の裏面からの凹形状としても良い。
次に、本実施形態における振動デバイス100の振動に対する振動減衰部401の役割を、振動デバイス100の振動方向毎に説明する。また、以降の説明では第1実施形態との差異として、第二のカバー部材400bと第一のカバー部材400aのヤング率が異なるという関係を歪みの式(2)と、撓みの式(6)に適用して振動影響について説明する。まず、振動デバイス100が「XY方向」に振動する場合について説明する。ここでは、振動減衰部401のカバー厚みは、振動減衰部401以外のカバー領域の厚みと同じであるとする。すなわち、グリップカバー400は一様な厚みで形成されている。ここで、振動デバイス100の振動により、デジタルカメラ1へ伝わる変位については、第1実施形態で記載した通り、振動デバイス100の振動変位とグリップカバー400歪みによって表れる変位との差となる。ここからは、グリップカバー400が、振動減衰部401を有する場合と、振動減衰部401を有さずヤング率が一様である場合とにおいて、式(2)を用いてグリップカバー400に発生する歪み量の比較を行う。
まず、グリップカバー400の厚みは一様であるため、断面積「A」は、振動減衰部401の有無に関わらず一定である。また、振動デバイス100によって振動デバイス位置規制形状402を介してグリップカバー400へ作用する力「P」も同様に一定である。よって、歪み「ε」は、ヤング率「E」と定数「C」を用いて式(2)を簡単化することで以下の式(9)を得る。
Figure 2024000127000010
また、前述した通り、第一のカバー部材400aのヤング率「E」と第二のカバー部材400bのヤング率「E」の関係は式(10)となる。
Figure 2024000127000011
よって、式(9)と式(10)とにより、振動減衰部401を有しない場合のひずみ「ε」と、振動減衰部401を有する場合の歪み「ε」の関係は式(11)となる。
Figure 2024000127000012
式(11)より、振動減衰部401が有ることにより、中間領域500における歪み量は、振動減衰部401が無い場合よりも大きくなることが分かる。
ここで、前述した通り、実際にグリップ部90へ伝わる変位は、振動デバイス100の振動変位とグリップカバー400の歪みによって表れる変位との差となる。このため、振動減衰部401を有する場合の方が、グリップ部90へ与える変位の影響が小さくなることが分かる。よって、振動デバイス100の「X方向」の振動がデジタルカメラ1へ与える変位の影響は、振動減衰部401を有することで低減することができることになる。これは「XY方向」の振動であれば総て同様である。
次に、振動デバイス100が「Z方向」に振動する場合について説明する。まず、「XY方向」の時と同様に、振動減衰部401のカバー厚みは振動減衰部401以外のカバー領域の厚みと同じであるとする。つまり、グリップカバー400は一様な厚みで形成されている。ここで、振動デバイス100の振動によってデジタルカメラ1へ伝わる変位は、第1実施形態で記載した通り、振動デバイス100の振動変位とグリップカバー400の撓みによって表れる変位との差となる。ここからは、グリップカバー400が振動減衰部401を有する場合と、振動減衰部401を有さずヤング率が一様である場合とにおいて、式(6)を用いてグリップカバー400に発生する撓み量の比較を行う。
まず、グリップカバー400の厚みは一様であるため、断面積「A」は、振動減衰部401の有無に関わらず一定である。即ち、断面二次モーメント「I」は一定である。また、振動デバイス100によりグリップカバー400に作用する荷重「P」も一定である。さらに、支点位置について、振動減衰部401の有無による条件を揃えるために、支点位置を振動減衰部401と非応力集中部の境界に設定すれば、撓みの支点間距離「L」も一定となる。よって、撓み「δ」は、式(6)を簡単化することで以下の式(12)のようになる。
Figure 2024000127000013
また、前述した通り、ヤング率「E」と「E」の関係は、式(10)の通りである。このため、式(10)と式(12)により、振動減衰部401が無い場合の撓み「δ」と振動減衰部401を有する場合の撓み「δ」の関係は、式(13)のように表される。
式(13)により、振動減衰部401が有ることにより、中間領域500における撓み量は、振動減衰部401が無い場合よりも大きくなることが分かる。ここで、前述した通り、実際にグリップ部90へ伝わる変位は、振動デバイス100の振動変位とグリップカバー400の撓みによって表れる変位との差となる。このため、振動減衰部401を有する場合の方が、グリップ部90へ与える変位の影響が小さくなることが分かる。よって、振動デバイス100の「Z方向」の振動がデジタルカメラ1へ与える変位の影響は、振動減衰部401を有することで低減することが可能となる。これは「Z方向」の振動であれば総て同様である。
<応用例>
<レンズユニット>
次に、図12乃至図17を参照して、第1、第2実施形態で説明した発明形態を様々なデジタル機器に適用した応用例について説明する。図12は、第1、第2実施形態で説明した発明形態をレンズユニット150に適用した場合の応用例である。レンズユニット150は、第1振動部301、第2振動部302、第3振動部303を備えている。これらの振動部内には夫々、振動デバイス100が固定されている。また、第1振動部301、第2振動部302、第3振動部303は、第1、第2実施形態と同様に、振動デバイス100と表層のグリップカバー400の固定領域間を「デバイス-カバー接触領域」501とし、振動デバイス位置規制形状402を有している。
さらに、第1乃至第3振動部(301、302、303)とグリップカバー400との境界よりも、グリップカバー400側は「グリップ-カバー接触領域502」である。つまり、第1振動部301、第2振動部302、第3振動部303は、中間領域500も含んでおり、中間領域500内に振動減衰部401も有している。このような構成により、第1、第2実施形態で説明した効果の通り「グリップ-カバー接触領域502」まで伝わる振動デバイス100の振動変位量を低減することができる。この結果、レンズユニット150が備える光学部材へ振動を伝わり難くすることが可能となる。なお、以下に示す図13乃至図17の応用例において、各振動部の内部構成は、図12の説明と同様の構成であり、中間領域500において振動減衰部401を有しているものとする。
<ヘッドマウントディスプレイ>
図13は、第1、第2実施形態で説明した発明形態をヘッドマウントディスプレイ700に適用した場合の応用例である。図13aに示すヘッドマウントディスプレイ700は、第1振動部301、第2振動部302を備える。図13bは、ヘッドマウントディスプレイ700の把持態様の一例の説明図である。ユーザが、ヘッドマウントディスプレイ700を装着し、振動デバイス100が発生する振動による通知が行われる場合、ヘッドマウントディスプレイ700全体が振動してしまうとユーザが不快に感じる虞がある。そこで、振動部の領域内に振動減衰部401を有することで、振動デバイス100の振動がグリップ-カバー接触領域502のグリップカバー400に伝わり難くすることができる。
この結果、ヘッドマウントディスプレイ700全体の振動量を低減することが可能となる。よって、ヘッドマウントディスプレイ700全体が振動することによるユーザの不快感を低減することができる。また、応用例ではヘッドマウントディスプレイ700を把持するユーザの手に振動が伝わる構成を前提に説明したが、振動部がユーザの頭部の一部に接する構成としても良い。
<ゲームコントローラー>
図14は、第1、第2実施形態で説明した発明形態をゲームのコントローラーに適用した応用例である。図14aは、コントローラー710の正面図、図14bは、コントローラー710の背面図である。コントローラー710は、第1振動部301、第2振動部302、第3振動部303、第4振動部304を備える。コントローラーに振動デバイス100を備え、コントローラー全体を振動させる技術は公知である。しかし、コントローラー全体が振動するため、振動中のボタン操作やジョイスティック操作をし難い虞があった。
しかしながら、本構成を適用し振動部の領域内に振動減衰部401を有することで、振動デバイス100の振動がグリップ-カバー接触領域502のグリップカバー400に伝わり難くすることが可能となる。この結果、コントローラー710全体の振動量を低減することが可能となる。よって、ユーザは振動デバイス100が発生する振動を感じながら、ゲームコントローラーのボタン操作やジョイスティック操作を行うことでゲームを行うことが可能となる。
<ハンドル>
図15は、第1、第2実施形態で説明した発明形態を自動車のハンドルに適用した応用例である。図15aは、ハンドル720の正面図、図15bはハンドル720の側面図である。図15aに示すように、ハンドル720は、その正面に第1振動部301と第3振動部303を備える、また、第1振動部301の紙面奥行き方向に第2振動部302を備え、同様に、第3振動部303の紙面奥行き方向に第4振動部304を備える。自動車のハンドル操作で振動デバイス100が発生する振動がハンドル全体に及ぶ場合、自動車の運転に支障をきたす恐れがある。
そこで、振動部の領域内に振動減衰部401を有することで、振動デバイス100の振動が、グリップ-カバー接触領域502におけるグリップカバー400に伝わりに難くすることができる。この結果、ハンドル720全体の振動量を低減することが可能となる。よって、運転時のハンドル操作を妨げることなく、ユーザに振動による通知を行うことが可能となる。なお、図15に図示した振動部はハンドルを把持した際のホームポジション位置を想定しているが、ハンドル全周に渡る3か所以上の個所に振動部を設けても良い。
<デジタル単眼鏡>
図16は、第1、第2実施形態で説明した発明形態をデジタル単眼鏡に適用した場合の応用例である。図16aは、デジタル単眼鏡730の正面斜視図であり、図16bは、デジタル単眼鏡730のユーザによる把持態様例の説明図である。符号400は、グリップカバーである。ユーザは、右手にデジタル単眼鏡730を把持し、デジタル単眼鏡の接眼部731から所望のデジタル映像を見ることが可能で、またデジタル単眼鏡730の撮像操作を行うことで撮像も可能である。デジタル単眼鏡730は、第1振動部301、第2振動部302、第3振動部303を備えている。本構成を適用することでデジタル単眼鏡730に備わる光学部材に振動が伝わりにくくなるため、振動による撮像画像の乱れが無い良好な撮像画像の取得が可能となる。
<スマートフォン>
図17は、第1、第2実施形態で説明した発明形態をスマートフォンに適用した場合の応用例である。符号400は、グリップカバーである。スマートフォン740は、ユーザが把持する箇所に、第1振動部301、第2振動部302を備えている。本構成を適用することで、スマートフォン740の意図しない領域へ伝わる振動を低減することができる。この結果、例えばスマートフォン740で撮像操作を行う際、振動による撮像画像の乱れが無い良好な撮像画像の取得が可能となる。
図12乃至図17を参照して第1、第2実施形態で説明してきた発明形態を様々なデジタル機器に適用した応用例について説明した。しかし、デジタル機器に搭載される振動デバイス100の数は必ずしも、振動部と同数搭載されている必要は無い。例えば、電子機器の内部に振動デバイス保持部材を備える。
そして、この振動デバイス保持部材に固定された振動デバイス100の振動が、振動保持部材を振動させて、複数の箇所に振動を伝える構成とすることで搭載する振動デバイス100の数を削減できる。なお、この振動デバイス保持部材は敢えて振動を伝えやすい材料で構成される。一方、本実施形態の電子機器では一以上の振動デバイス100を設けたても良い。
<変形例>
例えば視覚、聴覚にハンディキャップを有する方に対して、家電用のリモコンに本発明を適用することができる。例えば、振動デバイス100の振動により、当該リモコンの操作に応じた通知を振動により通知すれば、リモコン操作が適切であるか否かをユーザは振動により把握することができる。例えば、エアコンの温度設定を上げた場合と下げた場合とで異なる振動態様によって通知することが可能となる。
しかも、本発明を適用すれば、リモコン全体に対する振動量を低減しながら振動により必要な情報をユーザに通知することが可能になる。この家電用リモコンは変形例の一例に過ぎない。他の電子関連の機器に対して本発明を適用することができる。
また、図9(b)、図11等で示す振動減衰部材2001をゴム等の弾性部材で実現すれば、振動デバイス100の電子機器への振動を低減することができるとともに、製造コストの上昇も抑えることができる。また、振動デバイス100に間隔を空けて周囲を囲む振動減衰部401は、振動デバイス100の周囲の総てを囲む必要な無い。振動デバイス100に間隔を空けて囲む振減衰部材は必ずしも、「+Z方向」から見て閉じている必要なない。
<追記>
本実施形態の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)表面に凹部が設けられ自機器を把持する把持部となる外装部材と、
一以上の振動デバイスと、
前記凹部内に設けられ、前記一以上の振動デバイスを保持する保持部と、
前記一以上の振動デバイスと接触させた状態で前記外装部材を覆うカバー部材と、を備え、
前記外装部材の凹部の領域であって前記振動デバイスと前記カバー部材とが接触する接触部を除く領域に対応する、前記カバー部材の部分に可撓性を有する振動減衰部を設けたことを特徴とする電子機器。
(構成2)前記保持部は、前記一以上の振動デバイスの振動を減衰させる振動減衰部材で構成されることを特徴とする構成1に記載の電子機器。
(構成3)前記振動減衰部は 前記振動デバイスと機器の表面方向において間隔を空けて、前記振動デバイスの周囲を囲むように設けられることを特徴とする構成1乃至構成2のいずれか一項に記載の電子機器。
(構成4)前記振動減衰部は、自機器の内側方向に凹んで設けられていることを特徴とする構成1乃至構成3のいずれか一項に記載の電子機器。
(構成5)前記カバー部材は、前記振動デバイスの移動を規制する移動規制部を備えたことを特徴とする構成1乃至構成4のいずれか一項に記載の電子機器。
(構成6)前記振動減衰部が設けられた部分の前記カバー部材の厚みが、前記接触部における前記カバー部材の厚みよりも薄いことを特徴とする構成1乃至構成5のいずれか一項に記載の電子機器。
(構成7)前記振動減衰部が設けられた部分の前記カバー部材のヤング率が、当該部分を除く前記カバー部材のヤング率よりも小さいことを特徴とする構成1乃至構成6のいずれか一項に記載の電子機器。
(構成8)前記振動減衰部が設けられる部分の前記カバー部材に対して、前記振動減衰部を蛇腹形状としたことを特徴とする構成1乃至構成7のいずれか一項に記載の電子機器。
(構成9)前記振動減衰部が設けられる部分の前記カバー部材に対して、前記振動減衰部に代えてスリットを設けたことを特徴とする構成1乃至構成8のいずれか一項に記載の電子機器。
(構成10)前記振動減衰部が設けられた部分の前記カバー部材が第1材料で構成され、前記部分を除く前記カバー部材が第2材料で構成されることを特徴とする構成1乃至構成7のいずれか一項に記載の電子機器。
(構成11)前記第1材料は、前記第2材料より柔軟性の有る材料であることを特徴とする構成10に記載の電子機器。
(構成12)前記第1材料は熱可塑性エラストマーであり、前記第2材料はポリカーボネートであることを特徴とする構成10乃至構成11のいずれか一項に記載の電子機器。
(構成13)前記振動減衰部は、前記カバー部材が機器の表面方向おいて歪んで変形されるようにした構成であることを特徴とする構成1乃至構成12のいずれか一項に記載の電子機器。
(構成14)前記保持部は、凹部が設けられた略矩形状部材であり、両方の短手の夫々には凸部が一つ設けられるとともに、両方の長手には適宜の間隔で複数のリブが設けられ、前記一以上の振動デバイスの振動方向が前記長手の方向となるように、当該振動デバイスを前記凹部に嵌めて保持することを特徴とする構成1乃至構成13のいずれか一項に記載の電子機器。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 デジタルカメラ
28 表示部
50 システム制御部
60 モード切り替えスイッチ
61a 横位置シャッターボタン
61b 縦位置シャッターボタン
90 グリップ部
100 振動デバイス
103 レンズ
110 発光部
120 スピーカー
150 レンズユニット
2001 振動減衰部材
301 第1振動部
302 第2振動部
303 第3振動部
304 第4振動部
400 グリップカバー
400a 第一のカバー部材
400b 第二のカバー部材
402 振動デバイス位置規制形状
500 中間領域
501 デバイス-カバー接触領域
502 グリップ-カバー接触領域
710 コントローラー
720 ハンドル
730 デジタル単眼鏡
740 スマートフォン
1001 振動子
1002 マグネット
1003 バネ
1004 コイル

Claims (14)

  1. 表面に凹部が設けられ自機器を把持する把持部となる外装部材と、
    一以上の振動デバイスと、
    前記凹部内に設けられ、前記一以上の振動デバイスを保持する保持部と、
    前記一以上の振動デバイスと接触させた状態で前記外装部材を覆うカバー部材と、を備え、
    前記外装部材の凹部の領域であって前記振動デバイスと前記カバー部材とが接触する接触部を除く領域に対応する、前記カバー部材の部分に可撓性を有する振動減衰部を設けたことを特徴とする電子機器。
  2. 前記保持部は、
    前記一以上の振動デバイスの振動を減衰させる振動減衰部材で構成されることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記振動減衰部は、
    前記振動デバイスと機器の表面方向において間隔を空けて、前記振動デバイスの周囲を囲むように設けられることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の電子機器。
  4. 前記振動減衰部は、
    自機器の内側方向に凹んで設けられていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の電子機器。
  5. 前記カバー部材は、
    前記振動デバイスの移動を規制する移動規制部を備えたことを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の電子機器。
  6. 前記振動減衰部が設けられた部分の前記カバー部材の厚みが、前記接触部における前記カバー部材の厚みよりも薄いことを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の電子機器。
  7. 前記振動減衰部が設けられた部分の前記カバー部材のヤング率が、当該部分を除く前記カバー部材のヤング率よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の電子機器。
  8. 前記振動減衰部が設けられる部分の前記カバー部材に対して、前記振動減衰部を蛇腹形状としたことを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の電子機器。
  9. 前記振動減衰部が設けられる部分の前記カバー部材に対して、前記振動減衰部に代えてスリットを設けたことを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の電子機器。
  10. 前記振動減衰部が設けられた部分の前記カバー部材が第1材料で構成され、前記部分を除く前記カバー部材が第2材料で構成されることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の電子機器。
  11. 前記第1材料は、前記第2材料より柔軟性の有る材料であることを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
  12. 前記第1材料は熱可塑性エラストマーであり、前記第2材料はポリカーボネートであることを特徴とする請求項11に記載の電子機器。
  13. 前記振動減衰部は、
    前記カバー部材が機器の表面方向おいて歪んで変形されるようにした構成であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の電子機器。
  14. 前記保持部は、
    凹部が設けられた略矩形状部材であり、両方の短手の夫々には凸部が一つ設けられるとともに、両方の長手には適宜の間隔で複数のリブが設けられ、
    前記一以上の振動デバイスの振動方向が前記長手の方向となるように、当該振動デバイスを前記凹部に嵌めて保持することを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の電子機器。

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