JP2023554477A - 単結晶炉のグラファイト坩堝及びその製造方法、坩堝アセンブリ並びに単結晶炉 - Google Patents

単結晶炉のグラファイト坩堝及びその製造方法、坩堝アセンブリ並びに単結晶炉 Download PDF

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Abstract

単結晶炉のグラファイト坩堝(100)及びその製造方法、坩堝アセンブリ(1000)並びに単結晶炉であって、切欠き部(10)に溝(1b)が形成され、坩堝半製品(101)、坩堝半製品(101)に適合する石英坩堝(200)及び溶湯(300)に対して熱場シミュレーションを行い、溶湯(300)の高温領域の等温線(R)を取得し、本体(1)の縦断面において、溝(1b)の形状は、等温線(R)の一部の形状と一致するように構成され、坩堝半製品(101)は、坩堝半製品(101)の内壁面に溝(1b)を作り出して本体(1)を形成するように構成される。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2020年12月21日に出願された第202011519963.4号の中国特許出願に基づくものであり、上記中国特許出願の優先権を主張し、上記中国特許出願のあらゆる内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
本願は、坩堝の技術分野に関し、特に単結晶炉のグラファイト坩堝及びその製造方法、坩堝アセンブリ並びに単結晶炉に関するものである。
関連技術では、単結晶炉内の坩堝アセンブリは、石英坩堝と、グラファイト坩堝とを含み、坩堝アセンブリ内には原料を収容し、単結晶炉内のヒータの加熱作用で、坩堝アセンブリ内の原料は、シリコン溶湯に溶ける。ここで、シリコン溶湯の酸素は主に石英坩堝からのものであり、溶湯の酸素含有量が高すぎる場合、結晶中に大量のOISF及び酸素析出が発生することをもたらし、特にシリコン溶湯の縁部の温度が高いため、結晶成長の全過程においてシリコン溶湯の縁部に溶解する酸素が多く、シリコン溶湯の縁部箇所の酸素含有量が高過ぎることをもたらし、特に外部磁場装置がない場合、偏析現象が発生し、結晶品質に影響を与える。
本願の目的は、関連技術のうちの少なくとも1つの技術的問題を解決することである。そのため、本願は、単結晶炉のグラファイト坩堝を提供し、前記グラファイト坩堝は、ヒータの熱伝導及び溶湯の高温領域へ拡散した熱量を低下させ、溶湯の縁部箇所の温度を低下させることができ、その結果、溶湯の酸素含有量を低下させ、インゴット品質の向上に役立つ。
本願は、上記グラファイト坩堝を有する坩堝アセンブリを更に提供する。
本願は、上記坩堝アセンブリを有する単結晶炉を更に提供する。
本願は、グラファイト坩堝の製造方法を更に提供する。
本願の第1態様による単結晶炉のグラファイト坩堝は、本体を含み、前記本体は、グラファイト部材であり、前記本体に収容キャビティが画定され、前記収容キャビティの壁面には切欠き部を有し、前記切欠き部に溝が形成され、前記溝は、前記本体の円周方向に沿って延在して環状構造を形成し、坩堝半製品、前記坩堝半製品に適合する石英坩堝、及び前記石英坩堝に収容された溶湯に対して熱場シミュレーションを行い、溶湯の高温領域の等温線を取得し、前記本体の縦断面において、前記溝の形状は、前記等温線の一部の形状と一致するように構成され、前記坩堝半製品は、前記坩堝半製品の内壁面に前記溝を作り出して前記本体を形成するように構成され、前記高温領域の温度は、前記溶湯の他のいずれの領域の温度よりも高い。
本願による単結晶炉のグラファイト坩堝において、坩堝半製品、石英坩堝、及び溶湯に対して熱場シミュレーション(thermal field simulation)を行うことにより、溶湯の高温領域の等温線を精確に取得し、切欠き部に等温線の形状に基づいて溝を形成し、従って、グラファイト坩堝を単結晶炉に適用する場合、グラファイト坩堝の構造強度を確保することを前提として、ヒータの熱伝導及び溶湯の高温領域へ拡散した熱量を低下させ、熱伝導を低下させる作用を果たし、溶湯の縁部箇所の温度を低下させることができ、その結果、溶湯の酸素含有量を低下させ、更に結晶品質を効果的に向上させる。
いくつかの実施例において、前記グラファイト坩堝は、引き上げ法による結晶引き上げのために使用され、結晶引き上げ過程において、前記等温線は、複数本あり、前記溶湯の液位の下降につれて上から下へ配置され、複数本の前記等温線に対応する前記坩堝半製品の壁面における領域は、切欠き領域であり、前記切欠き部は、複数あり、いずれも前記切欠き領域内に位置する。
いくつかの実施例において、複数の前記切欠き部は、前記本体の軸方向に沿って間隔を置いて設けられ、複数本の前記等温線にそれぞれ対応するように構成され、各前記切欠き部に前記溝が形成され、前記溝の形状は、対応する前記等温線の一部の形状と一致するように構成される。
いくつかの実施例において、前記切欠き部は、対応する等温線の上端部と面一になるように構成される。
いくつかの実施例において、前記本体は、側壁部と、底壁部とを含み、前記側壁部は、筒状構造のように形成され、前記底壁部は、前記側壁部の底部に連結されて、前記側壁部の底部を密封し、前記溝は、前記側壁部及び/又は前記底壁部に形成される。
いくつかの実施例において、前記溝内に断熱部材が充填され、前記断熱部材の熱伝導率は、前記本体の熱伝導率よりも低い。
いくつかの実施例において、前記断熱部材は、炭素繊維材料部材である。
いくつかの実施例において、前記溝は、前記等温線の上端部の形状と一致するように構成される。
本願の第2態様による坩堝アセンブリは、本願の上記第1態様による単結晶炉のグラファイト坩堝であるグラファイト坩堝と、前記収容キャビティに取り付けられる石英坩堝とを含む。
本願の坩堝アセンブリに基づいて、上記グラファイト坩堝を用いることにより、ヒータの熱伝導及び溶湯の高温領域へ拡散した熱量を低下させ、溶湯の縁部箇所の温度を低下させることができ、その結果、溶湯の酸素含有量を低下させ、インゴット品質の向上に役立つ。
本願の第3態様による単結晶炉は、炉本体と、坩堝アセンブリとを含み、前記坩堝アセンブリは、本願の上記第2態様による坩堝アセンブリであり、前記坩堝アセンブリは、前記炉本体内に設けられる。
本願の単結晶炉に基づいて、上記坩堝アセンブリを用いることにより、溶湯の縁部箇所の温度を低下させることができ、その結果、溶湯の酸素含有量を低下させ、インゴット品質の向上に役立つ。
本願の第4態様によるグラファイト坩堝の製造方法において、グラファイト坩堝は、本願の上記第1態様による単結晶炉のグラファイト坩堝であり、前記製造方法は、坩堝半製品、前記坩堝半製品に適合する石英坩堝、及び前記石英坩堝に収容された溶湯に対して熱場シミュレーションを行うステップS1と、前記ステップS1におけるシミュレーション結果を抽出し、前記溶湯の高温領域の等温線を取得するステップS2であって、前記高温領域の温度は、前記溶湯の他のいずれの領域の温度よりも高いステップS2と、前記坩堝半製品の縦断面において、前記等温線の形状に基づいて前記溝の形状を決定し、前記切欠き部に前記溝を作り出し、前記本体を形成するステップS3とを含む。
本願によるグラファイト坩堝の製造方法において、坩堝半製品、石英坩堝、及び溶湯に対して熱場シミュレーションを行うことにより、溶湯の高温領域の等温線を精確に取得し、等温線に基づいて溝の形状を決定し、ヒータの熱伝導及び溶湯の高温領域へ拡散した熱量を低下させ、溶湯の縁部箇所の温度を低下させることができ、その結果、溶湯の酸素含有量を低下させ、インゴット品質の向上に役立つ。
いくつかの実施例において、前記ステップS1において、前記ステップS2で複数本の前記等温線を取得するように、前記坩堝半製品は、引き上げ法による結晶引き上げで熱場シミュレーションを行うために使用され、複数本の前記等温線は、前記溶湯の液位の下降につれて上から下へ配置され、複数本の前記等温線に対応する前記坩堝半製品の壁面における領域は、切欠き領域であり、前記ステップS3は、前記切欠き領域内に前記切欠き部の位置を決定するステップを更に含む。
いくつかの実施例において、前記切欠き領域内に前記切欠き部の位置を決定するステップは、前記等温線を前記坩堝半製品の図面に導入し、前記切欠き領域を決定するステップと、複数本の前記等温線の一部を選択し、選択した前記等温線の位置に基づいて前記切欠き部の位置を決定するステップとを含む。
本出願の追加の態様及び利点は、一部が以下の内容に説明され、他の一部が以下の説明に明らかになるか、本願の実践によって学習され得る。
本願の一実施例によるグラファイト坩堝の概略図である。 図1における枠に示された部分Aの拡大図である。 本願の一実施例による坩堝アセンブリの概略図である。 図3に示された坩堝アセンブリの局所的拡大図である。 図3に示された坩堝アセンブリ内の溶湯を加熱する場合の高温領域の等温線の概略図である。 本願の一実施例によるグラファイト坩堝の製造方法のフロー概略図である。 図6に示された坩堝半製品に溝を作り出す概略図である。 本願の他の一実施例によるグラファイト坩堝の製造方法のフロー概略図である。 坩堝半製品(即ち、溝が設けられない解決手段1)、本願において溝が設けられ、溝内に断熱部材が充填されたグラファイト坩堝(解決手段2)、及び本願において溝が設けられ、溝内に断熱部材が充填されないグラファイト坩堝(解決手段3)という3つの解決手段の熱場シミュレーション結果の概略図である。 図9に示された3つの解決手段の高温領域の等温線の比較図である。 図9に示された解決手段1と解決手段2の坩堝内壁の温度分布の比較図である。 図9に示された解決手段1と解決手段2の溶湯の縁部の酸素含有量の比較図である。
坩堝アセンブリ1000、石英坩堝200、溶湯300、等温線R、グラファイト坩堝100、中心軸線L、坩堝半製品101、半製品キャビティ101a、本体1、切欠き部10、収容キャビティ1a、溝1b、空洞部1c、側壁部11、底壁部12。
以下、本願の実施例を詳細に説明し、前記実施例の例示は、図面に示される。ここで、最初から最後まで同じ又は類似する記号は、同じ又は類似する素子又は同じ又は類似する機能を有する素子を表す。参照図面によって説明した以下の実施例は、例示的で、本願を解釈するためにのみ使用され、本願を限定するものではない。
以下の開示は、異なる実施例又はれを提供して本願の異なる構造を達成する。本願の開示を簡略化させるために、以下では、特定の例の部材及び配置を説明する。当然ながら、それらは、例示的であり、本願を限定するものではない。また、本願は、異なる例において数字及び/又は字母を繰り返して参照する。このような繰り返しは、簡素化及び明確化を目的としており、それ自体、議論された様々な実施例及び/又は構成の間の関係を示すものではない。また、本願は、様々なプロセス及び材料の例を提供するが、当業者は、他のプロセス及び/又は他の材料の適用可能性を理解できる。
以下では、図面参照しながら、本願の実施例によるグラファイト坩堝100を説明する。
図1に示すように、グラファイト坩堝100は、本体1を含み、本体1は、グラファイト部材であり、本体1に収容キャビティ1aが画定され、収容キャビティ1aは原料を収容するために使用され、それを加熱した後、収容キャビティ1a内の原料は、溶湯300に溶ける。収容キャビティ1aの壁面には切欠き部10を有し、切欠き部10に溝1bが形成され、溝1bは、本体1の内壁面に形成され、溝1bは、収容キャビティ1aの壁面の一部が凹むことで形成される。ここで、溝1bは、グラファイト坩堝100の円周方向に沿って延在して環状構造を形成するため、グラファイト坩堝100の構造強度を確保することに役立つ。
説明すべきものとして、グラファイト坩堝100は、中心軸線Lを有し、本願の説明において、本体1の軸方向は、グラファイト坩堝100の中心軸線Lに沿う方向であり、本体1の円周方向は、グラファイト坩堝100の中心軸線Lの周りの方向である。例えば、図1の例示では、グラファイト坩堝100は、回転構造として形成することができ、該回転構造の回転中心線は、グラファイト坩堝100の中心軸線Lであり、当然ながら、グラファイト坩堝100の形状はこれに限定されるものではない。
坩堝半製品101、坩堝半製品101に適合する石英坩堝200及び石英坩堝200内に収容された溶湯300に対して熱場シミュレーションを行い、溶湯300の高温領域の等温線Rを取得し、本体1の縦断面において、溝1bの形状は、等温線Rの一部の形状と一致するように構成され、坩堝半製品101は、坩堝半製品101の内壁面に溝1bを作り出して本体1を形成するように構成され、坩堝半製品101は、グラファイト部材であり、坩堝半製品101は、半製品キャビティ101aを画定し、半製品キャビティ101aの壁面に溝1bを作り出すと、本体1を形成することができ、明らかに、半製品キャビティ101aは、収容キャビティ1aに対応し、半製品キャビティ101aと収容キャビティ1aとの違いは、壁面に溝1bが形成するかどうかであるということであり、高温領域の温度は、溶湯300の他のいずれの領域の温度よりも高く、高温領域は、溶湯300の温度が最も高い領域であり、高温領域は、溶湯300の縁部箇所に位置する。
理解すべきものとして、坩堝半製品101に溝1bを作り出した後、坩堝半製品101の中心軸線は、本体1の中心軸線として形成することができる。本体の縦断面は、グラファイト坩堝100の中心軸線Lを経る平面であることを理解することができる。
グラファイト坩堝100が単結晶炉に適用する場合、収容キャビティ1aは、石英坩堝200を取り付けることに適し、原料は、石英坩堝200内に収容することに適し、単結晶炉が動作する場合、単結晶炉内のヒータは、グラファイト坩堝100、石英坩堝200及び、石英坩堝200内の原料を加熱し、原料を溶湯300に溶け、ヒータがグラファイト坩堝100の径方向の外側及び/又は底部に設けられるため、溶湯300の縁(外側の縁部及び/又は底部の縁部)の高温領域の温度が最も高く、その結果、溶湯300の縁の酸素含有量が高過ぎることをもたらし、本願によれば、収容キャビティ1aの壁面に切欠き部10が設けられ、切欠き部10に溝1bが形成され、石英坩堝200がグラファイト坩堝100に取り付けられる場合、石英坩堝200の外壁面は、溝1bの壁面と接触、適合することができず、石英坩堝200と溝1bは、空洞部1c(図4に示される)を画定することができ、該空洞部1cの熱伝導率は、グラファイトの熱伝導率よりはるか低く、即ち、空洞部1cの熱伝導率は、本体1の熱伝導率よりはるか低く、ヒータから伝導して溶湯300の縁部箇所まで拡散する熱量を低減でき、溶湯300の縁部箇所の温度を低下させることに役立ち、結晶成長の過程において、石英坩堝が高温環境下で酸素原子とシリコン原子に分解し、溶湯内に入るため、溶湯300の縁の酸素溶解速度の低減、酸素含有量の低下、更にインゴット品質の向上に役立つ。
また、本体1の縦断面において、溝1bの形状は、高温領域の等温線Rの一部の形状と一致するように構成され、溝1bの形状は、高温領域の等温線Rの形状に応じて設けられ、溝1bが高温領域とマッチングし、高温領域の面積を効果的に低減し、更にヒータから伝導して溶湯300の高温領域まで拡散する熱量を効果的に低減し、溶湯300の高温領域の酸素溶解速度の低減、酸素含有量の低下、インゴット品質の効果的な向上に役立ち、グラファイト坩堝100の構造強度をあまり低減せず、各熱場の等温線はいずれも異なるため、本願は、坩堝半製品101、石英坩堝200及び溶湯300に対してシミュレーションを行う方式によって溶湯300の高温領域の等温線Rを精確に取得することができ、更に溝1bの形状を精確に取得し、経験によってある場所が高温領域に位置すると判断し、実は高温領域にないため、単結晶炉の熱場構造に影響を与え、更にインゴットの結晶化速度に影響を与えることを回避する。
従って、本願による単結晶炉のグラファイト坩堝100において、坩堝半製品101、石英坩堝200及び溶湯300に対して熱場シミュレーションを行うことにより、溶湯300の高温領域の等温線Rを精確に取得し、溝1bの形状を精確に取得し、従って、グラファイト坩堝100を単結晶炉に適用する場合、グラファイト坩堝100の構造強度を確保することを前提として、ヒータの熱伝導及び溶湯300の高温領域へ拡散した熱量を低下させ、熱伝導を低下させる作用を果たし、その結果、溶湯300の高温領域の温度を低下させることができ、その結果、溶湯300の縁部箇所の温度を低下させ、溶湯300の酸素含有量を低下させ、更に結晶品質を効果的に向上させる。
いくつかの実施例において、図5に示すように、グラファイト坩堝100は、引き上げ法による結晶引き上げのために使用され、結晶引き上げ過程において、溶湯300の液位が徐々に低下し、異なる段階又は時間点で、高温領域の等温線Rの位置が異なり、結晶引き上げ過程において複数本の等温線Rを有し、複数本の等温線Rが溶湯300の液位の低下につれて上から下へ配置され、複数本の等温線Rに対応する坩堝半製品101の壁面における領域は、切欠き領域であり、又は、複数本の等温線Rにおいて坩堝半製品101の径方向に沿って坩堝半製品101の壁面に被覆される領域は、切欠き領域であり、切欠き部10は複数であり、複数の切欠き部10はいずれも切欠き領域内に位置し、従って、等温線Rに基づいて切欠き部10の設置領域を精確に取得することができ、切欠き部10の位置の設計を簡素化させ、同時に、複数の溝1bも切欠き領域内に位置し、異なる段階で、異なる溝1bが熱伝導を低減する作用を果たすことを効果的に確保し、結晶引き上げ全過程において、溝1bが熱伝導を低減することができる。
理解すべきものとして、結晶引き上げ全過程において、インゴットの長さが連続して変化する場合、等温線Rも連続して変化し、無数の等温線Rを有する。上記引き上げ法は、チョクラルスキー法とも呼ばれ、CZ法(Czochralski)、CCZ法(continuous CZ)、MCZ法(Magnetic CZ)であってもよい。
例えば、本体1は、側壁部11と、底壁部12とを含み、側壁部11は、筒状構造のように形成され、底壁部12は、側壁部11の底部に連結されて側壁部11の底部を密封し、単結晶炉のヒータは、側壁部11の径方向の外側だけに設けられる場合、高温領域は、溶湯300の径方向の外側の縁部箇所に位置し、複数本の等温線Rはいずれも側壁部11に対応して配置され、この場合、複数本の等温線Rは、本体1の軸方向に沿って上から下へ順次配置され、切欠き領域が側壁部11に位置し、溝1bは、側壁部11だけに形成され、単結晶炉のヒータは、底壁部12の下側だけに設けられる場合、高温領域は、溶湯300の底部の縁部箇所に位置し、複数本の等温線Rはいずれも底壁部12に対応して配置され、底壁部12の内壁に対応する曲面の中部は下向きに凹む場合、複数本の等温線Rは依然として溶湯300の液位の低下につれて上から下へ順次配置され、切欠き領域は、底壁部12に位置し、溝1bは、底壁部12だけに形成され、単結晶炉のヒータは、側壁部11の径方向の外側に設けられた第1ヒータと、底壁部12の底部に設けられた第2ヒータとを含む場合、高温領域は、溶湯300の径方向の外側の縁部箇所に位置し、第2ヒータの電力が高い場合、高温領域も溶湯300の底部の縁部箇所に位置し、この場合、複数本の等温線Rは、側壁部11と底壁部12に対応して配置され、また、複数本の等温線Rは、上から下へ順次配置され、切欠き領域は、側壁部11と底壁部12に位置し、側壁部11と底壁部12に溝1bがそれぞれ形成される。
理解すべきものとして、溝1bは、本体1の厚さ方向に沿って凹んで形成され、又は、溝1bは、本体1の径方向に沿って凹んで形成され、例えば、溝1bは、側壁部11に形成される場合、溝1bは、側壁部11の厚さ方向に沿って凹んで形成され、溝1bは、底壁部12に形成される場合、溝1bは、底壁部12の厚さ方向に沿って凹んで形成される。
いくつかの実施例において、図4及び図5に示すように、複数の切欠き部10は、本体1の軸方向に沿って間隔を置いて設けられ、複数の切欠き部10は、それぞれ複数本の等温線Rに対応するように構成され、各切欠き部10に溝1bが形成され、溝1bが複数であり、複数の溝1bは、本体1の軸方向に沿って間隔を置いて設けられ、グラファイト坩堝100の構造強度を容易に確保し、溝1bが本体1への弱体化作用を低減し、隣接する2つの溝1bの間には仕切り突起部を有し、仕切り突起部の自由端の端面と溝1bが形成されない他の収容キャビティ1aの壁面は、同じ滑らかな曲面に位置する。
例えば、切欠き部10は、本体1の側壁部11だけに形成される場合、複数の切欠き部10は、本体1の軸方向に沿って間隔を置いて設けられ、切欠き部10は、本体1の底壁部12だけに形成される場合、底壁部12の内壁に対応する曲面の中部は、下向きに凹むため、複数の切欠き部10も本体1の軸方向に沿って間隔を置いて設けられ、側壁部11と底壁部12に切欠き部10がそれぞれ形成される場合、全ての切欠き部10が本体1の軸方向に沿って間隔を置いて設けられる。当然ながら、切欠き部10は1つであってもよく、この場合、溝1bは1つである。
理解すべきものとして、グラファイト坩堝100の強度要件を満たすという条件で、本体1の径方向の溝1bの深さはできるだけ小さく、本体1の軸方向の溝1bの幅はできるだけ大きく、溝1bが熱伝導を低減する機能を効果的に向上させ、選択した高温領域の複数本の等温線Rのうちの任意の隣接する2つに対応する温度差は、実際のニーズに応じて具体的に設定され得、各等温線Rに対応する具体的な温度値は、実際のニーズに応じて具体的に設定され得る。本願の説明において、「複数」とは、2つ以上を意味する。
ここで、溝1bの形状は、対応する等温線Rの一部の形状と一致するように構成される。例えば、等温線Rの一部を選択し、複数の切欠き部10の位置は、上記等温線Rの一部の位置に一対一対応するため、各溝1bの位置は、対応する等温線Rの位置に対応することができ、例えば、坩堝半製品101の軸方向において、切欠き部10の位置は、対応する等温線Rの上端部と面一になって設けられるため、等温線Rに基づいて溝1bの位置を決定でき、溝1bの位置の設計を容易に簡素化させる。ここで、溝の形状は、対応する等温線の一部の形状と一致するように構成され、一般的に、複数の切欠き部10に対応する複数本の等温線Rの形状と異なるため、等温線の形状に基づいて対応する溝の形状を決定し、溝の形状が実際の生産に適用する。
いくつかの実施例において、図1及び図5に示すように、切欠き部10は、対応する等温線Rの上端部と面一になるように構成され、例えば、切欠き部10の頂端は、対応する等温線Rの頂端と面一になることができ、選択した等温線Rの位置に基づいて切欠き部10の位置を迅速に決定することができ、同時に、単結晶炉のヒータは、グラファイト坩堝100の径方向の外側に設けられた部分を含み、溶湯300の高温領域の等温線Rの上端は突起部を有し、切欠き部10と該突起部は対応して設けられ、溶湯300の縁部箇所の温度を効果的に低下させ、更に溶湯300の酸素含有量を低下させる。
例えば、本体1の側壁部11に切欠き部10が形成される場合、対応する等温線Rは、側壁部11に対応して配置され、等温線Rの傾向は、側壁部11の内壁の形状に関連し、各等温線Rの全体的な傾向は、上から下へ延在するものであり、切欠き部10は、対応する等温線Rの上端と面一になるように構成され、本体1の底壁部12に切欠き部10が形成される場合、対応する等温線Rは、底壁部12に対応して配置され、等温線Rの傾向は、底壁部12の内壁の形状に関連し、底壁部12の内壁に対応する曲面の中部は、下向きに凹むため、各等温線Rの全体的な傾向は、上から下へ延在するものであり、切欠き部10は、対応する等温線Rの上端部と面一になるように構成される。当然ながら、切欠き部10の設置はこれに限定されるものではない。
いくつかの実施例において、図1に示すように、本体1は、側壁部11と、底壁部12とを含み、側壁部11は、筒状構造のように形成され、底壁部12は、側壁部11の底部に連結されて、側壁部11の底部を密封し、溝1bは、側壁部11及び/又は底壁部12に形成される。例えば、単結晶炉のヒータは、グラファイト坩堝100の径方向の外側だけに設けられる場合、溝1bは、側壁部11に形成され得、単結晶炉のヒータは、グラファイト坩堝100の径方向の外側に設けられた第1ヒータと、グラファイト坩堝100の底部に設けられた第2ヒータとを含む場合、第2ヒータの電力が大きいと、高温位置は、グラファイト坩堝100の底部に位置し、この場合、側壁部11と底壁部12に溝1bがそれぞれ形成される。そのため、溝1bの位置の設置は柔軟であり、実際の異なるニーズを満たすことができる。
説明すべきものとして、本願の説明において、「及び/又は」の意味は、3つの並列関係の解決手段を含むことを指し、「A及び/又はB」を一例としては、解決手段A、又は解決手段B、又はAとBを同時に満たす解決手段を含み、例えば、溝1bは、側壁部11及び/又は底壁部12に形成されることは、1.側壁部11に溝1bが形成され、底壁部12に溝1bが形成されないことと、2.側壁部11に溝1bが形成されず、底壁部12に溝1bが形成されることと、3.側壁部11と底壁部12に溝1bがそれぞれ形成されることとを含む。
ここで、「筒状構造」は、広い意味に理解されるべきであり、それは、この円筒構造、円錐構造、及び多角形筒状構造を含むが、それらに限定されない。
いくつかの実施例において、溝1b内に断熱部材が充填され、断熱部材の熱伝導率は、本体1の熱伝導率よりも低いため、溝1bは、ヒータと溶湯300との間の熱伝導を低減することを確保する。
理解すべきものとして、溝1bは1つである場合、該溝1b内に、断熱部材が充填され、溝1bは複数である場合、複数の溝1bのうち少なくとも1つ内に断熱部材が充填される。
当然ながら、溝1b内に他の部材を充填しなくてもよく、グラファイト坩堝100は単結晶炉に適用する場合、石英坩堝200は、収容キャビティ1aに取り付けられ、この場合、溝1b内のものは空気であり、空気の熱伝導率は、グラファイトの熱伝導率よりはるか低く、同様に、熱伝導を低減する作用を果たすことができる。
いくつかの実施例において、断熱部材は、炭素繊維材料部材である。炭素繊維材料部材は、明らかな方向異方性を有し、炭素繊維フィラメントと垂直になる方向において、炭素繊維材料の熱伝導及び導電性能が低いため、良好な保温、断熱作用を有し、同時に、炭素繊維材料部材は、良好な耐高温性を有し、高温での炭素繊維材料部材の信頼性を確保する。
当然ながら、断熱部材は、他の材料の部材であってもよく、炭素繊維材料部材に限定されるものではない。
いくつかの実施例において、図5に示すように、等温線Rの上端部は、湾曲部を有して突起部を形成し、溝1bの形状は、等温線Rの上端部の形状と一致するように構成され、溝1bの設置を実現する。
理解すべきものとして、本体1の側壁部11に切欠き部10が形成される場合、対応する等温線Rの全体的な傾向は、上から下へ延在し、側壁部11における溝1bは、対応する等温線Rの上端部の形状と一致し、本体1の底壁部12に切欠き部10が形成される場合、対応する等温線Rの全体的な傾向は、上から下へ延在し、底壁部12における溝1bは、対応する等温線Rの上端部の形状と一致するように構成される。
本願の第2態様の実施例による坩堝アセンブリ1000は、図3に示され、坩堝アセンブリ1000は、グラファイト坩堝100と、石英坩堝200とを含み、石英坩堝200は、グラファイト坩堝100の収容キャビティ1aに取り付けられる。ここで、グラファイト坩堝100は、本願の上記第1態様の実施例による単結晶炉のグラファイト坩堝100である。
本願の実施例による坩堝アセンブリ1000は、グラファイト坩堝100を用いることにより、坩堝アセンブリ1000の信頼性を確保するという条件で、坩堝アセンブリ1000内の溶湯300の縁部箇所の温度を低下させ、更に溶湯300の酸素含有量を低下させ、結晶の品質を効果的に向上させる。
本願の第3態様の実施例による単結晶炉は、炉本体と、坩堝アセンブリ1000とを含み、坩堝アセンブリ1000は、炉本体内に設けられる。ここで、坩堝アセンブリ1000は、本願の上記第2態様の実施例によるグラファイト坩堝1000である。
本願の実施例による単結晶炉は、上記坩堝アセンブリ1000を用いることにより、坩堝アセンブリ1000内の溶湯300の縁部箇所の温度を低下させることができ、その結果、溶湯300の酸素含有量を低下させ、単結晶炉で製造したインゴット品質を向上させる。
本願の実施例による単結晶炉の他の構成及び操作は、当業者にとって既知であり、ここでは詳細な説明を省略する。
本願の第4態様の実施例によるグラファイト坩堝100の製造方法において、グラファイト坩堝100は、本願の第1態様の実施例による単結晶炉のグラファイト坩堝100であり、グラファイト坩堝100の製造方法は、
坩堝半製品101、坩堝半製品101に適合する石英坩堝200及び石英坩堝200に収容された溶湯300に対して熱場シミュレーションを行うステップS1と、
ステップS1におけるシミュレーション結果を抽出し、溶湯300の高温領域の等温線Rを取得するステップS2であって、高温領域の温度は、溶湯300の他のいずれの領域の温度よりも高い場合、高温領域は、溶湯300の温度が最も高い領域であるステップS2と、
坩堝半製品101の縦断面において、等温線Rの形状に基づいて溝1bの形状を決定し、例えば、坩堝半製品101の縦断面において、溝1bの形状は、対応する等温線Rの上端部の形状と一致し、切欠き部10に溝1bを作り出し、本体1を形成するステップS3とを含む。明らかに、坩堝半製品101は、坩堝半製品101の内壁面に溝1bを作り出して本体1を形成するように構成され、石英坩堝200は、本願におけるグラファイト坩堝100に適合してあってもよい。
ここで、説明すべきものとして、各ステップは、順次行われ、同じステップにおいて、各動作の順序は一定ではない。例えば、ステップS1、ステップS2及びステップS3は順次行われ、ステップS1における「熱場シミュレーション」は、ステップS2における「等温線Rを取得する」前に行われる。
従って、本願の実施例によるグラファイト坩堝100の製造方法において、坩堝半製品101、石英坩堝200及び溶湯300に対して熱場シミュレーションを行うことにより、溶湯300の高温領域の等温線Rを精確に取得し、等温線Rの形状に基づいて溝1bの形状を決定し、ヒータの熱伝導及び溶湯300の高温領域へ拡散した熱量を低下させ、溶湯300の縁部箇所の温度を低下させることができ、その結果、溶湯の酸素含有量を低下させ、インゴット品質の向上に役立つ。
いくつかの実施例において、ステップS1における熱場シミュレーションは、インゴット成長段階で行われるものである。ここで、熱場シミュレーションのパラメータは、インゴット成長段階のパラメータを使用することができるため、シミュレーション結果は、実際のニーズを満たす。
いくつかの実施例において、ステップS1において、坩堝半製品101は、引き上げ法による結晶引き上げで熱場シミュレーションを行うために使用され、ステップS2において、複数本の等温線Rを取得し、複数本の等温線Rは、溶湯300の液位の下降につれて上から下へ配置され、複数本の等温線Rに対応する坩堝半製品101の壁面における領域は、切欠き領域である。ステップS3は、切欠き領域内に切欠き部10の位置を決定するステップを更に含む。
いくつかの実施例において、切欠き領域内に切欠き部10の位置を決定するステップは、等温線Rを坩堝半製品101の図面に導入し、切欠き領域を決定するステップと、複数本の等温線Rの一部を選択し、選択した等温線Rの位置に基づいて切欠き部10の位置を決定し、例えば、複数の切欠き部10は、選択した複数本の等温線Rの上端部に一対一対応して面一になることができ、切欠き部10と溝1bの位置を正確で容易に決定するステップとを含む。
例えば、等温線Rを1:1の比を坩堝半製品のCAD図面中に導入し、等温線Rにおける任意の点の座標は、該点の実際の座標であるため、複数本の等温線Rの位置に基づいて切欠き領域を迅速に決定し、複数本の等温線Rを合理的に選択して切欠き部10の位置を容易に決定し、それは、便利、迅速である。理解すべきものとして、選択した等温線Rで示される具体的な温度値は、実際のニーズに応じて選択され得る。
図9及び図10に示すように、それらは、坩堝半製品101(即ち、溝1bが設けられない解決手段1)、本願において溝1bが設けられ、溝1b内に断熱部材が充填されるグラファイト坩堝100(解決手段2)、及び本願において溝1bが設けられ、溝1b内に材料部材が充填されないグラファイト坩堝100(解決手段3)という3つの解決手段の熱場シミュレーションの概略図を示し、図10では、「200-最初」は、解決手段1に対応し、「200-繊維」は、解決手段2に対応し、「200-なし」は、解決手段3に対応し、また、図10では、図9における3つの解決手段の溶湯の高温領域の等温線を示し、比較から分かるように、本願の解決手段2及び解決手段3によれば、高温領域(≧1696.5K)の面積は、解決手段1よりはるか低下し、解決手段3はより顕著であり、高温領域が下向きに広がる場合、その一部だけが切欠き部にあり、そのため、真空溝は、熱量が溶湯に拡散することを効果的に低減する。明らかに、溝1bは、溶湯300に伝達する熱量を効果的に低減する。
図11及び図12に示すように、それらは、坩堝半製品(即ち、溝1bが設けられない解決手段1)、及び溝1b内に断熱部材が充填されるもの(解決手段2)という2つの解決手段の坩堝の内壁の温度分布の比較及び溶湯の縁部の酸素含有量の比較を示し、それらから分かるように、解決手段2の高温領域の温度は、解決手段1より1~2℃低く、溶湯の縁部の酸素含有量も対応して低下し、高温領域の温度はと坩堝の酸素の放出との関連性は明らかである。
本願の説明では、説明に必要なものとして、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「厚さ」、「上」、「下」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「軸方向」、「径方向」、「円周方向」などで示される配向又は位置関係は、添付の図面に示される配向又は位置関係に基づいており、本願を説明し、説明を簡略化するためにのみ使用され、言及される装置又は要素が特定の配向を有し、特定の方向で構築及び動作しなければならないことを示したり暗示したりするものではなく、従って、それらは本願への限定として解釈されるべきではない。なお、「第1」及び「第2」で区切られた特徴には、その特徴の1つ以上が明示的または暗示的に含まれる場合がある。
本願の説明では、説明すべきものとして、特に明記されない限り、用語「取り付け」、「繋ぐ」、「連結」は、広い意味で理解する必要があり、例えば、「連結」は、固定連結、取り外し可能な連結、又は一体的な連結であってもよく、機械的連結又は電気的連結であってもよく、直接連結又は中間媒体を介する間接的連結であってもよく、2つの素子間の連通であってもよい。当業者は、本願における上記用語の特定の意味を特定の状況で理解することができる。
本明細書では、用語「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例示」、「具体的な例示」、又は「いくつかの例示」などは、該実施例又は例を参照して説明した具体的な特徴、構造、材料又は特性が本願の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを指す。本明細書では、上記用語の概略的説明は、必ずしも同じ実施例又は例を指すわけではない。また、説明した具体的な特徴、構造、材料又は特性は、任意の1つ以上の実施例又は例において、任意の適切な方法で組み合わせることができる。
本願の実施例を示して説明するが、当業者は、本願の原理及び意図から逸脱することなく、これらの実施例に対して様々な変更、修正、置換及び変形を行うことができ、本願の範囲は、特許請求の範囲及びそれらの同等物によって限定されることが理解され得る。

Claims (13)

  1. 単結晶炉のグラファイト坩堝であって、
    本体を含み、前記本体は、グラファイト部材であり、前記本体に収容キャビティが画定され、前記収容キャビティの壁面には切欠き部を有し、前記切欠き部に溝が形成され、前記溝は、前記本体の円周方向に沿って延在して環状構造を形成し、
    坩堝半製品、前記坩堝半製品に適合する石英坩堝、及び前記石英坩堝に収容された溶湯に対して熱場シミュレーションを行い、前記溶湯の高温領域の等温線を取得し、前記本体の縦断面において、前記溝の形状は、前記等温線の一部の形状と一致するように構成され、前記坩堝半製品は、前記坩堝半製品の内壁面に前記溝を作り出して前記本体を形成するように構成され、前記高温領域の温度は、前記溶湯の他のいずれの領域の温度よりも高い、単結晶炉のグラファイト坩堝。
  2. 前記グラファイト坩堝は、引き上げ法による結晶引き上げのために使用され、結晶引き上げ過程において、前記等温線は、複数本あり、前記溶湯の液位の下降につれて上から下へ配置され、複数本の前記等温線に対応する前記坩堝半製品の壁面における領域は、切欠き領域であり、前記切欠き部は、複数あり、いずれも前記切欠き領域内に位置する、請求項1に記載の単結晶炉のグラファイト坩堝。
  3. 複数の前記切欠き部は、前記本体の軸方向に沿って間隔を置いて設けられ、複数本の前記等温線にそれぞれ対応するように構成され、各前記切欠き部に前記溝が形成され、前記溝の形状は、対応する前記等温線の一部の形状と一致するように構成される、請求項2に記載の単結晶炉のグラファイト坩堝。
  4. 前記切欠き部は、対応する等温線の上端部と面一になるように構成される、請求項3に記載の単結晶炉のグラファイト坩堝。
  5. 前記本体は、側壁部と、底壁部とを含み、前記側壁部は、筒状構造のように形成され、前記底壁部は、前記側壁部の底部に連結されて、前記側壁部の底部を密封し、前記溝は、前記側壁部及び/又は前記底壁部に形成される、請求項1~4のいずれか1項に記載の単結晶炉のグラファイト坩堝。
  6. 前記溝内に断熱部材が充填され、前記断熱部材の熱伝導率は、前記本体の熱伝導率よりも低い、請求項5に記載の単結晶炉のグラファイト坩堝。
  7. 前記断熱部材は、炭素繊維材料部材である、請求項6に記載の単結晶炉のグラファイト坩堝。
  8. 前記溝は、前記等温線の上端部の形状と一致するように構成される、請求項1~7のいずれか1項に記載の単結晶炉のグラファイト坩堝。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の単結晶炉のグラファイト坩堝と、
    前記収容キャビティに取り付けられる石英坩堝とを含む、坩堝アセンブリ。
  10. 炉本体と、
    前記炉本体に設けられた、請求項9に記載の坩堝アセンブリとを含む、単結晶炉。
  11. 請求項1~8のいずれか1項に記載の単結晶炉のグラファイト坩堝であるグラファイト坩堝の製造方法であって、
    坩堝半製品、前記坩堝半製品に適合する石英坩堝、及び前記石英坩堝に収容された溶湯に対して熱場シミュレーションを行うステップS1と、
    前記ステップS1におけるシミュレーション結果を抽出し、前記溶湯の高温領域の等温線を取得するステップであって、前記高温領域の温度は、前記溶湯の他のいずれの領域の温度よりも高いステップS2と、
    前記坩堝半製品の縦断面において、前記等温線の形状に基づいて前記溝の形状を決定し、前記切欠き部に前記溝を作り出し、前記本体を形成するステップS3とを含む、グラファイト坩堝の製造方法。
  12. 前記ステップS1において、前記ステップS2で複数本の前記等温線を取得するように、前記坩堝半製品は、引き上げ法による結晶引き上げで熱場シミュレーションを行うために使用され、複数本の前記等温線は、前記溶湯の液位の下降につれて上から下へ配置され、複数本の前記等温線に対応する前記坩堝半製品の壁面における領域は、切欠き領域であり、
    前記ステップS3は、前記切欠き領域内に前記切欠き部の位置を決定するステップを更に含む、請求項11に記載のグラファイト坩堝の製造方法。
  13. 前記切欠き領域内に前記切欠き部の位置を決定するステップは、
    前記等温線を前記坩堝半製品の図面に導入し、前記切欠き領域を決定するステップと、
    複数本の前記等温線の一部を選択し、選択した前記等温線の位置に基づいて前記切欠き部の位置を決定するステップとを含む、請求項12に記載のグラファイト坩堝の製造方法。

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