JP2023553158A - レーザ切断特性に優れた鋼材及びその製造方法 - Google Patents

レーザ切断特性に優れた鋼材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 レーザ切断特性に優れた鋼材及びその製造方法が提供する。【解決手段】本発明のレーザ切断特性に優れた鋼材は、重量%で、炭素(C):0.15~0.30%、シリコン(Si):0.1~0.5%、マンガン(Mn):1.5%以下(0は除く)、モリブデニウム(Mo):0.5%以下(0は除く)、リン(P):0.05%以下(0は除く)、硫黄(S):0.01%以下(0は除く)、アルミニウム(Al):0.05%以下(0は除く)、残部Fe及びその他の不可避不純物からなり、関係式1を満たし、表面スケール層の厚さが30μm以下であることを特徴とする。[関係式1]C/Mo<6.0(ここで、C及びMoは重量%である。)【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ切断特性に優れた鋼材及びその製造方法に係るものであり、より詳細には、精密切断作業が要求される機械、建設及び各種部品素材などに用いられる鋼材及びその製造方法に関するものである。
レーザ切断とは、レーザを用いて金属材料を精密に切断することをいう。レーザ切断の場合、通常は形状が複雑であり、寸法が非常に正確でなければならない部品素材産業分野で主に用いられている。
レーザ切断時、鉄鋼素材は製品の厚さと表面状態及び合金成分によって切断特性に差が出る。一般的に、レーザ切断は厚さ30mm未満の製品にのみ適用可能であり、厚さがそれ以上になる場合にはプラズマ(plasma)切断やまずはガス切断を適用するようになる。表面状態は、熱間圧延後に板材が空冷されて生成される2次スケールの厚さと密着性の程度によってレーザ切断品質に差が生じるようになる。通常の場合、スケールの厚さが薄いほどレーザ切断性に優れ、スケールが厚い場合、切断の途中に製品表面からスケールが剥離するにつれて切断品質が悪くなる。ただし、スケールの厚さが比較的厚いとしても、母材とスケールとの間の密着性が大きい場合、レーザ切断時に剥離されず、優れた切断品質を得ることができる。
特開 2012-142251号公報 特開 平9-311094号公報
したがって、本発明は、降伏強度245MPa以上を満たすとともにレーザ切断特性に優れた厚板鋼材及びその製造方法を提供することを目的とする。
なお、本発明が解決しようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に限定されず、言及されていないまた他の技術的課題は、以下の記載から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば明確に理解することができる。
本発明のレーザ切断特性に優れた厚さが28mm以下の厚板鋼材は、
重量%で、炭素(C):0.15~0.30%、シリコン(Si):0.1~0.5%、マンガン(Mn):1.5%以下(0は除く)、モリブデニウム(Mo):0.5%以下(0は除く)、リン(P):0.05%以下(0は除く)、硫黄(S):0.01%以下(0は除く)、アルミニウム(Al):0.05%以下(0は除く)、残部Fe及びその他の不可避不純物からなり、下記関係式1を満たし、表面スケール層の厚さが30μm以下であることを特徴とする。
[関係式1]
C/Mo<6.0
(ここで、C及びMoは重量%である。)
前記厚板鋼材は、フェライトとパーライトを含む微細組織を有することができる。
本発明のレーザ切断性に優れた厚板鋼材の製造方法は、
重量%で、炭素(C):0.15~0.30%、シリコン(Si):0.1~0.5%、マンガン(Mn):1.5%以下(0は除く)、モリブデニウム(Mo):0.5%以下(0は除く)、リン(P):0.05%以下(0は除く)、硫黄(S):0.01%以下(0は除く)、アルミニウム(Al):0.05%以下(0は除く)、残部Fe及びその他の不可避不純物からなり、前記関係式1を満たす鋼スラブを1050~1180℃の温度範囲で加熱する段階、
前記加熱された鋼スラブを950~1050℃の温度範囲で粗圧延する段階、及び
前記粗圧延されたスラブを800~950℃の温度範囲で仕上げ熱間圧延することで厚さが28mm以下の熱延鋼板を製造する段階、を含むことを特徴とする。
前記厚板鋼材表面に形成されたスケール層の厚さが30μm以下になるように熱間圧延時にディスケーリングすることが好ましい。
本発明によれば、スケール層の厚さ30μm以下であるとともに降伏強度245MPa以上を満たすレーザ切断特性に優れた鋼材を提供する効果がある。
本発明の実施例においてレーザ切断工程で切断された発明例1の鋼板の断面写真である。
以下、本発明を説明する。
本発明者らは、高炉社で製造可能なレーザ切断品質に優れた厚板鋼材を開発するために研究と実験を重ね、その結果、従来のSiを添加しないか又は極力制限する技術とは異なり、Siを適正量以上に添加するとともにMn、Moを適正量添加することにより、優れたレーザ切断品質を確保することができることを確認し、本発明を提示する。
このような本発明のレーザ切断特性に優れた厚板鋼材は、重量%で、炭素(C):0.15~0.30%、シリコン(Si):0.1~0.5%、マンガン(Mn):1.5%以下(0は除く)、モリブデニウム(Mo):0.5%以下(0は除く)、リン(P):0.05%以下(0は除く)、硫黄(S):0.01%以下(0は除く)、アルミニウム(Al):0.05%以下(0は除く)、残部Fe及びその他の不可避不純物からなり、下記関係式1を満たし、表面スケール層の厚さが30μm以下である。
まず、本発明の合金組成について説明し、ここで説明される合金組成の含有量は重量%である。
・炭素(C):0.15~0.30%
炭素(C)は、鋼の強度を確保することができる最も有効な元素であり、熱間圧延後に別途の冷却過程を経ることなく、一定レベル以上の強度確保のためには適正量を添加する必要がある。通常的に、上述した効果を十分に確保するためには0.15%以上添加することが好ましいが、その含有量が0.30%を超過するようになると鋼の靭性が悪くなるだけでなく、再加熱時にクラックが発生する可能性があるという問題がある。したがって、本発明では、上記Cの含有量を0.15~0.30%に制御することが好ましい。より好ましくは、上記Cの含有量を0.16~0.29%に制御することができる。
・シリコン(Si):0.1~0.5%
シリコン(Si)は、製鋼工程中に脱酸に有効であるが、高温で酸素と結合して鋼の表面にスケールを生成させる主要元素である。脱酸効果とともに加熱及び熱間圧延の間に生成されるスケールを制御するためには0.1%以上添加することが好ましいが、その含有量が0.5%を超過するようになると最終製品の表面スケールが非常に厚くなるだけでなく、圧入痕のような欠陥を誘発するおそれがあるため、好ましくない。したがって、本発明では、上記Siの含有量を0.1~0.5%に制御することが好ましい。より好ましくは、上記Siの含有量を0.2~0.4%に制御することができる。
・マンガン(Mn):1.5%以下(0は除く)
マンガン(Mn)は、代表的な硬化能元素としてフェライト生成を抑制し、Ar3温度を下げることで焼入性を効果的に上昇させて鋼の強度を向上させる元素である。しかし、切断時に酸素との反応により発熱エネルギーを高めて切断品質を悪くすることがある。したがって、本発明では、強度と切断品質の確保のために上記Mnの含有量を1.5%以下に制御することが好ましく、より好ましくは、Mnの含有量を1.2%以下に制御することができる。
・モリブデニウム(Mo):0.5%以下(0は除く)
モリブデニウム(Mo)は、鋼の焼入性を増加させて強度を効果的に向上させる元素であり、高温で微細なMoC析出物が生成されると高い降伏強度の確保が可能である。また、切断過程中の酸素との反応時に発熱エネルギーがMnなどと比較して比較的低い。したがって、本発明では、強度と切断品質の確保のために、上記Moの含有量を0.5%以下に制御することが好ましく、より好ましくは、Moの含有量を0.47%以下に制御することができる。
・リン(P):0.05%以下(0は除く)
リン(P)は、鋼中に不可避に含有される元素でありながら、鋼の靭性を阻害する元素である。したがって、上記Pの含有量を可能な限り低く下げて0.05%以下に制御することが好ましいが、不可避に含有されるレベルを考慮して0%は除外する。
・硫黄(S):0.01%以下(0は除く)
硫黄(S)は、鋼中にMnS介在物を形成して鋼の靭性を阻害する元素である。したがって、上記Sの含有量を可能な限り低く下げて0.01%以下に制御することが好ましいが、不可避に含有されるレベルを考慮して0%は除外する。
・アルミニウム(Al):0.05%以下(0は除く)
アルミニウム(Al)は、鋼の脱酸剤として溶鋼中に酸素含有量を下げるのに効果的な元素である。このようなAlの含有量が0.05%を超過するようになると鋼の清浄性が阻害されるという問題があるため、好ましくない。したがって、本発明では、上記Alの含有量を0.05%以下に制御することが好ましく、製鋼工程時の負荷、製造費用の上昇などを考慮して0%は除外する。
・関係式1
また、本発明では、厚板鋼材のレーザ切断特性を向上させるために、下記関係式1を満たす範囲内でCとMoを含有することが要求される。下記関係式1で定義されるC/Mo含有量比が6.0を超過すると、レーザ切断時の高い熱により過度の溶融物が生成されるDrossのような不良が発生するなど、結果的に切断品質が劣化するという問題がある。本発明において好ましくは上記含有量比が5.5以下、より好ましくは5.0以下になるようにCとMoを含有することが好ましい。
[関係式1]
C/Mo<6.0
(ここで、C及びMoは重量%である。)
本発明の残りの成分は鉄(Fe)である。但し、通常の製造過程では、原料または周囲環境から意図しない不純物が不可避に混入する可能性があるため、これを排除することはできない。これらの不純物は通常の製造過程の技術者であれば誰でも分かることであるため、そのすべての内容を特に本明細書では言及しない。
一方、本発明のレーザ切断用鋼材の微細組織は、フェライトとパーライトの二相(dual phase)組織から構成されることが好ましい。上記微細組織は鋼の強度の確保には有用であるが、レーザ切断品質とは直接的に関連がない。
また、本発明では、レーザ切断品質を確保するために、上記鋼材の表面に形成されるスケール層の厚さを30μm以下に制限する。レーザ切断はレーザを熱源で表面を溶かした後、酸素ガスを吹き付けて切断面でFeとの酸化反応を介して素材を局部的に溶融させ、溶融金属を酸素ガス圧力で素材の下端部に押し出すようになる。このとき、素材表面のスケール層の厚さが30μmを超過すると、切断中にスケールの一部が落ちてバーニング(burning)が起こり、切断品質が劣化するようになる。一方、研削などで表面にスケールを全て除去してしまうこともレーザ切断品質を悪くするが、これは上述したようにレーザ切断がレーザ熱源で表面を優先的に溶かさなければならないが、表面にスケール層が全くない場合、レーザが乱反射するようになることで、切断自体が難しい可能性があるからである。したがって、本発明では、鋼材の表面スケール層の厚さを30μm以下に制限し、最小厚さについては別途限定しない。
以下、本発明のレーザ切断性に優れた厚板鋼材の製造方法について詳細に説明する。
本発明の厚板鋼材の製造方法は、上記組成成分を満たす鋼スラブを1050~1180℃の温度範囲で加熱する段階、上記加熱された鋼スラブを950~1050℃の温度範囲で粗圧延する段階、及び上記粗圧延されたスラブを800~950℃の温度範囲で仕上げ熱間圧延することで、厚さが28mm以下の熱延鋼板を製造する段階、を含む。
まず、本発明では、上述した組成成分を有する鋼スラブを1050~1180℃の温度範囲で加熱する。上記スラブ加熱温度が1050℃未満であると鋳造組織を逆変態させて完全なオーステナイト化ができなくなり、一方、その温度が1180℃を超過するとオーステナイト結晶粒が過度に粗大化して不均一な組織が形成されるおそれがあり、加熱炉内でスケールが過度に成長することによって、熱間圧延の前に完全に除去されないおそれがある。したがって、本発明では、上記鋼スラブの加熱温度が1050~1180℃の範囲を有することが好ましい。
次いで、本発明では、上記加熱された鋼スラブを950~1050℃の温度範囲で粗圧延する。上記粗圧延時、その温度が950℃未満であると、圧延荷重が増加して比較的弱圧下することで、スラブの厚さ方向の中心まで変形が十分に伝達されず、空隙などの欠陥が除去されないおそれがある。一方、その温度が1050℃を超過すると圧延と同時に再結晶が起こった後に粒子が成長するようになって、初期オーステナイト粒子が過度に粗大になるおそれがある。
そして、本発明では、上記粗圧延されたスラブを800~950℃の温度範囲で仕上げ熱間圧延することで厚さ28mm以下の熱延鋼板を製造する。上記仕上げ熱延圧延の温度が800℃未満であると、通常的に二相(dual phase)域の圧延となって、微細組織が不均一になるおそれがあるだけでなく、圧延形状が劣化して通板性が悪くなるという問題がある。スケール側面では圧延温度が低すぎるとスケールが薄くなる効果はあるが、比較的延性が不足してスケール層が容易に割れるようになり、割れた隙間から酸素が流入することで母材と反応して赤スケール(red scale)が生成するようになる。このような赤スケールは、赤い外観により最終品質不良判定を受けるようになる。一方、その温度が950℃を超過すると圧延生産性が高くなり、通板性も良くなるという利点はあるが、圧延終了後、常温まで板材が冷却される間にスケールが成長することで、結果的に最終スケールの厚さが厚くなりすぎて、レーザ切断品質が劣化するという問題がある。より好ましくは、上記粗圧延されたスラブを840~900℃の温度範囲で仕上げ熱間圧延することである。
一方、本発明では、上述した熱間圧延中に鋼板表面に高圧水を噴射することで、その表面スケール層の厚さが30μm以下になるようにディスケールする。すなわち、上記鋼材表面に形成されたスケール層の厚さが30μm以下になるように熱間圧延時に鋼材表面に高圧水を噴射することでディスケールする。
通常、ディスケーリング(de-scaling)と呼ばれる工程は、厚鋼板の熱間圧延中に適用するものであって、噴射する水の圧力が大きいほどスケール除去効果に優れる。本発明でディスケーリングに適用される高圧水の圧力は特に限定せず、少なくとも100bar以上であれば、上述した圧延温度領域内で生成されるスケール除去には問題がない。
上記のようにして製造された本発明の熱延鋼板は、28mm以下の厚さを有する厚鋼板であることができる。なぜなら、厚さ28mm超過の厚鋼板の場合、通常のレーザ切断機の出力では切断自体が不可能であるからである。
一方、一般的に16mm未満の厚さを有する鋼板の場合は、合金成分及び熱間圧延温度など別途の製造条件の制御なしにもレーザ切断品質の確保が可能である。ところが、これより鋼板の厚さが徐々に厚くなると、最大厚さ28mmまで合金成分及びスケール厚さなどの素材因子によって最終切断品質が決定されることができる。したがって、本発明では、この点を考慮して、レーザ切断される厚鋼板の厚さを16~28mmの範囲とすることがより好ましい。
以下、実施例を介して本発明をより詳細に説明する。
(実施例)
下記表1の合金組成を有する鋼スラブを準備した後、上記鋼スラブに対して下記表2の条件で鋼スラブ加熱-粗圧延-熱延圧延-空冷(常温)を行い、最終厚鋼板を製造した。上記厚鋼板に対して降伏強度とスケールの厚さを測定し、その結果を下記表3に示した。また、上記製造された厚鋼板に対して自動レーザ切断試験を行った後、その切断性を評価して下記表3に示した。
このとき、上記降伏強度は、厚鋼板の幅方向が引張試験片の長さ方向になるようにKS規格5号に加工し、常温で3回試験後の平均値を用いた。
そして、上記スケールの厚さは、切断時のスケール剥離を防止するために鋼板表面をテーピング処理した後、ダイヤモンドカッティングホイール(wheel)で熱発生を最小化し、精密切断後に走査電子顕微鏡を用いて測定した。
そして、レーザ切断は厚さ16~28mm厚鋼板を対象に3.5kw出力でガス圧0.5bar、600mm/min.の速度で切断し、この後に切断面を目視観察して欠陥の有無を判断し、最終的に切断品質を判定した。レーザ切断性に優れた場合は、通常的に不良と定義されるノッチ(Notch)、バーニング(Burning)、ドロス(Dross)がなくてすぐに製品化できるレベルであり、このような欠陥が一つでも観察されると、不良材として区分した。
Figure 2023553158000002
*表1における残留成分は、Fe及び不可避不純物である。
Figure 2023553158000003
Figure 2023553158000004
上記表1~3に示したように、本発明が提案する合金組成と熱間圧延温度などの製造条件を満たす本発明例1-6の場合、目標とする降伏強度、スケールの厚さとともに優れたレーザ切断品質を確保していることが分かる。
これに対し、合金組成成分が本発明の範囲から外れた比較例1-9は、所望の特性が得られなかった。具体的には、比較例1-2は、降伏強度が基準値に未達し、比較例3は、合金組成成分だけでなく仕上げ熱間圧延温度が本発明の範囲から外れて赤(red)スケールが形成されており、そして比較例4-9は、ドロス(Dross)とノッチ(Notch)が過度であってレーザ切断品質の特性が悪かった。
また、合金組成成分は、本発明の範囲内であるが、製造工程の条件が本発明の範囲から外れた比較例10-12もレーザ切断品質の特性が良くなかった。具体的には、比較例10及び比較例12は、加熱温度と仕上げ熱間圧延温度がそれぞれ過度に高い場合であって、バーニング(Burning)とスケール剥離が発生し、比較例11は、粗圧延温度と仕上げ熱間圧延温度が低すぎる場合として、赤(red)スケールが発生した。
一方、図1は、本発明の本実施例においてレーザ切断工程で切断された発明例1の鋼板の断面写真であり、上記比較例とは異なってドロス(Dross)やノッチ(Notch)などの欠陥がなく、製品表面も赤(red)スケールが発生せず、非常に優れた切断品質を示すことが確認できる。
以上で説明したとおり、本発明の詳細な説明では、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の範囲から逸脱しない範囲内で様々な変形が可能であることはもちろんである。したがって、本発明の権利範囲は、説明された実施例に限定されてはおらず、後述する特許請求の範囲だけでなく、これと均等なものによって定められなければならない。

Claims (4)

  1. 重量%で、炭素(C):0.15~0.30%、シリコン(Si):0.1~0.5%、マンガン(Mn):1.5%以下(0は除く)、モリブデニウム(Mo):0.5%以下(0は除く)、リン(P):0.05%以下(0は除く)、硫黄(S):0.01%以下(0は除く)、アルミニウム(Al):0.05%以下(0は除く)、残部Fe及びその他の不可避不純物からなり、下記関係式1を満たし、表面スケール層の厚さが30μm以下であることを特徴とするレーザ切断特性に優れた厚さが28mm以下である厚板鋼材。
    [関係式1]
    C/Mo<6.0
    (ここで、C及びMoは重量%である。)
  2. 前記厚板鋼材は、フェライトとパーライトを含む微細組織を有することを特徴とするレ請求項1に記載のレーザ切断特性に優れた厚さが28mm以下である厚板鋼材。
  3. 重量%で、炭素(C):0.15~0.30%、シリコン(Si):0.1~0.5%、マンガン(Mn):1.5%以下(0は除く)、モリブデニウム(Mo):0.5%以下(0は除く)、リン(P):0.05%以下(0は除く)、硫黄(S):0.01%以下(0は除く)、アルミニウム(Al):0.05%以下(0は除く)、残部Fe及びその他の不可避不純物からなり、下記関係式1を満たす鋼スラブを1050~1180℃の温度範囲で加熱する段階、
    前記加熱された鋼スラブを950~1050℃の温度範囲で粗圧延する段階、及び
    前記粗圧延されたスラブを800~950℃の温度範囲で仕上げ熱間圧延することで厚さが28mm以下の熱延鋼板を製造する段階、を含むことを特徴とするレレーザ切断性に優れた厚板鋼材の製造方法。
    [関係式1]
    C/Mo<6.0
    (ここで、C及びMoは重量%である。)
  4. 前記厚板鋼材表面に形成されたスケール層の厚さが30μm以下になるように熱間圧延時にディスケーリングすることを特徴とする請求項3に記載のレーザ切断性に優れた厚板鋼材の製造方法。
JP2023535603A 2020-12-21 2021-11-25 レーザ切断特性に優れた鋼材及びその製造方法 Pending JP2023553158A (ja)

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