JP2023537550A - フタラジノン化合物の結晶形 - Google Patents

フタラジノン化合物の結晶形 Download PDF

Info

Publication number
JP2023537550A
JP2023537550A JP2022564090A JP2022564090A JP2023537550A JP 2023537550 A JP2023537550 A JP 2023537550A JP 2022564090 A JP2022564090 A JP 2022564090A JP 2022564090 A JP2022564090 A JP 2022564090A JP 2023537550 A JP2023537550 A JP 2023537550A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crystalline form
methyl
mixture
cancer
cyclopropylamino
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022564090A
Other languages
English (en)
Inventor
リー、ゴンヒ
リー、ソクテク
リュウ、クンチョル
ソ、ハンナ
ヤン、ヘラン
ソン、ウォンジェ
ユン、ジニョン
Original Assignee
アイディーエンス カンパニー リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アイディーエンス カンパニー リミテッド filed Critical アイディーエンス カンパニー リミテッド
Publication of JP2023537550A publication Critical patent/JP2023537550A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D403/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D401/00
    • C07D403/02Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D401/00 containing two hetero rings
    • C07D403/10Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D401/00 containing two hetero rings linked by a carbon chain containing aromatic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/495Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
    • A61K31/50Pyridazines; Hydrogenated pyridazines
    • A61K31/502Pyridazines; Hydrogenated pyridazines ortho- or peri-condensed with carbocyclic ring systems, e.g. cinnoline, phthalazine
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07BGENERAL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY; APPARATUS THEREFOR
    • C07B2200/00Indexing scheme relating to specific properties of organic compounds
    • C07B2200/13Crystalline forms, e.g. polymorphs

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

本明細書は、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形、それを調製する方法、及びそれを含む医薬組成物を提供する。

Description

[関連出願の相互参照]
本願は、2020年4月21日に出願された米国特許出願第63/013,276号の優先権を主張するものであり、その内容を参照によりその全体を本明細書に援用する。
[技術分野]
本発明は、式1のフタラジノン化合物の結晶形、それを調製する方法、及びそれを含む医薬組成物に関する。より詳細には、本発明は、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形、それを調製する方法、及びそれを含む医薬組成物に関する。
特許文献1(米国特許第9,682,973号)(「973特許」)は、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(以下、「PARP」と記述する)阻害剤として抗癌活性を有する式2の4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン及び薬学的に許容されるその塩を開示する。
式2の化合物の塩酸塩である式1の化合物も973特許に開示されている。
973特許は、式1の塩酸塩化合物を式2の化合物から調製する方法を開示する。特に、式2の化合物をジクロロメタンに溶解し、次いで0℃に冷却し、1N HCl水溶液をそれに添加し、室温で1時間撹拌し、濃縮して、式1の化合物を調製する。
しかしながら、973特許に開示された方法に基づいたスケールアッププロセスを実施しようとすると、式1の化合物は粘性油相で得られ、結晶性固体ではなかった。こうした油相は、結晶性固体と比較して純度及び安定性が低く、商業生産にはあまり望ましくない。さらに、973特許に係る方法は濃縮プロセスを必要とするので、この方法は医薬品原薬の商業的大規模生産には好ましくない可能性がある。
さらに、973特許の調製方法は、ジクロロメタンを溶媒として使用し、これは除去後でも残留不純物として残る可能性がある。その結果、973特許の調製方法は、潜在的に、溶媒の厳格な最大限の要件のために、安全性の点であまり望ましくない可能性がある。
米国特許第9,682,973号
本発明の一態様は、安定性及び純度が改善され、大量(すなわち、商業又は大規模)生産により適した4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形を提供することである。
別の一態様は、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形を含有する医薬組成物を提供することである。
別の一態様は、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形を調製する方法を提供することである。
本発明の他の目的及び効果は、添付の特許請求の範囲と共に以下の詳細な説明から明らかになるであろう。本明細書に記載されていない特定の内容については、本発明の技術分野又は類似分野における熟練者であれば十分に認識し、推論し得るので、その説明を省略する。
本発明の一態様においては、13.7°、15.9°及び24.1°の2θ±0.2°値にピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示すことを特徴とする式1の化合物の結晶形が提供される。
別の一態様においては、式1の化合物の結晶形を有効成分として含み、少なくとも1種の薬学的に許容される担体又は希釈剤を含む医薬組成物が提供される。
別の一態様においては、式1の化合物の結晶形を調製する方法が提供される。該方法は、
4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オンを、C~Cアルコール、アセトン、酢酸エチル及びメチルt-ブチルエーテルからなる群から選択される1種以上の溶媒に溶解すること、及び塩酸溶液を添加することを含む。
本発明によれば、一実施形態においては、該方法は、濃縮プロセスの使用を含まない。したがって、本方法は、商業的な大量生産プロセスに対してより好ましいであろう。
別の一態様においては、上記方法によって調製された式1の化合物の結晶形が提供される。
実施例1で調製した4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形AのX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。 実施例1で調製した4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形Aの示差走査熱量測定(DSC)の結果を示すグラフである。 実施例1で調製した4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形Aの熱重量分析(TGA)の結果を示すグラフである。 実施例1から実施例6で調製した4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形AのXRPDパターンを示す比較グラフである。 4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形CのXRPDパターンを示す。 4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形CのDSCの結果を示すグラフである。 4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形CのTGAの結果を示すグラフである。 4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の非晶形のXRPDパターンを示す。
以下、本発明を更に詳細に説明する。別段の記載がない限り、本発明で使用されるすべての術語は、本発明の関連技術分野の熟練者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
本明細書で参考文献として引用したすべての刊行物の内容を参照によりその全体を本明細書に援用する。
本発明の一部に開示された記述及び実施形態は、本発明の他の部分における他の記述及び実施形態に適用することができる。すなわち、本発明に開示された種々の要素のすべての組合せが本発明の範囲に属する。さらに、本発明の範囲は、以下に記載される特定の記述によって限定されるべきではない。
さらに、好ましい方法又はサンプルが本明細書で記述されるが、それらと類似又は等価なものも本発明の範囲に含まれる。さらに、「含む」という用語は、オープンエンドの意味を有するように意図され、特定されていない追加の要素を含むことができる。
別段の記載がない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される成分の量、分子量などの諸性質、反応条件などを表すすべての数値は、すべての場合において「約」という用語によって修飾されることを理解されたい。したがって、別段の記載がない限り、以下の明細書及び特許請求の範囲に記載される数値特性は、本発明の実施形態において得ようとする所望の特性に応じて変わり得る近似である。本明細書では、「約」という用語は、特定の値又は範囲の5%以内、より好ましくは1%~2%以内であることを指す。例えば、「約10%」とは、9.5%~10.5%、好ましくは9.8%~10.2%を指す。別の一例では、「約100℃」とは、95℃~105℃、好ましくは98℃~102℃を指す。
別段の記載がない限り、本願に報告されたX線粉末回折研究からのピークの値がこの分野において一般に観察可能な実験誤差と関連していることは当業者には明らかなはずである。具体的には、ピークは、本明細書で報告される値の角度変化±0.5°以内に位置すると解釈される。好ましくは、ピークは、本明細書に報告された値の角度変化±0.2°以内、より好ましくは角度変化±0.1°以内に位置すると解釈される。
式1の化合物の結晶形
本発明の一態様は、13.7°、15.9°及び24.1°の回折角2θ±0.2°値にピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示すことを特徴とする、下記式1の化合物の結晶形を提供する。
以下、該結晶形を結晶形Aと称する。
一態様においては、結晶形Aは、9.1°、11.9°、13.2°、13.7°、15.9°、16.8°、18.1°、23.2°、24.1°、25.5°及び26.6°からなる群から選択される3つ以上、好ましくは4つ以上の2θ±0.2°値にピークを含むXRPDパターンを示し得る。
特に、結晶形Aは、9.1°、13.2°、13.7°、15.9°、16.8°、24.1°及び26.6°の2θ±0.2°値にピークを含むXRPDパターンを示し得る。
より具体的には、結晶形Aは、9.1°、11.9°、13.2°、13.7°、15.9°、16.8°、18.1°、23.2°、24.1°、25.5°及び26.6°の2θ±0.2°値にピークを含むXRPDパターンを示し得る。
XRPDパターンは、例えばD8 Advance(Bruker ASX、ドイツ)分析計を用いて、Cu-Kα光源で照射すると得ることができる。Cu-Kα光源は、波長が1.54056Åであり得る。
これらのピークは、約10%、より具体的には約15%以上の相対強度(I/I)を有するものであり得る。
結晶形Aは、示差走査熱量測定(DSC、10℃/分)で開始点が約219℃、その最高点が約225℃である発熱ピークを有し得る。結晶形Aは、DSC(10℃/分)において約222±4℃に発熱ピークを有し得る。
結晶形Aは、熱重量分析(TGA)において、重量減少が温度100℃までに4%以下であり、200℃以上で分解する可能性がある。
本発明の別の一態様においては、式1の化合物の結晶形Aは、実質的に純粋な形態であり得る。
本明細書では「実質的に純粋」という用語は、少なくとも95%純度、好ましくは97%純度、より好ましくは99%純度を意味し、ここで95%純度は、式1の化合物の任意の他の形態(他の結晶形、非晶形など)が5%以下存在することを意味し、97%純度は3%以下存在することを意味し、99%純度は1%以下存在することを意味する。
一実施形態においては、式1の化合物の結晶形Aは、結晶形において95%以上の純度を有し得る。
式1の化合物の結晶形Aは、かなり改善された貯蔵安定性及び純度を有することが判明した(実験例1参照)。実験例1の長期安定性純度試験によれば、約0.20重量%の全不純物が25±2℃で24か月後に結晶形A中に見出された。したがって、式1の化合物の結晶形Aは、安定性が改善された医薬品の調製を可能にする。
さらに、式1の化合物の結晶形Aは、より高い安全性プロファイルを有するように調製することができる。ジクロロメタンは、式1の化合物を調製する従来の方法において溶媒として使用された。ジクロロメタンは極めて有毒であり、医薬品規制調和国際会議(ICH)ガイドラインQ3C[残留溶媒の不純物ガイドライン]によれば、クラス2溶媒、すなわち、医薬品において残留量600ppm以下に規制される溶媒に分類される。しかし、高価な処理プロセスを必要とするため、残留溶媒量を低下させることは困難である。したがって、式1の化合物の結晶形Aは、医薬品原薬として使用するために製造の点でより安全でより経済的であるという利点を有する。
式1の化合物の結晶形Aを調製する方法
本発明の別の一態様は、式1の化合物の結晶形Aを調製する方法を提供する。
一実施形態においては、該方法は、
4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オンを、C~Cアルコール、アセトン、酢酸エチル及びメチルt-ブチルエーテルからなる群から選択される1種又は複数種の溶媒に溶解するステップ、及び塩酸溶液を添加するステップを含む。
別の一実施形態においては、該方法は、
4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オンを、C~Cアルコール、アセトン、酢酸エチル及びメチルt-ブチルエーテルからなる群から選択される1種又は複数種の溶媒に溶解して、混合物を得るステップ、
前記混合物を冷却するステップ、
塩酸溶液を添加するステップ、
ほぼ室温に昇温し、冷却し、撹拌して固体を得るステップ、及び
固体を濾過し、洗浄し、乾燥させるステップを含む。
別の一実施形態においては、該方法は、
(a)4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オンを、C~Cアルコール、アセトン、酢酸エチル及びメチルt-ブチルエーテルからなる群から選択される1種又は複数種の溶媒に溶解して、混合物を得るステップ、
(b)得られた混合物を約0℃に冷却するステップ、
(c)混合物に、塩酸溶液を、場合によっては、塩酸溶液とC~Cアルコール、アセトン、酢酸エチル及びメチルt-ブチルエーテルからなる群から選択される1種以上の溶媒との混合物と一緒に、添加するステップ、
(d)ほぼ室温に昇温するステップ、
(e)混合物を約10~約14時間撹拌するステップ、
(f)混合物を約10~約20℃に冷却するステップ、
(g)冷却された混合物を約20~約60分間撹拌して固体を得るステップ、及び
(h)固体を濾過し、洗浄し、乾燥させるステップを含む。
ステップ(a)では、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン、すなわち、式2の化合物を、C~Cアルコール、アセトン、酢酸エチル及びメチルt-ブチルエーテルからなる群から選択される1種又は複数種の溶媒に溶解し、続いてステップ(b)に従って約0℃に冷却し、その後ステップ(c)を行ってもよい。溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、酢酸エチル、メチルt-ブチルエーテルなどの単一溶媒又はそれらの混合溶媒、例えば、メタノールとメチルt-ブチルエーテルの混合溶媒を用いることができる。
式1の化合物の遊離塩基形態、すなわち、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オンは、973特許に開示された方法に従って調製することができ、その開示を参照によりその全体を本明細書に援用する。しかしながら、本明細書中に記載の実施形態はそれらに限定されず、式1の化合物の遊離塩基形態は、当業者に既知の任意の方法を用いて調製することができる。
本調製方法においては、具体的には、ステップ(c)では、塩酸溶液は、水、酢酸アルキル(例えば、酢酸エチルなど)、アルキルエーテル(例えば、ジエチルエーテルなど)、又はアルキルアルコール(例えば、イソプロピルアルコール、エチルアルコールなど)の溶媒中の溶液として添加することができる。一具体的実施形態においては、溶媒は、水、酢酸エチル、ジエチルエーテル、イソプロピルアルコール又はエチルアルコールとすることができる。より具体的には、塩酸溶液は、約30~40%、例えば、37.0%水溶液、1.0M酢酸エチル溶液、1.0Mジエチルエーテル溶液、5~6Nイソプロピルアルコール溶液又は1.25Mエチルアルコール溶液とすることができる。
塩酸溶液又は塩酸溶液と溶媒の混合溶液中の塩酸の量は、式1の化合物の遊離塩基形態の1当量に対して約1.0~約2.0当量とすることができる。塩酸溶液又は混合溶液の体積は、式1の化合物の遊離塩基形態の重量に対して約0.1:1~約20:1の比(v/w)とすることができる。ステップ(c)における溶媒は、C~Cアルコール、アセトン、酢酸エチル及びメチルt-ブチルエーテルからなる群から選択される1種又は複数種とすることができる。
ステップ(f)では、冷却温度は、約10℃~約20℃、好ましくは約12℃~約17℃、より好ましくは約15℃とすることができる。冷却後、ステップ(g)で約20~約60分、より好ましくは約30~40分撹拌すると、固相の結晶形Aが得られる可能性がある。その後、ステップ(h)において濾過、洗浄及び乾燥を行うことができる。
洗浄及び乾燥ステップは特に限定されない。洗浄は、ステップ(a)で用いた溶媒を用いて行うことができる。乾燥は、式1の化合物の結晶形の安定性に影響しない任意の方法を用いて、例えば、温度約40℃~約50℃で約15時間~30時間行うことができる。
上記以外の溶媒を結晶化に用いた場合、別の結晶形が得られる可能性がある。例えば、ジクロロメタン又はジクロロメタンとメタノールの混合物を溶媒として使用すると、式1の結晶形Cが得られる。結晶形Cは、3.5°、7.1°、12.9°、21.6°、24.4°及び25.3°の回折角(2θ)±0.2°にピークを含むXRPDパターンを示し得る。結晶形CのXRPDパターンを図5に示す。
別の一例においては、非晶形は、式1の化合物のHCl塩を過剰量のメタノールに完全に溶解させるステップ、溶媒を濃縮するステップ、アセトンを残留物に急速に添加して結晶を得るステップ、続いて溶媒を濃縮するステップ、残留固体をn-ヘプタン中に分散させて撹拌するステップ、及び濾過するステップを含むプロセスによって得られる。非晶形のXRPDパターンを図8に示す。
医薬用途及び医薬組成物
本発明の別の一態様は、式1の化合物の結晶形Aを有効成分として含み、少なくとも1種の薬学的に許容される担体又は賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
医薬組成物は、式1の化合物の総量に対して式1の化合物の結晶形Aを約80%以上、好ましくは約90%以上、より好ましくは約95%以上、最も好ましくは約99%以上含むことができる。残りは、式1の化合物の任意の他の形態(他の可能な結晶形、非晶形など)であり得る。
973特許に開示されたように、式1の化合物は、PARP阻害活性を示し、抗癌活性を有することが見出され、したがって、特に、不完全なDNA損傷修復又はBRCA1、BRCA2若しくはERG融合遺伝子の遺伝的欠陥に起因する、癌の治療に使用することができる。本明細書では「遺伝的欠陥」という用語は、遺伝子変異若しくは遺伝子の欠如(欠失)、又は遺伝子発現における欠陥を含み得るが、それらに限定されない。
医薬組成物は、癌の治療に使用することができる。
癌は、不完全なDNA損傷修復又はBRCA1、BRCA2若しくはERG融合遺伝子の遺伝的欠陥に起因し得る。例えば、癌は、乳癌、卵巣癌、膵癌、胃癌、肺癌、結腸癌、脳腫瘍、前立腺癌及びユーイング肉腫からなる群から選択され得る。具体的には、癌は乳癌又は卵巣癌であり得る。
ヒト患者に投与するときには、結晶形Aの1日の総投与量は、投与経路、投与時間、組み合わせて使用される他の化合物の種類、又は患者の年齢、性別、体重、状態、病歴などに応じて変わり得る。したがって、化合物の投与量は、有害又は重篤な副作用を起こさずに所望の治療効果が得られる範囲内で決定することができる。
医薬組成物は、経口でも非経口剤形でもよい。
経口剤形の場合、使用される担体は、甘味料、結合剤、溶解剤、可溶化剤、湿潤剤、乳化剤、等張化剤、吸着剤、崩壊剤、抗酸化剤、防腐剤、潤滑剤、充填剤、香味剤、コーティング剤などを含むことができる。例えば、担体は、ラクトース、リン酸水素カルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、コロイド状二酸化ケイ素、ヒュームドシリカ、ステアリン酸マグネシウム、タルク、寒天、水、エタノール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、オレンジエッセンス、イチゴエッセンス、バニラ香料、Opadrayホワイトなどを含むことができる。
利用可能な注射用担体の例としては、蒸留水、食塩水、グルコース溶液、擬似グルコース溶液、アルコール、グリコールエーテル(例えば、ポリエチレングリコール400)、油、脂肪酸、脂肪酸エステル、グリセリド、界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤などが挙げられる。
別の一態様は、癌の予防又は治療を必要とする個体又は患者に、式1の化合物の結晶形Aの薬学的に有効な量を投与することを含む、癌を予防又は治療する方法を提供する。
本発明の一態様に係る医薬組成物の上記記述は、それ自体、癌を予防又は治療する方法の詳細に適用し得る。
癌を予防又は治療する方法に使用される用量は、予防又は治療に有効な量とすることができる。医薬組成物の用量の上記記述は、それ自体、癌を予防又は治療する方法に適用し得る。
973特許に開示された式1の化合物の医薬用途及び医薬組成物に関する記述は、本発明に係る式1の化合物の結晶形Aのそれに適用し得る。
以下、本発明を以下の実施例を参照して更に詳細に記述する。しかしながら、これらの実施例は、単なる説明のためのものであって、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
分析装置及び測定方法
1.X線粉末回折(XRPD)
試料のX線粉末回折(XRPD)分析を、D8 Advance(Bruker ASX、ドイツ)分析器を用いて3°2θ~50°2θの範囲で行った。測定を以下のように行った。
アノード材料(Kα):Cu-Kα(1.54056Å)
走査範囲:3°~50°
発生装置設定:40mA、40.0kV
走査速度:0.5秒/ステップ
温度:20℃
ステップサイズ:0.02°2θ
回転:使用せず
2.示差走査熱量測定(DSC)
示差走査熱量測定(DSC)分析をAUTO MDSC Q20/RSC40(TA Instruments)を用いて温度範囲25℃~300℃で加熱速度5℃/分又は10℃/分で行った。試料5mg~10mgを秤量し、アルミニウムDSCファンに加え、ファンを有孔アルミニウム蓋で密閉しないように封止した。次いで、試料を走査速度5℃/分又は10℃/分で25℃から300℃に加熱し、発生した熱流反応をDSCでモニターした。
3.熱重量分析(TGA)
熱重量分析(TGA)をTGA Q50(TA Instruments)を用いて温度範囲25℃~300℃で加熱速度10℃/分で行った。
4.ガスクロマトグラフィ(GC)
ガスクロマトグラフィ(GC)をAgilent 7697A Headspace Sampler/7890A GC Chemstationを用いて行った。
5.カールフィッシャー(KF)分析
カールフィッシャー(KF)分析を(i)Metrohm 795 KFT Titrino System、795 Key Pad、703 Ti Stand及び(ii)Mettler Toledo V20S Compact Volumetric KF Titratorを用いて行った。
調製例:式2の化合物の調製
式2の化合物4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オンを、下記ステップ1~5を含むプロセスに従って調製した。
ステップ1.tert-ブチル3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボキシラートの調製
tert-ブチル3-ホルミルアゼチジン-1-カルボキシラート1.0kgを反応器に添加し、トリフルオロエタノール6.5kgをそれに添加した。シクロプロピルアミン0.3kgを0℃で添加し、周囲温度で1時間撹拌し、続いて反応器を0℃に冷却した。水素化ホウ素ナトリウム0.2kgを徐々に添加し、周囲温度で1時間撹拌し、次いで反応器を0℃に冷却した。水10.0kgをそれに徐々に添加した後、反応混合物をジクロロメタン6.7kgで抽出し、こうして得られた水層を更にジクロロメタン6.7kgで抽出した。有機層を15%塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウム0.5kgで処理し、濾過し、次いで減圧濃縮して、標記化合物0.98kgを黄色オイルとして得た(収率80.1%)。標記化合物を別個の精製プロセスなしに後続のプロセスに使用した。
H NMR(CDCl、400MHz)δ 3.99(t、2H)、3.60~3.57(m、2H)、2.90(d、2H)、2.66~2.62(m、1H)、2.11~2.06(m、1H)、1.59(br、1H)、1.44(s、9H)、0.46~0.42(m、2H)、0.32~0.28(m、2H)
ステップ2.tert-ブチル3-([([(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル)(シクロプロピル)アミノ]メチル)アゼチジン-1-カルボキシラートの調製
ジクロロメタン4.0kgを反応器に添加し、ステップ1で調製したtert-ブチル3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボキシラート300.0g及びジイソプロピルエチルアミン188.4gをそれに順次添加し、次いで反応器を0℃に冷却した。反応器の内部温度が20℃を超えないように9-フルオレニルメトキシカルボニルクロリド377.2gを反応器に徐々に添加し、反応混合物を1時間撹拌した。水5.0kgをそれに添加して有機層を洗浄し、有機層を更に1N塩酸水溶液5.0kgで洗浄した。有機層を更に15%塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウム250.0gで処理し、濾過し、減圧濃縮して、標記化合物576.7gを黄色オイルとして定量的に得た。標記化合物を別個の精製プロセスなしに後続のプロセスに使用した。
H NMR(CDCl、400MHz)δ 7.72(d、2H)、7.56(d、2H)、7.36(t、2H)、7.30~7.26(m、2H)、4.52(d、2H)、4.17(t、1H)、3.89~3.85(m、2H)、3.56(m、2H)、3.30(m、2H)、2.60(m、1H)、2.28(m、1H)、1.43(s、9H)、0.61(m、2H)、0.45(m、2H)
ステップ3.(9H-フルオレン-9-イル)メチル(アゼチジン-3-イルメチル)(シクロプロピル)カルバマート塩酸塩の調製
エタノール1.0Lを反応器に添加し、ステップ2で調製したtert-ブチル3-([([(9H-フルオレン-9-イル)メトキシ]カルボニル)(シクロプロピル)アミノ]メチル)アゼチジン-1-カルボキシラート100.0g及び濃塩酸24.8mLをそれに順次添加し、次いで得られた混合物を加熱した。反応を還流温度で30分間進行させ、次いで反応混合物を減圧濃縮した。
酢酸エチル170mL及びn-ヘキサン430mLを残留物に添加し、周囲温度で終夜撹拌し、濾過し、次いで40℃で乾燥させて、標記化合物78.2gを得た(収率91.2%)。
H NMR(CDCl、400MHz)δ 9.63(br、1H)、9.40(br、1H)、7.75~7.70(m、2H)、7.60~7.55(m、2H)、7.38(t、2H)、7.32~7.29(m、2H)、4.52(d、2H)、4.18(t、1H)、3.99(m、2H)、3.81(m、2H)、3.44~3.28(m、2H)、2.94(m、1H)、2.27(m、1H)、0.60~0.59(m、2H)、0.43(m、2H)
ステップ4.(9H-フルオレン-9-イル)メチルシクロプロピル([1-(2-フルオロ-5-[(4-オキソ-3,4-ジヒドロフタラジン-1-イル)メチル]ベンゾイル)アゼチジン-3-イル]メチル)カルバマートの調製
ジクロロメタン300mLを反応器に添加し、2-フルオロ-5-[(4-オキソ-3,4-ジヒドロフタラジン-1-イル)メチル]安息香酸29.8g及び1,1’-カルボニルジイミダゾール17.9gをそれに順次添加した。反応を周囲温度で1時間進行させ、次いで反応器を15℃に冷却した。次いで、ステップ3で調製した(9H-フルオレン-9-イル)メチル(アゼチジン-3-イルメチル)(シクロプロピル)カルバマート塩酸塩42.3gをそれに添加し、ジイソプロピルアミン19.4gをそれに徐々に添加した。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌し、水300mLをそれに添加して有機層を洗浄し、次いで有機層を更に1N塩酸水溶液及び1N炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を更に5%塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウム10.0gで処理し、濾過し、次いで減圧濃縮した。酢酸エチル70mL及びn-ヘキサン350mLを残留物に添加し、周囲温度で終夜撹拌し、濾過し、次いで50℃で乾燥させて、標記化合物63.2gを得た(収率91.3%)。
H NMR(DMSO-d、400MHz)δ 12.60(s、1H)、8.26~8.24(m、1H)、7.97(d、1H)、7.90~7.78(m、4H)、7.65~7.62(m、2H)、7.48~7.28(m、7H)、4.51~4.48(m、2H)、4.32(s、2H)、4.26~4.23(m、1H)、3.97~3.86(m、2H)、3.62~3.56(m、2H)、3.30~3.25(m、2H)、2.24(m、1H)、1.24~1.23(m、1H)、0.48(m、2H)、0.38~0.35(m、2H)
ステップ5.4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オンの調製
アセトニトリル150mLを反応器に添加し、ステップ4で調製した(9H-フルオレン-9-イル)メチルシクロプロピル([1-(2-フルオロ-5-[(4-オキソ-3,4-ジヒドロフタラジン-1-イル)メチル]ベンゾイル)アゼチジン-3-イル]メチル)カルバマート30.0g及びピペリジン34.5gをそれに順次添加し、周囲温度で1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、2N塩酸水溶液300mLを残留物に添加し、1時間撹拌し、次いで珪藻土で濾過した。次いで、濾液を1N水酸化ナトリウム溶液でpH9以上に調節し、ジクロロメタン300mLを添加して抽出した。水層に更にジクロロメタン300mLを添加して抽出し、次いで有機層をそれと混合し、5%塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで濃縮した。メタノール80mL及びジクロロメタン40mLを残留物に添加し、次いでアセトン150mLをそれに徐々に添加した。生成した固体を周囲温度で終夜撹拌し、濾過し、40℃で乾燥させて、標記化合物17.5gを得た(収率:90.1%)。
H NMR(DMSO-d、400MHz)δ 12.62(s、1H)、8.27~8.25(m、1H)、7.97(d、1H)、7.90~7.86(m、1H)、7.84~7.79(m、1H)、7.46~7.43(m、2H)、7.22~7.18(m、1H)、4.32(s、2H)、4.04~3.56(m、4H)、2.73~2.63(m、3H)、2.30(br、1H)、2.00~1.95(m、1H)、0.33~0.12(m、4H)
式1の化合物の結晶形Aの調製
実施例1:4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形Aの調製
メチルアルコール10.0mLを4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン1.0gに添加し、混合し、0℃に冷却した。続いて、37.0%塩酸水溶液0.2mlをそれに添加した後、室温に昇温し、混合物を12時間撹拌した。15℃に冷却後、混合物を更に30分間撹拌した。次いで、得られた固体を濾過し、メチルアルコールで洗浄し、乾燥して、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形A0.76gを得た(収率69.7%、加熱速度10℃/分におけるDSC最大ピーク温度222.81℃)。
得られた結晶形AのXRPD、DSC及びTGAの結果をそれぞれ図1、2及び3に示す。
結晶形Aのピークの位置及びその相対強度を以下の表に示す。
実施例2:4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形Aの調製
アセトン20.0mLを4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン1.0gに添加し、次いで混合し、0℃に冷却した。続いて、37.0%塩酸水溶液0.2mLをそれに添加した後、室温に昇温し、得られた混合物を12時間撹拌した。15℃に冷却後、混合物を更に30分間撹拌した。こうして得られた固体を濾過し、アセトンで洗浄し、次いで乾燥して、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩結晶形A0.89gを得た。(収率81.7%、加熱速度10℃/分におけるDSC最大ピーク温度223.26℃)。
得られた結晶形AのXRPDの結果を図4に示す。
実施例3:4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形Aの調製
エチルアルコール10.0mLを4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン1.0gに添加し、次いで混合し、0℃に冷却した。続いて、37.0%塩酸水溶液0.2mLとエチルアルコール5.0mLを混合し、次いで反応液に添加した後、室温に昇温し、得られた混合物を12時間撹拌した。15℃に冷却後、混合物を更に30分間混合した。こうして得られた固体を濾過し、エチルアルコールで洗浄し、次いで乾燥して4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形A0.57gを得た。(収率52.3%、DSC最大ピーク温度219.26℃)。
得られた結晶形AのXRPDの結果を図4に示す。
実施例4:4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形Aの調製
酢酸エチル15.0mLを4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン1.0gに添加し、次いで混合し、0℃に冷却した。続いて、37.0%塩酸水溶液0.2mLと酢酸エチル5.0mLを混合し、次いで反応液に添加した後、室温に昇温し、混合物を12時間撹拌した。15℃に冷却後、混合物を更に30分間撹拌した。こうして得られた固体を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、次いで乾燥して、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形A0.93gを得た(収率85.3%、加熱速度10℃/分におけるDSC最大ピーク温度222.08℃)。
得られた結晶形AのXRPDの結果を図4に示す。
実施例5:4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形Aの調製
イソプロピルアルコール15.0mLを4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン1.0gに添加し、次いで混合し、0℃に冷却した。続いて、37.0%塩酸水溶液0.2mLとイソプロピルアルコール5.0mLを混合し、次いで反応液に添加した後、室温に昇温し、混合物を12時間撹拌した。15℃に冷却後、混合物を更に30分間混合した。こうして得られた固体を濾過し、次いでイソプロピルアルコールで洗浄し、次いで乾燥して、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩結晶形A0.96gを得た(収率88.1%、加熱速度10℃/分におけるDSC最大ピーク温度223.81℃)。
得られた結晶形AのXRPDの結果を図4に示す。
実施例6:4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形Aの調製
メチルアルコール10.0mLを4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン1.0gに添加し、次いで混合し、0℃に冷却した。続いて、37.0%塩酸水溶液0.2mLを反応液に添加した後、次いでメチルtert-ブチルエーテル15.0mLをそれに添加し、室温に昇温し、混合物を12時間撹拌した。15℃に冷却後、混合物を更に30分間撹拌した。こうして得られた固体を濾過し、次いでアセトンで洗浄し、次いで乾燥して、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩結晶形A0.95gを得た(収率87.2%、加熱速度10℃/分におけるDSC最大ピーク温度225.02℃)。
得られた結晶形AのXRPDの結果を図4に示す。
式1の化合物の結晶形Cの調製
実施例7:4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形Cの調製
ジクロロメタン10.0mLを4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン1.0gに添加し、次いで混合し、0℃に冷却した。続いて、37.0%塩酸水溶液0.2mLをそれにした後、室温に昇温し、続いて12時間撹拌した。15℃に冷却後、混合物を更に30分間撹拌した。こうして得られた固体を濾過し、アセトンで洗浄し、次いで乾燥して、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩結晶形C1.07gを得た(収率98.1 %、加熱速度5℃/分におけるDSC最大ピーク温度214.60℃)。
実施例7の結晶形CのXRPD、DSC及びTGAのグラフをそれぞれ図5、6及び7に示す。結晶形Cの特徴的なピークの位置及びその相対強度を下表2に示す。
実施例8:4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形Cの調製
メチルアルコール12.0mL及びジクロロメタン6.0mLを4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン1.0gに添加し、次いで混合し、0℃に冷却した。続いて、1.0M塩酸の酢酸エチル溶液2.5mLを反応液に添加した後、室温に昇温し、続いて5時間撹拌した。15℃に冷却後、混合物を更に30分間撹拌した。こうして得られた固体を濾過し、メチルアルコールで洗浄し、次いで乾燥して、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩結晶形C0.70gを得た(収率64.2%、加熱速度10℃/分におけるDSC最大ピーク温度223.34℃)。
実施例9:4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形Cの調製
メチルアルコール12.0mL及びジクロロメタン6.0mLを4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン1.0gに添加し、次いで混合し、0℃に冷却した。続いて、1.0M塩酸のジエチルエーテル溶液2.5mLを反応液に添加した後、室温に昇温し、続いて5時間撹拌した。15℃に冷却後、混合物を更に30分間撹拌した。こうして得られた固体を濾過し、メチルアルコールで洗浄し、次いで乾燥して、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩結晶形C0.68gを得た(収率62.4%、加熱速度10℃/分におけるDSC最大ピーク温度222.36℃)。
実施例10:4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形Cの調製
メチルアルコール12.0mL及びジクロロメタン6.0mLを4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン1.0gに添加し、次いで混合し、0℃に冷却した。続いて、5~6N塩酸のイソプロピルアルコール溶液0.5mLを反応液に添加した後、室温に昇温し、続いて5時間撹拌した。15℃に冷却後、混合物を更に30分間撹拌した。こうして得られた固体を濾過し、アセトンで洗浄し、次いで乾燥して、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩結晶形C0.65gを得た(収率59.6%、加熱速度10℃/分におけるDSC最大ピーク温度222.45℃)。
実施例11:4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の結晶形Cの調製
メチルアルコール12.0mL及びジクロロメタン6.0mLを4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン1.0gに添加し、次いで混合し、0℃に冷却した。続いて、1.25M塩酸のエチルアルコール溶液2.0mLを反応液に添加した後、室温に昇温し、続いて5時間撹拌した。15℃に冷却後、混合物を更に30分間撹拌した。こうして得られた固体を濾過し、アセトンで洗浄し、次いで乾燥して、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩結晶形C0.43gを得た(収率39.5%、加熱速度10℃/分におけるDSC最大ピーク温度221.16℃)。
実施例7~11から、ジクロロメタン単独又はジクロロメタンとメタノールの混合溶媒を用いるといずれの種類の塩酸においても結晶形Cが得られることが確認された。
式1の化合物の非晶形の調製
実施例12:4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩の非晶形の調製
メチルアルコール90.0mLを4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩1.0gに添加し、次いで混合し、濃縮した。アセトン20.0mLを濃縮残留物に急速に添加して結晶化し、続いて濃縮した。n-ヘプタン15.0mLを濃縮残留物に添加し、5分間撹拌し、濾過して、4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オン塩酸塩非晶形0.75gを得た(収率75.0%)。
得られた非晶形のXRPDの結果を図8に示す。
得られた非晶形は、貯蔵中に水を容易に吸収するため、すなわち、吸湿性であるため、黄色に変色した。したがって、非晶形が医薬品原薬としての使用には適さないことが確認された。
実験例1:結晶形Aの安定性試験
実施例1で調製した式1の化合物の結晶形Aを長期貯蔵条件(25±2℃及び相対湿度60±5%)で貯蔵した。貯蔵開始から3か月、6か月、9か月、12か月、18か月、更には24か月後に試料を採取して、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)によって総不純物含有量を測定した。結果を表3に示す。
したがって、上記結果によれば、式1の化合物の結晶形Aは長期貯蔵条件下で高い安定性を示す。したがって、結晶形Aは、医薬品原薬としての使用に望ましい。
当業者は、本発明が、その精神又は本質的な特徴から逸脱することなく、他の具体的形態で実施され得ることを認識するであろう。記述した実施形態は、すべての点で単なる説明のためのものであって、限定的なものではないと考えるべきである。したがって、本発明の範囲は、上記記述ではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の意味及び均等の範囲に入るすべての変更が本発明の範囲に包含される。

Claims (22)

  1. 13.7°、15.9°及び24.1°の2θ±0.2°値にピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターンを示すことを特徴とする式1の化合物の結晶形。
  2. 前記XRPDパターンが、9.1°、11.9°、13.2°、13.7°、15.9°、16.8°、18.1°、23.2°、24.1°、25.5°及び26.6°からなる群から選択される3つ以上の2θ±0.2°値にピークを含む、請求項1に記載の結晶形。
  3. 前記XRPDパターンが9.1°、13.2°、13.7°、15.9°、16.8°、24.1°及び26.6°の2θ±0.2°値にピークを含む、請求項1に記載の結晶形。
  4. 前記XRPDパターンが9.1°、11.9°、13.2°、13.7°、15.9°、16.8°、18.1°、23.2°、24.1°、25.5°及び26.6°の2θ±0.2°値にピークを含む、請求項1に記載の結晶形。
  5. 前記ピークの各2θ値が角度変化±0.1°を有する、請求項1に記載の結晶形。
  6. DSC発熱ピークを温度222±4℃に有する、請求項1に記載の結晶形。
  7. 前記結晶形は、熱重量分析(TGA)において、重量減少が100℃までに4%以下であり、200℃以上で分解する、請求項1に記載の結晶形。
  8. 前記結晶形が実質的に純粋である、請求項1に記載の結晶形。
  9. 前記結晶形が少なくとも95%の純度である、請求項1に記載の結晶形。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の結晶形を有効成分として含み、少なくとも1種の薬学的に許容される担体又は希釈剤を含む、医薬組成物。
  11. 前記結晶形が前記医薬組成物中の前記式1の化合物の全量の80%以上を構成する、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 前記医薬組成物が癌の治療用である、請求項10に記載の医薬組成物。
  13. 前記癌がBRCA1又はBRCA2遺伝子における遺伝的欠陥に起因する、請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 前記癌が、乳癌、卵巣癌、膵癌、胃癌、肺癌、結腸癌、脳腫瘍、前立腺癌及びユーイング肉腫からなる群から選択される、請求項12に記載の医薬組成物。
  15. 請求項1から9のいずれか一項に記載の結晶形を調製する方法であって、該方法が
    4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オンを、C~Cアルコール、アセトン、酢酸エチル及びメチルt-ブチルエーテルからなる群から選択される1種以上の溶媒に溶解するステップ、及び
    塩酸溶液を添加するステップ
    を含む、方法。
  16. 請求項1から9のいずれか一項に記載の結晶形を調製する方法であって、
    4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オンを、C~Cアルコール、アセトン、酢酸エチル及びメチルt-ブチルエーテルからなる群から選択される1種以上の溶媒に溶解して、混合物を得るステップ、
    前記混合物を冷却するステップ、
    塩酸溶液を添加するステップ、
    ほぼ室温に昇温し、冷却し、撹拌して固体を得るステップ、及び
    前記固体を濾過し、洗浄し、乾燥させるステップ
    を含む、方法。
  17. 請求項1から9のいずれか一項に記載の結晶形を調製する方法であって、
    4-[3-(3-[(シクロプロピルアミノ)メチル]アゼチジン-1-カルボニル)-4-フルオロベンジル]フタラジン-1(2H)-オンを、C~Cアルコール、アセトン、酢酸エチル及びメチルt-ブチルエーテルからなる群から選択される1種以上の溶媒に溶解して、混合物を得るステップ、
    形成された前記混合物を約0℃に冷却するステップ、
    前記混合物に、塩酸水溶液又は塩酸溶液とC~Cアルコール、アセトン、酢酸エチル及びメチルt-ブチルエーテルからなる群から選択される1種以上の溶媒との混合物を添加するステップ、
    ほぼ室温に昇温するステップ、
    前記混合物を約10~約14時間撹拌するステップ、
    前記混合物を約10~約20℃に冷却するステップ、
    前記冷却された混合物を約20~約60分間撹拌して固体を得るステップ、及び
    前記固体を濾過し、洗浄し、乾燥させるステップ
    を含む、方法。
  18. 前記塩酸溶液が水、酢酸アルキル、アルキルエーテル又はアルキルアルコール中の溶液として添加される、請求項15から17のいずれか一項に記載の結晶形を調製する方法。
  19. 前記塩酸溶液が水、酢酸エチル、ジエチルエーテル、イソプロピルアルコール又はエチルアルコール中の溶液として添加される、請求項18に記載の結晶形を調製する方法。
  20. 濃縮ステップを含まない、請求項15から19のいずれか一項に記載の結晶形を調製する方法。
  21. 請求項15から19のいずれか一項に記載の方法によって調製された式1の化合物の結晶形。
  22. 濃縮ステップを含まないプロセスによって調製された式1の化合物。
JP2022564090A 2020-04-21 2020-04-24 フタラジノン化合物の結晶形 Pending JP2023537550A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202063013276P 2020-04-21 2020-04-21
US63/013,276 2020-04-21
PCT/IB2020/000324 WO2021214503A1 (en) 2020-04-21 2020-04-24 Crystalline forms of phthacaz1nonf compound

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023537550A true JP2023537550A (ja) 2023-09-04

Family

ID=78081129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022564090A Pending JP2023537550A (ja) 2020-04-21 2020-04-24 フタラジノン化合物の結晶形

Country Status (13)

Country Link
US (2) US11390608B2 (ja)
EP (1) EP4139297A4 (ja)
JP (1) JP2023537550A (ja)
KR (1) KR20230004723A (ja)
CN (1) CN115702151A (ja)
AR (1) AR121289A1 (ja)
AU (1) AU2020444056A1 (ja)
BR (1) BR112022021321A2 (ja)
CA (1) CA3176219A1 (ja)
IL (1) IL297464A (ja)
MX (1) MX2022013304A (ja)
TW (1) TW202140456A (ja)
WO (1) WO2021214503A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023144626A1 (en) * 2022-01-25 2023-08-03 Idience Co., Ltd. Pharmaceutical composition including phthalazinone derivative for co-administration with anticancer drug

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU9578901A (en) 2000-10-30 2002-05-15 Kudos Pharm Ltd Phthalazinone derivatives
US6627646B2 (en) * 2001-07-17 2003-09-30 Sepracor Inc. Norastemizole polymorphs
DE60335359D1 (de) 2002-04-30 2011-01-27 Kudos Pharm Ltd Phthalazinonderivate
US7449464B2 (en) 2003-03-12 2008-11-11 Kudos Pharmaceuticals Limited Phthalazinone derivatives
EA009469B1 (ru) 2003-03-12 2007-12-28 Кудос Фармасеутикалс Лимитед Производные фталазинона
GB0610680D0 (en) 2006-05-31 2006-07-12 Istituto Di Ricerche D Biolog Therapeutic compounds
WO2007138355A1 (en) 2006-05-31 2007-12-06 Istituto Di Ricerche Di Biologia Molecolare P. Angeletti Spa Pyrrolo[1,2-a]pyrazin-1(2h)-one and pyrrolo[1,2-d][1,2,4]triazin-1(2h)-one derivatives as inhibitors of poly(adp-ribose)polymerase(parp)
BRPI0722070A2 (pt) 2006-12-28 2014-04-08 Abbott Lab Inibidores de poli(adp-ribose)polimerase
CN101855221B (zh) 2007-11-15 2013-10-30 P.安杰莱蒂分子生物学研究所 作为parp抑制剂的哒嗪酮衍生物
AR070221A1 (es) 2008-01-23 2010-03-25 Astrazeneca Ab Derivados de ftalazinona inhibidores de polimerasas, composiciones farmaceuticas que los contienen y usos de los mismos para prevenir y/o tratar tumores cancerigenos,lesiones isquemicas y otras enfermedades asociadas.
GB0804755D0 (en) 2008-03-14 2008-04-16 Angeletti P Ist Richerche Bio Therapeutic compounds
JP2013532683A (ja) 2010-07-27 2013-08-19 カディラ ヘルスケア リミティド ポリ(adpリボース)ポリメラーゼ−1阻害剤としての、置換4−(4−フルオロ−3−(ピペラジン−1−カルボニル)ベンジル)フタラジン−1(2h)−オン誘導体
CN102372706A (zh) * 2010-08-09 2012-03-14 江苏恒瑞医药股份有限公司 酞嗪酮类衍生物、其制备方法及其在医药上的应用
CN102372716A (zh) 2010-08-09 2012-03-14 江苏恒瑞医药股份有限公司 酞嗪酮类衍生物、其制备方法及其在医药上的应用
CN102372698A (zh) 2010-08-10 2012-03-14 江苏恒瑞医药股份有限公司 酞嗪酮类衍生物、其制备方法及其在医药上的应用
ES2590682T3 (es) * 2010-12-02 2016-11-23 Shanghai De Novo Pharmatech Co Ltd. Derivados heterocíclicos, procesos de preparación y usos médicos de los mismos
CN102485721B (zh) 2010-12-03 2015-12-09 曹亚 取代的2,3-二氮杂萘酮化合物及其用途
CN103130723B (zh) 2011-11-30 2015-01-14 成都地奥制药集团有限公司 一种多聚(adp-核糖)聚合酶抑制剂
KR101670126B1 (ko) * 2013-09-13 2016-10-27 일동제약(주) 신규 프탈라지논 유도체 및 그 제조방법
KR20170037116A (ko) * 2015-09-25 2017-04-04 일동제약(주) 플루오로기가 치환된 프탈라지논 유도체 및 그 제조방법
WO2017191650A1 (en) * 2016-05-03 2017-11-09 Msn Laboratories Private Limited Process for the preparation of 5-[[[(2s)-2-amino-3-[4-(aminocarbonyl)-2,6-dimethylphenyl]-1-oxopropyl][(1s)-1-(4-phenyl-1h-imidazol-2-yl)ethyl]amino]methyl-2-methoxybenzoic acid and its polymorphs thereof

Also Published As

Publication number Publication date
KR20230004723A (ko) 2023-01-06
IL297464A (en) 2022-12-01
WO2021214503A1 (en) 2021-10-28
EP4139297A1 (en) 2023-03-01
US20220372020A1 (en) 2022-11-24
TW202140456A (zh) 2021-11-01
CN115702151A (zh) 2023-02-14
US11691964B2 (en) 2023-07-04
AU2020444056A1 (en) 2022-11-17
US11390608B2 (en) 2022-07-19
EP4139297A4 (en) 2024-05-22
MX2022013304A (es) 2022-12-15
US20210323945A1 (en) 2021-10-21
BR112022021321A2 (pt) 2022-12-20
CA3176219A1 (en) 2021-10-28
AR121289A1 (es) 2022-05-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI247013B (en) A crystalline form of compound useful in thrombin inhibitors, and the process for making the same
JP2014530805A (ja) アジルサルタンの結晶形並びにその製造及び使用
EP3272748B1 (en) Pharmaceutical formulations comprising crystalline forms of (r)-7-chloro-n-(quinuclidin-3-yl)benzo(b)thiophene-2-carboxamide hydrochloride monohydrate
JP2004533446A (ja) 5,8,14−トリアザテトラシクロ[10.3.1.02,11.04,9]−ヘキサデカ−2(11),3,5,7,9−ペンタンの酒石酸塩及びその医薬組成物
CN108601355A (zh) 制备激酶抑制剂及其中间体的方法
JP5875863B2 (ja) マレイン酸オルブピタントの無水結晶形
JP2020517661A (ja) 3−フェニル−4−プロピル−1−(ピリジン−2−イル)−1h−ピラゾール−5−オル塩酸塩の新規結晶形固体化合物
JPWO2020138481A1 (ja) ピロリジン化合物の結晶
JP2003515582A (ja) (s)−2−エトキシ−3−[4−(2−{4−メタンスルホニルオキシフェニル}エトキシ)フェニル]プロピオン酸の結晶形
CN114031518A (zh) 一种苄胺或苄醇衍生物及其用途
US11691964B2 (en) Crystalline forms of phthalazinone compound
WO2011051384A1 (en) Process for making crystalline form a of linezolid
US20220002302A1 (en) Novel polymorphs of acalabrutinib, a bruton's tyrosine kinase inhibitor
TWI399374B (zh) 新穎晶體形式及製備方法以及其醫藥組合物
HUE035010T2 (en) Anhydrous crystalline form of Cabazitaxel, a process for its preparation and pharmaceutical compositions containing it
JP6748329B1 (ja) ソフピロニウム臭化物の結晶形態及びその製造方法
WO1994029303A1 (en) Heterocyclic chemistry
US20200283381A1 (en) Solid state forms of elafibranor
US8471032B2 (en) Benzimidazole compound in crystal form and salt thereof
WO2019211870A1 (en) Polymorphic forms of ibrutinib
EP2125727A1 (en) Stable s-nitrosothiols, method of synthesis and use
EP1384708A1 (en) Process for the manufacture of form I of nolomirole hydrochloride
JP2008531694A (ja) 結晶性および非晶性4−シアノ−n−{(2r)−2−[4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−5−イル)−ピペラジン−1−イル]−プロピル}−n−ピリジン−2−イル−ベンズアミド塩酸塩
US20020032226A1 (en) Novel form of an oxazole compound
JP2012509282A (ja) インダゾロ[5,4−a]ピロロ[3,4−c]カルバゾール化合物の新しい形態

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221215

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221209

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230411

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240405