JP2023535206A - タイル状の強化された領域を備えた高寸法の可撓性スタンプ - Google Patents

タイル状の強化された領域を備えた高寸法の可撓性スタンプ Download PDF

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Abstract

可撓性スタンプであって、少なくとも1つの強化層と、レリーフ領域を有する少なくとも1つのテクスチャリング加工層とを備え、少なくとも1つの強化層の少なくとも1つの部分は、少なくとも1つのテクスチャリング加工層の下に配置されていて、レリーフ領域およびテクスチャリング加工層を少なくとも部分的に支持しており、強化層の当該部分、テクスチャリング加工層、レリーフ領域の組み合わせにより、有効領域が形成されており、可撓性スタンプは、テクスチャリング加工層およびレリーフ領域を支持されていない少なくとも1つの強化層の少なくとも1つの更なる部分または少なくとも1つの更なる強化層を備える非有効領域も備え、各々の強化層は、10ppm/℃以下の熱膨張係数、10GPa~200GPaの範囲のヤング率、および300μmを下回る層厚さを有し、可撓性スタンプの有効領域および非有効領域は、可撓性スタンプの全領域のうちの少なくとも90%を占めている、可撓性スタンプ。

Description

本発明は、高い寸法安定性を有する可撓性スタンプに関する。そのような可撓性スタンプは、マイクロ構造およびナノ構造のインプリントに使用される。
マイクロ構造およびナノ構造は、製品の性能を向上させるために使用される。例えば、これは、反射防止構造を使用したソーラパネル効率の改善、またはマイクロレンズもしくはナノ格子を使用した、ディスプレイ用の光学的3D効果の作製のいずれかであってよい。
構造は、インプリント技術を使用して製品に付加することができる。例えばウェーハスケールUV-NIL、ロールツーロールインプリント、またはロールツープレートインプリントなどの様々なインプリント技術が存在している。いずれの場合にも、製品に必要とされるものとは逆の構造を有するマスタ構造が、UV硬化性または熱硬化性の樹脂が間にある状態で、製品上に押し付けられる。硬化後、樹脂は固まり、マスタが製品から取り外される。
インプリント技術については、以下の理由、つまり、
1)大型の製品(すなわちソーラパネルまたは大型ディスプレイ)にテクスチャをインプリントする機会がある、
2)1つの複製サイクルで複数の製品を複製し、これによりスループットが大きく増大する、
により、大きいインプリント領域が望まれる。
大面積の複製には、大面積のマスタが必要である。マスタの価格は、製造時間ひいてはマスタのサイズに左右される。大面積のマスタは高価である。
異なる解決手段は、小型のベースマスタから大型の拡張マスタを作製することである。ステップアンドリピート方式を使用して、マスタ構造が、マトリクス構造に複数回複写される。複製された領域の間には、ステッチ線または継合線が存在する。
誰もが想像できるように、特定の不変の光学的挙動を必要とする用途については、可撓性スタンプの寸法安定性が維持されなくてはならない。先行技術は、インプリントマスタの有効領域の寸法安定性について異なる解決手段を有しており、この有効領域が、インプリントパターンを有する領域である。例えば、欧州特許出願公開第3370250号明細書には、良好な位置精度で、パターンを成形ターゲット材料に移すことが開示されている。これは、樹脂層に接触するガラス基板層を使用することによって実現される。ガラス基板層は、曲げられて150mm以下の曲率半径を有する状態になるとき、50MPa以下の引張応力を有する。
先行技術は、有効領域の外側のスタンプの寸法安定性が、程度の差こそあれ制御できないという欠点を有する。特に、有効領域の外側のハンドリング領域を有するより大きい可撓性スタンプについて、このことは、有効領域の位置精度にも影響を及ぼす。可撓性スタンプが大きいほど、高い寸法安定性を有するより大きい領域を得ることがますます複雑になる。
国際公開第2020/074709号には、例えば調整可能な高い寸法安定性を有する可撓性スタンプが記載されている。同号では、テクスチャリング加工層が強化層の下に配置されており、強化層は、低い膨張係数を有している。損傷から強化層を保護するために、強化層は他の層によって遮蔽されている。強化層の使用および強化層の保護に起因して、可撓性スタンプは、テクスチャリング加工層の領域において高い寸法安定性を有している。
したがって、本発明の目的は、先行技術の欠点を克服するかまたは少なくとも低減することである。
この問題は、可撓性スタンプであって、少なくとも1つの強化層と、レリーフ領域を有する少なくとも1つのテクスチャリング加工層とを備え、少なくとも1つの強化層の少なくとも1つの部分が、少なくとも1つのテクスチャリング加工層の下に配置されていて、レリーフ領域およびテクスチャリング加工層を少なくとも部分的に支持している、可撓性スタンプによって解決される。強化層の当該部分、テクスチャリング加工層、およびレリーフ領域の組み合わせにより、可撓性スタンプの有効領域が形成されている。さらに、可撓性スタンプは、テクスチャリング加工層およびレリーフ領域によって被覆されていない少なくとも1つの強化層の少なくとも1つの更なる部分、または、テクスチャリング加工層およびレリーフ領域によって被覆されていない少なくとも1つの更なる強化層を備える非有効領域を備える。被覆されていないとは、この場合、少なくとも1つの強化層の少なくとも1つの更なる部分または少なくとも1つの更なる強化層が、テクスチャリング加工層およびレリーフ領域を支持しておらず、テクスチャリング加工層およびレリーフ領域が、少なくとも1つの強化層の少なくとも1つの更なる部分または少なくとも1つの更なる強化層の上に配置されていないことを意味する。各々の強化層は、10ppm/℃以下の熱膨張係数、10GPa~200GPaの範囲のヤング率、および300μm未満の層厚さを有する。可撓性スタンプの有効領域および非有効領域は、可撓性スタンプの全領域のうちの少なくとも90%を占めている。
また、この問題は、可撓性スタンプであって、少なくとも1つの強化層を備え、少なくとも1つの強化層が、10ppm/℃以下の熱膨張係数、10GPa~200GPaの範囲のヤング率、および300μm未満の層厚さを有する、可撓性スタンプによって解決される。少なくとも1つの強化層は、可撓性スタンプの全領域のうちの少なくとも90%を被覆していた。本発明のこの代替形態において、可撓性スタンプは、複数の強化層を備えることもでき、少なくとも1つの強化層は有効領域の一部でしかなく、別の強化層は、非有効領域の一部でしかない(図1参照)。この実施形態によれば、全てのまたは少なくとも単一の強化層は、タイル状の形態で存在している。
本願全体について、各々の強化層がタイル状の形態で存在してよいことが当てはまる。複数のタイル状強化タイルは、強化層を構成することができる。
タイルおよび強化層の寸法は、可撓性スタンプのサイズならびにマスタレイアウトに依存する。
1m~2mオーダの可撓性スタンプについて、タイルは、好ましくは100mm×100mmまたは200mm×200mmオーダの寸法を有する。
およそ1m~2mの可撓性スタンプの強化層は、好ましくは500mm×500mmまたは600mm×600mmまたは400mm×600mm、好ましくは1000mm×3000mm~300mm×1000mmのオーダの寸法(長さ×幅)も有する。
異なる強化タイル間に間隙が存在している。複数の強化層(非タイル状の形態)の間にも、好ましくは間隙が存在している。少なくとも1つの強化層および少なくとも1つの更なる強化層は、同じ平面に配置されている。また、(同じまたは異なる強化層の)タイルの使用により、タイルは同じ平面に配置されている。異なる強化層ならびにタイルは、互いに積み重なっていない。
「強化層」という用語のみが使用されている場合でも、以下の説明は、少なくとも1つの強化層および少なくとも1つの更なる強化層に当てはまる。
可撓性スタンプは、1つよりも多くの強化層を備えることができることに留意すべきである。したがって、複数の強化層が包含される場合でも、以下で「強化層」という用語が使用される。さらに、本発明によれば、可撓性スタンプが1つの強化層を備え、この強化層が、間隙を介して互いに隔てられた複数の強化タイルを備えることも可能である。また、1つ以上の強化層が複数の強化タイルを備えた複数の強化層も可撓性スタンプ向けに考えられる。
単一の強化層が使用される場合、この強化層は、有効領域の一部であり、かつ非有効領域の一部である。複数の強化層が使用される場合、少なくとも1つの強化層が、有効領域の一部であり、少なくとも別の強化層が、非有効領域の一部である。しかし、この実施形態においては、各々の強化層が、有効領域の一部であり、かつ非有効領域の一部であることも可能である。
可撓性スタンプ領域のうちの10%未満は、好ましくは、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層によって被覆されていない。
本発明による強化層は、熱的に安定した材料から構成されており、少なくとも1つの強化層の寸法は、強化層が可撓性スタンプの寸法安定性に影響を及ぼすように選択されている。したがって、強化層の機能が拡張されている。強化層は、テクスチャリング加工層を支持するためのタスクを有するのみならず、可撓性スタンプ全体の寸法安定性も向上させる。
一実施形態においては、可撓性スタンプの全領域のうちの少なくとも95%または約100%が、有効領域または非有効領域の一部である。「約」という用語は、±5%を意味する。
好ましくは、有効領域は、可撓性スタンプの全領域のうちの40%、より好ましくは70%、最も好ましくは90%を占めている。好ましくは、非有効領域は、可撓性スタンプの全領域のうちの60%、より好ましくは30%、最も好ましくは10%を占めている。
本発明による可撓性スタンプは、ロールツープレートインプリント技術に対して特に有用である。ウェーハスケールのハンドリングと異なり、ロールツープレートインプリント技術では、可撓性スタンプはハンドリング用の大きい非有効領域を有している。
ウェーハスケールの用途について、インプリントマスタのサイズと有効領域のサイズは同等である。ロールツープレートインプリント技術の場合、より大きい可撓性スタンプが使用される。この可撓性スタンプは、有効領域の前および後に、非有効領域として付加的なハンドリング領域を有している。先行技術では、有効領域のみが1つの強化層を有し、非有効領域には付加層がない。これは、ハンドリング領域が、通常、熱的に不安定であるという欠点を有する。したがって、例えば機器内でまたは処理中に温度、湿度、または張力が変化した場合には、可撓性スタンプの少なくとも一部が拡張または収縮する。ほとんどの用途について、可撓性スタンプは、基板と異なる膨張係数を有する。基板は、ほとんどの場合、別々の、程度の差こそあれ剛性の金属、ポリマー、ケイ素、またはガラスプレートである。したがって、温度または湿度のレベルが変動することにより、インプリントプロセス後に、基板上のインプリント済みテクスチャの横方向寸法に違いが生じる。この場合、光学特性が変化するか、またはテクスチャが下の構造に対してもしくは後処理ステップで適用されるパターンに対して誤った位置に置かれるかのいずれかになる。多くの用途について、1メートルにわたって数ミクロンなど、非常に限られた横方向寸法のばらつきしか許容されていない。
本発明による、熱的に安定な強化層(少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層)の使用に起因して、可撓性スタンプ全体が高い寸法安定性を有しており、インプリント製品は優れた品質を有している。熱的に安定な強化層は、可撓性スタンプの非有効領域にも配置されており、ひいては寸法のばらつきが回避される。
一実施形態において、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層は、可撓性スタンプのベース層上にかつこれに接触して配置されており、ベース層領域のうちの少なくとも90%(好ましくはベース層領域の少なくとも95%、およびより好ましくは約100%)が、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層によって被覆されているか、またはそれに接触している。また、ここで「約」という用語は、±5%を意味しており、接触するとは、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層が、ベース層の上にあり、場合によっては間に中間接着層を有することを意味する。一実施形態において、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層は、ベース層の下に配置されており、ベース層は、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層の上にある(間に更なる接着層があってもなくてもよい)。一実施形態において、複数の強化層、または1つの強化層の複数のタイルは、異なる強化層間または異なる強化タイル間の間隙または継ぎ目が可能な限り小さくなるように、1つの平面内でベース層上に配置されている。これらの間隙は、可撓性スタンプの全体サイズよりはるかに小さく、ひいてはその寸法安定性に影響を及ぼさない。互いに隣に配置された異なる強化層間の、または異なる隣り合ったタイル間の、または強化層と強化タイルとの間の間隙は、好ましくは1cm未満のであり、より好ましくは2mm未満であり、最も好ましくは、500μm未満である。
複数の強化層、または複数の強化タイルに分割された少なくとも1つの強化層の使用は、ベース層を、寸法的に安定した複数の領域に分割するという利点を提供するとともに、有効領域(テクスチャリング加工層およびレリーフ領域と組み合わされた強化層)を複数のより小さい領域に分割する機会を提供する。複数の強化タイル間の小さい間隙または継ぎ目は、位置精度の逸脱に最小限の影響しか及ぼさず、その一方で高い寸法安定性を有する大きい可撓性スタンプの作製が、より容易になる。
横方向寸法の変化の影響は、温度の変動に伴って顕著になることから、この発明は、熱膨張に焦点を絞っている。湿度の変動も同様の影響を有する。歪みまたは張力も可撓性スタンプを変形させる。この説明の文脈においては、熱膨張について述べる場合、湿度膨張または張力による膨張と読まれることも可能で、これを意味するものであるとともに、収縮は、ある種の負の膨張として読まれることが可能である。
本発明の一実施形態において、可撓性スタンプは、2つ以上の強化タイルを備えている。強化タイルの各々は、上にテクスチャリング加工層の一部を有していてよく、横に置かれているかまたは一列に置かれているかのいずれかである。これにより、高い寸法安定性を有する大きい可撓性スタンプの製造が、より容易になる。
一実施形態において、少なくとも1つの強化層の表面領域のうちの90%未満または80%未満が、テクスチャリング加工層およびレリーフ領域を支持している。これは、強化層の表面領域のうちの10%超または20%超が、非有効領域の一部であることを意味しており、このことは、強化層の表面領域上にテクスチャリング加工層およびレリーフ領域が存在しないことを意味している。強化層は、ベース層と接触しており、好ましくはベース層上にある(更なる層が間にあってもなくてもよい)か、またはベース層が強化層の上にある(更なる層が間にあってもなくてもよい)。複数の強化タイルが使用される場合、個々の強化タイルの表面領域は、足し合わされて、強化層の表面領域を形成する。1つよりも多くの強化層が使用される場合、ここで表面領域の最小和も、個々の強化表面領域の組み合わせから生じる。可撓性スタンプの全領域のうちの90%が少なくとも1つの(タイル状の形態であってもなくてもよい)強化層によって被覆されていることに起因して、熱的に不安定な材料がベース層として使用可能である。これにより、可撓性スタンプの費用が削減される。
一実施形態において、ベース層領域のうちの少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%、最も好ましくは少なくとも90%が、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層に接触している。好ましくは、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層は、ベース層領域のうちの少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%、最も好ましくは少なくとも90%の上にある(更なる層が間にあってもなくてもよい)。さらに好ましい一実施形態において、ベース層領域のうちの少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%、および最も好ましくは少なくとも90%が、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層の上にある(更なる層が間にあってもなくてもよい)。一実施形態において、ベース層の表面領域全体が、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層に接触している。
「接触している」という用語は、(テクスチャリング加工層に基づく)ベース層の上に強化層が配置されたときに、強化層がベース層に重なっていることを意味する。また「接触している」という用語は、(テクスチャリング加工層に基づく)ベース層の下に強化層が配置されたときに、強化層がベース層を支持していることも意味する。ベース層と強化層との間に更なる層がない場合、接触は直接接触である。いずれの場合も、ベース層の熱膨張が強化層によって回避されるように、強化層とベース層との間に接触が存在している。
本発明の一実施形態において、可撓性スタンプは、複数の強化タイルを備えている。複数の強化タイルとは、少なくとも2つ、または少なくとも3つ、または少なくとも4つ、または少なくとも5つの強化タイルを意味する。複数の強化タイルは、好ましくは、ベース層上にかつこれに接触して配置されており、強化タイルは、互いの間に間隙を有している。更なる一実施形態においては、ベース層が、複数の強化タイル上にかつこれに接触して配置されている。両方の実施形態において、複数の強化タイルとベース層との間に更なる層(例えば接着層)が存在してよい。複数の強化タイルは、少なくとも1つの強化層の一部および/または少なくとも1つの更なる強化層の一部であってよい。実際、安定化タイルを有していないベース層の一部は、低い寸法安定性を有する。これは、環境条件に応じて、間隙領域が拡張または収縮する場合があることを意味する。強化タイルによって被覆されたベース層の部分は、(本発明による特徴を有する)強化タイルの寸法安定性に起因して全体的に高い寸法安定性を有する。しかし、可撓性スタンプ内の間隙領域は、強化タイルによって被覆されている領域に比べて小さく、ひいては可撓性スタンプ全体で高い寸法安定性が実現される。
一実施形態において、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層は、1.3m未満の幅および2.5m未満の長さを有する。複数の強化タイルが使用される場合、異なる強化タイルは、同じまたは異なる寸法(長さ、幅、厚さ)を有することができる。
強化タイルは、好ましくは、開始領域の長さおよび可撓性スタンプの幅を有しているか、または開始領域の長さおよび/または幅の例えば1/2、1/3、もしくは1/4の、幾つかの等しい部分を有している。開始領域とは、インプリントプロセスが開始される可撓性スタンプの領域のことである。開始領域に関しては、国際出願PCT/EP2016/052873に記載されている。
本発明の更なる実施形態において、可撓性スタンプは、上層を備え、上層は、少なくとも1つの強化層の上に(図3を参照)かつ/または少なくとも1つの更なる強化層の上に(テクスチャリング加工層から開始して)少なくとも部分的に配置されている。本発明の一実施形態において、上層は、テクスチャリング加工層と同じ材料を有している。これにより上層の少なくとも一部は、レリーフ領域を含むことができる(図5a、左側参照)。別の実施形態において、上層は、異なる材料の組み合わせであり、例えば保護フォイルを部分的に有し、テクスチャリング加工層と同じ材料を部分的に有している。本発明の更なる一実施形態において、可撓性スタンプは、複数の上層を備えている(例えば、テクスチャリング加工層がタイル状である。図4、右側参照)。この実施形態の一実施形態において、テクスチャリング加工層は、複数の上層とともに同じ領域に位置する(図4、右側参照)か、または上層およびテクスチャリング加工層は、可撓性スタンプ内で異なるレベルにわたって延在している(図5a、右側参照)。各々の実施形態において、更なる層(例えば接着層)が、強化層と上層との間に存在してよい。
複数のテクスチャリング加工層が可撓性スタンプの一部である実施形態では、好ましくは各々のテクスチャリング加工層が、レリーフパターンを有しており、これは、基板上のインプリントテクスチャの逆の構造である。複数のテクスチャリング加工層は、同じまたは異なるレリーフパターンを有してよい。さらに、テクスチャリング加工層の寸法(長さ、幅、および厚さ)も同じでもよいし、異なっていてもよい。レリーフパターンが強化層によって完全に支持されるように、好ましくは、強化層の寸法は、テクスチャリング加工層の寸法より大きくてよい。
一実施形態において、ベース層には、複数の強化層が重ねられており、少なくとも1つのテクスチャリング加工層が、複数の強化層の中央に配置されている(図2を参照)。他の一実施形態において、ベース層には、複数の強化タイルが重ねられており、少なくとも1つのテクスチャリング加工層が、複数の強化タイルの中央に配置されている(図1を参照)。
一実施形態において、ベース層はフレーム領域を有しており、このフレーム領域は、有効領域および非有効領域の一部ではない。フレーム領域は、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層に接触していないベース層領域の100%未満、好ましくは10%未満によって形成されている。これはフレーム領域が、強化層または強化タイルのないベース層内の領域であることを意味している。好ましくは、フレーム領域は、ベース層の縁部領域に位置している。この縁部領域に、クランプを取り付けることができる。前側のクランプは、フレーム領域内のベース層の1つの側に取り付けられてよく、後側のクランプは、フレーム領域内のベース層の別の側に配置されてよい。クランプがあることにより、可撓性スタンプは定位置に保持され、可撓性スタンプは移動可能である(図6を参照)。
別の実施形態において、可撓性スタンプは、外側のフレーム領域を備えている。この実施形態では、複数の強化層および/または複数の強化タイルのいずれかを有する可撓性スタンプに、外側のフレーム領域が付加的に取り付けられている。フレーム領域があってもなくてもよいこの可撓性スタンプに、外側のフレーム領域を付加的に取り付けることにより、強化層を損傷することなく可撓性スタンプをクランプ固定することが可能である。取り付けは、可撓性スタンプの一方または両方の外側の端部(強化層を有していても有していなくてもよいベース層)に外側のフレーム領域を接着、テーピング、またはネーリングすることによって実施されてよい。さらにこれにより、可撓性スタンプ内でフレーム領域を考慮しなくてよいことから、可撓性スタンプの設計選択肢が増大する。さらに、外側のフレーム領域を変えることにより、同じ可撓性スタンプを異なるクランプまたは(異なるローラを有する)インプリント装置に適合させることができる。
一実施形態において、上層および/またはベース層はフォイルである。フォイルは、500μm未満の厚さを有し、折り曲げ可能であることを特徴とする。好ましくは、フォイルが同じまたは異なる材料から構成されており、かつ/または同じまたは異なる材料特性を有する。また、フォイル(上層およびベース層)の寸法(長さ、幅、および厚さ)は、互いに同じでも異なっていてもよい。フォイルの使用は、それが少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層を保護するという利点を有する。さらに、フォイルを使用することにより、可撓性スタンプはより高い可撓性を有し、可撓性スタンプの少なくとも一部は折り曲げ可能になる。一実施形態において、上層は、硬化樹脂から構成されている。この実施形態において、樹脂は、UV硬化性または熱硬化性であり、室温にて10000mPa・sより低い粘度を有することを特徴とする。硬化樹脂は、レリーフ領域を形成するレリーフパターンを有することができる。樹脂の使用は、それが強化層を保護するという利点を有する。さらに樹脂は、容易かつ正確に塗布されることが可能であり、異なる形態に適合可能である。
一実施形態において、上層および/またはベース層は、25~500μm、好ましくは30~300μm、またはより好ましくは100~250μmの厚さを有している。
一実施形態において、上層は、基板上のインプリントテクスチャの逆の構成であるレリーフパターンを有する部分を有している。これは、上層の一部分がテクスチャリング加工層であってよいことを意味する。インプリントテクスチャを有していない上層の部分(テクスチャリング加工のない部分)は、テクスチャリング加工層に割り当てられるべきではない。上層のそのような部分は、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層の上に配置されてよい。
本発明によれば、少なくとも1つの強化層および少なくとも1つの更なる強化層は、10ppm/℃以下の熱膨張係数、10GPa~200GPaの範囲のヤング率、および300μm未満の層厚さを有している。少なくとも1つの強化層は、少なくとも1つのテクスチャリング加工層のレリーフ領域を支持する少なくとも1つの領域を有している。一実施形態において、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層は、強化タイルに分割されている。各々の強化タイルが、10ppm/℃以下の熱膨張係数、10GPa~200GPaの範囲のヤング率、および300μm未満の層厚さを有することに留意すべきである。各々のまたは単一の強化層が複数の強化タイルに分割された、1つよりも多くの強化層を使用することも、本発明の一部である。可撓性スタンプは、有利には、幾つかの異なる層を有しており、その結果、例えば可撓性スタンプの熱的挙動を良好に事前決定することができる。
更なる実施形態において、少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層は、少なくとも1つのテクスチャリング加工層、ベース層、および1つ以上の更なる層からなる群から選択された少なくとも1つの層によって少なくとも部分的に遮蔽されている。例えば、強化層(少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層)の一部は、強化層の角および/または縁部分が少なくとも部分的に遮蔽されるように、テクスチャリング加工層に埋め込まれることが可能である(図5aを参照)。少なくとも1つの更なる強化層がテクスチャリング加工層によって遮蔽される場合、テクスチャリング加工層はレリーフ領域がなく、ひいては単に上層である。強化層の角および/または縁部分を遮蔽するために、強化層がベース層に埋め込まれることも可能である。さらに、更なる層として接着層が使用されてよく、強化層を少なくとも部分的に遮蔽してよい(図3、左側を参照)。実施形態において、1つ以上の強化層の少なくとも1つの角部分、好ましくは少なくとも2つの角部分、より好ましくは少なくとも3つの角部分、さらにより好ましくは、少なくとも4つの角部分、および最も好ましくは全ての角部分が、少なくとも1つの層によって少なくとも部分的に遮蔽される。更なる実施形態において、強化層の少なくとも1つの縁部分、好ましくは少なくとも2つの縁部分、より好ましくは少なくとも3つの縁部分、さらにより好ましくは、少なくとも4つの縁部分、および最も好ましくは全ての縁部分が、少なくとも1つの層によって少なくとも部分的に遮蔽される。遮蔽される角部分および縁部分の個数は、同じであることもまたは異なることも可能である。好ましくは、強化層の全ての角部分および縁部分が、少なくとも部分的に遮蔽される。強化層の角および/または縁部分を少なくとも部分的に遮蔽することにより、強化層の破損しやすさが解消されるか、または少なくとも低減され、それにより強化された可撓性スタンプを繰り返し使用することができると考えられている。一実施形態において、強化層の角および/または縁部分を遮蔽する少なくとも1つの層は、第1の主表面および第2の主表面を少なくとも部分的に遮蔽する。好ましくは、第1の主表面を少なくとも部分的に遮蔽する少なくとも1つの層と、第2の主表面を少なくとも部分的に遮蔽する少なくとも1つの層は、別々の層である。この点に関しては、国際公開第2020/074709号に記載されており、少なくとも図2および第13~15頁が、参照により本明細書に組み込まれる。
少なくとも1つの強化層および/または少なくとも1つの更なる強化層が複数の強化タイルに分割される実施形態では、1つ以上または全ての強化タイルが、少なくとも1つのテクスチャリング加工層、ベース層、および1つ以上の更なる層からなる群から選択された少なくとも1つの層によって遮蔽されることが可能である。強化タイルを遮蔽する部分および強化タイルの遮蔽される部分についての異なる選択肢に関しては、少なくとも1つの強化層の遮蔽について記載した前部分と同じことが当てはまる。
一実施形態において、可撓性スタンプは、複数の強化層および(レリーフ領域を備えた)テクスチャリング加工層を備えている。テクスチャリング加工層は、強化層の上に、好ましくはこれに接触して配置されている。各々のテクスチャリング加工層は、強化層と組み合わされてマスタユニットを形成する。異なるマスタユニットは、有効領域内にタイルのように配置される(そして有効領域を構成する)。隣り合ったマスタユニットの隣接した縁部は、互いに平行であり、有効領域を形成するマスタユニットは、マスタユニット間の継合線が、隣り合ったマスタユニットの最大で3つの角が集まったマスタユニット間の交差点しか有しないように配置されている。組み立てられたマスタユニット間の継合線が、隣り合ったマスタユニットの最大で3つの角が集まったマスタユニット間の交差点しか有しないように、すなわち最大で3つのマスタユニットの頂点が合う交差点しか有しないように、マスタユニットが組み立てられると、マスタユニットおよび回転したタイルの位置合わせ不良を低減することができるかあるいは回避することさえできる。これに関しては、未公開の欧州特許出願第19202151.7号に記載されている。
更なる実施形態において、マスタユニットは、有効領域内で有効領域の長さ方向に対して垂直な列に配置されており、1つの列のマスタユニットが、隣り合った列のマスタユニットからオフセットを示している。
本発明はさらに、上の説明による可撓性スタンプ用のインプリント装置に関する。インプリント装置は、クランプを介して可撓性スタンプを搬送する複数のローラを備えている。ローラは、それぞれ同じ半径rを有している。上に記載したように、可撓性スタンプは、強化層が配置されていないフレーム領域を有しており、ここで搬送用のクランプを可撓性スタンプに取り付けることができる。可撓性スタンプが、がたつきなしに滑らかに一定の速度で搬送されることを確保するために、可撓性スタンプおよびローラの寸法は、互いに一致していなければならない。さもないと、クランプが、1つ以上のローラに接触し、インプリントプロセスが、装置の両方の部分間の摩擦によって影響を受ける。第1の長さEは、インプリント方向と逆方向における(最初の)有効領域の始端を起点として第1のクランプ(前側のクランプ)で終端する。フレーム領域の第2の長さFは、インプリント方向における(最後の)有効領域の終端を起点としてインプリント方向における第2のクランプ(後側のクランプ)で終端する。一実施形態において、第1の長さEと第2の長さFとは等しい。EおよびFの最小長さは、以下の式:
Figure 2023535206000002
[式中、Lは、第1の長さEまたは第2の長さFであり、rは、ローラの半径である]
を充足していなければならない。
長さEおよび長さFがより短い場合、有効領域のインプリント中の圧力が均一にならないことがある。
ここで本発明は、以下の図を参照しながらより詳細に説明される。本発明の範囲は、図によって限定されない。
タイル状の強化層および更なる強化層を備える可撓性スタンプを示す概略図である。 可撓性スタンプの2つのバージョンを示し、各々のバージョンにおいて、2つの強化タイルが使用されており、有効領域が間にある、概略図である。 可撓性スタンプの2つの異なるバージョンを示す概略図であり、第1のバージョンでは、付加層が強化層を遮蔽しており、第2のバージョンでは、強化層がタイル状である。 タイル状の強化層を有する可撓性スタンプの2つの異なるバージョンを示す概略図である。 テクスチャリング加工層が強化タイルを遮蔽している、可撓性スタンプの2つの異なるバージョンを示す概略図である。 強化層に対するベース層の特別な位置を有する、可撓性スタンプの2つの異なるバージョンを示す概略図である。 可撓性スタンプおよびローラを有するインプリント装置を示す概略図である。 図6のインプリント装置用の可撓性スタンプの変形形態を示す概略図である。
図1には、可撓性スタンプ1の上面斜視図が示してある。可撓性スタンプは、少なくとも1つの有効領域2と、図1による実施形態においては3つの強化層4’,4’’とを備えている。強化層4’,4’’は、ベース層5に接触して配置されている。強化層4’,4’’とベース層5との間の更なる層は、図示されていない。この更なる層は、好ましくは接着層である。有効領域2は、複数の強化タイル4_1,4_2(強化層4’の一部)と、強化タイル4_1,4_2上の複数のテクスチャリング加工層とを備えている。図1の右側には、円の中に有効領域2の拡大側面図が詳細に示してある。強化タイルは、ベース層5に配置されており、レリーフ領域203Bを備えたテクスチャリング加工層203が、強化タイル4の上に配置されている。したがって、テクスチャリング加工層203は、強化タイル4によって支持されている。この実施形態において、テクスチャリング加工層203は、強化タイル4を遮蔽している。レリーフ領域203Bは、異なるテクスチャリング加工層203に対して同じであってもよいし、または異なってもよい。図1において確認できるように、2つの更なる強化層4’’は、有効領域2の外側にあり、テクスチャリング加工層203によって被覆されていない。2つの更なる強化層4’’は、非有効領域12の一部であり、原理上テクスチャリング加工層がない。さらに、ベース層5上のフレーム領域6は、いかなる強化層4’および4’’も有しておらず、ひいては有効領域2および非有効領域12の一部ではない。図示していないが、強化タイルがベース層5全体にわたって延在することも可能である。この実施形態によれば、可撓性スタンプ1上にフレーム領域6は存在しない。さらに、一実施形態において、フレーム領域6は、インプリント方向における強化層4’および4’’の前ならびに/または強化層(もしくはタイル)4’および4’’の後ろにのみ提示されているが、強化層4’および4’’は、ベース層5の側縁部まで延在している。
図2には、可撓性スタンプ1の2つの異なる実施形態の上面斜視図が示してある。両方の実施形態において、可撓性スタンプ2は、2つの強化タイル4_1および4_2と、その間のテクスチャリング加工層203とを備えている。ベース層5は、両方の実施形態において、ほぼ完全に強化タイル4_1および4_2によって被覆されている。これは、強化タイル4_1および4_2が、ほぼ完全なベース層領域5に重なっていることを意味する。ベース層5のフレーム領域6だけに、強化層4がない。強化タイル4_1および4_2は、有効領域2の一部であるとともに、非有効領域12の一部でもある。非有効領域12は、テクスチャリング加工層203によって被覆されていない強化タイル4_1および4_2の一部によって構成されている。
図3には、可撓性スタンプ1の2つの異なる実施形態の側面斜視図が示してある。図3の左側にある第1の実施形態では、強化層4が付加層8によって遮蔽されている。テクスチャリング加工層203は、レリーフ領域203Bを備え、上層7の上に配置されている。付加層8および強化層4は、ベース層5の上にある。ベース層5および上層7は、この実施形態において同じサイズを有する。
図3の右側では、可撓性スタンプ1が複数の強化タイルを備え、これらが強化層4を形成している。テクスチャリング加工層203は、上層7を間に有して強化層4の上に配置されている。
図4には、可撓性スタンプ1の2つの異なる実施形態の側面斜視図が示してある。左側では、可撓性スタンプ1が複数の強化タイル4_1,4_2,4_3を備え、これらが強化層4を形成している。強化タイル4_1,4_2,4_3は、互いの間に間隙を有して、ベース層5の上に配置されている。強化タイル4_2の上には、テクスチャリング加工層203が配置されている。この実施形態では、テクスチャリング加工層203が上層7の上にあり、上層7が強化タイル4_1,4_2,4_3の上にある。強化タイル4_2とテクスチャリング加工層203が組み合わされて、有効領域2が構成されている。非有効領域12は、他の2つの強化タイル4_1,4_3によって与えられている。
図4の右側では、可撓性スタンプ1が、ベース層5の上に複数の強化タイル4_1,4_2,4_3を備えている。この実施形態において、テクスチャリング加工層203は、上層7の一部であり、強化タイル4_2だけの上に位置している。
図5aには、可撓性スタンプ1の2つの異なる実施形態が示してある。図5の左側では、可撓性スタンプ1が複数の強化タイル4_1,4_2,4_3を備え、これらがテクスチャリング加工層203によって遮蔽されている。この実施形態において、テクスチャリング加工層は上層であり、上層の一部のみがレリーフ領域を備えている。
図5aの右側では、可撓性スタンプが強化タイル4_1,4_2,4_3を備え、上層7もタイル7_1および7_2に分割されている。テクスチャリング加工層203は、強化タイル4_2の上に配置されており、強化タイル4_2を遮蔽している。強化タイル4_1および4_3は、上層タイル7_1および7_2によって被覆されている。
図5bの左側では、上層5が強化層4の上に配置されており、付加層8が強化層を遮蔽している。この付加層8は、例えば接着層である。(レリーフ領域を有する)テクスチャリング加工層203が、ベース層5の上に配置されているが、それは強化層4によって支持されている。強化層4がテクスチャリング加工層203の下に配置されている限り、強化層4は、テクスチャリング加工層203を支持することができる。しかし、強化層4はまた、ベース層5を安定化する。強化層4がベース層5の上に配置されているかまたは下に配置されているかは、決定的ではない。いずれの場合も、強化層4は、強化層4とベース層5との間に更なる層が配置されていても、ベース層5を熱的に安定化する。
図5bの右側では、ベース層5と上層7の位置が逆になっている。
少なくとも図4、5a、および5bにおいて確認できるように、強化層4の機能は、テクスチャリング加工層203およびレリーフ領域203Bを支持することだけでなく、可撓性スタンプ1の安定性を確保することでもある。強化層4が、ベース層5の上で(例えば強化タイルとして)またはベース層5の下で、非有効領域12においてレリーフ領域203Bの外側にも配置されていることに起因して、ベース層5の安定性が確保され、ひいては可撓性スタンプ1全体の安定性が増大する。1つの大きい強化層4を、強化タイル4_1,4_2,4_3に置き替えることは、可撓性スタンプ1の可撓性が保たれる一方で、製造費用が大幅に削減されるという利点を有する。さらに、強化タイル4_1,4_2,4_3を使用することにより、ベース層5の熱的安定性が向上する一方で、スタンプ1の可撓性は妨げられない。この強化タイル4_1,4_2,4_3は、通常、ガラスから構成されており、ひいては薄いガラスの大型シートと比較して、ハンドリングがより容易になるとともに、価格が低くなる。
図6には、インプリントプロセス用の装置の概略図(および簡略表現)が示してある。可撓性スタンプ1は、インプリントプロセス中にローラRを介して搬送される。前側のクランプ9および後側のクランプ10が、可撓性スタンプ1のフレーム領域6に固定されている。フレックススタンプ上には、有効領域2が存在している。有効領域2の、インプリント方向11と逆方向における前側のクランプ9までの距離およびインプリント方向11における後側のクランプ10までの距離は、それぞれ距離EおよびFである。可撓性スタンプ1の全長Gは、強化層4の長さとEおよびFの長さとによって与えられる。距離EまたはFは、ローラRの直径に適合していなければならない。さもないと、クランプ9および10が、1つ以上のローラRに接触し、インプリントプロセスが影響を受けるか、またはもはや不可能になる。距離EまたはFは、以下の式:
E=F=ローラRの円周の1/4
ローラRの円周=2*π*r
[式中、rは、ローラRの半径である]
を充足していなければならない。
図7には、インプリントプロセス用の装置とともに、有効領域2と非有効領域12とを有する2つの強化層4_1および4_2の概略図(および簡略表現)が示してある。

Claims (15)

  1. 可撓性スタンプ(1)であって、
    少なくとも1つの強化層(4)と、
    レリーフ領域(203B)を有する少なくとも1つのテクスチャリング加工層(203)と
    を備え、
    前記少なくとも1つの強化層(4)の少なくとも1つの部分は、前記少なくとも1つのテクスチャリング加工層(203)の下に配置されていて、前記レリーフ領域(203B)および前記テクスチャリング加工層(203)を少なくとも部分的に支持しており、
    前記強化層(4)の前記部分、テクスチャリング加工層(203)、およびレリーフ領域(203B)の組み合わせにより、有効領域(2)が形成されており、
    前記可撓性スタンプは、前記テクスチャリング加工層(203)および前記レリーフ領域(203B)によって被覆されていない前記少なくとも1つの強化層(4)の少なくとも1つの更なる部分、または、前記テクスチャリング加工層(203)および前記レリーフ領域(203B)によって被覆されていない少なくとも1つの更なる強化層を備える非有効領域(12)も備え、
    各々の強化層(4)は、10ppm/℃以下の熱膨張係数、10GPa~200GPaの範囲のヤング率、および300μm未満の層厚さを有する、
    可撓性スタンプ(1)において、
    前記可撓性スタンプ(1)の前記有効領域(2)および前記非有効領域(12)は、前記可撓性スタンプ(1)の全領域のうちの少なくとも90%を占めていることを特徴とする、可撓性スタンプ(1)。
  2. 前記少なくとも1つの強化層(4)および/または前記少なくとも1つの更なる強化層は、ベース層(5)上にかつこれに接触して配置されている、請求項1記載の可撓性スタンプ(1)。
  3. 前記少なくとも1つの強化層(4)および/または前記少なくとも1つの更なる強化層は、複数の強化タイル(4_1,4_2,4_3)によって構成されており、異なる強化タイル(4_1,4_2,4_3)は、互いの間に間隙を有して、前記ベース層(5)上にかつこれに接触して配置されている、請求項2記載の可撓性スタンプ(1)。
  4. 前記少なくとも1つの強化層(4)および/または前記少なくとも1つの更なる強化層は、1.3m未満の幅および2.50m未満の長さを有する、請求項1から3までのいずれか1項記載の可撓性スタンプ(1)。
  5. 前記可撓性スタンプ(1)は、強化層(4)のないフレーム領域(6)を有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の可撓性スタンプ(1)。
  6. 前記可撓性スタンプ(1)は、上層(7)を備え、前記上層(7)は、前記少なくとも1つの強化層(4)の上に配置されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の可撓性スタンプ(1)。
  7. 前記テクスチャリング加工層(203)が前記上層(7)の一部であるか、または、前記テクスチャリング加工層(203)が前記上層(7)の上にある、請求項6記載の可撓性スタンプ(1)。
  8. 前記上層(7)および/または前記ベース層(5)は、フォイルおよび/または硬化樹脂から構成されており、
    前記上層(7)と前記ベース層(5)とが同じまたは異なるサイズを有し、かつ/または、前記上層(7)が前記ベース層(5)と同じまたは異なる材料から構成されている、請求項7記載の可撓性スタンプ(1)。
  9. 前記可撓性スタンプ(1)は、2つ以上のレリーフ領域(203B)を有する2つ以上のテクスチャリング加工層(203)を備える、請求項1から8までのいずれか1項記載の可撓性スタンプ(1)。
  10. 前記上層(7)および/または前記ベース層(5)は、25~500μmの厚さを有する、請求項7記載の可撓性スタンプ(1)。
  11. 前記少なくとも1つの強化層(4)および/または前記少なくとも1つの更なる強化層は、前記少なくとも1つのテクスチャリング加工層(203)、前記ベース層(5)、および1つ以上の更なる層(8)からなる群から選択された少なくとも1つの層によって遮蔽されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の可撓性スタンプ(1)。
  12. レリーフ領域(203B)を備えた各々のテクスチャリング加工層(203)は、強化層(4)と組み合わされて、マスタユニットを形成しており、隣り合ったマスタユニットの隣接した縁部は、互いに平行であり、前記マスタユニットは、前記マスタユニット間の継合線が、隣り合ったマスタユニットの最大で3つの角が集まったマスタユニット間の交差点しか有しないように配置されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の可撓性スタンプ(1)。
  13. 前記マスタユニットは、前記ベース層(5)の長さ方向に対して垂直な列に配置されており、1つの列の前記マスタユニットは、隣り合った列の前記マスタユニットからオフセットを示している、請求項12記載の可撓性スタンプ(1)。
  14. 前記可撓性スタンプ(1)は、外側のフレーム領域を備え、前記外側のフレーム領域は、接続手段を介して前記可撓性スタンプ(1)に反転可能に接続されている、請求項1記載の可撓性スタンプ(1)。
  15. インプリント装置であって、
    請求項1から14までのいずれか1項記載の可撓性スタンプ(1)と、
    半径rを有するローラと
    を備え、
    前記ローラは、前記可撓性スタンプ(1)を案内し、前記可撓性スタンプ(1)は、インプリント方向と逆方向における(最初の)有効領域の始端を起点として第1のクランプ(前側のクランプ)で終端する長さEと、インプリント方向における(最後の)有効領域の終端を起点としてインプリント方向における第2のクランプ(後側のクランプ)で終端する第2の長さFとを有し、以下の式:
    Figure 2023535206000003
    [式中、Lは、前記第1の長さEまたは前記第2の長さFのいずれかである]
    を充足している、
    インプリント装置。
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