本願は、2020年6月24日に中国国家知識産権局に出願した、“CAMERA MODULE AND ELECTRONIC DEVICE”という表題の中国特許出願第202010590282.0号に対する優先権を主張するものであり、この文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本願は、カメラ技術の分野に関し、特に、カメラモジュール及び電子装置に関する。
ユーザが電子装置に対して益々高い撮影要件を抱くようになるにつれて、カメラモジュールの手振れ補正(image stabilization)性能に対する要件もより厳しくなっている。現在、カメラモジュールは、レンズアセンブリ及び手振れ補正パン/チルト/ズームを含む。レンズアセンブリを手振れ補正パン/チルト/ズームに取り付け、手振れ補正パン/チルト/ズームによってレンズアセンブリを回転させることで、カメラモジュールの振動を補償し、これにより光学式手振れ補正を実現する。
しかしながら、レンズアセンブリに基づく回路基板の一端が、電子装置内の別の部品に固定される。従って、手振れ補正パン/チルト/ズームによってレンズアセンブリを回転させる過程で、回路基板が変形して傾き、回路基板によって形成される反力がレンズアセンブリの回転動作を妨げ、これにより手振れ補正パン/チルト/ズームの手振れ補正性能に影響を与える。
本願は、カメラモジュール及び電子装置を提供する。カメラモジュールの手振れ補正過程において、リジッドフレキシブルプリント回路基板(rigid flexible printed circuit board)によって発生する反力が小さいため、カメラモジュールの手振れ補正性能の向上が容易になる。
第1の態様によれば、本願はカメラモジュールを提供する。カメラモジュールは、レンズアセンブリ及び手振れ補正アセンブリを含む。手振れ補正アセンブリは、レンズアセンブリを回転させて、電子装置の撮影過程におけるカメラモジュールの振動を補償するように構成され、これにより手振れ補正を実現する。
レンズアセンブリは、リジッドフレキシブルプリント回路基板(rigid flexible printed circuit board, RFPCB)及びレンズを含む。リジッドフレキシブルプリント回路基板は、リジッドプリント回路基板(printed circuit board, PCB)とフレキシブルプリント回路基板(flexible printed circuit board, RFPCB)との両方の特徴を有する回路基板である。当業者は、実際の要件に基づいてリジッドフレキシブルプリント回路基板を設計することができる。リジッドフレキシブルプリント回路基板の具体的な構造、及び形成プロセス等は、本願において限定されない。例えば、リジッドフレキシブルプリント回路基板は、リジッド基板部分(rigid board part:剛性の基板部分)と、リジッド基板部分から引き出されたフレキシブル基板部分とを含む。フレキシブル基板部分は、リジッド基板部分から手振れ補正アセンブリの外側に引き出され、レンズアセンブリの信号をイメージプロセッサに転送するために、電子装置内の別のコンポーネント、例えばイメージプロセッサに電気的に接続するように構成される。
本願のこの実施形態では、フレキシブル基板部分品を曲げて変形させることができるので、フレキシブル基板部分品は、曲げ変形によって必要な位置に固定され、これにより電子装置内の他のコンポーネントの配置が容易になる。
レンズアセンブリは、イメージセンサをさらに含む。イメージセンサは、リジッド基板部分に固定され、リジッド基板部分に電気的に接続される。外光は、レンズを通過した後に、イメージセンサの感光面に入射し、イメージセンサ上に結像する。イメージセンサは、リジッドフレキシブルプリント回路基板に電気的に接続され、それによってイメージセンサによって形成された電気信号は、リジッドフレキシブルプリント回路基板を使用して別のコンポーネントに伝送される。
本願のこの実施形態では、手振れ補正アセンブリによってレンズアセンブリを回転させる過程において、レンズ及びイメージセンサは一緒に回転する。すなわち、レンズ及びイメージセンサの位置は変化しないままであり、レンズによってイメージセンサ上に投影される画像の位置は固定されるため、イメージセンサ上に設けられた小さな感光面によってイメージング要件を満たすことができ、これによりイメージセンサの体積が減少する。
オプションの実施形態では、レンズアセンブリは、焦点合せアセンブリをさらに含み、焦点合せアセンブリは、カメラモジュールの自動焦点合せを実施するように構成される。例えば、レンズはベースを含み、ベースはリジッド基板部分に固定される。ベースは、中空構造であり、両端に開口部がある。ベースは、レンズアセンブリの最も外側の構造である。可動部品(movable part)はベースの周りに固定される。
レンズは、レンズグループ及びレンズチューブをさらに含む。焦点合せアセンブリはベースの内側に固定され、レンズアセンブリはレンズチューブの内側に取り付けられ、レンズチューブ及びレンズアセンブリは焦点合せアセンブリの内側に取り付けられる。焦点合せアセンブリは、レンズチューブ及びレンズアセンブリをレンズアセンブリの光軸方向に沿って移動させ、像距離を変更して鮮明な画像を取得し、カメラモジュールの自動焦点合せを実現するように構成される。
本願のこの実施形態では、カメラモジュールは、焦点合せアセンブリを使用してレンズチューブ及びレンズグループを移動させて、焦点合せを実施し、手振れ補正アセンブリを使用してレンズを回転させて、手振れ補正を実現する。換言すると、カメラモジュールにおける焦点合せ機能及び手振れ補正機能は、異なる構造によって駆動される。これにより、カメラモジュールの広角手振れ補正を実現するのに役立つ。
当業者は、実際の要件に基づいて焦点合せアセンブリを設計することができる。焦点合せアセンブリの特定の駆動方法、構造等は、本願では限定されない。いくつかの他の実施形態では、代替的に、レンズアセンブリに焦点合せアセンブリを設けなくてもよい。これは、本願では限定されない。
オプションの実施形態では、手振れ補正アセンブリは、可動部品、固定部品、及び接続部品を含む。可動部品はレンズアセンブリに固定され、固定部品は接続部品を使用して可動部品に接続され、可動部品は、接続部品を使用して固定部品に対して回転するように構成される。
例えば、可動部品はレンズアセンブリの周りに固定され、固定部品は、可動部品の周りに取り囲まれ、可動部品から離間している。接続部品は、固定部品と可動部品とを接続する。固定部品は中空構造であり、可動部品は固定部品の内側に位置することが理解されよう。可動部品は固定部品に対して吊り下げられ、接続部品は可動部品を支持する。
本願のこの実施形態では、手振れ補正アセンブリが電気信号に応答するときに、可動部品は固定部品に対して回転する。可動部品がレンズアセンブリに固定されるので、可動部品が固定部品に対して回転するときに、可動部品は、固定部品に対してレンズアセンブリを一緒に回転させることができる。すなわち、手振れ補正アセンブリは、電気信号に応答し、固定部品に対してレンズアセンブリを回転させて、カメラモジュールの振動を補償し、これにより手振れ補正を実現するように構成される。可動部品が固定部品に対して回転するときに、可動部品の回転が固定部品と可動部品との間の干渉によって影響を受けるのを回避するために、固定部品と可動部品とは間隔を空けて配置され、これにより手振れ補正アセンブリの信頼性を確実にする。
可動部品は、接続部品を使用して固定部品に対して回転し、接続部品は、可動部品及び固定部品の位置に接続され、それによって固定部品に対する可動部品の回転中心が決定されることが理解されよう。可動部品はレンズアセンブリに対して固定されており、可動部品の回転中心はレンズアセンブリの回転中心と同じである。レンズアセンブリの回転中心とレンズアセンブリのリジッド基板部分との間隔が大きいほど、レンズアセンブリの回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分のオフセットが大きくなることを示し、さらに、リジッド基板部分から引き出されたフレキシブル基板部分によりより大きな変形が発生することを示す。
オプションの実施形態では、可動部品の回転中心のZ軸方向の座標は、リジッド基板部分のZ軸方向の座標に近いか、又は等しく、Z軸方向はレンズの光軸方向である。固定部品に対する可動部品の回転中心は、接続部品の中心に基づいて決定される。つまり、接続部品の中心はRに位置する。
本願のこの実施形態では、可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間の間隔は、ベースの厚さの半分未満である、すなわち、可動部品の回転中心は、ベースの中間部分から逸れており、リジッド基板部分に近接している。これにより、可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間の間隔が減少し、レンズアセンブリの回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分のエッジ部のオフセットが減少し、従ってリジッド基板部分のエッジ部から引き出されるフレキシブル基板部分の変形が減少し、それによってフレキシブル基板部分によって発生する反力が小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリの手振れ補正が容易になる。
オプションの実施形態では、可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間のZ軸方向の距離は第1の距離であり、第1の距離はレンズの肩高さの半分未満である。レンズの肩高さは、ベースのZ軸方向の厚さである。リジッド基板部分に関するものであり且つベースに面する側が基準面として使用され、ベースに関するものであり且つリジッド基板部分から離れる側がレンズの肩部分であり、レンズの肩高さが、ベースのZ軸方向の厚さとして規定されることが理解されよう。
本願のこの実施形態では、可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間の間隔は、ベースの厚さの半分未満である、すなわち、可動部品の回転中心は、ベースの中間部分から逸れており、リジッド基板部分に近接している。これにより、可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間の間隔が減少し、レンズアセンブリの回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分のエッジ部のオフセットが減少し、従ってリジッド基板部分のエッジ部から引き出されたフレキシブルプリント回路基板の変形が減少し、それによってフレキシブル基板部分によって発生する反力が小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリの手振れ補正が容易になる。
オプションの実施形態では、接続部品は、可動ベース及び弾性接続ピースを含み、可動ベースは、リジッド基板部分に関するものであり且つレンズから離れる側に固定され、弾性接続ピースの一端が可動ベースに接続され、他端が固定部品に接続される。
可動部品は弾性接続ピースを使用して固定部品に接続され、弾性接続ピースは可動部品を支持するので、弾性接続ピースと可動ベースとの接続位置によって、可動部品の回転中心が決定される。可動ベースは、リジッド基板部分に直接接続され、可動ベースに関するものであり且つリジッド基板部分から離れる側とリジッド基板部分との間の距離を減少させる。
例えば、弾性接続ピースの一端が、可動ベースに関するものであり且つリジッド基板部分から離れる側に固定され、それによって可動部品の回転中心が可動ベースに位置するようにし、従って、可動部品の回転中心はリジッド基板部分に近づく。別の実施形態では、弾性接続ピースの一端を可動ベースの側縁部に固定することもでき、それによって可動部品の回転中心がリジッド基板部分に近接するか又は等しくなるようにする。これは、本願では限定されない。
本願のこの実施形態では、弾性接続ピースの一端が可動ベースに接続されており、他端が固定部品に接続されるので、可動部品の回転中心は可動ベースに位置している。また、可動ベースは、リジッド基板部分に関するものであり且つレンズから離れる側に固定され、それによって可動部品の回転中心はリジッド基板部分に近づき、これにより可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間の間隔を減少させる。
オプションの実施形態では、弾性接続ピースは複数のばね板を含み、各ばね板の両端がそれぞれ可動ベース及び固定部品に接続される。複数のばね板は、X軸方向に対称に配置され、且つY軸方向に対称に配置される。X軸方向とY軸方向との両方はZ軸方向に直交しており、X軸方向及びY軸方向は直交して交差し、X軸及びY軸の交点は可動部品の回転中心である。
本願のこの実施形態では、弾性接続ピースは、X軸方向に対称に配置され、且つY軸方向に対称に配置された複数のばね板を含み、それによって手振れ補正アセンブリは、レンズアセンブリを、固定部品に対してX軸方向及びY軸方向にバランスのとれた安定した方法で傾けて回転させ、カメラモジュールのX軸方向及びY軸方向のオフセットを効果的に補償する。
オプションの実施形態では、フレキシブル基板部分は、リジッド基板部分からX軸方向又はY軸方向に沿って手振れ補正アセンブリの外側まで延びる。
本願のこの実施形態では、フレキシブル基板部分の延長方向は、固定部品に対するレンズアセンブリの回転の回転軸(X軸方向又はY軸方向)と同じであり、フレキシブル基板部分を折り畳んで曲げることができ、それによってレンズアセンブリが回転するときに、固定部品に対するフレキシブル基板部分の変位が小さくなり、フレキシブル基板部分によって発生する反力が小さくなり、これによりカメラモジュールの手振れ補正が容易になる。
オプションの実施形態では、可動ベースは、第1のベース及び第2のベースを含み、第2のベースは、第1のベースに関するものであり且つレンズアセンブリから離れる側に固定される。弾性接続ピースの一端が第2のベースに固定されており、弾性接続ピースと第1のベースとの間にギャップが形成される。
例えば、第2のベースは、第1のベースに関するものであり且つレンズアセンブリから離れる方向を向く側に沿って突出し、それによって第2のベースに固定された弾性接続ピースと第1のベースとの間にギャップが形成される。第1のベースは可動部品に接続されるため、可動ベースは可動部品に直接接続される。
本願のこの実施形態では、可動ベースは、第1のベースと、第1のベースに関するものであり且つレンズアセンブリから離れる側に固定された第2のベースとを含む。弾性接続ピースは、第2のベースに固定され、第1のベースとの間にギャップを形成する。ギャップは、レンズアセンブリが固定部品に対して回転するときに回避空間を提供し、弾性接続ピースがレンズアセンブリの回転を妨げるのを防止し、これによりカメラモジュールの広角手振れ補正が容易になる。
オプションの実施形態では、固定部品は固定バッフルをさらに含み、固定バッフルは、弾性接続ピースに関するものであり且つ可動ベースから離れる側に位置し、可動ベース上の固定バッフルの突出部が、可動ベース上の弾性接続ピースの突出部の少なくとも一部を覆っている。
本願のこの実施形態では、固定バッフルは、弾性接続ピースに関するものであり且つ可動ベースから離れる側に位置しており、ベース上の固定バッフルの突出部は、可動ベース上の弾性接続ピースの突出部の少なくとも一部を覆い、弾性接続ピースを保護し、弾性接続ピースが外力によって変形するのを防ぎ、これによりカメラモジュールの品質を向上させる。例えば、カメラモジュールを電子装置に組み付けるときに、固定バッフルは、弾性接続ピースを保護して、組立工程における弾性接続ピースへの損傷を回避することができる。
オプションの実施形態では、固定バッフル板と弾性接続ピースとの間にギャップが形成される。
本願のこの実施形態では、固定バッフル板と弾性接続ピースとの間にギャップが形成される。このギャップは、可動部品が固定部品に対して回転して可動ベースを固定部品に対して回転させるときに回避空間を提供し、固定バッフル板が可動部品又は可動ベースと干渉することを防止し、これによりカメラモジュールの信頼性を向上させる。
オプションの実施形態では、可動部品は、内側フレーム及び第1の駆動ピースをさらに含み、内側フレームはレンズアセンブリの周りに配置され、第1の駆動ピースは内側フレームの周りに固定される。第1の駆動ピースは内側フレームを使用して固定され、内側フレームをレンズアセンブリの周りに固定することにより、第1の駆動ピースがレンズアセンブリに対して固定される。
固定部品は、ブラケット及び第2の駆動ピースを含み、ブラケットは可動部品の外側に配置され、第2の駆動ピースはブラケットに対して固定される。例えば、空間を節約するために、第2の駆動ピースをブラケットに埋め込むことができる。接続部品は、ブラケットと内側フレームとの間に接続され、すなわち、固定部品は、接続部品を使用して可動部品に接続される。可動部品に接続された接続部品の一部が、固定部品に接続された接続部品の一部に対して移動可能であり、それによって可動部品は固定部品に対して移動可能である。
オプションの実施形態では、第2の駆動ピース及び第1の駆動ピースは互いに対向して配置される。手振れ補正アセンブリが電気信号に応答するときに、第2の駆動ピースと第1の駆動ピースとの間に磁場効果が形成され、レンズアセンブリを固定部品に対して回転させる。例えば、第2の駆動ピース及び第1の駆動ピースは、通電コイル(energized coil)及び磁性体を使用して作用し、通電コイルにより磁性体の磁場に電磁力を発生させ、それによって可動部品及びレンズアセンブリは一緒に固定部品に対して回転し、手振れ補正を実現する。
オプションの実施形態では、カメラモジュールはドライバチップを含む。ドライバチップは、通電コイルに出力される電流の大きさ及び時間を制御し、固定部品に対する可動部品の回転量を制御し、カメラモジュールの振動を正確に補償し、手振れ補正を実現するように構成される。
オプションの実施形態では、第1の駆動ピースは磁性体を含み、第2の駆動ピースはコイルを含む。複数の磁性体及びコイルがあり、磁性体とコイルとの間に1対1の対応関係がある。例えば、内側フレームは、磁性体の磁力を伝導する導磁性シートである。内側フレームは略長方形であり、磁性体は内側フレームの両側に固定され、ブラケットは略長方形であり、コイルはブラケットの両側に配置され、コイルは磁性体に対向して配置される。
オプションの実施形態では、固定部品は接続板をさらに含む。接続板はブラケットに固定される。接続板はコイルに電気的に接続される。接続板は、手振れ補正アセンブリの電気信号の伝達を実施する。例えば、接続板はブラケットの周りに取り囲まれ、接続板は、柔軟なリジッドフレキシブルプリント回路基板であり、第2の駆動ピースのコイルに電気的に接続される。接続板は、固定具等を使用してブラケットに固定してもよい。第2の駆動ピースは、ブラケットに対して固定するべく接続板に固定される。
固定部品は補強板をさらに含み、補強板は、接続板の外側に固定され、接続板の構造強度を高める。いくつかの他の実施形態では、接続板は、代替的に、導線が設けられた他の何らかの機械部品であってもよく、導線を使用して第2の駆動ピースに電気的に接続される。接続板の特定の構造は、本願では限定されない。
この実施形態では、第2の駆動ピースがコイルを含む場合に、第2の駆動ピースが接続板に電気的に接続されるため、コイルが通電される。通電後に、第2の駆動ピースのコイルが第1の駆動ピースとの間で電磁力を発生させて第1の駆動ピースを押すことで、可動部品及びレンズアセンブリが一緒に固定部品に対して回転し、これにより手振れ補正を実現する。
本願のこの実施形態では、第1の駆動ピースの磁性体がレンズアセンブリの周りに固定され、第2の駆動ピースのコイルが第1の駆動ピースの外側に位置するため、レンズアセンブリ内の磁性物質又は磁性部品(例えば、焦点合せに使用される移動コイルモータ)によって発生する磁場が、第2の駆動ピースと第1の駆動ピースの間の相対運動に影響を与えないか、影響が殆どないため、レンズアセンブリによって手振れ補正アセンブリの安定化動作に引き起こされる干渉を減少させる。
いくつかの他の実施形態では、例えば、非磁力を使用して焦点合せアセンブリによってレンズアセンブリを駆動して焦点合せを調整する場合、又はレンズアセンブリが磁性物質を含まない又は弱磁性体を有する可動部品全体を含む場合に、磁性体とコイルとの位置を入れ替えてもよい。
この実施形態では、第1の駆動ピースはコイルを含み、第2の駆動ピースは磁性ピースを含む。この場合に、コイルの小さい重量(前述の解決策では磁性体の重量よりも小さい)に基づいて、可動部品の全体の重量が小さいため、接続部品の負荷が小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリの消費電力の削減に役立つ。さらに、レンズアセンブリの焦点合せアセンブリは、非磁気駆動方式で焦点合せを実施して、焦点合せアセンブリによって手振れ補正アセンブリの安定化動作に引き起こされる干渉を回避することができる。
オプションの実施形態では、磁性体は片面(single-sided)双極磁化、又は2つの片面(two-single-sided)単極磁化である。各磁性体には2対の極が設けられることが理解されよう。例えば、各磁性体は、上部磁石及び下部磁石を含む。上部磁石及び下部磁石は、それぞれコイルの上部及び下部に対応する。コイルに通電した後に、コイルの上部及び下部の電流の方向が逆であることに基づいて、上部磁石及び下部磁石の磁極が逆である場合に、上部磁石と(コイルの)上部との間の電磁力の方向は、下部磁石とコイルの下部との間の作用力の方向と同じであるため、可動部品の片側は同じ方向の電磁力を受ける。
オプションの実施形態では、固定部品は位置検出器をさらに含む。位置検出器は、固定部品に対する可動部品の位置を検出するように構成される。例えば、位置検出器は、磁場の変化を使用して位置検出を行う。
この実施形態では、可動部品には磁性体が設けられ、位置検出器は固定部品に固定される。可動部品が固定部品に対して回転すると、可動部品の磁性体によって発生する磁場が変化するため、固定部品の位置検出器が異なる磁場を検出し、これにより固定部品に対する可動部品の位置を決定する。すなわち、磁性体に対する位置検出器の位置が変化し得る。
この実施形態では、位置検出器は、固定部品に対する可動部品の位置を検出することにより、レンズアセンブリの回転量及び回転角を決定して、カメラモジュールの手振れ補正の変位を決定する。可動部品及びレンズアセンブリが標的位置まで回転した後に、コントローラは、第1の駆動ピース又は第2の駆動ピースを制御して閉ループシステムを形成し、固定部品に対するレンズアセンブリの回転量及び回転角をフィードバックする。
この実施形態では、カメラモジュールが撮影を行う前に、カメラモジュールは、位置検出器によって検出し且つ固定部品に対する可動部品に関するものである位置に基づいて、固定部品に対する可動部品の位置を最初に補正して、固定部品に対するレンズアセンブリ及び可動部品の位置が外れることを回避することもでき、これは、レンズアセンブリ及び可動部品が重力によって固定部品に対して移動するためであり、それによってカメラモジュールが撮影を行うときに、固定部品に対するレンズアセンブリの位置は一定である。すなわち、本願のこの実施形態では、カメラモジュールは姿勢差の問題を有さない。
一実施形態では、位置検出器は、検出、駆動、及び制御集積チップ(オールインワン)を使用する。
この実施形態では、位置検出器及びコイルは集積チップを使用し、電源及び通信を共用する方式でコイル及び位置検出器のピン数を削減している。当業者は、実際の要件に基づいて位置検出器を設計することができる。位置検出器の特定の駆動方式、位置検出器をコイルに電気的に接続する方式等は、本願では限定されない。
オプションの実施形態では、弾性接続ピースは導電性材料で作製される。弾性接続ピースは、リジッド基板部分及び固定部品に電気的に接続される。例えば、弾性接続ピースの一端がリジッド基板部分に電気的に接続され、他端が接続板に電気的に接続されて、接続板とリジッド基板部分との間の電気接続を実現する。手振れ補正アセンブリの電気信号は、第2の駆動ピースのコイルと位置検出器に集中し、第2の駆動ピース及び位置検出器の電気信号は接続板に統合されるため、手振れ補正アセンブリの電気信号は、接続板を使用して、カメラモジュールの外側に伝送することができる。
この実施形態では、弾性接続ピースは、可動部品と固定部品とを接続するだけでなく、手振れ補正アセンブリとレンズアセンブリとの間の電気的接続も実現するので、手振れ補正アセンブリの電気信号を、弾性接続ピースを使用してレンズアセンブリに統合することができ、これによりコネクタを別途配置することにより、手振れ補正アセンブリの電気信号がカメラモジュールの外側に取り出されることがなくなり、カメラモジュール内のコネクタの数量を減らし、及びカメラモジュールが占有する空間を減らすことができる。
オプションの実施形態では、ブラケットは、互いに対向して配置される第1の側壁及び第2の側壁を含み、弾性接続ピースの一部の一端が、第1の側壁の中間領域に固定され、他端が可動ベースに固定される。弾性接続ピースの他の部分の一端が、第2の側壁の中間領域に固定され、他端が可動ベースに固定される。
接続板は、互いに対向して配置される2つの引出し端部を含む。引出し端部は、各ばね板と接触して、接続板と弾性接続ピースとの間の電気的接続を実現するように構成される。一方の引出し端部が、第1の側壁に固定された弾性接続ピースに接続され、他方の引出し端部が、第2の側壁に固定された弾性接続ピースに接続される。
この実施形態では、弾性接続ピースは、ブラケットに対向して配置される第1の側壁及び第2の側壁の中間位置にそれぞれ固定され、対称に配置されたばね板同士の間の距離を減少させ、それによって各ばね板に電気的に接続された接続板の引出し端部が集中化され、これにより接続板の引出し端部の出口(outlets)が減少し、弾性接続ピースと接続板との間の電気的接続が容易になる。
オプションの実施形態では、ブラケットは、第1の側壁と第2の側壁との間に接続された第3の側壁をさらに含み、第3の側壁には回避空間が設けられ、フレキシブル基板部分は回避空間を通って、手振れ補正アセンブリの外側に延びる。
この実施形態では、回避空間は、カメラモジュールの外側に引き出されたフレキシブル基板部分の引出し空間を提供するだけでなく、フレキシブル基板部分の変形空間も提供し、カメラモジュールの手振れ補正過程においてフレキシブル基板部分とブラケットとの間の干渉を回避し、これによりレンズアセンブリの回転に影響を与える。
オプションの実施形態では、弾性接続ピースは、ばね板及び延長ピースを含み、ばね板の一端が可動ベースに固定され、他端が固定部品に固定される。延長ピースは、可動ベースに固定されたばね板の端部からリジッド基板部分まで延び、リジッド基板部分に電気的に接続される。弾性接続ピースは、導電性材料で作製され、固定部品の接続板とリジッド基板部分との間の電気的接続を実現する。
この実施形態では、ばね板は、可動部品及びレンズアセンブリを支持する。カメラモジュールの手振れ補正過程では、可動部品が固定部品に対して回転し、ばね板が変形する。延長ピースの両端が可動部品に対して固定して接続されるため、延長ピースは、カメラモジュールの手振れ補正過程で変形せず、これにより弾性接続ピースとリジッド基板部分との間の電気的接続の安定性が確保され、カメラモジュールの信頼性を向上させる。
オプションの実施形態では、延長ピース及びばね板は一体的に形成される。この実施形態では、弾性接続ピースの設計を簡素化するために、延長ピース及びばね板が一体的に形成される。
オプションの実施形態では、固定部品は外側カバーをさらに含み、外側カバーは、ブラケットに取り付けられ、ブラケットの周りに配置される。すなわち、外側カバーは可動部品の周りを取り囲んでいる。外側カバーは、カメラモジュールのハウジングであり、組立て工程でカメラモジュールが手振れ補正アセンブリ及びレンズアセンブリを損傷するのを防止する。
オプションの実施形態では、外側カバーには制限部分があり、制限部分は、レンズアセンブリに近い方向に突出し、レンズアセンブリから離間している。制限部分は、レンズアセンブリが固定部品に対して回転する角度を制限するように構成される。
オプションの実施形態では、接続部品は、リジッド接続ピース及びフレキシブル接続ピースを含み、リジッド接続ピースはレンズアセンブリの周りに固定され、リジッド接続ピースの少なくとも一部がリジッド基板部分の周りに取り囲まれる。フレキシブル接続ピースの一端が、リジッド接続ピースに関するものであり且つリジッド基板部分に近い側縁部に固定され、他端が固定部品に固定される。
この実施形態では、リジッド接続ピースの少なくとも一部がリジッド基板部分の周りに取り囲まれ、フレキシブル接続ピースは、リジッド接続ピースに関するものであり且つリジッド基板部分に近い側に固定され、それによってフレキシブル接続ピースは、Z軸方向でリジッド基板部分に近くなり、これにより可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間隔を減少させることができる。レンズアセンブリの回転角が要件を満たす場合に、フレキシブル基板部分によって発生する反力が小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリの手振れ補正が容易になる。
この実施形態では、フレキシブル接続ピースはリジッド接続ピースの側縁部に固定され、これによりフレキシブル接続ピースがリジッド接続ピースに関するものであり且つリジッド接続ピースから離れる側に固定される場合に、リジッド接続ピースの厚さにより、フレキシブル接続ピースとリジッド基板部分との間の間隔が増大することを回避し、それによって可動部品の回転中心のZ軸方向の座標は、リジッド基板部分のZ軸方向の座標と等しくなり得る。
第2の態様によれば、本願は電子装置をさらに提供する。電子装置は、ハウジングと、上述のカメラモジュールとを含み、カメラモジュールはハウジングに取り付けられる。
本願のこの実施形態では、電子装置内のカメラモジュールは、レンズアセンブリと、レンズアセンブリを回転させる手振れ補正アセンブリとを含む。レンズアセンブリの回転中心と、レンズアセンブリのリジッドフレキシブルプリント回路基板のリジッド基板部分との間隔は小さい。従って、レンズアセンブリの回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分のオフセットが減少し、リジッド基板部分から引き出されたフレキシブル基板部分の変形が減少し、それによってフレキシブル基板部分によって発生する反力が小さくなり、これにより電子装置におけるカメラモジュールの手振れ補正性能の向上が容易になる。
本願の一実施形態による電子装置の構造の概略図である。
いくつかの実施形態における図1に示される電子装置のカメラモジュールの構造の概略図である。
図2に示されるカメラモジュールの部分分解構造の概略図である。
図2に示されるカメラモジュールのA-Aに沿った概略断面図である。
いくつかの実施形態における図2に示されるカメラモジュールの底面図である。
図5に示されるカメラモジュールの構造の一部の概略図である。
図6に示されるカメラモジュールの構造の別の角度からの概略図である。
図5に示されるカメラモジュールの構造の別の部分の概略図である。
いくつかの他の実施形態における図2に示されるカメラモジュールの底面図である。
図2に示されるカメラモジュールの構造の一部の概略図である。
いくつかの他の実施形態における図1に示されるカメラモジュールの内部構造の概略図である。
以下では、本願の実施形態において添付の図面を参照して、本願の実施形態について説明する。
図1は、本願の一実施形態による電子装置100の構造の概略図である。本願の一実施形態は、電子装置100を提供する。電子装置100は、ハウジング101及びカメラモジュール102を含む。カメラモジュール102は、ハウジング101に取り付けられる。カメラモジュール102は、電子装置100が画像を取得する又はインスタントビデオ通話を行う等の機能を実施できるようにし得る。電子装置100は、携帯電話、タブレット型パソコン、ノート型パソコン、車載装置、ウェアラブル装置、ドローン等の製品であってもよい。ウェアラブル装置は、スマートバンド、スマートウォッチ、拡張現実(augmented reality, AR)眼鏡、仮想現実技術(virtual reality, VR)眼鏡等であってもよい。本願のこの実施形態では、電子装置100が携帯電話である例を説明に使用する。
いくつかの実施形態では、電子装置100は、イメージプロセッサ103をさらに含む。イメージプロセッサ103及びカメラモジュール102は通信接続されており、イメージプロセッサ103は、カメラモジュール102から画像データを取得し、画像データを処理するように構成される。
いくつかの実施形態では、電子装置100は、透過(transparent)領域104が設けられたリア(rear:背面)カバー105をさらに含む。カメラモジュール102は、リアカバー105の透過領域104を使用して、電子装置100の外側の光を集める。カメラモジュール102は、電子装置100の後面(rear-facing)カメラモジュールとして使用されることが理解されよう。
いくつかの他の実施形態では、電子装置100は、ピクチャを表示するように構成された表示モジュール(図示せず)をさらに含むことができる。カメラモジュール102は、表示モジュールの透過領域を使用して電子装置100の外部の光を収集し、カメラモジュール102は電子装置100の前面(front-facing)カメラモジュールとして使用される。換言すると、カメラモジュール102は、電子装置100の後面カメラモジュールとして使用してもよく、又は電子装置100の前面カメラモジュールとして使用してもよい。これは、本願のこの実施形態では厳密に限定されない。
図2は、いくつかの実施形態における図1に示される電子装置100のカメラモジュール102の構造の概略図である。カメラモジュール102は、レンズアセンブリ10及び手振れ補正アセンブリ20を含む。レンズアセンブリ10の主要部分が、手振れ補正アセンブリ20の内側に配置され、レンズアセンブリ10の部分構造が、手振れ補正アセンブリ20の外側に延びる。手振れ補正アセンブリ20は、レンズアセンブリ10を回転させて、電子装置100の撮影過程におけるカメラモジュール102の振動を補償するように構成され、これにより手振れ補正を実現する。
図3及び図4を参照されたい。図3は、図2に示されるカメラモジュール102の部分分解構造の概略図であり、図4は、図2に示されるカメラモジュール102のA-A線に沿った概略断面図である。レンズアセンブリ10は、リジッドフレキシブルプリント回路基板11(rigid flexible printed circuit boards, RFPCB)、レンズ12、及びイメージセンサ(図示せず)を含む。イメージセンサは、リジッドフレキシブルプリント回路基板11に電気的に接続される。イメージセンサは、光学像を電気信号に変換する装置である。イメージセンサは、電荷結合素子(charge-coupled device, CCD)であってもよく、又は相補型金属酸化膜半導体(complementary metal-oxide semiconductor, CMOS)であってもよい。これは、本願では限定されない。外光は、レンズ12を通過した後に、イメージセンサの感光面に入射し、イメージセンサ上に結像する。イメージセンサは、リジッドフレキシブルプリント回路基板11に電気的に接続されており、それによってイメージセンサによって形成された電気信号は、リジッドフレキシブルプリント回路基板11を使用して他のコンポーネントに伝送される。
リジッドフレキシブルプリント回路基板11は、リジッド(rigid:剛性)プリント回路基板(printed circuit board, PCB)とフレキシブルプリント回路基板(flexible printed circuit boards, FPC)との両方の特徴を有する回路基板である。例えば、リジッドフレキシブルプリント回路基板11は、リジッド基板部分111と、リジッド基板部分111から引き出されるフレキシブル基板部分112とを含む。フレキシブル基板部分112は、リジッド基板部分111から手振れ補正アセンブリ20の外側に引き出され、電子装置100内の別のコンポーネント、例えばイメージプロセッサに電気的に接続されて、レンズアセンブリ10の信号をイメージプロセッサに転送するように構成される。例えば、リジッド基板部分111は、補強構造、例えば補強鋼板を含んでもよい。これは、本願では限定されない。
いくつかの実施態様では、リジッド基板部分111は、(フレキシブル基板部分112を電気的に接続するためのケーブルを含む)リジッドプリント回路基板であってもよい。様々な方法を使用してリジッドプリント回路基板をレンズアセンブリ20内の別のコンポーネントに接続して、リジッド基板部分111をレンズアセンブリ20内に配置することができる。同時に、各種コンポーネント(例えば、イメージセンサ)が、リジッド基板部分111に取り付けられ、プロセスを使用してフレキシブル基板部分112と電気的に接続され、それによってイメージセンサから得られた信号を、フレキシブル基板部分112を使用して別のコンポーネント(例えば、イメージプロセッサ)に伝送する。いくつかの他の実施態様では、リジッド基板部分111は、リジッドプリント回路基板及びコンポーネントをベース基板に配置することもできる。リジッドプリント回路基板は、プロセス、例えばワイヤボンディング(wire bonding)を使用してイメージセンサとの電気信号接続を実現し、フレキシブル基板部分112を使用して信号ケーブルを引き出す。当業者は、実際の要件に基づいてリジッドフレキシブルプリント回路基板11を設計することができる。リジッドフレキシブルプリント回路基板11の具体的な構造及び形成工程等は、本願において限定されない。
本願のこの実施形態では、フレキシブル基板部分112を曲げて変形させることができるため、フレキシブル基板部分112を曲げ変形によって必要な位置に固定することができ、これにより電子装置100内の他のコンポーネントの配置が容易になる。レンズ12は、レンズ12の安定性を確保するために、リジッド基板部分111に対して固定される。
いくつかの実施形態では、手振れ補正アセンブリ20は、可動部品21、固定部品22、及び接続部品23を含む。可動部品21は、レンズアセンブリ10に固定される。固定部品22は、接続部品23を使用して可動部品21に接続される。可動部品21は、接続部品23を使用して固定部品22に対して回転するように構成される。例えば、可動部品21はレンズアセンブリ10の周りに固定され、固定部品22は、可動部品21の周りに取り囲まれ、可動部品21から離間している。接続部品23は、固定部品22と可動部品21とを接続する。固定部品22は中空構造であり、可動部品21は固定部品22の内側に位置していることが理解されよう。可動部品21は、固定部品22に対して吊り下げられ、接続部品23は可動部品21を支持する。
本願のこの実施形態では、手振れ補正アセンブリ20が電気信号に応答するときに、可動部品21は固定部品22に対して回転する。可動部品21がレンズアセンブリ10に固定されているため、可動部品21が固定部品22に対して回転するときに、可動部品21は、固定部品22に対してレンズアセンブリ10を一緒に回転させることができる。すなわち、手振れ補正アセンブリ20は、電気信号に応答して、レンズアセンブリ10を固定部品22に対して回転させて、カメラモジュール102の振動を補償するように構成され、これにより手振れ補正を実現する。固定部品22及び可動部品21は間隔を空けて配置されており、可動部品21が固定部品22に対して回転するときに、固定部品22と可動部品21との間の干渉による可動部品21の回転への影響を回避し、これにより手振れ補正アセンブリ20の信頼性を確実にする。
本願のこの実施形態では、固定部品22は、接続部品23を使用して可動部品21に接続されることが理解されよう。すなわち、接続部品23は、可動部品21に直接接続される。いくつかの他の実施形態では、接続部品23は、レンズアセンブリ10にも接続され、可動部品21に間接的に接続することができる。接続部品23と可動部品21との間の特定の接続方法は、本願のこの実施形態では限定されない。
従来の光学式手振れ補正システムでは、カメラモジュールの手振れ補正過程において、レンズとイメージセンサとの間の相対位置が連続的に変化するため、レンズが画像をイメージセンサ上に投影する位置が連続的に変化する。その結果、イメージセンサは、様々な角度でのレンズのイメージング要件を満たすために、大きな感光面を必要とする。
本願のこの実施形態では、手振れ補正アセンブリ20がレンズアセンブリ10を回転させる過程において、レンズ12及びイメージセンサは一緒に回転する、すなわち、レンズ12及びイメージセンサの位置は変化しないままであり、レンズ12によってイメージセンサ上に投影される画像の位置が固定されるので、イメージセンサ上に設けられた小さな感光面がイメージング要件を満たすことができ、これによりイメージセンサの体積が減少する。
いくつかの実施形態では、溝が、リジッド基板部分111に関するものであり且つレンズ12に面する側に配置される。イメージセンサは、溝内に部分的又は完全に収容され、レンズアセンブリ10の高さを減少させ、これによりカメラモジュール102の小型化が容易になる。別の実施形態では、イメージセンサは、リジッド基板部分111の表面にも配置してよい。これは、本願では限定されない。
いくつかの実施形態では、図4に示されるように、レンズ12はベース14を含み、ベース14はリジッド基板部分111に固定される。ベース14は両端が開口した中空構造である。ベース14は、レンズアセンブリ10の最も外側の構造である。可動部品21は、ベース14の周りに固定される。レンズ12は、焦点合せアセンブリ、レンズチューブ、及びレンズグループをさらに含む。焦点合せアセンブリは、カメラモジュール102の自動焦点合せを実現するように構成される。例えば、焦点合せアセンブリはベース14の内側に固定され、レンズアセンブリはレンズチューブの内側に取り付けられ、レンズチューブ及びレンズアセンブリは焦点合せアセンブリの内側に取り付けられる。焦点合せアセンブリは、電磁力を使用してレンズチューブ及びレンズアセンブリをレンズアセンブリの光軸方向に沿って移動させ、像距離を変更して鮮明な画像を取得し、カメラモジュール102の自動焦点合せを実現する。
本願のこの実施形態では、カメラモジュール102は、焦点合せアセンブリを使用して、レンズチューブ及びレンズグループを移動させて、焦点合せを実施し、手振れ補正アセンブリ20を使用してレンズ12を回転させて、手振れ補正を実現する。換言すると、カメラモジュール102における焦点合せ機能及び手振れ補正機能は、異なる構造によって駆動される。これは、カメラモジュール102の広角手振れ補正を実現するのに役立つ。
当業者は、実際の要件に基づいて焦点合せアセンブリを設計することができる。焦点合せアセンブリの具体的な駆動方法、及び構造等は、本願では限定されない。いくつかの他の実施形態では、代替的に、レンズアセンブリ10には焦点合せアセンブリを設けなくてもよい。これは、本願では限定されない。
図3及び図4をさらに参照されたい。可動部品21は、第1の駆動ピース210及び内側フレーム211を含む。内側フレーム211は、レンズアセンブリ10の周りに配置される。第1の駆動ピース210は、内側フレーム211の周りに固定される。第1の駆動ピース210は内側フレーム211を使用して固定され、内側フレーム211がレンズアセンブリ10の周りに固定され、それによって第1の駆動ピース210はレンズアセンブリ10に対して固定される。
固定部品22は、第2の駆動ピース220及びブラケット222を含む。ブラケット222は、可動部品21の外側に位置する。第2の駆動ピース220は、ブラケット222に対して固定される。例えば、第2の駆動ピース220は、空間を節約するために、ブラケット222に埋め込むことができる。
接続部品23は、ブラケット222と内側フレーム211との間に接続され、すなわち、固定部品22は、接続部品23を使用して可動部品21に接続される。可動部品21に接続された接続部品23の一部が、固定部品22に接続された接続部品23の一部に対して移動することができるので、可動部品21は、固定部品22に対して移動することができる。
第2の駆動ピース220及び第1の駆動ピース210は、互いに対向して配置される。手振れ補正アセンブリ20が電気信号に応答するときに、第2の駆動ピース220と第1の駆動ピース210との間に磁場効果が形成されて、レンズアセンブリ10を固定部品22に対して回転させる。第2の駆動ピース220及び第1の駆動ピース210は、通電コイル及び磁性体を使用して作用し、通電コイルによって磁性体の磁場に電磁力を発生させ、それによって可動部品21及びレンズアセンブリ10を一緒に固定部品22に対して回転させて、手振れ補正を実現する。例えば、カメラモジュール102はドライバチップを含む。ドライバチップは、通電コイルに出力される電流の大きさ及び時間を制御し、固定部品22に対する可動部品21の回転を制御し、カメラモジュール102の振動を正確に補償し、手振れ補正を実現するように構成される。
いくつかの実施形態では、第1の駆動ピース210は磁性体201を含み、第2の駆動ピース220はコイル202を含む。複数の磁性体201及びコイル202があり、磁性体201とコイル202との間に1対1の対応関係がある。例えば、内側フレーム211は、磁性体201の磁力を伝える導磁性シートである。内側フレーム211は略長方形であり、磁性体201は内側フレーム211の両側に固定される。ブラケット222は略長方形であり、コイル202はブラケット222の両側に配置され、コイル202は磁性体201に対向して配置される。
いくつかの実施形態では、図3及び図4に示されるように、固定部品22は、接続板223をさらに含む。接続板223は、ブラケット222に固定される。接続板223は、第2の駆動ピース220に電気的に接続され、接続板223は、手振れ補正アセンブリ20の電気信号の伝達を実現する。例えば、接続板223はブラケット222の周りに取り囲まれ、接続板223は、柔軟なリジッドフレキシブルプリント回路基板であり、第2の駆動ピース220のコイル202に電気的に接続される。接続板223は、固定具等を使用してブラケット222に固定してもよい。第2の駆動ピース220は、接続板223に固定され、ブラケット222に対して固定される。
固定部品22は補強板224をさらに含み、補強板224は接続板223の外側に固定されて、接続板223の構造強度を高める。いくつかの他の実施形態では、代替的に、接続板223は、導線が設けられた他の何らかの機械部品であり、導線を使用して第2の駆動ピース220に電気的に接続される。接続板223の具体的な構造は、本願では限定されない。
この実施形態では、第2の駆動ピース220がコイル202を含む場合に、第2の駆動ピース220が接続板223に電気的に接続されるため、コイル202が通電される。通電後に、第2の駆動ピース220のコイル202は、第1の駆動ピース210と共に電磁力を発生させて第1の駆動ピース210を押し、それによって可動部品21及びレンズアセンブリ10が一緒に固定部品22に対して回転し、これにより手振れ補正を実現する。
本願のこの実施形態では、第1の駆動ピース210内の磁性体201がレンズアセンブリ10の周りに固定され、第2の駆動ピース220内のコイル202が第1の駆動ピース210の外側に配置されるため、レンズアセンブリ10内の磁性物質又は磁性部品(例えば、焦点合せに使用される移動コイルモータ)によって発生する磁場は、第2の駆動ピース220と第1の駆動ピース210との間の相対運動に影響を与えない、又は殆ど影響を与えないため、レンズアセンブリ10によって手振れ補正アセンブリ20の安定化動作に引き起こされる干渉を減少させる。
いくつかの実施形態では、磁性体201は、片面双極磁化、又は2つの片面単極磁化である。各磁性体201には2対の極が設けられることが理解されよう。図4に示されるように、各磁性体201は、上部磁石及び下部磁石を含む。上部磁石及び下部磁石はそれぞれコイル202の上部及び下部に対応する。コイル202に通電した後に、コイル202の上部及び下部の電流の向きが逆になることに基づいて、上部磁石及び下部磁石の磁極が逆である場合に、上部磁石と(コイル202の)上部との間の電磁力の方向が、下部磁石と(コイル202の)下部との間の作用力の方向と同じであり、それによって可動部品21の片側は同じ方向の電磁力を受ける。
この実施形態では、可動部品21の互いに対向して配置された両側に反対方向の電磁力が作用すると、可動部品21は固定部品22に対して回転する。例えば、図4において、左側の磁性体201とコイル202との両方は、可動部品21に上向きの電磁力を発生させ、右側の磁性体201とコイル202との両方は、可動部品21に下向きの電磁力を発生させるので、可動部品21は、固定部品22に対して時計回りに回転する。
この実施形態では、コイル202(第2の駆動ピース220)が固定部品22に属しており、磁性体201(第1の駆動ピース210)が可動部品21に属する例について説明していることが理解されよう。いくつかの他の実施形態では、例えば、焦点合せアセンブリが非磁力を使用してレンズアセンブリ10を駆動して焦点合せを調整する場合、又はレンズアセンブリ10が磁性物質を含まない又は弱磁性体を有する可動部品21全体を含む場合に、磁性体201及びコイル202の位置を入れ替えてもよい。
この実施形態では、第1の駆動ピース210はコイル202を含み、第2の駆動ピース220は磁性ピースを含む。この場合に、コイル202の重量が小さい(これも前述の解決策における磁性体201の重量よりも小さい)ことに基づいて、可動部品21の全体の重量は小さいので、接続部品23の負荷が小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリ20の消費電力を削減するのに役立つ。加えて、レンズアセンブリ10の焦点合せアセンブリは、焦点合せアセンブリによって手振れ補正アセンブリ20の安定化動作に引き起こされる干渉を回避するために、非磁気駆動方式で焦点合わせを実施することができる。
この実施形態では、手振れ補正アセンブリ20は、ボイスコイルモータ(voice coil motor, VCM)を使用してカメラモジュール102の手振れ補正を実現することが理解されよう。いくつかの他の実施形態では、手振れ補正アセンブリ20は、代替的に、形状記憶合金(shape memory alloys, SMA)モータを使用して、カメラモジュール102の手振れ補正を実現することができる。例えば、接続部品23は、複数の形状記憶合金を含む。形状記憶合金が異なる熱負荷条件下で変形して異なる形態を呈し得ることに基づいて、手振れ補正アセンブリ20は、複数の形状記憶合金の電源投入状態を制御し、それによって形状記憶合金が熱により収縮及び変形して、レンズアセンブリ10を固定部品22に対して回転させ、これによりカメラモジュール102の手振れ補正を実現する。手振れ補正アセンブリ20の特定の駆動方式及び実装構造は、本願では限定されない。
一実施形態では、図3及び図4に示されるように、固定部品22は、位置検出器221をさらに含む。位置検出器221は、固定部品22に対する可動部品21の位置を検出するように構成される。例えば、位置検出器221は、磁場の変化を使用して位置検出を行う。
この実施形態では、可動部品21には磁性体201が設けられ、位置検出器221は固定部品22に固定される。可動部品21が固定部品22に対して回転するときに、可動部品21の磁性体201によって発生する磁場が変化するため、固定部品22の位置検出器221は異なる磁場を検出し、これにより固定部品22に対する可動部品21の位置を決定する。すなわち、磁性体201に対する位置検出器221の位置が変化し得る。
この実施形態では、位置検出器221は、固定部品22に対する可動部品21の位置を検出することにより、レンズアセンブリ10の回転量及び回転角を決定して、カメラモジュール102の手振れ補正の変位を決定する。可動部品21及びレンズアセンブリ10が標的位置まで回転した後に、コントローラは、第1の駆動ピース210又は第2の駆動ピース220を制御して閉ループシステムを形成し、固定部品22に対するレンズアセンブリ10の回転量及び回転角をフィードバックする。
この実施形態では、カメラモジュール102が撮影を行う前に、カメラモジュール102はまた、位置検出器221によって検出され且つ固定部品22に対する可動部品21の位置に基づいて、固定部品22に対する可動部品21の位置を最初に補正して、固定部品22に対するレンズアセンブリ10及び可動部品21の位置が外れる(unfixed:ぐらつく)ことを回避することもできる。これは、レンズアセンブリ10及び可動部品21が重力によって固定部品22に対して移動するためである。それによって、カメラモジュール102が撮影を行うときに、固定部品22に対するレンズアセンブリ10の位置が一定になる。すなわち、本願のこの実施形態では、カメラモジュール102は姿勢差の問題を有さない。
図4に示されるように、いくつかの実施形態では、位置検出器221は、第2の駆動ピース220の内側に埋め込まれる。例えば、位置検出器221は接続板223に固定され、位置検出器221は、接続板223に固定された第2の駆動ピース220の内側に位置しており、位置検出器221は、接続板223に電気的に接続される。この場合に、位置検出器221と第2の駆動ピース220との両方が、接続板223を使用して、外部コンポーネントに電気的に接続され、固定部品22の回路設計を簡素化し、位置検出器221及び第2の駆動ピース220の空間多重化を可能にし、これによりカメラモジュール102の小型化が容易になる。いくつかの他の実施形態では、位置検出器221は、別の場所に配置することもできる。これは、本願では限定されない。
一実施形態では、位置検出器221は、検出/駆動/制御集積チップ(オールインワン)を使用する。この実施形態では、位置検出器221及びコイル202に集積チップを使用し、電源及び通信を共用することでコイル202及び位置検出器221のピン数が削減される。当業者は、実際の要件に基づいて位置検出器221を設計することができる。位置検出器221の具体的な駆動方法、位置検出器221をコイル202に電気的に接続する方法等は、本願では限定されない。
図2~図4を参照されたい。実施形態では、固定部品22は外側カバー225をさらに含み、外側カバー225は、ブラケット222に取り付けられ、ブラケット222の周りに配置される。すなわち、外側カバー225は可動部品21の周りに取り囲まれる。外側カバー225は、カメラモジュール102のハウジングであり、組み立てプロセスにおいてカメラモジュール102が手振れ補正アセンブリ20及びレンズアセンブリ10に損傷を与えるのを防止する。
図2に示されるように、外側カバー225には制限部分2250がある。制限部分2250は、レンズアセンブリ10に近い方向に突出し、レンズアセンブリ10から離間している。制限部分2250は、レンズアセンブリ10が固定部品22に対して回転する角度を制限するように構成される。
図2及び図3をさらに参照されたい。フレキシブル基板部分112は、リジッド基板部分111から手振れ補正アセンブリ20の外側に引き出される。フレキシブル基板部分112は、電子装置100内の別のコンポーネントに電気的に接続して、カメラモジュール102の電気信号を別のコンポーネントに伝達するように構成される。フレキシブル基板部分112の一端がリジッド基板部分111に固定して接続され、他端が電子装置100内のコンポーネントに固定して接続されることに基づいて、手振れ補正アセンブリ20がレンズアセンブリ10を固定部品22に対して回転させる過程において、回転したレンズ12及びリジッド基板部分111は、フレキシブル基板部分112を駆動し、それによってフレキシブル基板部分112が変形することが理解されよう。この場合に、フレキシブル基板部分112がリジッド基板部分111に反力を発生させるため、手振れ補正アセンブリ20が、レンズアセンブリ10を固定部品22に対して回転させるように干渉する。
この実施形態では、可動部品21が接続部品23を使用して固定部品22に対して回転し、接続部品23が可動部品21及び固定部品22の位置に接続されるため、固定部品22に対する可動部品21の回転中心が決定される。可動部品21はレンズアセンブリ10に対して固定されており、可動部品21の回転中心はレンズアセンブリ10の回転中心と同じである。レンズアセンブリ10の回転中心とレンズアセンブリ10のリジッド基板部分111との間の間隔が大きいほど、レンズアセンブリ10の回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分111のオフセットが大きくなることを示し、さらに、リジッド基板部分111から引き出されたフレキシブル基板部分112によって発生するより大きな変形を示す。
いくつかの可能な実施態様では、パン/チルト/ズームのカメラモジュールにおいて、上部ばね板及び下部ばね板がそれぞれレンズアセンブリのベースの両端に配置され、可動部品は、上部ばね板及び下部ばね板を使用して固定部品に対して回転する。この場合に、固定部品に対して回転する可動部品の回転中心は、上部ばね板と下部ばね板との中間領域、すなわちベースの中央に位置する。レンズアセンブリの回転中心とリジッド基板部分との間隔が大きいため、レンズアセンブリの回転過程においてリジッド基板部分の回転振幅が大きく、フレキシブル基板部分の変形が大きい。その結果、フレキシブル基板部分が大きな反力を発生させ、これによりカメラモジュールの手振れ補正に影響を与える。
図4をさらに参照されたい。カメラモジュール102の可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間のZ軸方向の距離を第1の距離D1とし、Z軸方向をレンズ12の光軸方向とする。第1の距離D1は、レンズ12の肩高さD2の半分未満である。レンズ12の肩高さD2は、ベース14のZ軸方向の厚さである。リジッド基板部分111に関するものであり且つベース14に面する側を基準面とし、ベース14に関するものであり且つリジッド基板部分111から離れる側をレンズ12の「肩」部とし、レンズ12の肩高さD2は、ベース14のZ軸方向の厚さとして規定されることが理解されよう。
第1の距離D1は、レンズ12の肩高さD2の半分未満であり、すなわち、可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間の間隔が、レンズ12の厚さの半分未満である。固定部品22に対する可動部品21の回転中心Rは、接続部品23の中心に基づいて決定され、すなわち、接続部品23の中心はRに位置する。
この実施形態では、可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間の間隔がベース14の厚さの半分未満であり、すなわち可動部品21の回転中心Rが、ベース14の中間部分から逸れており、リジッド基板部分111に近くなる。これにより、可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間隔が減少し、レンズアセンブリ10の回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分111のエッジ部のオフセットが減少し、従ってリジッド基板部分111のエッジ部から引き出されたフレキシブル基板部分112の変形を減少させ、それによってフレキシブル基板部分112によって発生する反力は小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリ20の手振れ補正が容易になる。
いくつかの実施形態では、可動部品21の回転中心RのZ軸方向の座標は、リジッド基板部分111のZ軸方向の座標に近いか、又は等しく、Z軸方向はレンズの光軸方向である。可動部品21の回転中心Rがリジッド基板部分111の上又は下に位置するということは、可動部品21の回転中心RのZ軸方向の座標がリジッド基板部分111のZ軸方向の座標に近いことを意味する。例えば、リジッド基板部分111のZ軸方向の座標が0である場合に、可動部品21の回転中心Rの座標が0.1又は-0.1であることは、可動部品21の回転中心Rがリジッド基板部分111に近いことを示す。
この実施形態では、可動部品21の回転中心RのZ軸方向の座標は、リジッド基板部分111のZ軸方向の座標に近いか、又は等しい。すなわち、可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間の間隔は小さい。レンズアセンブリ10の回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分111のエッジ部のオフセットは小さく、さらにリジッド基板部分111のエッジ部から引き出されたフレキシブル基板部分112の変形は小さいため、フレキシブル基板部分112によって発生する反力が小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリ20の手振れ補正が容易になる。
図3及び図4に示されるように、いくつかの実施形態では、接続部品23は、可動ベース231及び弾性接続ピース232を含む。可動ベース231は、リジッド基板部分111に関するものであり且つレンズ12から離れる側に固定される。すなわち、可動ベース231は、レンズアセンブリ10の底面に固定される。弾性接続ピース232の一端が可動ベース231に接続され、他端が固定部品22に接続される。可動部品21は、弾性接続ピース232を使用して固定部品22に接続され、弾性接続ピース232は可動部品21を支持するので、弾性接続ピース232と可動ベース231との間の接続位置によって、可動部品21の回転中心Rが決定されることが理解されよう。
可動ベース231は、リジッド基板部分111に直接接続され、リジッド基板部分111と、可動ベース231に関するものであり且つリジッド基板部分111から離れる側との間の距離を減少させる。弾性接続ピース232の一端が、可動ベース231に関するものであり且つリジッド基板部分111から離れる側に固定され、それによって可動部品21の回転中心Rが可動ベース231に位置しており、従って可動部品21の回転中心Rがリジッド基板部分111に近くなる。別の実施形態では、弾性接続ピース232の一端を可動ベース231の側縁部に固定することもでき、それによって可動部品21の回転中心Rは、リジッド基板部分111に近いか、又は等しい。これは、本願では限定されない。
本願のこの実施形態では、弾性接続ピース232の一端が可動ベース231に接続され、他端が固定部品22に接続され、それによって可動部品21の回転中心Rは可動ベース231に位置するようなる。また、可動ベース231は、リジッド基板部分111に関するものであり且つレンズ12から離れる側に固定され、それによって可動部品21の回転中心Rがリジッド基板部分111に近くなり、これにより可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間の間隔が減少する。
図4に示されるように、この実施形態では、弾性接続ピース232が可動ベース231の中間領域で固定される例について説明する。別の実施形態では、弾性接続ピース232は、可動ベース231の別の領域、例えば可動ベース231の対角領域に固定してもよい。これは、本願では限定されない。
図3及び図4をさらに参照されたい。可動ベース231は、第1のベース2311及び第2のベース2312を含む。第1のベース2311は、リジッド基板部分111に関するものであり且つレンズ12から離れる側に位置する。第2のベース2312は、第1のベース2311に関するものであり且つレンズアセンブリ10から離れる側に固定される。弾性接続ピース232の一端が、第2のベース2312に固定されており、弾性接続ピース232と第1のベース2311との間にギャップが形成される。例えば、第2のベース2312は、第1のベース2311に関するものであり且つレンズアセンブリ10から離れる側に沿って突出し、それによって第2のベース2312に固定された弾性接続ピース232と第1のベース2311との間にギャップが形成される。第1のベース2311は可動部品21に接続され、それによって可動ベース231は可動部品21に直接接続される。
本願のこの実施形態では、可動ベース231は、第1のベース2311と、第1のベース2311に関するものであり且つレンズアセンブリ10から離れる側に固定された第2のベース2312とを含む。弾性接続ピース232は、第2のベース2312に固定され、第1ベース2311との間にギャップを形成する。このギャップは、レンズアセンブリ10が固定部品22に対して回転するときに回避空間を提供し、弾性接続ピース232がレンズアセンブリ10の回転を妨げないようにし、これによりカメラモジュール102の広角手振れ補正が容易になる。
一実施形態では、第1のベース2311は内側フレーム211に固定して接続され、それによって可動ベース231は可動部品21に接続される。この実施形態では、第1のベース2311は、レンズアセンブリ10の周りに取り囲まれた内側フレーム211に組み付けられ、これにより内側フレーム211の構造の強度を高め、内側フレーム211が外力によって容易に変形するのを防ぎ、カメラモジュール102の信頼性を向上させる。
この実施形態では、リジッド基板部分111の弾性接続ピース232と第2のベース2312との間の接合部の突出部は、リジッド基板部分111の中間領域に位置しており、これに対応して、リジッド基板部分111上の第2のベース2312の突出部が、リジッド基板部分111の中間領域に位置しており、それによって弾性接続ピース232と第1のベース2311とが離間される。
本願の別の実施形態では、リジッド基板部分111の弾性接続ピース232と第2のベース2312との間の接合部の突出部は、リジッド基板部分111の別の領域、例えば、リジッド基板部分111の4つの角部(corners:隅部)に位置してもよい。この場合に、第2のベース2312の形状がそれに対応して変化する。弾性接続ピース232が可動ベース231に固定される位置の変化に応じて、第2のベース2312の形状が変化し得ることが理解されよう。換言すると、弾性接続ピース232が可動ベース231に固定される特定の位置は、本願では限定されず、可動ベース231の具体的な形態も限定されない。
一実施形態では、第1のベース2311は、リジッド基板部分111の補強構造に組み込まれ、これにより可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間の距離をさらに減少させる。
第1のベース2311が構造上の剛性を満たし、第2のベース2312がレンズアセンブリ10の回転のための十分な回避空間を提供する場合に、Z軸方向に沿った第1のベース2311及び第2のベース2312の厚さがより薄いことは、可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間隔がより小さくなることを示し、それによってカメラモジュール102の手振れ補正過程においてフレキシブル基板部分112によって発生する反力が小さくなることが理解されよう。従って、手振れ補正アセンブリ20の手振れ補正を向上させるのに、より役立つ。可動ベース231の側縁部に固定された弾性接続ピース232、すなわち弾性接続ピース232が可動ベース231の周りに位置する場合に、この場合に、可動ベース231には、回避空間を提供するために第2のベース2312を設けなくてもよい。
いくつかの実施形態では、第1のベース2311及び第2のベース2312は一体的に形成され得る。別の実施形態では、第1のベース2311及び第2のベース2312は、スナップ嵌め方式で固定して接続することもできる。これは、本願では限定されない。
図4及び図5をさらに参照されたい。図5は、いくつかの実施形態における図2に示されるカメラモジュール102の底面図である。一実施形態では、固定部品22は、固定バッフル226をさらに含む。固定バッフル226は、弾性接続ピース232に関するものであり且つ可動ベース231から離れる側に位置する。固定バッフル226は、ブラケット222に固定され、可動ベース231上の固定バッフル226の突出部が、可動ベース231上の弾性接続ピース232の突出部の少なくとも一部を覆っている。
この実施形態では、固定バッフル226は、弾性接続ピース232に関するものであり且つ可動ベース231から離れる側に位置しており、ベース上の固定バッフル226の突出部は、可動ベース231上の弾性接続ピース232の突出部の少なくとも一部を覆って、弾性接続ピース232を保護し、弾性接続ピース232が外力によって変形するのを防止し、これによりカメラモジュール102の品質を向上させる。例えば、カメラモジュール102が電子装置100に組み付けられるときに、固定バッフル226は、弾性接続ピース232を保護して、組立工程における弾性接続ピース232への損傷を回避することができる。
図4に示されるように、一実施形態では、固定バッフル226と弾性接続ピース232との間にギャップが形成される。
本願のこの実施形態では、固定バッフル226と弾性接続ピース232との間にギャップが形成される。このギャップは、可動部品21が固定部品22に対して回転して可動ベース231を固定部品22に対して回転させる際に回避空間を提供し、固定バッフル226が可動部品21又は可動ベース231と干渉するのを防止し、これによりカメラモジュール102の信頼性を向上させる。
図6は、図5に示されるカメラモジュール102の構造の一部の概略図である。弾性接続ピース232は、ばね板グループ2301を含む。ばね板グループ2301の一端が可動ベース231に固定され、他端が固定部品22に固定される。例えば、ばね板グループ2301は、間隔を置いて配置された第1のばね板グループ2321及び第2のばね板グループ2322を含む。第1のばね板グループ2321及び第2のばね板グループ2322は、X軸方向に対称に配置される。X軸方向は、Z軸方向に直交している。
この実施形態では、弾性接続ピース232は、X軸方向に沿って対称に配置された第1のばね板グループ2321及び第2のばね板グループ2322を含み、それによって手振れ補正アセンブリ20は、レンズアセンブリ10を、固定部品22に対してX軸方向に沿って左右にバランスよく安定して傾斜させて、レンズアセンブリ10のX軸方向のオフセットを効果的に補償する。
第1のばね板グループ2321は、Y軸方向に対称に配置されたばね板2320を含む。Y軸方向は、Z軸方向に直交している。Y軸方向は、X軸方向に直交しており交差する。弾性接続ピース232は、複数のばね板2320を含み、各ばね板2320の両端が、可動ベース231及び固定部品22にそれぞれ接続されることが理解されよう。複数のばね板2320が互いに干渉してカメラモジュール102の手振れ補正に影響を与えるのを回避するために、複数のばね板2320を、間隔を空けて配置する。複数のばね板2320は、X軸方向に対称に配置され、且つY軸方向に対称に配置される。
図6に示されるように、例えば、4つのばね板2320がある。第1のばね板グループ2321と第2のばね板グループ2322との両方が、X軸方向に直交して対称に配置された2つのばね板2320を含み、2つのばね板2320はそれぞれ固定部品22及び可動部品21に接続される。別の実施形態では、別の数量のばね板2320があってもよく、ばね板2320の数量は本願では限定されない。
この実施形態では、弾性接続ピース232は、X軸方向に対称に配置され且つY軸方向に対称に配置された複数のばね板2320を含み、それによって手振れ補正アセンブリ20は、レンズアセンブリ10を、固定部品22に対してX軸方向及びY軸方向にバランスよく安定して傾斜させて、カメラモジュール102のX軸方向及びY軸方向のオフセットを効果的に補償する。
Y軸及びX軸の交点が可動部品21の回転中心Rである。可動部品21の回転中心Rは、Z軸方向に位置しており、且つ可動ベース231の中間領域に位置している。
複数のばね板2320がX軸方向に沿って対称に配置され且つY軸方向に沿って対称に配置されることに基づいて、複数のばね板2320の対称中心がY軸とX軸との間の交点であることが理解されよう。この実施形態では、複数のばね板2320の対称中心が可動部品21の回転中心Rであり、回転中心Rが可動ベース231の中間領域に位置しており、それによって第2の駆動ピース220及び第1の駆動ピース210と協働してレンズアセンブリ10を回転させる駆動力アームが最大化され、従ってカメラモジュール102は大きな角度で回転して、手振れ補正性能を向上させることができる。
一実施形態では、ばね板2320は、第1の端部、変形部、及び第2の端部を含む。第1の端部はブラケット222に固定される。第2の端部は可動ベース231に固定される。変形部は第1の端部と第2の端部との間に接続され、変形部は湾曲している。
この実施形態では、ばね板2320には屈曲変形部が設けられ、それによってばね板2320は異なる方向に変形することができ、これによりカメラモジュール102の広角手振れ補正の実現が容易になる。図6のばね板2320の湾曲形状単なる一例である。別の実施形態では、ばね板2320は別の形状であってもよい。これは、本願では限定されない。
図6に示されるように、一実施形態では、フレキシブル基板部分112は、リジッド基板部分111からX軸方向又はY軸方向に沿って手振れ補正アセンブリ20の外側まで延びる。例えば、図6に示されるように、フレキシブル基板部分112はX方向に延びる。別の実施形態では、フレキシブル基板部分112は、Y方向にも延びることができる。これは、本願では限定されない。
本願のこの実施形態では、フレキシブル基板部分112の延長方向は、固定部品22に対するレンズアセンブリ10の回転の回転軸(X軸方向又はY軸方向)と同じであり、フレキシブル基板部分112を折り曲げることができ、それによってレンズアセンブリ10が回転するときに、固定部品22に対するフレキシブル基板部分112の変位が小さくなり、フレキシ基板部分112によって発生する反力が小さくなり、これによりカメラモジュール102の手振れ補正が容易になる。
図6及び図7を参照されたい。図7は、図6に示されるカメラモジュール102の構造の別の角度からの概略図である。一実施形態では、弾性接続ピース232は導電性材料で作製される。弾性接続ピース232は、リジッド基板部分111及び固定部品22に電気的に接続される。例えば、弾性接続ピース232の一端がリジッド基板部分111に電気的に接続され、他端が接続板223に電気的に接続されて、接続板223とリジッド基板部分111との間の電気的接続を実現する。手振れ補正アセンブリ20の電気信号は、第2の駆動ピース220(コイル202)及び位置検出器221に集中され、第2の駆動ピース220及び位置検出器221の電気信号は、接続板223に統合され、それによって手振れ補正アセンブリ20の電気信号は、接続板223を使用してカメラモジュール102の外側に伝達することができる。
従来の技術では、コネクタを使用して、接続板223の電気信号をカメラモジュール102の外側に伝達する。しかしながら、この実施形態では、弾性接続ピース232は、接続板223とリジッド基板部分111との間の電気的接続を実現し、それによって接続板223の電気信号はレンズアセンブリ10のリジッド基板部分111に直接統合され、接続板223の電気信号は、最終的に、リジッド基板部分111を使用してカメラモジュール102の外側に伝送され得る。
この実施形態では、弾性接続ピース232は、可動部品21と固定部品22とを接続するだけでなく、手振れ補正アセンブリ20とレンズアセンブリ10との間の電気的接続も実現し、それによって手振れ補正アセンブリ20の電気信号は、弾性接続ピース232を使用してレンズアセンブリ10に集積することができ、これによりコネクタを別途配置することにより、手振れ補正アセンブリ20の電気信号がカメラモジュール102の外部に引き出される場合を回避し、カメラモジュール102内のコネクタの数量を減らし、カメラモジュール102によって占められる空間を減らすことができる。
図6及び図7に示されるように、一実施形態では、弾性接続ピース232は、延長ピース2302をさらに含む。延長ピース2302は、可動ベース231に固定されたばね板2320の一端からリジッド基板部分111まで延びており、リジッド基板部分111に電気的に接続される。例えば、延長ピース2302は、間隔を空けて配置された第1の延長ピース2323及び第2の延長ピース2324を含む。第1の延長ピース2323は、第1のばね板グループ2321からリジッド基板部分111まで延びる。第2の延長ピース2324は、第2のばね板グループ2322からリジッド基板部分111まで延びる。第1の延長ピース2323及び第2の延長ピース2324はそれぞれ可動ベース231に固定される。
第1の延長ピース2323と第1のばね板グループ2321との間の接合部、及び第2の延長ピース2324と第2のばね板グループ2322との間の接合部は、それぞれ、弾性接続ピース232を可動ベース231に接続する位置であることが理解されよう。第1の延長ピース2323の両端と、第2の延長ピース2324の両端とが、それぞれ可動ベース231及びリジッド基板部分111に固定されるので、第1の延長ピース2323の両端と、第2の延長ピース2324(延長ピース2302)の両端とがそれぞれ、可動部品21に対して固定して接続される。
この実施形態では、ばね板2320は、可動部品21及びレンズアセンブリ10を支持し、可動部品21は、カメラモジュール102の手振れ補正過程において固定部品22に対して回転し、ばね板2320は変形される。しかしながら、延長ピース2302の両端が可動部品21に固定して接続されるため、延長ピース2302は、カメラモジュール102の手振れ補正過程において変形せず、これにより弾性接続ピース232とリジッド基板部分111との間の電気的接続の安定性が確保され、カメラモジュール102の信頼性を向上させる。
一実施形態では、延長ピース2302及びばね板2320は一体的に形成される。例えば、第1の延長ピース2323及び第1のばね板グループ2321は一体的に形成され、第2の延長ピース2324及び第2のばね板グループ2322は一体的に形成される。この実施形態では、延長ピース2302(第1の延長ピース2323及び第2の延長ピース2324)及びばね板2320(第1のばね板グループ2321及び第2のばね板グループ2322)は、一体的に形成されて、弾性接続ピース232の設計を簡素化する。別の実施形態では、延長ピース2302及びばね板2320は異なるコンポーネントであってもよい。これは、本願では限定されない。
図6及び図7に示されるように、一実施形態では、第1のベース2311には、第1のベース2311を貫通する収容空間2313が設けられる。延長ピース2302は、収容空間2313を通過し、リジッド基板部分111に電気的に接続される。第1の延長ピース2323及び第2の延長ピース2324に電気的に接続されるインターフェースは、リジッド基板部分111に配置されることが理解されよう。第1の延長ピース2323及び第2の延長ピース2324は、インターフェースを介してリジッド基板部分111に電気的に接続される。
この実施形態では、延長部2302が収容空間2313を通過してリジッド基板部分111を接続するので、リジッド基板部分111と弾性接続ピース232との間の電気的接続のためのインターフェースがリジッド基板部分111の同じ領域に集中し、これにより、リジッド基板部分111と弾性接続ピース232との間の電気的接続のためのインターフェースの分散分布が回避され、リジッド基板部分111の設計が簡素化される。
図6及び図8を参照されたい。図8は、図5に示されるカメラモジュール102の構造の別の部分の概略図である。ブラケット222は、互いに対向して配置される第1の側壁2221及び第2の側壁2222を含む。弾性接続ピース232の一部の一端が第1の側壁2221の中間領域に固定され、他端が可動ベース231に固定される。弾性接続ピース232の他の部分の一端が、第2の側壁2222の中間領域に固定され、他端が可動ベース231に固定される。
接続板223は、互いに対向して配置される2つの引出し端部2230を含む。引出し端部2230は、各ばね板2320と接触して、接続板223と弾性接続ピース232との間の電気的接続を実現するように構成される。一方の引出し端部2230が、第1の側壁2221に固定された弾性接続ピース232に接続され、他方の引出し端部2230が、第2の側壁2222に固定された弾性接続ピース232に接続される。例えば、一方の引出し端部2230が、第1のばね板グループ2321に接続されて固定され、第1のばね板グループ2321の一端が、第1の側壁2221の中間領域に固定される。他方の引出し端部2230が、第2のばね板グループ2322に接続され、第2のばね板グループ2322の一端が、第2の側壁2222の中間領域に固定される。
この実施形態では、第1のばね板グループ2321及び第2のばね板グループ2322は、ブラケット222と対向して配置された第1の側壁2221及び第2の側壁2222の中間位置にそれぞれ固定され、これによりばね板グループ2301(第1のばね板グループ2321及び第2のばね板グループ2322)内の対称に配置されたばね板2320同士の間の距離を減少させ、それによって各ばね板2320に電気的に接続された接続板223の引出し端部2230が集中化され、これにより接続板223における引出し端部2230の出口が減少し、弾性接続ピース232と接続板223との間の電気的接続が容易になる。
図9をさらに参照されたい。図9は、いくつかの他の実施形態における図2に示されるカメラモジュールの底面図である。いくつかの実施形態では、第1のばね板グループ2321の一端が、第1の側壁2221と対向して配置された両端に固定することもでき、第2のばね板グループ2322の一端が、第2の側壁2222と対向して配置された両端に固定することができる。すなわち、弾性接続ピース232は、ブラケット222の4つの角部にも固定することができる。弾性接続ピース232がブラケット222に取り付けられる特定の位置は、本願では限定されないことが理解されよう。
図10をさらに参照されたい。図10は、図2に示されるカメラモジュール102の構造の一部の概略図である。一実施形態では、ブラケット222は、第1の側壁2221と第2の側壁2222との間に接続された第3の側壁2223をさらに含む。第3の側壁2223には、回避空間2220が設けられる。レンズアセンブリ10内のフレキシブル基板部分112は、回避空間2220を通ってブラケット222の外側まで延びる。
この実施形態では、回避空間2220は、カメラモジュール102の外側に引き出されたフレキシブル基板部分112の引出し空間を提供するだけでなく、フレキシブル基板部分112の変形空間も提供し、カメラモジュール102の手振れ補正過程において、フレキシブル基板部分112とブラケット222との間の干渉を回避し、これによりレンズアセンブリ10の回転に影響を与える。
いくつかの実施形態では、フレキシブル基板部分112には、フレキシブル基板部分112の延長方向に沿って屈曲部130が設けられる。屈曲部130は、フレキシブル基板部分112の延長方向においてフレキシブル基板部分112の長さを変化させることができる。いくつかの実施形態では、屈曲部130は、光軸の方向に沿ってアーチ状である。
この実施形態では、フレキシブル基板部分112には、フレキシブル基板部分112の延長方向に沿って屈曲部130が設けられており、それによってレンズアセンブリ10が固定部品22に対して回転する過程でフレキシブル基板部分112を引っ張るときに、フレキシブル基板部分112の長さはそれに応じて変化して、フレキシブル基板部分112の変形に対するバッファ量を提供し、これによりフレキシブル基板部分112によって発生する反力をさらに低減することができる。
図11を参照されたい。図11は、いくつかの他の実施形態における図1に示されるカメラモジュール102の内部構造の概略図である。この実施形態は、前述の実施形態の殆どの技術的特徴を含み、以下の実施形態において前述の実施形態と同じである殆どの技術的解決策の内容については、再び説明しない。例えば、カメラモジュール102は、レンズアセンブリ10及び手振れ補正アセンブリ20を含む。レンズアセンブリ10は、手振れ補正アセンブリ20の内側に配置される。レンズアセンブリ10は、リジッド基板部分111及びレンズ12を含む。手振れ補正アセンブリ20は、可動部品21、固定部品22、及び可動部品21と固定部品22とを接続する接続部品23を含む。可動部品21は、接続部品23を使用して固定部品22に対して回転するように構成されており、可動部21の回転中心RのZ軸方向の座標は、リジッド基板部分111のZ軸方向の座標に近いか、又は等しい。
いくつかの実施形態では、接続部品23は、リジッド接続ピース234及びフレキシブル接続ピース235を含む。リジッド接続ピース234は、レンズアセンブリ10の周りに固定され、リジッド接続ピース234の少なくとも一部がリジッド基板部分111の周りに取り囲まれる。例えば、リジッド接続ピース234は、リジッド基板部分111の底面及び側面を取り囲み、それによってリジッド接続ピース234はレンズアセンブリ10に確実に接続され、カメラモジュール102の信頼性を向上させる。フレキシブル接続ピース235の延長方向は、レンズ12の光軸方向に直交している。
図11に示されるように、いくつかの実施形態では、フレキシブル接続ピース235の一端が、リジッド接続ピース234に関するものであり且つリジッド基板部分111に近い側縁部に固定され、他端が固定部品22に固定される。別の実施形態では、リジッド接続ピース234はまた、リジッド基板部分111の側面に固定してもよい。これは、本願では限定されない。
この実施形態では、リジッド接続ピース234の少なくとも一部がリジッド基板部分111の周りに取り囲まれ、フレキシブル接続ピース235は、リジッド接続ピース234に関するものであり且つリジッド基板部分111に近い側に固定され、それによってフレキシブル接続ピース235はZ軸方向において剛性基板部111に近くなり、これにより可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間の間隔が減少する。レンズアセンブリ10の回転角が要件を満たす場合に、フレキシブル基板部分112によって発生する反力は小さく、これにより手振れ補正アセンブリ20の手振れ補正が容易になる。
この実施形態では、フレキシブル接続ピース235はリジッド接続ピース234の側縁部に固定され、これによりフレキシブル接続ピース235がリジッド接続ピース234に関するものであり且つリジッド基板部分111から離れる側に固定されるときに、リジッド接続ピース234の厚さによってフレキシブル接続ピース235とリジッド基板部分111との間隔が広がり、それによって可動部品21の回転中心RのZ軸方向の座標は、リジッド基板部分111のZ軸方向の座標と等しくなり得る。
フレキシブル接続ピース235がリジッド接続ピース234の側縁部に固定されることに基づいて、フレキシブル接続ピース235とリジッド接続ピース234との間の干渉を回避するために、リジッド接続ピース234の底部に回避空間を配置する必要はないことが理解されよう。すなわち、リジッド接続ピース234に関するものであり且つリジッド基板部分111から離れる側には突起部を配置しなくてもよい。
前述の説明は、本願の特定の実施態様に過ぎず、本願の保護範囲を限定することを意図するものではない。本願に開示した技術的範囲内で当業者によって容易に想起されるあらゆる変形又は置換は、本願の保護範囲内にあるものとする。従って、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
本願は、カメラ技術の分野に関し、特に、カメラモジュール及び電子装置に関する。
ユーザが電子装置に対して益々高い撮影要件を抱くようになるにつれて、カメラモジュールの手振れ補正(image stabilization)性能に対する要件もより厳しくなっている。現在、カメラモジュールは、レンズアセンブリ及び手振れ補正パン/チルト/ズームを含む。レンズアセンブリを手振れ補正パン/チルト/ズームに取り付け、手振れ補正パン/チルト/ズームによってレンズアセンブリを回転させることで、カメラモジュールの振動を補償し、これにより光学式手振れ補正を実現する。
しかしながら、レンズアセンブリに基づく回路基板の一端が、電子装置内の別の部品に固定される。従って、手振れ補正パン/チルト/ズームによってレンズアセンブリを回転させる過程で、回路基板が変形して傾き、回路基板によって形成される反力がレンズアセンブリの回転動作を妨げ、これにより手振れ補正パン/チルト/ズームの手振れ補正性能に影響を与える。
本願は、カメラモジュール及び電子装置を提供する。カメラモジュールの手振れ補正過程において、リジッドフレキシブルプリント回路基板(rigid flexible printed circuit board)によって発生する反力が小さいため、カメラモジュールの手振れ補正性能の向上が容易になる。
第1の態様によれば、本願はカメラモジュールを提供する。カメラモジュールは、レンズアセンブリ及び手振れ補正アセンブリを含む。手振れ補正アセンブリは、レンズアセンブリを回転させて、電子装置の撮影過程におけるカメラモジュールの振動を補償するように構成され、これにより手振れ補正を実現する。
レンズアセンブリは、リジッドフレキシブルプリント回路基板(rigid flexible printed circuit board, RFPCB)及びレンズを含む。リジッドフレキシブルプリント回路基板は、リジッドプリント回路基板(printed circuit board, PCB)とフレキシブルプリント回路基板(flexible printed circuit board, RFPCB)との両方の特徴を有する回路基板である。当業者は、実際の要件に基づいてリジッドフレキシブルプリント回路基板を設計することができる。リジッドフレキシブルプリント回路基板の具体的な構造、及び形成プロセス等は、本願において限定されない。例えば、リジッドフレキシブルプリント回路基板は、リジッド基板部分(rigid board part:剛性の基板部分)と、リジッド基板部分から引き出されたフレキシブル基板部分とを含む。フレキシブル基板部分は、リジッド基板部分から手振れ補正アセンブリの外側に引き出され、レンズアセンブリの信号をイメージプロセッサに転送するために、電子装置内の別のコンポーネント、例えばイメージプロセッサに電気的に接続するように構成される。
本願のこの実施形態では、フレキシブル基板部分品を曲げて変形させることができるので、フレキシブル基板部分品は、曲げ変形によって必要な位置に固定され、これにより電子装置内の他のコンポーネントの配置が容易になる。
レンズアセンブリは、イメージセンサをさらに含む。イメージセンサは、リジッド基板部分に固定され、リジッド基板部分に電気的に接続される。外光は、レンズを通過した後に、イメージセンサの感光面に入射し、イメージセンサ上に結像する。イメージセンサは、リジッドフレキシブルプリント回路基板に電気的に接続され、それによってイメージセンサによって形成された電気信号は、リジッドフレキシブルプリント回路基板を使用して別のコンポーネントに伝送される。
本願のこの実施形態では、手振れ補正アセンブリによってレンズアセンブリを回転させる過程において、レンズ及びイメージセンサは一緒に回転する。すなわち、レンズ及びイメージセンサの位置は変化しないままであり、レンズによってイメージセンサ上に投影される画像の位置は固定されるため、イメージセンサ上に設けられた小さな感光面によってイメージング要件を満たすことができ、これによりイメージセンサの体積が減少する。
オプションの実施形態では、レンズアセンブリは、焦点合せアセンブリをさらに含み、焦点合せアセンブリは、カメラモジュールの自動焦点合せを実施するように構成される。例えば、レンズはベースを含み、ベースはリジッド基板部分に固定される。ベースは、中空構造であり、両端に開口部がある。ベースは、レンズアセンブリの最も外側の構造である。可動部品(movable part)はベースの周りに固定される。
レンズは、レンズグループ及びレンズチューブをさらに含む。焦点合せアセンブリはベースの内側に固定され、レンズアセンブリはレンズチューブの内側に取り付けられ、レンズチューブ及びレンズアセンブリは焦点合せアセンブリの内側に取り付けられる。焦点合せアセンブリは、レンズチューブ及びレンズアセンブリをレンズアセンブリの光軸方向に沿って移動させ、像距離を変更して鮮明な画像を取得し、カメラモジュールの自動焦点合せを実現するように構成される。
本願のこの実施形態では、カメラモジュールは、焦点合せアセンブリを使用してレンズチューブ及びレンズグループを移動させて、焦点合せを実施し、手振れ補正アセンブリを使用してレンズを回転させて、手振れ補正を実現する。換言すると、カメラモジュールにおける焦点合せ機能及び手振れ補正機能は、異なる構造によって駆動される。これにより、カメラモジュールの広角手振れ補正を実現するのに役立つ。
当業者は、実際の要件に基づいて焦点合せアセンブリを設計することができる。焦点合せアセンブリの特定の駆動方法、構造等は、本願では限定されない。いくつかの他の実施形態では、代替的に、レンズアセンブリに焦点合せアセンブリを設けなくてもよい。これは、本願では限定されない。
オプションの実施形態では、手振れ補正アセンブリは、可動部品、固定部品、及び接続部品を含む。可動部品はレンズアセンブリに固定され、固定部品は接続部品を使用して可動部品に接続され、可動部品は、接続部品を使用して固定部品に対して回転するように構成される。
例えば、可動部品はレンズアセンブリの周りに固定され、固定部品は、可動部品の周りに取り囲まれ、可動部品から離間している。接続部品は、固定部品と可動部品とを接続する。固定部品は中空構造であり、可動部品は固定部品の内側に位置することが理解されよう。可動部品は固定部品に対して吊り下げられ、接続部品は可動部品を支持する。
本願のこの実施形態では、手振れ補正アセンブリが電気信号に応答するときに、可動部品は固定部品に対して回転する。可動部品がレンズアセンブリに固定されるので、可動部品が固定部品に対して回転するときに、可動部品は、固定部品に対してレンズアセンブリを一緒に回転させることができる。すなわち、手振れ補正アセンブリは、電気信号に応答し、固定部品に対してレンズアセンブリを回転させて、カメラモジュールの振動を補償し、これにより手振れ補正を実現するように構成される。可動部品が固定部品に対して回転するときに、可動部品の回転が固定部品と可動部品との間の干渉によって影響を受けるのを回避するために、固定部品と可動部品とは間隔を空けて配置され、これにより手振れ補正アセンブリの信頼性を確実にする。
可動部品は、接続部品を使用して固定部品に対して回転し、接続部品は、可動部品及び固定部品の位置に接続され、それによって固定部品に対する可動部品の回転中心が決定されることが理解されよう。可動部品はレンズアセンブリに対して固定されており、可動部品の回転中心はレンズアセンブリの回転中心と同じである。レンズアセンブリの回転中心とレンズアセンブリのリジッド基板部分との間隔が大きいほど、レンズアセンブリの回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分のオフセットが大きくなることを示し、さらに、リジッド基板部分から引き出されたフレキシブル基板部分によりより大きな変形が発生することを示す。
オプションの実施形態では、可動部品の回転中心のZ軸方向の座標は、リジッド基板部分のZ軸方向の座標に近いか、又は等しく、Z軸方向はレンズの光軸方向である。固定部品に対する可動部品の回転中心は、接続部品の中心に基づいて決定される。つまり、接続部品の中心はRに位置する。
本願のこの実施形態では、可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間の間隔は、ベースの厚さの半分未満である、すなわち、可動部品の回転中心は、ベースの中間部分から逸れており、リジッド基板部分に近接している。これにより、可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間の間隔が減少し、レンズアセンブリの回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分のエッジ部のオフセットが減少し、従ってリジッド基板部分のエッジ部から引き出されるフレキシブル基板部分の変形が減少し、それによってフレキシブル基板部分によって発生する反力が小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリの手振れ補正が容易になる。
オプションの実施形態では、可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間のZ軸方向の距離は第1の距離であり、第1の距離はレンズの肩高さの半分未満である。レンズの肩高さは、ベースのZ軸方向の厚さである。リジッド基板部分に関するものであり且つベースに面する側が基準面として使用され、ベースに関するものであり且つリジッド基板部分から離れる側がレンズの肩部分であり、レンズの肩高さが、ベースのZ軸方向の厚さとして規定されることが理解されよう。
本願のこの実施形態では、可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間の間隔は、ベースの厚さの半分未満である、すなわち、可動部品の回転中心は、ベースの中間部分から逸れており、リジッド基板部分に近接している。これにより、可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間の間隔が減少し、レンズアセンブリの回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分のエッジ部のオフセットが減少し、従ってリジッド基板部分のエッジ部から引き出されたフレキシブルプリント回路基板の変形が減少し、それによってフレキシブル基板部分によって発生する反力が小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリの手振れ補正が容易になる。
オプションの実施形態では、接続部品は、可動ベース及び弾性接続ピースを含み、可動ベースは、リジッド基板部分に関するものであり且つレンズから離れる側に固定され、弾性接続ピースの一端が可動ベースに接続され、他端が固定部品に接続される。
可動部品は弾性接続ピースを使用して固定部品に接続され、弾性接続ピースは可動部品を支持するので、弾性接続ピースと可動ベースとの接続位置によって、可動部品の回転中心が決定される。可動ベースは、リジッド基板部分に直接接続され、可動ベースに関するものであり且つリジッド基板部分から離れる側とリジッド基板部分との間の距離を減少させる。
例えば、弾性接続ピースの一端が、可動ベースに関するものであり且つリジッド基板部分から離れる側に固定され、それによって可動部品の回転中心が可動ベースに位置するようにし、従って、可動部品の回転中心はリジッド基板部分に近づく。別の実施形態では、弾性接続ピースの一端を可動ベースの側縁部に固定することもでき、それによって可動部品の回転中心がリジッド基板部分に近接するか又は等しくなるようにする。これは、本願では限定されない。
本願のこの実施形態では、弾性接続ピースの一端が可動ベースに接続されており、他端が固定部品に接続されるので、可動部品の回転中心は可動ベースに位置している。また、可動ベースは、リジッド基板部分に関するものであり且つレンズから離れる側に固定され、それによって可動部品の回転中心はリジッド基板部分に近づき、これにより可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間の間隔を減少させる。
オプションの実施形態では、弾性接続ピースは複数のばね板を含み、各ばね板の両端がそれぞれ可動ベース及び固定部品に接続される。複数のばね板は、X軸方向に対称に配置され、且つY軸方向に対称に配置される。X軸方向とY軸方向との両方はZ軸方向に直交しており、X軸方向及びY軸方向は直交して交差し、X軸及びY軸の交点は可動部品の回転中心である。
本願のこの実施形態では、弾性接続ピースは、X軸方向に対称に配置され、且つY軸方向に対称に配置された複数のばね板を含み、それによって手振れ補正アセンブリは、レンズアセンブリを、固定部品に対してX軸方向及びY軸方向にバランスのとれた安定した方法で傾けて回転させ、カメラモジュールのX軸方向及びY軸方向のオフセットを効果的に補償する。
オプションの実施形態では、フレキシブル基板部分は、リジッド基板部分からX軸方向又はY軸方向に沿って手振れ補正アセンブリの外側まで延びる。
本願のこの実施形態では、フレキシブル基板部分の延長方向は、固定部品に対するレンズアセンブリの回転の回転軸(X軸方向又はY軸方向)と同じであり、フレキシブル基板部分を折り畳んで曲げることができ、それによってレンズアセンブリが回転するときに、固定部品に対するフレキシブル基板部分の変位が小さくなり、フレキシブル基板部分によって発生する反力が小さくなり、これによりカメラモジュールの手振れ補正が容易になる。
オプションの実施形態では、可動ベースは、第1のベース及び第2のベースを含み、第2のベースは、第1のベースに関するものであり且つレンズアセンブリから離れる側に固定される。弾性接続ピースの一端が第2のベースに固定されており、弾性接続ピースと第1のベースとの間にギャップが形成される。
例えば、第2のベースは、第1のベースに関するものであり且つレンズアセンブリから離れる方向を向く側に沿って突出し、それによって第2のベースに固定された弾性接続ピースと第1のベースとの間にギャップが形成される。第1のベースは可動部品に接続されるため、可動ベースは可動部品に直接接続される。
本願のこの実施形態では、可動ベースは、第1のベースと、第1のベースに関するものであり且つレンズアセンブリから離れる側に固定された第2のベースとを含む。弾性接続ピースは、第2のベースに固定され、第1のベースとの間にギャップを形成する。ギャップは、レンズアセンブリが固定部品に対して回転するときに回避空間を提供し、弾性接続ピースがレンズアセンブリの回転を妨げるのを防止し、これによりカメラモジュールの広角手振れ補正が容易になる。
オプションの実施形態では、固定部品は固定バッフルをさらに含み、固定バッフルは、弾性接続ピースに関するものであり且つ可動ベースから離れる側に位置し、可動ベース上の固定バッフルの突出部が、可動ベース上の弾性接続ピースの突出部の少なくとも一部を覆っている。
本願のこの実施形態では、固定バッフルは、弾性接続ピースに関するものであり且つ可動ベースから離れる側に位置しており、ベース上の固定バッフルの突出部は、可動ベース上の弾性接続ピースの突出部の少なくとも一部を覆い、弾性接続ピースを保護し、弾性接続ピースが外力によって変形するのを防ぎ、これによりカメラモジュールの品質を向上させる。例えば、カメラモジュールを電子装置に組み付けるときに、固定バッフルは、弾性接続ピースを保護して、組立工程における弾性接続ピースへの損傷を回避することができる。
オプションの実施形態では、固定バッフル板と弾性接続ピースとの間にギャップが形成される。
本願のこの実施形態では、固定バッフル板と弾性接続ピースとの間にギャップが形成される。このギャップは、可動部品が固定部品に対して回転して可動ベースを固定部品に対して回転させるときに回避空間を提供し、固定バッフル板が可動部品又は可動ベースと干渉することを防止し、これによりカメラモジュールの信頼性を向上させる。
オプションの実施形態では、可動部品は、内側フレーム及び第1の駆動ピースをさらに含み、内側フレームはレンズアセンブリの周りに配置され、第1の駆動ピースは内側フレームの周りに固定される。第1の駆動ピースは内側フレームを使用して固定され、内側フレームをレンズアセンブリの周りに固定することにより、第1の駆動ピースがレンズアセンブリに対して固定される。
固定部品は、ブラケット及び第2の駆動ピースを含み、ブラケットは可動部品の外側に配置され、第2の駆動ピースはブラケットに対して固定される。例えば、空間を節約するために、第2の駆動ピースをブラケットに埋め込むことができる。接続部品は、ブラケットと内側フレームとの間に接続され、すなわち、固定部品は、接続部品を使用して可動部品に接続される。可動部品に接続された接続部品の一部が、固定部品に接続された接続部品の一部に対して移動可能であり、それによって可動部品は固定部品に対して移動可能である。
オプションの実施形態では、第2の駆動ピース及び第1の駆動ピースは互いに対向して配置される。手振れ補正アセンブリが電気信号に応答するときに、第2の駆動ピースと第1の駆動ピースとの間に磁場効果が形成され、レンズアセンブリを固定部品に対して回転させる。例えば、第2の駆動ピース及び第1の駆動ピースは、通電コイル(energized coil)及び磁性体を使用して作用し、通電コイルにより磁性体の磁場に電磁力を発生させ、それによって可動部品及びレンズアセンブリは一緒に固定部品に対して回転し、手振れ補正を実現する。
オプションの実施形態では、カメラモジュールはドライバチップを含む。ドライバチップは、通電コイルに出力される電流の大きさ及び時間を制御し、固定部品に対する可動部品の回転量を制御し、カメラモジュールの振動を正確に補償し、手振れ補正を実現するように構成される。
オプションの実施形態では、第1の駆動ピースは磁性体を含み、第2の駆動ピースはコイルを含む。複数の磁性体及びコイルがあり、磁性体とコイルとの間に1対1の対応関係がある。例えば、内側フレームは、磁性体の磁力を伝導する導磁性シートである。内側フレームは略長方形であり、磁性体は内側フレームの両側に固定され、ブラケットは略長方形であり、コイルはブラケットの両側に配置され、コイルは磁性体に対向して配置される。
オプションの実施形態では、固定部品は接続板をさらに含む。接続板はブラケットに固定される。接続板はコイルに電気的に接続される。接続板は、手振れ補正アセンブリの電気信号の伝達を実施する。例えば、接続板はブラケットの周りに取り囲まれ、接続板は、柔軟なリジッドフレキシブルプリント回路基板であり、第2の駆動ピースのコイルに電気的に接続される。接続板は、固定具等を使用してブラケットに固定してもよい。第2の駆動ピースは、ブラケットに対して固定するべく接続板に固定される。
固定部品は補強板をさらに含み、補強板は、接続板の外側に固定され、接続板の構造強度を高める。いくつかの他の実施形態では、接続板は、代替的に、導線が設けられた他の何らかの機械部品であってもよく、導線を使用して第2の駆動ピースに電気的に接続される。接続板の特定の構造は、本願では限定されない。
この実施形態では、第2の駆動ピースがコイルを含む場合に、第2の駆動ピースが接続板に電気的に接続されるため、コイルが通電される。通電後に、第2の駆動ピースのコイルが第1の駆動ピースとの間で電磁力を発生させて第1の駆動ピースを押すことで、可動部品及びレンズアセンブリが一緒に固定部品に対して回転し、これにより手振れ補正を実現する。
本願のこの実施形態では、第1の駆動ピースの磁性体がレンズアセンブリの周りに固定され、第2の駆動ピースのコイルが第1の駆動ピースの外側に位置するため、レンズアセンブリ内の磁性物質又は磁性部品(例えば、焦点合せに使用される移動コイルモータ)によって発生する磁場が、第2の駆動ピースと第1の駆動ピースの間の相対運動に影響を与えないか、影響が殆どないため、レンズアセンブリによって手振れ補正アセンブリの安定化動作に引き起こされる干渉を減少させる。
いくつかの他の実施形態では、例えば、非磁力を使用して焦点合せアセンブリによってレンズアセンブリを駆動して焦点合せを調整する場合、又はレンズアセンブリが磁性物質を含まない又は弱磁性体を有する可動部品全体を含む場合に、磁性体とコイルとの位置を入れ替えてもよい。
この実施形態では、第1の駆動ピースはコイルを含み、第2の駆動ピースは磁性ピースを含む。この場合に、コイルの小さい重量(前述の解決策では磁性体の重量よりも小さい)に基づいて、可動部品の全体の重量が小さいため、接続部品の負荷が小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリの消費電力の削減に役立つ。さらに、レンズアセンブリの焦点合せアセンブリは、非磁気駆動方式で焦点合せを実施して、焦点合せアセンブリによって手振れ補正アセンブリの安定化動作に引き起こされる干渉を回避することができる。
オプションの実施形態では、磁性体は片面(single-sided)双極磁化、又は2つの片面(two-single-sided)単極磁化である。各磁性体には2対の極が設けられることが理解されよう。例えば、各磁性体は、上部磁石及び下部磁石を含む。上部磁石及び下部磁石は、それぞれコイルの上部及び下部に対応する。コイルに通電した後に、コイルの上部及び下部の電流の方向が逆であることに基づいて、上部磁石及び下部磁石の磁極が逆である場合に、上部磁石と(コイルの)上部との間の電磁力の方向は、下部磁石とコイルの下部との間の作用力の方向と同じであるため、可動部品の片側は同じ方向の電磁力を受ける。
オプションの実施形態では、固定部品は位置検出器をさらに含む。位置検出器は、固定部品に対する可動部品の位置を検出するように構成される。例えば、位置検出器は、磁場の変化を使用して位置検出を行う。
この実施形態では、可動部品には磁性体が設けられ、位置検出器は固定部品に固定される。可動部品が固定部品に対して回転すると、可動部品の磁性体によって発生する磁場が変化するため、固定部品の位置検出器が異なる磁場を検出し、これにより固定部品に対する可動部品の位置を決定する。すなわち、磁性体に対する位置検出器の位置が変化し得る。
この実施形態では、位置検出器は、固定部品に対する可動部品の位置を検出することにより、レンズアセンブリの回転量及び回転角を決定して、カメラモジュールの手振れ補正の変位を決定する。可動部品及びレンズアセンブリが標的位置まで回転した後に、コントローラは、第1の駆動ピース又は第2の駆動ピースを制御して閉ループシステムを形成し、固定部品に対するレンズアセンブリの回転量及び回転角をフィードバックする。
この実施形態では、カメラモジュールが撮影を行う前に、カメラモジュールは、位置検出器によって検出し且つ固定部品に対する可動部品に関するものである位置に基づいて、固定部品に対する可動部品の位置を最初に補正して、固定部品に対するレンズアセンブリ及び可動部品の位置が外れることを回避することもでき、これは、レンズアセンブリ及び可動部品が重力によって固定部品に対して移動するためであり、それによってカメラモジュールが撮影を行うときに、固定部品に対するレンズアセンブリの位置は一定である。すなわち、本願のこの実施形態では、カメラモジュールは姿勢差の問題を有さない。
一実施形態では、位置検出器は、検出、駆動、及び制御集積チップ(オールインワン)を使用する。
この実施形態では、位置検出器及びコイルは集積チップを使用し、電源及び通信を共用する方式でコイル及び位置検出器のピン数を削減している。当業者は、実際の要件に基づいて位置検出器を設計することができる。位置検出器の特定の駆動方式、位置検出器をコイルに電気的に接続する方式等は、本願では限定されない。
オプションの実施形態では、弾性接続ピースは導電性材料で作製される。弾性接続ピースは、リジッド基板部分及び固定部品に電気的に接続される。例えば、弾性接続ピースの一端がリジッド基板部分に電気的に接続され、他端が接続板に電気的に接続されて、接続板とリジッド基板部分との間の電気接続を実現する。手振れ補正アセンブリの電気信号は、第2の駆動ピースのコイルと位置検出器に集中し、第2の駆動ピース及び位置検出器の電気信号は接続板に統合されるため、手振れ補正アセンブリの電気信号は、接続板を使用して、カメラモジュールの外側に伝送することができる。
この実施形態では、弾性接続ピースは、可動部品と固定部品とを接続するだけでなく、手振れ補正アセンブリとレンズアセンブリとの間の電気的接続も実現するので、手振れ補正アセンブリの電気信号を、弾性接続ピースを使用してレンズアセンブリに統合することができ、これによりコネクタを別途配置することにより、手振れ補正アセンブリの電気信号がカメラモジュールの外側に取り出されることがなくなり、カメラモジュール内のコネクタの数量を減らし、及びカメラモジュールが占有する空間を減らすことができる。
オプションの実施形態では、ブラケットは、互いに対向して配置される第1の側壁及び第2の側壁を含み、弾性接続ピースの一部の一端が、第1の側壁の中間領域に固定され、他端が可動ベースに固定される。弾性接続ピースの他の部分の一端が、第2の側壁の中間領域に固定され、他端が可動ベースに固定される。
接続板は、互いに対向して配置される2つの引出し端部を含む。引出し端部は、各ばね板と接触して、接続板と弾性接続ピースとの間の電気的接続を実現するように構成される。一方の引出し端部が、第1の側壁に固定された弾性接続ピースに接続され、他方の引出し端部が、第2の側壁に固定された弾性接続ピースに接続される。
この実施形態では、弾性接続ピースは、ブラケットに対向して配置される第1の側壁及び第2の側壁の中間位置にそれぞれ固定され、対称に配置されたばね板同士の間の距離を減少させ、それによって各ばね板に電気的に接続された接続板の引出し端部が集中化され、これにより接続板の引出し端部の出口(outlets)が減少し、弾性接続ピースと接続板との間の電気的接続が容易になる。
オプションの実施形態では、ブラケットは、第1の側壁と第2の側壁との間に接続された第3の側壁をさらに含み、第3の側壁には回避空間が設けられ、フレキシブル基板部分は回避空間を通って、手振れ補正アセンブリの外側に延びる。
この実施形態では、回避空間は、カメラモジュールの外側に引き出されたフレキシブル基板部分の引出し空間を提供するだけでなく、フレキシブル基板部分の変形空間も提供し、カメラモジュールの手振れ補正過程においてフレキシブル基板部分とブラケットとの間の干渉を回避し、これによりレンズアセンブリの回転に影響を与える。
オプションの実施形態では、弾性接続ピースは、ばね板及び延長ピースを含み、ばね板の一端が可動ベースに固定され、他端が固定部品に固定される。延長ピースは、可動ベースに固定されたばね板の端部からリジッド基板部分まで延び、リジッド基板部分に電気的に接続される。弾性接続ピースは、導電性材料で作製され、固定部品の接続板とリジッド基板部分との間の電気的接続を実現する。
この実施形態では、ばね板は、可動部品及びレンズアセンブリを支持する。カメラモジュールの手振れ補正過程では、可動部品が固定部品に対して回転し、ばね板が変形する。延長ピースの両端が可動部品に対して固定して接続されるため、延長ピースは、カメラモジュールの手振れ補正過程で変形せず、これにより弾性接続ピースとリジッド基板部分との間の電気的接続の安定性が確保され、カメラモジュールの信頼性を向上させる。
オプションの実施形態では、延長ピース及びばね板は一体的に形成される。この実施形態では、弾性接続ピースの設計を簡素化するために、延長ピース及びばね板が一体的に形成される。
オプションの実施形態では、固定部品は外側カバーをさらに含み、外側カバーは、ブラケットに取り付けられ、ブラケットの周りに配置される。すなわち、外側カバーは可動部品の周りを取り囲んでいる。外側カバーは、カメラモジュールのハウジングであり、組立て工程でカメラモジュールが手振れ補正アセンブリ及びレンズアセンブリを損傷するのを防止する。
オプションの実施形態では、外側カバーには制限部分があり、制限部分は、レンズアセンブリに近い方向に突出し、レンズアセンブリから離間している。制限部分は、レンズアセンブリが固定部品に対して回転する角度を制限するように構成される。
オプションの実施形態では、接続部品は、リジッド接続ピース及びフレキシブル接続ピースを含み、リジッド接続ピースはレンズアセンブリの周りに固定され、リジッド接続ピースの少なくとも一部がリジッド基板部分の周りに取り囲まれる。フレキシブル接続ピースの一端が、リジッド接続ピースに関するものであり且つリジッド基板部分に近い側縁部に固定され、他端が固定部品に固定される。
この実施形態では、リジッド接続ピースの少なくとも一部がリジッド基板部分の周りに取り囲まれ、フレキシブル接続ピースは、リジッド接続ピースに関するものであり且つリジッド基板部分に近い側に固定され、それによってフレキシブル接続ピースは、Z軸方向でリジッド基板部分に近くなり、これにより可動部品の回転中心とリジッド基板部分との間隔を減少させることができる。レンズアセンブリの回転角が要件を満たす場合に、フレキシブル基板部分によって発生する反力が小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリの手振れ補正が容易になる。
この実施形態では、フレキシブル接続ピースはリジッド接続ピースの側縁部に固定され、これによりフレキシブル接続ピースがリジッド接続ピースに関するものであり且つリジッド接続ピースから離れる側に固定される場合に、リジッド接続ピースの厚さにより、フレキシブル接続ピースとリジッド基板部分との間の間隔が増大することを回避し、それによって可動部品の回転中心のZ軸方向の座標は、リジッド基板部分のZ軸方向の座標と等しくなり得る。
第2の態様によれば、本願は電子装置をさらに提供する。電子装置は、ハウジングと、上述のカメラモジュールとを含み、カメラモジュールはハウジングに取り付けられる。
本願のこの実施形態では、電子装置内のカメラモジュールは、レンズアセンブリと、レンズアセンブリを回転させる手振れ補正アセンブリとを含む。レンズアセンブリの回転中心と、レンズアセンブリのリジッドフレキシブルプリント回路基板のリジッド基板部分との間隔は小さい。従って、レンズアセンブリの回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分のオフセットが減少し、リジッド基板部分から引き出されたフレキシブル基板部分の変形が減少し、それによってフレキシブル基板部分によって発生する反力が小さくなり、これにより電子装置におけるカメラモジュールの手振れ補正性能の向上が容易になる。
本願の一実施形態による電子装置の構造の概略図である。
いくつかの実施形態における図1に示される電子装置のカメラモジュールの構造の概略図である。
図2に示されるカメラモジュールの部分分解構造の概略図である。
図2に示されるカメラモジュールのA-Aに沿った概略断面図である。
いくつかの実施形態における図2に示されるカメラモジュールの底面図である。
図5に示されるカメラモジュールの構造の一部の概略図である。
図6に示されるカメラモジュールの構造の別の角度からの概略図である。
図5に示されるカメラモジュールの構造の別の部分の概略図である。
いくつかの他の実施形態における図2に示されるカメラモジュールの底面図である。
図2に示されるカメラモジュールの構造の一部の概略図である。
いくつかの他の実施形態における図1に示されるカメラモジュールの内部構造の概略図である。
以下では、本願の実施形態において添付の図面を参照して、本願の実施形態について説明する。
図1は、本願の一実施形態による電子装置100の構造の概略図である。本願の一実施形態は、電子装置100を提供する。電子装置100は、ハウジング101及びカメラモジュール102を含む。カメラモジュール102は、ハウジング101に取り付けられる。カメラモジュール102は、電子装置100が画像を取得する又はインスタントビデオ通話を行う等の機能を実施できるようにし得る。電子装置100は、携帯電話、タブレット型パソコン、ノート型パソコン、車載装置、ウェアラブル装置、ドローン等の製品であってもよい。ウェアラブル装置は、スマートバンド、スマートウォッチ、拡張現実(augmented reality, AR)眼鏡、仮想現実技術(virtual reality, VR)眼鏡等であってもよい。本願のこの実施形態では、電子装置100が携帯電話である例を説明に使用する。
いくつかの実施形態では、電子装置100は、イメージプロセッサ103をさらに含む。イメージプロセッサ103及びカメラモジュール102は通信接続されており、イメージプロセッサ103は、カメラモジュール102から画像データを取得し、画像データを処理するように構成される。
いくつかの実施形態では、電子装置100は、透過(transparent)領域104が設けられたリア(rear:背面)カバー105をさらに含む。カメラモジュール102は、リアカバー105の透過領域104を使用して、電子装置100の外側の光を集める。カメラモジュール102は、電子装置100の後面(rear-facing)カメラモジュールとして使用されることが理解されよう。
いくつかの他の実施形態では、電子装置100は、ピクチャを表示するように構成された表示モジュール(図示せず)をさらに含むことができる。カメラモジュール102は、表示モジュールの透過領域を使用して電子装置100の外部の光を収集し、カメラモジュール102は電子装置100の前面(front-facing)カメラモジュールとして使用される。換言すると、カメラモジュール102は、電子装置100の後面カメラモジュールとして使用してもよく、又は電子装置100の前面カメラモジュールとして使用してもよい。これは、本願のこの実施形態では厳密に限定されない。
図2は、いくつかの実施形態における図1に示される電子装置100のカメラモジュール102の構造の概略図である。カメラモジュール102は、レンズアセンブリ10及び手振れ補正アセンブリ20を含む。レンズアセンブリ10の主要部分が、手振れ補正アセンブリ20の内側に配置され、レンズアセンブリ10の部分構造が、手振れ補正アセンブリ20の外側に延びる。手振れ補正アセンブリ20は、レンズアセンブリ10を回転させて、電子装置100の撮影過程におけるカメラモジュール102の振動を補償するように構成され、これにより手振れ補正を実現する。
図3及び図4を参照されたい。図3は、図2に示されるカメラモジュール102の部分分解構造の概略図であり、図4は、図2に示されるカメラモジュール102のA-A線に沿った概略断面図である。レンズアセンブリ10は、リジッドフレキシブルプリント回路基板11(rigid flexible printed circuit boards, RFPCB)、レンズ12、及びイメージセンサ(図示せず)を含む。イメージセンサは、リジッドフレキシブルプリント回路基板11に電気的に接続される。イメージセンサは、光学像を電気信号に変換する装置である。イメージセンサは、電荷結合素子(charge-coupled device, CCD)であってもよく、又は相補型金属酸化膜半導体(complementary metal-oxide semiconductor, CMOS)であってもよい。これは、本願では限定されない。外光は、レンズ12を通過した後に、イメージセンサの感光面に入射し、イメージセンサ上に結像する。イメージセンサは、リジッドフレキシブルプリント回路基板11に電気的に接続されており、それによってイメージセンサによって形成された電気信号は、リジッドフレキシブルプリント回路基板11を使用して他のコンポーネントに伝送される。
リジッドフレキシブルプリント回路基板11は、リジッド(rigid:剛性)プリント回路基板(printed circuit board, PCB)とフレキシブルプリント回路基板(flexible printed circuit boards, FPC)との両方の特徴を有する回路基板である。例えば、リジッドフレキシブルプリント回路基板11は、リジッド基板部分111と、リジッド基板部分111から引き出されるフレキシブル基板部分112とを含む。フレキシブル基板部分112は、リジッド基板部分111から手振れ補正アセンブリ20の外側に引き出され、電子装置100内の別のコンポーネント、例えばイメージプロセッサに電気的に接続されて、レンズアセンブリ10の信号をイメージプロセッサに転送するように構成される。例えば、リジッド基板部分111は、補強構造、例えば補強鋼板を含んでもよい。これは、本願では限定されない。
いくつかの実施態様では、リジッド基板部分111は、(フレキシブル基板部分112を電気的に接続するためのケーブルを含む)リジッドプリント回路基板であってもよい。様々な方法を使用してリジッドプリント回路基板をレンズアセンブリ10内の別のコンポーネントに接続して、リジッド基板部分111をレンズアセンブリ10内に配置することができる。同時に、各種コンポーネント(例えば、イメージセンサ)が、リジッド基板部分111に取り付けられ、プロセスを使用してフレキシブル基板部分112と電気的に接続され、それによってイメージセンサから得られた信号を、フレキシブル基板部分112を使用して別のコンポーネント(例えば、イメージプロセッサ)に伝送する。いくつかの他の実施態様では、リジッド基板部分111は、リジッドプリント回路基板及びコンポーネントをベース基板に配置することもできる。リジッドプリント回路基板は、プロセス、例えばワイヤボンディング(wire bonding)を使用してイメージセンサとの電気信号接続を実現し、フレキシブル基板部分112を使用して信号ケーブルを引き出す。当業者は、実際の要件に基づいてリジッドフレキシブルプリント回路基板11を設計することができる。リジッドフレキシブルプリント回路基板11の具体的な構造及び形成工程等は、本願において限定されない。
本願のこの実施形態では、フレキシブル基板部分112を曲げて変形させることができるため、フレキシブル基板部分112を曲げ変形によって必要な位置に固定することができ、これにより電子装置100内の他のコンポーネントの配置が容易になる。レンズ12は、レンズ12の安定性を確保するために、リジッド基板部分111に対して固定される。
いくつかの実施形態では、手振れ補正アセンブリ20は、可動部品21、固定部品22、及び接続部品23を含む。可動部品21は、レンズアセンブリ10に固定される。固定部品22は、接続部品23を使用して可動部品21に接続される。可動部品21は、接続部品23を使用して固定部品22に対して回転するように構成される。例えば、可動部品21はレンズアセンブリ10の周りに固定され、固定部品22は、可動部品21の周りに取り囲まれ、可動部品21から離間している。接続部品23は、固定部品22と可動部品21とを接続する。固定部品22は中空構造であり、可動部品21は固定部品22の内側に位置していることが理解されよう。可動部品21は、固定部品22に対して吊り下げられ、接続部品23は可動部品21を支持する。
本願のこの実施形態では、手振れ補正アセンブリ20が電気信号に応答するときに、可動部品21は固定部品22に対して回転する。可動部品21がレンズアセンブリ10に固定されているため、可動部品21が固定部品22に対して回転するときに、可動部品21は、固定部品22に対してレンズアセンブリ10を一緒に回転させることができる。すなわち、手振れ補正アセンブリ20は、電気信号に応答して、レンズアセンブリ10を固定部品22に対して回転させて、カメラモジュール102の振動を補償するように構成され、これにより手振れ補正を実現する。固定部品22及び可動部品21は間隔を空けて配置されており、可動部品21が固定部品22に対して回転するときに、固定部品22と可動部品21との間の干渉による可動部品21の回転への影響を回避し、これにより手振れ補正アセンブリ20の信頼性を確実にする。
本願のこの実施形態では、固定部品22は、接続部品23を使用して可動部品21に接続されることが理解されよう。すなわち、接続部品23は、可動部品21に直接接続される。いくつかの他の実施形態では、接続部品23は、レンズアセンブリ10にも接続され、可動部品21に間接的に接続することができる。接続部品23と可動部品21との間の特定の接続方法は、本願のこの実施形態では限定されない。
従来の光学式手振れ補正システムでは、カメラモジュールの手振れ補正過程において、レンズとイメージセンサとの間の相対位置が連続的に変化するため、レンズが画像をイメージセンサ上に投影する位置が連続的に変化する。その結果、イメージセンサは、様々な角度でのレンズのイメージング要件を満たすために、大きな感光面を必要とする。
本願のこの実施形態では、手振れ補正アセンブリ20がレンズアセンブリ10を回転させる過程において、レンズ12及びイメージセンサは一緒に回転する、すなわち、レンズ12及びイメージセンサの位置は変化しないままであり、レンズ12によってイメージセンサ上に投影される画像の位置が固定されるので、イメージセンサ上に設けられた小さな感光面がイメージング要件を満たすことができ、これによりイメージセンサの体積が減少する。
いくつかの実施形態では、溝が、リジッド基板部分111に関するものであり且つレンズ12に面する側に配置される。イメージセンサは、溝内に部分的又は完全に収容され、レンズアセンブリ10の高さを減少させ、これによりカメラモジュール102の小型化が容易になる。別の実施形態では、イメージセンサは、リジッド基板部分111の表面にも配置してよい。これは、本願では限定されない。
いくつかの実施形態では、図4に示されるように、レンズ12はベース14を含み、ベース14はリジッド基板部分111に固定される。ベース14は両端が開口した中空構造である。ベース14は、レンズアセンブリ10の最も外側の構造である。可動部品21は、ベース14の周りに固定される。レンズ12は、焦点合せアセンブリ、レンズチューブ、及びレンズグループをさらに含む。焦点合せアセンブリは、カメラモジュール102の自動焦点合せを実現するように構成される。例えば、焦点合せアセンブリはベース14の内側に固定され、レンズアセンブリはレンズチューブの内側に取り付けられ、レンズチューブ及びレンズアセンブリは焦点合せアセンブリの内側に取り付けられる。焦点合せアセンブリは、電磁力を使用してレンズチューブ及びレンズアセンブリをレンズアセンブリの光軸方向に沿って移動させ、像距離を変更して鮮明な画像を取得し、カメラモジュール102の自動焦点合せを実現する。
本願のこの実施形態では、カメラモジュール102は、焦点合せアセンブリを使用して、レンズチューブ及びレンズグループを移動させて、焦点合せを実施し、手振れ補正アセンブリ20を使用してレンズ12を回転させて、手振れ補正を実現する。換言すると、カメラモジュール102における焦点合せ機能及び手振れ補正機能は、異なる構造によって駆動される。これは、カメラモジュール102の広角手振れ補正を実現するのに役立つ。
当業者は、実際の要件に基づいて焦点合せアセンブリを設計することができる。焦点合せアセンブリの具体的な駆動方法、及び構造等は、本願では限定されない。いくつかの他の実施形態では、代替的に、レンズアセンブリ10には焦点合せアセンブリを設けなくてもよい。これは、本願では限定されない。
図3及び図4をさらに参照されたい。可動部品21は、第1の駆動ピース210及び内側フレーム211を含む。内側フレーム211は、レンズアセンブリ10の周りに配置される。第1の駆動ピース210は、内側フレーム211の周りに固定される。第1の駆動ピース210は内側フレーム211を使用して固定され、内側フレーム211がレンズアセンブリ10の周りに固定され、それによって第1の駆動ピース210はレンズアセンブリ10に対して固定される。
固定部品22は、第2の駆動ピース220及びブラケット222を含む。ブラケット222は、可動部品21の外側に位置する。第2の駆動ピース220は、ブラケット222に対して固定される。例えば、第2の駆動ピース220は、空間を節約するために、ブラケット222に埋め込むことができる。
接続部品23は、ブラケット222と内側フレーム211との間に接続され、すなわち、固定部品22は、接続部品23を使用して可動部品21に接続される。可動部品21に接続された接続部品23の一部が、固定部品22に接続された接続部品23の一部に対して移動することができるので、可動部品21は、固定部品22に対して移動することができる。
第2の駆動ピース220及び第1の駆動ピース210は、互いに対向して配置される。手振れ補正アセンブリ20が電気信号に応答するときに、第2の駆動ピース220と第1の駆動ピース210との間に磁場効果が形成されて、レンズアセンブリ10を固定部品22に対して回転させる。第2の駆動ピース220及び第1の駆動ピース210は、通電コイル及び磁性体を使用して作用し、通電コイルによって磁性体の磁場に電磁力を発生させ、それによって可動部品21及びレンズアセンブリ10を一緒に固定部品22に対して回転させて、手振れ補正を実現する。例えば、カメラモジュール102はドライバチップを含む。ドライバチップは、通電コイルに出力される電流の大きさ及び時間を制御し、固定部品22に対する可動部品21の回転を制御し、カメラモジュール102の振動を正確に補償し、手振れ補正を実現するように構成される。
いくつかの実施形態では、第1の駆動ピース210は磁性体201を含み、第2の駆動ピース220はコイル202を含む。複数の磁性体201及びコイル202があり、磁性体201とコイル202との間に1対1の対応関係がある。例えば、内側フレーム211は、磁性体201の磁力を伝える導磁性シートである。内側フレーム211は略長方形であり、磁性体201は内側フレーム211の両側に固定される。ブラケット222は略長方形であり、コイル202はブラケット222の両側に配置され、コイル202は磁性体201に対向して配置される。
いくつかの実施形態では、図3及び図4に示されるように、固定部品22は、接続板223をさらに含む。接続板223は、ブラケット222に固定される。接続板223は、第2の駆動ピース220に電気的に接続され、接続板223は、手振れ補正アセンブリ20の電気信号の伝達を実現する。例えば、接続板223はブラケット222の周りに取り囲まれ、接続板223は、柔軟なリジッドフレキシブルプリント回路基板であり、第2の駆動ピース220のコイル202に電気的に接続される。接続板223は、固定具等を使用してブラケット222に固定してもよい。第2の駆動ピース220は、接続板223に固定され、ブラケット222に対して固定される。
固定部品22は補強板224をさらに含み、補強板224は接続板223の外側に固定されて、接続板223の構造強度を高める。いくつかの他の実施形態では、代替的に、接続板223は、導線が設けられた他の何らかの機械部品であり、導線を使用して第2の駆動ピース220に電気的に接続される。接続板223の具体的な構造は、本願では限定されない。
この実施形態では、第2の駆動ピース220がコイル202を含む場合に、第2の駆動ピース220が接続板223に電気的に接続されるため、コイル202が通電される。通電後に、第2の駆動ピース220のコイル202は、第1の駆動ピース210と共に電磁力を発生させて第1の駆動ピース210を押し、それによって可動部品21及びレンズアセンブリ10が一緒に固定部品22に対して回転し、これにより手振れ補正を実現する。
本願のこの実施形態では、第1の駆動ピース210内の磁性体201がレンズアセンブリ10の周りに固定され、第2の駆動ピース220内のコイル202が第1の駆動ピース210の外側に配置されるため、レンズアセンブリ10内の磁性物質又は磁性部品(例えば、焦点合せに使用される移動コイルモータ)によって発生する磁場は、第2の駆動ピース220と第1の駆動ピース210との間の相対運動に影響を与えない、又は殆ど影響を与えないため、レンズアセンブリ10によって手振れ補正アセンブリ20の安定化動作に引き起こされる干渉を減少させる。
いくつかの実施形態では、磁性体201は、片面双極磁化、又は2つの片面単極磁化である。各磁性体201には2対の極が設けられることが理解されよう。図4に示されるように、各磁性体201は、上部磁石及び下部磁石を含む。上部磁石及び下部磁石はそれぞれコイル202の上部及び下部に対応する。コイル202に通電した後に、コイル202の上部及び下部の電流の向きが逆になることに基づいて、上部磁石及び下部磁石の磁極が逆である場合に、上部磁石と(コイル202の)上部との間の電磁力の方向が、下部磁石と(コイル202の)下部との間の作用力の方向と同じであり、それによって可動部品21の片側は同じ方向の電磁力を受ける。
この実施形態では、可動部品21の互いに対向して配置された両側に反対方向の電磁力が作用すると、可動部品21は固定部品22に対して回転する。例えば、図4において、左側の磁性体201とコイル202との両方は、可動部品21に上向きの電磁力を発生させ、右側の磁性体201とコイル202との両方は、可動部品21に下向きの電磁力を発生させるので、可動部品21は、固定部品22に対して時計回りに回転する。
この実施形態では、コイル202(第2の駆動ピース220)が固定部品22に属しており、磁性体201(第1の駆動ピース210)が可動部品21に属する例について説明していることが理解されよう。いくつかの他の実施形態では、例えば、焦点合せアセンブリが非磁力を使用してレンズアセンブリ10を駆動して焦点合せを調整する場合、又はレンズアセンブリ10が磁性物質を含まない又は弱磁性体を有する可動部品21全体を含む場合に、磁性体201及びコイル202の位置を入れ替えてもよい。
この実施形態では、第1の駆動ピース210はコイル202を含み、第2の駆動ピース220は磁性ピースを含む。この場合に、コイル202の重量が小さい(これも前述の解決策における磁性体201の重量よりも小さい)ことに基づいて、可動部品21の全体の重量は小さいので、接続部品23の負荷が小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリ20の消費電力を削減するのに役立つ。加えて、レンズアセンブリ10の焦点合せアセンブリは、焦点合せアセンブリによって手振れ補正アセンブリ20の安定化動作に引き起こされる干渉を回避するために、非磁気駆動方式で焦点合わせを実施することができる。
この実施形態では、手振れ補正アセンブリ20は、ボイスコイルモータ(voice coil motor, VCM)を使用してカメラモジュール102の手振れ補正を実現することが理解されよう。いくつかの他の実施形態では、手振れ補正アセンブリ20は、代替的に、形状記憶合金(shape memory alloys, SMA)モータを使用して、カメラモジュール102の手振れ補正を実現することができる。例えば、接続部品23は、複数の形状記憶合金を含む。形状記憶合金が異なる熱負荷条件下で変形して異なる形態を呈し得ることに基づいて、手振れ補正アセンブリ20は、複数の形状記憶合金の電源投入状態を制御し、それによって形状記憶合金が熱により収縮及び変形して、レンズアセンブリ10を固定部品22に対して回転させ、これによりカメラモジュール102の手振れ補正を実現する。手振れ補正アセンブリ20の特定の駆動方式及び実装構造は、本願では限定されない。
一実施形態では、図3及び図4に示されるように、固定部品22は、位置検出器221をさらに含む。位置検出器221は、固定部品22に対する可動部品21の位置を検出するように構成される。例えば、位置検出器221は、磁場の変化を使用して位置検出を行う。
この実施形態では、可動部品21には磁性体201が設けられ、位置検出器221は固定部品22に固定される。可動部品21が固定部品22に対して回転するときに、可動部品21の磁性体201によって発生する磁場が変化するため、固定部品22の位置検出器221は異なる磁場を検出し、これにより固定部品22に対する可動部品21の位置を決定する。すなわち、磁性体201に対する位置検出器221の位置が変化し得る。
この実施形態では、位置検出器221は、固定部品22に対する可動部品21の位置を検出することにより、レンズアセンブリ10の回転量及び回転角を決定して、カメラモジュール102の手振れ補正の変位を決定する。可動部品21及びレンズアセンブリ10が標的位置まで回転した後に、コントローラは、第1の駆動ピース210又は第2の駆動ピース220を制御して閉ループシステムを形成し、固定部品22に対するレンズアセンブリ10の回転量及び回転角をフィードバックする。
この実施形態では、カメラモジュール102が撮影を行う前に、カメラモジュール102はまた、位置検出器221によって検出され且つ固定部品22に対する可動部品21の位置に基づいて、固定部品22に対する可動部品21の位置を最初に補正して、固定部品22に対するレンズアセンブリ10及び可動部品21の位置が外れる(unfixed:ぐらつく)ことを回避することもできる。これは、レンズアセンブリ10及び可動部品21が重力によって固定部品22に対して移動するためである。それによって、カメラモジュール102が撮影を行うときに、固定部品22に対するレンズアセンブリ10の位置が一定になる。すなわち、本願のこの実施形態では、カメラモジュール102は姿勢差の問題を有さない。
図4に示されるように、いくつかの実施形態では、位置検出器221は、第2の駆動ピース220の内側に埋め込まれる。例えば、位置検出器221は接続板223に固定され、位置検出器221は、接続板223に固定された第2の駆動ピース220の内側に位置しており、位置検出器221は、接続板223に電気的に接続される。この場合に、位置検出器221と第2の駆動ピース220との両方が、接続板223を使用して、外部コンポーネントに電気的に接続され、固定部品22の回路設計を簡素化し、位置検出器221及び第2の駆動ピース220の空間多重化を可能にし、これによりカメラモジュール102の小型化が容易になる。いくつかの他の実施形態では、位置検出器221は、別の場所に配置することもできる。これは、本願では限定されない。
一実施形態では、位置検出器221は、検出/駆動/制御集積チップ(オールインワン)を使用する。この実施形態では、位置検出器221及びコイル202に集積チップを使用し、電源及び通信を共用することでコイル202及び位置検出器221のピン数が削減される。当業者は、実際の要件に基づいて位置検出器221を設計することができる。位置検出器221の具体的な駆動方法、位置検出器221をコイル202に電気的に接続する方法等は、本願では限定されない。
図2~図4を参照されたい。実施形態では、固定部品22は外側カバー225をさらに含み、外側カバー225は、ブラケット222に取り付けられ、ブラケット222の周りに配置される。すなわち、外側カバー225は可動部品21の周りに取り囲まれる。外側カバー225は、カメラモジュール102のハウジングであり、組み立てプロセスにおいてカメラモジュール102が手振れ補正アセンブリ20及びレンズアセンブリ10に損傷を与えるのを防止する。
図2に示されるように、外側カバー225には制限部分2250がある。制限部分2250は、レンズアセンブリ10に近い方向に突出し、レンズアセンブリ10から離間している。制限部分2250は、レンズアセンブリ10が固定部品22に対して回転する角度を制限するように構成される。
図2及び図3をさらに参照されたい。フレキシブル基板部分112は、リジッド基板部分111から手振れ補正アセンブリ20の外側に引き出される。フレキシブル基板部分112は、電子装置100内の別のコンポーネントに電気的に接続して、カメラモジュール102の電気信号を別のコンポーネントに伝達するように構成される。フレキシブル基板部分112の一端がリジッド基板部分111に固定して接続され、他端が電子装置100内のコンポーネントに固定して接続されることに基づいて、手振れ補正アセンブリ20がレンズアセンブリ10を固定部品22に対して回転させる過程において、回転したレンズ12及びリジッド基板部分111は、フレキシブル基板部分112を駆動し、それによってフレキシブル基板部分112が変形することが理解されよう。この場合に、フレキシブル基板部分112がリジッド基板部分111に反力を発生させるため、手振れ補正アセンブリ20が、レンズアセンブリ10を固定部品22に対して回転させるように干渉する。
この実施形態では、可動部品21が接続部品23を使用して固定部品22に対して回転し、接続部品23が可動部品21及び固定部品22の位置に接続されるため、固定部品22に対する可動部品21の回転中心が決定される。可動部品21はレンズアセンブリ10に対して固定されており、可動部品21の回転中心はレンズアセンブリ10の回転中心と同じである。レンズアセンブリ10の回転中心とレンズアセンブリ10のリジッド基板部分111との間の間隔が大きいほど、レンズアセンブリ10の回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分111のオフセットが大きくなることを示し、さらに、リジッド基板部分111から引き出されたフレキシブル基板部分112によって発生するより大きな変形を示す。
いくつかの可能な実施態様では、パン/チルト/ズームのカメラモジュールにおいて、上部ばね板及び下部ばね板がそれぞれレンズアセンブリのベースの両端に配置され、可動部品は、上部ばね板及び下部ばね板を使用して固定部品に対して回転する。この場合に、固定部品に対して回転する可動部品の回転中心は、上部ばね板と下部ばね板との中間領域、すなわちベースの中央に位置する。レンズアセンブリの回転中心とリジッド基板部分との間隔が大きいため、レンズアセンブリの回転過程においてリジッド基板部分の回転振幅が大きく、フレキシブル基板部分の変形が大きい。その結果、フレキシブル基板部分が大きな反力を発生させ、これによりカメラモジュールの手振れ補正に影響を与える。
図4をさらに参照されたい。カメラモジュール102の可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間のZ軸方向の距離を第1の距離D1とし、Z軸方向をレンズ12の光軸方向とする。第1の距離D1は、レンズ12の肩高さD2の半分未満である。レンズ12の肩高さD2は、ベース14のZ軸方向の厚さである。リジッド基板部分111に関するものであり且つベース14に面する側を基準面とし、ベース14に関するものであり且つリジッド基板部分111から離れる側をレンズ12の「肩」部とし、レンズ12の肩高さD2は、ベース14のZ軸方向の厚さとして規定されることが理解されよう。
第1の距離D1は、レンズ12の肩高さD2の半分未満であり、すなわち、可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間の間隔が、レンズ12の厚さの半分未満である。固定部品22に対する可動部品21の回転中心Rは、接続部品23の中心に基づいて決定され、すなわち、接続部品23の中心はRに位置する。
この実施形態では、可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間の間隔がベース14の厚さの半分未満であり、すなわち可動部品21の回転中心Rが、ベース14の中間部分から逸れており、リジッド基板部分111に近くなる。これにより、可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間隔が減少し、レンズアセンブリ10の回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分111のエッジ部のオフセットが減少し、従ってリジッド基板部分111のエッジ部から引き出されたフレキシブル基板部分112の変形を減少させ、それによってフレキシブル基板部分112によって発生する反力は小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリ20の手振れ補正が容易になる。
いくつかの実施形態では、可動部品21の回転中心RのZ軸方向の座標は、リジッド基板部分111のZ軸方向の座標に近いか、又は等しく、Z軸方向はレンズの光軸方向である。可動部品21の回転中心Rがリジッド基板部分111の上又は下に位置するということは、可動部品21の回転中心RのZ軸方向の座標がリジッド基板部分111のZ軸方向の座標に近いことを意味する。例えば、リジッド基板部分111のZ軸方向の座標が0である場合に、可動部品21の回転中心Rの座標が0.1又は-0.1であることは、可動部品21の回転中心Rがリジッド基板部分111に近いことを示す。
この実施形態では、可動部品21の回転中心RのZ軸方向の座標は、リジッド基板部分111のZ軸方向の座標に近いか、又は等しい。すなわち、可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間の間隔は小さい。レンズアセンブリ10の回転角が要件を満たす場合に、リジッド基板部分111のエッジ部のオフセットは小さく、さらにリジッド基板部分111のエッジ部から引き出されたフレキシブル基板部分112の変形は小さいため、フレキシブル基板部分112によって発生する反力が小さくなり、これにより手振れ補正アセンブリ20の手振れ補正が容易になる。
図3及び図4に示されるように、いくつかの実施形態では、接続部品23は、可動ベース231及び弾性接続ピース232を含む。可動ベース231は、リジッド基板部分111に関するものであり且つレンズ12から離れる側に固定される。すなわち、可動ベース231は、レンズアセンブリ10の底面に固定される。弾性接続ピース232の一端が可動ベース231に接続され、他端が固定部品22に接続される。可動部品21は、弾性接続ピース232を使用して固定部品22に接続され、弾性接続ピース232は可動部品21を支持するので、弾性接続ピース232と可動ベース231との間の接続位置によって、可動部品21の回転中心Rが決定されることが理解されよう。
可動ベース231は、リジッド基板部分111に直接接続され、リジッド基板部分111と、可動ベース231に関するものであり且つリジッド基板部分111から離れる側との間の距離を減少させる。弾性接続ピース232の一端が、可動ベース231に関するものであり且つリジッド基板部分111から離れる側に固定され、それによって可動部品21の回転中心Rが可動ベース231に位置しており、従って可動部品21の回転中心Rがリジッド基板部分111に近くなる。別の実施形態では、弾性接続ピース232の一端を可動ベース231の側縁部に固定することもでき、それによって可動部品21の回転中心Rは、リジッド基板部分111に近いか、又は等しい。これは、本願では限定されない。
本願のこの実施形態では、弾性接続ピース232の一端が可動ベース231に接続され、他端が固定部品22に接続され、それによって可動部品21の回転中心Rは可動ベース231に位置するようなる。また、可動ベース231は、リジッド基板部分111に関するものであり且つレンズ12から離れる側に固定され、それによって可動部品21の回転中心Rがリジッド基板部分111に近くなり、これにより可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間の間隔が減少する。
図4に示されるように、この実施形態では、弾性接続ピース232が可動ベース231の中間領域で固定される例について説明する。別の実施形態では、弾性接続ピース232は、可動ベース231の別の領域、例えば可動ベース231の対角領域に固定してもよい。これは、本願では限定されない。
図3及び図4をさらに参照されたい。可動ベース231は、第1のベース2311及び第2のベース2312を含む。第1のベース2311は、リジッド基板部分111に関するものであり且つレンズ12から離れる側に位置する。第2のベース2312は、第1のベース2311に関するものであり且つレンズアセンブリ10から離れる側に固定される。弾性接続ピース232の一端が、第2のベース2312に固定されており、弾性接続ピース232と第1のベース2311との間にギャップが形成される。例えば、第2のベース2312は、第1のベース2311に関するものであり且つレンズアセンブリ10から離れる側に沿って突出し、それによって第2のベース2312に固定された弾性接続ピース232と第1のベース2311との間にギャップが形成される。第1のベース2311は可動部品21に接続され、それによって可動ベース231は可動部品21に直接接続される。
本願のこの実施形態では、可動ベース231は、第1のベース2311と、第1のベース2311に関するものであり且つレンズアセンブリ10から離れる側に固定された第2のベース2312とを含む。弾性接続ピース232は、第2のベース2312に固定され、第1ベース2311との間にギャップを形成する。このギャップは、レンズアセンブリ10が固定部品22に対して回転するときに回避空間を提供し、弾性接続ピース232がレンズアセンブリ10の回転を妨げないようにし、これによりカメラモジュール102の広角手振れ補正が容易になる。
一実施形態では、第1のベース2311は内側フレーム211に固定して接続され、それによって可動ベース231は可動部品21に接続される。この実施形態では、第1のベース2311は、レンズアセンブリ10の周りに取り囲まれた内側フレーム211に組み付けられ、これにより内側フレーム211の構造の強度を高め、内側フレーム211が外力によって容易に変形するのを防ぎ、カメラモジュール102の信頼性を向上させる。
この実施形態では、リジッド基板部分111の弾性接続ピース232と第2のベース2312との間の接合部の突出部は、リジッド基板部分111の中間領域に位置しており、これに対応して、リジッド基板部分111上の第2のベース2312の突出部が、リジッド基板部分111の中間領域に位置しており、それによって弾性接続ピース232と第1のベース2311とが離間される。
本願の別の実施形態では、リジッド基板部分111の弾性接続ピース232と第2のベース2312との間の接合部の突出部は、リジッド基板部分111の別の領域、例えば、リジッド基板部分111の4つの角部(corners:隅部)に位置してもよい。この場合に、第2のベース2312の形状がそれに対応して変化する。弾性接続ピース232が可動ベース231に固定される位置の変化に応じて、第2のベース2312の形状が変化し得ることが理解されよう。換言すると、弾性接続ピース232が可動ベース231に固定される特定の位置は、本願では限定されず、可動ベース231の具体的な形態も限定されない。
一実施形態では、第1のベース2311は、リジッド基板部分111の補強構造に組み込まれ、これにより可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間の距離をさらに減少させる。
第1のベース2311が構造上の剛性を満たし、第2のベース2312がレンズアセンブリ10の回転のための十分な回避空間を提供する場合に、Z軸方向に沿った第1のベース2311及び第2のベース2312の厚さがより薄いことは、可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間隔がより小さくなることを示し、それによってカメラモジュール102の手振れ補正過程においてフレキシブル基板部分112によって発生する反力が小さくなることが理解されよう。従って、手振れ補正アセンブリ20の手振れ補正を向上させるのに、より役立つ。可動ベース231の側縁部に固定された弾性接続ピース232、すなわち弾性接続ピース232が可動ベース231の周りに位置する場合に、この場合に、可動ベース231には、回避空間を提供するために第2のベース2312を設けなくてもよい。
いくつかの実施形態では、第1のベース2311及び第2のベース2312は一体的に形成され得る。別の実施形態では、第1のベース2311及び第2のベース2312は、スナップ嵌め方式で固定して接続することもできる。これは、本願では限定されない。
図4及び図5をさらに参照されたい。図5は、いくつかの実施形態における図2に示されるカメラモジュール102の底面図である。一実施形態では、固定部品22は、固定バッフル226をさらに含む。固定バッフル226は、弾性接続ピース232に関するものであり且つ可動ベース231から離れる側に位置する。固定バッフル226は、ブラケット222に固定され、可動ベース231上の固定バッフル226の突出部が、可動ベース231上の弾性接続ピース232の突出部の少なくとも一部を覆っている。
この実施形態では、固定バッフル226は、弾性接続ピース232に関するものであり且つ可動ベース231から離れる側に位置しており、ベース上の固定バッフル226の突出部は、可動ベース231上の弾性接続ピース232の突出部の少なくとも一部を覆って、弾性接続ピース232を保護し、弾性接続ピース232が外力によって変形するのを防止し、これによりカメラモジュール102の品質を向上させる。例えば、カメラモジュール102が電子装置100に組み付けられるときに、固定バッフル226は、弾性接続ピース232を保護して、組立工程における弾性接続ピース232への損傷を回避することができる。
図4に示されるように、一実施形態では、固定バッフル226と弾性接続ピース232との間にギャップが形成される。
本願のこの実施形態では、固定バッフル226と弾性接続ピース232との間にギャップが形成される。このギャップは、可動部品21が固定部品22に対して回転して可動ベース231を固定部品22に対して回転させる際に回避空間を提供し、固定バッフル226が可動部品21又は可動ベース231と干渉するのを防止し、これによりカメラモジュール102の信頼性を向上させる。
図6は、図5に示されるカメラモジュール102の構造の一部の概略図である。弾性接続ピース232は、ばね板グループ2301を含む。ばね板グループ2301の一端が可動ベース231に固定され、他端が固定部品22に固定される。例えば、ばね板グループ2301は、間隔を置いて配置された第1のばね板グループ2321及び第2のばね板グループ2322を含む。第1のばね板グループ2321及び第2のばね板グループ2322は、X軸方向に対称に配置される。X軸方向は、Z軸方向に直交している。
この実施形態では、弾性接続ピース232は、X軸方向に沿って対称に配置された第1のばね板グループ2321及び第2のばね板グループ2322を含み、それによって手振れ補正アセンブリ20は、レンズアセンブリ10を、固定部品22に対してX軸方向に沿って左右にバランスよく安定して傾斜させて、レンズアセンブリ10のX軸方向のオフセットを効果的に補償する。
第1のばね板グループ2321は、Y軸方向に対称に配置されたばね板2320を含む。Y軸方向は、Z軸方向に直交している。Y軸方向は、X軸方向に直交しており交差する。弾性接続ピース232は、複数のばね板2320を含み、各ばね板2320の両端が、可動ベース231及び固定部品22にそれぞれ接続されることが理解されよう。複数のばね板2320が互いに干渉してカメラモジュール102の手振れ補正に影響を与えるのを回避するために、複数のばね板2320を、間隔を空けて配置する。複数のばね板2320は、X軸方向に対称に配置され、且つY軸方向に対称に配置される。
図6に示されるように、例えば、4つのばね板2320がある。第1のばね板グループ2321と第2のばね板グループ2322との両方が、X軸方向に直交して対称に配置された2つのばね板2320を含み、2つのばね板2320はそれぞれ固定部品22及び可動部品21に接続される。別の実施形態では、別の数量のばね板2320があってもよく、ばね板2320の数量は本願では限定されない。
この実施形態では、弾性接続ピース232は、X軸方向に対称に配置され且つY軸方向に対称に配置された複数のばね板2320を含み、それによって手振れ補正アセンブリ20は、レンズアセンブリ10を、固定部品22に対してX軸方向及びY軸方向にバランスよく安定して傾斜させて、カメラモジュール102のX軸方向及びY軸方向のオフセットを効果的に補償する。
Y軸及びX軸の交点が可動部品21の回転中心Rである。可動部品21の回転中心Rは、Z軸方向に位置しており、且つ可動ベース231の中間領域に位置している。
複数のばね板2320がX軸方向に沿って対称に配置され且つY軸方向に沿って対称に配置されることに基づいて、複数のばね板2320の対称中心がY軸とX軸との間の交点であることが理解されよう。この実施形態では、複数のばね板2320の対称中心が可動部品21の回転中心Rであり、回転中心Rが可動ベース231の中間領域に位置しており、それによって第2の駆動ピース220及び第1の駆動ピース210と協働してレンズアセンブリ10を回転させる駆動力アームが最大化され、従ってカメラモジュール102は大きな角度で回転して、手振れ補正性能を向上させることができる。
一実施形態では、ばね板2320は、第1の端部、変形部、及び第2の端部を含む。第1の端部はブラケット222に固定される。第2の端部は可動ベース231に固定される。変形部は第1の端部と第2の端部との間に接続され、変形部は湾曲している。
この実施形態では、ばね板2320には屈曲変形部が設けられ、それによってばね板2320は異なる方向に変形することができ、これによりカメラモジュール102の広角手振れ補正の実現が容易になる。図6のばね板2320の湾曲形状単なる一例である。別の実施形態では、ばね板2320は別の形状であってもよい。これは、本願では限定されない。
図6に示されるように、一実施形態では、フレキシブル基板部分112は、リジッド基板部分111からX軸方向又はY軸方向に沿って手振れ補正アセンブリ20の外側まで延びる。例えば、図6に示されるように、フレキシブル基板部分112はX方向に延びる。別の実施形態では、フレキシブル基板部分112は、Y方向にも延びることができる。これは、本願では限定されない。
本願のこの実施形態では、フレキシブル基板部分112の延長方向は、固定部品22に対するレンズアセンブリ10の回転の回転軸(X軸方向又はY軸方向)と同じであり、フレキシブル基板部分112を折り曲げることができ、それによってレンズアセンブリ10が回転するときに、固定部品22に対するフレキシブル基板部分112の変位が小さくなり、フレキシ基板部分112によって発生する反力が小さくなり、これによりカメラモジュール102の手振れ補正が容易になる。
図6及び図7を参照されたい。図7は、図6に示されるカメラモジュール102の構造の別の角度からの概略図である。一実施形態では、弾性接続ピース232は導電性材料で作製される。弾性接続ピース232は、リジッド基板部分111及び固定部品22に電気的に接続される。例えば、弾性接続ピース232の一端がリジッド基板部分111に電気的に接続され、他端が接続板223に電気的に接続されて、接続板223とリジッド基板部分111との間の電気的接続を実現する。手振れ補正アセンブリ20の電気信号は、第2の駆動ピース220(コイル202)及び位置検出器221に集中され、第2の駆動ピース220及び位置検出器221の電気信号は、接続板223に統合され、それによって手振れ補正アセンブリ20の電気信号は、接続板223を使用してカメラモジュール102の外側に伝達することができる。
従来の技術では、コネクタを使用して、接続板223の電気信号をカメラモジュール102の外側に伝達する。しかしながら、この実施形態では、弾性接続ピース232は、接続板223とリジッド基板部分111との間の電気的接続を実現し、それによって接続板223の電気信号はレンズアセンブリ10のリジッド基板部分111に直接統合され、接続板223の電気信号は、最終的に、リジッド基板部分111を使用してカメラモジュール102の外側に伝送され得る。
この実施形態では、弾性接続ピース232は、可動部品21と固定部品22とを接続するだけでなく、手振れ補正アセンブリ20とレンズアセンブリ10との間の電気的接続も実現し、それによって手振れ補正アセンブリ20の電気信号は、弾性接続ピース232を使用してレンズアセンブリ10に集積することができ、これによりコネクタを別途配置することにより、手振れ補正アセンブリ20の電気信号がカメラモジュール102の外部に引き出される場合を回避し、カメラモジュール102内のコネクタの数量を減らし、カメラモジュール102によって占められる空間を減らすことができる。
図6及び図7に示されるように、一実施形態では、弾性接続ピース232は、延長ピース2302をさらに含む。延長ピース2302は、可動ベース231に固定されたばね板2320の一端からリジッド基板部分111まで延びており、リジッド基板部分111に電気的に接続される。例えば、延長ピース2302は、間隔を空けて配置された第1の延長ピース2323及び第2の延長ピース2324を含む。第1の延長ピース2323は、第1のばね板グループ2321からリジッド基板部分111まで延びる。第2の延長ピース2324は、第2のばね板グループ2322からリジッド基板部分111まで延びる。第1の延長ピース2323及び第2の延長ピース2324はそれぞれ可動ベース231に固定される。
第1の延長ピース2323と第1のばね板グループ2321との間の接合部、及び第2の延長ピース2324と第2のばね板グループ2322との間の接合部は、それぞれ、弾性接続ピース232を可動ベース231に接続する位置であることが理解されよう。第1の延長ピース2323の両端と、第2の延長ピース2324の両端とが、それぞれ可動ベース231及びリジッド基板部分111に固定されるので、第1の延長ピース2323の両端と、第2の延長ピース2324(延長ピース2302)の両端とがそれぞれ、可動部品21に対して固定して接続される。
この実施形態では、ばね板2320は、可動部品21及びレンズアセンブリ10を支持し、可動部品21は、カメラモジュール102の手振れ補正過程において固定部品22に対して回転し、ばね板2320は変形される。しかしながら、延長ピース2302の両端が可動部品21に固定して接続されるため、延長ピース2302は、カメラモジュール102の手振れ補正過程において変形せず、これにより弾性接続ピース232とリジッド基板部分111との間の電気的接続の安定性が確保され、カメラモジュール102の信頼性を向上させる。
一実施形態では、延長ピース2302及びばね板2320は一体的に形成される。例えば、第1の延長ピース2323及び第1のばね板グループ2321は一体的に形成され、第2の延長ピース2324及び第2のばね板グループ2322は一体的に形成される。この実施形態では、延長ピース2302(第1の延長ピース2323及び第2の延長ピース2324)及びばね板2320(第1のばね板グループ2321及び第2のばね板グループ2322)は、一体的に形成されて、弾性接続ピース232の設計を簡素化する。別の実施形態では、延長ピース2302及びばね板2320は異なるコンポーネントであってもよい。これは、本願では限定されない。
図6及び図7に示されるように、一実施形態では、第1のベース2311には、第1のベース2311を貫通する収容空間2313が設けられる。延長ピース2302は、収容空間2313を通過し、リジッド基板部分111に電気的に接続される。第1の延長ピース2323及び第2の延長ピース2324に電気的に接続されるインターフェースは、リジッド基板部分111に配置されることが理解されよう。第1の延長ピース2323及び第2の延長ピース2324は、インターフェースを介してリジッド基板部分111に電気的に接続される。
この実施形態では、延長部2302が収容空間2313を通過してリジッド基板部分111を接続するので、リジッド基板部分111と弾性接続ピース232との間の電気的接続のためのインターフェースがリジッド基板部分111の同じ領域に集中し、これにより、リジッド基板部分111と弾性接続ピース232との間の電気的接続のためのインターフェースの分散分布が回避され、リジッド基板部分111の設計が簡素化される。
図6及び図8を参照されたい。図8は、図5に示されるカメラモジュール102の構造の別の部分の概略図である。ブラケット222は、互いに対向して配置される第1の側壁2221及び第2の側壁2222を含む。弾性接続ピース232の一部の一端が第1の側壁2221の中間領域に固定され、他端が可動ベース231に固定される。弾性接続ピース232の他の部分の一端が、第2の側壁2222の中間領域に固定され、他端が可動ベース231に固定される。
接続板223は、互いに対向して配置される2つの引出し端部2230を含む。引出し端部2230は、各ばね板2320と接触して、接続板223と弾性接続ピース232との間の電気的接続を実現するように構成される。一方の引出し端部2230が、第1の側壁2221に固定された弾性接続ピース232に接続され、他方の引出し端部2230が、第2の側壁2222に固定された弾性接続ピース232に接続される。例えば、一方の引出し端部2230が、第1のばね板グループ2321に接続されて固定され、第1のばね板グループ2321の一端が、第1の側壁2221の中間領域に固定される。他方の引出し端部2230が、第2のばね板グループ2322に接続され、第2のばね板グループ2322の一端が、第2の側壁2222の中間領域に固定される。
この実施形態では、第1のばね板グループ2321及び第2のばね板グループ2322は、ブラケット222と対向して配置された第1の側壁2221及び第2の側壁2222の中間位置にそれぞれ固定され、これによりばね板グループ2301(第1のばね板グループ2321及び第2のばね板グループ2322)内の対称に配置されたばね板2320同士の間の距離を減少させ、それによって各ばね板2320に電気的に接続された接続板223の引出し端部2230が集中化され、これにより接続板223における引出し端部2230の出口が減少し、弾性接続ピース232と接続板223との間の電気的接続が容易になる。
図9をさらに参照されたい。図9は、いくつかの他の実施形態における図2に示されるカメラモジュールの底面図である。いくつかの実施形態では、第1のばね板グループ2321の一端が、第1の側壁2221と対向して配置された両端に固定することもでき、第2のばね板グループ2322の一端が、第2の側壁2222と対向して配置された両端に固定することができる。すなわち、弾性接続ピース232は、ブラケット222の4つの角部にも固定することができる。弾性接続ピース232がブラケット222に取り付けられる特定の位置は、本願では限定されないことが理解されよう。
図10をさらに参照されたい。図10は、図2に示されるカメラモジュール102の構造の一部の概略図である。一実施形態では、ブラケット222は、第1の側壁2221と第2の側壁2222との間に接続された第3の側壁2223をさらに含む。第3の側壁2223には、回避空間2220が設けられる。レンズアセンブリ10内のフレキシブル基板部分112は、回避空間2220を通ってブラケット222の外側まで延びる。
この実施形態では、回避空間2220は、カメラモジュール102の外側に引き出されたフレキシブル基板部分112の引出し空間を提供するだけでなく、フレキシブル基板部分112の変形空間も提供し、カメラモジュール102の手振れ補正過程において、フレキシブル基板部分112とブラケット222との間の干渉を回避し、これによりレンズアセンブリ10の回転に影響を与える。
いくつかの実施形態では、フレキシブル基板部分112には、フレキシブル基板部分112の延長方向に沿って屈曲部130が設けられる。屈曲部130は、フレキシブル基板部分112の延長方向においてフレキシブル基板部分112の長さを変化させることができる。いくつかの実施形態では、屈曲部130は、光軸の方向に沿ってアーチ状である。
この実施形態では、フレキシブル基板部分112には、フレキシブル基板部分112の延長方向に沿って屈曲部130が設けられており、それによってレンズアセンブリ10が固定部品22に対して回転する過程でフレキシブル基板部分112を引っ張るときに、フレキシブル基板部分112の長さはそれに応じて変化して、フレキシブル基板部分112の変形に対するバッファ量を提供し、これによりフレキシブル基板部分112によって発生する反力をさらに低減することができる。
図11を参照されたい。図11は、いくつかの他の実施形態における図1に示されるカメラモジュール102の内部構造の概略図である。この実施形態は、前述の実施形態の殆どの技術的特徴を含み、以下の実施形態において前述の実施形態と同じである殆どの技術的解決策の内容については、再び説明しない。例えば、カメラモジュール102は、レンズアセンブリ10及び手振れ補正アセンブリ20を含む。レンズアセンブリ10は、手振れ補正アセンブリ20の内側に配置される。レンズアセンブリ10は、リジッド基板部分111及びレンズ12を含む。手振れ補正アセンブリ20は、可動部品21、固定部品22、及び可動部品21と固定部品22とを接続する接続部品23を含む。可動部品21は、接続部品23を使用して固定部品22に対して回転するように構成されており、可動部21の回転中心RのZ軸方向の座標は、リジッド基板部分111のZ軸方向の座標に近いか、又は等しい。
いくつかの実施形態では、接続部品23は、リジッド接続ピース234及びフレキシブル接続ピース235を含む。リジッド接続ピース234は、レンズアセンブリ10の周りに固定され、リジッド接続ピース234の少なくとも一部がリジッド基板部分111の周りに取り囲まれる。例えば、リジッド接続ピース234は、リジッド基板部分111の底面及び側面を取り囲み、それによってリジッド接続ピース234はレンズアセンブリ10に確実に接続され、カメラモジュール102の信頼性を向上させる。フレキシブル接続ピース235の延長方向は、レンズ12の光軸方向に直交している。
図11に示されるように、いくつかの実施形態では、フレキシブル接続ピース235の一端が、リジッド接続ピース234に関するものであり且つリジッド基板部分111に近い側縁部に固定され、他端が固定部品22に固定される。別の実施形態では、リジッド接続ピース234はまた、リジッド基板部分111の側面に固定してもよい。これは、本願では限定されない。
この実施形態では、リジッド接続ピース234の少なくとも一部がリジッド基板部分111の周りに取り囲まれ、フレキシブル接続ピース235は、リジッド接続ピース234に関するものであり且つリジッド基板部分111に近い側に固定され、それによってフレキシブル接続ピース235はZ軸方向において剛性基板部111に近くなり、これにより可動部品21の回転中心Rとリジッド基板部分111との間の間隔が減少する。レンズアセンブリ10の回転角が要件を満たす場合に、フレキシブル基板部分112によって発生する反力は小さく、これにより手振れ補正アセンブリ20の手振れ補正が容易になる。
この実施形態では、フレキシブル接続ピース235はリジッド接続ピース234の側縁部に固定され、これによりフレキシブル接続ピース235がリジッド接続ピース234に関するものであり且つリジッド基板部分111から離れる側に固定されるときに、リジッド接続ピース234の厚さによってフレキシブル接続ピース235とリジッド基板部分111との間隔が広がり、それによって可動部品21の回転中心RのZ軸方向の座標は、リジッド基板部分111のZ軸方向の座標と等しくなり得る。
フレキシブル接続ピース235がリジッド接続ピース234の側縁部に固定されることに基づいて、フレキシブル接続ピース235とリジッド接続ピース234との間の干渉を回避するために、リジッド接続ピース234の底部に回避空間を配置する必要はないことが理解されよう。すなわち、リジッド接続ピース234に関するものであり且つリジッド基板部分111から離れる側には突起部を配置しなくてもよい。
前述の説明は、本願の特定の実施態様に過ぎず、本願の保護範囲を限定することを意図するものではない。本願に開示した技術的範囲内で当業者によって容易に想起されるあらゆる変形又は置換は、本願の保護範囲内にあるものとする。従って、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。