JP2023527412A - プラルセチニブの固体形態 - Google Patents

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Abstract

化合物(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドは、種々の結晶性固体形態で、かつ各々が1つ以上の固体形態を有する種々の塩形態で、遊離塩基として調製することができる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2020年5月29日に出願された米国仮特許出願第63/032,121号、及び2020年7月2日に出願された米国仮特許出願第63/047,353号の利益及び優先権を主張し、これらの各々の開示は、あらゆる目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本開示は、薬学的組成物の調製、及びトランスフェクション中に再編成された(RET)受容体チロシンキナーゼの選択的阻害に有用なプラルセチニブの特定の固体形態及び塩に関する。
特異的に適合された阻害剤を用いて発がん性ドライバーキナーゼを標的化することは、様々な悪性血液疾患及び固形腫瘍の管理を変革した。トランスフェクション中に再配列された(RET)受容体チロシンキナーゼは、非小細胞肺癌(NSCLC)、甲状腺髄様癌(MTC)及び乳頭様甲状腺癌(PTC)を含む複数のがんにおいて活性化される発がん性ドライバーである。発がん性RET変異は、腫瘍形成を駆動するリガンド非依存的な構成的RETキナーゼ活性化を促進する(例えば、RET融合は、PTCの10%~20%、NSCLCの1%~2%、及び複数の他のがんサブタイプに見られる)。
プラルセチニブは、最も一般的なRET融合及び特定のRET活性化変異を含む発がん性RET変異の非常に強力で選択的な標的化を通じて、これらの制限を克服するように設計された非常に強力で選択的なRET阻害剤である。プラルセチニブはまた、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドと称することができ、以下の化学構造:
Figure 2023527412000002
を有する化合物である。
初期の臨床試験では、プラルセチニブはRETシグナル伝達を減弱させ、RET改変されたNSCLC及びMTCを有する患者において、顕著なオフターゲット毒性なしで永続性のある臨床応答をもたらし、RET駆動の悪性腫瘍における非常に選択的なRET標的化のための初期の原理の証明を確立した。
化学化合物は、多くの場合、非晶質及び多形結晶固体形態を含む、1つ以上の異なる塩及び/または固体形態を形成することができる。活性薬学的成分(API)の塩及び固体形態は、異なる特性を有することができる。種々の疾患の治療のための薬学的に許容される剤形の開発に好適なAPI化合物(例えば、APIの結晶性塩形態)の適切な塩及び/または固体形態の発見及び選択の必要性が存在する。
プラルセチニブは、多くのRET阻害剤化合物のうちの1つとして、特許公開第WO2017/079140号に開示されている。NCT03037385に基づく臨床試験は、「Phase 1/2 Study of the Highly-selective RET Inhibitor,Pralsetinib(BLU-667),in Patients With Thyroid Cancer,Non-Small Cell Lung Cancer,and Other Advanced Solid Tumors(ARROW).」と題されている。しかしながら、治療用化合物は、異なる特性を有する様々な固体形態で存在することが多い。経口剤形を含む治療組成物の調製に有用なプラルセチニブの固体形態を特定する必要性が依然として存在する。
第1の実施形態において、本発明は、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミド(本明細書において、化合物(I))の固体形態、及び遊離塩基固体形態の多形体の選択的産生のための方法に関する。
Figure 2023527412000003
各固体形態の化合物(I)の存在は、DSC、TGA、DVS及びXRPDを含む1つ以上の技術によって同定することができる。
図1Aは、同定及び特徴付けられた化合物(I)の遊離塩基の3つの結晶性固体形態を示す概略図である:固体形態Aと名付けられた無水固体形態、固体形態Cと名付けられた水和物固体形態、及び固体形態Bと名付けられた固体形態Cの脱水固体形態。固体形態Cは、50℃で乾燥させると、脱水物である固体形態Bに変換される。
いくつかの実施形態において、遊離塩基固体形態は、プラルセチニブの遊離塩基の第1の無水固体形態であり得る。固体形態Aと名付けられた第1のプラルセチニブ遊離塩基固体形態は、以下の特徴のうちの1つ以上によって識別することができる:(a)特徴的な回折ピークをおよそ(±0.2度)5.0、9.7、12.7、13.6、及び16.1の2シータ角に含むX線粉末回折(XRPD)パターン、(b)約205℃(±0.2度)で観察される吸熱事象を有する示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、及び/または(c)相対湿度2~95%の動的水蒸気吸着(DVS)による約10%の可逆的質量変化。
プラルセチニブの固体形態Aは、プラルセチニブの遊離塩基の結晶性無水固体形態であり得る。化合物(I)の遊離塩基の固体形態Aは、17.8、9.1、7.0、6.5、及び5.5のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応する、およそ(±0.2):5.0、9.7、12.7、13.6、及び16.1の2シータ度で表される特徴的なピークを有するXRPDパターンを示し得る。化合物(I)の遊離塩基の固体形態Aは、13.0、4.6、4.5、及び3.8のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応する6.8、19.2、19.5、23.1の角度(2シータ±0.2)における更なる回折を有するXRPDによって更に特徴付けることができる。図3A、図20B及び図22Aは、プラルセチニブの遊離塩基の固体形態Aの試料から得られたXRPDパターンである。いくつかの実施形態において、化合物(I)の遊離塩基の固体形態は、表1Aの、同じまたは実質的に同じ角度(2シータ±0.2)及び対応するd間隔(オングストローム±0.2)にピークを含むXRPDパターンAである。
Figure 2023527412000004
いくつかの実施形態において、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Aは、約205℃(±0.2度)にて観察される吸熱事象を有する示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、及び/または相対湿度2~95%の動的水蒸気吸着(DVS)による約10%の可逆的質量変化によって特徴付けられる。図3Bは、DSC/TGAサーモグラムであり、図20Aは、プラルセチニブの遊離塩基の固体形態Aの試料から得られたDVS等温プロットである。プラルセチニブの遊離塩基の固体形態Aは、約205℃(±0.2度)にて観察される吸熱事象を有するDSCサーモグラムによって特徴付けることができる。プラルセチニブの遊離塩基の固体形態Aは、相対湿度2~95%でのDVSによって約10%の可逆的質量変化を有する。化合物(I)の遊離塩基の固体形態Aは、(a)アルコール、アセトン、またはACN中でのスラリー化、(b)IPA及び1-プロパノール中での蒸発結晶化及び冷却結晶化、ならびに(c)アセトン:水中での再結晶化、からなる群から選択されるステップを含むプロセスによって得られる固体形態であり得る。プラルセチニブの固体形態Aは、固体形態Bのプラルセチニブ遊離塩基の試料を、好適な条件下で少なくとも約190℃まで加熱して固体形態A(例えば、IPAなどのアルコール中のスラリー)を形成することによって、または固体形態Cのプラルセチニブ遊離塩基の試料を、好適な条件下で少なくとも約190℃まで加熱して、固体形態A(例えば、アルコール、アセトン、もしくはACN中のスラリー)を形成することによっても得ることができる。
いくつかの実施形態において、遊離塩基固体形態は、プラルセチニブの遊離塩基の第2の無水固体形態であり得る。固体形態Bと名付けられた第2のプラルセチニブ遊離塩基固体形態は、(a)特徴的な回折ピークをおよそ(±0.2度)5.9、8.8、11.6、14.7、及び19.5の2シータ角に含むX線粉末回折(XRPD)パターン、及び/または(b)約149℃(±0.2度)でのオンセット、それに続く162℃(±0.2度)でオンセットを有する発熱、及び約205℃(±0.2度)での融解オンセットを含むDSCサーモグラム、のうちの1つ以上の特徴によって識別することができる。
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Bは、15.0、10.0、7.6、6.0、及び4.6のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応するおよそ(±0.2):5.9、8.8、11.6、14.7、及び19.5の2シータ度で表される特徴的なピークを有するXRPDパターンを示す。化合物(I)の遊離塩基の固体形態Bは、X線粉末回折(XRPD)によって更に特徴付けることができ、5.2、5.0、及び4.0のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれに対応する17.0,17.6、及び22.2の角度(2シータ±0.2)に追加の回折を有する。図4A、図22B、及び図23Bは、プラルセチニブの遊離塩基の固体形態Bの試料から得られたXRPDパターンである。いくつかの実施形態において、化合物(I)の遊離塩基の固体形態は、表2Aの、同じまたは実質的に同じ角度(2シータ±0.2)及び対応するd間隔(A±0.2)にピークを含むXRPDパターンBである。
Figure 2023527412000005
プラルセチニブの遊離塩基の結晶性無水固体形態Bは、約149℃(±0.2度)でオンセットを有する吸熱、それに続く162℃(±0.2度)でオンセットを有する発熱、及び約205℃(±0.2度)での融解オンセット、を含むDSCサーモグラムによって特徴付けることができる。化合物(I)の遊離塩基の固体形態Bは、固体形態C中のプラルセチニブ遊離塩基の試料を約150℃まで加熱するステップを含むプロセスによって得られる固体形態であり得る。図4Bは、図4AのXRPDパターンを得るために使用される、固体形態Cにおけるプラルセチニブ遊離塩基の試料のDSC及びTGAサーモグラムである。図23Aは、プラルセチニブの遊離塩基の固体形態Bの試料から得られたDVS等温プロットである。
いくつかの実施形態において、遊離塩基固体形態は、プラルセチニブの遊離塩基の水和固体形態であり得る。固体形態Cと名付けられた水和プラルセチニブ遊離塩基固体形態は、以下の1つ以上の特徴によって識別することができる:(a)特徴的な回折ピークを、およそ(±0.2度)5.8、8.7、11.0、13.6、及び20.2の2シータ角に含むX線粉末回折(XRPD)パターン、(b)示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムが、122°(±0.2度)、127°(±0.2度)、及び206°(±0.2度)で起こるオンセットを有する、及び/または(c)約3重量%の観測された質量損失を有するTGA。
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Cは、15.2、10.2、8.1、6.5、及び4.4のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応する、およそ(±0.2):5.8、8.7、11.0、13.6、及び20.2の2シータ度で表される特徴的なピークを有するXRPDパターンを示すことができる。化合物(I)の遊離塩基の固体形態Cは、7.6、6.1、4.0、及び3.8のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応する、11.6、14.5、22.2、及び23.2の角度(2シータ±0.2)での追加の回折を有するX線粉末回折(XRPD)によって更に特徴付けることができる。化合物(I)の固体形態Cは、図5Aに示すXRPDパターンを有し得る。図5A、図21B、及び図22Cは、プラルセチニブの遊離塩基の固体形態Cの試料から得られたXRPDパターンである。いくつかの実施形態において、化合物(I)の遊離塩基の固体形態は、表3Aに示されるように、同じまたは実質的に同じ角度(2シータ±0.2)及び対応するd間隔(A±0.2)にXRPDピークを含むXRPDパターンCである。
Figure 2023527412000006
プラルセチニブの固体形態は、DSC、及び/またはTGA分析によって決定されるある特定の特徴を有する、固体形態Cとして記載されるプラルセチニブの遊離塩基の結晶性水和固体形態であり得る。いくつかの実施形態において、化合物(I)遊離塩基の固体形態Cは、122°、127°、及び206°で生じるオンセットを有する示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴付けられる(例えば、図5B)。化合物(I)の遊離塩基の固体形態CのTGAは、関連する約3重量%の観察された質量損失を有し得る(例えば、図5B)。プラルセチニブの遊離塩基の結晶性水和固体形態は、約122(±0.2度)、127(±0.2度)、及び206℃(±0.2度)で観察される複数の吸熱事象を有するDSCサーモグラムによって特徴付けることができる。図5Bは、プラルセチニブの遊離塩基の固体形態Cの試料から得られたDSC/TGAサーモグラムである。図21Aは、プラルセチニブの遊離塩基の固体形態Cの試料から得られるDVS等温線である。プラルセチニブの遊離塩基の結晶性無水固体形態は、相対湿度2~95%のDVSによる約1.4%の可逆的質量変化を有する。プラルセチニブの遊離塩基の固体形態Cは、無水固体形態のプラルセチニブ遊離塩基の試料をスラリー化し、次いで再結晶することによって得ることができる(例えば、水及びメタノール中にプラルセチニブ遊離塩基固体形態Aをスラリー化し、次いでアセトン/IPA/メタノール及び水中で再結晶して、プラルセチニブ遊離塩基の水和結晶性固体形態Cを得る)。
出願人らは、プラルセチニブの遊離塩基の多数の追加の固体形態を発見した。図1Bは、図1Aに示す化合物(I)の遊離塩基の固体形態に加えて、化合物(I)の遊離塩基の追加の固体形態及びこれらの固体形態の調製に有用なプロセスを示す概略図である。図2は、プラルセチニブの遊離塩基の固体形態の特徴を要約した表である。
固体形態D、F及びGは、それぞれ、XRPDパターンD(図6)、パターンF(図7A)、及びパターンG(図8A)によって特徴付けられ、1:1のメタノール:クロロホルムスラリー化プロセスを使用して得られ得る。固体形態Dにおけるプラルセチニブ遊離塩基は、真空中で乾燥及び50℃まで加熱することにより、固体形態F(固体形態Dの脱溶媒和物1)、または固体形態G(固体形態Dの脱溶媒和物2)に変換することができる。これらの固体形態は、その後、(例えば、140℃まで加熱することにより)無水固体形態Bに更に変換することができる。
固体形態I、O及びNは、それぞれXRPDパターンI(図10A)、パターンO(図16)、及びパターンN(図15)によって特徴付けることができ、THFプロセスを使用して得られる。固体形態Iにおけるプラルセチニブ遊離塩基は、XRPDパターンIによって特徴付けることができ、THF/ヘプタンでのプラルセチニブ遊離塩基の貧溶媒再結晶化、ならびにTHF中の徐冷冷却(固体形態Oとの混合物を産生する)により得ることができる。固体形態Oは、XRPDパターンOによって特徴付けることができ、THF中での徐冷冷却により固体形態Iとの混合物として得ることができる。固体形態Nは、XRPDパターンNによって特徴付けることができ、THF中の高速冷却によって得ることができる。
固体形態J、K、及びMは、それぞれ、XRPDパターンJ(図11)、パターンK(図12A)、及びパターンM(図14A)によって特徴付けることができ、種々の貧溶媒プロセスを使用して得られる。固体形態Jにおけるプラルセチニブ遊離塩基は、XRPDパターンJによって特徴付けることができ、THF/シクロヘキサン中の貧溶媒再結晶化から得ることができる。固体形態Kは、XRPDパターンKによって特徴付けることができ、DMSO/水中の貧溶媒再結晶化から得ることができる。固体形態Mは、XRPDパターンMによって特徴付けることができ、DMSO:水中の貧溶媒結晶化から得られた固体形態K試料を更に乾燥させることによって得ることができる。
固体形態L及びPは、それぞれXRPDパターンL(図13A)及びパターンP(図17)によって特徴付けられ、種々の貧溶媒プロセスを使用して得た。固体形態Lのプラルセチニブ遊離塩基は、XRPDパターンLによって特徴付けることができ、メタノール/水中の貧溶媒再結晶化から得ることができる。固体形態Pは、XRPDパターンPによって特徴付けることができ、メタノール中の0℃までの高速冷却と、それに続く-20℃までの停滞冷却から得ることができる。
固体形態Qは、XRPDパターンQ(図18A)によって特徴付けることができ、1.4-ジオキサン中での冷却から得ることができる。
プラルセチニブの遊離塩基は、XRPDパターンHによって特徴付けられる固体形態Hを形成することもできる(図9A)。
固体形態Eは、MtBE中での固体形態B(無水)のスラリー化から得ることができる。
図19AのXRPDパターンを与える組成物を含む、プラルセチニブの遊離塩基の非晶質形態も提供される。
第2の実施形態において、本発明はまた、無水または水性の形態での化合物(I)の塩形態、ならびに化合物(I)のこれらの塩の塩形態の種々の多形固体形態に関する。化合物(I)の塩は、ベンゼンスルホン酸(BSA)(例えば、図44に示されるXRPDパターン18-Aまたは18-Bによって特徴付けられる固体形態で)、メタンスルホン酸(MSA)(例えば、図43Aの2-B、図43Cの2-Aまたは2-B、図43Eの2-C、または図43Dの2-DのXRPDパターンによって特徴付けられるMSAプラルセチニブ塩組成物の固体形態で)、臭化水素酸(HBr)(例えば、図45Aに示されるXRPDパターン19-A、図45Aに示されるパターン19-Aもしくは19-Bもしくは19-Cまたは図45Dに示されるパターン19-Cによって特徴付けられる固体形態で)、または硝酸(HNO3)(例えば、図46Aに示されるXPRDパターン20-Aによって特徴付けられる固体形態で)からなる群から選択される対イオンを使用して形成される特定の塩形態を含む。図3-Aは、プラルセチニブのクエン酸塩の固体形態3-Aから得られるXRPDパターンを提供する。図40A及び図40Bは、プラルセチニブのフマル酸塩の複数の固体形態から得られたXRPDパターン(すなわち、図40Aの固体形態4-A及び4-Cの試料からのXRPDパターン、ならびにプラルセチニブのフマル酸塩の固体形態4-B及び4-Dの試料から得られたXRPDパターン)を提供する。図41は、本明細書において固体形態6-Aと名付けられた固体形態のプラルセチニブのサッカリン塩の試料から得られるXRPDパターンである。図42は、プラルセチニブのゲンチジン酸塩の固体形態7-Aから得られるXRPDパターンである。図32は、プラルセチニブのマレイン酸塩の固体形態8-Aから得られるXRPDパターンである。図33Aは、プラルセチニブのシュウ酸塩の固体形態9-Aから得られるXRPDパターンである。図34Aは、プラルセチニブのサリチル酸塩の固体形態10-Aから得られるXRPDパターンである。図29A及び図30は、プラルセチニブのグルタル酸塩の(それぞれ)固体形態11-A及び11-Bから得られるXRPDパターンである。図35A及び図35Gは、プラルセチニブの硫酸塩の(それぞれ)固体形態12-A及び12-Gから得られるXRPDパターンである。図36Aは、プラルセチニブの酒石酸塩の固体形態13-Aから得られるXRPDパターンである。図36Eは、プラルセチニブの酒石酸塩の固体形態13-A、13-B、及び13-Cから得られるXRPDパターンを示す。図28Aは、プラルセチニブのリン酸塩の固体形態14-Aから得られるXRPDパターンである。図31Aは、プラルセチニブのコハク酸塩の固体形態15-Aから得られるXRPDパターンである。図37Aは、プラルセチニブの尿素塩の固体形態16-Aから得られるXRPDパターンである。図47は、プラルセチニブのケルセチン二水和物(QD)塩の固体形態17-Aから得られるXRPDパターンである。
いくつかの実施形態において、プラルセチニブの塩酸塩は、固体形態5-A、固体形態5-B、及び/または固体形態5-Cを含むHCl塩から選択される結晶性固体形態であり得る(例えば、化合物(I)のHCl塩の固体形態5-Bを乾燥させることによって得られる)。プラルセチニブ塩酸(HCl)塩は、図27AのXRPDパターン5-A、図27CのXRPDパターン5-B、及び図27EのXRPDパターン5-Cによって特徴付けられる固体形態として調製することができる。
例えば、固体形態5-Aと名付けられたプラルセチニブHCl塩固体形態は、特徴的な回折ピークをおよそ(±0.2度)5.0°、6.1°、9.1°、9.9°、及び14.7°の2シータ角に含むX線粉末回折(XRPD)パターンによって同定することができる。化合物(I)のHCl塩の固体形態5-Aは、17.6、14.5、9.7、9.0、6.0のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応する、およそ(±0.2):5.0°、6.1°、9.1°、9.9°、14.7°の2シータ度で表される特徴的なピークを有するXRPDパターンを示し得る。化合物(I)のHCl塩の固体形態5-Aは、6.4、5.8、5.2、4.9、4.5、4.4、4.3、4.1、3.7、3.5、及び3.4のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応する13.8、15.3、17.2、18.1、19.6、20.3、20.7、21.8、24.2、25.6、及び26.3の角度(2シータ±0.2)の追加の回折を有するX線粉末回折(XRPD)によって更に特徴付けることができる。
化合物(I)のHCl塩の固体形態5-Aは、図27Aに示すXRPDパターンを有することができる。いくつかの実施形態において、化合物(I)の塩酸塩の固体形態は、表17Aの同じまたは実質的に同じ角度(2シータ±0.2)及び対応するd間隔(A±0.2)にピークを有するXRPDパターン5-Aである。
Figure 2023527412000007
いくつかの実施形態において、化合物(I)のHCl塩の固体形態5-AのDSCは、70.9℃のオンセット温度を有する非常に広い吸熱及び240.5℃の鋭い吸熱によって特徴付けられる。
例えば、固体形態5-Bと名付けられたプラルセチニブHCl塩固体形態は、特徴的な回折ピークをおよそ(±0.2度)6.1、8.9、9.5、15.0、及び16.6の2シータ角に含むX線粉末回折(XRPD)パターンによって同定することができる。化合物(I)のHCl塩の固体形態5-Bは、14.5、9.9、9.3、5.9、及び5.3のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応する、およそ(±0.2):6.1、8.9、9.5、15.0、及び16.6の2シータ度で表される特徴的なピークを有するXRPDパターンを示すことができる。化合物(I)のHCl塩の固体形態5-Bは、X線粉末回折(XRPD)によって更に特徴付けることができ、5.2、5.0、4.8、4.5、3.5、及び3.3のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応する、17.2、17.9、18.4、19.8、25.8、及び28.3の角度(2シータ±0.2)の追加の回折を有する。
化合物(I)のHCl塩の固体形態5-Bは、図27Cに示すXRPDパターンを有することができる。いくつかの実施形態において、化合物(I)の塩酸塩の固体形態は、表18Aの同じまたは実質的に同じ角度(2シータ±0.2)及び対応するd間隔(A±0.2)にピークを有するXRPDパターン5-Bである。
Figure 2023527412000008
いくつかの実施形態において、化合物(I)のHCl塩の固体形態5-BのTGA/DSCは、約89℃(例えば、88.7℃)のオンセットを有する広い吸熱、及び約244℃(例えば、244.2℃)の溶融オンセットと関連する約3重量%(例えば、3.4重量%)の最初の質量損失によって特徴付けられる。
例えば、固体形態5-Cと名付けられたプラルセチニブHCl塩固体形態は、特徴的な回折ピークをおよそ(±0.2度)6.4°、8.5°、8.9°、9.6°、及び17.3°の2シータ角に含むX線粉末回折(XRPD)パターンによって識別することができる。化合物(I)のHCl塩の固体形態5-Cは、13.9、10.4、9.9、9.2、5.1のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応するおよそ(±0.2):6.4°、8.5°、8.9°、9.6°、17.3°の2シータ度で表される特徴的なピークを有するXRPDパターンを示すことができる。化合物(I)のHCl塩の固体形態5-Cは、7.7、5.3、4.6のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応する、11.5、16.7、及び19.2の角度(2シータ±0.2)での更なる回折を有するX線粉末回折(XRPD)によって更に特徴付けることができる。
化合物(I)のHCl塩の固体形態5-Cは、図27Eに示すXRPDパターンを有することができる。いくつかの実施形態において、化合物(I)の塩酸塩の固体形態は、表18Cの同じまたは実質的に同じ角度(2シータ±0.2)及び対応するd間隔(A±0.2)にピークを有するXRPDパターン5-Cである。
Figure 2023527412000009
いくつかの実施形態において、化合物(I)のHCl塩の固体形態5-CのTGAは、3.4重量%の最初の質量損失及び2重量%の第2の質量損失事象によって特徴付けられる。いくつかの実施形態において、化合物(I)のHCl塩の固体形態5-CのDSCは、86.8℃、224.1℃、及び241.7℃のオンセットによって特徴付けられる。
プラルセチニブの遊離塩基の特定の無水及び水和固体形態の概略図である。
プラルセチニブの遊離塩基の更なる固体形態を示す概略図である。
プラルセチニブの遊離塩基の種々の固体形態の特徴を要約した表である。
4~40度の2シータから、固体形態Aと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンAと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Aと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基の試料から得られた、図3Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態Bと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンBと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Bと名付けられた固体形態のプラルセチニブ遊離塩基から得られた、DSC及びTGAサーモグラムを示す。
4~40度の2シータから、固体形態Cと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンCと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Cと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、図4Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態Dと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンDと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Fと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンFと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Fと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、図7Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態Gと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンGと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Gと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、図8Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態Hと名付けられたプラルセチニブHCl塩から得られた、パターンHと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Hと名付けられたプラルセチニブHCl塩から得られた、図9Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態Iと名付けられたプラルセチニブHCl塩から得られた、パターンIと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Iと名付けられたプラルセチニブHCl塩から得られた、図10Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態Jと名付けられた、プラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンJと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Kと名付けられた、プラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンKと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Kと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、図12Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態Lと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンLと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Lと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、図13Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態CからパターンCと名付けられたXPPDパターンと、固体形態Lと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られたパターンLと、のオーバーレイを示す。
固体形態Mと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンMと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Mと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、図14Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態Nと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンNと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Oと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンOと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Pと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンPと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Qと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、パターンQと名付けられたXPPDパターンである。
固体形態Qと名付けられたプラルセチニブ遊離塩基から得られた、図18Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
非晶質プラルセチニブ遊離塩基から得られたXPPDパターンである。
非晶質プラルセチニブ遊離塩基から得られた、図19Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態Aにおけるプラルセチニブ遊離塩基の試料のDVS等温線である。
図20Aに示すDVS等温測定前(1)及びDVS等温測定後(2)に、プラルセチニブ遊離塩基の試料から得られたXRPDパターンを示す。
固体形態Cにおけるプラルセチニブ遊離塩基の試料のDVS等温線である。
図21A示すにDVS等温測定前(1)及びDVS等温測定後(2)に、プラルセチニブ遊離塩基の試料から得られたXRPDパターンを示す。
(1)湿度曝露の1週間前及び(2)湿度曝露の1週間後(40℃で1週間、75%RH)の、固体形態Aのプラルセチニブ遊離塩基の試料から得られたXRPDパターンを示す。
(1)湿度曝露の1週間前及び(2)湿度曝露の1週間後(40℃で1週間、75%RH)の、固体形態Bのプラルセチニブ遊離塩基の試料から得られたXRPDパターンを示す。
(1)湿度曝露の1週間前及び(2)湿度曝露の1週間後(40℃で1週間、75%RH)の、固体形態Cのプラルセチニブ遊離塩基の試料から得られたXRPDパターンを示す。
固体形態Bにおけるプラルセチニブ遊離塩基の試料から得られたDVS等温線である。
図23Aに示すDVS測定の前(上側トレース)及び後(下側トレース)の固体形態Cの、プラルセチニブ遊離塩基の試料から得られたXRPDパターンを示す。
プラルセチニブの種々の塩として得られた固体形態の特定の物理的特徴を要約した表である。
プラルセチニブの種々の塩として得られた固体形態の特定の物理的特徴を要約した表である。
プラルセチニブの種々の塩として得られた固体形態の特定の物理的特徴を要約した表である。 プラルセチニブの種々の塩として得られた固体形態の特定の物理的特徴を要約した表である。
プラルセチニブの種々の塩として得られた固体形態の特定の物理的特徴を要約した表である。
固体形態5-Aのプラルセチニブの塩酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態5-AのDSCを示す。
固体形態5-Bのプラルセチニブの塩酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態5-BのTGA/DSCを示す。
固体形態5-Cのプラルセチニブの塩酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態5-CのTGA/DSCを示す。
固体形態14-Aのプラルセチニブのリン酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態14-Aのプラルセチニブのリン酸塩から得られた、図28Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態14-Aにおけるプラルセチニブのリン酸塩の試料から得られたDVS等温線である。
固体形態11-Aのプラルセチニブのグルタル酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態11-Aのプラルセチニブのグルタル酸塩から得られた、図29Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態11-Aのプラルセチニブプラルセチニブのグルタル酸塩の試料から得られたDVS等温線である。
固体形態11-Bのプラルセチニブのグルタル酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態15-Aのプラルセチニブのコハク酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態15-Aのプラルセチニブのコハク酸塩から得られた、図31Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態15-Aのプラルセチニブのコハク酸塩の試料から得られたDVS等温線である。
固体形態8-Aのプラルセチニブのマレイン酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態9-Aのプラルセチニブのシュウ酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態9-Aのプラルセチニブのシュウ酸塩から得られた、図33Aで試験した材料のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
固体形態10-Aのプラルセチニブのサリチル酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態10-Aのプラルセチニブのサリチル酸塩から得られた、図34Aで試験した材料のDSCサーモグラムを示す。
固体形態10-A及び10-Bのプラルセチニブのサリチル酸塩から得られた、図34Aで試験した材料のDSCサーモグラムを示す。
固体形態12-Aのプラルセチニブのサルフェートから得られたXRPDパターンである。
固体形態12-Aのプラルセチニブの硫酸塩から得られたDSCサーモグラムを示す。
固体形態12-Bのプラルセチニブの硫酸塩から得られたDSCサーモグラムを示す。
固体形態12-Cのプラルセチニブの硫酸塩から得られたDSCサーモグラムを示す。
固体形態12-Eのプラルセチニブの硫酸塩から得られたDSCサーモグラムを示す。
固体形態12-Hのプラルセチニブの硫酸塩から得られたDSCサーモグラムを示す。
硫酸塩(1)の定性的な水溶性から得られた残留固形物から得られたXRPDパターン、及び固形形態12-G(2)のプラルセチニブの硫酸塩から得られたXPRDパターン12-Gを示す。
固体形態13-Aのプラルセチニブの酒石酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態13-Aのプラルセチニブの硫酸塩から得られたDSCサーモグラムを示す。
固体形態13-Bのプラルセチニブの硫酸塩から得られたDSCサーモグラムを示す。
固体形態13-Cのプラルセチニブの硫酸塩から得られたDSCサーモグラムを示す。
酒石酸塩(1)及びプラルセチニブ酒石酸塩の固体形態13-A(2)、固体形態13-B(3)、及び固体形態13-C(4)の定性的な水溶性から得られた残留固体から得られたXRPDパターンを示す。
尿素(1)、プラルセチニブ遊離塩基パターンFB-A(2)、遊離塩基パターンFB-C(3)、ならびにMeOHからウエットケーキ(4)、乾燥固体(5)として、及び97%RH(6)への曝露後に共蒸発したときに得られた、遊離塩基及び尿素(固体形態16-Aにおけるプラルセチニブの尿素塩形態)から生成された固体から得られたXRPDパターンである。
固体形態16-Aのプラルセチニブの尿素塩から得られたDSCサーモグラムを示す。
固体形態1-Aのプラルセチニブのピルビン酸塩から得られたXRPDパターンである。
EtOAc中の遊離塩基及びピルビン酸から生成された固体から、ウエットケーキ(1)、乾燥固体(2)として、及び97%RH(3)への曝露後に得られた、固体形態1-Bのプラルセチニブのピルビン酸塩のXRPDパターンであり、
クエン酸及びIPA:水(:1体積)中の遊離塩基から生成された固体から、ウエットケーキ(1)及び乾燥固体(2)として得られた、固体形態3-Aのプラルセチニブのクエン酸塩のXRPDパターンである。
ウエットケーキ(1)、乾燥固体(2)として、及び97%RHへの曝露後(3)にEtOH中の遊離塩基及びフマル酸から生成された固体から得られた、固体形態4-Aのプラルセチニブのフマル酸塩のXRPDパターン、及び固体形態4-Cのプラルセチニブのフマル酸塩から得られたXRPDパターンである。
ウエットケーキ(1)、乾燥固体(2)として、97%RHへの曝露後(3)のIPA:水(9:1体積)中の遊離塩基及びフマル酸から生成された固体から得られた、固体形態4-Bのプラルセチニブのフマル酸塩から得られたXRPDパターン、及び固体形態4-Dのプラルセチニブのフマル酸塩から得られたXRPDパターンである。
ウエットケーキ(1)、乾燥固体(2)として、及び97%RHへの曝露後(3)のEtOAc中の遊離塩基及びサッカリンから生成された固体から得られた、固体形態6-Aのプラルセチニブのサッカリン塩から得られたXRPDパターンである。
MtBE(4)、EtOAc(5)、及びIPAc(6)中のウエットケーキとしてゲンチシン酸を有する、ゲンチシン酸(1)、遊離塩基パターンFB-A(2)、遊離塩基パターンFB-C(3)、及び遊離塩基パターンで得られたXRPDパターンを示す、固体形態7-A(5)のプラルセチニブのゲンチシン酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態2-Bのプラルセチニブのメシル酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態2-Bのプラルセチニブのメシル酸塩から得られたTGA/DSCサーモグラムを示す。
EtOH湿潤(1)及び乾燥(2)のMSAによるスクリーニングから得られた、固体形態2-Aのプラルセチニブのメシル酸塩のXRPDパターン、及び固体形態2-Bのプラルセチニブのメシル酸塩から得られたXRPDパターンである。
EtOAc、湿潤(wet)(1)、乾燥(2)及び湿った(humid)(3)のMSAとのスクリーニングから得られた、(1)及び(2)の固体形態2-Bのプラルセチニブのメシル酸塩のXRPDパターン、ならびに固体形態2-D(3)中のプラルセチニブのメシル酸塩から得られたXRPDパターンである。
IPA:水(9:1体積)、湿潤(1)、及び乾燥(2)中のMSAとのスクリーニングから得られた、固体形態2-C(1)のプラルセチニブのメシル酸塩のXRPDパターンである。
(1)及び(2)の固体形態18-AのプラルセチニブのBSA塩のXRPDパターン、ならびに固体形態18-B(3)中のプラルセチニブのメシル酸塩から得られ、BSAウエットケーキ(1)、IPA:水(9:1体積)、乾燥固体(2)及び湿潤(3)条件でのスクリーニングから得られたXRPDパターンである。
固体形態19-AのプラルセチニブのHBr塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態19-AのプラルセチニブのHBr塩から得られたTGA及びDSCサーモグラムを示す。
(1)EtOH、(2)EtOAc、及び(3)IPA:水(9:1体積)のHBrとのスクリーニングから得られた湿潤固体から得られた、固体形態19-A(1)のプラルセチニブのHBr塩、固体形態19-B(2)のプラルセチニブのHBr塩、及び固体形態19-C(3)のプラルセチニブのHBr塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態19-CのプラルセチニブのHBr塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態19-C+DのプラルセチニブのHBr塩から得られたTGA及びDSCサーモグラムを示す。
固体形態20-Aのプラルセチニブの硝酸塩から得られたXRPDパターンである。
固体形態20-AのプラルセチニブのHBr塩から得られたTGA/DSCサーモグラムを示す。
ウエットケーキ(4)、乾燥した固体(5)からのMeOHの共蒸発、及び97%RH(6)への曝露後に、遊離塩基及びケルセチン二水和物から生成された固体から得られた、固体形態17-Aのプラルセチニブのケルセチン二水和物(QD)塩のXRPDパターンである。
固体形態11-Aのプラルセチニブのグルタル酸塩から得られたTGA/DSCサーモグラムを示す。
プラルセチニブ、すなわち以下に示す(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドとも称される生体活性化合物(I)は、遊離塩基の固体形態として、または様々な塩形態で調製することができる。

Figure 2023527412000010
プラルセチニブは、CAS番号:2097132-94-8、シス-N-{(1S)-1-[6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル]エチル}-1-メトキシ-4-{4-メチル-6-[(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ]ピリミジン-2-イル}シクロヘキサン1-カルボキサミド、すなわちBLU-667を含み、その遊離塩基または塩形態を含むことができる。プラルセチニブのヒト臨床試験には、切除不能または転移性非小細胞肺がん(NSCLC)または髄性甲状腺癌(MTC)(例えば、NCT04204928)と診断された患者、RET融合陽性、転移性非小細胞肺癌(例えば、NCT04222972)と診断された患者、及び髄性甲状腺癌、RET変異NSCLC及び他のRET変異固形腫瘍(例えば、NCT03037385)と診断された患者にプラルセチニブを投与することが含まれる。
単独で使用される場合、「固体形態A」という用語は、プラルセチニブの結晶多形固体形態Aを指す。「固体形態A」、「形態A」、「プラルセチニブの形態A」、「((シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの形態A」、または「化合物(I)の形態A」という用語は、互換的に使用される。形態Aは、例えば、XRPD単独、またはDSC、DVS、及びTGAのうちのいずれか1つ以上と組み合わせたXRPDによって特徴付けられ得る。形態Aは無水物である。
単独で使用される場合、「固体形態B」という用語は、プラルセチニブの結晶多形固体形態Bを指す。「固体形態B」、「形態B」、「プラルセチニブの形態B」、「((シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの形態B」、または「化合物(I)の形態B」という用語は、互換的に使用される。形態Bは、例えば、XRPD単独、またはDSC、DVS、及びTGAのうちのいずれか1つ以上と組み合わせたXRPDによって特徴付けられ得る。形態Bは脱水物である。
単独で使用される場合、「固体形態C」という用語は、プラルセチニブの結晶多形固体形態Cを指す。「固体形態C」、「形態C」、「プラルセチニブの形態C」、「((シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの形態C」、または「化合物(I)の形態C」という用語は、互換的に使用される。形態Cは、例えば、XRPD単独、またはDSC、DVS、及びTGAのうちのいずれか1つ以上と組み合わせたXRPDによって特徴付けられ得る。形態Cは水和物である。
本明細書で使用される場合、「結晶性」は、個々の分子が非常に均質な規則的な固定された化学構成を有する結晶構造を有する固体を指す。
本明細書で使用される「無水」とは、結晶形態が結晶格子内に実質的に水を含まない、例えば、カール・フィッシャー(KF)によって決定される1重量%未満、または別の定量分析によって決定される1重量%未満であることを意味する。
本明細書で使用される場合、「水和物」という用語は、化合物(I)及び結晶構造内に組み込まれた化学量論量または非化学量論量のいずれかの水を含有する結晶性固体形態を指す。「脱水物」は、結晶構造内に組み込まれた化学量論的または非化学量論的な量の水が取り除かれた、化合物(I)を含有する結晶固体形態を指す。存在する水の量を決定するための当業者に既知の技術として、例えば、TGA及びKFが挙げられる。
固体の固体状態順序は、当該技術分野で既知の標準的な技法、例えば、X線粉末回折(XRPD)、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)、または動的水蒸気吸着(DVS)によって決定され得る。非晶質固体は、例えば、偏光顕微鏡法を使用して複屈折によって、結晶性固体と区別することもできる。非晶質固体は、分子の無秩序な配置からなり、区別可能な結晶格子を有しない。
相対強度は、目的のピークのピーク強度対最大のピークのピーク強度の比率として計算される。ある特定の実施形態において、ピークの相対強度は、試料の好ましい配向に起因して変化し得る。完全にランダムな標本から期待されるものと比較して、一部はより強度が高く、その他はより強度が低いように、標本中の好ましい配向は、種々の反射の強度に影響を与える。一般に、多くの結晶性粒子の形態は、標本ホルダー内である程度好ましい配向を示す標本を与える傾向がある。これは、サイズの縮小がより細かい針または小板を生じる場合、針状または板状の結晶に特に顕著である。
いくつかの実施形態において、形態Aは、少なくとも70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、または99.9%純粋である。形態Aの純度は、化合物(I)を含む組成物中の化合物(I)の形態Aの重量を、組成物中の化合物(I)の総重量で割ることによって決定される。
いくつかの実施形態において、形態Bは、少なくとも70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、または99.9%純粋である。形態Bの純度は、化合物(I)を含む組成物中の化合物(I)の形態Bの重量を組成物中の化合物(I)の総重量で割ることによって決定される。
いくつかの実施形態において、形態Cは、少なくとも70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、または99.9%純粋である。形態Cの純度は、化合物(I)を含む組成物中の化合物(I)の形態Cの重量を、組成物中の化合物(I)の総重量で割ることによって決定される。
いくつかの実施形態において、形態5-Aは、少なくとも70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、または99.9%純粋である。形態5-Aの純度は、化合物(I)を含む組成物中の化合物(I)の形態5-Aの重量を、組成物中の化合物(I)の総重量で割ることによって決定される。
いくつかの実施形態において、形態5-Bは、少なくとも70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、または99.9%純粋である。形態5-Bの純度は、化合物(I)を含む組成物中の化合物(I)の形態5-Bの重量を、組成物中の化合物(I)の総重量で割ることによって決定される。
いくつかの実施形態において、形態5-CIは、少なくとも70%、80%、90%、95%、98%、99%、99.5%、または99.9%純粋である。形態5-Cの純度は、化合物(I)を含む組成物中の化合物(I)の形態5-Cの重量を、組成物中の化合物(I)の総重量で割ることによって決定される。
本出願に開示される結晶形態、例えば、形態A、形態B、形態C、形態5-A、形態5-B、及び形態5-Cは、多数の利点を有する。特に、形態A、形態B、形態C、形態5-A、形態5-B、及び形態5-Cの利点は、単離の容易さ、プロセスの再現性、大規模製造プロセスへの適合性などを含む。
プラルセチニブ遊離塩基固体形態
化合物(I)の遊離塩基形態は、非晶質固体形態、もしくは異なる固体形態、または固体形態の混合物として存在することができ、これらは更に、1当量以上の水(例えば、無水または水和物形態)を含むことができる。本明細書に提供されるように、化合物(I)の結晶性固体形態(複数可)は、化合物(I)の以前の開示において特徴付けられていない別個のXRPDピークによって特定することができる。化合物(I)の遊離塩基のある特定の結晶性固体形態、ならびにこれらの固体形態物質を調製及び使用するための関連する方法が本明細書に提供される。
化合物(I)の遊離塩基の第1の固体形態は、特徴的な回折ピークをおよそ(±0.2度)5.0°、9.7°、12.7°、13.6°、及び16.1°の2シータ角に含むX線粉末回折(XRPD)パターンによって特定することができる。固体形態Aは無水固体であり、種々の方法によって産生することができる。例えば、アルコール、アセトン、及びACN中でスラリー化した後、固体形態Aが観察された。固体形態Aは、複数の溶媒中で蒸発結晶化し、IPA及び1-プロパノール中で冷却結晶化することによって調製した。固体形態Aは、アセトン:水中で再結晶することによっても産生することができる。化合物(I)の固体形態Aにおけるプラルセチニブ遊離塩基の作製方法が、実施例に提供される。
図3Aは、プラルセチニブの遊離塩基固体形態Aから得られるXRPDパターンであり、表1A、表1B、表1C、及び表1Dは、プラルセチニブの遊離塩基の固体形態Aの試料から得られるXPRD(2シータ)ピークの各リストである。
Figure 2023527412000011
Figure 2023527412000012
Figure 2023527412000013
Figure 2023527412000014
化合物(I)の固体形態Aは、図3Bに示す示差走査熱量測定(DSC)吸熱及び熱重量分析(TGA)プロットによって特徴付けられた。プラルセチニブ遊離塩基の固体形態A(本明細書において、「固体形態A」)が、スクリーニングを通して結晶性であることを見出し、試料は、約205℃の融解オンセットを示した。固体形態Aは、アルコール、アセトン、及びアセトニトリル中でスラリー化したときに観察された。固体形態Aを、複数の溶媒中で蒸発結晶化し、イソプロパノール及び1-プロパノール中で冷却結晶化することによって調製した。固体形態Aはまた、(例えば、実施例に記載されるように)アセトン:水中での再結晶化によって産生することができる。固体形態Aは、X線粉末回折によると湿度曝露(75%相対湿度及び40℃で1週間、及び動的水蒸気吸着による95%相対湿度までの循環)時に安定していたが、動的水蒸気吸着測定により試料が吸湿性であることが示され、25℃で相対湿度2~95%で水の質量が10%増加した。しかしながら、相対湿度15~75%での水取込みは約2%であった。
加えて、プラルセチニブの遊離塩基の固体形態Aの試料に対して動的水蒸気吸着(DVS)実験を行った。この固体形態A試料を、以前の再結晶から回収された固体と共にIPAスラリーによって調製した。相対湿度2~95%で観察された総質量変化は、10.2重量%であり、試料が吸湿性であることを示した。質量変化の大部分は高湿度で生じた(質量変化の70%が相対湿度80%を超えて生じ、質量変化の80%が相対湿度70%を超えて生じた)。質量変化は可逆的であった。DVS等温線を図20Aに示す。DVS測定前後の試料のXRPDは、パターンAであった(図20B)。
固体形態Bと名付けられた第2のプラルセチニブ遊離塩基固体形態は、特徴的な回折ピークを約(±0.2度)5.9°、8.8°、11.6°、14.7°、及び19.5°の2シータ角に含むX線粉末回折(XRPD)パターンによって同定することができる。図4Aは、プラルセチニブの遊離塩基固体形態Bから得られるXRPDパターンであり、表2A、表2B、及び表2Cはそれぞれ、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Bから得られるXPRD(2シータ)ピークのリストである。
Figure 2023527412000015
Figure 2023527412000016
Figure 2023527412000017
化合物(I)の固体形態Bは、固体形態Bの試料を150℃まで加熱することによって得ることができ、示差走査熱量測定(DSC)吸熱及び熱重量分析(TGA)によって特徴付けられ、図4Bに示すプロットが得られた。
パターンBのDVS等温線を図23Aに示す。試料は、相対湿度2%~95%の1.4重量%の総質量変化を示した。(スラリー試料から濾過した)パターンCを50℃で真空下に置くことによって、単純乾燥実験を行った。XRDによって結果として得られた固体はパターンBであった。XRPDパターンB(パターンCの脱水物)によって特徴付けられるプラルセチニブ遊離塩基の試料は、高湿度曝露中に水和物XRPDパターンCに戻ることが観察されなかった。
形態Cと名付けられた第3のプラルセチニブ遊離塩基固体形態は、特徴的な回折ピークをおよそ(±0.2度)5.8°、8.7°、11.0°、13.6°、及び20.2°の2シータ角に含むX線粉末回折(XRPD)パターンによって同定することができる。図5Aは、化合物(I)の遊離塩基の遊離塩基固体形態Cから得られるXRPDパターンであり、表3A、表3B、表3C及び表3Dはそれぞれ、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Cから得られるXPRD(2シータ)ピークのリストである。
Figure 2023527412000018
Figure 2023527412000019
Figure 2023527412000020
Figure 2023527412000021
固体形態Cは、この固体形態を複数の溶媒中でスラリー化したときに残った水和物固体形態である。固体形態Cもまた、種々の水含有溶媒系(アセトン:水、MeOH:水、IPA:水、DMAc:水、THF:水)中で再結晶した。化合物(I)の遊離塩基の固体形態Cは、図5Bに示す示差走査熱量測定(DSC)吸熱及び熱重量分析(TGA)プロットによって特徴付けられた。DSCサーモグラムのオンセットは、122°、127°、及び206°で起こる。TGAは、3.09重量%の質量損失を示す。
固体形態Cにおけるプラルセチニブ遊離塩基の試料のDVSを行った。観察された総質量変化は1.4重量%であった。DVS等温線を図21Aに示す。DVS測定前後の試料のXRPDは同じであった(図22C)。
XRPDパターンAによって特徴付けられる固体形態のプラルセチニブ遊離塩基は、メタノール:水中の競合スラリー実験中にメタノールに対してより高い比率の水及び低温で、XRPDパターンCによって特徴付けられるプラレチニブ遊離塩基材料に変換される。プラルセチニブ遊離塩基の固体形態Cも、スクリーニングを通して結晶性であることが見出された。プラルセチニブ遊離塩基の固体形態Cを、種々の水含有溶媒系(アセトン:水、メタノール:水、イソプロパノール:水、ジメチルアセトアミド:水、テトラヒドロフラン:水)中で再結晶した。プラルセチニブ遊離塩基の固体形態Aは、長時間の湿度曝露後に、プラルセチニブ遊離塩基の固体形態Cに変換されなかった。
固体形態Cのプラルセチニブ遊離塩基材料は、真空下にて50℃で乾燥しても安定であり、150℃まで加熱するとパターンB(無水)に変換した。次いで、固体形態Bのプラルセチニブ遊離塩は溶融前に固体形態Aのプラルセチニブ材料に変換した。プラルセチニブ遊離塩基の固体形態Cは、湿度試験中のX線粉末回折によると安定を維持した(相対湿度75%、40℃で1週間、動的水蒸気吸着により相対湿度2%までサイクルダウン)。プラルセチニブ遊離塩基の固体形態Cは、動的水蒸気吸着測定中に固体形態Aのプラルセチニブ遊離塩基ほど吸湿性がなく、わずか1.44%の水の増加であった。プラルセチブ遊離塩基の固体形態Cは、アセトン及びイソプロパノール中の競合スラリー実験中に、プラルセチニブ遊離塩基の固体形態Aに変換した。パターンA及びCの特性の概要を以下の表3Eに提示する。
Figure 2023527412000022
XRPDパターンA、B(少量の余分なピークを有する)、及びCによって特徴付けられる化合物(I)の遊離塩基の固体形態の試料を、40℃で1週間、75%相対湿度に曝露した。1週間後にXRPD解析のために固体を収集した。パターンA、B、及びCのXRPDは、1週間後に不変のままであった。図22Aは、湿度曝露の1週間前(1)及び1週間後(2)の、化合物(I)の遊離塩基の固体形態AのパターンのXRPDである。図22Bは、湿度曝露の1週間前(1)及び1週間後(2)の、化合物(I)の遊離塩基の固体形態BのパターンのXRPDである。図22Cは、湿度曝露の1週間前(1)及び1週間後(2)の、化合物(I)の遊離塩基の固体形態CのパターンのXRPDである。
図1Bは、プラルセチニブの遊離塩基の追加の固体形態を要約する概略図である。プラルセチニブ遊離塩基の合計14の追加の固体形態も調製し、観察し(非晶質形態に加えて、固体形態D、F、G、H、IJ、K、L、M、N、O、P、及びQと称される)、実施例に記載されるように調製した。これらの固体形態の多くは、プラルセチニブ遊離塩基の固体形態A、B、またはCに変換することができる。
固体形態Dは、湿潤固体として観察され、その後、使用される乾燥レジームに応じて、固体形態B(例えば、図4AのXPRDパターン、及び/または図4BのTGAもしくはDSCサーモグラムによって特徴付けられる)、固体形態F(例えば、図7AのXRPDパターン、及び/または図7BのDSC/TGAサーモグラムパターンによって特徴付けられる)、または固体形態G(例えば、図8AのXRPDパターン、及び/または図8BのDSC/TGAサーモグラムパターンによって特徴付けられる)に変換された。固体形態Dはまた、大気中で安定な他の固体形態に変換される。図6は、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Dから得られるXRPDパターンであり、表4は、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Dから得られるXPRD(2シータ)ピークのリストである。
Figure 2023527412000023
化合物(I)の固体形態Eは、遊離塩基の固体形態B試料をMtBE中でスラリー化するときに観察された。
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Fを固体形態Dの脱溶媒和物として観察した。図7Aは、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Fの2つの異なる試料から得られたXRPDパターンである。図7Aに示す固体形態FのXRPDパターンは、固体形態D(図6のXRPDパターンDを提供する)の試料を50℃にて真空下で乾燥させると得られた。固体形態F材料は直接再結晶しなかった。表5は、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Fから得られたXPRD(2シータ)ピークのリストである。

Figure 2023527412000024
固体形態D(図6のXRPDパターンによって特徴付けられる)の試料を50℃で真空乾燥させることによって得られた化合物(I)の遊離塩基の固体形態Fは、示差走査熱量測定(DSC)吸熱及び熱重量分析(TGA)によって特徴付けられ、図7Bに示すプロットを得た。
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Gを、固体形態Dの脱溶媒和物として観察した(図6のXRPDパターンDによって特徴付けられる)。固体形態Gは、大気中で固体形態Dの材料を乾燥させることにより得た。固体形態Gは直接再結晶しなかった。図8Aは、2つのXRPDパターンを示す:(a)化合物(I)の遊離塩基の固体形態Dの試料を空気乾燥することによって得られた、固体形態Gにおける化合物(I)の遊離塩基である上側のXRPDパターン、及び(b)固体形態Gにおける化合物(I)の遊離塩基である下側のXRPDパターン。固体形態G材料は、直接再結晶化されなかった。表6は、図8Aの上側のXRPDパターンを有する化合物(I)の遊離塩基の固体形態Gから得られたXPRD(2シータ)ピークのリストである。

Figure 2023527412000025
化合物(I)の遊離塩基の固体形態G(図8Aの上側XRPDパターンによって特徴付けられる)を、示差走査熱量測定(DSC)吸熱及び熱重量分析(TGA)によって特徴付け、図8Bに示すプロットを得た。
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Hは、粘着性固体としてクロロホルム中でスラリー化した後に観察された。クロロホルム蒸発から得られた固体を非晶質スラリーに供した後、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Hも観察された。固体形態Hによって特徴付けられる組成物は、クロロホルム中の2日間のスラリーを濾過することによって最初に観察された。クロロホルムスラリーの相はやや油性であるが、濾過中に固体が得られる。この方法により得られた固体は粘着性がある。プラルセチニブの遊離塩基の固体形態Hも、非晶質スラリー実験中に観察された。図9Aは、固体形態Hの化合物(I)の遊離塩基から得られたXRPDパターンを示す。表7は、図9AのXRPDパターンを有する化合物(I)の遊離塩基の固体形態Hから得られたXPRD(2シータ)ピークのリストである。

Figure 2023527412000026
クロロホルムのスラリーによって調製された化合物(I)の遊離塩基の固体形態H(図9AのXRPDパターンによって特徴付けられる)を、示差走査熱量測定(DSC)吸熱及び熱重量分析(TGA)によって特徴付け、図9Bに示すプロットを得た。固体形態H試料のDSCサーモグラムは、235℃の融解開始を示し、これは、XRPDパターンAを提供する無水化合物(I)遊離塩基材料のものよりも約30℃高い。残留溶媒は、プロトンNMRによって検出可能なレベルを下回っていた。
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Iを、THF/ヘプタン中の貧溶媒再結晶化、及びTHF中の徐冷冷却(固体形態Oとの混合物として)からも観察した。固体形態Iは、DSC及びプロトンNMR中の残留THFに基づくTHF溶媒和物である可能性が最も高い。図10Aは、固体形態Iにおける化合物(I)の遊離塩基の試料から得られるXRPDパターンである。表8は、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Iから得られるXPRD(2シータ)ピークのリストである。

Figure 2023527412000027
化合物(I)の遊離塩基の固体形態I(図10Aの上側のXRPDパターンによって特徴付けられる)を、示差走査熱量測定(DSC)吸熱及び熱重量分析(TGA)によって更に特徴付けて、図10Bに示すプロットを得た。
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Jを、THF/シクロヘキサン中の貧溶媒再結晶から観察した。固体形態Jは不安定であり、真空下及び大気中の両方において乾燥するとすぐに非晶質に変換された。図11は、固体形態Jにおける化合物(I)の遊離塩基の試料から得られたXRPDパターンである。表9は、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Jから得られたXPRD(2シータ)ピークのリストである。

Figure 2023527412000028
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Kを、DMSO/水の貧溶媒再結晶から観察した。固体形態Kは、乾燥時に不安定であり、XRPDパターンMによって特徴付けられる材料に変換された。図12Aは、固体形態Kにおける化合物(I)の遊離塩基の試料から得られたXRPDパターンである。表10は、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Kから得られたXPRD(2シータ)ピークのリストである。
Figure 2023527412000029
DMSO/水中の貧溶媒結晶化によって調製した化合物(I)の遊離塩基の固体形態Kの試料を、示差走査熱量測定(DSC)吸熱及び熱重量分析(TGA)によって更に特徴付けて、図12Bに示すプロットを得た。
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Lを、MeOH/水の貧溶媒再結晶によって観察した。パターンLは、乾燥時に安定していた。図13Aは、固体形態Lの化合物(I)の遊離塩基の試料から得られたXRPDパターンである。表11A、表11B、表11C及び表11Dは、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Lの試料から得られたXPRD(2シータ)ピークの各リストである。
Figure 2023527412000030
Figure 2023527412000031
Figure 2023527412000032
Figure 2023527412000033
DMSO/水中の貧溶媒結晶化によって調製した化合物(I)の遊離塩基の固体形態Lの試料を、示差走査熱量測定(DSC)吸熱及び熱重量分析(TGA)によって更に特徴付けて、図13Bに示すサーモグラムを得た。
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Mは、XRPDパターンBによって特徴付けられる化合物(I)の遊離塩基組成物と全てのピークを共有したが、XRPDにおいていくつかの余分なピークが観察された(例えば、2Θ 13.84、16.11、19.09)。DMSO:水中の貧溶媒結晶化から調製したXRPDパターンKによって特徴付けられる化合物(I)の遊離塩基の固体形態を乾燥させることによって、固体形態Mを調製した。図14Aは、固体形態Mにおける化合物(I)の遊離塩基の試料から得られたXRPDパターンである。表12は、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Mから得られたXPRD(2シータ)ピークのリストである。
Figure 2023527412000034
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Mの試料を、示差走査熱量測定(DSC)吸熱、及び熱重量分析(TGA)によって特徴付けて、図14Bに示すサーモグラムを得た。
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Nは、THF中の高速冷却から観察された。解析のために得られた固体は極めて少なかった。固体形態Nは、おそらくTHF溶媒和物である。図15は、固体形態Nの化合物(I)の遊離塩基の湿潤試料から得られたXRPDパターンである。表13は、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Nから得られたXPRD(2シータ)ピークのリストである。
Figure 2023527412000035
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Oを、THF中の徐冷冷却からのXRPDパターンIによって特徴付けられる化合物(I)の遊離塩基の組成物との混合物として得た。固体形態Oは、おそらくTHF溶媒和物である。図16は、固体形態Oにおける化合物(I)の遊離塩基の湿潤試料から得られたXRPDパターンである。表14は、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Oから得られたXPRD(2シータ)ピークのリストである。
Figure 2023527412000036
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Pは、MeOH中の0℃までの高速冷却と、それに続く-20℃までの停滞冷却から得た。固体形態Pは、乾燥時に不安定であり、XRPDパターンP及びXRPDパターンLならびに乾燥時に余分なピークによって特徴付けられる材料の混合物に変換された。図17は、固体形態Pにおける化合物(I)の遊離塩基の湿潤試料から得られたXRPDパターンである。表15は、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Pから得られたXPRD(2シータ)ピークのリストである。
Figure 2023527412000037
化合物(I)の遊離塩基の固体形態Qを、1,4-ジオキサン中で冷却した後に観察した。固体形態Qは乾燥時に結晶性を失い、おそらく1,4-ジオキサン溶媒和物である。図18Aは、固体形態Qの化合物(I)の遊離塩基の湿潤試料から得られたXRPDパターンである。表16は、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Qから得られたXPRD(2シータ)ピークのリストである。
Figure 2023527412000038
1,4-ジオキサン中の冷却結晶化から得られた、化合物(I)の遊離塩基の固体形態Qの試料を、示差走査熱量測定(DSC)吸熱、及び熱重量分析(TGA)によって特徴付け、図18Bに示すサーモグラムを得た。
化合物(I)の非晶質固体を、クロロホルム溶液からの蒸発によって生成した。固体は、蒸発後、より流動性のある粉末に分解することができる硬質ゲルであった。後に、非晶質固体は、XRPDパターンHによって特徴付けられる微量の化合物(I)の遊離塩基材料を含有することが決定され、これは、多くの非晶質スラリーでもたらされる固体であった。プロトンNMRにおいてかなりのクロロホルムが観察され、TGAにおいて低温で観察された質量損失と一致した。図19Aは、DCM溶液中の蒸発から得られた非晶質固体のXRPDから得られたXRPDパターンである。図19Bは、クロロホルム溶液からの蒸発によって得られた化合物(I)の非晶質固体のDSC及びTGAサーモグラムを示す。
プラルセチニブ塩形態
プラルセチニブの種々の塩を、(例えば、実施例3に記載されるように)種々の対イオン及び溶媒を使用して形成した。少なくとも20種の異なるプラルセチニブ塩の調製及び特徴付けを本明細書に記載する。例えば、図24及び図25は、5つのプラルセチニブ塩形態(BSA、MSA、HCl、HBr、及びHNO3対イオンを使用して形成される)の特徴を要約した表である。図26A及び26Bは、13の塩形態のプラルセチニブ(ピルビン酸、クエン酸、フマル酸、HCl、サッカリン、マレイン酸、シュウ酸、サリチル酸、グルタル酸、硫酸、コハク酸、酒石酸、及びリン酸を使用して形成された)の特徴を要約した表である。
プラルセチニブ塩の結晶パターンは、実施例において試験した全てではないが多くの対イオンで得られた。フマル酸塩及び硫酸塩は乾燥時に変化した。実施例に記載されるように、特定のクエン酸塩、塩酸塩、及びゲンチジン酸塩は、95%を超える相対湿度への曝露で潮解した。1.1当量の実験から生成されたピルビン酸塩、サッカリン塩、及び硫酸塩は、95%を超える相対湿度に曝露された後に形態を変化させた。多くの塩のX線粉末回折パターンは、乾燥及び湿度曝露の両方に対して安定であった(例えば、マレイン酸8-A、シュウ酸9-A、グルタル酸11-A、コハク酸15-A、及びリン酸14-A)。低結晶性パターンは、ピルビン酸、硫酸、クエン酸、フマル酸、及びサッカリンを用いたスクリーニングから得られたが、中等度~高結晶性のパターンは、塩酸、マレイン酸、シュウ酸、サリチル酸、グルタル酸、硫酸、コハク酸、酒石酸、及びリン酸から得られた。結晶塩を特徴付け、融点、結晶性、乾燥及び湿度曝露に対する安定性、水溶性、多形性、及び対イオンの許容性に基づいて実施可能性について評価した。
本明細書で提供される特定のプラルセチニブ塩について、化合物(I)を、化合物(I)の複数の結晶性固体HCl塩形態を含む、複数の異なる固体塩酸塩(HCl)として調製した。
一態様において、本開示は、結晶プラルセチニブHCl塩形態5-Aを提供する。一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Aは、X線粉末回折パターンによって特徴付けられる。X線粉末回折パターンは、本明細書に記載のRigaku MiniFlex600を使用して取得することができる。一実施形態において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Aは、5.0°、6.1°、9.1°、9.9°、及び14.7°から選択される2シータ角度(±0.2度)のうちの、少なくとも3つ、少なくとも4つ、または少なくとも5つのX線粉末回折ピークによって特徴付けられる。
あるいは、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Aは、2シータ角度(±0.2度)5.0、6.1°、9.1°、9.9°、13.8°、14.7°、15.3°、17.2°、18.1°、19.6°、20.3°、20.7°、21.8°、24.2°、25.6°、及び26.3°のうちの、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、または少なくとも10個のX線粉末回折ピークによって特徴付けられる。あるいは、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Aは、2シータ角(±0.2度)5.0°、6.1°、9.1°、9.9°、13.8°、14.7°、15.3°、17.2°、18.1°、19.6°、20.3°、20.7°、21.8°、24.2°、25.6°、及び26.3°のX線粉末回折ピークによって特徴付けられる。いくつかの実施形態において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5~Aに関して上述されるピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
別の態様では、プラルセチニブの結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Aは、実質的に図27Aに示されるXRPDパターンと同じXRPDパターンを有する。
別の態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Aは、表17A~Bのピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Aは、図27Bに示されるDSCパターンと実質的に同じDSCパターンを有する。特に、プラルセチニブHCl塩形態5-Aは、オンセット温度が70.9℃(±0.2度)の非常に広い吸熱、及び240.5℃(±0.2度)の鋭い吸熱を有することが観察された。
一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Aは、2シータ角度(±0.2度)5.0°、6.1°、9.1°、9.9°、及び14.7°のうちの少なくとも3つ、少なくとも4つ、または少なくとも5つのX線粉末回折ピークによって特徴付けられ、任意選択的に、プラルセチニブHCl塩形態5-Aについて上記に列挙されるTGA及びDSCパラメータと共に特徴付けられる。あるいは、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Aは、5.0°、6.1°、9.1°、9.9°、13.8°、14.7°、15.2°、18.6°、2°、20.3°、20.7°、21.8°、25.6°、及び26.3°から選択される2シータ角(±0.2度)のうちの少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、または少なくとも10個のX線粉末回折ピークによって特徴付けられ、任意選択的に、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Aに対する上記のDSCパラメータと共に特徴付けられる。
一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Aは、以下の特徴のうちの1つ以上によって特徴付けられる:(a)およそ(±0.2度)5.0、6.1、9.1、9.9、及び14.7度の2シータ角に特徴的な回折ピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターン、及び/または(b)70.9℃(±0.2度)のオンセット温度を有する非常に広い吸熱、及び240.5℃(±0.2度)の鋭い吸熱を有する示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム。
プラルセチニブHCl塩形態5-Aは、EtOHまたはIPA:水(9:1体積)中のHCl塩のスラリーから固体を単離することを含むプロセスによって得ることができる。
一態様において、本開示は、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Bを提供する。一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Bは、X線粉末回折パターンによって特徴付けられる。X線粉末回折パターンは、本明細書に記載のBruker D8を使用して得ることができる。一実施形態において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Bは、6.1°、8.9°、9.5°、15.0°、16.6°から選択される2シータ角度(±0.2度)のうちの、少なくとも3つ、少なくとも4つ、または少なくとも5つのX線粉末回折ピークによって特徴付けられる。
あるいは、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5~Bは、2シータ角度(±0.2度)6.1°、8.9°、9.5°、15.0°、16.6°、17.2°、17.9°、18.4°、19.8°、25.8°、及び26.8°のうちの、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、または少なくとも10個のX線粉末回折ピークによって特徴付けられる。あるいは、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Bは、2シータ角度(±0.2度)6.1°、8.9°、9.5°、15.0°、16.6°、17.2°、17.9°、18.4°、19.8°、25.8°、及び26.8°のX線粉末回折ピークによって特徴付けられる。いくつかの実施形態において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Bに関して上述されるピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
別の態様では、プラルセチニブの結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Bは、実質的に図27Cに示されるXRPDパターンと同じであるXRPDパターンを有する。
別の態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Bは、表18A-Bのピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Bは、図27Dに示されるDSCパターンと実質的に同じDSCパターンを有する。特に、プラルセチニブHCl塩形態5-Bは、88.7℃(±0.2度)のオンセットを有する広い吸熱、及び244.2℃(±0.2度)の溶融オンセットを有することが観察された。
一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Bは、図27Dに示されるTGAパターンと実質的に同じTGAパターンを有する。特に、プラルセチニブHCl塩形態5-BTGAサーモグラムでは、88.7℃(±0.2度)のオンセットを有する広い吸熱と関連する3.4重量%の最初の質量損失、及び第1の広い吸熱の終了から244.2℃(±0.2度)のオンセットを有する溶融の終了までの6.7重量%の第2の質量損失事象が観察された。
一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Bは、6.1°、8.9°、9.5°、15.0°、16.6°から選択される2シータ角度(±0.2度)のうちの少なくとも3つ、少なくとも4つ、または少なくとも5つのX線粉末回折ピークによって特徴付けられ、任意選択的に、プラルセチニブHCl塩形態5-Bについて上記に列挙されるTGA及びDSCパラメータのうちの1つまたは2つと共に特徴付けられる。あるいは、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Bは、6.1°、8.9°、9.5°、15.0°、16.2°、17.9°、18.4°、19.8°、25.8°、及び26.8°から選択される2シータ角度(±0.2度)のうちの少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、または少なくとも9つのX線粉末回折ピークによって特徴付けられ、任意選択的に、プラルセチニブHCl塩形態5-Bについて上記に列挙されるTGA、DSCパラメータのうちの1つ、2つまたは3つと共に特徴付けられる。
一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Bは、以下の特徴のうちの1つ以上によって特徴付けられる:(a)およそ(±0.2度)6.1°、8.9°、9.5°、15.0°、16.6°の2シータ角に特徴的な回折ピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターン、(b)88.7℃(±0.2度)のオンセットを伴う広い吸熱を有するDSCサーモグラム、及び244.2℃(±0.2度)のオンセットを有する溶融、及び/または(c)88.7℃のオンセットを有する広い吸熱と関連する3.4重量%の最初の質量損失、及び第1の広い吸熱の終わりから244.2℃(±0.2度)のオンセットを有する溶融の終わりまでに観察される6.7重量%の第2の質量損失事象。
プラルセチニブHCl塩形態5-Bは、EtOAc及びIPA:水(9:1体積)から固体を単離することを含むプロセスによって得ることができる。
一態様において、本開示は、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cを提供する。一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、X線粉末回折パターンによって特徴付けられる。X線粉末回折パターンは、本明細書に記載のBruker D8 Advanceを使用して取得することができる。一実施形態において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、6.4°、8.5°、8.9°、9.6°、及び17.3°から選択される2シータ角(±0.2度)のうちの少なくとも3つ、少なくとも4つ、または少なくとも5つのX線粉末回折ピークによって特徴付けられる。
あるいは、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、2シータ角(±0.2度)6.4°、8.5°、8.9°、9.6°、11.5°、16.7°、17.3°、19.2°のうちの少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、または少なくとも9つのX線粉末回折ピークによって特徴付けられる。あるいは、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、2シータ角度(±0.2度)6.4°、8.5°、8.9°、9.6°、11.5°、16.7°、17.3°、19.2°のX線粉末回折ピークによって特徴付けられる。あるいは、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、6.0°、6.4°、8.5°、8.9°、9.6°、11.5°、12.7°、15.9°、16.7°、17.3°、19.2°、21.0°、26.9°から選択される2シータ角度(±0.2度)の少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、または少なくとも10個のX線粉末回折ピークによって特徴付けられる。別の代替の結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、2シータ角度(±0.2度)6.0°、6.4°、8.5°、8.9°、9.6°、11.5°、12.7°、15.9°、16.7°、17.3°、19.2°、21.0°、26.9°のX線粉末回折ピークによって特徴付けられる。いくつかの実施形態において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cについて上述されるピークは、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、または少なくとも25%の相対強度を有する。
別の態様では、プラルセチニブの結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、実質的に図27Eに示されるXRPDパターンと同じであるXRPDパターンを有する。
別の態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態IIは、表18C~Eのピークを実質的に含むXRPDパターンを有する。
一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、図27Fに示されるDSCパターンと実質的に同じDSCパターンを有する。特に、プラルセチニブHCl塩形態5-Cでは、86.8℃(±0.2度)、224.1℃(±0.2度)、及び241.7℃(±0.2度)のDSCオンセットが観察された。
一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、図27Fに示されると実質的に同じTGAパターンであるTGAパターンを有する。具体的には、プラルセチニブHCl塩形態5-CのTGAサーモグラムにおいて、3.4重量%の最初の質量損失及び2重量%の第2の質量損失事象が観察された。
一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、任意選択により、プラルセチニブHCl塩形態5-Cについて上記に列挙されるTGA及びDSCパラメータのうちの1つまたは2つと共に、6.4°、8.5°、8.9°、9.6°、及び17.3°から選択される2シータ角度(±0.2度)のうちの、少なくとも3つ、少なくとも4つ、または少なくとも5つのX線粉末回折ピークによって特徴付けられる。あるいは、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、任意選択により、プラルセチニブHCl塩形態5-Cに関して上記に列挙されるTGA、DSC、DVSパラメータのうちの1つ、2つ、または3つと共に、6.4°、8.5°、8.9°、9.6°、11.5°、16.7°、17.3°、19.2°から選択される2シータ角度(±0.2度)のうちの少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、または少なくとも9つのX線粉末回折ピークによって特徴付けられる。あるいは、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、任意選択により、プラルセチニブHCl塩形態5-Cに関して上記に列挙されるTGA、DSCパラメータのうちの1つまたは2つと共に、6.0°、6.4°、8.5°、8.9°、9.6°、11.5°、12.7°、15.9°、16.7°、17.3°、19.2°、21.0°、26.9°から選択される2シータ角(±0.2度)のうちの少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、または少なくとも10個のX線粉末回折ピークによって特徴付けられる、
一態様において、結晶性プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、以下の特徴のうちの1つ以上によって特徴付けられる:(a)およそ(±0.2度)6.4°、8.5°、8.9°、9.6°、及び17.3°の2シータ角に特徴的な回折ピークを含むX線粉末回折(XRPD)パターン、及び(b)86.8℃(±0.2度)、224.1℃(±0.2度)及び241.7℃(±0.2度)の観察されたDSCオンセット、及び/または(c)3.4重量%の最初の質量損失及び2重量%の第2の質量損失事象が、プラルセチニブHCl塩形態5-C TGAサーモグラムにおいて観察された。
プラルセチニブHCl塩形態5-Cは、単離されたプラルセチニブHCl塩形態5-Bを乾燥させることを含むプロセスによって得ることができる。
Figure 2023527412000039
Figure 2023527412000040
Figure 2023527412000041
Figure 2023527412000042
Figure 2023527412000043
Figure 2023527412000044
Figure 2023527412000045
化合物(I)は、固体リン酸塩形態として調製することができる。固体形態14Aのリン酸プラルセチニブ塩形態(例えば、図28AのXRPDパターン14Aによって特徴付けられる)は、3つ全ての溶媒系から単離された唯一のパターンであり、結晶性が高く、乾燥及び加湿の両方に対して安定であった。プラルセチニブリン酸塩固体形態14-Aもまた、スクリーニング中にこの対イオンについて観察された唯一のパターンであり、乾燥及び加湿の両方に対して安定であることを見出した。表19A、表19B、表19C及び表19Dは各々、固体形態14-Aのプラルセチニブのリン酸塩の試料から得られたXPRD(2シータ)ピークのリストである。
Figure 2023527412000046
Figure 2023527412000047
Figure 2023527412000048
Figure 2023527412000049
固体形態14-Aのリン酸プラルセチニブ塩は、残留溶媒が少なかった(EtOH中0.06重量%)。サーモグラムは、198.4℃のオンセットを伴う高温溶融を示した。固体形態14-Aのプラルセチニブリン酸塩の図28BのTGA/DSCは、1.3重量%の最初の質量損失が、105.8℃のオンセットを有する小さな広い吸熱と関連していることを示した。最初の吸熱の終了から241.9℃のオンセットを有する溶融事象の終了まで、1.6重量%の第2の質量損失が観察され、続いて分解が観察された。KFによる水分含有量は1.1重量%であることが見出され、1H-NMRは、乾燥した固形物中に0.32重量%の残留EtOHを示した。
固体形態14-Aのプラルセチニブリン酸塩の試料は、高純度(HPLCによると99.88%)を示した。固体形態14-Aのプラルセチニブリン酸塩は、XRPD及びHPLCによると、EtOH、EtOAc、及びEtOH:水(95:5体積)中で7日間安定してスラリー化したが、EtOAcから単離された材料において0.07%の減少があった。プラルセチニブリン酸塩はまた、7日間40℃で75%RHに曝露しても安定していた。加えて、固体形態14-Aのプラルセチニブリン酸塩は、水及びいくつかの模擬流体中に高い溶解性を示した。絶食状態の模擬腸液中の溶解度は0.20mg/mLであり、残留固体はプラルセチニブ遊離塩基固体形態Aとして同定された。溶解度は、摂食状態の模擬腸液中で0.49mg/mLであり残留固体は非晶質であった。絶食状態の模擬胃液中の溶解度は1.76mg/mLであり、得られた固体は非晶質であった。水への溶解度は1.70mg/mLであり、残留固体はXRPDパターン14-Aとして特徴付けられた(図28A)。固体形態14-Aのプラルセチニブリン酸塩は、相対湿度2%~90%で0.94重量%の質量変化を示した。相対湿度15重量%~75重量%で、0.86重量%の質量変化があった。プロットでは最小限のヒステリシスが観察され、この水の損失は可逆的であるように見える。図28Cに示すように、固体形態14-Aのプラルセチニブリン酸塩のDVS等温線を得た。
化合物(I)は、固体グルタル酸塩形態として調製することができる。例えば、固体形態11-A(図29A)のプラルセチニブグルタル酸塩を、複数の溶媒系から非常に結晶性の高い材料として単離し、それは乾燥及び加湿に対して安定であった。室温での水溶性は、0.24mg/mLでは中程度であったが、残留溶媒は低く(例えば1つのEtOH試料では0.09重量%)、サーモグラム(図29B)は、177.8℃のオンセットを有する単一の鋭い吸熱を示した。プラルセチニブグルタル酸塩の固体形態11-Aについて、XRPDパターン(図29A)及びピークリスト(表20A、表20B、表20C及び表20D)を以下に提供する。
Figure 2023527412000050
Figure 2023527412000051
Figure 2023527412000052
Figure 2023527412000053
プラルセチニブグルタル酸塩固体形態11-Aは、最初のスクリーニング実験中にこの対イオンについて最初に観察され、乾燥及び加湿の両方に対して安定であることが見出された。固体形態11-Aのプラルセチニブグルタル酸塩のTGA/DSC(図29B)は、40℃~187.9℃のオンセットを有する溶融事象の終了までの0.8重量%の漸進的な質量損失を示した。KFによる水分含有量は、14.4mgの試料サイズの検出限界未満であることが見出され、1H-NMRは、乾燥した固形物中の0.11重量%の残留EtOHを示した。NMRによる化学量論比は、1.16:1(CI:API)の比であり予想よりも高かった。しかしながら、グルタル酸に対応するピークがAPIピークのうちの1つと重なることに留意すべきであり、これは計算に誤差の増加をもたらす。プラルセチニブグルタル酸塩固体形態11-Aは、高純度(HPLCにより99.85%)を示した。固体形態11-Aのプラルセチニブグルタル酸塩のDVS等温線を図29Cに示す。固体形態11-Aのプラルセチニブグルタル酸塩は、相対湿度2%~90%で0.48重量%の小さな質量変化を示した。相対湿度15重量%~75重量%で、0.27重量%の質量変化があった。プロットでは最小限のヒステリシスが観察され、この水の損失は可逆的であるように見える。
1週間のスラリー実験中、固体形態11-Aのプラルセチニブグルタル酸塩は、EtOH及びEtOAcにおいて固体形態11-Bと名付けられた固体形態に変換され、パターン11-B及び別の形態の混合物であった。この固体形態の化合物(I)グルタル酸塩のこの固体形態のXRPDパターン11-B(図30)には、XRPDピークのリストが提供される(例えば、表21A、表21B、表21C、及び表21D)。
Figure 2023527412000054
Figure 2023527412000055
Figure 2023527412000056
Figure 2023527412000057
化合物(I)は、固体コハク酸塩形態として調製され得る。プラルセチニブコハク酸塩を固体形態15-Aとして調製し、図31AのXRPDパターン15-A、図31BのDSC/TGAサーモグラム、及び/または図31CのDVS等温パターンによって特徴付けた。プラルセチニブコハク酸塩固体形態15-Aは、EtOHから安定で高度に結晶性の固体として単離されたが、他の候補よりも高い残留溶媒を有し、TGA/DSCによって広範な低エンタルピー熱事象を有することが観察されたが、他の候補は単一の鋭い溶融事象を示した。例えば、プラルセチニブコハク酸塩固体形態15-Aは、表22に指定される2シータ角度のピークを含むXRPDパターンによって識別することができる。

Figure 2023527412000058
XRPDパターン15-Aを提供するプラルセチニブコハク酸塩固体形態は、最初のスクリーニング実験中にこの対イオンについて観察された唯一のパターンであり、乾燥及び加湿の両方に対して安定であることを見出した。
プラルセチニブコハク酸塩の固形形態15-AのTGA/DSC(図31B)は、45℃から151.9℃のオンセットを有する第2の吸熱の終わりまでに1.7重量%の漸進的な質量損失を示した。最初の吸熱は140.1℃のオンセット時に起こった。KFによる水分含有量は、8.2mgの試料サイズに対しては検出限界未満であることが見出され、1H-NMRは、乾燥固形物中の0.74重量%の残留EtOH及び0.38重量%の残留MeOHを示した。NMRによる化学量論は、1.10:1(CI:API)の比であり、予想よりも高かった。
固体形態15-Aのプラルセチニブコハク酸塩は、高純度(HPLCにより99.85%)を示した。プラルセチニブコハク酸塩の固体形態15-Aは、EtOH、EtOAc中で7日間安定したスラリー化したが、XRPDによればEtOH:水(95:5体積)中のパターン15-Cに変換された。このコハク酸プラルセチニブ塩は、HPLCによれば安定していたが、EtOH:水(95:5体積)スラリー中で0.13%の純度低下を有した。コハク酸塩は、40℃で7日間75%RHに曝露した後、パターン15-A+Bに変換した。
固形形態15-Aのプラルセチニブコハク酸塩は、絶食状態の模擬胃液中で高い溶解性を示した。絶食状態の模擬腸液中の溶解度は0.02mg/mLであった。溶解度は、摂食状態の模擬腸液中で0.84mg/mLであり、非晶質として同定された残留固体を伴った。絶食状態の模擬胃液中の溶解度は1.12mg/mLであり、得られた固体を固体形態15-Dと名付けた。水中の溶解度は0.45mg/mLであった。
固体形態15-Aのプラルセチニブコハク酸塩のDVS等温線を図31Cに示す。プラルセチニブコハク酸塩は、固体形態15-Aであり、相対湿度2%~90%で3.4重量%の質量変化を示した。相対湿度15重量%~75重量%で、1.9重量%の質量変化があった。プロット中に最小限のヒステリシスが観察され、この水の損失は可逆的であるように見える。しかしながら、遊離塩基または対イオンに対応しない新しいピークが、DVS内の湿度曝露後のXRPDパターンに現れ、パターンは、パターン/固体形態15A+Bとして指定された。
化合物(I)は、固体マレイン酸塩形態として調製され得る。マレイン酸塩8-Aは中程度の結晶性しかなく、他の候補よりも結晶性が低かった。しかしながら、それは、明瞭なサーモグラムの溶融オンセット及びNMRによるところの少ない残留溶媒を有していた。サリチル酸塩10-Aは水への溶解度が低く、EtOAcからのみ単離したが、IPA:水(9:1体積)はパターンの混合を与えたようであり、EtOHから単離した物質は非晶質であった。サリチル酸10-Aの結晶性が高く、167.3℃での単一の鋭い吸熱にもかかわらず、この物質の低い溶解性のためにスケールアップから除外された。
化合物(I)は、固体マレイン酸塩形態として調製することができ、以下の表23のXRPDの2シータ度及びd間隔のピークを有するXRPDパターン8-A(図32)によって特徴付けられる。

Figure 2023527412000059
化合物(I)は、固体シュウ酸塩形態として調製することができ、XRPDの2シータ度及びd間隔のピークを有するXRPDパターン9-A(図33A)によって特徴付けられる。プラルセチニブシュウ酸塩の固体形態9-Aの結合したTGA/DSCサーモグラムを図33Bに提供する。


Figure 2023527412000060
化合物(I)は、固体サリチル酸塩形態10-Aとして調製することができ、図34AのXRPDパターン10-A及び/または図34BのDSCサーモグラムによって特徴付けられる。プラルセチニブサリチル酸塩の固体形態10-Aは、以下の表25に示すような、2シータ度及びd間隔のピークを含むXRPDスペクトルによって特徴付けることができる。プラルセチニブサリチル酸塩の固体形態10-Aは、試料中に0.12重量%の残留EtOAc、1H-NMRによる1:1(CI:API)の化学量論比、及び167.3℃のオンセットを有する単一の鋭い吸熱を有することが見出された。

Figure 2023527412000061
図34Cは、10-A+Bと名付けられたプラルセチニブサリチル酸塩の固体形態を示すDSCサーモグラムであり、167.0℃での同じ吸熱事象、ならびに87.03℃及び127.0℃のオンセットを有する2つの低温吸熱を示す。127.0℃での吸熱に続いて、直ちに137.1℃のオンセットを有する発熱があった。
図48は、プラルセチニブのグルタル酸塩からの結合したDSC及びTGAサーモグラムを示す。固体形態11-Aのグルタル酸プラルセチニブ塩は、実験の開始から溶融の終了まで、177.8℃のオンセット及び0.3重量%の低い質量損失を有する単一の吸熱を有するTGA/DSCを有する。溶融事象0後の質量損失は、材料の分解と関連している可能性がある。固体形態11-Aのプラルセチニブグルタル酸塩は、試料中に0.09重量%の残留EtOHを有し、1H-NMRによって、化学量論比が1:1(CI:API)であることが見出された。
化合物(I)は、図35AのXRPDパターン及び/または図34BのDSCサーモグラムによって特徴付けられるプラルセチニブ硫酸塩固体形態12-A等の固体硫酸塩形態として調製することができる。(0.55等量の硫酸)からのプラルセチニブ硫酸塩の固体形態12-Aは、DSCにおいて観察される低い広範囲の吸熱及び低い定性的な水溶性によって特徴付けられた。プラルセチニブ硫酸塩の固体形態12-Aは、0.55当量の硫酸から得られ、81.7℃のオンセットを伴う水和物と関連する広い吸熱、及び280℃超での分解の証拠を伴う159.7℃及び207.6℃のオンセットを有する2つのより小さな吸熱を有した。
Figure 2023527412000062
あるいは、化合物(I)は、XRPDパターン12-B、パターン12-C、パターン12-D、パターン12-E、パターン12-F、パターン12-G、またはパターン12-Hによって特徴付けられるプラルセチニブ硫酸塩の固体形態を含む、図35Gに示されるXRPDパターンを有する他の固体硫酸塩形態として調製することができる(図35G、図35H、及び図35Iを参照されたい)。
プラルセチンブ硫酸塩の固体形態12-Bは、対応するXRPDパターン12-B(図35G)によって特徴付けることができ、及び/または図35CのDSCサーモグラムは、1.1当量の硫酸から得られたものであり、260℃超での分解の証拠を伴う184.9℃のオンセットを有する単一の吸熱を有した。
プラルセチンブ硫酸塩の固体形態12-Cは、対応するXRPDパターン12-C(図35G)及び/または図35DのDSCサーモグラムによって特徴付けることができ、1.1当量の硫酸から得られ、126.5℃で広い吸熱を有し、1H-NMRは水の証拠を示し、この物質が水和物であることを示し得る。この事象に続いて、分解前に154.7℃及び186.4℃で2つの追加の吸熱があった。
プラルセチンブ硫酸塩の固体形態12-Dは、対応するXRPDパターン12-Dによって特徴付けることができる(図35G)。
プラルセチンブ硫酸塩の固体形態12-Eは、対応するXRPDパターン12-E(図35H)、及び/または2つの吸熱を有することが観察される図35EのDSCサーモグラムによって特徴付けられ得る。第1の吸熱は水和物から水が放出されたため、119.0℃のオンセットを有し、第2の吸熱は169.6℃のオンセットを有する。
プラルセチンブ硫酸塩の固体形態12-Fは、対応するXRPDパターン12-Fによって特徴付けることができる(図35H)。
プラルセチンブ硫酸塩の固体形態12-Gは、対応するXRPDパターン12-Gによって特徴付けることができる(図35G)。
プラルセチンブ硫酸塩の固体形態12-Hは、対応するXRPDパターン12-Hによって特徴付けることができる(図35I)。固体形態12-HはDSCによっても分析され(図35F)、60.2℃のオンセットを有する吸熱及び2.4重量%の関連する質量損失を有することが見出された。186.9℃のオンセットを有する溶融吸熱が終了するまで、0.8重量%の更なる緩やかな質量損失が観察された。
硫酸塩の化学量論比は1H-NMRでは決定され得なかったが、固体形態12-Aの試料中の残留溶媒は0.10重量%のIPAであり、固体形態12-Bは3.10重量%のEtOHであり、固体形態12-Cは5.86重量%のEtOAc%であり、固体形態12-Eは、3.20重量%のIPAであった。
化合物(I)を複数の異なる固体酒石酸塩形態として調製した。プラルセチニブの酒石酸塩の第1の固体形態13-Aは、XRPDパターン13-Aによって特徴付けられた(図36A)。加えて、固体形態13-Aのプラルセチニブの酒石酸塩のDSCサーモグラム(図36B)は、150.1℃で単一の吸熱を観察したが、サーモグラムは、低温で大きな広範囲の特徴を示し、180℃を超えると乱雑であった。プラルセチニブの酒石酸塩の固体形態13-Bは、図36Cに示すDSCサーモグラムを有し、99.3℃のオンセットを有する広い吸熱を有し、それに続く127.6℃のより鋭い吸熱のオンセットを有した。第3の広い吸熱は、169.3℃のオンセットで観察された。プラルセチニブの酒石酸塩の別の固体形態13-Cは、図36Dに示されるDSCサーモグラムを有し、77.3℃のオンセットを有する大きな広範囲の特徴、それに続く132.4℃で急激な吸熱を有することが観察された。3つの酒石酸塩固体形態は全て、試料内の水の証拠を示している。1H-NMRは、酒石酸塩試料の化学量論比を、残留溶媒が0.03重量%のEtOHである固体形態13-Aについて0.79:1(CI:API)、残留溶媒が0.34重量%のEtOAcである固体形態13-Bについて1.03:1(CI:API)、及び残留溶媒が1.36重量%のIPAである固体形態13-Cについて1.03:1(CI:API)を与えた。
化合物(I)の固体形態は、XRPDパターン16-A(図37A)及び/または図37BのDSCサーモグラムによって特徴付けられる尿素及び化合物(I)から調製することができる。尿素及び遊離塩基固体形態、FB-Cパターン16-A(図37A)で生成された固体は、低温から材料の分解までに多くの広範な吸熱特徴を有することが見出された。第1の吸熱は、78.3℃のオンセットを有し、続いて、尿素の融解温度に対応する131.1℃のオンセットを有する吸熱を有した。この吸熱は、136.7℃のピーク位置を有するショルダーを有し、続いて、それぞれ170.8℃、179.6℃、及び167.01℃のオンセットを有する一連の非常に広範囲な吸熱事象を有した。
化合物(I)は、ピルビン酸を有するプラルセチニブの塩として調製され得る。例えば、プラルセチニブのピルビン酸塩は、図38Aに示すXRPDパターン1-Aによって特徴付けられる固体形態1-A、または図38Bに示すXRPDパターン1-Bによって特徴付けられる固体形態1-Bであり得る。
化合物(I)は、クエン酸とプラルセチニブとの塩として調製され得る。例えば、プラルセチニブのクエン酸塩は、図39に示されるXRPDパターン3-Aによって特徴付けられる固体形態3-Aであり得る。
化合物(I)は、固体フマル酸塩形態として調製することができる。例えば、プラルセチニブのフマル酸塩は、図40Aに示されるXRPDパターン4-Aによって特徴付けられる固体形態4-A、図40Bに示されるXRPDパターン4-Bによって特徴付けられる固体形態4-B、図40Aに示されるXRPDパターン4-Cによって特徴付けられる固体形態4-C、または図40Bに示されるXRPDパターン4-Dによって特徴付けられる、固体形態4-Dであり得る。
化合物(I)は、サッカリンとプラルセチニブとの塩として調製することができる。例えば、プラルセチニブのサッカリン塩は、図41に示されるXRPDパターン6-Aによって特徴付けられる固体形態6-Aであり得る。
化合物(I)は、ゲンチジン酸とプラルセチニブとの塩として調製され得る。例えば、プラルセチニブのゲンチン酸塩は、図42に示されるXRPDパターン7-Aによって特徴付けられる固体形態7-Aであり得る。
化合物(I)は、メシル酸塩とプラルセチニブとの塩として調製することができる。例えば、プラルセチニブのメシル酸塩は、図43Aに示されるXRPDパターン2-A及び/または図43Bに示されるTGA/DSCサーモグラムによって特徴付けられる固体形態2-Aであり得る。他の例において、プラルセチニブのメシル酸塩は、図43Cに示されるXRPDパターン2-A+2Bによって特徴付けられる固体形態2-A+2B、及び/または図43Dに示されるXRPDパターン2Bもしくは2Dによって特徴付けられる固体形態2-Bもしくは2-Dであり得る。いくつかの例では、プラルセチニブ及びメシル酸塩は、図43Eに示されるXRPDパターン2-Cを有する固体形態2-Cであり得る。
化合物(I)は、ベンゼンスルホン酸(BSA)を有するプラルセチニブの塩として調製することができる。例えば、プラルセチニブのBSA塩は、図44に示されるXRPDパターン18-Aによって特徴付けられる固体形態18-Aであり得る。
化合物(I)は、臭化水素酸(HBr)とプラルセチニブとの塩として調製することができる。例えば、プラルセチニブのHBr塩は、図45Aに示されるXRPDパターン19-A及び/または図45Bに示されるTGA/DSCサーモグラムによって特徴付けられる固体形態19-Aであり得る。他の実施例において、プラルセチニブのHBr塩は、図45Cに示されるXRPDパターン19-Bまたは19-Cによって特徴付けられる固体形態19-Bまたは19-C、及び/または図45Dに示されるXRPDパターン19-Cによって特徴付けられる固体形態19-Cであり得る。いくつかの実施例では、プラルセチニブとHBrとの塩は、図45Eに示されるTGA/DSCサーモグラム19-C+Dを有する固体形態19C+Dであり得る。
化合物(I)は、硝酸とプラルセチニブとの塩として調製され得る。例えば、プラルセチニブの硝酸塩は、図46Aに示されるXRPDパターン20-A、または図46Bに示されるTGA/DSCサーモグラムによって特徴付けられる固体形態20-Aであってもよい。
化合物(I)は、ケルセチン二水和物(QD)を有するプラルセチニブの塩として調製することができる。例えば、プラルセチニブのQD塩は、図47に示されるXRPDパターン17-Aによって特徴付けられる固体形態17-Aであり得る。
薬学的組成物
化合物(I)の塩及び固体形態は、薬学的組成物の製造及び調製において有用である。薬学的組成物は、適用可能な優良医薬品製造基準(GMP)の下で調製される、化合物(I)を含む、本質的にそれからなる、またはそれからなる有効活性成分(API)を含むことができる。例えば、薬学的組成物は、APIの製造または調製中に、1つ以上の好適な塩形態または遊離塩基固体形態から、またはそれらの間で変換され得る、化合物(I)を含むバッチ組成物であってもよい。例えば、実施例は、複数の塩及び固体形態での化合物(I)の作製方法、ならびに種々の遊離塩基固体形態及び複数の固体形態の化合物(I)の塩との間で変換するための技術を提供する。化合物(I)の塩形態及び/または固体形態は、貯蔵安定性等の所望の物理的特性を提供するために、原薬の製造における異なるステップで選択することができる。APIは、1つ以上の賦形剤と組み合わせて、優良医薬品製造基準(例えば、ICHハーモナイズド三者ガイドライン、活性薬学的成分のための優良医薬品製造基準Q7、2010年11月10日付の現在のステップ4のバージョン)に従うバッチ組成物中の原薬を形成することができる。FDA(食品医薬品局)は、品質を管理するための適切なシステムの下で有効活性成分(API)を製造するための優良医薬品製造基準(GMP)に関する適切なガイダンスを提供している。GMP下でのAPIの製造に関して使用されるように、「製造」は、材料の受領、生産、包装、再包装、ラベル付け、再ラベル付け、品質管理、リリース、APIの保管及び配布、及び関連する管理の全ての操作を含むと定義されている。「API出発物質」は、APIの生産に使用され、APIの構造に重要な構造フラグメントとして組み込まれる原料、中間体、またはAPIである。API出発材料は、通常、化学的特性及び構造に定義する。
いくつかの実施形態において、経口剤形は、錠剤またはカプセルなどの経口剤形の化合物(I)及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含むことができる。いくつかの実施形態において、経口剤形は、結晶性固体形態の化合物(I)を非晶質形態に変換し、続いて1つ以上の賦形剤と組み合わせることによって調製される。いくつかの実施形態において、化合物(I)の経口剤形は、本明細書に開示される固体形態の化合物(I)を含むカプセルである。いくつかの実施形態において、経口剤形は、充填剤、潤滑剤、滑剤、抗付着剤及び/または帯電防止剤を含む。
計器
本明細書に別段の記載がない限り、実施例1~3の遊離塩基固体形態分析及び対応する図面に示されるデータの取得において、以下の計器を使用した。
本明細書で使用される場合、「パターン*」としての材料への言及では、「*」は、任意の文字または数字-文字の組み合わせ(例えば、A、または1-A等)を示し、対応するXRPDパターンによって特徴付けられるプラルセチニブ遊離塩基または塩形態の対応する固体形態を指す(例えば、パターンAは、XRPDパターンAを有するプラルセチニブ遊離塩基固体形態を指し、パターン5-Aは、XRPDパターン5-Aを有するプラルセチニブHCl塩を指す)。
示差走査熱量測定(DSC)
示差走査熱量測定を、Mettler Toledo DSC3+を使用して行った。所望の量の試料が、ピンホール付き密閉アルミニウムパンで直接秤量される。典型的な試料質量は3~5mgである。典型的な温度範囲は、1分当たり10℃(合計時間27分)の加熱速度にて30℃~300℃である。DSCの典型的なパラメータを以下に列挙する。

Figure 2023527412000063
動的水蒸気吸着(DVS)
動的水蒸気吸着(DVS)を、DVS Intrinsic 1を使用して行った。試料を試料パンに充填し、マイクロバランスから懸垂させる。DVS測定のための典型的な試料質量は、25mgである。蒸留水を通して気泡化された窒素ガスは、所望の相対湿度を提供する。典型的な測定は、以下のステップを含む。
1-50%RHで平衡化する
2-50%~2%。(50%、40%、30%、20%、10%及び2%)
a.各湿度で最低5分間、最大60分間保持する。合格基準は0.002%未満の変化である
3-2%~95%(2%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%)
a.各湿度で最低5分間、最大60分間保持する。合格基準は0.002%未満の変化である。
4-95%~2%(95%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20、10%、2%)
a.各湿度で最低5分間、最大60分間保持する。合格基準は0.002%未満の変化である
5-2%~50%(2%、10%、20%、30%、40%、50%)
a.各湿度で最低5分間、最大60分間保持する。合格基準は0.002%未満の変化である
高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)
高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を、Agilent 1220 Infinity LCを使用して実施した。流量範囲は0.2~5.0mL/分、動作圧力範囲は0~600bar、温度範囲は周囲温度の5℃上~60℃、波長範囲は190~600nmである。

Figure 2023527412000064
熱重量分析及び示差走査熱量測定(TGA及びDSC)
熱重量分析及び示差走査熱量測定を、Mettler Toledo TGA/DSC3+を使用して行った。所望の量の試料が、ピンホール付き密閉アルミニウムパン内で直接秤量される。測定のための典型的な試料質量は、5~10mgである。典型的な温度範囲は、1分当たり10℃の加熱速度で30℃~300℃(合計時間27分)である。保護ガス及びパージガスは、窒素(20~30mL/分及び50~100mL/分)である。DSC/TGAの典型的なパラメータを以下に列挙する。
Figure 2023527412000065
X線粉末回折(XRPD)
粉末X線回折は、Rigaku MiniFlex 600またはBruker D8 Advanceのいずれかを使用して行った。Rigakuの場合:
試料をSiゼロリターンウェハ上で調製した。典型的なスキャンは、4~30度の2シータであり、ステップサイズは、40kV及び15mAで5分間にわたって0.05度である。高解像度スキャンは、4~40度の2シータであり、ステップサイズは、40kV及び15mAで30分間にわたって0.05度である。XRPDの典型的なパラメータを以下に列挙する。
Figure 2023527412000066
Brukerの場合:
X線粉末回折は、Lynxeye検出器(すなわち、Bragg-Brentanoジオメトリ)を装備したBruker D8 Advanceを使用して行った。試料をSiゼロリターンウェハ上で調製した。XRPDのパラメータを表A-1で以下に示す:
Figure 2023527412000067
本明細書に別段の記載がない限り、実施例4~7の塩固体形態分析及び対応する図面に示されるデータの取得において、以下の計器を使用した。
示差走査熱量測定(DSC)
示差走査熱量測定は、Mettler Toledo DSC3+を使用して行った。試料(3~5mg)を、ピンホールを有する40μL密閉アルミニウムパン中で直接秤量し、以下のパラメータに従って分析した。
Figure 2023527412000068
動的水蒸気吸着(DVS)
動的水蒸気吸着(DVS)を、DVS Intrinsic 1を使用して行った。試料(12~31mg)を試料パンに充填し、マイクロバランスから懸垂させ、加湿した窒素ガス流に曝露した。試料を各レベルで最低5分保持し、測定間に0.002%未満の重量変化があった場合(間隔:60秒)、または240分が経過した場合にのみ次の湿度レベルに進んだ。以下のプログラムを使用した。
1-50%RHでの平衡化
2-50%~2%。(50%、40%、30%、20%、10%及び2%)
3-2%~95%(2%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%)
4-95%~2%(95%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%、2%)
5-2%~50%(2%、10%、20%、30%、40%、50%)
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
Agilent 1220 Infinity LC:高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を、Agilent 1220 Infinity LCを使用して実施した。流量範囲は0.2~5.0mL/分、動作圧力範囲は0~600bar、温度範囲は周囲温度の5℃上~60℃、波長範囲は190~600nmであった。
Agilent 1220 Infinity 2 LC:高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)は、ダイオードアレイ検出器(DAD)を備えたAgilent 1220 Infinity 2 LCを使用して実施した。流量範囲は0.2~5.0mL/分、動作圧力範囲は0~600bar、温度範囲は周囲温度の5℃上~60℃、波長範囲は190~600nmであった。
この研究で使用したHPLC法を以下に示す。

Figure 2023527412000069
カール・フィッシャー滴定
水分測定のためのカール・フィッシャー滴定を、ダイアフラムを有する電流発生器セルを備えたMettler Toledo C20S 電量測定KF滴定装置、及び電量測定法における二重プラチナピン電極を使用して行った。装置の検出範囲は、1ppmから5%の水である。Aquastar(商標)CombiCoulomatフリットレス試薬を、陽極及び陰極区画の両方で使用した。約0.03~0.10gの試料を負極区画内に溶解させ、溶液電位が100mVを下回るまで滴定した。試料分析前の検証に、Hydranal 1重量%水標準を使用した。
同時熱重量分析及び示差走査熱量測定(TGA及びDSC)
熱重量分析及び示差走査熱量測定は、Mettler Toledo TGA/DSC3+を使用して同時に同じ試料上で行った。保護ガス及びパージガスは、それぞれ流量20~30mL/分及び50~100mL/分の窒素であった。所望の量の試料(5~10mg)を、ピンホールを備えた密閉アルミニウムパン内で直接秤量し、以下のパラメータに従って分析した。

Figure 2023527412000070
一般に使われる略語
別段の指示がない限り、以下の略語が本明細書を通して使用される。

Figure 2023527412000071
Figure 2023527412000072
Figure 2023527412000073
実施例1:化合物合成
1A.化合物(I)の合成
本明細書の実施例1Bに記載の化合物(I)の形態(すなわち、プラルセチニブ)の各々について、及び実施例4に記載の化合物(I)のHCl塩の各々について、化合物(I)は、公開WO2017/079140に開示される化合物130に関して記載されるように調製することができる。
1B:化合物(I)の固体形態の合成
a)固体形態A(無水)をメタノール/水系で結晶化した。(2~3g)の化合物(I)を容器に加え、次いで6.5体積のMeOHを容器に加えた。混合物を撹拌し、後退曲線インペラーにより始終350rpm(約0.25W/kg)で撹拌を維持した。この混合物を35分間にわたって60~65℃まで加熱し、63~64℃で溶解が観察された。次いで、溶液を44~45℃まで冷却し、20分間かけて1体積の水を添加した。溶液に、飽和メタノール:水(1:1体積)中の0.5重量%の固体形態Aをそのまま添加した。6時間かけて4.5体積の水を添加し、メタノール:水(54:46体積)の最終組成物を得た。溶液を45℃で6~10時間保持した後、2時間(-10℃/時間)かけて25℃まで冷却し、次いで25℃で1~2時間保持した。次いで、混合物を濾過し、2×2体積のメタノール:水(1:1体積)で洗浄し、50℃にて真空下で一晩乾燥させて、85~88%w/wの無水固体形態Aを得た。
固体形態Aは、長時間の湿度曝露により固体形態Cに変換されなかった。メタノール:水中での競合スラリー実験中に、メタノールに対する高比率の水、及びより低い温度で固体形態Aを固体形態Cに変換した。固体形態Aは、模擬腸液及び水中で低溶解性を示したが、模擬胃液中で高溶解性を示した(HCl塩への変換に起因する可能性がある)。
b)固体形態C(水和物)をアセトン/水系中で結晶化した。化合物(I)を10体積のアセトン/水に87:13v/vで加え、混合物を溶解のために50~55℃まで加熱した。温度を40℃まで調整し、30分間かけて3体積の水を添加し(2.5gスケールで15mL/時間の速度)、アセトン/水67:33v/vの溶媒系を得た。この溶液に、種を水中の超音波スラリーとして添加した、0.5重量%の固体形態Cを添加した。スラリーを6時間保持し、次いで7体積の水を8時間にわたって添加し(2.5gスケールで2.2mL/時間の速度)、アセトン/水が43:57v/vの溶媒系を得た。混合物を23℃まで冷却して濾過し、収率は85~90%であった。
c)50℃で乾燥させると、固体形態C(水和物)が脱水物である固体形態Bに変換した。
実施例2:固体形態Cの多形スクリーニング
以下の実施例2の多形体スクリーニングに記載されるように、(a)短期スラリー化、(b)蒸発結晶化、(c)冷却結晶化、(d)貧溶媒結晶化、(e)粉砕、(f)非晶質スラリー化、及び(g)熱処理を含む、化合物(I)の遊離塩基形態の固体形態Cの試料から開始し、多形体スクリーニングを行った。
実施例2A:短期スラリー
短期スラリーを、最初のスクリーニング中に15種類の溶媒中で2つの温度で実行した。出発固体はパターンCであった。ほとんどの固体はスラリー化後にパターンCであった。固体は、両方の温度で、EtOH、IPA、アセトン、及びアセトニトリル中でパターンAに変換した。
EtOAc中の固体は、室温では固体形態Cのままであったが、50℃で固体形態Aに変換した。IPAc中の固体は、室温で固体形態Cのままであり、50℃で固体形態Aへの部分的な変換が観察された。室温にてクロロホルム中でスラリー化すると、遠心分離時に二相系を形成する薄いスラリーが得られた。上の層は粘着性であり、濾過すると、XRPDパターンHによって特徴付けられる少量の固体形態が得られた。
Figure 2023527412000074
実施例2B:蒸発結晶化
いくつかのスラリーからの上清を蒸発結晶化のために回収した。溶液を大気圧中において50℃で乾燥させ、次いで50℃において1.5時間真空下に置いた。得られた固体のほとんどは、固体形態Aであったが、DCM及びクロロホルムからの蒸発により、XRPDによれば非晶質であった固体が得られた。これらの固体は、乾燥時に非晶質固体に崩壊した構造を有する溶媒和物であった可能性がある。結果を表38に要約する。2つの実験番号が示されている場合、蒸発は異なる濃度で行われた。

Figure 2023527412000075
実施例2C:冷却結晶化
冷却結晶化は様々な溶媒系で行った。2つの冷却レジームを使用した:50℃~5℃/時間での冷却、及び50℃~0℃までのクラッシュ冷却。全ての実験では、冷却前に固体を完全に溶解させた。徐冷または高速冷却のために室温または0℃のいずれかで固体が溶液から沈殿しなかった場合、溶液を-20℃まで更に冷却した。ほとんどの場合、固体は-20℃で沈殿しなかった。IPA中で冷却すると、固体形態Aが得られた。アセトン中で冷却すると、-20℃で非常に薄いスラリーが得られたが、固体は、濾過のために室温に移されるとすぐに溶解した。THF中で冷却すると、2つの低結晶性固体、固体形態N(高速冷却)、及び固体形態I(徐冷)が得られた。パターンIは乾燥により結晶性を失った。MeOH中の高速冷却:クロロホルムは固体形態Dを与え、乾燥時に固体形態Bに変換した。これは、固体形態Bが必ずしも固体形態Cの脱水物ではなく、無水固体であってもよいことを示す。結果を表39に要約する。

Figure 2023527412000076
実施例2D:貧溶媒結晶化
種々の溶媒系において、貧溶媒結晶化を行った。まず、XRPDパターンC(固体形態C)によって特徴付けられる化合物(I)の約30mgの固体遊離塩基を溶媒に溶解した。次いで、直接添加法または逆添加法のいずれかを使用して、貧溶媒結晶化を行った。直接添加のため、スラリーが形成されるまで、溶液に貧溶媒を滴下した。逆添加のため、溶液を一度に貧溶媒に添加した。使用した貧溶媒の体積は、固体を溶解するのに必要な溶媒の体積の4倍であった。例えば、固体を溶解させるために0.15mLの溶媒が必要とされる場合、溶液を一度に0.30mLの貧溶媒に添加した。固体が形成されると、スラリーを濾過し、固体をXRPD分析のために回収した。逆貧溶媒実験のXRPD結果を表40Aに要約する。

Figure 2023527412000077
直接貧溶媒実験のXRPD結果を表40Bに要約する。
Figure 2023527412000078
パターンOは、パターンBとピークを共有するが、高角度のXRPDパターンにおいて差異が観察され、パターンOは、パターンBと比較したときに余分なピークを有する。
パターンJは、THF/シクロヘキサン系において観察され、結晶性が失われたか、または乾燥時に非晶質となった(すなわち、THFが蒸発するにつれて結晶構造が崩壊し始める)。
実施例2E:粉砕
溶剤粉砕は、粉砕媒体として1/4インチのステンレス鋼球を用いる小さいボールミルを使用して行った。XRPDパターンCによって特徴付けられる化合物(I)の約50mgの固体遊離塩基を容器に秤量し、1体積の溶媒を添加した。粉砕を3×30秒単位で行い、容器の壁から固形物を削り取って、ミル間の焼結を最小限に抑えた。乾式粉砕は、XRPDパターンCによって特徴付けられるより低い結晶性固体形態をもたらした。MeOH及びEtOHで粉砕した後、固体形態Aへの変換が観察され、これは、スラリー実験で観察されたもの(EtOHで固体形態Cが固体形態Aに変換した)と一致する。THFで粉砕した後、固体形態Aへのいくらかの変換が観察され、固体も結晶性を失った。固体は固体形態Cとして残り、微量固体は固体形態Aに変換されたが、EtOAcで粉砕すると結晶性が失われた。結果を表41に要約する。
Figure 2023527412000079
実施例2F:非晶質スラリー
クロロホルム中で非常に薄いスラリーを形成し、続いてスラリーを蒸発させることによって、非晶質固体を調製した。得られた固体は、XRPDによれば非晶質であった。実験からの非晶質固体(クロロホルムスラリーからの蒸発)を250μL溶媒中で1時間スラリー化し、濾過し、XRPDを行った。IPAの場合にはゲル形成が観察されたため、混合物を遠心分離し、ゲル上でXRPDを行った。MtBE、IPAc、ACN、アセトン、及びIPA中でスラリー化したときに、XRPDパターンHを有する低結晶性材料が観察された。固体は非晶質のままシクロヘキサン中に残り、固体はIPAcの溶液に残った。結果を表42に要約する。

Figure 2023527412000080
実施例2G:熱処理
選択した固体をDSC中の熱処理に使用した。固体を指定温度まで加熱し、次いで室温に戻してXRPDによる分析を行った。結果を表30に要約する。150℃まで加熱すると、固体形態C試料が固体形態Bに変換した。固体形態A試料は、融点での保持後に、XRPDパターンHを有する材料に変換しなかった。固体形態Bは、190℃まで加熱すると固体形態Aに変換した。140℃まで加熱すると固体形態Fが固体形態Bに変換した。
Figure 2023527412000081
実施例3:塩スクリーニング
塩スクリーニングは、15個の対イオン及び3個の溶媒を使用して化合物(I)に実施したが、共結晶スクリーニングは5個の潜在的な共形体を使用した。結晶パターンは、ほとんどの対イオンで形成された。フマル酸塩及び硫酸塩は乾燥時に変化した。クエン酸塩、塩酸塩(5-A)、及びゲンチセートは、95%を超える相対湿度で潮解した。1.1当量の実験から生成されたピルビン酸塩、サッカリン塩、及び硫酸塩は、95%を超える相対湿度に曝露した後、全て形態が変化した。多くの塩のX線粉末回折パターンは、乾燥及び湿度曝露の両方に対して安定であった(マレイン酸8-A、シュウ酸9-A、グルタル酸11-A、コハク酸15-A、及びリン酸14-A)。低結晶性パターンは、ピルビン酸、硫酸、クエン酸、フマル酸、及びサッカリンを用いたスクリーニングから得たが、中等度~高結晶性パターンは、塩酸、マレイン酸、シュウ酸、サリチル酸、グルタル酸、硫酸、コハク酸、酒石酸、及びリン酸から得た。遊離塩基を超える改良された溶解度を示す全ての塩、及び選択された結果を表44に要約する。

Figure 2023527412000082
化合物(I)を、表32に示される5つの対イオンを使用して、塩スクリーニング中に評価した。塩スクリーニングのために選択された溶媒は、EtOH、EtOAc、及びIPA:水(9:1体積)であり、このプロジェクト中にも使用される。本プロジェクト中に生成されたデータの概要を表45及び表46に提示する。表45に列挙した追加の化合物(I)対イオンも評価した。

Figure 2023527412000083
Figure 2023527412000084
Figure 2023527412000085
Figure 2023527412000086
Figure 2023527412000087
実施例3A:塩スクリーニング
遊離塩基のストック溶液をMeOH(60.09mg/mL)中で調製した。対イオンのストック溶液を、溶解度に応じて、EtOH、MeOH、またはEtOAc中で調製した。塩形成を、2mLのバイアル中において室温で行った。30mgの化合物(I)(499.3μLのストック溶液)、及び1.1当量の対イオンを各バイアルに添加したが、例外としてHClは2.2当量であり、硫酸は0.55当量及び1.1当量の両方であった。溶媒を週末にわたって室温で蒸発させ、次いで50℃で3時間真空下に置いて、残りの溶媒を除去した。
スクリーニングのために、各バイアルに約25体積の溶媒(0.6mL)を添加した。選択した3つの溶媒は、EtOH、EtOAc、及びIPA:水(9:1体積)であった。溶媒を添加したら、混合物(または溶液)を45℃で1.5時間撹拌し、次いで室温まで冷却し、生成された固体を収集する前に一晩撹拌した。
XRPD分析を3段階で行った。全ての試料について、ウエットケーキのXRPDを行った。次いで、ユニークな固体をXRPDプレート上に残し、50℃において真空下で乾燥させた。次いで、ユニークな乾燥固体のXRPDを行った。次いで、固体を相対湿度97%に少なくとも1日間曝露し、得られた固体上のXRPDを行った。湿度の高い環境は、水中の飽和硫酸カリウムのビーカーを密封容器内に入れることによって生成した。全てのXRPDパターンを、対イオンXRPDパターン及び既知の遊離塩基パターンと比較した。
ユニークな塩のXRPDパターンは、そのID番号によって識別され、その後、追加パターンはアルファベット順に名付けられる。例えば、クエン酸塩の第3のユニークなXRPDパターンは、3-Cと名付けられる。
固体が単離するのに十分な量でない場合、溶媒を室温で蒸発させ、物質を能動真空下にて50℃で3時間乾燥させ、次いで45℃まで30分間加熱した後、MtBEまたはIPAcのいずれかで一晩室温で再スラリー化した。
このプロジェクトのスクリーニング部分中、パターンFB-A(無水)(すなわち、プラルセチニブの遊離塩基の固体形態A)を、EtOH中の化合物(I)遊離塩基のスラリーから単離し、一方、パターンFB-C(水和物)(すなわち、プラルセチニブの遊離塩基の固体形態C)を、EtOAcを用いたスラリーから収集した。パターンFB-A及びFB-Cの混合物を、IPA:水(9:1体積)スラリーから収集した。
ピルビン酸塩は低結晶性であり、乾燥に対して安定であったが、XRPDパターン1-Bをパターン1-Cに変換した固体形態1-Bであり、加湿時にXRPDパターン1-Aを有する固体形態1-Aで観察されたピークシフトが存在した。ほぼ非晶質のパターンは、湿度に曝露すると26.54に1つのピークを得た。ピルビン酸で形成された固体は、IPA:水(9:1体積)中に可溶性であり、代わりにMtBEから単離した。ピルビン酸(パターン1-B)は、95.43℃のオンセット、及び3.2重量%の関連する質量損失、続いて300℃での実行終了までの9.9重量%の質量損失を有する単一の吸熱を有した。
安息香酸は、化合物(I)と塩を形成することが見出されず、遊離塩基パターンFB-Cと関連するピークのみが観察された。MtBE及びIPAcから固体を単離した。
クエン酸塩は、EtOH及びIPA:水(9:1体積)から収集された低い結晶形で乾燥に対して安定であり、EtOH系からより高い結晶性が観察された。非晶質物質をEtOAcから単離した。全ての固体は、湿度に曝露すると潮解することが見出された。低結晶性のクエン酸塩、パターン3-Aは、それぞれ3.8重量%、9.8重量%、及び4.6重量%の関連する質量損失を伴う124.4℃、153.7℃、及び195.9℃のオンセットを有する3つの広い吸熱を有することが観察された。
フマル酸塩、パターン4-A及びパターン4-Bは、乾燥時にそれぞれパターン4-C及び4-Dに変換し、加湿時に安定していた。パターン4-Dを、TGA/DSCを使用して解析し、111.8℃、167.9℃、及び203.2℃のオンセットを有する3つの広い吸熱を有することが見出された。第1の吸熱は、3.5重量%の質量損失を有するが、第2の吸熱は、0.3重量%のはるかに小さい質量損失を示した。最後に観察された吸熱は、6.2重量%の質量損失を有した。下部の結晶性パターンである、パターン4-CもTGA/DSCによって分析され、同様に3つの広範囲の吸熱事象を有することが分かった。第1の広い吸熱は、101.0℃のオンセット及び2.3重量%の関連する質量損失を有して観察された。第2の吸熱は、181.7℃のオンセット、続いて205℃の吸熱を有し、これは、8.5重量%の関連する質量損失を有した。パターン4-D及びパターン4-Cの両方は、DSC/TGA及び1H-NMRスペクトルの水和物形成の証拠を示した。
パターン4-D及びパターン4-Cの化学量論比は、1H-NMRによって、それぞれ0.96:1及び0.6:1(CI:API)であることが決定された。0.26重量%のIPAがパターン4-Dの1H-NMRに存在し、EtOHがパターン4-Cの1H-NMRにBDLであった。
HCl塩(2.2当量)は、3つ全ての溶媒系において、濃厚な粘性スラリーを形成した。EtOAc及びIPA:水(9:1体積)から収集した材料をパターン5-Bとして同定し、パターン5-Cに乾燥させ、加湿時に安定であった。パターン5-Aを、EtOH中のHCl塩のスラリーから単離し、パターン5-Aは、乾燥に対して安定していたが、高湿度にて潮解した。
サッカリンで形成された塩は、低結晶性または非晶質であり、乾燥に対して安定であったが、低結晶パターンであるパターン6-Aは、高湿度に曝露された後、1つのピークの非晶質となった。湿度の上昇にさらされると、非晶質の形態が潮解した。サッカリンで形成された固体は、EtOH及びIPA:水(9:1体積)中に可溶性であり、代わりにMtBE及びIPAcから単離した。
ゲンチジン酸は、非晶質または低結晶性のいずれかである塩を形成した。どちらのケースでも、高湿度に曝露した際に潮解した材料と、広いピークを有する非晶質パターンは、実験室の周囲保管条件下で潮解することが観察された(約56%の相対湿度)。非晶質形態は、湿度に曝露すると、1つの低結晶性な、高角度ピークを得た。ゲンチジン酸で形成された固体は、EtOH及びIPA:水(9:1体積)に可溶性であり、代わりにMtBE及びIPAcから単離した。
マレイン酸及びシュウ酸は共に、3つ全ての溶媒中で、BLU-667遊離塩基を有する結晶性材料を形成し、それぞれパターン8-A及び9-Aと名付けられた。両方のパターンは、乾燥及び加湿に対して安定であり、EtOH及びEtOAc中に白色スラリーが形成された。しかしながら、IPA:水(9:1体積)では、一晩撹拌した後、両方のスラリーが凍結した。
マレイン酸は、2.3重量%の関連する質量損失を有する188.5℃での第1の吸熱のオンセットまでに1.1重量%の漸進的な質量損失を示す、1つのパターンであるパターン8-Aを形成した。196.1℃のオンセットを有する第3の吸熱事象において、6.5重量%の更なる質量損失を観察した。
1H-NMRは、パターン8-Aの化学量論比が0.91:1(CI:API)であり、残留溶媒として0.13重量%のEtOHを有することを示した。
サリチル酸で形成された塩は、EtOH中でスラリー化したときに非晶質であり、EtOAc中で中程度に結晶性なパターン10-Aであった。IPA:水(9:1体積)から単離した材料を、遊離型APIまたはサリチル酸に対応しない余分なピークを有するパターン9-Aとして特定し、パターン10-A+Bと名付けた。非晶質形態は、加湿下でパターン10-Cに変換し、パターン10-A+B及び10-Aは、いずれも乾燥及び加湿に対して安定であった。サリチル酸で形成された固体は、EtOH及びIPA:水(9:1体積)中に可溶性であり、代わりにMtBE及びIPAcから単離した。MtBEにおいて、固体はグミ状材料を形成し、EtOAc及びIPAcにおいて、固体は一晩撹拌した後に凍結した。
グルタル酸は、乾燥及び加湿に対して安定であった、パターン11-Aと名付けられた非常に結晶性の高い塩を形成した。固体がIPA:水(9:1体積)中に溶解したグルタル酸で形成され、代わりにMtBEから回収した。全ての固体は、濾過前に濃厚なスラリーであることが観察された。
EtOH及びEtOAc中の0.55当量の硫酸から生成された固体は、IPA:水(9:1体積)から非常に結晶性の高い固体として単離されたパターン12-Aの証拠と共に、非常に結晶性が低かった。1.1当量の硫酸及び遊離塩基は、より高度に結晶性の物質を形成したが、非常に多形性であった。パターン12-Aのみが、乾燥及び加湿の両方に対して安定であり、一方、パターン12-B及びパターン12-Cは、乾燥に対して安定であった。パターン12-Cは、パターン12-Dの乾燥から生成されたパターン12-Eと非常に類似していた。1.1当量の硫酸で形成された結晶性固体の全てが、加湿時に低い結晶性パターンであるパターン12-Fに変化した。0.55当量の硫酸で形成された固体は、EtOHに可溶性であり、MtBEから単離した。スラリーは、白色及び流動性(MtBE中の0.55当量の硫酸)から、濃厚(EtOAc中の0.55当量及びIPA:水(9:1体積)、ならびにEtOAc中の1.1当量)から、凍結(EtOH中の1.1当量)、または濃厚及びゲル状(IPA:水(9:1体積)中の1.1当量)まで稠度が変化した。
パターン12-A及び12-Bの特徴付けを完了するために、30mgの遊離塩基を2mLのバイアルに直接秤量し、1.0mLの溶媒中でスラリー化することによって、追加の固体を生成した。パターン12-Bの生成のためのエタノール、及びパターン12-AのためのIPA:水(9:1体積)。適切な溶媒系中の溶液として、硫酸を滴下した。塩の形成は、室温で一晩撹拌した後に不完全であったため、スラリーを50℃まで30分間加熱してから冷却し、更に4時間室温で撹拌した。固体を回収し、能動真空下において50℃で最低6時間乾燥させた。しかしながら、更なる12-Aの生成は成功したが、パターン12-Bと同様のいくつかのピークを伴う硫酸塩(1.1当量の硫酸)の新しいパターンが生成された。新しいパターンは、パターン12-G+2ピークと指定された。このパターンは乾燥時にパターン12-Hに変換し、加湿時にパターン12-Gに戻った。
酒石酸は、各溶媒から生成される異なる多形を有するプラルセチニブ遊離塩基を用いて、高~中程度の結晶性固体を形成した。固体は全て、乾燥及び加湿に対して安定であった。IPA:水(9:1体積)中のスラリーは、最初に溶解した後、濃厚なゲル状になり、EtOH中の固体も非常に濃厚になったが、EtOAc中のスラリー化された固体はより流動性があった。
リン酸及び化合物(I)遊離塩基は、乾燥及び加湿に対して安定であった1つの非常に結晶性のパターンである、パターン14-Aを生成した。3つ全ての溶媒中のスラリーは濃厚であった。
全てパターン15-Aとして名付けられる固体がコハク酸で形成されたが、EtOHからのウエットケーキとしてのみ高度に結晶性であった。乾燥により結晶度が低下し、EtOAc及びIPA:水(9:1体積)から収集した固体は、結晶性XRPDパターンが生じるのに十分な量が生成されなかった。固体は、EtOH及びEtOAc中の白色スラリーであり、IPA:水(9:1体積)中の薄いスラリーであった。
スクリーニングからのXRPD結果の概要を図26A~26Cに示す。スクリーニング(湿潤、乾燥、及び湿度曝露後)によるXRPDの結果の要約表では、括弧内の溶媒は、元の溶液を蒸発させて乾燥させ、新しい溶媒を添加してスラリー化したことを示す。ハイフンは分析が行われなかったことを示す。
実施例3B:共粉砕
約30mgの化合物(I)遊離塩基及び1.05当量の共形体を粉砕カプセルに直接秤量し、1体積の溶媒(MtBE、MeOAc、またはEtOH)を添加する前に手動で混合した。固体を収集する前に、各システムを1回30秒間粉砕した。「湿った」材料のXRPDのための湿った材料の試料を採取した後、能動真空下において50℃で2時間乾燥させた。ユニークなパターンを更に24時間、97%R.H.に曝露した。
共粉砕実験から、尿素と遊離塩基のみが新しいパターンである、パターン16-Bを含有すると特定された結晶性固体を生じた。しかしながら、この材料は、遊離塩基パターンFB-Cも含有した。他の潜在的な共形体は、結晶性FB-Cを含有する粉末パターンを有する材料、または結晶性FB-Cと共形体の組み合わせのいずれかを生じた。
16-B及びFB-Cを含有する固体を乾燥させて、結晶性尿素が存在する物質を産生した。尿素と関連するピークは加湿時に消失した。
表49は、共製粉スクリーニングからの共結晶XRPDの結果の要約である。
Figure 2023527412000088
実施例3C:共溶融
約30mgのプラルセチニブ遊離塩基及び1.05当量の共形態を、2mLのバイアルに直接秤量し、視覚的に均質な混合物が達成されるまで十分に混合した。得られた粉末を100μLのDSCパンに封入し、10℃/分の速度で最低の融解成分の融解温度10℃上まで加熱した。実験を5分間等温保持した後、10℃/分の速度で室温まで冷却した。次いで、試料をXRPDについて採取した。
尿素と遊離塩基の共溶融のみが結晶性物質を生じ、それは、尿素を有するパターンFB+Aであることが決定された。
表50は、共溶融スクリーニングからの共結晶XRPDの結果の要約である。
Figure 2023527412000089
結合したTGA/DSCまたはDSCを、試料に依存した塩スクリーニング中に生成された結晶性固体で実行した。十分な材料が生成された場合には、TGA/DSCが好ましい特徴付け方法であったが、いくつかの実験により、回収された固体の量が少なかった。これらの場合において、スタンドアロンDSCを特徴付けに利用した。データを図26A及び図26Bの表に要約する。
DMSO-d6中の溶液1H-NMRを、許容される材料として結晶性固体上で実施し、対イオンまたは共形態の化学量論比を決定すると共に、存在する残留溶媒を定量化するために特徴付けた。
実施例4:化合物(I)HCl塩固体形態
a)プラルセチニブHCl塩形態5-A
MeOH(60mg/mL)中の化合物(I)の溶液を調製した。2.2当量のHClを0.6mLのEtOHに加えた。0.5mLのMeOH/化合物(I)溶液をEtOH/HCl溶液に加えた。混合物を45℃で1.5時間撹拌した後、室温まで冷却し、一晩撹拌した。次いで、混合物を濾過し、湿潤固体からXRPDを得た(図27A)。この形態をHCl塩の形態5-Aとして特定した。形態5-Aは、乾燥に対して安定であったが、高湿度で潮解した。
b)プラルセチニブHCl塩形態5-B及びプラルセチニブHCl塩形態5-C
化合物(I)の溶液をMeOH(60mg/mL)中で調製した。2.2当量のHClを0.6mL(25体積)のIPA/水(9:1)に添加した。0.5mLのMeOH/化合物(I)溶液をIPA/HCl溶液に加えた。混合物を45℃で1.5時間撹拌した後、室温まで冷却し、一晩撹拌した。次に混合物を濾過し、湿潤固体からXRPDを得た。この湿潤形態を、HCl塩の形態5-Bとして特定した。次いで、この材料を50℃において3時間真空下で乾燥させ、残留溶媒を除去した。乾燥させると、形態5-Bは、加湿及び安定性に対して安定であった形態5-Cに変換した。
HCl塩は、高純度(HPLC99.89%)を示した。パターン5-Bは、XRPD及びHPLCによると、EtOH、EtOAc、及びEtOH:水(95:5体積)中で7日間安定してスラリー化した。HCl塩はまた、40℃で75%RHに7日間曝露しても安定であった。
実施例5:化合物(I)リン酸塩固体形態
0.5255gの化合物(I)の遊離塩基を、35℃で7.5体積のEtOHでスラリー化し、EtOH中の1.1当量のリン酸溶液0.033g/mLを1時間にわたって15分刻みで滴下した。最初に酸溶液を添加した後、スパチュラ先端量の固体形態14-Aを種として添加した。最初のAPIスラリーは薄く曇っていたが、リン酸及び種の最初の添加に続いて濃くなり始めた。リン酸溶液の2回目の添加後、スラリーは非常に濃厚であったが、酸添加ごとに流動性が高くなった。スラリーを50℃まで加熱して1時間撹拌し、流動性を維持した。スラリーを室温まで冷却し、一晩撹拌した。
ウエットケーキのXRPDは、乾燥前に固体が固体形態14-Aとして結晶化したことを確認した。顕微鏡法では、形態が微粒子であることが示された。
固体を濾過し、ウエットケーキを50℃の静的真空下に置いて一晩乾燥させた。
実施例6:化合物(I)グルタル酸塩固体形態
0.5092gの化合物(I)の遊離塩基を、35℃でEtOHの7.5体積中でスラリー化し、EtOH中の0.083g/mLの溶液として1.1当量のグルタル酸を1時間にわたって15分刻みで滴下した。最初に酸溶液を添加した後、スパチュラ先端量の固体形態11-Aを種として添加した。最初のAPIスラリーは薄く曇っていたが、グルタル酸及び種の最初の添加に続いて濃厚に始めた。2回目のグルタル酸添加後、スラリーは非常に濃厚であり、ほとんど動かなかった。5体積のEtOHを添加してスラリーを動態化した。スラリーは、その後のグルタル酸の添加を通して増粘し続けた。スラリーを50℃まで加熱して1時間撹拌し、流動可能にした。その後、スラリーを室温まで冷却し、一晩撹拌し、その上に、大きな粒子を有する流動性スラリーを形成した。XRPD日は、部分的な塩形成のみを示した。
更に0.25当量のグルタル酸をスラリーに加え、溶媒を蒸発させて乾燥させた。次いで、固体を最小限のMeOHに50℃で溶解させた。溶液を熱から外し、固体形態11-Aを添加した。薄いスラリーを形成し、MeOHを窒素ガスの穏やかな流れの下、室温で蒸発させ、濃厚なスラリーが形成されるまで溶媒を濃縮した。
XRPDは、固形物をグルタル酸固形物11-Aとして確認し、固形物を濾過し、50℃にて静的真空下で乾燥させた。収集された固体の量が少なかったため、追加のスケールアップを行い、分析に十分な材料を生成した。顕微鏡法のために採取したスラリーの試料は、針である固体の形態を示した。
実施例7:化合物(I)コハク酸塩固体形態
0.5020gの化合物(I)の遊離塩基を、10体積の50℃のMeOH中に溶解した。1.1当量のコハク酸を、EtOH中の0.028g/mLの溶液として、1時間にわたって15分刻みで滴下した。スパチュラ先端量の固体形態15-Aを、酸溶液の最初の添加後に種として添加し、酸の2回目の添加後に再度添加した。種を添加すると溶液が白濁し、酸を添加する過程でわずかに濃厚になり始めたが、グルタル酸を最終的に添加した後も薄いままであった。MeOHを窒素ガスの穏やかな流れによって35℃で蒸発させ、固体を能動真空下、50℃で乾燥させた。次いで、固体をEtOH中において45℃で20分間スラリー化した。次いで、スラリーを室温まで冷却し、2.5体積の追加のEtOHを添加して、非常に濃厚な不動のスラリーを緩め、これを濾過することができるようにした。固体を真空濾過によって収集し、静的及び能動真空の組み合わせ下で一晩乾燥させた。スラリーの顕微鏡法により、形態が、いくつかのアーモンド形の凝集体を形成する傾向のある帯状の針であることが明らかになり、固体形態15-AをXRPD分析によって確認した。
追加の実施形態
本発明はその詳細な説明と共に説明されているが、前述の説明は、添付の特許請求の範囲の範囲によって定義される本発明の範囲を例示することを意図しており、限定するものではないことを理解されたい。他の態様、利点、及び修正は、特許請求の範囲の範囲内である。当業者は、日常的な程度の実験を使用して、本明細書に記載される本発明の特定の実施形態に対する多くの等価物を認識するか、または確認することができるであろう。そのような等価物は、以下の特許請求の範囲によって包含されることが意図される。上記の参考文献及び刊行物の全ては、参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (59)

  1. 化合物(I)またはその薬学的に許容される塩の結晶性固体形態:
    Figure 2023527412000090
  2. 化合物(I)の遊離塩基を含む、請求項1に記載の固体形態。
  3. 化合物(I)の薬学的に許容される塩:
    Figure 2023527412000091
  4. 化合物(I)の塩、ならびにベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、塩酸、臭化水素酸及び硝酸からなる群から選択される対イオンを含む、請求項3に記載の固体形態。
  5. 化合物(I)の塩、ならびにピルビン酸、クエン酸、フマル酸、塩酸、サッカリン、ゲンチジン酸、マレイン酸、シュウ酸、サリチル酸、グルタル酸、硫酸、酒石酸、リン酸、及びコハク酸からなる群から選択される対イオンを含む、請求項3に記載の固体形態。
  6. 化合物(I)の塩酸塩を含む、請求項1または3~5のいずれか1項に記載の固体形態。
  7. (シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの遊離塩基の無水結晶性固体形態。
  8. (シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの遊離塩基の結晶性固体形態A。
  9. およそ(±0.2):5.0°、9.7°、12.7°、13.6°、及び16.1°の2シータ度で表される特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを示す、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの遊離塩基の固体形態。
  10. 17.8、9.1、7.0、6.5、及び5.5のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応する、5.0°、9.7°、12.7°、13.6°、及び16.1°の角度(2シータ±0.2)に回折を有するXRPDパターンによって更に特徴付けられる、請求項7~9のいずれか1項に記載の固体形態。
  11. 6.8、19.2、19.5、及び23.5の角度(2シータ±0.2)に追加の回折を有するX線粉末回折(XRPD)によって特徴付けられる、請求項7~10のいずれか1項に記載の固体形態。
  12. 13.0、4.6、4.5、及び3.8のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応する6.8、19.2、19.5、及び23.5の角度(2シータ±0.2)に回折を有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項11に記載の固体形態。
  13. 以下の同じまたは実質的に同じ角度(20±0.2)及び対応するd間隔(A±0.2)にピークを有するX線粉末回折(XRPD)によって特徴付けられる、請求項7~12のいずれか1項に記載の固体形態。

    Figure 2023527412000092
  14. a.約205℃で観察される吸熱事象を有する示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、及び
    b.相対湿度2~95%のDVSによる約10%の可逆的質量変化、のうちの1つ以上によって更に特徴付けられる、請求項7~13のいずれか1項に記載の固体形態。
  15. (シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの遊離塩基の固体形態Aである、請求項9~14のいずれか1項に記載の固体形態。
  16. 前記XRPDパターンAによって特徴付けられる、請求項7~15のいずれか1項に記載の固体形態。
  17. a.アルコール、アセトン、またはACN中のスラリー化、
    b.IPA及び1-プロパノール中の蒸発結晶化及び冷却結晶化、ならびに
    c.アセトン:水中での再結晶化、からなる群から選択されるステップを含むプロセスによって得られる、請求項7~16のいずれか1項に記載の固体形態。
  18. (シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの遊離塩基の結晶性固体形態B。
  19. およそ(±0.2):5.9°、8.8°、11.6°、14.7°、及び19.5°の2シータ度で表される特徴的なピークを有するX線粉末回折(XRPD)パターンを示す、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの遊離塩基の固体形態。
  20. 15.0、10.0、7.6、6.0、4.6のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応する角度(2シータ±0.2)5.9°、8.8°、11.6°、14.7°、及び19.5°に回折を有するXRPDパターンによって更に特徴付けられる、請求項18または19に記載の固体形態。
  21. 17.0、17.6、及び22.2の角度(2シータ±0.2)に追加の回折を有するX線粉末回折(XRPD)によって特徴付けられる、請求項18~20のいずれか1項に記載の固体形態。
  22. 5.2、5.0、及び4.0のd間隔(オングストローム±0.2)にそれぞれ対応する17.0、17.6、及び22.2の角度(2シータ±0.2)に回折を有するXRPDパターンによって特徴付けられる、請求項11に記載の固体形態。
  23. 以下の同じまたは実質的に同じ角度(20±0.2)及び対応するd間隔(A±0.2)にピークを有するX線粉末回折(XRPD)によって特徴付けられる、請求項18~22のいずれか1項に記載の固体形態。

    Figure 2023527412000093
  24. a.約205℃で観察される吸熱事象を有する示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、及び
    b.相対湿度2~95%のDVSによる約10%の可逆的質量変化、のうちの1つ以上によって更に特徴付けられる、請求項18~23のいずれか1項に記載の固体形態。
  25. 前記XRPDパターンAによって特徴付けられる、請求項18~24のいずれか1項に記載の固体形態。
  26. a.アルコール、アセトン、またはACN中でのスラリー化、
    b.IPA及び1-プロパノール中の蒸発結晶化及び冷却結晶化、並びに
    c.アセトン:水中での再結晶化、からなる群から選択されるステップを含むプロセスによって得られる、請求項18~24のいずれか1項に記載の固体形態。
  27. (シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの遊離塩基の水和結晶性固体形態。
  28. (シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの遊離塩基の結晶性固体形態C。
  29. a.XRPDパターン1-AまたはXRPDパターン1-B、並びに
    b.95.43℃のオンセット、及び3.2重量%の関連する質量損失、続いて300℃での実行終了までの9.9重量%の質量損失を有する、TGA/DSCによって測定された単一の吸熱、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドのピルビン酸塩固体形態。
  30. XRPDパターン2-A、XRPDパターン2-B、XRPDパターン2-C、またはXRPDパターン2-Dによって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドのMSA塩固体形態。
  31. a.XRPDパターン3-A、並びに
    b.3.8重量%、9.8重量%、及び4.6重量%の関連する質量損失をそれぞれ有する、124.4℃、153.7℃、及び195.9℃のオンセットを有する、TGA/DSCによって測定された3つの広い吸熱、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドのクエン酸塩固体形態。
  32. a.XRPDパターン4-A、またはXRPDパターン4-B、またはXRPDパターン4-C、またはXRPDパターン4-D、並びに
    b.111.8℃、167.9℃、及び203.2℃のオンセットを有するTGA/DSCによって測定された3つの広い吸熱であって、第1の吸熱が約3.5重量%の質量損失を有し、第2の吸熱が約0.3重量%の質量損失を有し、第3の吸熱が約6.2重量%の質量損失を有する、3つの広い吸熱、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドのフマル酸塩固体形態。
  33. プラルセチニブの結晶性塩酸塩の固体形態5-A。
  34. プラルセチニブの結晶性塩酸塩の固体形態5-B。
  35. a.およそ(±0.2度)6.1°、8.9°、9.5°、15.0°、16.6°の2シータ角に特徴的な回折ピークを含むXRPDパターン、並びに
    b.88.7℃(±0.2度)のオンセットを有する広い吸熱と関連する3.4重量%の最初の質量損失、及び第1の広い吸熱の終了から244.2℃(±0.2度のオンセットを有する溶融の終了まで観察される、6.7重量%の第2の質量損失事象によって特徴付けられるTGA/DSCサーモグラム、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの塩酸塩固体形態。
  36. プラルセチニブの結晶性塩酸塩の固体形態5-C。
  37. XRPDパターン5-Cによって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの塩酸塩固体形態。
  38. XRPDパターン6-Aによって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドのサッカリン塩固体形態。
  39. XRPDパターン7-Aによって特徴付けられる、ゲンチジン酸と、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドと、の固体形態の塩。
  40. a.XRPDパターン8-A、並びに
    b.2.3重量%の関連する質量損失を有する188.5℃、及び6.5重量%の関連する質量損失を有する196.1℃のオンセットを有するTGA/DSCによって測定された吸熱、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドのマレイン酸塩固体形態。
  41. a.XRPDパターン9-A、及び
    b.約231.8℃のオンセットを有する溶融事象までの、TGA/DSCにより測定された2.4重量%の漸進的な質量損失、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドのシュウ酸塩固体形態。
  42. XRPDパターン10-Aによって特徴付けられる固体形態または非晶質固体形態の、サリチル酸と、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドと、の塩。
  43. a.XRPDパターン11-AまたはXRPDパターン11-B、並びに
    b.約177.8℃のオンセット及び実験の開始から溶融の終了までに約0.3重量%の質量損失を有する、単一の吸熱によって特徴付けられるTGA/DSC、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドのグルタル酸塩固体形態。
  44. XRPDパターン12-A、XRPDパターン12-B、XRPDパターン12-C、XRPDパターン12-D、XRPDパターン12-E、XRPDパターン12-F、XRPDパターン12-G、またはXRPDパターン12-H、を含むXRPDパターンのうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの硫酸塩。
  45. a.XRPDパターン12-A、並びに
    b.81.7℃、159.7℃及び207.6℃のオンセットを有する吸熱によって特徴付けられるTGA/DSC、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの硫酸塩。
  46. a.XRPDパターン12-B、及び
    b.260℃超での分解の証拠を有する184.9℃のオンセットを有する単一の吸熱によって特徴付けられるTGA/DSC、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの硫酸塩。
  47. a.XRPDパターン12-C、並びに
    b.126.5℃、154.7℃及び186.4℃での吸熱によって特徴付けられるTGA/DSC、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの硫酸塩。
  48. a.XRPDパターン12-E、並びに
    b.約119.0℃、及び約169.6℃での吸熱によって特徴付けられるTGA/DSC、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの硫酸塩。
  49. XRPDパターン13-A、XRPDパターン13-B、及びXRPDパターン13-C、を含むXRPDパターンのうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの酒石酸塩。
  50. a.XRPDパターン13-A、及び
    b.約150.1℃での単一の吸熱によって特徴付けられるTGA/DSC、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの酒石酸塩。
  51. a.XRPDパターン13-B、並びに
    b.約99.3℃、127.6℃、及び169.3℃での吸熱によって特徴付けられるTGA/DSC、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの酒石酸塩。
  52. a.XRPDパターン13-C、並びに
    b.約77.3℃、及び132.4℃での吸熱によって特徴付けられるTGA/DSC、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの酒石酸塩。
  53. a.XRPDパターン14-A、並びに
    b.約113.3℃での吸熱及び約1.1重量%の関連する質量損失、ならびに約198.4及び237.5℃での2つの吸熱によって特徴付けられるTGA/DSCであって、合わせて約1.6重量%の質量損失を有する前記TGA/DSC、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドのリン酸塩。
  54. a.XRPDパターン15-A、並びに
    b.約126.8℃及び約150.9℃での吸熱によって特徴付けられるTGA/DSC、のうちの1つ以上によって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドのコハク酸塩。
  55. XRPDパターン16-Aによって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの尿素塩。
  56. XRPDパターン17-Aによって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドのケルセチン二水和物塩。
  57. XRPDパターン18-AまたはXRPDパターン18-Bによって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドのベンゼンスルホン酸塩。
  58. XRPDパターン19-A、XRPDパターン19-B、またはXRPDパターン19-Cによって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4-メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの臭化水素酸。
  59. XRPDパターン20-Aによって特徴付けられる、(シス)-N-((S)-1-(6-(4-フルオロ-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン-3-イル)エチル)-1-メトキシ-4-(4メチル-6-(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イルアミノ)ピリミジン-2-イル)シクロヘキサンカルボキサミドの硝酸塩。
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