JP2023518006A - キナーゼ阻害剤としての化合物 - Google Patents

キナーゼ阻害剤としての化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP2023518006A
JP2023518006A JP2022554904A JP2022554904A JP2023518006A JP 2023518006 A JP2023518006 A JP 2023518006A JP 2022554904 A JP2022554904 A JP 2022554904A JP 2022554904 A JP2022554904 A JP 2022554904A JP 2023518006 A JP2023518006 A JP 2023518006A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
cycloalkyl
alkyl
alkyl group
aryl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022554904A
Other languages
English (en)
Inventor
チェンシ・ヘ
シアンロン・ワン
ユエ・ロン
ルイ・タン
フアジエ・ジャン
ハオハン・タン
ヤンシン・リウ
シュ・リン
トンシュアン・リ
シンドン・ジャオ
ウェイボ・ワン
Original Assignee
フォチョン・バイオサイエンシーズ・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by フォチョン・バイオサイエンシーズ・リミテッド filed Critical フォチョン・バイオサイエンシーズ・リミテッド
Publication of JP2023518006A publication Critical patent/JP2023518006A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D487/04Ortho-condensed systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D231/00Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings
    • C07D231/02Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings
    • C07D231/10Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D231/14Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D231/38Nitrogen atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D471/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00
    • C07D471/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, at least one ring being a six-membered ring with one nitrogen atom, not provided for by groups C07D451/00 - C07D463/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D471/04Ortho-condensed systems

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

本発明は、BTK阻害剤、その医薬組成物及びその使用方法を提供する。

Description

本願は、米国仮特許出願62/988,838及び63/047,879の優先権を主張し、その内容全体が参照により本願に組み込まれる。
本発明は、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)活性及びその薬剤耐性変異を阻害できる化合物又はその薬学的に許容される塩、並びに薬物として癌及び炎症などの過剰増殖性疾患又は免疫疾患及び自己免疫疾患を治療することに関する。
癌及び炎症などの過剰増殖性疾患は、効果的な治療手段を提供することに科学界の関心が集まっている。これに関連して、増殖性疾患において役割を果たす特定の機序を同定し、標的とする努力が行われている。
ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)は、非受容体チロシンキナーゼTecファミリーのメンバーに属し、B細胞及び骨髄細胞において発現され、かつB細胞受容体(BCR)経路において重要な調節役割を果たす。B細胞受容体経路は、初期B細胞の発生、成熟B細胞の活性化、シグナル伝達及び生存などの過程に関与している。
X連鎖無ガンマグロブリン血症(XLA)は、既知の病因がヒトBTK機能の変異であり、機能の変異のため成熟B細胞を生成することができず、血清中の様々な免疫グロブリンが明らかに低下するか又は欠乏することを引き起こすヒト原発性免疫不全疾患である。また、BTKを調節すると、B細胞受容体経路により炎症性サイトカイン及びケモカインを生成するようにB細胞を誘導することができ、BTKが自己免疫疾患の治療には大きな潜在力を有することを示す。自己免疫疾患及び炎症性疾患の治療におけるBTKの役割の証拠は、BTK欠損マウスモデルにおいて立証されている。したがって、BTK活性の阻害は、自己免疫疾患及び/又は炎症性疾患、例えば、関節リウマチ、多発性血管炎、重症筋無力症及び喘息の治療に用いることができる。
また、BTKは、アポトーシスにおいて重要な役割を果たすことが既に報告されている。いくつかの悪性腫瘍において、BTKは、B細胞において過剰発現し、これは、腫瘍細胞の増殖及び生存に関連する。BTKを阻害すると、B細胞シグナル伝達経路に影響を与えることにより、B細胞の活性化を阻止し、悪性B細胞の増殖を阻害することができる。
したがって、BTK活性の阻害は、癌、例えば、B細胞リンパ腫、白血病及び他の血液系悪性腫瘍の治療に用いることができる。大量の臨床試験により、BTK阻害剤は癌に有効であることを示す。第1世代のBTK阻害剤、例えば、Ibrutinib(PCI-32765)は、米国食品医薬品局により承認され、市販され、マントル細胞リンパ腫(MCL)又は慢性リンパ球性白血病(CLL)の治療に用いられる。Ibrutinibは、標的タンパク質BTKの活性部位のシステイン残基(C481)と選択的に共有結合して、BTKを不可逆的に阻害することにより、腫瘍の進行を阻害する。しかしながら、一部の癌患者が第1世代のBTK阻害剤に対して薬剤耐性を生じるため、満たされない新たな治療需要が現れる。研究証拠によると、BTKタンパク質の481位のシステイン、例えばC481S、C481Y、C481R、C481Fなどの変異は、それに関連する主な薬剤耐性機序の1つである。BTK阻害剤は、他の疾患、例えば免疫疾患及び炎症の治療にも用いることができる。
したがって、BTK及びその薬剤耐性変異に対する阻害活性を有する化合物は、癌の予防及び治療に対して重要な意味を有する。BTK阻害剤は、WO2008039218及びWO2008121742などの文献に報告されているが、多くのBTK阻害剤は、半減期が短いか又は毒性がある。したがって、新規なBTK阻害剤に対する需要は、依然として強く、新規なBTK阻害剤は、過剰増殖性疾患を治療する際に、溶解度、薬物相互作用、治療効果、安定性、選択性、毒性、薬剤耐性、薬物動態及び薬力学的特徴の少なくとも一方において利点を有する。これに基づいて、本発明は、新規なBTK阻害剤を提供する。
国際公開第2008039218号 国際公開第2008121742号
本発明は、新規な化合物、その薬学的に許容される塩、その医薬組成物、及びその薬物としての応用を開示する。
一態様では、本発明は、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 2023518006000001
(式中、
Figure 2023518006000002
は、環A及び環Bが芳香族であることを保持する単結合又は二重結合であり、
は、C及びNから選択され、
は、CR、C(O)及びNから選択され、
は、CR及びNRから選択され、
は、CR、C(O)、N及びNRから選択され、
は、CR、NRから選択されるか又は存在せず、
は、N及びOから選択され、
は、C及びNから選択され、
は、C及びNから選択され、
及びAがNであり、BがCである場合、Aは、Nではなく、
が存在せず、R及びRがそれらが結合している原子と一緒に環を形成しない場合、A及びAは、同時にNであってはならなく、
Xは、CR及びNから選択され、
Yは、CR及びNから選択され、
Zは、アリール基、ヘテロアリール基及び複素環基から選択され、アリール基、ヘテロアリール基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基及びC3-10シクロアルキル基から選択され、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基及びC3-10シクロアルキル基から選択され、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX1置換基で置換され、
各Rは、独立して、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(=NRE3)RA3、-C(=N-ORB3)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-C(=NRE3)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)RB3、-OC(O)NRA3B3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3B3、-NRA3C(S)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)NRA3B3、-S(O)A3、-S(O)(=NRE3)RB3、-N=S(O)RA3B3、-S(O)ORA3、-OS(O)A3、-NRA3S(O)B3、-NRA3S(O)(=NRE3)RB3、-S(O)NRA3B3、-S(O)(=NRE3)NRA3B3、-NRA3S(O)NRA3B3、-NRA3S(O)(=NRE3)NRA3B3、-P(O)RA3B3及び-P(O)(ORA3)(ORB3)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX3置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA5から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA6から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個、3個若しくは4個のR置換基で置換され、
各Rは、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、-NRA4B4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4B4、-NRA4C(O)RB4及び-S(O)A4から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX4置換基で置換され、
は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA7B7、-ORA7、-C(O)RA7、-C(=NRE7)RA7、-C(=N-ORB7)RA7、-C(O)ORA7、-OC(O)RA7、-C(O)NRA7B7、-NRA7C(O)RB7、-C(=NRE7)NRA7B7、-NRA7C(=NRE7)RB7、-OC(O)NRA7B7、-NRA7C(O)ORB7、-NRA7C(O)NRA7B7、-NRA7C(S)NRA7B7、-NRA7C(=NRE7)NRA7B7、-S(O)A7、-S(O)(=NRE7)RB7、-N=S(O)RA7B7、-S(O)ORA7、-OS(O)A7、-NRA7S(O)B7、-NRA7S(O)(=NRE7)RB7、-S(O)NRA7B7、-S(O)(=NRE7)NRA7B7、-NRA7S(O)NRA7B7、-NRA7S(O)(=NRE7)NRA7B7、-P(O)RA7B7及び-P(O)(ORA7)(ORB7)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX6置換基で置換され、
A3及びRB3の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA3及びRB3」は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、非置換であるか、RX3から選択された1個、2個又は3個の置換基で置換され、
A4及びRB4の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA4及びRB4」は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、非置換であるか、RX4から選択された1個、2個又は3個の置換基で置換され、
A5は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
A6は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
A7及びRB7の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA7及びRB7」は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、非置換であるか、RX7から選択された1個、2個又は3個の置換基で置換され、
E3及びRE7の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO、-ORa1、-SRa1、-S(O)a1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1b1及び-S(O)NRa1b1から選択され、
、RX1、RX2、RX3、RX4、RX5、RX6及びRX7の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO、-(CRc1d1NRa1b1、-(CRc1d1ORb1、-(CRc1d1C(O)Ra1、-(CRc1d1C(=NRe1)Ra1、-(CRc1d1C(=N-ORb1)Ra1、-(CRc1d1C(O)ORb1、-(CRc1d1OC(O)Rb1、-(CRc1d1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)Rb1、-(CRc1d1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1OC(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)ORb1、-(CRc1d1NRa1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(S)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1N=S(O)Ra1b1、-(CRc1d1S(O)ORb1、-(CRc1d1OS(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1P(O)Ra1b1及び-(CRc1d1P(O)(ORa1)(ORb1)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で
置換され、
a1及びRb1の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra1及びRb1は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、1個、2個又は3個のR基で任意に置換され、
c1及びRd1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc1及びRd1は、それらが結合している単一又は複数の炭素原子と一緒に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0個、1個又は2個のヘテロ原子を含む3~12員環を構成し、該環は、1個、2個又は3個のR基で任意に置換され、
各Re1は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、CN、NO、-ORa2、-SRa2、-S(O)a2、-C(O)Ra2、-C(O)ORa2、-S(O)NRa2b2及び-C(O)NRa2b2から選択され、
各Rは、独立して、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO、-(CRc2d2NRa2b2、-(CRc2d2ORb2、-(CRc2d2C(O)Ra2、-(CRc2d2C(=NRe2)Ra2、-(CRc2d2C(=N-ORb2)Ra2、-(CRc2d2C(O)ORb2、-(CRc2d2OC(O)Rb2、-(CRc2d2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)Rb2、-(CRc2d2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2OC(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)ORb2、-(CRc2d2NRa2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(S)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2N=S(O)Ra2b2、-(CRc2d2S(O)ORb2、-(CRc2d2OS(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2P(O)Ra2b2及び-(CRc2d2P(O)(ORa2)(ORb2)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してヒドロキシ基、CN、アミノ基、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C
3-10シクロアルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
a2及びRb2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra2及びRb2は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1又は2個の置換基で任意に置換され、
c2及びRd2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc2及びRd2は、それらが結合している単一又は複数の炭素原子と一緒に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0個、1個又は2個のヘテロ原子を含む3~12員環を構成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1個又は2個の置換基で任意に置換され、
各Re2は、独立して、水素、CN、NO、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、-C(O)C1-4アルキル基、-C(O)C3-10シクロアルキル基、-C(O)OC1-4アルキル基、-C(O)OC3-10シクロアルキル基、-C(O)N(C1-4アルキル)、-C(O)N(C3-10シクロアルキル)、-S(O)1-4アルキル基、-S(O)3-10シクロアルキル基、-S(O)N(C1-4アルキル)及び-S(O)N(C3-10シクロアルキル)から選択され、
mは、0、1、2、3及び4から選択され、
各rは、独立して、0、1及び2から選択され、
各tは、独立して、0、1、2、3及び4から選択される。)
式(I)の一実施例では、本発明は、化合物又はその薬学的に許容される塩を提供し、式(I)の
Figure 2023518006000003
部分の構造は、
Figure 2023518006000004
から選択され、ここで、R、R、R及びRの各々の定義は、式(I)の場合と同じであり、nは、0、1、2、3及び4から選択され、pは、0、1、2、3及び4から選択され、記号
Figure 2023518006000005
は、分子の他の部分との結合点を表す。
別の態様では、本発明は、式(I)の化合物又は少なくとも1つのその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される賦形剤とを含有する医薬組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、BTKを調節する方法であって、それを必要とする系又は個体に治療有効量の式(I)の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物を投与することにより、BTKを調節することを含む方法を提供する。
別の態様では、また、本発明は、BTK阻害に応答する病態を治療、改善又は予防する方法であって、それを必要とする系又は個体に有効量の式(I)の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物を、任意に第2の治療剤と組み合わせて投与して、上記病態を治療することを含む方法を提供する。
或いは、本発明は、BTKにより媒介される病態を治療する薬物の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の用途を提供する。特定の実施例では、上記化合物は、BTKにより媒介される病態を治療するために単独で又は第2の治療剤と組み合わせて使用されてもよい。
或いは、本発明は、BTKにより媒介される病態の治療するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
特定的に、上記病態は、自己免疫疾患、移植疾患、感染性疾患又は細胞増殖性障害を含むが、これらに限定されない。
また、本発明は、細胞増殖性障害を治療する方法であって、それを必要とする系又は個体に有効量の式(I)の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は医薬組成物を、任意に第2の治療剤と組み合わせて投与して、上記病態を治療することを含む方法を提供する。
或いは、本発明は、細胞増殖性障害を治療する薬物の製造における、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の用途を提供する。特定の実施例では、上記化合物は、上記疾患を治療するために単独で又は化学療法剤と組み合わせて使用されてもよい。
特定的に、上記病態は、自己免疫疾患、異種免疫疾患、アレルギー性疾患、炎症性疾患又は細胞増殖性障害を含むが、これらに限定されない。
いくつかの実施例では、病態は、細胞増殖性障害である。ある実施例では、細胞増殖性障害は、B細胞増殖性障害であり、B細胞悪性腫瘍、B細胞慢性リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、多発性硬化症、小リンパ球性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、リンパ腫様肉芽腫症及び形質細胞腫を含むが、これらに限定されない。
いくつかの実施例では、病態は、自己免疫疾患であり、関節リウマチ、乾癬性関節炎、乾癬、変形性関節症、若年性関節炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、重症筋無力症、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、急性播種性脳脊髄炎、アジソン病、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、再生不良性貧血、自己免疫性肝炎、セリアック病、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑病、強皮症、原発性胆汁性肝硬変、ライター症候群、乾癬、自律神経機能不全、神経性筋強直症、間質性膀胱炎、エリテマトーデス、全身性エリテマトーデス及びループス腎炎を含むが、これらに限定されない。
いくつかの実施例では、病態は、異種免疫疾患であり、移植片対宿主病、移植、輸血、アナフィラキシー(anaphylaxis)、アレルギー(allergy)、I型過敏症反応、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎及びアレルギー性皮膚炎を含むが、これらに限定されない。
いくつかの実施例では、病態は、炎症性疾患であり、喘息、虫垂炎、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頸管炎、胆管炎、胆嚢炎、大腸炎、結膜炎、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、小腸炎症、結腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、結合組織炎、胃炎、腸炎、肝炎、化膿性汗腺炎、咽喉炎、乳房炎、髄膜炎、炎症性心筋炎、筋炎、腎炎、精巣炎、卵巣炎、骨炎、中耳炎、膵炎、流行性耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、間質性肺炎、急性肺炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻粘膜炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、扁桃炎、ブドウ膜炎、膣炎、血管炎及び外陰炎を含むが、これらに限定されない。
本発明の上記化合物を使用する上記方法では、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、細胞若しくは組織を含有する系、又はヒト若しくは動物個体などの哺乳動物個体を含む個体に投与されてもよい。
用語
特に定義しない限り、本特許に使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。特に説明しない限り、本特許に参照される全ての特許、特許出願、開示された資料などは、全体が参照により組み入れられる。本特許における同じ用語について、複数の定義があれば、この章の定義が優先される。
前述の一般的な説明及び後の詳細な説明は、説明的なものに過ぎず、いかなる請求項を限定するものではないことが理解されるべきである。本特許出願では、特に説明しない限り、使用される単数は複数を含有する。なお、明細書及び添付の特許請求の範囲において、特に説明しない限り、「一」、「1個」、「この」という単数形の指示は、複数形の指示を含有する。また、特に説明しない限り、「又は」は、「及び/又は」を表す。また、「含有」、「含む」などの類似用語は、限定するものではない。
特に説明しない限り、本特許に使用される質量スペクトル、核磁気共鳴、高速液体クロマトグラフィー、赤外線及び紫外線/可視光スペクトル、並びに一般的な薬理学的技術は、従来技術である。特に定義しない限り、本特許における分析化学、有機合成化学、薬物及び製薬化学に関する命名、実験方法及び技術は、いずれも既知である。標準技術は、化学合成、化学分析、薬物の製造、製剤、投与、及び患者治療に用いることができる。反応及び精製技術は、メーカーの使用説明書、既知の一般的な技術、又は本特許に記載される方法を参照して実施することができる。上記技術及び操作は、既知の一般的な方法及び本明細書に引用された文献の方法で実施することができる。明細書において、基及び置換基は、安定した構造及び化合物を形成するために、当業者により選択され得る。
化学式で置換基を指示する場合、化学式における置換基について、左から右へ書かれるものと右から左へ書かれるものとは同じである。例えば、CHOとOCHとは同じである。
「置換」とは、水素原子が置換基で置換されることを指す。なお、特定の原子での置換基は、その価数により限定される。
本明細書に使用される用語「Ci-j」又は「i~j員」とは、該部分がi~j個の炭素原子又はi~j個の原子を有することを指す。例えば、「C1-6アルキル基」とは、上記アルキル基が1~6個の炭素原子を有することを指す。同様に、C3-10シクロアルキル基とは、上記シクロアルキル基が3~10個の炭素原子を有することを指す。
任意の変数(例えばR)が化合物の構造に一回以上現れる場合、それぞれの場合に独立して定義される。したがって、例えば、基が0~2個のRで置換される場合、該基は、多くとも2個のRで任意に置換されてもよく、かつそれぞれの場合にRが独立して選択される。なお、このような組み合わせにより安定した化合物を生成する場合にのみ、置換基及び/又はその変異体の組み合わせを許容する。
「1個以上」又は「少なくとも1個」とは、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個又はそれ以上を指す。
特に説明しない限り、用語「ヘテロ」とは、ヘテロ原子又はヘテロ原子基(すなわち、ヘテロ原子を含む基)、すなわち炭素原子及び水素原子以外の原子又はこれらの原子を含む基を指す。好ましくは、ヘテロ原子は、独立してO、N、S、Pなどから選択される。2個以上のヘテロ原子に関する実施形態では、2個以上のヘテロ原子は同じであってもよく、一部が異なっても全部が異なってもよい。
「アルキル基」とは、単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用されることに関わらず、特定の数の炭素原子を有する分岐又は直鎖の飽和脂肪族炭化水素基を指す。特に指定しない限り、「アルキル基」とは、C1-10アルキル基を指す。例えば、「C1-6アルキル基」における「C1-6」とは、直鎖又は分岐配置において1個、2個、3個、4個、5個、又は6個の炭素原子を有する基を指す。例えば、「C1-8アルキル基」は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基及びオクチル基を含むが、これらに限定されない。
「シクロアルキル基」とは、単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用されることに関わらず、飽和の単環式又は多環式(例えば二環式又は三環式)の炭化水素環系を指し、一般的に3~16個の環原子を有する。シクロアルキル基の環原子は、いずれも炭素であり、かつシクロアルキル基は、0個のヘテロ原子及び0個の二重結合を含有する。多環式シクロアルキルにおいて、2個以上の環は、縮合又は架橋又はスピロ縮合されてもよい。単環式系の例は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びシクロオクチル基を含むが、これらに限定されない。「架橋シクロアルキル基」は、3~10個の炭素原子を含む多環式系であり、1又は2個のアルキレン架橋を含み、各アルキレン架橋は、1個、2個又は3個の炭素原子からなり、それぞれ環系の2個の隣接しない炭素原子を結合させる。シクロアルキル基は、アリール基又はヘテロアリール基と縮合され得る。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、ベンゼン縮合したものである。架橋シクロアルキル系の代表的な例は、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.2.2]ノナン、ビシクロ[3.3.1]ノナン、ビシクロ[4.2.1]ノナン、トリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン及びトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン(アダマンタン)を含むが、これらに限定されない。単環及び架橋炭化水素環は、環系における任意の置換可能な原子で親分子部分に結合され得る。
「アルケニル基」とは、単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用されることに関わらず、2~10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖、分岐又は環状の非芳香族炭化水素基を指す。いくつかの実施例では、1つの炭素-炭素二重結合が存在し、4つの非芳香族炭素-炭素二重結合が存在する可能性がある。したがって、「C2-6アルケニル基」とは、2~6個の炭素原子を含むアルケニル基を指す。アルケニル基は、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、2-メチルブテニル基及びシクロヘキセニル基を含むが、これらに限定されない。アルケニル基における直鎖、分岐又は環状の部分は、二重結合を含む可能性があり、かつ置換アルケニル基が指定される場合、それが置換される可能性があることを示す。
「アルキニル基」とは、単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用されることに関わらず、2~10個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有する直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を指す。いくつかの実施例では、3つの炭素-炭素三重結合が存在してもよい。したがって、「C2-6アルキニル基」とは、2~6個の炭素原子を含むアルキニル基を指す。アルキニル基は、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、3-メチルブチニル基などを含むが、これらに限定されない。アルキニル基における直鎖、分岐又は環状の部分は、三重結合を含む可能性があり、置換アルキニル基が指定される場合、それが置換される可能性があることを示す。
「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を指す。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「アルコキシ基」とは、酸素原子と単結合で結合している、以上のように定義されたアルキル基を指す。アルコキシ基と分子は、酸素原子で結合している。アルコキシ基は、-O-アルキル基として表され得る。「C1-10アルコキシ基」とは、1~10個の炭素原子を含むアルコキシ基を指し、直鎖又は分岐構造であってもよい。アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などを含むが、これらに限定されない。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「シクロアルコキシ基」とは、酸素原子と単結合で結合された、以上のように定義されたシクロアルキル基を指す。シクロアルコキシ基と分子は、酸素原子で結合している。シクロアルコキシ基は、-O-シクロアルキル基として表され得る。「C3-10シクロアルコキシ基」とは、3~10個の炭素原子を含むシクロアルコキシ基を指す。シクロアルコキシ基は、アリール基又はヘテロアリール基と縮合され得る。いくつかの実施形態では、シクロアルコキシ基は、ベンゼン縮合したものである。シクロアルコキシ基は、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などを含むが、これらに限定されない。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「アルキルチオ基」とは、硫黄原子と単結合で結合している、以上のように定義されたアルキル基を指す。アルキルチオ基と分子は、硫黄原子で結合している。アルキルチオ基は、-S-アルキル基として表され得る。「C1-10アルキルチオ基」は、1~10個の炭素原子を含むアルキルチオ基を指し、直鎖又は分岐構造であってもよい。アルキルチオ基は、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基及びヘキシルチオ基などを含むが、これらに限定されない。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「シクロアルキルチオ基」とは、硫黄原子と単結合で結合している、以上のように定義されたシクロアルキル基を指す。シクロアルキルチオ基と分子は、硫黄原子で結合している。シクロアルキルチオ基は、-S-シクロアルキル基として表され得る。「C3-10シクロアルキルチオ基」とは、3~10個の炭素原子を含むシクロアルキルチオ基を指す。シクロアルキルチオ基は、アリール基又はヘテロアリール基と縮合され得る。いくつかの実施形態では、シクロアルキルチオ基は、ベンゼン縮合したものである。シクロアルキルチオ基は、シクロプロピルチオ基、シクロブチルチオ基及びシクロヘキシルチオ基などを含むが、これらに限定されない。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「アルキルアミノ基」とは、窒素原子と単結合で結合している、以上のように定義されたアルキル基を指す。アルキルアミノ基と別の分子は、窒素原子で結合している。アルキルアミノ基は、-NH(アルキル基)として表され得る。「C1-10アルキルアミノ基」とは、1~10個の炭素原子を含むアルキルアミノ基を指し、直鎖又は分岐構造であってもよい。アルキルアミノ基は、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基及びヘキシルアミノ基などを含むが、これらに限定されない。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「シクロアルキルアミノ基」とは、窒素原子と単結合で結合している、以上のように定義されたシクロアルキル基を指す。シクロアルキルアミノ基と他の分子は、窒素原子で結合している。シクロアルキルアミノ基は、-NH(シクロアルキル基)として表され得る。「C3-10シクロアルキルアミノ基」とは、3~10個の炭素原子を含むシクロアルキルアミノ基を指す。シクロアルキルアミノ基は、アリール基又はヘテロアリール基と縮合され得る。いくつかの実施形態では、シクロアルキルアミノ基は、ベンゼン縮合したものである。シクロアルキルアミノ基は、シクロプロパンアミノ基、シクロブチルアミノ基及びシクロヘキシルアミノ基などを含むが、これらに限定されない。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「ジ(アルキル)アミノ基」とは、窒素原子と単結合で結合している、以上のように定義された2個のアルキル基を指す。ジ(アルキル)アミノ基と分子は、窒素原子で結合している。ジ(アルキル)アミノ基は、-N(アルキル)として表され得る。「ジ(C1-10アルキル)アミノ基」とは、2つのアルキル部分がそれぞれ1~10個の炭素原子を含むジ(C1-10アルキル)アミノ基を指し、直鎖又は分岐構造であってもよい。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「アリール基」とは、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個又は14個の炭素原子(「C6-14アリール基」)を有する単価、単環式、二環式又は三環式の芳香族炭化水素環系を指し、特に、6個の炭素原子を有する環(「Cアリール基」)、例えば、フェニル基、又は10個の炭素原子を有する環(「C10アリール基」)、例えば、ナフチル基、又は14個の炭素原子を有する環(「C14アリール基」)、例えば、アントリル基を指す。アリール基は、シクロアルキル基又は複素環基と縮合され得る。
置換ベンゼン誘導体で形成され、かつ環原子に自由原子価電子を有する二価の基は、置換フェニレン基と命名される。名称が「-基」で終わる一価の多環式炭化水素基から誘導される二価の基は、自由原子価電子を有する炭素原子から1個の水素原子を除去して得られ、その名称が一価の基の名称に「-イデン(-idene)」を加えることにより得られるものであり、例えば、2つの結合部位を有するナフチル基は、ナフチリデン基と呼ばれる。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「ヘテロアリール基」とは、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個又は14個の環原子(「5~14員ヘテロアリール基」)を有する単価、単環式、二環式又は三環式の芳香環系を指し、特に5個、6個、9個又は10個の原子を有し、かつN、O及びSから選択される、同じであっても異なってもよい少なくとも1個のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基は、シクロアルキル基又は複素環基と縮合され得る。いくつかの実施例では、「ヘテロアリール基」とは、
N、O及びSから選択されたヘテロ原子を1~4個、いくつかの実施例では1~3個含み、残りがいずれも炭素原子である5~8員芳香族単環と、
N、O及びSから選択されたヘテロ原子を1~6個、いくつかの実施例では1~4個、又はいくつかの実施例では1~3個含み、残りがいずれも炭素原子であり、かつ少なくとも1個のヘテロ原子が芳香環に存在する8~12員二環と、
N、O及びSから選択されたヘテロ原子を1~8個、いくつかの実施例では1~6個、又はいくつかの実施例では1~4個、又はいくつかの実施例では1~3個含み、残りがいずれも炭素原子である11~14員三環とを指す。
ヘテロアリール基におけるS及びOの総数が1より大きい場合、これらのヘテロ原子は、互いに隣接しない。いくつかの実施例では、ヘテロアリール基におけるS及びOの総数は、2以下である。いくつかの実施例では、ヘテロアリール基におけるS及びOの総数は、1以下である。
ヘテロアリール基の例は、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、2-ピラジニル基、3-ピラジニル基、2-ピリミジニル基、4-ピリミジニル基、5-ピリミジニル基、6-ピリミジニル基、1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、5-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、5-イミダゾリル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、チエニル基、フラニル基などを含むが、これらに限定されない。
さらに、ヘテロアリール基は、インドリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾトリアゾール基、キノキサリル基、キノリル基及びイソキノリル基を含むが、これらに限定されない。「ヘテロアリール基」は、任意の窒素含有ヘテロアリール基のN-オキシド誘導体を含む。
命名が「-基」で終わる一価のヘテロアリール基から誘導された二価の基は、自由原子価電子を有する炭素原子から1個の水素原子を除去して得られ、一価の基の名称に「-イデン(-idene)」を加えることにより命名され、例えば、2つの結合部位を有するピリジル基は、ピリジリデンと呼ばれる。
「複素環」(及び「複素環式」又は「複素環基」などのその変形)は、飽和又は不飽和で、単環式又は多環式(例えば、二環式)の環状脂肪族炭化水素系を広く指し、一般的に3~12個の環原子を有し、独立して酸素、硫黄、窒素及びリン(好ましくは酸素、硫黄、窒素)から選択された少なくとも1個(例えば、2個、3個又は4個)のヘテロ原子を含む。多環式系において2つ以上の環は、縮合、架橋又はスピロ環により結合されてもよく、複素環は、アリール基又はヘテロアリール基と縮合され得る。いくつかの実施例では、複素環は、ベンゼン縮合したものである。複素環は、1つ以上のオキソ又はイミノ部分で置換された環系をさらに含む。いくつかの実施例では、複素環におけるC、N、S及びP原子は、オキソで任意に置換される。いくつかの実施例では、複素環におけるC、S及びP原子は、イミノ基で任意に置換され、かつイミノ基は、非置換であっても置換されてもよい。安定した構造を形成することを前提として、複素環における炭素原子又はヘテロ原子は、いずれも結合部位であってもよい。複素環に置換基がある場合、該置換基は、安定した化学構造を形成することを前提として、複素環におけるいかなるヘテロ原子又は炭素原子に結合してもよい。
好適な複素環は、例えば、1-ピロリジニル基、2-ピロリジニル基、3-ピロリジニル基、1-イミダゾリジニル基、2-イミダゾリジニル基、3-イミダゾリジニル基、4-イミダゾリジニル基、5-イミダゾリジニル基、1-ピラゾリジニル基、2-ピラゾリジニル基、3-ピラゾリジニル基、4-ピラゾリジニル基、5-ピラゾリジニル基、1-ピペリジニル基、2-ピペリジニル基、3-ピペリジニル基、4-ピペリジニル基、1-ピペラジニル基、2-ピペラジニル基、3-ピペラジニル基、1-ヘキサヒドロピリダジニル基、3-ヘキサヒドロピリダジニル基及び4-ヘキサヒドロピリダジニル基を含む。1つ以上のオキソ部分を有する複素環の実例は、ピペリジニル-N-オキシド、モルホリニル-N-オキシド、1-オキソ-チオモルホリニル基及び1,1-ジオキソ-チオモルホリニル基を含むが、これらに限定されない。二環式複素環は、
Figure 2023518006000006
を含むが、これらに限定されない。
本明細書に使用される「アリール-アルキル基」とは、以上のように定義されたアリール基で置換された、以上のように定義されたアルキル基を指す。例示的なアラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基などを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施例では、アラルキル基は、7~20個又は7~11個の炭素原子を含む。「アリールC1-4アルキル基」を使用する場合、「C1-4」とは、アリール基部分ではなく、アルキル基部分の炭素原子の数を指す。
本明細書に使用される「複素環-アルキル基」とは、以上のように定義された複素環基で置換された、以上のように定義されたアルキル基を指す。「複素環C1-4アルキル基」を使用する場合、「C1-4」とは、複素環基部分ではなく、アルキル基部分の炭素原子の数を指す。
本明細書に使用される「シクロアルキル-アルキル基」とは、以上のように定義されたシクロアルキル基で置換された、以上のように定義されたアルキル基を指す。「C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基」を使用する場合、「C3-10」とは、アルキル基部分ではなく、シクロアルキル基部分の炭素原子の数を指す。「C1-4」とは、シクロアルキル基部分ではなく、アルキル基部分の炭素原子の数を指す。
本明細書に使用される「ヘテロアリール-アルキル基」とは、以上のように定義されたヘテロアリール基で置換された、以上のように定義されたアルキル基を指す。「ヘテロアリール-C1-4アルキル基」を使用する場合、「C1-4」とは、ヘテロアリール基部分ではなく、アルキル基部分の炭素原子の数を指す。
誤解さを回避するために、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、複素環アルキル基、アリール基及び/又はそのヘテロアリール基の置換が言及される場合、その意味は、これらの基を単独で置換することを指すか又はこれらの基を組み合わせて置換することを指す。すなわち、Rがアリール-C1-4アルキル基であり、かつ非置換であるか、又は独立してRから選択された1個、2個、3個又は4個などの少なくとも1個の置換基で置換される場合、アリール基部分は、非置換であるか、独立してRから選択された1個、2個、3個又は4個などの少なくとも1個の置換基で置換され、アルキル基部分も非置換であるか、独立してRから選択された1個、2個、3個又は4個などの少なくとも1個の置換基で置換されることが理解されるべきである。
「薬学的に許容される塩」とは、無機塩基又は有機塩基及び無機酸又は有機酸を含む、薬学的に許容される非毒性の塩基又は酸から調製された塩を指す。無機塩基の塩は、例えば、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン、二価マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛の塩から選択されてもよい。さらに、薬学的に許容される無機塩基の塩は、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムの塩から選択されてもよい。固体形態の塩は、1つ以上の結晶形態又は多形体で存在し得、そして、水和物の形態のような溶媒和物で存在し得る。薬学的に許容される非毒性の有機塩基の塩は、例えば、一級、二級及び三級アミンの塩、置換アミン(天然に存在する置換アミンを含む)、環状アミン、及び塩基性イオン交換樹脂、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N′-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンから選択されてもよい。
本特許に指す化合物が塩基である場合、その塩は、少なくとも1種の薬学的に許容される非毒性の酸を用いて調製される必要があり、これらの酸は、無機酸及び有機酸から選択される。例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、及びp-トルエンスルホン酸から選択される。いくつかの実施例では、これらの酸は、例えば、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、フマル酸、酒石酸から選択されてもよい。
化合物又はその薬学的に許容される塩「の投与」又は「を投与する」とは、治療を必要とする個体に本発明における化合物又はその薬学的に許容される塩を提供することを指す。
「有効量」とは、研究者、獣医師、臨床医又は他の臨床者が観察できる組織、系、動物又はヒトの生物学的又は医学的な応答を誘発する化合物又は薬学的に許容される塩の量を指す。
「組成物」は、特定の量の特定成分を含有する製品、及びこれらの特定の量の特定成分を任意に直接的又は間接的に組み合わせて製造された製品を含む。医薬組成物は、有効成分と担体としての不活性成分とを含有する製品、及び該成分のうちの任意の2つ以上の組み合わせ、複合化若しくは凝集から、又は該成分のうちの1つ以上の解離から、又は該成分のうちの1つ以上の他の種類の反応若しくは相互作用から直接的又は間接的に得られた製品を含有する。
「薬学的に許容される」とは、製剤の他の成分と適合し、かつ使用者に許容不可能なほど有害ではないことを指す。
「個体」とは、疾患、病態などに罹患している個体を指し、哺乳動物及び非哺乳動物を含む。哺乳動物は、ヒトと、チンパンジー、他の類人猿及びサルなどの非ヒト霊長類動物と、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの飼養動物と、ウサギ、イヌ及びネコなどの家畜と、ラット、マウス、及びモルモットなどのげっ歯類を含む実験動物との哺乳類の任意のメンバーを含むが、これらに限定されない。非哺乳類動物は、鳥類、魚類などを含むが、これらに限定されない。本発明の一実施例では、哺乳動物は、ヒトである。
「治療」は、疾患又は症状を緩和、軽減又は改善し、他の症状を予防し、症状の潜在的な代謝因子を改善又は予防し、疾患又は症状を阻害し、例えば、疾患又は症状の進行を阻止し、疾患又は症状を軽減し、疾患又は症状の緩和を促進し、或いは、疾患又は症状の徴候を停止させることを含み、外延的に予防を含む。「治療」は、治療上の利益及び/又は予防上の利益の実現をさらに含む。治療上の利益とは、治療される病態の根絶又は改善を指す。また、治療上の利益は、潜在的な疾患に関連する1つ以上の生理学的徴候を根絶又は改善することにより達成され、患者が依然として潜在的な疾患に罹患しているにもかかわらず、患者に疾患の改善が観察される。予防上の利益とは、組成物は、特定の疾患を発症するリスクがある患者、又は疾患の診断がなされていない場合でも、この疾患の生理学的病態の1つ以上を報告する患者に投与され得ることを指す。
「保護基」(Pg)とは、化合物における他の官能基と反応して特定の官能基をブロック又は保護するための置換基を指す。例えば、「アミノ保護基」とは、化合物におけるアミノ官能基をブロック又は保護する、アミノ基に結合した置換基を指す。好適なアミノ保護基は、アセチル基、トリフルオロアセチル基、t-ブトキシカルボニル基(BOC)、ベンジルオキシカルボニル基(CBZ)及び9-フルオレニルメチルオキシカルボニル保護基(Fmoc)を含む。同様に、「ヒドロキシル保護基」とは、ヒドロキシ基の機能を効果的にブロック又は保護できるヒドロキシ基の置換基を指す。適切な保護基は、アセチル基及びシリル基などを含むが、これらに限定されない。「カルボキシル保護基」とは、カルボキシル基の機能を効果的にブロック又は保護できるカルボキシル基の置換基を指す。常用のカルボキシル保護基は、-CHCHSOPh、シアノエチル基、2-(トリメチルシリル)エチル基、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル基、2-(p-トルエンスルホニル)エチル基、2-(p-ニトロフェニルスルフィニル)エチル基、2-(ジフェニルホスフィノ)-エチル基、ニトロエチル基などを含む。保護基の一般的な記述及び使用説明について、文献T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley&Sons、New York、1991を参照されたい。
「NH保護基」は、トリクロロエトキシカルボニル基、トリブロモエトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、p-ニトロベンジルホルミル基、o-ブロモベンジルオキシカルボニル基、クロロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、フェニルアセチル基、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、t-ペンチルオキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基、p-メトキシベンジルオキシカルボニル基、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル基、4-(フェニルアゾ)ベンジルオキシカルボニル基、2-フルフリルオキシカルボニル基、ジフェニルメトキシカルボニル基、1,1-ジメチルプロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、フタロイル基、スクシニル基、アラニル基、ロイシル基、1-アダマンチルオキシカルボニル基、8-キノリルオキシカルボニル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、2-ニトロフェニルチオ基、メタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基、N,N-ジメチルアミノメチレン基、ベンジリデン基、2-ヒドロキシベンジリデン基、2-ヒドロキシ-5-クロロベンジリデン基、2-ヒドロキシ-l-ナフチルメチレン基、3-ヒドロキシ-4-ピリジルメチレン基、シクロヘキシリデン基、2-エトキシカルボニルシクロヘキシリデン基、2-エトキシカルボニルシクロペンチリデン基、2-アセチルシクロヘキシリデン基、3,3-ジメチル-5-オキシシクロヘキシリデン基、ジフェニルホスホリル基、ジベンジルホスホリル基、5-メチル-2-オキシ-2H-1,3-ジオキソール-4-イル-メチル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基及びトリフェニルシリル基を含むが、これらに限定されない。
「C(O)OH」保護基は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、1,1-ジメチルプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、p-ニトロベンジル基、p-メトキシベンジル基、ビス(p-メトキシフェニル)メチル基、アセチルメチル基、フェナシル基、p-ニトロフェナシル基、p-ブロモフェナシル基、p-メタンスルホンフェナシル基、2-テトラヒドロピラニル基、2-テトラヒドロフラニル基、2,2,2-トリクロロエチル基、2-(トリメチルシリル)エチル基、アセトキシメチル基、プロピオニルオキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、フタルイミドメチル基、スクシンイミドメチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、メチルチオメチル基、2-メチルチオエチル基、フェニルチオメチル基、1,1-ジメチル-2-プロペニル基、3-メチル-3-ブテニル基、アリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基及びt-ブチルメトキシフェニルシリル基を含むが、これらに限定されない。
「OH又はSH」保護基は、ベンジルオキシカルボニル基、4-ニトロベンジルオキシカルボニル基、4-ブロモベンジルオキシカルボニル基、4-メトキシベンジルオキシカルボニル基、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基、1,1-ジメチルプロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、ジフェニルメトキシカルボニル基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル基、2,2,2-トリブロモエトキシカルボニル基、2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル基、2-(フェニルスルホニル)エトキシカルボニル基、2-(トリフェニルホスホニオ)エトキシカルボニル基、2-フルフリルオキシカルボニル基、1-アダマンチルオキシカルボニル基、ビニルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、4-エトキシ-1-ナフチルオキシカルボニル基、8-キノリルオキシカルボニル基、アセチル基、ホルミル基、クロロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、メトキシアセチル基、フェノキシアセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、メチル基、t-ブチル基、2,2,2-トリクロロエチル基、2-トリメチルシリルエチル基、1,1-ジメチル-2-プロペニル基、3-メチル-3-ブテニル基、アリル基、ベンジル基(フェニルメチル基)、p-メトキシベンジル基、3,4-ジメトキシベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、ベンジルオキシメチル基、2-メトキシエトキシメチル基、2,2,2-トリクロロ-エトキシメチル基、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル基、1-エトキシエチル基、メタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基及びt-ブチルメトキシフェニルシリル基を含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物に幾何異性体が存在し得る。本発明の化合物にE又はZの配置の炭素-炭素二重結合又は炭素-窒素二重結合が存在し得、ここで「E」は、カーン・インゴルド・プレローグ(Cahn-Ingold-Prelog)順位則に従って、より高い順位の置換基が炭素-炭素二重結合又は炭素-窒素二重結合の反対側にあることを表し、「Z」は、より高い順位の置換基が炭素-炭素二重結合又は炭素-窒素二重結合の同じ側にあることを表す。本発明の化合物は、「E」と「Z」の異性体の混合物として存在する場合もある。シクロアルキル基又は複素環基の周りの置換基は、シス又はトランスの配置であると呼ばれる。また、本発明は、アダマンタン環系の周りの置換基配置から生じる種々の異性体及びそれらの混合物を含む。アダマンタン環系における単一の環の周りの2個の置換基は、Z又はEの対向配置と呼ばれる。例えば、C.D.Jones、M.Kaselj、R.N.Salvatore、W.J.le Noble J.Org.Chem.1998、63、2758-2760を参照する。
本発明の化合物は、R又はS配置の不斉置換炭素原子を含む場合があり、「R」及び「S」の定義は、IUPAC 1974 Recommendations for Section E、Fundamental Stereochemistry、Pure Appl.Chem.(1976)45、13~10を参照する。不斉置換炭素原子を含む化合物は、RとS配置の不斉置換炭素原子が等量であれば、ラセミ体である。そのうちの1種の配置の量が他の配置の量よりも多い場合、キラル炭素原子の配置は、量が多い配置で表され、好ましくは鏡像異性体過剰率が約85~90%であり、より好ましくは約95~99%であり、さらに好ましくは約99%以上である。したがって、本発明は、ラセミ混合物、相対的及び絶対的な立体異性体、並びに相対的及び絶対的な立体異性体の混合物を含有する。
同位体濃縮化合物又は同位体標識化合物
本発明の化合物は、自然界で最も一般的な原子質量及び質量数と異なる原子質量及び質量数を有する1個以上の原子を含有する同位体標識又は同位体濃縮形態で存在することができる。同位体は、放射性又は非放射性の同位体であってもよい。水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素及びヨウ素などの原子の同位体は、H、H、13C、14C、15N、18O、32P、35S、18F、36Cl及び125Iを含むが、これらに限定されない。これら及び/又は他の原子の他の同位体を含む化合物は、本発明の範囲内である。
別の実施例では、同位体標識化合物は、重水素(H)、トリチウム(H)又は14C同位体を含む。本発明の同位体標識化合物は、当業者によく知られている方法で得ることができる。これらの同位体標識化合物は、本発明の実施例及び反応図を参照して、非標識試薬を同位体標識試薬に置き換えることにより得ることができる。いくつかの例では、化合物を同位体標識試薬で処理し、原子をその同位体原子に置き換え、例えば、DSO/DOなどの重水素化酸の作用により水素を重水素に置き換えることができる。
本発明の同位体標識化合物は、BTK阻害剤の薬効結合アッセイにおける標準とすることができる。同位体を含む化合物は、薬学的研究に使用されて、非同位体標識親化合物の作用機序及び代謝経路を評価することにより、化合物のインビボ代謝運命を研究することができる(Blakeら、J.Pharm.Sci.64、3、367~391(1975))。このような代謝研究は、安全で効果的な治療薬物の設計に対して非常に重要であり、患者が使用した、インビボ活性化合物又は親化合物から生成される代謝産物が毒性又は発癌性を有することを判断することができる(Fosterら、Advances in Drug Research Vol.14、pp.2~36、Academic press、London、1985;Katoら、J.Labelled Compounds.Radiopharmaceuticals.、36(10)、927~932(1995);Kushnerら、Can.J.Physiol.Pharmacology、77、79~88(1999)。
また、「ヘビードラッグ(heavy drugs)」と呼ばれる重水素化薬物などの、非放射性活性同位体を含む薬物は、BTK活性に関連する疾患及び病態を治療するために用いることができる。化合物中のある同位体の比率がその天然の存在度を超えることは、濃縮と呼ばれる。濃縮量は、例えば、約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、16、21、25、29、33、37、42、46、50、54、58、63、67、71、75、79、84、88、92、96~約100mol%を含むが、これらに限定されない。
薬物の安定同位体標識は、pKa及び液体溶解性などのその物理化学的性質を変化させることができる。同位体置換は、リガンド-受容体相互作用に関連する領域に影響を与えると、これらの作用及び変化は、薬物分子の薬力学的応答に影響を与える可能性がある。安定した同位体標識分子のある物理的性質は、非標識分子の物理的性質と異なるが、化学的及び生物学的性質は、重同位体の質量が増加するため、重同位体及び別の原子を含有する任意の化学結合が軽同位体とその原子との化学結合よりも強いという1つの重要な区別を除いて、同じである。それに応じて、代謝又は酵素変換部位に同位体が存在すると、該反応を緩めるため、非同位体標識化合物と比較して、その薬物動態プロファイル又は薬効を変化させる可能性がある。
実施形態(1)では、本発明は、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 2023518006000007
(式中、
Figure 2023518006000008
は、環A及び環Bが芳香族であることを保持する単結合又は二重結合であり、
は、C及びNから選択され、
は、CR、C(O)及びNから選択され、
は、CR及びNRから選択され、
は、CR、C(O)、N及びNRから選択され、
は、CR、NRから選択されるか又は存在せず、
は、N及びOから選択され、
は、C及びNから選択され、
は、C及びNから選択され、
及びAがNであり、BがCである場合、Aは、Nではなく、
が存在せず、R及びRがそれらが結合している原子と一緒に環を形成しない場合、A及びAは、同時にNであってはならなく、
Xは、CR及びNから選択され、
Yは、CR及びNから選択され、
Zは、アリール基、ヘテロアリール基及び複素環基から選択され、アリール基、ヘテロアリール基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基及びC3-10シクロアルキル基から選択され、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基及びC3-10シクロアルキル基から選択され、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX1置換基で置換され、
各Rは、独立して、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(=NRE3)RA3、-C(=N-ORB3)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-C(=NRE3)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)RB3、-OC(O)NRA3B3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3B3、-NRA3C(S)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)NRA3B3、-S(O)A3、-S(O)(=NRE3)RB3、-N=S(O)RA3B3、-S(O)ORA3、-OS(O)A3、-NRA3S(O)B3、-NRA3S(O)(=NRE3)RB3、-S(O)NRA3B3、-S(O)(=NRE3)NRA3B3、-NRA3S(O)NRA3B3、-NRA3S(O)(=NRE3)NRA3B3、-P(O)RA3B3及び-P(O)(ORA3)(ORB3)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX3置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA5から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA6から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個、3個若しくは4個のR置換基で置換され、
各Rは、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、-NRA4B4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4B4、-NRA4C(O)RB4及び-S(O)A4から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX4置換基で置換され、
は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA7B7、-ORA7、-C(O)RA7、-C(=NRE7)RA7、-C(=N-ORB7)RA7、-C(O)ORA7、-OC(O)RA7、-C(O)NRA7B7、-NRA7C(O)RB7、-C(=NRE7)NRA7B7、-NRA7C(=NRE7)RB7、-OC(O)NRA7B7、-NRA7C(O)ORB7、-NRA7C(O)NRA7B7、-NRA7C(S)NRA7B7、-NRA7C(=NRE7)NRA7B7、-S(O)A7、-S(O)(=NRE7)RB7、-N=S(O)RA7B7、-S(O)ORA7、-OS(O)A7、-NRA7S(O)B7、-NRA7S(O)(=NRE7)RB7、-S(O)NRA7B7、-S(O)(=NRE7)NRA7B7、-NRA7S(O)NRA7B7、-NRA7S(O)(=NRE7)NRA7B7、-P(O)RA7B7及び-P(O)(ORA7)(ORB7)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX6置換基で置換され、
A3及びRB3の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA3及びRB3」は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、非置換であってもよく、RX3から選択された1個、2個又は3個の置換基で置換されてもよく、
A4及びRB4の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA4及びRB4」は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、非置換であってもよく、RX4から選択された1個、2個又は3個の置換基で置換されてもよく、
A5は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
A6は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
A7及びRB7の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA7及びRB7」は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、非置換であってもよく、RX7から選択された1個、2個又は3個の置換基で置換されてもよく、
E3及びRE7の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO、-ORa1、-SRa1、-S(O)a1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1b1及び-S(O)NRa1b1から選択され、
、RX1、RX2、RX3、RX4、RX5、RX6及びRX7の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO、-(CRc1d1NRa1b1、-(CRc1d1ORb1、-(CRc1d1C(O)Ra1、-(CRc1d1C(=NRe1)Ra1、-(CRc1d1C(=N-ORb1)Ra1、-(CRc1d1C(O)ORb1、-(CRc1d1OC(O)Rb1、-(CRc1d1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)Rb1、-(CRc1d1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1OC(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)ORb1、-(CRc1d1NRa1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(S)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1N=S(O)Ra1b1、-(CRc1d1S(O)ORb1、-(CRc1d1OS(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1P(O)Ra1b1及び-(CRc1d1P(O)(ORa1)(ORb1)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で
置換され、
a1及びRb1の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra1及びRb1は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、1個、2個又は3個のR基で任意に置換されてもよく、
c1及びRd1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc1及びRd1は、それらが結合している単一又は複数の炭素原子と一緒に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0個、1個又は2個のヘテロ原子を含む3~12員環を構成し、該環は、1個、2個又は3個のR基で任意に置換されてもよく、
各Re1は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、CN、NO、-ORa2、-SRa2、-S(O)a2、-C(O)Ra2、-C(O)ORa2、-S(O)NRa2b2及び-C(O)NRa2b2から選択され、
各Rは、独立して、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO、-(CRc2d2NRa2b2、-(CRc2d2ORb2、-(CRc2d2C(O)Ra2、-(CRc2d2C(=NRe2)Ra2、-(CRc2d2C(=N-ORb2)Ra2、-(CRc2d2C(O)ORb2、-(CRc2d2OC(O)Rb2、-(CRc2d2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)Rb2、-(CRc2d2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2OC(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)ORb2、-(CRc2d2NRa2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(S)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2N=S(O)Ra2b2、-(CRc2d2S(O)ORb2、-(CRc2d2OS(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2P(O)Ra2b2及び-(CRc2d2P(O)(ORa2)(ORb2)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してヒドロキシ基、CN、アミノ基、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C
3-10シクロアルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
a2及びRb2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra2及びRb2は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1個又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
c2及びRd2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc2及びRd2は、それらが結合している単一又は複数の炭素原子と一緒に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0個、1個又は2個のヘテロ原子を含む3~12員環を構成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1個又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
各Re2は、独立して、水素、CN、NO、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、-C(O)C1-4アルキル基、-C(O)C3-10シクロアルキル基、-C(O)OC1-4アルキル基、-C(O)OC3-10シクロアルキル基、-C(O)N(C1-4アルキル)、-C(O)N(C3-10シクロアルキル)、-S(O)1-4アルキル基、-S(O)3-10シクロアルキル基、-S(O)N(C1-4アルキル)及び-S(O)N(C3-10シクロアルキル)から選択され、
mは、0、1、2、3及び4から選択され、
各rは、独立して、0、1及び2から選択され、
各tは、独立して、0、1、2、3及び4から選択される。)
別の実施形態(2)では、本発明に係る実施形態(1)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式(I)の
Figure 2023518006000009
部分の構造は、
Figure 2023518006000010
から選択され、ここで、R、R、R及びRの各々の定義は、式(I)の場合と同じであり、nは、0、1、2、3及び4から選択され、pは、0、1、2、3及び4から選択され、記号
Figure 2023518006000011
は、分子の他の部分との結合点を表す。
別の実施形態(3)では、本発明に係る実施形態(1)~(2)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式(I)の
Figure 2023518006000012
部分の構造は、
Figure 2023518006000013
から選択され、ここで、R、R、R及びRの各々の定義は、式(I)の場合と同じであり、nは、0、1、2、3及び4から選択され、pは、0、1、2、3及び4から選択される。
別の実施形態(4)では、本発明に係る実施形態(3)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式(I)の
Figure 2023518006000014
部分の構造は、
Figure 2023518006000015
から選択され、ここで、R及びRの定義は、式(I)の場合と同じである。
別の実施形態(5)では、本発明に係る実施形態(1)~(2)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式(I)の
Figure 2023518006000016
部分の構造は、
Figure 2023518006000017
から選択され、ここで、R、R及びRの各々の定義は、式(I)の場合と同じであり、nは、0、1、2、3及び4から選択され、pは、0、1、2、3及び4から選択される。
別の実施形態(6)では、本発明に係る実施形態(5)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式(I)の
Figure 2023518006000018
部分の構造は、
Figure 2023518006000019
から選択され、ここで、Rの定義は、式(I)の場合と同じである。
別の実施形態(7)では、本発明に係る実施形態(1)~(2)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式(I)の
Figure 2023518006000020
部分の構造は、
Figure 2023518006000021
から選択され、ここで、R及びRの定義は、式(I)の場合と同じである。
別の実施形態(8)では、本発明に係る実施形態(7)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式(I)の
Figure 2023518006000022
部分の構造は、
Figure 2023518006000023
から選択され、ここで、R及びRの定義は、式(I)の場合と同じである。
別の実施形態(9)では、本発明に係る実施形態(1)~(2)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式(I)の
Figure 2023518006000024
部分の構造は、
Figure 2023518006000025
から選択され、ここで、R及びRの定義は、式(I)の場合と同じである。
別の実施形態(10)では、本発明に係る実施形態(1)~(9)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、各Rは、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、-NRA4B4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4B4、-NRA4C(O)RB4及び-S(O)A4から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(11)では、本発明に係る実施形態(1)~(9)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒にC3-10シクロアルキル基を形成し、シクロアルキル基は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX4置換基で置換される。
別の実施形態(12)では、本発明に係る実施形態(1)~(9)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX4置換基で置換される。
別の実施形態(13)では、本発明に係る実施形態(1)~(12)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA5から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(14)では、本発明に係る実施形態(13)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、Hである。
別の実施形態(15)では、本発明に係る実施形態(1)~(14)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA6から選択され、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(16)では、本発明に係る実施形態(15)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、C1-8アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基及び-C(O)RA6から選択され、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(17)では、本発明に係る実施形態(16)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、メチル基、エチル基、
Figure 2023518006000026
から選択される。
別の実施形態(18)では、本発明に係る実施形態(17)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、
Figure 2023518006000027
から選択される。
別の実施形態(19)では、本発明に係る実施形態(1)~(18)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA7B7、-ORA7、-C(O)RA7、-C(O)ORA7、-OC(O)RA7、-C(O)NRA7B7、-NRA7C(O)RB7、-S(O)A7、-S(O)ORA7、-OS(O)A7及びNRA7S(O)B7から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(20)では、本発明に係る実施形態(19)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO、-NRA7B7、-ORA7、-C(O)RA7、-C(O)ORA7、-OC(O)RA7及び-C(O)NRA7B7から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(21)では、本発明に係る実施形態(20)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、Hである。
別の実施形態(22)では、本発明に係る実施形態(1)~(14)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX6置換基で置換される。
別の実施形態(23)では、本発明に係る実施形態(1)~(22)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Xは、CHである。
別の実施形態(24)では、本発明に係る実施形態(1)~(22)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Xは、Nである。
別の実施形態(25)では、本発明に係る実施形態(1)~(22)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Yは、CHである。
別の実施形態(26)では、本発明に係る実施形態(1)~(22)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Yは、Nである。
別の実施形態(27)では、本発明に係る実施形態(1)~(26)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、mは、0、1、2及び3から選択される。
別の実施形態(28)では、本発明に係る実施形態(27)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、mは、0、1及び2から選択される。
別の実施形態(29)では、本発明に係る実施形態(27)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、各Rは、独立して、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-OC(O)NRA3B3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3B3、-S(O)A3、-S(O)ORA3、-OS(O)A3、-NRA3S(O)B3及び-S(O)NRA3B3から選択され、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(30)では、本発明に係る実施形態(29)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、各Rは、独立して、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-S(O)A3及び-S(O)NRA3B3から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(31)では、本発明に係る実施形態(30)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、mは、1及び2から選択され、各Rは、独立してFから選択される。
別の実施形態(32)では、本発明に係る実施形態(1)~(31)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式(I)の
Figure 2023518006000028
部分の構造は、
Figure 2023518006000029
から選択される。
別の実施形態(33)では、本発明に係る実施形態(1)~(32)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、複素環基から選択され、複素環基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(34)では、本発明に係る実施形態(1)~(32)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、アリール基及びヘテロアリール基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(35)では、本発明に係る実施形態(34)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、5~12員アリール基及びヘテロアリール基から選択され、アリール基及びヘテロアリール基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(36)では、本発明に係る実施形態(35)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、フェニル基及び6員ヘテロアリール基から選択され、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、好ましくは、Zは、フェニル基及びピリジル基から選択され、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(37)では、本発明に係る実施形態(36)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO、-(CRc1d1NRa1b1、-(CRc1d1ORb1、-(CRc1d1C(O) Ra1、-(CRc1d1C(O)ORb1、-(CRc1d1S(O)b1、-(CRc1d1S(O)ORb1、-(CRc1d1OS(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)b1及び-(CRc1d1S(O)NRa1b1から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(38)では、本発明に係る実施形態(37)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、ハロゲン、CN、-NO、NH、OH、メトキシ基及びエトキシ基から選択され、メトキシ基、エトキシ基、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(39)では、本発明に係る実施形態(33)~(38)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、
Figure 2023518006000030
から選択される。
別の実施形態(40)では、本発明に係る実施形態(1)~(39)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それぞれ独立して、水素、C1-10アルキル基及びC3-10シクロアルキル基から選択され、アルキル基及びシクロアルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(41)では、本発明に係る実施形態(40)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それぞれ独立して、水素及びC1-10アルキル基から選択され、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(42)では、本発明に係る実施形態(41)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それぞれ独立して、水素及びメチル基から選択される。
別の実施形態(43)では、本発明に係る実施形態(1)~(39)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それらが結合している原子と一緒にC3-10シクロアルキル基を形成し、シクロアルキル基は、非置換であるか、又は少なくとも1個のRX1置換基で置換される。
別の実施形態(44)では、本発明に係る実施形態(43)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それらが結合している原子と一緒にシクロプロピル基を形成する。
別の実施形態(45)では、本発明は、
Figure 2023518006000031
Figure 2023518006000032
Figure 2023518006000033
Figure 2023518006000034
Figure 2023518006000035
Figure 2023518006000036
から選択された化合物及びその薬学的に許容される塩を提供する。
別の実施形態(46)では、本発明は、実施形態(1)~(45)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含有する医薬組成物を提供する。
別の実施形態(47)では、本発明は、BTK阻害に応答する病状を治療、改善又は予防する方法であって、それを必要とする個体に有効量の実施形態(1)~(45)のいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物を、任意に第2の治療剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
別の実施形態(48)では、本発明は、細胞増殖性障害疾患を治療する薬物の製造における、実施形態(1)~(45)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の用途を提供する。
別の実施形態(49)では、本発明に係る実施形態(48)の化合物又はその薬学的に許容される塩の用途において、細胞増殖性障害疾患は、B細胞増殖性障害である。
別の実施形態(50)では、本発明に係る実施形態(49)の化合物又はその薬学的に許容される塩の用途において、B細胞増殖性障害疾患は、B細胞悪性腫瘍、B細胞慢性リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、多発性硬化症、小リンパ球性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、リンパ腫様肉芽腫症及び形質細胞腫を含むが、これらに限定されない。
いくつかの実施例は、以下のように説明されてもよい。
別の実施形態<1>では、本発明は、式<I′>で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 2023518006000037
(式中、
Wは、
Figure 2023518006000038
から選択され、
Xは、CR及びNから選択され、
Yは、CR及びNから選択され、
Zは、アリール基、ヘテロアリール基及び複素環基から選択され、アリール基、ヘテロアリール基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
及びRは、独立して、水素、C1-10アルキル基及びC3-10シクロアルキル基から選択され、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、R及びRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のR置換基で置換され、
各Rは、独立して、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA1B1、-ORA1、-C(O)RA1、-C(=NRE1)RA1、-C(=N-ORB1)RA1、-C(O)ORA1、-OC(O)RA1、-C(O)NRA1B1、-NRA1C(O)RB1、-C(=NRE1)NRA1B1、-NRA1C(=NRE1)RB1、-OC(O)NRA1B1、-NRA1C(O)ORB1、-NRA1C(O)NRA1B1、-NRA1C(S)NRA1B1、-NRA1C(=NRE1)NRA1B1、-S(O)A1、-S(O)(=NRE1)RB1、-N=S(O)RA1B1、-S(O)ORA1、-OS(O)A1、-NRA1S(O)B1、-NRA1S(O)(=NRE1)RB1、-S(O)NRA1B1、-S(O)(=NRE1)NRA1B1、-NRA1S(O)NRA1B1、-NRA1S(O)(=NRE1)NRA1B1、-P(O)RA1B1及び-P(O)(ORA1)(ORB1)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各Rは、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、-NRA2B2、-ORA2、-C(O)RA2、-C(O)ORA2、-OC(O)RA2、-C(O)NRA2B2、-NRA2C(O)RB2及び-S(O)A2から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のR置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA3から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA3から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(=NRE3)RA3、-C(=N-ORB3)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-C(=NRE3)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)RB3、-OC(O)NRA3B3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3B3、-NRA3C(S)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)NRA3B3、-S(O)A3、-S(O)(=NRE3)RB3、-N=S(O)RA3B3、-S(O)ORA3、-OS(O)A3、-NRA3S(O)B3、-NRA3S(O)(=NRE3)RB3、-S(O)NRA3B3、-S(O)(=NRE3)NRA3B3、-NRA3S(O)NRA3B3、-NRA3S(O)(=NRE3)NRA3B3、-P(O)RA3B3及び-P(O)(ORA3)(ORB3)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、R及びRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のR置換基で置換され、
A1、RA2、RA3、RB1、RB2及びRB3の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA1及びRB1」、「RA2及びRB2」又は「RA3及びRB3」は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を構成し、該環は、非置換であってもよく、Rから選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
E1及びRE3の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO、-ORa1、-SRa1、-S(O)a1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1b1及び-S(O)NRa1b1から選択され、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各Rは、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO、-(CRc1d1NRa1b1、-(CRc1d1ORb1、-(CRc1d1C(O)Ra1、-(CRc1d1C(=NRe1)Ra1、-(CRc1d1C(=N-ORb1)Ra1、-(CRc1d1C(O)ORb1、-(CRc1d1OC(O)Rb1、-(CRc1d1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)Rb1、-(CRc1d1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1OC(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)ORb1、-(CRc1d1NRa1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(S)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1N=S(O)Ra1b1、-(CRc1d1S(O)ORb1、-(CRc1d1OS(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1P(O)Ra1b1及び-(CRc1d1P(O)(ORa1)(ORb1)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
a1及びRb1の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra1及びRb1は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、1個、2個又は3個のR基で任意に置換されてもよく、
c1及びRd1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc1及びRd1は、それらが結合している単一又は複数の炭素原子と一緒に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0個、1個又は2個のヘテロ原子を含む3~12員環を構成し、該環は、1個、2個又は3個のR基で任意に置換されてもよく、
各Re1は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、CN、NO、-ORa2、-SRa2、-S(O)a2、-C(O)Ra2、-C(O)ORa2、-S(O)NRa2b2及び-C(O)NRa2b2から選択され、
各Rは、独立して、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO、-(CRc2d2NRa2b2、-(CRc2d2ORb2、-(CRc2d2C(O)Ra2、-(CRc2d2C(=NRe2)Ra2、-(CRc2d2C(=N-ORb2)Ra2、-(CRc2d2C(O)ORb2、-(CRc2d2OC(O)Rb2、-(CRc2d2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)Rb2、-(CRc2d2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2OC(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)ORb2、-(CRc2d2NRa2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(S)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2N=S(O)Ra2b2、-(CRc2d2S(O)ORb2、-(CRc2d2OS(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2P(O)Ra2b2及び-(CRc2d2P(O)(ORa2)(ORb2)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してヒドロキシ基、CN、アミノ基、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C
3-10シクロアルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
a2及びRb2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra2及びRb2は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1個又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
c2及びRd2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc2及びRd2は、それらが結合している単一又は複数の炭素原子と一緒に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0個、1個又は2個のヘテロ原子を含む3~12員環を構成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1個又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
各Re2は、独立して、水素、CN、NO、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、-C(O)C1-4アルキル基、-C(O)C3-10シクロアルキル基、-C(O)OC1-4アルキル基、-C(O)OC3-10シクロアルキル基、-C(O)N(C1-4アルキル)、-C(O)N(C3-10シクロアルキル)、-S(O)1-4アルキル基、-S(O)3-10シクロアルキル基、-S(O)N(C1-4アルキル)及び-S(O)N(C3-10シクロアルキル)から選択され、
mは、0、1、2、3及び4から選択され、
nは、0、1、2、3及び4から選択され、
pは、0、1、2、3及び4から選択され、
各rは、独立して、0、1及び2から選択され、
各tは、独立して、0、1、2、3及び4から選択される。)
別の実施形態<2>では、本発明に係る実施形態<1>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Wは、
Figure 2023518006000039
から選択され、ここで、R、R、R、R、p及びnの各々の定義は、式<I′>の場合と同じである。
別の実施形態<3>では、本発明に係る実施形態<2>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Wは、
Figure 2023518006000040
から選択され、ここで、R及びRの定義は、式<I′>の場合と同じである。
別の実施形態<4>では、本発明に係る実施形態<1>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Wは、
Figure 2023518006000041
から選択され、ここで、R、R、R、p及びnの各々の定義は、式<I′>の場合と同じである。
別の実施形態<5>では、本発明に係る実施形態<4>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Wは、
Figure 2023518006000042
から選択され、ここで、Rの定義は、式<I′>の場合と同じである。
別の実施形態<6>では、本発明に係る実施形態<1>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Wは、
Figure 2023518006000043
から選択され、ここで、R及びRの定義は、式<I′>の場合と同じである。
別の実施形態<7>では、本発明に係る実施形態<6>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Wは、
Figure 2023518006000044
から選択され、ここで、R及びRの定義は、式<I′>の場合と同じである。
別の実施形態<8>では、本発明に係る実施形態<1>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Wは、
Figure 2023518006000045
から選択され、ここで、R及びRの定義は、式<I′>の場合と同じである。
別の実施形態<9>では、本発明に係る実施形態<8>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Wは、
Figure 2023518006000046
から選択され、ここで、Rの定義は、式<I′>の場合と同じである。
別の実施形態<10>では、本発明に係る実施形態<1>~<9>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、各Rは、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、-NRA2B2、-ORA2、-C(O)RA2、-C(O)ORA2、-OC(O)RA2、-C(O)NRA2B2、-NRA2C(O)RB2及び-S(O)A2から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<11>では、本発明に係る実施形態<1>~<9>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、任意の2個のRは、それらが結合している炭素原子と一緒にC3-10シクロアルキル基を形成し、シクロアルキル基は、非置換であるか又は1、2若しくは3個のRX4置換基で置換される。
別の実施形態<12>では、本発明に係る実施形態<1>~<9>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、任意の2個のRは、それらが結合している炭素原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX4置換基で置換される。
別の実施形態<13>では、本発明に係る実施形態<1>~<12>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA5から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<14>では、本発明に係る実施形態<13>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、Hである。
別の実施形態<15>では、本発明に係る実施形態<1>~<14>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA3から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<16>では、本発明に係る実施形態<15>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、C1-8アルキル基、C3-10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基及び-C(O)RA3から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又はRから独立して選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<17>では、本発明に係る実施形態<16>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、メチル基、エチル基、
Figure 2023518006000047
から選択される。
別の実施形態<18>では、本発明に係る実施形態<17>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、
Figure 2023518006000048
である。
別の実施形態<19>では、本発明に係る実施形態<1>~<18>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-S(O)A3、-S(O)ORA3、-OS(O)A3及び-NRA3S(O)B3から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<20>では、本発明に係る実施形態<19>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3及び-C(O)NRA3B3から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<21>では、本発明に係る実施形態<20>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、Hである。
別の実施形態<22>では、本発明に係る実施形態<1>~<14>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のR置換基で置換される。
別の実施形態<23>では、本発明に係る実施形態<1>~<22>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Xは、CHである。
別の実施形態<24>では、本発明に係る実施形態<1>~<22>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Xは、Nである。
別の実施形態<25>では、本発明に係る実施形態<1>~<22>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Yは、CHである。
別の実施形態<26>では、本発明に係る実施形態<1>~<22>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Yは、Nである。
別の実施形態<27>では、本発明に係る実施形態<1>~<26>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、mは、0、1、2及び3から選択される。
別の実施形態<28>では、本発明に係る実施形態<27>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、mは、0である。
別の実施形態<29>では、本発明に係る実施形態<27>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、各Rは、独立して、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA1B1、-ORA1、-C(O)RA1、-C(O)ORA1、-OC(O)RA1、-C(O)NRA1B1、-NRA1C(O)RB1、-OC(O)NRA1B1、-NRA1C(O)ORB1、-NRA1C(O)NRA1B1、-S(O)A1、-S(O)ORA1、-OS(O)A1、-NRA1S(O)B1及び-S(O)NRA1B1から選択され、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<30>では、本発明に係る実施形態<29>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、各Rは、独立して、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO、-NRA1B1、-ORA1、-C(O)RA1、-C(O)ORA1、-OC(O)RA1、-C(O)NRA1B1、-NRA1C(O)RB1、-S(O)A1及び-S(O)NRA1B1から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<31>では、本発明に係る実施形態<1>~<30>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、複素環基から選択され、複素環基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<32>では、本発明に係る実施形態<1>~<30>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、アリール基、ヘテロアリール基及び複素環基から選択され、アリール基及びヘテロアリール基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<33>では、本発明に係る実施形態<32>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、5~12員アリール基及びヘテロアリール基から選択され、アリール基及びヘテロアリール基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<34>では、本発明に係る実施形態<33>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、フェニル基及び6員ヘテロアリール基から選択され、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<35>では、本発明に係る実施形態<34>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO、-(CRc1d1NRa1b1、-(CRc1d1ORb1、-(CRc1d1C(O)Ra1、-(CRc1d1C(O)ORb1、-(CRc1d1S(O)b1、-(CRc1d1S(O)ORb1、-(CRc1d1OS(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)b1及び-(CRc1d1S(O)NRa1b1から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<36>では、本発明に係る実施形態<35>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、ハロゲン、CN、NO、NH、OH及び-OMeから選択され、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<37>では、本発明に係る実施形態<31>~<36>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、
Figure 2023518006000049
から選択される。
別の実施形態<38>では、本発明に係る実施形態<1>~<37>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それぞれ独立して、水素、C1-10アルキル基及びC3-10シクロアルキル基から選択され、アルキル基及びシクロアルキル基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<39>では、本発明に係る実施形態<38>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それぞれ独立して、水素及びC1-10アルキル基から選択され、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<40>では、本発明に係る実施形態<39>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、Hである。
別の実施形態<41>では、本発明に係る実施形態<1>~<37>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それらが結合している原子と一緒にC3-10シクロアルキル基を形成し、シクロアルキル基は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のR置換基で置換される。
別の実施形態<42>では、本発明は、
Figure 2023518006000050
から選択された化合物及びその薬学的に許容される塩を提供する。
別の実施形態<43>では、本発明は、実施形態<1>~<42>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含有する医薬組成物を提供する。
別の実施形態<44>では、本発明は、BTK阻害に応答する病状を治療、改善又は予防する方法であって、それを必要とする個体に有効量の実施形態<1>~<42>のいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は少なくとも1種のその医薬組成物を、任意に第2の治療剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
別の実施形態<45>では、本発明は、細胞増殖性障害疾患を治療する薬物の製造における、実施形態<1>~<42>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の用途を提供する。
いくつかの実施例は、以下のように説明されてもよい。
実施形態[1]では、本発明は、式[I″]で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
Figure 2023518006000051
(式中、
Figure 2023518006000052
は、環A及び環Bが芳香族であることを保持する単結合又は二重結合であり、
は、C及びNから選択され、
は、CR、C(O)及びNから選択され、
は、CR及びNRから選択され、
は、CR、C(O)、N及びNRから選択され、
は、CR、NRから選択されるか又は存在せず、
は、N及びOから選択され、
は、C及びNから選択され、
は、C及びNから選択され、
及びAがNであり、BがCである場合、Aは、Nではなく、
が存在せず、R及びRがそれらが結合している原子と一緒に環を形成しない場合、A及びAは、同時にNであってはならなく、
Xは、CR及びNから選択され、
Yは、CR及びNから選択され、
Zは、アリール基、ヘテロアリール基及び複素環基から選択され、アリール基、ヘテロアリール基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基及びC3-10シクロアルキル基から選択され、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基及びC3-10シクロアルキル基から選択され、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX1置換基で置換され、
各Rは、独立して、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(=NRE3)RA3、-C(=N-ORB3)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-C(=NRE3)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)RB3、-OC(O)NRA3B3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3B3、-NRA3C(S)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)NRA3B3、-S(O)A3、-S(O)(=NRE3)RB3、-N=S(O)RA3B3、-S(O)ORA3、-OS(O)A3、-NRA3S(O)B3、-NRA3S(O)(=NRE3)RB3、-S(O)NRA3B3、-S(O)(=NRE3)NRA3B3、-NRA3S(O)NRA3B3、-NRA3S(O)(=NRE3)NRA3B3、-P(O)RA3B3及び-P(O)(ORA3)(ORB3)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX3置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA5から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA6から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のR置換基で置換され、
各Rは、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、-NRA4B4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4B4、-NRA4C(O)RB4及び-S(O)A4から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX4置換基で置換され、
は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA7B7、-ORA7、-C(O)RA7、-C(=NRE7)RA7、-C(=N-ORB7)RA7、-C(O)ORA7、-OC(O)RA7、-C(O)NRA7B7、-NRA7C(O)RB7、-C(=NRE7)NRA7B7、-NRA7C(=NRE7)RB7、-OC(O)NRA7B7、-NRA7C(O)ORB7、-NRA7C(O)NRA7B7、-NRA7C(S)NRA7B7、-NRA7C(=NRE7)NRA7B7、-S(O)A7、-S(O)(=NRE7)RB7、-N=S(O)RA7B7、-S(O)ORA7、-OS(O)A7、-NRA7S(O)B7、-NRA7S(O)(=NRE7)RB7、-S(O)NRA7B7、-S(O)(=NRE7)NRA7B7、-NRA7S(O)NRA7B7、-NRA7S(O)(=NRE7)NRA7B7、-P(O)RA7B7及び-P(O)(ORA7)(ORB7)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX6置換基で置換され、
A3及びRB3の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA3及びRB3」は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、非置換であってもよく、Rから選択された1個、2個又は3個の置換基で置換されてもよく、
A4及びRB4の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA4及びRB4」は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、非置換であってもよく、RX4から選択された1個、2個又は3個の置換基で置換されてもよく、
A5は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
A6は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
A7及びRB7の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA7及びRB7」は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、非置換であってもよく、RX7から選択された1個、2個又は3個の置換基で置換されてもよく、
E3及びRE7の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO、-ORa1、-SRa1、-S(O)a1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1b1及び-S(O)NRa1b1から選択され、
、RX1、RX2、RX3、RX4、RX5、RX6及びRX7の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO、-(CRc1d1NRa1b1、-(CRc1d1ORb1、-(CRc1d1C(O)Ra1、-(CRc1d1C(=NRe1)Ra1、-(CRc1d1C(=N-ORb1)Ra1、-(CRc1d1C(O)ORb1、-(CRc1d1OC(O)Rb1、-(CRc1d1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)Rb1、-(CRc1d1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1OC(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)ORb1、-(CRc1d1NRa1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(S)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1N=S(O)Ra1b1、-(CRc1d1S(O)ORb1、-(CRc1d1OS(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1P(O)Ra1b1及び-(CRc1d1P(O)(ORa1)(ORb1)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で
置換され、
a1及びRb1の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra1及びRb1は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、1個、2個又は3個のR基で任意に置換されてもよく、
c1及びRd1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc1及びRd1は、それらが結合している単一又は複数の炭素原子と一緒に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0個、1個又は2個のヘテロ原子を含む3~12員環を構成し、該環は、1個、2個又は3個のR基で任意に置換されてもよく、
各Re1は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、CN、NO、-ORa2、-SRa2、-S(O)a2、-C(O)Ra2、-C(O)ORa2、-S(O)NRa2b2及び-C(O)NRa2b2から選択され、
各Rは、独立して、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO、-(CRc2d2NRa2b2、-(CRc2d2ORb2、-(CRc2d2C(O)Ra2、-(CRc2d2C(=NRe2)Ra2、-(CRc2d2C(=N-ORb2)Ra2、-(CRc2d2C(O)ORb2、-(CRc2d2OC(O)Rb2、-(CRc2d2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)Rb2、-(CRc2d2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2OC(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)ORb2、-(CRc2d2NRa2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(S)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2N=S(O)Ra2b2、-(CRc2d2S(O)ORb2、-(CRc2d2OS(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2P(O)Ra2b2及び-(CRc2d2P(O)(ORa2)(ORb2)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してヒドロキシ基、CN、アミノ基、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C
3-10シクロアルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
a2及びRb2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra2及びRb2は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1個又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
c2及びRd2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc2及びRd2は、それらが結合している単一又は複数の炭素原子と一緒に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0個、1個又は2個のヘテロ原子を含む3~12員環を構成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1個又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
各Re2は、独立して、水素、CN、NO、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、-C(O)C1-4アルキル基、-C(O)C3-10シクロアルキル基、-C(O)OC1-4アルキル基、-C(O)OC3-10シクロアルキル基、-C(O)N(C1-4アルキル)、-C(O)N(C3-10シクロアルキル)、-S(O)1-4アルキル基、-S(O)3-10シクロアルキル基、-S(O)N(C1-4アルキル)及び-S(O)N(C3-10シクロアルキル)から選択され、
mは、0、1、2、3及び4から選択され、
各rは、独立して、0、1及び2から選択され、
各tは、独立して、0、1、2、3及び4から選択される。)
別の実施形態[2]では、本発明に係る実施形態[1]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式[I″]の
Figure 2023518006000053
部分の構造は、
Figure 2023518006000054
から選択され、ここで、R、R、R及びRの各々の定義は、式[I″]の場合と同じであり、nは、0、1、2、3及び4から選択され、pは、0、1、2、3及び4から選択され、記号
Figure 2023518006000055
は、分子の他の部分との結合点を表す。
別の実施形態[3]では、本発明に係る実施形態[1]~[2]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式[I″]の
Figure 2023518006000056
部分の構造は、
Figure 2023518006000057
から選択され、ここで、R、R、R及びRの各々の場合は、式[I″]の場合と同じであり、nは、0、1、2、3及び4から選択され、pは、0、1、2、3及び4から選択される。
別の実施形態[4]では、本発明に係る実施形態[3]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式[I″]の
Figure 2023518006000058
部分の構造は、
Figure 2023518006000059
から選択され、ここで、R及びRの定義は、式[I″]の場合と同じである。
別の実施形態[5]では、本発明に係る実施形態[1]~[2]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式[I″]の
Figure 2023518006000060
部分の構造は、
Figure 2023518006000061
から選択され、ここで、R、R及びRの各々の定義は、式[I″]の場合と同じであり、nは、0、1、2、3及び4から選択され、pは、0、1、2、3及び4から選択される。
別の実施形態[6]では、本発明に係る実施形態[5]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式[I″]の
Figure 2023518006000062
部分の構造は、
Figure 2023518006000063
から選択され、ここで、Rの定義は、式[I″]の場合と同じである。
別の実施形態[7]では、本発明に係る実施形態[1]~[2]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式[I″]の
Figure 2023518006000064
部分の構造は、
Figure 2023518006000065
から選択され、ここで、R及びRの定義は、式[I″]の場合と同じである。
別の実施形態[8]では、本発明に係る実施形態[7]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式[I″]の
Figure 2023518006000066
部分の構造は、
Figure 2023518006000067
から選択され、ここで、R及びRの定義は、式[I″]の場合と同じである。
別の実施形態[9]では、本発明に係る実施形態[1]~[2]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式[I″]の
Figure 2023518006000068
部分の構造は、
Figure 2023518006000069
から選択され、ここで、R及びRの定義は、式[I″]の場合と同じである。
別の実施形態[10]では、本発明に係る実施形態[1]~[9]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、各Rは、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、-NRA4B4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4B4、-NRA4C(O)RB4及び-S(O)A4から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[11]では、本発明に係る実施形態[1]~[9]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒にC3-10シクロアルキル基を形成し、シクロアルキル基は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX4置換基で置換される。
別の実施形態[12]では、本発明に係る実施形態[1]~[9]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX4置換基で置換される。
別の実施形態[13]では、本発明に係る実施形態[1]~[12]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA5から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[14]では、本発明に係る実施形態[13]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、Hである。
別の実施形態[15]では、本発明に係る実施形態[1]~[14]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA6から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[16]では、本発明に係る実施形態[15]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、C1-8アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基及び-C(O)RA6から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[17]では、本発明に係る実施形態[16]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、メチル基、エチル基、
Figure 2023518006000070
から選択される。
別の実施形態[18]では、本発明に係る実施形態[17]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、
Figure 2023518006000071
から選択される。
別の実施形態[19]では、本発明に係る実施形態[1]~[18]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA7B7、-ORA7、-C(O)RA7、-C(O)ORA7、-OC(O)RA7、-C(O)NRA7B7、-NRA7C(O)RB7、-S(O)A7、-S(O)ORA7、-OS(O)A7及びNRA7S(O)B7から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[20]では、本発明に係る実施形態[19]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO、-NRA7B7、-ORA7、-C(O)RA7、-C(O)ORA7、-OC(O)RA7及び-C(O)NRA7B7から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[21]では、本発明に係る実施形態[20]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、Hである。
別の実施形態[22]では、本発明に係る実施形態[1]~[14]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか又は1個、2個若しくは3個のRX6置換基で置換される。
別の実施形態[23]では、本発明に係る実施形態[1]~[22]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Xは、CHである。
別の実施形態[24]では、本発明に係る実施形態[1]~[22]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Xは、Nである。
別の実施形態[25]では、本発明に係る実施形態[1]~[22]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Yは、CHである。
別の実施形態[26]では、本発明に係る実施形態[1]~[22]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Yは、Nである。
別の実施形態[27]では、本発明に係る実施形態[1]~[26]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、mは、0、1、2及び3から選択される。
別の実施形態[28]では、本発明に係る実施形態[27]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、mは、0、1及び2から選択される。
別の実施形態[29]では、本発明に係る実施形態[27]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、各Rは、独立して、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-OC(O)NRA3B3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3B3、-S(O)A3、-S(O)ORA3、-OS(O)A3、-NRA3S(O)B3及び-S(O)NRA3B3から選択され、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[30]では、本発明に係る実施形態[29]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、各Rは、独立して、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-S(O)A3及び-S(O)NRA3B3から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[31]では、本発明に係る実施形態[30]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、mは、1及び2から選択され、各Rは、独立してFから選択される。
別の実施形態[32]では、本発明に係る実施形態[1]~[31]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、式[I″]の
Figure 2023518006000072
部分の構造は、
Figure 2023518006000073
から選択される。
別の実施形態[33]では、本発明に係る実施形態[1]~[32]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、複素環基から選択され、複素環基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[34]では、本発明に係る実施形態[1]~[32]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、アリール基、ヘテロアリール基及び複素環基から選択され、アリール基及びヘテロアリール基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[35]では、本発明に係る実施形態[34]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、5~12員アリール基及びヘテロアリール基から選択され、アリール基及びヘテロアリール基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[36]では、本発明に係る実施形態[35]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、フェニル基及び6員ヘテロアリール基から選択され、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[37]では、本発明に係る実施形態[36]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO、-(CRc1d1NRa1b1、-(CRc1d1ORb1、-(CRc1d1C(O)Ra1、-(CRc1d1C(O)ORb1、-(CRc1d1S(O)b1、-(CRc1d1S(O)ORb1、-(CRc1d1OS(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)b1及び-(CRc1d1S(O)NRa1b1から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[38]では、本発明に係る実施形態[37]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Rは、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、ハロゲン、CN、-NO、NH、OH、メトキシ基及びエトキシ基から選択され、メトキシ基、エトキシ基、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[39]では、本発明に係る実施形態[33]~[38]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Zは、
Figure 2023518006000074
から選択される。
別の実施形態[40]では、本発明に係る実施形態[1]~[39]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それぞれ独立して、水素、C1-10アルキル基及びC3-10シクロアルキル基から選択され、アルキル基及びシクロアルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[41]では、本発明に係る実施形態[40]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それぞれ独立して、水素及びC1-10アルキル基から選択され、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[42]では、本発明に係る実施形態[41]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それぞれ独立して、水素及びメチル基から選択される。
別の実施形態[43]では、本発明に係る実施形態[1]~[39]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それらが結合している原子と一緒にC3-10シクロアルキル基を形成し、シクロアルキル基は、非置換であるか又は1個、2個若しくは3個のRX1置換基で置換される。
別の実施形態[44]では、本発明に係る実施形態[43]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R及びRは、それらが結合している原子と一緒にシクロプロピル基を形成する。
別の実施形態[45]では、本発明は、
Figure 2023518006000075
Figure 2023518006000076
Figure 2023518006000077
から選択された化合物及びその薬学的に許容される塩を提供する。
別の実施形態[46]では、本発明は、実施形態[1]~[45]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含有する医薬組成物を提供する。
別の実施形態[47]では、本発明は、BTK阻害に応答する病状を治療、改善又は予防する方法であって、それを必要とする個体に有効量の実施形態[1]~[45]のいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又は少なくとも1種のその医薬組成物を、任意に第2の治療剤と組み合わせて投与することを含む方法を提供する。
別の実施形態[48]では、本発明は、細胞増殖性障害疾患を治療する薬物の製造における、実施形態[1]~[45]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の用途を提供する。
別の実施形態[49]では、本発明に係る実施形態[48]の化合物又はその薬学的に許容される塩の用途において、細胞増殖性障害疾患は、B細胞増殖性障害疾患である。
別の実施形態[50]では、本発明に係る実施形態[49]の化合物又はその薬学的に許容される塩の用途において、B細胞増殖性障害疾患は、B細胞悪性腫瘍、B細胞慢性リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、多発性硬化症、小リンパ球性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、リンパ腫様肉芽腫症及び形質細胞腫を含むが、これらに限定されない。
別の態様では、本発明は、本明細書に開示された化合物又はその薬学的に許容される塩を含有するキットと、成分を適用すべき疾患状態、成分の保存情報、投与情報、及び成分の投与方法に関する指示からなる群から選択される1つ以上の情報を含む説明書とを提供する。特別な変形例では、キットは、複数回投与形態の化合物を含有する。
別の態様では、本発明は、本明細書に開示された化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する製品と、包装材料とを提供する。1つの変形例では、包装材料は、容器を含む。特別な変形例では、上記容器は、化合物を適用すべき疾患状態、保存情報、投与情報及び/又は化合物の投与方法に関する指示からなる群の1つ以上の内容を示すラベルを含む。別の変形例では、製品は、複数回投与形態の化合物を含む。
別の態様では、本発明は、個体に本明細書に開示された化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む治療方法を提供する。
別の態様では、本発明は、本明細書に開示された化合物又はその薬学的に許容される塩をBTKと接触させることにより、BTKを阻害する方法を提供する。
別の態様では、本発明は、インビボでBTKの活性を阻害するために、本明細書に開示された化合物又はその薬学的に許容される塩を個体内に存在させることを含む、BTKを阻害する方法を提供する。
別の態様では、本発明は、BTKを阻害する方法であって、インビボで第2の化合物に変換される第1の化合物を個体に投与することを含み、第2の化合物がインビボでBTKの活性を阻害し、かつ第2の化合物が以上の実施形態のいずれか一項に記載の化合物及び変異体である、方法を提供する。
別の態様では、本発明は、BTKの活性が疾患状態の病理及び/又は症状の一因である疾患状態を治療する方法であって、該疾患状態に対して治療有効量の本明細書に開示された化合物又はその薬学的に許容される塩を個体内に存在させることを含む、方法を提供する。
別の態様では、本発明は、BTKの活性が疾患状態の病理及び/又は症状の一因である疾患状態を治療する方法であって、インビボで第2の化合物に変換される第1の化合物を個体に投与することを含み、第2の化合物がインビボでBTKの活性を阻害する、方法を提供する。本発明の上記化合物は、変換前の化合物であっても変換後の化合物であってもよいことに留意されたい。
上記各方法の変形例では、疾患状態は、癌性増殖性疾患(例えば、脳、肺、扁平上皮細胞、膀胱、胃、膵臓、乳腺、頭、頸部、腎臓部(renal)、腎臓、卵巣、前立腺、結腸直腸、表皮、食道、精巣、婦人科又は甲状腺の癌)、非癌性増殖性疾患(例えば、皮膚の良性過形成(例えば、乾癬)、再狭窄及び良性前立腺肥大(BPH))、膵炎、腎臓疾患、痛み、胚盤胞着床防止、血管形成又は血管新生に関連する疾患(例えば、腫瘍血管新生、急性及び慢性の炎症性疾患(例えば、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患)、皮膚病(例えば、乾癬、湿疹及び強皮症)、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢黄斑変性症、血管腫、神経膠腫、黒色腫、カポジ肉腫、卵巣癌、乳癌、肺癌、膵臓癌、前立腺癌、結腸癌及び類表皮癌)、喘息、好中球走化性(例えば、心筋梗塞及び脳卒中の再灌流傷害及び炎症性関節炎)、敗血症性ショック、免疫抑制に価値があるT細胞媒介性疾患(例えば、臓器移植拒絶、移植片対宿主病、エリテマトーデス、多発性硬化症及び関節リウマチの予防)、アテローム性動脈硬化症、成長因子カクテルに対する角質細胞の反応の阻害、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、及び他の疾患から選択される。
別の態様では、本発明は、BTK遺伝子の変異が、例えば、黒色腫、肺癌、結腸癌、及び他のタイプの腫瘍を含む疾患状態の病理及び/又は症状の一因である疾患状態を治療する方法を提供する。
別の態様では、本発明は、以上の実施形態のいずれか一項に記載の化合物及び変異体の、薬物としての用途に関する。別の態様では、本発明は、BTK阻害薬物の製造における、以上の実施形態のいずれか一項に記載の化合物及び変異体の用途に関する。
別の態様では、本発明は、BTKの活性が病理及び/又は症状の一因である疾患状態を治療する薬物の製造における、以上の実施形態のいずれか一項に記載の化合物及び変異体の用途に関する。
投与及び医薬組成物
一般的には、本発明の上記化合物は、単独で、又は1種以上の治療剤と組み合わせて、本分野において既知である一般的で許容し得る方式のいずれかを介して、治療有効量で投与される。治療有効量は、被験者の疾患の重篤性、年齢及び相対的な健康状況、使用される化合物の薬効、並びに本分野に既知の他の要因に依存して広く変化し得る。例えば、腫瘍性疾患及び免疫系疾患の治療に対して、必要な投与量は、投与モード、治療される具体的な病態及び望まれる効果に応じて異なる。
一般的に、1日投与量が0.001~100mg/kg体重であり、具体的には、約0.03~2.5mg/kg体重である場合に、満足な結果を得ることができる。ヒトなどの大型哺乳動物の1日投与量は、例えば、1日4回以下の分割投与量で又は徐放形態で便利に投与される、約0.5mg~約2000mgであり、又はより具体的には、0.5mg~1000mgであってもよい。経口投与に好適な単位投与量形態は、約1~50mgの活性成分を含有する。
本発明の上記化合物は、任意の一般的な経路により、例えば、錠剤又はカプセルの形態で経腸的に、例えば、経口的に、例えば、注射液又は懸濁液の形態で非経口的に、或いは、例えば、ローション、ジェル、軟膏、若しくはクリームの形態で、又は経鼻剤若しくは坐剤の形態で局所的に医薬組成物の形態で投与してもよい。
遊離塩基又は薬学的に許容される塩の形態の本発明の上記化合物と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体又は希釈剤とを含む医薬組成物は、混合、造粒、コーティング、溶解又は凍結乾燥のプロセスにより一般的な方式で製造してもよい。例えば、医薬組成物は、本発明の上記化合物と少なくとも1つの薬学的に許容される担体又は希釈剤との組み合わせを含有し、薬学的に許容される担体又は希釈剤と混合することにより、一般的な方式で製造してもよい。経口投与用の単位投与量形態は、例えば、約0.1mg~約500mgの活性物質を含有する。
一実施例では、医薬組成物は、懸濁液又は分散液、例えば、等張水溶液を含む、活性成分の溶液である。活性成分を単独で又はマンニトールなどの担体と共に含む凍結乾燥組成物の場合、使用前に分散液又は懸濁液を製造することができる。医薬組成物は、滅菌されてもよく、及び/又は、防腐剤、安定剤、湿潤剤若しくは乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調節する塩及び/又は緩衝剤などの補助剤を含んでもよい。好適な防腐剤は、アスコルビン酸などの酸化防止剤と、ソルビン酸又は安息香酸などの殺微生物剤とを含むが、これらに限定されない。溶液又は懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルピロリドン、ゼラチンを含むが、これらに限定されない増粘剤、又は例えば、ツイーン80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート)などの可溶化剤をさらに含んでもよい。
油中の懸濁液は、油性成分として、注射目的のために常用されている植物油、合成油又は半合成油を含んでもよい。実施例では、酸成分として、8~22個の炭素原子、又はいくつかの実施形態では、12~22個の炭素原子を有する長鎖脂肪酸を含有する液体脂肪酸エステルを含む。好適な液体脂肪酸エステルは、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸又は対応する不飽和酸、例えば、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、プランジン酸及びリノール酸を含むが、これらに限定されず、必要に応じて、酸化防止剤、例えば、ビタミンE、3-カロチン又は3,5-ジ-t-ブチル-ヒドロキシトルエンを含んでもよい。これらの脂肪酸エステルのアルコール成分は、6個の炭素原子を有してもよく、かつ一価又は多価、例えば、一価、二価又は三価のアルコールであってもよい。好適なアルコール成分は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール若しくはペンタノール、又はこれらの異性体、エチレングリコール及びグリセロールを含むが、これらに限定されない。
他の好適な脂肪酸エステルは、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、LABRAFIL(登録商標)M2375、(ポリオキシエチレングリセロール)、LABRAFIL(登録商標)M1944 CS(杏仁油の加アルコール分解により製造され、グリセリド及びポリエチレングリコールエステルを含む不飽和ポリエチレングリコール化グリセリド)、LABRASOL(商標)(TCMの加アルコール分解により製造され、グリセリド及びポリエチレングリコールエステルを含有する飽和ポリエチレングリコール化グリセリド、いずれもフランスGaKefosse会社から入手可能)、及び/又はMIGLYOL(登録商標)812(ドイツHuls AG会社の鎖長がC8~C12の飽和脂肪酸トリグリセリド)、並びに綿実油、杏仁油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ油、大豆油又は落花生油などの植物油を含むが、これらに限定されない。
経口投与用の医薬組成物は、例えば、活性成分を1種以上の固体担体と混合し、必要に応じて、得られた混合物をペレット化し、かつさらなる賦形剤を添加することにより上記混合物又は粒子を加工して、錠剤又は錠剤コアを形成することにより、得ることができる。
好適な担体は、充填剤(例えば、糖類(例えば、ラクトース、ショ糖、マンニトール又はソルビトール)、セルロース製剤及び/又はリン酸カルシウム(例えば、リン酸三カルシウム又はリン酸水素カルシウム))、及び結合剤(例えば、デンプン(例えば、トウモロコシ、小麦、米又はジャガイモのデンプン)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はポリビニルピロリドン)、及び/又は、必要に応じて、崩壊剤(例えば、上記デンプン、カルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、アルギン酸又はその塩(例えば、アルギン酸ナトリウム))を含むが、これらに限定されない。さらなる賦形剤は、流動調整剤及び潤滑剤、例えば、ケイ酸、タルク、ステアリン酸若しくはその塩(例えば、ステアリン酸マグネシウム又はステアリン酸カルシウム)、及び/又はポリエチレングリコール、或いはこれらの誘導体を含む。
錠剤コアには、特に、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール及び/又は二酸化チタンを含んでもよい濃縮糖溶液、又は好適な有機溶媒若しくは溶媒混合物に溶解したコーティング溶液、又は腸溶性コーティングに好適なセルロース製剤の溶液、例えば、酢酸フタル酸セルロース若しくはヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートの溶液を使用することにより、好適な、任意で腸溶性のコーティングを提供することができる。例えば、識別目的のため、又は異なる用量の活性成分を示すために、錠剤又は錠剤コーティングに染料又は顔料を添加してもよい。
また、経口投与用の医薬組成物は、ゼラチンを含む硬カプセル、又はゼラチンと可塑剤(例えば、グリセロール又はソルビトール)とを含む軟密封カプセルを含んでもよい。硬カプセルは、例えば、充填剤(例えば、トウモロコシデンプン)、結合剤及び/又は流動促進剤(例えば、タルク又はステアリン酸マグネシウム)、及び任意に安定剤と混合した活性成分を粒子の形態で含んでもよい。軟カプセルにおいて、好適な液体賦形剤、例えば、脂肪油、パラフィン油、又は液体ポリエチレングリコール、又はエチレングリコール若しくはプロピレングリコールの脂肪酸エステルに活性成分を溶解又は懸濁させてもよく、これに、安定剤及び洗浄剤、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステル型の洗浄剤を添加してもよい。
直腸内投与に適した医薬組成物は、例えば、活性成分と坐剤基剤との組み合わせを含有する坐剤である。好適な坐剤基剤は、例えば、天然若しくは合成のトリグリセリド、パラフィン系炭化水素、ポリエチレングリコール、又は高級アルカノールである。
非経口投与に適した医薬組成物は、水溶性形態の活性成分、例えば、水溶性塩の水溶液、又は増粘物質、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール及び/若しくはデキストランと、必要に応じて、安定剤とを含有する水性注射懸濁液を含んでもよい。活性成分は、任意に賦形剤と共に、凍結乾燥物の形態であってもよく、好適な溶媒を添加することにより非経口投与前に溶液にすることができる。使用される解決手段は、例えば、非経口投与の場合、注入溶液として用いられてもよい。注射製剤の製造は、一般的に、滅菌条件下で実施され、例えばアンプル又はバイアルへの充填、そして容器の密封が行われる。
本発明は、a)遊離形態又は薬学的に許容される塩の形態の本発明に開示される化合物と、b)少なくとも1つの助剤とを含有する医薬組み合わせ物、例えば、キットをさらに提供する。該キットは、その使用についての説明書を含んでもよい。
併用療法
本特許の上記化合物又は薬学的に許容される塩は、単独で又は他の治療剤と組み合わせて使用されてもよい。
例えば、補助剤(adjuvant)を使用して本発明における化合物の治療効果を向上させることができ(例えば、補助薬物を単独で使用すると、治療上の利益が極めて小さいが、別の薬物と組み合わせて使用すると、個体に対する治療上の利益を向上させることができる)、或いは、例えば、本発明の化合物を、同様に治療効果を有する別の治療剤と組み合わせて使用すると、個体に対する治療効果を向上させることができる。例えば、痛風を治療する場合、本発明の化合物を使用するときに、痛風を治療する別の薬物と組み合わせて使用すると、臨床的利益を増加させる可能性がある。或いは、例えば、本発明の化合物を使用する時の副作用が吐き気であれば、制吐剤と組み合わせて使用することができる。或いは、併用療法は、理学療法、心理療法、放射線療法、疾患領域に対する圧迫療法、休憩、食事改善などを含むが、これらに限定されない。どのような疾患、病態又は病状に関係なく、2種の療法により、個体の治療上の利益が相加効果又は相乗効果を有する。
本特許の化合物が他の治療剤と組み合わせて使用される場合、本特許の化合物の医薬組成物は、他の薬物と同じ投与経路で投与されてもよく、物理的及び化学的性質が異なるため、異なる投与経路で投与されてもよい。例えば、本特許の化合物は、経口投与されると、良好な血中レベルを生成し維持することができ、別の治療剤は、静脈内投与する必要がある可能性がある。したがって、本特許の化合物は、別の治療剤と同時に、逐次又は別々に投与されてもよい。
実施例
式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩の合成方法は、様々であり、本実施例で列挙されたのは代表的な方法である。しかしながら、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩は、他の合成スキームにより合成することもできることに留意すべきである。
式(I)で表されるある化合物において、原子と他の原子との間の結合により、特別な立体異性体(例えば、キラル中心)が存在する可能性がある。式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩の合成により、異なる異性体(鏡像異性体、ジアステレオマー)の混合物が生じ得る可能性がある。ある特定の立体配置を特に説明しない限り、列挙された化合物は、いずれも様々な可能な立体異性体を含む。
式(I)で表される化合物は、例えば、本発明の化合物の遊離塩基形態を薬学的に許容される無機酸又は有機酸と反応させることにより、薬学的に許容される酸付加塩として製造することができる。或いは、式(I)で表される化合物を遊離酸形態で薬学的に許容される無機塩基又は有機塩基と反応させて、薬学的に許容される塩基付加塩として製造する。式(I)で表される化合物の薬学的に許容される塩の製造に適した無機及び有機の酸及び塩基について、本願の定義部分に説明する。また、式(I)で表される化合物の塩形態は、出発原料又は中間体の塩を使用して製造することもできる。
式(I)で表される化合物の遊離酸又は遊離塩基は、対応する塩基付加塩又は酸付加塩により製造することができる。酸付加塩形態の式(I)で表される化合物は、例えば、好適な塩基(例えば、水酸化アンモニウム溶液、水酸化ナトリウムなど)で処理することにより、対応する遊離塩基に変換することができる。塩基付加塩形態の式(I)で表される化合物は、例えば、好適な酸(例えば、塩酸など)で処理することにより、対応する遊離酸に変換することができる。
式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩のN-酸化物は、本分野に既知の方法で製造することができる。例えば、N-酸化物は、不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素)中、0~80℃の条件下で、非酸化形態の式(I)で表される化合物を酸化剤(例えば、トリフルオロ過酢酸、ペルマレイン酸(permaleic acid)、過安息香酸、過酢酸及びメタクロロ過安息香酸など)と反応させることにより得ることができる。或いは、式(I)で表される化合物のN-酸化物は、出発原料のN-酸化物により製造することができる。
非酸化形態の式(I)で表される化合物は、対応する不活性有機溶媒(例えば、アセトニトリル、エタノール及びジオキサン水溶液など)中、0~80℃の条件下で、そのN-酸化物を還元剤(例えば、硫黄、二酸化硫黄、トリフェニルホスフィン、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、三塩化リン及び三臭化リンなど)と反応させることにより製造することができる。
式(I)で表される化合物の保護誘導体は、当業者によく知られている方法で製造することができる。保護基の添加及び除去に関する技術の詳細な説明は、T.W.Greene、Protecting Groups in Organic Synthesis、3rd edition、John Wiley&Sons、Inc.1999を参照する。
これらの方法、経路及び実施例に使用された記号及び常識は、いずれも現行の科学文献、例えば、米国化学会誌又は生物化学雑誌で用いられたものと一致する。特に説明しない限り、標準的な単一文字又は三文字の略語は、一般的に、L型アミノ酸残基を指す。特に説明しない限り、全ての使用された出発原料は、いずれも市場のサプライヤーから購入し、使用時にさらに精製されない。例えば、実施例及び明細書全体を通して以下の略語が用いられる:g(グラム)、mg(ミリグラム)、L(リットル)、mL(ミリリットル)、μL(マイクロリットル)、psi(ポンド/平方インチ)、M(モル)、mM(ミリモーラー)、i.v.(静脈内注射)、Hz(ヘルツ)、MHz(メガヘルツ)、mol(モル)、mmol(ミリモル)、RT(環境温度)、min(分間)、h(時間)、mp(融点)、TLC(薄層クロマトグラフィー)、Rt(保持時間)、RP(逆相)、MeOH(メタノール)、i-PrOH(イソプロパノール)、TEA(トリエチルアミン)、TFA(トリフルオロ酢酸)、TFAA(トリフルオロ酢酸無水物)、THF(テトラヒドロフラン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、EtOAc(酢酸エチル)、DME(1,2-ジメトキシエタン)、DCM(ジクロロメタン)、DCE(ジクロロエタン)、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)、DMPU(N,N′-ジメチルプロピレン尿素)、CDI(1,1-カルボニルジイミダゾール)、IBCF(クロロギ酸イソブチル)、HOAc(酢酸)、HOSu(N-ヒドロキシスクシンイミド)、HOBT(1-ヒドロキシベンゾトリアゾール)、EtO(ジエチルエーテル)、EDCI(1-(3-ジメチルアミノプロピル)3-エチルカルボジイミド塩酸塩)、BOC(t-ブトキシカルボニル基)、FMOC(9-フルオレニルメトキシカルボニル基)、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)、CBZ(ベンジルオキシカルボニル基)、Ac(アセチル基)、atm(大気圧)、TMSE(2-(トリメチルシリル)エチル基)、TMS(トリメチルシリル基)、TIPS(トリイソプロピルシリル基)、TBS(t-ブチルジメチルシリル基)、DMAP(4-ジメチルアミノピリジン)、Me(メチル)、OMe(メトキシ)、Et(エチル)、tBu(t-ブチル)、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、BOP(ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド)、TBAF(テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド)、mCPBA(メタクロロ過安息香酸)。
エーテル又はEtOとは、いずれもジエチルエーテルを指し、塩水とは、飽和NaCl水溶液を指す。特に説明しない限り、全ての温度は、℃温度(摂氏度)を指し、全ての反応は、室温で不活性雰囲気で実施された。
H NMRスペクトルは、Varian Mercury Plus 400核磁気共鳴分光計で記録された。化学シフトは、ppmで表す。結合定数は、いずれもヘルツ(Hz)を単位とする。分裂パターンは、見かけの多重度を記述するものであり、そして、s(シングレット)、d(ダブレット)、t(トリプレット)、q(カルテット)、m(マルチプレット)、及びbr(ブロード)と表記する。
低解像度質量スペクトル(MS)及び化合物の純度データは、エレクトロスプレーイオン化検出器(ESI)、紫外線検出器(220及び254nm)及び蒸発光散乱検出器(ELSD)を備えるShimadzu LC/MSシングル四重極システムで取得された。薄層クロマトグラフィーは、Superchem groupの0.25mmのシリカゲルプレート(60F-254)で実施し、5%のリンモリブデン酸エタノール溶液、ニンヒドリン又はp-メトキシベンズアルデヒド溶液を使用し、かつ紫外線ランプで観察した。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、シリカゲル(200~300メッシュ、青島海洋化学工業有限公司)で実施した。
合成スキーム
式Iで表される化合物又はその薬学的に許容される塩は、様々な方法で合成することができ、いくつかの例示的な方法を以下の実施例に提供する。他の合成方法は、当業者が本発明に開示されている情報に基づいて容易に提供することができる。
以下に記載の各反応において、活性基が他の望まない反応に関与することを回避するように、これらの活性基を保護する必要がある可能性があり、これらの活性基は、ヒドロキシ基、アミノ基、イミン基、チオ基又はカルボキシル基などであり、最終生成物に含まれる。一般的な保護基について、T.W.Greene and P.G.M.Wuts in 「Protective Groups in Organic Chemistry」 John Wiley and Sons、1991を参照することができる。
本発明の全ての化合物の合成スキームを、以下のスキーム及び実施例により説明する。使用される出発原料は、市販の商品からのもの又は従来のプロセス方法若しくは本明細書に例示した方法に従って製造できるものである。
以下の合成スキームに列挙された中間体は、文献に基づいて得られたもの又は従来の類似の合成方法に基づいて合成されたものである。
合成スキーム1に示すように、式Iで表される化合物は、文献に既知であるか又は当業者によく知られている臭化物II及びトリフルオロホウ酸カリウム塩IIIの様々な方法で製造し合成することができる。suzuki反応により臭化物IIとトリフルオロホウ酸カリウム塩IIIをカップリングして、式Iの化合物を得た。
Figure 2023518006000078
合成スキーム1
式IIの中間体の製造方法の例として、式IIaの化合物の合成経路を合成スキーム2に示す。商業的に提供されるか又は文献に既知のアルデヒドIIa-A及び置換芳香族アミンIIa-Bを出発物質とし、p-トルエンスルホン酸の作用下で、IIa-B及びIIa-Aを用いて中間体IIa-Cを製造する。テトラヒドロフラン(THF)などの溶媒中に、ナトリウムt-ブトキシドをIIa-Cと反応させて分子内環化生成物IIa-Dを得る。IIa-Dのアミノ基をCH及び亜硝酸t-ブチルなどの試薬とザントマイヤー反応させることによりヨウ素基に変換して、IIa-Eを得ることができる。ヨウ化物IIa-EをCO(ガス)とカルボニル化させることにより、エステルIIa-Fに変換することができる。N.HOでIIa-Fを加熱して中間体IIaを得る。
Figure 2023518006000079
合成スキーム2
式IIの中間体の別の製造方法の例として、式IIbの化合物の合成経路を合成スキーム3に示す。芳香族アミンIIb-Bにより製造されたジアゾニウム塩とアルデヒドIIa-Aを、塩基(例えば、NaOAc)の存在下で、溶媒(例えば、EtOH)中にジアゾ化反応させて、フェニルヒドラゾンIIb-Cを製造する。フェニルヒドラゾンIIb-Cに、フェニルヒドラゾンとブロモアセトニトリルとの一連のアルキル化反応と、ナトリウムt-ブトキシドなどの塩基の作用下での分子内環化反応とを発生させることにより、4-アミノピラゾールIIb-Dを得ることができる。化合物IIbをアミンIIb-Dから製造することができ、その製造方法は、スキーム2に示される、アミンIIa-DからIIaを製造する方法と同じである。
Figure 2023518006000080
合成スキーム3
式IIの中間体の製造のさらなる説明として、化合物IIcの合成経路を合成スキーム4に示す。商業的に提供される脂肪アミンIIc-Aを出発物質とし、IIc-BとNaHCO(飽和)などの無機塩基の作用下で、Boc-ヒドラジンIIc-Cを製造する。TFA/DCMを用いてIIc-CにおけるBoc基を脱保護して、IIc-Dを得て、IIc-Dを有機塩基(例えば、TEA)の作用下でIIc-Eと反応させて、アミノピラゾールIIc-Fを得る。合成スキーム2に示される一連の合成方法に従って、IIc-FをIIcに変換することができる。
Figure 2023518006000081
合成スキーム4
いくつかの状況で、反応を促進するか又は不必要な反応生成物の生成を回避するために、上記合成スキームの順序は、状況に応じて調整することができる。本発明をより十分に理解するために、以下の実施例を提供する。これらの実施例は、例に過ぎず、本発明を限定するものと理解すべきではない。
実施例1
N-(4-(7-アミノ-3-シクロペンチル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(1)
Figure 2023518006000082
2-シクロペンチル-3-オキソプロパンニトリル(1a)
表題化合物の2-シクロペンチル-3-オキソプロパンニトリル(1a)を国際公開第2015/74135号に従って調製した。
2-((4-ブロモフェニル)アミノ)アセトニトリル(1b)
表題化合物の2-((4-ブロモフェニル)アミノ)アセトニトリル(1b)を国際公開第2005/40110号に従って調製した。
3-((4-ブロモフェニル)(シアノメチル)アミノ)-2-シクロペンチルアクリロニトリル(1c)
2-シクロペンチル-3-オキソプロパンニトリル(1a)(140mg、1.0mmol)及び2-((4-ブロモフェニル)アミノ)アセトニトリル(1b)(210mg、1.0mmol)のトルエン(10ml)溶液にp-トルエンスルホン酸(17.2mg、0.1mmol)を添加し、該混合物を110℃で12時間撹拌した。反応液を濾過し、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(10:1~5:1)で溶出して、3-((4-ブロモフェニル)(シアノメチル)アミノ)-2-シクロペンチルアクリロニトリル(1c)を得た。MS-ESI(m/z):330 332[M+1]
3-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-4-シクロペンチル-1H-ピロール-2-カルボニトリル(1d)
0℃で、t-BuONa(53mg、0.55mmol)のTHF(5mL)懸濁液に3-((4-ブロモフェニル)(シアノメチル)アミノ)-2-シクロペンチルアクリロニトリル(1c)(120mg、0.36mmol)のTHF(5mL)溶液を添加した。混合物を25℃に加熱し、かつ2時間撹拌した。反応を水でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(10:1)で溶出して、3-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-4-シクロペンチル-1H-ピロール-2-カルボニトリル(1d)を得た。MS-ESI(m/z):330,332(1:1)[M+1]
1-(4-ブロモフェニル)-4-シクロペンチル-3-ヨード-1H-ピロール-2-カルボニトリル(1e)
35℃で、3-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-4-シクロペンチル-1H-ピロール-2-カルボニトリル(1d)(200mg、0.6mmol)及びCH(586mg、2.18mmol)のCHCN(5mL)溶液に亜硝酸t-ブチル(156mg、1.5mmol)を一滴ずつ滴下した。混合物を65℃に加熱し、かつ0.5時間撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(15:1)で溶出して、1-(4-ブロモフェニル)-4-シクロペンチル-3-ヨード-1H-ピロール-2-カルボニトリル(1e)を得た。MS-ESI(m/z):441,443(1:1)[M+1]
メチル1-(4-ブロモフェニル)-2-シアノ-4-シクロペンチル-1H-ピロール-3-ギ酸エステル(1f)
室温で、1-(4-ブロモフェニル)-4-シクロペンチル-3-ヨード-1H-ピロール-2-カルボニトリル(1e)(200mg、0.23mmol)のMeOH溶液にPd(dppf)Cl(100mg、0.11mmol)及びTEA(70mg、0.69mmol)を添加した。混合物をCO(15psi)環境下で50℃で1時間撹拌した。混合物を濾過し、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(10:1)で溶出して、メチル1-(4-ブロモフェニル)-2-シアノ-4-シクロペンチル-1H-ピロール-3-ギ酸エステル(1f)を得た。MS-ESI(m/z):373,375(1:1)[M+1]
7-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,5-ジヒドロ-4H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-4-オン(1g)
メチル1-(4-ブロモフェニル)-2-シアノ-4-シクロペンチル-1H-ピロール-3-ギ酸エステル(1f)(50mg、0.13mmol)のEtOH(2mL)溶液にNHNH.HO(1ml)を添加した。混合物を90℃で12時間撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(50:1)で溶出して、7-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,5-ジヒドロ-4H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-4-オン(1g)を得た。MS-ESI(m/z):373,375(1:1)[M+1]
トリフルオロ[(2-メトキシベンズアミド)メチル]ホウ酸カリウム(1h)
表題化合物のトリフルオロ[(2-メトキシベンズアミド)メチル]ホウ酸カリウム(1h)を国際公開第2017/103611号に従って調製した。
N-(4-(7-アミノ-3-シクロペンチル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(1)
7-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,5-ジヒドロ-4H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-4-オン(1g)(15mg、0.040mmol)、トリフルオロ[(2-メトキシベンズアミド)メチル]ホウ酸カリウム(1h)(11mg、0.040mmol)及びCsCO(40mg、0.52mol)のTHF(2mL)及びHO(0.2mL)溶液にPd(OAc)(2mg、0.008mmol)及びXantphos(9mg、0.016mmol)を添加した。混合物を80℃で1時間撹拌した。混合物を水で希釈してから、DCM/MeOH(10:1、2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(15:1)で溶出して、N-(4-(7-アミノ-3-シクロペンチル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(1)を得た。MS-ESI(m/z):458[M+1]
実施例2
N-(4-(7-アミノ-3-シクロペンチル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(2)
Figure 2023518006000083
(E)-N-(4-ブロモフェニル)シクロペンタンカルボニルヒドラゾンニトリル(2a)
-10℃で、4-ブロモアニリン(1.72g、10.0mmol)のHCl(6N、15ml)溶液にNaNO(2.00g、30.0mmol)を数回に分けて添加し、混合物を室温で1時間撹拌した後、混合物に2-シクロペンチル-3-オキソプロパンニトリル(1a)(2.00g、14.6mmol)及びNaOAc(16.0g、195mmol)のEtOH(160ml)溶液を添加した。混合物を-10℃で1時間撹拌した。反応を水でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(20:1~10:1)で溶出して、(E)-N-(4-ブロモフェニル)シクロペンタンカルボニルヒドラゾンニトリル(2a)を得た。MS-ESI(m/z):292,294(1:1)[M+1]
4-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1H-ピラゾール-5-カルボニトリル(2b)
0℃で、(E)-N-(4-ブロモフェニル)シクロペンタンカルボニルヒドラゾンニトリル(2a)(1.2g、4.1mmol)及び2-ブロモアセトニトリル(4.9g、41mmol)のt-BuOH(80mL)溶液にt-BuONa(3.9g、41mmol)を添加した。混合物を25℃まで昇温し、かつ2時間撹拌した。反応を水でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(10:1)で溶出して、4-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1H-ピラゾール-5-カルボニトリル(2b)を得た。MS-ESI(m/z):331,333(1:1)[M+1]
1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-4-ヨード-1H-ピラゾール-5-カルボニトリル(2c)
35℃で、4-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1H-ピラゾール-5-カルボニトリル(2b)(200mg、0.600mmol)及びCH(586mg、2.18mmol)のCHCN(5mL)溶液に亜硝酸t-ブチル(156mg、1.5mmol)を一滴ずつ滴下した。混合物を65℃に加熱し、かつ0.5時間撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(10:1)で溶出して、1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-4-ヨード-1H-ピラゾール-5-カルボニトリル(2c)を得た。MS-ESI(m/z):442,444(1:1)[M+1]
ブチル-1-(4-ブロモフェニル)-5-シアノ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾール-4-ギ酸エステル(2d)
室温で、1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-4-ヨード-1H-ピラゾール-5-カルボニトリル(2c)(80mg、0.18mmol)のブタノール溶液にPd(dppf)Cl(80mg、0.11mmol)及びTEA(58mg、0.57mmol)を添加した。混合物をCO(15psi)環境下で100℃で2時間撹拌した。混合物を濾過し、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(20:1)で溶出して、ブチル-1-(4-ブロモフェニル)-5-シアノ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾール-4-ギ酸エステル(2d)を得た。MS-ESI(m/z):416,418(1:1)[M+1]
7-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン-4-オン(2e)
ブチル-1-(4-ブロモフェニル)-5-シアノ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾール-4-ギ酸エステル(2d)(40mg、0.1mmol)のEtOH(2mL)溶液にNHNH.HO(1ml)を添加した。混合物を90℃で12時間撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(20:1)で溶出して、7-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン-4-オン(2e)を得た。MS-ESI(m/z):374,376(1:1)[M+1]
N-(4-(7-アミノ-3-シクロペンチル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(2)
実施例1の合成方法に従って、7-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,5-ジヒドロ-4H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-4-オン(1g)を7-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,5-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン-4-オン(2e)に置き換えて、表題化合物のN-(4-(7-アミノ-3-シクロペンチル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(2)を調製した。MS-ESI(m/z):459[M+1]
実施例3
N-(4-(7-アミノ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(3)
Figure 2023518006000084
シクロペンチル(3-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)メタノール(3a)
-70℃で、3-フルオロ-2-メトキシピリジン(3.00g、23.6mmol)のTHF(60ml)溶液にLDA(2.0M THF溶液、18.0ml、36.0mmol)を一滴ずつ滴下した。混合物を-70℃で1時間撹拌した。さらに混合物にシクロペンタンカルバルデヒド(3.00ml、28.3mmol)のTHF(5ml)溶液を滴下した。混合物を室温まで昇温し、室温で一晩撹拌した。混合物を水で希釈してから、EA(2×100mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(10:1)で溶出して、シクロペンチル(3-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)メタノール(3a)を得た。MS-ESI(m/z):226[M+1]
シクロペンチル(3-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)メタノン(3b)
シクロペンチル(3-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)メタノール(3a)(5.60g、24.7mmol)のMeCN(60ml)溶液にDMP(15.8g、37.2mmol)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を水で希釈してから、EA(2×100mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(30:1)で溶出して、シクロペンチル(3-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)メタノン(3b)を得た。MS-ESI(m/z):224[M+1]
3-シクロペンチル-7-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン(3c)
シクロペンチル(3-フルオロ-2-メトキシピリジン-4-イル)メタノン(3b)(4.70g、21.0mmol)及びヒドラジン水和物(15ml)をEtOH(10mL)及びジオキサン(50ml)に添加して95℃で1h撹拌した。混合物を室温まで冷却してから濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(5:1)で溶出して、3-シクロペンチル-7-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン(3c)を得た。MS-ESI(m/z):218[M+1]
1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-7-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン(3d)
3-シクロペンチル-7-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン(3c)(640mg、2.94mmol)、4-ブロモフェニルボロン酸(1.18g、5.87mmol)、Cu(OAc)(801mg、4.40mmol)及びピリジン(464mg、5.87mmol)をDMF(30ml)に添加して40℃で一晩撹拌した。混合物を水で希釈してから、EA(2×100mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(20:1)で溶出して、1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-7-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン(3d)を得た。MS-ESI(m/z):372,374(1:1)[M+1]
1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(3e)
1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-7-メトキシ-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン(3d)(610mg、1.64mmol)、NaI(492mg、3.28mmol)及びトリメチルクロロシラン(1.10ml、8.20mmol)をMeCN(40ml)に添加して60℃で1h撹拌した。混合物を水で希釈してから、EA(3×100mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(2:1)で溶出して、1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(3e)を得た。MS-ESI(m/z):358,360(1:1)[M+1]
1-(4-ブロモフェニル)-7-クロロ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン(3f)
1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-7-オン(3e)(530mg、1.48mmol)及びN,N-ジメチルアニリン(2滴)をPOCl(10ml)に添加して100℃で1h撹拌した。混合物を濃縮した。残留物を酢酸エチルで希釈してから、水、飽和NaHCO溶液及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮して、1-(4-ブロモフェニル)-7-クロロ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン(3f)を得た。MS-ESI(m/z):376,378(1:1)[M+1]
N-(4-(7-クロロ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(3g)
実施例1の合成方法に従って、7-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,5-ジヒドロ-4H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-4-オン(1g)を1-(4-ブロモフェニル)-7-クロロ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン(3f)に置き換えて、表題化合物のN-(4-(7-クロロ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(3g)を調製した。MS-ESI(m/z):461,463(3:1)[M+1]
N-(4-(3-シクロペンチル-7-((ジフェニルメチレン)アミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(3h)
窒素ガスの保護下で、N-(4-(7-クロロ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(3g)(30mg、0.065mmol)、ベンゾフェノンイミン(24mg、0.13mmol)、Pd(dba)(12mg、0.013mmol)、Xantphos(15mg、0.026mmol)及びCsCO(63.0mg、0.195mmol)をジオキサン(2ml)に添加して90℃で一晩撹拌した。室温まで冷却し、混合物を水で希釈してから、EA(3×100mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(3:2)で溶出して、N-(4-(3-シクロペンチル-7-((ジフェニルメチレン)アミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(3h)を得た。MS-ESI(m/z):606[M+1]
N-(4-(7-アミノ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(3)
窒素ガスの保護下で、N-(4-(3-シクロペンチル-7-((ジフェニルメチレン)アミノ)-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(3h)(10.0mg、0.0165mmol)及び2N HCl(0.5ml)をTHF(1ml)に添加して室温で一晩撹拌した。混合物をKCO溶液でPH=9に調整し、EA(3×10mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(15:1)で溶出して、N-(4-(7-アミノ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾロ[3,4-c]ピリジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(3)を得た。MS-ESI(m/z):442[M+1]
実施例4
N-(4-(4-アミノ-1-シクロペンチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-3-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(4)
Figure 2023518006000085
エチル3-シアノ-1-シクロペンチル-1H-ピロール-2-ギ酸エステル(4a)
表題化合物のエチル3-シアノ-1-シクロペンチル-1H-ピロール-2-ギ酸エステル(4a)を特許US7071199に従って調製した。
4-アミノ-1-シクロペンチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-7-オン(4b)
エチル3-シアノ-1-シクロペンチル-1H-ピロール-2-ギ酸エステル(4a)(480mg、2.07mmol)及びヒドラジン水和物(2ml)をEtOH(10mL)に添加して80℃で一晩撹拌した。室温まで冷却し、混合物を水で希釈してから、EA(5×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(30:1)で溶出して、4-アミノ-1-シクロペンチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-7-オン(4b)を得た。MS-ESI(m/z):219[M+1]
4-アミノ-1-シクロペンチル-3-ヨード-1,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-7-オン(4c)
4-アミノ-1-シクロペンチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-7-オン(4b)(300mg、1.37mmol)及びNIS(339mg、1.51mmol)をAcOH(5mL)に添加して室温で一晩撹拌した。混合物を水で希釈した。固体を収集し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(40:1)で溶出して、4-アミノ-1-シクロペンチル-3-ヨード-1,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-7-オン(4c)を得た。MS-ESI(m/z):345[M+1]
4-アミノ-3-(4-ブロモフェニル)-1-シクロペンチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-7-オン(4d)
窒素ガスの保護下で、4-アミノ-1-シクロペンチル-3-ヨード-1,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-7-オン(4c)(150mg、0.435mmol)、4-ブロモフェニルボロン酸(78.0mg、0.392mmol)、Pd(dppf)Cl(32.0mg、0.0435mmol)及びKCO(120.0mg、0.870mmol)をジオキサン(4mL)及びHO(1ml)に添加して70℃で2h撹拌した。室温まで冷却し、混合物を水で希釈してから、DCM(3×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(50:1)で溶出して、4-アミノ-3-(4-ブロモフェニル)-1-シクロペンチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-7-オン(4d)を得た。MS-ESI(m/z):373,375(1:1)[M+1]
N-(4-(4-アミノ-1-シクロペンチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-3-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(4)
実施例1の合成方法に従って、7-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,5-ジヒドロ-4H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-4-オン(1g)を4-アミノ-3-(4-ブロモフェニル)-1-シクロペンチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-7-オン(4d)に置き換えて、表題化合物のN-(4-(4-アミノ-1-シクロペンチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-3-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(7)を調製した。MS-ESI(m/z):458[M+1]
実施例5
N-(4-(4-アミノ-1-シクロペンチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン-3-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(5)
Figure 2023518006000086
エチル3-(4-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-5-ギ酸エステル(5a)
表題化合物のエチル3-(4-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-5-ギ酸エステル(5a)を特許Chinese Journal of Chemistry、2011、2039~2048に従って調製した。
エチル3-(4-ブロモフェニル)-4-ヨード-1H-ピラゾール-5-ギ酸エステル(5b)
室温で、エチル3-(4-ブロモフェニル)-1H-ピラゾール-5-ギ酸エステル(5a)(290mg、1.00mmol)及びNIS(270mg、1.20mol)のMeCN(10mL)溶液にCAN(55mg、0.10mmol)を添加した。混合物を90℃で4h撹拌した。混合物を水で希釈してから、EtOAc(3×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をDCMに分散させ、1h撹拌し、固体を収集して乾燥させて、エチル3-(4-ブロモフェニル)-4-ヨード-1H-ピラゾール-5-ギ酸エステル(5b)を得た。MS-ESI(m/z):421,423(1:1)[M+1]
エチル-3-(4-ブロモフェニル)-1-シクロペンチル-4-ヨード-1H-ピラゾール-5-ギ酸エステル(5c)
0℃で、エチル3-(4-ブロモフェニル)-4-ヨード-1H-ピラゾール-5-ギ酸エステル(5b)(421mg、1.00mmol)、シクロペンタノール(86mg、1.0mmol)及びPPh(314mg、1.20mmol)のTHF(5mL)溶液にDIAD(244mg、1.20mmol)を一滴ずつ滴下した。混合物を窒素ガスの保護下で25℃で5h撹拌した。混合物を水で希釈してから、EA(2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(10:1)で溶出して、エチル3-(4-ブロモフェニル)-1-シクロペンチル-4-ヨード-1H-ピラゾール-5-ギ酸エステル(5c)を得た。MS-ESI(m/z):489,491(1:1)[M+1]
エチル-3-(4-ブロモフェニル)-4-シアノ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-5-ギ酸エステル(5d)
窒素ガスの保護下で、エチル3-(4-ブロモフェニル)-1-シクロペンチル-4-ヨード-1H-ピラゾール-5-ギ酸エステル(5c)(160mg、0.327mmol)、CuCN(44.0mg、0.491mmol)、Pd(dppf)Cl(24.0mg、0.0327mmol)及びPd(dba)(30.0mg、0.0327mmol)をDMF(2mL)に添加して100℃で7h撹拌した。室温まで冷却し、混合物を水で希釈してから、EA(3×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(20:1)で溶出して、エチル3-(4-ブロモフェニル)-4-シアノ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-5-ギ酸エステル(5d)を得た。MS-ESI(m/z):388,390(1:1)[M+1]
4-アミノ-3-(4-ブロモフェニル)-1-シクロペンチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン-7-オン(5e)
エチル3-(4-ブロモフェニル)-4-シアノ-1-シクロペンチル-1H-ピラゾール-5-ギ酸エステル(5d)(67.0mg、0.173mmol)及びヒドラジン水和物(1ml)をEtOH(3mL)に添加して80℃で9h撹拌した。室温まで冷却し、混合物を水で希釈してから、EA(3×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(50:1)で溶出して、4-アミノ-3-(4-ブロモフェニル)-1-シクロペンチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン-7-オン(5e)を得た。MS-ESI(m/z):374,376(1:1)[M+1]
N-(4-(4-アミノ-1-シクロペンチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン-3-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(5)
実施例1の合成方法に従って、7-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,5-ジヒドロ-4H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-4-オン(1g)を4-アミノ-3-(4-ブロモフェニル)-1-シクロペンチル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン-7-オン(5e)に置き換えて、表題化合物のN-(4-(4-アミノ-1-シクロペンチル-7-オキソ-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[3,4-d]ピリダジン-3-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(5)を調製した。MS-ESI(m/z):459[M+1]
実施例6
N-(4-(4-アミノ-7-シクロペンチルイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(6)
Figure 2023518006000087
3-アミノ-6-(アミノメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン塩酸塩(6a)
表題化合物の3-アミノ-6-(アミノメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン塩酸塩(6a)を国際公開第2016/6975号に従って調製した。
2,5-ジオキソピロリジン-1-イルシクロペンタンカルボン酸エステル(6b)
表題化合物の2,5-ジオキソピロリジン-1-イルシクロペンタンカルボン酸エステル(6b)を特許J.Med.Chem.1993、115、925~938に従って調製した。
N-((3-アミノ-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-イル)メチル)シクロペンタンカルボキサミド(6c)
3-アミノ-6-(アミノメチル)-1,2,4-トリアジン-5(4H)-オン塩酸塩(6a)(450mg、2.12mmol)及び2,5-ジオキソピロリジン-1-イルシクロペンタンカルボン酸エステル(6b)(447mg、2.12mmol)のCHCN(20ml)及びTHF(10ml)溶液にNaHCO(356mg、4.24mmol)を添加し、混合物を室温で12h撹拌した。混合物を水で希釈してから、EtOAc(2×50mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(4:1~2:1)で溶出して、N-((3-アミノ-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-イル)メチル)シクロペンタンカルボキサミド(6c)を得た。MS-ESI(m/z):238[M+1]
2-アミノ-7-シクロペンチルイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(6d)
室温で、N-((3-アミノ-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-6-イル)メチル)シクロペンタンカルボキサミド(6c)(120mg、0.510mmol)のDCE(10mL)溶液にPOCl(770mg、5.10mmol)を添加した。混合物を70℃まで昇温し、2h撹拌した。反応を水でクエンチし、飽和炭酸ナトリウム溶液でpH>8に調整し、DCM:i-PrOH(3:1,2×30mL)で抽出し、抽出液をNaSOで乾燥させ、かつ濃縮して、2-アミノ-7-シクロペンチルイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(6d)を得た。MS-ESI(m/z):220[M+1]
2-アミノ-7-シクロペンチル-5-ヨードイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(6e)
40℃で、2-アミノ-7-シクロペンチルイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(6d)(150mg、0.680mmol)のCHCN(5mL)溶液にNIS(170mg、0.750mmol)を添加した。混合物を2h撹拌した。混合物を水で希釈してから、EtOAc(2×50mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(40:1)で溶出して、2-アミノ-7-シクロペンチル-5-ヨードイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(6e)を得た。MS-ESI(m/z):346[M+1]
7-シクロペンチル-5-ヨードイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(6f)
室温で、2-アミノ-7-シクロペンチル-5-ヨードイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(6e)(160mg、0.440mmol)のTHF(4ml)溶液に亜硝酸t-ブチル(90mg、0.88mmol)を一滴ずつ滴下した。混合物を3h撹拌した。反応を水でクエンチし、EtOAc(2×30mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(10:1)で溶出して、7-シクロペンチル-5-ヨードイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(6f)を得た。MS-ESI(m/z):331[M+1]
7-シクロペンチル-5-ヨードイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(6g)
0℃で、1,2,4-トリアゾール(166mg、0.240mmol)のピリジン(0.8ml)懸濁液にPOCl(123mg、0.8mmol)を一滴ずつ滴下し、かつ0.5h撹拌した。混合物に7-シクロペンチル-5-ヨードイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(6f)(130mg、0.400mmol)のピリジン溶液(0.8ml)を一滴ずつ滴下した。混合物を室温で2h撹拌した。混合物を-10℃まで降温した後に、7N NH/MeOH(0.8ml)を添加してから、室温まで昇温した後に、0.5h撹拌した。反応をHCl(0.1N)でクエンチし、EtOAc(2×30mL)で抽出した。抽出液をHCl(0.1N)及び飽和NaHCO溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮して、7-シクロペンチル-5-ヨードイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(6g)を得た。MS-ESI(m/z):330[M+1]
4-(4-アミノ-7-シクロペンチルイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェノール(6h)
窒素ガスの保護下で、7-シクロペンチル-5-ヨードイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4-アミン(6g)(70mg、0.21mmol)、4-ヒドロキシフェニルボロン酸(44mg、0.32mmol)、Pd(dppf)Cl(16mg、0.021mmol)及びKCO(60mg、0.42mmol)をジオキサン(4mL)及びHO(1ml)に添加して90℃で2h撹拌した。室温まで冷却した後、混合物を水で希釈してから、EtOAc(3×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(50:1)で溶出して、4-(4-アミノ-7-シクロペンチルイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェノール(6h)を得た。MS-ESI(m/z):296[M+1]
4-(4-アミノ-7-シクロペンチルイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニルトリフルオロメタンスルホナート(6i)
0℃で、4-(4-アミノ-7-シクロペンチルイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェノール(6h)(90mg、0.21mmol)及びTEA(86mg、0.84mmol)のDCM(4mL)混合物にトリフルオロメタンスルホン酸無水物(90mg、0.32mmol)を一滴ずつ滴下し、混合物を25℃で一晩撹拌した。混合物を水で希釈してから、EtOAc(3×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(100:1)で溶出して、4-(4-アミノ-7-シクロペンチルイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニルトリフルオロメタンスルホナート(6i)を得た。MS-ESI(m/z):428[M+1]
N-(4-(4-アミノ-7-シクロペンチルイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(6)
実施例1の合成方法に従って、7-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,5-ジヒドロ-4H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-4-オン(1g)を4-(4-アミノ-7-シクロペンチルイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)フェニルトリフルオロメタンスルホナート(6i)に置き換えて、表題化合物のN-(4-(4-アミノ-7-シクロペンチルイミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-5-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(6)を調製した。MS-ESI(m/z):443[M+1]
実施例7
N-(4-(8-アミノ-3-シクロペンチルイミダゾ[1,5-a]ピラジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(7)
Figure 2023518006000088
4-(8-アミノ-3-シクロペンチルイミダゾ[1,5-a]ピラジン-1-イル)フェノール(7a)
表題化合物の4-(8-アミノ-3-シクロペンチルイミダゾ[1,5-a]ピラジン-1-イル)フェノール(7a)を国際公開第2015/74138号に従って調製した。
4-(8-アミノ-3-シクロペンチルイミダゾ[1,5-a]ピラジン-1-イル)フェニルトリフルオロメタンスルホナート(7b)
0℃で、4-(8-アミノ-3-シクロペンチルイミダゾ[1,5-a]ピラジン-1-イル)フェノール(7a)(120mg、0.250mmol)及びピリジン(40mg、0.50mmol)のDCM(10mL)混合物にトリフルオロメタンスルホン酸無水物(71mg、0.25mmol)を一滴ずつ滴下し、混合物を25℃で一晩撹拌した。混合物を水で希釈してから、EtOAc(3×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(100:1)で溶出して、4-(8-アミノ-3-シクロペンチルイミダゾ[1,5-a]ピラジン-1-イル)フェニルトリフルオロメタンスルホナート(7b)を得た。MS-ESI(m/z):427[M+1]
N-(4-(8-アミノ-3-シクロペンチルイミダゾ[1,5-a]ピラジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(7)
実施例1の合成方法に従って、7-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,5-ジヒドロ-4H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-4-オン(1g)を4-(8-アミノ-3-シクロペンチルイミダゾ[1,5-a]ピラジン-1-イル)フェニルトリフルオロメタンスルホナート(7b)に置き換えて、表題化合物のN-(4-(8-アミノ-3-シクロペンチルイミダゾ[1,5-a]ピラジン-1-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(7)を調製した。MS-ESI(m/z):442[M+1]
実施例8
N-(4-(7-アミノ-3-シクロペンチル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-1-イル)ベンジル)-5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド(8)
Figure 2023518006000089
トリフルオロ((5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド)メチル)ホウ酸カリウム(8a)
表題化合物のトリフルオロ((5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド)-メチル)ホウ酸カリウム(8a)を国際公開第2017/103611号に従って調製した。
N-(4-(7-アミノ-3-シクロペンチル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-1-イル)ベンジル)-5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド(8)
実施例1の合成方法に従って、トリフルオロ[(2-メトキシベンズアミド)メチル]ホウ酸カリウム(1h)をトリフルオロ((5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド)-メチル)ホウ酸カリウム(8a)に置き換えて、表題化合物のN-(4-(7-アミノ-3-シクロペンチル-4-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-1-イル)ベンジル)-5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド(8)を調製した。MS-ESI(m/z):476[M+1]
実施例9
N-(4-(6-アミノ-9-シクロペンチル-8-オキソ-8,9-ジヒドロ-7H-プリン-7-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(9)
Figure 2023518006000090
N,N-ジベンジル-6-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-アミン(9a)
0℃で、4,6-ジクロロ-5-ニトロピリミジン(3.00g、15.5mmol)のDCM(30mL)溶液にEtN(4.3mL)及びジベンジルアミン(3.2g、16mmol)を一滴ずつ滴下した。混合物を0℃で1.5h撹拌した。混合物を水でクエンチしてから、DCMで抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(10:1~8:1)で溶出して、N,N-ジベンジル-6-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-アミン(9a)を得た。MS-ESI(m/z):355[M+1]
,N -ジベンジル-N -シクロペンチル-5-ニトロピリミジン-4,6-ジアミン(9b)
N,N-ジベンジル-6-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-アミン(9a)(934mg、2.64mmol)及びシクロペンチルアミン(0.52mL、5.82mmol)をジオキサンに添加して50℃で1.5h撹拌した。混合物を室温まで冷却した後、濃縮した。残留物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(10:1)で溶出して、N,N-ジベンジル-N-シクロペンチル-5-ニトロピリミジン-4,6-ジアミン(9b)を得た。MS-ESI(m/z):404[M+1]
,N -ジベンジル-N -シクロペンチルピリミジン-4,5,6-トリアミン(9c)
,N-ジベンジル-N-シクロペンチル-5-ニトロピリミジン-4,6-ジアミン(9b)(1.57g、3.90mmol)、Fe(2.2g、39mmol)及びNHCl(4.2g、78mmol)をMeOH/HO(80/16mL)に添加して50℃で一晩撹拌した。混合物を濾過した後に濃縮した。残留物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮して、N,N-ジベンジル-N-シクロペンチルピリミジン-4,5,6-トリアミン(9c)を得た。MS-ESI(m/z):374[M+1]
9-シクロペンチル-6-(ジベンジルアミノ)-7,9-ジヒドロ-8H-プリン-8-オン(9d)
,N-ジベンジル-N-シクロペンチルピリミジン-4,5,6-トリアミン(9c)(1.00g、2.68mmol)及びCDI(1.73g、10.7mmol)をTHF(40mL)に添加して75℃で一晩撹拌した。混合物を室温まで冷却した後、濃縮した。残留物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(5:1~3:1)で溶出して、9-シクロペンチル-6-(ジベンジルアミノ)-7,9-ジヒドロ-8H-プリン-8-オン(9d)を得た。MS-ESI(m/z):400[M+1]
6-アミノ-9-シクロペンチル-7,9-ジヒドロ-8H-プリン-8-オン(9e)
(1atm)の下で、9-シクロペンチル-6-(ジベンジルアミノ)-7,9-ジヒドロ-8H-プリン-8-オン(9d)(400mg、1.00mmol)、Pd(OH)/C(20%、400mg)及びHOAc(0.2mL)をEtOH(40mL)に添加して60℃で一晩撹拌した。混合物を室温まで冷却した後に濾過した。濾液を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(100:1~15:1)で溶出して、6-アミノ-9-シクロペンチル-7,9-ジヒドロ-8H-プリン-8-オン(9e)を得た。MS-ESI(m/z):220[M+1]
(4-((2-メトキシベンズアミド)メチル)フェニル)ホウ酸(9f)
表題化合物の(4-((2-メトキシベンズアミド)メチル)フェニル)ホウ酸(9f)を国際公開第2017/046604号に従って調製した。
N-(4-(6-アミノ-9-シクロペンチル-8-オキソ-8,9-ジヒドロ-7H-プリン-7-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(9)
6-アミノ-9-シクロペンチル-7,9-ジヒドロ-8H-プリン-8-オン(9e)(40mg、0.18mmol)、(4-((2-メトキシベンズアミド)メチル)フェニル)ホウ酸(9f)(205mg、0.72mmol)、Cu(OAc)(67mg、0.36mmol)及びピリジン(57mg、0.36mmol)をDMF(3ml)に添加して室温で一晩撹拌した。混合物を水で希釈してから、EtOAcで抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(40:1)で溶出して、N-(4-(6-アミノ-9-シクロペンチル-8-オキソ-8,9-ジヒドロ-7H-プリン-7-イル)ベンジル)-2-メトキシベンズアミド(9)を得た。MS-ESI(m/z):459[M+1]
実施例10
4-アミノ-3-シクロペンチル-1-(4-((5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド)メチル)フェニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(10)
Figure 2023518006000091
N-(4-(4-アミノ-5-シアノ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾール-1-イル)ベンジル)-5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド(10a)
実施例1の合成方法に従って、7-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1,5-ジヒドロ-4H-ピロロ[2,3-d]ピリダジン-4-オン(1g)及びトリフルオロ[(2-メトキシベンズアミド)メチル]ホウ酸カリウム(1h)を4-アミノ-1-(4-ブロモフェニル)-3-シクロペンチル-1H-ピラゾール-5-カルボニトリル(2b)及びトリフルオロ((5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド)-メチル)ホウ酸カリウム(8a)に置き換えて、表題化合物のN-(4-(4-アミノ-5-シアノ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾール-1-イル)ベンジル)-5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド(10a)を調製した。MS-ESI(m/z):434[M+1]
4-アミノ-3-シクロペンチル-1-(4-((5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド)メチル)フェニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(10)
N-(4-(4-アミノ-5-シアノ-3-シクロペンチル-1H-ピラゾール-1-イル)ベンジル)-5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド(10a)(8.00mg、0.0185mmol)及びHSO(47mg、0.185mmol)をTFA(84mg、0.74mmol)に添加して50℃で4.5h撹拌した。混合物を氷水で希釈してから、混合物を炭酸ナトリウム水溶液でpH>8に調整し、EtOAcで抽出し、抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(20:1)で溶出して、4-アミノ-3-シクロペンチル-1-(4-((5-フルオロ-2-メトキシベンズアミド)メチル)フェニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(10)を得た。MS-ESI(m/z):452[M+1]
実施例1~10について記載したのと本質的に同じ方法に従って、購入したもの又は文献における方法に従って調製したものを出発物質として用いることにより、表1に列挙する実施例11~120を調製した。実施例11~120の名称及び構造を表1に示す。
Figure 2023518006000092
Figure 2023518006000093
Figure 2023518006000094
Figure 2023518006000095
Figure 2023518006000096
Figure 2023518006000097
Figure 2023518006000098
Figure 2023518006000099
Figure 2023518006000100
Figure 2023518006000101
Figure 2023518006000102
Figure 2023518006000103
Figure 2023518006000104
Figure 2023518006000105
Figure 2023518006000106
Figure 2023518006000107
Figure 2023518006000108
Figure 2023518006000109
Figure 2023518006000110
細胞増殖アッセイ
MTS検出キットは、Promega(Madison、WI、USA)から購入した。RPMI-1640培地、ウシ胎児血清及びペニシリン-ストレプトマイシンは、BI(Biological Industries、Beit Haemek、Israel)から購入した。ジメチルスルホキシド(DMSO)は、Sigma(St.Louis.、MO、USA)から購入された。OCI-LY10細胞を、10%のウシ胎児血清、100U/mLのペニシリン-ストレプトマイシンを含むRPMI-1640培地に培養した。
化合物のOCI-LY10(BTK dependent)細胞増殖に対する阻害作用を測定することにより、化合物のBTKに対する阻害作用を検出した。細胞を収集し、細胞を1x10/mLの細胞濃度で96ウェルプレートに接種し、37℃で、5%COで4hインキュベートした。96ウェル細胞培養プレートに、1群に3つの平行ウェルを設けて、異なる濃度(最終濃度10000、3333.3、1111.1、370.4、123.5、41.2、13.7、4.6及び1.5nM)の化合物を添加し、37℃で、5%COで72hインキュベートした。各ウェルに20μLのMTSを添加し、37℃で、5%COで2hインキュベートした後、マイクロプレートリーダーで490nmでの吸収度を測定した。GraphPad Prism5.0を用いてIC50を計算した。
選択された化合物を、本明細書に記載の生物学的方法に従って測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2023518006000111
キナーゼアッセイ
BTK(C481S)のキナーゼ活性反応を、Reaction Biology Corporationで測定した。新鮮な反応緩衝液(20mMのHepes(pH7.5)、10mMのMgCl、1mMのEGTA、0.02%のBrij35、0.02mg/mlのBSA、0.1mMのNaVO、2mMのDTT、1%のDMSO)に、BTK(C481S)反応基質pEY(poly[Glu:Tyr](4:1))(Sigma、Cat.#P7244-250MG)を調製した。BTK(C481S)(SignalChem、Cat.#B10-12CH)を基質溶液に添加し、かつ穏やかに混合した。BTK(C481S)と基質の反応系の最終濃度を、それぞれ6nMと0.2mg/mlにした。試験化合物に対して、10個の濃度/応答モードで、1μMから3倍の勾配希釈を行った。
100%DMSOに溶解した試験化合物を超音波流体処理システム(Echo550、ナノリットル範囲)によりキナーゼ反応系に添加し、かつ室温で20分間インキュベートした。10μMの[33P]-ATP(ATP:Sigma、Cat.#A7699、[33P]-ATP:Hartmann Analytic、Cat.#SCF-301-12)を反応液に添加して反応を開始し、かつ室温で120分間インキュベートした。特定の親和性分析法で蛍光強度を検出した。対照群(DMSO)の蛍光強度比と比較することにより、化合物の各濃度での阻害パーセントを計算し、かつGraphPad Prismソフトウェアにより化合物のIC50値を得た。
選択された化合物を、本明細書に記載の生物学的方法に従って測定した。その結果を表3に示す。
Figure 2023518006000112
Figure 2023518006000113

Claims (50)

  1. 式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。
    Figure 2023518006000114
    (式中、
    Figure 2023518006000115
    は、環A及び環Bが芳香族であることを保持する単結合又は二重結合であり、
    は、C及びNから選択され、
    は、CR、C(O)及びNから選択され、
    は、CR及びNRから選択され、
    は、CR、C(O)、N及びNRから選択され、
    は、CR、NRから選択されるか又は存在せず、
    は、N及びOから選択され、
    は、C及びNから選択され、
    は、C及びNから選択され、
    及びAがNであり、BがCである場合、Aは、Nではなく、
    が存在せず、R及びRがそれらが結合している原子と一緒に環を形成しない場合、A及びAは、同時にNであってはならなく、
    Xは、CR及びNから選択され、
    Yは、CR及びNから選択され、
    Zは、アリール基、ヘテロアリール基及び複素環基から選択され、アリール基、ヘテロアリール基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    は、水素、C1-10アルキル基及びC3-10シクロアルキル基から選択され、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    は、水素、C1-10アルキル基及びC3-10シクロアルキル基から選択され、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    或いは、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX1置換基で置換され、
    各Rは、独立して、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(=NRE3)RA3、-C(=N-ORB3)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-C(=NRE3)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)RB3、-OC(O)NRA3B3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3B3、-NRA3C(S)NRA3B3、-NRA3C(=NRE3)NRA3B3、-S(O)A3、-S(O)(=NRE3)RB3、-N=S(O)RA3B3、-S(O)ORA3、-OS(O)A3、-NRA3S(O)B3、-NRA3S(O)(=NRE3)RB3、-S(O)NRA3B3、-S(O)(=NRE3)NRA3B3、-NRA3S(O)NRA3B3、-NRA3S(O)(=NRE3)NRA3B3、-P(O)RA3B3及び-P(O)(ORA3)(ORB3)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    或いは、任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX3置換基で置換され、
    は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA5から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA6から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    或いは、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個、3個若しくは4個のR置換基で置換され、
    各Rは、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、-NRA4B4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4B4、-NRA4C(O)RB4及び-S(O)A4から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    或いは、任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX4置換基で置換され、
    は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA7B7、-ORA7、-C(O)RA7、-C(=NRE7)RA7、-C(=N-ORB7)RA7、-C(O)ORA7、-OC(O)RA7、-C(O)NRA7B7、-NRA7C(O)RB7、-C(=NRE7)NRA7B7、-NRA7C(=NRE7)RB7、-OC(O)NRA7B7、-NRA7C(O)ORB7、-NRA7C(O)NRA7B7、-NRA7C(S)NRA7B7、-NRA7C(=NRE7)NRA7B7、-S(O)A7、-S(O)(=NRE7)RB7、-N=S(O)RA7B7、-S(O)ORA7、-OS(O)A7、-NRA7S(O)B7、-NRA7S(O)(=NRE7)RB7、-S(O)NRA7B7、-S(O)(=NRE7)NRA7B7、-NRA7S(O)NRA7B7、-NRA7S(O)(=NRE7)NRA7B7、-P(O)RA7B7及び-P(O)(ORA7)(ORB7)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    或いは、R及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX6置換基で置換され、
    A3及びRB3の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    或いは、「RA3及びRB3」は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、非置換であるか、RX3から選択された1個、2個又は3個の置換基で置換され、
    A4及びRB4の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    或いは、「RA4及びRB4」は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、非置換であるか、RX4から選択された1個、2個又は3個の置換基で置換され、
    A5は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    A6は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    A7及びRB7の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    或いは、「RA7及びRB7」は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、非置換であるか、RX7から選択された1個、2個又は3個の置換基で置換され、
    E3及びRE7の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO、-ORa1、-SRa1、-S(O)a1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1b1及び-S(O)NRa1b1から選択され、
    、RX1、RX2、RX3、RX4、RX5、RX6及びRX7の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO、-(CRc1d1NRa1b1、-(CRc1d1ORb1、-(CRc1d1C(O)Ra1、-(CRc1d1C(=NRe1)Ra1、-(CRc1d1C(=N-ORb1)Ra1、-(CRc1d1C(O)ORb1、-(CRc1d1OC(O)Rb1、-(CRc1d1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)Rb1、-(CRc1d1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1OC(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(O)ORb1、-(CRc1d1NRa1C(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(S)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1C(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1N=S(O)Ra1b1、-(CRc1d1S(O)ORb1、-(CRc1d1OS(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1d1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)NRa1b1、-(CRc1d1NRa1S(O)(=NRe1)NRa1b1、-(CRc1d1P(O)Ra1b1及び-(CRc1d1P(O)(ORa1)(ORb1)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で
    置換され、
    a1及びRb1の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    或いは、Ra1及びRb1は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、1個、2個又は3個のR基で任意に置換され、
    c1及びRd1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    或いは、Rc1及びRd1は、それらが結合している単一又は複数の炭素原子と一緒に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0個、1個又は2個のヘテロ原子を含む3~12員環を構成し、該環は、1個、2個又は3個のR基で任意に置換され、
    各Re1は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、CN、NO、-ORa2、-SRa2、-S(O)a2、-C(O)Ra2、-C(O)ORa2、-S(O)NRa2b2及び-C(O)NRa2b2から選択され、
    各Rは、独立して、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO、-(CRc2d2NRa2b2、-(CRc2d2ORb2、-(CRc2d2C(O)Ra2、-(CRc2d2C(=NRe2)Ra2、-(CRc2d2C(=N-ORb2)Ra2、-(CRc2d2C(O)ORb2、-(CRc2d2OC(O)Rb2、-(CRc2d2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)Rb2、-(CRc2d2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2OC(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(O)ORb2、-(CRc2d2NRa2C(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(S)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2C(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2N=S(O)Ra2b2、-(CRc2d2S(O)ORb2、-(CRc2d2OS(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2d2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)NRa2b2、-(CRc2d2NRa2S(O)(=NRe2)NRa2b2、-(CRc2d2P(O)Ra2b2及び-(CRc2d2P(O)(ORa2)(ORb2)から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してヒドロキシ基、CN、アミノ基、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C
    3-10シクロアルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    a2及びRb2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    或いは、Ra2及びRb2は、それらが結合している単一又は複数の原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0個、1個又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員複素環を構成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1個又は2個の置換基で任意に置換され、
    c2及びRd2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
    或いは、Rc2及びRd2は、それらが結合している単一又は複数の炭素原子と一緒に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0個、1個又は2個のヘテロ原子を含む3~12員環を構成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1個又は2個の置換基で任意に置換され、
    各Re2は、独立して、水素、CN、NO、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、-C(O)C1-4アルキル基、-C(O)C3-10シクロアルキル基、-C(O)OC1-4アルキル基、-C(O)OC3-10シクロアルキル基、-C(O)N(C1-4アルキル)、-C(O)N(C3-10シクロアルキル)、-S(O)1-4アルキル基、-S(O)3-10シクロアルキル基、-S(O)N(C1-4アルキル)及び-S(O)N(C3-10シクロアルキル)から選択され、
    mは、0、1、2、3及び4から選択され、
    各rは、独立して、0、1及び2から選択され、
    各tは、独立して、0、1、2、3及び4から選択される。)
  2. 式(I)の
    Figure 2023518006000116
    部分の構造は、
    Figure 2023518006000117
    から選択され、ここで、R、R、R及びRの各々の定義は、式(I)の場合と同じであり、nは、0、1、2、3及び4から選択され、pは、0、1、2、3及び4から選択され、記号
    Figure 2023518006000118
    は、分子の他の部分との結合点を表す、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  3. 式(I)の
    Figure 2023518006000119
    部分の構造は、
    Figure 2023518006000120
    から選択され、ここで、R、R、R及びRの各々の定義は、式(I)の場合と同じであり、nは、0、1、2、3及び4から選択され、pは、0、1、2、3及び4から選択される、請求項1~2のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  4. 式(I)の
    Figure 2023518006000121
    部分の構造は、
    Figure 2023518006000122
    から選択され、ここで、R及びRの定義は、式(I)の場合と同じである、請求項3に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  5. 式(I)の
    Figure 2023518006000123
    部分の構造は、
    Figure 2023518006000124
    から選択され、ここで、R、R及びRの各々の定義は、式(I)の場合と同じであり、nは、0、1、2、3及び4から選択され、pは、0、1、2、3及び4から選択される、請求項1~2のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  6. 式(I)の
    Figure 2023518006000125
    部分の構造は、
    Figure 2023518006000126
    から選択され、ここで、Rの定義は、式(I)の場合と同じである、請求項5に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  7. 式(I)の
    Figure 2023518006000127
    部分の構造は、
    Figure 2023518006000128
    から選択され、ここで、R及びRの定義は、式(I)の場合と同じである、請求項1~2のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  8. 式(I)の
    Figure 2023518006000129
    部分の構造は、
    Figure 2023518006000130
    から選択され、ここで、R及びRの定義は、式(I)の場合と同じであり、請求項7に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  9. 式(I)の
    Figure 2023518006000131
    部分の構造は、
    Figure 2023518006000132
    から選択され、ここで、R及びRの定義は、式(I)の場合と同じである、請求項1~2のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  10. 各Rは、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、-NRA4B4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4B4、-NRA4C(O)RB4及び-S(O)A4から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  11. 任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒にC3-10シクロアルキル基を形成し、シクロアルキル基は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX4置換基で置換される、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  12. 任意の2個のRは、それらが結合している原子と一緒に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX4置換基で置換される、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  13. は、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA5から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  14. は、Hである、請求項13に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  15. は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基及び-C(O)RA6から選択され、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1~14のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  16. は、C1-8アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基及び-C(O)RA6から選択され、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX6から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項15に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  17. は、メチル基、エチル基、
    Figure 2023518006000133
    から選択される、請求項16に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  18. は、
    Figure 2023518006000134
    から選択される、請求項17に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  19. は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA7B7、-ORA7、-C(O)RA7、-C(O)ORA7、-OC(O)RA7、-C(O)NRA7B7、-NRA7C(O)RB7、-S(O)A7、-S(O)ORA7、-OS(O)A7及びNRA7S(O)B7から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1~18のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  20. は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO、-NRA7B7、-ORA7、-C(O)RA7、-C(O)ORA7、-OC(O)RA7及び-C(O)NRA7B7から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX7から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項19に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  21. は、Hである、請求項20に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  22. 及びRは、それらが結合している原子と一緒に、C3-10シクロアルキル基、又は独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含む4~12員複素環基を形成し、該環は、非置換であるか、又は1個、2個若しくは3個のRX6置換基で置換される、請求項1~14のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  23. Xは、CHである、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  24. Xは、Nである、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  25. Yは、CHである、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  26. Yは、Nである、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  27. mは、0、1、2及び3から選択される、請求項1~26のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  28. mは、0、1及び2から選択される、請求項27に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  29. 各Rは、独立して、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-OC(O)NRA3B3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3B3、-S(O)A3、-S(O)ORA3、-OS(O)A3、-NRA3S(O)B3及び-S(O)NRA3B3から選択され、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項27に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  30. 各Rは、独立して、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、複素環基、アリール基、ヘテロアリール基、CN、NO、-NRA3B3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3B3、-NRA3C(O)RB3、-S(O)A3及び-S(O)NRA3B3から選択され、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、それぞれ非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項29に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  31. mは、1及び2から選択され、各Rは、独立してFから選択される、請求項30に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  32. 式(I)の
    Figure 2023518006000135
    部分の構造は、
    Figure 2023518006000136
    から選択される、請求項1~31のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  33. Zは、複素環基から選択され、複素環基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1~32のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  34. Zは、アリール基及びヘテロアリール基から選択され、アリール基及びヘテロアリール基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1~32のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  35. Zは、5~12員アリール基及びヘテロアリール基から選択され、アリール基及びヘテロアリール基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項34に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  36. Zは、フェニル基及びピリジル基から選択され、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項35に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  37. は、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO、-(CRc1d1NRa1b1、-(CRc1d1ORb1、-(CRc1d1C(O) Ra1、-(CRc1d1C(O)ORb1、-(CRc1d1S(O)b1、-(CRc1d1S(O)ORb1、-(CRc1d1OS(O)b1、-(CRc1d1NRa1S(O)b1及び-(CRc1d1S(O)NRa1b1から選択され、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項36に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  38. は、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、ハロゲン、CN、-NO、NH、OH、メトキシ基及びエトキシ基から選択され、メトキシ基、エトキシ基、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項37に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  39. Zは、
    Figure 2023518006000137
    から選択される、請求項33~38のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  40. 及びRは、それぞれ独立して、水素、C1-10アルキル基及びC3-10シクロアルキル基から選択され、アルキル基及びシクロアルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1~39のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  41. 及びRは、それぞれ独立して、水素及びC1-10アルキル基から選択され、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項40に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  42. 及びRは、それぞれ独立して、水素及びメチル基から選択される、請求項41に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  43. 及びRは、それらが結合している原子と一緒にC3-10シクロアルキル基を形成し、シクロアルキル基は、非置換であるか、又は少なくとも1個のRX1置換基で置換される、請求項1~39のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  44. 及びRは、それらが結合している原子と一緒にシクロプロピル基を形成する、請求項43に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  45. Figure 2023518006000138
    Figure 2023518006000139
    Figure 2023518006000140
    Figure 2023518006000141
    Figure 2023518006000142
    Figure 2023518006000143
    から選択された化合物及びその薬学的に許容される塩。
  46. 請求項1~45のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含有する、医薬組成物。
  47. BTK阻害に応答する病状を治療、改善又は予防する方法であって、それを必要とする個体に有効量の請求項1~45のいずれか一項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物を、任意に第2の治療剤と組み合わせて投与することを含む、方法。
  48. 細胞増殖性障害疾患を治療する薬物の製造における、請求項1~45のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の用途。
  49. 細胞増殖性障害疾患は、B細胞増殖性障害疾患である、請求項48に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の用途。
  50. B細胞増殖性障害疾患は、B細胞悪性腫瘍、B細胞慢性リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、多発性硬化症、小リンパ球性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、活性化B細胞様びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、多発性骨髄腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、原発性滲出性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、リンパ腫様肉芽腫症及び形質細胞腫を含むが、これらに限定されない、請求項49に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の用途。
JP2022554904A 2020-03-12 2021-03-10 キナーゼ阻害剤としての化合物 Pending JP2023518006A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US202062988838P 2020-03-12 2020-03-12
US62/988,838 2020-03-12
US202063047879P 2020-07-02 2020-07-02
US63/047,879 2020-07-02
PCT/CN2021/079897 WO2021180107A1 (en) 2020-03-12 2021-03-10 Compounds useful as kinase inhibitors

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023518006A true JP2023518006A (ja) 2023-04-27

Family

ID=77672123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022554904A Pending JP2023518006A (ja) 2020-03-12 2021-03-10 キナーゼ阻害剤としての化合物

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20230145305A1 (ja)
EP (1) EP4118086A1 (ja)
JP (1) JP2023518006A (ja)
CN (1) CN115443277A (ja)
TW (1) TW202144357A (ja)
WO (1) WO2021180107A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114075190A (zh) * 2020-08-20 2022-02-22 北京诺诚健华医药科技有限公司 杂环类btk抑制剂
CN114573586B (zh) * 2020-11-28 2023-11-03 杭州和正医药有限公司 一种抑制布鲁顿酪氨酸激酶活性的多环化合物、药物组合物及其应用
CN114634512B (zh) * 2020-12-16 2023-11-14 江苏恒瑞医药股份有限公司 作为布鲁顿酪氨酸激酶抑制剂的化合物、其制备方法和医药应用
WO2023143355A1 (en) * 2022-01-28 2023-08-03 Hansoh Bio Llc Azacycle amide derivative, preparation methods and medicinal uses thereof
CN115894376A (zh) * 2022-12-15 2023-04-04 南京雷正医药科技有限公司 一种芳香族酰胺类化合物、药物组合物及其用途

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6713474B2 (en) * 1998-09-18 2004-03-30 Abbott Gmbh & Co. Kg Pyrrolopyrimidines as therapeutic agents
GB201309085D0 (en) * 2013-05-20 2013-07-03 Redx Pharma Ltd Compounds
CA2934989C (en) * 2014-02-03 2017-08-08 Cadila Healthcare Limited Novel heterocyclic compounds
GB201410430D0 (en) * 2014-06-11 2014-07-23 Redx Pharma Ltd Compounds
CA2998796A1 (en) * 2015-09-16 2017-03-23 Loxo Oncology, Inc. Pyrazolopyrimidine derivatives as btk inhibitors for the treatment of cancer
PE20220502A1 (es) * 2015-12-16 2022-04-07 Loxo Oncology Inc Compuestos utiles como inhibidores de cinasa
WO2018033091A1 (zh) * 2016-08-17 2018-02-22 深圳市塔吉瑞生物医药有限公司 用于抑制酪氨酸激酶活性的稠合双环类化合物
WO2020015735A1 (zh) * 2018-07-20 2020-01-23 正大天晴药业集团股份有限公司 布鲁顿酪氨酸激酶抑制剂
CN117281803A (zh) * 2018-07-31 2023-12-26 罗索肿瘤学公司 喷雾干燥的分散体和制剂
CN110964016B (zh) * 2018-09-29 2021-05-28 南京药捷安康生物科技有限公司 氨基降茨烷衍生物及其制备方法与应用
AU2020207953A1 (en) * 2019-01-18 2021-08-26 Hangzhou Bangshun Pharmaceutical Co., Ltd. Bruton's tyrosine kinase inhibitors
WO2021011428A1 (en) * 2019-07-12 2021-01-21 Gb005, Inc. Heterocyclic kinase inhibitors
WO2021038540A1 (en) * 2019-08-31 2021-03-04 Sun Pharma Advanced Research Company Limited Cycloalkylidene carboxylic acids and derivatives as btk inhibitors
CN113943294A (zh) * 2020-07-15 2022-01-18 成都海博为药业有限公司 一种作为btk抑制剂的化合物及其制备方法与用途
CN114075190A (zh) * 2020-08-20 2022-02-22 北京诺诚健华医药科技有限公司 杂环类btk抑制剂
CN114380820A (zh) * 2020-10-22 2022-04-22 海思科医药集团股份有限公司 一种杂并环衍生物及其在医药上的应用
CN114573586B (zh) * 2020-11-28 2023-11-03 杭州和正医药有限公司 一种抑制布鲁顿酪氨酸激酶活性的多环化合物、药物组合物及其应用
CN114634512B (zh) * 2020-12-16 2023-11-14 江苏恒瑞医药股份有限公司 作为布鲁顿酪氨酸激酶抑制剂的化合物、其制备方法和医药应用

Also Published As

Publication number Publication date
WO2021180107A1 (en) 2021-09-16
TW202144357A (zh) 2021-12-01
CN115443277A (zh) 2022-12-06
US20230145305A1 (en) 2023-05-11
EP4118086A1 (en) 2023-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW202309027A (zh) 作為parp抑制劑的化合物
JP2023518006A (ja) キナーゼ阻害剤としての化合物
CN114008042B (zh) 作为蛋白激酶抑制剂的取代的吡咯并[2,3-b]吡啶及吡唑并[3,4-b]吡啶衍生物
WO2023078401A1 (en) Compounds as protein kinase inhibitors
JP2023515629A (ja) Cdk2/4/6阻害剤としての化合物
TWI736578B (zh) 6-5元稠合唑環衍生物及其藥物組合物,以及作為藥物的應用
JP7294677B2 (ja) TRKキナーゼ阻害剤としての置換(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン化合物及び置換(2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン化合物
CN109153686B (zh) 一类蛋白激酶抑制剂
AU2017280412B2 (en) Substituted pyrrolo (2, 3-D) pyridazin-4-ones and pyrazolo (3, 4-D) pyridazin-4-ones as protein kinase inhibitors
TW202017927A (zh) 作爲RET激酶抑制劑的取代的[1,2,4]三唑[1,5-a]吡啶化合物
TWI827869B (zh) 作為蛋白激酶抑制劑的取代的吡咯並[2,3-b]吡啶及吡唑並[3,4-b]吡啶衍生物
JP2023525383A (ja) キナーゼ阻害剤としての化合物
JP2023549273A (ja) プロテインキナ-ゼ阻害剤としての置換されたピロロ[2,3-b]ピリジン及びピラゾロ[3,4-b]ピリジン誘導体
CN117321051A (zh) 作为parp抑制剂的化合物