JP2023515629A - Cdk2/4/6阻害剤としての化合物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、CDK2/4/6阻害剤、その医薬組成物及びその使用方法を提供する。
Description
本願は、米国仮特許出願62/982,922及び63/071,262の優先権を主張し、その内容全体が参照により本願に組み込まれる。
本発明は、CDK2/4/6キナーゼ活性を阻害できる化合物及び/又は薬学的に許容される塩、及び薬物として癌及び炎症などの過剰増殖性疾患又は免疫疾患及び自己免疫疾患を治療することに関する。
癌及び炎症などの過剰増殖性疾患について、それに効果的な治療手段を提供するように学術界を引き付ける。この点で努力がなされて、増殖性疾患において作用を果たす特定のメカニズムを同定し標的化する。
腫瘍の発展は、サイクリン依存性キナーゼ(cyclin-dependent kinase、CDK)及びその調節タンパク質の遺伝子変異及び調節異常と密接に関連し、CDK阻害剤が効果的な抗癌療法である可能性があることを示す。
CDKは、セリン/スレオニンプロテインキナーゼであり、細胞周期及び細胞増殖の原動力である。CDKは、哺乳動物の細胞周期の開始、進行及び完了を調整し、かつ細胞成長に重要である。CDK1~CDK9を含む大部分の既知のCDKは、いずれも細胞周期の進行過程に直接的又は間接的に関与する。細胞周期の進行に直接的に関与するCDK、例えばCDK1、2、3、4及びCDK6は、G1、S又はG2/M期の酵素に分けることができる。非制御増殖は癌細胞の特徴であり、CDK機能の異常は多くの固形腫瘍において高頻度で発生する。
CDK及びその関連タンパク質は、増殖細胞において細胞周期を調整し促進する作用が非常に重要である。したがって、複数のCDKを標的化するか又はCDKを特定して癌などの異形成疾患を治療する療法は、大きな作用を有する。CDK阻害剤は、ウイルス感染、自己免疫疾患及び神経変性疾患などの他の疾患を治療するために用いられてもよい。CDK標的化療法(例えば、FDAにより承認されて市販されたCDK4/6阻害剤)は、上記疾患の治療に単独で使用されてもよく、他の治療薬物と組み合わせて使用されてもよい。CDK2の過剰発現、及びCyclin E(CDK2の調整剤)の増幅又は過剰発現は、CDK4/6阻害剤に対する薬物耐性の発生を促進する主なメカニズムであり、かつ癌患者の予後不良に関連する。治療効果を有し、特にCDK2を標的化する新たなCDK阻害剤の発見及び開発が緊急に必要とされる。
したがって、CDK阻害活性を有する化合物は、癌の予防及び治療に対して重要な意義を有する。CDK阻害剤は、WO2010020675及びWO2012064805などの文献に記載されているが、多くのCDK阻害剤は、半減期が短いか又は毒性がある。したがって、新たなCDK阻害剤に対する需要は、依然として求められており、新たなCDK阻害剤は、過剰増殖性疾患を治療する際に、溶解度、薬物相互作用、治療効果、安定性、選択性、毒性、薬物耐性、薬物動態及び薬力学的特徴の少なくとも一方に利点を有する。これに基づいて、本発明は、新たなCDK2/4/6阻害剤を提供する。
本発明は、新たな化合物、その薬学的に許容される塩、その医薬組成物、及びその薬物としての応用を開示する。
一態様では、本発明は、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
Aは、N及びCR5から選択され、
Bは、N及びCR3から選択され、
Qは、C2-10アルケニル基、シクロアルキル基及び複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
AがNであり、BがCR3である場合、Qは、多環式シクロアルキル基及び多環式複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R1は、水素、C3-10シクロアルキル基、複素環基及び複素環-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R2は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2、-C(=NRE2)RA2、-C(=N-ORB2)RA2、-C(O)ORA2、-OC(O)RA2、-C(O)NRA2RB2、-NRA2C(O)RB2、-C(=NRE2)NRA2RB2、-NRA2C(=NRE2)RB2、-OC(O)NRA2RB2、-NRA2C(O)ORB2、-NRA2C(O)NRA2RB2、-NRA2C(S)NRA2RB2、-NRA2C(=NRE2)NRA2RB2、-S(O)rRA2、-S(O)(=NRE2)RB2、-N=S(O)RA2RB2、-S(O)2ORA2、-OS(O)2RA2、-NRA2S(O)rRB2、-NRA2S(O)(=NRE2)RB2、-S(O)rNRA2RB2、-S(O)(=NRE2)NRA2RB2、-NRA2S(O)2NRA2RB2、-NRA2S(O)(=NRE2)NRA2RB2、-P(O)RA2RB2及び-P(O)(ORA2)(ORB2)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R3は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA3RB3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(=NRE3)RA3、-C(=N-ORB3)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3RB3、-NRA3C(O)RB3、-C(=NRE3)NRA3RB3、-NRA3C(=NRE3)RB3、-OC(O)NRA3RB3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3RB3、-NRA3C(S)NRA3RB3、-NRA3C(=NRE3)NRA3RB3、-S(O)rRA3、-S(O)(=NRE3)RB3、-N=S(O)RA3RB3、-S(O)2ORA3、-OS(O)2RA3、-NRA3S(O)rRB3、-NRA3S(O)(=NRE3)RB3、-S(O)rNRA3RB3、-S(O)(=NRE3)NRA3RB3、-NRA3S(O)2NRA3RB3、-NRA3S(O)(=NRE3)NRA3RB3、-P(O)RA3RB3及び-P(O)(ORA3)(ORB3)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R4は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA4RB4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(=NRE4)RA4、-C(=N-ORB4)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4RB4、-NRA4C(O)RB4、-C(=NRE4)NRA4RB4、-NRA4C(=NRE4)RB4、-OC(O)NRA4RB4、-NRA4C(O)ORB4、-NRA4C(O)NRA4RB4、-NRA4C(S)NRA4RB4、-NRA4C(=NRE4)NRA4RB4、-S(O)rRA4、-S(O)(=NRE4)RB4、-N=S(O)RA4RB4、-S(O)2ORA4、-OS(O)2RA4、-NRA4S(O)rRB4、-NRA4S(O)(=NRE4)RB4、-S(O)rNRA4RB4、-S(O)(=NRE4)NRA4RB4、-NRA4S(O)2NRA4RB4、-NRA4S(O)(=NRE4)NRA4RB4、-P(O)RA4RB4及び-P(O)(ORA4)(ORB4)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R5は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA5RB5、-ORA5、-C(O)RA5、-C(=NRE5)RA5、-C(=N-ORB5)RA5、-C(O)ORA5、-OC(O)RA5、-C(O)NRA5RB5、-NRA5C(O)RB5、-C(=NRE5)NRA5RB5、-NRA5C(=NRE5)RB5、-OC(O)NRA5RB5、-NRA5C(O)ORB5、-NRA5C(O)NRA5RB5、-NRA5C(S)NRA5RB5、-NRA5C(=NRE5)NRA5RB5、-S(O)rRA5、-S(O)(=NRE5)RB5、-N=S(O)RA5RB5、-S(O)2ORA5、-OS(O)2RA5、-NRA5S(O)rRB5、-NRA5S(O)(=NRE5)RB5、-S(O)rNRA5RB5、-S(O)(=NRE5)NRA5RB5、-NRA5S(O)2NRA5RB5、-NRA5S(O)(=NRE5)NRA5RB5、-P(O)RA5RB5及び-P(O)(ORA5)(ORB5)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
RA2及びRB2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA2及びRB2」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX2から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
RA3及びRB3の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA3及びRB3」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX3から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
RA4及びRB4の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA4及びRB4」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX4から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
RA5及びRB5の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA5及びRB5」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX5から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
各RE2は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各RE3は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各RE4は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各RE5は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
RX、RX1、RX2、RX3、RX4及びRX5の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tORb1、-(CRc1Rd1)tC(O)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(=NRe1)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(=N-ORb1)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tOC(O)Rb1、-(CRc1Rd1)tC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)Rb1、-(CRc1Rd1)tC(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tOC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(S)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tN=S(O)Ra1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)2ORb1、-(CRc1Rd1)tOS(O)2Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)2NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tP(O)Ra1Rb1及び-(CRc1Rd1)tP(O)(ORa1)(ORb1)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
Ra1及びRb1の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra1及びRb1は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、1、2又は3個のRY基で任意に置換されてもよく、
Rc1及びRd1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc1及びRd1は、それらに接続された単一又は複数の炭素原子と共に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0、1又は2個のヘテロ原子を含む3~12員の環を形成し、該環は、1、2又は3個のRY基で任意に置換されてもよく、
各Re1は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、CN、NO2、-ORa2、-SRa2、-S(O)rRa2、-C(O)Ra2、-C(O)ORa2、-S(O)rNRa2Rb2及び-C(O)NRa2Rb2から選択され、
各RYは、独立して、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO2、-(CRc2Rd2)tNRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tORb2、-(CRc2Rd2)tC(O)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(=NRe2)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(=N-ORb2)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(O)ORb2、-(CRc2Rd2)tOC(O)Rb2、-(CRc2Rd2)tC(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)Rb2、-(CRc2Rd2)tC(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tOC(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)ORb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(S)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)rRb2、-(CRc2Rd2)tS(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tN=S(O)Ra2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)2ORb2、-(CRc2Rd2)tOS(O)2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)rRb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)rNRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)2NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tP(O)Ra2Rb2及び-(CRc2Rd2)tP(O)(ORa2)(ORb2)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してヒドロキシ基、CN、アミノ基、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
Ra2及びRb2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra2及びRb2は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
Rc2及びRd2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc2及びRd2は、それらに接続された単一又は複数の炭素原子と共に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0、1又は2個のヘテロ原子を含む3~12員の環を形成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
各Re2は、独立して、水素、CN、NO2、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、-C(O)C1-4アルキル基、-C(O)C3-10シクロアルキル基、-C(O)OC1-4アルキル基、-C(O)OC3-10シクロアルキル基、-C(O)N(C1-4アルキル)2、-C(O)N(C3-10シクロアルキル)2、-S(O)2C1-4アルキル基、-S(O)2C3-10シクロアルキル基、-S(O)2N(C1-4アルキル)2及び-S(O)2N(C3-10シクロアルキル)2から選択され、
各rは、独立して、0、1及び2から選択され、
各tは、独立して、0、1、2、3及び4から選択される。)
別の態様では、本発明は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩と、薬学的に許容される担体とを含有する医薬組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、CDK2/4/6を調整する方法を提供し、該方法は、それを必要とするシステム又は対象に治療有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物を投与することにより、CDK2/4/6を調整することを含む。
本発明は、さらに、CDK2/4/6阻害に応答する病態を治療、改善又は予防する方法を提供し、該方法は、上記病態を治療するために、それを必要とするシステム又は対象に有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、又はその医薬組成物を、任意に第2の治療剤と組み合わせて投与することを含む。
或いは、本発明は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の、CDK2/4/6により媒介される病態を治療する医薬の製造における使用を提供する。特定の実施例では、上記化合物は、CDK2/4/6により媒介される病態を単独で治療してもよく、第2の治療剤と組み合わせて治療してもよい。
或いは、本発明は、CDK2/4/6により媒介される病態を治療するための、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
特定的に、上記病態は、自己免疫疾患、移植疾患、感染性疾患又は細胞増殖異常を含むが、これらに限定されない。
また、本発明は、細胞増殖異常を治療する方法を提供し、該方法は、上記病態を治療するために、それを必要とするシステム又は対象に有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩、又は医薬組成物を、任意に第2の治療剤と組み合わせて投与することを含む。
或いは、本発明は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の、細胞増殖異常を治療する医薬の製造における使用を提供する。特定の実施例では、上記化合物は、上記疾患を単独で治療してもよく、化学療法剤と組み合わせて治療してもよい。
特定的に、上記細胞増殖異常は、リンパ腫、骨肉腫、黒色腫、又は乳腺、腎臓、前立腺、結腸直腸、甲状腺、卵巣、膵臓、ニューロン、肺、子宮又は消化管の腫瘍を含むが、これらに限定されない。
本発明の上記化合物を使用する上記方法において、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、細胞又は組織を含有するシステムに投与されてもよく、哺乳動物対象、例えば、ヒト又は動物対象を含む対象に投与されてもよい。
用語
特に定義しない限り、本特許に使用される全ての技術用語及び科学用語は、請求される発明主題が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。特に説明しない限り、本特許に参照される全ての特許、特許出願、開示に開示されている資料などは、全体が参照により本明細書に組み入れられる。本特許における同じ用語について、複数の定義があれば、この章の定義が優先される。
前述の一般的な説明及び後の詳細な説明は、説明的なものに過ぎず、いかなる請求項を限定するものではないことが理解されるべきである。本特許出願では、特に説明しない限り、使用される単数は複数を含有する。明細書及び添付の特許請求の範囲において、特に説明しない限り、「一」、「1個」、「この」という単数形の指示は、複数の指示を含有することに留意されたい。また、特に説明しない限り、「又は」は、「及び/又は」を表すことに留意されたい。また、「含有」、「含む」などの類似用語は、限定するものではない。
特に説明しない限り、本特許に使用される質量スペクトル、核磁気共鳴、高速液体クロマトグラフィー、赤外線及び紫外線/可視光スペクトル及び一般的な薬理学的技術は、従来技術である。特に定義しない限り、本特許における分析化学、有機合成化学、薬物及び製薬化学に関する命名、実験方法及び技術は、いずれも既知である。標準技術は、化学合成、化学分析、薬物の製造、製剤及び投与、及び患者治療に用いることができる。反応及び精製技術は、メーカーの明細書、既知の一般的な技術、又は本特許に記載される方法を参照して実施することができる。上記技術及び操作は、既知の一般的な方法及び本明細書に引用された文献の方法で実施することができる。明細書において、基及び置換基は、安定した構造及び化合物を形成するために、当業者により選択され得る。
化学式で置換基を指示する場合、化学式における置換基について、左から右へ書かれるものと右から左へ書かれるものとは同じである。例えば、CH2OとOCH2とは同じである。
「置換」とは、水素原子が置換基で置換されることを指す。特定の原子での置換基は、その価数により限定されることに留意されたい。
本明細書に使用される用語「Ci-j」又は「i~j員」とは、該部分がi~j個の炭素原子又はi~j個の原子を有することを指す。例えば、「C1-6アルキル基」とは、上記アルキル基が1~6個の炭素原子を有することを指す。同様に、C3-10シクロアルキル基とは、上記シクロアルキル基が3~10個の炭素原子を有することを指す。
任意の変数(例えばR)が化合物の構造に一回以上現れる場合、いずれの場合に独立して定義される。したがって、例えば、基が0~2個のRで置換される場合、該基は、多くとも2個のRで任意に置換されてよく、かついずれの場合にRが独立して選択される。なお、このような組み合わせにより安定した化合物を生成する場合にのみ、置換基及び/又はその変異体の組み合わせを許容する。
「1個以上」又は「少なくとも1個」とは、1、2、3、4、5、6、7、8、9個又はそれ以上を指す。
特に説明しない限り、用語「ヘテロ」とは、ヘテロ原子又はヘテロ原子基(すなわち、ヘテロ原子を含む基)、すなわち炭素原子及び水素原子以外の原子又はこれらの原子を含む基を指す。好ましくは、ヘテロ原子は、独立してO、N、S、Pなどから選択される。2個以上のヘテロ原子に関する実施形態では、2個以上のヘテロ原子は同じであってもよく、2個以上のヘテロ原子は一部が異なっても全部が異なってもよい。
「アルキル基」とは、単独で使用するか又は他の用語と組み合わせて使用することに関わらず、特定の数の炭素原子を有する分岐又は直鎖飽和脂肪族炭化水素基を指す。特に指定しない限り、「アルキル基」とは、C1-10アルキル基を指す。例えば、「C1-6アルキル基」における「C1-6」とは、直鎖状又は分岐状に配列した1、2、3、4、5、又は6個の炭素原子を有する基を指す。例えば、「C1-8アルキル基」は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基及びオクチル基を含むが、これらに限定されない。
「シクロアルキル基」とは、単独で使用するか又は他の用語と組み合わせて使用することに関わらず、飽和の単環式又は多環式(例えば二環式又は三環式)の炭化水素環系を指し、一般的に3~16個の環原子を有する。シクロアルキル基の環原子は、いずれも炭素であり、かつシクロアルキル基は、0個のヘテロ原子及び0個の二重結合を含有する。多環式シクロアルキルにおいて、2個以上の環は、縮合又は架橋又はスピロ縮合されてもよい。単環式系の例は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びシクロオクチル基などを含むが、これらに限定されない。「架橋シクロアルキル基」は、3~10個の炭素原子を含む多環式環系であり、1又は2個のアルキレン架橋を含み、各アルキレン架橋は、1、2又は3個の炭素原子からなり、それぞれが環系の2個の隣接していない炭素原子を連結する。シクロアルキル基は、アリール基又はヘテロアリール基と縮合され得る。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、ベンゼン縮合したものである。架橋シクロアルキル系の代表的な例は、ビシクロ[3.1.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.2.2]ノナン、ビシクロ[3.3.1]ノナン、ビシクロ[4.2.1]ノナン、トリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン及びトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン(アダマンタン)を含むが、これらに限定されない。単環及び架橋炭化水素環は、環系における任意の置換可能な原子で親分子部分に結合され得る。
「アルケニル基」とは、単独で使用するか又は他の用語と組み合わせて使用することに関わらず、2~10個の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む直鎖、分岐又は環状の非芳香族炭化水素基を指す。いくつかの実施例では、1つの炭素-炭素二重結合が存在し、4つ以下の非芳香族炭素-炭素二重結合が存在する可能性がある。したがって、「C2-6アルケニル基」とは、2~6個の炭素原子を含むアルケニル基を指す。アルケニル基は、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、2-メチルブテニル基及びシクロヘキセニル基などを含むが、これらに限定されない。アルケニル基における直鎖、分岐又は環状の部分は、二重結合を含む可能性があり、かつ置換アルケニル基が指定される場合、置換される可能性があることを示す。
「アルキニル基」とは、単独で使用するか又は他の用語と組み合わせて使用することに関わらず、2~10個の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含む直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を指す。いくつかの実施例では、3つ以下の炭素-炭素三重結合が存在してもよい。したがって、「C2-6アルキニル基」とは、2~6個の炭素原子を含むアルキニル基を指す。アルキニル基は、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、3-メチルブチニル基などを含むが、これらに限定されない。アルキニル基における直鎖、分岐又は環状の部分は、三重結合を含む可能性があり、置換アルキニル基が指定される場合、置換される可能性があることを示す。
「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を指す。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「アルコキシ基」とは、酸素原子と単結合で結合された、以上のように定義されたアルキル基を指す。アルコキシ基と分子は、酸素原子で結合される。アルコキシ基は、-O-アルキル基として表され得る。「C1-10アルコキシ基」は、1~10個の炭素原子を含むアルコキシを指し、直鎖又は分岐構造であってもよい。アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などを含むが、これらに限定されない。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「シクロアルコキシ基」とは、酸素原子と単結合で結合された、以上のように定義されたシクロアルキル基を指す。シクロアルコキシ基と分子は、酸素原子で結合される。シクロアルコキシ基は、-O-シクロアルキル基として表され得る。「C3-10シクロアルコキシ基」とは、3~10個の炭素原子を含むシクロアルコキシ基を指す。シクロアルコキシ基は、アリール基又はヘテロアリール基と縮合され得る。 いくつかの実施形態では、シクロアルコキシ基は、ベンゼン縮合したものである。シクロアルコキシ基は、シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などを含むが、これらに限定されない。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「アルキルチオ基」は、硫黄原子と単結合で結合された、以上のように定義されたアルキル基を指す。アルキルチオ基と分子は、硫黄原子で結合される。アルキルチオ基は、-S-アルキル基として表され得る。「C1-10アルキルチオ基」は、1~10個の炭素原子を含むアルキルチオ基を指し、直鎖又は分岐構造であってもよい。アルキルチオ基は、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基及びヘキシルチオ基などを含むが、これらに限定されない。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「シクロアルキルチオ基」とは、硫黄原子と単結合で結合された、以上のように定義されたシクロアルキル基を指す。シクロアルキルチオ基と分子は、硫黄原子で結合される。シクロアルキルチオ基は、-S-シクロアルキル基として表され得る。「C3-10シクロアルキルチオ基」とは、3~10個の炭素原子を含むシクロアルキルチオ基を指す。シクロアルキルチオ基は、アリール基又はヘテロアリール基と縮合され得る。 いくつかの実施形態では、シクロアルキルチオ基は、ベンゼン縮合したものである。シクロアルキルチオ基は、シクロプロピルチオ基、シクロブチルチオ基及びシクロヘキシルチオ基などを含むが、これらに限定されない。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「アルキルアミノ基」とは、窒素原子と単結合で結合された、以上のように定義されたアルキル基を指す。アルキルアミノ基と他の分子は、窒素原子で結合される。アルキルアミノ基は、-NH(アルキル基)として表され得る。「C1-10アルキルアミノ基」とは、1~10個の炭素原子を含むアルキルアミノ基を指し、直鎖又は分岐構造であってもよい。アルキルアミノ基は、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基及びヘキシルアミノ基などを含むが、これらに限定されない。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「シクロアルキルアミノ基」とは、窒素原子と単結合で結合された、以上のように定義されたシクロアルキル基を指す。シクロアルキルアミノ基と他の分子は、窒素原子で結合される。シクロアルキルアミノ基は、-NH(シクロアルキル基)として表され得る。「C3-10シクロアルキルアミノ基」とは、3~10個の炭素原子を含むシクロアルキルアミノ基を指す。シクロアルキルアミノ基は、アリール基又はヘテロアリール基と縮合され得る。いくつかの実施形態では、シクロアルキルアミノ基は、ベンゼン縮合したものである。シクロアルキルアミノ基は、シクロプロパンアミノ基、シクロブチルアミノ基及びシクロヘキシルアミノ基などを含むが、これらに限定されない。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「ジ(アルキル)アミノ基」とは、窒素原子と単結合で結合された、以上のように定義された2個のアルキル基を指す。ジ(アルキル)アミノ基と分子は、窒素原子で結合される。ジ(アルキル)アミノ基は、-N(アルキル)2として表され得る。「ジ(C1-10アルキル)アミノ基」とは、2つのアルキル部分がそれぞれ1~10個の炭素原子を含むジ(C1-10アルキル)アミノ基を指し、直鎖又は分岐構造であってもよい。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「アリール基」は、6、7、8、9、10、11、12、13又は14個の炭素原子(「C6-14アリール基」)を有する単価、単環式、二環式又は三環式の芳香族炭化水素環系を指し、特に、6個の炭素原子を有する環(「C6アリール基」)、例えば、フェニル基、又は10個の炭素原子を有する環(「C10アリール基」)、例えば、ナフチル基、又は14個の炭素原子を有する環(「C14アリール基」)、例えば、アントリル基を指す。アリール基は、シクロアルキル基又は複素環基と縮合され得る。
置換ベンゼン誘導体で形成され、かつ環原子に自由原子価電子を有する二価の基は、置換フェニレン基と命名される。名称が「-基」で終わる一価の多環式炭化水素基から誘導される二価の基は、自由原子価電子を有する炭素原子から1個の水素原子を除去して得られ、その名称が一価の基の名称に「-イデン(-idene)」を加えることにより得られるものであり、例えば、2つの結合部位を有するナフチル基は、ナフチリデン基と呼ばれる。
単独で使用されるか又は他の用語と組み合わせて使用される「ヘテロアリール基」とは、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14個の環原子(「5~14員のヘテロアリール基」)を有する単価、単環式、二環式又は三環式の芳香環系を指し、特に5、6、9又は10個の原子を有し、かつN、O及びSから選択される、同じであっても異なってもよい少なくとも1個のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基は、シクロアルキル基又は複素環基と縮合され得る。いくつかの実施例では、「ヘテロアリール基」とは、
N、O及びSから選択されるヘテロ原子を1~4個、いくつかの実施例では1~3個含み、残りがいずれも炭素原子である5~8員の芳香族単環と、
N、O及びSから選択されるヘテロ原子を1~6個、いくつかの実施例では1~4個、又はいくつかの実施例では1~3個含み、残りがいずれも炭素原子であり、かつ少なくとも1個のヘテロ原子が芳香環に存在する8~12員の二環と、
N、O及びSから選択されるヘテロ原子を1~8個、いくつかの実施例では1~6個、又はいくつかの実施例では1~4個、又はいくつかの実施例では1~3個含み、残りがいずれも炭素原子である11~14員の三環とを指す。
N、O及びSから選択されるヘテロ原子を1~4個、いくつかの実施例では1~3個含み、残りがいずれも炭素原子である5~8員の芳香族単環と、
N、O及びSから選択されるヘテロ原子を1~6個、いくつかの実施例では1~4個、又はいくつかの実施例では1~3個含み、残りがいずれも炭素原子であり、かつ少なくとも1個のヘテロ原子が芳香環に存在する8~12員の二環と、
N、O及びSから選択されるヘテロ原子を1~8個、いくつかの実施例では1~6個、又はいくつかの実施例では1~4個、又はいくつかの実施例では1~3個含み、残りがいずれも炭素原子である11~14員の三環とを指す。
ヘテロアリール基におけるS及びOの総数が1より大きい場合、これらのヘテロ原子は、互いに隣接しない。いくつかの実施例では、ヘテロアリール基におけるS及びOの総数は、2以下である。いくつかの実施例では、ヘテロアリール基におけるS及びOの総数は、1以下である。
ヘテロアリール基の例は、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、2-ピラジニル基、3-ピラジニル基、2-ピリミジニル基、4-ピリミジニル基、5-ピリミジニル基、6-ピリミジニル基、1-ピラゾリル基、3-ピラゾリル基、4-ピラゾリル基、5-ピラゾリル基、1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、5-イミダゾリル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、チエニル基、フラニル基などを含むが、これらに限定されない。
さらに、ヘテロアリール基は、インドリル基、ベンゾチエニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾトリアゾール基、キノキサリル基、キノリル基及びイソキノリル基を含むが、これらに限定されない。「ヘテロアリール基」は、任意の窒素含有ヘテロアリール基のN-オキシド誘導体を含む。
命名が「-基」で終わる一価のヘテロアリール基から誘導された二価の基は、自由原子価電子を有する炭素原子から1個の水素原子を除去して得られ、一価の基の名称に「-イデン(-idene)」を加えることにより命名され、例えば、2つの結合部位を有するピリジル基は、ピリジリデンと呼ばれる。
「複素環」(及び「複素環式」又は「複素環基」などのその変形)は、飽和又は不飽和で、単環式又は多環式(例えば、二環式)の環状脂肪族炭化水素系を広く指し、一般的に3~12個の環原子を有し、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択される少なくとも1個(例えば、2、3又は4個)のヘテロ原子(好ましくは酸素、硫黄、窒素)を含む。多環式系において2つ以上の環は、縮合、架橋又はスピロ環により結合されてもよく、複素環は、アリール基又はヘテロアリール基と縮合され得る。いくつかの実施例では、複素環は、ベンゼン縮合したものである。複素環は、1つ以上のオキソ又はイミノ部分で置換された環系をさらに含む。いくつかの実施例では、複素環におけるC、N、S及びP原子は、オキソで任意に置換される。いくつかの実施例では、複素環におけるC、S及びP原子は、イミノ基で任意に置換され、かつイミノ基は、非置換であっても置換されてもよい。安定した構造を形成することを前提として、複素環での炭素原子又はヘテロ原子は、いずれも結合部位であってもよい。複素環に置換基がある場合、安定した化学構造を形成することを前提として、該置換基は、複素環でのいかなるヘテロ原子又は炭素原子に結合されてもよい。
好適な複素環は、例えば、1-ピロリジニル基、2-ピロリジニル基、3-ピロリジニル基、1-イミダゾリジニル基、2-イミダゾリジニル基、3-イミダゾリジニル基、4-イミダゾリジニル基、5-イミダゾリジニル基、1-ピラゾリジニル基、2-ピラゾリジニル基、3-ピラゾリジニル基、4-ピラゾリジニル基、5-ピラゾリジニル基、1-ピペリジニル基、2-ピペリジニル基、3-ピペリジニル基、4-ピペリジニル基、1-ピペラジニル基、2-ピペラジニル基、3-ピペラジニル基、1-ヘキサヒドロピリダジニル基、3-ヘキサヒドロピリダジニル基及び4-ヘキサヒドロピリダジニル基を含む。1つ以上のオキソ部分を有する複素環の実例は、ピペリジニル-N-オキシド、モルホリニル-N-オキシド、1-オキソ-チオモルホリニル及び1,1-ジオキソ-チオモルホリニルを含むが、これらに限定されない。二環式複素環は、
を含むが、これらに限定されない。
本明細書に使用される「アリール-アルキル基」とは、以上のように定義されたアリール基で置換された、以上のように定義されたアルキル基を指す。例示的なアラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基などを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施例では、アラルキル基は、7~20又は7~11個の炭素原子を含む。「アリールC1-4アルキル基」を使用する場合、「C1-4」とは、アリール基部分ではなく、アルキル基部分の炭素原子の数を指す。
本明細書に使用される「アリール-アルキル基」とは、以上のように定義されたアリール基で置換された、以上のように定義されたアルキル基を指す。例示的なアラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基などを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施例では、アラルキル基は、7~20又は7~11個の炭素原子を含む。「アリールC1-4アルキル基」を使用する場合、「C1-4」とは、アリール基部分ではなく、アルキル基部分の炭素原子の数を指す。
本明細書に使用される「複素環-アルキル基」とは、以上のように定義された複素環基で置換された、以上のように定義されたアルキル基を指す。「複素環C1-4アルキル基」を使用する場合、「C1-4」とは、複素環基部分ではなく、アルキル基部分の炭素原子の数を指す。
本明細書に使用される「シクロアルキル-アルキル基」とは、以上のように定義されたシクロアルキル基で置換された、以上のように定義されたアルキル基を指す。「C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基」を使用する場合、「C3-10」とは、アルキル基部分ではなく、シクロアルキル基部分の炭素原子の数を指す。「C1-4」とは、シクロアルキル基部分ではなく、アルキル基部分の炭素原子の数を指す。
本明細書に使用される「ヘテロアリール-アルキル基」とは、以上のように定義されたヘテロアリール基で置換された、以上のように定義されたアルキル基を指す。「ヘテロアリール-C1-4アルキル基」を使用する場合、「C1-4」とは、ヘテロアリール基部分ではなく、アルキル基部分の炭素原子の数を指す。
誤解さを回避するために、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、複素環アルキル基、アリール基及び/又はそのヘテロアリール基の置換が言及される場合、その意味は、これらの基を単独で置換することを指すか又はこれらの基を組み合わせて置換することを指す。すなわち、Rがアリール-C1-4アルキル基であり、かつ非置換であってもよく、少なくとも1個の置換基で置換され、例えば、独立してRXから選択された1、2、3又は4個の置換基で置換されてもよい場合、アリール基部分は、非置換であってもよく、独立してRXから選択された少なくとも1個、例えば1、2、3又は4個の置換基で置換されてもよく、アルキル基部分も非置換であってもよく、独立してRXから選択された少なくとも1個、例えば1、2、3又は4個の置換基で置換されてもよいことが理解されるべきである。
「薬学的に許容される塩」とは、無機塩基又は有機塩基及び無機酸又は有機酸を含む薬学的に許容される非毒性の塩基又は酸で製造された塩を指す。無機塩基の塩は、例えば、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン、二価マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛の塩から選択されてもよい。さらに、薬学的に許容される無機塩基の塩は、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムの塩から選択されてもよい。固体形態の塩に1つ以上の結晶形態又は多形体が存在する可能性があり、水和物の形式のような溶媒和物が存在する可能性もある。薬学的に許容される非毒性の有機塩基の塩は、例えば、一級、二級及び三級アミンの塩、置換アミン(天然に存在する置換アミンを含む)、環状アミン、及び塩基性イオン交換樹脂、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N′-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンから選択されてもよい。
本特許に指す化合物が塩基である場合、少なくとも1種の薬学的に許容される非毒性の酸とその塩を製造する必要があり、これらの酸は、無機酸及び有機酸から選択される。例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸から選択される。いくつかの実施例では、例えば、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、フマル酸、酒石酸というこれらの酸を選択してもよい。
化合物又はその薬学的に許容される塩「の投与」又は「を投与する」とは、治療を必要とする個体に本発明における化合物又はその薬学的に許容される塩を提供することを指す。
「有効量」とは、研究者、獣医師、臨床医又は他の臨床者が観察できる組織、系、動物又はヒトの生物学的又は医学的な応答を誘発する化合物又は薬学的に許容される塩の量を指す。
「組成物」は、特定の量の特定成分を含有する製品、及びこれらの特定の量の特定成分を任意に直接的又は間接的に組み合わせて製造された製品を含む。医薬組成物は、有効成分及び担体としての不活性成分を含有する製品、及び任意の2つ以上の成分を組み合わせ、複合若しくは凝集すること、又は1つ以上の成分を分解すること、又は1つ以上の成分に他のタイプの反応若しくは相互作用を発生させることにより、直接的又は間接的に得られた製品を含有する。
「薬学的に許容される」とは、製剤中の他の成分と適合し、かつ使用者に許容できない毒性がないことを指す。
「対象」とは、疾患、病態などに罹患している個体を指し、哺乳動物及び非哺乳動物を含む。哺乳動物は、ヒトと、チンパンジー、他の類人猿及びサルなどの非ヒト霊長類動物と、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの飼養動物と、ウサギ、イヌ及びネコなどの家畜と、ラット、マウス、及びモルモットなどのげっ歯類を含む実験動物との哺乳類の任意のメンバーを含むが、これらに限定されない。非哺乳類動物は、鳥類、魚類などを含むが、これらに限定されない。本発明の一実施例では、哺乳動物は、ヒトである。
「治療」は、疾患又は症状を緩和、軽減又は改善し、他の症状を予防し、症状の潜在的な代謝因子を改善又は予防し、疾患又は症状を阻害し、例えば、疾患又は症状の進行を阻止し、疾患又は症状を軽減し、疾患又は症状の緩和を促進し、或いは、疾患又は症状の徴候を停止させることを含み、外延的に予防を含む。「治療」は、治療利益及び/又は予防利益を実現することをさらに含む。治療利益とは、治療される病態を根絶又は改善することを指す。また、治療利益は、潜在的な疾患に関連する1つ以上の生理学的徴候を根絶又は改善することにより達成され、患者が依然として潜在的な疾患に罹患している可能性があるが、患者の疾患の改善を観察することができる。予防利益とは、疾患の診断がなされていない場合でも、患者がこの疾患のリスクを予防するために組成物を使用するか、又は患者が1つ以上の疾患の生理学的症状を有するときに組成物を使用することを指す。
「保護基」(Pg)とは、化合物における他の官能基と反応して特定の官能基をブロック又は保護するための置換基を指す。例えば、「アミノ保護基」とは、アミノ基に結合されて化合物におけるアミノ官能基をブロック又は保護する置換基を指す。好適なアミノ保護基は、アセチル基、トリフルオロアセチル基、t-ブトキシカルボニル基(BOC)、ベンジルオキシカルボニル基(CBZ)及び9-フルオレニルメチルオキシカルボニル保護基(Fmoc)を含む。同様に、「ヒドロキシル保護基」とは、ヒドロキシ基の機能を効果的にブロック又は保護できるヒドロキシ基の置換基を指す。適切な保護基は、アセチル基及びシリル基などを含むが、これらに限定されない。「カルボキシル保護基」とは、カルボキシル基の機能を効果的にブロック又は保護できるカルボキシル基の置換基を指す。常用のカルボキシル保護基は、-CH2CH2SO2Ph、シアノエチル基、2-(トリメチルシリル)エチル基、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル基、2-(p-トルエンスルホニル)エチル基、2-(p-ニトロフェニルスルフィニル)エチル基、2-(ジフェニルホスフィノ)-エチル基、ニトロエチル基などを含む。保護基の一般的な記述及び使用説明について、文献T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley&Sons、New York、1991を参照されたい。
「NH保護基」は、トリクロロエトキシカルボニル基、トリブロモエトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、p-ニトロベンジルホルミル基、o-ブロモベンジルオキシカルボニル基、クロロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、フェニルアセチル基、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、t-ペンチルオキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基、p-メトキシベンジルオキシカルボニル基、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル基、4-(フェニルアゾ)ベンジルオキシカルボニル基、2-フルフリルオキシカルボニル基、ジフェニルメトキシカルボニル基、1,1-ジメチルプロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、フタロイル基、スクシニル基、アラニル基、ロイシル基、1-アダマンチルオキシカルボニル基、8-キノリルオキシカルボニル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、2-ニトロフェニルチオ基、メタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基、N,N-ジメチルアミノメチレン基、ベンジリデン基、2-ヒドロキシベンジリデン基、2-ヒドロキシ-5-クロロベンジリデン基、2-ヒドロキシ-l-ナフチルメチレン基、3-ヒドロキシ-4-ピリジルメチレン基、シクロヘキシリデン基、2-エトキシカルボニルシクロヘキシリデン基、2-エトキシカルボニルシクロペンチリデン基、2-アセチルシクロヘキシリデン基、3,3-ジメチル-5-オキシシクロヘキシリデン基、ジフェニルホスホリル基、ジベンジルホスホリル基、5-メチル-2-オキシ-2H-l基、3-ジオキソール-4-イル-メチル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基及びトリフェニルシリル基を含むが、これらに限定されない。
「C(O)OH」保護基は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、1,1-ジメチルプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、p-ニトロベンジル基、p-メトキシベンジル基、ビス(p-メトキシフェニル)メチル基、アセチルメチル基、フェナシル基、p-ニトロフェナシル基、p-ブロモフェナシル基、p-メタンスルホンフェナシル基、2-テトラヒドロピラニル基、2-テトラヒドロフラニル基、2,2,2-トリクロロエチル基、2-(トリメチルシリル)エチル基、アセトキシメチル基、プロピオニルオキシメチル基、ピバロイルオキシメチル基、フタルイミドメチル基、スクシンイミドメチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、メチルチオメチル基、2-メチルチオエチル基、フェニルチオメチル基、1,1-ジメチル-2-プロペニル基、3-メチル-3-ブテニル基、アリル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基及びt-ブチルメトキシフェニルシリル基を含むが、これらに限定されない。
「OH又はSH」保護基は、ベンジルオキシカルボニル基、4-ニトロベンジルオキシカルボニル基、4-ブロモベンジルオキシカルボニル基、4-メトキシベンジルオキシカルボニル基、3,4-ジメトキシベンジルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基、1,1-ジメチルプロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、ジフェニルメトキシカルボニル基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル基、2,2,2-トリブロモエトキシカルボニル基、2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル基、2-(フェニルスルホニル)エトキシカルボニル基、2-(トリフェニルホスホニオ)エトキシカルボニル基、2-フルフリルオキシカルボニル基、1-アダマンチルオキシカルボニル基、ビニルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、4-エトキシ-1-ナフチルオキシカルボニル基、8-キノリルオキシカルボニル基、アセチル基、ホルミル基、クロロアセチル基、ジクロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、メトキシアセチル基、フェノキシアセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、メチル基、t-ブチル基、2,2,2-トリクロロエチル基、2-トリメチルシリルエチル基、1,1-ジメチル-2-プロペニル基、3-メチル-3-ブテニル基、アリル基、ベンジル基(フェニルメチル基)、p-メトキシベンジル基、3,4-ジメトキシベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、メトキシメチル基、メチルチオメチル基、ベンジルオキシメチル基、2-メトキシエトキシメチル基、2,2,2-トリクロロ-エトキシメチル基、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル基、1-エトキシエチル基、メタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基及びt-ブチルメトキシフェニルシリル基を含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物に幾何異性体が存在する可能性がある。本発明の化合物にE又はZの配置の炭素-炭素二重結合又は炭素-窒素二重結合が存在する可能性があり、ここで「E」は、Cahn-Ingold-Prelog順位則に従って、高い順位の置換基が炭素-炭素二重結合又は炭素-窒素二重結合の反対側にあることを表し、「Z」は、高い順位の置換基が炭素-炭素二重結合又は炭素-窒素二重結合の同じ側にあることを表す。本発明の化合物は、「E」と「Z」の異性体の混合物として存在してもよい。シクロアルキル基又は複素環基の周囲の置換基は、シス又はトランスの配置として表されてもよい。また、本発明は、アダマンタン環系の周囲に置換基を異なって配列して形成された異なる異性体及びその混合物を含む。アダマンタン環系における1つの単環の周囲の2個の置換基は、Z又はEの対向配置として表される。例えば、C.D.Jones、M.Kaselj、R.N.Salvatore、W.J.le Noble J.Org.Chem.1998、63、2758-2760を参照する。
本発明の化合物は、R又はSの配置の非対称に置換される炭素原子を含む可能性があり、「R」及び「S」の定義は、IUPAC 1974 Recommendations for Section E、Fundamental Stereochemistry、Pure Appl.Chem.(1976)45、13~10を参照する。非対称に置換される炭素原子を含む化合物は、RとSの配置の量が同じであれば、ラセミ体である。そのうちの1種の配置の量が他の配置の量よりも多い場合、キラル炭素原子の配置は、量が多い配置で表され、好ましくは鏡像異性体過剰率が約85~90%であり、より好ましくは約95~99%であり、さらに好ましくは約99%以上である。したがって、本発明は、ラセミ混合物、相対的及び絶対的な立体異性体、並びに相対的及び絶対的な立体異性体の混合物を含有する。
同位体濃縮化合物又は同位体標識化合物
本発明の化合物は、同位体が標識又は濃縮される形式で存在してもよく、自然界の最も一般的な原子質量及び質量数と異なる1個以上の原子を含有する。同位体は、放射性又は非放射性の同位体であってもよい。水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素及びヨウ素などの原子の同位体は、2H、3H、13C、14C、15N、18O、32P、35S、18F、36Cl及び125Iを含むが、これらに限定されない。これらの原子を含む他の同位体及び/又は他の原子は、本発明の範囲内である。
本発明の化合物は、同位体が標識又は濃縮される形式で存在してもよく、自然界の最も一般的な原子質量及び質量数と異なる1個以上の原子を含有する。同位体は、放射性又は非放射性の同位体であってもよい。水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素及びヨウ素などの原子の同位体は、2H、3H、13C、14C、15N、18O、32P、35S、18F、36Cl及び125Iを含むが、これらに限定されない。これらの原子を含む他の同位体及び/又は他の原子は、本発明の範囲内である。
別の実施例では、同位体標識化合物は、重水素(2H)、トリチウム(3H)又は14C同位体を含む。本発明の同位体標識化合物は、当業者によく知られている方法で得ることができる。これらの同位体標識化合物は、本発明の実施例及び反応図を参照して、標識されない試薬を同位体標識試薬に置き換えることにより得ることができる。いくつかの例では、化合物を同位体標識試薬で処理し、原子を同位体原子に置き換え、例えば、D2SO4/D2Oなどの重水素化酸の作用により水素を重水素に置き換えることができる。
本発明の同位体標識化合物は、CDK2/4/6阻害剤の薬効結合アッセイの標準とすることができる。同位体を含む化合物は、非同位体標識親化合物の作用メカニズム及び代謝経路を評価し、化合物のインビボにおける代謝的運命を研究するために、薬学的研究に使用され得る(Blake et al.J.Pharm.Sci.64、3、367~391(1975))。このような代謝研究は、安全で効果的な治療薬物の設計に対して非常に重要であり、患者が使用した、インビボにおいて活性がある化合物又は親化合物の代謝産物が毒性又は発癌性を有することを判断することができる(Foster et al.、Advances in Drug Research Vol.14、pp.2~36、Academic press、London、1985;Kato et al、J.Labelled Comp.Radiopharmaceut.、36(10):927~932(1995);Kushner et al.、Can.J.Physiol.Pharmacol、77、79~88(1999))。
また、「ヘビードラッグ(heavy drugs)」と呼ばれる重水素化薬物などの、非反射性活性同位体を含む薬物は、CDK2/4/6活性に関連する疾患及び病態を治療するために用いることができる。化合物中のある同位体の比率がその天然存在度を超えることは、濃縮と呼ばれる。濃縮の量は、例えば、約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、16、21、25、29、33、37、42、46、50、54、58、63、67、71、75、79、84、88、92、96~約100mol%を含むが、これらに限定されない。
また、「ヘビードラッグ(heavy drugs)」と呼ばれる重水素化薬物などの、非反射性活性同位体を含む薬物は、CDK2/4/6活性に関連する疾患及び病態を治療するために用いることができる。化合物中のある同位体の比率がその天然存在度を超えることは、濃縮と呼ばれる。濃縮の量は、例えば、約0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、16、21、25、29、33、37、42、46、50、54、58、63、67、71、75、79、84、88、92、96~約100mol%を含むが、これらに限定されない。
薬物が安定した同位体で標識されると、pKa及び液体溶解性などのその物理化学的性質を変更することができる。同位体置換は、リガンド-受容体相互作用に関連する領域に影響を与えると、これらの作用及び変更は、薬物分子の薬効反応に影響を与える可能性がある。安定した同位体標識分子のある物理的性質は、標識されない分子と異なるが、化学的及び生物学的性質は、重同位体の質量が増加するため、重同位体及び他の原子を含有する任意の化学結合が軽同位体とその原子との化学結合よりも強いという1つの重要な区別を除いて、同じである。それに応じて、代謝又は酵素変換部位に同位体が存在すると、該反応を緩めることができるため、非同位体標識化合物と比較して、その薬物動態プロファイル又は薬効を変更する可能性がある。
実施形態(1)では、本発明は、式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
Aは、N及びCR5から選択され、
Bは、N及びCR3から選択され、
Qは、C2-10アルケニル基、シクロアルキル基及び複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
AがNであり、BがCR3である場合、Qは、多環式シクロアルキル基及び多環式複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R1は、水素、C3-10シクロアルキル基、複素環基及び複素環-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R2は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2、-C(=NRE2)RA2、-C(=N-ORB2)RA2、-C(O)ORA2、-OC(O)RA2、-C(O)NRA2RB2、-NRA2C(O)RB2、-C(=NRE2)NRA2RB2、-NRA2C(=NRE2)RB2、-OC(O)NRA2RB2、-NRA2C(O)ORB2、-NRA2C(O)NRA2RB2、-NRA2C(S)NRA2RB2、-NRA2C(=NRE2)NRA2RB2、-S(O)rRA2、-S(O)(=NRE2)RB2、-N=S(O)RA2RB2、-S(O)2ORA2、-OS(O)2RA2、-NRA2S(O)rRB2、-NRA2S(O)(=NRE2)RB2、-S(O)rNRA2RB2、-S(O)(=NRE2)NRA2RB2、-NRA2S(O)2NRA2RB2、-NRA2S(O)(=NRE2)NRA2RB2、-P(O)RA2RB2及び-P(O)(ORA2)(ORB2)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R3は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA3RB3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(=NRE3)RA3、-C(=N-ORB3)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3RB3、-NRA3C(O)RB3、-C(=NRE3)NRA3RB3、-NRA3C(=NRE3)RB3、-OC(O)NRA3RB3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3RB3、-NRA3C(S)NRA3RB3、-NRA3C(=NRE3)NRA3RB3、-S(O)rRA3、-S(O)(=NRE3)RB3、-N=S(O)RA3RB3、-S(O)2ORA3、-OS(O)2RA3、-NRA3S(O)rRB3、-NRA3S(O)(=NRE3)RB3、-S(O)rNRA3RB3、-S(O)(=NRE3)NRA3RB3、-NRA3S(O)2NRA3RB3、-NRA3S(O)(=NRE3)NRA3RB3、-P(O)RA3RB3及び-P(O)(ORA3)(ORB3)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R4は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA4RB4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(=NRE4)RA4、-C(=N-ORB4)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4RB4、-NRA4C(O)RB4、-C(=NRE4)NRA4RB4、-NRA4C(=NRE4)RB4、-OC(O)NRA4RB4、-NRA4C(O)ORB4、-NRA4C(O)NRA4RB4、-NRA4C(S)NRA4RB4、-NRA4C(=NRE4)NRA4RB4、-S(O)rRA4、-S(O)(=NRE4)RB4、-N=S(O)RA4RB4、-S(O)2ORA4、-OS(O)2RA4、-NRA4S(O)rRB4、-NRA4S(O)(=NRE4)RB4、-S(O)rNRA4RB4、-S(O)(=NRE4)NRA4RB4、-NRA4S(O)2NRA4RB4、-NRA4S(O)(=NRE4)NRA4RB4、-P(O)RA4RB4及び-P(O)(ORA4)(ORB4)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R5は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA5RB5、-ORA5、-C(O)RA5、-C(=NRE5)RA5、-C(=N-ORB5)RA5、-C(O)ORA5、-OC(O)RA5、-C(O)NRA5RB5、-NRA5C(O)RB5、-C(=NRE5)NRA5RB5、-NRA5C(=NRE5)RB5、-OC(O)NRA5RB5、-NRA5C(O)ORB5、-NRA5C(O)NRA5RB5、-NRA5C(S)NRA5RB5、-NRA5C(=NRE5)NRA5RB5、-S(O)rRA5、-S(O)(=NRE5)RB5、-N=S(O)RA5RB5、-S(O)2ORA5、-OS(O)2RA5、-NRA5S(O)rRB5、-NRA5S(O)(=NRE5)RB5、-S(O)rNRA5RB5、-S(O)(=NRE5)NRA5RB5、-NRA5S(O)2NRA5RB5、-NRA5S(O)(=NRE5)NRA5RB5、-P(O)RA5RB5及び-P(O)(ORA5)(ORB5)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
RA2及びRB2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA2及びRB2」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX2から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
RA3及びRB3の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA3及びRB3」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX3から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
RA4及びRB4の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA4及びRB4」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX4から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
RA5及びRB5の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA5及びRB5」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX5から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
各RE2は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各RE3は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各RE4は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各RE5は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
RX、RX1、RX2、RX3、RX4及びRX5の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tORb1、-(CRc1Rd1)tC(O)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(=NRe1)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(=N-ORb1)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tOC(O)Rb1、-(CRc1Rd1)tC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)Rb1、-(CRc1Rd1)tC(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tOC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(S)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tN=S(O)Ra1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)2ORb1、-(CRc1Rd1)tOS(O)2Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)2NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tP(O)Ra1Rb1及び-(CRc1Rd1)tP(O)(ORa1)(ORb1)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
Ra1及びRb1の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra1及びRb1は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、1、2又は3個のRY基で任意に置換されてもよく、
Rc1及びRd1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc1及びRd1は、それらに接続された単一又は複数の炭素原子と共に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0、1又は2個のヘテロ原子を含む3~12員の環を形成し、該環は、1、2又は3個のRY基で任意に置換されてもよく、
各Re1は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、CN、NO2、-ORa2、-SRa2、-S(O)rRa2、-C(O)Ra2、-C(O)ORa2、-S(O)rNRa2Rb2及び-C(O)NRa2Rb2から選択され、
各RYは、独立して、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO2、-(CRc2Rd2)tNRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tORb2、-(CRc2Rd2)tC(O)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(=NRe2)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(=N-ORb2)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(O)ORb2、-(CRc2Rd2)tOC(O)Rb2、-(CRc2Rd2)tC(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)Rb2、-(CRc2Rd2)tC(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tOC(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)ORb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(S)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)rRb2、-(CRc2Rd2)tS(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tN=S(O)Ra2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)2ORb2、-(CRc2Rd2)tOS(O)2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)rRb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)rNRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)2NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tP(O)Ra2Rb2及び-(CRc2Rd2)tP(O)(ORa2)(ORb2)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してヒドロキシ基、CN、アミノ基、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
Ra2及びRb2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra2及びRb2は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
Rc2及びRd2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc2及びRd2は、それらに接続された単一又は複数の炭素原子と共に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0、1又は2個のヘテロ原子を含む3~12員の環を形成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
各Re2は、独立して、水素、CN、NO2、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、-C(O)C1-4アルキル基、-C(O)C3-10シクロアルキル基、-C(O)OC1-4アルキル基、-C(O)OC3-10シクロアルキル基、-C(O)N(C1-4アルキル)2、-C(O)N(C3-10シクロアルキル)2、-S(O)2C1-4アルキル基、-S(O)2C3-10シクロアルキル基、-S(O)2N(C1-4アルキル)2及び-S(O)2N(C3-10シクロアルキル)2から選択され、
各rは、独立して、0、1及び2から選択され、
各tは、独立して、0、1、2、3及び4から選択される。)
別の実施形態(2)では、本発明に係る実施形態(1)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qは、シクロアルキル基及び複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(3)では、本発明に係る実施形態(1)~(2)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Aは、Nであり、Bは、Nである。
別の実施形態(4)では、本発明に係る実施形態(1)~(2)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Aは、CR5であり、Bは、Nである。
別の実施形態(5)では、本発明に係る実施形態(1)~(2)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Aは、CR5であり、Bは、CR3である。
別の実施形態(6)では、本発明に係る実施形態(1)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Aは、Nであり、Bは、CR3であり、化合物は、式(II)に示すとおりである。
別の実施形態(7)では、本発明に係る実施形態(5)~(6)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R3は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA3RB3、-ORA3、-C(O)RA3及び-S(O)rRA3から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(8)では、本発明に係る実施形態(7)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R3は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、CN、NO2、-NH2、-OHから選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、好ましくは、R3は、H及びメチル基から選択される。
別の実施形態(9)では、本発明に係る実施形態(4)~(5)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R5は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA5RB5、-ORA5、-C(O)RA5及び-S(O)rRA5から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(10)では、本発明に係る実施形態(9)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R5は、水素、ハロゲン及びCNから選択され、好ましくは、R5は、水素、F及びCNから選択される。
別の実施形態(11)では、本発明に係る実施形態(1)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qは、C2-10アルケニル基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(12)では、本発明に係る実施形態(1)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qは、3~12員のシクロアルキル基及び3~12員の複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(13)では、本発明に係る実施形態(1)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qは、
から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(14)では、本発明に係る実施形態(13)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qは、
から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(15)では、本発明に係る実施形態(1)~(14)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、RXは、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、ハロゲン、CN、NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1及び-(CRc1Rd1)tORb1から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(16)では、本発明に係る実施形態(15)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、RXは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ハロゲン、CN、NO2、NH2、OH、メトキシ基及びエトキシ基から選択され、そのうち、メチル基、エチル基、イソプロピル基、メトキシ基及びエトキシ基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、好ましくは、RXは、F、メチル基及びOHから選択される。
別の実施形態(18)では、本発明に係る実施形態(12)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、AがNであり、BがCR3である場合、Qは、8~12員のシクロアルキル基及び8~12員の複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(20)では、本発明に係る実施形態(1)~(19)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R1は、C3-10シクロアルキル基、複素環基及び複素環-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(21)では、本発明に係る実施形態(20)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R1は、C3-10シクロアルキル基及び複素環基から選択され、そのうち、複素環基は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(22)では、本発明に係る実施形態(21)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R1は、
から選択され、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(23)では、本発明に係る実施形態(1)~(22)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、RX1は、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tORb1、-(CRc1Rd1)tC(O)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tC(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tN=S(O)Ra1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)Rb1及び-(CRc1Rd1)tS(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(24)では、本発明に係る実施形態(23)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、RX1は、ハロゲン、OH、-(CRc1Rd1)tC(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tN=S(O)Ra1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)Rb1及び-(CRc1Rd1)tS(O)rNRa1Rb1から選択される。
別の実施形態(26)では、本発明に係る実施形態(1)~(25)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R2は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2及び-S(O)rRA2から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(27)では、本発明に係る実施形態(26)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R2は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、CN、NO2、NH2及び-ORA2から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(28)では、本発明に係る実施形態(27)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R2は、水素、ハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基及び-ORA2から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してハロゲンから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、好ましくは、R2は、水素、F、Cl、Br、CN、メチル基、ビニル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基及びシクロプロピル基から選択される。
別の実施形態(29)では、本発明に係る実施形態(1)~(28)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R4は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA4RB4、-ORA4、-C(O)RA4及び-S(O)rRA4から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態(30)では、本発明に係る実施形態(29)の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R4は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、CN、NO2、NH2及びOHから選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、好ましくは、R4は、水素である。
別の実施形態(32)では、本発明は、実施形態(1)~(31)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含有する医薬組成物を提供する。
別の実施形態(33)では、本発明に係る、CDK2/4/6阻害に応答する病状を治療、改善又は予防する方法は、これを必要とする対象に有効量の実施形態(1)~(31)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又は少なくとも1種のその医薬組成物を、任意に第2の治療剤と組み合わせて投与することを含む。
別の実施形態(34)では、本発明は、実施形態(1)~(31)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の、細胞増殖異常疾患を治療する医薬の製造における使用を提供する。
別の実施形態(35)では、本発明に係る実施形態(34)の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用において、細胞増殖異常疾患は、CCNE1及び/又はCCNE2の増幅又は過剰発現を特徴とする。
別の実施形態(36)では、本発明に係る実施形態(34)~(35)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用において、細胞増殖異常疾患は、乳癌、卵巣癌、膀胱癌、子宮癌、前立腺癌、精巣癌、肺癌(NSCLC、SCLC、扁平上皮癌又は腺癌を含む)、食道癌、頭頸部癌、結腸直腸癌、腎臓癌(RCCを含む)、肝癌(HCCを含む)、膵臓癌、胃癌(すなわち胃の癌)及び甲状腺癌を含むが、これらに限定されない。
いくつかの実施例も以下のように説明される。
別の実施形態<1>では、本発明は、式<I′>で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
Qは、多環式シクロアルキル基及び多環式複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R1は、水素、C3-10シクロアルキル基、複素環基及び複素環-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R2は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2、-C(=NRE2)RA2、-C(=N-ORB2)RA2、-C(O)ORA2、-OC(O)RA2、-C(O)NRA2RB2、-NRA2C(O)RB2、-C(=NRE2)NRA2RB2、-NRA2C(=NRE2)RB2、-OC(O)NRA2RB2、-NRA2C(O)ORB2、-NRA2C(O)NRA2RB2、-NRA2C(S)NRA2RB2、-NRA2C(=NRE2)NRA2RB2、-S(O)rRA2、-S(O)(=NRE2)RB2、-N=S(O)RA2RB2、-S(O)2ORA2、-OS(O)2RA2、-NRA2S(O)rRB2、-NRA2S(O)(=NRE2)RB2、-S(O)rNRA2RB2、-S(O)(=NRE2)NRA2RB2、-NRA2S(O)2NRA2RB2、-NRA2S(O)(=NRE2)NRA2RB2、-P(O)RA2RB2及び-P(O)(ORA2)(ORB2)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R3は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA3RB3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(=NRE3)RA3、-C(=N-ORB3)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3RB3、-NRA3C(O)RB3、-C(=NRE3)NRA3RB3、-NRA3C(=NRE3)RB3、-OC(O)NRA3RB3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3RB3、-NRA3C(S)NRA3RB3、-NRA3C(=NRE3)NRA3RB3、-S(O)rRA3、-S(O)(=NRE3)RB3、-N=S(O)RA3RB3、-S(O)2ORA3、-OS(O)2RA3、-NRA3S(O)rRB3、-NRA3S(O)(=NRE3)RB3、-S(O)rNRA3RB3、-S(O)(=NRE3)NRA3RB3、-NRA3S(O)2NRA3RB3、-NRA3S(O)(=NRE3)NRA3RB3、-P(O)RA3RB3及び-P(O)(ORA3)(ORB3)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R4は、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA4RB4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(=NRE4)RA4、-C(=N-ORB4)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4RB4、-NRA4C(O)RB4、-C(=NRE4)NRA4RB4、-NRA4C(=NRE4)RB4、-OC(O)NRA4RB4、-NRA4C(O)ORB4、-NRA4C(O)NRA4RB4、-NRA4C(S)NRA4RB4、-NRA4C(=NRE4)NRA4RB4、-S(O)rRA4、-S(O)(=NRE4)RB4、-N=S(O)RA4RB4、-S(O)2ORA4、-OS(O)2RA4、-NRA4S(O)rRB4、-NRA4S(O)(=NRE4)RB4、-S(O)rNRA4RB4、-S(O)(=NRE4)NRA4RB4、-NRA4S(O)2NRA4RB4、-NRA4S(O)(=NRE4)NRA4RB4、-P(O)RA4RB4及び-P(O)(ORA4)(ORB4)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
RA2、RA3、RA4、RB2、RB3及びRB4の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA2及びRB2」、「RA3及びRB3」又は「RA4及びRB4」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RXから選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
RE2、RE3及びRE4の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各RXは、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tORb1、-(CRc1Rd1)tC(O)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(=NRe1)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(=N-ORb1)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tOC(O)Rb1、-(CRc1Rd1)tC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)Rb1、-(CRc1Rd1)tC(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tOC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(S)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tN=S(O)Ra1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)2ORb1、-(CRc1Rd1)tOS(O)2Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)2NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tP(O)Ra1Rb1及び-(CRc1Rd1)tP(O)(ORa1)(ORb1)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
Ra1及びRb1の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra1及びRb1は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、1、2又は3個のRY基で任意に置換されてもよく、
Rc1及びRd1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc1及びRd1は、それらに接続された単一又は複数の炭素原子と共に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0、1又は2個のヘテロ原子を含む3~12員の環を形成し、該環は、1、2又は3個のRY基で任意に置換されてもよく、
各Re1は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、CN、NO2、-ORa2、-SRa2、-S(O)rRa2、-C(O)Ra2、-C(O)ORa2、-S(O)rNRa2Rb2及び-C(O)NRa2Rb2から選択され、
各RYは、独立して、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO2、-(CRc2Rd2)tNRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tORb2、-(CRc2Rd2)tC(O)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(=NRe2)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(=N-ORb2)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(O)ORb2、-(CRc2Rd2)tOC(O)Rb2、-(CRc2Rd2)tC(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)Rb2、-(CRc2Rd2)tC(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tOC(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)ORb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(S)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)rRb2、-(CRc2Rd2)tS(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tN=S(O)Ra2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)2ORb2、-(CRc2Rd2)tOS(O)2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)rRb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)rNRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)2NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tP(O)Ra2Rb2及び-(CRc2Rd2)tP(O)(ORa2)(ORb2)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してヒドロキシ基、CN、アミノ基、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
Ra2及びRb2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra2及びRb2は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
Rc2及びRd2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc2及びRd2は、それらに接続された単一又は複数の炭素原子と共に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0、1又は2個のヘテロ原子を含む3~12員の環を形成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
各Re2は、独立して、水素、CN、NO2、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、-C(O)C1-4アルキル基、-C(O)C3-10シクロアルキル基、-C(O)OC1-4アルキル基、-C(O)OC3-10シクロアルキル基、-C(O)N(C1-4アルキル)2、-C(O)N(C3-10シクロアルキル)2、-S(O)2C1-4アルキル基、-S(O)2C3-10シクロアルキル基、-S(O)2N(C1-4アルキル)2及び-S(O)2N(C3-10シクロアルキル)2から選択され、
各rは、独立して、0、1及び2から選択され、
各tは、独立して、0、1、2、3及び4から選択される。)
別の実施形態<2>では、本発明に係る実施形態<1>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qは、多環式シクロアルキル基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<3>では、本発明に係る実施形態<1>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qは、多環式複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<4>では、本発明に係る実施形態<1>~<3>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qは、8~12員の二環式シクロアルキル基及び8~12員の二環式複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<5>では、本発明に係る実施形態<4>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qは、
から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<6>では、本発明に係る実施形態<2>~<5>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qの置換基RXは、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tORb1、-(CRc1Rd1)tC(O)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tC(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tN=S(O)Ra1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)Rb1及び-(CRc1Rd1)tS(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<7>では、本発明に係る実施形態<6>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qの置換基RXは、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、ハロゲン、CN、NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1及び-(CRc1Rd1)tORb1から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<8>では、本発明に係る実施形態<1>~<7>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R1は、C3-10シクロアルキル基、複素環基及び複素環-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<9>では、本発明に係る実施形態<8>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R1は、複素環基及び複素環-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<10>では、本発明に係る実施形態<9>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R1は、複素環基であり、そのうち、複素環基は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<11>では、本発明に係る実施形態<10>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R1は、5~8員の複素環基であり、そのうち、複素環基は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<12>では、本発明に係る実施形態<8>~<11>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R1の置換基RXは、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tORb1、-(CRc1Rd1)tC(O)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(O)NRa1Rb1及び-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1から選択される。
別の実施形態<14>では、本発明に係る実施形態<1>~<13>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R2は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2及び-S(O)rRA2から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<15>では、本発明に係る実施形態<14>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R2は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、CN、NO2、NH2及びOHから選択され、そのうち、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<16>では、本発明に係る実施形態<1>~<15>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R3は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2及び-S(O)rRA2から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<17>では、本発明に係る実施形態<16>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R3は、Hである。
別の実施形態<18>では、本発明に係る実施形態<1>~<17>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R4は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2及び-S(O)rRA2から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<19>では、本発明に係る実施形態<18>の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R4は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、CN、NO2、NH2及びOHから選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態<21>では、本発明は、実施形態<1>~<20>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含有する医薬組成物を提供する。
別の実施形態<22>では、本発明に係る、CDK2/4/6阻害に応答する病状を治療、改善又は予防する方法は、これを必要とする対象に有効量の実施形態<1>~<20>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又は少なくとも1種のその医薬組成物を、任意に第2の治療剤と組み合わせて投与することを含む。
別の実施形態<23>では、本発明は、実施形態<1>~<20>のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の、細胞増殖異常疾患を治療する医薬の製造における使用を提供する。
いくつかの実施例も以下のように説明される。
別の実施形態[1]では、本発明は、式[I″]で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
Aは、N及びCR5から選択され、
Bは、N及びCR3から選択され、
Qは、シクロアルキル基及び複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
AがNであり、BがCR3である場合、Qは、多環式シクロアルキル基及び多環式複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R1は、水素、C3-10シクロアルキル基、複素環基及び複素環-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R2は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2、-C(=NRE2)RA2、-C(=N-ORB2)RA2、-C(O)ORA2、-OC(O)RA2、-C(O)NRA2RB2、-NRA2C(O)RB2、-C(=NRE2)NRA2RB2、-NRA2C(=NRE2)RB2、-OC(O)NRA2RB2、-NRA2C(O)ORB2、-NRA2C(O)NRA2RB2、-NRA2C(S)NRA2RB2、-NRA2C(=NRE2)NRA2RB2、-S(O)rRA2、-S(O)(=NRE2)RB2、-N=S(O)RA2RB2、-S(O)2ORA2、-OS(O)2RA2、-NRA2S(O)rRB2、-NRA2S(O)(=NRE2)RB2、-S(O)rNRA2RB2、-S(O)(=NRE2)NRA2RB2、-NRA2S(O)2NRA2RB2、-NRA2S(O)(=NRE2)NRA2RB2、-P(O)RA2RB2及び-P(O)(ORA2)(ORB2)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R3は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA3RB3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(=NRE3)RA3、-C(=N-ORB3)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3RB3、-NRA3C(O)RB3、-C(=NRE3)NRA3RB3、-NRA3C(=NRE3)RB3、-OC(O)NRA3RB3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3RB3、-NRA3C(S)NRA3RB3、-NRA3C(=NRE3)NRA3RB3、-S(O)rRA3、-S(O)(=NRE3)RB3、-N=S(O)RA3RB3、-S(O)2ORA3、-OS(O)2RA3、-NRA3S(O)rRB3、-NRA3S(O)(=NRE3)RB3、-S(O)rNRA3RB3、-S(O)(=NRE3)NRA3RB3、-NRA3S(O)2NRA3RB3、-NRA3S(O)(=NRE3)NRA3RB3、-P(O)RA3RB3及び-P(O)(ORA3)(ORB3)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R4は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA4RB4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(=NRE4)RA4、-C(=N-ORB4)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4RB4、-NRA4C(O)RB4、-C(=NRE4)NRA4RB4、-NRA4C(=NRE4)RB4、-OC(O)NRA4RB4、-NRA4C(O)ORB4、-NRA4C(O)NRA4RB4、-NRA4C(S)NRA4RB4、-NRA4C(=NRE4)NRA4RB4、-S(O)rRA4、-S(O)(=NRE4)RB4、-N=S(O)RA4RB4、-S(O)2ORA4、-OS(O)2RA4、-NRA4S(O)rRB4、-NRA4S(O)(=NRE4)RB4、-S(O)rNRA4RB4、-S(O)(=NRE4)NRA4RB4、-NRA4S(O)2NRA4RB4、-NRA4S(O)(=NRE4)NRA4RB4、-P(O)RA4RB4及び-P(O)(ORA4)(ORB4)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R5は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA5RB5、-ORA5、-C(O)RA5、-C(=NRE5)RA5、-C(=N-ORB5)RA5、-C(O)ORA5、-OC(O)RA5、-C(O)NRA5RB5、-NRA5C(O)RB5、-C(=NRE5)NRA5RB5、-NRA5C(=NRE5)RB5、-OC(O)NRA5RB5、-NRA5C(O)ORB5、-NRA5C(O)NRA5RB5、-NRA5C(S)NRA5RB5、-NRA5C(=NRE5)NRA5RB5、-S(O)rRA5、-S(O)(=NRE5)RB5、-N=S(O)RA5RB5、-S(O)2ORA5、-OS(O)2RA5、-NRA5S(O)rRB5、-NRA5S(O)(=NRE5)RB5、-S(O)rNRA5RB5、-S(O)(=NRE5)NRA5RB5、-NRA5S(O)2NRA5RB5、-NRA5S(O)(=NRE5)NRA5RB5、-P(O)RA5RB5及び-P(O)(ORA5)(ORB5)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
RA2及びRB2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA2及びRB2」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX2から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
RA3及びRB3の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA3及びRB3」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX3から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
RA4及びRB4の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA4及びRB4」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX4から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
RA5及びRB5の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、「RA5及びRB5」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX5から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
各RE2は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各RE3は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各RE4は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各RE5は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
RX、RX1、RX2、RX3、RX4及びRX5の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tORb1、-(CRc1Rd1)tC(O)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(=NRe1)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(=N-ORb1)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tOC(O)Rb1、-(CRc1Rd1)tC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)Rb1、-(CRc1Rd1)tC(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tOC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(S)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tN=S(O)Ra1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)2ORb1、-(CRc1Rd1)tOS(O)2Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)2NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tP(O)Ra1Rb1及び-(CRc1Rd1)tP(O)(ORa1)(ORb1)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
Ra1及びRb1の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra1及びRb1は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、1、2又は3個のRY基で任意に置換されてもよく、
Rc1及びRd1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc1及びRd1は、それらに接続された単一又は複数の炭素原子と共に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0、1又は2個のヘテロ原子を含む3~12員の環を形成し、該環は、1、2又は3個のRY基で任意に置換されてもよく、
各Re1は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、CN、NO2、-ORa2、-SRa2、-S(O)rRa2、-C(O)Ra2、-C(O)ORa2、-S(O)rNRa2Rb2及び-C(O)NRa2Rb2から選択され、
各RYは、独立して、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO2、-(CRc2Rd2)tNRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tORb2、-(CRc2Rd2)tC(O)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(=NRe2)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(=N-ORb2)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(O)ORb2、-(CRc2Rd2)tOC(O)Rb2、-(CRc2Rd2)tC(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)Rb2、-(CRc2Rd2)tC(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tOC(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)ORb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(S)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)rRb2、-(CRc2Rd2)tS(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tN=S(O)Ra2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)2ORb2、-(CRc2Rd2)tOS(O)2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)rRb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)rNRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)2NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tP(O)Ra2Rb2及び-(CRc2Rd2)tP(O)(ORa2)(ORb2)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してヒドロキシ基、CN、アミノ基、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
Ra2及びRb2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra2及びRb2は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
Rc2及びRd2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc2及びRd2は、それらに接続された単一又は複数の炭素原子と共に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0、1又は2個のヘテロ原子を含む3~12員の環を形成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
各Re2は、独立して、水素、CN、NO2、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、-C(O)C1-4アルキル基、-C(O)C3-10シクロアルキル基、-C(O)OC1-4アルキル基、-C(O)OC3-10シクロアルキル基、-C(O)N(C1-4アルキル)2、-C(O)N(C3-10シクロアルキル)2、-S(O)2C1-4アルキル基、-S(O)2C3-10シクロアルキル基、-S(O)2N(C1-4アルキル)2及び-S(O)2N(C3-10シクロアルキル)2から選択され、
各rは、独立して、0、1及び2から選択され、
各tは、独立して、0、1、2、3及び4から選択される。)
別の実施形態[2]では、本発明に係る実施形態[1]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Aは、Nであり、Bは、Nである。
別の実施形態[3]では、本発明に係る実施形態[1]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Aは、CR5であり、Bは、Nである。
別の実施形態[4]では、本発明に係る実施形態[1]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Aは、CR5であり、Bは、CR3である。
別の実施形態[5]では、本発明に係る実施形態[1]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Aは、Nであり、Bは、CR3であり、化合物は、式[II″]に示すとおりである。
別の実施形態[6]では、本発明に係る実施形態[4]~[5]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R3は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2及び-S(O)rRA2から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[7]では、本発明に係る実施形態[6]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R3は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、CN、NO2、-NH2、-OHから選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、好ましくは、R3は、Hである。
別の実施形態[8]では、本発明に係る実施形態[3]~[4]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R5は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2及び-S(O)rRA2から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[9]では、本発明に係る実施形態[8]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R5は、水素、ハロゲン及びCNから選択され、好ましくは、R5は、水素、F及びCNから選択される。
別の実施形態[10]では、本発明に係る実施形態[1]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qは、シクロアルキル基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[11]では、本発明に係る実施形態[1]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qは、複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[12]では、本発明に係る実施形態[1]~[11]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qは、3~12員のシクロアルキル基及び3~12員の複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[13]では、本発明に係る実施形態[12]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、Qは、
から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[14]では、本発明に係る実施形態[1]~[13]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、RXは、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、ハロゲン、CN、NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1及び-(CRc1Rd1)tORb1から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[15]では、本発明に係る実施形態[14]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、RXは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ハロゲン、CN、NO2、NH2、OH、メトキシ基及びエトキシ基から選択され、そのうち、メチル基、エチル基、イソプロピル基、メトキシ基及びエトキシ基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、好ましくは、RXは、メチル基及びOHから選択される。
別の実施形態[17]では、本発明に係る実施形態[12]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、AがNであり、BがCR3である場合、Qは、8~12員の二環式シクロアルキル基及び8~12員の二環式複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[19]では、本発明に係る実施形態[1]~[18]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R1は、C3-10シクロアルキル基、複素環基及び複素環-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[20]では、本発明に係る実施形態[19]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R1は、複素環基から選択され、そのうち、複素環基は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[21]では、本発明に係る実施形態[20]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R1は、
から選択され、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[22]では、本発明に係る実施形態[1]~[21]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、RX1は、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、-NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tORb1、-(CRc1Rd1)tC(O)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tC(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1及び-(CRc1Rd1)tS(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[23]では、本発明に係る実施形態[22]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、RX1は、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、ハロゲン、OH、-(CRc1Rd1)tC(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1及び-(CRc1Rd1)tS(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[24]では、本発明に係る実施形態[23]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、RX1は、ハロゲン、OH、-(CRc1Rd1)tC(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1及び-(CRc1Rd1)tS(O)rNRa1Rb1から選択される。
別の実施形態[26]では、本発明に係る実施形態[1]~[25]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R2は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2及び-S(O)rRA2から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[27]では、本発明に係る実施形態(26)のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R2は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、CN、NO2、NH2及び-ORA2から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[28]では、本発明に係る実施形態[27]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R2は、水素、ハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基及び-ORA2から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してハロゲンから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、好ましくは、R2は、水素、F、Cl、Br、CN、メチル基、ビニル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基及びシクロプロピル基から選択される。
別の実施形態[29]では、本発明に係る実施形態[1]~[28]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R4は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2及び-S(O)rRA2から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換される。
別の実施形態[30]では、本発明に係る実施形態[29]の化合物又はその薬学的に許容される塩において、R4は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、CN、NO2、NH2及びOHから選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、好ましくは、R4は、水素である。
別の実施形態[32]では、本発明は、実施形態[1]~[31]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含有する医薬組成物を提供する。
別の実施形態[33]では、本発明に係る、CDK2/4/6阻害に応答する病状を治療、改善又は予防する方法は、これを必要とする対象に有効量の実施形態[1]~[31]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又は少なくとも1種のその医薬組成物を、任意に第2の治療剤と組み合わせて投与することを含む。
別の実施形態[34]では、本発明は、実施形態[1]~[31]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の、細胞増殖異常疾患を治療する医薬の製造における使用を提供する。
別の実施形態[35]では、本発明に係る実施形態[34]の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用において、細胞増殖異常疾患は、CCNE1及び/又はCCNE2の増幅又は過剰発現を特徴とする。
別の実施形態[36]では、本発明に係る実施形態[34]~[35]のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の使用において、細胞増殖異常疾患は、乳癌、卵巣癌、膀胱癌、子宮癌、前立腺癌、精巣癌、肺癌(NSCLC、SCLC、扁平上皮癌又は腺癌を含む)、食道癌、頭頸部癌、結腸直腸癌、腎臓癌(RCCを含む)、肝癌(HCCを含む)、膵臓癌、胃癌(すなわち胃の癌)及び甲状腺癌を含むが、これらに限定されない。
別の態様では、本発明は、本明細書に開示される化合物又はその薬学的に許容される塩を含有するキットと、成分がどのような疾患状態に応用されるか、成分の保管情報、投与量情報、及び成分をどのように使用するかについての説明という1つ以上の情報を含む説明書とを提供する。特別な変形例では、キットは、複数回投与形態の化合物を含有する。
別の態様では、本発明は、本明細書に開示される化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する製品と、包装材料とを提供する。1つの変形例では、包装材料は、容器を含む。特別な変形例では、上記容器は、化合物がどのような疾患状態に応用されるか、保管情報、投与量情報及び/又は化合物をどのように使用するかについての説明という1つ以上の内容を表示するラベルを含む。別の変形例では、製品は、複数回投与形態の化合物を含む。
別の態様では、本発明は、対象に本明細書に開示される化合物又はその薬学的に許容される塩を投与することを含む治療方法を提供する。
別の態様では、本発明は、本明細書に開示される化合物又はその薬学的に許容される塩をCDK2/4/6に接触させることにより、CDK2/4/6を阻害する方法を提供する。
別の態様では、本発明は、インビボでCDK2/4/6の活性を阻害するために、本明細書に開示される化合物又はその薬学的に許容される塩を個体内に存在させることを含む、CDK2/4/6を阻害する方法を提供する。
別の態様では、本発明は、第1の化合物を個体に投与することを含む、CDK2/4/6を阻害する方法を提供し、この化合物がインビボで第2の化合物に変換され、第2の化合物がインビボでCDK2/4/6の活性を阻害し、かつ第2の化合物が以上の実施形態のいずれか一項に記載の化合物及び変異体である。
別の態様では、本発明は、CDK2/4/6の活性が疾患状態の病理及び/又は症状の一因である該疾患状態を治療する方法を提供し、該方法は、該疾患状態に対して治療有効量の本明細書に開示される化合物又はその薬学的に許容される塩を個体内に存在させることを含む。
別の態様では、本発明は、CDK2/4/6の活性が疾患状態の病理及び/又は症状の一因である該疾患状態を治療する方法を提供し、該方法は、第1の化合物を個体に投与することを含み、この化合物がインビボで第2の化合物に変換され、第2の化合物がインビボでCDK2/4/6の活性を阻害する。本発明の上記化合物は、変換前の化合物であっても変換後の化合物であってもよいことに留意されたい。
上記各方法のそれぞれの変形例では、疾患状態は、癌性増殖性疾患(例えば、脳、肺、扁平上皮細胞、膀胱、胃、膵臓、乳腺、頭、頸部、腎臓部(renal)、腎臓、卵巣、前立腺、結腸直腸、表皮、食道、精巣、婦人科又は甲状腺の癌)、非癌性増殖性疾患(例えば、皮膚の良性過形成(例えば、乾癬)、再狭窄及び良性前立腺肥大(BPH))、膵炎、腎臓疾患、痛み、胚盤胞着床防止、血管形成又は血管新生に関連する疾患(例えば、腫瘍血管新生、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸疾患などの急性及び慢性の炎症性疾患、乾癬、湿疹及び強皮症などの皮膚病、糖尿病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢黄斑変性症、血管瘤、神経膠腫、黒色腫、カポジ肉腫、卵巣癌、乳癌、肺癌、膵臓癌、前立腺癌、結腸癌及び類表皮癌)、喘息、好中球走化性(例えば、心筋梗塞及び脳卒中の再灌流傷害及び炎症性関節炎)、敗血症性ショック、免疫抑制に価値があるT細胞媒介性疾患(例えば、臓器移植拒絶、移植片対宿主病、エリテマトーデス、多発性硬化症及び関節リウマチの予防)、アテローム性動脈硬化症、成長因子カクテルに反応する角質細胞阻害、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、及び他の疾患から選択される。
別の態様では、本発明は、CDK2/4/6遺伝子変異が疾患状態の病理及び/又は症状の一因である該疾患状態、例えば、黒色腫、肺癌、結腸癌、及び他のタイプの腫瘍を治療する方法を提供する。
別の態様では、本発明は、以上の実施形態のいずれか一項に記載の化合物及び変異体の、医薬とする使用に関する。別の態様では、本発明は、以上の実施形態のいずれか一項に記載の化合物及び変異体の、CDK2/4/6阻害薬物の製造における使用に関する。
別の態様では、本発明は、以上の実施形態のいずれか一項に記載の化合物及び変異体の、CDK2/4/6の活性が病理及び/又は症状の一因である疾患状態を治療する医薬の製造における使用に関する。
投与及び医薬組成物
一般的には、本発明の上記化合物は、単独で、又は1種以上の治療剤と組み合わせて、本分野の既知の一般的で許容される方式で、治療有効量で投与される。治療有効量は、被験者の疾患の重篤性、年齢及び相対的な健康状況、使用される化合物の薬効、並びに本分野の既知の他の要因に依存して広く変化してもよい。例えば、腫瘍性疾患及び免疫系疾患の治療に対して、必要な投与量は、投与モード、治療される具体的な病態及び望まれる効果に応じて異なる。
一般的には、本発明の上記化合物は、単独で、又は1種以上の治療剤と組み合わせて、本分野の既知の一般的で許容される方式で、治療有効量で投与される。治療有効量は、被験者の疾患の重篤性、年齢及び相対的な健康状況、使用される化合物の薬効、並びに本分野の既知の他の要因に依存して広く変化してもよい。例えば、腫瘍性疾患及び免疫系疾患の治療に対して、必要な投与量は、投与モード、治療される具体的な病態及び望まれる効果に応じて異なる。
一般的に、1日投与量が0.001~100mg/kg体重であり、具体的には、約0.03~2.5mg/kg体重である場合に、満足な結果を達成することができる。ヒトなどの大型哺乳動物の1日投与量は、約0.5mg~約2000mgであり、又はより具体的には、0.5mg~1000mgであってもよく、便利な形態で投与され、例えば、1日4回以下の分割投与量で、又は徐放形態で投与される。経口投与に適した単位投与量形態は、約1~50mgの活性成分を含有する。
本発明の上記化合物は、医薬組成物の形態で、任意の一般的な経路により、例えば、錠剤又はカプセルの形態で経腸的に、例えば、経口的に、例えば、注射液又は懸濁液の形態で非経口的に、或いは、例えば、ローション、ジェル、軟膏、若しくはクリームの形態で、又は経鼻剤若しくは坐剤の形態で局所的に投与してもよい。
本発明の上記遊離塩基又は薬学的に許容される塩の形態の化合物と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体又は希釈剤とを含む医薬組成物は、混合、造粒、コーティング、溶解又は凍結乾燥プロセスにより一般的な方式で製造されてもよい。例えば、医薬組成物は、本発明の上記化合物と少なくとも1つの薬学的に許容される担体又は希釈剤との組み合わせを含有し、薬学的に許容される担体又は希釈剤と混合することにより、一般的な方式で製造されてもよい。経口投与用の単位投与量形態は、例えば、約0.1mg~約500mgの活性物質を含有する。
一実施例では、医薬組成物は、懸濁液又は分散体を含む活性成分の溶液、例えば、等張水溶液である。活性成分のみを含有するか又は活性成分をマンニトールなどの担体と混合して得られた凍結乾燥組成物の場合、分散体又は懸濁液は、使用前に製造することができる。医薬組成物は、滅菌されてもよく、及び/又は、防腐剤、安定剤、湿潤剤若しくは乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調整する塩及び/又は緩衝剤などの補助剤を含んでもよい。適切な防腐剤は、アスコルビン酸などの酸化防止剤と、ソルビン酸又は安息香酸などの殺微生物剤とを含むが、これらに限定されない。溶液又は懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルピロリドン、ゼラチンを含むが、これらに限定されない増粘剤、又は例えば、ツイーン80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート)などの可溶化剤をさらに含有してもよい。
油中の懸濁液は、油性成分としての植物油、合成油又は半合成油を含有する可能性があり、一般的に注射目的に用いられる。実施例は、酸成分として、8~22個の炭素原子、又はいくつかの実施形態では、12~22個の炭素原子を有する長鎖脂肪酸を含む液体脂肪酸エステルを含む。適切な液体脂肪酸エステルは、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸又は対応する不飽和酸、例えば、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、プランジン酸及びリノール酸を含むが、これらに限定されず、必要に応じて、酸化防止剤、例えば、ビタミンE、3-カロチン又は3,5-ジ-t-ブチル-ヒドロキシトルエンを含んでもよい。これらの脂肪酸エステルのアルコール成分は、6個の炭素原子を有してもよく、かつ一価又は多価、例えば、モノ-、ジ-又は三価のアルコールであってもよい。適切なアルコール成分は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール又はペンタノール又はこれらの異性体、エチレングリコール及びグリセロールを含むが、これらに限定されない。
他の適切な脂肪酸エステルは、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、LABRAFIL(登録商標)M2375、(ポリオキシエチレングリセロール)、LABRAFIL(登録商標)M1944 CS(杏仁油を加アルコール分解することにより製造され、グリセリド及びポリエチレングリコールエステルを含む不飽和ポリエチレングリコール化グリセリド)、LABRASOL(商標)(TCMを加アルコール分解することにより製造され、グリセリド及びポリエチレングリコールエステルを含む飽和ポリエチレングリコール化グリセリド、いずれもフランスGaKefosse会社から入手可能)、及び/又はMIGLYOL(登録商標)812(ドイツHuls AG会社の鎖長がC8~C12の飽和脂肪酸トリグリセリド)、並びに綿実油、杏仁油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ油、大豆油又は落花生油などの植物油を含むが、これらに限定されない。
経口投与用の医薬組成物は、例えば、活性成分を1種以上の固体担体と混合し、必要に応じて、得られた混合物をペレット化し、かつさらなる賦形剤を添加することにより上記混合物又は粒子を加工して、錠剤又は錠剤コアを形成することにより、得ることができる。
適切な担体は、充填剤(例えば糖類(例えば、ラクトース、ショ糖、マンニトール又はソルビトール)、セルロース製剤及び/又はリン酸カルシウム(例えば、リン酸三カルシウム又はリン酸水素カルシウム))、及び結合剤(例えば、デンプン(例えば、トウモロコシ、小麦、米又はジャガイモのデンプン)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はポリビニルピロリドン)、及び/又は、必要に応じて、崩壊剤(例えば、上記デンプン、カルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、アルギン酸又はその塩(例えば、アルギン酸ナトリウム))を含むが、これらに限定されない。さらなる賦形剤は、流動調整剤及び潤滑剤、例えば、ケイ酸、タルク、ステアリン酸若しくはその塩(例えば、ステアリン酸マグネシウム又はステアリン酸カルシウム)、及び/又はポリエチレングリコール、或いはこれらの誘導体を含む。
錠剤コアには、特に、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール及び/又は二酸化チタンを含む濃縮された糖溶液、又は適切な有機溶媒若しくは溶媒混合物に溶解したコーティング溶液を使用するか、又は腸溶コーティングに適切なセルロース製剤の溶液、例えばアセチルセルロースフタレート若しくはヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートの溶液を使用することにより、場合により適切な腸溶性のコーティングを提供することができる。例えば、識別目的のため、又は異なる用量の活性成分を示すために、錠剤又は錠剤コーティングに染料又は顔料を添加してもよい。
また、経口投与用の医薬組成物は、ゼラチンを含む硬カプセル、又はゼラチンと可塑剤、例えば、グリセロール又はソルビトールとを含む軟密封カプセルを含んでもよい。硬カプセルは、例えば、充填剤(例えば、トウモロコシデンプン)、結合剤及び/又は流動促進剤(例えば、タルク又はステアリン酸マグネシウム)、及び任意に安定剤と混合された活性成分を粒子の形態で含んでもよい。軟カプセルにおいて、適切な液体賦形剤、例えば、脂肪油、パラフィン油、若しくは液体ポリエチレングリコール、又はエチレングリコール若しくはプロピレングリコールの脂肪酸エステルに活性成分を溶解又は懸濁させてもよく、これに、安定剤及び洗浄剤、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステル型の洗浄剤を添加してもよい。
直腸内投与に適した医薬組成物、例えば坐剤は、活性成分と坐剤基剤との組み合わせを含有する。好適な坐剤基剤は、例えば、天然若しくは合成のトリグリセリド、パラフィン炭化水素、ポリエチレングリコール、又は高級アルカノールである。
非経口投与に適した医薬組成物は、水溶性形態の活性成分、例えば、水溶性塩、或いはカルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトールの水溶液及び/又はデキストランなどの粘度を増加させる物質を含有する水性注射懸濁液と、必要に応じて、安定剤とを含んでもよい。活性成分は、任意に賦形剤と共に、凍結乾燥物の形態で、非経口投与前に適切な溶媒を添加することにより製造された溶液であってもよい。使用される解決手段は、例えば、非経口投与に用いられてもよく、注入溶液として用いられてもよい。注射製剤の製造は、一般的に、滅菌条件下で、例えばアンプル又はバイアルへの充填及び容器の密封を行うことを含む。
本発明は、a)遊離形態又は薬学的に許容される塩の形態の本発明に開示される化合物と、b)少なくとも1つの助剤とを含有する医薬の組み合わせ物、例えば、キットをさらに提供する。該キットは、その使用説明書を含有してもよい。
併用療法
本特許の上記化合物又は薬学的に許容される塩は、単独で使用されてもよく、他の治療剤と組み合わせて使用されてもよい。
本特許の上記化合物又は薬学的に許容される塩は、単独で使用されてもよく、他の治療剤と組み合わせて使用されてもよい。
例えば、補助剤(adjuvant)を使用して本発明における化合物の治療効果を向上させることができ(例えば、補助薬物を単独で使用すると、治療利益が極めて小さいが、他の薬物と組み合わせて使用すると、対象の治療効果を向上させることができる)、或いは、例えば、本発明の化合物を、同様に治療効果を有する他の治療剤と組み合わせて使用すると、対象の治療効果を向上させることができる。例えば、痛風を治療する場合、本発明の化合物を使用するときに、痛風を治療する他の薬物と組み合わせて使用すると、臨床的利益を増大させる可能性がある。或いは、例えば、本発明の化合物を使用する有害反応が吐き気であれば、制吐剤と組み合わせて使用することができる。或いは、併用療法は、理学療法、心理療法、放射線療法、疾患領域に対する圧迫療法、休憩、食事改善などを含むが、これらに限定されない。どのような疾患、病態又は病状にかかわらず、2種類の療法は、対象の治療利益に対して相加効果又は相乗効果を有するべきである。
本特許の化合物が他の治療剤と組み合わせて使用される場合、本特許の化合物の医薬組成物は、他の薬物と同じ投与経路で投与されてもよく、物理的及び化学的性質が異なるため、異なる投与経路で投与されてもよい。例えば、本特許の化合物は、経口投与されると、高い血中レベルを生成し維持することができ、他の治療剤は、静脈内投与する必要がある可能性がある。したがって、本特許の化合物は、他の治療剤と同時に、逐次又は別々に投与されてもよい。
実施例
実施例
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩の合成方法は、様々であり、本実施例で列挙されたのは代表的な方法である。しかしながら、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩は、他の合成スキームの合成により得ることもできることが指摘されるべきである。
式(I)のある化合物において、原子と他の原子との間の結合により、特別な立体異性体(例えばキラル中心)が存在する可能性がある。式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を合成する場合、異なる異性体(鏡像異性体、ジアステレオマー)の混合物を生成する可能性がある。ある特定の立体配置を特に説明しない限り、列挙された化合物は、いずれもその可能な異なる立体異性体を含む。
式(I)の化合物は、例えば、本発明の化合物の遊離塩基形態を薬学的に許容される無機酸又は有機酸と反応させることにより、薬学的に許容される酸付加塩として製造することができる。或いは、式(I)の化合物を遊離酸形態で薬学的に許容される無機塩基又は有機塩基と反応させて、薬学的に許容される塩基付加塩として製造する。式(I)の化合物の薬学的に許容される塩を製造することに適した無機及び有機の酸及び塩基は、本願の定義部分に説明されている。また、式(I)の化合物の塩形態は、出発原料又は中間体の塩を使用して製造することもできる。
式(I)の化合物の遊離酸又は遊離塩基は、その対応する塩基付加塩又は酸付加塩により製造することができる。式(I)の化合物の酸付加塩形態は、例えば、適切な塩基(例えば、水酸化アンモニウム溶液、水酸化ナトリウムなど)で処理することにより、対応する遊離塩基に変換することができる。式(I)の化合物の塩基付加塩形態は、例えば、適切な酸(例えば、塩酸など)で処理することにより、対応する遊離酸に変換することができる。
式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩のN-酸化物は、本分野の既知の方法で製造することができる。例えば、N-酸化物は、式(I)の化合物の非酸化形態を、0~80℃の条件下で、不活性有機溶媒(例えば、ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素)中に、酸化剤(例えば、トリフルオロ過酢酸、ペルマレイン酸(permaleic acid)、過安息香酸、過酢酸及びm-クロロ過安息香酸など)と反応させることにより得ることができる。或いは、式(I)の化合物のN-酸化物は、出発原料のN-酸化物により製造されてもよい。
非酸化形態の式(I)の化合物は、そのN-酸化物と還元剤(例えば、硫黄、二酸化硫黄、トリフェニルホスフィン、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、三塩化リン及び三臭化リンなど)を0~80℃の条件下で対応する不活性有機溶媒(例えば、アセトニトリル、エタノール及びジオキサン水溶液など)中に反応させることにより製造することができる。
式(I)の化合物の保護誘導体は、当業者によく知られている方法で製造することができる。保護基の添加及び除去に関する詳細な技術的説明は、T.W.Greene、Protecting Groups in Organic Synthesis、3rd edition、John Wiley&Sons、Inc.1999を参照する。
これらの方法、経路及び実施例に使用された記号及び常識は、いずれも現行の科学文献、例えば、米国化学会誌又は生物化学雑誌と一致する。特に説明しない限り、標準的な単一文字又は三文字の略語は、一般的に、L型アミノ酸残基を指す。特に説明しない限り、全ての使用された出発原料は、いずれも市場のサプライヤーから購入して取得され、使用時にさらに精製されない。例えば、実施例及び明細書全体には、g(グラム)、mg(ミリグラム)、L(リットル)、mL(ミリリットル)、μL(マイクロリットル)、psi(ポンド/平方インチ)、M(モル)、mM(ミリモル)、i.v.(静脈内注射)、Hz(ヘルツ)、MHz(メガヘルツ)、mol(モル)、mmol(ミリモル)、RT(環境温度)、min(分間)、h(時間)、mp(融点)、TLC(薄層クロマトグラフィー)、Rt(保持時間)、RP(逆相)、MeOH(メタノール)、i-PrOH(イソプロパノール)、TEA(トリエチルアミン)、TFA(トリフルオロ酢酸)、TFAA(トリフルオロ酢酸無水物)、THF(テトラヒドロフラン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、EtOAc(酢酸エチル)、DME(1,2-ジメトキシエタン)、DCM(ジクロロメタン)、DCE(ジクロロエタン)、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)、DMPU(N,N′-ジメチルプロピレン尿素)、CDI(1,1-カルボニルジイミダゾール)、IBCF(クロロギ酸イソブチル)、HOAc(酢酸)、HOSu(N-ヒドロキシスクシンイミド)、HOBT(1-ヒドロキシベンゾトリアゾール)、Et2O(ジエチルエーテル)、EDCI(1-(3-ジメチルアミノプロピル)3-エチルカルボジイミド塩酸塩)、BOC(t-ブトキシカルボニル基)、FMOC(9-フルオレニルメトキシカルボニル基)、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)、CBZ(ベンジルオキシカルボニル基)、Ac(アセチル基)、atm(大気圧)、TMSE(2-(トリメチルシリル)エチル基)、TMS(トリメチルシリル基)、TIPS(トリイソプロピルシリル基)、TBS(t-ブチルジメチルシリル基)、DMAP(4-ジメチルアミノピリジン)、Me(メチル)、OMe(メトキシ)、Et(エチル)、tBu(t-ブチル)、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、BOP(ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド)、TBAF(テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド)、mCPBA(m-クロロ過安息香酸)という略語を用いる。
エーテル又はEt2Oとは、いずれもジエチルエーテルを指し、塩水とは、飽和NaCl水溶液を指す。特に明記しない限り、全ての温度は、いずれも℃温度(摂氏度)を指し、全ての反応は、いずれも室温で不活性雰囲気で実施された。
1H NMRスペクトルは、Varian Mercury Plus 400核磁気共鳴分光計で記録された。化学シフトは、ppmで表す。結合定数は、いずれもヘルツ(Hz)を単位とする。分裂パターンで見かけの多重度を記述し、かつs(シングレット)、d(ダブレット)、t(トリプレット)、q(カルテット)、m(マルチプレット)、及びbr(ブロード)と表記する。
低解像度質量スペクトル(MS)及び化合物の純度データは、Shimadzu LC/MSシングル四重極システムで取得され、該システムは、エレクトロスプレーイオン化検出器(ESI)、紫外線検出器(220及び254nm)及び蒸発光散乱検出器(ELSD)を備える。薄層クロマトグラフィーは、Superchem groupの0.25mmのシリカゲルプレート(60F-254)、5%のリンモリブデン酸エタノール溶液、ニンヒドリン又はp-メトキシベンズアルデヒド溶液を使用し、かつ紫外線ランプで観察する。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、シリカゲル(200~300メッシュ、青島海洋化学工業有限公司)を使用する。
合成スキーム
以下に記載される各反応において、最終生成物に含まれるヒドロキシ基、アミノ基、イミン基、チオ基又はカルボキシル基などの活性基が他の望まない反応に関与することを回避するために、これらの活性基を保護する必要がある可能性がある。一般的な保護基は、T.W.Greene and P.G.M.Wuts in “Protective Groups in Organic Chemistry” John Wiley and Sons、1991を参照することができる。
以下に記載される各反応において、最終生成物に含まれるヒドロキシ基、アミノ基、イミン基、チオ基又はカルボキシル基などの活性基が他の望まない反応に関与することを回避するために、これらの活性基を保護する必要がある可能性がある。一般的な保護基は、T.W.Greene and P.G.M.Wuts in “Protective Groups in Organic Chemistry” John Wiley and Sons、1991を参照することができる。
本発明の全ての化合物の合成スキームは、以下のスキーム及び実施例で説明する。使用される出発原料は、市販の商品からのもの又は従来のプロセス方法若しくは本明細書に例示した方法に従って製造できるものである。
以下のスキームに示す中間体は、文献において既知であるもの又は当業者が類似する方法に従って製造して得るものである。
本発明の式Iの化合物の合成方法は、スキーム1に示すとおりである。中間体IIIと、文献において既知であるか又は当業者が類似する方法に従って製造して得るアミンIVとを合成することにより、式Iの化合物を得ることができる。塩基存在下で、又は文献において既知である遷移金属で触媒されたクロスカップリング反応を使用して、中間体IIIとアミンIVをカップリングして、式Iで表される化合物を得る。
式IIIの中間体の製造方法の説明として、中間体IIIaの合成方法はスキーム2に示すとおりである。商業的に提供されるか又は従来の文献の方法に従って製造されたIIIa-A及びIIIa-Bを出発物質とする。IIIa-AとアミンIIIa-Bとを置換反応させてカップリングして、中間体IIIa-Cを得ることができる。IIIa-Cにおけるヒドロキシ基を酸化してIIIa-Dを得る。酢酸エチル又はα-置換アセテートのリチウムエノラートとIIIa-Dとを反応させて、中間体の複素環縮合ピリジン-2-オンIIIa-Eを製造することができる。IIIa-Eにおけるメチルチオを酸化して、式IIIaの化合物を得る。
式IIIの中間体の製造方法のさらなる説明として、中間体IIIbの合成方法は、スキーム3に示すとおりである。商業的に提供されるか又は従来の文献の方法に従って製造されたIIIb-A及びIIIa-Bを出発物質とする。IIIb-AとアミンIIIa-Bとを置換反応させてカップリングして、中間体IIIb-Bを得ることができる。エステルIIIb-Bを順にLiAlH4で還元しMnO2で酸化して、アルデヒドIIIb-Dに変換する。IIIb-Dと酢酸エチル又はα-置換アセテートのリチウムエノラート化合物とを反応させて、複素環縮合ピリジン-2-オンIIIbを製造することができる。
2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1)
(4-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-イル)メタノール(1a)
文献WO2009/85185に記載される方法に従って、表題の化合物の(4-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-イル)メタノール(1a)を製造した。MS-ESI(m/z):191[M+1]+。
文献WO2009/85185に記載される方法に従って、表題の化合物の(4-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-イル)メタノール(1a)を製造した。MS-ESI(m/z):191[M+1]+。
スピロ[2.4]ヘプタン-4-アミン塩酸塩(1b)
文献Journal of Medicinal Chemistry.2018.Vol 61.Nb.6 p.2518~2532に記載の方法に従って、表題の化合物のスピロ[2.4]ヘプタン-4-アミン塩酸塩(1b)を製造した。MS-ESI (m/z):112[M+1]+。
文献Journal of Medicinal Chemistry.2018.Vol 61.Nb.6 p.2518~2532に記載の方法に従って、表題の化合物のスピロ[2.4]ヘプタン-4-アミン塩酸塩(1b)を製造した。MS-ESI (m/z):112[M+1]+。
(2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-イル)メタノール(1c)
(4-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-イル)メタノール(1a)(100mg、0.530mmol)及びスピロ[2.4]ヘプタン-4-アミン塩酸塩(1b)(93mg、0.64mmol)のIPA(3mL)溶液にDIPEA(336mg、2.60mmol)を添加した。混合物を80℃で一晩撹拌し反応させた。混合物を濃縮した後に、EtOAc(2×30mL)で抽出し、水及び飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(2:1~1:1.5)で溶出して、(2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-イル)メタノール(1c)を得た。MS-ESI(m/z):266[M+1]+。
(4-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-イル)メタノール(1a)(100mg、0.530mmol)及びスピロ[2.4]ヘプタン-4-アミン塩酸塩(1b)(93mg、0.64mmol)のIPA(3mL)溶液にDIPEA(336mg、2.60mmol)を添加した。混合物を80℃で一晩撹拌し反応させた。混合物を濃縮した後に、EtOAc(2×30mL)で抽出し、水及び飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(2:1~1:1.5)で溶出して、(2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-イル)メタノール(1c)を得た。MS-ESI(m/z):266[M+1]+。
2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(1d)
(2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-イル)メタノール(1c)(142mg、0.540mmol)のEtOAc(25mL)溶液にMnO2(1.40g、16.1mmol)を添加した。混合物を50℃で一晩撹拌し反応させた。反応を室温まで冷却し、濾過した後に固体をEtOAc(2×100mL)で洗浄した。抽出液を濃縮して、2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(1d)を得た。MS-ESI(m/z):264[M+1]+。
(2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-イル)メタノール(1c)(142mg、0.540mmol)のEtOAc(25mL)溶液にMnO2(1.40g、16.1mmol)を添加した。混合物を50℃で一晩撹拌し反応させた。反応を室温まで冷却し、濾過した後に固体をEtOAc(2×100mL)で洗浄した。抽出液を濃縮して、2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(1d)を得た。MS-ESI(m/z):264[M+1]+。
2-(メチルチオ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1e)
-10℃で、2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(1d)(30mg、0.11mmol)及びEtOAc(26mg、0.30mmol)のTHF(2mL)溶液にLiHMDS(0.36mL、0.36mmol)を滴下した。混合物を25℃まで徐々に加熱し、かつ一晩撹拌した。反応を0℃に冷却し、飽和NH4Cl(2mL)でクエンチし、次に混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮して、2-(メチルチオ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1e)を得た。MS-ESI(m/z):288[M+1]+。
-10℃で、2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(1d)(30mg、0.11mmol)及びEtOAc(26mg、0.30mmol)のTHF(2mL)溶液にLiHMDS(0.36mL、0.36mmol)を滴下した。混合物を25℃まで徐々に加熱し、かつ一晩撹拌した。反応を0℃に冷却し、飽和NH4Cl(2mL)でクエンチし、次に混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮して、2-(メチルチオ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1e)を得た。MS-ESI(m/z):288[M+1]+。
2-(メタンスルホニル)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1f)
2-(メチルチオ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド-[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1e)(40mg、0.13mmol)のDCM(4.0mL)溶液にm-CPBA(121mg、0.520mmol)を添加した。混合物を20℃で2.5h撹拌した。混合物をDCM(2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をPTLCにより精製して、2-(メタンスルホニル)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1f)を得た。MS-ESI(m/z):320[M+1]+。
2-(メチルチオ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド-[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1e)(40mg、0.13mmol)のDCM(4.0mL)溶液にm-CPBA(121mg、0.520mmol)を添加した。混合物を20℃で2.5h撹拌した。混合物をDCM(2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をPTLCにより精製して、2-(メタンスルホニル)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1f)を得た。MS-ESI(m/z):320[M+1]+。
1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-アミン(1j)
文献WO2014/184327に記載される方法に従って、表題の化合物の1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-アミン(1j)を製造した。MS-ESI(m/z):179[M+1]+。
文献WO2014/184327に記載される方法に従って、表題の化合物の1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-アミン(1j)を製造した。MS-ESI(m/z):179[M+1]+。
2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1)
2-(メタンスルホニル)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド-[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1f)(17.2mg、0.0600mmol)の2-MeTHF(1mL)溶液に1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-アミン(1j)(18.9mg、0.110mmol)を添加した。混合物を65℃で一晩撹拌し反応させた。混合物を濃縮した後に、EtOAc(2×30mL)で抽出し、水及び飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(30:1)で溶出して、2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1)を得た。MS-ESI(m/z):418[M+1]+。
2-(メタンスルホニル)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド-[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1f)(17.2mg、0.0600mmol)の2-MeTHF(1mL)溶液に1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-アミン(1j)(18.9mg、0.110mmol)を添加した。混合物を65℃で一晩撹拌し反応させた。混合物を濃縮した後に、EtOAc(2×30mL)で抽出し、水及び飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(30:1)で溶出して、2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1)を得た。MS-ESI(m/z):418[M+1]+。
6-メチル-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(2)
6-メチル-2-(メチルチオ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(2a)
-10℃で、2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(1d)(30mg、0.11mmol)及びプロピオン酸エチル(30mg、0.30mmol)のTHF(2mL)溶液にLiHMDS(0.36mL、0.36mmol)を滴下した。混合物を25℃まで徐々に加熱し、かつ一晩撹拌した。反応を0℃に冷却し、飽和NH4Cl(2mL)でクエンチし、次に混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮して、6-メチル-2-(メチルチオ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(2a)を得た。MS-ESI(m/z):302[M+1]+。
-10℃で、2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(1d)(30mg、0.11mmol)及びプロピオン酸エチル(30mg、0.30mmol)のTHF(2mL)溶液にLiHMDS(0.36mL、0.36mmol)を滴下した。混合物を25℃まで徐々に加熱し、かつ一晩撹拌した。反応を0℃に冷却し、飽和NH4Cl(2mL)でクエンチし、次に混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮して、6-メチル-2-(メチルチオ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(2a)を得た。MS-ESI(m/z):302[M+1]+。
6-メチル-2-(メタンスルホニル)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン((2b)
6-メチル-2-(メチルチオ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(2a)(29mg、0.10mmol)のDCM(4.0mL)溶液にm-CPBA(93mg、0.40mmol)を添加した。混合物を20℃で2.5h撹拌した。混合物をDCM(2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をPTLCにより精製して、PE/EtOAc(1:1)で溶出して、6-メチル-2-(メタンスルホニル)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(2b)を得た。MS-ESI(m/z):334[M+1]+。
6-メチル-2-(メチルチオ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(2a)(29mg、0.10mmol)のDCM(4.0mL)溶液にm-CPBA(93mg、0.40mmol)を添加した。混合物を20℃で2.5h撹拌した。混合物をDCM(2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をPTLCにより精製して、PE/EtOAc(1:1)で溶出して、6-メチル-2-(メタンスルホニル)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(2b)を得た。MS-ESI(m/z):334[M+1]+。
6-メチル-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(2)
6-メチル-2-(メタンスルホニル)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(2b)(18mg、0.060mmol)の2-MeTHF(1mL)溶液に1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-アミン(1j)(19mg、0.11mmol)を添加した。混合物を65℃で一晩撹拌し反応させた。混合物を濃縮した後に、EtOAc(2×30mL)で抽出し、水及び飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(30:1)で溶出して、6-メチル-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オンを得た。MS-ESI(m/z):432[M+1]+。
6-メチル-2-(メタンスルホニル)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(2b)(18mg、0.060mmol)の2-MeTHF(1mL)溶液に1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-アミン(1j)(19mg、0.11mmol)を添加した。混合物を65℃で一晩撹拌し反応させた。混合物を濃縮した後に、EtOAc(2×30mL)で抽出し、水及び飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(30:1)で溶出して、6-メチル-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オンを得た。MS-ESI(m/z):432[M+1]+。
(R)-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(4-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(3)
t-ブチル(R)-(3-ヒドロキシ-1-(1-ヒドロキシシクロプロピル)プロピル)ギ酸エステル(3a)
文献J.Org.Chem.、Vol.65、No.26、2000.に記載される方法に従って、表題の化合物のt-ブチル(R)-(3-ヒドロキシ-1-(1-ヒドロキシシクロプロピル)-プロピル)ギ酸エステル(3a)を製造した。MS-ESI(m/z):232[M+1]+。
文献J.Org.Chem.、Vol.65、No.26、2000.に記載される方法に従って、表題の化合物のt-ブチル(R)-(3-ヒドロキシ-1-(1-ヒドロキシシクロプロピル)-プロピル)ギ酸エステル(3a)を製造した。MS-ESI(m/z):232[M+1]+。
(R)-3-((t-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(1-ヒドロキシシクロプロピル)プロピルメタンスルホン酸エステル(3b)
25℃で、t-ブチル(R)-(3-ヒドロキシ-1-(1-ヒドロキシシクロプロピル)-プロピル)ギ酸エステル(3a)(0.56g、2.4mmol)のピリジン(5mL)中の混合物にMsCl(280mg、1.21mmol)を添加した。25℃で2h撹拌した後、混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ、かつ濃縮して、表題の化合物の(R)-3-((t-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(1-ヒドロキシシクロプロピル)プロピルメタンスルホン酸エステル(3b)を得た。MS-ESI(m/z):310[M+1]+。
25℃で、t-ブチル(R)-(3-ヒドロキシ-1-(1-ヒドロキシシクロプロピル)-プロピル)ギ酸エステル(3a)(0.56g、2.4mmol)のピリジン(5mL)中の混合物にMsCl(280mg、1.21mmol)を添加した。25℃で2h撹拌した後、混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ、かつ濃縮して、表題の化合物の(R)-3-((t-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(1-ヒドロキシシクロプロピル)プロピルメタンスルホン酸エステル(3b)を得た。MS-ESI(m/z):310[M+1]+。
t-ブチル(R)-(4-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)ギ酸エステル(3c)
0℃で、(R)-3-((t-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(1-ヒドロキシシクロプロピル)-プロピルメタンスルホン酸エステル(3b)(0.70g、2.2mmol)のTHF(10mL)中の混合物にNaH(453mg、11.0mmol)を添加した。0℃で1h撹拌した後、混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(50:1)で溶出して、表題の化合物のt-ブチル(R)-(4-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)ギ酸エステル(3c)を得た。MS-ESI(m/z):214[M+1]+。
0℃で、(R)-3-((t-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(1-ヒドロキシシクロプロピル)-プロピルメタンスルホン酸エステル(3b)(0.70g、2.2mmol)のTHF(10mL)中の混合物にNaH(453mg、11.0mmol)を添加した。0℃で1h撹拌した後、混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出し、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/MeOH(50:1)で溶出して、表題の化合物のt-ブチル(R)-(4-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)ギ酸エステル(3c)を得た。MS-ESI(m/z):214[M+1]+。
((R)-4-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-7-アミン塩酸塩(3d)
t-ブチル(R)-(4-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)ギ酸エステル(3c)(300mg、1.4mmol)のHCl/ジオキサン(20mL)中の混合物を室温で1h撹拌した。混合物を濃縮して、表題の化合物の(R)-4-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-7-アミン塩酸塩(3d)を得た。MS-ESI(m/z):114[M+1]+。
t-ブチル(R)-(4-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)ギ酸エステル(3c)(300mg、1.4mmol)のHCl/ジオキサン(20mL)中の混合物を室温で1h撹拌した。混合物を濃縮して、表題の化合物の(R)-4-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-7-アミン塩酸塩(3d)を得た。MS-ESI(m/z):114[M+1]+。
(R)-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(4-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(3)
実施例1に記載される合成方法に従って、スピロ[2.4]ヘプタン-4-アミン塩酸塩(1b)を(R)-4-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-7-アミン塩酸塩(3d)に置き換えて、表題の化合物(3)を製造して得た。MS-ESI(m/z):420[M+1]+。
実施例1に記載される合成方法に従って、スピロ[2.4]ヘプタン-4-アミン塩酸塩(1b)を(R)-4-オキサスピロ[2.4]ヘプタン-7-アミン塩酸塩(3d)に置き換えて、表題の化合物(3)を製造して得た。MS-ESI(m/z):420[M+1]+。
8-(1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(5)
エチル2-((t-ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサ-5-エン酸エステル(5a)
文献Journal of Medicinal Chemistry.2006.Vol.49.Nb.20 p.6074~6086に記載される方法に従って、表題の化合物のエチル2-((t-ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサ-5-エン酸エステル(5a)を製造した。MS-ESI(m/z):258[M+1]+。
文献Journal of Medicinal Chemistry.2006.Vol.49.Nb.20 p.6074~6086に記載される方法に従って、表題の化合物のエチル2-((t-ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサ-5-エン酸エステル(5a)を製造した。MS-ESI(m/z):258[M+1]+。
t-ブチル(1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)カルバメート(5b)
5℃~10℃で、2-((t-ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサ-5-エン酸エチル(5a)(1.20g、4.67mmol)のTHF(20mL)中の溶液にチタン酸イソプロピル(2.38mL、11.0mmol)及びシクロヘキシルマグネシウムクロリド(12.5mL、25mmol)を徐々に添加した。次に、室温で一晩撹拌した。混合物を0℃に冷却し、反応を飽和NH4Cl(50mL)でクエンチし、次にEtOAc(2×100mL)で抽出し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(10:1~3:1)で溶出して、表題の化合物のt-ブチル(1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)カルバメート(5b)を得た。MS-ESI(m/z):214[M+1]+。
5℃~10℃で、2-((t-ブトキシカルボニル)アミノ)ヘキサ-5-エン酸エチル(5a)(1.20g、4.67mmol)のTHF(20mL)中の溶液にチタン酸イソプロピル(2.38mL、11.0mmol)及びシクロヘキシルマグネシウムクロリド(12.5mL、25mmol)を徐々に添加した。次に、室温で一晩撹拌した。混合物を0℃に冷却し、反応を飽和NH4Cl(50mL)でクエンチし、次にEtOAc(2×100mL)で抽出し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(10:1~3:1)で溶出して、表題の化合物のt-ブチル(1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)カルバメート(5b)を得た。MS-ESI(m/z):214[M+1]+。
2-アミノビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-オール(5c)
0℃で、t-ブチル(1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)カルバメート(5b)(427mg、2.0mmol)のDCM(8mL)溶液に4N HCl/EtOAc(10mL)を添加した。混合物を室温で2.5h撹拌し、かつ濃縮した。残留物をDCM(30mL)に溶解し、次にNaOH水溶液(160mgのNaOHを0.5mLの水に溶解して得られたもの)を添加し、室温で40min撹拌した。混合物を濾過し、DCMで洗浄し、乾燥させ、かつ濃縮して、表題の化合物の2-アミノビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-オール(5c)を得た。MS-ESI(m/z):114[M+1]+。
0℃で、t-ブチル(1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)カルバメート(5b)(427mg、2.0mmol)のDCM(8mL)溶液に4N HCl/EtOAc(10mL)を添加した。混合物を室温で2.5h撹拌し、かつ濃縮した。残留物をDCM(30mL)に溶解し、次にNaOH水溶液(160mgのNaOHを0.5mLの水に溶解して得られたもの)を添加し、室温で40min撹拌した。混合物を濾過し、DCMで洗浄し、乾燥させ、かつ濃縮して、表題の化合物の2-アミノビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-オール(5c)を得た。MS-ESI(m/z):114[M+1]+。
4-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(5d)
特許WO2009/85185に記載される方法に従って、表題の化合物の4-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(5d)を製造した。MS-ESI(m/z):189[M+1]+。
特許WO2009/85185に記載される方法に従って、表題の化合物の4-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(5d)を製造した。MS-ESI(m/z):189[M+1]+。
(E)-2-(((4-((1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)アミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-イル)メチレン)アミノ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-オール(5e)
2-アミノビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-オール(5c)(193mg、0.860mmol)及び4-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(5d)(81mg、0.43mmol)のCH3CN(10mL)溶液にEt3N(170mg、1.68mmol)を添加した。次に、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮し、水(20mL)で希釈し、さらにEtOAc(2×30mL)で抽出し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮して、表題の化合物の(E)-2-(((4-((1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)アミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-イル)メチレン)アミノ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-オール(5e)の粗生成物を得た。MS-ESI(m/z):361[M+1]+。
2-アミノビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-オール(5c)(193mg、0.860mmol)及び4-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(5d)(81mg、0.43mmol)のCH3CN(10mL)溶液にEt3N(170mg、1.68mmol)を添加した。次に、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濃縮し、水(20mL)で希釈し、さらにEtOAc(2×30mL)で抽出し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮して、表題の化合物の(E)-2-(((4-((1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)アミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-イル)メチレン)アミノ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-オール(5e)の粗生成物を得た。MS-ESI(m/z):361[M+1]+。
4-((1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)アミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(5f)
室温で、(E)-2-(((4-((1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)アミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-イル)メチレン)アミノ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-オール(5e)(219mg、0.610mmol)のTHF(12mL)溶液に4N HCl/ジオキサン(3.5mL)及び1N HCl(2.0mL)を添加した。次に、混合物を室温で2.5時間撹拌し、かつ濃縮した。残留物を水(20mL)で希釈し、次にEtOAc(2×30mL)で抽出し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(5:1~5:1)で溶出して、表題の化合物の4-((1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)アミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(5f)を得た。MS-ESI(m/z):266[M+1]+。
室温で、(E)-2-(((4-((1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)アミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-イル)メチレン)アミノ)ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-オール(5e)(219mg、0.610mmol)のTHF(12mL)溶液に4N HCl/ジオキサン(3.5mL)及び1N HCl(2.0mL)を添加した。次に、混合物を室温で2.5時間撹拌し、かつ濃縮した。残留物を水(20mL)で希釈し、次にEtOAc(2×30mL)で抽出し、塩水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EA(5:1~5:1)で溶出して、表題の化合物の4-((1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)アミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(5f)を得た。MS-ESI(m/z):266[M+1]+。
8-(1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(5)
実施例1に記載される合成方法に従って、2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(1d)を4-((1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)アミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(5f)に置き換えて、表題の化合物5を得た。MS-ESI(m/z):420[M+1]+。
実施例1に記載される合成方法に従って、2-(メチルチオ)-4-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イルアミノ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(1d)を4-((1-ヒドロキシビシクロ[3.1.0]ヘキサン-2-イル)アミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-ホルムアルデヒド(5f)に置き換えて、表題の化合物5を得た。MS-ESI(m/z):420[M+1]+。
6-クロロ-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(7)
2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1)(9.3mg、0.022mmol)の2-MeTHF(1mL)溶液にNCS(6.0mg、0.033mmol)を添加した。次に、混合物を室温で1h撹拌した。EtOAc(2×15mL)で抽出し、さらに水及び飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(30:1)で溶出して、6-クロロ-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(7)を得た。MS-ESI(m/z):452[M+1]+。
6-ブロモ-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(8)
2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(1)(11.2mg、0.027mmol)の2-MeTHF(1mL)溶液にNBS(7.1mg、0.04mmol)を添加した。次に、混合物を室温で1h撹拌した。EtOAc(2×15mL)で抽出し、さらに水及び飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(30:1)で溶出して、6-ブロモ-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(8)を得た。MS-ESI(m/z):496[M+1]+。
2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-7-オキソ-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル(9)
6-ブロモ-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(8)(6.0mg、0.012mmol)のDMF(1mL)溶液にZn(CN)2(6.0mg、0.052mmol)及びPd(PPh3)4(1.5mg、0.002mmol)を添加した。次に、混合物を100℃で窒素ガス保護下で一晩撹拌した。EtOAc(2×15mL)で抽出し、さらに水及び飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(30:1)で溶出して、2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-7-オキソ-8-(スピロ[2.4]ヘプタン-4-イル)-7,8-ジヒドロピリド[2,3-d]ピリミジン-6-カルボニトリル(9)を得た。MS-ESI(m/z):443[M+1]+。
8-(ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-イル)-6-メチル-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(10)
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルボン酸メチルエステル(10a)
0℃で、NaH(2g、50.0mmol)のジメチルスルホキシド(40.0ml)中の懸濁液にトリメチルスルホキソニウムヨージド(11g、50mmol)を数回に分けて添加し、混合物を室温まで加熱し、かつ1h撹拌した。次に、シクロペント-1-エン-1-カルボン酸メチルエステル(2.4g、20.0mmol)のジメチルスルホキシド(20.0ml)溶液を滴下し、かつ50℃で15h撹拌した。反応をH2O(200ml)でクエンチし、EtOAc(2×100mL)で抽出した。抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮して、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルボン酸メチルエステル(10a)を得た。MS-ESI(m/z):141[M+1]+。
0℃で、NaH(2g、50.0mmol)のジメチルスルホキシド(40.0ml)中の懸濁液にトリメチルスルホキソニウムヨージド(11g、50mmol)を数回に分けて添加し、混合物を室温まで加熱し、かつ1h撹拌した。次に、シクロペント-1-エン-1-カルボン酸メチルエステル(2.4g、20.0mmol)のジメチルスルホキシド(20.0ml)溶液を滴下し、かつ50℃で15h撹拌した。反応をH2O(200ml)でクエンチし、EtOAc(2×100mL)で抽出した。抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮して、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルボン酸メチルエステル(10a)を得た。MS-ESI(m/z):141[M+1]+。
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルボン酸(10b)
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルボン酸メチルエステル(10a)(0.9g、6.4mmol)のMeOH(15mL)及びH2O(5ml)溶液にLiOH.H2O(1.6g、30.7mmol)を添加した。混合物を40℃で1h撹拌した。EtOAc(2×30mL)で抽出した。水層に対してpHをHCl(3M)で3~4に調整し、さらにEtOAc(2×40mL)で抽出した。抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮して、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルボン酸(10b)を得た。MS-ESI(m/z):127[M+1]+。
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルボン酸メチルエステル(10a)(0.9g、6.4mmol)のMeOH(15mL)及びH2O(5ml)溶液にLiOH.H2O(1.6g、30.7mmol)を添加した。混合物を40℃で1h撹拌した。EtOAc(2×30mL)で抽出した。水層に対してpHをHCl(3M)で3~4に調整し、さらにEtOAc(2×40mL)で抽出した。抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮して、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルボン酸(10b)を得た。MS-ESI(m/z):127[M+1]+。
ベンジルビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルバメート(10c)
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルボン酸(10b)(125mg、1.0mmol)、DPPA(330mg、1.2mmol)及びEt3N(121mg、1.2mmol)のトルエン(5ml)中の混合物を80℃~100℃で2時間撹拌した。次に、BnOH(540mg、5mmol)を添加し、かつ100℃で12h撹拌した。反応混合物を濃縮し、NaHCO3(sat.50.0ml)で希釈し、次に混合物をEtOAc(2×30mL)で抽出した。抽出液を塩水で洗浄し、Na2SO4を乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(50:1~25:1)で溶出して、ベンジルビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルバメート(10c)を得た。MS-ESI(m/z):232[M+1]+。
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルボン酸(10b)(125mg、1.0mmol)、DPPA(330mg、1.2mmol)及びEt3N(121mg、1.2mmol)のトルエン(5ml)中の混合物を80℃~100℃で2時間撹拌した。次に、BnOH(540mg、5mmol)を添加し、かつ100℃で12h撹拌した。反応混合物を濃縮し、NaHCO3(sat.50.0ml)で希釈し、次に混合物をEtOAc(2×30mL)で抽出した。抽出液を塩水で洗浄し、Na2SO4を乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(50:1~25:1)で溶出して、ベンジルビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルバメート(10c)を得た。MS-ESI(m/z):232[M+1]+。
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-アミン塩酸塩(10d)
ベンジルビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルバメート(10c)(200mg、0.86mmol)のEtOAc(5mL)溶液に10%Pd/C(200mg)を添加した。混合物をH2環境下で40℃で1h加熱した。反応物を珪藻土で濾過し、濾液をHCl/EA(4M)でpH=1に調整し、次に濃縮して、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-アミン塩酸塩(10d)を得た。MS-ESI(m/z):98[M+1]+。
ベンジルビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-カルバメート(10c)(200mg、0.86mmol)のEtOAc(5mL)溶液に10%Pd/C(200mg)を添加した。混合物をH2環境下で40℃で1h加熱した。反応物を珪藻土で濾過し、濾液をHCl/EA(4M)でpH=1に調整し、次に濃縮して、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-アミン塩酸塩(10d)を得た。MS-ESI(m/z):98[M+1]+。
8-(ビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-イル)-6-メチル-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリド[2,3-d]ピリミジン-7(8H)-オン(10)
実施例2に記載される合成方法に従って、スピロ[2.4]ヘプタン-4-アミン塩酸塩(1b)をビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-アミン塩酸塩(10d)に置き換えて、表題の化合物10を得た。MS-ESI(m/z):418[M+1]+。
実施例2に記載される合成方法に従って、スピロ[2.4]ヘプタン-4-アミン塩酸塩(1b)をビシクロ[3.1.0]ヘキサン-1-アミン塩酸塩(10d)に置き換えて、表題の化合物10を得た。MS-ESI(m/z):418[M+1]+。
1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-7-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(11)
エチル6-クロロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチネート(11a)
エチル4,6-ジクロロニコチネート(700mg、3.18mmol)及び(1R,2R)-2-アミノ-1-メチルシクロペンタノール(330mg、2.86mmol)のDMAC(10mL)溶液にDIPEA(1.2mL、6.78mmol)を添加した。混合物を90℃で3h撹拌した。反応を水でクエンチし、EtOAc(3×20mL)で抽出した。抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮して、エチル6-クロロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチネート(11a)を得た。MS-ESI(m/z):299[M+1]+。
エチル4,6-ジクロロニコチネート(700mg、3.18mmol)及び(1R,2R)-2-アミノ-1-メチルシクロペンタノール(330mg、2.86mmol)のDMAC(10mL)溶液にDIPEA(1.2mL、6.78mmol)を添加した。混合物を90℃で3h撹拌した。反応を水でクエンチし、EtOAc(3×20mL)で抽出した。抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮して、エチル6-クロロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチネート(11a)を得た。MS-ESI(m/z):299[M+1]+。
(1R,2R)-2-((2-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタノール(11b)
0℃で、エチル6-クロロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチネート(11a)(300mg、1mmol)のTHF(4mL)溶液にLiAlH4(100mg、2.63mmol)を数回に分けて添加した後に、室温で1h撹拌した。反応を0℃に冷却し、水でクエンチした後に、室温で0.5h撹拌し続け、混合物を濾過し、濾過ケーキをTHFで洗浄した。濾液を濃縮して、(1R,2R)-2-((2-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタノール(11b)を得た。MS-ESI(m/z):257[M+1]+。
0℃で、エチル6-クロロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチネート(11a)(300mg、1mmol)のTHF(4mL)溶液にLiAlH4(100mg、2.63mmol)を数回に分けて添加した後に、室温で1h撹拌した。反応を0℃に冷却し、水でクエンチした後に、室温で0.5h撹拌し続け、混合物を濾過し、濾過ケーキをTHFで洗浄した。濾液を濃縮して、(1R,2R)-2-((2-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタノール(11b)を得た。MS-ESI(m/z):257[M+1]+。
6-クロロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチンアルデヒド(11c)
(1R,2R)-2-((2-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタノール(11b)(257mg、1mmol)のDCM(4mL)溶液にMnO2(2.3g)を添加し、かつ室温で一晩撹拌した。混合物を珪藻土で濾過し、濾過ケーキをDCMで洗浄し、濾液を濃縮して、6-クロロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチンアルデヒド(11c)を得た。MS-ESI(m/z):255[M+1]+。
(1R,2R)-2-((2-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタノール(11b)(257mg、1mmol)のDCM(4mL)溶液にMnO2(2.3g)を添加し、かつ室温で一晩撹拌した。混合物を珪藻土で濾過し、濾過ケーキをDCMで洗浄し、濾液を濃縮して、6-クロロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチンアルデヒド(11c)を得た。MS-ESI(m/z):255[M+1]+。
7-クロロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(11d)
6-クロロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチンアルデヒド(11c)(45mg、0.17mmol)のEtOAc(5mL)溶液にNaOEt(530mg、1.56mmol、20%EtOH溶液)を添加し、かつ65℃で10min撹拌した。混合物を水でクエンチし、分離し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/EtOAc(5:1~1:2)で溶出して、7-クロロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(11d)を得た。MS-ESI(m/z):279[M+1]+。
6-クロロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチンアルデヒド(11c)(45mg、0.17mmol)のEtOAc(5mL)溶液にNaOEt(530mg、1.56mmol、20%EtOH溶液)を添加し、かつ65℃で10min撹拌した。混合物を水でクエンチし、分離し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/EtOAc(5:1~1:2)で溶出して、7-クロロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(11d)を得た。MS-ESI(m/z):279[M+1]+。
1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-7-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(11)
窒素ガス保護下で、7-クロロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(11d)(75mg、0.26mmol)、1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-アミン(1j)(72mg、0.40mmol)、Pd2(dba)3(49mg、0.053mmol)、rac-BINAP(34mg、0.053mmol)及びK3PO4(170mg、0.80mmol)のtoluene(10mL)中の懸濁液を110℃で一晩撹拌した。混合物を室温に冷却した後、濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/EtOAc(2:1~1:10)で溶出して、1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-7-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(11)を得た。MS-ESI(m/z):421[M+1]+。
窒素ガス保護下で、7-クロロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(11d)(75mg、0.26mmol)、1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-アミン(1j)(72mg、0.40mmol)、Pd2(dba)3(49mg、0.053mmol)、rac-BINAP(34mg、0.053mmol)及びK3PO4(170mg、0.80mmol)のtoluene(10mL)中の懸濁液を110℃で一晩撹拌した。混合物を室温に冷却した後、濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/EtOAc(2:1~1:10)で溶出して、1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-7-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(11)を得た。MS-ESI(m/z):421[M+1]+。
3-(ジフルオロメチル)-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-7-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(12)
0~5℃で、ジフルオロメチルスルフィン酸ナトリウム(27mg、0.2mmol)、1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-7-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(11)(20mg、0.047mmol)及びFeCl2(0.6mg、0.0047mmol)のDMSO(2.5mL)及びwater(0.2mL)中の懸濁液にTBHP(30mg、0.23mmol、70%水溶液)を添加し、次に混合物を室温まで加熱し、かつ0.5h撹拌した。混合物に水(5ml)を添加し、EtOAc(2×20mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM/EtOAc(2:1~1:10)で溶出して、3-(ジフルオロメチル)-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-7-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(12)を得た。MS-ESI(m/z):471[M+1]+。
8-フルオロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-7-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(13)
エチル6-クロロ-5-フルオロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)-ニコチネート(13a)
4,6-ジクロロ-5-フルオロニコチナート(260mg、1.09mmol)及び(1R,2R)-2-アミノ-1-メチルシクロペンタン-1-オール(130mg、1.13mmol)のDMAc(3mL)溶液にDIPEA(0.37mL、2.24mmol)を添加した。次に、混合物を室温で6h撹拌した。混合物をEtOAc(2×30mL)で抽出し、水及び塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮して、エチル6-クロロ-5-フルオロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチネート(13a)を得た。MS-ESI(m/z):317[M+1]+。
4,6-ジクロロ-5-フルオロニコチナート(260mg、1.09mmol)及び(1R,2R)-2-アミノ-1-メチルシクロペンタン-1-オール(130mg、1.13mmol)のDMAc(3mL)溶液にDIPEA(0.37mL、2.24mmol)を添加した。次に、混合物を室温で6h撹拌した。混合物をEtOAc(2×30mL)で抽出し、水及び塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、かつ濃縮して、エチル6-クロロ-5-フルオロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチネート(13a)を得た。MS-ESI(m/z):317[M+1]+。
(1R,2R)-2-((2-クロロ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(13b)
0℃で、エチル6-クロロ-5-フルオロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチネート(13a)(306mg、0.97mmol)のTHF(5mL)溶液にLiAlH4(62mg、1.63mmol)を添加した。混合物を1h撹拌した。混合物を水でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出し、水及び塩水で洗浄し、Na2SO4を乾燥させ、かつ濃縮して、(1R,2R)-2-((2-クロロ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(13b)を得た。MS-ESI(m/z):275[M+1]+。
0℃で、エチル6-クロロ-5-フルオロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチネート(13a)(306mg、0.97mmol)のTHF(5mL)溶液にLiAlH4(62mg、1.63mmol)を添加した。混合物を1h撹拌した。混合物を水でクエンチし、EtOAc(2×50mL)で抽出し、水及び塩水で洗浄し、Na2SO4を乾燥させ、かつ濃縮して、(1R,2R)-2-((2-クロロ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(13b)を得た。MS-ESI(m/z):275[M+1]+。
6-クロロ-5-フルオロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチンアルデヒド(13c)
(1R,2R)-2-((2-クロロ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(13b)(258mg、0.97mmol)のEtOAc(30mL)溶液にMnO2(1.70g、19.5mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、EtOAc(2×100mL)で洗浄し、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(5:1~3:1)で溶出して、6-クロロ-5-フルオロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチンアルデヒド(13c)を得た。MS-ESI(m/z):273[M+1]+。
(1R,2R)-2-((2-クロロ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(13b)(258mg、0.97mmol)のEtOAc(30mL)溶液にMnO2(1.70g、19.5mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、EtOAc(2×100mL)で洗浄し、かつ濃縮した。残留物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(5:1~3:1)で溶出して、6-クロロ-5-フルオロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチンアルデヒド(13c)を得た。MS-ESI(m/z):273[M+1]+。
7-クロロ-8-フルオロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(13d)
-10℃で、6-クロロ-5-フルオロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチンアルデヒド(13c)(20mg、0.074mmol)及びEtOAc(26mg、0.20mmol)のTHF(1.5mL)溶液にLiHMDS(0.24mL、0.24mmol)を滴下した。混合物を25℃まで徐々に加熱し、かつ一晩撹拌した。反応を0℃に冷却し、sat.NH4Cl(2mL)でクエンチし、混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4を乾燥させ、濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(35:1)で溶出して、7-クロロ-8-フルオロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(13d)を得た。MS-ESI(m/z):297[M+1]+。
-10℃で、6-クロロ-5-フルオロ-4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)ニコチンアルデヒド(13c)(20mg、0.074mmol)及びEtOAc(26mg、0.20mmol)のTHF(1.5mL)溶液にLiHMDS(0.24mL、0.24mmol)を滴下した。混合物を25℃まで徐々に加熱し、かつ一晩撹拌した。反応を0℃に冷却し、sat.NH4Cl(2mL)でクエンチし、混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4を乾燥させ、濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(35:1)で溶出して、7-クロロ-8-フルオロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(13d)を得た。MS-ESI(m/z):297[M+1]+。
8-フルオロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-7-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(13)
窒素ガス保護下で、7-クロロ-8-フルオロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(13d)(13mg、0.044mmol)及び1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-アミン(1j)(16mg、0.088mmol)のトルエン(3.0mL)溶液に室温でPd2(dba)3(8mg、0.009mmol)、BINAP(6mg、0.009mmol)及びK3PO4(8mg、0.13mmol)を添加した。混合物を110℃まで加熱し、かつ一晩撹拌した。反応物を室温に冷却し、かつ混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4を乾燥させ、濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(40:1)で溶出して、8-フルオロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-7-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(13)を得た。MS-ESI(m/z):439[M+1]+。
窒素ガス保護下で、7-クロロ-8-フルオロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(13d)(13mg、0.044mmol)及び1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-アミン(1j)(16mg、0.088mmol)のトルエン(3.0mL)溶液に室温でPd2(dba)3(8mg、0.009mmol)、BINAP(6mg、0.009mmol)及びK3PO4(8mg、0.13mmol)を添加した。混合物を110℃まで加熱し、かつ一晩撹拌した。反応物を室温に冷却し、かつ混合物をEtOAc(2×20mL)で抽出した。抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4を乾燥させ、濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(40:1)で溶出して、8-フルオロ-1-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-7-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン(13)を得た。MS-ESI(m/z):439[M+1]+。
8-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)プテリジン-7(8H)-オン(14)
(1R,2R)-2-((2-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(14a)
-60℃で、2,4-ジクロロ-5-ニトロピリミジン(207mg、1.06mmol)及びDIPEA(0.18mL、1.09mmol)のDCM(3mL)溶液に(1R,2R)-2-アミノ-1-メチルシクロペンタン-1-オール(126mg、1.09mmol)のDCM(1mL)溶液を滴下した。混合物を0℃まで徐々に昇温した。混合物をDCM(2×30mL)で抽出した。水及び塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、(1R,2R)-2-((2-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(14a)を得た。MS-ESI(m/z):273[M+1]+。
-60℃で、2,4-ジクロロ-5-ニトロピリミジン(207mg、1.06mmol)及びDIPEA(0.18mL、1.09mmol)のDCM(3mL)溶液に(1R,2R)-2-アミノ-1-メチルシクロペンタン-1-オール(126mg、1.09mmol)のDCM(1mL)溶液を滴下した。混合物を0℃まで徐々に昇温した。混合物をDCM(2×30mL)で抽出した。水及び塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、(1R,2R)-2-((2-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(14a)を得た。MS-ESI(m/z):273[M+1]+。
(1R,2R)-1-メチル-2-((2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-5-ニトロピリミジン-4-イル)アミノ)シクロペンタン-1-オール(14b)
(1R,2R)-2-((2-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(14a)(154.0mg、0.57mmol)及びDIPEA(0.18mL、1.09mmol)のDMF(2mL)溶液に1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-アミン(1j)(121.0mg、0.68mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をEtOAc(2×30mL)で抽出した。抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4を乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(50:1~25:1)で溶出して、(1R,2R)-1-メチル-2-((2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-5-ニトロピリミジン-4-イル)アミノ)シクロペンタン-1-オール(14b)を得た。MS-ESI(m/z):415[M+1]+。
(1R,2R)-2-((2-クロロ-5-ニトロピリミジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(14a)(154.0mg、0.57mmol)及びDIPEA(0.18mL、1.09mmol)のDMF(2mL)溶液に1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-アミン(1j)(121.0mg、0.68mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をEtOAc(2×30mL)で抽出した。抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4を乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、PE/EtOAc(50:1~25:1)で溶出して、(1R,2R)-1-メチル-2-((2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-5-ニトロピリミジン-4-イル)アミノ)シクロペンタン-1-オール(14b)を得た。MS-ESI(m/z):415[M+1]+。
(1R,2R)-2-((5-アミノ-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(14c)
H2(1atm)環境下で、(1R,2R)-1-メチル-2-((2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-5-ニトロピリミジン-4-イル)アミノ)シクロペンタン-1-オール(14b)(100.0mg、0.241mmol)のMeOH(10mL)溶液に10%Pd/C(100mg)を室温で添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、メタノールで洗浄し、濃縮した後に、(1R,2R)-2-((5-アミノ-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(14c)を得た。MS-ESI(m/z):385[M+1]+。
H2(1atm)環境下で、(1R,2R)-1-メチル-2-((2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)-5-ニトロピリミジン-4-イル)アミノ)シクロペンタン-1-オール(14b)(100.0mg、0.241mmol)のMeOH(10mL)溶液に10%Pd/C(100mg)を室温で添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を濾過し、メタノールで洗浄し、濃縮した後に、(1R,2R)-2-((5-アミノ-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(14c)を得た。MS-ESI(m/z):385[M+1]+。
エチル(E)-2-((4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリミジン-5-イル)イミノ)アセテート(14d)
室温で、(1R,2R)-2-((5-アミノ-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(14c)(16.0mg、0.42mmol)のEtOH(2mL)溶液にグリオキシル酸エチル(16mg、0.078mmol)を添加した。混合物を室温で2h撹拌した後、80℃に加熱し、一晩撹拌した。混合物を室温に冷却し、かつ濃縮して、エチル(E)-2-((4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリミジン-5-イル)イミノ)アセテート(14d)の粗生成物を得た。MS-ESI(m/z):469[M+1]+。
室温で、(1R,2R)-2-((5-アミノ-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-1-メチルシクロペンタン-1-オール(14c)(16.0mg、0.42mmol)のEtOH(2mL)溶液にグリオキシル酸エチル(16mg、0.078mmol)を添加した。混合物を室温で2h撹拌した後、80℃に加熱し、一晩撹拌した。混合物を室温に冷却し、かつ濃縮して、エチル(E)-2-((4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリミジン-5-イル)イミノ)アセテート(14d)の粗生成物を得た。MS-ESI(m/z):469[M+1]+。
8-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)プテリジン-7(8H)-オン(14)
室温で、エチル(E)-2-((4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリミジン-5-イル)イミノ)アセテート(14d)の粗生成物の超乾燥THF(2mL)溶液にKOtBu(14mg、0.11mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を0℃に冷却し、かつsat.NH4Cl溶液でクエンチし、EtOAc(2×30mL)で抽出し、抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(35:1)で溶出して、8-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)プテリジン-7(8H)-オン(14)を得た。MS-ESI(m/z):423[M+1]+。
室温で、エチル(E)-2-((4-(((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)アミノ)-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)ピリミジン-5-イル)イミノ)アセテート(14d)の粗生成物の超乾燥THF(2mL)溶液にKOtBu(14mg、0.11mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を0℃に冷却し、かつsat.NH4Cl溶液でクエンチし、EtOAc(2×30mL)で抽出し、抽出液を水及び塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残留物をPTLCにより精製し、DCM/MeOH(35:1)で溶出して、8-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-2-メチルシクロペンチル)-2-((1-(メタンスルホニル)ピペリジン-4-イル)アミノ)プテリジン-7(8H)-オン(14)を得た。MS-ESI(m/z):423[M+1]+。
表1に示される実施例15~61は、基本的に実施例1~14と類似する合成方法又はポリシーに従って、又は適切な中間体を使用して製造され、これらの中間体が本分野の既知の方法に従って容易に合成することができ、かつ必要に応じて順に修飾することができる。実施例15~61の名称及び構造を表1に示す。
表1
表1
MTS検出キットは、Promega(Madison、WI、USA)から購入された。RPMI-1640培地、DMEM培地、ウシ胎児血清及びペニシリン-ストレプトマイシンは、BI(Biological Industries、Beit Haemek、Israel)から購入された。ジメチルスルホキシド(DMSO)は、Sigma(St.Louis.、MO、USA)から購入された。
化合物のHCC1806(CDK4/6 independent)及びHs68(CDK4/6 dependent)細胞増殖に対する阻害作用を測定することにより、化合物のCDK2/4/6に対する阻害作用を検出した。HCC1806及びHs68細胞をそれぞれ10%ウシ胎児血清を含むRPMI-1640及び10%ウシ胎児血清を含むDMEMの培地に培養した。細胞をトリプシン処理し、細胞をいずれも5x103/mLの細胞濃度で96ウェルプレートに接種し、37℃で、5%CO2で24hインキュベートする。96ウェル細胞培養プレートに、3つの平行ウェルを設けて、異なる濃度(最終濃度10000、3333.3、1111.1、370.4、123.5、41.2、13.7、4.6及び1.5nM)の化合物を添加し、37℃で、5%CO2で120hインキュベートした。各ウェルに、100μLの培地あたり20μLのMTSの濃度でMTSを添加した。2hインキュベートした後、マイクロプレートリーダーで490nmでの吸収を測定した。GraphPad Prism5.0を使用してIC50を計算した。
Claims (36)
- 式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。
Aは、N及びCR5から選択され、
Bは、N及びCR3から選択され、
Qは、C2-10アルケニル基、シクロアルキル基及び複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
AがNであり、BがCR3である場合、Qは、多環式シクロアルキル基及び多環式複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R1は、水素、C3-10シクロアルキル基、複素環基及び複素環-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R2は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2、-C(=NRE2)RA2、-C(=N-ORB2)RA2、-C(O)ORA2、-OC(O)RA2、-C(O)NRA2RB2、-NRA2C(O)RB2、-C(=NRE2)NRA2RB2、-NRA2C(=NRE2)RB2、-OC(O)NRA2RB2、-NRA2C(O)ORB2、-NRA2C(O)NRA2RB2、-NRA2C(S)NRA2RB2、-NRA2C(=NRE2)NRA2RB2、-S(O)rRA2、-S(O)(=NRE2)RB2、-N=S(O)RA2RB2、-S(O)2ORA2、-OS(O)2RA2、-NRA2S(O)rRB2、-NRA2S(O)(=NRE2)RB2、-S(O)rNRA2RB2、-S(O)(=NRE2)NRA2RB2、-NRA2S(O)2NRA2RB2、-NRA2S(O)(=NRE2)NRA2RB2、-P(O)RA2RB2及び-P(O)(ORA2)(ORB2)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R3は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA3RB3、-ORA3、-C(O)RA3、-C(=NRE3)RA3、-C(=N-ORB3)RA3、-C(O)ORA3、-OC(O)RA3、-C(O)NRA3RB3、-NRA3C(O)RB3、-C(=NRE3)NRA3RB3、-NRA3C(=NRE3)RB3、-OC(O)NRA3RB3、-NRA3C(O)ORB3、-NRA3C(O)NRA3RB3、-NRA3C(S)NRA3RB3、-NRA3C(=NRE3)NRA3RB3、-S(O)rRA3、-S(O)(=NRE3)RB3、-N=S(O)RA3RB3、-S(O)2ORA3、-OS(O)2RA3、-NRA3S(O)rRB3、-NRA3S(O)(=NRE3)RB3、-S(O)rNRA3RB3、-S(O)(=NRE3)NRA3RB3、-NRA3S(O)2NRA3RB3、-NRA3S(O)(=NRE3)NRA3RB3、-P(O)RA3RB3及び-P(O)(ORA3)(ORB3)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R4は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA4RB4、-ORA4、-C(O)RA4、-C(=NRE4)RA4、-C(=N-ORB4)RA4、-C(O)ORA4、-OC(O)RA4、-C(O)NRA4RB4、-NRA4C(O)RB4、-C(=NRE4)NRA4RB4、-NRA4C(=NRE4)RB4、-OC(O)NRA4RB4、-NRA4C(O)ORB4、-NRA4C(O)NRA4RB4、-NRA4C(S)NRA4RB4、-NRA4C(=NRE4)NRA4RB4、-S(O)rRA4、-S(O)(=NRE4)RB4、-N=S(O)RA4RB4、-S(O)2ORA4、-OS(O)2RA4、-NRA4S(O)rRB4、-NRA4S(O)(=NRE4)RB4、-S(O)rNRA4RB4、-S(O)(=NRE4)NRA4RB4、-NRA4S(O)2NRA4RB4、-NRA4S(O)(=NRE4)NRA4RB4、-P(O)RA4RB4及び-P(O)(ORA4)(ORB4)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
R5は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、CN、NO2、-NRA5RB5、-ORA5、-C(O)RA5、-C(=NRE5)RA5、-C(=N-ORB5)RA5、-C(O)ORA5、-OC(O)RA5、-C(O)NRA5RB5、-NRA5C(O)RB5、-C(=NRE5)NRA5RB5、-NRA5C(=NRE5)RB5、-OC(O)NRA5RB5、-NRA5C(O)ORB5、-NRA5C(O)NRA5RB5、-NRA5C(S)NRA5RB5、-NRA5C(=NRE5)NRA5RB5、-S(O)rRA5、-S(O)(=NRE5)RB5、-N=S(O)RA5RB5、-S(O)2ORA5、-OS(O)2RA5、-NRA5S(O)rRB5、-NRA5S(O)(=NRE5)RB5、-S(O)rNRA5RB5、-S(O)(=NRE5)NRA5RB5、-NRA5S(O)2NRA5RB5、-NRA5S(O)(=NRE5)NRA5RB5、-P(O)RA5RB5及び-P(O)(ORA5)(ORB5)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
RA2及びRB2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、各「RA2及びRB2」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX2から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
RA3及びRB3の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、各「RA3及びRB3」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX3から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
RA4及びRB4の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、各「RA4及びRB4」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX4から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
RA5及びRB5の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、各「RA5及びRB5」は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、非置換であってもよく、RX5から選択された1、2又は3個の置換基で置換されてもよく、
各RE2は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各RE3は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各RE4は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
各RE5は、独立して、水素、C1-10アルキル基、CN、NO2、-ORa1、-SRa1、-S(O)rRa1、-C(O)Ra1、C(O)ORa1、-C(O)NRa1Rb1及び-S(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
RX、RX1、RX2、RX3、RX4及びRX5の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tORb1、-(CRc1Rd1)tC(O)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(=NRe1)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(=N-ORb1)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tOC(O)Rb1、-(CRc1Rd1)tC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)Rb1、-(CRc1Rd1)tC(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tOC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(S)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1C(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tN=S(O)Ra1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)2ORb1、-(CRc1Rd1)tOS(O)2Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)(=NRe1)Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)2NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)(=NRe1)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tP(O)Ra1Rb1及び-(CRc1Rd1)tP(O)(ORa1)(ORb1)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
Ra1及びRb1の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra1及びRb1は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、1、2又は3個のRY基で任意に置換されてもよく、
Rc1及びRd1の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc1及びRd1は、それらに接続された単一又は複数の炭素原子と共に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0、1又は2個のヘテロ原子を含む3~12員の環を形成し、該環は、1、2又は3個のRY基で任意に置換されてもよく、
各Re1は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、CN、NO2、-ORa2、-SRa2、-S(O)rRa2、-C(O)Ra2、-C(O)ORa2、-S(O)rNRa2Rb2及び-C(O)NRa2Rb2から選択され、
各RYは、独立して、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO2、-(CRc2Rd2)tNRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tORb2、-(CRc2Rd2)tC(O)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(=NRe2)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(=N-ORb2)Ra2、-(CRc2Rd2)tC(O)ORb2、-(CRc2Rd2)tOC(O)Rb2、-(CRc2Rd2)tC(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)Rb2、-(CRc2Rd2)tC(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tOC(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)ORb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(O)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(S)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2C(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)rRb2、-(CRc2Rd2)tS(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tN=S(O)Ra2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)2ORb2、-(CRc2Rd2)tOS(O)2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)rRb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)(=NRe2)Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)rNRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tS(O)(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)2NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tNRa2S(O)(=NRe2)NRa2Rb2、-(CRc2Rd2)tP(O)Ra2Rb2及び-(CRc2Rd2)tP(O)(ORa2)(ORb2)から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してヒドロキシ基、CN、アミノ基、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキ
ニル基、C3-10シクロアルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
Ra2及びRb2の各々は、独立して、水素、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Ra2及びRb2は、それらに接続された単一又は複数の原子と共に、独立して酸素、硫黄、窒素及びリンから選択された0、1又は2個の追加のヘテロ原子を含む4~12員の複素環を形成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
Rc2及びRd2の各々は、独立して、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基、ジ(C1-10アルキル)アミノ基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基及びヘテロアリール-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された少なくとも1個の置換基で置換され、
或いは、Rc2及びRd2は、それらに接続された単一又は複数の炭素原子と共に、独立して酸素、硫黄及び窒素から選択された0、1又は2個のヘテロ原子を含む3~12員の環を形成し、該環は、独立してハロゲン、CN、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、C1-10アルキルチオ基、C3-10シクロアルキルチオ基、アミノ基、C1-10アルキルアミノ基、C3-10シクロアルキルアミノ基及びジ(C1-10アルキル)アミノ基から選択された1又は2個の置換基で任意に置換されてもよく、
各Re2は、独立して、水素、CN、NO2、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、C1-10アルコキシ基、C3-10シクロアルコキシ基、-C(O)C1-4アルキル基、-C(O)C3-10シクロアルキル基、-C(O)OC1-4アルキル基、-C(O)OC3-10シクロアルキル基、-C(O)N(C1-4アルキル)2、-C(O)N(C3-10シクロアルキル)2、-S(O)2C1-4アルキル基、-S(O)2C3-10シクロアルキル基、-S(O)2N(C1-4アルキル)2及び-S(O)2N(C3-10シクロアルキル)2から選択され、
各rは、独立して、0、1及び2から選択され、
各tは、独立して、0、1、2、3及び4から選択される。) - Qは、シクロアルキル基及び複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- Aは、Nであり、Bは、Nである、請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- Aは、CR5であり、Bは、Nである、請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- Aは、CR5であり、Bは、CR3である、請求項1又は2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- R3は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA3RB3、-ORA3、-C(O)RA3及び-S(O)rRA3から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項5又は6に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- R3は、水素、ハロゲン、メチル基、エチル基、CN、NO2、-NH2、-OHから選択され、そのうち、メチル基及びエチル基は、非置換であるか、又は独立してRX3から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項7に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- R5は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA5RB5、-ORA5、-C(O)RA5及び-S(O)rRA5から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX5から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項4又は5に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- R5は、水素、F、Cl、Br及びCNから選択される、請求項9に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- Qは、C2-10アルケニル基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- Qは、3~12員のシクロアルキル基及び3~12員の複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- RXは、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、ハロゲン、CN、NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1及び-(CRc1Rd1)tORb1から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1~14のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- RXは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、F、Cl、Br、CN、NO2、NH2、OH、メトキシ基及びエトキシ基から選択され、そのうち、メチル基、エチル基、イソプロピル基、メトキシ基及びエトキシ基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項15に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- AがNであり、BがCR3である場合、Qは、8~12員のシクロアルキル基及び8~12員の複素環基から選択され、非置換であるか、又は独立してRXから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項12に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- R1は、C3-10シクロアルキル基、複素環基及び複素環-C1-4アルキル基から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1~19のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- R1は、C3-10シクロアルキル基及び複素環基から選択され、そのうち、複素環基は、非置換であるか、又は独立してRX1から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項20に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- RX1は、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、複素環-C1-4アルキル基、アリール基、アリール-C1-4アルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリール-C1-4アルキル基、ハロゲン、CN、NO2、-(CRc1Rd1)tNRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tORb1、-(CRc1Rd1)tC(O)Ra1、-(CRc1Rd1)tC(O)NRa1Rb1、-(CRc1Rd1)tC(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tN=S(O)Ra1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)Rb1及び-(CRc1Rd1)tS(O)rNRa1Rb1から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基、複素環基、アリール基及びヘテロアリール基の各々は、非置換であるか、又は独立してRYから選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1~22のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- RX1は、ハロゲン、OH、-(CRc1Rd1)tC(O)ORb1、-(CRc1Rd1)tS(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tNRa1S(O)rRb1、-(CRc1Rd1)tN=S(O)Ra1Rb1、-(CRc1Rd1)tS(O)(=NRe1)Rb1及び-(CRc1Rd1)tS(O)rNRa1Rb1から選択される、請求項23に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- R2は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA2RB2、-ORA2、-C(O)RA2及び-S(O)rRA2から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1~25のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- R2は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C2-10アルケニル基、C3-10シクロアルキル基、CN、NO2、NH2及び-ORA2から選択され、そのうち、アルキル基、アルケニル基及びシクロアルキル基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX2から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項26に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- R2は、水素、F、Cl、Br、CN、メチル基、ビニル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基及びシクロプロピル基から選択される、請求項27に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- R4は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル-C1-4アルキル基、複素環基、CN、NO2、-NRA4RB4、-ORA4、-C(O)RA4及び-S(O)rRA4から選択され、そのうち、アルキル基、シクロアルキル基及び複素環基の各々は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項1~28のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- R4は、水素、ハロゲン、C1-10アルキル基、CN、NO2、NH2及びOHから選択され、そのうち、アルキル基は、非置換であるか、又は独立してRX4から選択された少なくとも1個の置換基で置換される、請求項29に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
- 請求項1~31のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩と、少なくとも1種の薬学的に許容される担体とを含有する、医薬組成物。
- CDK2/4/6阻害に応答する病状を治療、改善又は予防する方法であって、これを必要とする対象に有効量の請求項1~31のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩、又は少なくとも1種のその医薬組成物を、任意に第2の治療剤と組み合わせて投与することを含む、方法。
- 請求項1~31のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の、細胞増殖異常疾患を治療する医薬の製造における使用。
- 細胞増殖異常疾患は、CCNE1及び/又はCCNE2の増幅又は過剰発現を特徴とする、請求項34に記載の使用。
- 細胞増殖異常疾患は、乳癌、卵巣癌、膀胱癌、子宮癌、前立腺癌、精巣癌、肺癌(NSCLC、SCLC、扁平上皮癌又は腺癌を含む)、食道癌、頭頸部癌、結腸直腸癌、腎臓癌(RCCを含む)、肝癌(HCCを含む)、膵臓癌、胃癌(すなわち胃の癌)及び甲状腺癌を含むが、これらに限定されない、請求項34又は35に記載の使用。
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