JP2023513166A - 自由流動疎水性炭水化物誘導体の組成物及び使用方法 - Google Patents

自由流動疎水性炭水化物誘導体の組成物及び使用方法 Download PDF

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Abstract

本明細書では、自由流動性、油吸収性、及び撥水性の修飾炭水化物が開示され、ここで、修飾炭水化物は、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、オクテニルコハク酸無水物でエステル化され、及び多価カチオンと複合された炭水化物基材、並びにかかる修飾炭水化物を含有する組成物から生成される。かかる修飾炭水化物及びそれを含有する組成物は、食品、並びにパーソナルケア用途、化粧品、ドライシャンプー、制汗剤、脱臭剤、軟膏、及び日焼け止めに使用される。【選択図】図1

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2020年2月12日に出願された米国仮特許出願第62/975,532号に関連し、かつ優先権の利益を主張するものである。
本明細書では、食品成分、工業用品、化粧品、ドライシャンプー、制汗剤、脱臭剤、軟膏、及び日焼け止めなどの商業用途に有用なオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩、並びにそれらを含有する組成物が開示される。本明細書では更に、開示されるのは、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩及びかかる修飾炭水化物を含有する組成物を作製及び使用する方法が開示される。
長年にわたって、デンプンオクテニルコハク酸誘導体は、エマルジョンを安定化するそれらの能力のために、様々な工業用、食品、医薬品、及び化粧品の用途で使用されてきた。良好な自由流動性及び撥水特性を有する疎水性デンプンである、アルミニウムデンプンオクテニルコハク酸塩は、数々の異なる用途で使用されている。アルミニウムデンプンオクテニルコハク酸を示す例示的な開示は、米国特許第5,013,763号(デンプン改質アルミニウム塩がハンド又はボディローションなどの皮膚調製物であった)、及び米国特許第5,407,678号(黄色ワセリン化粧品組成物中で使用された)において見出すことができる。デンプン修飾オクテニルコハク酸のアルミニウム塩の更なる開示は、米国特許第3,852,475号(ワセリンを含有する局所用組成物中で見出された)、米国特許第4,994,264号(プレス成形化粧品組成物中)、及び米国特許第4,894,222号(日焼け止め調製物中で見出された)中で見出される。
アルミニウムデンプンオクテニルコハク酸塩は、良好な自由流動性及び撥水特性を伴う疎水性デンプンであるが、パーソナルケア及び食品用途におけるアルミニウム金属の使用に関する健康への最近の健康及び生理学的懸念の高まりにより、良好な自由流動性及び撥水性の特性を有する置換又は代替の疎水性デンプンを見出すための努力が促されている。しかしながら、オクテニルコハク酸無水物(octenylsuccinate anhydride:OSA)及びその塩、特にカルシウムで修飾されたデンプンは、これらの所望の特性(例えば、自由流動性及び疎水性)のうち1つ以上で欠けていることが判明している。例えば、米国特許第5,776,476号を参照のこと。上記を考慮して、良好な自由流動特性及び良好な撥水特性の両方を呈する疎水性炭水化物を提供し、工業用、食品用、医薬用、及び化粧品用の製剤におけるそれらの特性を提供する必要がある。
オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩で作製された日焼け止め製剤の撥水特性を示す。
一態様は、自由流動性、油吸収性、及び撥水性の修飾炭水化物を対象とし、ここで、修飾炭水化物は、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル又はアルケニルコハク酸無水物でエステル化され、及び多価カチオンと複合された基材炭水化物から生成される。別の態様は、自由流動性、油吸収性、及び撥水性の修飾炭水化物を含む組成物を対象とし、ここで、修飾炭水化物は、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル又はアルケニルコハク酸無水物でエステル化され、及び多価カチオンと複合された炭水化物基材である。
更に別の態様では、1つ以上のアニオン性部分は、カルボン酸、スルホン酸、リン酸、又はそれらの組合せである。更に他の態様では、炭水化物基材は、デンプン、セルロース、ガム、又はそれらの混合物である。また更なる態様では、炭水化物基材は、トウモロコシ、高アミロースコーン、ワキシーコーン、ジャガイモ、エンドウマメ、米、もち米、サゴ、タピオカ、ワキシータピオカ、又はそれらの混合物から供給されるデンプンである。更に他の態様では、上記態様のいずれかのアルキル又はアルケニルコハク酸無水物は、オクテニルコハク酸無水物である。なおまた更に別の態様では、上記態様のいずれかの多価カチオンは、金属イオン及び/又はアルカリ土類金属イオンである。別の態様では、多価カチオンは、カルシウム、亜鉛、鉄、銅、チタン、又はそれらの混合物である。更に他の態様では、上記態様のいずれか1つの組成物の安息角は、約20~約35である。またなお更なる態様では、炭水化物基材はデンプンであり、官能性アニオン部分はカルボン酸であり、アルキル又はアルケニルコハク酸無水物はオクテニルコハク酸無水物であり、多価カチオンはカルシウムである。
更なる態様では、上記態様のいずれかの組成物は、パーソナルケア組成物である。また更なる態様では、パーソナルケア組成物は、化粧品、ドライシャンプー、制汗剤、脱臭剤、ボディパウダー、軟膏、又は日焼け止めである。ある特定の態様では、上記態様のいずれかの組成物は、食品組成物である。更に他の態様では、上記態様のいずれかの組成物は、工業用組成物である。
いくつかの他の態様は、食品、化粧品、ドライシャンプー、制汗剤、脱臭剤、軟膏、日焼け止め、又は工業用途における上記態様いずれかの組成物を用いる方法を対象とする。また更なる態様は、食品、化粧品、ドライシャンプー、制汗剤、脱臭剤、軟膏、日焼け止め、又は工業用途における上記態様のうちいずれか1つの組成物の使用を対象とする。
他の態様は、自由流動性、油吸収性、及び撥水性の修飾炭水化物を調製する方法を対象とする。ここで、修飾炭水化物は、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル又はアルケニルコハク酸無水物でエステル化され、及び多価カチオンと複合された炭水化物基材によって提供され、当該方法は、(i)炭水化物基材を処理して炭水化物誘導体を生成することと、(ii)炭水化物誘導体をアルキル又はアルケニルコハク酸無水物でエステル化して、アルキル又はアルケニルコハク酸でエステル化した炭水化物誘導体生成することと、(iii)アルキル又はアルケニルコハク酸でエステル化した炭水化物誘導体を多価カチオンと混合することと、を含む。いくつかの態様では、上記態様のいずれかの方法は、多価カチオンとしてカルシウムを使用する。他の態様では、上記態様のいずれかの方法は、多価カチオンと混合する前に、約8のpHである、アルキル又はアルケニルコハク酸でエステル化された修飾炭水化物を使用する。更に他の態様では、上記態様のいずれかの方法で使用されるカルシウム源は、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、又はそれらの混合物である。
更に他の態様では、上記態様のいずれかの方法は、炭水化物の重量を基準に、0.1~17重量%、0.1~15重量%、0.1~13重量%、0.1~10重量%、0.1~5重量%、0.1~3重量%、0.1~1重量%、又は0.4~1.2重量%の活性塩素の濃度で次亜塩素酸ナトリウムを使用して炭水化物基材を処理して、炭水化物誘導体を生成する。ある特定の態様では、上記態様のいずれかの方法の内であるエステル化工程は、アルキル又はアルケニルコハク酸無水物として、オクテニルコハク酸無水物を更に使用する。ある特定の態様では、上記態様のいずれかの方法で使用されるエステル化工程は、炭水化物の重量を基準に、約1~5%のオクテニルコハク酸無水物を更に使用する。ある特定の態様では、上記態様のいずれかの混合工程は、炭水化物上に存在するアニオン性官能基との化学量論的等価で4~20倍のカルシウムを使用する。
ここで、様々な例示的な実施形態及び/又は態様を参照して、本発明を説明する。本明細書に記載の本発明の実施形態/態様は、当業者が本発明をよりよく理解し更に実施することを可能にすることを意図するのみであり、任意の様式で本明細書に開示される本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。当業者は、本明細書に開示される本発明の原理から逸脱することなく、本明細書に例示される構造及び方法の代替的な実施形態を採用してもよいことを、以下の説明から容易に認識するであろう。当業者には明らかであるように、本明細書に開示される本発明の修正及び変更は、その趣旨及び範囲から逸脱することなく行うことができる。本明細書に列挙される方法に加えて、本明細書に記載される方法と機能的に同等な方法は、当業者には明らかであろう。かかる修正及び変更は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。本明細書に記載の実施形態及び態様は、当然のことながら変化することができる、方法、コンジュゲート、試薬、化合物、又は組成物に限定されないことを理解されたい。本明細書に記載される全ての方法は、本明細書に別途記載のない限り、又は別様に文脈と明確に矛盾しない限り、任意の好適な順序で実施することができる。
本明細書に例示的に記載される実施形態は、本明細書で具体的に開示されていない任意の要素(1つ又は複数)、限定(1つ又は複数)のない状況で好適に実践され得る。したがって、例えば、「含む(comprising)」、「含む、挙げられる(including)」、「含有する(containing)」などの用語は、拡大的に読み取られ、限定するものではない。追加的に、本明細書で用いられる用語及び表現は、説明の用語として使用されており、限定するものではなく、かかる用語及び表現の使用において示され及び記載される特徴又はその部分の任意の等価物を排除する意図はないが、特許請求される発明の範囲内で様々な修正が可能であることが認識される。加えて、「から本質的になる」という語句は、具体的に列挙されたそれらの要素、並びに特許請求の範囲の技術の基本的及び新規の特徴に実質的に影響を及ぼさない追加の要素を含むと理解されよう。「からなる」という語句は、指定されていない任意の要素を除外する。
当業者に理解されるように、任意の及び全ての目的のため、特に記載された説明を提供するという観点から、本明細書に開示される全ての範囲はまた、任意の及び全ての可能な部分範囲及びそれらの部分範囲の組み合わせも包含する。全体を通して使用される場合、範囲は、その範囲内の各値及び全ての値を説明するための略語として使用される。範囲内の任意の値は範囲の終端として選択されてもよい。例えば「最大」、「少なくとも、」、「より大きい」、及び「より小さい」などの全ての言い回しは、列挙された数を含み、上述のように部分範囲へとその後分解され得る範囲を指す。
本明細書における数字を修飾する「約」の使用は、列挙された数±10%を含むことを意味する。請求項における値の法的に許容される記述は、概ねその値を意味する。特許請求の範囲、又は明細書における約の使用は、対象にする等価物の全範囲を制限することを意図するものではない。
本明細書において参照される全ての刊行物、特許出願、交付済み特許、及び他の文書(例えば、ジャーナル、記事、及び/又は教科書)は、それぞれの個々の刊行物、特許出願、発行特許、又は他の文書が、その全体が引用することで本明細書の一部をなすことが具体的、かつ個別に示されているかのように、引用することで本明細書の一部をなす。引用することで組み込まれた本文に含まれる定義は、本開示における定義と矛盾する範囲内で除外される。本開示の定義と引用された参考文献との間に矛盾が生じる場合は、本開示が統制する。
本明細書では、自由流動性、油吸収性、及び撥水性の修飾炭水化物が開示され、ここで、修飾炭水化物は、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル又はアルケニルコハク酸無水物でエステル化され、及び多価カチオンと複合された基材炭水化物である。本明細書では、アルキル又はアルケニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩がまた更に開示される。本明細書では、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩がなお更に開示される。
本明細書では、本明細書で開示される1つ以上の修飾炭水化物を含む組成物がまたなお更に本明細書で開示される。かかる修飾炭水化物を含む組成物は、驚くべきことに、有益な自由流動性、油吸収性、及び撥水特性を呈する。かかる組成物は、例えば、食品若しくは工業用組成物、又は成分、化粧品、ドライシャンプー、コンディショナー、制汗剤、脱臭剤、軟膏、及び日焼け止めを含むが、これらに限定されない使用のための、様々な商業用途におけるエマルジョン安定剤として有用である。ある特定の態様では、組成物は、リッチクリーム(rich cream)及びローションに有用である。ある特定の態様では、組成物は、サンケア製品、ドライシャンプー、コンディショナー、脱臭剤、及び制汗剤、並びにメイクアップにおいて有用である。
いくつかの実施形態は、自由流動性、油吸収性、及び撥水性の修飾炭水化物を含む組成物を対象とし、ここで、修飾炭水化物は、1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、アルキル又はアルケニルコハク酸でエステル化され、多価カチオンと複合された炭水化物基材から生成される(オクテニルコハク酸無水物でエステル化され、本明細書ではまた、「オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩」とも称される)。自由流動性、油吸収性、及び撥水特性を決定する方法が、本明細書に提供される。
組成物の純度は用途の必要性に応じて変化してもよい。ある特定の実施形態では、組成物は、修飾炭水化物のみから作製される。かかる実施形態では、組成物は、100%純粋な修飾デンプンである。他の実施形態では、組成物は、約99%、90~99、85~99、80~99、70~90、50~70、30~70、10~30、5~10、又は0.1~5%の純粋な修飾デンプンである。
いくつかの実施形態では、炭水化物系材料は、任意の炭水化物源から由来するか、又は任意の炭水化物源から得られてもよい。他の実施形態では、炭水化物基材は、デンプン、セルロース、ガム、又はそれらの混合物である。
かかる炭水化物源としては、ソルガム、トウモロコシ、コムギ、オオムギ、オートムギ、ライコムギ、及び米などの穀物;ジャガイモ及びタピオカなどの塊茎;エンドウマメ及びレンズマメなどマメ科植物;サゴなどの様々なヤシの茎の髄;ワキシーメイズ(waxy maize)、ワキシーキャッサバ、ワキシーポテト、及びもち米などのワキシーデンプン;タピオカ及び例えば高アミロースコーンなど高アミロースデンプン、すなわち少なくとも40重量%、より具体的には少なくとも65重量%のアミロース含有量を有するデンプン、並びに従来の近交育種技術又は遺伝子改変植物種から含まれるが、これらに限定されない、任意の植物種から由来するデンプンを含む。ある特定の態様では、デンプン粉(starch flour)を使用してもよい。
ある特定の実施形態では、炭水化物基材は、炭水化物源から、約70%、80%、90%、又は好ましくは95%若しくは99%の純度で精製される。精製は当業者に既知の方法を用いて実施される。他の実施形態では、炭水化物基材は、精製することなく炭水化物源から使用されてもよい。かかる実施形態では、炭水化物源は、その後の誘導工程に直接利用される。
ある特定の実施形態では、本明細書での使用に好適なガムは、適切な用途で典型的に使用されるガムのいずれかを含む。例えば、食品用途では、有用なガムとしては、アルジネート、グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、カラギーナン、ペクチン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。化粧品及び医薬品の場合、有用なガムとしては、アラビアガム、アルジネート、ペクチネート、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルプロピルセルロース、及びキサントゲン酸セルロースが挙げられるが、これらに限定されない。日焼け止めにおける使用では、有用なガムとしては、キサンタンガム、グアーガム、及びアルジネートガムが挙げられるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態では、本明細書での使用に好適なセルロースは、適切な用途で典型的に使用されるセルロースのいずれかを含む。例えば、有用なセルロースとしては、セルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、微結晶セルロース、セルロース硫酸ナトリウム、及びヒドロキシエチルセルロースが挙げられ得るが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態では、炭水化物基材は、処理剤を用いて処理される。かかる処理により、1つ以上のアニオン性部分を含む「炭水化物誘導体」が得られる。ある特定の実施形態では、アニオン性部分は、炭水化物基材上で自然に発生するよりも多量で存在する。他の実施形態では、アニオン性部分は、炭水化物基材上に自然に発生しない。更なる実施形態では、アニオン性部分は、1つ以上の異なるアニオン性部分の組合せである。特定の非限定的な実施形態では、1つ以上のアニオン性部分は、カルボン酸、スルホン酸、リン酸、又はそれらの混合物である。いくつかの実施形態では、アニオン性部分は、カルボン酸である。
更に他の実施形態では、処理剤は、炭水化物の重量を基準に、約0.1~17重量%の濃度で使用される。更なる実施形態では、処理剤は、約0.1~15%、0.1~13%、0.1~10%、0.1~5%、0.1~3%、又は0.1~1%の濃度で使用される。より更なる実施形態では、処理剤は、約0.2~5%、又は0.2~4%、又は0.2~3%、又は0.2~2%、又は0.2~1%の濃度で使用される。なお更に他の実施形態では、処理剤は、約0.3~5%、又は0.3~4%、又は0.3~3%、又は0.3~2%、又は0.3~1%の濃度で使用される。なおまた更なる実施形態では、処理剤は、約0.3~1.8%、又は0.3~1.6%、又は0.3~1.4%、又は0.3~1.2%の濃度で使用される。またなお他の実施形態では、処理剤は、約0.4~17%、0.4~15%、0.4~13%、0.4~10%、0.4~5%、又は0.4~4%、又は0.4~3%、又は0.4~2%、又は0.4~1%の濃度で使用される。なおまた更なる実施形態では、処理剤は、炭水化物の重量を基準に、約0.4~1.8重量%、又は0.4~1.6重量%、又は0.4~1.4重量%、又は0.4~1.2重量%の濃度で使用される。
処理に必要な処理剤の量又は濃度を決定する際に、例えば、デンプンの重量に対して約0.8重量%の活性塩素の濃度で漂白剤により処理される炭水化物を考慮する。第1の工程は、漂白剤の活性塩素の量を決定することである。次いで、炭水化物を、デンプンの重量を基準に0.8重量%の活性塩素で処理する。したがって、100gのデンプン試料に対する0.8%の活性塩素とは、0.8gの活性塩素である。10%の活性塩素を有する次亜塩素酸ナトリウムを用いる場合、8gの10%活性塩素次亜塩素酸ナトリウムが、0.8gの活性塩素を送達するためには必要である。
ある特定の実施形態では、処理剤は、次亜塩素酸ナトリウムである。次亜塩素酸ナトリウムは、カルボン酸アニオン性部分を含む炭水化物誘導体を生成するのに有用である。他の実施形態では、次亜塩素酸ナトリウムは、炭水化物の重量を基準に、約0.1~5重量%の活性塩素が得られる濃度で使用される。更に他の実施形態では、次亜塩素酸ナトリウムは、炭水化物の重量を基準に、0.1~4重量%、又は0.1~3重量%、又は0.1~2重量%、又は0.1~1重量%の活性塩素の濃度で処理するために使用される。またなお他の実施形態では、次亜塩素酸ナトリウムは、約0.2~5%、又は0.2~4%、又は0.2~3%、又は0.2~2%、又は0.2~1%の活性塩素の濃度で処理するために使用される。更なる実施形態では、次亜塩素酸ナトリウムは、約0.3~5%、又は0.3~4%、又は0.3~3%、又は0.3~2%、又は0.3~1%の活性塩素の濃度で処理するために使用される。より更なる実施形態では、次亜塩素酸ナトリウムは、約0.3~1.8%、又は0.3~1.6%、又は0.3~1.4%、又は0.3~1.2%の活性塩素の濃度で処理するために使用される。またよりなお更なる実施形態では、次亜塩素酸ナトリウムは、約0.4~5%、又は0.4~4%、又は0.4~3%、又は0.4~2%、又は0.4~1%の活性塩素の濃度で処理するために使用される。更に他の実施形態では、次亜塩素酸ナトリウムは、約0.4~1.8%、又は0.4~1.6%、又は0.4~1.4%、又は0.4~1.2%の活性塩素の濃度で処理するために使用される。更に他の実施形態では、次亜塩素酸ナトリウムは、約0.1~1.0%の曝露されたカルボン酸を達成するために使用される。他の実施形態では、次亜塩素酸ナトリウムは、約0.1~0.8%の曝露されたカルボン酸を達成するために使用される。より更なる実施形態では、次亜塩素酸ナトリウムは、0.1~0.5%の曝露されたカルボン酸を達成するために使用される。他の実施形態では、次亜塩素酸ナトリウムは、約0.1~0.3%の曝露されたカルボン酸を達成するために使用される。更に他の実施形態では、次亜塩素酸ナトリウムは、約0.1~0.25%の曝露されたカルボン酸を達成するために使用される。よりなお更なる実施形態では、次亜塩素酸ナトリウムは、約0.1~0.2%の曝露されたカルボン酸を達成するために使用される。
ある特定の実施形態では、処理剤は、1-クロロ-2-スルホプロピオン酸(1-chloro-2-sulfopropionic acid:CSPA)である。CSPAは、スルホン酸アニオン性部分を含む炭水化物誘導体を生成するのに有用である。ある特定の実施形態では、CSPAは、約0.1~1.0%の結合スルホン酸を達成するために使用される。ある特定の実施形態では、CSPAは、約0.15~0.8%の結合スルホン酸を達成するために使用される。ある特定の実施形態では、CSPAは、0.15~0.5%の結合スルホン酸を達成するために使用される。ある特定の実施形態では、CSPAは、約0.15~0.3%の結合スルホン酸を達成するために使用される。ある特定の実施形態では、CSPAは、約0.15~0.25%の結合スルホン酸を達成するために使用される。ある特定の実施形態では、CSPAは、約0.15~0.2%の結合スルホン酸を達成するために使用される。
ある特定の実施形態では、処理剤は、トリポリリン酸ナトリウム(sodium tripolyphosphate:STPP)である。STPPは、ホスフェートアニオン性部分を含む炭水化物誘導体を生成するのに有用である。ある特定の実施形態では、STPPは、約0.1~0.5%の結合ホスフェートを達成するために使用される。ある特定の実施形態では、STPPは、約0.15~0.4%の結合ホスフェートを達成するために使用される。ある特定の実施形態では、STPPは、約0.15~0.35%の結合ホスフェートを達成するために使用される。ある特定の実施形態では、STPPは、約0.15~0.3%の結合ホスフェートを達成するために使用される。ある特定の実施形態では、STPPは、約0.15~0.25%の結合ホスフェートを達成するために使用される。ある特定の実施形態では、STPPは、約0.15~0.2%の結合ホスフェートを達成するために使用される。
ある特定の実施形態では、炭水化物誘導体は、オクテニルコハク酸無水物(OSA)で更に修飾される。ある特定の実施形態では、修飾は、炭水化物誘導体をOSAと混合して、オクテニルコハク酸でエステル化された炭水化物誘導体を産生することによって得られる。ある特定の実施形態では、OSAは、炭水化物の重量を基準に、約1~約7重量%、又は約1~約6重量%、又は約1~約5重量%、又は約1~約4重量%の最終濃度で使用される。ある特定の実施形態では、OSAは、炭水化物の重量を基準に、約2~約7重量%、又は約2~約6重量%、又は約2~約5重量%、又は約2~約4重量%の最終濃度で使用される。ある特定の実施形態では、OSAは、炭水化物の重量を基準に、約3~約7重量%、又は約3~約6重量%、又は約3~約5重量%、又は約3~約4重量%の最終濃度で使用される。
ある特定の実施形態では、OSAで修飾された炭水化物誘導体は、多価カチオンで架橋される。ある特定の実施形態では、多価カチオンは、金属又はアルカリ土類金属イオンからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、多価カチオンは、カルシウム、亜鉛、鉄、銅、及びチタンからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、多価カチオンは、二価である。二価カチオンは、カルシウム、亜鉛、鉄、銅、マグネシウム、及びチタンから選択されてもよい。ある特定の実施形態では、二価カチオンは、カルシウムである。ある特定の実施形態では、多価カチオンは、三価である。三価カチオンは、アルミニウム、コバルト、及び鉄から選択されてもよい。
ある特定の実施形態では、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩は、約0.1%~約99%、又は約0.1%~約90%、又は約0.1%~約75%、又は約0.1%~約50%、又は約0.1%~約25%、又は約0.1%~約10%、又は約0.1%~約5%、又は約0.1%~約3%、又は約1%~約90%、又は約1%~約75%、又は約1%~約50%、又は約1%~約25%、又は約1%~約10%、又は約1%~約6%、又は約1%~約4%、又は約2%~約3%の量でOSAを含む。
商業的な乾燥である場合、デンプンなどの通常の炭水化物は、自由に流動しないが、むしろ凝集塊又はケークへと凝集する傾向がある。換言すれば、個々のデンプン顆粒は、互いに粘着し、より大きな塊に凝集する傾向があり、したがって流動及び容易な移動を遅らせる。あるいは、自由流動性修飾炭水化物は、液体に匹敵する流動の容易さを呈し得る。例えば、自由流動性デンプンのある分量の乾燥生成物ジャーに入れ、ジャーを振盪すると、液体のような運動でデンプンを移動させることができるが、一方で通常のデンプンは、塊に凝集して落ちる。更に、内径約6mmのチューブを有する標準的な分液漏斗に通常のデンプンを入れた場合、通常のデンプンは、漏斗を強く振った場合であってもチューブを流れないであろう。一方で、大部分の自由流動性デンプン製品は、同じ条件下に置かれた場合、漏斗が完全に静止した場合であっても、漏斗から流れる。この顕著な自由流動の性質は、多くの用途にとって極めて重要である。
組成物では、撥水性の決定は、水などの水溶液の底部に沈降する組成物の量を調べることによって行われてもよい。撥水性を決定するために、水溶液を保持する容器中に組成物を入れ、水溶液に穏やかに混合し、一定期間沈降させる。容器の底部に沈降する材料の量又は体積を定量化する。より小さな空間体積を占める沈降材料は撥水性と見なされ、より大きな空間体積を占める沈降材料は、撥水性がより低い、又は撥水性ではないと考えられる。
撥水性についてのかかる一試験が提供される:簡潔には、5.00グラムの試料を100mLのGoetz型遠心チューブ内の75mLの精製水へと添加した。振盪せずにチューブを穏やかに10回反転させ、室温で1時間静置した。次いで、チューブを更に10回反転させ、15分間沈降させ、底部に沈降させた材料の量を読み取り、1.25時間後に沈降した平均量として記録した。2mL未満の値は撥水性と見なされ、5mLを超える値は撥水性でないと見なされる。
ある特定の実施形態では、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩は、約0mL~約5mL、又は約0mL~約4mL、又は約0mL~約3mL、又は約0mL~約2.5mL、又は約0mL~約2.0mL、又は約0mL~約1.5mL、又は約0mL~約1mL、又は約0mL~約0.5mL、約0.1mL~約5mL、又は約0.1mL~約4mL、又は約0.1mL~約3mL、又は約0.1mL~約2.5mL、又は約0.1mL~約2.0mL、又は約0.1mL~約1.5mL、又は約0mL~約1mL、又は約0mL~約0.5mLの体積の沈降材料を提供する。
自由流動性の決定はまた、粉末の安息角を調べることによって行われてもよい。安息角を決定するために、最初に粉末を高所から平坦な表面上へと注ぎ、その後、円錐様粉末勾配が水平表面に対して形成する角度を決定する。この角度を安息角として認定する。安息角が小さいほど、概して、自由流動の特徴が向上することを意味する。
いくつかの実施形態では、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩は、約5~約85度、又は約15~約75度、又は約15~約60度、又は約15~約45度、又は約15~約30度、又は約25~約75度、又は約25~約60度、又は約25~約45度、又は約25~約30度、又は約15度、又は約20度、又は約25度、又は約30度、又は約35度、又は約40度、又は約45度の安息角を有する。
本明細書に記載の組成物は、自由流動性、油吸収性、及び撥水性である炭水化物基材分子を提供する。かかる組成物は、スキンケア、ヘアケア、化粧品、食品成分、ダスティング及び潤滑剤、並びに乾式壁構成成分における用途のための組成物といった特性などを必要とする用途において有用である。いくつかの態様では、かかる組成物は、粉末製剤中の油吸収剤として有用である。いくつかの態様では、かかる組成物は、化粧品として有用である。いくつかの態様では、かかる組成物は、油又はグリース吸収剤として有用である。いくつかの態様では、かかる組成物は、ドライシャンプーにおける油吸収剤として有用である。いくつかの態様では、かかる組成物は、コンディショナーとして有用である。ある特定の実施形態では、かかる組成物は、日焼け止め組成物において有用である。いくつかの態様では、かかる組成物は、食品組成物において有用である。更に他の態様では、かかる組成物は、工業用途において有用である。
ある特定の実施形態では、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩は、スキンケア及び制汗剤などの異なる化粧品組成物中で使用することができ、ここで、自由流動特性、油吸収特性、及び撥水特性を提供する。ある特定の実施形態では、かかる化粧品組成物としては、顔用保湿剤、ボディローション、フェイシャルトリートメント、ファンデーション、アイシャドウ、ハイライト、チーク、フェイスパウダー、フェイスプライマー、口紅及びリップグロス、並びにリップクリームが挙げられるが、これらに限定されない。
化粧品スキンケア組成物は、異なる培地又は系を含んでもよく、組成物に好適な化粧用ビヒクル又は基材を含む。このビヒクルは、エマルジョン、水性系、溶媒系、又は水性系と溶媒系との組合せ、並びに無水系及び粉末系であってもよい。
ある特定の実施形態では、エマルジョンは、この技術の化粧品組成物の好ましいビヒクル又は基材であり、この種類の製品は、スキンケアクリーム及びローションを含む。水性相及び油性相を含むこれらのエマルジョンは、分散相としての油及び連続相としての水を有する水中油型エマルジョンであってもよいか、又は連続相である、油中に水が分散した油中水型エマルジョンであってもよい。組成物の約10~90重量%を含み得る油相は、典型的には、油、ワックス、及び乳化剤などの、この相に可溶性である美容的に許容される又は従来の油性物質で構成される。油相に含まれ得る化合物は、典型的には、鉱物、動物性及び植物性油、並びに脂肪、合成エステル、脂肪酸、脂肪族アルコール、高級脂肪族アルコール、アルキルアミン、ワックス、いわゆる鉱物脂肪及び油、例えばパラフィン油、ワセリン、セレシン、シリコーン油及びシリコーン脂肪である。水相は、組成物の約10~90重量%の水を含んでもよく、アルカリ、アルカノールアミン、多価アルコール、及び防腐剤などの水溶性構成成分を含む。これらのエマルジョンは、油相中に通常含有されるが、場合によっては種類に応じて水相中にあり得る、1種以上の乳化剤を含んでもよい。使用することができる乳化剤は、イオン性又は非イオン性であってもよく、よく知られており、従来品及び市販品の大きな群を構成する。それらは、それらの親水性親油性バランス(hydrophilic-lipophilic balance:HLB)を特徴とすることが多い。水中油型(O/W)乳化剤は、典型的には6.0超のHLBを有し、連続相が親水性であるエマルジョンを生成し、かかるエマルジョンは、概して水中で分散性する。この種類の乳化剤には、PEG300ジステアレート、ソルビタンモノラウレート、及びステアリン酸トリエタノールアミンが含まれる。油中水型(W/O)乳化剤は、通常、6.0未満のHLB、好ましくは5未満のHLBを有し、連続相が親油性であるエマルジョンを生成する。かかる乳化剤には、ラノリンアルコール、エチレングリコールモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、及びPEG200ジラウレートが含まれる。5~7のHLBを有する乳化剤は、それらが使用される方法に応じて、W/O又はO/W乳化剤のいずれかとして機能し得る。
使用される乳化剤の量は系に応じて変化することができ、典型的には、有効な乳化量であろう。ある特定の実施形態では、乳化剤の量は、組成物の約0.1~20重量%、好ましくは約0.2~10重量%で変化することができる。
様々な他の成分及び添加剤は、上記の化粧品スキンケアエマルジョン中の油相及び水相の一方又は両方に含まれ得る。これには、皮膚軟化剤、保水剤、増粘剤、UV光阻害剤、防腐剤、顔料、染料、着色剤、アルファヒドロキシ酸、香料及び芳香剤などの審美的促進剤、膜形成剤(防水剤)、制汗剤、脱臭剤、殺菌剤、抗真菌剤、抗微生物剤、並びに他の薬物及び溶媒が含まれる。これら及び他の活性成分及び機能性成分のうち1つ以上の有効量が一般に使用され、これは合計で、組成物の約0.1~25重量%、より具体的には約0.1~15重量%であり得る。
オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を用いる他の化粧品組成物は、添加された構成成分がその中で可溶性又は分散性である、水性系又は溶媒系を含む。水性系は、添加剤並びに活性成分及び機能性成分に加えてオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含んでもよく、任意選択的には、噴霧剤及び平衡水を含み得る。概して、水性系は、約10~99.8重量%の水、好ましくは約50~80重量%の水;約0.1~20重量%のオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩、好ましくは0.2~10重量%のオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩;約0.1~25重量%の添加剤及び成分、好ましくは0.1~15重量%の添加剤及び成分;並びに、約0~50重量%の噴霧剤、好ましくは0~30重量%の噴霧剤を含むであろう。この種類の組成物には、局所用スプレーと、芳香剤及び抗微生物剤を含有する製品とが含まれる。
ある特定の実施形態では、化粧品は、局所用スプレーであってもよい。局所用スプレーは、エアロゾルスプレー、又は噴霧剤を含有する製品を含んでもよい。既知の噴霧剤のいずれかを本発明の組成物に使用してもよいが、好ましい噴霧剤は、非ハロゲン化炭化水素、特にC~C直鎖及び分岐鎖炭化水素などの低沸点炭化水素、すなわちプロパン、ブタン、イソブタン、及びそれらの混合物が含まれた。他の好ましい噴霧剤としては、ジメチルエーテル、ヒドロフルオロカーボン、及び圧縮ガスなどのエーテル、例えばN及びCOが挙げられる。
ある特定の実施形態は、ビヒクル又は基材が、選択されたオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含有する他の化粧品組成物を含む場合、溶媒系を使用してもよい。溶媒系は、添加剤並びに活性成分及び機能性成分に加えてオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含んでもよく、任意選択的には、噴霧剤及び平衡溶媒を含み得る。溶媒は、スキンケア組成物の構成成分、より具体的には脂肪族アルコール、エステル、エーテル、ケトン、アミン、並びに芳香族、ニトロ化、及び塩化炭化水素を含む炭化水素を可溶化又は分散させ得る、既知の有機溶媒のいずれかであってもよい。特に好ましい有機溶媒は、C1~3アルコールなどの低級脂肪族アルコール、特にエタノールである。概して、溶媒系は、約25~99.8重量%の溶媒、好ましくは約50~80重量%の溶媒;約0.1~20重量%のオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩、又は好ましくは0.2~10重量%のオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩;約0.1~25重量%の添加剤、又は好ましくは約0.1~15重量%の添加剤;及び、約0~75重量%の噴霧剤、好ましくは約0~35重量%の噴霧剤を含んでもよい。
水性系又は溶媒系システムのいずれかに含まれ得る添加剤及び他の成分は、エマルジョン及び油性系について上記したもの同じである。溶媒系に含まれ得る噴霧剤は、水性系について上記したものと同じである。その上、水系と溶媒系との混合物を使用してもよく、ここで、水及び溶媒、特にアルコールは、構成成分、すなわちオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩、添加剤、及び噴霧剤と共に組み合わされる。かかる組成物は、組成物の約25~99.8重量%である水と溶媒との組合せ、好ましくは約50~80重量%を、上記の構成成分と共に含んでもよい。
本発明のオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を組み込んだ無水系及び粉末系を使用してもよい。無水系は、基材、例えば鉱油、ワックス、エステル、揮発性溶媒などの材料を含んでもよく、また、選択されたオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩、添加剤、並びに活性成分及び機能性成分も含むであろう。粉末系は、基材粉末材料として、トウモロコシデンプン及び雲母、粘土などの充填剤、並びに他の添加剤、及び活性成分及び機能性成分を含んでもよい。概して、無水系は、約10~99.8重量%、好ましくは10~90重量%の基材材料;約0.1~65重量%、好ましくは0.5~40重量%のオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩;及び約0.1~25重量%、好ましくは0.1~15重量%の添加剤を含んでもよい。粉末系は、0~99.8重量%、好ましくは1~90重量%の粉末材料;約0.1~99重量%、好ましくは0.5~90重量%のオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩;及び約0.1~25重量%、好ましくは約0.1~15重量%の添加剤を含んでもよい。
ある特定の実施形態では、化粧品組成物は、組成物の重量を基準に、約0.1~99重量%、好ましくは約0.2~90重量%のオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含んでもよい。エマルジョン系、水性系、及び溶媒系を使用する場合、先に述べたように、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩の量は、組成物の重量を基準に、約0.1~20重量%、好ましくは約0.2~10重量%を含んでもよい。無水系を用いる場合、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩の量は、約0.1~65重量%、好ましくは0.5~40重量%を含んでもよい。粉末系を用いる場合、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩の量は、約0.1~99重量%、好ましくは約0.5~90重量%を含んでもよい。
ある特定の実施形態では、本発明にかかるオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含有する化粧品組成物は、有効な審美的促進添加剤を更に含んでもよい。これは用途に応じて大きく異なり得る。
化粧品エマルジョン組成物の調製は、典型的には、1つの容器中に油溶性構成成分を添加すること、例えば約75°~8約0℃まで加熱すること、及び別の容器中に水溶性構成成分を合わせ、例えば約75°~約80℃に加熱することを含む。O/W又はW/Oエマルジョンが調製されているかどうかに応じて、次いで、加温された内相を撹拌しながら外相へとゆっくり添加してもよい。
いくつかの実施形態は、少なくとも1つの更なる食用成分もまた有することに加えて、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含む組成物で作製された食品組成物を対象とする。ある特定の例示的な食用成分としては、タンパク質又はタンパク質加水分解物、植物油、他の炭水化物、薬学的に許容される担体、及び以下に記載されるものなどの他の食品添加剤が挙げられ得るが、これらに限定されない。ある特定の実施形態では、例示的な食用成分としては、卵黄、甘味料(例えば、スクロース、レバウディオサイド、アルロース、コーンシロップ、グルコース)、塩、食用組成物で一般的に使用される調味料、液体(ミルク、クリーム)、香味油及び調理油(オリーブ油、コーン油、ヤシ油、ベニバナ油、キャノーラ油)を含む食用エマルジョンで一般的に使用される固形(チーズ、バター、脱脂乳固形分、ホエイタンパク質、カゼイン)油、香味抽出物、香味シロップ、水、酢、又は他の酸(液体又は粉末)、アルコール、繊維及び繊維由来製品、デンプン、ガム、他の食用親水コロイドが挙げられ得るが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の食品組成物は、固体又は液体形態であり得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の食品組成物は、乾燥粉末の形態をとり、少なくとも1つの塩又は酸を含んでもよい。
食品組成物の種類は限定されないが、様々な実施形態では、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含む食品組成物は、ソース、ドレッシング、アイスクリーム及び冷凍デザート、飲料、ヨーグルト、ベーカリーフィリング及びグレーズ、プリン、カスタード、又は他のクリーム若しくはクリーム様デザート及びデザートトッピング、並びに濃厚フルーツ調製物、チーズ若しくはチーズ様又はアナログチーズのスプレッド及び他の食用スプレッドのうち1つ以上である。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載の食品組成物は、様々な追加の合成及び天然の添加剤及び構成成分を含んでもよい。使用される特定の添加剤及び構成成分は、所望の最終製品の性質に依存するであろう。しかしながら、例示として、本明細書に記載の様々な食品組成物に含まれ得る成分の種類の例を以下に提供する。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩は、単独で、又は他の糖類、オリゴ糖、又は炭水化物と組み合わせて、使用することができる。更なるオリゴ糖の例としては、短鎖フルクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、マルトデキストリン、及びイヌリンが挙げられる。本技術の食品組成物は、別の炭水化物構成成分を更に含んでもよい。炭水化物構成成分の例としては、スクロース、高フルクトースコーンシロップ、デキストロース、加水分解デンプン、重合グルコース、マルトース、グルコース、ラクトース、フルクトース、又はそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載の食品組成物は、味改善化合物を含んでもよい。味改善化合物は、味改善組成物が食品組成物に含まれていなかった場合に経験され得たよりも、より砂糖様の味又は砂糖様の時間的プロファイルを有する食品組成物を生成する。味改善組成物としては、ポリオール、アミノ酸、及びそれらの対応する塩、ポリアミノ酸及びその対応する塩、糖酸及びその対応する塩、有機酸、無機酸、有機塩、無機塩、苦味化合物、風味料、収斂化合物、ポリマー、タンパク質又はタンパク質加水分解物、界面活性剤、乳化剤、フラボノイド、アルコール、合成甘味料、並びにそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載の食品組成物は、天然の高甘味度甘味料を含んでもよい。天然の高甘味度甘味料の例としては、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、レバウディオサイドF、ズルコシドA、ズルコシドB、ルブソシド、ステビア、ステビオシド、モグロシドIV、モグロシドV、羅漢果甘味料、シアメノシド、モナチン及びその塩(モナチンSS、RR、RS、SR)、クルクリン、グリチルリチン酸及びその塩、タウマチン、モネリン、マビンリン、ブラゼイン、ヘルナンドゥルシン、フィロズルチン、グリシフィリン(glycyphyllin)、フロリジン、トリロバチン、バイユノシド、オスラジン、ポリポドシド(Polypodoside)A、プテロカリオシド(pterocaryoside)A、プテロカリオシドB、ムクロジオシド、フロミソシド(Phlomisoside)I、ペリアンドリン(periandrin)I、アブルソシド(abrusoside)A、シクロカリオシド(cyclocarioside)I、及びそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載の食品組成物は、合成高甘味度甘味料を更に含んでもよい。合成高甘味度甘味料の例としては、スクラロース、アセスルファムカリウム、及び他の塩、アスパルテーム、アリテーム、サッカリン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、シクラミン酸、ネオテーム、N-[N-[3-(3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)プロピル]-L-a-アスパルチル]-L-フェニルアラニン-1-メチルエステル、N-[N-[3-(3-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-3-メチルブチル]-L-a-アスパルチル]-L-フェニルアラニン-1-メチルエステル、N-[N-[3-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)プロピル]-L-a-アスパルチル]-L-フェニラル-ラニン-1-メチルエステル、それらの塩、並びにそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。しかしながら、本明細書に記載の食品組成物のいくつかの実施形態は、合成甘味料を含まないであろう。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載の食品組成物は、抗酸化剤を更に含んでもよい。抗酸化剤の種類としては、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、エリトルビン酸、及びクエン酸の種類が挙げられる。他の例としては、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、及びアスコルビン酸カリウム;大豆レシチン;クエン酸及び脂肪酸とグリセロールとのエステル;クエン酸とモノ及びジグリセリドとのエステル;グルコース酸化酵素などの酵素;パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル;トコフェロール又はトコフェロールとアルファ-トコフェロールとの濃縮混合物;プロピルガレート(propyl galate);tert-ブチルヒドロキノン(TBHQ);ブチルヒドロキシアニソール(BHA);ブチルヒドロキシトルエン(BHT);クエン酸イソプロピル(混合物);並びに、クエン酸イソプロピル(モノ)が挙げられる。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載の食品組成物は、保存剤を更に含んでもよい。保存剤の例としては、プロピオン酸及び酢酸;プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸カルシウム、及び/又はプロピオン酸カリウム;エリトルビン酸ナトリウム;イソアスコルビン酸;並びに酢酸カルシウムが挙げられるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載の食品組成物は、乳化剤/安定剤を更に含んでもよい。乳化剤及び安定剤の例としては、アルギン酸プロピレングリコール、ステアリン酸ポリエチレン、ソルビタン誘導体(ステアリン酸ポリオキシエチレン、モノオレイン酸ポリオキシエチレン、モノラウリン酸ポリオキシエチレン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレン、モノステアリン酸ポリオキシエチレン、トリステアリン酸ポリオキシエチレン、ステアリン酸、モノオレイン酸、トリステアリン酸、モノパルミチン酸)、ステアロイル-2-乳酸ナトリウム(sodium stearoyl-2-lactylate)、ステアロイル-2-乳酸カルシウム(calcium stearoyl-2-lactylate)、プロピレングリコールを有する脂肪酸エステル、ジアセチル酒石酸エステル(tartaric diacetyl acid ester)及びグリセロールを有する脂肪酸、ジアセチル酒石酸エステル並びにモノ及びジグリセリド、レシチン、カゼインナトリウム、クエン酸(ナトリウム、一ナトリウム、二ナトリウム、及び三ナトリウム)、ガム(キサンタン、グアー、トラガカント、アラビア、コンニャク)、モノ及びジグリセリド、ソルビトール、セルロース誘導体(メチル、メチルエチル、ヒドロキシプロピル、マイクロクリスタリン(microcrystaline))、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、及び脂肪酸の塩(カルシウム、ナトリウム、カリウム、アンモニア)が挙げられるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載の食品組成物は、ポリオールを更に含んでもよい。ポリオールの例としては、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、マンニトール、イソマルト、ポリデキストロース、及び水素化デンプン加水分解物、又はそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載の食品組成物は、風味増強剤を更に含んでもよい。風味増強剤の例としては、グルタミン酸及びその塩、グアニル酸及びその塩、イノシン酸及びその塩、又はそれらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載の食品組成物は、増量剤を更に含んでもよい。本明細書で使用される「増量剤」という用語は、当該技術分野で典型的に使用される増量剤のいずれかであってもよく、ポリデキストロース、セルロース及びその誘導体、マルトデキストリン、コーンシロップ固形物、スクロース、フルクトース、グルコース、転化糖、ソルビトール、キシロース、リブロース、マンノース、キシリトール、マンニトール、ガラクチトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトール、イソマルト、マルトース、タガトース、ラクトース、イヌリン、グリセロール、プロピレングリコール、ポリオール、ポリデキストロース、ペクチン、アルジネート、アラビアガム、キサンタン、グアー、ジェラン、カラギーナン、ゼラチン、デンプン、及び修飾デンプンなど、又はそれらの組合せを含む。
更に他の実施形態は、少なくとも1つの更なる紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、又はその両方をまた有することに加えて、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含む組成物で生成された、日焼け止め製品を対象とする。かかる紫外線吸収剤又は紫外線散乱剤は、皮膚を紫外線から保護する望ましい濃度及び効果を達成するために使用される。紫外線吸収剤は、通常、エチルヘキシルメトキシシンナメート及びオクトクリレンなどの有機化合物である。一方で、紫外線散乱剤は、二酸化チタン及び酸化亜鉛などの無機粉末構成成分を含む。ある特定の実施形態では、日焼け止め製品は、異なる日焼け防止指数(sun protection factor:SPF)の数を達成するために特定の有機紫外線吸収剤と組み合わせた、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含む組成物で作製される。日焼け止め及び日焼け防止を提供する他の製剤において達成されるSPF数の例としては、5、10、15、20、30、50、及び100が挙げられるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態では、日焼け止めは、噴霧可能なように製剤化されてもよい。ある特定の実施形態では、日焼け止めは、ローションであるように製剤化されてもよい。
当該技術分野で既知の任意の日焼け止め活性物質、又はその組合せは、本明細書に記載の組成物で使用され得る。「日焼け止め活性物質」という用語は、約290~420nm、又は赤外線放射の間の波長領域内において吸収又は遮断を呈する、任意の紫外線遮断化合物を含むことが意図される。日焼け止め活性物質は、それらの化学構造に基づく5つの基:アミノ安息香酸;サリチル酸;桂皮酸;ベンゾフェノン;並びにアントラニル酸メンチル及びトリオレイン酸ジガロイルを含む種々の化学物質へと、好適に分類される。また、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、並びにポリエチレン及びポリアミドのもののようなポリマー粒子を含む、無機日焼け止めを使用してもよい。好適なアミノ安息香酸の例としては、アミノ安息香酸、その塩、並びにエチル、イソブチル、及びグリセリルエステルなどのその誘導体、p-ジメチルアミノ安息香酸、並びに4-(ジメチルアミノ)-安息香酸-2-エチルヘキシルエステル、4-(ジメチルアミノ)-安息香酸-2-オクチルエステル、及び4-(ジメチルアミノ)-安息香酸アミルエステルなどを含む4-アミノ安息香酸誘導体が挙げられる。好適な桂皮酸の例としては、メチル及びベンジルエステルなどのケイ皮酸誘導体、α-フェニルシンナモニトリル、並びにピルビン酸シンナモイルブチル(butyl cinnamoyl pyruvate)などが挙げられる。
例示的な実施形態では、日焼け止め活性物質は、FDA承認、又は欧州連合での使用のための承認をされている。好適なFDA承認日焼け止め活性物質の例は、参照により本明細書に組み込まれる「the Final Over-the-Counter Drug Products Monograph on Sunscreens」に記載されている。米国又は欧州連合における使用が承認されている特定の日焼け止め活性物質及びその量は、定期的な変更が行われるものと理解されたい。したがって、本明細書に記載の特定の例及び量は、限定することを意図するものではない。
別の実施形態は、本発明のOSA修飾炭水化物誘導体塩を含むボディパウダー組成物を対象とする。本発明のOSA修飾炭水化物誘導体塩は、ボディパウダー内の担体として作用し得る。ある特定の実施形態では、担体は、典型的には、ボディパウダーの約25重量%~約99重量%、好ましくは約30重量%~約80重量%、より好ましくは約35重量%~約75重量%、最も好ましくは約40重量%~約70重量%を含む。好ましくは、粉末担体がタルクを含む場合、タルクは、ボディパウダーの約50重量%未満を含む。ボディパウダーがショーツ(panty)領域での使用を意図される場合、好ましくは粉末は、ボディパウダーの5重量%未満、好ましくは3重量%未満、最も好ましくは約0重量%未満のタルクを含む。
かかるボディパウダーは、特に閉塞した皮膚上で過剰な水分の低減を助けるために、水分吸収剤を含んでもよい。本明細書で使用される場合、「水分吸収剤」という語句は、シリカ(又は二酸化ケイ素)、ケイ酸塩、又は炭酸塩を指す。ケイ酸塩及び炭酸塩は、炭酸塩又はケイ酸塩と、アルカリ(IA)金属、アルカリ土類(IIA)金属、又は遷移金属との反応によって形成されるものである。ある特定の好ましいものは、ミクロスフィア及び/又は楕円体の形態の水分吸収剤である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載の水分吸収剤は、最終的なボディパウダーが、ボディパウダーのグラム当たり約0.8グラムの過剰水分(0.8g/g)~ボディパウダーのグラム当たり約6.0グラムの過剰水分(6.0g/g);より好ましくは約1.0g/g~約4.0g/g;最も好ましくは約1.5g/g~約2.5g/gを吸収することが可能なように、ボディパウダー中に含まれる。
いくつかの実施形態において有用な水分吸収剤は、例えば、ケイ酸カルシウム、非晶質シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、又は炭酸亜鉛、並びにそれらの混合物を含む。本明細書で有用なケイ酸塩及び炭酸塩のいくつかの特定の例は、参照により本明細書に組み込まれる、「Van Nostrand Reinhold’s Encyclopedia of Chemistry.」、第4版、第155、169、556、及び849頁(1984年)にてより充分に説明されている。いくつかの実施形態では、水分吸収剤の合成バージョンは、特に、結晶性シリカに関連した安全上のリスクに起因して、シリカ及びケイ酸塩について使用される。合成バージョンは、これらの化合物の天然の採掘されたバージョンを用いるのではなく、製造プロセスにおける制御された化学反応によって形成され、その後更に精製される。本明細書で有用な合成炭酸塩は、Mallinckrodt又はWhittaker、Clark、及びDanielsなどの様々な供給業者から得ることができる。本発明において有用な合成ケイ酸カルシウムの例は、J.M.Huber.から入手可能な、Hubersorb(登録商標)250又はHubersorb(登録商標)600である。いくつかの実施形態では、水分吸収剤は、ボディパウダー組成物の、約2重量%~約60重量%、約6重量%~約60重量%、約16重量%~約55重量%、約20重量%~約50重量%、約25重量%~約45重量%、及び約35重量%~約40重量%を含む。水分制御用のシリカを主に含む吸収性粉末は、水分制御用のケイ酸塩及び/又は炭酸塩を主に含む粉末よりも好ましい。いくつかの実施形態では、粉末は、効率的な水分吸収に加えて良好な皮膚感触特性を寄与することが見出された、ミクロスフィア及び/又は楕円体の形態であるシリカを含む。本発明において有用なシリカ楕円体は、DuPontよりZELEC(登録商標)Silとして入手可能である。シリカミクロスフィアは、MSS-500、MSS 500/3、MSS-500/H、MSS-500/3H、MSS-500/N、及びMSS-500/3NとしてKOBOから入手可能であり、Spheron L-1500、Spheron P-1000、Spheron P-1500としてPresperseから入手可能であり、Silica Beads SB-300及びSB-700としてUS Cosmeticsから入手可能である。加えて、粉末の流動性の増加が望まれる実施形態では、シリカの少なくとも一部はヒュームドシリカであり、これは、Cabot Corporation(Cab-O-Sil(登録商標))及びDegussa(Aerosil(登録商標))から入手可能である。
ある特定の実施形態では、ボディパウダーは、更なる構成成分を含む。かかる構成成分は、米国特許第5,429,628号に記載されているような炭素臭気制御剤を含んでもよい。かかる炭素臭気制御剤は、ボディパウダー組成物の約0.1重量%~約25重量%の濃度で本発明において使用されてもよい。臭気吸収剤としてのその使用のために当該技術分野で既知である重炭酸ナトリウムもまた、使用されてもよい。本発明に含まれる場合、重炭酸ナトリウムは、ボディパウダー組成物の約0.1重量%~約50重量%で存在してもよい。抗微生物剤を使用してもよい。かかる薬剤は、抗菌剤、抗真菌剤、及びそれらの混合物から選択されてもよい。いくつかの実施形態では、抗微生物剤は、フェノールスルホン酸亜鉛、酸化亜鉛、トリクロサン、DuPont製のZelec(登録商標)AM、リシノール酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛、及びそれらの混合物から選択される。いくつかの実施形態では、抗微生物剤は、ボディパウダー組成物の約0.01重量%~約25重量%又は約0.1重量%~約10重量%の濃度で使用される。
更なる実施形態では、ボディパウダーは、例えば、皮膚保護剤、皮膚軟化剤、保湿クリーム、及び抗酸化剤などの皮膚助剤を含んでもよい。本明細書に記載の実施形態において有用な皮膚保護剤は、「the Cosmetic Bench Reference」、1994年版、第53頁;及び「the Monograph on Skin Protectant Drug Products for Over-the-Counter Human Use」、第21 CFR 347に記載されている。いくつかの実施形態では、皮膚保護剤は、コムデンプン(com starch)、カオリン、鉱油、重炭酸ナトリウム、ジメチコン、酸化亜鉛、コロイド状オートミール、及びそれらの混合物から選択される。存在する場合、皮膚保護剤は、ボディパウダー組成物の、約0.1重量%~約80重量%、約0.1重量%~約30重量%、又は約0.1重量%~約10重量%を含む。
更なる実施形態では、ボディパウダーは、皮膚軟化剤、保湿クリーム、抗酸化剤、結合剤、鎮痒薬、顔料、芳香剤、及び防腐剤のうち1つ以上を更に含んでもよい。
別の実施形態は、OSA修飾炭水化物誘導体塩を含む制汗剤組成物を対象とする。かかる制汗剤は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、「the Cosmetic Bench Reference」、第1994年版、第13頁に見られるような、当該技術分野で知られているものなどの成分を含んでもよい。例えば、制汗剤組成物は、油連続相として非アミノ官能化シリコーン油を含んでもよい。シリコーン油は揮発性又は非揮発性であり得る。いくつかの実施形態では、揮発性油は、3~9個のケイ素原子を含有する直鎖シロキサン、及びシクロペンタシロキサンなどの4~6個のケイ素原子を有する環状シロキサンである。市販の揮発性シリコーン油の例としては、Dow Corning Corporation製のグレード名344、345、244、245、及び246という油が挙げられる。ある特定の好適な非揮発性シリコーン油は、ポリアルキルシロキサン、特に、Dow Corning 556及びDow Corning 200シリーズの名称のもと市販されているCTFA指定ジメチコンを有するポリジメチルシロキサンである。ある特定の実施形態では、制汗剤組成物は、制汗剤組成物の総重量の0.05~50重量%、1~40重量%、又は5~30重量%の範囲の量で、非アミノ官能化シリコーン油を含む。制汗剤組成物はまた、1、2、又は3つのオレフィン結合を含有する不飽和カルボン酸のグリセリドを含む、天然油を含んでもよい。いくつかの実施形態では、グリセリドの一部である1、2、又は3つのオレフィン結合を含有する不飽和カルボン酸は、14~22個の炭素原子、16~20個の炭素原子、又は18個の炭素原子を含有する。他の実施形態では、天然油の量は、制汗剤組成物の総重量の約0.1~20重量%、0.5~15重量%、又は1~10重量%の範囲である。
保水剤はまた、制汗剤組成物にも含まれ得る。いくつかの実施形態では、保水剤は、グリセリン;ソルビトール;プロピレングリコール;ジプロピレングリコール;ジグリセロール;トリアセチン;鉱油;ポリエチレングリコール(好ましくは、PEG-400);ブタンジオール及びヘキサンジオールのようなアルカンジオール;エタノール;ペンチレングリコール;又はそれらの混合物である。他の実施形態では、保水剤は、制汗剤組成物の総重量の0.01~20重量%、0.1~10重量%、又は0.5~5重量%の量で用いられる。
制汗剤組成物は更に、芳香剤を含んでもよい。例示的な芳香剤としては、欧州特許第545,556号に記載されているような香料が挙げられる。いくつかの実施形態では、制汗剤に含有される芳香剤の量は、制汗剤組成物の総重量の約0.01~4重量%、0.1~3重量%、0.25~2重量%の範囲である。
制汗剤組成物の粘度は、典型的には、25℃で少なくとも約8000cP(1cP=1mPa・s)、少なくとも約8500cP、又は約8500cP~約15000cPである。粘度はDV-I粘度計(Brookfield Ltd)によって測定することができる。
更に別の実施形態は、OSA修飾炭水化物誘導体塩を含むシャンプー組成物を対象とする。いくつかの実施形態では、シャンプー組成物は、ドライシャンプー組成物である。かかるシャンプーは、OSA修飾炭水化物誘導体塩材料、疎水性皮膚軟化剤、特に長鎖アルカン、及び任意選択的には噴霧剤を含んでもよい。ドライシャンプー組成物は更に、芳香剤を含むことができる。いくつかの実施形態では、ドライシャンプーは、シリコーンを実質的に含まない。様々な実施形態では、ドライシャンプーは、石油系カチオン性界面活性剤を実質的に含まない。ある特定の実施形態では、ドライシャンプーは、ジステアリルジモニウムクロリドを実質的に含まない。
いくつかの実施形態では、ドライシャンプー組成物中のOSA修飾炭水化物誘導体塩材料の重量パーセントは、ドライシャンプー組成物の総重量を基準として、約0.1重量%~約15重量%、約1重量%~約12重量%、約2重量%~約10重量%、又は約4重量%~約8重量%であり得る。ある特定の実施形態では、ドライシャンプー組成物中のOSA修飾炭水化物誘導体塩材料の重量パーセントは、ドライシャンプー組成物の総重量を基準として、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約1重量%、又は少なくとも約4重量%であり得、好ましくは約50重量%を上限範囲とし得る。
様々な実施形態では、ドライシャンプー組成物は、毛髪を保湿するのに有用であり、したがってコンディショニング剤又はスタイリング剤として機能する、皮膚軟化剤を含み得る。皮膚軟化剤は、特に、疎水性皮膚軟化剤である。例えば、ドライシャンプー組成物の皮膚軟化剤は、長鎖アルカンを含み得る。本明細書で使用される場合、長鎖アルカンは、少なくともC10アルカン、又は少なくともC12アルカン、好ましくは最大C40アルカンである。例えば、ある特定の実施形態では、ドライシャンプー組成物は、C13~C15アルカンの形態である皮膚軟化剤を含むことができる。いくつかの実施形態では、皮膚軟化剤は、スクアラン及び/又はその1つ以上の誘導体、特にヘミスクアラン(hemisqualane)を含む。
いくつかの実施形態では、ドライシャンプー組成物は、1つ以上の疎水性皮膚軟化剤に加えて、当該技術分野で既知の1つ以上の更なるコンディショニング剤を含み得る。当該技術分野で既知の更なるコンディショニング剤としては、シリコーン(例えば、フェニルトリメチコン、ジメチコン、シクロメチコン、ジメチコンコポリオール、アミノシリコーンなど)、石油系カチオン性界面活性剤、ジステアリルジモニウムクロリド、カチオン性ポリマー及びグアーガムを含むグアー化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態は、本明細書に記載の組成物を用いる方法を対象とする。他の実施形態では、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩組成物を用いる方法は、食品内にオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含めることと、消費の食品とを含む。ある特定の実施形態では、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩組成物の使用方法は、化粧品内にオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含めることと、化粧品を適用することと、を含む。別の実施形態では、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩組成物の使用方法は、シャンプー内にオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含めることと、シャンプーの使用とを含む。別の実施形態では、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩組成物の使用方法は、制汗剤内にオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含めることと、制汗剤の使用とを含む。別の実施形態では、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩組成物の使用方法は、軟膏内にオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含めることと、軟膏を適用することとを含む。更なる実施形態では、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩組成物の使用方法は、日焼け止め内にオクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含めることと、日焼け止めを適用することとを含む。ある特定の実施形態では、組成物の使用は、食品、化粧品、ドライシャンプー、制汗剤、脱臭剤、軟膏、又は日焼け止めの構成成分としてである。
ある特定の実施形態では、本発明は、オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含む組成物を調製する方法を含み、当該方法は、炭水化物基材を処理して炭水化物誘導体を生成することと;炭水化物誘導体をオクテニルコハク酸無水物でエステル化して、オクテニルコハク酸でエステル化された炭水化物誘導体を生成することと;オクテニルコハク酸無水物でエステル化した炭水化物誘導体を、多価カチオンと混合することと、を含む。ある特定の実施形態では、多価カチオンと混合する前、組成物は、約8のpHである。ある特定の実施形態では、多価カチオンと混合した後、組成物は、約7のpHである。ある特定の実施形態では、炭水化物基材は、次亜塩素酸ナトリウムでの処理によって酸化される。他の実施形態では、炭水化物基材は、炭水化物の重量を基準に、約0.4~1.2重量%の活性塩素の濃度にて次亜塩素酸ナトリウムで処理される。いくつかの実施形態では、誘導体化デンプンが混合されるアルキル又はアルケニルコハク酸無水物は、OSAであり、混合は、炭水化物の重量を基準に約1~5基準%のOSAを用いて行われる。ある特定の実施形態では、誘導体化デンプンとOSAの混合は、約3~5%のOSAを用いて実施される。ある特定の実施形態では、カルシウムとデンプン誘導体及びオクテニルコハク酸無水物組成物との混合は、炭水化物上に存在するアニオン性官能基に対して約4~20倍の化学量論的等価でカルシウムを使用する。
本開示によって企図される主題は、以下の付番した実施形態に記載される。
1.修飾炭水化物であって、修飾炭水化物は、以下:
(a)1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、
(b)オクテニルコハク酸でエステル化され、及び
(c)多価カチオンと複合した、
炭水化物基材から生成される、修飾炭水化物。
2.1つ以上のアニオン性部分が、カルボン酸、スルホン酸、リン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の修飾炭水化物。
3.炭水化物基材が、デンプン、セルロース、及びガムから選択され、並びに
任意選択的には、炭水化物基材が、トウモロコシ、高アミロースコーン、ワキシーコーン、ジャガイモ、エンドウマメ、米、もち米、サゴ、タピオカ、ワキシータピオカ、及びそれらの混合物からなる群から供給されるデンプンである、
請求項2に記載の修飾炭水化物。
4.多価カチオンが、金属又はアルカリ土類金属イオンからなる群から選択され、並びに
任意選択的には、多価カチオンが、カルシウム、亜鉛、銅、鉄、及びチタンからなる群から選択される、
請求項3に記載の修飾炭水化物。
5.修飾炭水化物の安息角が、約20~約35である、請求項4に記載の修飾炭水化物。
6.炭水化物基材がデンプンであり、官能性アニオン部分がカルボン酸であり、及び多価カチオンがカルシウムである、請求項5に記載の修飾炭水化物。
7.修飾炭水化物が、以下:自由流動性、油吸収性及び撥水性、並びにそれらの混合から選択される性質を有する、請求項6に記載の修飾炭水化物。
8.請求項7に記載の修飾炭水化物を含む、パーソナルケア、食品、又は工業用組成物であって、
任意選択的には、組成物が、化粧品、日焼け止め、ローション、ドライシャンプー、制汗剤、脱臭剤、ボディパウダー、軟膏、コンディショナーである、
組成物。
9.食品、化粧品、ドライシャンプー、制汗剤、脱臭剤、軟膏、日焼け止め、又は工業用途の成分として使用する、請求項9に記載の組成物を用いる方法。
10.食品、化粧品、ドライシャンプー、制汗剤、脱臭剤、軟膏、又は日焼け止め用途における、請求項9に記載の組成物の使用。
11.修飾炭水化物を調製する方法であって、以下:
(a)炭水化物基材を処理して炭水化物誘導体を生成することと、
(b)炭水化物誘導体をオクテニルコハク酸無水物でエステル化して、オクテニルコハク酸でエステル化された炭水化物誘導体を生成することと、
(c)オクテニルコハク酸でエステル化された炭水化物誘導体を、多価カチオンと混合することと、
を含む、方法。
12.多価カチオンが、カルシウムを含み、
任意選択的には、多価カチオンが、酢酸カルシウム又は塩化カルシウムから選択され、
任意選択的には、多価カチオンと混合する前に、エステル化炭水化物誘導体が、約8のpHである、
請求項11に記載の方法。
13.処理工程が、炭水化物基材の重量を基準に、約0.1~約17重量%、約0.1~約15重量%、約0.1~約13重量%、約0.1~約10重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約3重量%、約0.1~約1重量%、又は約0.4~約1.2重量%の活性塩素の濃度で次亜塩素酸ナトリウムを使用する、
任意選択的には、処理工程が、炭水化物基材の重量を基準に、約0.4~約1.2重量%の活性塩素の濃度で処理するために次亜塩素酸ナトリウムを使用する、
請求項11又は12のいずれか一項に記載の方法。
14.エステル化工程が、炭水化物の重量を基準に、約1%~約5%のオクテニルコハク酸無水物を使用する、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
15.混合工程が、炭水化物上に存在するアニオン性官能基に対して4~20倍の化学量論的等価でカルシウムを使用する、請求項11~14のいずれか一項に記載の方法。
以下の実施例は、本発明の実施形態を更に例示する。実施例では、別途記載のない限り、全ての部及びパーセンテージは組成物の重量をもとに記載され、全ての温度は摂氏度である。
本明細書に記載の実施例及び他の実装形態は、例示的なものであり、本開示の組成物及び方法の全範囲の説明において、限定を意図するものではない。特定の実装形態、材料、組成物、及び方法の等価変更、修正、及び変形は、実質的に同様の結果を有する本開示の範囲内で行われ得る。
実施例1
炭水化物誘導体の調製
カルボン酸アニオン性部分を有する炭水化物誘導体は、デンプン系材料として、ジャガイモ、タピオカ、ワキシーコーン、又はデントコーンを用いて調製した。この誘導体化された炭水化物を調製するために、トウモロコシデンプンを、25℃及びpH8.5の水溶液に添加した。3%(w/w)NaOHを使用してpHを維持しながら、組合せたものを混合した。次に、無水デンプン量を基準に0.8%活性塩素の最終濃度を達成するように、次亜塩素酸ナトリウムを添加した。反応物を一定の撹拌で2時間維持し、カルボキシル化炭水化物誘導体を得た。
リン酸アニオン性部分を有する炭水化物誘導体は、デンプン系材料としてデントコーンを用いて調製した。この誘導体化された炭水化物を調製するために、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)を水中に溶解して、デンプン重量を基準に14重量%の最終STPP量及び150%の総溶液を達成した。濃塩酸(HCl)を用いて混合することで、溶液をpH6.5に調整した。トウモロコシデンプンを溶液へ添加し、30分間混合し、脱水し、風乾した。風乾デンプンをSTPPで含浸させ、152℃に設定されたオーブンに移し、45分間熱処理した。誘導体化リン酸デンプンを水に添加し、1:1.5であるデンプンと水との最終重量比を有するスラリーを産生し、リン酸化炭水化物誘導体を得た。
予想例:スルホン酸アニオン性部分を有する炭水化物誘導体は、デンプン系材料としてジャガイモ又はデントコーンを用いて調製される。この誘導体化された炭水化物を調製するために、デンプンを、1:1.25であるデンプンと水との比で水中においてスラリー化する。次に、水酸化カルシウムを添加して、デンプン重量を基準に2重量%の水酸化カルシウムの最終濃度を達成する。1-クロロ-2-スルホプロピオン酸(CSPA)を添加して、水酸化カルシウムを用いてpHを11.2に維持しながら、デンプンの量を基準に5重量%の最終濃度を達成する。反応を40℃で1時間進行させる。HClを用いてpHを3.0に下げ、次いで濾過し、水で洗浄し、乾燥させる。スルホン酸デンプンを水中に再スラリー化させて、1:1.5であるデンプンと水との最終重量比を達成し、スルホン化炭水化物誘導体を得る。
実施例2
OSA修飾デンプンの調製
天然炭水化物基材又は炭水化物誘導体を、以下の反応条件下において、オクテニルコハク酸無水物(OSA)と反応させた。100部のデンプン(天然又は修飾、現状有姿)を、125部の水と合わせて、反応スラリーを調製した。3%の水酸化ナトリウム(NaOH)用いて、反応混合物のpHを7.5~8.0まで上昇させた。所望の量のオクテニルコハク酸無水物(デンプンの重量を基準に1重量%~5重量%、無水)を、1.5時間にわたって反応混合物へゆっくりと添加した。OSAを完全に添加した後、反応スラリーを少なくとも4時間混合した。3%のNaOHを用いてpHを7.5に維持した。次いで、塩酸(HCl)の25%溶液を用いて、反応混合物を5.0~6.0のpHにした。次いで、デンプンを真空濾過により回収し、水で洗浄し、40~41℃にてオーブン内で一晩乾燥させた。
実施例3
OSAによるデンプンのイオン架橋
実施例2に記載のデンプン試料を、修飾後架橋のためにカルシウムで処理した。秤量した水の量(NaOH添加のためにマイナス10g)を調製して、最終的な30%固形スラリーを得た。次に、50gの無水OSA修飾デンプン(実施例2からのカルボキシル化誘導体)を水に添加した。混合物のpHを、1N NaOH(最大10g)を用いて調整して、最終pH8を達成した。追加の水とNaOHとが合計で最大10gになるように、追加の水を添加した。次に、酢酸カルシウム一水和物塩又は他の塩(表1A及び表1Bに列挙されるものなど)の形態であるカルシウムを混合物へ投入し、必要に応じてpH7に調整した。混合物を2時間反応させた。生成物を濾過し、乾燥させた。産生された試料の詳細な説明は表1で見ることができる。対照として、カルシウムの代わりにアルミニウムで試料を処理した。
オクテニルコハク酸へエステル化された炭水化物誘導体をカルシウム源と混合する場合、工程は、炭水化物上に存在するアニオン性官能基に対して4~20倍の化学量論的等価でカルシウムを使用した。炭水化物上に存在するアニオン性官能基を定量化するために、炭水化物上に存在するアニオン性官能基(すなわち、総カルボン酸基)%を計算する必要がある。これは、例えば、5.0gのデンプンを25mLの0.1N HClと混合し、スラリーを1/2時間撹拌することによって行った。次に、スラリーを小型ブフナー漏斗を通じて真空濾過し、濾液がAgNOにより負のClを示すまで濾過ケークを精製水20mL部分で洗浄するか、又はHClの完全除去を確実にするのに充分な分量の精製水で洗浄する。次に、洗浄された濾過ケーク(及びデンプンケークに付着する場合、濾紙)を600mLのビーカーに移し、デンプンを100mLの精製水でスラリー化する。200mLの熱い精製水(およそ95℃)を添加し、次いでビーカーを沸騰水浴中に静置し、10分間撹拌しながら調理する。ビーカーを浴から取り外し、2~4滴のフェノールフタレイン試液(T.S.)を添加し、熱いうちに、0.1N NaOHで第1のパーマネントピンクのエンドポイントに滴定する。エンドポイントは15秒以上持続したものとして定義した。アニオン性官能基%を決定するための計算は、COOH%=[(mL NaOH)×(N NaOH)×(0.045)]/無水試料重量×100であった。
表1Aに示されるように、次亜塩素酸ナトリウム及びオクテニルコハク酸無水物パーセンテージの範囲を、様々なデンプン源に使用して、カルシウムと複合されたカルボキシル化OSA修飾炭水化物誘導体を得た。
Figure 2023513166000002
実施例2に記載のデンプン試料(カルボキシル化OSA修飾炭水化物誘導体)を、カルシウム処理に使用される同じ手順を用いて、修飾後架橋のために異なる多価イオンで処理した。表1Bに示すように、カルボキシル化OSA修飾炭水化物誘導体は、鉄、銅、亜鉛、及びカルシウムでイオン架橋された。
Figure 2023513166000003
実施例1に記載のデンプン試料(リン酸化誘導体)を処理して、カルシウムで架橋されたリン酸化OSA修飾炭水化物誘導体を得た。表1Cに示すように、次亜塩素酸ナトリウムの代わりに30%STTP溶液を用いることを除き、カルシウム処理で使用される同じ手順を用いてデンプン基材で実施して、カルシウムに架橋されたリン酸化OSA修飾炭水化物誘導体を得た。
Figure 2023513166000004
実施例4
撥水試験
実施例3に記載の試料を撥水性について試験した。疎水性及び撥水性のこの半定量的な方法は、目盛り付き遠心チューブでの非常に軽い試料の撹拌、及びチューブの底部に沈降し得る任意の得られた「湿潤」材料の観察を包含し、次いで、測定及び記録を行った。
簡潔には、5.00グラムの試料を100mLのGoetz型遠心チューブ内の75mLの精製水へと添加した。振盪せずにチューブを穏やかに10回反転させ、室温で1時間静置した。次いで、チューブを更に10回反転させ、15分間沈降させ、底部に沈降させた材料の量を読み取り、1.25時間後に沈降した平均量として記録した。2mL未満の値は撥水性と見なされ、5mLを超える値は撥水性でないと見なされる。結果を表2に示す。
Figure 2023513166000005
実施例5
植物性基材の特性評価
オクテニルコハク酸修飾デンプン誘導体塩を、流動性、撥水性、及び油吸収性の特性について分析した。結果を表3に示す。1~5%OSAを含有する更なる試料を作製し、試験した。かかる試料は予想通りに実施された。
自由流動の決定は、乾燥粉末からの安息角を調べることによって行われた。安息角を決定するために、最初に粉末を高所から平坦な表面上へと注ぎ、その後、粉末勾配が水平表面に対して形成する角度を決定した(ホソカワのパウダテスタモデルPT-X、ホソカワミクロンB.V.)。この角度を安息角として認定した。より小さい安息角は、概して、自由流動特性の向上を意味する。すなわち、より小さい安息角を有する組成物は、より大きな安息角を有する組成物よりも高い流動性を有すると予測される。
撥水性の決定は、実施例4に記載のように決定した。
およそ4グラムの試料を遠心チューブに添加し、次いで、およそ20グラムの油をチューブに添加することによって、油吸収%の決定を行った。次いで、チューブを高速で数秒間ボルテックスし、数回反転させ、デジタルボルテックスミキサで速度1000にて30分間混合させた。スラリーを、トウモロコシについては4750rpmで15分間、ジャガイモについてはタピオカで20分間遠心分離した。液体を、風袋引きした25mLのビーカーへとデカントし、3.5分後に(30秒以内に落下しない場合)に重量を記録した。油吸収は、総油とデカントされた油との差を、試料の重量で割ったものとして測定した[吸収油%=(液体開始重量-デカントした液体)/試料重量×100]。概して、より高い油吸収を有する組成物は、より高い油吸収を有する組成物と比較して、日焼け止め、ローション、及び軟膏などの多くの製剤において、脂っぽさを緩和し、好ましい感覚特性を提供する性能を向上させる。ドライシャンプーなどのある特定の製剤では、大量の油を吸収する能力を有する組成物が好ましい。
Figure 2023513166000006
実施例6
日焼け止めの製剤化及び吸収性測定
オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩(試料番号14など)を含有する例示的な日焼け止め製剤は、表4Aに列挙される成分を用いる次の工程によって調製される:成分#1をメインタンクに加え、次いで75~80℃まで加熱し、成分#2~3を添加した。均質になるまで混合する。別の容器では、成分#4~10を加熱し、次いでメインタンクに添加した。別の容器内の油相を成分#11ですすぎ、次いでメインタンクに添加した。均質になるまで約15~20分間混合した。混合物を45℃未満に冷却し、次いで成分#12~13を添加した。成分#14を添加し、次いで、均質になるまで約10分間混合した。pHを5~6.5に調整した。
表4Aは、計算された日焼け止めSPF30を有する日焼け止めの有機バージョンのための製剤を提供し、鉱物を含まないか、又は無機含有量が低い日焼け止め製剤を提供する。表4Bは日焼け止めの鉱物系バージョンの製剤を提供する。オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含有する日焼け止めは、鉱物系、鉱物低減、又は無鉱物製剤として調製した。
Figure 2023513166000007
上記の組成物は、皮膚に吸収されるために各組成物に必要な円形回転の摩擦数を計数することによって、皮膚吸収性について試験した。結果を表4Bに列挙する。
Figure 2023513166000008
日焼け止め製剤を、修飾デンプンの有無にかかわらず、表4Aに従って作製し、それらの撥水性を図1に示すように評価した。およそ2mLの日焼け止めSPF30製剤(図1B)、又はデンプンを含まずに作製された対照製剤(図1A)を、50mLの水に添加した。試料番号14で調製した日焼け止めSPF30は、水の上部に浮いた。比較すると、デンプンなしで調製された対照日焼け止めSPF30(表4Aのライン14)は、容器の底部に着地するように沈降し、これは水に浮かなかった。試料番号14で調製した日焼け止めSPF30製剤は、良好な撥水性を呈したことが観察された。
更なる例示的な日焼け止めは、表4Bからの成分を用いる次の工程によって調製した:成分#1~#3をメインタンクに添加し、次いで70~75℃に加熱した。均質になるまで混合した。別の容器(油相)では、加熱された成分#4~#6は、70~78℃まで加熱し、次いでメインタンクに添加した。別の容器内の油相を成分#7ですすぎ、次いでメインタンクに添加した。均質になるまで約15~20分間混合する。混合物を50℃未満に冷却した。次いで成分#8~#12を添加する。成分#13を添加してpH(5~6.5)を調整し、次いで、均質になるまで混合した。
表4Bは、計算された日焼け止めSPF50を有する日焼け止めの鉱物系バージョンのための製剤を提供した。表4Bは日焼け止めの鉱物系バージョンの製剤を提供した。オクテニルコハク酸修飾炭水化物誘導体塩を含有する日焼け止めは、鉱物系、鉱物低減、又は無鉱物製剤として調製した。
Figure 2023513166000009
実施例7
ボディパウダー用製剤
例示的なボディパウダーは、表6の成分を用いる次の工程によって調製した:全ての成分(#1~#4)を合わせ、例えば、均一になるまでリボンブレンダでブレンドした。
Figure 2023513166000010
実施例8
ドライシャンプー用製剤
予想例:噴霧剤を含有する例示的なドライシャンプーは、表7の成分を用いる次の工程によって調製される:適切なタンク中に成分#1を添加した。成分#2をゆっくりと添加し、完全に分散するまで混合して、濃縮相を作成する。缶を濃縮相で充填し、成分#3a又は#3bを添加する。
Figure 2023513166000011
噴霧剤を含まない例示的なソフト・ドライ・シャンプーは、表8の成分を用いる次の工程によって調製された:リボンブレンダ中へ、示されるような順序で、成分#1~成分#4(全構成成分)を添加した。完全に均質になるまでブレンドした。
Figure 2023513166000012
実施例9
彩色用化粧品用製剤-バラ色ハイライター
予想例:例示的なバラ色ハイライター彩色用化粧品は、表9Aからの成分を用いる次の工程によって調製される:成分#1~成分#4(全乾燥成分)を合わせ、均一になるまでリボンブレンダ内でブレンドする。#5番目(Ritasol)及び#6番目(Cetiol C 5)を粉末混合物へ加え、均一になるまでブレンドする。
Figure 2023513166000013
例示的なバラ色ハイライター彩色用化粧品は、表9からの成分を用いる次の工程によって調製した:成分#1~成分#4(全乾燥成分)を合わせ、均一になるまでリボンブレンダ内でブレンドした。成分#5(Ritasol)~成分#7(Cetiol C 5)を粉末混合物に添加し、均一になるまでブレンドした。ブリキ缶に押し込んだ。
Figure 2023513166000014
実施例10
彩色用化粧品用製剤-アイシャドウ
予想例:例示的なアイシャドウ彩色用化粧品は、表10からの成分を用いる次の工程によって調製される:成分#1~成分#3(全乾燥成分)を合わせ、均一になるまでリボンブレンダ内でブレンドする(ある特定の実施形態では、単一の製剤は、2a、2b、2c、2d、又は2eのいずれか1つを含む)。次に、成分#4(Ritasol)及び成分#5(Eutanol G)を粉末混合物に添加し、均一になるまでブレンドする。
Figure 2023513166000015
実施例11
軟膏用製剤
例示的な軟膏は、表11からの成分を用いる次の工程によって調製した:タンク中の成分#1~成分#4を合わせ、75~75℃で10~15分間混合した。確実に全てのワックスを融解し、均質になるまで混合した。タンク中に成分#5を添加し、完全に分散するまで混合した。これは熱注入生成物であった。生成物を60~65℃で充填した。
Figure 2023513166000016
実施例12
制汗剤用製剤
予想例:例示的な制汗剤は、表12の成分を用いる次の工程によって調製する:タンク中に成分#1~成分#5を添加し、75~80℃で10~15分間混合する。全てのワックスを確実に融解させ、均質になるまで混合する。成分#6を添加し、完全に分散するまで混合する。これは熱注入生成物である。65~70℃で生成物を充填する。
Figure 2023513166000017
予想例:制汗剤の例示的なロール(roll)は、表13からの成分を用いる次の工程によって調製される:タンク中に成分#1~成分#6を添加し、75~80℃で10~15分間混合する。全てのワックスを確実に融解させ、均質になるまで混合する。タンク中に成分#7を添加し、完全に分散するまで混合する。
Figure 2023513166000018
実施例13
コンディショナー用製剤
例示的なコンディショナーは、表14からの成分を用いる次の工程によって調製した:メインタンク中に成分#1を添加した。サイドタンク中の成分#2~3を予備混合し、メインタンク中に70~75℃で10~15分間添加する。予備混合容器を成分#4ですすぎ、メインタンクに添加した。メインタンク中に成分#5を添加した。サイドタンク(油相)中で、成分#6~#9を混合する。全てのワックスを融解し、70~75℃で均質になるまで混合する。油相をメインタンクに添加し、70~75℃で10~15分間混合する。成分#10を有する油相容器をすすぎ、メインタンクに添加した。成分#11を添加し、冷却を始めた。50℃未満で、成分#12~#15を添加し、均質になるまで混合した。
Figure 2023513166000019
実施例14
彩色用化粧品用製剤-バラ色ルースパウダー
例示的なバラ色ハイライター彩色用化粧品は、表15からの成分を用いる次の工程によって調製した:成分#1~成分#4(全乾燥成分)を合わせ、均一になるまでリボンブレンダ内でブレンドした。
Figure 2023513166000020

Claims (15)

  1. 修飾炭水化物であって、前記修飾炭水化物は、以下:
    (a)1つ以上のアニオン性部分で誘導体化され、
    (b)オクテニルコハク酸でエステル化され、及び
    (c)多価カチオンと複合した、
    炭水化物基材から生成される、修飾炭水化物。
  2. 前記1つ以上のアニオン性部分が、カルボン酸、スルホン酸、リン酸、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の修飾炭水化物。
  3. 前記炭水化物基材が、デンプン、セルロース、及びガムから選択され、並びに
    任意選択的には、前記炭水化物基材が、トウモロコシ、高アミロースコーン、ワキシーコーン、ジャガイモ、エンドウマメ、米、もち米、サゴ、タピオカ、ワキシータピオカ、及びそれらの混合物からなる群から供給されるデンプンである、
    請求項2に記載の修飾炭水化物。
  4. 前記多価カチオンが、金属又はアルカリ土類金属イオンからなる群から選択され、並びに
    任意選択的には、前記多価カチオンが、カルシウム、亜鉛、銅、鉄、及びチタンからなる群から選択される、
    請求項3に記載の修飾炭水化物。
  5. 前記修飾炭水化物の前記安息角が、約20~約35である、請求項4に記載の修飾炭水化物。
  6. 前記炭水化物基材がデンプンであり、前記官能性アニオン部分がカルボン酸であり、及び前記多価カチオンがカルシウムである、請求項5に記載の修飾炭水化物。
  7. 前記修飾炭水化物が、以下:自由流動性、油吸収性及び撥水性、並びにそれらの混合から選択される性質を有する、請求項6に記載の修飾炭水化物。
  8. 請求項7に記載の修飾炭水化物を含む、パーソナルケア、食品、又は工業用組成物であって、
    任意選択的には、前記組成物が、化粧品、日焼け止め、ローション、ドライシャンプー、制汗剤、脱臭剤、ボディパウダー、軟膏、コンディショナーである、
    組成物。
  9. 食品、化粧品、ドライシャンプー、制汗剤、脱臭剤、軟膏、日焼け止め、又は工業用途の成分として使用する、請求項9に記載の組成物を用いる方法。
  10. 食品、化粧品、ドライシャンプー、制汗剤、脱臭剤、軟膏、又は日焼け止め用途における、請求項9に記載の組成物の使用。
  11. 修飾炭水化物を調製する方法であって、以下:
    (a)炭水化物基材を処理して炭水化物誘導体を生成することと、
    (b)前記炭水化物誘導体をオクテニルコハク酸無水物でエステル化して、オクテニルコハク酸でエステル化された炭水化物誘導体を生成することと、
    (c)オクテニルコハク酸でエステル化された前記炭水化物誘導体を、多価カチオンと混合することと、
    を含む、方法。
  12. 前記多価カチオンが、カルシウムを含み、
    任意選択的には、前記多価カチオンが、酢酸カルシウム又は塩化カルシウムから選択され、
    任意選択的には、前記多価カチオンと混合する前に、前記エステル化炭水化物誘導体が、約8のpHである、
    請求項11に記載の方法。
  13. 前記処理工程が、前記炭水化物基材の重量を基準に、約0.1~約17重量%、約0.1~約15重量%、約0.1~約13重量%、約0.1~約10重量%、約0.1~約5重量%、約0.1~約3重量%、約0.1~約1重量%、又は約0.4~約1.2重量%の活性塩素の濃度で次亜塩素酸ナトリウムを使用する、
    任意選択的には、前記処理工程が、前記炭水化物基材の重量を基準に、約0.4~約1.2重量%の活性塩素の濃度で処理するために次亜塩素酸ナトリウムを使用する、
    請求項11又は12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記エステル化工程が、炭水化物の重量を基準に、約1%~約5%のオクテニルコハク酸無水物を使用する、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 混合工程が、炭水化物上に存在するアニオン性官能基に対して4~20倍の化学量論的等価でカルシウムを使用する、請求項11~14のいずれか一項に記載の方法。
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