JP2023502490A - 電磁放射線遮蔽用の柔軟な積層体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、a)少なくとも1つの金属箔と、b)繊維材料、フィルム材料もしくは発泡材料を含むかまたはそれからなる面状の基材とを含む、電磁放射線遮蔽用の柔軟な積層体であって、該積層体の底面における切り込みから形成された複数の図形を有する積層体、該積層体を用いた電磁放射線遮蔽部品の製造方法、および電磁放射線を遮蔽するための該積層体の使用に関する。

Description

発明の背景
本発明は、電磁放射線遮蔽用の柔軟な積層体、電磁放射線遮蔽部品の製造方法、該方法により得られた部品、および電磁放射線を遮蔽するための該柔軟な積層体の使用に関する。
従来技術
電磁波には、電界成分と磁界成分とがある。電子部品が発する波は、通電用、蓄電用を問わず、相互に電磁干渉(electromagnetic interference, EMI)を引き起こす可能性がある。半導体技術の飛躍的な進歩により、電子部品はますます小型化し、電子装置内のその密度は大幅に高まっている。例えばエレクトロモビリティ、航空宇宙技術、医療技術、または家電製品などの分野では、電子システムの複雑化に伴い、個々のコンポーネントの電磁両立性が大きな課題となっている。例えば、電動車両では、高出力の電気駆動装置が非常に狭い空間に組み込まれ、電子部品によって制御されている。電気エネルギーを貯蔵・供給するために、多くの分野でリチウムイオン電池とそれに付随する制御電子機器が使用されている。個々の部品が互いに干渉しないことを保証する必要がある。電磁両立性を実現するために、電磁的影響を遮蔽筐体により減衰させることが知られている。電磁両立性(EMC)という用語は、例えば、DIN VDE 0870によれば、電気機器がその環境において、他の機器をも含み得るこの環境に許容できない影響を与えることなく満足に機能する能力と定義されている。したがって、EMCは、放出された放射線の遮蔽と他の電磁放射線に対する耐性という2つの条件を満たす必要がある。この場合、多くの国では、対応するデバイスが法的規制に準拠している必要がある。DIN VDE 0870によれば、電磁干渉(EMI)とは、電磁波が電気回路、デバイス、システム、または生体に及ぼす影響のことである。このような影響は、影響を受ける対象物において、許容できる障害のみならず、例えばデバイスの機能性や人への危険性など、許容できない障害をも招き得る。このような場合には、対応する保護措置を講じなければならない。EMI遮蔽の対象となる周波領域は、一般的に100Hz~100GHz、特に約10MHz~10GHzである。
エレクトロモビリティ技術を成功させるためには、部品の電磁両立性、省エネルギー性、および熱管理が課題となる。最新のブラシレスモータや各種制御ユニットを使用するには、交流および三相交流の形態の電力供給が必要である。その際、電子コンポーネントは、異なる周波数の望ましくない磁気的、電気的、および電磁的な振動を発する。これらの振動は、一方では他の制御ユニットの干渉源となるおそれがあり、また他の部品から発せられた振動によって制御ユニット自体がその機能を妨げられる。
電子コンポーネントが互いの機能の発揮に悪影響を及ぼさないように、例えばアルミニウムなどの金属製の筐体を使用してこれらを電磁気的に遮蔽することは知られている。しかし、純金属製の遮蔽体を使用すると、材料の重量が増加し、また打抜き加工、曲げ加工および腐食防止剤の塗布による手間のかかる製造が必要となって非常にコストがかかるなど、様々な欠点がある。また、金属材料の場合、設計上の様式の自由度は非常に限られている。プラスチック製の遮蔽体は、金属製に比べて所望の形状にするのがはるかに容易である。ほとんどのプラスチックは絶縁体であるため、例えば電気めっきや物理蒸着(Physical Vapor Deposition、PVD)により表面コーティングを施すことで、これらに導電性を付与することができる。また、プラスチックおよび/または繊維を含む少なくとも1つの層と、少なくとも1つのアルミニウム層とを含む層状材料を使用することも知られている。こうした層状材料の欠点は、機械的損傷、特にクラックを生じずに立体的に変形する能力が非常に限られていることである。
スクリーンの電磁遮蔽に、電磁遮蔽材を薄く広い間隔で格子線状に印刷した透明支持体を使用することも知られている。例えば、欧州特許出願公開第0998182号明細書(独国特許出願公開第69923142号明細書)には、スクリーンの前面にフロントパネルとして取り付け、スクリーンの前面から放射される電磁放射線を遮蔽することができる電磁遮蔽板が記載されている。電磁遮蔽は導電性の格子で行われ、格子線が可能な限り視認できないように、個々の線は十分に細く、かつ十分な間隔を有することが必要である。格子パターンを生成するために、例えばガラス板に導電性ペーストが印刷される。
独国特許出願公開第102005001063号明細書には、特に建築物において電磁波を遮蔽するための層状材料が記載されている。該層状材料は、少なくとも1つの繊維含有層と少なくとも1つのアルミニウム層とを含む。繊維含有層は、織物、緯編物、経編物、レイドウェブ、繊維束、好ましくは繊維不織布とすることができる。材料への接着剤およびビチューメンの浸透をより良好にし、かつガスを逃がすために、アルミニウム層および繊維含有層の双方に穿孔を設けても良いことが記載されている。他の箇所には、アルミニウム層が、少なくとも一方向において、その方向の繊維含有層の長さに対して2~35%の範囲の伸長性を有し得ることが記載されている。伸長性を高めるために穿孔加工を施すことは教示されていない。
国際公開第2008/130201号では、電磁波の遮蔽に、ポリマー樹脂層と少なくとも1つの金属箔層とを含む積層体を使用することが教示されている。この積層体は、純金属箔と比較して良好な引張安定性および柔軟性が特徴であるとされている。当該発明の実施形態は、片面または両面にエンボス加工を施した領域を有する積層体、または穿孔加工を施した領域を有する積層体に関するものである。穿孔加工を施した領域の直径は、10μm~5mmの範囲であることが好ましい。したがってこの場合、積層体に所定の直径の穴を導入すること、すなわち打抜き加工を施して積層体から材料を除去することが重要である。エンボス加工および/または穿孔加工を施した領域により、金属織物に匹敵する柔軟性を積層体に付与することを目的としている。この文献には、柔軟性を向上させるために、積層体に、少なくとも金属箔に切り込みを入れることも、この切り込みの形状が機械的特性に影響を与え得ることも教示されていない。
国際公開第2008/127077号には、弾性支持層とその上に積層された少なくとも1つの伝導層とを含む、電磁波遮蔽用の熱伝導性層状材料が記載されている。弾性支持層は、穿孔加工を施した複数の領域のパターンを有し、伝導層は、伝導層の切り込みにより形成され、かつ弾性支持層の穿孔加工を施した領域と同軸の伝導性突出部を有する。伝導性突出部は、支持層の穿孔加工を施した領域を通過するように弾性支持層の背面に向かって折り返され、弾性支持層の背面と接触するように弾性支持層の背面から突出している。したがって、z軸方向の熱伝導性が達成されるとされている。この文献にも、柔軟性を向上させるために、積層体から材料を除去せずに積層体に切り込みを入れることも、この切り込みの形状が機械的特性に影響を与えることも教示されていない。
総括すると、先行技術に記載の積層体は、以下の欠点のうち少なくとも1つを有する:
- 少なくとも1つの支持層、例えばポリマーフィルムまたは繊維含有層と、少なくとも1つの金属層とから構成される単純な積層体は、特に複雑な構造の構造物の電磁波を遮蔽するための立体構造物の被包への適性が非常に限られている。これらの積層体は特に、加える力がわずかである場合、高い伸長性を示さない。
- 穿孔加工または打抜き加工を施した公知の積層体であっても、2つ以上の空間方向への伸長性が良好でない場合が多い。立体構造物の被包時にあまりも大きな力が加わると、積層体が制御不能なほど破断することがある。このようなクラックがある部分では、電磁遮蔽が著しく損なわれるおそれがある。穿孔加工やパンチング加工は、わずかな力で積層体を伸長させることが不可能であり、引張応力がかかったときに、望ましくないさらなる破断を招きかねない。
そのため、前述の欠点を低減または回避する積層体が求められている。該積層体は特に、優れた電磁遮蔽性と優れたドレープ挙動とを兼ね備えていることが望ましい。該積層体はさらに、予備成形を必要としない遮蔽部品の製造に適していることが望ましい。好ましくは、被遮蔽部品を1工程で成形して電磁放射線遮蔽用積層体と結合できることが望ましい。これには、背面射出成形法や多成分射出成形法などの特殊な射出成形法や、熱成形法などの変形加工法が含まれる。特に、本発明による積層体は、繊維複合材の製造法、特にSMC法(シートモールディングコンパウンドの加圧流動成形)における使用に適していることが望ましい。
本発明は、上記の欠点を克服した電磁放射線遮蔽用積層体および電磁放射線遮蔽部品の製造方法を提供するという課題に基づく。
電磁波遮蔽用金属箔をベースとする層状の積層体の分野では、応用技術的特性を向上させるために、材料に所定の形状の切り込みを入れることが可能であることは、これまで知られていなかった。国際公開第2016/169948号には、所定の形状の2つの群の切り込みを有する繊維材料製の自己粘着性創傷被覆材の創傷ケアの分野での使用が記載されている。この創傷被覆材は、特に湿潤状態での柔軟性が向上し、液体放出性が改善されていることを特徴とする。
ここで、驚くべきことに、a)少なくとも1つの金属箔と、b)支持材料としての面状の基材とを含む電磁放射線遮蔽用積層体であって、底面に所定の空間配置を有する複数の切り込みを有する積層体によって前記課題が解決されることが判明した。
発明の概要
本発明の第1の主題は、
a)少なくとも1つの金属箔と、
b)繊維材料、フィルム材料もしくは発泡材料を含むかまたはそれからなる、面状の基材と
を含む、電磁放射線遮蔽用の柔軟な積層体であって、該積層体は、該積層体の底面における切り込みから形成された複数の図形を有し、各図形は、共通の起点を有する2つ以上の切り込みからなり、2つの切り込みまたは隣り合う2つの切り込みは、45~160°の角度を有する、積層体である。
特定の実施形態では、各図形は、1つまたは2つ以上の直線的な切り込みを含む。特に、各図形は、2つ以上の直線的な切り込みからなる。
切り込みによって、積層体をそれぞれ完全にまたは部分的に切断することができる。これは、少なくとも1つの金属箔a)のみを部分的にもしくは完全に切断すること、または面状の基材b)のみを部分的にもしくは完全に切断すること、または少なくとも1つの金属箔a)と面状の基材b)との双方を部分的にもしくは完全に切断することを意味すると理解される。特に、金属箔a)はそれぞれ切り込みによって完全に切断される。本発明による積層体が2つ以上の、例えば2つ、3つ、4つまたは5つ以上の金属箔a)を有する場合、切り込みによって、好ましくはすべての金属箔がそれぞれ完全に切断される。面状の基材b)は、切り込みによってそれぞれ切断されないか、または部分的にのみ切断されるか、または完全に切断される。
本発明のさらなる主題は、電磁放射線遮蔽部品の製造方法であって、
i.1)上記および下記に定義される積層体と、少なくとも1つのポリマー材料(c)またはその前駆体とを提供し、
ii.1)積層体およびポリマー材料(c)またはその前駆体を成形に供して材料を結合させ、前駆体が存在する場合には前駆体を重合させるか、
または
i.2)上記および下記に定義される積層体と、少なくとも1つの部品とを提供し、
ii.2)部品を積層体で部分的にまたは完全に被覆または被包する
方法である。
特に、電磁放射線遮蔽部品は、第1の変形例による方法によって製造され、この第1の変形例では、積層体とポリマー材料(c)との結合は、SMC法または背面射出成形法または熱成形法によって行われる。
本発明のさらなる主題は、上記および下記に定義される本発明による積層体を含む、または上記および下記に定義される方法によって得ることができる、電磁遮蔽部品である。
本発明のさらなる主題は、好ましくは通電システムおよび蓄電デバイスの、特に好ましくはエレクトロニクス用筐体において電磁放射線を遮蔽するための、上記および下記に定義される積層体の使用である。好ましい使用分野は、電動車両、航空機、および宇宙船であり、好ましくは電動車両およびドローンである。
発明の詳細な説明
本発明による積層体は、実質的に二次元の平坦な広がりと、それに対して小さい厚さとを有する面状構造物である。その説明には直交座標系を用いることができ、積層体の底面は、x軸およびy軸から広がる平面(x,y平面ともいう)に存在する。これに直交するz軸を用いて、材料の厚さを表すことができる。
本発明による積層体は、柔軟であり、すなわち、積層体の底面(x,y平面内)に対して2つ以上の空間方向において良好な伸長性を示す。この柔軟性は、積層体の底面に切り込みを入れることにより得られる。切り込みは、好ましくは、底面に実質的に直交するz軸の方向に行われる。好ましくは、積層体の底面(すなわちx,y平面)に対する切断角は、10°~90°、特に好ましくは30~90°、特に60~90°、殊に80~90°である。好ましい実施形態では、本発明による柔軟な積層体は、繊維複合材である。繊維複合材に関する通常の説明によれば、本発明による積層体は、ロール方向としてのx軸方向(machine direction, MD)だけでなく、y軸方向、すなわちロール方向と直交する方向(cross machine direction, CMD)にも良好な柔軟性(伸長性)を示す。引張力-ひずみ線図から、本発明による積層体は、低い引張力でもロール方向とロール方向に直交する方向との双方に大きな伸長を示すことがわかる。これは、先行技術から知られている電磁放射線遮蔽用積層体よりも有利な点である。
材料接続は、結合パートナー間の原子や分子の力によって形成される。材料接続によるプラスチックの結合には、接着剤による結合や溶接による結合があり、射出成形法でも材料接続による結合が行われる。材料接続は、通常、取り外しのできない結合である。形状接続による結合は、少なくとも2つの結合パートナーがかみ合うことで生じる。その結果、力の伝達がないかまたは途切れていても、結合パートナーが外れることはできない。摩擦接続では、互いに結合する面に法線方向の力が必要である。その相互のずれは、静止摩擦により生じた反力を超えない限り、妨げられる。
本発明において、切り込みとは、金属箔からも基材からも材料を意図的に除去することなく、金属箔および必要に応じて面状の基材を部分的にまたは完全に切断することを意味する。ナイフやレーザによる切断方法など、一般的な切断方法を用いることができる。
本発明によれば、積層体は、積層体の底面における切り込みから形成された複数の図形を有し、各図形は、共通の起点を有する2つ以上の直線的な切り込みからなる。ある図形を形成する切り込みが、共通の起点で交わらない(少なくとも3つの切り込みがある場合は、すべてが交わるわけではない)ことは原理的にあり得ることである。その場合、共通の起点は、すべての線が交わる仮想の点であり、この点は、切り込みを実際の端点から外挿することで得られる。切り込みの端点のうちそれぞれ共通の起点に最も近い点から起点までの距離は、最大で2mm、好ましくは最大で1mm、特に最大で0.5mmである。好ましくは、図形を形成するすべての切り込みは、共通の起点で交わる。
切り込みは、一般的な方法、例えば切断工具(パンチングナイフ)やレーザで入れることができる。直線的な切り込みでは、積層体から材料を除去することなく、積層体を単に部分的にまたは完全に切断する。好ましくは、打抜き工具によって切り込みが行われる。
本発明による積層体は、その底面の全領域に切り込みがあってもよいし、少なくとも部分的な領域に切り込みがあってもよい。積層体の切り込みがある領域は、わずかな力で2つ以上の空間方向に高い伸長値を示すことが特徴である。ここで、電気的に遮蔽される部品の形状に最適に適合するドレープ性のある生成物が得られるように切り込みが入れられる。部品の形状により、積層体の特定の領域のみ変形すれば良い場合には、その領域のみに切り込みを入れれば十分である。これにより、本発明による積層体を備えた部品は、必要なすべての領域において良好な電磁遮蔽性を有することが保証される。有利なことに、積層体は、予備成形する必要がなく、また材料接続なしで部品を被包するのにも、成形プロセスに使用して、部品を成形すると同時に(通常は材料接続により)積層体に結合するのにも適している。
切り込みは、直線的であっても曲線的であってもよく、例えば、円形であっても非円形であってもよい。好ましくは、各図形は、2つ以上の直線的な切り込みからなる。
本発明によれば、図形の2つの切り込み、または図形の隣り合う2つの切り込みは、45~160°の角度を有する。好ましくは、2つの切り込みまたは隣り合う2つの切り込みは、55~140°の角度を有する。曲線的な切り込みの場合、角度は、切り込みの共通の起点における切り込みの接線に対するものである。
好ましくは、1つの図形は、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの切り込みから形成され、特に好ましくは2つ、3つまたは4つの切り込みから形成される。
好ましくは、1つの図形は、x個の切り込みから形成され、ここで、xは、3、4、5または6を表し、隣り合う2つの切り込みは、約(360/x)°の角度を有する。その場合、角度寸法は、全く同じであってもよいし、等分から約±20度、好ましくは約±10度、特に±5度の偏差を有してもよい。角度寸法は、正確に等分であることが好ましい。
第1の特定の実施形態では、図形は、3つの切り込みによって形成される。その場合、好ましくは、図形の隣り合う2つの切り込みは、110~130°の角度を有する。特に、切断部が互いに成す3つの角度はすべて120°である。
第2の特定の実施形態では、1つの図形は、4つの切り込みから形成される。その場合、好ましくは、図形の隣り合う2つの切り込みは、80~100°の角度を有する。特に、切断部が互いに成す4つの角度はすべて90°である。
好ましくは、切り込みから形成される図形は、以下から選択される対称性を有する:
- 少なくとも3回回転対称性
- 少なくとも2つの鏡面対称軸を有する軸対称性
- 反転中心
- 少なくとも3回回映軸
好ましくは、すべての図形は、前述のものから選択される対称性を有する。特定の実施形態では、すべての図形が同じ対称性を有する。
好ましくは、積層体の底面における切り込みから形成される図形は、グループに分かれた状態で配置されており、その際、図形の1つのグループは、そのグループの図形のすべての共通の起点が一直線上にあることを特徴とする。好ましくは、1つのグループの図形はすべて、同一の形状およびサイズを有する。特に、1つのグループの図形はすべて、同一の形状、サイズおよび空間的配置(配向)を有する。同一の配向とは、1つのグループの図形がすべて同一の方向を向いていることを意味する。
特定の実施形態では、積層体において、図形は、グループを形成し、
- 1つのグループの図形はすべて、同一の形状、サイズおよび空間的配置を有し、かつ
- 1つのグループのすべての図形の共通の起点は、一直線上にある。
好ましくは、起点を通る直線に沿ってグループに分かれた状態で配置された図形は、上位の構造原理として、あるパターンを有する。特に、各グループはパターンを形成し、
- 1つのパターンは、図形の1つ、2つ、3つまたは4つ以上のグループを含み、
- 上に図形が存在する直線はすべて、平行に配置されており、
- 各グループは、直線と直交する方向に規則的な配列を有する。
特定の実施形態では、すべての図形は、同一の形状およびサイズを有する。
好ましくは、切り込みの長さは、1~40mm、特に好ましくは1.5~20mm、特に2~15mm、殊に2~10mmの範囲である。
好ましくは、2つの図形間の最小距離は、0.1~15mm、特に好ましくは0.3~12mm、特に0.5~5mmの範囲である。
本発明による電磁放射線遮蔽用の柔軟な積層体は、構成要素a)として少なくとも1つの金属箔を含む。
構成要素a)は、1つ以上、例えば2つ、3つ、4つまたは5つ以上の金属箔を含むかまたはそれからなることができる。好ましい実施形態では、構成要素a)は、1つ、2つまたは3つの金属箔を含む。構成要素a)が2つ以上の金属箔を含む場合、それぞれ、2つの金属箔の間に接着促進層が存在してもよい。好ましくは、接着促進層は、少なくとも1つのポリマーを含み、これは、好ましくは熱可塑性樹脂または硬化性ポリマー組成物から選択される。適切な硬化性ポリマー系は、これに関連して知られているポリエステル、ポリウレタン、エポキシおよびシリコーンをベースとすることができる。好ましい熱可塑性樹脂は、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、およびそれらの混合物である。好ましいポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートである。好ましいポリオレフィンは、ポリエチレンまたはポリプロピレンである。
金属箔の金属は、アルミニウム、チタン、マグネシウム、スズ、ニッケル、銅、銀、金等から選択されることが好ましい。また、金属合金、好ましくはミューメタル(パーマロイ)も好適である。特に好ましくは、金属箔は、アルミニウムを含むかまたはアルミニウムからなる。
好ましくは、金属箔は、3~250μm、特に好ましくは5~225μm、特に7~200μmの厚さを有する。
本発明による電磁放射線遮蔽用の柔軟な積層体は、構成要素b)として、繊維材料、フィルム材料もしくは発泡材料を含むかまたはそれからなる面状の基材を含む。
基材b)は、単層構造であっても多層構造であってもよい。特定の実施形態では、基材b)は多層構造である。
好ましい実施形態では、構成要素b)は、少なくとも1つの繊維材料を含む。好ましくは、繊維材料は、単層または多層の面状構造物として存在する。好ましくは、この面状構造物は、不織布、レイドウェブ、織物、緯編物、経編物、紙およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの層を有する。好ましくは、基材b)は、好ましくは不織布、紙、織物およびそれらの組み合わせから選択される単層または多層の繊維材料を含む。特に好ましくは、構成要素b)は、不織布である少なくとも1つの層を含む。
本発明の趣意において、「不織布」とは、あらゆる種類および起源の、有限の長さの繊維、長繊維(フィラメント)またはチョップドヤーンから構成される構造物であって、いずれかの様式で組み合わせて繊維層または繊維ウェブとし、いずれかの様式で互いに結合したものを意味するが、これらのうち、製織、経編、緯編、レース作製、編組およびタフト品製造時に生じるようなヤーンの交錯や交絡は除外される。箔や紙は不織布に含まれない。
面状構造物の製造時に使用される繊維は、フィラメント、ステープル繊維および/またはショートカット繊維とすることができる。本発明によれば、繊維は、ステープル繊維および/またはショートカット繊維が好ましい。ステープル繊維あるいはショートカット繊維は、例えばカーディング法、エアレイド法およびウェットレイド法などの既知の多様な製造法によって製造し、配置することができる。
第1の好適な実施形態では、基材b)は、機械的に結合された少なくとも1つの不織布を含む。機械的に結合された不織布の場合、繊維ウェブを、例えば、ニードリング技術、またはウォータージェットもしくは蒸気ジェットによって固着させる。
さらなる好適な実施形態では、基材b)は、熱により結合された少なくとも1つの不織布を含む。熱により結合された不織布は、例えば、カレンダーや熱風により高温でプレスすることにより固着させることができる。熱により結合された不織布の繊維ウェブは、一般にポリエステルやポリアミドの繊維を含む。
さらなる好適な実施形態では、基材b)は、化学的に結合された少なくとも1つの不織布を含む。化学的に結合された不織布の場合、繊維ウェブに含浸、噴霧またはその他の従来の施与方法によりバインダー(例えばアクリレートバインダー)を付与し、次いで固化させる。バインダーは、繊維同士を結合させ、不織布を形成する。
好ましい実施形態では、基材b)は、少なくとも1つのスパンボンドを含む。スパンボンドの製造には、長繊維(フィラメント)を配置し、次いで、例えば加熱ロールでの処理または蒸気流/熱風により固着させることができる。ロールによる固着の場合、通常は2本のロールのうち1本に、例えば円形、矩形または菱形などの点が刻まれている。接点で糸が溶融し、不織布が形成される。特定の一実施形態は、熱固着スパンボンドである。
基材b)が少なくとも1つの不織布を有する場合、目付は、広範囲で変化し得る。好ましくは、DIN EN 29073-1:1992-08による目付は、10~400g/m、好ましくは15~300g/m、特に20~250g/mである。
さらなる実施形態として、構成要素b)は、フィルム材料を含むことができる。適切なフィルム材料は、熱可塑性樹脂、例えばポリオレフィン、例えばポリエチレンまたはポリプロピレン、ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアクリレート等である。特定の実施形態では、基材b)は、少なくとも1つのポリマーフィルムと少なくとも1つの繊維材料とを組み合わせて有する。その場合、構成要素b)は、フィルム材料を繊維材料の補強層として有することができる。このようにして、機械的強度が高く軽量な基材b)が得られる。また、フィルム材料と繊維材料とを加熱および/または加圧下で積層することで、材料接続により互いに結合させることも可能である。これを、金属箔a)および面状の基材b)からの積層体の製造と独立して行うことも、好ましくはこれと一緒に行うことも可能である。この場合、繊維材料、特に不織布とフィルムとを、例えば不織布-フィルムまたは不織布-フィルム-不織布の構造で、2層、3層または多層の積層体が得られるように互いに結合させる。積層体を製造するために、少なくとも1つの不織布層を少なくとも1つのポリマー層と組み合わせ、次いでその組み合わせを加熱下でプレスすることができる。その際に、ポリマーが少なくとも部分的に繊維間の孔や間隙を埋める程度に、ポリマーを溶融させることが好ましい。
さらなる実施形態として、構成要素b)は、発泡体を含むことができる。本発明の趣意における発泡体とは、相互に連通したセルを有する多孔質で少なくとも部分的に連続気泡型の構造体である。適切なものは、例えばポリウレタンフォームである。ポリウレタンフォームは、ポリイソシアネート、ポリオール、および任意に少なくとも1つのさらなるコモノマーから、既知の方法で製造することができる。例えば、ポリエステル-ポリウレタンおよびポリエーテル-ポリウレタンが適している。
基材b)は、少なくとも1つの添加物質をさらに含むことができる。適切な添加物質は、一方ではフィラーおよび補強材である。これには、粒子状フィラー、繊維材料、およびあらゆる過渡的な形態が含まれる。粒子状フィラーは、ダスト状から粗い粒子状のものまで、幅広い粒径を有することができる。フィラーとして、有機または無機のフィラーおよび補強材が挙げられる。例えば、炭素繊維、カオリン、チョーク、ウォラストナイト、タルク、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、二酸化チタン、酸化亜鉛、ガラス粒子、例えばガラスビーズ、ナノスケールの層状ケイ酸塩、ナノスケールの酸化アルミニウム(Al)、ナノスケールの二酸化チタン(TiO)、層状ケイ酸塩、およびナノスケールの二酸化ケイ素(SiO)などの無機フィラーを使用することができる。また、フィラーには表面処理が施されていてもよい。適切な層状ケイ酸塩は、カオリン、蛇紋岩、タルク、マイカ、バーミキュライト、イライト、スメクタイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、複水酸化物、およびそれらの混合物である。層状ケイ酸塩は、表面処理されたものであっても、未処理のものであってもよい。さらに、1つ以上の繊維材料を使用することができる。これらは好ましくは、ホウ素繊維、ガラス繊維、シリカ繊維、セラミックス繊維、および玄武岩繊維などの既知の無機強化繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、およびポリエチレン繊維などの有機強化繊維、ならびに木質繊維、亜麻繊維、麻繊維、およびサイザル繊維などの天然繊維から選択される。
適切な添加物質は、さらに、酸化防止剤、熱安定剤、難燃剤、光安定剤(紫外線安定剤、紫外線吸収剤または紫外線遮断剤)、架橋反応用触媒、増粘剤、チクソトロピック剤、界面活性剤、粘度調整剤、潤滑剤、着色剤、核剤、帯電防止剤、離型剤、消泡剤、殺菌剤等から選択される。
基材b)は、少なくとも1つのバインダーを含むことができる。バインダーは、例えば、繊維材料、特に不織布の接着性を向上させるために使用される。バインダーはさらに、基材b)の異なる層間、例えば2つの不織布層間の接着性を向上させる役割を果たす。バインダーはさらに、構成要素b)で使用されるフィラーや補強材、その他の添加物質の接着性を改善する役割を果たす。好適なバインダーは、好ましくはポリビニルアルコール、ポリアクリレート、ポリウレタン、スチレン-ブタジエンゴム、ニトリル-ブタジエンゴム、ポリエステル、エポキシ樹脂およびポリウレタン樹脂から選択される少なくとも1つのポリマー材料を含む。
好ましい実施形態では、基材b)は、少なくとも2つの層を含み、そのうちの1つの層はスクリムである。スクリムを使用することで、例えば、隣り合う2つの層間の接着力を高めることができる。スクリムの適切な材料は、上記で繊維材料として挙げたものである。特に、ポリエステルが使用される。スクリムとしては、一般に、2方向に交差する糸を有する繊維から構成される、これに関して記載された面状構造物が好適である。これらは一般に、上記の不織布よりもはるかに低い目付を有する。スクリムの目付は、1~100g/m、好ましくは1~50g/m、特に2~25g/mの範囲であることが好ましい。
好ましくは、基材b)は、50~1500μm、特に好ましくは100~1000μm、特に150~800μmの厚さを有する。
具体的な実施形態では、不織布材料、好ましくはスパンボンド、特にポリエステルスパンボンドを使用して基材b)を製造し、少なくとも1つのポリマー材料をバインダーとして積層プロセスで結合して多層複合材を形成する。この製造は、当業者に知られている通常のプロセス、例えばサーマルボンディングや押出成形によって行われる。サーマルボンディングでは、ポリマー材料および/または不織布をエンボスロールで高温高圧で点状に可塑化し、2つの材料ウェブを結合させる。押出成形が好ましい。例えば、不織布-フィルム-不織布の構造を有する不織布-フィルム-基材を製造するために、2つの不織布材料ウェブをバインダーによって結合させることができる。この場合、可塑化バインダーを少なくとも1つの材料ウェブ上に押し出し、その後、別の不織材料ウェブと合わせ、次いでプレスおよび冷却することができる。また、2つの材料ウェブによりロール間隙を形成し、その中にバインダーを押し出し、材料ウェブと共にプレスして冷却することも可能である。これらの方法で押出ステップと固化ステップとを繰り返すことにより多層基材b)を製造することができ、その際、不織布層とポリマー層の層順序を変化させることができる。複数の不織布層および/または複数のバインダー層が設けられる場合、それらは、例えば、バインダーの種類、繊維材料の種類、材料の量等に関して、同じ組成を有していてもよいし、異なる組成を有していてもよい。押出条件、例えばバインダーの施与量、バインダーの種類、温度、ウェブ速度、および線圧を制御することで、材料特性に影響を与えることができる。例えば、バインダーが材料ウェブの間で液体である時間、すなわち2つの材料ウェブとどれほど良好に結合できるかを制御することが可能である。これにより、例えば、材料ウェブ間の接着強度や材料ウェブへの浸透深さを制御することができる。積層するウェブの数は限定されない。必要とされる、例えば加熱シリンダによるウェブの加熱のみを確保すればよい。原理的には、不織布とフィルムとの積層だけでなく、考えられるあらゆる組み合わせ(例えば、不織布/不織布、不織布/フィルム、不織布/フィルム/不織布、フィルム/フィルム等)が可能である。
本発明による電磁放射線遮蔽用の柔軟な積層体の製造は、少なくとも1つの金属箔a)と、少なくとも1つの面状の基材b)またはその前駆体を積層プロセスで互いに結合させることにより行われる。この結合は、通常は、材料接続である。代替的または追加的に、形状接続および/または摩擦接続を行うことができる。このプロセスでは、個々のコンポーネント、例えばバインダーで結合された複数の金属箔、バインダーを備えた複数の繊維材料を前駆体(中間生成物)として製造し、次いでこれらを結合して最終的な積層体を形成することができる。バインダーとしては、単成分系または多成分系の非硬化性または硬化性ポリマー系を使用することができる。
積層は、複数の個別ステップであれ、1ステップであれ、通常は高温および/または高圧下で実施される。すでに前述したプロセスが適している。例えば、積層するコンポーネントをウェブ材として1つ以上のロール間隙に層状に通過させることができる。さらに、例えば、積層するコンポーネントを、スタックの形態で、高温高圧で、バインダーを可塑化して任意に硬化させて積層体を形成するのに十分な時間だけプレスすることもできる。
本発明による積層体は、積層体中の切り込みから始まる場合にも、被包または少なくとも1つの部品との結合時に望ましくない損傷が生じた場合にも、引裂伝播に対する高い耐久性を示す。引裂伝播試験において、引張応力下での切り込みの引裂伝播に対する抵抗力が測定される。DIN EN ISO 9073-4:1997-04に準拠した台形引裂伝播試験により、被覆された織物および不織布の切り込みの引裂伝播強度が測定される。台形引裂伝播力とは、試験片に引張応力を加えて切り込みをさらに引裂く際に発生する最も高い引張力のことである。
好ましくは、本発明による積層体は、DIN EN ISO 9073-4:1997-04に準拠して測定した場合に、1~100N、好ましくは2~80N、特に3~40Nの範囲の引裂伝播力を有する。
本発明のさらなる主題は、電磁放射線遮蔽部品の製造方法であって、
i.1)上記で定義された積層体と、少なくとも1つのポリマー材料(c)またはその前駆体とを提供し、
ii.1)積層体およびポリマー材料(c)またはその前駆体を成形に供して材料を結合させ、前駆体が存在する場合には前駆体を重合させるか、
または
i.2)上記で定義された積層体と、少なくとも1つの部品とを提供し、
ii.2)部品を積層体で部分的にまたは完全に被覆または被包する
方法である。
変形例1:
第1の方法変形例によれば、電磁遮蔽を必要とする部品は、少なくとも1つのポリマー材料(c)またはその前駆体から製造され、本発明による積層体と結合される。この結合は通常、材料接続である。この場合、積層体と部品とを別々のステップで製造することができる。また、積層体を形成するコンポーネントと被遮蔽部品を形成するコンポーネントとを単一のステップで互いに結合してもよい。
本発明の趣意におけるポリマー材料(c)とは、少なくとも1つのポリマーを含むかまたは少なくとも1つのポリマーからなる材料である。少なくとも1つのポリマーに加えて、ポリマー材料(c)は、少なくとも1つのさらなる成分、例えばフィラー、補強材またはそれとは異なる添加物質を含むことができる。特定の実施形態では、ポリマー材料(c)は、コンポジット(複合材)として存在する。
好ましくは、ポリマー材料(c)のポリマー成分は、ポリウレタン、シリコーン、フルオロシリコーン、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニル、アクリロニトリル-ブタジエン-アクリレート、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン、アクリロニトリル-メチルメタクリレート、アクリロニトリル-スチレン-アクリレート、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリスルホン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フルオロポリマー、ポリエステル、ポリアセタール、液晶ポリマー、ポリエーテルスルホン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、クロロスルホネート、ポリブタジエン、ポリブチレン、ポリネオプレン、ポリニトリル、ポリイソプレン、天然ゴム、スチレン-イソプレン-スチレン、スチレン-ブタジエン-スチレン、エチレン-プロピレン、エチレン-プロピレン-ジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、ならびにそれらの共重合体および混合物から選択される。
好ましい実施形態では、ステップi.1)において、ポリマー材料(c)は、複合材の形態で提供され、この複合材は、ポリマー材料(c)のポリマー成分と少なくとも1つのさらなる成分(K)とを含み、さらなる成分(K)は、好ましくは、ポリマー、ポリマー材料、テキスタイル材料、セラミック材料、鉱物材料およびそれらの組み合わせから選択され、特に好ましくは、強化および/または充填プラスチック材料、ポリマーフィルム、ポリマー成形体およびそれらの組み合わせから選択される。
特定の実施形態では、ステップi.1)において、ポリマー材料(c)は、少なくとも1つの繊維状補強材を含む複合材の形態で提供され、その際、繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維およびそれらの組み合わせから選択されることが好ましい。
さらなる特定の実施形態では、ステップi.1)において、ポリマー材料(c)は、熱可塑性プラスチックマトリックス(有機シート)中に埋め込まれた繊維状補強材を含む複合材の形態で提供される。
ステップii.1)において、積層体およびポリマー材料(c)またはその前駆体を成形に供して、積層体とポリマー材料とを結合させる。
第1の好ましい実施形態では、SMC法(加圧流動成形、SMC=Sheet Molding Compound)を用いて、電磁放射線遮蔽部品が製造される。SMC加工では、本発明による積層体を金型のキャビティ内に配置し、少なくとも1つのポリマー材料と共にプレス工程に供することができる。この場合、ポリマー材料は、少なくとも1つのポリマーバインダーと、少なくとも1つの繊維材料と、任意に少なくとも1つの添加物質とを混合して調製することによって得られる面状の基材の形態でも使用される。このようにして、SMC半製品が得られ、これを本発明による積層体と共に加圧流動成形により加工して、電磁遮蔽部品を形成することができる。
さらなる実施形態では、背面射出成形法を用いて電磁放射線遮蔽部品が製造される。背面射出成形では、ポリマー基材と可塑性のさらなるポリマー材料とからなる部品が製造される。ポリマー基材として、本発明による積層体を使用することができる。背面射出成形には、インモールド加飾(IMD)、フィルムインサート成形(FIM)、インモールドラベリング(IML)、インモールドコーティング(IMC)、インモールドペイント(IMP)など、様々な技術がある。すべてに共通するのは、積層体を射出成形機に挿入し、さらなるプラスチックを背面射出して成形して電磁遮蔽部品を製造することである。
さらなる実施形態では、変形加工法、特に熱成形法を用いて電磁放射線遮蔽部品が製造される。
変形例2:
電磁放射線遮蔽部品の製造方法の第2の変形例によれば、ステップi.2)において、上記で定義された積層体と、少なくとも1つの部品とが提供され、次いでステップii.2)において部品が積層体で部分的にまたは完全に被覆または被包される。
部品を積層体で覆うために、まず積層体を被電磁遮蔽部品の形状に適合させることができる。例えば、切断および/または打抜き加工によって、積層体を所望の形状にすることができる。ここで、考え得るあらゆる輪郭が可能である。また、折り畳んで、例えば部品を挿入できる筐体を作製することも可能である。
本発明のさらなる主題は、上記および下記に定義される本発明による積層体を含む、または上記および下記に定義される方法により得ることができる、電磁遮蔽部品である。
本発明のさらなる主題は、特に好ましくはエレクトロニクス用筐体において好ましくは通電システムおよび蓄電デバイスの電磁放射線を遮蔽するための、上記で定義された本発明による積層体の使用である。
本発明によるおよび本発明による方法により製造された積層体、および該積層体から製造された電磁放射線遮蔽部品は、有利にも、電動車両、航空機、および宇宙船での使用に適している。好ましい使用分野は、電動車両およびドローンにおける、本発明によるおよび本発明による方法により製造された積層体の使用である。一般的に、電動車両とは、少なくとも一時的または部分的に電気エネルギーで駆動される交通手段のことである。この場合、エネルギーを車両内で生成してバッテリに蓄えるか、または外部から(例えば、コンダクターレール、架線、誘導などにより)一時的もしくは恒久的に供給することができ、異なるエネルギー供給形態の組み合わせが可能である。バッテリ駆動式の自動車は、国際的にはBattery Electric Vehicle(BEV)とも呼ばれている。電動車両の例は、道路車両、鉄道車両、水上車両、または航空機であり、例えば、電動車、電動二輪車、電動バイク、電動三輪車、バッテリバス、トロリーバス、電気トラック、電気鉄道(鉄道および路面電車)、電動自転車、および電動スクーターである。本発明の趣意における電動車両には、ハイブリッド電動車両(Hybrid Electric Vehicle、HEV)や燃料電池電動車両(Fuel Cell (Electric) Vehicle、FC(E)V)も含まれる。燃料電池自動車では、燃料電池により水素やメタノールから電気エネルギーが生成され、これが電気駆動装置で運動に直接変換されるか、またはバッテリに一時的に蓄えられる。
エレクトロモビリティは、電磁放射線の遮蔽が非常に重要である、パワーエレクトロニクス、バッテリ、モータ、ならびにナビゲーションおよび通信ユニットの4つの主要分野に分けられる。本発明による積層体は、これら4つの分野におけるe-モビリティ車両のエレクトロニクス用筐体の製造に有利に適している。
近年の電動車両は、例えば非同期モータや永久磁石同期モータ(ブラシレスDCモータ)などのブラシレスモータをベースとしている。モータの各相に供給される電圧の整流、ひいては運転に必要な回転磁界の生成は、いわゆるインバータによって電子的に行われる。制動時には、モータは発電機として機能し、インバータで整流された交流電圧をトラクションバッテリに供給する(回生)。燃料電池も電動車のバッテリも、これまで自動車業界で知られていた12Vの直流や24Vの直流よりも高い電圧を供給する。またさらに、オンボードエレクトロニクスの多くの部品では、低電圧のオンボード電源が必要である。このため、DC/DCコンバータを使用して、バッテリの高電圧を対応する低電圧に変換し、エアコン、パワーステアリング、照明などの消費装置に供給している。電動車のもう1つの重要なパワーエレクトロニクスコンポーネントは、車載用充電器である。電動車両への供給を行う充電ステーションでは、単相または三相の交流または直流が供給される。トラクションバッテリの充電には直流が必須であり、これは、車載充電器を使用して交流を整流および変換して生成される。本発明による積層体は、特に、インバータ、DC/DCコンバータ、および車載充電器からの電磁放射線を遮蔽するのに適している。また、本発明による積層体は、特にGPSシステムなどのナビゲーションおよび通信ユニットを電磁放射線から遮蔽するのにも適している。
a)~e)は、本発明による積層体を切り込みとして有し得るパターンの例を示す図である。 本発明による実施例1~3の積層体のASTM D 4935-2010に準拠した遮蔽性能[dB]を示す図。 切り込みを有する本発明による積層体、および切り込みを有しない比較積層体の、それぞれロール方向(MD)および対向ロール方向(CD)におけるDIN ISO 9073-3:1989-07に準拠した引張力/伸びの挙動の測定値を示す図。
本発明を、以下の非限定的な実施例を参照して詳説する。
実施例
実施例1~3:
本発明による積層体の製造に、表1による目付のPETベースの熱固着ポリエステルスパンボンドと、表1による厚さのアルミニウム箔とを使用した。実施例1では、基材は、目付5g/mのPETベースの網目状のポリエステルスクリムをさらに含む。
本発明による積層体の製造のために、アルミニウム箔に、接着促進ポリマーの層と、次いでポリアミド層(PA 6)と、接着促進ポリマーの第2の層とからなる3層ポリマーコーティングを、ワイドスロットダイによる3重押出によって施与した。押出機出口の温度は、295℃であった。この繊維材料を高温ポリマー層に供給し、次いで2本のロールから構成されるカレンダーで、高温で線圧約30N/mmでプレスした。
打抜き工具を用いて、図1a)に示すような切り込みパターンを積層体に付与した。いずれの図形も3つの切り込みからなり、隣り合う2つの切り込みはそれぞれ120°の角度を成す。切断長は、5mmである。いずれの図形も向きは同じであり、隣り合う2つの図形の中心点の距離は、7.5mmである。
Figure 2023502490000002
実施例1~3の積層体について、遮蔽性能値をASTM D-4935-2010に準拠して測定した。図2からわかるように、いずれの積層体も、切り込みがあるにもかかわらず良好な遮蔽値を示している。
実施例4~7、比較例VB1~4
本発明による積層体A)およびB)を製造するため、PETベースの熱固着ポリエステルスパンボンド(LDFDH 30010_49、Freudenberg社)を用い、実施例1~3に記載のとおりに押出成形によって3層ポリマーコーティングを施し、アルミニウム箔および基材をエンボスロールで点状に融着させた。
Figure 2023502490000003
UVレーザを用いたレーザ切断により、積層体A)およびB)に、実施例1~3で定められた図1a)に示すような切り込みパターンを設けた。切り込みを有しない積層体A)およびB)を比較材料とした。
本発明による積層体および比較積層体からそれぞれ試験片を打ち抜き、DIN ISO 9073-3に準拠して最大引張力(HZK)および最大引張伸びを測定した。引張力/伸びの挙動を、それぞれロール方向(MD)および対向ロール方向(CD)で測定した。結果を、表3および図3に示す。
Figure 2023502490000004
本発明による積層体は、最大引張力伸びに達するまで、最大引張力については著しく低い値を示し、長手方向伸びについては著しく高い値を示すことがわかる。このことは、ロール方向と対向ロール方向との双方に該当する。このように、本発明による積層体は、複数の空間方向において、わずかな力で高い伸長性を有する。また、本発明による積層体は電磁遮蔽性が高いため、複雑な形状の遮蔽部品の製造にも適している。

Claims (24)

  1. a)少なくとも1つの金属箔と、
    b)繊維材料、フィルム材料もしくは発泡材料を含むかまたはそれからなる、面状の基材と
    を含む、電磁放射線遮蔽用の柔軟な積層体であって、前記積層体は、前記積層体の底面における切り込みから形成された複数の図形を有し、各図形は、共通の起点を有する2つ以上の切り込みからなり、前記2つの切り込みまたは隣り合う2つの切り込みは、45~160°の角度を有する、積層体。
  2. 各図形は、2つ以上の直線的な切り込みからなる、請求項1記載の積層体。
  3. 前記切り込みによって、前記金属箔はそれぞれ完全に切断され、前記面状の基材は、切断されないか、または部分的にのみもしくは完全に切断される、請求項1または2記載の積層体。
  4. 1つの図形は、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの、好ましくは2つ、3つまたは4つの切り込みから形成される、請求項1から3までのいずれか1項記載の積層体。
  5. 1つの図形は、x個の切り込みから形成され、ここで、xは、3、4、5または6を表し、隣り合う2つの切り込みは、(360/x)±20°の角度、好ましくは(360/x)±10°の角度を有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の積層体。
  6. すべての図形は、
    - 少なくとも3回回転対称性
    - 少なくとも2つの鏡面対称軸を有する軸対称性
    - 反転中心
    - 少なくとも3回回映軸
    から選択される対称性を有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の積層体。
  7. 前記図形は、グループを形成し、
    - 1つのグループの図形はすべて、同一の形状、サイズおよび空間的配置を有し、かつ
    - 1つのグループのすべての図形の共通の起点は、一直線上にある、
    請求項1から6までのいずれか1項記載の積層体。
  8. 前記グループは、パターンを形成し、
    - 1つのパターンは、前記図形の1つ、2つ、3つまたは4つ以上のグループを含み、
    - 上に前記図形が存在する直線はすべて、平行に配置されており、
    - 前記グループは、前記直線と直交する方向に規則的な配列を有する、
    請求項7記載の積層体。
  9. すべての図形は、同一の形状およびサイズを有する、請求項1から8までのいずれか1項記載の積層体。
  10. 前記切り込みの長さは、1~40mm、好ましくは1.5~20mm、特に2~15mm、殊に2~10mmの範囲である、請求項1から9までのいずれか1項記載の積層体。
  11. 2つの図形間の最小距離は、0.1~15mm、好ましくは0.3~12mm、特に0.5~5mmの範囲である、請求項1から10までのいずれか1項記載の積層体。
  12. 前記金属箔は、アルミニウムを含むかまたはアルミニウムからなる、請求項1から11までのいずれか1項記載の積層体。
  13. 前記金属箔は、3~250μm、好ましくは5~225μm、特に7~200μmの厚さを有する、請求項1から12までのいずれか1項記載の積層体。
  14. 前記基材b)は、単層または多層の繊維材料を含み、前記繊維材料は、好ましくは、不織布、紙、織物およびそれらの組み合わせから選択され、特に好ましくは、単層または2層の不織布から選択される、請求項1から13までのいずれか1項記載の積層体。
  15. 前記基材b)は、50~1500μm、好ましくは100~1000μm、特に好ましくは150~800μmの厚さを有する、請求項1から14までのいずれか1項記載の積層体。
  16. 前記積層体は、DIN EN ISO 9073-4:1997-07に準拠して測定した場合に、1~100N、好ましくは2~80N、特に3~40Nの範囲の引裂伝播力を有する、請求項1から15までのいずれか1項記載の積層体。
  17. 電磁放射線遮蔽部品の製造方法であって、
    i.1)請求項1から16までのいずれか1項記載の積層体と、少なくとも1つのポリマー材料(c)またはその前駆体とを提供し、
    ii.1)前記積層体および前記ポリマー材料(c)またはその前駆体を成形に供してその材料を結合させ、前記前駆体が存在する場合には前記前駆体を重合させるか、
    または
    i.2)請求項1から16までのいずれか1項記載の積層体と、少なくとも1つの部品とを提供し、
    ii.2)前記部品を前記積層体で部分的にまたは完全に被覆または被包する、
    方法。
  18. 前記ポリマー材料(c)のポリマー成分は、ポリウレタン、シリコーン、フルオロシリコーン、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニル、アクリロニトリル-ブタジエン-アクリレート、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン、アクリロニトリル-メチルメタクリレート、アクリロニトリル-スチレン-アクリレート、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリスルホン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリケトン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フルオロポリマー、ポリエステル、ポリアセタール、液晶ポリマー、ポリエーテルスルホン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、クロロスルホネート、ポリブタジエン、ポリブチレン、ポリネオプレン、ポリニトリル、ポリイソプレン、天然ゴム、スチレン-イソプレン-スチレン、スチレン-ブタジエン-スチレン、エチレン-プロピレン、エチレン-プロピレン-ジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、ならびにそれらの共重合体および混合物から選択される、請求項17記載の方法。
  19. ステップi.1)において、前記ポリマー材料(c)を複合材の形態で提供し、前記複合材は、前記ポリマー材料(c)のポリマー成分と少なくとも1つのさらなる成分(K)とを含み、前記さらなる成分(K)は、好ましくは、ポリマー、ポリマー材料、テキスタイル材料、セラミック材料、鉱物材料およびそれらの組み合わせから選択され、特に好ましくは、強化および/または充填プラスチック材料、ポリマーフィルム、ポリマー成形体およびそれらの組み合わせから選択される、請求項17または18記載の方法。
  20. ステップi.1)において、前記ポリマー材料(c)を、少なくとも1つの繊維状補強材を含む複合材の形態で提供し、その繊維は、好ましくは、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維およびそれらの組み合わせから選択される、請求項17から19までのいずれか1項記載の方法。
  21. ステップi.1)において、前記ポリマー材料(c)を、熱可塑性プラスチックマトリックス中に埋め込まれた繊維状補強材を含む複合材の形態で提供する、請求項17から20までのいずれか1項記載の方法。
  22. 請求項1から16までのいずれか1項記載の少なくとも1つの積層体を含む、または請求項17から21までのいずれか1項記載の方法によって得ることができる、電磁遮蔽部品。
  23. 好ましくは通電システムおよび蓄電デバイスの、特に好ましくはエレクトロニクス用筐体において、殊に電動車両、航空機、宇宙船およびドローンにおいて、電磁放射線を遮蔽するための、請求項1から16までのいずれか1項記載の積層体の使用。
  24. パワーエレクトロニクス、バッテリ、モータの分野の電磁放射線を遮蔽するための、ならびにナビゲーションおよび通信ユニットの遮蔽のための、特に好ましくは、インバータ、DC/DCコンバータ、車載充電器の電磁放射線を遮蔽するための、およびGPSシステムの遮蔽のための、請求項23記載の使用。
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