JP2023502251A - ファルネソイドx受容体(fxr)を介した転写応答を誘導または促進する方法 - Google Patents

ファルネソイドx受容体(fxr)を介した転写応答を誘導または促進する方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、ベニクスノキタケ(アントロディア・カンフォラタ)から得られた少なくとも1種の選択的ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニストを含む抽出物の治療的有効量を対象に投与することによって、その必要がある対象において疾患または障害を治療する方法を提供する。疾患または障害には、肝疾患、肥満、糖尿病、下痢、腹痛、高血圧、皮膚のかゆみ、肝臓癌、肝炎、胆汁性胆管炎、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性硬化性胆管炎、炎症、および線維症が含まれる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、開示内容の全体が参照により本明細書に組み入れられる、2019年11月20日に出願された、「METHODS OF INDUCING OR ENHANCING FARNESOID X RECEPTOR (FXR)-MEDIATED TRANSCRIPTIONAL RESPONSE」という標題の米国仮特許出願第62/937,964号の優先権の恩典を主張する。
発明の背景
ファルネソイドX受容体(FXR)は、核内受容体のファミリーに属する。FXRは、その内因性リガンドが胆汁酸、例えば、ケノデオキシコール酸(CDCA)およびコール酸であることから、核内胆汁酸受容体に分類される。FXRは、肝臓、腸、腎臓、および副腎において高発現されている。不活性型では、FXRはレチノイドX受容体(RXR)とのヘテロ二量体を形成し、DNA(コンセンサス配列
Figure 2023502251000001
を有する)に結合し、コリプレッサーとの複合体を形成している。FXRがリガンドに結合すると、コアクチベーターがコリプレッサーと入れ替わり、FXR-RXR二量体の活性を強め、それによって、胆汁酸の合成および輸送、脂質代謝、ならびにグルコース恒常性に関係する遺伝子を直接的または間接的に作動させる。
FXRのアゴニストは、肝疾患、肥満、および糖尿病を治療するための治療的価値を有するとみなされている。したがって、FXRアゴニストとして作用できる分子を開発することが、当技術分野において必要とされている。本発明は、この必要性に応える。
発明の簡単な概要
式(I)、式(I-A)、式(II)、式(II-A)の化合物またはその混合物を用いて疾患および障害を治療する方法が、本明細書において提供される。これらの化合物は、肝疾患、肥満、糖尿病、下痢、腹痛、高血圧、皮膚のかゆみ、肝臓癌、肝炎、胆汁性胆管炎、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性硬化性胆管炎、炎症、および線維症を含む様々な疾患および障害を治療または改善するために有用である。
本発明の具体的な態様についての以下の詳細な説明は、添付図面と共に読むと、さらに良く理解されるであろう。本発明を例示するために、例示的な態様が図面に示される。しかし、本発明は、図面で示される態様の厳密な仕組みおよび手段に限定されないことを理解すべきである。
図1A~1Dは、CDCAの非存在下(図1A)およびCDCAの存在下(図1B)でのFXRを介した転写応答またはGW3965の非存在下(図1C)およびGW3965の存在下(図1D)でのLXRを介した転写応答に対する化合物(I)および化合物(II)の影響を示す。 図2A~2Dは、FXR下流の標的遺伝子、すなわちHepG2細胞のCYP7A1(図2A)、PPARa(図2B)、BACS(図2C)、およびKLF11(図2D)の発現に対するCDCA、化合物(I)、および化合物(II)の影響を示す。 図3は、アントロディア・カンフォラタ(Antrodia camphorate)の子実体の抽出物を精製することによって得られるトリテルペノイドの構造を示す。 図4は、アントロディア・カンフォラタの子実体の抽出物を精製することによって得られるトリテルペノイドの分子式(MF)、分子量(MW)、および名称を示す表である。
発明の詳細な説明
野生のベニクスノキタケ(Antrodia cinnamomea)(またはアントロディア・カンフォラタ(Antrodia camphorata))は、台湾のシナモマム・カネヒラエ(Cinnamomum kanehirae)の表面でのみ成長する独特なキノコである。トリテルペノイド(I)~(XII)を、アントロディア・カンフォラタの子実体から単離した。これらのトリテルペノイドがFXR活性を誘導する能力を、HepG2 FXR-ルシフェラーゼレポーター細胞を用いて調べた。12種のトリテルペノイドのうちで、化合物(I)および化合物(II)は、FXR活性を誘導/強化することが判明した。
Figure 2023502251000002
定義
本明細書において使用される場合、下記の各用語は、このセクションでそれに関連付けられている意味を有する。
他に規定されない限り、通常、本明細書で使用される技術用語および科学用語はすべて、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。通常、本明細書において使用する学名ならびに動物薬理学、薬学、分離科学、および有機化学における実験手順は、当技術分野において周知であり一般に使用されるものである。本発明の教示が実施可能である限り、段階の順序または特定の行為を実施するための順序は重要ではないことを理解すべきである。さらに、2つまたはそれより多い段階または行為は、同時にまたは互いに異なる時に実施されてよい。
本明細書において使用される場合、冠詞「1つの(a)」および「1つの(an)」は、冠詞の文法的対象について1つまたは複数(すなわち、少なくとも1つ)を指す。例えば、「要素(an element)」とは、1つの要素または複数の要素を意味する。
本明細書において使用される場合、「約」という用語は、当業者によって理解され、使用される文脈に応じてある程度変わる。量および時間的期間などの測定可能な値に言及する際に本明細書において使用される場合、「約」という用語は、指定された値から±20%または±10%、より好ましくは±5%、さらにより好ましくは±1%、およびさらに一層好ましくは±0.1%の変動を包含することを意図しており、そのような変動は、開示される方法を実施するのに適切である。
「アルキル」という用語は、本明細書において使用される場合、1~40個の炭素原子、1~約20個の炭素原子、1~12個の炭素、またはいくつかの態様において、1~8個の炭素原子を有する、直鎖アルキル基および分枝アルキル基ならびにシクロアルキル基を意味する。直鎖アルキル基の例には、1~8個の炭素原子を有するもの、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、およびn-オクチル基が含まれる。分枝アルキル基の例には、イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、および2,2-ジメチルプロピル基が含まれるが、それらに限定されるわけではない。本明細書において使用される場合、「アルキル」という用語は、n-アルキル基、イソアルキル基、およびアンテイソアルキル基、ならびに他の分枝鎖型のアルキルを包含する。代表的な置換アルキル基は、本明細書において列挙される基、例えば、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ基、チオ基、アルコキシ基、およびハロゲン基のいずれかによって、1回または複数回、置換されてよい。
「アリール」という用語は、本明細書において使用される場合、環にヘテロ原子を含まない環式の芳香族炭化水素基を意味する。したがって、アリール基には、フェニル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニル基、インダセニル基、フルオレニル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、ナフタセニル基、クリセニル基、ビフェニレニル基、アントラセニル基、およびナフチル基が含まれるが、それらに限定されるわけではない。いくつかの態様において、アリール基は、これらの基の環部分に約6~約14個の炭素を含む。本明細書において定義されるように、アリール基は、置換されなくても置換されてもよい。代表的な置換アリール基は、1回置換されるか、または複数回置換されてよく、例えば、限定されるわけではないが、フェニル環の2位、3位、4位、5位、もしくは6位のうちの任意の1つもしくは複数が置換されているフェニル基、またはその2位~8位のうちの任意の1つもしくは複数が置換されているナフチル基である。
本明細書において使用される場合、「癌」という用語は、異常細胞の急速かつ制御不能な増殖を特徴とする疾患と定義される。癌細胞は、局部的にまたは血流およびリンパ系を介して他の身体部分に広がることができる。様々な癌の例には、骨癌、乳癌、前立腺癌、卵巣癌、子宮頸癌、皮膚癌、膵癌、結腸直腸癌、腎臓癌、肝臓癌、脳癌、リンパ腫、白血病、および肺癌などが含まれるが、それらに限定されるわけではない。
本明細書において使用される場合、「組成物」または「薬学的組成物」という用語は、本発明の範囲内で有用な少なくとも1種の化合物と薬学的に許容される担体との混合物を意味する。薬学的組成物は、患者または対象への化合物の投与を容易にする。限定されるわけではないが、静脈内投与、経口投与、エアロゾル投与、非経口投与、眼投与、鼻腔投与、経肺投与、および局所的投与を含む、化合物を投与する多様な技術が、当技術分野に存在する。
本明細書において使用される「疾患」とは、動物が恒常性を維持することができず、かつその疾患が改善しない場合には動物の健康が悪化し続ける、動物の健康状態である。
本明細書において使用される、動物の「障害」とは、動物が恒常性を維持することはできるが、該障害がない場合に予想されるよりも該動物の健康状態が好ましくない、健康状態である。治療せずに放置した場合、障害は、必ずしも動物の健康状態をさらに悪化させるわけではない。
本明細書において使用される場合、「阻害する」という語句は、分子、反応、相互作用、遺伝子、mRNA、および/もしくはタンパク質の発現、安定性、機能、もしくは活性を測定可能な量だけ減少させるか、または完全に妨げることを意味する。阻害剤とは、例えば、タンパク質、遺伝子、およびmRNAの安定性、発現、機能、および活性を対象として、結合するか、部分的もしくは全面的に刺激を妨害するか、減らすか、妨げるか、活性化を遅らせるか、不活性化するか、感度を低めるか、または下方調節する化合物、例えばアンタゴニストである。
「患者」、「対象」、または「個体」という用語は、本明細書において同義的に使用され、インビトロであれインサイチューであれ、本明細書において説明する方法が適用できる、任意の動物またはその細胞を意味する。非限定的な態様において、患者、対象、または個体は、ヒトである。他の態様において、患畜は、例えば、ヒツジ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ、およびマウスといった哺乳動物などの家畜およびペットを含む、非ヒト哺乳動物である。さらに別の態様において、患畜は、鳥類の動物または鳥である。好ましくは、患者、個体、または対象は、ヒトである。
本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される」という用語は、化合物の生物活性または特性を抑制せず、かつ比較的に非毒性である、担体または希釈剤などの物質を意味する。すなわち、この物質は、望ましくない生物学的作用を引き起こすことも、それが含まれる組成物の構成成分のいずれかと有害な様式で相互作用することもなく、個体に投与され得る。
本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される担体」という用語は、本発明の範囲内で有用な化合物を、意図された機能をそれが果たし得るように患者体内または患者に運搬または輸送するのに関与している、薬学的に許容される物質、組成物、または担体、例えば、液状もしくは固形の増量剤、安定化剤、分散剤、懸濁化剤、希釈剤、賦形剤、増粘剤、溶剤、またはカプセル化材を意味する。典型的には、このような構築物は、身体の1つの器官または部分から、身体の別の器官または部分へと運搬または輸送される。各担体は、本発明の範囲内で有用な化合物を含む、製剤の他の成分と共存でき、かつ対象に害を与えないという意味で「許容され」なければならない。薬学的に許容される担体としての機能を果たし得る物質のいくつかの例には、糖、例えば、ラクトース、グルコース、およびスクロース;デンプン、例えば、トウモロコシデンプンおよびバレイショデンプン;セルロースおよびその誘導体、例えば、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、および酢酸セルロース;トラガント末;麦芽;ゼラチン;タルク;賦形剤、例えば、ココアバターおよび坐剤用ワックス;油、例えば、ピーナッツ油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、およびダイズ油;グリコール、例えばプロピレングリコール;多価アルコール、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、およびポリエチレングリコール;エステル、例えば、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル;寒天;緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;界面活性剤;アルギン酸;パイロジェンフリー水;等張性生理食塩水;リンガー溶液;エチルアルコール;リン酸緩衝液;ならびに薬学的製剤中で使用される他の非毒性の共存可能な物質が含まれる。
本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される塩」という専門用語は、無機酸、有機酸、その溶媒和物、水和物、またはクラスレートを含む薬学的に許容される非毒性酸から調製される、投与される化合物の塩を意味する。
本明細書において使用される場合、「予防する」、「予防すること」、または「予防」という用語は、作用物質または化合物の投与が始まる時点で疾患または病態に関連した症状を示していない対象において、そのような症状の発現を回避するか、または遅らせることを意味する。
「治療的」処置とは、病変の徴候を示している対象に対して、それらの徴候を減少または消失させる目的で施される処置である。
本明細書において使用される場合、「治療的有効量」という用語は、本明細書において説明または意図される疾患または病態の症状を緩和することを含めて、そのような疾患または病態を予防または治療する(発現を遅らせるかもしくは予防するか、進行を防ぐか、抑制するか、程度を低くするか、または元に戻す)のに十分または有効である量を意味する。
本明細書において使用される場合、「治療」または「治療すること」という用語は、治療物質、すなわち、(単独もしくは別の薬学的物質と組み合わせた)本発明の化合物を患者に適用もしくは投与すること、または本明細書において意図する病態、本明細書において意図する病態の症状、もしくは本明細書において意図する病態を発症する可能性を有している患者から(例えば、診断もしくはエクスビボ用途のために)単離された組織もしくは細胞株に対して、本明細書において意図する病態、本明細書において意図する病態の症状、もしくは本明細書において意図する病態を発症する可能性について治癒するか、癒やすか、緩和するか、軽減するか、変更するか、治すか、よくするか、改善するか、もしくは影響を及ぼすために、治療物質を適用もしくは投与すること、と定義される。このような治療は、薬理ゲノム学の分野から得られる知識に基づいて、個別に適応させるか、または修正してよい。
範囲:本開示の全体を通して、本発明の様々な局面は、範囲形式で示すことができる。範囲形式での説明は、便宜および簡潔さのためにすぎず、本発明の範囲に対する融通のきかない制限と解釈されるべきではないことを理解すべきである。したがって、範囲の説明は、存在し得る部分範囲すべてならびにその範囲内の個々の数値を具体的に開示したとみなされるべきである。例えば、1~6のような範囲の説明は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6などの部分範囲、ならびにその範囲内の個々の数および部分的な数、例えば、1、2、2.7、3、4、5、5.3、および6を具体的に開示したとみなされるべきである。このことは、範囲の広さに関わらず、当てはまる。
次の略語が、本明細書において使用される:FXR=ファルネソイドX受容体;RXR=レチノイドX受容体;LXR=肝臓X受容体;CDCA=ケノデオキシコール酸;CYP7A1=コレステロール7α-ヒドロキシラーゼ;PPARa=ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体α;BACS=胆汁酸-CoA合成酵素。
CDCAは、構造:
Figure 2023502251000003
を有している。
方法
特定の態様において、本発明は、その必要がある対象において少なくとも1種の疾患または障害を治療する方法を提供する。特定の態様において、方法は、ベニクスノキタケ(アントロディア・カンフォラタ)から得られた少なくとも1種のファルネソイドX受容体(FXR)アゴニストを含む抽出物の治療的有効量を対象に投与する段階を含む。特定の態様において、投与する段階は、対象において、FXRを介した転写応答を促進する。特定の他の態様において、投与する段階は、対象において、FXRを介した転写応答を誘導する。
特定の態様において、本発明は、その必要がある対象において、腸、肝臓、腎臓、および/または副腎に関係する疾患または障害を治療する方法を提供する。特定の態様において、方法は、ベニクスノキタケから得られた少なくとも1種のFXRアゴニストまたは薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、互変異性体、もしくはプロドラッグを含む組成物の治療的有効量を対象に投与する段階を含む。特定の態様において、組成物は、本明細書の別の箇所で記載されるとおりである。
特定の態様において、本発明は、その必要がある対象において少なくとも1種の疾患または障害を治療する方法であって、ベニクスノキタケから得られた少なくとも1種のFXRアゴニストまたは薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、互変異性体、もしくはプロドラッグを含む組成物の治療的有効量を対象に投与する段階を含む方法を提供する。様々な態様において、組成物は、ベニクスノキタケ(アントロディア・カンフォラタ)から得られた少なくとも1種のファルネソイドX受容体(FXR)アゴニストを含む抽出物を含む。
特定の態様において、少なくとも1種のFXRアゴニストは、トリテルペノイド化合物である。
特定の態様において、トリテルペノイド化合物は、
Figure 2023502251000004
またはその塩、溶媒和物、異性体、互変異性体、もしくはプロドラッグを含む。いくつかの態様において、化合物(I)および化合物(II)の組合せを投与することができる。組成物中の化合物(I)および化合物(II)の相対量については、10:1の化合物(I):化合物(II)~1:10の化合物(I):化合物(II)の範囲であり得る。
特定の態様において、少なくとも1種の疾患または障害は、腸、肝臓、腎臓、および副腎より選択される1つに関係している。特定の態様において、少なくとも1種の疾患または障害は、肝疾患、肥満、糖尿病、下痢、腹痛、高血圧、皮膚のかゆみ、肝臓癌、肝炎、胆汁性胆管炎、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性硬化性胆管炎、炎症、および線維症からなる群より選択される。
特定の態様において、組成物または抽出物を投与する段階は、ケノデオキシコール酸(CDCA)の非存在下でFXR活性の約60%~約85%を誘導する。特定の態様において、投与する段階は、ケノデオキシコール酸(CDCA)の非存在下で、FXR活性の約60%、約61%、約62%、約63%、約64%、約65%、約66%、約67%、約68%、約69%、約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%~約85%を誘導する。
特定の態様において、組成物または抽出物を投与する段階は、CDCAの存在下で、FXR活性を約15%~約30%高める。特定の態様において、投与する段階は、CDCAの存在下で、FXR活性を約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%~約30%、高める。
特定の態様において、組成物または抽出物を投与する段階は、他の任意のホルモン受容体シグナル伝達経路に影響を与えない。特定の態様において、投与する段階は、肝臓X受容体(LXR)を介した転写応答に影響を与えない。本明細書において使用される場合、用語「影響しない」とは、本明細書において説明される組成物または抽出物のいずれかを投与しても、ホルモン受容体を介した転写応答について0.1%、0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%を超える増加も減少も起こらないことを意味する。いくつかの態様において、組成物または抽出物は、ホルモン受容体を介した転写応答について約0.1~約5%を超える増加も減少も、約0.1~約2%を超える増加も減少も引き起こさない。
特定の態様において、FXRアゴニストは、約10μM~約85μMの濃度で投与される。特定の態様において、FXRアゴニストは、約10μM、約15μM、約20μM、約25μM、約30μM、約35μM、約40μM、約45μM、約50μM、約55μM、約60μM、約65μM、約70μM、約75μM、約80μM、または約85μMの濃度で投与される。
特定の態様において、投与経路は、静脈内投与、皮下投与、経口投与、エアロゾル投与、非経口投与、眼投与、肺投与、および局所投与より選択される1つである。
特定の態様において、対象は哺乳動物である。特定の態様において、対象はヒトである。
組成物
特定の態様において、本発明は、
Figure 2023502251000005
より選択される少なくとも1種のFXRアゴニストまたは薬学的に許容されるその塩、溶媒和物、互変異性体、もしくはプロドラッグを含む、薬学的組成物を提供する。特定の態様において、組成物は、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤を含む。
特定の態様において、組成物は、化合物(I)でも化合物(II)でもない、ベニクスノキタケに由来する少なくとも1種のトリテルペノイド化合物を約0.0001重量%~約0.001重量%含む。特定の態様において、組成物は、化合物(I)でも化合物(II)でもない、ベニクスノキタケに由来する少なくとも1種のトリテルペノイド化合物を約0.0001重量%、約0.0002重量%、約0.0003重量%、約0.0004重量%、約0.0005重量%、約0.0006重量%、約0.0007重量%、約0.0008重量%、約0.0009重量%、または約0.001重量%含む。特定の態様において、組成物は、化合物(III)、化合物(IV)、化合物(V)、化合物(VI)、化合物(VII)、化合物(VIII)、化合物(IX)、化合物(X)、化合物(XI)、または化合物(XII)のうち少なくとも1種を、互いに独立に、約0.0001重量%、約0.0002重量%、約0.0003重量%、約0.0004重量%、約0.0005重量%、約0.0006重量%、約0.0007重量%、約0.0008重量%、約0.0009重量%、または約0.001重量%含む。
特定の態様において、組成物は、化合物(I)でも化合物(II)でもない、ベニクスノキタケに由来する少なくとも1種のトリテルペノイド化合物を約0.001~約0.01重量%含む。特定の態様において、組成物は、化合物(I)でも化合物(II)でもない、ベニクスノキタケに由来する少なくとも1種のトリテルペノイド化合物を約0.001重量%、約0.002重量%、約0.003重量%、約0.004重量%、約0.005重量%、約0.006重量%、約0.007重量%、約0.008重量%、約0.009重量%、または約0.01重量%含む。特定の態様において、組成物は、化合物(III)、化合物(IV)、化合物(V)、化合物(VI)、化合物(VII)、化合物(VIII)、化合物(IX)、化合物(X)、化合物(XI)、または化合物(XII)のうち少なくとも1種を、互いに独立に、約0.001重量%、約0.002重量%、約0.003重量%、約0.004重量%、約0.005重量%、約0.006重量%、約0.007重量%、約0.008重量%、約0.009重量%、または約0.01重量%含む。
特定の態様において、組成物は、化合物(I)でも化合物(II)でもない、ベニクスノキタケに由来する少なくとも1種のトリテルペノイド化合物を約0.01~0.1重量%含む。
特定の態様において、組成物は、化合物(I)でも化合物(II)でもない、ベニクスノキタケに由来する少なくとも1種のトリテルペノイド化合物を約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、または約0.1重量%含む。
特定の態様において、組成物は、化合物(I)でも化合物(II)でもない、ベニクスノキタケに由来する少なくとも1種のトリテルペノイド化合物を約0.1~1重量%含む。特定の態様において、組成物は、化合物(I)でも化合物(II)でもない、ベニクスノキタケに由来する少なくとも1種のトリテルペノイド化合物を約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、または約1重量%含む。特定の態様において、組成物は、化合物(III)、化合物(IV)、化合物(V)、化合物(VI)、化合物(VII)、化合物(VIII)、化合物(IX)、化合物(X)、化合物(XI)、または化合物(XII)のうち少なくとも1種を、互いに独立に、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、または約1重量%含む。
特定の態様において、組成物は、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤で被覆された少なくとも1種のFXRアゴニストを含むコア、または少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と共に散在する少なくとも1種のFXRアゴニストを含むマトリックスを含む。いくつかの態様において、コアは不活性なコアであり、少なくとも1種のFXRアゴニストは、コア表面のコーティングである。
いくつかの態様において、化合物(I)または化合物(II)のプロドラッグは、式(I-A)または式(II-A)の化合物:
Figure 2023502251000006
をそれぞれ含む。
式(I-A)および(II-A)の化合物において、R1、R2、およびR3のそれぞれは、式(I-A)または(II-A)の化合物を対象にインビボ投与した際に代謝的または化学的に切断される、任意の適切な基であり得る。特定の態様において、R1、R2、およびR3のうちの1つまたは複数は、水素である。他の態様において、R1、R2、およびR3のうちの少なくとも1つは、水素ではない。
R1およびR2の非限定的な例には、C(=O)-C1~6アルキル、C(=O)-OC1~6アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-O-アリール、P(=O)(OH)2、または天然に存在するアミノ酸のエステルが含まれる。R3の非限定的な例には、C1~6アルキル、アリール、または天然に存在するアミノ酸のエステルが含まれる。
様々な態様において、式(I)または式(I-A)の化合物は、組成物中で唯一の薬学的または治療的に活性な作用物質である。様々な態様において、式(II)または式(II-A)の化合物は、組成物中で唯一の薬学的または治療的に活性な作用物質である。様々な態様において、式(I)または式(I-A)の化合物および式(II)または式(II-A)の化合物だけが、組成物中の薬学的または治療的に活性な作用物質である。
投与/投与量/製剤
投与レジメンは、有効量に相当するものに影響を及ぼし得る。治療的製剤は、疾患または障害の発症の前または後のいずれかに対象に投与され得る。さらに、いくつかの分割された投与量、ならびに時間をずらされた投与量を、毎日もしくは連続的に投与することができ、または用量は、継続的に注入することができ、もしくはボーラス注入であり得る。さらに、治療的製剤の投与量は、治療状況または予防状況の緊急性によって必要とされるのに応じて、比例的に増加または減少させることができる。
患者、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトへの本発明の組成物の投与は、疾患または障害を治療もしくは改善または予防するのに有効な投与量および期間で、公知の手順を用いて実施することができる。治療的効果を実現するのに必要な治療的化合物の有効量は、患者の疾患または障害の状態;患者の年齢、性別、および体重;ならびに疾患または障害を治療、改善、または予防する治療的化合物の能力などの因子によって変動し得る。投与量レジメンを調整して、最適な治療応答を実現することができる。例えば、いくつかに分割した用量を毎日投与することができ、または治療状況の緊急性によって必要とされるのに応じて用量を比例的に減少させることができる。本発明の治療的化合物の有効用量範囲の非限定的な例は、約1mg/kg体重/日~約5,000mg/kg体重/日である。当業者は、関連する因子を調査し、過度に実験をすることなく治療的化合物の有効量について決定できるであろう。
本発明の薬学的組成物中の有効成分の実際の投与量レベルは、個々の患者、組成物、および投与様式に対して、患者に有毒とならずに所望の治療応答を実現するのに有効である有効成分の量を得るために、変更することができる。
具体的には、選択される投与量レベルは、使用される個々の化合物の活性、投与時間、化合物の排出速度、治療期間、化合物と組み合わせて使用される他の薬物、化合物、または物質、治療される患者の年齢、性別、体重、状態、全体的健康状態、および以前の病歴、ならびに医薬分野において周知である同様の因子を含む、様々な因子に応じて変わる。
当技術分野において通常の技能を有する医師、例えば内科医または獣医は、必要とされる薬学的組成物の有効量を容易に決定し、処方することができる。例えば、内科医または獣医は、薬学的組成物中で使用される本発明の化合物の用量を、所望の治療的効果を実現するために必要とされるよりも低いレベルで開始し、所望の効果が実現されるまで投与量を徐々に増加させることができるであろう。
特定の態様において、投与を容易にし、投与量を均一にするために化合物を単位剤形で製剤化することが、特に有利である。本明細書において使用される単位剤形とは、治療される患者に対する単位投与量として適した物理的に個別の単位を意味し、各単位は、必要な薬学的ビヒクルと共同して所望の治療的効果を生じるように算出された所定の量の治療的化合物を含む。本発明の単位剤形は、(a)治療的化合物の独特の特徴および実現すべき個々の治療的効果、ならびに(b)患者の心不全を治療するためにこのような治療的化合物を調合/製剤化する技術につきものの制約によって定まり、かつこれらに直接的に左右される。
特定の態様において、本発明の組成物は、1種または複数種の薬学的に許容される賦形剤または担体を用いて製剤化される。特定の態様において、本発明の薬学的組成物は、治療的有効量の本発明の化合物および薬学的に許容される担体を含む。
担体は、例えば、水、エタノール、多価アルコール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液状ポリエチレングリコールなど)、それらの適切な混合物、ならびに植物油を含む、溶媒または分散媒であってよい。
特定の態様において、本発明の組成物は、1日に1~5回またはそれより多くに及ぶ投与量で患者に投与される。他の態様において、本発明の組成物は、限定されるわけではないが、毎日、2日ごと、3日ごとに1回~1週間に1回、および2週ごとに1回を含む投与量範囲で、患者に投与される。本発明の様々な組合せ組成物の投与頻度は、限定されるわけではないが、年齢、治療される疾患または障害、性、総合的な健康状態、および他の因子を含む多くの因子に応じて個体毎に異なることが、当業者には容易に明らかである。したがって、本発明は、任意の特定の投与レジメンに限定されると解釈されるべきではなく、任意の患者に投与される的確な投与量および組成物は、患者に関する他の全ての因子を考慮に入れた主治医によって決定される。
投与用の本発明の化合物は、約1μg~約10,000mg、約20μg~約9,500mg、約40μg~約9,000mg、約75μg~約8,500mg、約150μg~約7,500mg、約200μg~約7,000mg、約350μg~約6,000mg、約500μg~約5,000mg、約750μg~約4,000mg、約1mg~約3,000mg、約10mg~約2,500mg、約20mg~約2,000mg、約25mg~約1,500mg、約30mg~約1,000mg、約40mg~約900mg、約50mg~約800mg、約60mg~約750mg、約70mg~約600mg、約80mg~約500mg、ならびにそれらの間の任意およびすべての、整数単位または整数未満の単位で増加した値の範囲で存在することができる。
特定の態様において、本発明は、単独または第2の薬学的物質と組み合わせた本発明の化合物の治療的有効量を保管する容器;および疾患もしくは障害の1種もしくは複数種の症状を治療、予防、または軽減するために該化合物を使用するための取扱説明書を含む、容器入りの薬学的組成物を対象としている。
製剤は、従来の賦形剤、すなわち、経口、非経口、鼻、静脈内、皮下、腸内、または当技術分野で公知である他の任意の適切な投与様式に適している薬学的に許容される有機または無機の担体物質と混合して使用され得る。薬学的製剤は、滅菌することができ、所望の場合は、補助剤、例えば、滑沢剤、保存剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝剤、着色剤、矯味剤、および/または芳香物質などと混合してよい。製剤はまた、所望の場合、他の活性物質、例えば他の鎮痛剤と混合してもよい。
本発明の組成物のいずれかの投与経路には、経口、鼻、直腸、腟内、非経口、口腔内、舌下、または局所が含まれる。本発明において使用するための化合物は、任意の適切な経路による投与向けに、例えば、経口または非経口、例えば、経皮、経粘膜(例えば、舌下、舌、(経)口腔内、(経)尿道、膣(例えば、経膣および膣周囲)、鼻(腔内)および(経)直腸)、膀胱内、肺内、十二指腸内、胃内、髄腔内、皮下、筋肉内、皮内、動脈内、静脈内、気管支内、吸入、および局所投与向けに製剤化することができる。
適切な組成物および剤形には、例えば、錠剤、カプセル剤、カプレット剤、丸剤、ゼラチンカプセル剤、トローチ剤、分散剤、懸濁剤、液剤、シロップ剤、顆粒剤、ビーズ剤、経皮吸収型貼付剤、ゲル剤、散剤、ペレット剤、マグマ剤、ロゼンジ剤、クリーム剤、パスタ剤、硬膏剤、ローション剤、ディスク剤、坐剤、鼻腔投与または経口投与用の液状噴霧剤、吸入用の乾燥粉末製剤またはエアロゾル化製剤、ならびに膀胱内投与用の組成物および製剤が含まれる。本発明において有用であると思われる製剤および組成物は、本明細書において説明される特定の製剤および組成物に限定されないことを理解すべきである。
経口投与
経口適用の場合、錠剤、糖衣錠、液剤、ドロップ、坐剤、またはカプセル剤、カプレット剤、およびゼラチンカプセル剤が特に適している。経口使用向けの組成物は、当技術分野で公知の任意の方法に従って調製することができ、このような組成物は、錠剤を製造するのに適している不活性で毒性のない薬学的賦形剤からなる群より選択される1種または複数種の作用物質を含んでよい。このような賦形剤には、例えば、ラクトースなどの不活性な希釈剤;コーンスターチなどの顆粒化剤および崩壊剤;デンプンなどの結合剤;ならびにステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤が含まれる。錠剤はコーティングしないことが可能であり、または見た目を良くするためもしくは有効成分の放出を遅らせるために公知の技術によってコーティングすることが可能である。経口使用向けの製剤はまた、有効成分が不活性希釈剤と混合されている硬ゼラチンカプセル剤として提供されてもよい。
経口投与の場合、本明細書において説明される化合物は、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、もしくはヒドロキシプロピルメチルセルロース);増量剤(例えば、コーンスターチ、ラクトース、微結晶性セルロース、もしくはリン酸カルシウム);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、もしくはシリカ);崩壊剤(例えばグリコール酸デンプンナトリウム);または湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)などの薬学的に許容される賦形剤を用いて従来手段によって調製された錠剤またはカプセル剤の形態であり得る。所望の場合は、錠剤は、適切な方法およびコーティング材料、例えばColorcon(West Point, Pa.)から入手可能なOPADRY(商標)フィルムコーティングシステム(例えば、OPADRY(商標)OY型、OYC型、有機腸溶性OY-P型、水性腸溶性OY-A型、OY-PM型、およびOPADRY(商標)白、32K18400)を用いてコーティングされてよい。経口投与向けの液体製剤は、液剤、シロップ剤、または懸濁剤の形態であってよい。これらの液体製剤は、薬学的に許容される添加剤、例えば、懸濁化剤(例えば、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、または硬化食用脂);乳化剤(例えば、レシチンまたはアラビアゴム);非水系ビヒクル(例えば、アーモンド油、油状エステル、またはエチルアルコール);および保存剤(例えば、メチルp-ヒドロキシベンゾアートもしくはプロピルp-ヒドロキシベンゾアートまたはソルビン酸)を用いて従来手段によって調製されてよい。
本明細書において説明される組成物は、経口投与または口腔内投与に適した製剤として調製、包装、または販売され得る。本明細書において説明される化合物を含む錠剤は、例えば、任意で1種または複数種の付加的成分と共に活性成分を圧縮または成形することによって製造することができる。圧縮錠剤は、任意で、結合剤、滑沢剤、賦形剤、表面活性剤、および分散剤のうちの1種または複数種と混合して、粉末調製物または顆粒状調製物など易流動型の活性成分を適切な装置中で圧縮することによって調製することが可能である。湿製錠剤は、活性成分と、薬学的に許容される担体と、混合物を湿らせるのに少なくとも十分な液体との混合物を、適切な装置中で成形することによって、製造することが可能である。錠剤の製造において使用される薬学的に許容される賦形剤には、不活性な希釈剤、顆粒化剤および崩壊剤、分散剤、界面活性剤、崩壊剤、結合剤、結合剤、ならびに滑沢剤が含まれるが、それらに限定されるわけではない。
適切な分散剤には、ジャガイモデンプン、グリコール酸デンプンナトリウム、ポロキサマー407、またはポロキサマー188が含まれるが、それらに限定されるわけではない。1種または複数種の分散剤はそれぞれ、剤形の重量を基準として約0.01重量%~約90重量%の量で、組成物中に個別に存在することができる。1種または複数種の分散剤はそれぞれ、剤形の重量を基準として、少なくとも約0.01重量%、約0.05重量%、約0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約85重量%、もしくは約90重量%であるか、それより多いか、またはそれより少ない量で、組成物中に個別に存在することができる。
界面活性剤(表面活性剤)には、陽イオン表面活性剤、陰イオン表面活性剤、もしくは非イオン表面活性剤またはそれらの組合せが含まれる。適切な表面活性剤には、ベヘントリモニウムクロリド、ベンザルコニウムクロリド、ベンゼトニウムクロリド、ベンゾドデシニウムブロミド、カルベトペンデシニウムブロミド、セタルコニウムクロリド、セトリモニウムブロミド、セトリモニウムクロリド、セチルピリジンクロリド、ジデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド、ドミフェンブロミド、ラウリルメチルグルセス-10ヒドロキシプロピルジモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トンゾニウムブロミド、ステアラルコニウムクロリド、オクテニジンジヒドロクロリド、オラフルル、N-オレイル-1,3-プロパンジアミン、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホナート、ラウリル硫酸アンモニウム、ペルフルオロノナン酸アンモニウム、ドクサート、ココアンホジ酢酸二ナトリウム、ラウレス硫酸マグネシウム、ペルフルオロブタンスルホン酸、ペルフルオロノナン酸、ペルフルオロオクタンスルホン酸、ペルフルオロオクタン酸、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ミレス硫酸ナトリウム、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、パレス硫酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、スルホコハク酸ナトリウムエステル、セトマクロゴール1000、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、コカミドジエタノールアミン、コカミドモノエタノールアミン、デシルグルコシド、デシルポリグルコース、モノステアリン酸グリセロール、オクチルフェノキシポリエトキシエタノールCA-630、イソセテス-20、ラウリルグルコシド、オクチルフェノキシポリエトキシエタノールP-40、ノノキシノール-9、ノノキシノール類、ノニルフェノキシポリエトキシルエタノール(NP-40)、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、N-オクチルβ-D-チオグルコピラノシド、オクチルグルコシド、オレイルアルコール、PEG-10ヒマワリグリセリド、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポリドカノール、ポロキサマー、ポロキサマー407、ポリエトキシル化獣脂アミン、ポリリシノール酸ポリグリセロール、ポリソルベート、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、ステアリルアルコール、サーファクチン、トリトンX-100、およびTween 80が含まれるが、それらに限定されるわけではない。1種または複数種の表面活性剤はそれぞれ、剤形の重量を基準として約0.01重量%~約90重量%の量で、組成物中に個別に存在することができる。1種または複数種の表面活性剤はそれぞれ、剤形の重量を基準として、少なくとも約0.01重量%、約0.05重量%、約0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約85重量%、もしくは約90重量%であるか、それより多いか、またはそれより少ない量で、組成物中に個別に存在することができる。
適切な希釈剤には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、微結晶性セルロース、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、およびリン酸ナトリウム、Cellactose(登録商標)80(75%α-ラクトース一水和物および25%セルロース粉末)、マンニトール、アルファ化デンプン、デンプン、スクロース、塩化ナトリウム、タルク、無水ラクトース、および顆粒状ラクトースが含まれるが、それらに限定されるわけではない。1種または複数種の希釈剤はそれぞれ、剤形の重量を基準として約0.01重量%~約90重量%の量で、組成物中に個別に存在することができる。1種または複数種の希釈剤はそれぞれ、剤形の重量を基準として、少なくとも約0.01重量%、約0.05重量%、約0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約85重量%、もしくは約90重量%であるか、それより多いか、またはそれより少ない量で、組成物中に個別に存在することができる。
適切な顆粒化剤および崩壊剤には、スクロース、コポビドン、トウモロコシデンプン、微結晶性セルロース、メチルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、アルファ化デンプン、ポビドン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、クエン酸、クロスカルメロースナトリウム、セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、コロイド状二酸化ケイ素、クロスポビドン、およびアルギン酸が含まれるが、それらに限定されるわけではない。1種または複数種の顆粒化剤または崩壊剤はそれぞれ、剤形の重量を基準として約0.01重量%~約90重量%の量で、組成物中に個別に存在することができる。1種または複数種の顆粒化剤または崩壊剤はそれぞれ、剤形の重量を基準として、少なくとも約0.01重量%、約0.05重量%、約0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約85重量%、もしくは約90重量%であるか、それより多いか、またはそれより少ない量で、組成物中に個別に存在することができる。
適切な結合剤には、ゼラチン、アラビアゴム、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン、無水ラクトース、ラクトース一水和物、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポビドン、ポリアクリルアミド、スクロース、デキストロース、マルトース、ゼラチン、ポリエチレングリコールが含まれるが、それらに限定されるわけではない。1種または複数種の結合剤はそれぞれ、剤形の重量を基準として約0.01重量%~約90重量%の量で、組成物中に個別に存在することができる。1種または複数種の結合剤はそれぞれ、剤形の重量を基準として、少なくとも約0.01重量%、約0.05重量%、約0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約85重量%、もしくは約90重量%であるか、それより多いか、またはそれより少ない量で、組成物中に個別に存在することができる。
適切な滑沢剤には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、水素添加ヒマシ油、モノステアリン酸グリセリン、グリセリルベヘナート、鉱油、ポリエチレングリコール、ポロキサマー407、ポロキサマー188、ラウレス硫酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ステアリン酸、ステアリルフマル酸ナトリウム、シリカ、およびタルクが含まれるが、それらに限定されるわけではない。1種または複数種の滑沢剤はそれぞれ、剤形の重量を基準として約0.01重量%~約90重量%の量で、組成物中に個別に存在することができる。1種または複数種の滑沢剤はそれぞれ、剤形の重量を基準として、少なくとも約0.01重量%、約0.05重量%、約0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約85重量%、もしくは約90重量%であるか、それより多いか、またはそれより少ない量で、組成物中に個別に存在することができる。
錠剤はコーティングしなくてもよく、または対象の胃腸管における崩壊遅延を実現し、それによって、活性成分の持続的な放出および吸収を提供する公知の方法を用いてコーティングしてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの材料を用いて錠剤をコーティングしてよい。さらなる例として、米国特許第4,256,108号;同第4,160,452号;および同第4,265,874号に記載されている方法を用いて錠剤をコーティングして、浸透圧制御放出錠剤を形成させてもよい。錠剤は、薬学的に上質かつ味が良い調製物を提供するために、甘味剤、矯味剤、着色剤、保存剤、またはこれらの何らかの組合せをさらに含んでよい。
錠剤はまた、特定のpH、例えば約pH5.0~約pH7.5でコーティングが溶解し始め、それによって、本明細書において説明される化合物を放出するように、腸溶コーティングすることができる。コーティングは、例えば、任意の所望の腸部分を含む特定の位置における、本明細書において説明される化合物の放出を可能にするために、酸性基またはアルカリ性基を有するEUDRAGIT(登録商標)L、S、FS、および/またはEポリマーを含むことができる。コーティングはまた、例えば、pH非依存性の膨張によって、本明細書において説明される化合物の時間制御放出を可能にするために、カチオン基または中性基を有するEUDRAGIT(登録商標)RLおよび/またはRSポリマーを含むこともできる。
非経口投与
非経口投与の場合、注射もしくは注入、例えば、静脈内、筋肉内、もしくは皮下への注射もしくは注入用に、またはボーラス量での投与および/もしくは持続輸注による投与用に本発明の化合物を製剤化することができる。他の製剤用物質、例えば、懸濁化剤、安定化剤、および/または分散剤を任意で含む油性または水性のビヒクル中の懸濁剤、液剤、または乳剤を使用することができる。
付加的な投与形態
本発明のその他の剤形には、米国特許第6,340,475号、同第6,488,962号、同第6,451,808号、同第5,972,389号、同第5,582,837号、および同第5,007,790号に記載されている剤形が含まれる。本発明のその他の剤形にはまた、米国特許出願第20030147952号、同第20030104062号、同第20030104053号、同第20030044466号、同第20030039688号、および同第20020051820号に記載されている剤形が含まれる。本発明のその他の剤形にはまた、PCT出願番号WO 03/35041、WO 03/35040、WO 03/35029、WO 03/35177、WO 03/35039、WO 02/96404、WO 02/32416、WO 01/97783、WO 01/56544、WO 01/32217、WO 98/55107、WO 98/11879、WO 97/47285、WO 93/18755、およびWO 90/11757に記載されている剤形が含まれる。
制御放出製剤および薬物送達系
特定の態様において、本発明の製剤は、短期間の、作用の消失が速い、および制御された、例えば、持続放出性、遅延放出性、およびパルス放出性の製剤であり得るが、それらに限定されるわけではない。
持続放出という用語は、従来の意味で使用されて、長期間にわたる薬物の段階的放出を実現し、かつ必ずしもそうではないが、長期間にわたって実質的に一定の薬物血中レベルをもたらし得る、薬物製剤を意味する。期間は、1ヶ月またはそれより長くてよく、ボーラス形態で投与される同量の作用物質より長い放出であるべきである。
持続放出の場合、化合物は、持続放出特性を化合物に与える適切なポリマー材料または疎水性材料と共に製剤化することができる。したがって、本発明の方法において使用するための化合物は、例えば注射によって微粒子の形態で、または埋め込みによってウェーハ剤もしくはディスク剤の形態で、投与することができる。
本発明の特定の態様において、本発明の化合物は、持続放出性製剤を用いて、単独でまたは別の薬学的物質と組み合わせて患者に投与される。
遅延放出という用語は、従来の意味で本明細書において使用されて、薬物投与後いくらか遅延した後に薬物を最初に放出することを実現し、かつ必ずしもそうではないが、約10分から最長で約12時間の遅延を含み得る、薬物製剤を意味する。
パルス放出という用語は、従来の意味で本明細書において使用されて、薬物投与後に薬物のパルス状の血漿プロファイルをもたらすような方法で薬物を放出することを実現する薬物製剤を意味する。
即時放出という用語は、従来の意味で使用されて、薬物投与後ただちに薬物を放出することを実現する薬物製剤を意味する。
本明細書において使用される場合、短期間とは、薬物投与後の薬物投与後の、約8時間、約7時間、約6時間、約5時間、約4時間、約3時間、約2時間、約1時間、約40分、約20分、または約10分、およびそれらから整数単位または整数未満の単位で増加した任意またはすべての値までの、ならびにそれらを含む、任意の期間を意味する。
本明細書において使用される場合、作用の消失が速いとは、薬物投与後の、約8時間、約7時間、約6時間、約5時間、約4時間、約3時間、約2時間、約1時間、約40分、約20分、または約10分、ならびにそれらから整数単位または整数未満の単位で増加した任意およびすべての値までの、ならびにそれらを含む、任意の期間を意味する。
投薬
本発明の化合物の治療的有効量または治療的有効用量は、患者の年齢、性別、および体重、患者の現在の医学的状態、ならびに治療される患者における心不全の進行に応じて変わる。当業者は、これらおよび他の因子に応じて適切な投与量を決定することができる。
本発明の化合物の適切な用量は、約0.01mg/日~約5,000mg/日、例えば約0.1mg/日~約1,000mg/日、例えば約1mg/日~約500mg/日、例えば約5mg/日~約250mg/日の範囲であり得る。用量は、1回の投与または複数回の投与で、例えば、1日に1~4回またはそれより多い回数、投与され得る。複数回の投与が使用される場合、各投与量の量は同じでも異なってもよい。例えば、1mg/日の用量は、用量0.5mgを2回、約12時間の投与間隔を空けて投与され得る。
1日に投与される化合物の量は、非限定的な例において、毎日、1日おき、2日ごと、3日ごと、4日ごと、または5日ごとに投与され得ることが、理解される。例えば、1日おきの投与の場合、用量5mg/日を月曜日に開始して、1回目の次の用量5mg/日を水曜日に投与し、2回目の次の用量5mg/日を金曜日に投与することができ、以下同様である。
患者の状態が改善する場合には、医師の裁量に基づいて、本発明の阻害剤の投与は、任意で継続的に行われるか、あるいは、投与される薬物の用量が一時的に減らされるか、または一定の長さの期間、一時的に中止される(すなわち「休薬期間」)。休薬期間の長さは、ほんの一例として2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、12日、15日、20日、28日、35日、50日、70日、100日、120日、150日、180日、200日、250日、280日、300日、320日、350日、または365日を含む、2日~1年の間で任意に変動する。休薬期間中の用量減少は、ほんの一例として10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%を含む、10%~100%を含む。
患者の病態が改善したら、必要に応じて、維持用量が投与される。続いて、投与量もしくは投与頻度または両方が、改善された疾患が保持されるレベルまで、ウイルス量の関数として減らされる。特定の態様において、患者は、症状および/または感染が再発することがあれば、長期に渡って間欠的な処置を必要とする。
本発明の方法で使用するための化合物は、単位剤形で製剤化され得る。「単位剤形」という用語は、処置を受ける患者に対する単位投与量として適した物理的に個別の単位を意味し、各単位は、任意で適切な薬学的担体と共同で所望の治療的効果をもたらすように算出された所定の量の活性物質を含む。単位剤形は、1日1回の投与のため、または1日複数回の投与(例えば、1日当たり約1~4回もしくはそれより多い回数)のうちの1回のためのものであり得る。1日複数回の投与が使用される場合、単位剤形は、各投与において同じでも異なっていてもよい。
このような治療レジメンの毒性および治療的有効性は、細胞培養物または実験動物において任意で測定され、限定されるわけではないが、LD50(集団の50%に対して致死的な用量)およびED50(集団の50%において治療的に有効な用量)の測定が含まれる。毒性作用と治療的効果の用量比が治療指数であり、LD50とED50の比として表される。ヒトにおいて使用するための投与量範囲を公式化する際に、細胞培養アッセイ法および動物試験から得られたデータが任意で使用される。このような化合物の投与量は、ED50を含み毒性が最小限である循環濃度の範囲内であることが好ましい。投与量は、使用される剤形および利用される投与経路に応じて、この範囲内で任意に変動する。
本明細書に引用される、それぞれおよびすべての特許、特許出願、および刊行物の開示内容は、これによって、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。特定の態様に関して本発明を開示したが、本発明の他の態様および変形が、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく当業者によって考案され得ることは明らかである。添付の特許請求の範囲は、このような態様および等価な変形すべてを含むと解釈されるものとする。
当業者なら、慣用の域を出ない実験法を用いて、本明細書において説明される特定の手順、態様、特許請求の範囲、および実施例の多数の等価物を認識するか、または確認することができるであろう。このような等価物は、本発明の範囲内にあるとみなされ、本明細書に添付の特許請求の範囲に包含された。限定されるわけではないが、反応時間、反応規模/体積、および実験試薬、例えば、溶媒、触媒、圧力、大気条件、例えば窒素雰囲気、および還元剤/酸化剤などを含む反応条件を、当技術分野において認識されている代替物および慣用の域を出ない実験法を用いて改変することは、本出願の範囲に収まることを、例えば理解すべきである。
値および範囲が本明細書において提供される場合は必ず、これらの値および範囲に包含されるすべての値および範囲が本発明の範囲内に包含されることを意図していると理解すべきである。さらに、これらの範囲に収まるすべての値、ならびに値の範囲の上限値または下限値もまた、本出願によって企図される。
以下の実施例は、本発明の局面をさらに例示する。しかし、これらは、本明細書において説明される本発明の教示または開示を限定するものでは決してない。
実験例
以下の実験例を参照することによって、本発明を詳細にさらに説明する。これらの実施例は、例証のために提供されるにすぎず、別段の指定がない限り、限定することを意図しない。したがって、本発明は、以下の実施例に限定されると解釈されるべきでは決してなく、正しくは、本明細書において提供される教示の結果として明らかになる任意およびすべての変形例を包含すると解釈されるべきである。
さらなる説明がなくても、当業者は、前述の説明および以下の例示的な例を用いて、本発明の化合物を作製および利用し、特許請求の範囲の方法を実践することができると考えられる。したがって、以下の実施例は、本発明の好ましい態様を具体的に示し、開示の残りの部分を何らかの方法で限定するものとして解釈されるべきではない。
材料および方法:
FXRルシフェラーゼレポーター細胞―FXRルシフェラーゼレポーター細胞―HepG2癌細胞をスクリーニング試験で使用した。3つの反復応答エレメント
Figure 2023502251000007
がPGL4.2ルシフェラーゼレポータープラスミドに挿入されたFXRレポーターDNAまたは3つの反復応答エレメント
Figure 2023502251000008
がPGL4.2ルシフェラーゼレポータープラスミドに挿入されたLXRレポーターDNAのいずれかを、HepG2細胞に安定にトランスフェクトした。10%FBS含有RPMI-1640培地に溶かしたピューロマイシン(1ug/mL)を用いて、レポーター細胞を選択した。
ルシフェラーゼアッセイ法―FXRレポーター細胞に対してはケノデオキシコール酸(CDCA)の存在下もしくは非存在下で、またはLXRレポーター細胞に対してはGW3965の存在下もしくは非存在下で、37℃ CO2インキュベーター中で24時間、0μM、10μM、20μM、40μM、および80μMの化合物でレポーター細胞を処理した。ルシフェラーゼ溶解緩衝液を用いて細胞を溶解させ、その後、ルシフェリンを含むルシフェラーゼ緩衝液を添加してルミネセンスを生じさせた。ルミネセンスマイクロプレートリーダーを用いてルミネセンスを記録した。
リアルタイム定量PCR(RT-qPCR)―FXR標的遺伝子のリアルタイム定量PCR(RT-qPCR):Roche High Pure RNA単離キットを用いて、NZZ化合物で処理した細胞からRNAを抽出した。次いで、RT-qPCRのためのBio-rad iScript Advanced cDNA合成キットを用いて、RNA試料からcDNAを作製した。CFX PCR機(Bio-rad)において、表1に示したプライマーおよびiTaq(商標)Universal SYBR(登録商標)Green Supermixを用いて、qPCRを実施した。精製したPCR産物を用いて作成した検量線を使用して、内部対照β-アクチンと比べたサイクル数閾値の変化に基づいて、相対的mRNA発現を計算した。
(表1)FXR標的遺伝子のqRT-PCRプライマー。
Figure 2023502251000009
実施例1:コレステロール7α-ヒドロキシラーゼ(CYP7A1)の阻害
トリテルペノイドによるコレステロール7α-ヒドロキシラーゼ(CYP7A1)の阻害について、約35μM~45μMの濃度の化合物(I)によるCYP7A1の阻害は、化合物(II)またはCDCAによるCYP7A1の阻害より約40%強いことが観察された。
実施例2:ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体α(PPARa)mRNAの発現
濃度約75μM~85μMの化合物(I)が、化合物(II)によって誘導される発現よりも約2倍強いPPARa mRNA発現を誘導することが観察された。
実施例3:胆汁酸-CoA合成酵素(BACS)mRNAの発現
化合物(I)または化合物(II)によって誘導されるBACS mRNA発現が、CDCAによって誘導されるBACS発現よりも約2倍弱いことが観察された。
実施例4:KLF11 mRNAの発現
濃度約75μM~85μMの化合物(I)または化合物(II)が、トリテルペノイドおよび/またはCDCAの非存在下での発現よりも約3倍~約5倍強いKLF11 mRNA発現を誘導することが観察された。
実施例5:ホルモンシグナル伝達経路に対するトリテルペノイドの影響
表2は、様々なホルモン受容体シグナル伝達経路に対する12種の純粋化合物の選択性を示す。
(表2)
Figure 2023502251000010
表内で、↑は、刺激であることを表し、続いてEC50値を記載しており、↓は阻害であることを表し、続いてIC50値を記載している。
12種の精製化合物のうちで、化合物(I)および化合物(II)はアゴニストとして作用して、FXRを介した転写応答を誘導する。化合物(I)および化合物(II)は、他のホルモン受容体シグナル伝達経路に影響を与えなかった。
化合物(IV)は、E2によって引き起こされるERαを介した転写応答を阻害することができ、IC50は約80μMであった。
化合物(VII)は、ERβ(IC50=40μM)、VDR(IC50=20μM)、およびAR(IC50=40μM)に対するE2、VD3、DHTの作用を阻害することができた。
化合物VIIIは、VDR(IC50=25μM)およびAR(IC50=25μM)に対するVD3、DHTの作用を阻害することができた。化合物XおよびXIIは、二相性の作用モデルでVDR活性を高めることができた(EC50=1.5μM)。
態様の列挙
下記に例示的な態様を提供するが、番号は、重要度を示すものとして解釈されるべきではない。
態様1は、その必要がある対象において少なくとも1種の疾患または障害を治療する方法を提供し、該方法は、
ベニクスノキタケ(アントロディア・カンフォラタ)から得られた少なくとも1種の選択的ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニストを含む抽出物の治療的有効量を、該対象に投与する段階、および
該対象において、FXRを介した転写応答を促進または誘導する段階
を含む。
態様2は、少なくとも1種のFXRアゴニストがトリテルペノイド化合物である、態様1の方法を提供する。
態様3は、トリテルペノイド化合物が、
Figure 2023502251000011
およびその塩、溶媒和物、異性体、互変異性体、またはプロドラッグである、態様1~2のいずれか1つの方法を提供する。
態様4は、少なくとも1種の疾患または障害が、腸、肝臓、腎臓、および副腎より選択される1つに関係している、態様1~3のいずれか1つの方法を提供する。
態様5は、少なくとも1種の疾患または障害が、肝疾患、肥満、糖尿病、下痢、腹痛、高血圧、皮膚のかゆみ、肝臓癌、肝炎、胆汁性胆管炎、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性硬化性胆管炎、炎症、および線維症からなる群より選択される、態様1~4のいずれか1つの方法を提供する。
態様6は、投与する段階が、ケノデオキシコール酸(CDCA)の非存在下でFXR活性の約60%~約85%を誘導する、態様1~5のいずれか1つの方法を提供する。
態様7は、投与する段階が、CDCAの存在下で、FXR活性を約15%~約30%刺激する、態様1~6のいずれか1つの方法を提供する。
態様8は、投与する段階が、他の任意のホルモン受容体シグナル伝達経路に影響を与えない、態様1~7のいずれか1つの方法を提供する。
態様9は、投与する段階が、肝臓X受容体(LXR)を介した転写応答に影響を与えない、態様1~8のいずれか1つの方法を提供する。
態様10は、濃度が約35μM~85μMである、態様1~9のいずれか1つの方法を提供する。
態様11は、対象が哺乳動物である、態様1~10のいずれか1つの方法を提供する。
態様12は、対象がヒトである、態様1~11のいずれか1つの方法を提供する。
態様13は、その必要がある対象において、腸、肝臓、腎臓、または副腎の疾患または障害を治療する方法を提供し、該方法は、
Figure 2023502251000012
からなる群より選択される少なくとも1種のFXRアゴニストまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、もしくはプロドラッグを含む組成物の治療的有効量を、該対象に投与する段階を含む。
態様14は、投与する段階が、静脈内投与、皮下投与、経口投与、エアロゾル投与、非経口投与、眼投与、肺投与、および局所投与からなる群より選択される経路によって行われる、態様1~13の方法を提供する。
態様15は、
Figure 2023502251000013
からなる群より選択される少なくとも1種のFXRアゴニストまたはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、もしくはプロドラッグと、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤とを含む薬学的組成物を提供し、該組成物は、化合物(I)でも化合物(II)でもない、ベニクスノキタケに由来する少なくとも1種のトリテルペノイド化合物を、約0.0001重量%~約1重量%含む。
態様16は、少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤で被覆された少なくとも1種のFXRアゴニストを含むコア、または少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と共に散在する少なくとも1種のFXRアゴニストを含むマトリックスを含む、態様15の薬学的組成物を提供する。
態様17は、その必要がある対象において少なくとも1種の疾患または障害を治療する方法を提供し、該方法は、態様15~16の組成物の治療的有効量を該対象に投与する段階を含む。
態様18は、疾患または障害が、肝疾患、肥満、糖尿病、下痢、腹痛、高血圧、皮膚のかゆみ、肝臓癌、肝炎、胆汁性胆管炎、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性硬化性胆管炎、炎症、および線維症からなる群より選択される、態様17の方法を提供する。
他の態様
本明細書における変動要素の任意の定義における要素の一覧表の記述は、列挙された要素のうちの任意の単一の要素または組合せ(もしくは部分的組合せ)としての、その変動要素の定義を含む。本明細書におけるある態様の記述は、任意の単一の態様としての該態様、または他の任意の態様もしくはそれらの一部分と組み合わせられた該態様を含む。
本明細書に引用される、それぞれおよびすべての特許、特許出願、および刊行物の開示内容は、これにより、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。特定の態様に関して本発明を開示したが、本発明の他の態様および変形が、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく当業者によって考案され得ることは明らかである。添付の特許請求の範囲は、このような態様および等価な変形すべてを含むと解釈されるものとする。

Claims (18)

  1. その必要がある対象において少なくとも1種の疾患または障害を治療する方法であって、
    ベニクスノキタケ(Antrodia cinnamomea)(アントロディア・カンフォラタ(Antrodia camphorate))から得られた少なくとも1種の選択的ファルネソイドX受容体(FXR)アゴニストを含む抽出物の治療的有効量を、該対象に投与する段階、および
    該対象において、FXRを介した転写応答を促進または誘導する段階
    を含む、方法。
  2. 少なくとも1種のFXRアゴニストがトリテルペノイド化合物である、請求項1記載の方法。
  3. トリテルペノイド化合物が、
    Figure 2023502251000014
    またはその塩、溶媒和物、異性体、互変異性体、もしくはプロドラッグである、請求項2記載の方法。
  4. 少なくとも1種の疾患または障害が、腸、肝臓、腎臓、および副腎より選択される1つに関係している、請求項1記載の方法。
  5. 少なくとも1種の疾患または障害が、肝疾患、肥満、糖尿病、下痢、腹痛、高血圧、皮膚のかゆみ、肝臓癌、肝炎、胆汁性胆管炎、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性硬化性胆管炎、炎症、および線維症より選択される、請求項1記載の方法。
  6. 投与する段階が、ケノデオキシコール酸(CDCA)の非存在下でFXR活性の約60%~約85%を誘導する、請求項1記載の方法。
  7. 投与する段階が、CDCAの存在下でFXR活性を約15%~約30%刺激する、請求項1記載の方法。
  8. 投与する段階が、前記対象における他の任意のホルモン受容体シグナル伝達経路に影響を与えないかまたはわずかな影響しか与えない、請求項1記載の方法。
  9. 投与する段階が、肝臓X受容体(LXR)を介した転写応答に影響を与えないかまたはわずかな影響しか与えない、請求項1記載の方法。
  10. トリテルペノイドの濃度が約10μM~85μMである、請求項1記載の方法。
  11. 前記対象が哺乳動物である、請求項1記載の方法。
  12. 前記対象がヒトである、請求項11記載の方法。
  13. その必要がある対象において、腸、肝臓、腎臓、または副腎の疾患または障害を治療する方法であって、
    Figure 2023502251000015
    およびその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、またはプロドラッグからなる群より選択される少なくとも1種のFXRアゴニストを含む組成物の治療的有効量を、該対象に投与する段階
    を含む、方法。
  14. 投与する段階が、静脈内投与、皮下投与、経口投与、エアロゾル投与、非経口投与、眼投与、肺投与、および局所投与からなる群より選択される経路によるものである、請求項1~13のいずれか一項記載の方法。
  15. Figure 2023502251000016
    およびその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、またはプロドラッグからなる群より選択される少なくとも1種のFXRアゴニストと、
    少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と
    を含む、薬学的組成物であって、
    (I)でも(II)でもない、ベニクスノキタケに由来する少なくとも1種のトリテルペノイド化合物を、約0.0001重量%~約1重量%含む、薬学的組成物。
  16. 少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤で被覆された少なくとも1種のFXRアゴニストを含むコア、または少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤と共に散在する少なくとも1種のFXRアゴニストを含むマトリックスを含む、請求項15記載の薬学的組成物。
  17. その必要がある対象において少なくとも1種の疾患または障害を治療する方法であって、請求項15記載の組成物の治療的有効量を該対象に投与する段階を含む、方法。
  18. 疾患または障害が、肝疾患、肥満、糖尿病、下痢、腹痛、高血圧、皮膚のかゆみ、肝臓癌、肝炎、胆汁性胆管炎、非アルコール性脂肪性肝炎、原発性硬化性胆管炎、炎症、および線維症より選択される、請求項17記載の方法。
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