JP2023182156A - コンベア装置 - Google Patents

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英郷 小島
Hidesato Kojima
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Shimizu Construction Co Ltd
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Shimizu Construction Co Ltd
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Abstract

【課題】加減速時に働く被搬送物からの力を低減することができる安価なコンベア装置を提供する。【解決手段】幅方向に二つ折りされた状態で被搬送物を収容するとともに、水平から傾斜した搬送経路に沿って走行するコンベアベルト12を備えたコンベア装置10であって、被搬送物Sへ働く慣性力を低減するために設けられ、搬送方向に沿って前記コンベアベルト12内に配置されたガイド部材14を備えるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、地下掘削現場などから掘削した土砂を地上に搬送するのに好適なコンベア装置に関するものである。
従来、地下掘削現場などから掘削した土砂を地上に搬送する際に、コンベア装置が用いられている(例えば、特許文献1~3を参照)。
例えば、特許文献1のコンベア装置は、幅方向で二つ折りされた屈曲状態で、鉛直方向に延びる螺旋状の搬送方向に沿って複数の往路側ガイドプーリに上縁部が支持されるように巻回されるとともに、幅方向で二つ折りされた屈曲状態で螺旋状の搬送方向に沿って複数の復路側ガイドプーリに上縁部が支持されるように巻回され、さらに、支持枠の上部側に位置する水平搬送部と支持枠の下部側に位置する水平搬送部とのそれぞれの折り返し位置で折り返されるとともにそれぞれの折り返し位置の近傍で幅方向に展開された展開状態となる無端状のコンベアベルトを備えたものである。
幅方向に二つ折りされた屈曲状態のコンベアベルトの上縁部は、コンベアベルト支持機構の外側支持ローラと内側支持ローラとで外内から挟持して支持される。また、このコンベアベルトは、往路側、復路側とも、折り返し位置の近傍を除く搬送中において、幅方向に二つ折りの屈曲状態となっており、掘削土砂がコンベアベルトにより囲繞するように保持されるので、搬送中に緊急停止したとしても荷こぼれのおそれはない。
特開2018-2404号公報 特開2018-167995号公報 特開2020-179973号公報
しかし、図4に示すように、急こう配のコンベアベルト1で下り搬送中に急停止を行った場合、掘削土砂などの内容物2とコンベアベルト1に働く慣性力が異なるため、内容物2はベルト1との摩擦係数のみに依存してベルト1内を滑動する。この滑動により、ベルト1を支持軸3に吊持する挟持式のガイド部分4(支持ローラ)に集中荷重が作用し、設計荷重を上回るとベルト1がガイド部分4から外れて脱輪するおそれがある。その対策として、ベルト強度や摩擦係数、支持ローラ、支柱5などの強度を高めることが考えられるが、構造設備の大型化や設備コストの増大を招いてしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、加減速時に働く被搬送物からの力を低減することができる安価なコンベア装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るコンベア装置は、幅方向に二つ折りされた状態で被搬送物を収容するとともに、水平から傾斜した搬送経路に沿って走行するコンベアベルトを備えたコンベア装置であって、被搬送物へ働く慣性力を低減するために設けられ、搬送方向に沿って前記コンベアベルト内に配置されたガイド部材を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他のコンベア装置は、上述した発明において、前記コンベアベルトと前記ガイド部材の走行速度を同調させる制御手段を有することを特徴とする。
また、本発明に係る他のコンベア装置は、上述した発明において、非常停止時にブレーキを作動させるアンチロックブレーキシステムと、前記アンチロックブレーキシステムによるブレーキ作動時に前記ガイド部材を介して被搬送物への慣性力を減衰させるダンパーを有することを特徴とする。
本発明に係るコンベア装置によれば、幅方向に二つ折りされた状態で被搬送物を収容するとともに、水平から傾斜した搬送経路に沿って走行するコンベアベルトを備えたコンベア装置であって、被搬送物へ働く慣性力を低減するために設けられ、搬送方向に沿って前記コンベアベルト内に配置されたガイド部材を備えるので、加減速時に働く被搬送物からの力を低減することができる安価なコンベア装置を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他のコンベア装置によれば、前記コンベアベルトと前記ガイド部材の走行速度を同調させる制御手段を有するので、ガイド部材の走行によりコンベアベルトが損傷する事態を未然に防ぐことができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他のコンベア装置によれば、非常停止時にブレーキを作動させるアンチロックブレーキシステムと、前記アンチロックブレーキシステムによるブレーキ作動時に前記ガイド部材を介して被搬送物への慣性力を減衰させるダンパーを有するので、コンベアベルトを支持する設備へのダメージを低減することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係るコンベア装置の実施の形態を示す概略斜視断面図である。 図2は、下り搬送時の説明図である。 図3は、上り搬送時の説明図である。 図4は、従来のコンベア装置の一例を示す概略側断面図である。
以下に、本発明に係るコンベア装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係るコンベア装置10は、幅方向に二つ折りされた袋状の状態で掘削土砂S(被搬送物)を収容するとともに、水平から傾斜した搬送経路に沿って走行するコンベアベルト12と、ガイドロープ14を備える。
コンベアベルト12は、図2および図3に示すように、搬送経路上に配置された複数のベルトリターンローラ16に掛け回された無端状のものであり、複数のガイドローラ18によって支持される。図示しない駆動部を介してベルトリターンローラ16を回転させることで、コンベアベルト12は搬送方向Xに走行する。コンベアベルト12は、水平から傾斜した急こう配の傾斜搬送区間においては、幅方向に二つ折りされた袋体の状態となって走行する。また、搬送方向Xの上部側に位置する水平搬送区間と、下部側に位置する水平搬送区間の近傍では、コンベアベルト12の上方に配置された掘削土砂供給部Mから供給される掘削土砂Sを受け入れ可能とするべく、幅方向に展開された展開状態となって走行するように構成される。このコンベアベルト12の展開状態の切り替えは、例えば上記の特許文献1に記載の機構で実現することができる。
また、このコンベアベルト12は、下り搬送時(往路側)、上り搬送時(復路側)とも、傾斜搬送区間において、幅方向に二つ折りの袋状となっており、掘削土砂Sがコンベアベルト12により囲繞するように保持されるので、傾斜搬送区間を搬送中に緊急停止したとしても荷こぼれのおそれはない。
コンベアベルト12の上縁部は、図1に示すように、搬送方向Xに間隔をあけて複数配置されたコンベアベルト支持機構20の外側支持ローラ22と内側支持ローラ24とで外内から挟持して支持される。コンベアベルト支持機構20は、傾斜して配置されたH型鋼などの支持軸26に固定される。
ガイドロープ14は、掘削土砂Sへ働く慣性力を低減するために設けられ、搬送方向Xに沿ってコンベアベルト12内に配置されるガイド部材である。ガイドロープ14は、図1に示すように、小径部28と、小径部28よりも直径が大きい大径部30とを長手方向に交互に配置した紐状物で構成される。ガイドロープ14の小径部28、大径部30の太さや材質、配置間隔などによって摩擦係数を適宜調整することにより、掘削土砂Sの慣性力を低減する能力を確保することができる。
ガイドロープ14は、図2および図3に示すように、搬送経路上に配置された複数のガイドロープリターンローラ32に掛け回された無端状のものであり、複数のガイドローラ34によって支持される。ガイドロープ14は、水平搬送区間では展開状態のコンベアベルト12の上方に位置し、傾斜搬送区間では袋状のコンベアベルト12の内部において搬送方向Xに配置される。図示しない駆動部を介してガイドロープリターンローラ32を回転させることで、ガイドロープ14は傾斜搬送区間のコンベアベルト12内を搬送方向Xに走行する。ガイドロープリターンローラ32の回転軸には、ダンパー36が設けられている。
ガイドロープ14の位置は、袋状のコンベアベルト12で搬送される掘削土砂Sの内部に確実に埋め込まれる位置に設定することが望ましい。例えば、掘削土砂Sの芯材として機能するような位置(例えば、断面中央の位置)に配置することが好ましい。また、コンベアベルト12とガイドロープ14の走行速度を同調させて連続搬送させるように制御手段などで速度制御することが望ましい。走行速度を同調させれば、ガイドロープ14とコンベアベルト12とが接触して損傷する事態を未然に防ぐことができる。
また、本実施の形態のコンベア装置10は、非常停止時にブレーキを作動させる図示しないアンチロックブレーキシステムを有している。ダンパー36は、このアンチロックブレーキシステムによるブレーキ作動時に、ガイドロープリターンローラ32およびガイドロープ14を介して掘削土砂Sへの慣性力を減衰させるように作用する。これにより、コンベアベルト12を支持する設備へのダメージを低減することができる。
本実施の形態のコンベア装置10は、急こう配の連続搬送における、稼働中急停止(下り搬送時)および急発進(上り搬送時)に対応する。以下に、各動作および作用について説明する。
(下り搬送時)
図2に示すように、下り搬送時のコンベアベルト12は、搬送方向Xの上部側に位置する水平搬送区間において、幅方向に展開した状態で搬送元の掘削土砂供給部Mから掘削土砂Sを受け入れる。その後、急こう配の傾斜搬送区間に移行すると、幅方向に二つ折りされた袋体の状態となって走行する。
稼働中にコンベアベルト12が急停止した場合、掘削土砂Sは慣性力によって袋状のコンベアベルト12内を搬送方向Xに滑動しようとするが、掘削土砂S内のガイドロープ14による摩擦抵抗によって滑動力が低減される。その結果、急減速時にコンベアベルト12を通じて設備全体へ働く急激な力の発生を未然に防ぐことができる。これにより、コンベアベルト12が脱輪するおそれをなくすことができる。
(上り搬送時)
図3に示すように、上り搬送時のコンベアベルト12は、搬送方向Xの下部側に位置する水平搬送区間において、幅方向に展開した状態で搬送元の掘削土砂供給部Mから掘削土砂Sを受け入れる。その後、急こう配の傾斜搬送区間に移行すると、幅方向に二つ折りされた袋体の状態となって走行する。
稼働停止中にコンベアベルト12が急発進した場合、掘削土砂Sは慣性力によって袋状のコンベアベルト12内を搬送方向Xとは逆向きに滑動しようとするが、掘削土砂S内のガイドロープ14による摩擦抵抗によって滑動力が低減される。その結果、急加速時にコンベアベルト12を通じて設備全体へ働く急激な力の発生を未然に防ぐことができる。これにより、コンベアベルト12が脱輪するおそれをなくすことができる。
このように、本実施の形態によれば、急な加速・減速時に設備に働く掘削土砂Sからの急激な力の発生を低減することができる。また、ガイドロープ14の走行機構を用いた簡易な構成であることから、掘削土砂Sへ働く慣性力を低減した急こう配搬送装置を、ベルトコンベア製造業者に依存することなく安価に実現することができる。また、掘削土砂Sの材料分離を低減することができる。
以上説明したように、本発明に係るコンベア装置によれば、幅方向に二つ折りされた状態で被搬送物を収容するとともに、水平から傾斜した搬送経路に沿って走行するコンベアベルトを備えたコンベア装置であって、被搬送物へ働く慣性力を低減するために設けられ、搬送方向に沿って前記コンベアベルト内に配置されたガイド部材を備えるので、加減速時に働く被搬送物からの力を低減することができる安価なコンベア装置を提供することができる。
また、本発明に係る他のコンベア装置によれば、前記コンベアベルトと前記ガイド部材の走行速度を同調させる制御手段を有するので、ガイド部材の走行によりコンベアベルトが損傷する事態を未然に防ぐことができる。
また、本発明に係る他のコンベア装置によれば、非常停止時にブレーキを作動させるアンチロックブレーキシステムと、前記アンチロックブレーキシステムによるブレーキ作動時に前記ガイド部材を介して被搬送物への慣性力を減衰させるダンパーを有するので、コンベアベルトを支持する設備へのダメージを低減することができる。
以上のように、本発明に係るコンベア装置は、地下掘削現場などから掘削した土砂を地上に搬送するコンベア装置に有用であり、特に、加減速時に働く土砂からの力を低減するのに適している。
10 コンベア装置
12 コンベアベルト
14 ガイドロープ(ガイド部材)
16 ベルトリターンローラ
18,34 ガイドローラ
20 コンベアベルト支持機構
22 外側支持ローラ
24 内側支持ローラ
26 支持軸
28 小径部
30 大径部
32 ガイドロープリターンローラ
36 ダンパー
M 掘削土砂供給部
S 掘削土砂(被搬送物)
X 搬送方向

Claims (3)

  1. 幅方向に二つ折りされた状態で被搬送物を収容するとともに、水平から傾斜した搬送経路に沿って走行するコンベアベルトを備えたコンベア装置であって、
    被搬送物へ働く慣性力を低減するために設けられ、搬送方向に沿って前記コンベアベルト内に配置されたガイド部材を備えることを特徴とするコンベア装置。
  2. 前記コンベアベルトと前記ガイド部材の走行速度を同調させる制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載のコンベア装置。
  3. 非常停止時にブレーキを作動させるアンチロックブレーキシステムと、前記アンチロックブレーキシステムによるブレーキ作動時に前記ガイド部材を介して被搬送物への慣性力を減衰させるダンパーを有することを特徴とする請求項1または2に記載のコンベア装置。
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