JPS6122642B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ベルトコンベヤに関し、より詳細
には、例えば隔置されたポストよりなるスタンド
に支持されたコンベヤベルトを備え、該コンベヤ
ベルトは互いに隔てゝ一体的に形成されたエネル
ギ吸収部材を有するとともに、エネルギ吸収部材
間に可撓性を有する中間部を有する一方、スタン
ドに設けられ、コンベヤベルトを無端の経路に沿
つて搬送するようにエネルギ吸収部材と協同する
支持ローラと、コンベヤベルトを上記経路に沿つ
て駆動すべくスタンドに設けられた駆動ローラと
を備えたコンベヤに関する。

上記種類のベルトコンベヤ、あるいは定置した
僅かにＶ形状又はＵ形状をしたローラ列上を走行
する強化ゴム製のベルトを用いた従来のベルトコ
ンベヤにおいては、水平投影面のカーブとくに狭
いカーブ等の経路に沿つて、通常ラバー等の弾性
材よりなるコンベヤベルトに特別に大きな疲労や
その他急速な破損を与えることなしに、コンベヤ
ベルトを案内することは困難であり、ある種の構
造においては不可能であつた。

したがつて、従来公知のベルトコンベヤでは、
ある種の障害物を迂回するような経路を与えるこ
とができず、そのため、頭上を走行するケーブル
コンベヤでは可能である長距離の荷物搬送路には
適用できず、ベルトコンベヤを用いる場合には、
幾つかの積み換えステーシヨンを設けなければな
らない問題があつた。ベルトコンベヤは、したが
つて比較的短距離の荷物の搬送にしか使用するこ
とができなかつた。

例えば、英国特許第1351132号明細書に開示さ
れたような方式のベルトコンベヤにおいては、コ
ンベヤベルトが支持ローラに袋状に吊下げられて
駆動されるため、荷物はコンベヤベルトの上側の
荷物積載走行においては大なり小なり包囲された
状態で搬送される。このことは、荷物がその搬送
中荷物が包囲状態に保持されるという利点を得る
ことができるが、かゝる利点があるにも拘らず、
この種のベルトコンベヤは、ごく限られた距離、
即ち上述したと同様、極めて短距離の荷物の搬送
路にしか適用できない問題がある。この種の適用
の制限をもたらす一つの理由は、ベルトと駆動ロ
ーラ間にすべりを生ずることなくコンベヤベルト
を駆動するという課題の解決に失敗したことにあ
る。この課題は上記英国特許明細書においては解
決されていないか、あるいは分離された駆動ワイ
ヤを有する複雑な駆動機構を使用しなければなら
ず、このことはコンベヤをより一層高価なものと
し、また実用化及び応用の可能性を制限するこ
とゝなる。

本発明の目的は、したがつて、ベルトコンベヤ
の使用に伴う上記問題その他の問題を解決するこ
と及び駆動力を有効にかつすべりを生じることな
く駆動ローラからコンベヤベルトに伝達すること
ができ、比較的長距離であつても曲線路であつて
も荷物の搬送が行えるベルトコンベヤを提供する
ことにある。

本発明に係るコンベヤは、相互に間隔をおいた
エネルギ吸収部材と該エネルギ吸収部材の間に一
体に設けた可撓性を有する中間部とからなるコン
ベヤベルトであり、上記エネルギ吸収部材は少な
くともベルトの面から突出する突出部を有するコ
ンベヤベルトと、 このコンベヤベルトを搬送するための無端の径
路に沿つて配置される複数のスタンドと、 上記コンベヤベルトを駆動するようにスタンド
に配置される複数の駆動ローラであり、少なくと
も一つの駆動ローラはコンベヤベルトの少なくと
も一方の突出部を駆動するように係合する溝を備
える駆動ローラと、 コンベヤベルトの突出部の内側側面に当接して
コンベヤベルトを実質上平面的に支持するように
上記のスタンドとは別のスタンドに設置される支
持ローラと、 上記の支持ローラに面して同じスタンドに取り
付けられ、上記の支持ローラに接する突出部のコ
ンベヤベルトの平面内にある面に作用し、上記支
持ローラに当接した状態に保持する押圧ローラで
あり、上記の支持ローラと協同してコンベヤベル
トを実質的に平面的に支持する押圧ローラとを備
え、 コンベヤベルトの径路のカーブの内周部側に沿
つて配置された複数のスタンドにおいては、コン
ベヤベルトのカーブ内周側の突出部を案内する一
対の支持ローラと押圧ローラとが、コンベヤベル
トを平面状態のままカーブに沿つて案内するた
め、カーブにおけるコンベヤベルトの内周部と外
周部との間の長さの差を補償するように実質的に
上下に湾曲した形状の径路に沿つて配置されたこ
とを特徴とする。

本発明の上記の特徴及びその他の特徴は、本発
明のいくつかの実施例を示す図面を参照とした以
下の詳細な説明により、より明らかにされる。

第１図において、１は本発明に係るベルトコン
ベヤにおける無端の継ぎ目なしのコンベヤベルト
を示す。該コンベヤベルト１は、密な、或いは比
較的粗なもしくは網目状の織布、又は例えば合成
もしくは天然のゴム等の弾性材料よりなり、長手
方向には、Ｖベルト形状の部分を有するエネルギ
吸収部２を備えている。該エネルギ吸収部２（以
下Ｖベルト部ともいう。）は、補強用のコア
（芯）３を備えており、ベルト１と一体に形成さ
れ、ベルト１の下面部において互いに離れた関係
をもつて設けられている。Ｖベルト部２は図示の
如く、ベルト１の長手方向縁部にあつてその縁部
を形成するが、長手方向縁部から僅か内側に位置
して設け、Ｖベルト部２の外側においてシール用
リツプを形成するようにしてもよい。補強された
Ｖベルト部２はベルト１を駆動しかつ支持するに
必要な力を充分に受合うことができる。一方、エ
ネルギ吸収部２，２間の上記可撓性を有するベル
トの中間部４は、搬送すべき荷物５を支持するた
めのものである。中間部４の可撓性によつて、ベ
ルト１は、第３図に示すように、閉じた形に折り
曲げ、或いは曲げることができ、したがつて、荷
物５を実際上ほこりをかぶらないように包囲する
ことができる。

ベルト１は、本発明に係るベルトコンベヤにお
いては、ベルトコンベヤスタンドの相互に離間し
た吊下げ点３０（第１４図参照）に設けられた１
もしくは複数のローラスタンド６によつて、無端
の経路に沿つて支持されている。このローラスタ
ンド６は、第１３図に示すように、ポスト支柱又
はポール３１等によつて形成されている。第１３
図には、コンベヤベルト１は、第５図に詳細に示
す駆動ステーシヨンであるとともに搬出ステーシ
ヨン３２でもあるステーシヨンの被駆動ローラ１
６とアイドルローラ３３（このアイドルローラ３
３は上記の如き駆動ステーシヨン内に設けられ駆
動されてもよい。）との間に形成された無端の経
路に張り渡されている。上記アイドルローラ３３
側には、積載ステーシヨン３４が設けられてい
る。

コンベヤベルト１を支持する各ローラスタンド
６は２個のローラを有する。各ローラはローラ軸
７に平行な回転面８を有し、経路に沿つて配列さ
れた駆動ステーシヨン間におけるベルト１の支持
方法及び駆動方法に応じて、第１図及び第２図に
示すように、一方が支持ローラ９で他方が押圧ロ
ーラ１０であるか、或いは第３図に示すように、
二つともが支持ローラ９である。

第１図には、互いに正面を向き合つたローラス
タンド６，６が示されおり、各スタンド６は支持
ローラ９と押圧ローラ１０とを備えている。これ
らローラスタンド６，６は、支持ローラ９がＶベ
ルト部２の内面１１に当接してこれと協同し、押
圧ローラ１０がＶベルト部２の上面１２に当接し
て協同した状態でコンベヤベルト１をほぼ平面状
態に搬送する。ベルト１上に積載される荷物によ
るベルト１の荷重は支持ローラ９によつて受持た
れる一方、押圧ローラ１０はベルト１のＶベルト
部２を支持ローラ９の回転面８から上方へ滑らな
いようにする。ベルト１の中間部４が支持ローラ
９に接触しないようにするため、支持ローラ９は
Ｖベルト部２の下面１３と協同するスラストカラ
ー１４を備えている。

第２図には第１図に示すのとほぼ同様のローラ
スタンド構造が示されているが、ベルトコンベヤ
の無端コンベヤベルト１の帰還走行のためのもの
である。この場合には、支持ローラ９が各Ｖベル
ト部２の内面１１と協同し、押圧ローラ１０は、
下方に位置する押圧ローラ１０上に位置する下向
きの上面１２と協同する、ローラスタンド６間の
間隔を減少させることにより、ベルト１をその帰
還行もしくは荷物積載行において樋形状もしくは
溝形状とすることができる。

上述した如く、ベルト１は可撓性を有する中間
部４によつて、閉じられた袋状の断面をなすよう
に折返すもしくは折り曲げることができる。ベル
ト１をこの形状に支持するためには、第３図及び
第１５図に示すように、各ローラスタンド６は二
つの支持ローラ９を備え、各ローラ９はベルト１
をＶベルト部２が相互に当接した状態に支持し、
各スラストカラー１４でＶベルト部２の内面１１
を支持することにより、ローラ９間においてベル
ト１の中間部４を袋状に吊下げる。支持ローラ９
の回転面及びＶベルト部２間の接触面は垂直面に
対して傾けられているため、包囲された荷物５に
よつてベルト１に作用する荷重はＶベルト部２を
互いに近づけるように作用する。その結果、互い
に対面するＶベルト部２，２間の相対運動を阻止
するような大きな摩擦力により、一種のロツク作
用が得られる。と同時に、Ｖベルト部２の底面１
３は支持ローラ９のスラストカラー１４によつて
支持されるため、発生する圧力はある程度軽減さ
れる。上記のことは、彎曲した経路の内側に位置
する支持ローラ上の荷重が直線路の場合に比して
極めた大きくなるような狭い彎曲路ではとくに重
要である。

経路の端部のみならず、経路に沿つたいかなる
個所において、包囲状態で搬送してきた荷物５を
ベルト１から放出することを可能とするために、
第３図に示す如きローラスタンドの吊下げ点の後
方に適当な距離をおいて、第４図に示す如き少な
くとも一つのローラスタンド６を経路の移動方向
に沿つて設置している。このローラスタンド６を
通過する際には、一方のＶベルト部２のみがロー
ラ９，１０間に走行し、その結果、他方のＶベル
ト部２は下方に垂下され、これによりベルト１は
開かれる。その後、例えば第３図に示す如きロー
ラスタンドにおいて他方のＶベルト部２は、ベル
ト１を吊下げ支持していた一方のＶベルト部２と
再び結合される。ところで、第４図の場合、支持
ローラ９はベルト１の荷重を受けるが、押圧ロー
ラ１０は垂直な軸を有し、支持ローラ９によつて
支持されたＶベルト部２が支持ローラ９から滑り
落ちないように支持する。このローラスタンドに
よつてベルトコンベヤのために極めて簡単な放出
装置を得ることができ、該装置は経路に沿つた所
望の位置に設置することができる。

第４図に示す如きローラスタンドは、上記のよ
うに放出装置として用いることができるほか、コ
ンベヤベルトの支持装置として、また好ましく
は、第４図に示すように、ベルトの帰還路におい
て一方のＶベルト部２から吊下げ支持した状態で
支持する支持装置として用いることができる。こ
のようにベルト１の帰還行の支持装置として用い
た場合には、帰還行においてベルト１を積載行の
ベルト１の下方において走行させる必要がなく、
第１３図に例示するように、積載行のベルト１の
側方に、同じ高さもしくは上、下のレベルで、拡
がりの少ない部分に沿つて走行させることがで
き、また、そのことによつて、平面状での帰還行
に比してはるかに狭い彎曲に沿つてベルトを走行
させることができる。かゝる方式を採用する場合
には、ベルト１の彎曲によつて生じるベルトの張
力が、支持ローラ９のスラストカラー１４ではな
く、押圧ローラ１０によつて受合われるように、
各押圧ローラ１０は彎曲の内周側に配置する必要
がある。

コンベヤベルトの帰還行を水平状態で支持する
ためには、第２図に示す如きローラスタンドによ
つて支持する代りに、第１５図に示すように少な
くとも各吊下げ点３０に備えたローラ３７によつ
て支持するようにし、ベルトのＶベルト部２に対
応して設けた溝３８を設けたガイドローラ３９に
より、Ｖベルト部２を上記ローラ３７上に押圧し
た状態に支持する。

本発明に係るベルトコンベヤの全てのローラス
タンド６は、ローラ軸７がＶベルト部２の側面に
平行になるように配置されたローラ９，１０を有
し、その回転面をＶベルト部２の側面に当接させ
る。したがつて、ベルト１のＶベルト部２である
エネルギ吸収部は、ローラ面を走行することとな
り、要求駆動力は必要最小限に抑えることがで
き、ベルト及びエネルギ吸収部２の急速な摩耗を
もたらす、ベルトとローラ間のすべりを確実に解
消することができる。

ベルト１のＶベルト部２は、ローラスタンドの
ローラ９，１０と協同することによつてベルト１
を支持するためのみならず、ベルト１の駆動要素
として機能する。この目的のため、各駆動ステー
シヨンには、少なくとも一つの駆動ローラを備
え、該駆動ローラはベルト１のＶベルト部２と係
合する少なくとも一つのＶベルト溝を備えてお
り、該Ｖベルト溝にはＶベルト部２が一個以上の
押圧ローラによつて押込まれ、この押圧で駆動ロ
ーラによりＶベルト部２が走行駆動される。

第５図には、かゝる駆動ステーシヨンが示され
ており、該ステーシヨンは、モータ１５により駆
動される駆動ローラ１６を備え、該駆動ローラ１
６はＶベルト溝１７を有し、ベルト１のＶベルト
部２がその上面に作用する押圧ローラ１８によつ
て駆動的に係合しうるようにＶベルト溝１７内に
押圧され、ベルト１は拡がつた状態で駆動され
る。Ｖベルト部２とＶベルト溝１７との係合によ
つて、駆動力は、効率的かつベルトとローラ間に
すべりを生ずることなく、駆動ローラからベル
ト、より具体的にはベルトのＶベルトの形状をな
すエネルギ吸収部２に伝達される。

コンベヤベルト１が拡がつた状態で駆動ローラ
１６の廻りを走行する形式の駆動ステーシヨン
は、本発明に係るベルトコンベヤの端部ステーシ
ヨンとして使用することができるとともに、積載
又は放出ステーシヨンとしても使用することがで
きる。ベルト１の帰還行を、第４図に示すよう
に、垂直下方に吊下げた状態で行えば、後続する
荷物によつてベルト１が損傷されるおそれを全く
なくすることができる。

第６図及び第７図には、駆動ステーシヨンの他
の実施例が示されており、該ステーシヨンはモー
タ（図示せず。）によつて駆動される垂直軸１９
を有する駆動輪２０を備え、該駆動輪２０は比較
的大きな直径を有し、その外周にはＶベルト溝２
１が形成され、駆動輪２０の外側には、外周にＶ
ベルト溝２３を設けた非駆動の押圧ローラ２２が
複数個配置されている。このステーシヨンは、Ｖ
ベルト部２，２を相互に当接させた袋状に閉じた
状態でベルト１を駆動する。これらＶベルト部２
のうちの一方は駆動輪２０のＶベルト溝２１に押
圧し、駆動的に係合させるための押圧ローラ２２
によつて押圧され駆動される一方、押圧ローラ２
２は駆動されず、単に追従してＶベルト部２を相
互に駆動輪２０との間に押圧する。この駆動ステ
ーシヨンから、ベルト１は袋状のまゝ導き出さ
れ、駆動ステーシヨンを介してその荷物が支持さ
れる。この駆動ステーシヨンの前方において、荷
物がベルト１から放出される場合には、そのベル
ト１を駆動ステーシヨンの後方において、荷物の
帰還搬送に用いることができる。この場合には、
第１図に示すようなローラスタンドや、第５図に
示すようにベルト１のＶベルト部２のためのＶベ
ルト溝を有するローラ１６とベルト１のＶベルト
部２をＶベルト溝１７内に押圧する押圧ローラ１
８，１８を備えたスタンドによつてベルト１を全
面的にもしくは部分的に拡げ、拡げたところに帰
還搬送用の荷物を供給するようにすればよい。

搬送すべき荷物が嵩高いものであつたり、重い
場合には、Ｖベルト部２，２間に下向きに挿入し
たパイプをベルト１に設け、該パイプは、スラス
トローラ（図示せず）を取付け、ベルト１のＶベ
ルト部２を互いに離れた状態に保持するとともに
Ｖベルト部をチヤージ用パイプ（図示せず）との
間のすべりを防止するようにすることが望まし
い。

長距離の、または徐々に上昇するベルト搬送で
は、ローラスタンドに代えてコンベヤベルトの吊
下げ点３０及び好ましくはポール３１に中間の駆
動ステーシヨンを１基以上設けることができる。
かゝる中間の駆動ステーシヨン４０は、第１６図
に図示されており、ドライブユニツト４１によつ
て駆動され、Ｖベルト溝４２を有する駆動ローラ
４３及びこれに対に配置された同様のＶベルト溝
４２を有する対向保持ローラ４４を有する。ロー
ラ４３，４４間には、第６図及び第７図のローラ
２０，２２間におけると同様に袋形状をなすよう
にベルト１が支持され、ローラの溝４２に駆動的
に係合し各ローラ４３，４４からＶベルト部２に
伝達される駆動力によつてベルト１は走行駆動さ
れる。

コンベヤベルト１を袋状に支持するためのロー
ラスタンドは、上記中間の駆動ステーシヨンと同
様、ヒンジして吊下げられる必要がある。第３図
及び第１５図には、その例が示されており、ロー
ラスタンドの支持ローラ９はコンソール４７内に
おいて軸４６の廻りにヒンジして吊下げられ、コ
ンソール４７は軸４８の廻りにヒンジして吊下げ
られている。該コンソール４７は軸４６と平行で
ある必要はないが、とくに彎曲経路では軸４６に
関して垂直に取付けることが必要である。第１５
図においては、コンソール４７は、ベルトの帰還
行のためのローラ３７，３８，３９を備えたフレ
ーム４９内に吊下げられている。第１４図に示す
如く、上記フレーム４９は、ポール３１間に張設
された支持ワイヤ５１に上端が結合されたワイヤ
５０に吊支持されている。かゝる支持ワイヤ５１
を用いることにより、ポール３１は、ポール間に
１以上の吊下げ点を設定することができるような
大きな間隔をおいて設置することができる。ベル
ト１のＶベルト部２に、さらに、ローラの回転走
行時に、張力が集中するときには、吊下げ点３０
間隔を適当に設定することにより、必要以上の長
距離化を防ぐことができ、よつて、従来のベルト
コンベヤに比して、安価なベルトコンベヤを提供
することができる。

本発明によれば、ベルト１を、第８図に示すよ
うに、その全体又は一部を平面に維持したまゝ曲
線部を駆動することができる。

この場合、ベルトの外側Ｖベルト部２は、第１
図の左側に示す如きローラスタンド２５，２５に
よつて支持される。これらのローラスタンド２５
はほゞ同一面に位置するように立設され、第９図
に示すように各支持ローラ９はＶベルト部２の内
側に当接する一方、各押圧ローラ１０はＶベルト
部２の上面１２に作用する。同様に、第１図の右
側に示す如きローラスタンド２４，２４，…が、
第１０図に示すように、ベルト１の内側側に配置
されている。このローラスタンド２４には、ベル
ト１の外周縁と内周縁との長さの差をバランスさ
せるため、曲線の内側に対面する内周縁に長さ調
節手段が設けられている。この長さ調節手段は、
内周側の各ローラスタンド２４，２４，…を、第
１２図に示すように、相互に高さを異ならせて配
置することによつて形成される。即ち、ベルト１
の内周縁側は凹凸の径路に沿つて移動され、その
結果、外周と内周との間の長さ及び速度の相異が
補償される。したがつて、ベルト１は、拡がつた
状態で曲線路を走行され、このまゝで、積載ステ
ーシヨン及び放出ステーシヨンを通過させること
ができる。

本発明は、以上の記述及び図面に記載された事
項に限定されるものではなく、特許請求の範囲に
記載した技術的思想の範囲で、種々修正、変更す
ることができる。

したがつて、本発明に係るベルトコンベヤは、
以上詳述の種々の構造の一以上を含むことがで
き、搬送すべき荷物の性状に応じて最適なように
種々の組合せ構造を採用することができることは
いうまでもない。

なお、以上の記述において、“Ｖベルト部”な
る語は、駆動ローラと係合しうるようなすべての
部材を意味するものと了解されるべきである。

以上のことから明らかなように、本発明は所期
の目的を有効に達成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本ベルトコンベヤにおけるベルトの水
平支持のためのローラスタンドを示す要部断面
図、第２図はベルトの帰還用のローラスタンド部
分を示す第１図と同様の図、第３図はベルトを袋
状に支持するためにローラスタンドを示す図、第
４図はベルトの一端縁を垂直に吊下げ支持するた
めのローラスタンド６を示す正面図、第５図は本
ベルトコンベヤの駆動ステーシヨンを示す正面
図、第６図は本ベルトコンベヤの第２の駆動ステ
ーシヨンを示す平面図、第７図は第６図の―
線方向断面図、第８図は水平状態のベルトの曲線
部における状態を示す部分平面図、第９図及び第
１０図は第８図の―方向及び―線方向の
各断面図、第１１図及び第１２図は夫々第８図の
XI―XI方向及びXII―XII方向断面図、第１３図は第
５図に示す如き端部駆動ステーシヨンを少なくと
も備えたベルトコンベヤの側面図、第１４図はポ
スト間にコンベヤベルトを支持するための支持ワ
イヤを備えた変形例を示す第１３図と同様の図、
第１５図は第１４図の―方向の垂直断面
図、第１６図は本ベルトコンベヤの中間駆動ステ
ーシヨンの一例を示す図である。 １……コンベヤベルト、２……Ｖベルト部（エ
ネルギ吸収部）、４……中間部、５……荷物、６
……ローラスタンド、９……支持ローラ、１０…
…押圧ローラ、１６……駆動ローラ、１７……Ｖ
ベルト溝、１８……押圧ローラ、２０……駆動
輪。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 相互に間隔をおいたエネルギ吸収部材と、該
   エネルギ吸収部材の間に一体に設けた可撓性を有
   する中間部とからなるコンベヤベルトであり、上
   記エネルギ吸収部材は少なくともベルトの面から
   突出する突出部を有するコンベヤベルトと、 このコンベヤベルトを搬送するための無端の径
   路に沿つて配置される複数のスタンドと、 上記コンベヤベルトを駆動するようにスタンド
   に配置される複数の駆動ローラであり、少なくと
   も一つの駆動ローラはコンベヤベルトの少なくと
   も一方の突出部を駆動するように係合する溝を備
   える駆動ローラと、 コンベヤベルトの突出部の内側側面に当接して
   コンベヤベルトを実質上平面的に支持するように
   上記のスタンドとは別のスタンドに設置される支
   持ローラと、 上記の支持ローラに面して同じスタンドに取り
   付けられ、上記の支持ローラに接する突出部のコ
   ンベヤベルトの平面内にある面に作用し、上記支
   持ローラに当接した状態に保持する押圧ローラで
   あり、上記の支持ローラと協同してコンベヤベル
   トを実質的に平面的に支持する押圧ローラとを備
   え、 コンベヤベルトの径路のカーブの内周部側に沿
   つて配置された複数のスタンドにおいては、コン
   ベヤベルトのカーブ内周側の突出部を案内する一
   対の支持ローラと押圧ローラとが、コンベヤベル
   トを平面状態のままカーブに沿つて案内するた
   め、カーブにおけるコンベヤベルトの内周縁と外
   周縁との間の長さの差を補償するように実質的に
   上下に湾曲した形状の径路に沿つて配置されたこ
   とを特徴とするコンベヤ。 ２ 上記のコンベヤベルトの突出部は、コンベヤ
   ベルトの幅が上記のベルトの幅より増大するよう
   にベルトと一体化されていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項に記載のコンベヤ。 ３ コンベヤベルトの品物の搬送部が対に配置さ
   れた支持ローラと押圧ローラに吊り下げられてお
   り、コンベヤベルトのエネルギ吸収部は該ローラ
   に当接して走行する一方、上記中間部は該ローラ
   に袋状に吊り下げられたことを特徴とする特許請
   求の範囲第１項または第２項に記載のコンベヤ。 ４ 上記エネルギ吸収部と協同する該ローラの走
   行面はエネルギ吸収部の互いに対面する側面を相
   互に押圧するように傾けられていることを特徴と
   する特許請求の範囲第３項に記載のコンベヤ。 ５ コンベヤベルトの品物の搬送部に対して、少
   なくとも一つの中間駆動ステーシヨンが設けられ
   ており、該ステーシヨンは少なくとも一つの駆動
   ローラと対向押圧ローラとからなり、これらロー
   ラは実質上垂直方向に伸長した軸を有するととも
   に溝が形成されており、これらローラ間には、エ
   ネルギ吸収部の一側面を互に当接させるとともに
   駆動力を受けるためのローラの溝に係合した状態
   でベルトコンベヤが走行することを特徴とする特
   許請求の範囲第１項から第４項のいずれか一に記
   載のコンベヤ。 ６ 上記対向押圧ローラが駆動ローラに対して接
   近、離間可能となつており、ローラ間距離及び上
   記エネルギ吸収部の当接圧を変えることができる
   特許請求の範囲第５項に記載のコンベヤ。 ７ 上記中間駆動ステーシヨンの対向押圧ローラ
   も駆動されることを特徴とする特許請求の範囲第
   ４項又は第６項に記載のコンベヤ。 ８ 端部駆動ローラとして、実質上水平軸の廻り
   に駆動される一つのローラが設けられ、該ローラ
   は、平面状態のコンベヤベルトの巾を越える長さ
   を有するとともに二つの溝を備え、コンベヤベル
   トはそのエネルギ吸収部を駆動力を受けるため該
   ローラの溝に係合させた状態で、該ローラ上を拡
   がつて走行することを特徴とする特許請求の範囲
   第１項から第７項にいずれか一に記載のコンベ
   ヤ。 ９ 上記駆動ローラの溝に駆動されるように係合
   するコンベヤベルトのエネルギ吸収部材を押圧し
   て保持するため、駆動ローラの各溝に対して少な
   くとも一つの押圧ローラが設けられたことを特徴
   とする特許請求の範囲第８項記載のコンベヤ。 １０ コンベヤベルトのための駆動ステーシヨン
   内に設けられた駆動ローラが実質上垂直に伸びた
   軸を有するとともに、互いに当接するコンベヤベ
   ルトのエネルギ吸収部の一方と90゜〜180゜の範
   囲に亘つて駆動可能に係合する実質上水平な溝を
   有する一方、他方のエネルギ吸収部が、上記駆動
   ローラの外周囲に半径方向に配置された複数の押
   圧ローラの溝に支持されつつ走行し、コンベヤベ
   ルトの可撓性を有する中間部は上記駆動ローラと
   押圧ローラ間において袋状に吊下げられ、それに
   よつて、コンベヤベルトによる荷物の帰還走行を
   可能としたことを特徴とする特許請求の範囲第１
   項から第９項のいずれか一に記載のコンベヤ。 １１ コンベヤベルトの一方のエネルギ吸収部と
   協同して対をなすようにローラが配置され、コン
   ベヤベルトの帰還走行においては荷物の搬送を行
   わないように垂直に吊下げられることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項から第１０項のいずれか
   一に記載のコンベヤ。 １２ 上記スタンドが隔置されたポールからな
   り、ポール間に支持ワイヤを有することを特徴と
   する特許請求の範囲第１項から第１１項のいずれ
   か一に記載のコンベヤ。 １３ コンベヤベルトのエネルギ吸収部が、鍵状
   もしくはＶ−ベルト形状断面を有することを特徴
   とする特許請求の範囲第１項から第１２項のいず
   れか一に記載のコンベヤ。 １４ ベルト部とは反対側の断面部側面に、駆動
   ローラに形成された歯と係合する歯が形成された
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１３項記載の
   コンベヤ。 １５ コンベヤベルトのエネルギ吸収部材と協同
   する全てのローラ軸が、ローラの回転面が上記エ
   ネルギ吸収部材の側面に当接するように該側面と
   ほぼ平行に設けられたことを特徴とする特許請求
   の範囲第１項から第１４項のいずれか一に記載の
   コンベヤ。