JP2023175267A - イオンプレーティング装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 膜厚モニタのような成膜速度を監視するための専用の手段を設けずとも、当該成膜速度を一定に維持し、ひいては良好な再現性で単一元素膜を形成する。【解決手段】 本発明に係るイオンプレーティング装置10によれば、坩堝20内の蒸発材料24が電子銃22により加熱されて、蒸発される。そして、フィラメント34にフィラメント加熱用電力Wfが供給されるとともに、坩堝20を陽極とし、フィラメント34を陰極として、これら両者にイオン化電力Wdが供給される。併せて、イオン化電流Wdの電流成分Idが一定となるように、フィラメント34の加熱温度が制御される。さらに、基板28に基板バイアス電力Wbが供給される。これにより、基板28の被処理面に単一元素膜が形成される。加えて、ファラデーカップ52からのイオン検出電流Isに基づくイオン電流密度Jsが一定となるように、電子銃22の出力Wgが制御される。【選択図】 図1

Description

本発明は、イオンプレーティング装置および方法に関し、特に、蒸発材料の粒子をイオン化してイオン化された当該粒子を成分とする被膜を被処理物の表面に形成する、イオンプレーティング装置および方法に関する。
この種のイオンプレーティング装置および方法に関する技術の一例が、とりわけ反応性イオンプレーティング装置および方法に特化された技術の一例が、特許文献1に開示されている。この特許文献1に開示された技術によれば、被処理物が配置された真空槽内において、収容手段に収容された蒸発材料が蒸発手段によって蒸発される。この蒸発材料の粒子は、収容手段を陽極とし、当該収容手段と被処理物との間に設けられた熱陰極を陰極として、これら一対の電極に直流の第1イオン化電力が供給されることで、イオン化される。併せて、中空部を有する中空陽極を介して、真空槽内に反応性ガスが導入される。この反応性ガスの粒子は、中空陽極を陽極とし、収容手段を陰極として、これら一対の電極に直流の第2イオン化電力が供給されることで、イオン化される。さらに、被処理物には、イオン化された蒸発材料の粒子およびイオン化された反応性ガスの粒子を当該被処理物の表面に向けて加速させるためのバイアス電力が供給される。これにより、イオン化された蒸発材料の粒子およびイオン化された反応性ガスの粒子の化合物である反応膜が被処理物の表面に形成される。
また、特許文献1に開示された技術によれば、化学量論的な観点から、反応性ガスの流量が一定とされた状態で、真空槽内の圧力が一定となるように、蒸発手段による蒸発材料の蒸発速度が制御されることで、反応膜の形成速度(成膜速度)が一定に維持される。このことは、目的物としての反応膜を良好な再現性(一定の品質)で形成するのに、大きく貢献する。すなわち、膜厚モニタのような成膜速度を監視するための専用の手段が設けられなくとも、成膜速度が一定に維持され、ひいては目的物としての反応膜が良好な再現性で形成される。
特許第6788081号公報
前述したように、特許文献1に開示された技術は、反応性イオンプレーティング装置および方法に特化された技術であり、つまり目的物として反応膜が形成される場合に特化された技術である。したがって、特許文献1に開示された技術では、目的物として反応膜ではなく単一元素膜が形成される場合に、換言すれば真空槽内に反応性ガスが導入されずに成膜処理が行われる場合に、対応することができない。
そこで、本発明は、目的物として単一元素膜を形成する場合に、膜厚モニタのような成膜速度を監視するための専用の手段を設けなくとも、成膜速度を一定に維持することができ、ひいては良好な再現性で当該単一元素膜を形成することができる、新規なイオンプレーティング装置および方法を提供することを、目的とする。
この目的を達成するために、本発明は、イオンプレーティング装置に係る第1発明、および、イオンプレーティング方法に係る第2発明を含む。
このうちの第1発明は、蒸発材料の粒子をイオン化してイオン化された当該粒子を成分とする被膜を被処理物の表面に形成するイオンプレーティング装置であって、真空槽を備える。この真空槽の内部には、被処理物が配置される。併せて、真空槽の内部は、排気される。さらに、本第1発明は、収容手段、蒸発手段、熱陰極、第1イオン化電力供給手段、熱電子放出量制御手段、バイアス電力供給手段、イオン電流密度検出手段および蒸発速度制御手段を備える。収容手段は、真空槽の内部における被処理物の下方に設けられ、蒸発材料を収容する。蒸発手段は、収容手段に収容された蒸発材料を蒸発させる。熱陰極は、真空槽の内部における収容手段と被処理物との間に設けられ、熱電子を放出する。第1イオン化電力供給手段は、収容手段を陽極とし、熱陰極を陰極として、これら一対の電極に第1イオン化電力を供給する。この第1イオン化電力は、蒸発手段により蒸発された蒸発材料の粒子をイオン化するための直流電力である。熱電子放出量制御手段は、第1イオン化電力の電流成分が一定となるように、熱陰極からの熱電子の放出量を制御する。バイアス電力供給手段は、イオン化された粒子を被処理物の表面に向けて加速させるためのバイアス電力を、当該被処理物に供給する。イオン電流密度検出手段は、イオン化された粒子の被処理物の表面への単位時間当たりかつ単位面積当たりの入射量に応じたイオン電流密度を検出する。そして、蒸発速度制御手段は、イオン電流密度検出手段により検出されたイオン電流密度が一定となるように、蒸発手段による蒸発材料の蒸発速度を制御する。これにより、被膜の形成速度が一定となる(安定化される)ことが、このたび、実験を含む研究により判明した。
なお、イオン電流密度検出手段は、たとえばファラデーカップを含む。
この場合、ファラデーカップは、収容手段と被処理物との間の適当な位置に設けられるのが、望ましい。
併せて、ファラデーカップは、これを収容手段側から見たときに、被処理物と重ならないように設けられるのが、望ましい。
本第1発明においては、さらに、中空陽極および第2イオン化電力供給手段が備えられてもよい。中空陽極は、被膜の成分となる反応性ガスを流通させる中空部を有し、当該中空部を介して真空槽の内部に反応性ガスを導入する。そして、第2イオン化電力供給手段は、中空陽極を陽極とし、収容手段を陰極として、これら一対の電極に第2イオン化電力を供給する。この第2イオン化電力は、真空槽の内部に導入された反応性ガスの粒子をイオン化するための直流電力である。この構成によれば、目的物として反応膜を形成することができる。すなわち、本第1発明は、目的物として反応膜を形成する場合にも、対応可能である。
本第1発明は、目的物として導電性被膜または半導電性被膜を形成するのに、好適である。
本発明のうちの第2発明は、蒸発材料の粒子をイオン化してイオン化された当該粒子を成分とする被膜を被処理物の表面に形成するイオンプレーティング方法であって、蒸発ステップを含む。この蒸発ステップでは、内部に被処理物が配置されるとともに当該内部が排気される真空槽の当該内部において、被処理物の下方に設けられた収容手段に収容されている蒸発材料を蒸発させる。さらに、本第2発明は、熱電子放出ステップ、第1イオン化電力供給ステップ、熱電子放出量制御ステップ、バイアス電力供給ステップ、イオン電流密度検出ステップおよび蒸発速度制御ステップを含む。熱電子放出ステップでは、真空槽の内部における収容手段と被処理物との間に設けられた熱陰極から熱電子を放出させる。第1イオン化電力供給ステップでは、収容手段を陽極とし、熱陰極を陰極として、これら一対の電極に第1イオン化電力を供給する。この第1イオン化電力は、蒸発ステップにより蒸発された蒸発材料の粒子をイオン化するための直流電力である。熱電子放出量制御ステップでは、第1イオン化電力の電流成分が一定となるように、熱陰極からの熱電子の放出量を制御する。バイアス電力供給ステップでは、イオン化された粒子を被処理物の表面に向けて加速させるためのバイアス電力を、当該被処理物に供給する。イオン電流密度検出ステップでは、イオン化された粒子の被処理物の表面への単位時間当たりかつ単位面積当たりの入射量に応じたイオン電流密度を検出する。そして、蒸発速度制御ステップは、イオン電流密度検出ステップにより検出されたイオン電流密度が一定となるように、蒸発ステップによる蒸発材料の蒸発速度を制御する。
本発明によれば、目的物として単一元素膜を形成する場合に、膜厚モニタのような成膜速度を監視するための専用の手段を設けなくとも、成膜速度を一定に維持することができ、ひいては良好な再現性で当該単一元素膜を形成することができる。
図1は、本発明の一実施例に係るイオンプレーティング装置の概略構成を示す図である。 図2は、本発明の一実施例におけるファラデーカップの構成を示す図である。 図3は、本発明の一実施例におけるファラデーカップの外観および当該ファラデーカップが取り付けられた状態を示す写真である。 図4は、本発明の一実施例における蒸発材料が珪素である場合の電子銃エミッション電流とイオン電流密度との関係を示す図である。 図5は、本発明の一実施例における蒸発材料が珪素である場合のイオン電流密度に対する当該珪素の蒸発速度および目的物としての珪素膜の成膜速度それぞれの関係を示す図である。 図6は、本発明の一実施例における実験結果を示す図である。 図7は、本発明の一実施例における別の実験結果を示す図である。
本発明の一実施例について、図1~図7を参照して説明する。
本実施例に係るイオンプレーティング装置10は、図1に示されるように、概略円筒状の真空槽12を備える。この真空槽12は、比較的に機械的強度が大きく、かつ、高耐食性および高耐熱性の金属製であり、たとえばSUS304などのステンレス鋼製である。この真空槽12の壁部は、接地され、つまり真空槽12自体は、電気的には基準電位としての接地電位とされる。なお、真空槽12内の直径(内径)は、たとえば約700mmである。また、真空槽12内の高さ寸法は、たとえば約1000mmである。そして、真空槽12の上部は、その機械的強度の向上などのために、上方へ凸の概略ドーム状に形成される。
さらに、真空槽12の壁部の適宜位置に、たとえば底部に、排気口12aが設けられる。この排気口12aは、真空槽12の外部において、排気管14を介して排気手段としての真空ポンプ16に結合される。真空ポンプ16としては、たとえば拡散ポンプ、ターボ分子ポンプまたはクライオポンプが採用されるが、これに限定されない。
真空槽12内に注目すると、当該真空槽12内における底部寄りの位置に、蒸発源18が配置される。この蒸発源18は、収容手段の一例としての概略カップ状(詳しくは上部が開口された概略円筒状)の坩堝20、および、270°偏向型の電子銃22を有する。このうちの坩堝20は、たとえば銅(Cu)製であり、目的物である被膜の材料となる蒸発材料24を収容する。なお、詳しい図示は省略するが、坩堝20内には、当該坩堝20内に合わせた形状および寸法のハースライナが設けられる。そして実際には、ハースライナ内に蒸発材料24が収容される。ハースライナは、たとえば高耐熱性部材の1つであるカーボン(C)製であるが、これに限らず、タンタル(Ta)やモリブデン(Mo)、タングステン(W)などの高融点金属製であってもよい。また、坩堝20の水平方向における中心(軸)は、おおむね真空槽12の水平方向における中心(軸)と一致しており、つまりはそうなるように蒸発源18が配置される。
一方、電子銃22は、坩堝20(ハースライナ)内に収容された蒸発材料24を加熱して蒸発させる蒸発手段の一例であり、厳密には真空槽12の外部に設けられた電子銃用電源装置26と協働して当該蒸発手段を構成する。すなわち、電子銃22は、電子銃用電源装置26からの電力の供給を受けて電子ビーム22aを発生する。この電子ビーム22aは、270°の偏向を掛けられ、坩堝20内の蒸発材料24に照射される。これにより、蒸発材料24が加熱されて溶融し、ひいては蒸発する。なお、電子銃22の出力Wgは、たとえば最大で10kWである。また、詳しい図示は省略するが、蒸発源18は、坩堝20の過熱を防ぐための水冷式の冷却機構を備える。この蒸発源18の筐体は、坩堝20を含め、接地される。
そして、蒸発源18の上方に、被処理物としての基板28が配置される。基板28は、その表面を、厳密には被膜の形成対象である被処理面を、蒸発源18に向けた状態で、とりわけ坩堝20の開口部に向けた状態で、保持手段としての基板台30によって保持される。なお、蒸発源18と基板28との(上下方向(鉛直方向)における)相互間距離は、厳密には坩堝20の開口部(の上端縁)と基板28の被処理面との相互間距離は、当該基板28の被処理面の形状や寸法などの諸状況にもよるが、たとえば250mm~700mmである。
基板台30は、真空槽12の外部において、バイアス電力供給手段の一例としての基板バイアス電源装置32に接続される。基板バイアス電源装置32は、基板バイアス電力Wbを基板台30に供給し、ひいては基板28に供給する。基板バイアス電力Wbは、その電圧成分である基板バイアス電圧Vbが、接地電位を基準とする正電位のハイレベル電圧と、当該接地電位を基準とする負電位のローレベル電圧と、に交互に遷移する、バイポーラパルス電力である。この基板バイアス電圧Vbのハイレベル電圧は、一定であり、たとえば接地電位を基準として+37Vである。一方、基板バイアス電圧Vbのローレベル電圧は、任意に変更可能である。このローレベル電圧によって、基板バイアス電圧Vbの平均値(直流換算値)が調整され、とりわけ当該基板バイアス電圧Vbの平均値が接地電位を基準として負電位になるように調整される。さらに、基板バイアス電力Wbの周波数もまた、たとえば50kH~250kHの範囲内で任意に変更可能である。併せて、基板バイアス電力Wbのデューティ比(基板バイアス電圧Vbの1周期のうち当該基板バイアス電圧Vbがハイレベル電圧となる期間の比率)もまた、任意に変更可能である。ここでは、基板バイアス電力Wbの周波数は、たとえば100kHzとされる。そして、基板バイアス電力Wbのデューティ比は、たとえば20%とされる。
さらに、蒸発源18と基板台30との間であって当該蒸発源18寄りの位置に、換言すれば坩堝20の開口部の少し上方の位置に、熱陰極の一例としてのフィラメント34が設けられる。このフィラメント34は、たとえば直径が1mmのタングステン製の線状体であり、坩堝20の開口部から上方へ10mm~100mmほど離れた位置において、水平方向に延伸するように設けられる。なお厳密に言えば、フィラメント34は、その表面積を増大させて、後述する熱電子の放出量を増大させるべく、螺旋状に形成される。この螺旋状に形成されたフィラメント34の螺旋径は、たとえば12mmであり、巻き数は、たとえば10(ターン)である。そして、フィラメント34の螺旋状に形成された部分の長さ寸法は、たとえば100mmである。
ここでたとえば、坩堝20の開口部とフィラメント34(の螺旋中心)との(上下方向における)相互間距離が過度に短いと、電子銃22から蒸発材料24に照射される電子ビーム22aにとって当該フィラメント34が妨げとなり、甚だ不都合である。一方、当該相互間距離が過度に長いと、フィラメント34の周辺における後述する蒸発材料24の蒸発粒子の密度が低下して、当該蒸発粒子がイオン化され難くなり、やはり不都合である。これらのことから、当該相互間距離は、前述の如く10mm~100mm程度が適当であり、好ましくは40mm~70mmが適当であり、たとえば60mmとされる。また、フィラメント34は、水平方向において、坩堝20の中心から少し外れた位置に、たとえば20mmほど外れた位置に、設けられる。
フィラメント34の両端部は、真空槽12の外部において、熱陰極加熱用電力供給手段としてのフィラメント加熱用電源装置36に接続される。このフィラメント加熱用電源装置36は、熱陰極加熱用電力としての交流のフィラメント加熱用電力Wfをフィラメント34に供給する。このフィラメント加熱用電力Wfの供給を受けて、フィラメント34は、加熱されて、熱電子を放出する。なお、フィラメント加熱用電源装置36の容量は、たとえば最大で2.4kW(=40V×60A)である。また、フィラメント加熱用電力Wfは、交流電力ではなく、直流電力であってもよい。いずれにしても、フィラメント加熱用電源装置36は、フィラメント34から熱電子が放出されるのに十分な程度に、たとえば2000℃~2500℃程度に、当該フィラメント34を加熱することができればよい。そして、フィラメント34は、タングステン製に限らず、モリブデンやタンタルなどの当該タングステン以外の高融点金属製であってもよい。
加えて、フィラメント34の一方端部は、真空槽12の外部において、第1イオン化電力供給手段としてのイオン化電源装置38に接続される。このイオン化電源装置38は、フィラメント34に第1イオン化電力としてのイオン化電力Wdを供給する。このイオン化電力Wdは、接地電位を基準とする負電位の直流電力である。言い換えれば、イオン化電源装置38は、接地された蒸発源18を陽極とし、フィラメント34を陰極として、これら一対の電極に直流のイオン化電力Wdを供給する。なお、イオン化電源装置38の容量は、たとえば最大で9kW(=60V×150A)である。
また、イオン化電源装置38と接地との間に、イオン化電流検出手段としてのイオン化電流検出器40が設けられる。このイオン化電流検出器40は、イオン化電力Wdの電流成分、言わばイオン化電流Idを、検出する。このイオン化電流検出器40によるイオン化電流Idの検出結果は、熱電子放出量制御手段の一例としての加熱制御器42に与えられる。
加熱制御器42は、イオン化電流検出器40によって検出されたイオン化電流Idが一定となるように、フィラメント加熱用電源装置36を制御し、つまりフィラメント34の加熱温度を制御し、換言すれば当該フィラメント34からの熱電子の放出量を制御する。すなわち、イオン化電流Idが一定となるように、フィラメント34からの熱電子の放出量が制御される。
改めて真空槽12内に注目すると、当該真空槽12内においては、フィラメント34の両端部それぞれの端子部分(フィラメント34の両端部のそれぞれから真空槽12の壁部までの引き出し部分)が、保護用の適当なカバー44により覆われる。このカバー44は、たとえばモリブデン製である。また、カバー44は、真空槽12などの他の要素と電気的に絶縁された状態にあり、言わば電気的に浮遊したフローティング状態にある。
そして後述するように、真空槽12内には、放電洗浄用ガスおよび反応性ガスが選択的に導入される。そのためのガス導入管が、厳密には当該ガス導入管としての機能を有する管状の中空陽極46が、適宜に設けられる。この中空陽極46は、いわゆる円管であり、つまりその長さ方向を直角に横切る断面が円形である中空部を有する。そして、中空陽極46は、その一方端部をガスの吐出口として真空槽12内に位置させ、他方端部を当該ガスの供給受入口として真空槽12の外部に位置させるように、設けられる。
この中空陽極46のガス吐出口(一方端部)は、坩堝20の開口部の近傍の所定位置に設けられ、厳密には後述するプラズマ100中の電子(プラズマ電子)を当該中空陽極46に向けて加速させて、ひいては後述するホローアノードプラズマ200を誘起させるのに好適な位置に設けられる。ただし、中空陽極46のガス吐出口は、後述する蒸発材料24の蒸発粒子に実質的に触れないように(触れ難い位置に)設けられる。これは、中空陽極46のガス吐出口(の内側)に後述する反応膜が付着(堆積)して、当該ガス吐出口が狭まるのを回避するためである。具体的には、中空陽極46のガス吐出口は、上方に向くように設けられる。そして、中空陽極46のガス吐出口は、上下方向において、坩堝20の開口部とほぼ同じ位置か、当該坩堝20の開口部よりも少し上方の位置に、設けられる。言い換えれば、中空陽極46のガス吐出口は、坩堝20に収容された蒸発材料24の蒸発面以上の高さ位置に設けられる。この上下方向における中空陽極46のガス吐出口と坩堝20の開口部との相互間距離は、0mm~50mmが適当であり、たとえば30mmである。そして、水平方向における中空陽極46のガス吐出口と坩堝20の開口部との相互間距離、詳しくは互いの中心(軸)間の距離は、当該坩堝20を含む蒸発源18の形状や寸法などの諸状況にもよるが、たとえば140mmである。
中空陽極46のガス供給受入口(他方端部)は、真空槽12の外部において、放電洗浄用ガスおよび反応性ガスそれぞれの不図示の供給源に結合される。具体的には、それぞれの供給源は、不図示の適宜の配管を介して中空陽極46のガス供給受入口に結合される。そして、それぞれの配管には、当該配管を流通するガスの流量を制御するための不図示の流量制御手段としてのマスフローコントローラ、および、当該配管内を開閉するための不図示の開閉手段としての開閉バルブが設けられる。
中空陽極46は、高融点金属製であり、たとえばタンタル製である。この中空陽極46は、真空槽12の外部において、第2イオン化電力供給手段の一例としての中空陽極用電源装置48に接続される。中空陽極用電源装置48は、中空陽極46に第2イオン化電力としての直流の中空陽極電力Whを供給する。この中空陽極電力Whは、接地電位を基準とする正電位の電力である。言い換えれば、中空陽極用電源装置48は、中空陽極46を陽極とし、接地された蒸発源18を陰極として、これら一対の電極に直流の中空陽極電力Whを供給する。なお、中空陽極用電源装置48の容量は、たとえば最大で2.5kW(=50V×50A)である。
加えて、真空槽12内の適宜の位置において、当該真空槽12内の圧力Pを測定する圧力測定手段としての圧力計50が設けられ、厳密には当該圧力計50のゲージ部(測定部)50aが設けられる。なお、圧力計50の本体は、真空槽12の外部に設けられる。この圧力計50としては、たとえばペニング真空計が採用されるが、これに限らず、電離真空計などの当該ペニング真空計以外のものが採用されてもよい。また、図1においては、圧力計50のゲージ部50aは、基板台30の近傍に設けられているが、実際には、当該ゲージ部50aは、後述する蒸発材料24の蒸発粒子などが付着することによる影響が少ない位置に設けられ、たとえば排気口12aの近傍に設けられる。
さらに、真空槽12内の適当な位置に、詳しくは坩堝20と基板28との間の適当な位置に、イオン捕捉手段としてのファラデーカップ52が設けられる。このファラデーカップ52は、図2に示されるように、本体部502を有する。
本体部502は、概略円柱状のイオンコレクタ504、当該イオンコレクタ504と同じ直径(外径)の概略円柱状のイオンコレクタ保持部506、および、概略丸棒状の給電シャフト508を含む。イオンコレクタ504は、その中心軸をイオンコレクタ保持部506の中心軸と一致させた状態で、1本のM3サイズの六角穴付ボルト(キャップボルト)510により当該イオンコレクタ保持部506に固定される。そのために、イオンコレクタ504に、ボルト挿通孔504aが設けられるとともに、ザグリ穴504bが設けられる。併せて、イオンコレクタ保持部506に、ネジ穴506aが設けられる。そして、給電シャフト508は、その中心軸をイオンコレクタ保持部506の中心軸と一致させた状態で、当該イオンコレクタ保持部506のイオンコレクタ504側とは反対側(図2における下方側)に設けられる。この給電シャフト508は、たとえば削り出しによりイオンコレクタ保持部506と一体に形成される。併せて、給電シャフト508の先端側(図2における下方側)から途中までの部分には、雄ネジが形成され、言わばネジ部が設けられる。なお、給電シャフト508の直径は、たとえば5mmであり、ゆえに、当該給電シャフト508のネジ部は、M5サイズである。また、給電シャフト508の全体にわたって、雄ネジが形成されてもよい。さらに、給電シャフト508は、イオンコレクタ保持部506とは別個の部材とされるとともに、当該イオンコレクタ保持部506に対して溶接などの適当な手段により固定されてもよい。
本体部502は、適当な数の、たとえば2つの、適当な形状および寸法の絶縁碍子512および514を介して、本体保持部516により保持される。本体保持部516は、概略円筒状であり、その中心軸を本体部502の中心軸と一致させるとともに、給電シャフト508の一部(図2における下方側)を除いて当該本体部502の周りを取り囲むように設けられる。そして、各絶縁碍子512および514のそれぞれは、本体部502および本体保持部516の間に介在して、これら本体部502および本体保持部516が互いに電気的に絶縁されるように設けられる。その上で、給電シャフト508のネジ部にナット518が螺合されることで、詳しくは当該ナット518によりイオンコレクタ保持部506との間に各絶縁碍子512および514ならびに本体保持部516が挟み込まれることで、本体部502、当該各絶縁碍子512および514ならびに本体保持部516を含む一体的な内部ユニット520が構成される。なお、図示は省略するが、給電シャフト508のネジ部にナット518が螺合される際に、それに先立って、平ワッシャおよびスプリングワッシャがこの順番で当該給電シャフト508のネジ部に装着される。
さらに、内部ユニット520は、概略円筒状の筐体522内に収容される。筐体522は、基部524および蓋部526を含む。基部524は、その中心軸を内部ユニット520の中心軸と一致させた状態で、当該内部ユニット520の一部分を収容し、詳しくは給電シャフト508側(図2における下方側)の部分を収容する。この基部524に収容された内部ユニット520は、1本以上の、たとえば2本の、M3サイズの六角穴付きボルト528および528により当該基部524に固定される。そのために、基部524の側壁に、2つのボルト挿通孔524aおよび524aが設けられる。併せて、内部ユニット520に、厳密には本体保持部516の側壁に、2つのネジ穴520aおよび520aが設けられる。なお、図示は省略するが、それぞれの六角穴付きボルト528がボルト挿通孔524aを介してネジ穴520aに螺合される際に、それに先立って、スプリングワッシャおよび平ワッシャがこの順番で当該六角穴付きボルト528に装着される。
一方、蓋部526は、その中心軸を内部ユニット520の中心軸と一致させた状態で、当該内部ユニット520のイオンコレクタ504側(図2における上方側)の部分を収容する。この蓋部526は、1本以上の、たとえば2本の、M3サイズの六角穴付ボルト530および530により本体保持部516に固定される。そのために、蓋部526に、2つのボルト挿通孔526aおよび526aが設けられるとともに、2つのザグリ穴526bおよび526bが設けられる。併せて、本体保持部516に、2つのネジ穴516aおよび516aが設けられる。加えて、蓋部526には、その中心軸を中心とする円形の貫通孔526cが設けられる。この貫通孔526cは、アパーチャとして機能する。
また、基部524の適当な位置に、たとえばその中心軸が通る位置に、後述する給電線54を挿通させるための挿通孔524bが設けられる。詳しい図示は省略するが、給電線54の一方端部には、適当な端子が結合され、この端子は、前述のナット518に加えて給電シャフト508のネジ部に螺合される別のナット532により当該ナット518との間に挟み込まれることで、給電シャフト508に接続される。給電線54の他方端部は、挿通孔524bを介して基部524(ファラデーカップ52)の外側へ引き出され、ひいては後述するイオン検出用電源装置60に接続される。なお、給電シャフト508のネジ部にナット532が螺合される際にも、それに先立って、平ワッシャおよびスプリングワッシャがこの順番で当該給電シャフト508のネジ部に装着される。
ファラデーカップ52の外径Daは、たとえば42mmである。そして、ファラデーカップ52の中心軸に沿う方向の寸法、言わば長さ寸法Lは、たとえば57mmである。また、アパーチャ(貫通孔)526cの直径Dbは、たとえば11.3mmである。言い換えれば、アパーチャ526cの面積(開口面積)が1cmとなるように、当該アパーチャ526cの直径Dbが11.3mm(≒2×(1cm2/π)1/2)とされる。さらに、ファラデーカップ52を構成する各要素のうちの各絶縁碍子512および514以外は、比較的に機械的強度が大きく、かつ、高耐食性および高耐熱性の金属製であり、たとえばSUS304などのステンレス鋼製である。そして、各絶縁碍子512および514は、比較的に機械的強度が大きく、かつ、高耐食性および高耐熱性の絶縁性素材により形成され、たとえばアルミナ(Al)製である。
図3(A)は、ファラデーカップ52の外観を示す写真であり、図3(B)は、ファラデーカップ52が取り付けられた状態を示す写真である。これらの写真から分かるように、ファラデーカップ52には、厳密にはその筐体522を構成する基部524には、適当な固定部材56が結合される。そして、固定部材56は、適当な支持部材58を介して真空槽12に結合される。なお、固定部材56は、たとえばSUS304などのステンレス鋼製であり、支持部材58もまた、同様のステンレス鋼製である。すなわち、ファラデーカップ52の筐体522は、固定部材56および支持部材58を介して真空槽12に電気的かつ機械的に結合される。さらに前述したように、ファラデーカップ52から給電線54が引き出されるが、とりわけ図3(B)に示されるように、当該給電線54は、真空槽12内において、適当な被覆材により被覆される。ここで言う被覆材としては、比較的に柔軟であり、かつ、高耐食性および高耐熱性の絶縁性素材が採用され、たとえばガラス繊維が採用される。
改めて図1を参照して、ファラデーカップ52は、アパーチャ526cを坩堝20に向けた状態で設けられる。そして、上下方向においては、ファラデーカップ52は、基板28寄りの位置に設けられ、好ましくは基板28に近い位置に設けられる。ファラデーカップ52が坩堝20寄りの位置に設けられると、当該ファラデーカップ52に被膜が付着し易くなり、当該ファラデーカップ52を後述する如くメンテナンスする頻度が増大するからである。たとえば、坩堝20の開口部と基板28の被処理面との相互間距離が450mmである場合、当該坩堝20の開口部とファラデーカップ52のアパーチャ526cの中心部との相互間距離は260mmとされる。また、水平方向においては、つまりファラデーカップ52を坩堝20側(下方)から見たときに、当該ファラデーカップ52は、基板28と重ならない(基板28に対して陰とならない)位置に設けられる。なお、図1においては、図示の関係上、ファラデーカップ52は、これを坩堝20側から見たときに、基板28と重なる位置に描かれているが、実際には、当該基板28と重ならない位置に設けられる。
前述したように、ファラデーカップ52からは給電線54が引き出されるが、当該ファラデーカップ52から引き出された給電線54は、真空槽12の外部において、イオン検出用電力供給手段としてのイオン検出用電源装置60に接続される。イオン検出用電源装置60は、給電線54を介してファラデーカップ52に、厳密には本体部502に、イオン検出用電力Wsを供給する。このイオン検出用電力Wsは、接地電位を基準とする負電位の直流電力である。特に、イオン検出用電力Wsの電圧成分であるイオン検出用電圧Vsは、たとえば接地電位を基準として-150Vとされる。なお、イオン検出用電源装置60の容量は、たとえば最大で150W(=300V×0.5A)である。
ファラデーカップ52(本体部502)は、イオン検出用電力Wsの供給を受けて、換言すれば接地電位を基準とする-150Vというイオン検出用電圧Vsの供給を受けて、後述するプラズマ100中の荷電粒子のうちのイオンを捕捉する。そして、ファラデーカップ52は、捕捉したイオンの量に応じた、詳しくはアパーチャ526cを介して(六角穴付ボルト510の頭部を含む)イオンコレクタ504に入射される単位時間当たりのイオンの量に応じた、イオン検出電流Isを出力する。前述したように、アパーチャ526cの面積は、1cmであることから、イオン検出電流Isは、当該アパーチャ526cを介してイオンコレクタ504に入射される単位時間当たりかつ単位面積当たりの入射量に応じたイオン電流密度Jsを表す。そして、イオン電流密度Jsは、基板28の被処理面に対するイオンの単位時間当たりかつ単位面積当たりの入射量に比例し、つまり当該基板28の被処理面に対するイオン電流密度に比例する。
さらに、イオン検出用電源装置60と接地との間に、イオン電流密度検出器62が設けられる。このイオン電流密度検出器62は、ファラデーカップ52およびイオン検出用電源装置60と協働して、イオン電流密度検出手段の一例を構成する。すなわち、イオン電流密度検出器62は、イオン検出用電力Wsの電流成分でもあるイオン検出電流Isに基づいて、イオン電流密度Jsを検出する。なお前述したように、イオン検出電流Isは、イオン電流密度Jsそのものを表す。このイオン電流密度検出器62による検出結果は、蒸発速度制御手段の一例としての蒸発速度制御器64に与えられる。
蒸発速度制御器64は、イオン電流密度検出器62によって検出されたイオン電流密度Jsが一定となるように、電子銃用電源装置26を介して電子銃22の出力Wgを制御し、つまりは蒸発材料24の蒸発速度を制御する。なお、蒸発速度制御器64は、電子銃用電源装置26またはイオン電流密度検出器62に組み込まれてもよい。
加えて、真空槽12内におけるフィラメント34と基板台30との間に、好ましくはフィラメント34寄りの位置に、シャッタ66が設けられる。このシャッタ66は、不図示のシャッタ駆動機構によって、基板28の被処理面を坩堝20の開口部へ向けて露出させる開放状態と、当該基板28の被処理面を坩堝20の開口部から遮蔽する閉鎖状態と、に選択的に遷移する。このシャッタ66は、比較的に機械的強度が大きく、かつ、高耐食性および高耐熱性であり、併せて、非磁性の金属、たとえばSUS304などのステンレス鋼、によって形成される。また、シャッタ66は、真空槽12などの他の構成要素と電気的に絶縁された状態にあり、つまり電気的に浮遊したフローティング状態にある。なお、シャッタ66(の下面)から坩堝20の開口部までの距離は、たとえば約100mmである。図3(B)においても、シャッタ66が見受けられる。また、図3(B)においては、フィラメント34も見受けられる。
併せて、図示は省略するが、真空槽12内の適宜の位置に、基板28を加熱するための加熱手段としての適当なヒータが設けられる。このヒータとして、たとえばセラミックヒータが用いられるが、これに限らず、カーボンヒータ、ランプヒータ、シーズヒータなどの他の種類のヒータが用いられてもよい。このヒータは、真空槽12の外部にあるヒータ加熱用電源装置からのヒータ加熱用電力の供給を受けることで、真空槽12内を加熱し、ひいては基板28を加熱する。
このような構成のイオンプレーティング装置10によれば、目的物として単一元素膜を形成することができ、また、反応膜を形成することもできる。たとえば、目的物として単一元素膜の1つである珪素(Si)膜を形成する場合は、次の要領による。
すなわちまず、蒸発材料24としての高純度の珪素が坩堝20に収容される。この蒸発材料24としての珪素は、たとえば直径が2mm~5mm程度の粒状体であるが、これに限定されない。併せて、基板台30に基板28が取り付けられる。そして、真空槽12が密閉された上で、真空ポンプ16により当該真空槽12内が1×10-3Pa程度の圧力Pにまで排気され、いわゆる真空引きが行われる。この真空引きと同時に、前述のヒータにより基板28を含む真空槽12内を加熱するための加熱処理が行われ、たとえば当該基板28が200℃程度に加熱される。この真空引きおよび加熱処理においては、坩堝20内の蒸発材料24を(汚染物質などから)保護する意図を含め、シャッタ66は、閉鎖状態とされる。
この真空引きおよび加熱処理が所定時間にわたって、たとえば2時間にわたって、行われた後、基板28の被処理面を洗浄するための放電洗浄処理が行われる。具体的には、シャッタ66が閉鎖された状態で、真空槽12内に放電洗浄用ガスとしてのアルゴン(Ar)ガスおよび水素(H)ガスが同時に導入され、詳しくは中空陽極46の中空部46aを介して導入される。そして、真空槽12内の圧力Pが、たとえば7×10-2Pa以下に維持され、詳しくはアルゴンガスの分圧が1.5×10-2Paとされ、水素ガスの分圧が5.5×10-2Paとされる。さらに、フィラメント34にフィラメント加熱用電力Wfが供給される。これにより、フィラメント34が加熱されて、当該フィラメント34から熱電子(1次電子)が放出される。併せて、フィラメント34にイオン化電力Wdが供給される。すなわち、フィラメント34を陰極とし、蒸発源18を陽極として、これら一対の電極に直流のイオン化電力Wdが供給される。すると、陰極としてのフィラメント34から放出された熱電子が、陽極としての蒸発源18に向かって、とりわけフィラメント34に近い位置にある坩堝20に向かって、加速される。この加速された熱電子は、アルゴンガスおよび水素ガスそれぞれの粒子(原子あるいは分子)と非弾性衝突する。これにより、アルゴンガスおよび水素ガスそれぞれの粒子が電離して、つまりイオン化され、アルゴンイオンおよび水素イオンが生成される。さらに、このイオン化に伴って放出された電子は、陽極としての坩堝20に流れ込む。この現象が継続することで、アルゴンイオンおよび水素イオンを含むプラズマ100が誘起される。このプラズマ100の態様は、低電圧大電流のアーク放電である。なお、真空槽12内へのアルゴンガスおよび水素ガスの導入は、同時に開始されるのではなく、別々に(時間をずらして)開始されてもよい。
このとき、イオン化電力Wdの電圧成分であるイオン化電圧Vdは、適当な一定値に設定される。併せて、イオン化電力Wdの電流成分であるイオン化電流Idが適当な一定値になるように、フィラメント加熱用電力Wfが制御され、つまりフィラメント34による熱電子の放出量が制御される。なお、イオン化電流Idは、陽極としての坩堝20に流れ込む電流を表し、つまりプラズマ100中のイオン(ここではアルゴンイオンおよび水素イオン)の量に比例する。
加えて、中空陽極46に中空陽極電力Whが供給される。すなわち、中空陽極46を陽極とし、蒸発源18を陰極として、これら一対の電極に直流の中空陽極電力Whが供給される。これにより、プラズマ100中の電子が、中空陽極46に向かって、とりわけ当該プラズマ100に近い位置にある当該中空陽極46のガス吐出口に向かって、加速される。この加速された電子は、中空陽極46のガス吐出口から吐出されるアルゴンガスおよび水素ガスそれぞれの粒子と非弾性衝突する。その結果、中空陽極46のガス吐出口の近傍においても、アルゴンガスおよび水素ガスそれぞれの粒子が積極的に(集中的に)イオン化され、ひいてはホローアノードプラズマ200が誘起される。しかも、中空陽極46のガス吐出口の近傍においては、アルゴンガスおよび水素ガスそれぞれの圧力が高く、つまり当該アルゴンガスおよび水素ガスそれぞれの粒子の密度が高いので、極めて密度の高いホローアノードプラズマ200が誘起される。このホローアノードプラズマ200の態様もまた、低電圧大電流のアーク放電である。
なお、ホローアノードプラズマ200の誘起に寄与する電子の殆どは、プラズマ100中の電子のうちのアルゴンガスおよび水素ガスそれぞれの粒子がイオン化することに伴って発生した電子(プラズマ電子)である。言い換えれば、フィラメント34から放出された熱電子は、ホローアノードプラズマ200の誘起に寄与しない。これは、フィラメント34と中空陽極46のガス吐出口との相互間距離が比較的に遠いことに起因すると考えられる。その証拠に、フィラメント34にフィラメント加熱用電力Wfが供給されるとともに、中空陽極46に中空陽極電力Whが供給された状態であっても、イオン化電力Wdが非供給の場合には、プラズマ100が誘起されず、また、ホローアノードプラズマ200も誘起されないことが、確認された。
このようにしてプラズマ100およびホローアノードプラズマ200が誘起された状態で、さらに、基板28に基板バイアス電力Wbが供給され、詳しくは基板バイアス電圧Vbの平均値が接地電位に対して負である、たとえば-600Vである、当該基板バイアス電力Wbが供給される。その上で、シャッタ66が開放される。すると、プラズマ100およびホローアノードプラズマ200中のアルゴンイオンおよび水素イオンが基板28の被処理面に向かって加速され、当該基板28の被処理面に入射される。その結果、アルゴンイオンが基板28の被処理面に衝突することによるスパッタ(ボンバード)作用と、水素イオンが基板28の被処理面に付着している有機汚染物や酸化被膜などと化学的に反応することによる化学反応(還元)作用と、によって、当該基板28の被処理面が洗浄される。
この放電洗浄処理は、基板28の被処理面の洗浄レベルが所期のレベルに達するまで行われる。この放電洗浄処理の終了後、シャッタ66が閉鎖される。併せて、真空槽12内へのアルゴンガスおよび水素ガスの導入が停止される。これにより一旦、プラズマ100およびホローアノードプラズマ200が消失する。その上で、基板28の被処理面に珪素膜を形成するための成膜処理が行われる。
この成膜処理においては、真空槽12内の圧力Pが、たとえば1×10-4Pa程度に維持される。そして、蒸発源18の電子銃22が通電される。これにより、電子銃22から電子ビーム22aが発射され、この電子ビーム22aは、坩堝20内の蒸発材料24に照射される。この電子ビーム22aの照射を受けて、蒸発材料24は、加熱されて溶融し、さらに蒸発する。このとき、フィラメント34には、フィラメント加熱用電力Wfが供給されており、また、イオン化電力Wdが供給されている。したがって、前述の放電洗浄処理時と同様、フィラメント34から放出された熱電子は、陽極としての坩堝20に向かって加速される。そして、加速された熱電子は、蒸発材料24の蒸発粒子と非弾性衝突する。これにより、蒸発材料24の蒸発粒子が電離して、つまりイオン化され、珪素イオンが生成される。さらに、このイオン化に伴って放出された電子は、陽極としての坩堝20に流れ込む。この現象が継続されることで、改めてアーク放電によるプラズマ100誘起される。
このときも、イオン化電力Wdの電圧成分であるイオン化電圧Vdは、適当な一定値に設定される。併せて、イオン化電力Wdの電流成分であるイオン化電流Idが適当な一定値になるように、フィラメント加熱用電力Wfが制御される。さらに、基板バイアス電力Wbについては、その電圧成分である基板バイアス電圧Vbの平均値が接地電位に対して負の適当な値となるように調整される。
このようにして改めてプラズマ100が誘起された状態で、詳しくは当該プラズマ100が安定した状態で、シャッタ66が開放される。すると、プラズマ100中の珪素イオンが基板28の被処理面に向かって加速され、当該基板28の被処理面に入射される。これにより、基板28の被処理面に珪素膜が形成される。
この成膜処理においては、前述のイオン電流密度Jsが一定となるように、電子銃22の出力Wgが制御され、つまり蒸発材料24の蒸発速度が制御される。このようなフィードバック制御が行われることで、珪素膜の形成速度、つまり成膜速度、の安定化が図られる。すなわち、膜厚モニタのような成膜速度を監視するための専用の手段を設けずとも、当該成膜速度の安定化が図られる。このことについては、後で詳しく説明する。
この成膜処理は、所期の膜厚の珪素膜が形成されるまで行われる。この成膜処理の終了後、シャッタ66が閉鎖される。そして、電子銃22への通電が停止される。併せて、基板28への基板バイアス電力Wbの供給が停止される。さらに、フィラメント34へのフィラメント加熱用電力Wfの供給が停止されるとともに、当該フィラメント34へのイオン化電力Wdの供給が停止される。これにより、プラズマ100が消失する。そして、改めて真空槽12内が真空引きされ、この状態で、30分間程度の適当な冷却期間が置かれた後、当該真空槽12内の圧力が徐々に大気圧にまで戻される。その上で、真空槽12内が開放されて、当該真空槽12内から基板28が取り出される。これをもって、珪素膜を形成するための成膜処理を含む一連の表面処理が終了する。
前述したように、成膜処理においては、イオン電流密度Jsが一定となるように、電子銃22の出力Wgが制御されることで、つまり蒸発材料24の蒸発速度が制御されることで、成膜速度の安定化が図られる。このことを検証するために、まず、電子銃22の出力Wgと、厳密には当該電子銃22の出力Wgの電流成分であるエミッション電流Igと、イオン電流密度Jsと、の関係を確認する実験を行った。その結果を、図4に示す。
なお、この実験においては、蒸発材料24として珪素を用いた。そして、真空槽12内の圧力Pを1×10-4Paに維持した。さらに、電子銃22の出力Wgの電圧成分である加速電圧Vgを9kV(一定)とした状態で、エミッション電流Igを適宜に変えながら、蒸発材料24としての珪素を蒸発させた。併せて、イオン化電圧Vdを30V(一定)とした状態で、イオン化電流Idが20Aとなるように、フィラメント加熱用電力Wfを制御した。そして、基板バイアス電圧Vbの平均値を-100V(一定)とした。因みに、放電洗浄用ガスについては、真空槽12内に導入しておらず、応性ガスについても、真空槽12内に導入していない。また、中空陽極電力Whについては、非供給とした。
図4に示される実験結果によれば、イオン電流密度Jsは、エミッション電流Igに比例し、つまり電子銃22の出力Wgに比例する。ここで、電子銃22の出力Wgは、蒸発材料24の蒸発速度に相関し、詳しくは当該蒸発材料24の蒸発速度におおむね比例し、ひいては成膜速度におおむね比例する。したがって、イオン電流密度Jsもまた、蒸発材料24の蒸発速度におおむね比例し、ひいては成膜速度におおむね比例するものと、考えられる。
そこで続いて、実際に珪素膜を形成するための成膜処理を行い、そのときのイオン電流密度Jsに対する蒸発材料24としての珪素の蒸発速度および当該珪素膜の成膜速度それぞれの関係を確認する実験を行った。その結果を、図5に示す。
なお、この実験においては、真空槽12内の圧力Pを1×10-4Paに維持した。そして、イオン化電圧Vdを30V(一定)とした状態で、イオン化電流Idが20Aとなるように、フィラメント加熱用電力Wfを制御した。併せて、基板バイアス電圧Vbの平均値を-100V(一定)とした。そして、イオン電流密度Jsが適宜の値となるように、電子銃22の出力Wgを制御し、当該イオン電流密度Jsが個々の値とされた条件下で、30分間にわたって成膜処理を行った。この実験においても、放電洗浄用ガスについては、真空槽12内に導入しておらず、応性ガスについても、真空槽12内に導入していない。また、中空陽極電力Whについては、非供給とした。
図5に示される実験結果によれば、蒸発材料24の蒸発速度は、イオン電流密度Jsに対しておおむね比例し、厳密には緩やかな曲線に従う関係にあり、つまり一定の関係にある。そして、成膜速度もまた同様に、イオン電流密度Jsに対しておおむね比例し、厳密には緩やかな曲線に従う関係にあり、つまり一定の関係にある。
これらの実験結果から、イオン電流密度Jsが一定となるように、電子銃22の出力Wgが制御されることで、つまり蒸発材料24の蒸発速度が制御されることで、成膜速度の安定化が図られることが、検証された。言い換えれば、イオン電流密度Jsを指標として、蒸発材料24の蒸発速度が制御されることで、成膜速度の安定化が図られることが、判明した。
ここで、蒸発粒子としての珪素粒子が熱電子による衝撃により電離して1価の珪素イオンになる、と仮定する。この場合、たとえば1mA/cmというイオン電流密度Jsは、これを単位時間当たりかつ単位面積当たりのイオンの入射量(入射頻度)に換算すると、6.25×1015個/(cm・s)となる。詳しい説明は省略するが、本実施例における基板28に入射される珪素イオンの中性粒子に対する比率を調べたところ、当該比率は約55%であった。また、蒸発材料24としてチタン(Ti)を用いて、基板28に入射されるチタンイオンの中性粒子に対する比率を調べたところ、当該比率は約60%であった。このように本実施例によれば、基板28に入射されるイオンの比率が比較的に(かなり)大きいことから、イオン電流密度Jsを指標として、蒸発材料24の蒸発速度を制御することで、成膜速度の安定化を図ることができるものと、考えられる。
さらに続いて、目的物として珪素膜を形成するに際して、実用に堪え得る再現性が得られるかどうかの実験を行った。その結果を、図6に示す。
なお、この実験においては、基板28として、2種類のものを用いた。具体的には、珪素膜の膜厚および内部応力を測定するための基板28として、寸法が20mm×20mm×0.63mmであり、片面鏡面加工が施された、矩形平板状のシリコンウェハを用いた。併せて、珪素膜の硬度を測定するための基板28として、寸法が16mm×20mm×5mmであり、片面鏡面加工が施された、矩形平板状のSKH4(高速度工具鋼)を用いた。そして、珪素膜を形成するための成膜処理に先だって、前述した要領により放電洗浄処理を行い、その後に、当該珪素膜を形成するための成膜処理を行った。この珪素膜を形成するための成膜処理において、真空槽12内の圧力Pを1×10-4Paに維持した。併せて、イオン化電圧Vdを30V(一定)とした状態で、イオン化電流Idが20Aとなるように、フィラメント加熱用電力Wfを制御した。さらに、基板バイアス電圧Vbの平均値を-100V(一定)とした。そして、イオン電流密度Jsが1.75mA/cmとなるように、電子銃22の出力Wgを制御した。この条件による成膜処理を30分間にわたって行うとともに、当該30分間にわたる成膜処理を5回(バッチ)にわたって行った。
図6に示される実験結果によれば、とりわけ図6(A)に示されるグラフによれば、珪素膜の膜厚については、11.56μm±0.85μmというバラツキに抑えられ、つまり±7.4%というバラツキに抑えられる。膜厚のバラツキは一般に(工業的に)、±10%以下であれば十分に実用に堪え得る、とされていることから、本実施例によれば、珪素膜の膜厚について、十分に実用に堪え得る再現性が得られることが、分かる。
また、図6(B)に示されるグラフによれば、珪素膜の硬度について、1005HK±45HKというバラツキに抑えられ、つまり±4.5%というバラツキに抑えられる。硬度のバラツキもまた一般に、±10%以下であれば十分に実用に堪え得る、とされていることから、本実施例によれば、珪素膜の硬度についても、十分に実用に堪え得る再現性が得られることが、分かる。
さらに、図6(C)に示されるグラフによれば、珪素膜の内部応力について、-0.445GPa±0.005GPaというバラツキに抑えられ、つまり±1.1%というバラツキに抑えられる。内部応力のバラツキもまた一般に、±10%以下であれば十分に実用に堪え得る、とされていることから、本実施例によれば、珪素膜の内部応力についても、十分に実用に堪え得る再現性が得られることが、分かる。
すなわち、本実施例によれば、珪素膜を形成するに際して、十分に実用に堪え得る再現性が得られることが確認された。
また前述したように、本実施例によれば、目的物として反応膜を形成することもできる。たとえば、目的物として反応膜の1つである炭化珪素(SiC)膜を形成する場合は、次の要領による。
すなわち、目的物として前述の珪素膜を形成する場合と同様に、蒸発材料24としての高純度の珪素が坩堝20に収容される。併せて、基板台30に基板28が取り付けられる。そして、真空槽12が密閉された上で、真空引きおよび加熱処理が行われた後、放電洗浄処理が行われる。その上で、炭化珪素膜を形成するための成膜処理が行われる。
この成膜処理においては、反応性ガス(材料ガス)としてのアセチレン(C)ガスが、真空槽12内に導入される。そして、真空槽12内の圧力が、たとえば2×10-2Pa以下に維持される。併せて、蒸発源18の電子銃22が通電されて、蒸発材料24が蒸発される。このとき、フィラメント34には、フィラメント加熱用電力Wfが供給されており、また、イオン化電力Wdが供給されている。したがって、前述の放電洗浄処理時と同様、フィラメント34から放出された熱電子は、陽極としての坩堝20に向かって加速される。そして、加速された熱電子は、蒸発材料24の蒸発粒子と非弾性衝突する。これにより、蒸発材料24の蒸発粒子が電離して、つまりイオン化され、珪素イオンが生成される。さらに、このイオン化に伴って放出された電子は、陽極としての坩堝20に流れ込む。これと並行して、フィラメント34から坩堝20に向かって加速された熱電子は、アセチレンガスの粒子にも非弾性衝突する。これにより、アセチレンガスの粒子もまた電離して、つまりイオン化され、アセチレンイオンが生成される。さらに、このイオン化に伴って放出された電子もまた、坩堝20に流れ込む。この現象が継続されることで、アーク放電によるプラズマ100誘起される。
このときも、イオン化電力Wdの電圧成分であるイオン化電圧Vdは、適当な一定値に設定される。併せて、イオン化電力Wdの電流成分であるイオン化電流Idが適当な一定値になるように、フィラメント加熱用電力Wfが制御される。さらに、基板バイアス電力Wbについては、その電圧成分である基板バイアス電圧Vbの平均値が接地電位に対して負の適当な値となるように調整される。
加えて、中空陽極46に中空陽極電力Whが供給される。これにより、プラズマ100中の電子が、中空陽極46のガス吐出口に向かって加速される。この加速された電子は、中空陽極46のガス吐出口から吐出されるアセチレンガスの粒子と非弾性衝突する。その結果、中空陽極46のガス吐出口の近傍においても、アセチレンガスの粒子が積極的にイオン化され、アーク放電によるホローアノードプラズマ200が誘起される。
このようにしてプラズマ100およびホローアノードプラズマ200が誘起された状態で、詳しくは当該プラズマ100およびホローアノードプラズマ200が安定した状態で、シャッタ66が開放される。すると、プラズマ100およびホローアノードプラズマ200中のイオンが基板28の被処理面に向かって加速され、当該基板28の被処理面に入射される。これにより、基板28の被処理面に、珪素イオンを含む珪素粒子と、アセチレンイオンを含むアセチレン粒子と、の化合物である炭化珪素膜が形成される。
この炭化珪素膜を形成するための成膜処理においても、イオン電流密度Jsが一定となるように、電子銃22の出力Wgが制御され、つまり蒸発材料24の蒸発速度が制御される。このようなフィードバック制御が行われることで、珪素膜の成膜速度の安定化が図られる。
この炭化珪素膜を形成するための成膜処理は、所期の膜厚の当該炭化珪素膜が形成されるまで行われる。この成膜処理の終了後、シャッタ66が閉鎖される。そして、電子銃22への通電が停止される。併せて、真空槽12内へのアセチレンがガスの導入が停止される。さらに、基板28への基板バイアス電力Wbの供給が停止される。加えて、フィラメント34へのフィラメント加熱用電力Wfの供給が停止されるとともに、当該フィラメント34へのイオン化電力Wdの供給が停止される。そして、中空陽極46への中空陽極電力Whの供給が停止される。これにより、プラズマ100およびホローアノードプラズマ200が消失する。そして、改めて真空槽12内が真空引きされ、この状態で、30分間程度の適当な冷却期間が置かれた後、当該真空槽12内の圧力が徐々に大気圧にまで戻される。その上で、真空槽12内が開放されて、当該真空槽12内から基板28が取り出される。これをもって、炭化珪素膜を形成するための成膜処理を含む一連の表面処理が終了する。
このような要領により形成される炭化珪素膜についても、実用に堪え得る再現性が得られるかどうかの実験を行った。その結果を、図7に示す。
なお、この実験においても、基板28として、図6に係る実験と同じものを用いた。そして、炭化珪素膜を形成するための成膜処理において、アセチレンガスの流量を84mL/minとする。併せて、イオン化電圧Vdを30V(一定)とした状態で、イオン化電流Idが40Aとなるように、フィラメント加熱用電力Wfを制御した。さらに、中空陽極電力Whの電圧成分である中空陽極電圧Vhを30V(一定)とした。これにより、前述の如くプラズマ100中の電子が、中空陽極46のガス吐出口に向かって加速され、詳しくは30eVというエネルギで加速される。この加速された電子が、中空陽極46のガス吐出口から吐出されるアセチレンガスの粒子と非弾性衝突することで、当該アセチレンガスの粒子が積極的にイオン化されるが、このときに中空陽極46に流れる電流、つまり中空陽極電力Whの電流成分である中空陽極電流Ihは、約30Aであった。加えて、基板バイアス電圧Vbの平均値を-400V(一定)とした。そして、イオン電流密度Jsが2mA/cmとなるように、電子銃22の出力Wgを制御し、詳しくは加速電圧Vgを9kV(一定)とした状態で、エミッション電流Igを制御した。このときのエミッション電流Igは、430mA~460mAであった。真空槽12内の圧力Pについては、積極的には制御していないが、おおむね2×10-2Paであった。この条件による成膜処理を1時間にわたって行うとともに、当該1時間にわたる成膜処理を5回にわたって行った。
図7に示される実験結果によれば、とりわけ図7(A)に示されるグラフによれば、炭化珪素膜の膜厚については、4.58μm±0.16μmというバラツキに抑えられ、つまり±3.6%というバラツキに抑えられる。このことから、本実施例によれば、炭化珪素膜の膜厚について、十分に実用に堪え得る再現性が得られることが、分かる。
また、図7(B)に示されるグラフによれば、炭化珪素膜の硬度について、2515HK±166HKというバラツキに抑えられ、つまり±6.6%というバラツキに抑えられる。このことから、本実施例によれば、炭化珪素膜の硬度についても、十分に実用に堪え得る再現性が得られることが、分かる。
さらに、図7(C)に示されるグラフによれば、炭化珪素膜の内部応力について、-1.48GPa±0.04GPaというバラツキに抑えられ、つまり±2.7%というバラツキに抑えられる。このことから、本実施例によれば、炭化珪素膜の内部応力についても、十分に実用に堪え得る再現性が得られることが、分かる。
すなわち、本実施例によれば、炭化珪素膜についても、十分に実用に堪え得る再現性が得られることが確認された。
以上のように、本実施例によれば、イオン電流密度Jsが一定となるように、電子銃22の出力Wgが制御されることで、つまり蒸発材料24の蒸発速度が制御されることで、成膜速度の安定化が図られ、ひいては良好な再現性が得られる。このことは、目的物として単一元素膜を形成する場合であっても、反応膜を形成する場合であっても、同様である。すなわち、本実施例によれば、目的物として単一元素膜を形成する場合であっても、反応膜を形成する場合であっても、とりわけ単一元素膜を形成する場合であっても、膜厚モニタのような成膜速度を監視するための専用の手段を設けずとも、成膜速度を一定に維持することができ、ひいては良好な再現性を得ることができる。
また、本実施例によれば、成膜処理において、坩堝20を陽極とし、フィラメント34を陰極として、これら一対の電極にイオン化電力Wdが供給されることで、アーク放電によるプラズマ100が誘起され、つまり極めて密度の高いプラズマ100が誘起される。したがって、アルゴンガスなどの放電用ガスを用いることなく、蒸発材料24の蒸発粒子をイオン化することができる。
さらに、本実施例によれば、成膜処理において、イオン化電流Idが一定となるように、フィラメント加熱用電力Wfが制御される。これにより、プラズマ100中のイオンの量の安定化が図られる。このこともまた、良好な再現性を得るのに大きく貢献する。
加えて、本実施例によれば、目的物として反応膜を形成する場合に、当該反応膜を形成するための成膜処理において、プラズマ100とは別個に誘起されるホローアノードプラズマ200によって、反応性ガスの粒子が積極的にイオン化される。したがってたとえば、プラズマ100のみが誘起される場合に比べて、反応性ガスの粒子が効率よくイオン化され、その分、イオンの生成量が増大し、当該反応性ガスの粒子の反応性が向上する。これは、高品質な反応膜を形成するのに大きく貢献し、とりわけ高い成膜速度でも高品質な反応膜を形成するのに威力を発揮する。
本実施例は、本発明の1つの具体例であり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本実施例以外の局面にも、本発明を適用することができる。
たとえば、本実施例においては、目的物として珪素膜および炭化珪素膜を形成する場合について、詳しく説明したが、当該目的物として他の単一元素膜および反応膜を形成する場合にも、本発明を適用することができる。すなわち、本発明は、目的物として金属膜、半導体膜、酸化膜、窒化膜、炭化膜などの種々の被膜を形成する場合に適用することができ、殊に導電性被膜および半導電性被膜を形成する場合に好適である。ただし、本発明は、アルミナ膜、シリカ(SiO)膜、イットリア(Y)膜、窒化アルミニウム(AlN)膜、窒化珪素(Si)膜などのような絶縁性の高い被膜を形成する場合には、不向きである。これは、ファラデーカップ52に、とりわけイオンコレクタ504に、絶縁性の高い被膜が付着すると、チャージアップが発生し、これにより、当該ファラデーカップ52の性能が著しく低下するためである。
また、目的物として単一元素膜のみを形成する場合には、中空陽極46および中空陽極用電源装置48は設けられなくてもよい。ただし、真空槽12内に放電洗浄用ガスを導入するためのガス導入管を設けるか、あるいは、中空陽極46を単なる(陽極として機能しない)ガス導入管として用いることが、必要となる。
さらに、ファラデーカップ52については、図2に示される構成のものに限らず、他の構成のものが採用されてもよい。因みに、ファラデーカップ52は、適宜に、たとえば定期的に、メンテナンスされる。すなわち、成膜処理が行われると、ファラデーカップ52に被膜が付着する。特に、イオンコレクタ504および蓋部526のアパーチャ526cの周囲に被膜が付着して、それが厚くなると、当該被膜が剥離して、剥離した被膜によりイオンコレクタ504および蓋部526が互いにショートする虞がある。これを回避するために、ファラデーカップ52は、適宜にメンテナンスされ、詳しくはイオンコレクタ504および蓋部526が取り外され、クリーニング(ブラスト処理)される。図2に示される構成のファラデーカップ52によれば、イオンコレクタ504は、1本の六角穴付ボルト510により固定され、蓋部526は、2本の六角穴付ボルト530および530により固定される。したがって、イオンコレクタ504および蓋部526の取り外し、クリーニング、取り付けを含むメンテナンスが、極めて容易である。このことは、イオンプレーティング装置10の運用性の向上に大きく貢献する。
加えて、適宜の位置に複数のファラデーカップ52が設けられ、これら複数のファラデーカップ52からのイオン検出電流Isに基づいて、イオン電流密度Jsが検出されてもよい。
また、バイアス電力供給手段としての基板バイアス電源装置32については、基板バイアス電力Wbとしてバイポーラパルス電力を出力するものに限らない。このバイアス電力供給手段としては、基板28の種類や反応膜の種類に応じて、直流電源装置および高周波電源装置を含め、適宜の電源装置が採用されるのが、望ましい。特に、基板28が絶縁性物質である場合には、チャージアップの防止のために、高周波電源装置が採用されるのが、望ましい。
そして、本発明は、イオンプレーティング装置10という装置への適用に限らず、イオンプレーティング方法という方法についても適用することができる。
10 … イオンプレーティング装置
12 … 真空槽
18 … 蒸発源
20 … 坩堝
22 … 電子銃
24 … 蒸発材料
28 … 基板
32 … 基板バイアス電源装置
34 … フィラメント
36 … フィラメント加熱用電源装置
38 … イオン化電源装置
40 … イオン化電流検出器
42 … 加熱制御器
46 … 中空陽極
48 … 中空陽極用電源装置
50 … 圧力計
52 … ファラデーカップ
60 … イオン検出用電源装置
64 … 蒸発速度制御器
このうちの第1発明は、単一元素から成る蒸発材料の粒子をイオン化してイオン化された当該粒子を成分とする被膜を被処理物の表面に形成するイオンプレーティング装置であって、真空槽を備える。この真空槽の内部には、被処理物が配置される。併せて、真空槽の内部は、排気される。さらに、本第1発明は、収容手段、蒸発手段、熱陰極、第1イオン化電力供給手段、熱電子放出量制御手段、バイアス電力供給手段、イオン電流密度検出手段および蒸発速度制御手段を備える。収容手段は、真空槽の内部における被処理物の下方に設けられ、蒸発材料を収容する。蒸発手段は、収容手段に収容された蒸発材料を蒸発させる。熱陰極は、真空槽の内部における収容手段と被処理物との間に設けられ、熱電子を放出する。第1イオン化電力供給手段は、収容手段を陽極とし、熱陰極を陰極として、これら一対の電極に第1イオン化電力を供給する。この第1イオン化電力は、蒸発手段により蒸発された蒸発材料の粒子をイオン化するための直流電力である。熱電子放出量制御手段は、第1イオン化電力の電流成分が一定となるように、熱陰極からの熱電子の放出量を制御する。バイアス電力供給手段は、イオン化された粒子を被処理物の表面に向けて加速させるためのバイアス電力を、当該被処理物に供給する。イオン電流密度検出手段は、イオン化された粒子の被処理物の表面への単位時間当たりかつ単位面積当たりの入射量に応じたイオン電流密度を検出する。そして、蒸発速度制御手段は、イオン電流密度検出手段により検出されたイオン電流密度が一定となるように、蒸発手段による蒸発材料の蒸発速度を制御する。これにより、被膜の形成速度が一定となる(安定化される)ことが、このたび、実験を含む研究により判明した。
本発明のうちの第2発明は、単一元素から成る蒸発材料の粒子をイオン化してイオン化された当該粒子を成分とする被膜を被処理物の表面に形成するイオンプレーティング方法であって、蒸発ステップを含む。この蒸発ステップでは、内部に被処理物が配置されるとともに当該内部が排気される真空槽の当該内部において、被処理物の下方に設けられた収容手段に収容されている蒸発材料を蒸発させる。さらに、本第2発明は、熱電子放出ステップ、第1イオン化電力供給ステップ、熱電子放出量制御ステップ、バイアス電力供給ステップ、イオン電流密度検出ステップおよび蒸発速度制御ステップを含む。熱電子放出ステップでは、真空槽の内部における収容手段と被処理物との間に設けられた熱陰極から熱電子を放出させる。第1イオン化電力供給ステップでは、収容手段を陽極とし、熱陰極を陰極として、これら一対の電極に第1イオン化電力を供給する。この第1イオン化電力は、蒸発ステップにより蒸発された蒸発材料の粒子をイオン化するための直流電力である。熱電子放出量制御ステップでは、第1イオン化電力の電流成分が一定となるように、熱陰極からの熱電子の放出量を制御する。バイアス電力供給ステップでは、イオン化された粒子を被処理物の表面に向けて加速させるためのバイアス電力を、当該被処理物に供給する。イオン電流密度検出ステップでは、イオン化された粒子の被処理物の表面への単位時間当たりかつ単位面積当たりの入射量に応じたイオン電流密度を検出する。そして、蒸発速度制御ステップは、イオン電流密度検出ステップにより検出されたイオン電流密度が一定となるように、蒸発ステップによる蒸発材料の蒸発速度を制御する。なお、イオン電流密度検出ステップでは、ファラデーカップを用いてイオン電流密度を検出する。
なお、この実験においては、蒸発材料24として珪素を用いた。そして、真空槽12内の圧力Pを1×10-4Paに維持した。さらに、電子銃22の出力Wgの電圧成分である加速電圧Vgを9kV(一定)とした状態で、エミッション電流Igを適宜に変えながら、蒸発材料24としての珪素を蒸発させた。併せて、イオン化電圧Vdを30V(一定)とした状態で、イオン化電流Idが20Aとなるように、フィラメント加熱用電力Wfを制御した。そして、基板バイアス電圧Vbの平均値を-100V(一定)とした。因みに、放電洗浄用ガスについては、真空槽12内に導入しておらず、応性ガスについても、真空槽12内に導入していない。また、中空陽極電力Whについては、非供給とした。
なお、この実験においては、真空槽12内の圧力Pを1×10-4Paに維持した。そして、イオン化電圧Vdを30V(一定)とした状態で、イオン化電流Idが20Aとなるように、フィラメント加熱用電力Wfを制御した。併せて、基板バイアス電圧Vbの平均値を-100V(一定)とした。そして、イオン電流密度Jsが適宜の値となるように、電子銃22の出力Wgを制御し、当該イオン電流密度Jsが個々の値とされた条件下で、30分間にわたって成膜処理を行った。この実験においても、放電洗浄用ガスについては、真空槽12内に導入しておらず、応性ガスについても、真空槽12内に導入していない。また、中空陽極電力Whについては、非供給とした。
この炭化珪素膜を形成するための成膜処理においても、イオン電流密度Jsが一定となるように、電子銃22の出力Wgが制御され、つまり蒸発材料24の蒸発速度が制御される。このようなフィードバック制御が行われることで、炭化珪素膜の成膜速度の安定化が図られる。

Claims (7)

  1. 蒸発材料の粒子をイオン化してイオン化された当該粒子を成分とする被膜を被処理物の表面に形成するイオンプレーティング装置であって、
    内部に前記被処理物が配置されるとともに当該内部が排気される真空槽、
    前記真空槽の内部における前記被処理物の下方に設けられ前記蒸発材料を収容する収容手段、
    前記収容手段に収容された前記蒸発材料を蒸発させる蒸発手段、
    前記収容手段と前記被処理物との間に設けられ熱電子を放出する熱陰極、
    前記収容手段を陽極とし前記熱陰極を陰極として、前記蒸発手段により蒸発された前記蒸発材料の粒子をイオン化するための直流の第1イオン化電力を当該収容手段と当該熱陰極とに供給する第1イオン化電力供給手段、
    前記第1イオン化電力の電流成分が一定となるように前記熱陰極からの前記熱電子の放出量を制御する熱電子放出量制御手段、
    イオン化された前記粒子を前記被処理物の表面に向けて加速させるためのバイアス電力を当該被処理物に供給するバイアス電力供給手段、
    前記イオン化された粒子の前記被処理物の表面への単位時間当たりかつ単位面積当たりの入射量に応じたイオン電流密度を検出するイオン電流密度検出手段、および、
    前記イオン電流密度が一定となるように前記蒸発手段による前記蒸発材料の蒸発速度を制御する蒸発速度制御手段を備える、イオンプレーティング装置。
  2. 前記イオン電流密度検出手段は、ファラデーカップを含む、請求項1に記載のイオンプレーティング装置。
  3. 前記ファラデーカップは、前記収容手段と前記被処理物との間に設けられる、請求項2に記載のイオンプレーティング装置。
  4. 前記ファラデーカップは、前記収容手段側から見たときに、前記被処理物と重ならないように設けられる、請求項3に記載のイオンプレーティング装置。
  5. 前記被膜の成分となる反応性ガスを流通させる中空部を有し、当該中空部を介して前記真空槽の内部に当該反応性ガスを導入する中空陽極、および、
    前記中空陽極を陽極とし前記収容手段を陰極として、前記真空槽の内部に導入された前記反応性ガスの粒子をイオン化するための直流の第2イオン化電力を当該中空陽極と当該収容手段とに供給する第2イオン化電力供給手段をさらに備える、請求項1に記載のイオンプレーティング装置。
  6. 前記被膜として導電性被膜または半導電性被膜を形成する、請求項1に記載のイオンプレーティング装置。
  7. 蒸発材料の粒子をイオン化してイオン化された当該粒子を成分とする被膜を被処理物の表面に形成するイオンプレーティング方法であって、
    内部に前記被処理物が配置されるとともに当該内部が排気される真空槽の当該内部において当該被処理物の下方に設けられた収容手段に収容されている前記蒸発材料を蒸発させる蒸発ステップ、
    前記収容手段と前記被処理物との間に設けられた熱陰極から熱電子を放出させる熱電子放出ステップ、
    前記収容手段を陽極とし前記熱陰極を陰極として、前記蒸発ステップにより蒸発された前記蒸発材料の粒子をイオン化するための直流の第1イオン化電力を当該収容手段と当該熱陰極とに供給する第1イオン化電力供給ステップ、
    前記第1イオン化電力の電流成分が一定となるように前記熱陰極からの前記熱電子の放出量を制御する熱電子放出量制御ステップ、
    イオン化された前記粒子を前記被処理物の表面に向けて加速させるためのバイアス電力を当該被処理物に供給するバイアス電力供給ステップ、
    前記イオン化された粒子の前記被処理物の表面への単位時間当たりかつ単位面積当たりの入射量に応じたイオン電流密度を検出するイオン電流密度検出ステップ、および、
    前記イオン電流密度が一定となるように前記蒸発ステップによる前記蒸発材料の蒸発速度を制御する蒸発速度制御ステップを含む、イオンプレーティング方法。
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